JP4330193B2 - 自動包装機用充填ノズル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種の粉末や液体等(以下充填材料と言う)を、ヒートシーラを用いて連続的に密封シールする自動包装機の技術分野に属するものであって、具体的には、上記の自動包装機に用いて好適な充填ノズルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
包装フイルムを用いて各種の充填材料を連続的に密封シールするには、従来より例えば図6に示した如き構造の自動包装機が用いられている。
【0003】
図6に示した自動包装機1は、例えば特開平8−133240号公報等にみられる極めて一般的なものであって、図中、2は縦ヒートシールローラで、2Aはそのヒートシーラ、3と4は充填材のシゴキと本シールを兼ねる第1段目と、冷却用の第2段目の各横ヒートシールローラで、3A…と4A…はそのヒートシーラ、5はカッター装置、6は充填材料(被包装材料)を収めたタンクで、6Aはその供給パイプ、7はこの供給パイプ6Aの途中に設けた供給量制御装置、8は供給量制御装置7によって供給量が制御された充填材料を以下に述べるシール袋に充填する充填パイプを示す。
【0004】
また、9A,9B,9C,9Dは巻取ロールから引出された包装フイルムFをガイドするガイドローラであって、これ等のガイドローラ9A〜9Dを経て送られて来る包装フイルムFは、製袋ガイド10に送り込まれて側縁FTを中心に断面略U字状にフオーミングFHされ、その後、上記の縦ヒートシールローラ2でその一側を重ねて縦シールFAすることにより全体を筒状にシール形成し、次いで、各横ヒートシールローラ3,4で上下に間隔をあけて横シールFBしながら、充填パイプ8の先端口8Pから充填材料を定量供給することによって、充填材料を密封シールし、最後に横シールFBの中間部をカッター装置5で上下に両断することにより、包装製品FSを自動的に連続してシール成形できるように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、以上の如く構成した自動包装機1では、機械の運転を停止した時に、縦ヒートシーラ2Aの余熱によって周辺の包装フイルムFや充填ノズル8が熱せられて、包装フイルムFが溶けて充填ノズル8に溶着してしまう問題があった。
【0006】
自動包装機1の運転中は、新しい包装フイルムFが順次流れており、また、充填ノズル8の中にも新しい充填材料が順次供給されていて、これ等新しい包装フイルムFと充填材料による冷却作用を受けて、包装フイルムFが充填ノズル8に溶着することにを防止しているが、包装運転が停止されて包装フイルムFと充填材料の送りが一旦停滞すると、上記縦ヒートシーラ2Aの熱で包装フイルムFと充填ノズル8の双方が熱せられて、上述した溶着の問題が発生することになるのである。
【0007】
因に、包装フイルムFに多く用いられるポリエチレンフイルムの溶融温度は約120℃であり、また、低温ポリエチレンフイルムの場合は約100℃であるのに対し、停止後の縦ヒートシーラ2Aとその周辺温度は約200℃前後と高温であり、加えて、自動包装機1を一時停止した場合は、再起動時の立ち上がりをスムーズに行なうために、縦ヒートシーラ2Aのヒータはオン状態に維持されており、また、運転終了時にヒータをOFFにした場合でも、縦ヒートシーラ2Aは余熱によって可成り長い時間高温状態を保つことになるので、必然的に上記溶着の問題が発生していた。
【0008】
その結果、再起動時に包装フイルムFがスムーズに流れなくなったり、途中で切断したりする問題が発生する場合があるため、溶着している包装フイルムFをその都度充填ノズル8から引き剥がす等の作業を行なう必要があって、包装運転の開始又は再開迄に時間が掛っていた。
【0009】
そこで本発明の技術的課題は、包装運転を停止した時に、包装フイルムが溶けて充填ノズルに溶着しないような冷却作用を発揮して、再起動時の包装運転のスタートをスムーズに行なえるように工夫した自動包装機用充填ノズルを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の技術的課題を解決するために本発明で講じた手段は以下の如くである。
【0011】
即ち、一対の縦ヒートシールロールと一対の横ヒートシールロールによって包装用フイルムを袋状に加熱シールし、細長いパイプ状に形成した充填ノズルによって充填材料を袋状フイルムに供給し、一対の横ヒートシールロールによって充填材料が供給された袋状フイルムを連続的に密封シールするように構成した自動包装機に於いて、
上記充填ノズルは、この先端部を縦ヒートシールロールの間を通して横ヒートシールロールの上側部に延設すると共に、この充填ノズルの外側を冷却用パイプで覆って二重パイプ構造にして、これ等冷却用パイプと充填ノズルの間隔通路に冷却用の媒体を送り込む構成とし、この冷却用の媒体は、充填ノズルを冷却しながら冷却用パイプの先端口から噴出され、その後、縦ヒートシールロール方向に反射されて加熱された包装フイルムを冷却することを特徴としている。
【0012】
上記の手段によれば、冷却用の媒体が充填ノズルを冷却する一方、冷却用パイプの先端口から噴出された冷媒が下側の横ヒートシールロールに当って上方、即ち、縦ヒートシールロールの方向に反射するため、この反射した冷媒が縦ヒートシールロール付近の加熱された包装フイルムを冷却して、充填ノズル側への溶着を防止できるから、再起動時の包装運転のスタートをスムーズに行なうことを可能にする。
【0013】
以上の如くであるから、上記の手段によって上述した技術的課題を解決して、前記従来の技術の問題点を解消することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る自動包装機用充填ノズルの実施の形態を図面と共に説明すると、図1は本発明の全体を説明した構成図であって、本発明は図6に示したような自動包装機1に実施されるものであるから、図6に示した部材と同一の構成部材は同一の符号を付してその説明を省略することにして、ここでは本発明の特徴のみを説明することにする。
【0015】
図1に於いて符号11で示したのは、前記充填ノズル8の外側を覆うように二重パイプ式に設けた冷却用パイプで、11Xは充填ノズル8と冷却用パイプ11との間隔通路、11Aは下側の横ヒートシールロール3に向けて開口した冷却用パイプ11の先端口、11Bは同じく冷却用パイプ11の閉塞された後端部であって、冷却用パイプ11の先端口11Aからは充填ノズル8の先端口8Pが少し下方に向けて突出した構成になっている。
【0016】
12はホース13を通して冷却用の媒体(冷気)を冷却用パイプ11側に圧縮供給する冷媒供給装置であって、冷却用パイプ11内に圧縮供給された冷媒は、間隔通路11Xを通って充填ノズル8を冷却しながら先端口11Aより下側の横ヒートシールロール3の方向に噴き出され、次いで、縦ヒートシールロール2の方向に反射されて、縦ヒートシーラ2Aによって加熱された周辺の包装フイルムFを冷却し、充填ノズル8への溶着(実際には冷却用パイプ11への溶着)を防止する仕組に成っている。
【0017】
図2は、上記図1に示した本発明の要部、具体的には充填ノズル8の先端口8Pと、冷却用パイプ11の先端口11Aの部分を拡大して示した断面図、図3は本発明の他の構成例を説明した断面図である。
【0018】
即ち、図3に於いて11A′は冷却用パイプ11の閉塞された先端部、11T…は冷却用パイプ11の先端側周面に複数穿設した噴出穴で、これ等各噴出穴11T…から噴き出す冷媒は、縦ヒートシーラ2Aによって加熱されている周囲の包装フイルムFを冷却して、充填ノズル8(具体的には冷却用パイプ11)への加熱溶着を防止する仕組に成っている。
【0019】
図4は、冷媒として冷却水を用いる場合の構成例を説明した一部断面構成図であって、図中、11Sは閉塞された冷却用パイプ11の先端部、14は冷却用パイプ11の根端部に接続された給水管14Aと排水管14Bを通して、冷却用パイプ11の内部に冷却水14Wを循環給水することにより、その冷気によって充填ノズル8の冷却と、周辺の包装フイルムFの冷却を行なって、包装フイルムFの加熱溶着を防止することができる冷却装置(冷水循環供給装置)を示す。
【0020】
尚、図5の(イ)と(ロ)は、図1及び図2に示した本発明に係る冷却機能を備えた自動包装機用充填ノズルを、一回に複数個の包装製品を同時成形する多連式自動包装機に実施した状態を示した要部構成の正面図と平面図であって、本発明はこの様に多連式の自動包装機にも実施することができ、更に、ヒートシーラがバー形状を成すバータイプの自動包装機(図示省略)にも実施できるものであり、特に、図5に示した多連式自動包装機に実施した場合には、充填ノズル8の両側が包装フイルムFと一緒に縦ヒートシーラ2A…によって挟まれた状態に成っていて、図1に示したようなシングル構造の包装機よりも余計に熱せられるため、本発明による冷却効果をより有効的に発揮することができる。
【0021】
本発明に係る冷却機能を備えた自動包装機用充填ノズルは以上述べた如き構成であるから、自動包装機1の運転を停止した時に、冷媒又は冷却水を冷却用パイプ11の間隔通路11Xに供給して冷却作用を発揮するようにすれば、縦ヒートシーラ2Aによって充填ノズル8や周辺の包装フイルムFが加熱されることがなく、その結果、充填ノズル8への包装フイルムFの加熱溶着を防止することができる。
【0022】
【発明の効果】
以上述べた次第で、本発明に係る冷却機能を備えた自動包装機用充填ノズルによれば、包装運転の停止時に包装フイルムが充填ノズルに加熱溶着する問題を解決できるため、再起動時にいちいち溶着した包装フイルムを充填ノズルから引き剥がす必要がなく、そのまま包装運転を開始できるものであって、自動包装機の再起動(再開)をスムーズに行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る冷却機能を備えた自動包装機用充填ノズルの要部を説明した構成図である。
【図2】 本発明の要部を拡大して示した断面図である。
【図3】 本発明の他の構成例を説明した断面図である。
【図4】 水冷式に構成した本発明を一部断面にして示した構成図である。
【図5】 (イ)は本発明を多連式自動包装機に実施した状態を示した要部構成の正面図で、(ロ)はその平面図である。
【図6】 従来の自動包装機の構成を説明した一部破断正面図である。
【符号の説明】
1 自動包装機
2 縦ヒートシールロール
2A 縦ヒートシーラ
3,4 横ヒートシールロール
8 充填ノズル
11 冷却用パイプ
11X 間隔通路
11T 噴出穴
14 冷却装置
14W 冷却水
Claims (1)
- 一対の縦ヒートシールロールと一対の横ヒートシールロールによって包装用フイルムを袋状に加熱シールし、細長いパイプ状に形成した充填ノズルによって充填材料を袋状フイルムに供給し、一対の横ヒートシールロールによって充填材料が供給された袋状フイルムを連続的に密封シールするように構成した自動包装機に於いて、
上記充填ノズルは、この先端部を縦ヒートシールロールの間を通して横ヒートシールロールの上側部に延設すると共に、この充填ノズルの外側を冷却用パイプで覆って二重パイプ構造にして、これ等冷却用パイプと充填ノズルの間隔通路に冷却用の媒体を送り込む構成とし、この冷却用の媒体は、充填ノズルを冷却しながら冷却用パイプの先端口から噴出され、その後、縦ヒートシールロール方向に反射されて加熱された包装フイルムを冷却することを特徴とする自動包装機用充填ノズル。
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP01499399A JP4330193B2 (ja) | 1999-01-22 | 1999-01-22 | 自動包装機用充填ノズル |
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JP01499399A Expired - Lifetime JP4330193B2 (ja) | 1999-01-22 | 1999-01-22 | 自動包装機用充填ノズル |
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1999
- 1999-01-22 JP JP01499399A patent/JP4330193B2/ja not_active Expired - Lifetime
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