JP4336533B2 - 押圧式の操作装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば小型の電子機器に搭載される押圧式の操作装置に係り、特に確実で且つ正確な入力状態を得ることができる操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば電子機器が小型化されると筐体の表面積が狭くなるため、搭載する操作装置の設置スペースが減少する。このため、搭載する操作装置も小型化する必要があり、その結果、小型化においても確実な入力動作を行えるようにする必要がある。ところで、従来の押圧式の操作装置として、下記特許文献1と特許文献2に示すものが開示されている。
【0003】
下記特許文献1は、複数のボタンが押されている場合に、ポイントが押されているボタンの中心のボタンのナンバーに対応する方向などに移動できるようにして多方向へのポイント移動を可能とした発明である。特許文献1の図1(a)(b)等から明らかなように、略楕円形状の操作面に現れる各ボタン2は、前記操作面の幅中心に位置するように設けられている。
【0004】
下記特許文献2における入力装置には、複数の入力キー1の周囲に、移動対象物の移動方向等に関する移動指示を与える位置情報入力キーが配列された楕円形状のエリア2が設けられ、このエリア2内に押圧力を感知する感圧センサ4が多数並べて設けられている。特許文献2の図2を見て明らかなように、前記エリア2内に設けられた各感圧センサ4は、前記エリア2の幅中心に位置するように設けられている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−142615号公報
【特許文献2】
特開平11−39075号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1や特許文献2のように、操作面の幅中心に沿って、多数の接点を設けた構成では、前記操作面を押圧して撓ませ、前記接点を入力状態に切り替えるのには、押圧力により、前記操作面の中心が大きく撓んで、確実に接点入力された状態にならないといけない。
【0007】
しかしながら、前記操作面が小型化され、特に、指で操作面上を押圧したときに、指の腹で操作面の幅全体が覆われる程に小型化されているような場合には、前記操作面の幅全体が下方向に押し下げられていくが、このとき、前記操作面はその中心よりも側部側の方が押圧力により撓みやすくなっている。
【0008】
このため、操作面の幅中心に接点を置いた形態では、押圧力があまりに弱い場合などには、確実に入力状態に切り替わらず、あるいは所定数の入力点数を押圧力の大きさに合わせてスムーズに変化させにくくなる。
【0009】
そこで本発明は上記従来の課題を解決するためのものであり、特に表面が操作面とされた複合シートに設けられた突起の形成位置を中心からずらすことで、従来に比べて確実で且つ正確な入力状態を得ることができる押圧式の操作装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明における押圧式の操作装置は、表面が操作面とされた軟質な弾性体と、前記弾性体の裏面側に設けられて前記弾性体が所定量以上撓むのを規制する補強部材とを有してなる複合シートと、
前記複合シートの下方に設けられた基板シートとを含み、
前記複合シートの下面には、前記弾性体の下側から前記基板シート方向に突き出す複数の突起が設けられ、
前記弾性体は、幅方向の中心を結んだ中心線の長さのほうが、前記幅方向の長さよりも長い形状であり、複数の前記突起は、前記中心線からずれた位置であって、前記中心線の方向に間隔を空けて配置されており、
前記操作面の幅方向の寸法は、操作者が指を前記操作面の表面に載せたときに、前記指により前記幅方向の全体が覆われる大きさであり、
前記基板シートは、前記中心線の方向に間隔を空けて配置された複数の接点を有するメンブレンシートであり、前記突起は、前記接点に対向して設けられており、
操作者が指を前記操作面の表面に載せたときに、複数の前記接点が前記指の前記中心線方向への幅内に覆われるように、各接点の間隔が規制されており、
前記操作面を押圧したことにより入力状態とされた前記接点が夫々、検知可能に制御されており、前記操作面に対する押圧力に基づいて入力点数が変化させられることを特徴とするものである。
【0011】
本発明では、上記のように前記複合シートの下面に設けられた突起は、前記弾性体の幅方向の中心からずれた位置に形成されている。すなわち前記弾性体表面は操作面であるため、前記突起は前記操作面の幅中心からずれた位置に形成されていることになる。
【0012】
かかる場合、前記操作面上を下方に押圧したときに、その幅中心よりも側部側の方が撓みやすいから、側部側に片寄って設けられた各突起は、その下方にある基板シートと確実且つ正確な位置で接触しやすい。
【0013】
本発明では、前記突起は全て、前記中心線から同じ側に片寄って形成されていることが好ましい。
【0014】
また本発明では、複数の前記突起は、中心線と平行に一列に並んで形成されていることがより好ましい。
【0015】
また本発明では、前記操作装置の一方の側部側は、筐体との取り付け制約側であり、前記突起は、前記中心線から他方の側部側に片寄って形成されていることが好ましい。
【0016】
小型化の電子機器等においては、前記操作装置の設置範囲に制約があり、特に前記操作装置の一方の側面側が、隣に設けられている部材(構造体)との関係で完全に仕切られている等の制約面となっている場合がある。かかる場合であっても、上記のように、前記突起を、前記制約面とは反対側の側面側に片寄らせて設ければ、確実に前記突起と、前記基板シートに設けられた例えば接点とを確実且つ所定の範囲で面対向させることができ、前記操作面を押したときに良好な入力状態を得ることが可能である。
【0017】
また本発明では、前記複合シートには、逆取り付け防止機能部が設けられていることが好ましい。またかかる場合、前記逆取り付け防止機能は、前記複合シートのどちらか一方の側部から突出する突片であることが好ましい。
【0018】
上記したように、前記突起は弾性体の前記中心線からずれた位置に形成されているから、前記複合シートを基板シートに取り付ける際の向きが決められている。従って取り付けの際の向きを間違えないよう、前記複合シートに逆取り付け防止機能部を設けることが好ましい
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の操作装置の分解斜視図、図2は図1に示す操作装置の平面図、図3は、図2に示す3−3線での切断断面図、図4は動作説明図、図5は本発明における操作装置の取り付け(設置)位置の一例を示した斜視図である。
【0020】
図1に示すように、操作装置1は、X方向に細長い帯状の弾性部材(弾性体)2を有している。弾性部材2の裏面側にはメンブレンシート(基板シート)20が設けられ、前記メンブレンシート20にはX方向に沿って接点20A,20B,20C,20D,20E、20Fが設けられている。各接点20A〜20Fは、等ピッチで形成されている。本実施の形態では、接点の間隔は10mm以下、具体的には4mmで形成されたものを想定している。ただし、4mmより短く形成しても長く形成してもよい。
【0021】
前記操作装置1は、小型の電子機器、例えば携帯電話、オーディオ関連のリモコンなどに搭載することができる。あるいはパソコン等の比較的大きな電子機器に搭載することも可能である。
【0022】
前記操作装置1は、電子機器を構成する筐体から前記弾性部材2の表面の操作面10が露出するように形成されている。
【0023】
前記弾性部材2は、弾性変形可能な軟質な素材で形成され、また前記操作面10は、低摩擦抵抗の材料で形成されて前記弾性部材2の表面に重ねて形成されていることが好ましい。このような低抵抗な操作面10が設けられていると、操作面10に対して指をX1−X2方向へ滑らかに移動させることができ、操作性を向上させることができる。
【0024】
図1に示すように、前記弾性部材2のZ2側の面(裏面)には、補強部材4が重ねて形成されている。この補強部材4は、フィルム状に形成されたものであり、前記操作面10よりも側方(X−Y平面方向)に突出する形状であることが好ましい。かかる場合、前記弾性部材2及び操作面10よりも外側に突出する部分が鍔部4bとなっている。この鍔部4bは、図1や図2の実施形態では、弾性部材2及び操作面10の周囲全体に形成されている。この鍔部4bは、図示しない筐体の内面で係止され、前記弾性部材2が前記筐体から抜け出ないようにする抜け止め機能や防水機能を有するものである。
【0025】
本発明では、少なくとも前記弾性部材2と補強部材4とを有して複合シート6が構成されている。
【0026】
図1ないし図4に示すように、前記複合シート6のZ2側の面には、5個の半球状の突起5a,5b,5c,5d,5e,5fが直線状に等間隔に設けられている。前記突起5a〜5fは、前記接点20A〜20Fの真上に位置にするように設定されている。さらに突起5aと5fの外側には支持部11a,11bが形成されている。これら突起5a〜5e及び支持部11a,11bは、いずれも紫外線硬化型の樹脂で印刷によって同時に形成されている。ただし、前記突起5a〜5e及び支持部11a,11bは、必ずしも紫外線硬化樹脂である必要はない。
【0027】
なお、図示していないが、前記支持部11a,11bの表面には、粘着性を有する粘着層が形成されて、メンブレンシート20の表面と接着固定されている。
【0028】
図1、図3、図4に示すように、前記メンブレンシート20は、上側シート21と下側シート22が対向して設けられ、前記上側シート21と下側シート22との間にシート状のスペーサ23が挿入されて、互いに接着固定されている。前記上側シート21と下側シート22とスペーサ23は、いずれもPET樹脂やポリイミド樹脂など可撓性を有する素材で形成され、互いに接着固定されている。なお、前記各シート21,22がPET樹脂などで形成され、前記スペーサ23が接着材からなる接着層で形成されて、互いに接着固定されたものでもよい。
【0029】
図1、図3、図4に示すように、前記上側シート21と下側シート22には、前記突起5aと対向する位置に円形の導電部21a,22aが対向して形成されている。また前記スペーサ23には、前記導電部21a,22aが露出する前記導電部21a,22aよりも大径の円形の貫通孔23aが形成されている。なお、前記と同様にして、前記突起5b,5c,5d,5e,5fについても、導電部21b,21c,21d,21e、22b,22c,22d,22e,22f及び貫通孔23b,23c,23d,23e,23fが形成されている。互いに対向する一対の前記導電部によって、本実施の形態の接点がそれぞれ形成されている。
【0030】
図1、図2に示すように、前記メンブレンシート20では、前記下側シート22に、前記導電部22a〜22fから線状の電極部22a1,22b1,22c1,22d1,22e1,22f1と1本の共通電極部24がそれぞれX方向へ互いに重ならないように延びて形成されている。図1に示すように前記共通電極部24は、下側シート22から上側シート21の各導電部21a〜21fまで延びて形成されている。また、前記電極部22a1〜22f1および共通電極部24が図示しない制御部まで延びて形成されている。
【0031】
なお、前記導電部21a〜21f,22a〜22f、電極部22a1〜22f1および共通電極部24は、いずれも銅や銀などの金属材料で形成されている。
【0032】
前記制御部では、前記共通電極部24に対して電流が与えられる。例えばこのとき導電部21cと22cとが互いに接触して前記電流が電極部22c1から出力されると、前記制御部では接点20Cが押圧操作されたと検知される。このようにして他の接点20A,20B,20D,20E,20Fについても同様に検知できるようになっている。
【0033】
本実施の形態における弾性部材2は、シリコーンゴムで形成されていることが好ましい。例えば、高密度ポリエチレンやポリプロピレンでは硬度が高く、低荷重で撓み変形できるものではなく、逆に低密度ポリエチレンでは高温での特性が悪く使用に耐え得るものではない。一方、弾性部材2として、前記シリコーンゴムを使用すると、低加重しかも局部的に撓み変形させることができる。なお、この弾性部材2としては、シリコーンゴムに限定されるものではなく、その他のゴム系の弾性部材であってもよい。
【0034】
しかし、シリコーンゴムをベースに検討したところ、シリコーンゴムは柔らか過ぎて撚れたり、摩擦抵抗が大きく操作性が損なわれるという問題があった。そこで撚れることについての対応方法としては、上記したように、シリコーンゴムで形成された弾性部材2の裏面にフィルム状の補強部材4を固定する。前記補強部材4は、PET樹脂やポリプロピレン樹脂などで形成することができ、この補強部材4を弾性部材2の裏面に貼り付けることで、Z方向への撓み変形を損なわずに前記撚れを防止することができる。
【0035】
また、摩擦抵抗が大きく操作性が損なわれる点についての対応方法としては、その一例として、操作面10に無機フィラー具体的にはシリカの粒子を含有したシリコーン樹脂を形成することである。このような樹脂を操作面10に塗布または印刷することで、操作面10の摩擦抵抗を低くでき、指を操作面10上において滑らかに移動させることができる。ただし、操作面10を抵抗の小さい平滑な面にできるものであれば上記したシリカを含むシリコーン樹脂に限定されるものではなく、他の部材から成るものであってもよい。
【0036】
本発明における特徴的部分は、以下のとおりである。すなわち本発明では、図1や図2に示すように、前記複合シート6の下面には、前記弾性部材2の下側から前記メンブレンシート20方向に突き出す突起5a〜5fが形成され、前記弾性部材2に幅方向(図示X方向)の中心から長手方向(図示Y方向)に沿って中心線C−Cを引いたときに、前記突起5a〜5fは、前記中心線C−Cからずれた位置に形成されている点である。ここで「ずれた位置」とは、前記突起の幅方向及び長さ方向における中点が前記中心線C−C上からずれた位置にあるという意味である。
【0037】
図2に示す形態では、前記突起5a〜5fは、すべて前記中心線C−Cから同じ側(図示Y2方向)に片寄って形成され、しかも前記突起5a〜5fは、前記中心線C−Cと平行(すなわちX方向)に一列に並んで形成されている。
【0038】
図2に示すように、前記突起5a〜5fは、全て前記弾性部材2の一方の側面2b側に片寄って形成されている。前記弾性部材2の表面(操作面10)を下方に押すと、前記弾性部材2は、前記弾性部材2の中心よりも側面2a,2b側ほど、撓みやすくなっている。
【0039】
従って、前記突起5a〜5bを弾性部材2の中心線C−C上からずらした位置に形成すれば、ある荷重で前記弾性部材2表面を下方に押圧した場合に、撓みやすい側面2b付近に設けられた前記突起5a〜5fが効果的に下方向に押し下げられて、確実で且つ正確な入力状態を得ることが可能である。
【0040】
例えば図4は、入力動作を説明するための図であり、図4に示すように、本実施の形態の操作装置1では、操作面10の表面に操作者が指Fを載せたときに、例えば接点20B,20C,20D上と、前記操作面10の幅全体(例えば図2で言えばY1−Y2方向)を覆うことができるようになっている。
【0041】
このとき、接点20C上をZ2方向へ押し下げると、低い加重で特に弾性部材2の側面2a,2b付近が効果的に撓み変形させられる。
【0042】
そして、弾性部材2の変形に伴って補強部材4も撓み変形させられて、突起5cのみがZ2方向へ押し下げられる。前記突起5cの下方への移動力によって、上側シート21が撓み変形させられて、上側シート21の導電部21cと下側シート22の導電部22cとが互いに接触して導通する。これにより、接点20Cが押圧操作されたことが検知される。
【0043】
当然に、図4の状態からさらに強い荷重を与えられば、入力点数を1から2→3と段階的に変化させることができる。
【0044】
なお本発明では、前記突起5a〜5fは、全て前記弾性部材2の中心線C−Cから同じ側に片寄って形成されていなくてもよい。例えば前記突起5a〜5fのいくつかは図2に示す弾性部材2の側面2a側に片寄って形成されていてもよい。
【0045】
また図2では前記突起5a〜5fが前記中心線C−Cと平行に一列に並んで形成されているが、前記突起5a〜5fは一列に並んで形成されていなくてもよく、例えば蛇行するように並んでいてもかまわない。
【0046】
ただし、前記突起5a〜5fを全て前記弾性部材2の中心線C−Cから同じ側に片寄らせて形成するとともに前記中心線C−Cと平行に一列に形成する方が、より確実で且つ正確な入力状態を得ることができ、さらには高精度に入力点数を変動させることができるなどして好ましい。
【0047】
また図1ないし図4に示す実施形態では、メンブレンシート20に接点20A〜20Fが設けられ、前記突起5a〜5fが前記接点上を押圧することで入力位置及び入力点数を検知するスイッチ構造であったが、例えば、メンブレンシート20に変えて、対向電極が所定間隔を空けて対向する一対の電極基板を有し、前記突起5a〜5fがこの電極基板上を押圧することで変化する抵抗値を検知して位置検出できる構造等、種々の基板シートを用いることが可能である。
【0048】
本発明における操作装置1は、例えば図5A、図5B(図5Bは図5AをA−A線から切断した断面図)のように、例えば液晶等の構造体15の側面15a,15b付近に取り付けられる。このため前記操作装置1の一方の側部1a側は、前記構造体15との取り付け制約側となり、前記メンブレンシート20の前記弾性部材2の側面2aから前記構造体15方向に延出できる範囲が制約を受けることになる。
【0049】
このとき、前記複合シート6に形成される前記突起5a〜5fを、前記弾性部材2の中心線C−Cから他方の側面2b側に片寄らせて形成することにより、前記メンブレンシート20に形成される接点20A〜20Fを所定の大きさに大きく形成するとともに、前記弾性部材2を前記構造体15の側面15aにより近づけて配置させても、適切に前記接点20A〜20F上に前記突起5a〜5fを面対向させることができる。
【0050】
従って、図5のように、操作装置1の一方の側部1a側が筐体(構造体15)との取り付け制約側となっていても、前記突起5a〜5fを弾性部材2の中心線C−C線から他方の側部1b側にずらして形成すれば、確実に前記突起5a〜5fと接点20A〜20Fとを面対向させることができるとともに、前記突起5a〜5fを中心に比べて良好に撓む側部付近に設けているから、常に確実で且つ正確な入力状態を得ることが可能になる。
【0051】
また図1、図2のように、前記複合シート6を構成する補強部材4には、一方の側部から突き出す突片4aが設けられていることが好ましい。この突片4aは、前記複合シート6と前記メンブレンシート20とを接合する際に前記複合シート6を逆向きに接合しないようにするための逆取り付け防止片である。
【0052】
本発明では、前記複合シート6に形成された突起5a〜5fが前記弾性部材2の中心線C−C上からずれた位置に設けられているから、前記メンブレンシート20に対し、どちら向きに前記複合シート6を取り付けてもよいわけではなく、取り付けの向きは決められている。例えば図1、図2では、前記突片4aが設けられている側に前記突起5a〜5fが片寄って形成されている。
【0053】
そして図1では、前記突片4aが出ている側を、前記メンブレンシート20の電極部22a1〜22f1が制御部方向に延びている側に合わせて、前記複合シート6とメンブレンシート20とを接合する。
【0054】
また前記突片4aは、前記複合シート6を治具等で挟んで、前記メンブレンシート20上の所定位置に配置させる場合などの挟持部としても使用できる。
【0055】
なお、前記逆取り付け防止片としては突片4aに限らず切り欠き片であってもよい。また図1、図2の構造では、前記補強部材4に前記逆取り付け防止片が設けられているが、前記複合シート6を構成する他の部材に前記逆取り付け防止片が設けられていてもよい。また逆取り付け防止機能としては印刷などによるマーク等であってもよい。
【0056】
また図5のように操作装置1を構造体15の脇に設置し、前記操作装置1の一方の側部1a側が構造体15との取り付け制約側となる場合には、この制約側に前記突片4aが突出していると、前記操作装置1を設置する際に邪魔になるので、他方の側部1b側から前記突片4aを突出させておいた方が好ましい。
【0057】
なお、前記操作装置の操作面の形状としては、直線状のものに限らず、円形リング状や、楕円形状、あるいは十字形状など如何なる形状であってもよい。
【0058】
また、上記実施の形態では、透明色のシリコーンゴムと透明色のPET樹脂などを使用することで、操作面とは逆側から印刷や塗装することが可能となり、各種の色で形成することができ、デザイン上の自由度も上げることが可能になる。
【0059】
【発明の効果】
以上説明した本発明は、弾性体と補強部材とを有して成る複合シートと、前記複合シートの下方に位置する基板シートとを含む操作装置において、前記複合シートの下面に設けた突起を、前記弾性体の幅方向の中心からずれた位置に形成している。かかる場合、前記弾性体の表面である操作面上を下方に押圧したときに、その幅中心よりも側部側の方が撓みやすいから、側部側に片寄って設けられた各突起を、その下方にある基板シートと確実且つ正確な位置で接触させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の操作装置の分解斜視図、
【図2】図1に示す操作装置の平面図、
【図3】図2に示す3−3線での切断断面図、
【図4】動作説明図、
【図5】本発明における操作装置の取り付け(設置)位置の一例を示した斜視図、
【符号の説明】
1 操作装置
2 弾性部材(弾性体)
4 補強部材
5a〜5f 突起
6 複合シート
10 操作面
15 構造体
20A〜20F 接点
20 メンブレンシート
21 上側シート
22 下側シート
23 スペーサ

Claims (6)

  1. 表面が操作面とされた軟質な弾性体と、前記弾性体の裏面側に設けられて前記弾性体が所定量以上撓むのを規制する補強部材とを有してなる複合シートと、
    前記複合シートの下方に設けられた基板シートとを含み、
    前記複合シートの下面には、前記弾性体の下側から前記基板シート方向に突き出す複数の突起が設けられ、
    前記弾性体は、幅方向の中心を結んだ中心線の長さのほうが、前記幅方向の長さよりも長い形状であり、複数の前記突起は、前記中心線からずれた位置であって、前記中心線の方向に間隔を空けて配置されており、
    前記操作面の幅方向の寸法は、操作者が指を前記操作面の表面に載せたときに、前記指により前記幅方向の全体が覆われる大きさであり、
    前記基板シートは、前記中心線の方向に間隔を空けて配置された複数の接点を有するメンブレンシートであり、前記突起は、前記接点に対向して設けられており、
    操作者が指を前記操作面の表面に載せたときに、複数の前記接点が前記指の前記中心線方向への幅内に覆われるように、各接点の間隔が規制されており、
    前記操作面を押圧したことにより入力状態とされた前記接点が夫々、検知可能に制御されており、前記操作面に対する押圧力に基づいて入力点数が変化させられることを特徴とする押圧式の操作装置。
  2. 前記突起は全て、前記中心線から同じ側に片寄って形成されている請求項1記載の押圧式の操作装置。
  3. 複数の前記突起は、中心線と平行に一列に並んで形成されている請求項2記載の押圧式の操作装置。
  4. 前記操作装置の一方の側部側は、筐体との取り付け制約側であり、前記突起は、前記中心線から他方の側部側に片寄って形成されている請求項1ないし3のいずれかに記載の押圧式の操作装置。
  5. 前記複合シートには、逆取り付け防止機能部が設けられている請求項1ないし4のいずれかに記載の押圧式の操作装置。
  6. 前記逆取り付け防止機能は、前記複合シートのどちらか一方の側部から突出する突片である請求項5記載の押圧式の操作装置。
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