JP4337296B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技機の一種として、複数種類の図柄等を、予め定められた配列で変動表示するための表示装置を備えたパチンコ機等が知られている。この種の遊技機では、表示装置において変動表示された図柄の停止時の停止態様(停止図柄)に応じて、特別遊技状態(大当たり状態)が導出可能となっている。なお、大当たり状態が導出されるか否かの判定は、遊技球の挙動による内部的な抽選に基づいて行われる。
【0003】
また、最近では、通常モードと特別モードとの間で遊技モードの切換が行われるタイプの遊技機も知られるようになってきている。かかるタイプにあっては、遊技モードが特別モードとなっている場合には、例えば大当たり状態の発生確率が通常モードよりも高められるといった等の、遊技者にとって望ましい状態となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記いずれのモードであっても、所定の表示結果に対して遊技者に付与される価値は画一的であった。そのため、一種の単調感を抱かせてしまうおそれがあった。
【0005】
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、パチンコ機等の遊技機において、単調感を払拭でき、興趣の飛躍的な向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及びその効果】
上記の目的を達成するべく、本発明においては、図柄を変動表示可能な可変表示装置と、
遊技媒体の挙動に起因して抽選を行い、その結果に基づいて所定の利益を伴う特別遊技状態を導出するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段にて前記特別遊技状態を導出することが判定された場合に、通常モードに移行するのか、又は、前記通常モードよりも遊技者にとって価値の高い特別モードに移行するのかを決定するモード決定手段とを備えた遊技機であって、
通常モード時において、
前記モード決定手段により前記特別遊技状態終了後に通常モードに移行することが決定された場合には、前記可変表示装置において前記図柄を第1の特定の図柄で確定表示し、前記特別遊技状態を導出し、その後通常モードに移行し、
前記モード決定手段により特別モードに移行することが決定された場合には、前記可変表示装置において前記図柄を複数種類ある第2の特定の図柄のうちいずれかで確定表示し、前記特別遊技状態を導出し、その後特別モードに移行する通常モード時処理手段と、
特別モード時において、
前記モード決定手段により特別モードに移行することが決定された場合には、前記可変表示装置において前記図柄を前記第2の特定の図柄にて確定表示することをひかえて、前記第1又は第2の特定の図柄とは別の外れ図柄で確定表示して、前記所定の利益がためられるようにし、
前記モード決定手段により特別遊技状態の終了後通常モードに移行することが決定された場合には、前記可変表示装置において前記図柄を前記第1の特定の図柄で確定表示し、前記特別遊技状態を導出するとともに、当該導出に際しては、前記ためられた利益分に相当する特別遊技状態を導出し、その後通常モードに移行し、
さらに、当該特別遊技状態の導出に際しては、前記利益がためられた際に選定した前記第2の特定の図柄の種類を前記可変表示装置にて表示する特別モード時処理手段とを備えることを特徴とする。
また、前記遊技媒体は遊技球であり、
開状態と閉状態との間で状態が切換えられ、常には閉状態とされている大入賞口を備え、当該大入賞口に遊技球が入球した場合に、遊技球の払い出しが導出されるよう構成され、
前記所定の利益は、前記大入賞口の所定期間の開状態が所定ラウンド数繰り返されることに基づいて導出されるものであって、
前記種類の表示は、最終ラウンドにおいて行われることとしてもよい。
また、次回の特別遊技状態が導出される前段階であっても、前記可変表示装置における変動表示が所定回数実行された場合には、前記特別モードを終了し、通常モードへと移行し、前記特別モード終了に際して、前記ためられた利益分に相当する特別遊技状態を導出するように構成されていてもよい。
また、前記遊技媒体は遊技球であり、当該遊技球の入球可能な作動口が設けられるとともに、当該作動口への入球に基づき、少なくとも前記判定手段による抽選と、前記可変表示装置における変動表示とが行われるよう構成され、
前記種類の表示に際しては、前記可変表示装置において、前記作動口への入球があった場合と同様の前記変動表示を行うことによる演出を行うようにしてもよい。
また、前記所定の利益がためられていない場合であっても、前記作動口への入球があった場合と同様の前記変動表示を行うことによる演出を行うようにしてもよい。
本発明によれば、パチンコ機等の遊技機において、単調感を払拭でき、興趣の飛躍的な向上を図ることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
手段1.識別情報を変動表示可能な可変表示装置を備え、前記識別情報が特定の態様にて確定表示された場合に、遊技者に有利な特別遊技状態を導出可能に構成されるとともに、前記特定の態様の種類により前記特別遊技状態終了後の遊技における遊技モードを、少なくとも通常モードとそれよりも価値の高い特別モードとの間で切換可能に構成された遊技機であって、所定条件が成立する限り前記特別モード期間において前記特別遊技状態の導出をひかえてそれに対応する利益がためられるようにするとともに、前記期間終了に際して前記ためられた利益分を加味した特別遊技状態を導出可能とし、さらに、該特別遊技状態の導出に際しては前記利益がためられた際の前記特定の態様の種類に関する情報を表示するようにしたことを特徴とする遊技機。
【0008】
手段1によれば、可変表示装置において識別情報が変動表示され、その識別情報が特定の態様にて確定表示された場合に、遊技者に有利な特別遊技状態が導出されうる。また、特定の態様の種類により、遊技モードが、少なくとも通常モードとそれよりも価値の高い特別モードとの間で切換えられたりする。さて、手段1では、所定条件が成立する限り、特別モード期間において特別遊技状態の導出がひかえられそれに対応する利益がためられる。また、期間終了に際してためられた利益分を加味した特別遊技状態が導出される。そのため、1回あたりの特別遊技状態の導出に際しての遊技者に付与される価値が画一的なものとはならず、遊技者にとっての面白味が増す。また、該特別遊技状態の導出に際しては前記利益がためられた際の前記特定の態様の種類に関する情報が表示される。このため、特別遊技状態の導出がひかえられそれに対応する利益がためられた際のいきさつ、或いは、前記ひかえられた際に導出されなかった特定の態様の種類を把握したりすることができる。従って、遊技者は、自身に付与される遊技価値が画一的なものとならなかったとしても不信感を払拭でき、十分な満足感を堪能することができ、しかも遊技内容を理解しやすい。しかも、特別遊技状態の導出がひかえられそれに対応する利益がためられる回数が多い場合には、特定の態様の種類に関する情報が数多く表示されることとなり、遊技者にとっての喜びが一層高められることとなる。
【0009】
なお、「ためられる」とあるのは、蓄積、留保、記憶、蓄積記憶、ストック等の文言に置き換えることも可能であるが、要するに、所定の利益分がためられることで、1回あたりの特別遊技状態の導出に際しての遊技者に付与される価値が異なったものとなればよい(以降の各手段においても同様)。尚、「特別遊技状態の導出」は、いちどきに連続しているものであってもよいし、所定期間内に分断されるものであってもよい。また、「ひかえる」とあるのは、「抑制」、「規制」、或いは一切の導出を認めない「禁止」等の文言に置き換えることも可能であるが、要するに、ひかえられることで、少なくともひかえられた分だけ所定の利益分を加味した利益を期待することができるようになっていればよい(以降の各手段においても同様)。
【0010】
また、「表示」とあるのは、可変表示装置における表示に限定されるものではなく、ランプ等による表示、或いは、音声による表示をも含む趣旨である(以降の各手段においても同様)。
【0011】
手段2.遊技媒体の挙動に起因して識別情報を変動表示可能な可変表示装置と、
前記遊技媒体の挙動に起因して抽選を行い、その結果に基づいて所定の利益を伴う特別遊技状態を導出するか否かを判定する判定手段と
を備え、前記判定手段にて前記特別遊技状態を導出することが判定された場合には、可変表示装置において前記識別情報を特定の態様にて確定表示せしめ、前記特別遊技状態を導出するように構成されるとともに、
前記特定の態様の種類により前記特別遊技状態終了後の遊技における遊技モードを、少なくとも通常モードとそれよりも価値の高い特別モードとの間で切換可能に構成された遊技機であって、
所定条件が成立する限り、前記特別モード期間中には、前記判定手段にて前記特別遊技状態を導出することが判定された場合であっても、前記可変表示装置において前記識別情報を特定の態様にて確定表示することをひかえて、前記所定の利益がためられるようにするとともに、前記期間終了に際して前記ためられた所定の利益分を加味した特別遊技状態を導出可能とし、さらに、該特別遊技状態の導出に際しては前記利益がためられた際の前記特定の態様の種類に関する情報を表示するようにしたことを特徴とする遊技機。
【0012】
手段2によれば、所定条件が成立する限り、前記特別モード期間中には、判定手段にて前記特別遊技状態を導出することが判定された場合であっても、可変表示装置において識別情報が特定の態様にて確定表示されることがひかえられ、前記所定の利益がためられる。そして、前記期間終了に際して、前記ためられた所定の利益分が加味された特別遊技状態が導出される。そのため、1回あたりの特別遊技状態の導出に際しての遊技者に付与される価値が画一的なものとはならず、遊技者にとっての面白味が増す。また、該特別遊技状態の導出に際しては前記利益がためられた際の前記特定の態様の種類に関する情報が表示される。このため、特別遊技状態の導出がひかえられそれに対応する利益がためられた際のいきさつ、或いは、前記ひかえられた際に導出されなかった特定の態様の種類を把握したりすることができる。従って、遊技者は、自身に付与される遊技価値が画一的なものとならなかったとしても不信感を払拭でき、十分な満足感を堪能することができ、しかも遊技内容を理解しやすい。しかも、特別遊技状態の導出がひかえられそれに対応する利益がためられる回数が多い場合には、特定の態様の種類に関する情報が数多く表示されることとなり、遊技者にとっての喜びが一層高められることとなる。
【0013】
手段3.前記判定手段にて前記特別遊技状態を導出することが判定され、前記遊技モードが特別モードから通常モードへと切り換えられる条件が成立した場合には、前記所定条件不成立として、前記ためられた所定の利益分を加味した特別遊技状態を導出するようにしたことを特徴とする手段2に記載の遊技機。
【0014】
手段3によれば、判定手段にて前記特別遊技状態を導出することが判定され、遊技モードが特別モードから通常モードへと切り換えられる条件が成立した場合には、前記所定条件不成立として、ためられた所定の利益分が加味された特別遊技状態が導出される。このため、従来であれば通常モードへ切換られる場合には遊技者にとっての期待感が削がれてしまっていたのであるが、上記構成下では、特別遊技状態導出に際し、どれだけ多くの利益が導出されるのかについて大いなる期待感を持ちつつ遊技を行うことが可能となる。その結果、従来にはない飛躍的な興趣の向上を図ることができる。
【0015】
手段4.前記遊技モードが特別モードから通常モードへと切り換えられる条件が成立しない限りは前記所定条件が成立するようにしたことを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載の遊技機。
【0016】
手段4によれば、遊技モードが特別モードから通常モードへと切り換えられる条件が成立した場合には、所定条件が不成立として特別遊技状態の導出が許容されることとなる。このため、従来であれば通常モードへ切換られる場合には遊技者にとっての期待感が削がれてしまっていたのであるが、上記構成下では、特別遊技状態導出に際し、どれだけ多くの利益が導出されるのかについて大いなる期待感を持ちつつ遊技を行うことが可能となる。その結果、従来にはない飛躍的な興趣の向上を図ることができる。
【0017】
手段5.前記特定の態様の種類に関する情報の表示は、前記特別遊技状態の導出がひかえられる際に表示されることのなかった前記識別情報の特定の態様での確定表示又はそれに準ずる表示を含んでいることを特徴とする手段1乃至4のいずれかに記載の遊技機。
【0018】
手段5によれば、特別遊技状態の導出に際し、その導出がひかえられる際に表示されることのなかった識別情報の特定の態様での確定表示又はそれに準ずる表示が行われる。このため、遊技者は、どの特定の態様で利益がためられていたのかを把握することが可能となる。また、特別遊技状態の導出がひかえられた回数が多い場合には、特定の態様での確定表示又はそれに準ずる表示が数多く行われることとなり、遊技者は、あたかも連続で特別遊技状態が導出されているかのような感覚を抱くことができ、遊技者にとっての喜びが一層高められることとなる。
【0019】
手段6.前記所定の利益は、所定ラウンド数の特賞状態群に基づく遊技媒体の払い出しを含んでいることを特徴とする手段1乃至5のいずれかに記載の遊技機。
【0020】
手段6によれば、特別遊技状態の導出に際しては、所定ラウンド数の特賞状態群に基づく遊技媒体の払出が行われ、これにより、遊技者に利益が付与される。従って、所定の利益がためられる場合には、所定ラウンド数の倍数単位で蓄積等が行われる(ためられる)こととなる。このため、所定ラウンド数の最終ラウンドが終了するときであっても、特定の態様の種類に関する情報が表示されることで、遊技者は、次のラウンドの特賞状態が発生するか否かについて把握することができた状態で特賞状態を堪能することができる。そのため、今までにはない面白味を堪能できる。
【0021】
手段7.前記特定の態様に関する情報の表示は、最終ラウンドにおいて行われることを特徴とする手段6に記載の遊技機。
【0022】
手段7によれば、特定の態様に関する情報の表示が最終ラウンドにおいて行われることで、遊技者は、所定ラウンド数の最終ラウンドになるまで、特定の態様に関する情報を把握することができない。従って、それまでの間、遊技者は、次のラウンドの特賞状態が発生するか否かについてどきどきわくわくはらはらしながら遊技を行うこととなる。なお、「最終ラウンド」に代えて、「最初のラウンド」「所定のラウンド」、又は、「そのときどきに決定されるラウンド」としてもよい。また、「最終ラウンドの所定タイミングにおいて」行われることとしてもよいし、「最終ラウンドの終了時において」行われることとしてもよいし、「最終ラウンド後のインターバル間において」行われることとしてもよい。
【0023】
手段8.前記特定の態様に関する情報の表示に際しては、所定の演出表示を行うようにしたことを特徴とする手段1乃至7に記載の遊技機。
【0024】
手段8によれば、特定の態様に関する情報の表示に際して、所定の演出が行われることで、当該演出が行われている間、遊技者は、どきどきわくわくはらはらしながら遊技を行うこととなる。その結果、さらなる興趣の向上が図られる。
【0025】
なお、「所定の演出」としては、例えば、識別情報の変動及び停止表示、キャラクタ等の表示対象の演出表示、識別情報の表示等が挙げられる。
【0026】
手段9.前記所定の利益がためられていない場合であっても、前記所定の演出を、特別遊技状態の導出に際しては毎回行うようにしたことを特徴とする手段8に記載の遊技機。
【0027】
手段9によれば、所定の利益がためられていない場合であっても、所定の演出が特別遊技状態の導出に際しては毎回行われる。このため、特別遊技状態の導出毎に、遊技者は一喜一憂する。従って、比較的単調になりがちな特別遊技状態中の面白味が一層増すこととなる。
【0028】
手段10.遊技媒体の挙動に起因して識別情報を変動表示可能な可変表示装置と、
前記遊技媒体の挙動に起因して抽選を行い、その結果に基づいて所定の利益を伴う特別遊技状態を導出するか否かを判定する判定手段と
を備え、前記判定手段にて前記特別遊技状態を導出することが判定された場合には、可変表示装置において前記識別情報を第1の特定の態様又は第2の特定の態様にて確定表示せしめ、前記特別遊技状態を導出するように構成されるとともに、
前記第1の特定の態様にて確定表示された場合には、前記特別遊技状態終了後の遊技における遊技モードを、通常モードに設定し、前記第2の特定の態様にて確定表示された場合には、前記特別遊技状態終了後の遊技における遊技モードを、前記通常モードよりも価値の高い特別モードに設定するよう構成された遊技機であって、
前記特別モード期間中には、前記判定手段にて前記特別遊技状態を導出することが判定された場合であっても、前記可変表示装置において前記識別情報を前記第2の特定の態様にて確定表示することをひかえて、前記所定の利益がためられるようにするとともに、前記期間終了に際して前記ためられた所定の利益分を加味した特別遊技状態を導出可能とし、さらに、該特別遊技状態の導出に際しては前記利益がためられた際に確定表示がひかえられていた第2の特定の態様に関する情報を表示するようにしたことを特徴とする遊技機。
【0029】
手段10によれば、遊技媒体の挙動に起因して可変表示装置では識別情報が変動表示される。また、判定手段では、遊技媒体の挙動に起因して抽選が行われ、その結果に基づいて所定の利益を伴う特別遊技状態が導出されるか否かが判定される。さらに、判定手段にて前記特別遊技状態を導出することが判定された場合には、原則として可変表示装置において識別情報が第1の特定の態様又は第2の特定の態様にて確定表示させられ、特別遊技状態が導出される。併せて、第1の特定の態様にて確定表示された場合には、特別遊技状態終了後の遊技における遊技モードが通常モードに設定され、第2の特定の態様にて確定表示された場合には、特別遊技状態終了後の遊技における遊技モードが通常モードよりも価値の高い特別モードに設定される。さて、上記手段10では、特別モード期間中には、判定手段にて前記特別遊技状態を導出することが判定された場合であっても、可変表示装置において識別情報が前記第2の特定の態様にて確定表示されることがひかえられ、所定の利益がためられる。そして、期間終了に際してためられた所定の利益分が加味された特別遊技状態が導出される。そのため、1回あたりの特別遊技状態の導出に際しての遊技者に付与される価値が画一的なものとはならず、遊技者にとっての面白味が増す。また、特別遊技状態の導出に際しては前記利益がためられた際に確定表示がひかえられていた第2の特定の態様に関する情報が表示される。このため、第2の特定の態様にて確定表示されることがひかえられ、所定の利益がためられた際のいきさつ、或いは、前記ひかえられた際に確定表示されなかった第2の特定の態様の内容、実体、種類等を把握したりすることができる。従って、遊技者は、自身に付与される遊技価値が画一的なものとならなかったとしても不信感を払拭でき、十分な満足感を堪能することができ、しかも遊技内容を理解しやすい。しかも、第2の特定の態様にて確定表示されることがひかえられ、所定の利益がためられた回数が多い場合には、第2の特定の態様に関する情報が数多く表示されることとなり、遊技者にとっての喜びが一層高められることとなる。
【0030】
手段11.遊技媒体の挙動に起因して識別情報を変動表示可能な可変表示装置と、
前記遊技媒体の挙動に起因して抽選を行い、その結果に基づいて所定の利益を伴う特別遊技状態を導出するか否かを判定する判定手段と
を備え、前記判定手段にて前記特別遊技状態を導出することが判定された場合には、可変表示装置において前記識別情報を別途選択決定された第1の特定の態様又は第2の特定の態様にて確定表示せしめ、前記特別遊技状態を導出するように構成されるとともに、
前記第1の特定の態様にて確定表示された場合には、前記特別遊技状態終了後の遊技における遊技モードを、通常モードに設定し、前記第2の特定の態様にて確定表示された場合には、前記特別遊技状態終了後の遊技における遊技モードを、前記通常モードよりも価値の高い特別モードに設定するよう構成された遊技機であって、
前記特別モード期間中に、前記判定手段にて前記特別遊技状態を導出することが判定された場合であっても、前記選択決定された特定の態様が第2の特定の態様である場合には、前記可変表示装置において前記識別情報を前記第2の特定の態様にて確定表示することをひかえて、前記所定の利益がためられるようにするとともに、前記判定手段にて前記特別遊技状態を導出することが判定され、前記選択決定された特定の態様が第1の特定の態様である場合に、前記ためられた所定の利益分を加味した特別遊技状態を導出可能とし、さらに、該特別遊技状態の導出に際しては前記利益がためられた際に確定表示がひかえられていた第2の特定の態様に関する情報を表示するようにしたことを特徴とする遊技機。
【0031】
手段11によれば、特別モード期間中に、前記判定手段にて前記特別遊技状態を導出することが判定された場合であっても、選択決定された特定の態様が第2の特定の態様である場合には、可変表示装置において識別情報が第2の特定の態様にて確定表示されることがひかえられて、所定の利益がためられる。そして、判定手段にて特別遊技状態を導出することが判定され、選択決定された特定の態様が第1の特定の態様である場合に、ためられた所定の利益分が加味された特別遊技状態が導出される。そのため、1回あたりの特別遊技状態の導出に際しての遊技者に付与される価値が画一的なものとはならず、遊技者にとっての面白味が増す。また、特別遊技状態の導出に際しては前記利益がためられた際に確定表示がひかえられていた第2の特定の態様に関する情報が表示される。このため、第2の特定の態様にて確定表示されることがひかえられ、所定の利益がためられた際のいきさつ、或いは、前記ひかえられた際に確定表示されなかった第2の特定の態様の内容、実体、種類等を把握したりすることができる。従って、遊技者は、自身に付与される遊技価値が画一的なものとならなかったとしても不信感を払拭でき、十分な満足感を堪能することができ、しかも遊技内容を理解しやすい。しかも、第2の特定の態様にて確定表示されることがひかえられ、所定の利益がためられた回数が多い場合には、第2の特定の態様に関する情報が数多く表示されることとなり、遊技者にとっての喜びが一層高められることとなる。
【0032】
手段12.前記第2の特定の態様の種類に関する情報の表示は、前記特別遊技状態の導出がひかえられる際に表示されることのなかった前記識別情報の第2の特定の態様での確定表示を含んでいることを特徴とする手段10又は11に記載の遊技機。
【0033】
手段12によれば、特別遊技状態の導出に際し、その導出がひかえられる際に表示されることのなかった識別情報の第2の特定の態様での確定表示が行われる。このため、遊技者は、どの特定の態様で利益がためられていたのかを把握することが可能となる。また、特別遊技状態の導出がひかえられた回数が多い場合には、特定の態様での確定表示が数多く行われることとなり、遊技者は、あたかも連続で特別遊技状態が導出されているかのような感覚を抱くことができ、遊技者にとっての喜びが一層高められることとなる。
【0034】
手段13.前記第2の特定の態様の種類に関する情報の表示は、前記特別遊技状態の導出がひかえられる際に表示されることのなかった前記第2の特定の態様に関連する識別情報の教示を含んでいることを特徴とする手段10又は11に記載の遊技機。
【0035】
手段13によれば、特別遊技状態の導出に際し、その導出がひかえられる際に表示されることのなかった第2の特定の態様に関連する識別情報が教示される。このため、遊技者は、どの識別情報に基づいて利益がためられていたのかを把握することが可能となる。
【0036】
なお、かかる教示に際しては、識別情報以外のキャラクタ等の表示対象を表示することとしてもよい。また、該表示対象は、通常の変動表示時には表示されない態様で表示されることとしてもよい。
【0037】
手段14.前記所定の利益は、所定ラウンド数の特賞状態群に基づく遊技媒体の払い出しを含んでいることを特徴とする手段10乃至13のいずれかに記載の遊技機。
【0038】
手段14によれば、特別遊技状態の導出に際しては、所定ラウンド数の特賞状態群に基づく遊技媒体の払出が行われ、これにより、遊技者に利益が付与される。従って、所定の利益がためられる場合には、所定ラウンド数の倍数単位で蓄積等が行われる(ためられる)こととなる。このため、所定ラウンド数の最終ラウンドが終了するときであっても、特定の態様の種類に関する情報が表示されることで、遊技者は、次のラウンドの特賞状態が発生するか否かについて把握することができた状態で特賞状態を堪能することができる。そのため、今までにはない面白味を堪能できる。
【0039】
手段15.前記第2の特定の態様に関する情報の表示は、最終ラウンドにおいて行われることを特徴とする手段14に記載の遊技機。
【0040】
手段15によれば、第2の特定の態様に関する情報の表示が最終ラウンドにおいて行われることで、遊技者は、所定ラウンド数の最終ラウンドになるまで、特定の態様に関する情報を把握することができない。従って、それまでの間、遊技者は、次のラウンドの特賞状態が発生するか否かについてどきどきわくわくはらはらしながら遊技を行うこととなる。なお、「最終ラウンド」に代えて、「所定のラウンド」、又は、「そのときどきに決定されるラウンド」としてもよい。また、「最終ラウンドの所定タイミングにおいて」行われることとしてもよいし、「最終ラウンドの終了時において」行われることとしてもよい。
【0041】
手段16.前記第2の特定の態様に関する情報の表示に際しては、所定の演出表示を行うようにしたことを特徴とする手段10乃至15に記載の遊技機。
【0042】
手段16によれば、特定の態様に関する情報の表示に際して、所定の演出が行われることで、当該演出が行われている間、遊技者は、どきどきわくわくはらはらしながら遊技を行うこととなる。その結果、さらなる興趣の向上が図られる。
【0043】
なお、「所定の演出」としては、例えば、識別情報の変動及び停止表示、キャラクタ等の表示対象の演出表示、識別情報の表示等が挙げられる。
【0044】
手段17.前記所定の利益がためられていない場合であっても、前記所定の演出を、特別遊技状態の導出に際しては毎回行うようにしたことを特徴とする手段16に記載の遊技機。
【0045】
手段17によれば、所定の利益がためられていない場合であっても、所定の演出が特別遊技状態の導出に際しては毎回行われる。このため、特別遊技状態の導出毎に、遊技者は一喜一憂する。従って、比較的単調になりがちな特別遊技状態中の面白味が一層増すこととなる。
【0046】
手段18.前記特別モードが開始されるに際し、或いは、前記特別モード期間中に、遊技の継続を補助可能な継続補助手段を設けたことを特徴とする手段1乃至17のいずれかに記載の遊技機。
【0047】
手段18によれば、継続補助手段により、特別モードが開始されるに際し、或いは、特別モード期間中に、遊技の継続が補助される。例えば、特別モード期間が長時間に及ぶような場合には、特別遊技状態の導出が行われないことで、遊技媒体不足等により遊技を継続することに支障を来すことが懸念されるが、上記手段18によれば、遊技の継続が補助されることとなるため、そのような懸念を払拭することができる。なお、遊技の継続を補助する場合の具体例としては、特別遊技状態の発生に際して開かれる大入賞口を所定時間だけ開放し、所定の遊技媒体を払い出すこと、或いは、大入賞口とは別の入賞口を所定時間開放し、所定の遊技媒体を払い出すこと等が挙げられる。また、「前記特別モードが開始されるに際し」とあるのは、特別モードが開始される前段階を含みうる趣旨である。
【0048】
手段19.前記継続補助手段による補助には、前記所定の利益の部分的な付与が含まれることを特徴とする手段18に記載の遊技機。
【0049】
手段19によれば、前記補助には、前記所定の利益の部分的な付与が含まれるため、遊技場側等に不利益等を招くことがなく、遊技場と遊技者、或いは遊技者と他の遊技者との間での不公平感を払拭することができる。
【0050】
手段20.前記継続補助手段による補助には、前記所定の利益とは別の利益の付与が含まれることを特徴とする手段18又は19に記載の遊技機。
【0051】
手段20によれば、前記補助には、前記所定の利益とは別の利益の付与が含まれるため、遊技者は、得した気分を味わうことができるとともに、遊技継続を確保するために所定の利益の一部が削がれてしまう心配がなくなり、憂慮することなく遊技を継続することが可能となる。
【0052】
手段21.前記特別モードは、通常モードに比べて、遊技者に有利な特別遊技状態導出に伴う所定の利益の付与決定される確率を高めた確率変動モード(高確率モード)を含んでいることを特徴とする手段1乃至20のいずれかに記載の遊技機。
【0053】
手段22.前記特別モードは、通常モードに比べて、遊技継続に伴う遊技媒体の減少率の少ない時間短縮モードを含んでいることを特徴とする手段1乃至21のいずれかに記載の遊技機。なお、時間短縮モードの具体例としては、遊技媒体の払出機会が増大すること、可変表示装置の識別情報の変動時間が短いこと等が挙げられる。
【0054】
手段23.前記特別モードは、少なくとも次回の特別遊技状態が導出されるまでの間継続されるものであることを特徴とする手段1乃至22のいずれかに記載の遊技機。
【0055】
手段24.前記特別モードは、次回の特別遊技状態が導出される前段階であっても、所定条件が成立した場合に終了させられ、通常モードへと切り換えられるよう構成されてなる手段1乃至22のいずれかに記載の遊技機。なお、所定条件が成立する場合の具体例としては、可変表示装置における識別情報の変動表示回数が所定回数に達すること等が挙げられる。
【0056】
手段25.手段1乃至24のいずれかにおいて、遊技機はパチンコ遊技機であること。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては、操作ハンドルを備えていてそのハンドル操作に応じて遊技球を所定の遊技領域に発射させ、遊技球が遊技領域内の所定の位置に配置された作動口に入賞することを必要条件として可変表示装置の表示部において変動表示されている識別情報が所定時間後に確定停止表示されることが挙げられる。また、特別遊技状態発生時には遊技領域内の所定の位置に配置された可変入賞装置が所定の態様で開放されて遊技球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球等のみならず、磁気カードへの書き込み等も含む)が付与されることが挙げられる。
【0057】
手段26.手段1乃至24のいずれかにおいて、遊技機は回胴式遊技機であること。ここで、回胴式遊技機の構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列(具体的にはリールであり、識別情報はリールに付されたシンボルである)を変動表示(具体的にはリールの回動である)した後に識別情報を確定停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段を備えた回胴式遊技機」となる。なお、回胴式遊技機にあっては、前記リール等を具備する可変表示手段を可変表示装置として捉えてもよいし、前記リールとは別途設けられ、前記識別情報に対応する(疑似的な対応であってもよい)識別情報を表示可能な表示装置(例えば液晶表示装置)をここにいう可変表示装置として捉えてもよい。なお、この場合、可変表示装置は、遊技機本体を画定する本体ボックスに設置される。
【0058】
手段27.手段1乃至24のいずれかにおいて、遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させた遊技機であること。中でも、前記融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列(具体的にはリールであり、識別情報はリールに付されたシンボルである)を変動表示(具体的にはリールの回動である)した後に識別情報を確定停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として遊技球を使用するとともに、前記識別情報の変動開始に際しては所定数の遊技球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの遊技球が払い出されるよう構成されてなる遊技機」となる。なお、かかる遊技機にあっては、前記リール等を具備する可変表示手段を可変表示装置として捉えてもよいし、前記リールとは別途設けられ、前記識別情報に対応する(疑似的な対応であってもよい)識別情報を表示可能な表示装置(例えば液晶表示装置)をここにいう可変表示装置として捉えてもよい。
【0059】
以下に、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)を具体化した一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0060】
なお、周知のように、パチンコ機1は、外枠と、該外枠の前部に設けられ外枠の一側部にて開閉可能に設けられた前面枠とを備えている。また、その前面枠の前面側にはガラス扉枠が開閉自在に設けられている。前面枠の後側(ガラス扉枠の奥、外枠の内側)には、遊技盤2が着脱可能に装着されている。この遊技盤2は内レール、外レール等を備え、これらのレールは、遊技球発射装置によって発射された遊技媒体としての遊技球5を、遊技盤2の上部に案内する。また、ガラス扉枠の下側において、前面枠には前飾枠が開閉可能に設けられ、前飾枠には、上受皿が設けられている。一方、前面枠の下部には、前記上受皿よりも下方位置にて下受皿が設けられているとともに、遊技球発射装置を構成するハンドルが設けられている。
【0061】
図1に示すように、パチンコ機1の遊技盤2には、作動口3及び大入賞口4が設けられている。作動口3は、遊技球5の通路を備えており、その通路入口には羽根6が開閉可能に支持されている。大入賞口4の奥には、シーソー7が設けられており、その右側にはVゾーン8が、左側には入賞通路9が設けられている(左右逆でもよい)。そして、大入賞口4に入賞した遊技球5は、シーソー7上を転がって、Vゾーン8又は入賞通路9のいずれか一方を通って図示しない入賞球処理装置の方へと導かれる。また、大入賞口4の前には、シャッタ11が設けられている。このシャッタ11は、大入賞口4の側部に設けられた大入賞口用ソレノイド12により作動させられ、大入賞口4を開閉する。詳しくは、当該ソレノイド12が励磁状態となることにより、シャッタ11が略水平に傾き、これにより大入賞口4が開かれる。また、ソレノイド12が非励磁状態となることにより、シャッタ11が略垂直状態となり、これにより大入賞口4は閉鎖される。
【0062】
前記大入賞口4の一側部には、シーソー用ソレノイド10が設けられている。シーソー用ソレノイド10は通常、非励磁状態となっており、この状態においては、遊技球5がVゾーン8を通過するようにシーソー7を傾けている。また、シーソー用ソレノイド10が励磁状態となることにより、シーソー7は、遊技球5が入賞通路9を通過するように傾動させられる。本実施の形態では、シャッタ11が開状態において、遊技球5が1つでもVゾーン8を通過した場合には、シーソー用ソレノイド10が励磁される。そして、シャッタ11が閉じられることにより、シーソー用ソレノイド10が非励磁状態となる。
【0063】
遊技盤2の中央部分には、可変表示装置としての特別図柄表示装置13が組込まれている。この特別図柄表示装置13は、液晶ディスプレイ(LCD)よりなる表示部13aを備えており、ここに複数の図柄列が表示される。図2に示すように、本実施の形態では、これらの図柄列として左図柄列14、中図柄列15及び右図柄列16の3つの図柄列が表示されるが、それ以外の数の図柄列が表示されてもよい。
【0064】
図2に示すように、各図柄列14〜16は、それぞれ複数種類で複数個の図柄17A〜17Hと、1種類で複数個の図柄17Kとによって構成されている。各図柄17A〜17Hは、それぞれ「1」〜「8」の数字等によって構成され、これらの数字は順に配列されている。これらの図柄17A〜17Hは、特別遊技図柄としての大当たり図柄、外れリーチ図柄及び外れ図柄のいずれかになり得る。また、図柄17Kは「菱形」のマークによって構成されており、当該図柄17Kは、外れ図柄にのみなりうる。
【0065】
各々の図柄列14〜16においては、各図柄17A〜17H,17Kが例えば上から下へとスクロールすることにより変動表示される。
【0066】
本実施の形態では、図2に示すように、中央の1本の横ライン、その上下の2本の横ライン、及び斜めの2本のラインによって大当たりラインLが構成されている(5ラインと称される)。但し、上記態様に何ら限定されるものではなく、いわゆる1ライン、2ライン等であっても何ら差し支えない。
【0067】
また、図1に示すように、特別図柄表示装置13の上部には普通図柄表示装置51が併設されている。普通図柄表示装置51は、発光ダイオード(LED)よりなる4つの保留ランプ52と、普通図柄表示部たるLEDよりなる7セグ表示部53とを有している。
【0068】
さらに、前記特別図柄表示装置13の左右両側方には一対の通過ゲート54が配設されている。同通過ゲート54を遊技球5が通過すると前記普通図柄表示装置51が作動する。本実施の形態では、普通図柄表示装置51は、「0」から「9」までの数字を可変表示して7セグ表示部53にセグメント表示させ、その数字が所定値(本実施の形態では「7」)で停止した場合に、作動口3の羽根6を所定秒数開放させる。この開放により、作動口3への入賞が比較的容易なものとなる。普通図柄表示装置51は、遊技球5の通過ゲート54の通過回数を4回まで記憶することができ、保留ランプ52でその保留数を表示する。従って、4つの保留ランプ52が点灯している状態で遊技球5が通過ゲート54を通過しても保留球としてカウントされず、保留ランプ52が点灯している限り、遊技球5が通過ゲート54を通過しなくとも保留数に応じた回数だけ普通図柄表示装置51は作動するようになっている。
【0069】
図2(a),(b)等に示すように、特別図柄表示装置13の表示部13aでは、各図柄列14〜16の図柄変動(回転変動)が、遊技球5の作動口3への入賞に基づいて開始させられる。また、大当たり図柄、外れリーチ図柄、外れ図柄の中から1つが選択され、これが停止図柄として設定される。停止図柄とは、各図柄列14〜16が図柄変動を停止したときに表示される図柄である。本実施の形態では、図柄変動は、左図柄列14、右図柄列16、中図柄列15の順に停止させられるが、これはあくまでも1例にすぎず、別の順序で停止させられるようにしてもよい。
【0070】
大当たり図柄は、リーチ状態を経た後、遊技者に有利な特別遊技状態としての大当たり状態を発生させるための図柄である。詳しくは、図2(e),(f)に示すように、全ての図柄列14〜16の変動が停止させられたとき、表示されている図柄17A〜17Hの組合せが、予め定められた大当たりの組合せとなる場合がある。すなわち、同一種類の図柄17A〜17Hが大当たりラインLに沿って並んだときに、同一図柄17A〜17Hの組合せ(例えば、図2(e)では「4」、「4」、「4」の図柄17D、図2(f)では「3」、「3」、「3」の図柄17C)となる場合がある。この組合せを構成する図柄が「大当たり図柄」である。大当たりの組合せが成立すると、特別電動役物が作動し(大入賞口4が開かれ)、遊技者にとって有利な大当たり状態が発生させられる。すなわち、より多くの景品球を獲得することが可能となる。
【0071】
また、リーチ状態とは、例えば図2(c),(d)に示すように、大当たり直前の状態をいう。リーチ状態には、右図柄列16の図柄変動が、大当たりラインL上において左図柄列14の停止図柄と同一種類の図柄で停止する状態が含まれる。図2(c)に示す例では、大当たりラインLが、表示部13aの下部において横方向へ延びるように位置しており、かつ、同ライン上で停止している左・右両図柄列14,16の図柄17A〜17Hが共に「4」の付された図柄17Dとなっている。また、図2(d)に示す例では、大当たりラインLが、表示部13aにおいて斜めにクロスするように位置しており、かつ、各ラインL上で停止している左・右両図柄列14,16の図柄17A〜17Hが共に「4(右下がりのライン)」、「3(右上がりのライン)」の付された図柄17D,17Cとなっている(いわゆるダブルリーチと称される)。
【0072】
上記のリーチ状態には、中図柄列15の図柄変動が、最終的に左・右両図柄列14,16の停止図柄と同一種類の図柄(大当たり図柄)で停止して大当たり状態になるもの以外にも、異なる種類の図柄(これを「外れリーチ図柄」という)で停止して、大当たり状態とならないもの(以下、「外れリーチ状態」という)が含まれる。さらには、中図柄列15の図柄変動が一旦停止した後、大当たり図柄が大当たりラインLに沿って並んだ状態で、再度全図柄列14〜16が変動し(又は中図柄15のみが変動し)、その後変動していた図柄列14〜16の図柄17A〜17H,17Kが停止するような場合(再変動リーチとも称される)も含まれる。
【0073】
上記リーチ状態においては、種々のリーチパターンが設定されている。リーチパターンとしては、「ノーマルリーチ」、「フラッシュリーチ」、「高速リーチ」、「コマ送りリーチ」、「拡大リーチ」等の種々のリーチパターンが設定されている。これらリーチパターンのうち、「ノーマルリーチ」以外のリーチパターンは、いわゆる「スーパーリーチ」と称されるものである。「スーパーリーチ」の動作が開始された場合には、「ノーマルリーチ」の場合に比べて、大当たり状態が発生する期待値(大当たり期待値)が高くなるようになっている。また、「スーパーリーチ」においても、各リーチパターンによって大当たり期待値が異なったものとなっている。
【0074】
遊技球5の作動口3への入賞に基づいて各図柄列14〜16の図柄変動が開始させられることはすでに説明したが、この変動表示中にさらに遊技球5が作動口3に入賞した場合には、通過ゲート54を通過した場合と同様、その分の変動表示は、現在行われている変動表示の終了後に行われる。つまり、変動表示が待機(保留)される。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められている。本実施の形態では保留最大回数が4回に設定されているが、これに限られるものではない。
【0075】
図1に示すように、特別図柄表示装置13において、表示部13aの上方には、発光ダイオード(LED)からなる保留ランプ18a,18b,18c,18dが組み込まれている。当該保留ランプ18a〜18dの数は、前述した保留最大回数と同じ(この場合4個)である。保留ランプ18a〜18dは、変動表示の保留毎に点灯させられ、その保留に対応した変動表示の実行に伴い消灯させられる。
【0076】
なお、このほかにも、パチンコ機1の複数箇所には、遊技効果を高めるための他の各種ランプや電飾部材が取付けられている。これらの電飾部材等は、遊技の進行に応じて点灯状態(消灯、点灯、点滅等)が変えられる。さらに、パチンコ機1には、遊技の進行に応じて効果音を発生する図示しないスピーカが設けられている。
【0077】
遊技者の操作に応じて変化するパチンコ機1の遊技状態を検出するべく、本実施の形態では、遊技盤2には、スルースイッチ20、作動口用スイッチ21、Vゾーン用スイッチ22及びカウントスイッチ23等がそれぞれ取付けられている。スルースイッチ20は、遊技球の通過ゲート54の通過を検出し、作動口用スイッチ21は、遊技球5の作動口3への入賞を検出する。また、Vゾーン用スイッチ22は遊技球5の大入賞口4のうちのVゾーン8への入賞を検出し、カウントスイッチ23は、遊技球5の大入賞口4への入賞を検出する。
【0078】
本実施の形態では、各スイッチ20〜23の検出結果に基づきソレノイド10,12、特別図柄表示装置13、各保留ランプ18a〜18d、普通図柄表示装置51(7セグ表示部53及び保留ランプ52)、羽根6等をそれぞれ駆動制御するために判定手段等を構成する制御装置24が設けられている。制御装置24は、読み出し専用メモリ(ROM)、中央処理装置(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えている。ROMは所定の制御プログラムや初期データを予め記憶しており、CPUはROMの制御プログラム等に従って各種演算処理を実行する。RAMは、CPUによる演算結果を、図3に示す図柄乱数バッファ31〜36、図4に示す図柄乱数エリア41(i)〜45(i)、図5に示す停止図柄エリア46〜48等に一時的に記憶する。
【0079】
図3に示すように、図柄乱数バッファは、左・中・右の3つの外れ図柄乱数バッファ31,32,33と、左・中・右の3つの外れリーチ図柄乱数バッファ34,35,36とによって構成されている。図4に示すように、図柄乱数エリアは、5つの内部乱数エリア41(i)と、5つの外れリーチ乱数エリア42(i)と、5つの左外れ図柄乱数エリア43(i)と、5つの中外れ図柄乱数エリア44(i)と、5つの右外れ図柄乱数エリア45(i)とによって構成されている。iは、5つずつ存在する各図柄乱数エリアを区別するためのものであり、「0」、「1」、「2」、「3」、「4」の値をとる。iの各値は、保留されている変動表示の回数に対応している。また、図5に示すように、停止図柄エリアは、左・中・右の各停止図柄乱数エリア46,47,48によって構成されている。
【0080】
また、本実施の形態においては、CPU(制御装置24)による制御の1つとして、モード切換制御(モード選択決定制御)がある。本実施の形態では、遊技モードとして通常モード及び特別モードとしての確率変動モード(=高確率モード。以下、「確変モード」と称する)が用意されている。すなわち、例えば300分の1程度の比較的低確率で大当たり遊技状態を発生させる通常モードと、その5倍である60分の1程度の高確率で大当たり遊技状態を発生させる確変モードとがある。
【0081】
なお、一般的に、確変モードの概念としては、(1)7セグ表示部53に「7」が表示される確率を通常時に比べて高め、作動口3の羽根6を開放させる機会を増やすこと、(2)7セグ表示部53における数字の変動時間を短くすること、(3)羽根6の開放時間を長くすること(及び/又は入賞個数を多くすること)、(4)特別図柄表示装置13の表示部13aの図柄17A〜17H,17Kの変動時間を短くすること、(5)大当たり確率が通常モードに比べて高くなること等が挙げられるが、本実施の形態における確変モードにおいては、これら(1)〜(5)のうち、全てが実行される。
【0082】
本実施の形態では、パチンコ機1の電源投入時においては、通常モードに設定される。また、その後は、大当たりが決定される際に、確変モード又は通常モードのいずれかが選択される。より詳しくは、本実施の形態では、大当たりが決定されたときに選択決定される図柄17A〜17H(大当たり図柄)が奇数(「1」、「3」、「5」、「7」)の場合(第2の特定の態様に相当する場合)には、遊技モードとして確変モードが決定づけられ、大当たり図柄が偶数(「2」、「4」、「6」、「8」)の場合(第1の特定の態様に相当する場合)に、大当たり状態終了後の遊技モードとして通常モードが決定づけられる。
【0083】
但し、本実施の形態においては、確変モード中において、大当たりが決定されたとき、大当たり図柄が確変モードの付与される奇数図柄の場合には、その大当たりがストックされるようになっており、しかも、前記奇数の大当たり図柄が確定表示されることなく別の図柄に置き換えられるようになっている(これについては後述する)。
【0084】
次に、前記のように構成されたパチンコ機1の作用及び効果について説明する。図7から図12のフローチャートは、制御装置24によって実行される各種ルーチンを示している。これらのルーチンの処理は、カウンタ群及び入賞判定フラグFE等に基づいて実行される。カウンタ群は、ラウンドカウンタCR、保留カウンタCH、入賞カウンタCE、内部乱数カウンタCI、外れリーチ乱数カウンタCO、大当たり図柄乱数カウンタCB、左・中・右の各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDR、リーチ種別決定カウンタCV、大当たりストックカウンタBSC等よりなっている。
【0085】
なお、ラウンドカウンタCRは、ラウンド回数をカウントするためのものであり、入賞カウンタCEは大入賞口4への遊技球5の入賞個数をカウントするためのものである。また、保留カウンタCHは変動表示の保留回数をカウントするためのものであり、「0」,「1」,「2」,「3」,「4」の値を順にとる。これらの値は、前述した図柄乱数エリア41(i)〜45(i)の「(i)」に対応している。従って、CH=0は、保留されていない状態を意味する。
【0086】
図6(a)に示すように、内部乱数カウンタCIは、特別図柄表示装置13での大当たり状態を決定するためのものである。また、外れリーチ乱数カウンタCOは外れリーチ状態時の表示を行うか否かを決定するためのものである。さらに、大当たり図柄乱数カウンタCBは、基本的には大当たり図柄を決定するためのものである。これらのカウンタCI,CO,CBはそれぞれ所定時間(例えば「2ms」)毎に値を所定範囲内で更新する。各値は、所定の条件に従って乱数として読み出される。また、各カウンタCI,CO,CBは、各値がそれぞれ特定の値になった場合に、初期値に戻すようになっている。
【0087】
左・中・右の各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRは、停止図柄等を決定するためのものである。左図柄乱数カウンタCDLは、所定時間(例えば「2ms」)毎に値を所定範囲内で更新し、特定の値になると初期値に戻す。中図柄乱数カウンタCDCは、左図柄乱数カウンタCDLが一巡する毎に値を所定範囲内で更新し、特定の値になると初期値に戻す。右図柄乱数カウンタCDRは、中図柄乱数カウンタCDCが一巡する毎に値を所定範囲内で更新し、特定の値になると初期値に戻す。
【0088】
また、図6(b)に示すリーチ種別決定カウンタCVは、上述した複数種類のリーチパターンのうちの1つを選択するために用いられるものであり、例えば左図柄乱数カウンタCDLが一巡する毎に値(乱数値)を更新し、特定の値になると初期値に戻す。ただし、各リーチパターンには重み付けがなされており、各リーチパターンの選択される確率は個々に異なったものとなっている。また、本実施の形態においては、大当たりとなる場合(大当たり時)と、外れとなる場合(外れリーチ時)とで各リーチパターンの選択される確率は個々に異なったものとなっている。
【0089】
さらに、これらのカウンタ群は、通常モード用と確変モード用とでそれぞれ用意されている。つまり、これらの各カウンタ群は、通常モード用カウンタテーブルと確変モード用カウンタテーブルとにおいてそれぞれ用意されている。そして、通常モード時においては通常モード用カウンタテーブルのカウンタ群の更新、振り分け等が適宜行われ、確変モード時においては確変モード用カウンタテーブルのカウンタ群の更新、振り分け等が適宜行われる。例えば、内部乱数カウンタCIに関しては、確変モード時においては、通常モード時に比べて、大当たり値が5倍程度多く設定されている(又は大当たり値は同じで内部乱数カウンタCI総カウンタ数が5分の1程度に少なく設定されている)。また、本実施の形態では大当たりラインLが5つあるため、どのラインでリーチ状態を発生させ、どのラインで大当たり状態を発生させるのかを決定するためのラインカウンタ(図示せず)等も別途用意されている。
【0090】
なお、入賞判定フラグFEは、Vゾーンへの入賞の有無を判定するために用いられるものである。同フラグFEは、入賞なしの場合に「0」に設定され、入賞ありの場合に「1」に設定される。
【0091】
さて、図7のフローチャートは、上述した各カウンタCI,CO,CB,CDL,CDC,CDR,CVの更新後に、図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値(乱数)の組合せを分別し(振分け)、その振分けられた値を対応する図柄乱数バッファ31〜36に格納するための「乱数振分けルーチン」を示している。このルーチンは、パチンコ機1の電源投入後、所定時間(2ms)毎に実行される。このルーチンが開始されると、制御装置24はまずステップS1において、内部乱数カウンタCI、外れリーチ乱数カウンタCO、大当たり図柄乱数カウンタCBにそれぞれ「1」を加算する(更新する)。
【0092】
また、ステップS2において、左図柄乱数カウンタCDLに「1」を加算する。中・右図柄乱数カウンタCDC,CDRに関しては、それぞれ左・中図柄乱数カウンタCDL,CDCの値に応じて更新処理を行う。詳しくは、左図柄乱数カウンタCDLが初期値に戻されるタイミングであれば中図柄乱数カウンタCDCに「1」を加算し、それ以外のタイミングであれば同カウンタCDCの値を維持する。また、中図柄乱数カウンタCDCが初期値に戻されるタイミングであれば右図柄乱数カウンタCDRに「1」を加算し、それ以外のタイミングであれば同カウンタCDRの値を維持する。さらに、ステップS3において、制御装置24は、リーチ種別決定カウンタCVを更新する。
【0093】
次に、ステップS4において、図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値の組合せが、予め定められた「外れ図柄の組合せ」であるか否かを判断する。そして、この条件が満たされていると、ステップS5において各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値を、対応する外れ図柄乱数バッファ31,32,33に格納する。ここで、対応する外れ図柄乱数バッファ31〜33とは、具体的には左図柄乱数カウンタCDLに関しては左外れ図柄乱数バッファ31を指し、中図柄乱数カウンタCDCに関しては中外れ図柄乱数バッファ32を指し、右図柄乱数カウンタCDRに関しては右外れ図柄乱数バッファ33を指すものとする(後述するステップS7に関しても同様)。そして、制御装置24は、ステップS5の処理を実行した後、その後の処理を一旦終了する。
【0094】
一方、前記ステップS4の条件が満たされていない場合には、ステップS6において、図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値の組合せが、予め定められた「外れリーチ図柄の組合せ」であるか否かを判断する。そして、この条件が満たされていると、ステップS7において各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値を、対応する外れリーチ図柄乱数バッファ34,35,36に格納し、その後の処理を一旦終了する。
【0095】
なお、ステップS6の条件が満たされていない場合には、前記ステップS5,7のいずれの処理をも行うことなく、「乱数振分けルーチン」を終了する。この場合とは、各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値の組合せが、外れ図柄、外れリーチ図柄のいずれの組合せでもない場合、すなわち、大当たり図柄の組合せの場合である。
【0096】
このように、「乱数振分けルーチン」では、所定時間毎に3つの図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDRの値の組合せがチェックされる。そして、外れ図柄の組合せの場合には、外れ図柄乱数バッファ31〜33に乱数が格納され、外れリーチ図柄の場合には、外れリーチ図柄乱数バッファ34〜35に乱数が格納される。また、大当たり図柄の組合せの場合には、乱数はどの図柄乱数バッファ31〜36にも格納されない。
【0097】
次に、図8のフローチャートに示す「格納処理ルーチン」について説明する。このルーチンの主な機能は、遊技球5が作動口3に入賞する毎に、乱数カウンタCI,CO,CDL,CDC,CDRの値を図柄乱数エリア41(i)〜45(i)に格納することである。
【0098】
当該「格納処理ルーチン」が開始されると、制御装置24は、ステップS10において、作動口用スイッチ21の検出結果に基づき、遊技球5が作動口3に入賞したか否かを判定する。そして、この判定条件が満たされていない場合には、その後の処理を一旦終了し、満たされている場合には、ステップS11において、保留カウンタCHの値が最大保留回数(この場合「4」)よりも小さいか否かを判定する。
【0099】
保留カウンタCHの値が最大保留回数よりも小さい場合には、ステップS12において、保留カウンタCHに「1」を加算する。また、続くステップS13において、制御装置24は対応する保留ランプ(18aから18dのうちの1つ)を点灯させ、ステップS14へ移行する。一方、前記ステップS11の判定条件が満たされていない場合には、前述したステップS12以降の処理を行うことなくその後の処理を一旦終了する。従って、図柄変動表示は、4回までしか保留されず、それ以上の入賞があっても保留は記憶されない。
【0100】
ステップS14において、制御装置24は、内部乱数カウンタCIの値を内部乱数エリア41(i)に格納する。また、次のステップS15において、外れリーチ乱数カウンタCOの値を、外れリーチ乱数エリア42(i)に格納する。さらに、ステップS16において、制御装置24は、左・中・右の各外れ図柄乱数バッファ31〜33の値(CDL,CDC,CDR)を、対応する左・中・右の各外れ図柄乱数エリア43(i)〜45(i)に格納し、その後の処理を一旦終了する。
【0101】
このように、「格納処理ルーチン」においては、乱数カウンタCI,CO,CDL,CDC,CDRの値が各図柄乱数エリア41(i)〜45(i)に格納される。なお、ステップS14〜ステップS16では、例えばステップS12での更新後の保留カウンタCHの値が「3」であれば、内部乱数エリア41(i=3)、外れリーチ乱数エリア42(i=3)、左外れ図柄乱数エリア43(i=3)、中外れ図柄乱数エリア44(i=3)、右外れ図柄乱数エリア45(i=3)が、今回制御周期での格納場所となる。
【0102】
次に、図9〜図11のフローチャートに示す「特別電動役物制御ルーチン」について説明する。このルーチンは、前述した「乱数振分けルーチン」、「格納処理ルーチン」等の演算結果を用いて特別電動役物や、特別図柄表示装置13等を制御するためのものであり、パチンコ機1の電源投入後、所定時間毎に実行される。
【0103】
この「特別電動役物制御ルーチン」が開始されると、制御装置24はまずステップS20において、保留カウンタCHの値が「0」でないか否かを判定する。そして、否定判定された場合、つまり、保留カウンタCHの値が「0」の場合には、その後の処理を一旦終了する。これに対し、前記判定条件が満たされている(CH=1,2,3,4)場合には、ステップS30において、「i」を「0」に設定し、次のステップS40において保留カウンタCHが「i」と同一でないか否かを判定する。
【0104】
そして、この判定条件が満たされている場合(CH≠i)には、ステップS50において、内部乱数エリア41(i+1)、外れリーチ乱数エリア42(i+1)、外れ図柄乱数エリア43(i+1)〜45(i+1)の各データを、1つ前のエリア41(i)〜45(i)にそれぞれシフトする。次いで、ステップS60において、制御装置24は、「i」に「1」を加算し、ステップS40へ戻る。
【0105】
一方、ステップS40の判定条件が満たされない場合(CH=i)には、ステップS70へ移行し、保留ランプ18a〜18dのうち前記保留カウンタCHに対応するものを消灯させる。また、次のステップS80において保留カウンタCHから「1」を減算する。
【0106】
次に、制御装置24は、ステップS90において、図柄の変動開始処理を実行する。詳しくは、図12の「変動開始処理ルーチン」に示すように、ステップS901において、内部乱数カウンタCIの値が大当たり値であるか否かを判定する。そして、内部乱数カウンタCIの値が大当たり値の場合には、ステップS902において、現在確変モード中であるか否かを判定する。現在確変モード中でない場合には、現在通常モード中であるものとして、大当たり状態の発生を許容するべくステップS903へと移行する。
【0107】
ステップS903においては、現在の大当たり図柄乱数カウンタCBに基づく大当たり図柄を停止図柄としてメモリに記憶する。その後、ステップS910へと移行する。
【0108】
一方、ステップS902で肯定判定された場合、つまり現在確変モード中である場合には、ステップS904へ移行する。ステップS904では、現在の大当たり図柄乱数カウンタCBに基づく大当たり図柄が、確変モードを付与しうる図柄、すなわち、奇数の大当たり図柄であるか否かを判定する。そして、否定判定された場合には、大当たり状態の発生を許容するべくステップS903へと移行し、現在の大当たり図柄乱数カウンタCBに基づく大当たり図柄を停止図柄としてメモリに記憶する。その後、ステップS910へと移行する。
【0109】
また、前記ステップS904で肯定判定された場合、つまり現在の大当たり図柄乱数カウンタCBに基づく大当たり図柄が、奇数の大当たり図柄である場合には、大当たり状態の発生(後述する15ラウンド分の開放)をストックするべく、ステップS905へ移行する。ステップS905では、大当たり図柄乱数カウンタCBに基づく大当たり図柄に代えて、ダミーの図柄(大当たり図柄ではない図柄)で停止表示させるべく、ダミー図柄を停止図柄としてメモリに記憶する。但し、このとき、差し替えられた大当たり図柄乱数カウンタCBに基づく大当たり図柄を後述する大当たり状態の導出時のために別途記憶しておく。
【0110】
本実施の形態では、ダミー図柄として、外れ図柄が設定されている。当該外れ図柄としては、例えば前記外れ図柄乱数エリア43(i)〜45(i)に格納されたデータに対応する図柄が挙げられる。かかる外れ図柄で停止表示されることで遊技者には、内部乱数カウンタCIの値が大当たり値であった場合、つまりは大当たりがストックされたことが認識されないようになっている。
【0111】
また、続くステップS906においては、大当たりストックカウンタBCSに「1」を加算し、後述するステップS911へ移行する。ここで、大当たりストックカウンタBCSというのは、大当たり状態(15ラウンド分の開放を1単位とする)のストック分を計数するためのカウンタであって、当該大当たりストックカウンタBCSの値が「1」の場合には1回分(15ラウンド開放分)の大当たりが、「2」の場合には2回分(30ラウンド開放分)の大当たりがためられていることを意味する。
【0112】
さて、上記ステップS901における判定条件が満たされていない場合には、ステップS907へと移行する。ステップS907において、制御装置24は、外れリーチ乱数カウンタCOの値が予め定められた外れリーチ値と同じであるか否かを判定する。そして、外れリーチ乱数カウンタCOの値が外れリーチ値と同一である場合には、ステップS908において、外れリーチ値に対応する図柄(外れリーチ図柄)を停止図柄としてメモリに記憶し、ステップS910へ移行する。
【0113】
また、ステップS907の判定条件が満たされていない場合には、ステップS909において、ステップS16において格納された外れ図柄を停止図柄としてメモリに記憶し、ステップS911へ移行する。
【0114】
さて、ステップS903又はステップS908から移行して、ステップS910においては、リーチパターンを取得する。すなわち、現在が通常モードである場合には、上述した「ノーマルリーチ」、「フラッシュリーチ」、「高速リーチ」の種々のリーチパターンのうちのいずれかをリーチ種別決定カウンタCVに基づいて決定する。また、現在が確変モードである場合には、「ノーマルリーチ」、「コマ送りリーチ」、「拡大リーチ」の種々のリーチパターンのうちのいずれかをリーチ種別決定カウンタCVに基づいて決定する。
【0115】
そして、ステップS906、ステップS909又はステップS910から移行して、ステップS911においては、特別図柄表示装置13の図柄変動を開始させ、「変動開始処理ルーチン」を一旦終了する。
【0116】
このようにステップS90(「変動開始処理ルーチン」)の処理を実行した後、制御装置24は、図9のステップS110において、左右両図柄列14,16(中図柄列15以外)における図柄17A〜17H,17Kを、前記ステップS903,S905,S908,S909のいずれかの処理で記憶した停止図柄に差替える。また、左右両図柄列14,16での図柄変動を停止させ、差替え後の図柄17A〜17H,17Kを左右両図柄列14,16に表示する。
【0117】
次に、ステップS120において、制御装置24は、リーチ動作処理を行う。例えば、前記ステップS910で取得したリーチパターンが、「ノーマルリーチ」の場合には、中図柄列15の図柄17A〜17H,17Kが通常のスクロール動作を行うよう動作処理を実行する。また、リーチパターンが「フラッシュリーチ」の場合には、中図柄列15の図柄17A〜17H,17Kが煌めきながらゆっくりとスクロール動作を行うよう動作処理を実行する。さらに、リーチパターンが「高速リーチ」の場合には、遊技者が視認できないほど高速で、中図柄列15の図柄17A〜17H,17Kがスクロール動作を行うよう動作処理を実行する。加えて、リーチパターンが「コマ送りリーチ」の場合には、中図柄列15の図柄17A〜17H,17Kが1コマ1コマ区切るようにスクロール動作を行うべく動作処理を実行する。さらにまた、リーチパターンが「拡大リーチ」の場合には、中図柄列15の図柄17A〜17H,17Kが通常時よりも拡大表示された状態でスクロール動作を行うよう動作処理を実行する。
【0118】
上記のように、ステップS120(「リーチ動作処理ルーチン」)の処理を実行した後、制御装置24は、ステップS130において、中図柄列15での図柄変動を停止させる。
【0119】
続いて、制御装置24は、ステップS135において、再変動処理を実行する。詳しくは、再変動処理を実行する条件が成立しているか否かを判定し、再変動処理実行条件(この条件には内部乱数カウンタCIが大当たり値であることが主として含まれる)が成立している場合には、前記リーチ動作処理における各リーチ動作と同じ背景で、全図柄列14〜16の図柄17A〜17H,17Kを同時に再変動させる。そして、所定条件が成立した後、全図柄列14〜16の図柄17A〜17H,17Kを停止させる。但し、このような再変動処理が実行される場合には、上記したステップS110やステップS130で停止表示される図柄(再変動前の図柄)を再変動後の図柄とは別の図柄(例えば外れ図柄や外れリーチ図柄)としてもよい。一方、再変動処理を実行する条件が成立していない場合には、何らの処理をも実行しない。なお、上記全回転再変動処理を行う代わりに、中図柄列15のみの図柄17A〜17H,17Kの再変動を行うこととしてもよい。
【0120】
さて、ステップS135を経た後、制御装置24は、次に、ステップS140において、図柄17A〜17H,17Kの組合せが大当たりの組合せであるか否かを判定する。なお、この際には、停止図柄の差替えが正しく行われたか否かの確認も行われる。そして、この判定条件が満たされていない場合には、「特別電動役物制御ルーチン」を終了する。また、図柄17A〜17H,17Kの組合せが大当たりの組合せである場合には、ステップS150において、ラウンドカウンタCRを「0」にクリヤする。なお、このとき、制御装置24によって大当たり報知表示がなされる。
【0121】
次に、制御装置24は、ステップS155において、モード判定処理を実行する。より詳しくは、大当たり図柄が奇数(ゾロ目)であるか否かを判定する。そして、大当たり図柄が奇数図柄の場合には、大当たり終了後において、遊技モードを確変モードとするべく遊技モードフラグを例えば「1」に設定する。また、大当たり図柄が偶数図柄の場合には、大当たり終了後において遊技モードを通常モードとするべく遊技モードフラグを例えば「0」に設定する。このように、モード判定処理に際しては、大当たり図柄に応じて次回の遊技モードとして、通常モード又は確変モードのいずれかが選択決定される。
【0122】
さて、モード判定を行った後、制御装置24は、ステップS160(図10参照)において、入賞カウンタCEを「0」にクリヤするとともに、入賞判定フラグFEを「0」に設定する。
【0123】
また、次のステップS165においては、今回の大当たりに際しての最大ラウンド数CRmaxを決定する。より詳しくは、「15」に対し、前記大当たりストックカウンタBCSの値に15を乗算した値を、加算し、その値を今回の最大ラウンド数CRmaxとして設定する。例えば、それまで通常モードであって、大当たりが決定されたような場合には、大当たりストックカウンタBCSの値が「0」となっており、この場合には今回の最大ラウンド数CRmaxは「15」に設定される。また、確変モードが継続された状態で大当たりストックカウンタBCSが加算され(ためられ、蓄積され)、例えば「3」となっている場合であって、偶数図柄で大当たりとなった場合には、今回の最大ラウンド数CRmaxは「15+3*15=60」に設定される。
【0124】
さらに、続くステップS170においては、ラウンドカウンタCRを「1」ずつインクリメントする。次に、ステップS175において、制御装置24は、表示部13aに表示されるラウンド数をラウンドカウンタCRに基づいて更新して表示するとともに、その他の表示事項(例えば入賞カウント数)を初期化(「0」に初期化)して表示する。但し、本実施の形態では、内部的なラウンドカウンタCRとしては、大当たり状態がストックされているような場合には、16以上の数値をとることもありうるが、表示部13aに表示されるラウンド数としては、1ラウンドから15ラウンドまでを1回の大当たり分として表示することとする。すなわち、現在のラウンドカウンタCRの値が、例えば「16」、「31」、「46」、「51」等の場合には、表示部13aに表示されるラウンド数として「1」が表示され、「23」、「38」、「53」、「68」等の場合には、表示部13aに表示されるラウンド数として「8」が表示され、「30」、「45」、「60」、「75」等の場合には、表示部13aに表示されるラウンド数として「15」が表示される。
【0125】
さらに、ステップS180において、制御装置24は、大入賞口用ソレノイド12を励磁させる。すると、シャッタ11が倒れて略水平状態となり、大入賞口4が開放される。この開放により、遊技球5のVゾーン8及び入賞通路9への入賞が可能となる。
【0126】
次に、ステップS181において、現在のラウンドカウンタCRの値が15の倍数であるか否か、つまり、表示部13aに表示されるラウンド数が15ラウンド目(換言すれば1回分の大当たりの最終ラウンド目)に相当するか否かを判定する。そして、否定判定された場合には、後述するステップS190(図11参照)へ移行する。これに対し、肯定判定された場合(15ラウンド目の場合)には、ステップS182へ移行し、表示部13aにおいて、図柄を疑似的に変動表示させる。なお、この場合の変動表示は、疑似的なものであって、遊技球Bの作動口3への入賞や、保留記憶とは独立して行われるものである。また、このときの変動表示態様としては、3つの図柄列14〜16の各図柄がばらばらに変動表示されてもよいし、3つの図柄列14〜16に同一の図柄が揃った状態(いわゆるゾロ目状態)で変動表示されてもよい。また、遊技者に識別困難な程度に高速で変動表示してもよいし、遊技者に識別できるようゆっくりと変動表示してもよいし、或いは、1コマずつ変動表示してもよい。
【0127】
続いて、ステップS183において、大入賞口4の開放から予め定められた所定時間(所定時間としては、例えば、3秒、5秒、10秒等が例示される)だけ経過したか否かを判定する。そして、否定判定された場合には、当該判定を再度行う。また、肯定判定された場合、つまり大入賞口4の開放から所定時間が経過した場合にはステップS184において、変動停止演出を行う。かかる変動停止演出の具体例としては次のようなものが挙げられる。すなわち、さらに次回のラウンドの開放があるような場合には、(この場合というのは(さらに)大当たりストックがある場合であるが)、図13(a)に示すように、当該ストックが行われた際の本来的な大当たり図柄[ダミー図柄に差し替えられる前の大当たり図柄乱数カウンタCBに基づく大当たり図柄(この場合、奇数図柄)]が停止表示される。また、次回のラウンドの開放がないような場合、(この場合というのはこれ以上の大当たりストックがない場合、つまり今回が真の最終ラウンドの場合であるが)、当初の大当たり図柄(この場合、偶数図柄)が停止表示される。かかるステップS184の処理を経た後、処理をステップS190へ移行する。
【0128】
さらに、ステップS184又はステップS181から移行して、ステップS190において、制御装置24は、入賞カウンタCEの値が予め定められた所定値CEmaxよりも小さいか否かを判定する。そして、この判定条件が満たされている場合には、ステップS200において、未だ大入賞口4の閉鎖予定時期が到来していないか否かを判定する。この閉鎖予定時期が到来していない場合には、処理をステップS190へ戻す。その結果、大入賞口4の開放開始後に所定値CEmax個以上の遊技球5が入賞するか、閉鎖予定時期が到来するかしない限りは、大入賞口4が開放され続ける。これに対し、ステップS190又はステップS200のいずれか一方が満たされていないと、つまりは、大入賞口4の開放開始後に所定値CEmax個以上の遊技球5が入賞するか、或いは閉鎖予定時期が到来した場合には、ステップS210において、制御装置24は、大入賞口用ソレノイド12を消磁する。すると、シャッタ11が起こされて略垂直状態となり、大入賞口4が閉鎖される。
【0129】
続いて、ステップS220において、制御装置24は、ラウンドカウンタCRの値が予め定められた最大ラウンド数CRmaxよりも小さいか否かを判定する。そして、ラウンドカウンタCRの値が最大ラウンド数CRmax未満の場合には、続くステップS230において入賞判定フラグFEが「1」であるか否かを判定する。入賞判定フラグFEが「1」の場合には、処理をステップS160へと戻す。従って、一旦大当たり遊技状態が発生すると、遊技球5がVゾーン8に入賞することによる継続条件が、最大ラウンド数CRmax分だけ満たされるまでは、大入賞口4が開閉のサイクルを繰り返す。本実施の形態では、例えば所定値CEmaxが「10」に設定され、大入賞口4の開放時間が「約29.5秒」に設定され、最大ラウンド数CRmaxが「15」の倍数に設定されている。このため、大入賞口4の開放後、(1)遊技球5が大入賞口4へ10個入賞すること、(2)約29.5秒が経過すること、のいずれか一方の条件が満たされた時点で大入賞口4が閉鎖される。この大入賞口4の開閉のサイクルが遊技球5のVゾーン8への入賞を条件に最大で最大ラウンド数CRmax(例えば15回、30回、45回、60回・・・・)だけ繰り返されることとなる。
【0130】
そして、ステップS220又はステップS230の判定条件のいずれか一方が満たされていない場合、つまり、最大ラウンド数CRmax分の開放が終了した場合、或いは、継続条件たるVゾーン8への入賞がなかった場合(本実施の形態では継続条件が満たされないケースは極めて稀となるよう構成されているが)には、大当たり状態が終了したものとして、ステップS231へ移行する。
【0131】
ステップS231では、大当たり終了後において付与される遊技モードが確変モードであるか否か、つまり今回の大当たり図柄が奇数図柄であったか否かを判定する。そして、今回の大当たり図柄が奇数図柄でなかった場合(偶数図柄であった場合)には、ステップS232において大当たりストックカウンタBCSを「0」にクリヤし、ステップS240へ移行する。これに対し、今回の大当たり図柄が奇数図柄であった場合(この場合というのはそれまで通常モードであって奇数図柄で大当たりした場合である)には、大当たりストックカウンタBCSは元々「0」となっているため、そのままステップS240へ移行する。
【0132】
ステップS240において、制御装置は、大当たり状態が終了した旨を表示部13aに表示し遊技者に報知する。また、ステップS250において、次回の遊技モードを報知する処理を実行し、本ルーチンを終了する。
【0133】
より詳しくは、上記ステップS155のモード判定処理において設定された遊技モードフラグに基づき表示を行う。例えば、遊技モードフラグが「1」に設定されている場合には、遊技モードが確変モードとなった旨を表示部13aにおいて表示し、遊技者にそれを報知する。また、遊技モードフラグが「0」に設定されている場合には、遊技モードが通常モードとなった旨を表示部13aにおいて表示し、遊技者にそれを報知する。
【0134】
以上詳述したように、本実施の形態によれば、それまで通常モードとなっている状態で、大当たりとなる場合には、必ず大当たり状態が導出される。そして、基本的には(Vゾーン8への入賞という継続条件を満たす限りは)最大15ラウンドの大入賞口4の開放が行われる。
【0135】
また、それまで確変モードとなっている状態で、内部乱数カウンタCIの値が大当たり値となった場合には、大当たり図柄乱数カウンタCBに基づく大当たり図柄が奇数か偶数かによって態様が異なってくる。すなわち、大当たり図柄乱数カウンタCBに基づく大当たり図柄が、奇数の大当たり図柄である場合には、大当たり状態の発生(15ラウンド分の開放、1回分の大当たり権利)がストックされる。また、これとともに、奇数の大当たり図柄に代えて、ダミーの図柄(大当たり図柄ではない所定の外れ図柄)で停止表示される。
【0136】
一方、大当たり図柄乱数カウンタCBに基づく大当たり図柄が、偶数の大当たり図柄である場合には、上記の大当たり状態が発生させられる。但し、このときにおいては、ストックされた大当たりストックカウンタBCSの値に応じたラウンド数分の開放が行われる。例えば、確変モード中において、内部乱数カウンタCIの値が大当たり値となった場合であって、大当たりストックカウンタBCSが「0」の場合、すなわち、奇数図柄で大当たりとなって確変モードとなったが次に偶数図柄で大当たりとなった場合には、15ラウンド分の開放のみが行われ、その後通常モードへと切換えられる。また、確変モード中において、内部乱数カウンタCIの値が大当たり値となった場合であって、大当たりストックカウンタBCSが「1」の場合、すなわち、奇数図柄で大当たりとなって確変モードとなり、一度大当たりのストックが行われて、偶数図柄で大当たりとなった場合には、15+15=30ラウンド分の開放が行われ、その後通常モードへと切換えられる。さらに、確変モード中において、内部乱数カウンタCIの値が大当たり値となった場合であって、大当たりストックカウンタBCSが「3」の場合、すなわち、奇数図柄で大当たりとなって確変モードとなり、三度の大当たりのストックが行われて、偶数図柄で大当たりとなった場合には、15+15*3=60ラウンド分の開放が行われ、その後通常モードへと切換えられる。
【0137】
このため、確変モード中において偶数図柄で大当たりした場合においては、当該1回の大当たり状態の導出に際しての遊技者に付与される価値がそのときどきで相違することとなり(画一的なものとはならず)、遊技者にとっての面白味が増す。また、従来であれば通常モードへ切換られる場合には遊技者にとっての期待感が削がれてしまっていたのであるが、上記構成によれば、大当たり状態導出に際し、どれだけ多くの利益が導出されるのかについて大いなる期待感を持ちつつ遊技を行うことが可能となる。その結果、従来にはない飛躍的な興趣の向上を図ることができる。
【0138】
さらに、本実施の形態では、大当たり状態が導出される場合には、一応の区切りの(遊技者にとっての)第15ラウンド目において、図柄の変動演出が行われて、図柄が確定停止表示される。このとき、さらに次回のラウンドの開放があるような場合には、つまり、さらに大当たりストックがある場合には、当該ストックが行われた際の本来的な大当たり図柄[ダミー図柄に差し替えられる前の大当たり図柄乱数カウンタCBに基づく大当たり図柄(この場合、奇数図柄)]が停止表示される。従って、遊技者は、大当たりがストックされた際のいきさつ、換言すれば、どの図柄で大当たりとなっていたのかを把握することができる。従って、遊技者は、当該次のラウンドの開放がある場合でも、違和感を感じることなく、十分な満足感を味わうことができ、しかも遊技内容を比較的容易に理解することができる。
【0139】
しかも、大当たりストック回数が多い場合には、15ラウンド毎に奇数図柄での変動停止表示が行われることとなる。このため、遊技者にとってはあたかも、奇数図柄で連続して大当たりが発生したかのような感覚を味わうことができ、喜びが一層高められることとなる。
【0140】
これに対し、次回のラウンドの開放がないような場合、(この場合というのはこれ以上の大当たりストックがない場合、つまり今回が真の最終ラウンドの場合であるが)、当初の大当たり図柄(この場合、偶数図柄)が停止表示される。この時点で、遊技者は次回ラウンドの開放がないことを察知しうる。しかしながら、この時点で、遊技者はそれ以上の大当たりストックがないことを容易に理解することができるため、不信感を抱くことがない。
【0141】
また、ストックがある場合でもない場合でも、上述した疑似変動停止が行われることから、大当たり状態発生毎に、また15ラウンド毎に、次回ラウンドの開放があるか否かをわくわくはらはらどきどきしながら遊技を行うことができる。より詳しくは、本実施の形態では、奇数のゾロ目で停止表示されれば、次回の大当たりがさらに導出されることとなり、偶数のゾロ目(今回の大当たり図柄)で停止表示されれば、当該ラウンドで大当たり状態が終了することとなる。つまり、15ラウンド目に行われる当該疑似変動表示は、遊技者にとっては、単なるスーパーリーチ演出よりも重みのある演出となる。従って、当該演出中における遊技者の緊張感、興奮度は最高潮に達する。その結果、今までにはない興趣の向上を図ることができる。
【0142】
さらに、上記疑似変動停止の演出が、遊技者にとっての1回の大当たりの最終ラウンドに相当する15ラウンド目に行われる。換言すれば、15ラウンド目までは、さらなる大当たりストックがあるのか否かを把握することができない。このため、従来比較的単調になりがちであった大当たり中の遊技に面白味が付与されることとなり、ほぼ常に期待感を抱きながら大当たり遊技を堪能することができる。
【0143】
加えて、本実施の形態では、ラウンドカウンタCRの値が、例えば「16」を越える数値となっていたとしても、遊技者に表示されるラウンド数は、15ラウンドを1単位としており、16ラウンド以上となることがない。換言すれば、大当たりストックが行われた場合、遊技者にとっては、ラウンド数が増えたという感覚よりも、むしろ、大当たり状態が複数回導出されたという感覚を強く抱くこととなる。このため、滅多に導出されない大当たり状態が連続して導出されることの喜びを大いに堪能することができ、かかる意味でも興趣の飛躍的な向上を図ることができるといえる。
【0144】
さらに、本実施の形態では、通常モード中に奇数図柄で大当たり状態が発生すると、確変モードが付与され、次回の遊技において確変モード下で遊技が行われることとなるが、次に大当たり状態が導出されるときというのは、必ず通常図柄で大当たりとなる。このため、遊技者にとって次回の大当たり状態が偶数図柄なのか、奇数図柄なのかどちらなのかといった悩み(不安感)を払拭することができる。
【0145】
併せて、従来であれば、確変モード中であっても次回の大当たり状態がなかなか発生しない場合があった。例えば、確変モード時(例えば60分の1の確率で大当たり状態が発生するような場合)でも、500回の変動が行われても未だに大当たり状態が発生しない場合も起こりうる。このような場合、遊技者はいらだちや不安感を覚え、折角確変モードが付与された意義が没却されてしまうおそれがあった。これに対し、本実施の形態では、上記のような事態、つまり、図柄の変動回数が嵩むにもかかわらずなかなか大当たり状態が導出されない状態(所謂ハマリ状態)というのは、多くの大当たりのストック(多くの示唆)が行われた可能性が高い場合が多い。換言すれば、ハマリ状態が長引くほど、ストックされた大当たり状態の数(ラウンド数)が多い傾向が生じうる。このため、遊技者に対し、従来の遊技機では想定しえない性質の期待感を付与することができる。かかる意味で、従来にはない飛躍的な興趣の向上を図ることができる。
【0146】
尚、上記各実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
【0147】
(a)上記実施の形態では、確変モードの概念として、(1)7セグ表示部53に「7」が表示される確率を通常時に比べて高め、作動口3の羽根6を開放させる機会を増やすこと、(2)7セグ表示部53における数字の変動時間を短くすること、(3)羽根6の開放時間を長くすること(及び/又は入賞個数を多くすること)、(4)特別図柄表示装置13の表示部13aの図柄17A〜17H,17Kの変動時間を短くすること、(5)大当たり期待値が通常モードに比べて高くなることのうち、全てが実行されることとしている。これに対し、(5)のみ、すなわち、大当たり確率が単に高められることのみが実行されることとしてもよい。
【0148】
また、(5)を含む(1)〜(4)のうちの少なくとも1つを満たすことを、確変モードとしてとらえてもよい。すなわち、(1)〜(4)の任意の組合せ(例えば(1)と(2)、(1)と(3)、(1)と(4)、(2)と(3)、(2)と(4)、(3)と(4)、(1)と(2)と(3)、(1)と(2)と(4)、(1)と(3)と(4)、(2)と(3)と(4)、(1)と(2)と(3)と(4))と(5)を組み合わせたものを確変モードとしてとらえてもよい。
【0149】
また、特別モードとしては、確変モードではなく、時間短縮モード(時短モード)を採用してもよい。時短モードとしては、上記(1)〜(4)の任意の組合せ(例えば(1)と(2)、(1)と(3)、(1)と(4)、(2)と(3)、(2)と(4)、(3)と(4)、(1)と(2)と(3)、(1)と(2)と(4)、(1)と(3)と(4)、(2)と(3)と(4))を採用できる。
【0150】
(b)時短モード、確変モード等の特別モードとしては、次回の大当たり時まで継続されるようにしてもよいし、次々回の大当たり時まで継続されるようにしてもよい。併せて、大当たり図柄に応じて、確変モードや時短モードの継続回数(大当たり状態の継続発生回数)を可変とするようにしてもよい。例えば「1」、「5」で大当たりの場合には、次回の大当たりまで確変モードが継続され、「3」、「7」で大当たりの場合には、次々回の大当たりまで確変モードが継続されるようにしてもよい。
【0151】
(c)上記実施の形態では、特に言及しなかったが、いわゆるリミッタ制御を行いうるパチンコ機に具体化してもよい。このリミッタ制御は、遊技者にとっての射幸心を抑制するために実行されるものであって、予め定められた所定回数を超えて確変モードが継続しないように制御するものである。より詳しくは、CPUは、所定回数(例えば4回とか9999回とか)続けて確変モードとなった場合には、5回目とか10000回目の大当たり時(リミッタ時)においては、確変モード以外のモード、つまり、通常モードとなるように制御するのである。すなわち、リミッタ時においては、通常モードが強制的に選択されるように制御するようにしてもよい。
【0152】
(d)上記実施の形態では、再変動処理を行うこととしたが、かかる処理を省略してもよい。
【0153】
(e)特別図柄表示装置13としては、上述した液晶ディスプレイ以外にも、CRT、ドットマトリックス、LED、エレクトロルミネセンス(EL)、蛍光表示管、ドラム等を用いてもよい。
【0154】
(f)上記実施の形態とは異なるタイプのパチンコ機等にも具体化できる。例えば上記実施の形態における普通図柄表示装置51を省略した構成としてもよい。また、普通図柄表示装置及び特別図柄表示装置の少なくとも一方が複数設けられているタイプのパチンコ機にも具体化できる。さらに、大当たり図柄が表示された後に所定の領域に遊技球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。
【0155】
(g)また、パチンコ機(パチンココンピュータ(パチコン)と称されるものもここにいうパチンコ機に含まれる趣旨である)以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機等の各種遊技機として実施することも可能である。なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
【0156】
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、遊技球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく、所定量の遊技球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して或いは所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の遊技球が払い出されるものである。
【0157】
(h)また、上記実施の形態では、表示部13aにおいてモードの報知を行うこととしたが、モード報知ランプ等を用いて遊技モードの表示を行うこととしてもよい。さらに、効果音等を用いてモードの報知を行うこととしてもよい。例えば、遊技モードが確変モードである間は、遊技モードが通常モードである場合に対して効果音を異ならせるようにしてもよい。これにより、聴覚的にも遊技モードを把握することができる。
【0158】
(i)乱数に関するカウンタ(内部乱数カウンタCI、外れリーチ乱数カウンタCO、大当たり図柄乱数カウンタCB、左・中・右の各図柄乱数カウンタCDL,CDC,CDR、リーチ種別決定カウンタCV等)を適宜変更してもよい。例えば、1つの乱数カウンタを用い、その値に基づき大当たり状態、外れリーチ状態等を決定してもよい。
【0159】
また、例えば、内部乱数カウンタCIの初期値を適宜変更する等してもよい。例えば内部乱数カウンタCIが「0」〜「299」の範囲で更新され、「7」が大当たり値であるとした場合、最初の初期値を「0」とした場合であって「299」までインクリメントされた場合に、次に、X(Xは例えば素数)だけ加算された値を初期値として、当該初期値に更新される。例えばX=13の場合には、「13」から「299」、「0」を経て「12」にまで至ったならば、次なる初期値(別途設定されてもよい)に至るといった具合に内部乱数カウンタCIの初期値が別の値に変更させられるように構成してもよい。このようにすることで、電波ゴト等の不正行為を抑制することができる。
【0160】
(j)通常モード中において、大当たり発生が決定された場合に、奇数図柄で大当たり状態を発生させることなく、当該大当たり分(15ラウンド開放分)についてもストックすることとしてもよい。この場合、大当たり状態が導出されることなく、遊技モードが確変モードに切り換えられることとなる。
【0161】
(k)上記実施の形態では特に言及していないが、遊技球5の不足による懸念を払拭するための継続補助措置(継続補助手段)を講じることとしてもよい。例えば、確変モードが長時間及ぶ場合、実質上の大当たり状態が発生しないことによる遊技球5の不足が懸念されるところであるが、この場合、大当たり分の一部を使用して大入賞口4を所定ラウンド(例えば3ラウンド)分だけ開放させたり、或いは、大当たりとは別に、羽根6を所定時間或いは所定回数開放したりして、遊技球5を獲得できるような構成とすることで、遊技球5の不足を憂慮することなく遊技を継続することができる。
【0162】
(l)上記実施の形態では特に言及していないが、所定回数のストックが行われた場合に、確変モード中であってそのストック分を導出可能に構成しても差し支えない。例えば、大当たりストックカウンタBSCの値が所定値(例えば「2」)になった場合には、奇数図柄で大当たり状態を発生させるのを許容してもよい。この場合には、長時間大当り状態が発生しないことによる種々の不具合を払拭することができる。
【0163】
(m)上記実施の形態では、疑似変動表示に際して、図柄が揃った状態(ゾロ目)で停止表示することとしている。これに対し、大当たりストックに際し差し替えられてしまった図柄(ダミー図柄に差し替えられる前の大当たり図柄乱数カウンタCBに基づく大当たり図柄)がいかなる図柄であったかを表示するのみであってもよい。例えば、大当たり図柄乱数カウンタCBに基づく大当たり図柄が「3」であったような場合には、「3」「3」「3」とゾロ目で表示するのではなく、単に「3」とのみ表示するだけであってもよい。また、かかる図柄(数字)を直接的に表示するのではなく、前記大当たり図柄が「3」であったような場合には☆を3つ表示したり、指を3本表示したり、といった具合に、大当たり図柄が何であったのかを教示できるような表示を行うようにしてもよい。
【0164】
(n)上記実施の形態では、大当たりストックに際し差し替えられてしまった図柄を表示するに際し、疑似変動表示という所定の演出を行うこととしている。これに対し、別の演出を行うようにしてもよい。例えば、図13(b)に示すように、所定のキャラクタを表示するとともに、前記図柄を表示することとしてもよい。同図に示す例では、キャラクタがハンマーを振りかざす動作とともに、大当たり図柄が何であったのかが表示されるようになっている。このような変動とは異なった演出を行うこととで、遊技に幅を持たせることができ、面白味が増す。
【0165】
(o)さらに、表示装置13の表示部13a上で表示するのみならず、別途設けられたランプにより大当たりストックに際し差し替えられてしまった図柄を表示することとしてもよい。例えば、点灯しているランプの個数により前記図柄が教示されることが考えられる。或いは、スピーカからの音声により図柄が表示されることとしてもよい。具体的には、15ラウンド目に、「ストックされていた
図柄は・・・「7」だよ。」といった具合に前記図柄が聴覚的に教示されることが考えられる。
【0166】
(p)上記実施の形態では、遊技者にとって1回分の大当たり状態の最終ラウンドに相当する15ラウンド目に所定の演出を行い、大当たりストックに際し差し替えられてしまった図柄を表示可能としている。これに対し、途中の所定のラウンド、例えば第8ラウンド等において行うこととしてもよいし、そのときどきで異なったラウンドにおいて行うこととしてもよい。後者の場合、どのラウンドで疑似変動表示演出が行われるのかをどきどきしながら大当たり遊技を堪能することができる。
【0167】
(q)上記実施の形態では、大当たりストックが行われていない場合、或いはそれ以上の大当たりストックがないような場合でも、疑似変動表示の演出を、大当たり状態の導出に際して(15ラウンド毎に)毎回行うこととしている。これに対し、ストックがないような場合には必ずしも毎回行わなくてもよい。また、大当たりストックがある場合に限って行うこととしてもよい。この場合、疑似変動の演出が行われるだけで、大当たりストックがあることを把握でき、その瞬間に遊技者にとっての喜びが飛躍的に高められる。
【0168】
(r)上記実施の形態では、15ラウンドにおいて大入賞口4が開放されてから所定時間後に、疑似変動表示が停止されることとしているが、15ラウンド目が終了した時点、つまり、大入賞口4が閉鎖された時点で停止されることとしてもよい。また、15ラウンド後のインターバル間において停止されることとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態におけるパチンコ機の主要構成を示す正面図である。
【図2】(a)〜(f)は表示部の表示状態の例を示す模式図である。
【図3】図柄乱数バッファの概念を説明する図表である。
【図4】図柄乱数エリアの概念を説明する図表である。
【図5】停止図柄エリアの概念を説明する図表である。
【図6】(a)は乱数カウンタの概念を説明する図表であり、(b)はリーチ種別決定カウンタの概念を説明する図表である。
【図7】制御装置により実行される「乱数振分けルーチン」を示すフローチャートである。
【図8】「格納処理ルーチン」を示すフローチャートである。
【図9】「特別電動役物制御ルーチン」の一部を示すフローチャートである。
【図10】「特別電動役物制御ルーチン」の一部を示すフローチャートである。
【図11】「特別電動役物制御ルーチン」の一部を示すフローチャートである。
【図12】「変動開始処理ルーチン」を示すフローチャートである。
【図13】(a)は大当たりストックされている場合の表示部の疑似変動停止態様の例を示す模式図であり、(b)は別の実施の形態における表示部の表示態様の例を示す模式図である。
【符号の説明】
1…パチンコ機、2…遊技盤、3…作動口、4…大入賞口、5…遊技球、13…可変表示装置としての特別図柄表示装置、13a…表示部、14…左図柄列、15…中図柄列、16…右図柄列、17A〜17H,17K…識別情報としての図柄、24…制御装置、L…大当たりライン。

Claims (5)

  1. 図柄を変動表示可能な可変表示装置と、
    遊技媒体の挙動に起因して抽選を行い、その結果に基づいて所定の利益を伴う特別遊技状態を導出するか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段にて前記特別遊技状態を導出することが判定された場合に、通常モードに移行するのか、又は、前記通常モードよりも遊技者にとって価値の高い特別モードに移行するのかを決定するモード決定手段とを備えた遊技機であって、
    通常モード時において、
    前記モード決定手段により前記特別遊技状態終了後に通常モードに移行することが決定された場合には、前記可変表示装置において前記図柄を第1の特定の図柄で確定表示し、前記特別遊技状態を導出し、その後通常モードに移行し、
    前記モード決定手段により特別モードに移行することが決定された場合には、前記可変表示装置において前記図柄を複数種類ある第2の特定の図柄のうちいずれかで確定表示し、前記特別遊技状態を導出し、その後特別モードに移行する通常モード時処理手段と、
    特別モード時において、
    前記モード決定手段により特別モードに移行することが決定された場合には、前記可変表示装置において前記図柄を前記第2の特定の図柄にて確定表示することをひかえて、前記第1又は第2の特定の図柄とは別の外れ図柄で確定表示して、前記所定の利益がためられるようにし、
    前記モード決定手段により特別遊技状態の終了後通常モードに移行することが決定された場合には、前記可変表示装置において前記図柄を前記第1の特定の図柄で確定表示し、前記特別遊技状態を導出するとともに、当該導出に際しては、前記ためられた利益分に相当する特別遊技状態を導出し、その後通常モードに移行し、
    さらに、当該特別遊技状態の導出に際しては、前記利益がためられた際に選定した前記第2の特定の図柄の種類を前記可変表示装置にて表示する特別モード時処理手段とを備えることを特徴とする遊技機。
  2. 前記遊技媒体は遊技球であり、
    開状態と閉状態との間で状態が切換えられ、常には閉状態とされている大入賞口を備え、当該大入賞口に遊技球が入球した場合に、遊技球の払い出しが導出されるよう構成され、
    前記所定の利益は、前記大入賞口の所定期間の開状態が所定ラウンド数繰り返されることに基づいて導出されるものであって、
    前記種類の表示は、最終ラウンドにおいて行われることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 次回の特別遊技状態が導出される前段階であっても、前記可変表示装置における変動表示が所定回数実行された場合には、前記特別モードを終了し、通常モードへと移行し、前記特別モード終了に際して、前記ためられた利益分に相当する特別遊技状態を導出するように構成された請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記遊技媒体は遊技球であり、当該遊技球の入球可能な作動口が設けられるとともに、当該作動口への入球に基づき、少なくとも前記判定手段による抽選と、前記可変表示装置における変動表示とが行われるよう構成され、
    前記種類の表示に際しては、前記可変表示装置において、前記作動口への入球があった場合と同様の前記変動表示を行うことによる演出を行うようにしたことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の遊技機。
  5. 前記所定の利益がためられていない場合であっても、前記作動口への入球があった場合と同様の前記変動表示を行うことによる演出を行うようにしたことを特徴とする請求項に記載の遊技機。
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