JP4331548B2 - 燃料電池用高分子膜の検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池用高分子膜に所定の直径以上の孔(以下、ピンホールという。)が存在するか否かを検査する燃料電池用高分子膜の検査方法に関する。
固体高分子型燃料電池は運転温度が低く、出力密度が高いという特徴があることから、次世代自動車の動力源、家庭用コージェネレーションシステムの電池として開発が進められている。さらに最近、世界で初めて燃料電池車が市販され話題を呼んでいる。
はじめに、固体高分子型燃料電池について説明する。
まず、固体高分子型燃料電池の構造について説明する。固体高分子型燃料電池は積層体(以下「スタック」と呼ぶ。)を容器に収納した構造を有する。
図8は、固体高分子型燃料電池のスタックの構造を示す図である。スタック801は、数10個(個数は必要な出力電圧に応じて定められる。)の基本構成単位(以下「モジュール」と呼ぶ。)802を積層した構造を有する。モジュール802は、Membrane Electrode Assemblies(以下「MEA」と呼ぶ。)803と、隣接するMEA803の間に挟み込まれた誘電性のガス分離・供給板であるセパレータ811とから成る。MEA803は燃料極の触媒層813、高分子膜814、空気極の触媒層815の3層を導電性のガス拡散層(以下「GDL」と呼ぶ。)812で挟み込んだ構造である。固体高分子型燃料電池用高分子膜の材料としては、化学的に安定性の高いパーフルオロスルホン酸が、主として用いられており、MEAは固体高分子型燃料電池の心臓部である。
固体高分子型燃料電池の原理について図9を用いて説明する。燃料極813に水素、空気極815に空気を供給する。燃料極813では、水素が電解質と電極が接する点(気体・液体・固体の三相界面)で水素イオンと電子になる(H2→2H++2e)。高分子膜814には数nm程度の微細な孔が多数存在し、水素イオンは高分子膜814の微細な孔を通り、電子は外部負荷を通り空気極815に到達する。空気極815では、水素イオンと電子が三相界面で再結合し水素となり、次いで酸素と反応し水となる(1/2O2+2H++2e→H2O)。高分子膜814を水素イオンが移動する駆動力は、水素と酸素から水が生成する反応のギブス自由エネルギーであり、燃料電池においては電気エネルギーに変換される。
製造段階におけるMEA803の不良原因として最も多いのは、高分子膜814に直径約5μm以上の微少なピンホールが発生することである。
例えば、直径5μm以上のピンホールのない正常なMEA803を燃料電池として使用すると、燃料極813で水素が電子と分離してイオン化し、高分子膜814中を水素イオンが移動する。空気極815で水素イオンが電子と再結合して水素に戻り、次いで水素は空気中の酸素と結合して水になる。この場合、水素と酸素とから水が生成される反応のギブ自由エネルギーは、極めて高い効率で直接電気エネルギーに変換される。
しかし、直径5μm以上のピンホールを有するMEA803を燃料電池として使用すると、燃料極813で水素がイオン化せずに気体のままピンホールを通じて空気極815に移動し、空気極815で水素が酸素と結合して水になる。この場合、ギブ自由エネルギーは電気エネルギーでなく熱エネルギーとしてその場で放出され、ピンホール部分において局部的に加熱され、MEA803は劣化し、短時間で燃料電池が特性不良になる。
さらに直径0.5μm〜5μmのピンホールを有するMEA803においても、燃料電池として繰り返し使用するうちに、MEA803はピンホールが拡大していき、徐々に劣化し、燃料電池が特性不良になる。燃料電池の耐久性という観点からすると、高分子膜814に直径0.5μm以上のピンホールが無いことが重要であり、組立前に高分子膜814に直径0.5μm以上のピンホールが存在するかを洩れなく検出し、ピンホールを有する高分子膜814を排除することが重要な課題となっている。
従来のリークを検査する方法としてヘリウムガス式リーク検査方法がある(例えば、特許文献1)。図10は、ヘリウムガス式リーク検査装置1001の概略的な構成を示す図である。ヘリウムガス式リーク検査装置1001は、圧縮ヘリウムガスを貯蔵するガスボンベ1011、チャンバ402、検出器116、真空ポンプ403を有し、チャンバ402内にワーク(検査対象物)112を設置する。ワーク112は、気密性を要求される製品(例えばエアコンディショナ用のコンプレッサ)であり、ガスボンベ1011のヘリウムガスを、ワーク112の内部空間に満たし、真空ポンプ403によりチャンバ402内部を真空にする。この状態で、検出器116が、ワーク112内部からチャンバ402にリークしたヘリウムガスを検出する。ワーク112に穴又は隙間がなければ、検出器116はヘリウムガスを検出せず、ワーク112に穴又は隙間があれば、検出器116はヘリウムガスを検出する。
特開平6−265435号公報
従来、燃料電池の特性検査は、スタックの状態にしてから行い、スタックに特性不良のモジュールが発見された場合には、スタックの中の不良モジュールの交換を行っていた。しかし、完成したスタックを分解して、不良のモジュールを交換し、再びスタックを組み立てる作業は、多大な労力が必要であり、スタックに組み立てられた状態になる前に、高分子膜にピンホールがあるか否かを検査し、ピンホールを有する高分子膜を生産工程から排除できれば、組み立てられたスタック又はMEAの歩留まりを大幅に向上させ、実効的な製造工数を大幅に低減することが可能である。
しかし、ピンホールがない正常な高分子膜であっても直径数nm程度の孔が多数存在し、高分子膜の微細な孔を通じてヘリウムガスが漏れてしまうため、従来例のヘリウムガス式リーク検査方法で燃料電池の高分子膜のピンホールを検出することは困難であった。以下表1を用いて具体的に説明する。
表1は、従来例のヘリウムガス式リーク検査装置において、正常な状態ではリークが発生しないポリイミドフィルムに3種類の直径の孔をあけた場合のリーク量と正常な高分子膜におけるヘリウムガスの単位時間当たりのリーク量を比較する表である。実験において、高分子膜はパーフルオロスルホン酸フィルムを使用した。
Figure 0004331548
表1において、直径5μmのピンホールを1個有するポリイミドフィルムを検査した場合121は、ヘリウムガスの単位時間当たりのリーク量は2.0E-03[Pa・m/s](実測値)であった。ハーゲン・ポアズイユ流れの式より、リーク量はピンホールの半径の4乗に比例するため、直径1μmのピンホールを1個有するポリイミドフィルムを検査した場合122には、ヘリウムガスの単位時間当たりのリーク量は3.2E-06(=2.0E-03/5)[Pa・m/s]となり、直径0.5μmのピンホールを1個有するポリイミドフィルムを検査した場合123では、ヘリウムガスの単位時間当たりのリーク量は2.0E-07(=3.2E-06/2)[Pa・m/s]となることが予測可能である。
正常な高分子膜を検査した場合124には、ヘリウムガスの単位時間当たりのリーク量は2.0E-06[Pa・m/s](実測値)であった。
図11は、表1の単位時間当たりのリーク量を示す対数棒グラフであり、直径5μmのピンホールを1個有するポリイミドフィルムにおけるヘリウムガスのリーク量は、正常な高分子膜におけるリーク量の1000倍、直径1μmのピンホールを1個有するポリイミドフィルムにおけるリーク量は、正常な高分子膜におけるリーク量の1.6倍、直径0.5μmのピンホールを1個有するポリイミドフィルムにおけるリーク量は、正常な高分子膜におけるリーク量の1/10倍である。
従来、正常な状態であっても多数の微小孔を有する高分子膜について、所定の閾値以上の径を有するピンホールがあるか否かをガスリーク方式により検出することは、その閾値が所定以下の値である場合には困難であると考えられていた。これは、1個のピンホールの開口面積(その径は閾値に等しい。)よりも、多数の正常な微小孔の開口面積の総和の方が大きいからである。
高分子膜の良否を判別するためには、不良品である高分子膜のガスのリーク量が少なくとも正常な高分子膜のガスのリーク量の2倍(6dB)以上必要であり、従来例のヘリウムガス式リーク検査装置では直径5μm以下のピンホールを検出することが困難であった。
上記課題を解決するため、本発明は下記の構成を有する。請求項1に記載の発明は、微細な孔が多数存在する、パーフルオロスルホン酸から成る燃料電池用高分子膜の一方の面側に、所定の直径をd(単位μm)、検査面積をS(単位mm )としたときに下記の式を満たす分子量のガスを供給し、前記高分子膜の他方の面側で前記ガスの量を測定し、前記測定したガスの量により前記高分子膜に所定の直径以上の孔が存在するかを判定することを特徴とする燃料電池用高分子膜の検査方法である。
Figure 0004331548
本発明は、正常な状態であっても多数の微小孔(「正常な微小孔」と呼ぶ。)を有する高分子膜について、所定の閾値(その閾値が小さくても良い。)以上の開口面積の孔を有するピンホールがあるか否かを検出可能な燃料電池用高分子膜の検査方法を実現可能であるという作用を有する。
本発明は、所定の分子量以上のガスを用いることにより、高分子膜のピンホールをガスリーク方式で検出するという従来にない新規な着想に基づく。本発明は、1個のピンホールの開口面積が多数の正常な微小孔の開口面積の総和より小さい場合にも、そのピンホールを検出する燃料電池用高分子膜の検査方法を実現可能であるという作用を有する。
上記の分子量の気体を用いてガスリーク量を検出することにより、多数の正常な微小孔からのガスリーク量を大幅に減少させることが可能である。本発明は、小さなピンホールからのガスリークを検出する燃料電池用高分子膜の検査方法を実現する。
本発明によれば、燃料電池のスタックの製造工程の初期段階で特性不良を発見可能な燃料電池用高分子膜の検査方法を実現可能であるという有利な効果が得られる。
本発明によれば、燃料電池のスタックの製造工程の処理毎に特性不良を発見可能な燃料電池用高分子膜の検査方法を実現可能であるという有利な効果が得られる。
本発明によれば、燃料電池のスタックの完成品の特性検査で歩留まりを減らすことが可能な燃料電池用高分子膜の検査方法を実現可能であるという有利な効果が得られる。
本発明によれば、燃料電池の耐久性として重要な直径サブμmのピンホールを検出可能な燃料電池用高分子膜の検査方法を実現可能であるという有利な効果が得られる。これにより、燃料電池の信頼性と実効的な寿命を向上させることが可能となる。
本発明によれば、安価な設備コストで特性検査を行うことが可能な燃料電池用高分子膜の検査方法を実現可能であるという有利な効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態について、図面とともに記載する。
《実施の形態1》
本発明の実施の形態1による燃料電池用高分子膜の検査方法について、図1〜図3を用いて説明する。従来例では検査ガスとしてヘリウムガスを使用してリーク検査を行っていたが、本実施の形態ではHFC134Aガスを使用しスニッファ法でリーク検査を行う。HFC134Aガスはカーエアコン、家庭用冷蔵庫の冷媒として大量に生産・使用されている故、入手が容易で安価である。また、検出器116は、高分子膜113がピンホールを有するか否かを判定する。それ以外の点で、実施の形態1のガス式リーク検査装置は、従来例(図10)と同一である。
図1は、本発明の実施の形態1における燃料電池用高分子膜の検査装置の概略的な構成を示す図である。101はピンホール検出装置である。ピンホール検出装置101は、圧縮HFC134Aガスを貯蔵するガスボンベ111、ガスボンベ111から供給されたHFC134Aガスを封入するワーク112、ワーク112の一面に取り付けられた検査対象物である高分子膜113、ワーク112及びスニッファプローブ114を覆うフード115、高分子膜113からフード115内部にリークしたHFC134Aガスを測定するスニッファプローブ114、スニッファプローブ114を、その先端を高分子膜113の表面に近接させた状態で、X−Y軸方向に移動させて高分子膜113上を走査させるX−Y移動ステージ117(X軸及びY軸は高分子膜113に平行な互いに垂直な軸であり、Z軸は高分子膜113に垂直な軸である。)、スニッファプローブ114により測定した気体からリークガスを検出し、高分子膜113がピンホールを有するか否かを判定する検出器116を有する。
被検査対象物である高分子膜113は、例えば実施の形態1においては燃料電池のMEAに使用するパーフルオロスルホン酸フィルムである。スニッファプローブ114の先端開口部の直径は3mmである。
検出器116は、スニッファプローブが入力した気体をイオン化し、気体の流れに垂直な方向に磁界を掛けて気体にローレンツ力を働かせる。気体は、気体の質量に比例した半径の回転運動(サイクロトロン運動)をすることが知られており、検出器116は、HFC134Aガスの質量に対応する回転運動の経路に電極板を配置し、HFC134Aガスの単位時間当たりのリーク量に比例した電流を検出する。
図1において、高分子膜113に治具を取り付けたワーク112をフード115で覆い、ガスボンベ111のHFC134Aガスをワーク112内に供給し、スニッファプローブ114を高分子膜113に近接してその上をX−Y軸方向に移動させながら、HFC134Aガスのリーク量を測定する。
高分子膜113の表面の全ての位置において、測定したHFC134Aガスのリーク量が所定値より小さい場合、検出器116は高分子膜113にピンホールがないと判断し、高分子膜113の表面のいずれかの位置において、測定したHFC134Aガスのリーク量が所定値以上の場合、検出器116は高分子膜113にピンホールが存在すると判断する。
図2は、リーク量の理論式が適用可能な膜の孔径の範囲を示す図である。201はクヌーセン流れのリーク特性が適用可能な範囲(膜の孔の半径が1nm〜5nm)、202はハーゲン・ポアズイユ流れのリーク特性が適用可能な範囲(膜の孔の半径が5nm〜5μm)を示す。
201における、単位面積当たり及び単位時間当たりのリーク量は下記の理論式(1)によって表される。
Figure 0004331548
ここで、qは単位面積当たり及び単位時間当たりの気体のリーク量(透過量)[mol/cm・s]、rは孔の半径[cm]、εは開孔比、Rは気体定数[cm・atm/mol・K]、Tは絶対温度[K]、Mは気体の分子量[g/mol]、p1は気体供給側の圧力[atm]、p2は気体透過側の圧力[atm]、Lは膜厚[cm]である。
また202における、単位面積当たり及び単位時間当たりのリーク量は下記の理論式(2)によって表される。
Figure 0004331548
ここで、μは気体の粘度[g/cm・s]である。
表2は、本発明の実施の形態1のピンホール検出装置において、直径が0.5μmのピンホールを1個有する高分子膜と正常な高分子膜におけるHFC134Aガスの単位時間当たりのリーク量を示す表である。
Figure 0004331548
表2において、ピンホールを有する高分子膜の孔の直径は0.5μmであり、図2におけるハーゲン・ポアズイユ流れの式(リーク特性)が適用可能な範囲202に含まれる。
HFC134Aガスを使用して直径0.5μmのピンホールを1個有する高分子膜を検査した場合221には、HFC134Aガスの単位時間当たりのリーク量は2.0E-07[Pa・m/s]となることが予測可能である。
表2における正常な高分子膜は直径数nm程度の多数の穴を有する。正常な高分子膜の孔の直径は、図2におけるクヌーセン流れの式(リーク特性)が適用可能な範囲201に含まれる。
上記のクヌーセン流れのリーク量の理論式(1)より、リーク量は気体の分子量に反比例し、HFC134Aガス(CHFCF(Cの分子量=12、Hの分子量=1、Fの分子量=19))は分子量102であり、HFC134Aガスを使用して正常な高分子膜を検査した場合222には、HFC134Aガスの単位時間当たりのリーク量は8.0E-08(=2.0E-06/2)[Pa・m/s]となることが予測可能である。
図3は、表2の単位時間当たりのリーク量を示す棒グラフである。図3は、HFC134Aガスを検査ガスとして高分子膜を検査した場合における、0.5μmのピンホールがある時及びない時の検査ガスのリーク量を示しており、直径0.5μmのピンホールを1個有する高分子膜におけるリーク量は、正常な高分子膜におけるリーク量の2.5倍である。よって、HFC134Aガスを検査ガスとする本発明の実施の形態1のピンホール検出装置は、直径0.5μm以上のピンホールを検出することが可能となる。
直径0.5μm以上のピンホールを検出するためには、直径0.5μmのピンホールを1個有する高分子膜におけるリーク量が、正常な高分子膜におけるリーク量の2倍以上必要である。つまり、正常な高分子膜における単位時間当たりのリーク量を1.0E-07(=2.0E-07/2)[Pa・m/s]以下にする必要があり、検査ガスの分子量が80の場合、ピンホールのないPFSフィルムにおける単位時間当たりのリーク量は1.0E-07(=2.0E-06/20)[Pa・m/s]となる。よって、分子量80以上の検査ガスを使用することにより、本発明の実施の形態1のピンホール検出装置は、直径0.5μm以上のピンホールを検出することが可能となる。
本実施の形態のピンホール検出装置における、検査ガスの分子量M、検出可能な最小のピンホールの直径d[μm]、検査面積S[mm]との関係を求める。
正常な高分子膜のガスリーク量は検査面積に比例する。分子量Mの検査ガスを使用して正常な高分子膜を面積S[mm]検査した場合、検査ガスの単位時間当たりのリーク量L[Pa・m/s]は下記の式(3)によって表される。実施の形態1において、先端開口部の直径が3mmのスニッファプローブ114を用いて実験を行っており、表1の実験の検査面積は(3/2)π[mm]である。
Figure 0004331548
ピンホールを1個有する高分子膜のガスリーク量は検査面積に比例しない。分子量Mの検査ガスを使用して直径d[μm]のピンホールを1個有する高分子膜を面積S[mm]検査した場合、検査ガスの単位時間当たりのリーク量L[Pa・m/s]は下記の式(4)によって表される。
Figure 0004331548
ピンホールを有する不良品の高分子膜と、正常な高分子膜とを判別するためには、前者のガスのリーク量が少なくとも後者のガスのリーク量の2倍以上必要であり、直径d[μm]のピンホールを1個有する高分子膜における単位時間当たりのリーク量L[Pa・m/s]が、正常な高分子膜における単位時間当たりのリーク量L[Pa・m/s]の2倍以上必要である。上記の式(3)(4)より、下記の式(5)が成り立つ。
Figure 0004331548
よって下記の式(6)で表される分子量Mの検査ガスを使用すれば、検査面積S[mm]のリーク検査装置で直径d[μm]以上のピンホールを検出することが可能となる。
Figure 0004331548
気体1分子の大きさがピンホールの大きさと同程度になった場合、ピンホールのリークが困難になると推定されるが、気体として存在可能である限界の分子量が1000の気体であっても、分子サイズは直径数nmである。よって、直径0.5μmのピンホールを検出するには障害とならず、HFC134Aガスより大きな分子量の検査ガスで行っても同様の効果を得ることが可能である。
本実施の形態では、外部の影響を受けにくくするため簡易なフードを使用した。これに代えて、図4に示すような密閉可能な箱(チャンバ402)を使用する真空容器法でも同様の効果を得ることが可能である。検査閾値である径を有するピンホールからのガスリーク量が、正常な高分子膜113全体の微小孔を透過するガスリーク量と比べて有意な差がある場合(2倍以上である場合)に、この方法を採用することが可能である。
図4において、チャンバ402内に高分子膜(検査対象物)113に治具を取り付けたワーク112を置き、真空ポンプ403がチャンバ402内部を真空にし、ガスボンベ111の検査ガスをワーク112内に供給し、検出器116はワーク112内からチャンバ402にリークした検査ガスを検出する。検出器116は、検出した検査ガスのリーク量に基づき、ピンホールの有無を判断する。この測定方法によれば、高分子膜113全体のリーク量を一度で測定可能である。
本実施の形態では、外部の影響を受けにくくするため簡易なフードを使用したが、フードが無くても同様の効果を得ることが可能である。
本実施の形態は、スニッファ法でリーク検査を行うことにより、安価な設備コストで特性検査を行うことが可能である。
《実施の形態2》
本発明の実施の形態2による燃料電池用高分子膜の検査方法について、図5を用いて説明する。実施の形態1はスニッファ法でリーク検査を行っていたが、実施の形態2は真空フード法でリーク検査を行う。それ以外の点で、実施の形態2のガス式リーク検査方法は、実施の形態1(図1)と同一である。図5において、実施の形態1(図1)と同一のブロックには同一の符号を付している。実施の形態1と同一のブロックの説明を省略する。
図5は、本発明の実施の形態2における燃料電池用高分子膜の検査装置の概略的な構成を示す図である。501はピンホール検出装置である。ピンホール検出装置501は、ガスボンベ111、ワーク112を覆い、ガスボンベ111から供給されたHFC134Aガスを封入するフード115、高分子膜113、ワーク112、高分子膜113からワーク112内部にリークしたHFC134Aガスを検出し、高分子膜113がピンホールを有するか否かを判定する検出器116を有する。
図5において、高分子膜113に治具を取り付けたワーク112をフード115で覆い、ガスボンベ511のHFC134Aガスをフード115内に供給し、ワーク112内を真空排気しながら、検出器116はワーク112内にリークしたHFC134Aガスを検出する。
検出したHFC134Aガスのリーク量が所定値より小さい場合は、検出器116は高分子膜113にピンホールがないと判断し、検出したHFC134Aガスのリーク量が所定値以上の場合は、検出器116は高分子膜113にピンホールが存在すると判断する。
以下実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
本実施の形態は、真空フード法でリーク検査を行うことにより、安価な設備コストで特性検査を行うことが可能である。
《実施の形態3》
本発明の実施の形態3による燃料電池用高分子膜の検査方法について、図6を用いて説明する。実施の形態2は真空フード法でリーク検査を行っていたが、実施の形態3は真空吹き付け法でリーク検査を行う。それ以外の点で、実施の形態3のガス式リーク検査方法は、実施の形態2(図5)と同一である。図6において、実施の形態2(図5)と同一のブロックには同一の符号を付している。実施の形態2と同一のブロックの説明を省略する。
図6は、本発明の実施の形態3における燃料電池用高分子膜の検査装置の概略的な構成を示す図である。601はピンホール検出装置である。ピンホール検出装置601は、ガスボンベ111、ガスボンベ111から供給されたHFC134Aガスを吹き付けるスプレイノズル602、高分子膜113、ワーク112、検出器116を有する。
図6において、ガスボンベ111のHFC134Aガスを、スプレイノズル617から高分子膜113に吹き付け、検出器116は高分子膜113からワーク112内にリークしたHFC134Aガスを検出する。
検出したHFC134Aガスのリーク量が所定値より小さい場合は、検出器116は高分子膜113にピンホールがないと判断し、検出したHFC134Aガスのリーク量が所定値以上の場合は、検出器116は高分子膜113にピンホールが存在すると判断する。
以下実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
本実施の形態は、真空吹き付け法でリーク検査を行うことにより、安価な設備コストで特性検査を行うことが可能である。
《実施の形態4》
本発明の実施の形態4による燃料電池用高分子膜の検査方法について、図7を用いて説明する。実施の形態2は真空フード法でリーク検査を行っていたが、実施の形態4はボンビング法でリーク検査を行う。それ以外の点で、実施の形態4のガス式リーク検査方法は、実施の形態2(図5)と同一である。図7において、実施の形態2(図5)と同一のブロックには同一の符号を付している。実施の形態2と同一のブロックの説明を省略する。
図7は、本発明の実施の形態4における燃料電池用高分子膜の検査装置の概略的な構成を示す図である。111はガスボンベ、701はワーク112を覆う第1のフード、113は高分子膜、112はワーク、702はワーク112を覆う第2のフード、116は高分子膜113から第2のフード702内にリークしたHFC134Aガスを検出し、高分子膜113がピンホールを有するか否かを判定する検出器である。
図7において、高分子膜113に治具を取り付けたワーク112を第1のフード701で覆い、ガスボンベ701のHFC134Aガスを、第1のフード701に供給し、第1のフード701内のHFC134Aガスを排出し、第1のフード701からワーク112を取り出し、真空容器である第2のフード702にワーク112を入れ、第2のフード702内を真空排気しながら、検出器704は第2のフード702内にリークしたHFC134Aガスを検出する。
検出したHFC134Aガスのリーク量が所定値より小さい場合は、検出器116は高分子膜113にピンホールがないと判断し、検出したHFC134Aガスのリーク量が所定値以上の場合は、検出器116は高分子膜113にピンホールが存在すると判断する。
以下実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
本実施の形態は、ボンビング法でリーク検査を行うことにより、安価な設備コストで特性検査を行うことが可能である。
なお、実施の形態1〜4では、HFC134Aガスを検査ガスとして使用したが、これに限られるものではなく、分子量80以上のガスを検査ガスとして使用すれば、直径0.5μm以上のピンホールを検出することが可能である。
また、実施の形態1〜4では、被検査対象物は燃料極、高分子膜、空気極の3層を積層する前の高分子膜単体の状態で行ったが、スタックの製造工程のどの状態で行ってもよい。例えば、3層積層後の状態や、GDL定着処理後のMEAの状態や、モジュール化後のモジュールの状態で行ってもよい。
これにより、検査ガスとして分子量80以上のガスを使用することにより、燃料電池の耐久性として重要な直径サブμmのピンホールを検出可能な燃料電池用高分子膜の検査方法を実現することが可能である。
燃料電池のスタックの製造工程の初期段階で特性不良を発見可能である。スタックの状態での歩留まりを減らすことが可能である。
実施の形態1〜4において、検査ガスとして分子量が5/d以上のガスを使用することにより、直径d[μm]以上のピンホールを検出可能な燃料電池用高分子膜の検査方法を実現することが可能である。
実施の形態1〜4において、検査ガスとして分子量が5(9π+4S)/(18πd)以上のガスを使用することにより、直径d[μm]以上のピンホールを検出可能な検査面積がSの燃料電池用高分子膜の検査方法を実現することが可能である。
本発明の燃料電池用高分子膜の検査方法は、例えば燃料電池のスタックの製造工程における特性検査方法として有用である。
本発明の実施の形態1における燃料電池用高分子膜の検査装置の概略的な構成を示す図(スニッファ法) リーク量の理論式が適用可能な膜の孔径の範囲を示す図 本発明の実施の形態1の燃料電池用高分子膜の検査装置における単位時間当たりのリーク量を示す棒グラフ 本発明の実施の形態1における燃料電池用高分子膜の検査装置の概略的な構成を示す図(真空容器法) 本発明の実施の形態2における燃料電池用高分子膜の検査装置の概略的な構成を示す図(真空フード法) 本発明の実施の形態3における燃料電池用高分子膜の検査装置の概略的な構成を示す図(真空吹き付け法) 本発明の実施の形態4における燃料電池用高分子膜の検査装置の概略的な構成を示す図(ボンビング法) 固体高分子型燃料電池のスタックの構造を示す図 固体高分子型燃料電池のMEAの構造を示す図 ヘリウムガス式リーク検査装置の概略的な構成を示す図 ヘリウムガス式リーク検査装置における単位時間当たりのリーク量を示す対数棒グラフ
符号の説明
101 ピンホール検出装置
111 ガスボンベ
112 ワーク
113 高分子膜
114 スニッファプローブ
115 フード
116 検出器
117 X−Y移動ステージ

Claims (2)

  1. 微細な孔が多数存在する、パーフルオロスルホン酸から成る燃料電池用高分子膜の一方の面側に、所定の直径をd(単位μm)、検査面積をS(単位mm )としたときに下記の式を満たす分子量のガスを供給し、前記高分子膜の他方の面側で前記ガスの量を測定し、前記測定したガスの量により前記高分子膜に所定の直径以上の孔が存在するかを判定することを特徴とする燃料電池用高分子膜の検査方法。
    Figure 0004331548
  2. 分子量が80以上であることを特徴とする請求項1記載の燃料電池用高分子膜の検査方法。
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