JP4331035B2 - 蔓性植物用の起伏式棚 - Google Patents

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本発明は、苦瓜(ゴーヤー)やヘチマなどのような蔓性植物を這わす棚として適する起伏式の棚装置に関し、通常は棚を起立させておき、台風が接近すると倒伏させることによって、蔓性植物に対する風当たりを緩和可能とすることを目的とする。
登録実用新案第3056738 号に記載のように、苦瓜などを這わす棚を、通常は三角屋根状に傾斜させた状態でつっかい棒で支持しておき、台風が接近すると、つっかい棒を外して、傾斜棚を地面上に伏せるような技術が提案されている。
登録実用新案第3056738
ところが、前記のような傾斜棚の場合は、常につっかい棒で各傾斜棚を支えておく必要があるので、大量のつっかい棒が必要となる。また、台風が接近し、台風対策で多忙な状況の際に、各傾斜棚の全てのつっかい棒をいちいち外して、各傾斜棚ごとに寝かせる作業を行なう必要がある。そのため、台風対策に追われている時に、つっかい棒を外して、傾斜棚を寝かせる作業に人手を要するという問題がある。したがって、多数の傾斜棚を使用している大規模の農家には適しない。
本発明の技術的課題は、このような問題に着目し、通常は起立させておき、台風時には伏せておくことの出来る起伏式の棚装置において、短時間に一人でも容易に倒伏可能にすることにある。
本発明の技術的課題は次のような手段によって解決される。請求1は、蔓性植物を這わす起立棚を複数用い、間隔をおいて対向配置すると共に、通常は各起立棚の上部同士水平ロープで連結し、かつ両端の起立棚の上部を地面に傾斜ロープ材で引っ張って、起立状態に支持しておき、台風又は強風が到来する際には、片方の傾斜ロープ材を緩めて、各起立棚の下辺を構成する水平のバー材が軸受け手段で回動可能に地面に支持されている各起立棚を一方向に倒せるように構成してなることを特徴とする蔓性植物用の起伏式棚である。
このように、複数の起立棚を間隔をおいて対向配置すると共に、通常は各起立棚の上部を水平のロープ材で連結し、かつ両端の起立棚の上部を地面に傾斜ロープで引っ張って、起立状態に支持しておく構造になっているため、全ての起立棚が立った状態となっており、苦瓜などの蔓性植物を這わせて栽培するのに適している。また、起立棚は、傾斜状態ではなく、ほぼ鉛直状態に起立した状態となるので、各起立棚の間は風通しが良好となる。
両端の起立棚の上部を傾斜ロープで地面に引っ張っておくことによって、各起立棚を起立状態に支持しているため、台風などが接近する際には、傾斜ロープを緩めれば、各起立棚を一斉に一方向に倒して、地面上に倒伏させることができる。各起立棚の下辺を構成する水平のバー材が軸受け手段で回動可能に地面に支持されているので、各起立棚を一斉に一方向に倒すことは容易である。したがって、起立棚が多数立っている場合でも、一人で短時間に容易に台風対策が可能となる。
請求項2は、前記の各起立棚の上部の少なくとも左右両側を前記の水平方向のロープ材で連結すると共に、左右両側の水平方向ロープ材の間は、蔓性植物を這わせるネット状になっていることを特徴とする請求項1に記載の蔓性植物用の起伏式棚である。このように、前記の各起立棚の上部の少なくとも左右両側を前記の水平ロープ材で連結すると共に、左右両側の水平ロープ材の間は、蔓性植物を這わせるネット状になっているので、起立棚だけでなく、各起立棚の上部間を連結するための水平ロープ自体も蔓性植物用の棚の形成に兼用できる。しかも、水平状態の棚となるので、蔓性植物の栽培に好適である。
請求項3は、一端側の起立棚の上部を傾斜ロープ材で地面側に引っ張って支持してあり、他端側の起立棚の上部を地面側に引っ張って支持する制御ロープ材は、各起立棚を倒す際に、前記傾斜ロープ材が容易に伸長できないように、摺動抵抗増加手段を設けてなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蔓性植物用の起伏式棚である。このように、他端側の傾斜ロープ材は、摺動抵抗増加手段を介して、地面側に固定してあるので、各起立棚を倒す際に、摺動抵抗が増加していることによって、前記傾斜ロープ材は容易に伸長することができない。その結果、傾斜ロープ材を人手で徐々にコントロールしながらゆるめて伸長させ、起立棚を徐々に地面上に倒すことができる。したがって、傾斜ロープが一瞬に伸長して、全ての起立棚が一斉に転倒するような事態を防止できる。
請求項4は、前記の各起立棚の下辺を構成する水平のバー材は、地面から間隔を置いて位置決めされている軸受け手段に回動可能に支持されていることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載の蔓性植物用の起伏式棚である。このように、各起立棚下辺の水平のバー材は、地面から間隔を置いて位置決めされている軸受け手段に回動可能に支持されているので、起立棚を地面上に倒して伏せた状態にしても、蔓性植物の果実などが地面に接して、品質低下を来たりしたりすることを防止できる。
請求項5は、前記の各起立棚の上部の水平バーと起立棚の水平ロープとを固定するための螺旋金具の基端屈曲部を、前記の水平ロープに形成してある結び目に差し込んで固定し、水平バー挟持部の先の螺旋状部を、水平ロープに巻き付け固定する構造になっていることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3または請求項4に記載の蔓性植物用の起伏式棚である。
このように、螺旋金具の基端屈曲部を水平ロープの結び目に差し込んで連結固定し、水平ロープに水平バーを挟持固定した部分の先の螺旋状部を水平ロープに巻き付け固定する構造になっているので、螺旋金具の基端屈曲部は水平ロープの結び目に差し込んで固定し、螺旋状部を水平ロープに巻き付けて固定できる。その結果、挟持部において水平ロープに挟持固定された水平バーは、水平ロープの長手方向の力が作用しても、離脱することはなく、確実に固定される。したがって、水平ロープに結び目さえ形成すれば、螺旋金具によって容易に水平バーを連結固定でき、水平ロープと起立棚上部の水平バーとの連結固定は容易である。
請求項6は、蔓性植物を這わす各起立棚の下辺を構成する水平のバー材が軸受け手段で回動可能に地面に支持されており、前記の各起立棚が間隔をおいて起立し互いに対向した状態に、各起立棚上部同士が水平ロープで連結支持される起伏式棚において、
倒伏状態から起立させる際に、一端側から順次各起立棚ごとに起立させてつっかい棒で仮支持しておいてから、他端側の起立棚の上部と地面側との間に制御用の傾斜ロープ材を張って固定した後に、前記の各つっかい棒を外しておくことを特徴とする蔓性植物用の起伏式棚の起立支持方法である。
このように、台風が去ったりして、倒伏状態の各起立棚を起立させる際は、各起立棚を一つずつ起こして、起立状態につっかい棒で仮支持しておいてから、他端側の傾斜ロープを地面側に張って固定しておくと、この傾斜ロープによって、各起立棚が転倒しないように支持された状態となる。その結果、各つっかい棒を外しても、各起立棚が転倒することはない。したがって、起立支持の後は、これらのつっかい棒を取り外して、他の起立棚を引き起こして支持するのに何回も使用できる。
請求項1のように、複数の起立棚を間隔をおいて対向配置すると共に、通常は各起立棚の上部を水平のロープ材で連結し、かつ両端の起立棚の上部を地面に傾斜ロープで引っ張って、起立状態に支持しておく構造になっているため、全ての起立棚が立った状態となっており、苦瓜などの蔓性植物を這わせて栽培するのに適している。また、起立棚は、傾斜状態ではなく、ほぼ鉛直状態に起立した状態となるので、各起立棚の間は風通しが良好となる。
両端の起立棚の上部を傾斜ロープで地面に引っ張っておくことによって、各起立棚を起立状態に支持しているため、台風などが接近する際には、傾斜ロープを緩めれば、各起立棚を一斉に一方向に倒して、地面上に倒伏させることができる。したがって、起立棚が多数立っている場合でも、一人でも短時間に容易に台風対策が可能となる。
請求項2のように、前記の各起立棚の上部の少なくとも左右両側を前記の水平ロープ材で連結すると共に、左右両側の水平ロープ材の間は、蔓性植物を這わせるネット状になっているので、起立棚だけでなく、各起立棚の上部間を連結するための水平ロープ自体も蔓性植物用の棚の形成に兼用できる。しかも、水平状態の棚となるので、蔓性植物の栽培に好適である。
請求項3のように、他端側の傾斜ロープ材は、摺動抵抗増加手段を介して、地面側に固定してあるので、各起立棚を倒す際に、摺動抵抗が増加していることによって、前記傾斜ロープ材は容易に伸長することができない。その結果、傾斜ロープ材を人手で徐々にコントロールしながらゆるめて伸長させ、起立棚を徐々に地面上に倒すことができる。したがって、傾斜ロープが一瞬に伸長して、全ての起立棚が一斉に転倒するような事態を防止できる。
請求項4のように、各起立棚下辺の水平のバー材は、地面から間隔を置いて位置決めされている軸受け手段に回動可能に支持されているので、起立棚を地面上に倒して伏した状態にしても、蔓性植物の果実などが地面に接して、品質低下を来たりしたりすることも防止できる。
請求項5のように、螺旋金具の基端屈曲部をロープ材の結び目に差し込んで連結固定し、ロープ材と水平バーとの挟持固定部の先の螺旋状部をロープ材に巻き付け固定する構造になっているので、螺旋金具の基端屈曲部をロープ材の結び目に差し込んで固定し、螺旋状部をロープ材に巻き付けて固定できる。その結果、挟持部においてロープ材に挟持固定された水平バーは、ロープ材の長手方向の力が作用しても、離脱することはなく、確実に固定される。したがって、ロープ材に結び目さえ形成すれば、螺旋金具によって容易に水平バーを連結固定でき、ロープ材と起立棚上部の水平バーとの連結固定は容易である。
台風が去ったりして、倒伏状態の各起立棚を起立させる際は、請求項6のように、各起立棚を一つずつ起こして、起立状態につっかい棒で仮支持しておいてから、他端側の制御ロープを地面側に張って固定しておくと、この制御ロープによって、各起立棚が転倒しないように支持された状態となる。その結果、各つっかい棒を外しても、各起立棚が転倒することはない。したがって、起立支持の後は、これらのつっかい棒を取り外して、他の起立棚を起こして支持するのに何回も使用できる。
次に本発明による蔓性植物用の起伏式棚装置が実際上どのように具体化されるか実施形態を説明する。図1は、本発明による蔓性植物用の起伏式棚装置において、各起立棚が起立した状態を示す斜視図である。図示の場合は、6枚の起立棚t1・t2…が起立しているが、これらの起立棚t1・t2…の上部間は、手前側の水平ロープ1と後方の水平ロープ2によって連結されている。また、左端の起立棚t1の上部を、左側の傾斜ロープ3・4によって、地面に引っ張って固定してあり、右端の起立棚t6の上部を、右側の傾斜ロープ5・6によって、地面に引っ張って固定してある。各起立棚t1・t2…の下辺は水平のバー7からなり、この水平バー7は、軸支金具8によって、地面上に回動可能に支持されている。
各起立棚t1・t2…は、丸パイプなどからなる四角い枠の内部にネットNを張ってある。この四角枠は、下辺の水平バー7と上端の水平バー9と、左右の縦枠10、11からなっている。したがって、地面に植えられた苦瓜などの蔓性植物は、この起立棚t1・t2…のネットNを支えにして、這い伸びることができる。また、前記の前後2本の水平ロープ1、2間には水平にネットnを張ってあるので、前記の各起立棚t1・t2…から這って来た蔓は、この水平ネットnを支えにして、水平に這って拡がることができる。このようにして、複数の起立棚t1・t2…のネットNと起立棚上端に水平に張られたネットnとで、蔓性植物を支持して、栽培が可能となるが、台風などが襲来すると、蔓性植物自体が被害を受けるだけでなく、各起立棚t1・t2…や水平ネットなどの設備も被害を受け、損壊する恐れがある。
この起伏式棚の場合は、台風が接近して来たら、右側の傾斜ロープ5、6を緩めると、各起立棚t1・t2…が一斉に図2のように、左側に傾き始める。そして、傾斜ロープ5、6を十分に伸ばして緩めると、図3のように、完全に伏せた状態となる。その結果、強風による風当たりが緩和されるので、蔓性植物や施設の被害を防止軽減できる。なお、強風による被害をより抑制するために、図3のように、伏せられた蔓性植物や水平ネットnの上に、別のネットを被せて押さえておくと、強風による蔓性植物の被害がさらに軽減される。なお、図3のように伏せた状態において、苦瓜などの果実が地面に接して品質低下を来すのを防止するために、図6のようなスペーサ手段を採用することによって、地面から浮かすことができる。
台風が去った後は、再び図1のように、各起立棚t1・t2…を起立状態に起こす必要がある。すなわち、図1のように、各起立棚t1・t2…を起立状態にしてから、右側の傾斜ロープ5、6を地面に引っ張って固定しておく。伏せている状態の各起立棚t1・t2…を引き起こして立てる際に、右側の傾斜ロープ5、6を引っ張って起こすことも可能ではあるが、非常に大きな力を要し、人力では無理である。
そこで、図4のように、まず左端の1枚の起立棚t1のみを人力で起こして、つっかい棒12を立てて、仮支持しておく。次いで、2番目の起立棚t2のみを引き起こして立てて、別のつっかい棒12で、倒れないように仮支持しておく。以下同様にして、全ての起立棚t1・t2…を起こして、つっかい棒で仮に支持した状態において、右側の傾斜ロープ5、6を地面に引っ張って固定する。このとき、各起立棚t1・t2…がつっかい棒12で仮支持された状態のままで、傾斜ロープ5、6を地面に固定するだけでもよい。この場合は、各起立棚t1・t2…は、つっかい棒12側に多少傾いた状態となる。
これに対し、各起立棚t1・t2…がつっかい棒で支持されている状態において、右側の傾斜ロープ5、6を強く引っ張って、各起立棚t1・t2…を鉛直に近い状態まで起立させてから、傾斜ロープ5、6を地面に固定することもできる。この場合は、つっかい棒12は、全く役目をしなくなるので、取り外して、別の起伏式棚における起立棚t1・t2…の起立操作に利用できる。なお、図3のように、地面上に伏せている起立棚t1・t2…を引き起こす場合に比べて、つっかい棒12で仮支持されて斜めに立っている状態の起立棚t1・t2…を鉛直に立てる際は、さほど強い力を要しないので、傾斜ロープ5、6を引っ張っるだけで容易に操作可能である。
右側の傾斜ロープ5、6には強大な張力が作用しているので、その操作には強大な操作力が必要となる。このような強大な張力が作用した状態でも一人で容易に操作できるように、図5のような工夫がなされている。すなわち、傾斜ロープ5、6には、摺動抵抗増加手段13を設けてある。14は地面への固定リングであり、例えば螺旋状の杭15の上端に設けてある。したがって、この螺旋状杭15をドリルを回転させるようにして地中にねじ込んで固定した状態において、地上に露出している固定リング14と傾斜ロープ5、6の端部のリング部5R、6Rに伸縮ロープ13Rを複数回通してから、ロープ両端を前記ロープリング部5R、6Rまたは固定リング14に結んで固定してある。
いま、伸縮ロープ13Rが前記のロープリング部5R、6Rと地面の固定リング14との間に1〜2回しか通してないと仮定すると、前記伸縮ロープ13Rの一端を解放すると、前記のような全ての起立棚t1・t2…が転倒しようする際の荷重が作用するため、その荷重に負けてしまって、容易に一瞬に伸縮ロープ13Rが全部伸長してしまう恐れがある。ところが、前記のように、この伸縮ロープ13Rは、前記のロープリング部5R、6Rと地面の固定リング14との間に多数回通して往復させてあるため、ロープリング部5R、6Rと固定リング14間の1本1本の伸縮ロープ13Rには、強大な荷重が分散された状態で作用するので、伸縮ロープ13Rの一端を解放しても、当該端部に作用する力は、一人でも操作コントロールできるほどの力に減少する。その理由は、伸縮ロープ13Rを通して往復させる回数が増えるほど、伸縮ロープ13Rに作用するロープリング部5R、6Rまたは固定リング14との間の摺動抵抗が増大するため、伸縮ロープ13Rがこの摺動抵抗に打ち勝って容易に伸長することができないからである。
その結果、傾斜ロープ5、6を伸長させて緩める際には、伸縮ロープ13Rの一端をロープリング部5R、6Rまたは固定リング14から解いて、人手で持って徐々にゆるめて、長さLの伸縮ロープ13Rの部分を伸長させていくと、起立棚t1・t2…の全体が一瞬に倒れないように、徐々にコントロールしながら、地面に倒していくことができる。なお、図示の摺動抵抗増加手段は一例であって、例えば立木が立っているような場合は、傾斜ロープ5、6を立木に直接何回も巻き付けてから、ロープ端部を結んで固定しておくだけでもよい。そして、ゆるめる際は、ロープ端部を解いて、人手で徐々にゆるめて伸長させると、立木とロープとの間の摺動抵抗によって、傾斜ロープ5、6は徐々に伸長されるので、起立棚t1・t2…は徐々にコントロールされながら、転倒していくことになる。立木に代わって、ロープ巻き付け芯をロープリング部5R、6Rまたは固定リング14に連結しておいてもよい。
前記のようにして起立棚t1・t2…を地面上に倒した際に、起立棚t1・t2…が地面上に密着すると、起立棚t1・t2…のネットNや上端の水平ネットnに支持されている苦瓜などの果実が地面に接することになり、品質低下の原因とする。そこで、図6のように、スペーサー手段を設けてある。16はU字状の軸受けであり、地面Eとの間に、間隔Gをおいて固定されている。そして、このU字状の軸受け16のU字状軸受け部に前記の起立棚の下辺の水平バー7を載置支持してある。したがって、前記のように起立棚t1・t2…を倒して地面に伏せた場合でも常に、下辺水平バー7は、地面Eから間隔Gだけ浮いた状態となるので、苦瓜などの果実は、間隔Gの空間に垂れることができ、地面Eに接して品質低下を来すような恐れはない。なお、起立棚t1・t2…の上端の水平バー9が倒れる位置に高さGの枕を設けて、その上に倒せば、上端水平バー9側にも間隔Gを容易に設けることができる。
U字状軸受け16の支柱16pは、地中に打ち込んだだけでは、起立棚の荷重によって、地面との間隔Gが縮小していく恐れがあるので、支柱16pに水平バー17を溶接固定すると共に、地面E上に置いた平板18に開けた孔を通して、支柱16pを地中に打ち込んである。その結果、起立棚t1・t2…の荷重は、平板18に作用するので、支柱16pが地中に徐々に沈降して間隔Gが縮小するのを防止できる。
各起立棚t1・t2…の上部の水平バー9と前後の水平ロープ1、2との接続の仕方は、特に限定されないが、例えば水平バー9に水平ロープ1、2を直接結び着けてもよいし、図7のような接続専用の器具や金具を用いて接続してもよい。あるいは、水平バー9に接続用のフックやリングなどを溶接その他の手法で固定しておいて、このフックやリングなどに水平ロープ1、2を接続することもできる。また、起立棚t1・t2…の両端から水平バー9の両端を部分的に突出させておいて、この突出部に水平ロープ1、2を接続してもよい。
図7は、起立棚上部の水平バーと前後の水平ロープとの連結固定手段の実施形態であり、(1)のように、水平ロープ1自体を輪にして結び目19を予め形成しておく。そして、この結び目19に、(2)のような螺旋金具20の基端屈曲部20aを差し込んで固定する。半円状部20bは、その半円状凹部20c中に、(3)のように、起立棚上部の水平バー9を嵌め込むためであり、この半円状部20bより先の部分は螺旋状に形成されていて、この螺旋状部20dを水平ロープ1、2に巻き付けて連結する。
この螺旋金具20で水平ロープ1、2と起立棚上部の水平バー9を連結固定すると、(3)の側面図、(4)の平面図のようになる。連結固定に際しては、まず螺旋金具の基端屈曲部20aを水平ロープ1の結び目19中に差し込んで固定してから、水平ロープ1と(2)図の半円状部20b間の半円状凹部20c中に起立棚上部の水平バー9を挟み込んでから、螺旋状部20dを水平ロープ1に巻き付けるだけで完了である。この状態において、水平ロープ1に右向きの力が作用すると、水平バー9は結び目19側で保持され、水平ロープ1に左向きの力が作用すると、水平バー9は螺旋状部20d側で保持される。水平バー9側に左右方向の力が作用した場合も、同様にして保持される。なお、螺旋状部20dの内径よりも水平ロープ1の外径が多少太めであることが必要である。基端屈曲部20aは、結び目19に強引に差し込んだ状態で、容易に外れないように屈曲しておれば足りる。
本発明において、ロープないしロープ材とは、材質や太さなどの如何を問わず、紐やワイヤーなども含まれるものとする。したがって、材質は金属製でも、合成樹脂製でも、植物性でもよい。
以上のように、本発明による蔓性植物用の起伏式棚は、起立棚t1・t2…と起立棚上部を連結する前後ロープ1・2間の水平ネットによって、苦瓜やヘチマなどの蔓性植物を栽培し、台風などが到来する際は、予め各起立棚t1・t2…を一斉に徐々にコトロールしながら地面上に倒して伏せた状態にできるので、台風などの強風で蔓性植物が損傷を受けるのを防止できる。その結果、農家の経営が、台風に左右されることなく、安定収入が可能となる。
本発明による蔓性植物用の起伏式棚において、各起立棚が起立した状態を示す斜視図である。 傾斜ロープを緩めて、全ての起立棚を一斉に倒し始めた状態を示す斜視図である。 全ての起立棚を完全に伏せた状態の斜視図である。 伏せた状態の起立棚を起立させる過程を示す斜視図である。 傾斜ロープの摺動抵抗増加手段を示す斜視図である。 起立棚用のスペーサ手段の使用状態を示す縦断面図である。 起立棚上部の水平バーと前後の水平ロープとの連結固定手段の実施形態であり、(1)は水平ロープの結び目を示す平面図、(2)は螺旋金具を示す平面図、(3)は螺旋金具で水平ロープと水平バーを連結固定した状態の側面図、(4)は(3)図の状態の平面図である。
符号の説明
t1・t2… 起立棚
1 手前の水平ロープ
2 後方の水平ロープ
n 水平ネット
3・4 左側の傾斜ロープ
5・6 右側の傾斜ロープ(制御ロープ)
5R、6R ロープリング部
7 下辺の水平バー
8 軸支金具
9 上端の水平バー
10 左の縦枠
11 右の縦枠
N 起立棚のネット
12 つっかい棒
13 摺動抵抗増加手段
13R 伸縮ロープ
14 固定リング
15 螺旋状杭
16 U字状の軸受け
16p 支柱
17 水平バー
18 平板
19 結び目
20 螺旋金具
20a 基端屈曲部
20b 半円状部
20c 半円状凹部
20d 螺旋状部

Claims (6)

  1. 蔓性植物を這わす起立棚を複数用い、間隔をおいて対向配置すると共に、通常は各起立棚の上部同士水平ロープで連結し、かつ両端の起立棚の上部を地面に傾斜ロープ材で引っ張って、起立状態に支持しておき、台風又は強風が到来する際には、片方の傾斜ロープ材を緩めて、各起立棚の下辺を構成する水平のバー材が軸受け手段で回動可能に地面に支持されている各起立棚を一方向に倒せるように構成してなることを特徴とする蔓性植物用の起伏式棚。
  2. 前記の各起立棚の上部の少なくとも左右両側を前記の水平ロープで連結してあり、左右両側の水平ロープの間は、蔓性植物を這わせるネット状になっていることを特徴とする請求項1に記載の蔓性植物用の起伏式棚。
  3. 一端側の起立棚の上部を傾斜ロープ材で地面側に引っ張って支持してあり、他端側の起立棚の上部を地面側に引っ張って支持する制御用の傾斜ロープ材は、各起立棚を倒す際に、前記傾斜ロープ材が容易に伸長できないように、摺動抵抗増加機構を設けてなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蔓性植物用の起伏式棚。
  4. 前記の各起立棚の下辺を構成する水平のバー材は、地面から間隔を置いて位置決めされている軸受け手段に回動可能に支持されていることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載の蔓性植物用の起伏式棚。
  5. 前記の各起立棚の上部の水平バーと起立棚の水平ロープとを固定するための螺旋金具の基端屈曲部を、前記の水平ロープに形成してある結び目に差し込んで固定し、水平バー挟持部の先の螺旋状部を、水平ロープに巻き付け固定する構造になっていることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3または請求項4に記載の蔓性植物用の起伏式棚。
  6. 蔓性植物を這わす各起立棚の下辺を構成する水平のバー材が軸受け手段で回動可能に地面に支持されており、前記の各起立棚が間隔をおいて起立し互いに対向した状態に、各起立棚上部同士が水平ロープで連結支持される起伏式棚において、
    倒伏状態から起立させる際に、一端側から順次各起立棚ごとに起立させてつっかい棒で仮支持しておいてから、他端側の起立棚の上部と地面側との間に制御用の傾斜ロープ材を張って固定した後に、前記の各つっかい棒を外しておくことを特徴とする蔓性植物用の起伏式棚の起立支持方法。
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