JP4333558B2 - セッション管理サーバ装置 - Google Patents
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Description
このセッション端末は、通信機能に加えて、楽音信号をデコードし及びエンコードする機能を搭載する。そして、ある演奏者が自らのセッション端末に接続した電子楽器を演奏すると、その楽音信号が自らのセッション端末からサーバ装置を経由して他の演奏者のセッション端末へほぼリアルタイムに伝送され、伝送先の端末から楽音として放音される。このような処理が相互に行われることにより、音楽セッションが実現する。
しかしながら、同文献に開示された楽音信号発生装置は、あくまで楽曲を独奏する際における演奏開始のタイミングを案内することを前提として案出されており、常に複数の演奏者が参加して行われるネットセッションには不向きなものであった。
更に、前記カウントダウン信号発信手段は、前記演奏開始カウントダウン信号が送信された後に前記参加申込受信手段が受信した演奏者識別情報の発信元のセッション端末に宛てて、前記イベントカウントダウン信号を送信するようにしてもよい。
本願発明の実施形態について説明する。
まず、以降の説明において用いる主要な用語を定義しておく。「運営者」とは、ネットワークを利用した各種サービスを提供している事業者を意味する。「演奏者」とは、運営者による支援の下、音楽セッションに参加する個人を意味する。各演奏者には、各々を識別する固有の識別情報である演奏者IDが運営者より交付されている。「楽音情報」とは、楽音信号にある圧縮符号化処理を施して得た符号列を表す情報を意味する。
楽音信号入力部11は、電子楽器40から自端末10へ楽音信号を入力する。一方、楽音信号出力部12は、自端末10からスピーカ50へ楽音信号を出力する。通信部13は、予め登録されたセッション管理サーバ装置20のネットワークアドレスを基に同装置20とコネクションを確立し、各種情報の送受信を行うようになっている。
表示部15は、各種情報を表示するディスプレイである。操作部16は、各種情報を入力するタッチパネルである。
制御部17は、上記各部を制御する。この制御部17が行う特徴的な動作については、後にフローチャートを参照しつつ詳述する。
演奏者登録データベース26aは、自装置20にアクセスしてくるセッション端末10の認証のために設けられており、運営者が各演奏者に交付した全ての演奏者IDを記憶している。
このデータベース26bを構成する1つのレコードは、各セッション用楽曲の楽曲シーケンス情報とそれらの楽曲名を示す曲名情報とを対応付けてなる。
図5は、セッション管理テーブルのデータ構造図である。このテーブルは、各々が1つの音楽セッションと対応する複数のレコードの集合体である。図5の例では4つのレコードが設けられている。これは、セッション管理サーバ装置20が4つの音楽セッションを個別に取り仕切ることができることを意味している。このテーブルを構成する1つのレコードは、「セッション」、「参加申込メンバー」、「準備完了メンバー」、「セッション中フラグ」、及び「演奏楽曲」の5つのフィールドを有している。
図6は、セッション参加申込処理を示すフローチャートである。
この処理は、何れかの演奏者が自らのセッション端末10からセッション管理サーバ装置20にアクセスすると開始される。
表示データを受信したセッション端末10の制御部17は、演奏者ID要求画面を表示部15に表示させる(S110)。この画面には、「演奏者IDを入力して下さい。」という内容を示す文字列と演奏者IDの入力欄とが表示される。この画面を参照した演奏者は、操作部16により自らの演奏者IDを入力する。
演奏者IDを受信したセッション管理サーバ装置20のCPU21は、その演奏者IDが演奏者登録データベース26aに記憶されているか否かを判断する(S130)。
一方、ステップ130において、演奏者IDが演奏者登録データベース26aに記憶されていると判断したCPU21は、RAM22のセッション管理テーブルの記憶内容を基に生成したセッションルーム案内画面の表示データを、ステップ120で演奏者IDを送信してきたセッション端末10に宛てて送信する(S150)。
図7は、セッションルーム案内画面である。この画面は、セッション管理テーブルにおける各レコードの記憶内容を「セッションルーム」と呼ばれる仮想的な部屋への入室の有無として夫々表す。同画面の上段には、「入室するセッションルームを選択して下さい。」という内容を示す文字列が表示される。また、同画面の下段には、セッション管理テーブルの記憶内容が、「セッションルーム」と「入室者」の2つの項目を対応付けた表として表示される。この表では、セッション管理テーブルの「セッション」のフィールドに記憶されていたセッション識別情報が「セッションルーム」の項目として表示され、「参加申込メンバー」のフィールドに記憶されていた一又は複数の演奏者IDが「入室者」の項目として表示される。
操作部16によってセッションルームが選択されると、セッション端末10の制御部17は、選択されたセッションルームのセッション識別情報と、演奏者ID要求画面にて入力された演奏者IDとをセッション管理サーバ装置20へ送信する(S170)。
続いて、CPU21は、ステップ180で特定したレコードの「参加申込メンバー」のフィールドへ演奏者IDを記憶する(S190)。
ステップ200の判断の結果、「セッション中フラグ」のフィールドの記憶内容が「0」であればセッション開始案内処理が実行され、「1」であれば途中参加案内処理が実行される。つまり、ある演奏者が、未だ音楽セッションが開始されていないセッションルームへ入室した場合、セッション開始案内処理を経てその音楽セッションへ最初から参加することになる一方で、既に音楽セッションが開始されているセッションルームに入室した場合、途中参加案内処理を経てその音楽セッションへ途中から参加することになる。
ステップ210において、曲名情報が記憶されていないと判断したとき、CPU21は、セッション用楽曲データベース26bに記憶されている各曲名情報のうち1つを選択する(S220)。このステップでは、公知の乱数発生アルゴリズムなどを用いて曲名情報がランダムに選択される。そして、CPU21は、選択した曲名情報をステップ180で特定したレコードの「演奏楽曲」のフィールドへ記憶する(S230)。
図10は、スタート準備完了確認画面である。この画面の上段には、「あなたと同じセッションルームに入室している方は以下の通りです。あなたを含め3名の準備ができ次第、セッションスタートとなります。準備はよろしいですか。」という内容の文字列が表示される。更に、その下には、ステップ240で埋め込まれていた曲名情報及び演奏者IDが表示される。画面の下段には、「準備OK」と記したボタンが表示される。
「準備OK」のボタンが選択されると、セッション端末10の制御部17は、準備が整ったことを示すメッセージをセッション管理サーバ装置20へ送信する(S260)。
続いて、CPU21は、ステップ180で特定したレコードの「セッション中フラグ」のフィールドの記憶内容を「0」から「1」に書き換える(S300)。
演奏開始カウントダウン信号を受信したセッション端末10の制御部17は、音楽セッションの開始までの残り時間長を表示部15に表示させる(S320)。具体的には、「3秒前」→「2秒前」→「1秒前」の各内容を示す文字列をこの順番で一秒おきに表示させ、更に「1秒前」の文字列を表示してから1秒経過したタイミングで、「スタート!」の文字列を表示させる。
また、「スタート!」の文字列を表示部15に表示させた各セッション端末10の制御部17は、セッションが開始されたことを確認するメッセージをセッション管理サーバ装置20へ送信する(S330)。
このメッセージを受信したセッション管理サーバ装置20は、セッション開始からの経過時間長の計時を開始する(S340)。
このようなセッション管理サーバ装置20を介した楽音情報の遣り取りが実行されることで、各セッション端末10は、遠隔にある他のセッション端末10に入力された楽音信号をも自らのスピーカ50から楽音として放音することが可能になり、その結果、遠隔にある演奏者同士によるリアルタイムの音楽セッションが実現する。
この処理は、図6のステップ200において、「セッション中フラグ」のフィールドの記憶内容が「1」となっていると判断されたときに実行される。
この「セッション中フラグ」の記憶内容が「1」であることは、音楽セッションが既に開始されていること、つまり、セッション開始案内処理を経た端末10を含む少なくとも3つのセッション端末10による楽音情報の遣り取りが現に行われていることを意味する。従って、CPU21は、それらのセッション端末10による自装置20を経由した楽音情報の遣り取りの制御を実行しつつ、図に示す途中参加案内処理を併せて実行することになる。
図12は、途中参加準備完了確認画面である。この画面の上段には、「あなたの入室されたセッションルームでは、既に以下の方たちによるセッションが行われていますので、途中からの参加となります。準備はよろしいですか。」という内容の文字列が表示される。更に、その下には、ステップ340で埋め込まれていた曲名情報及び演奏者IDが表示される。画面の下段には、「準備OK」と記したボタンが表示される。
「準備OK」のボタンが選択されると、セッション端末10の制御部17は、準備が整ったことを示すメッセージをセッション管理サーバ装置20へ送信する(S370)。
続いて、CPU21は、ステップ380で「準備完了メンバー」のフィールドへ新たに記憶した演奏者IDの発信元のセッション端末10へ、そのフィールドに記憶されている他の演奏者IDの発信元のセッション端末10から自装置20へ送信されてきている楽音情報を転送する(S390)。
続いて、CPU21は、ステップ340で計時を開始していたセッション開始からの経過時間長とステップ290でRAM22に読み出しておいた楽音シーケンス情報の内容とを基に、次に到来する演奏イベントの出だしを特定する(S400)。
イベントカウントダウン信号を受信したセッション端末10の制御部17は、次に到来する演奏イベントの出だしまでの残り時間長を表示部15に表示させる(S420)。具体的には、「3秒前」→「2秒前」→「1秒前」の各内容を示す文字列をこの順番で一秒おきに表示させ、更に「1秒前」の文字列を表示してから1秒経過したタイミングで、「スタート!」の文字列を表示させる。
この表示部15の表示内容を参照した演奏者は、スピーカ50から放音される他の演奏者の演奏内容を聴取しつつ、「スタート!」の文字列が表示されたタイミングに合わせて、電子楽器40の演奏を開始する。
また、セッション端末10の表示部15には、音楽セッションで演奏されることになったセッション用楽曲の演奏イベントの出だしまでの残り時間長も表示されるようになっている。従って、既に開始された音楽セッションに途中から参加する演奏者は、自らのセッション端末10の表示部15に表示される時間長を頼りに演奏を開始するようにすれば、既に行われている演奏を妨げることなく、適切なタイミングで音楽セッションに参加することができる。
本実施形態は、種々の変形実施が可能である。
上記実施形態では、セッション管理テーブルの「準備完了メンバー」のフィールドに記憶された演奏者IDが3つになると、楽曲シーケンス情報がRAM22に読み出されるようになっていたが、この楽曲シーケンス情報の読出しのトリガーとなる演奏者IDの数は、4つとしてもよいし5つにしてもよい。
上記実施形態では、セッションルームに演奏者が入室すると、そのセッションルームへ入室した演奏者が演奏するセッション用楽曲が、セッション管理サーバ装置20によって自動的に選択されるようになっていた。これに対し、セッション管理サーバ装置20が、セッション用楽曲データベース26bに記憶した全ての曲名情報を並べた楽曲選択画面を提示し、演奏者がこの画面から所望の楽曲を選択するようにしてもよい。
Claims (3)
- 音楽セッションへの参加を求める複数のセッション端末の各々から演奏者識別情報を受信する参加申込受信手段と、
前記受信した各演奏者識別情報をセットとして記憶する記憶手段と、
演奏準備の完了の有無を問い合わせるメッセージを、前記記憶手段にセットとして記憶された各演奏者識別情報の発信元のセッション端末に宛てて送信し、その宛先であった各セッション端末から送信される演奏準備が完了した旨のメッセージを受信する準備完了確認手段と、
前記準備完了確認手段によって受信されたメッセージを送信したセッション端末の数が、2以上の予め設定された数になると、演奏開始までの残り時間長を表す演奏開始カウントダウン信号を、前記記憶手段にセットとして記憶された各演奏者識別情報の発信元の各セッション端末に宛てて送信するカウントダウン信号発信手段と、
前記演奏開始カウントダウン信号の送信後、前記各セッション端末の各々から楽音情報を受信し、受信した楽音情報をその発信元とは別の一又は複数のセッション端末へ送信する楽音情報転送手段と
を備えたセッション管理サーバ装置。 - 請求項1に記載のセッション管理サーバ装置において、
前記音楽セッションで演奏されることになっている楽曲の演奏開始からその楽曲に含まれる各演奏イベントの出だしまでの時間長を夫々表す楽曲シーケンス情報を記憶したシーケンス情報記憶手段を更に備え、
前記カウントダウン信号発信手段は、
前記演奏開始カウントダウン信号を送信した後、演奏開始からの経過時間長を計時し、前記シーケンス情報記憶手段に記憶された楽曲シーケンス情報が表す時間長の経過に合せて、演奏イベントの出だしまでの残り時間長を表わすイベントカウントダウン信号を送信する
セッション管理サーバ装置。 - 請求項2に記載のセッション管理サーバ装置において、
前記カウントダウン信号発信手段は、
前記演奏開始カウントダウン信号が送信された後に前記参加申込受信手段が受信した演奏者識別情報の発信元のセッション端末に宛てて、前記イベントカウントダウン信号を送信する
セッション管理サーバ装置。
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