JP4330955B2 - 加熱蒸散装置 - Google Patents

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Description

本発明は、蒸散剤保持体を加熱して薬剤を揮散させる加熱蒸散装置に関し、特にこの蒸散剤保持体を覆う蓋体を備えた加熱蒸散装置に関する。
従来、蚊等の害虫を駆除するための殺虫剤や、芳香剤等を室内に蒸散するために、加熱蒸散装置が用いられている。
加熱蒸散装置としては、蒸散効率を上げるために、マット等の蒸散剤保持体を器体内で傾斜させた状態で、その蒸散剤保持体を発熱部で加熱するものが提案されている。器体には、蒸散剤保持体を挿入する挿入口が設けられ、発熱部としては、面状の加熱板等が用いられていた。
従来の加熱蒸散装置は蒸散剤保持体の挿入孔から発熱部が外部に露呈していたため、使用者や幼児の手指が加熱した発熱部に不測に接触する可能性があるので使い勝手が悪かった。
一方で、このような接触をさけるため発熱部を覆うように蓋状の部材を設けると、蒸散させた薬剤がこの蓋状の部材に遮蔽されて薬剤の蒸散効率が著しく低下してしまうことが避けられなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、薬剤の蒸散効率を良好な状態で維持することが可能でかつ使い勝手の良い加熱蒸散装置を提供することにある。
本発明の目的は、下記構成によって達成される。
(1) 液体の薬剤を収容する容器である蒸散剤保持体を傾斜させた状態で発熱部により加熱して前記容器に収容した前記液体の薬剤を蒸散させる加熱蒸散装置であって、
前記発熱部を内蔵した器体と、該器体に前記蒸散剤保持体を覆うように設けられた蓋体とを備え、前記器体に前記蓋体が閉じられている状態で前記蓋体の外側に面する蓋表面に、細長形状の複数の開口部が形成され、前記複数の開口部は前記蓋表面の面積に対する開口率が40%以上で、かつ、前記開口部のそれぞれの短手方向長さが5mm以下に構成され、
更に、前記器体に前記蓋体が閉じられている状態で、前記器体と前記蓋体の上端部分との隙間及び又は器体に蒸散口が形成され、前記蒸散口は前記蒸散剤保持体の上端の鉛直方向上方に開口するように設けられ、
更に前記複数の開口部はそれぞれの前記短手方向長さが前記蒸散剤保持体に近づくにつれて大きくなるように形成されていることを特徴とする加熱蒸散装置。
(2) 液体の薬剤を収容する容器である蒸散剤保持体を傾斜させた状態で発熱部により加熱して前記容器に収容した前記液体の薬剤を蒸散させる加熱蒸散装置であって、
前記発熱部を内蔵した器体と、該器体に前記蒸散剤保持体を覆うように設けられた蓋体とを備え、前記器体に前記蓋体が閉じられている状態で前記蓋体の外側に面する蓋表面に、細長形状の複数の開口部が形成され、前記複数の開口部は前記蓋表面の面積に対する開口率が40%以上で、かつ、前記開口部のそれぞれの短手方向長さが5mm以下に構成され、
更に、前記器体に前記蓋体が閉じられている状態で、前記器体と前記蓋体の上端部分との隙間及び又は器体に蒸散口が形成され、前記蒸散口は前記蒸散剤保持体の上端の鉛直方向上方に開口するように設けられ、
更に、前記器体に前記蓋体が閉じられている状態で、前記器体と前記蓋体の下端部分との隙間及び又は器体に第1の空気取入口が形成され、該第1の空気取入口が前記蒸散剤保持体の下端より鉛直方向に対して下側の位置で開口することを特徴とする加熱蒸散装置。
(3) 前記蓋体には前記複数の開口部のそれぞれの長手方向部分を区画する複数の柱部が形成され、該柱部のそれぞれの横断面形状が三角形状であることを特徴とする前記(1)に記載の加熱蒸散装置。
本発明にかかる加熱蒸散装置は、所定の開口率を有する開口部が形成された蓋体によって発熱部を覆う構成である。
すなわち、細長形状の複数の開口部は蓋表面の面積に対する開口率が40%以上になるように構成されている。このため、この開口率が40%未満の際に見られる、蒸散させた薬剤が開口部の隙間に付着して残留するといった状態、ひいては空気の流れが悪くなるなどの付着による蒸散性の低下を防止することができる。従って、適切な開口率による薬剤の蒸散効率を良好に維持することができる。
また、上記の細長形状の複数の開口部は、その短手方向長さが5mm以下になるように構成されている。このため、使用者や幼児の手指が開口部を挿通して加熱した発熱部や蒸散剤保持体に接触してしまうことを防止することができる。その上、蓋体が開閉式になっているので、開口部から手指が抜けなくなっても蓋体を開けることで手指が発熱部に接触することを回避することができる。従って、本発明にかかる加熱蒸散装置は、薬剤の蒸散効率を良好に維持しつつ使い勝手の良い加熱蒸散装置を提供することができる。
本発明にかかる加熱蒸散装置は、複数の開口部が蓋表面の面積に対する開口率が40%以上で、かつ、開口部のそれぞれの最大寸法長さが5mm以下に構成されている構成とすることもできる。
すなわち、複数の開口部の開口率を40%以上になるように構成することで、上記と同様の理由で薬剤の蒸散効率を良好に維持することができる。
上記の構成に加えて、これら開口部のそれぞれの最大寸法長さが5mm以下に構成されていれば、開口部の形状はスリットに限らずいかなる形状であっても、使用者や幼児の手指が開口部に挿通されることを防止することができる。その上、蓋体は開閉式であるため、たとえ手指が開口部に挿通されても蓋体を開くことで手指と発熱部との接触を防止することができる。このとき、開口部の形状としては、例えば、正方形、長方形、三角形や五角形などの多角形、正円、楕円などの円形とすることができる。
蓋体は開閉式に限らず、取外し自在な着脱式でもよい。
上記の加熱蒸散装置によれば、複数の開口部は、それぞれの短手方向長さが蒸散剤保持体に近づくにつれて大きくなるように形成されていることが好ましい。こうすれば、蒸散された薬剤(液)が開口部の隙間に付着しづらくなり、薬剤の蒸散効率を良好(正常)に維持することができる。ここで、蓋体には複数の開口部のそれぞれにおける長手方向部分を区画する複数の柱部が形成され、これら柱部は、例えば、その横断面形状(柱部を短手方向に平行な面で切断したときの断面の形状)が蓋表面側又は蓋裏面側に底辺を有する三角形状とすることができる。
上記の加熱蒸散装置によれば、器体に蓋体が閉じられている状態で、器体と蓋体の上端部との隙間及び又は器体に蒸散口が形成されていることが好ましい。器体内部における、蒸散剤保持体の上方に位置する部位には、蒸散された薬剤の付着が特に著しい。この上方に位置する部位に蒸散された薬剤が付着して蓄積すると、蓄積した薬剤の一部が蓋体にも付着して残留する状態、ひいては空気の流れが悪くなるなど、付着により蒸散性が低下する。そこで、この上方に位置する部位に蒸散口が設けられていれば、蒸散された薬剤が蓄積することなく蒸散口を介して器体外部に蒸散される。このため、加熱蒸散装置は薬剤の蒸散効率が低下することがない。
このような蒸散口は蒸散剤保持体の上端の鉛直方向上方に開口するように設けられていることが好ましい。
上記の加熱蒸散装置によれば、器体に蓋体が閉じられている状態で、器体と蓋体の下端部分との隙間及び又は器体に第1の空気取入口が形成されていることが好ましい。こうすれば、第1の空気取入口を介して器体内部に空気が導入されるため,薬剤の蒸散効率をより一層向上させることができる。
器体の、蓋体に対して略水平方向反対側の部位に第2の空気取入口が設けられていることが好ましい。こうすれば、第2の空気取入口を介して器体内部に空気が導入されるため、薬剤の蒸散効率をより一層向上させることができる。
器体には蒸散剤保持体を弾性的に支持する押さえ部を設けてもよい。押さえ部の形態に制限はないが、例えば、板ばね、コイルばね、弾性のある樹脂製板、ゴム、スポンジ等が挙げられる。
蒸散剤保持体としては、加熱蒸散液を収容する容器を用いることができる。
発熱部としては、蒸散剤保持体を裏側から加熱して蒸散剤保持体の表側から薬剤を蒸散せしめるような形態のものを例示できる。例えば、蒸散剤保持体を面状に加熱するような発熱部を用いることが好ましい。発熱部を有する加熱面となる面を水平方向に対して45°になるように設けることでコンセントと上面にコンセントを有するテーブルタップとを兼用することが可能となる。また、可動式のプラグを設けることでコンセントと上面にコンセントを有するテーブルタップとを兼用可能な構成としてもよい。
本発明において薬剤としては、殺虫剤、殺菌剤、殺ダニ剤、或は忌避剤、医薬品、芳香剤、消臭剤、防虫剤、化粧品等の薬剤(薬液)が使用される。例えば、従来より害虫駆除に用いられている以下の各種薬剤が挙げられる。
*3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4−オン−1−イル d−シス/トランス−クリサンテマート(商品名ピナミンフォルテ:住友化学工業株式会社製)
*3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4−オン−1−イル dl−シス/トランス−クリサンテマート(一般名アレスリン:商品名ピナミン:住友化学工業株式会社製)
*2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロピニル)−2−シクロペンテニルクリサンテマート(一般名:プラレトリン)
*d−3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4−オン−1−イルd−トランス−クリサンテマート(商品名エキスリン:住友化学工業株式会社製)
*3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4−オン−1−イル d−トランス−クリサンテマート(一般名バイオアレスリン)
*N−(3,4,5,6−テトラヒドロフタリミド)−メチル dl−シス/トランス−クリサンテマート(一般名フタルスリン:商品名ネオピナミン:住友化学工業株式会社製)
*5−ベンジル−3−フリルメチル d−シス/トランス−クリサンテマート(一般名レスメトリン:商品名クリスロンフォルテ:住友化学工業株式会社製)
*5−(2−プロパルギル)−3−フリルメチルクリサンテマート(一般名フラメトリン)
*3−フェノキシベンジル 2,2−ジメチル−3−(2',2'−ジクロロ)ビニルシクロプロパン カルボキシレート(一般名ペルメトリン:商品名エクスミン:住友化学工業株式会社製)
*3−フェノキシベンジル d−シス/トランスクリサンテマート(一般名フェノトリン:商品名スミスリン:住友化学工業株式会社製)
*α−シアノフェノキシベンジル イソプロピル−4−クロロフェニルアセトテート(一般名フェンバレレート:商品名スミサイジン:住友化学工業株式会社製)
*(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル(1R,シス)−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート
*(R,S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル(1R,1S)−シス/トランス−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート
*α−シアノ−3−フェノキシベンジル d−シス/トランス−クリサンテマート
*1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニルシス/トランス/クリサンテマート
*1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シクロプロパン−1−カルボキシレ−ト
*1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート
*1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル2,2−ジメチル−3−(2,2−ジクロロビニル)シクロプロパン−1−カルボキシレート
*O〔(ペンタフルオロフェニル)−メチル〕−1R,3R−3−(2,2−ジクロロエチニル)−2,2−ジメチル−シクロプロパンカルボキシレート(一般名フェンフルスリン)
*d−トランス−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチル−1−シクロプロパンカルボキシレート(一般名トランスフルスリン)
*O,O−ジメチル O−(2,2−ジクロロ)ビニルホスフェート
*o−イソプポキシフェニル メチルカーバメ−ト
*O,O−ジメチル O−(3−メチル−4−ニトロフェニル)チオノフォスフェート
*O,O−ジエチル O−2−イソプロピル−4−メチル−ピリミジル−(6)−チオフォスフェート
*O,O−ジメチル S−(1,2 −ジカルボエトキシエチル)−ジチオフォスフェート
本発明によれば、薬剤の蒸散効率を良好な状態で維持することが可能でかつ使い勝手の良い加熱蒸散装置を提供することができる。
以下、本発明に係る複数の好適な実施の形態例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明にかかる加熱蒸散装置の第1の実施形態を示す全体斜視図、図2(a)は図1の加熱蒸散装置の蓋体を開いた状態を示す図、図2(b)は図2(a)に示す蓋体の断面図、図3は蒸散剤保持体の一例を示す斜視図、図4は蓋体に蒸散剤保持体を取り付けた状態を示す図、図5は蒸散剤保持体を取り付けた状態における加熱蒸散装置の全体断面図、図6は図5の矢印A方向でみた状態における加熱蒸散装置の断面図、図7は加熱蒸散装置の背部を正面視した図、図8は本発明にかかる加熱蒸散装置の第2の実施形態を示す全体斜視図、図9は本発明にかかる加熱蒸散装置の第3の実施形態を示す全体斜視図、図10は図9の加熱蒸散装置の縦方向の断面図、図11は図10に示す加熱蒸散装置の蒸散剤保持体を示す図、図12(a)は図11に示す蒸散剤保持体を示す図、図12(b)は図12(a)の蒸散剤保持体の変形例を示す図、図12(c)は図12(a)の蒸散剤保持体の別の変形例を示す図、図13は図10に示す加熱蒸散装置の蒸散剤保持体における別の変形例を取り付けた加熱蒸散装置の全体断面図、図14(a)は図13の蒸散剤保持体の変形例を示す側面図、図14(b)は図14(a)の断面図、図15(a)は本発明にかかる加熱蒸散装置の第3の実施形態における蒸散剤保持体を床面と水平な放熱板上に配置した状態を示す断面図、図15(b)は図14(b)に示される蒸散剤保持体を床面と水平な放熱板上に配置した状態を示す断面図、図16は本発明にかかる加熱蒸散装置の第4の実施形態において蒸散剤保持体を取り付けた状態における加熱蒸散装置の全体断面図、図17は図16の加熱蒸散装置における発熱部と蒸散剤保持体との変形例を示す斜視図、図18は図17の発熱部と蒸散剤保持体との別の変形例を示す断面図、図19は図18の蒸散剤保持体の更に別の変形例を示す斜視図である。
図1に示すように、本発明の第1実施形態である加熱蒸散装置10は、器体11と、器体11に対して開閉可能に設けられた蓋体12と、を備えている。蓋体12は、器体11に対して閉じた状態で、水平方向(地面に対して平行な方向)に対して傾斜(例えば10度〜60度で傾斜)した蓋表面12aを有し、この蓋表面12aに複数の開口部13が設けられている。ここでは開口部13が、上下方向に細長形状に延びるように複数設けられている。これら開口部13の長手方向部分は蓋体12の柱部12cによって区画されている。
蓋体12の上端には、指掛け部12bが設けられている。使用者が、指掛け部12bに手を掛けて、図中矢印Oで示すように蓋体12に力をかけると、蓋体12は、その下端付近を回動中心として上端側が回動し、器体11に対して開いた状態になる。
本実施形態の加熱蒸散装置10において、複数の開口部13の、蓋体12の蓋表面12aに対する開口率は、実施可能な範囲において40%以上(本実施形態において45%)の範囲になるよう構成されている。なお、ここでいう開口率とは、蓋表面12aの面積に対する複数の開口部13の開口している箇所の合計面積の割合をいう。
ここで、複数の開口部13は開口率が40%未満になるように構成した場合、蒸散させた薬剤が開口部13の隙間に付着して残留する状態、ひいては空気の流れが悪くなるなど、付着により蒸散性が低下する。
そこで、複数の開口部13は開口率が40%以上になるように構成することで、蒸散させた薬剤が開口部13の隙間に付着して残留する状態、ひいては空気の流れが悪くなるなど、付着により蒸散性が低下する現象を防止することができる。
また、複数の開口部13は、開口率が40%以上となるように構成されるとともに、これら開口部13のそれぞれの短手方向長さが5mm以下(本実施形態においては2.5mm)になるように構成されている。このため、使用者や幼児の手指が開口部13を介して図1に示さない発熱部や蒸散剤保持体に接触してしまうことを防止することができる。蓋体12が開閉式になっているので、たとえ手指が開口部13から抜けなくなっても蓋体12を開くことで手指が発熱部と接触することを未然に防止することができる。
従って、薬剤の蒸散効率を良好に維持することが可能でかつ使い勝手の良い加熱蒸散装置を提供することができる。
蓋体12を開いた状態における加熱蒸散装置10の全体斜視図である図2(a)に示すように、蓋体12を開き、蓋体12の内面(蓋表面12aの反対側の面)に蒸散剤保持体20がセットされる。なお、本図においては、後述する発熱部を示していない。
蓋体12の縦方向(図中の上下方向)の断面図である図2(b)に示すように、蓋体12の内面には、押さえ部となる板ばね18が設けられている。く字状に形成された板ばね18は、蓋体12の上端側に片持ち支持され、下方かつ器体11へ接近する方向(蓋体12から離れる方向)へ延び、その長さの半分より先端側で屈曲され、屈曲部より先は蓋体12へ近づく方向へ傾斜して延びている。
蓋体12内面の、板ばね18先端より下端側に、リブストッパー19aが立設されている。蒸散剤保持体20は蓋体12の内面に図中矢印Iに示す方向から挿入されて取り付けられる。
図3に示すように、蒸散剤保持体20の一例において、この蒸散剤保持体20は、加熱蒸散液を収容した略直方体状の容器21の上方開口を気体透過性フィルム22で覆い、容器21の上方周縁にフランジ状の側縁部23を設けた構成である。容器21は、例えば金属製とすることができる。この蒸散剤保持体20は、容器21の下面を加熱されて、気体透過性フィルム22を介して薬剤を蒸散するものなので、目詰まりなどの心配がない。
図4に示すように、蓋体12に蒸散剤保持体20を取り付けた状態で図2(b)における矢印Iの方向から見ると、蓋体12の両側縁部には、L字状のガイド19b,19bが設けられている。ガイド19bは、蓋体12の蓋表面12aに対して略平行に延びている。前述の板ばね18は、蓋体12の内面に幅方向に間隔をあけて一対で設けられ、各板ばね18はガイド19b付近に位置している。
蓋体12を開いた状態で、板ばね18とガイド19bとの間に、蒸散剤保持体20の側縁部23が挿し込まれる。図2(b)に示したリブストッパー19aに蒸散剤保持体20の先端が当たるまで、蒸散剤保持体20が挿し込まれる。こうして、蒸散剤保持体20の側縁部23が、板ばね18の屈曲部とガイド19bとによって挟持された状態となる。
蒸散剤保持体20を取り付けた後、蓋体12を閉じた状態における加熱蒸散装置10の全体断面図である図5に示すように、板ばね18の屈曲部付近が、傾斜状態の蒸散剤保持体20を発熱部25に向けて押圧している。蓋体12を閉じると、蒸散剤保持体20が発熱部25に押し付けられて、板ばね18は蓋体12を閉じる前より大きく弾性変形する。したがって、板ばね18が強い弾性力により蒸散剤保持体20をしっかりと支持する。蒸散剤保持体20は、水平方向に対して例えば10度〜90度で傾斜した状態で支持される。
発熱部25は、電源が端子25aを通って供給されると発熱体25bにその熱が伝わり、蒸散剤保持体20の裏面を面状に加熱する。すると、蒸散剤保持体20の表面の気体透過性フィルムを介して殺虫剤等の薬剤が蒸散され、蓋体12の開口部13を介して外部に蒸散される。
器体11の底部11aに垂直に立設された背部11bには、コンセントに挿し込まれる電源供給用のプラグ26が設けられている。プラグ26は底部11aから突出するように設けられていてもよい。プラグ26は、背部11bから突出した状態と、底部11aから突出した状態との両方の位置をとり得るように、器体11に可動に設けられてもよい。プラグ26を可動とすれば、例えば、屋内の壁面に設けられたコンセントと上面にコンセントを有するテーブルタップとのいずれにおいても加熱蒸散装置を取り付けることができる。
図5に示す矢印Aから見た加熱蒸散措置10の、板ばね18や蒸散剤保持体20や発熱部25を図示しない断面図である図6に示すように、蓋体12の柱部12cは、断面が三角形で、且つ、この三角形の底面が蓋表面12a側に位置するように構成されている。
こうすれば、蓋体12の開口部13は、それぞれ、図示しない蒸散剤保持体側において幅(各開口部13の短手方向長さ)が広く、且つ、蓋表面12a側で幅が狭くなるように構成されている。
言い換えれば、開口部13はそれぞれの短手方向長さが蒸散剤保持体に近づくにつれ大きくなるように形成されている。
蒸散剤保持体側における、開口部13のそれぞれの短手方向長さが広くなるように構成されているので、蒸散された薬剤が開口部13を蓋表面側へ向かって通過しやすくなる。このため、薬剤がそれぞれの開口部13内に残留する状態、いわゆる目詰まりの状態になることを抑制することができる。
蓋体12の柱部12cは、断面が三角形状になる構成に限られない。柱部12cは、例えば、断面が台形などの形状になるよう構成されていてもよい。
本実施形態にかかる加熱蒸散装置10は、蓋体12の上端部分(図5において左側からみた場合の蓋体12の上側部分)と器体11との隙間に蒸散口31が形成された構成を有している。蒸散口31は、蒸散剤保持体20の上端20aの鉛直方向上方に開口するように設けられている。なお、蒸散口31は、器体11との隙間だけでなく、器体11に設けられている構成としてもよい。つまり、本発明にかかる加熱蒸散装置において、器体11に蓋体12が閉じられている状態で、器体11と蓋体12の上端部分との隙間及び又は器体11に蒸散口31が形成されていてもよい。
蒸散させた薬剤は、特に、加熱蒸散装置10において蒸散剤保持体20の上方に位置する部位に付着し、この付着した薬剤が蓋体の開口部を遮蔽することによって薬剤の蒸散効率を低減せしめる傾向がある。
そこで、蒸散剤保持体20の上端20aに対して鉛直方向上方に開口する蒸散口31を設けた構成とすれば、この蒸散口31から蒸散された薬剤が加熱蒸散装置10の外部に排出される。このため、加熱蒸散装置10の内部の部位に蒸散させた薬剤が付着することに起因して薬剤の蒸散効率が低減することを抑制することができる。
本実施形態にかかる加熱蒸散装置10は、蓋体12の下端部分(図5において左側からみた場合の蓋体12の下側部分)と器体11との隙間に第1の空気取入口32が形成された構成を有している。なお、第1の空気取入口32は、器体11との隙間だけでなく、器体11に設けられている構成としてもよい。つまり、本発明にかかる加熱蒸散装置において、器体11に蓋体12が閉じられている状態で、器体11と蓋体12の下端部分との隙間及び又は器体11に第1の空気取入口32が形成されていてもよい。
本実施形態においては、第1の空気取入口32は、蒸散剤保持体20の下端20bより鉛直方向に対して下側に位置で開口するように形成されている。
加熱蒸散装置10の外部の空気が第1の空気取入口32から器体11内部に導入される。導入された空気によって薬剤の蒸散が促進されるので、薬剤の蒸散効率が向上する。
蓋体12の下端部と器体11との隙間は、1mmから8mmの範囲に構成することが好ましい。
本実施形態にかかる加熱蒸散装置10は、器体11の底部11aに垂直に立設された背部11bに複数の第2の空気取入口33が設けられている。
図5から図6を参照して、図7に示すように図5の加熱蒸散装置を図に向かって右側からみた状態(背部11bを正面視した状態)において、複数の第2の空気取入口33は、背部11bに縦方向(図7に向かって上下方向)に3つ、横方向(図7に向かって左右方向)に5つに配列された構成を有している。なお、第2の空気取入口33の数や配列はこの構成に限られない。また、複数の第2の空気取入口33は、それぞれ大きさが同じでも、又は、異なっていてもよく、配列されずに背部に適宜形成されていてもよい。
第2の空気取入口33のそれぞれは、凹部となるように形成され、この凹部を区画する下方側面に、器体11内部と連通する孔33aが開口するように構成されている。第2の空気取入口33のそれぞれは、器体11の外部から第2の空気取入口33に挿入される図示しない先細の部材などの侵入物が、凹部の底部分に突き当たるように構成されている。つまり、加熱蒸散装置10は、第2の空気取入口33によって、器体11内部に不測に侵入した侵入物が発熱部25などに損傷を与えてしまうことを防止することができる。
次に、図8を参照して本発明にかかる加熱蒸散装置の第2の実施形態を説明する。なお、以下に説明する実施形態において、すでに説明した部材などと同等な構成・作用を有する部材等については、図中に同一符号又は相当符号を付すことにより、説明を簡略化或いは省略する。
図8に示すように、本実施形態の加熱蒸散装置40は、蓋体42に略格子状に区画された正方形又は矩形の開口部43が複数形成されている。
本実施形態の加熱蒸散装置40において、複数の開口部43の、蓋体42の蓋表面42aに対する開口率は40%以上(本実施形態において45%)の範囲になるよう構成されている。
ここで、複数の開口部43は開口率が40%未満になるように構成した場合、蒸散させた薬剤が開口部43の隙間に付着して残留する状態、いわゆる目詰まりのような状態になる。すると、薬剤の蒸散効率が低減してしまう。
そこで、本実施形態においては、複数の開口部43は開口率が40%以上になるように構成することで、蒸散させた薬剤が開口部43の隙間に付着して残留する状態、いわゆる目詰まりのような状態になることを防止している。
また、複数の開口部43は、開口率が40%以上となるように構成されるとともに、これら開口部43のそれぞれの最大寸法長さが5mm以下(本実施形態においては2.5mm)になるように構成されている。
なお、ここでいう最大寸法長さとは、開口部43のそれぞれに対して最も寸法が大きくなる部分の長さを意味する。例えば、図8に示す複数の開口部43の場合、それぞれの開口部43の対角線の寸法が最も大きいため、この対角線の長さが5mm以下になるように構成されている。このため、使用者や幼児の手指が開口部43を介して図1に示さない発熱部や蒸散剤保持体に接触してしまうことを防止することができる。蓋体42は開閉式になっているので、たとえ手指が抜けなくなっても蓋体42が開くことで手指が発熱部に接触することを未然に防止することができる。蓋体42は、開閉式で、かつ、取外し可能な着脱式としてもよい。また、蓋体42は開閉式でなく、単に着脱式とすることもできる。 従って、本実施形態によれば、薬剤の蒸散効率を良好に維持することが可能でかつ使い勝手の良い加熱蒸散装置を提供することができる。
本実施形態において、器体41と蓋体42の上端部との隙間及び又は器体41に蒸散口61を形成された構成とすることができる。
また、器体41と蓋体42の下端部との隙間及び又は器体41に第1の空気取入口62が形成された構成とすることができる。
さらに、図8に示さないが、器体41の背部41bに第2の空気取入口が形成された構成とすることができる。蒸散口61、第1の空気取入口62及び第2の空気取入口のそれぞれの構造及びそれぞれの作用及び効果は上記の第1の実施形態で述べた第2の空気取入口33と同じである。
本実施形態において、開口部43は正方形又は矩形に限られない。開口部43は、例えば、三角形や五角形などの多角形、正円、楕円などの円形とすることができる。
次に、図9,図10,図11を参照して本発明にかかる加熱蒸散装置の第3の実施形態を説明する。なお、以下に説明する実施形態において、すでに説明した部材などと同等な構成・作用を有する部材等については、図中に同一符号又は相当符号を付すことにより、説明を簡略化或いは省略する。
図9に示すように、本実施形態の加熱蒸散装置70は、蓋体72に上下方向に細長形状に伸びる開口部73が複数形成されている。ここで、複数の開口部73の形状及び寸法はほぼ等しい。
複数の開口部73の、蓋体72の蓋表面72aに対する開口率は40%以上(本実施形態において45%)の範囲になるように構成されている。また、複数の開口部73は、それぞれの短手方向長さが5mm以下(本実施形態においては2.5mm)に構成されている。
図9,図10に示すように、加熱蒸散装置70は、器体71における第1の空気取入口92の下方に電源スイッチ93を備えている。電源スイッチ93は、電源を発熱部85に供給する「ON」側と電源を供給しない「OFF」側との間で切り替えることができるように構成されている。使用者が用事においてこの電源スイッチ93を「ON」側に切り替えることで、発熱部85に電源が供給される。
また、加熱蒸散装置70は、器体71における蒸散口91の上方部に表示部94を備えている。表示部94は透明又は半透明な樹脂等の部材で構成されている。器体71の内部において表示部94の略下方側に発光体95が備えられており、電源スイッチ93が「ON」側に切り替えられた際に、発光体95が発光する。そして、発光体95の光が表示部94を介して器体71の外側へ洩れる。このため、使用者は、表示部94によって加熱蒸散装置70の発熱部85に電源が供給されているか否かを簡便に確認することができる。 電源スイッチ93自体が発光するように構成されていてもよい。例えば、「ON」側の時は緑色の発光が点灯し、「OFF」側の時は赤色の発光が点灯するように構成されていてもよい。こうすれば、使用者が電源スイッチ93の発光に基いて加熱蒸散装置70及び電源スイッチ93の位置がわかるので使い勝手が良い。
図10に示すように、本実施形態の蓋体72の内面には押さえ部となる位置決め片78が設けられている。位置決め片78は、蓋体72の内面に幅方向に間隔をあけて一対で設けられ、各位置決め片78は、ガイド79b付近に位置している。ここで、各位置決め片78は、蓋体72の内面に一体的に形成され、位置決め片78の先端部が蒸散剤保持体80の側縁部83に当接している。
蓋体72を開いた状態で、位置決め片78とガイド79bとの間に、蒸散剤保持体80の側縁部83が挿し込まれる。そして、リブストッパー79aに側縁部83の下方が当たるまで、蒸散剤保持体80が挿し込まれる。こうして、蒸散剤保持体80の側縁部83が、位置決め片78の先端部とガイド79bとによって狭持された状態となる。
容器81の被加熱面積Sを一定とすることで、容器81のサイズは同じままで薬量を調整するだけで薬剤の有効期限が短期間用から長期間用のものを得ることができる。
図11に示すように、蒸散剤保持体80の容器81は、深底部81aと、底部が深底部81aのものに比して浅くなるように形成された浅底部81bとを有している。図10に示すように、蒸散剤保持体80は、蓋体72に取り付けた状態で、深底部81aが浅底部81bよりも上方になるように構成されている。
また、図10に示すように、蒸散剤保持体80が蓋体72に取り付けられた状態において、発熱部85が浅底部81bの図10中下方側の面に当接する。
蒸散剤保持体80の深底部81a及び浅底部81bには予め薬剤が気体透過性フィルムによって封入されている。そして、用事において発熱部85に電源が供給されると、発熱部85によって加熱されることで、蒸散剤保持体80の浅底部81bに貯留する薬剤が蒸散する。ここで、深底部81aにも薬剤が貯留している場合には、浅底部81bに貯留する薬剤が蒸散により減少しても、深底部81aから薬剤が自重によって移動する。
次に、図12(a),(b),(c)を参照して蒸散剤保持体の変形例を説明する。図12(a)は、図11に示す蒸散剤保持体80と同じものである。なお、図12(a)〜(c)において、気体透過性フィルム及び薬剤は図示しない。
図12(b)に示す蒸散剤保持体180は、それぞれ、浅底部181bに気体透過性フィルム側に立設された凸部181cが形成されている。このため、蒸散剤保持体180の容器181に気体透過性フィルムで薬剤を密封すると、浅底部181bに貯留する薬剤の量は蒸散剤保持体80に比して、凸部181cの分だけ少なくなる。
また、図12(c)に示す蒸散剤保持体280の浅底部281bにも凸部281cが形成されている。凸部281cは、上方視(図12(b)及び(c)において上方から見た状態)における立設された部分の面積が、蒸散剤保持体180の凸部181cに比して大きい。このため、浅底部281bに貯留する薬剤の量は蒸散剤保持体80及び蒸散剤保持体180に比して少なくなる。
つまり、蒸散剤保持体180、280の凸部181c、281cの大きさを調整することで浅底部181b、281bに貯留する薬剤の量を調整することができる。このため、蒸散剤保持体80、180、280に予め使用期間(例えば、30日、60日、90日等)に応じてそれぞれ異なる量の薬剤を密封する場合、凸部181c、281cによって薬剤が深底部181a、281a側にはみ出し、浅底部181b、281b側に薬剤が偏ることを抑制することができる。言い換えれば、図10に示すように蓋体72に取り付けた状態において、予め密封された薬剤の量の違いにかかわらず、それぞれの蒸散剤保持体80、180、280の薬剤の液面がほぼ同じ位置にあるようにすることができる。
また、蒸散剤保持体80、180、280が蓋体72に取り付けられていない状態で、使用者が気体透過性フィルムを介して薬剤を確認する場合に、各蒸散剤保持体80、180、280に予め封入された薬剤の量にかかわらず、いずれもほぼ同量の薬剤が入っているように見えるため、蒸散剤保持体の外観が損なわれることを防止することができる。
次に、図13を参照して蒸散剤保持体の別の変形例を説明する。
図13に示すように、蒸散剤保持体380は、容器381の浅底部381b裏面に、予め定められた温度特性を有する断熱部材384を配している。
ところで、上述した蒸散剤保持体80,180,280は、通常、105℃に定められた蒸散温度特性を有する。そのため、発熱部が、その蒸散温度特性に対応した温度に発熱することにより、蒸散剤保持体80,180,280を加熱して薬剤を蒸散するようになっている。しかし、温度特性が、105℃を超えた、例えば140℃や170℃に設定された温度特性を持つ発熱部を有する従来の加熱蒸散装置に蒸散剤保持体80,180,280を使用する場合、発熱部の温度特性が高すぎて適用することができない。そこで、異なる温度特性を持つ発熱部を有するものとして製造された加熱蒸散装置に適用できる蒸散剤保持体が必要である。
蒸散剤保持体380は、例えば105℃よりも高い140℃に設定された温度特性を持つ発熱部385を有し、図10に示す第3実施形態と同様の構造を有する加熱蒸散装置170に適用される。断熱部材384は、比較的厚さが薄い断熱材を素材として板形状に形成されており、容器381の浅底部381b裏面に、接着剤による貼付け、または、容器381に係止固定、等により一体的に固定されている。断熱部材384は、発熱部385に当接させて加熱蒸散装置170に取り付けられ、発熱部385が、140℃に対応して発熱した際に、その温度を吸収し、容器381の浅底部381bに、ほぼ105℃の熱を伝播させる。そのため、105℃の蒸散温度特性を持つ蒸散剤保持体380の薬剤が、断熱部材384を通じて伝播された105℃の熱によって所定の蒸散を行なう。発熱部385が、例えば170℃の温度特性を持つ場合にも、断熱部材384の断熱特性を変更することにより、その場合の発熱部385に対応して適用される。
このようにすれば、通常よりも高い温度特性を持つ発熱部385を有する加熱蒸散装置170に対しても蒸散剤保持体380を適用することができる。そのため、蒸散剤保持体の汎用性を向上することができる。
次に、図14(a),(b)を参照して蒸散剤保持体の別の変形例を説明する。
図14(a)に示すように、蒸散剤保持体480は、図13に示す断熱部材384に代えて、容器481の浅底部481bを波板形状に形成することによって、断熱効果を得たものである。
図14(b)に示すように、蒸散剤保持体480は、波板形状の浅底部481bを発熱部485に当接させて加熱蒸散装置に取り付けられるため、浅底部481bと発熱部485との間に、複数の空間Mが配される。そして、それら空間Mが断熱特性を有することになり、発熱部485が、例えば140℃に対応して発熱した際に、その温度を吸収し、容器481の浅底部481bに、ほぼ105℃の熱を伝播させる。そのため、105℃の蒸散温度特性を持つ蒸散剤保持体480の薬剤が、空間Mを通じて伝播された105℃の熱によって所定の蒸散を行なう。このように浅底部481bの底面(即ち、下面)と発熱部485の上面との線状接触した部分および空間Mにより蒸散剤保持体480が加熱される加熱方式を採ることによって、発熱部485の温度が140℃〜170℃であっても蒸散剤保持体480の使用が可能となる。なお、空間Mの空間容積は約0.1cm3である。
このようにすれば、通常よりも高い温度特性を持つ発熱部485を有する加熱蒸散装置に対しても蒸散剤保持体480を適用することができる。そのため、蒸散剤保持体の汎用性を向上することができる。
ところで、上述した本発明にかかる加熱蒸散装置の第3の実施形態における蒸散剤保持体80を図15に示されるように床面と水平な放熱板(即ち、発熱部に相当する。)H上に配置(具体的には、深底部81aと浅底部81b側の側縁部83の先端縁とをそれぞれ放熱板Hの上面に線状接触させながら蒸散剤保持体80を傾斜させて配置)すると、当該傾斜配置により蒸散剤保持体80の底面(即ち、下面)と放熱板Hの上面との間に空間M1が生じる。このような放熱板Hとの線状接触および空間M1の形成により蒸散剤保持体80が底面の前後部分で加熱される加熱方式を採ることによって、放熱板Hの温度が140℃〜170℃であっても蒸散剤保持体80の使用が可能となる。また、前述のように蒸散剤保持体を傾斜するように配置すると、蒸散剤の残量の視認性にも優れたものとなるため好ましい。なお、空間M1の空間容積は約1.7cm3である。
次に、図16を参照して本発明にかかる加熱蒸散装置の第4の実施形態を説明する。なお、以下に説明する実施形態において、すでに説明した部材などと同等な構成・作用を有する部材等については、図中に同一符号又は相当符号を付すことにより、説明を簡略化或いは省略する。
図16に示すように、本実施形態の加熱蒸散装置270は、発熱部585の発熱温度を調整する温度調整回路586を回路基板587上に配し、温度調整回路586による設定温度を変更する温度スイッチ588を背部271bに配している。温度調整回路586と発熱部585とはリード線589により電気的に接続されている。この場合は、図11に示す蒸散剤保持体80が用いられる。
本実施形態の加熱蒸散装置270では、蒸散剤保持体80の蒸散温度特性に応じて温度スイッチ588を、例えば複数段階に切換え操作することにより、複数の蒸散温度特性に対応することができる。即ち、例えば105℃の蒸散温度特性を持つ蒸散剤保持体80を取り付けた場合、温度スイッチ588を105℃に設定する。それにより、温度調整回路586によって発熱部585が105℃に発熱され、蒸散剤保持体80の薬剤が、発熱部585の105℃の熱によって所定の蒸散を行なう。蒸散剤保持体80の蒸散温度特性が、例えば140℃であっても、或いは170℃であっても、それら温度に対応して温度スイッチ588を切換え操作することにより、それら蒸散温度特性に対応して発熱部585を加熱することにより、蒸散剤保持体80の薬剤を蒸散することができる。
このようにすれば、異なる蒸散温度特性を持つ蒸散剤保持体80に対しても、単一の構造を有する加熱蒸散装置270で適用できるため、加熱蒸散装置の汎用性を高めることができる。
次に、図17を参照して発熱部と蒸散剤保持体との変形例を説明する。
図17に示すように、発熱部685は、予め定められた形状の蒸散剤保持体680のみに当接可能な凹部686を有し、蒸散剤保持体680は、凹部686を有する発熱部685のみに組み込み可能な凸部687を浅底部681bに有する。
ところで、上述した蒸散剤保持体80,180,280は、それら浅底部81b,181b,281bの下方端面が四角形の底辺を構成するように直線をなす。そのため、蒸散剤保持体80,180,280の蒸散温度特性と、発熱部85の発熱特性とが一致していなくても、その端面と同様の形状に形成された従来の蒸散剤保持体が間違って組み込まれる虞がある。そうすると、蒸散剤保持体の蒸散温度特性と、発熱部の発熱特性とが一致していないことにより、異常発熱や発熱不良等の不具合を起こすことがある。そこで、蒸散剤保持体の蒸散温度特性と、発熱部の発熱特性とを一致させるために、それらの形状を統一する必要がある。
発熱部685の凹部686は、中央部に予め定められた角度αの頂部688を有するホームベース形状をなして発熱部685の表面から僅かに下がって配されている。
蒸散剤保持体680の凸部687は、発熱部685の凹部686に対応しており、中央部に予め定められた角度αの頂部689を有するホームベース形状をなして浅底部681bに配されている。
発熱部685の凹部686と、蒸散剤保持体680の凸部687とは、相互対偶の関係にある。そのため、蒸散剤保持体680が発熱部685に組み付けられるに際し、凸部687が凹部686に合致して互いが当接することにより、正規の蒸散剤保持体680が組み込まれたことが検知される。これに反して、下方端面が四角形の底辺を構成するように直線をなす浅底部81b,181b,281bを有する蒸散剤保持体80,180,280や、頂部の角度が異なる大きさの蒸散剤保持体に対しては、発熱部685の凹部686が一致せずに組み込みすることができず、誤組み込みを促すことができる。
このようにすれば、正規形状の蒸散剤保持体680のみを組み込むことができるので、誤組み込みされた場合の異常発熱や発熱不良等の不具合を起こすことがなくなり、製品の品質を維持することができる。
次に、図18を参照して発熱部と蒸散剤保持体との別の変形例を説明する。
図18に示すように、発熱部785は、予め定められた形状の蒸散剤保持体780のみを挿入可能な傾斜面787を側部に持つ凹部786を有し、蒸散剤保持体780は、凹部786を有する発熱部785のみに組み込み可能な傾斜面789を側部に持つ凸部788を浅底部781bに有する。
発熱部785の凹部786と、蒸散剤保持体780の凸部788とは、相互対偶の関係にある。そのため、蒸散剤保持体780が発熱部785に組み付けられるに際し、凸部788の傾斜面789が、凹部786の傾斜面787に合致して互いが当接することにより、正規の蒸散剤保持体780が組み込まれたことが検知される。これに反して、傾斜面789とは異なる角度や直角の側部を持つ浅底部を有する蒸散剤保持体に対しては、発熱部785の凹部786が一致せずに組み込みすることができず、誤組み込みを促すことができる。
このようにすれば、正規形状の蒸散剤保持体780のみを組み込むことができるので、誤組み込みされた場合の異常発熱や発熱不良等の不具合を起こすことがなくなり、製品の品質を維持することができる。尚、発熱部785、蒸散剤保持体780に、図17に示すような、凹部686、凸部687を設けてもよい。
次に、図19を参照して蒸散剤保持体の更に別の変形例を説明する。
図19に示すように、蒸散剤保持体880は、側縁部883のほぼ中央部にU字形状に切除された切欠き886を有し、発熱部885の周りに、切欠き886に挿入可能な突起887を器体781に有する。
蒸散剤保持体880の切欠き886と、器体781の突起887とは、相互対偶の関係にある。そのため、蒸散剤保持体880が発熱部885に組み付けられるに際し、蒸散剤保持体880の切欠き886が、器体781の突起887に外挿されて互いが当接することにより、正規の蒸散剤保持体880が組み込まれたことが検知される。これに反して、切欠きの形成されていない蒸散剤保持体に対しては、突起887が側縁部に衝突して組み込みすることができず、誤組み込みを促すことができる。
このようにすれば、正規形状の蒸散剤保持体880のみを組み込むことができるので、誤組み込みされた場合の異常発熱や発熱不良等の不具合を起こすことがなくなり、製品の品質を維持することができる。尚、発熱部885、蒸散剤保持体880に、図17に示すような、凹部686、凸部687を設けて良く、或いは、発熱部885、蒸散剤保持体880に、図18に示すような、傾斜面787を側部に持つ凹部786、傾斜面789を側部に持つ凸部788を設けてもよい。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜な変形、改良等が可能である。
例えば、蒸散剤保持体が蓋体の内側ではなく、器体側に挿入される構成としてもよく、器体に蒸散剤保持体を固定するためのリブストッパーやガイドが設けられていてもよい。
本発明にかかる加熱蒸散装置の第1の実施形態を示す全体斜視図である。 (a)は図1の加熱蒸散装置の蓋体を開いた状態を示す図、(b)は(a)に示す蓋体の断面図である。 蒸散剤保持体の一例を示す斜視図である。 蓋体に蒸散剤保持体を取り付けた状態を示す図である。 蒸散剤保持体を取り付けた状態における加熱蒸散装置の全体断面図である。 図5の矢印A方向で見た状態における加熱蒸散装置の断面図である。 加熱蒸散装置の背部を正面視した図である。 本発明にかかる加熱蒸散装置の第2の実施形態を示す全体斜視図である。 本発明にかかる加熱蒸散装置の第3の実施形態を示す全体斜視図である。 図9の加熱蒸散装置の縦方向の断面図である。 図10に示す加熱蒸散装置の蒸散剤保持体を示す図である。 (a)は図11に示す蒸散剤保持体を示す図、(b)は図12(a)の蒸散剤保持体の変形例を示す図、(c)は図12(a)の蒸散剤保持体の別の変形例を示す図である。 図10に示す加熱蒸散装置の蒸散剤保持体における別の変形例を取り付けた加熱蒸散装置の全体断面図である。 (a)は図13の蒸散剤保持体の変形例を示す側面図、(b)は図14(a)の断面図である。 本発明にかかる加熱蒸散装置の第3の実施形態における蒸散剤保持体を床面と水平な放熱板上に配置した状態を示す断面図である。 本発明にかかる加熱蒸散装置の第4の実施形態において蒸散剤保持体を取り付けた状態における加熱蒸散装置の全体断面図である。 図16の加熱蒸散装置における発熱部と蒸散剤保持体との変形例を示す斜視図である。 図17の発熱部と蒸散剤保持体との別の変形例を示す断面図である。 図18の蒸散剤保持体の更に別の変形例を示す斜視図である。
符号の説明
10,40,70,170,270 加熱蒸散装置
11,41,71,781 器体
12,42,72 蓋体
13,43,73 開口部
18 板ばね(押さえ部)
20,80,180,280,380,480,680,780,880 蒸散剤保持体
25,85,385,485,585,685,785,885 発熱部
31,61,91 蒸散口
32,62,92 第1の空気取入口
33 第2の空気取入口
78 位置決め片(押さえ部)
93 電源スイッチ
94 表示部

Claims (3)

  1. 液体の薬剤を収容する容器である蒸散剤保持体を傾斜させた状態で発熱部により加熱して前記容器に収容した前記液体の薬剤を蒸散させる加熱蒸散装置であって、
    前記発熱部を内蔵した器体と、該器体に前記蒸散剤保持体を覆うように設けられた蓋体とを備え、前記器体に前記蓋体が閉じられている状態で前記蓋体の外側に面する蓋表面に、細長形状の複数の開口部が形成され、前記複数の開口部は前記蓋表面の面積に対する開口率が40%以上で、かつ、前記開口部のそれぞれの短手方向長さが5mm以下に構成され、
    更に、前記器体に前記蓋体が閉じられている状態で、前記器体と前記蓋体の上端部分との隙間及び又は器体に蒸散口が形成され、前記蒸散口は前記蒸散剤保持体の上端の鉛直方向上方に開口するように設けられ、
    更に前記複数の開口部はそれぞれの前記短手方向長さが前記蒸散剤保持体に近づくにつれて大きくなるように形成されていることを特徴とする加熱蒸散装置。
  2. 液体の薬剤を収容する容器である蒸散剤保持体を傾斜させた状態で発熱部により加熱して前記容器に収容した前記液体の薬剤を蒸散させる加熱蒸散装置であって、
    前記発熱部を内蔵した器体と、該器体に前記蒸散剤保持体を覆うように設けられた蓋体とを備え、前記器体に前記蓋体が閉じられている状態で前記蓋体の外側に面する蓋表面に、細長形状の複数の開口部が形成され、前記複数の開口部は前記蓋表面の面積に対する開口率が40%以上で、かつ、前記開口部のそれぞれの短手方向長さが5mm以下に構成され、
    更に、前記器体に前記蓋体が閉じられている状態で、前記器体と前記蓋体の上端部分との隙間及び又は器体に蒸散口が形成され、前記蒸散口は前記蒸散剤保持体の上端の鉛直方向上方に開口するように設けられ、
    更に、前記器体に前記蓋体が閉じられている状態で、前記器体と前記蓋体の下端部分との隙間及び又は器体に第1の空気取入口が形成され、該第1の空気取入口が前記蒸散剤保持体の下端より鉛直方向に対して下側の位置で開口することを特徴とする加熱蒸散装置。
  3. 前記蓋体には前記複数の開口部のそれぞれの長手方向部分を区画する複数の柱部が形成され、該柱部のそれぞれの横断面形状が三角形状であることを特徴とする請求項1に記載の加熱蒸散装置。
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