JP4329990B2 - 液圧ジャッキ装置及びその製法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液圧ジャッキ装置、特に、狭小空間に挿入できる扁平なかつ液圧により膨張可能な密閉体を備えた液圧ジャッキ装置に関連する。
【0002】
【従来の技術】
扁平なジャッキ装置は、例えば、特許文献1及び特許文献2に示される。特許文献1に示される解体装置は、建造物中に埋設すべき薄肉で中空の扁平金属パイプと、扁平金属パイプに接続され加圧流体を扁平金属パイプに送給する送給管と、送給管に加圧流体源を接続する接続金具とから成る。扁平金属パイプ内に空隙形充填材が充填されるため、構造物に埋め込む際に潰れることがなく、また荷重、衝撃等を受けても空隙形充填材によりその形状を保持することができる。扁平金属パイプは、2枚の薄肉金属板から成り、金属板は、各長手方向の一端を重ね合わせ折り返して液密・気密に銀ろう付けされ、他端は開口して開口部が形成される。金属板の各両側端縁も同様に液密、気密に銀ろう付けされる。扁平金属パイプは、構造物中に予め埋設され、流体が圧入されると、扁平金属パイプは、厚さ方向に膨張して、構造物を内部から破断することができる。
【0003】
また、扁平な密閉体を液圧により膨張させる板状のジャッキは特許文献2に開示されている。この板状のジャッキは、2枚の重ね合わせた金属板の周縁部付近を結合して密封部を形成し、密封部に流入口を設け、流入口から加圧液体を供給することによりジャッキを膨張させることができる。狭小空間内に配置したジャッキ内に加圧流体を供給することにより、ジャッキを膨張させると、ジャッキは大きな膨張力を発生するので、ジャッキを種々の用途で使用することができる。下記特許文献では、橋梁の床版上に構築される伸縮継手を取付ける補強部を除去する際に、コンクリート及びコンクリート内に埋設された鉄筋を切断して形成した切断溝にジャッキを装着する例が開示されている。切断溝に装着したジャッキ内に流体圧力を供給すると、ジャッキが膨張してコンクリートが破断され、補強部を橋梁から除去することができる。
【0004】
【特許文献1】
特公昭60−28986号公報(図1、第2頁)
【特許文献2】
国際公開第WO01/88310A1号公報(図5、第4頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1に示される解体装置は、金属パイプ内に予め空隙形充填材を装填するため、十分に薄く形成することができず、空隙形充填材を使用するため、部品数が増える上製造に時間を要する難点がある。また、特許文献1に示される解体装置は、金属パイプ内に空隙形充填材を収容するため、過度の圧力で水を金属パイプ内に圧入して、金属パイプが破壊するとき、金属パイプ内に密閉された圧縮空気の作用により金属パイプが爆発的に破壊する。このとき、圧縮空気の作用により金属パイプ又は空隙形充填材を構成する一部の金属片が高速度で飛散するので、極めて危険な現場で作業員が作業を行わなければならない欠点がある。
【0006】
また、特許文献2に示されるジャッキは、流体を供給する接続手段が提案されておらず、一対の金属板に液圧を加えて金属板を膨張させる実用化が提案されていない。
【0007】
そこで、本発明は、液圧により膨張可能で扁平な密閉体を備えかつ爆発破壊する危険のない液圧ジャッキ装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、内部に空隙形充填材を内蔵させずに密閉体を膨張できる液圧ジャッキ装置を提供することを目的とする。
本発明は、所望の形状でかつ薄型に形成できる液圧ジャッキ装置を提供することを目的とする。
本発明は、液圧源に接続されるカプラを着脱自在に、容易かつ液密に接続できる液圧ジャッキ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による液圧ジャッキ装置は、同一の形状を有する一対の金属板(2,3)の内面(2a,3a)を互いに面接触させて金属板(2,3)の周辺部を液密に接合して形成される扁平な密閉体(1)と、一対の金属板(2,3)の面接触領域に連絡して密閉体(1)の一部に形成した漏斗状の開口部(13)を通じて密閉体(1)に液密に接続された入口管(4)と、加圧液体源に接続されかつ入口管(4)に液密にかつ着脱可能に接続できるカプラ(5)とを備えている。カプラ(5)は、一端(7)に入口管(4)を挿入する空洞部(6)が形成されたソケット(21)と、ソケット(21)の空洞部(6)の他端(9)に接続されかつ加圧液体源に連絡する接続管(8)と、ソケット(21)の一端(7)付近に径方向に形成される保持孔(23)内にそれぞれ配置されかつ入口管(4)の外面に形成される環状溝(10)に着脱自在に嵌合するボール(11)と、環状溝(10)内のボール(11)の移動を阻止するロック位置とボール(11)から離間する開放位置との間でソケット(21)の外側に軸方向に移動可能に装着されたスリーブ(22)と、ソケット(21)の空洞部(6)内に配置されたバルブ片(26)と、空洞部(6)に形成されたフランジ(27)とバルブ片(26)との間に配置されたバルブスプリング(28)と、ソケット(21)とスリーブ(22)との間に配置されてスリーブ(22)を常時軸方向外側に付勢するリターンスプリング(24)とを備える。スリーブ(22)を開放位置に移動した後、バルブスプリング(28)の弾力に抗してバルブ片(26)を内側に押圧しながら、入口管(4)をソケット(21)の空洞部(6)内に挿入して、バルブ片(26)が閉弁位置から開弁位置に移動し、入口管(4)の環状溝(10)にボール(11)を装着し、スリーブ(22)をロック位置に移動して、カプラ(5)を入口管(4)に接続する。入口管(4)に接続したカプラ(5)及び入口管(4)を通じて開口部(13)に加圧液体源から加圧液体を密閉体(1)内に圧入することにより、面接触する一対の金属板(2,3)間に開口部(13)から加圧液体を強制的に圧入して、加圧液体の圧力により金属板(2,3)を外側に膨張させる。このように、入口管(4)に接続したカプラ(5)及び入口管(4)を通じて開口部(13)に加圧液体源から加圧液体を密閉体(1)内に圧入すると、加圧液体は、金属板(2,3)の内面(2a,3a)間の微小凹凸により形成される金属板(2,3)内の間隙から圧力により密閉体(1)内に加圧液体が迅速に侵入する。これにより、面接触する一対の金属板(2,3)間に開口部(13)から加圧液体を短時間内に強制的に圧入して、加圧液体の圧力により密閉体(1)を外側に膨張させて、所与の膨張力を得ることができる。
【0009】
加圧液体を密閉体(1)内に供給する前の一対の金属板(2,3)は、互いに面接触するので、密閉体(1)内に空気が充填されず、液圧ジャッキ装置を薄形に形成することができる。また、密閉体(1)内に空気は殆ど存在せず、液体を密閉体(1)内に圧入するので、密閉体(1)内に迅速に加圧液体を充填しかつ密閉体(1)を円滑に膨張させることができる。更に、密閉体(1)内に過度の液圧を加えて、密閉体(1)が圧力破壊しても、密閉体(1)の破損した部分から液体が漏洩するに過ぎないから、圧縮空気の爆発作用は発生せず、安全である。
【0010】
本発明による液圧ジャッキ装置の製法は、同一形状を有する一対の金属板(2,3)の一部分に漏斗状の開口部(13)となる膨出部(17)を設ける工程と、各金属板(2,3)の内面(2a,3a)を互いに接触させて一対の金属板(2,3)を重ねて金属板(2,3)の周辺部を液密に接合して、扁平な密閉体(1)を形成すると共に、密閉体(1)の膨出部(17)に入口管(4)を液密に接続する工程と、一端(7)に入口管(4)を挿入する空洞部(6)が形成されたソケット(21)、ソケット(21)の空洞部(6)の他端(9)に接続されかつ加圧液体源に連絡する接続管(8)、ソケット(21)の一端(7)付近に径方向に形成される保持孔(23)内にそれぞれ配置されかつ入口管(4)の外面に形成される環状溝(10)に着脱自在に嵌合するボール(11)、環状溝(10)内のボール(11)の移動を阻止するロック位置とボール(11)から離間する開放位置との間でソケット(21)の外側に軸方向に移動可能に装着されたスリーブ(22)、ソケット(21)の空洞部(6)内に配置されたバルブ片(26)、空洞部(6)に形成されたフランジ(27)とバルブ片(26)との間に配置されたバルブスプリング(28)及びソケット(21)とスリーブ(22)との間に配置されてスリーブ(22)を常時軸方向外側に付勢するリターンスプリング(24)を備えるカプラ(5)を密閉体(1)の形成前又は後に準備する工程と、スリーブ(22)を開放位置に移動した後、バルブスプリング(28)の弾力に抗してバルブ片(26)を内側に押圧しながら入口管(4)をソケット(21)の空洞部(6)内に挿入して、バルブ片(26)が閉弁位置から開弁位置に移動し、入口管(4)の環状溝(10)にボール(11)を装着し、スリーブ(22)をロック位置に移動して、カプラ(5)を入口管(4)に接続する工程とを含む。入口管(4)に接続したカプラ(5)及び入口管(4)を通じて開口部(13)に加圧液体源から加圧液体を密閉体(1)内に圧入することにより、面接触する一対の金属板(2,3)間に開口部(13)から加圧液体を強制的に圧入して、加圧液体の圧力により金属板(2,3)を外側に膨張させる。一対の金属板(2,3)の周辺部を液密に接合し、入口管(4)を密閉体(1)の開口部(13)に液密に接続すればよいので、製造が容易であり、必要に応じて金属板(2,3)を異なる用途に適合する種々の形状に形成して、必要な膨張力を得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による液圧ジャッキ装置の実施の形態を図1〜図18について説明する。
【0012】
図1〜図4に示すように、本発明の実施の形態による液圧ジャッキ装置は、扁平な密閉体(1)と、密閉体(1)に液密に接続された入口管(4)と、入口管(4)に液密にかつ着脱可能に接続できるカプラ(5)とを備えている。図5〜図7に示すように、扁平な密閉体(1)は、同一の形状を有する一対の金属板(2,3)の内面(2a,3a)を互いに面接触させて金属板(2,3)の周辺部を図示しないローラ電極で厚さ方向に押圧し、金属板(2,3)に対してローラ電極を相対的に移動することにより、シーム溶接による帯状の溶接部(19)を金属板(2,3)の表面に形成して、金属板(2,3)の内面(2a,3a)を周辺部で液密に溶融・接合することができる。各金属板(2,3)は、鉄、銅、亜鉛、真鍮から選択された金属により膨張可能な0.1〜3mm、好ましくは0.5〜1.5mmの厚さに形成される。ステンレス鋼又は樹脂フィルムの付着又は塗料の塗布、亜鉛鍍金等の防錆表面被覆を形成した鉄板により各金属板(2,3)を安価に形成することが好ましい。図6〜図9に示す実施の形態では、金属板(2,3)は、ほぼL字状に形成され、一対の金属板(2,3)の周辺部は、複数の溶接点(18)でスポット溶接により予め接合した後に、全周辺部に沿って抵抗溶接によりシーム溶接による帯状の溶接部(19)が形成される。
【0013】
入口管(4)は、一対の金属板(2,3)の面接触領域に連絡してL字状に形成された密閉体(1)の一端に形成した漏斗状の開口部(13)を通じて密封溶接部(30)で密閉体(1)に液密に接続される。図5及び図6に示すように、各金属板(2,3)の一部に整合して形成される膨出部(17)により漏斗状の開口部(13)が形成され、開口部(13)は、一対の金属板(2,3)間に液体を導入する金属板(2,3)と入口管(4)との接続部(12)に設けられる。図1に示す実施の形態では、入口管(4)の一方の端部は、一対のアーム部(15)により二股状に形成され、銀ろう又はりん銅ろう等のろう材(16)を使用してアーク溶接等により、アーム部(15)は密封溶接部(30)により金属板(2,3)の膨出部(17)の外側に液密に固着される。密封溶接部(30)は、入口管(4)付近の金属板(2,3)にも溶接により形成された接合部(20)によりシーム溶接による帯状の溶接部(19)に接続され、開口部(13)及び入口管(4)に連絡する部分を除く全ての周辺部は金属板(2,3)は液密に溶接される。従って、接合部(20)の内側を構成する金属板(2,3)の内面(2a,3a)は非溶接状態で互いに面接触状態に保持されるため、金属板(2,3)の内部に保持される空気は殆どなく、密閉体(1)の厚さは、一対の金属板(2,3)の合計厚さに等しい。
【0014】
図2に示すように、入口管(4)は、他方の端部に形成された環状溝(10)と、環状溝(10)の外側に形成されたテーパ面(14)とを備えている。図18に示すように、テーパ面(14)の外側に形成した環状凹部(14a)にパッキン(16)を嵌合してもよい。図1及び図2に示すように、カプラ(5)は、一端(7)に入口管(4)を挿入する空洞部(6)が形成されたソケット(21)と、ソケット(21)の空洞部(6)の他端(9)に接続されかつ図示しない加圧液体源に連絡する接続管(8)と、ソケット(21)の一端(7)付近に径方向に形成された複数の保持孔(23)内にそれぞれ配置されかつ入口管(4)の外面に形成された環状溝(10)に着脱自在に嵌合するボール(11)と、環状溝(10)内のボール(11)の移動を阻止するロック位置とボール(11)から離間する開放位置との間でソケット(21)の外側に軸方向に移動可能に装着されたスリーブ(22)と、ソケット(21)の空洞部(6)内に配置されたバルブ片(26)と、空洞部(6)に形成されたフランジ(27)とバルブ片(26)との間に配置されたバルブスプリング(28)と、ソケット(21)とスリーブ(22)との間に配置されてスリーブ(22)を常時軸方向外側に付勢するリターンスプリング(24)とを備えている。
【0015】
本発明による液圧ジャッキ装置を製造する際に、まず同一形状を有する一対の金属板(2,3)の一部分に漏斗状の開口部(13)となる膨出部(17)を形成する。次に、各金属板(2,3)の内面(2a,3a)を互いに接触させて一対の金属板(2,3)の周辺部をスポット溶接して一対の金属板(2,3)の内面(2a,3a)を互いに固着した後、金属板(2,3)の周辺部にシーム溶接による帯状の溶接部(19)を形成して液密に接合して、扁平な密閉体(1)を形成する。金属板(2,3)間の接合は、抵抗溶接、アーク溶接、テルミット溶接、電子ビーム溶接又はレーザ溶接等種々の溶接技術を使用することができる。この場合に、スポット溶接を省略してもよい。続いて密封溶接部(30)により密閉体(1)の開口部(13)に入口管(4)のアーム部(15)を液密に接合した後、入口管(4)の密封溶接部(30)と溶接部(19)とを連続する連結溶接部(31)を形成する。このように、一対の金属板(2,3)の周辺部をシーム溶接による帯状の溶接部(19)で液密に接合し、密閉体(1)の開口部(13)に密封溶接部(30)で入口管(4)を液密に接続すればよいので、製造が容易であり、必要に応じて金属板(2,3)を異なる用途に適合する種々の形状に形成して、必要な膨張力を得ることができる。
【0016】
密閉体(1)の形成前又は後に準備したカプラ(5)に加圧液体源に接続された接続管(8)を接続した後、カプラ(5)を入口管(4)に液密にかつ着脱可能に接続する。入口管(4)にカプラ(5)を装着する際に、図2に示すように、リターンスプリング(24)の弾力に抗してスリーブ(22)を軸方向外側に開放位置まで移動して、ボール(11)とスリーブ(22)との係合を解除する。この状態で、カプラ(5)の空洞部(6)内に入口管(4)を挿入すると、入口管(4)の先端部がバルブ片(26)に当接し、バルブスプリング(28)の弾力に抗してバルブ片(26)を押圧する。空洞部(6)内に入口管(4)を十分に挿入すると、バルブ片(26)が閉弁位置から開弁位置に移動し、ボール(11)と環状溝(10)とが整合し、ボール(11)が入口管(4)の環状溝(10)に装着されるので、そのとき、スリーブ(22)に加えられた外力を除去すると、リターンスプリング(24)の弾力により、スリーブ(22)がロック位置に移動するので、ボール(11)は環状溝(10)内に確実に嵌合されると共に、スリーブ(22)に覆われる保持孔(23)内のボール(11)の径方向移動が阻止される。スリーブ(22)を軸方向に移動しない限り、入口管(4)をカプラ(5)から外すことができず、カプラ(5)を入口管(4)に容易に接続できる。また、入口管(4)はバルブスプリング(28)の弾力により相対的に外側に向かって押圧されるため、入口管(4)はガタツキなくカプラ(5)に保持される。
【0017】
密閉体(1)を構成する金属板(2,3)の内面(2a,3a)は互いに密着するが、表面に凹凸が形成されるため、内面(2a,3a)間に0.001〜0.5mm、好ましくは0.01〜0.1mmの微小な間隙が形成される。従って、カプラ(5)を入口管(4)に接続して、加圧液体源に連絡する接続管(8)からカプラ(5)及び入口管(4)を通じて加圧液体である水を開口部(13)に圧入すると、開口部(13)内に圧入される水は、開口部(13)内の圧力により内面(2a,3a)間に形成される間隙から一対の金属板(2,3)間に侵入し、更に、供給される水の圧力により金属板(2,3)を外側に膨張させる。密閉体(1)内に圧入する加圧液体の圧力は、使用するポンプの性能にも依存するが、例えば、3〜200atm(3〜207kg/cm2)、好ましくは10〜50atm(10〜52kg/cm2)又は20〜35atm(21〜36kg/cm2)である。3atm(3kg/cm2)に満たない圧力では、密閉体(1)内に液体を圧入することができない。密閉体(1)内に加圧水を圧入して密閉体(1)を膨張させた状態を図10〜図13に示す。図11及び図12に示すように、膨張後の厚さまで液圧ジャッキ装置を3〜20倍の厚さに膨らませて、大きな押圧力を得ることができる。この場合に、「密閉容器内の流体の一部に圧力を加えれば、その圧力は直ちに全ての方向に伝達される」流体力学上の法則から、液圧ジャッキ装置は、密閉体(1)の表面積に内部液体圧力を乗じた全圧力を得ることができるので、金属板(2,3)の平面面積を十分に大きく形成することにより、金属板(2,3)の全膨張力を得ることができる。例えば、液圧ジャッキ装置を狭小空間に配置した後に、膨張させると1〜30トン程度の膨張力を容易に得ることができる。
【0018】
加圧液体を密閉体(1)内に供給する前は、一対の金属板(2,3)は、互いに直接面接触するので、密閉体(1)内に空気が充填されず、液圧ジャッキ装置を薄形に形成することができる。また、密閉体(1)内に空気は殆ど存在せず、液体のみが密閉体(1)内に圧入されるので、密閉体(1)内に過度の液圧を加えて、密閉体(1)が圧力破壊しても、圧縮空気の爆発作用は発生せず、密閉体(1)の破損した部分から液体が漏洩するに過ぎない。
【0019】
本発明の前記実施の形態は種々の変更が可能である。例えば、密閉体(1)を図7に示すL字状に形成する代わりに、図14に示す円形、図15に示すほぼ正方形、図16及び図17に示す長方形等種々の形状に金属板(2,3)を重ねた密閉体(1)を形成できる。しかしながら、液圧ジャッキ装置の仕様、使用位置、拡張寸法、発生圧力等により密閉体(1)の形状及び金属板(2,3)の厚さを必要に応じて適宜設定することができる。
金属板(2,3)の溶接は、ローラ電極を使用する代わりにアーク溶接、レーザ溶接等の他の溶接法を使用することができる。
【0020】
前記の製造法では、密閉体(1)の膨出部(17)に入口管(4)を密封溶接部(30)により液密に溶接した後、入口管(4)の密封溶接部(30)と溶接部(19)とを連続する連結溶接部(31)を形成するが、前記工程を変更することができる。入口管(4)の密封溶接部(30)に繋げて金属板(2,3)の周辺部をシーム溶接による帯状の溶接部(19)で溶接して、扁平な密閉体(1)を形成してもよい。金属板(2,3)の周辺部のスポット溶接を省略してもよい。図1に示すように、膨出部(17)の外側に入口管(4)を装着する代わりに、図18に示すように、膨出部(17)の内側に入口管(4)を装着し、その後、密封溶接部(30)により入口管(4)を密閉体(1)に液密に溶接してもよい。また、加圧液体源として、手動ポンプ、モータ駆動ポンプを使用でき、特に、消防自動車に備えられた給水ポンプも使用することができる。
【0021】
【発明の効果】
前記のように、本発明の液圧ジャッキ装置は、密閉体内に空気が実質的に封入されないため、狭小空間に挿入できる扁平な形状に形成することができると共に、過度の液圧を密封体内に供給しても爆発破壊する危険のない安全性を備えている。また、液圧ジャッキ装置の使用現場での要求に適合させて密閉体を所望の形状に形成できるので、扁平空間、狭い空間、小さい空間でも液圧ジャッキ装置を挿入して所望の移動力、分離力、持ち上げ力を発生させることができる。また、液圧源に接続されるカプラを着脱自在に、容易かつ液密に液圧ジャッキ装置の入口管に接続して、液圧ジャッキ装置を迅速に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による液圧ジャッキ装置の部分断面図
【図2】 入口管に装着する前のカプラを示す部分断面図
【図3】 入口管の側面図
【図4】 入口管の平面図
【図5】 密閉体に形成した膨出部の平面図
【図6】 図5の正面図
【図7】 長さを省略して示す本発明の液圧ジャッキ装置の正面図
【図8】 図7の平面図
【図9】 図7の底面図
【図10】 図7に示す液圧ジャッキ装置に加圧液体を圧入した状態を示す正面図
【図11】 図10の平面図
【図12】 図10の底面図
【図13】 図10の側面図
【図14】 ほぼ円形に形成した液圧ジャッキ装置の正面図
【図15】 ほぼ正方形に形成した液圧ジャッキ装置の正面図
【図16】 横に細長く形成した液圧ジャッキ装置の正面図
【図17】 ほぼ長方形に形成した液圧ジャッキ装置の正面図
【図18】 密閉体と入口管との接続部の他の実施の形態を示す断面図
【符号の説明】
(1)・・密閉体、 (2,3)・・金属板、 (4)・・入口管、 (5)・・カプラ、 (6)・・空洞部、 (7)・・一端、 (8)・・接続管、 (9)・・他端、 (10)・・環状溝、 (11)・・ボール、 (12)・・接続部、 (13)・・開口部、 (14)・・テーパ面、 (14a)・・環状凹部、 (16)・・パッキン、

Claims (7)

  1. 同一の形状を有する一対の金属板の内面を互いに面接触させて金属板の周辺部を液密に接合して形成される扁平な密閉体と、一対の金属板の面接触領域に連絡して密閉体の一部に形成した漏斗状の開口部を通じて密閉体に液密に接続される入口管と、加圧液体源に接続されかつ入口管に液密にかつ着脱可能に接続できるカプラとを備え、
    カプラは、一端に入口管を挿入する空洞部が形成されたソケットと、ソケットの空洞部の他端に接続されかつ加圧液体源に連絡する接続管と、ソケットの一端付近に径方向に形成される保持孔内にそれぞれ配置されかつ入口管の外面に形成される環状溝に着脱自在に嵌合するボールと、環状溝内のボールの移動を阻止するロック位置とボールから離間する開放位置との間でソケットの外側に軸方向に移動可能に装着されたスリーブと、ソケットの空洞部内に配置されたバルブ片と、空洞部に形成されたフランジとバルブ片との間に配置されたバルブスプリングと、ソケットとスリーブとの間に配置されてスリーブを常時軸方向外側に付勢するリターンスプリングとを備え、
    スリーブを開放位置に移動した後、バルブスプリングの弾力に抗してバルブ片を内側に押圧しながら、入口管をソケットの空洞部内に挿入して、バルブ片が閉弁位置から開弁位置に移動し、入口管の環状溝にボールを装着し、スリーブをロック位置に移動して、カプラを入口管に接続し、
    入口管に接続したカプラ及び入口管を通じて開口部に加圧液体源から加圧液体を密閉体内に圧入することにより、面接触する一対の金属板間に開口部から加圧液体を強制的に圧入して、加圧液体の圧力により金属板を外側に膨張させることを特徴とする液圧ジャッキ装置。
  2. 密閉体は、正方形、長方形、L字状又は円形に形成される請求項1に記載の液圧ジャッキ装置。
  3. 一対の金属板間に液体を導入する漏斗状の開口部を金属板と入口管との接続部に形成した請求項1又は2に記載の液圧ジャッキ装置。
  4. 入口管の環状溝の外側にテーパ面と、環状凹部とを形成し、環状凹部にパッキンを嵌合し、パッキンは、カプラのソケットの内壁に液密に当接する請求項1に記載の液圧ジャッキ装置。
  5. 各金属板は、鉄、ステンレス鋼、銅、亜鉛、真鍮から選択された金属により膨張可能な0.1〜3mmの厚さに形成される請求項1〜4の何れか1項に記載の液圧ジャッキ装置。
  6. 加圧液体の圧力は、3〜200atm(3〜207kg/cm2)である請求項1〜5の何れか1項に記載の液圧ジャッキ装置。
  7. 同一形状を有する一対の金属板の一部分に漏斗状の開口部を形成する膨出部を設ける工程と、
    各金属板の内面を互いに接触させて一対の金属板の周辺部を液密に接合して、扁平な密閉体を形成すると共に、密閉体の膨出部に入口管を液密に接合する工程と、
    一端に入口管を挿入する空洞部が形成されたソケット、ソケットの空洞部の他端に接続されかつ加圧液体源に連絡する接続管、ソケットの一端付近に径方向に形成される保持孔内にそれぞれ配置されかつ入口管の外面に形成される環状溝に着脱自在に嵌合するボール、環状溝内のボールの移動を阻止するロック位置とボールから離間する開放位置との間でソケットの外側に軸方向に移動可能に装着されたスリーブ、ソケットの空洞部内に配置されたバルブ片、空洞部に形成されたフランジとバルブ片との間に配置されたバルブスプリング及びソケットとスリーブとの間に配置されてスリーブを常時軸方向外側に付勢するリターンスプリングを備えるカプラを密閉体の形成前又は後に準備する工程と、
    スリーブを開放位置に移動した後、バルブスプリングの弾力に抗してバルブ片を内側に押圧しながら入口管をソケットの空洞部内に挿入して、バルブ片が閉弁位置から開弁位置に移動し、入口管の環状溝にボールを装着し、スリーブをロック位置に移動して、カプラを入口管に接続する工程とを含み、
    入口管に接続したカプラ及び入口管を通じて開口部に加圧液体源から加圧液体を密閉体内に圧入することにより、面接触する一対の金属板間に開口部から加圧液体を強制的に圧入して、加圧液体の圧力により金属板を外側に膨張させることを特徴とする液圧ジャッキ装置の製法。
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