JP4332641B2 - 歯科矯正装置 - Google Patents

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Description

本発明は、上下歯列の不正咬合等を治療するための歯科矯正装置、とくに歯列弓外側に装着して側方歯列を側方に動かして矯正する歯科矯正装置に関する。
従来、歯列群を側方に動かして歯列矯正治療を行う矯正装置には、概ね次の3種類の装置が使用されている。第1は歯列を機械的に緩やかに拡大させる緩徐拡大矯正装置であり、第2は歯列を機械的に急速に拡大させる急速拡大矯正装置、第3は口内の筋力のバランスを利用する機能的拡大矯正装置である。図7(a)は緩徐拡大矯正装置の矯正原理説明図、図7(b)は急速拡大矯正装置の矯正原理説明図、図7(c)は機能的拡大矯正装置の矯正原理説明図である。
図7(a)は緩徐拡大矯正装置の矯正原理を示している。緩徐拡大矯正装置は、ワイヤa等を利用し歯列に比較的小さな力を長時間ゆっくりと作用させ、これによって歯の傾斜や歯体移動を行って矯正するものである。これに対し、図7(b)に示す急速拡大矯正装置は、アタッチメントを口蓋側に装着し、バンド等の把持部bを介して歯に固定して拡大ネジcを回転させることにより大きな力を歯冠に作用させ、左右に分離された顎の骨格ごとに矯正するものである。成人では分離のため手術を伴うことが多いが、小児は骨格が発育中であるため手術無しに矯正することができる。また、図7(c)に示す機能的拡大矯正装置は、筋機能のバランスを強制的に崩して本人の筋機能で歯列を側方移動させるものである。歯列は、本来、口腔内の各筋力と頬の筋肉の力がバランスした位置に存在するが、このバランスを崩せば新たなバランス点まで歯列を移動させることができる。図7(c)の示している機能的拡大矯正装置は、部材dによって頬の筋力若しくは口唇の筋力を一部遮断するものを示しており、舌の筋肉等による内側からの機能力が頬の筋力等の外側からの力に勝って歯列の矯正を可能にするものである。
ところで、図7(a)において説明した緩徐拡大矯正装置には、図8(a)(b)、図9(a)(b)に示す代表的な歯科矯正装置がある。図8(a)は拡大床タイプの緩徐拡大矯正装置の説明図、図8(b)はクワドへリックスタイプの緩徐拡大矯正装置の説明図、図9(a)はオーバレイタイプの緩徐拡大矯正装置の装着説明図、図9(b)は(a)のオーバレイタイプの緩徐拡大矯正装置の説明図である。図8(a)の拡大床タイプの緩徐拡大矯正装置は、機構的には図7(b)に示す急速拡大矯正装置と類似したものであり、レジンで形成された左右の床部分中央に埋設された拡大ネジeと、左右の歯列に床を固定するためのワイヤからなる各把持部gの各パーツから構成される。しかし、急速拡大矯正装置のように顎の骨格を含めて、強い力で矯正するものではない。拡大ネジeは口蓋上に床の中に配置される。この拡大ネジを回転させることによって床を左右にスライドさせることができる。矯正のための適当な力の大きさは歯によって異なっているが、拡大ネジeによる調整で各把持部g間の左右の幅を緩徐に拡大することで、側方の歯列に最適の力を作用させることができる。
次に図8(b)のクワドへリックスタイプの緩徐拡大矯正装置は、中央のU字状のワイヤからなるエキスパンダhと、その両側に設けた歯列に固定するための把持部iから構成される。エキスパンダhは長期にわたって緩徐な弾発力を作用させるために、ループjが4箇所設けられている。歯の矯正力は、適正な力が長く持続的に作用することが理想的であるが、クワドへリックスタイプの緩徐拡大矯正装置は構造上これが難しく、急激に矯正力が低下してしまうものであった。
続いて図9(a)(b)のオーバレイタイプの緩徐拡大矯正装置について説明する。矯正治療で用いられるマルチブラケット法は、図9(a)(b)に示すように上下歯列の外側の歯列表面にブラケットoを複数取付け、アーチワイヤnをこのブラケットoに嵌合し、各歯を連結して矯正治療を行う。併せてオーバレイタイプの緩徐拡大矯正装置は、歯列に所定の大きさの引張力を作用させるためにエキスパンダkを上下歯列の外側に装着する(特許文献1参照)。エキスパンダkの中央には小アーチlが形成され、両端にはフックmが形成されている。エキスパンダkの小アーチlを左右の中切歯の中央に当接し、エキスパンダkを歯列の周りから押し当てて、フックmをアーチワイヤnに加締めて固定することにより、引張り力を歯列に作用させることができる。
ところで、オーバレイタイプのエキスパンダkではフックmの存在する左右1点ずつの合計2点の作用点から力を歯冠部に及ぼすため、数本の歯からなる側方歯列を、平行を保って移動させるのは難しい。これを実現するためには長短2本のエキスパンダkを同時にアーチワイヤnに装着し、4つのフックmから歯列に力を及ぼすことも考えられるが、歯列に装着する装置が多くなりすぎ審美性も損なわれる。
特開平2002−224140号公報
以上説明したように緩徐拡大矯正装置には、拡大床タイプ、クワドへリックスタイプ、オーバレイタイプの3つの代表的な緩徐拡大矯正装置がある。このうち拡大床タイプとクワドへリックスタイプの緩徐矯正装置は、歯列弓の内側に配置される歯列弓内側拡大装置であり、オーバレイタイプの緩徐拡大矯正装置は歯列弓の外側に配置される歯列弓外側拡大装置ということができる。
歯列弓内側拡大装置は各個人の口内に対応した個別の製作や調整が必要で、装着までに多くの工程を必要とし、専門家でなければ装着が難しい。このため装着までに相当の時間を要すものである。しかも上下歯列弓の内側に配置する構成であるため、装着したときの舌の違和感が大きい。また、クワドへリックスタイプの緩徐矯正装置は歯列弓内側に位置するため、構成上歯列弓外側に位置させるオーバレイタイプよりもワイヤの長さが短くなる。歯の矯正力は治療中適正な力が持続的に作用することが必要であるが、クワドへリックスタイプの緩徐拡大矯正装置は急激に矯正力が低下してしまい、持続性を得られないものであった。さらに拡大床タイプの緩徐拡大矯正装置は、耐久性を備えた拡大ネジやレジンまたワイヤ等の高価な部材が必要で、歯科矯正装置全体も高価となる。また拡大床タイプやクワドへリックスタイプ緩徐拡大矯正装置は、口腔内の形状が上下の顎で著しく異なるため、歯科矯正装置は上下で形態が異なる。従って、同じ個人の歯列弓でも上顎用、下顎用の2種類の歯科矯正装置が必要となり、この点でも高価なものになるものであった。
これに対し、オーバレイタイプの緩徐拡大矯正装置は歯列弓外側に取付けるの矯正装置であり、このような欠点は少ない。例えば、装着するための工程が少なく、短時間で装着できるし、装着したときの違和感は比較的小さく、構造的にワイヤの長さを長くすることができるため、緩徐拡大という目的のための調整が比較的容易に実現できる。単一のワイヤのみを使うためコスト的にも安価になる。さらに把持部mを歯冠部高の中央付近、すなわちアーチワイヤに配置できるため、クワドへリックスタイプの拡大装置のように歯頸部に力を加える装置に比較して作用させる力が小さくても効果的な矯正が行える。
しかし、このオーバレイタイプの緩徐拡大矯正装置エキスパンダkは左右2点のフックm部分でのみ力を歯に及ぼすため扇状に拡大され、側方歯列を平行状態で側方移動させることは難しい。また、左右の側方歯列で移動量を異ならせる必要がある場合もあるが、従来のオーバレイタイプの歯科矯正装置では対応できない。
これらを解決するために長短2本のエキスパンダkを同時にアーチワイヤnに装着し、4点で力を作用させることも考えられるが、口唇の内側に通常のオーバレイタイプの2倍のエキスパンダkを装着することになり、口内の違和感がさらに大きくなるばかりでなく、歯科矯正装置が非常に目立ち、顔の印象に大きな影響を与えるという難点がある。
そこで、このような課題を解決するために本発明は、簡単に歯列弓外側に装着でき、装着が目立たず、側方歯列を容易に緩徐な力を加え側方移動させることができる安価な歯科矯正装置を提供することを目的とする。
本発明の歯科矯正装置は、エキスパンダに、歯列弓より曲率半径が大きく、側方歯列の各後端部側でアーチワイヤに係止されたときに歯列弓外向きの付勢力を加える付勢体と、付勢体の端部から近心側の接線方向へ伸張され、その先端側が側方歯列の前端部側でアーチワイヤに係止されたときに第2の付勢力を加えるアーム部と、後端部側の位置で係止を行う第1の装着部と、アーム部の前端部側の位置で係止を行う第2の装着部とが設けられたことを主要な特徴とする。
本発明の歯科矯正装置によれば、口内の違和感が小さく、簡単に装着でき、装着が目立たず、構造が簡単で、容易に最適な付勢力となるように調整でき、側方歯列を確実且つ容易に側方移動させ、治療のバリエーションを増すことができる安価な歯科矯正装置を提供することができる。
本発明の第1の形態は、歯列弓外側の歯冠部に装着するアーチワイヤと、アーチワイヤに取付けて歯列矯正のための力を歯列に加えるエキスパンダとを備えた歯科矯正装置であって、エキスパンダには、歯列弓より曲率半径が大きく、側方歯列の各後端部側でアーチワイヤに係止されたときに歯列弓外向きの付勢力を加える付勢体と、付勢体の端部から近心側の接線方向へ伸張され、その先端側が側方歯列の前端部側でアーチワイヤに係止されたときに第2の付勢力を加えるアーム部と、後端部側の位置で係止を行う第1の装着部と、アーム部の前端部側の位置で係止を行う第2の装着部が設けられた歯科矯正装置であり、歯列弓外側に取付けるため、舌への違和感が無く、簡単に装着できる。また、構造が簡単で、容易に最適な付勢力となるように調整でき、安価で、側方歯列を確実且つ容易に側方移動させることができる。
付勢体の付勢力とアーム部の第2の付勢力の比率を変化させ、歯列の拡大量をその前方部と後方部で異なった値にすることも可能である。また、付勢体の左右一方の側の第1及び第2の装着部だけを使用し、他方の側の第1の装着部または第2の装着部は使用しない使い方もでき、治療のバリエーションを広げることができる。
本発明の第2の形態は、第1の形態に従属する形態であって、アーム部の弾性変形角が、付勢体の弾性変形角以下の大きさであるが1/4倍よりは大きい歯科矯正装置であり、側方歯列が如何なる形態をした歯列であっても最適な矯正力を提供でき、口唇及び頬の内側に違和感なく装着することが可能になる
本発明の第3の形態は、第1または2の形態に従属する形態であって、第1の装着部及びまたは第2の装着部が、アーチワイヤに係止するために突設されたフックである歯科矯正装置であり、フックを使って容易にアーチワイヤにエキスパンダを係止することができる。
本発明の第4の形態は、第3の形態に従属する形態であって、付勢体とアーム部が1本の弾性変形可能な材料からなるワイヤから構成された歯科矯正装置であり、1本のワイヤを加工したものであるから構造が簡単で、ワイヤを調整することによって容易に最適な付勢力とすることができ、安価な歯科矯正装置になる。
本発明の第5の形態は、第1〜4のいずれかの形態に従属する形態であって、第1の装着部と第2の装着部がそれぞれ歯と歯の間のアーチワイヤに係止された歯科矯正装置であり、側方歯列の移動がアーチワイヤを使って確実且つ容易に行える。
本発明の第6の形態は、第4の形態に従属する形態であって、第1のフックが、付勢体を構成するワイヤ部分とアーム部を構成するワイヤ部分の間のワイヤを屈曲してフック部を突設することにより形成された歯科矯正装置であり、1本のワイヤを屈曲して簡単な構成で第1のフックを加工することができ、安価な歯科矯正装置とすることができる。
本発明の第7の形態は、第6の形態に従属する形態であって、第2のフックが、アーム部を構成するワイヤ部分の先端を屈曲してフック部を突設することにより形成された歯科矯正装置であり、1本のワイヤを屈曲して簡単な構成で第2のフックを加工することができ、安価な歯科矯正装置とすることができる。
本発明の第8の形態は、第1〜7のいずれかの形態に従属する形態であって、アーチワイヤが歯冠部高中央付近に装着され、第1及び第2の装着部がアーチワイヤに係止されたとき、付勢体とアーム部とが歯列弓外側の歯肉部分に位置する歯科矯正装置であり、口内の違和感が小さく、歯科矯正装置が目立たず、顔の印象に影響を与えることが少ない
本発明の実施例1の歯科矯正装置について図1に基づいて説明をする。実施例1の歯科矯正装置は緩徐拡大矯正装置である。図1は本発明の実施例1における歯科矯正装置を構成する上下歯列に装着した概観図、図2は本発明の実施例1における歯科矯正装置を構成するエキスパンダの斜視図、図3は本発明の実施例1における歯科矯正装置を構成するエキスパンダの正面図、図4は本発明の実施例1における歯科矯正装置を上顎歯列に装着した平面図、図5(a)は本発明の実施例1における歯科矯正装置を構成するエキスパンダの構成説明図、図5(b)は(a)のエキスパンダの力関係説明図である。
図1〜4において、1は上下歯列の不正咬合等を治療するために歯列弓に沿って固定されたアーチワイヤである。これはステンレス鋼等で形成され、その弾性作用で歯を移動させたり、歯の移動のためのガイドとなる。2は金属、セラミック、樹脂等の材料から構成され、アーチワイヤ1を取付けるための嵌合部が設けられた複数のブラケットである。ブラケット2は上下歯列の歯冠外側(頬若しくは口唇側)の表面に接着されてアーチワイヤ1を固定する。
3はアーチワイヤ1に取付けられて弾発力でアーチワイヤ1を歯列弓外側に付勢するエキスパンダである。エキスパンダ3は実施例1においては1本のワイヤを整形することによって後述の各部分が構成され、その弾性変形可能な範囲で活性化させ、その弾力で歯列の矯正を行う。4はエキスパンダ3の付勢力を歯列に加えるための第1ワイヤ部(本発明の付勢体)であり、図4に示すような歯列弓より曲率半径が大きくなるように屈曲させ、アーチワイヤ1に取付けられたときは、その係止された部位から第1ワイヤ部4の長さに反比例した大きさの付勢力をアーチワイヤ1に加える。5はエキスパンダ3の第2ワイヤ部(本発明のアーム部)であり、第1ワイヤ部4がその端部で第1のフック6(後述する)を形成した後、近心側(中切歯側)となる方の接線方向へ伸張されたものである。この伸張開始点を支点とし、ここから第2ワイヤ部5の長さに反比例した付勢力が側方歯列の前端部付近の係止点からアーチワイヤ1に加えられる。6は第1ワイヤ部4後端に設けられ、第1ワイヤ部4と第2ワイヤ部5の間のワイヤが屈曲されて、図2のようにその先端のフック部が歯冠部の位置にまで立ち上がって形成された第1のフック(本発明の第1の装着部)である。7は第2ワイヤ部5の先端に設けられ、フック部が歯冠部にまで立ち上がって形成された第2のフック(本発明の第2の装着部)である。8はエキスパンダ3の中央に形成された小アーチ、9は第1ワイヤ部4の遠心端部である。小アーチ8はここで折り曲げられて第1ワイヤ部4、第1のフック6に移行する点でもある。小アーチ8は応力集中部に設けられ、応力分散をもたらすとともに、この小アーチ8を拡大あるいは縮小させることで、各個人の顎の大きさに第1ワイヤ部4を適合させ、調整することが可能となる。同様にフック部6,7への立ち上がり部分間を拡大あるいは縮小させることで、各個人の歯列の大きさに6と7のフック部を適合させ、調整することも可能となる。
ここで、人間の上下の歯列について説明する。11は最前方歯で1番と称される中切歯、12は同じく2番と称される側切歯、13は3番と称される犬歯、14は4番と称される第1小臼歯、15は5番と称される第2小臼歯、16は6番と称される第1大臼歯、17は7番と称される第2大臼歯である。なお、第3大臼歯(いわゆる親不知)は図4には図示していない。側方歯列は、通常、3番から7番までの犬歯13、第1小臼歯14、第2小臼歯15、第1大臼歯16、第2大臼歯17の中に含まれる歯列である。図1〜4に示す緩徐拡大矯正装置は、3番から6番までの犬歯13、第1小臼歯14、第2小臼歯15、第1大臼歯16を側方歯列として矯正を行うものを示している。これは個人差によっては3番から7番のこともあるし、その他の歯列の場合もある。
歯列を矯正するに当っては、各歯列にそれぞれ最も適した力を加える必要がある。実施例1の歯列拡大の場合、歯の移動様式には歯体移動と傾斜移動の2種類があるが、それぞれの様式で作用させる最適応力が異なる。V字型歯列弓を矯正する場合のように、左右の側方歯列をVの拡大方向へ平行に歯体移動させる場合には、側方歯列の前端部側及び後端部側の両端の2箇所でアーチワイヤ1にそれぞれ最適の力を作用させることにより、歯列をそのまま平行移動させることができる。なお、このとき力を作用させる箇所を2箇所以上に増設すれば、この前端部側及び後端部側の2箇所を含む3箇所以上の箇所でさらに平行移動に適した力を作用させることができる。これに対し、傾斜移動させる場合には、歯体移動させる場合の1/2倍の大きさにすればよい。なお、これらは平行移動と回転モーメントによる移動に対する力学的な帰結である。
そこで、以上説明した歯列矯正(歯体移動または傾斜移動)を行う最適な矯正力の実測結果について説明する。歯の移動に対する最適な矯正力は、歯根単位面積当たり100g前後が推奨される。なお、上下顎のうち上顎の歯列の場合を説明するが、上下で基本的な違いはない。まず、平行を保って移動させる場合を例にすると、上顎の犬歯13を移動させるときには歯根に70gを作用させればよく、第1小臼歯14を移動させる場合には50g、第2小臼歯15を移動させる場合には50g、第1大臼歯16を移動させる場合には135g、第2大臼歯17を移動させる場合には105gを作用させればよい。これに対して、歯列の傾斜を行う場合は上述したように、上顎の犬歯13を傾斜させる場合には35g、第1小臼歯14を移動させる場合には25g、第2小臼歯15を移動させる場合には25g、第1大臼歯16を移動させる場合には67.5g、第2大臼歯17移動させる場合には52.5gを作用させればよい。
従って、例えば、3番から6番の側方歯列を平行移動させるとき、側方歯列群の後端側の点として第2小臼歯15(5番)と第1大臼歯16(6番)の中間位置を、また前端側の点として犬歯13(3番)と第1小臼歯14(4番)の中間位置とを使い、5番と6番の中間位置に第1のフック6を係止するとともに、3番と4番の中間位置に第2のフック7を係止し、第1のフック6に50g+135g=185gの付勢力を作用させ、且つ、第2のフック7に70g+50g=120gの付勢力を作用させると、歯列をそのまま平行に移動させることができる。傾斜移動させる場合は各付勢力の1/2倍の力、すなわち92.5gと60gの付勢力を作用させればよい。この5番と6番の間あるいは3番と4番の間といったように、歯と歯の間に付勢力を作用させるのは、各歯の表面にはブラケット2が装着されていて、構造上歯に直接係止できないからである。なお、以下、n番の歯と(n+1)番の歯の中間位置を「n番−(n+1)番間」と記す。このように、平行な歯体移動に最適な力としては、3番−4番間には120g、4番−5番間には100g、5番−6番間には185g、6番−7番間には240gの付勢力を歯冠高の中央付近に作用させればよい。また、傾斜移動に最適な力としては、3番−4番間には60g、4番−5番間には50g、5番−6番間には92.5g、6番−7番間には120gの付勢力を歯根に作用させればよい。
続いて、このようなエキスパンダ3の構成についてさらに詳細に説明する。図1〜4に示すように、エキスパンダ3は1本のワイヤが屈曲されて構成され、弾性変形可能な範囲で使用される。小アーチ8から両側に伸びた2つの第1ワイヤ部4が歯列弓相当部の歯肉に沿ってU字状に少し大きくなる形状に形成されており(装着前は歯列弓より若干曲率半径が大きい形状で、装着後は歯列弓相当部の歯肉に近接する)、第1ワイヤ部4の各遠心端部9より屈曲され、左右の端部に第1のフック6が形成されている。すなわち第1のフック6は、第1ワイヤ部4を遠心端部9で歯軸に沿った方向に直角に折り曲げてアーチワイヤ1の存在する高さまで立ち上げ、屈曲により釣り針状のフック部を形成して、その後さらに立ち上がり部分と逆方向に所定高さまで沿わせて、ここで近心側に向けて折り曲げることにより形成される。この折り曲げ位置が第2ワイヤ部5の伸張開始点となる。このように第1のフック6は1本のワイヤを折り曲げてワイヤ2本を並べた形態でフック部が形成され、加締めることによりアーチワイヤ1に固定される。
第2ワイヤ部5は、伸張開始点から第1ワイヤ部4と所定の微小角(後述する角度θ)をなして側方歯列の前端部側にまで伸張され、先端に第2のフック7が設けられる。第2のフック7は、第1のフック6と同様、第2ワイヤ部5が近心側の所定の位置から歯軸に沿った方向に直角に屈曲され、アーチワイヤ1の位置まで立ち上がり、先端に釣り針状のフック部が設けられる。この第2のフック7はワイヤ1本で形成されるため、第1のフック6のフック部よりも加締めて固定するのが容易である。
エキスパンダ3はこのような構成であるから、拡大床タイプ、クワドへリックスタイプなどの歯列弓内側の歯科矯正装置と異なり、口腔内の口蓋等の形状の影響を受けずに歯列弓外側に容易に装着することができる。そして、反転して使用すれば上下の顎のどちらに対しても同じものを装着することができる。すなわち、人間の顎と歯には上顎,下顎で若干の違いがあり、一人の患者のエキスパンダ3も本来上下の顎で同一にはならないが、本実施例1においては、エキスパンダ3の中央に形成された小アーチ8の大きさと、第1のフック6と第2のフック7の距離だけを調整すれば、エキスパンダ3を上下の顎で使い分けることが可能になる。
以上説明した実施例1のエキスパンダ3の具体的な大きさや寸法関係等について説明する。以下のエキスパンダ3は図5(a)に示すもので、成人用の一例にすぎないが、第1ワイヤ部4の長さaが38mm、第2ワイヤ部5の長さbが16mm、奥行きcが24.5mmのものである。上顎用に用いられるものである。これに対し、図示はしないが下顎用のエキスパンダ3は、この上顎用のものより大きさが少し小さくなり、第1ワイヤ部4の長さaが36mm、第2ワイヤ部5の長さbが15.5mm、奥行きcが23.5mm程度となる。しかし、調整することで、反転して使用されるため、上顎用が基本形となる。このa,b,c以外の寸法関係については、第1のフック6の高さは10mm、第2のフック7の高さは8mmである。また、フック部は直径2mmの半円状とされる。
ところで、実施例1のエキスパンダ3は、図5(b)に示すように第1のフック6をアーチワイヤ1に取付けることにより、第1ワイヤ部4自身の弾性により第1の付勢力Fを側方歯列の後端部側に加えるものである。またこの状態で、さらに第2のフック7をアーチワイヤ1に取付けると、第2ワイヤ部5の弾性で第2の付勢力Fを側方歯列の前端部側に加えることができる。ここで、第1ワイヤ部4が第1のフック6でアーチワイヤ1に取付けられたとき撓み量v、角度θ(本発明の弾性変形角)だけ変位し、また、第2ワイヤ部5が第2のフック7で取付けられたとき撓み量v、角度θ(第1ワイヤ4と第2ワイヤ5の交角;本発明の弾性変形角)だけ変位するものとすると、F=k×v/a3=k×θ/a(比例係数をk,kとする)、F=k×v/b3=k×θ/bの引張り力が作用することになる。ここでk=3EI,k=2EI、Eは縦弾性係数、Iは弾性二次モーメントである。但し、Fの応力の反作用が第1のフック6に生じるため、Fの応力が減じる。すなわち、第1のフック6にFの応力を発生させるにはFの応力を加えなければならない。従って、実際に第1のフック6に作用させる力はF+F=k×(v/a3+v/b3)=k×(θ/a+θ/b)となる。なお、1本のワイヤでない場合や、同じ材料でも断面形状が変化する場合などでは、比例係数k,kは第1ワイヤ部4と第2ワイヤ部5で別々の値となる。
上述した図1、図4に示すような矯正を行う場合、側方歯列の後端部側の位置に第1のフック6を取付けてF+Fを作用させ、側方歯列の前端部側の位置に第2のフック7を取付けてFを作用させる。側方歯列の後端部の位置を5番−6番間とし、前端部の位置を3番−4番間として上顎の歯列弓を傾斜移動させる場合には、5番−6番間にF+F、すなわち92.5gに60gを加えた152.5gを作用させればよい。さらに3番−4番間にF=60gを加えればよい。また、下顎の歯列弓を傾斜移動させる場合には、5番−6番間にF+Fとして147.5gを作用させればよい。そして3番−4番間にF=65gを加えればよい。このように、3番−4番間、5番−6番間で側方歯列を側方移動するためには、側方歯列の前端部側の位置(3番−4番間)に上顎でF=60g、下顎で65gを作用させ、側方歯列群の後端部側の位置に上顎でF+Fの=152.5g、下顎で147.5gを作用させる必要がある。
このように側方歯列の傾斜側方移動を行うためには、側方歯列に対する最適な力をその前端部側、後端部側に作用させる必要があり、それぞれに所定の力F+F、Fを作用させる。このF,Fの力をバランスよく作用させるのは、なかなか難しい作業である。しかし、本発明においては、実施例1に示すように第1ワイヤ部4と第2ワイヤ部5を設けた構造を採用しており、これらの弾性変形可能な角度θ,θを調整することによってF,Fの調整がきわめて容易に実現できる。
すなわち、1本のワイヤで構成する場合、(F+F)/F=1+(F/F)=1+(b/a)×(v/v)=1+(b/a)×(θ/θ)であるから、顎及び歯列の平均形態で導かれる構造上の固定値a/b
が決定され、矯正対象の歯列群を決めれば、最適の(F+F)/Fの比と、これに対応したv,v、同様にθ,θが決定される。1本のワイヤでない場合も基本的に同様である。このv,v、θ,θの調整は治療を行う前にワイヤ形状を整形することで行う。そして、実施時はv+v,v、すなわちθ+θ、θのエキスパンダ3を歯列に装着することにより、アーチワイヤ1に付勢力F+F、Fを作用させ、側方歯列の側方移動を最適な状態で行うことが可能になる。
ところで顎及び歯列の平均形態の場合、a/b=(1.5〜2)程度、(F+F)/F=(1.5〜2.0)程度であるから、θ/θ=(1.0〜4.0)、v/v=(1.5〜8.0)程度である。すなわちθの大きさはθ以下であるが1/4倍よりは大きい。これを言い換えると、θ,θとして、両者ほぼ同程度の大きさ、若しくは、後者が前者より小さく1/4倍よりは大きい角度をワイヤの形状に与えたとき、平均形態では最適なF+F、Fを作用させることができることを示しており、このようなエキスパンダ3であれば違和感なく装着でき、高効率の矯正が可能になる。
なお、以上説明した第1のフック6と第2のフック7は、釣り針状のフック部を形成してアーチワイヤ1に加締めて固定するものであるが、フック部を設けて固定するのでなく、ワイヤ等の別の係止部材を用意して、第1のフック6と第2のフック7をこの係止部材で縛ることなどによりアーチワイヤ1に係止してもよい。加締めた場合はアーチワイヤ1からの取り外しが面倒になるが、このような係止部材による係止の場合は取り外しが容易となる。
このように実施例1の緩徐拡大矯正装置は、歯列弓外側に取付けるものであるため、口の外側から簡単に装着でき、構造が単純で、ワイヤを整形することによって容易に最適な付勢力となるように調整できる。側方歯列の側方移動を歯列の位置に応じて自在且つ容易に実現できる。ワイヤによって形成するため、安価な緩徐拡大矯正装置を提供することができる。第1ワイヤ部4の一方の第2のフック7を使用しない(係止しない)等、左右の歯列で矯正する内容を異ならせることもでき、治療のバリエーションを広げることができる。
さて、以上説明した実施例1の緩徐拡大矯正装置の特性について図6に基づいて説明する。図6は緩徐拡大矯正装置における弾性履歴の比較説明図である。実線が実施例1の緩徐拡大矯正装置の弾性履歴であり、点線がクワドへリックスタイプの拡大装置の弾性履歴である。なお、表示した値は、両装置共上顎5番−6番間の位置で拡大力を発揮させたときのの実測値である。図6によれば、実施例1の緩徐拡大矯正装置は、60g〜90gの矯正力を作用させると、4mm(6mm〜10mmの範囲)の変位が起こるのに対し、クワドへリックスタイプの拡大装置では1.5mm(3.5mm〜5mmの範囲)の変位しか起こらない。
この変位は歯列に付勢力を及ぼしているワイヤが徐々に緩む撓みの幅であり、実施例1の緩徐拡大矯正装置においては、付勢力の低下が起こりつつも、広い範囲に亘って高レベルの力を維持し、緩やかな低下率(勾配)で低下している。すなわち、適正な矯正力を広い範囲で持続的に歯列に作用させている。これに対し、クワドへリックスタイプの拡大装置は、歯列が1.5mm以上移動させると急激に付勢力が低下し、それ以降有効な矯正治療ができなくなる。治療範囲がきわめて狭く、付勢力の低下率がきわめて大きいことが分る。
このような付勢力の低下を防ぐにはワイヤの断面積を小さくするか、あるいはワイヤを長くすることが考えられる。しかし、ワイヤの断面積を小さくする場合ワイヤ強度が小さくなるし、咀嚼中に変形することも生じる。また、ワイヤを長くすることも、クワドへリックスタイプの拡大装置では口腔内の大きさが限られていることから限界がある。従って、クワドへリックスタイプの拡大装置のような歯列弓内側拡大装置では、実施例1のような適正な矯正力を持続的に作用させることは難しい。
これに対し実施例1の緩徐拡大矯正装置は、歯列弓外側に取付けられるためワイヤを長くすることが可能で、適正な矯正力を持続的に作用させることができる。さらに舌に対する違和感がなく、装着も外部から簡単に行える。また、構造が簡単で、容易に最適な付勢力となるように調整でき、安価で、側方歯列を確実且つ容易に側方移動させることができる。
本発明は、側方歯列を側方拡大させるための歯科矯正装置に適用することができる。
本発明の実施例1における歯科矯正装置を構成する上下歯列に装着した概観図 本発明の実施例1における歯科矯正装置を構成するエキスパンダの斜視図 本発明の実施例1における歯科矯正装置を構成するエキスパンダの正面図 本発明の実施例1における歯科矯正装置を上顎歯列に装着した平面図 (a)本発明の実施例1における歯科矯正装置を構成するエキスパンダの構成説明図、(b)(a)のエキスパンダの力関係説明図 図6は緩徐拡大矯正装置における弾性履歴の比較説明図 (a)緩徐拡大矯正器具の矯正原理説明図、(b)急速拡大矯正装置の矯正原理説明図、(c)機能的拡大矯正器具の矯正原理説明図 (a)拡大床タイプの緩徐拡大矯正装置の説明図、(b)クワドへリックスタイプの緩徐拡大矯正装置の説明図 (a)オーバレイタイプの緩徐拡大矯正装置の装着説明図、(b)(a)のオーバレイタイプの緩徐拡大矯正装置の説明図
符号の説明
1 アーチワイヤ
2 ブラケット
3 エキスパンダ
4 第1ワイヤ部
5 第2ワイヤ部
6 第1のフック
7 第2のフック
8 小アーチ
9 遠心端部
11 中切歯
12 側切歯
13 犬歯
14 第1小臼歯
15 第2小臼歯
16 第1大臼歯
17 第2大臼歯
21 第1のバンド
22 第2のバンド

Claims (8)

  1. 歯列弓外側の歯冠部に装着するアーチワイヤと、前記アーチワイヤに取付けて歯列矯正のための力を歯列に加えるエキスパンダとを備えた歯科矯正装置であって、前記エキスパンダには、前記歯列弓より曲率半径が大きく、側方歯列の各後端部側で前記アーチワイヤに係止されたときに歯列弓外向きの付勢力を加える付勢体と、前記付勢体の端部から近心側の接線方向へ伸張され、その先端側が前記側方歯列の前端部側で前記アーチワイヤに係止されたときに第2の付勢力を加えるアーム部と、前記後端部側の位置で係止を行う第1の装着部と、前記アーム部の前記前端部側の位置で係止を行う第2の装着部が設けられたことを特徴とする歯科矯正装置。
  2. 前記アーム部の弾性変形角が、前記付勢体の弾性変形角以下の大きさであるが1/4倍よりは大きいことを特徴とする請求項1記載の歯科矯正装置。
  3. 前記第1の装着部及びまたは第2の装着部が、前記アーチワイヤに係止するために突設されたフックであることを特徴とする請求項1または2に記載された歯科矯正装置。
  4. 前記付勢体と前記アーム部が1本の弾性変形可能な材料からなるワイヤから構成されたことを特徴とする請求項3記載の歯科矯正装置。
  5. 前記第1の装着部と前記第2の装着部がそれぞれ歯と歯の間のアーチワイヤに係止されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の歯科矯正装置。
  6. 前記第1のフックが、前記付勢体を構成するワイヤ部分と前記アーム部を構成するワイヤ部分の間のワイヤを屈曲してフック部を突設することにより形成されたことを特徴とする請求項4記載の歯科矯正装置。
  7. 前記第2のフックが、前記アーム部を構成するワイヤ部分の先端を屈曲してフック部を突設することにより形成されたことを特徴とする請求項6記載の歯科矯正装置。
  8. 前記アーチワイヤが歯冠部高中央付近に装着され、前記第1及び第2の装着部が前記アーチワイヤに係止されたとき、前記付勢体と前記アーム部とが歯列弓外側の歯肉部分に位置することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の歯科矯正装置。
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