JP4339725B2 - 圧縮機とこの圧縮機の分離室組付け方法 - Google Patents

圧縮機とこの圧縮機の分離室組付け方法 Download PDF

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Description

本発明は、流体の圧縮を行う圧縮機とこの圧縮機の分離室組付け方法に関するもので、主として自動車用空調装置などに用いられる圧縮機とこの圧縮機の組付け方法に関するものである。
このような圧縮機においては、圧縮された流体と共に圧縮機潤滑油の一部を空調装置のシステムサイクル中へ吐出してしまうと、流体と共に吐出される圧縮機の潤滑油の量がサイクル中で多くなるほどシステム効率が低下する。このため、空調装置のシステムサイクル中への潤滑油の吐出を抑制するため、圧縮機構の吐出側に圧縮された流体から潤滑油を分離することが従来から行われている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1は、圧縮機構とこれを収容したハウジングとの間に圧縮機構からの流体を吐出させてリフレクタに衝突させて分離し、分離した潤滑油を下部に貯留すると共に、流体を上部から吐出させ、上部の吐出流体が下部のオイル溜め部に及んで折角分離した潤滑油を乱し随伴させるのを隔壁によって抑えるようにした従来型の圧縮機と、前記リフレクタに代えてサイクロン方式の分離室を設けて、潤滑油の分離性能を高めた改良型の圧縮機とを開示している。
これらに対し、図6に示すように分離室cとこれに一体な隔壁hとを併用して、潤滑油の分離機能と、吐出流体への潤滑油の再随伴防止機能との双方を高めたさらなる改良型の圧縮機も知られている。このものは、図6に示す用に潤滑油を含む流体を圧縮する圧縮機構aと、この圧縮機構aにより圧縮された前記流体が吐出される吐出室bと、この吐出室bより導かれ、前記流体に含まれる潤滑油の少なくとも一部が分離される分離室cと、この分離室cにて前記潤滑油と分離された流体が吐出される高圧室dと、前記分離室cにて前記流体から分離された潤滑油が貯えられる貯油室eとを備え、前記分離室cが圧縮機構aを構成する後部側板fと高圧ケースgで構成される空間に設けられ、高圧室dおよび前記貯油室eが分離室cと高圧ケースgとの間の、前記分離室cに一体に設けられた隔壁hの上下に形成されており、分離室cおよび高圧ケースg共に前記後部側板fに対し相前後して個別に組付けられている。
特開平4−153596号公報
しかしながら、図6に示す従来の圧縮機の構造でも、分離室cと隔壁hとの一体構造の関係から、後部側板fに先に組付けた分離室cの隔壁hと後に組付ける高圧ケースgとの間を密着させることは、それら部材における合わせ面と後部側板fへの組付け面との間の寸法公差に加え、分離室cおよび高圧ケースgの後部側板fへ個別に組付ける2つの組付け公差が影響して困難である。このため、隔壁hと高圧ケースgとの間に図6に示すように隙間sを持たせるのが通常となっている。このため、吐出流体への潤滑油の再随伴は防止し切れない。これは特許文献1に記載の従来型、改良型圧縮機のいずれにおいても解消されない問題である。
これを密着させようとすると非常に高精度の加工、組立が必要であり、それによっても、組付け時のかじり、こじり等により圧縮機内部への異物発生の要因となる。これに代えて、隔壁hと高圧ケースgとの合わせ面間にパッキン等を介して組み付ける方法も考えられるが、締め代のバラツキによりシール性、組付け性が悪化することや、組付け時のシール部材の変形、脱落等の確認が高圧ケースgによる覆い隠しのために不可能であることにより安定した生産が困難である。
したがって、生産性を確保しつつ、貯油室eと高圧室dとのシールを信頼性よく行うことは困難となり、ひいては高圧室dから貯油室eへの流体の流れ込みにより、分離された潤滑油がかき乱され、流体に随伴してサイクルへ吐出されその分サイクル性能の低下を招かざるを得ないという課題を有していた。
本発明の目的は、前記従来の課題を解決するもので、組立性を確保しつつ、貯油室と高圧室のシール性を確保でき、分離された潤滑油のサイクルへの吐出、性能の低下を抑制できる圧縮機とこの圧縮機の分離室組付け方法を提供することにある。
前記従来の課題を解決するために、本発明の圧縮機およびその分離室の組付け方法は、
分離室が圧縮機構の後部側板でなく、この後部側板に組付けられた前記高圧ケースに対
し組付けられて、前記分離室に一体の隔壁によって前記分離室と高圧ケースとの間を前記高圧室と前記貯油室とに仕切っていることを特徴とし、具体的には、前記分離室を前記高圧ケース内に組付けることにより前記分離室に一体の隔壁および前記高圧ケース間の面合わせによる密着を含むシール状態にて、前記高圧ケース内を前記貯油室と前記高圧室とに仕切った後、前記高圧ケースを、それに組付けた分離室を伴い前記後部側板に組付けることを主たる特徴としている。
このような構成では、分離室を高圧ケースに対し直接組付けるので、互いの組付け面および合わせ面間の寸法公差を、他の部材の寸法公差や他の部材との組付け交差の影響などなしにそのまま生かして、つまり、互いの組付け面および合わせ面間の寸法管理だけで、高精度な面合わせが部材の製作および組み付け上容易に得られる。また、これによって、合わせ面同士を密着させて組付けることもできるし、組付け時のかじり、こじり等も容易に判別して対処することもできる。なお、高圧ケースにリブを設けると、隔壁との面加工しやすい、突合せ構造にて互いの合わせ面が得られ、必要な寸法精度や面精度が得られやすい。
上記において、前記分離室を、それの隔壁と前記高圧ケースとの間にパッキン等のシール部材を介して、前記高圧ケースに組付ける、さらなる構成では、
分離室の高圧ケースへの直接な組付けによる作業勝手の良さと、高圧ケースの一面開放によるシール部材の変形、位置ずれ、脱落の防止しやすさと、それらの有無確認の容易さとが加って、合わせ面間のシールが面合わせ精度を高めることなく容易に確保できる。
また、前記分離室が、それの隔壁と前記高圧ケースとの間に勾配面を持った上下方向の嵌合せ部を有して、前記高圧ケースに組付けられている、さらなる構成では、
分離室の高圧ケースへの組付けを、高圧ケース側の勾配面に分離室の隔壁側の勾配面を、それらの勾配面が狭くなる方向への押圧嵌合を伴って行うことにより、合わせ面同士を容易かつ確実に密着させることができる。
また、前記高圧ケースに組付けた分離室の前記後部側板との対向面が、高圧ケースの後部側板への組付け面に対し凹となるよう寸法設定し、高圧ケースの後部側板への組付けがシールビードを持ったガスケットを介し行われている、さらなる構成では、
高圧ケースをその組付け面と後部側板間との間にシールビードを持ったガスケットを介して組付けるのに、高圧ケースに先に組付けている分離室の後部側板との対向面が、高圧ケースの組付け面よりも後部側板の側に突出して、高圧ケースの組付け面および後部側板間でシールビードを十分な潰し状態とする前にそれ以上の締結を邪魔するようなことを回避し、ビード高さに見合う潰し代を確保することができる。
また、前記ガスケットおよびそのシールビードは、前記分離室の対向面域へも及んで設けられ、この対向面域のシールビードの高さは、前記高圧ケースの組付け面域のシールビードよりも高く設定されている、さらなる構成では、
高圧ケースの組付け面域に対応するガスケットが、その組付け面に対し凹となる分離室の後部側板との対向面域にシールビードを持って及んで設けられても、前記対向面域のビードは、前記組付け面域のビードよりも高いことにより潰し代が不足するようなことを防止することができる。
また、前記ガスケットの前記組付け面域のビードと前記対向面域のビードとの高さの段差寸法は、前記高圧ケースの組付け面と前記分離室の対向面との間の段差寸法と同一寸法に設定されている、さらなる構成では、
前記対向面域のビードは、前記組付け面および対向面間の段差の影響なく、前記組付け面域のビードと同等の潰し代を確保することができる。
本発明のそれ以上の目的および特徴は、以下の詳細な説明および図面の記載によって明らかになる。本発明の各特徴はそれ単独で、あるいは可能な限り種々な組み合わせで複合して採用することができる。
本発明の圧縮機およびその分離室組付け方法の主たる特徴によれば、組立性や生産性の低下、コスト上昇を招くようなことなく、分離室に一体の隔壁と高圧ケースとの間に密着をも含めた高精度な面合わせによるシール状態が得られるので、高圧室側の吐出流体がその下の貯油室に及んで潤滑油を随伴させるのを十分に防止し、潤滑油がサイクル中へ持ち運ばれサイクル性能が低下するようなことが解消する。
また、前記隔壁と高圧ケースとの間にシール部材を設けて前記面合わせの精度を高めなくても十分なシール性を得るのに、作業性および信頼性よく実現する。
また、分離室の隔壁と高圧ケースとの間の面合わせ部に勾配面を持った上下方向の嵌合せ部を有していると、勾配面が狭くなる方向への押圧嵌合を伴う組付けにて、シール部材など特別な部材なしに容易かつ確実に十分なシール状態が得られ、コストの低減が図れる。
また、高圧ケースの後部側板にシールビードを持ったガスケットを介して組付ける組付け面に対し、分離室の前記後部側板との対向面が凹となる段差により、前記ビードにつき、分離室を高圧ケースに先に組付けることによる影響なしにビード高さに見合う潰し代を確保し、分離室内外の高圧側から低圧側へのリークや圧力差の低下をなくして、それらによる性能の低下を防止することができる。
また、分離室の後部側板との対向面域へ及ぶシールビードが、高圧ケースの組付け面域のシールビードよりも高い関係であることにより、それら対向面および組付け面間の前記段差の影響で潰し代が不足するようなことを防止することができる。
また、ガスケットの組付け面域のビードと分離室の対向面域のビードとの高さの段差寸法が、高圧ケースの組付け面と分離室の対向面との段差寸法と同一寸法とすることで、対向面域のビードも組付け面域のビードと同等の潰し代を確保することができる。
以下、本発明の圧縮機に係る幾つかの実施の形態について、図1〜図5を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
本実施の形態1の圧縮機は図1〜図3に示すように、円筒内壁を有するシリンダ1に略円柱状のロータ2がその外周の一部でシリンダ1の内壁と微少隙間を形成するように回転自在に収容されている。ロータ2には複数のベーンスロット3が等間隔に設けられており、ベーンスロット3内には、摺動自在に複数のベーン4が挿入されて背圧によって突出方向に付勢されている。ロータ2はこれと一体的に形成された駆動軸5がシリンダ1の両端を閉塞する前部側板6と後部側板7とに軸受されて圧縮機構100を構成している。ロータ2は駆動軸5を車両のエンジンなどにより駆動されて回転しシステムサイクルからの低圧な帰還冷媒を吸入して圧縮し、システムサイクルへ吐出し供給する。シリンダ1内部にはベーン4によって仕切られロータ2の回転に従い冷媒の吸入、圧縮、吐出を行う図2に示すような作動室8が形成される。作動室8にはシリンダ1の周壁にある吸入口9及び吐出口10が図2に示すように連通し、吸入口9は図2に示すように吸入側配管接続口59に通じ、吐出口10は図1に示す吐出側配管接続口58に通じている。
ここで、圧縮機構100は図1に示す後部側板7を貫通した給油路18を通じ外部から供給される潤滑油によって各部の摺動部が潤滑される。これによって、圧縮機構100が吸入し、圧縮する過程の流体に潤滑油が混合し、それが吐出口10から吐出される。この吐出される流体から潤滑油を分離し、潤滑油を分離した後の流体を図1に示す吐出側配管接続口58に吐出するため、図1に示すように圧縮機構100により圧縮された前記流体が前記吐出口10から吐出弁11(図2)を押し開いて吐出される吐出室30と、この吐出室30より高圧通路13にて導かれ、前記流体に含まれる潤滑油の少なくとも一部が分離される分離室51と、この分離室51にて前記潤滑油と分離された流体が吐出される高圧室14と、分離室51にて前記流体から分離された潤滑油が貯えられる貯油室52とを備え、分離室51が圧縮機構100を構成している前記後部側板7とその外面に設ける高圧ケース12で構成される空間に設けられ、高圧室14および貯油室52が分離室51と高圧ケース12との間の、前記分離室51に一体に設けられた隔壁101の上下に形成されている。
さらに具体的には、分離室51は高圧通路13と偏心位置にある連通孔53を通じて高圧流体を導入することでその流体を旋回させ、それに随伴している潤滑油を遠心分離するようにしている。また、潤滑油を分離した高圧流体は分離室51における上部の高圧室側開口56を通じて高圧ケース12の上部にある高圧室14へ吐出させ、そこにある高圧側配管接続口58からシステムサイクルへ吐出し供給するのに対し、流体から分離した潤滑油は分離室51における鉛直下方に向く漏斗状をした流下路50およびその下端の貯油室側開口54を通じて高圧ケース12内の下部にある貯油室52に流下ないしは落して貯油されるようにする。一方、後部側板7を貫通して圧縮機構100の内部に給油する前記給油路18は、分離室51の外回りを通じて貯油室52の底部近くに開口する導入口18aを有している。これにより、貯油室52に貯められた潤滑油は給油路18を介して圧縮機構100を構成するロータ2、ベーン4、シリンダ1の内壁等に供給され、各部を潤滑すると共に、ベーン背圧室17に供給され、その圧力によりベーン4をロータ2の外側へ押し出す働きをする。潤滑油の給油は貯油室52から圧縮機構に潤滑油を供給する給油路18を介して行われ、給油路18の途中には、分離室51と一体に構成されたベーン背圧付与装置16が設けられている。ベーン背圧付与装置16は圧縮機構へ供給する潤滑油の給油圧力や給油量を圧縮機構周辺の流体(冷媒)圧力に応じて制御する。高圧ケース12内の圧力と圧縮機構100内の差圧によって貯油室52の潤滑油が給油路18を通じて圧縮機構100の各部の摺動部に供給されるようにする。なお、分離室51には流下路50の途中に貯油室52の上部に貯まったガスを再び分離室51に導入する連通路57が設けられている。
本実施の形態1では、特に、図1、図3に示すように、分離室51が圧縮機構100の後部側板7でなく、この後部側板7に組付けられた前記高圧ケース12に対しボルト111により締結するなどして組付けられて、分離室51に一体の前記隔壁101によって分離室51と高圧ケース12との間を前記高圧室14と前記貯油室52とに仕切っている。具体的には、分離室51を高圧ケース12内に組付けることにより分離室51に一体の隔壁101によって高圧ケース12内を貯油室52と高圧室14とに仕切った後、高圧ケース12を、それに組付けた分離室51を伴い前記後部側板7に対してボルト112により締結するなどして組付けている。このように、分離室51を高圧ケース12に対し直接組付けるので、互いの組付け面および合わせ面間の寸法公差を、他の部材の寸法公差や他の部材との組付け交差の影響などなしにそのまま生かして、つまり、互いの組付け面および合わせ面間の寸法管理だけで、高精度な面合わせが部材の製作および組み付け上容易に得られる。また、これによって、合わせ面同士を密着させて組付けることもできるし、組付け時のかじり、こじり等も容易に判別して対処することもできる。なお、高圧ケース12に図1、図3に示すようにリブ113を設けてあり、隔壁101との面加工しやすい、突合せ構造にて互いの合わせ面が得られ、必要な寸法精度や面精度が得られやすい。従って、組立性や生産性の低下、コスト上昇を招くようなことなく、分離室51に一体の隔壁101と高圧ケース12との間に密着をも含めた高精度な面合わせによるシール状態が得られるので、高圧室14側の高圧な吐出流体がその下の貯油室52に及んで潤滑油を随伴させるのを十分に防止し、潤滑油がサイクル中へ持ち運ばれサイクル性能が低下するようなことが解消する。
しかも、本実施の形態1では、分離室51を、それの隔壁101と前記高圧ケース12との間にパッキン等のシール部材20を介して高圧ケース12に組付けている。これにより、分離室51の高圧ケース12への直接な組付けによる作業勝手の良さと、高圧ケース12の一面開放によるシール部材20の変形、位置ずれ、脱落の防止しやすさと、それらの有無確認の容易さとが加って、合わせ面間のシールが面合わせ精度を高めることなく容易に確保できる。従って、十分なシール性を得ることが作業性および信頼性よく実現する。
また、分離室51およびそれに一体に構成されたベーン背圧付与装置16がなす後部側板側7との対向面51aは高圧ケース12の後部側板7への組付け面12aより凹となるように段差が形成され、高圧ケース12と後部側板7との間に組みつけられるビード形状を有するガスケット21により、前記対向面51aが前記組付け面12aよりも後部側板7の側の突出することによる邪魔を受けることなく、つまり、ビード高さに見合う潰し代を確保して、後部側板7と分離室51およびそれに一体に構成されたベーン背圧付与装置16との間のシールを行っている。従って、分離室内外の高圧側から低圧側へのリークや圧力差の低下をなくして、それらによる性能の低下を防止することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態2では図4に示すように、分離室51を、それに一体の隔壁101と高圧ケース12との間に勾配面を持った上下方向での嵌合せ部121を有して、高圧ケース12に組付けられている。これにより、分離室51の高圧ケース12への組付けを、高圧ケース12側の勾配面に分離室51の隔壁101側の勾配面を、それらの勾配面が狭くなる方向、図示する例では上方向への押圧嵌合を伴って行うことにより、合わせ面同士を容易かつ確実に密着させることができる。従って、実施の形態1で行っているようなシール部材などの特別な部材なしに容易かつ確実に十分なシール状態が得られ、コストの低減を図ることができる。
なお、他の構造および奏する作用、効果は実施の形態1の場合と特に変わることは無く、重複する図示および説明は省略する。
(実施の形態3)
本実施の形態3は、前記実施の形態2でのガスケット21を設ける場合の改良例を示し、図5(b)に示すように、高圧ケース12に組付けた分離室51のベーン背圧付与装置16を含む後部側板7との対向面51aが、高圧ケース12の後部側板7への組付け面12aに対し寸法Sだけ凹となるよう寸法設定し、高圧ケース12の後部側板7への組付けを組付け面12aに対応した図5(a)(b)に示すようなシールビード21aを持ったガスケット21を介し行うようにして、高圧ケース12に先に組付けている分離室51による邪魔なしにビード高さH1に見合う潰し代を確保することができるようにしながら、ガスケット21を分離室51の対向面51a域へも及んで設け、この対向面51a域のシールビード21bの高さH2は、前記組付け面12a域のシールビード21aよりも高く設定している。これにより、特に、ガスケット21が高圧ケース12の組付け面12a域に対応するシールビード21aを持った範囲から、その組付け面12aに対し凹となる分離室51の後部側板7との対向面51a域にシールビード21bを持って及んで設けられても、前記対向面51a域のシールビード21bは、組付け面12aのシールビード21aよりも高いことにより潰し代が不足するようなことを防止することができ、それには、ビード高さH2を前記寸法S以上とするのが好適である。
しかし、本実施の形態3では、前記ガスケット21の前記組付け面12a域のシールビード21aの高さH1と前記対向面51a域のシールビード21bとの高さH2との段差寸法を、前記高圧ケース12の組付け面12aと前記分離室51の対向面51aとの間の段差寸法と同一寸法に設定しているので、対向面51a域のシールビード21bは、組付け面12aおよび対向面51a間の段差の影響なく、組付け面12a域のシールビード21aと同等の潰し代を確保して後部側板7と分離室51およびそれに一体に構成されたベーン背圧付与装置16との間のシールを行うことができる。従って、分離室内外の高圧側から低圧側へのリークや圧力差の低下をなくして、それらによる性能の低下を防止することができる。
他の構造および奏する作用、効果は、実施の形態2と特に変わるところはなく、重複する図示および説明は省略する。
なお、上述の実施の形態1〜3では、圧縮機構100としてスライディングベーン型ロータリ圧縮機構を例に採り説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ローリングピストン型、スクロール型等その他の圧縮機構の採用も可能である。また、潤滑油の分離機構として、いわゆる旋回式のものを例にとり説明したが、潤滑油の分離機構として衝突式や濾過式等の他の分離機構を採用することも可能である。
本発明は自動車などに搭載される圧縮機に実用でき、低コストで信頼性の高いものとなる。
本発明の実施形態1を示す圧縮機の断面図。 同上実施形態の圧縮機の作動室断面図。 同上実施形態の高圧ケースを作動室側から見た図。 本発明の実施形態2を示す高圧ケースを作動室側から見た図。 本発明の実施形態3を示すガスケット形状図。 従来の圧縮機を示す断面図。
符号の説明
1 シリンダ
2 ロータ
3 ベーンスロット
4 ベーン
5 駆動軸
6 前部側板
7 後部側板
8 作動室
9 吸入口
10 吐出口
11 吐出弁
12 高圧ケース
13 高圧通路
14 高圧室
16 ベーン背圧付与装置
17 ベーン背圧室
18 給油路
20 シール部材
21 ガスケット
21a、21b シールビード
50 流下路
51 分離室
52 貯油室
53 連通孔
54 貯油室側開口
55 吸油口
56 高圧室側開口
57 連通路
58 吐出側配管接続口

Claims (7)

  1. 潤滑油を含む流体を圧縮する圧縮機構と、この圧縮機構により圧縮された前記流体が吐出される吐出室と、この吐出室より導かれ、前記流体に含まれる潤滑油の少なくとも一部が分離される分離室と、この分離室にて前記潤滑油と分離された流体が吐出される高圧室と、前記分離室にて前記流体から分離された潤滑油が貯えられる貯油室とを備え、前記分離室が圧縮機構を構成する後部側板と高圧ケースで構成される空間に設けられ、高圧室および前記貯油室が分離室と高圧ケースとの間の、前記分離室に一体に設けられた隔壁の上下に形成されている圧縮機の分離室組付け方法であって、
    前記分離室を前記高圧ケース内に組付けることにより前記分離室に一体の隔壁および高圧ケース間の面合わせによる密着を含むシール状態にて、前記高圧ケース内を前記貯油室と前記高圧室とに仕切った後、前記高圧ケースを、それに組付けた分離室を伴い前記後部側板に組付けることを特徴とする圧縮機の分離室組付け方法。
  2. 潤滑油を含む流体を圧縮する圧縮機構と、この圧縮機構により圧縮された前記流体が吐出される吐出室と、この吐出室より導かれ、前記流体に含まれる潤滑油の少なくとも一部が分離される分離室と、この分離室にて前記潤滑油と分離された流体が吐出される高圧室と、前記分離室にて前記流体から分離された潤滑油が貯えられる貯油室とを備え、前記分離室が圧縮機構を構成する後部側板と高圧ケースで構成される空間に設けられ、高圧室および前記貯油室が分離室と高圧ケースとの間の、前記分離室に一体に設けられた隔壁の上下に形成されている圧縮機であって、
    前記分離室は前記後部側板に組み付けられた前記高圧ケースに組付けられて、前記分離室に一体の隔壁および高圧ケース間の面合わせによる密着を含むシール状態にて、前記分離室と高圧ケースとの間を前記高圧室と前記貯油室とに仕切っていることを特徴とする圧縮機。
  3. 前記分離室は、それの隔壁と前記高圧ケースとの間にパッキン等のシール部材を介して、前記高圧ケースに組付けられていることを特徴とする請求項2に記載の圧縮機。
  4. 前記分離室は、それの隔壁と前記高圧ケースとの間に勾配面を持った上下方向の嵌合せ部を有して、前記高圧ケースに組付けられていることを特徴とする請求項2に記載の圧縮機。
  5. 前記高圧ケースに組付けた分離室の前記後部側板との対向面が、高圧ケースの後部側板への組付け面に対し凹となるよう寸法設定し、高圧ケースの後部側板への組付けがシールビードを持ったガスケットを介し行われていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の圧縮機。
  6. 前記ガスケットおよびそのシールビードは、前記分離室の対向面域へも及んで設けられ、この対向面域のシールビードの高さは、前記高圧ケースの組付け面域のシールビードよりも高く設定されていることを特徴とする請求項5に記載の圧縮機。
  7. 前記ガスケットの前記組付け面域のビードと前記対向面域のビードとの高さの段差寸法は、前記高圧ケースの組付け面と前記分離室の対向面との間の段差寸法と同一寸法に設定されていることを特徴とする請求項6に記載の圧縮機。
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