JP4329416B2 - データ処理装置及びデータ処理方法、編集処理装置及び編集処理方法、プログラム、記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばビデオカメラ等で撮像された映像信号(映像素材データ)等に対して編集を行うデータ処理装置及びデータ処理方法、編集処理装置及び編集処理方法、に関するものである。さらに各処理装置を実現するプログラム、およびプログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開2002−297628
【特許文献2】
特開2000−59788
【0003】
ビデオカメラなどで撮像された映像信号や音声信号(以下、映像素材、音声素材、或いはまとめて素材データともいう)などを補足するデータとして、例えばSMPTE298M、335M(Society of Motion Picture and Television298M、335M)で定義されたメタデータが知られている。
このメタデータは、映像音声素材に関連する様々な情報で構成されており、例えば映像音声素材タイトル、タイトルの種類、シーン番号、テイク番号、ビデオソース(ビデオカメラ)や、格納場所、サイズなど映像信号に関連する属性、内容などの各種関連情報が含まれている。
また伝送形態としてのメタデータはSDI(Serial Digital data Interface )形式のアンシラリーデータパケットANCに割り当てられたユーザデータワード(UDW)の中に記述される。
【0004】
上述したメタデータの中に、ISO(International Organization for Standardization)/SMPTE330Mに規格化されたID(ユニークなID情報)があり、このIDとしてUMID(Unique Material Identifier)と呼ばれる、映像・音声素材との関連性では世界中で唯一無二のIDが定義されている。したがって、このUMIDは映像素材毎にグローバルにユニークなIDとして使用できるため、映像・音声素材の検索、照合などのときの目安として極めて有用である。
そして上記特許文献1には、UMIDを有効に利用する情報検索技術が開示されている。
【0005】
またビデオカメラ等で得られた素材データに関しては、通常、編集処理を経て1つの映像コンテンツなどとして完成される。そしてビデオカメラ等による撮像から数々の編集処理過程を経る際には、素材データに対しては、符号化、復号、編集、再符号化など、様々な処理が行われる。
上記特許文献2には、符号化の際のパラメータを利用して例えば再符号化などにおいて画質劣化を抑制する技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、圧縮された映像信号を編集する場合、一般的には次のような手順を踏んでいる。ビデオカメラ等からは圧縮符号化された映像信号が提供される。編集段階では、その圧縮映像信号をデコード(復号)し、ベースバンド信号とする。そしてベースバンド信号で編集を行う。その後エンコード(再符号化)を行い、圧縮された映像信号に戻す。
ここで圧縮信号をデコードし、その後再圧縮を行うという過程により画質の劣化が生ずることが問題となっており、上記特許文献2の技術は、それを防止するものであった。即ち、例えば符号化時(圧縮時)のパラメータを、映像データに付加して伝送していき、再符号化時(再圧縮時)などに最初の符号化時のパラメータを参照し、所要の処理を行うことで、画質劣化を防止するものである。
即ち、素材データに対する過去の処理パラメータを、現在の処理に反映させることで、画質劣化を最小限とできることが、既に知られている。
【0007】
しかしながら、過去の処理パラメータを知るためには、映像データ等に過去の処理パラメータを付加した状態で伝送することが必要となる。例えばベースバンド信号の所定データ区間にパラメータ情報を付加して伝送する。このようにする必要性から、伝送する映像データ(例えばベースバンド信号)のデータ量の増大という事象が発生する。或いは逆に、データ量を増大させないうようにするために、付加するパラメータ情報を最小限とする必要がある。
即ち、過去の処理パラメータを映像データに付加して伝送することで、後段の処理において画質劣化の少ない好適な処理が可能となるが、そのためには伝送負荷の増大が生じ、逆に伝送付加の増大が好ましくなければ、付加する処理パラメータを最小限として画質劣化防止効果を低下させる必要があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような事情に応じて、素材データの編集過程において、各処理部が過去の処理パラメータを利用して最適な処理を実行できるようにするとともに、素材データの伝送負荷の増大も発生させないようにすることを目的とする。
【0009】
本発明のデータ編集システムは、符号化された素材データから、該符号化された素材データに付加されていた付加情報を抽出し、また上記符号化された素材データを復号するとともに該復号した復号データに上記抽出した付加情報に含まれるユニーク情報を付加する復号手段と、上記復号手段で抽出された上記ユニーク情報に、所定のパラメータ情報を対応させてデータベースに格納するデータベース手段と、上記ユニーク情報が付加された復号データを入力し、上記復号データに対して編集処理を行うとともに、該編集処理に利用する情報として、上記データベース手段から、上記ユニーク情報に対応するパラメータ情報を取得する編集手段とを備える。
さらには、上記編集手段で編集された、上記ユニーク情報が付加された復号データに対して符号化処理を行うとともに、該符号化処理に利用する情報として、上記データベース手段から上記ユニーク情報に対応するパラメータ情報を取得する符号化手段を備える。
【0010】
本発明のデータ編集方法は、符号化された素材データから、該符号化された素材データに付加されていた付加情報を抽出し、また上記符号化された素材データを復号するとともに該復号した復号データに上記抽出した付加情報に含まれるユニーク情報を付加する復号ステップと、上記復号ステップで抽出された上記ユニーク情報に、所定のパラメータ情報を対応させてデータベースに格納するデータベース格納ステップと、上記ユニーク情報が付加された復号データを入力し、上記復号データに対して編集処理を行うとともに、該編集処理に利用する情報として、上記データベースから、上記ユニーク情報に対応するパラメータ情報を取得する編集ステップとを有する。
さらには、上記編集ステップで編集された、上記ユニーク情報が付加された復号データに対して符号化処理を行うとともに、該符号化処理に利用する情報として、上記データベースから上記ユニーク情報に対応するパラメータ情報を取得する符号化ステップを備える。
【0011】
上記データ編集システム又は上記データ編集方法において、上記ユニーク情報に対応されて上記データベースに格納されるパラメータ情報とは、上記復号手段で抽出された付加情報として含まれている符号化パラメータ、又は、上記復号手段での復号処理で用いられた復号パラメータ、又は、上記編集手段での編集処理で用いられた編集パラメータである。
【0012】
以上のデータ編集システム、データ編集方法によれば、符号化パラメータ、復号パラメータ、編集パラメータ等のパラメータ情報が、ユニーク情報と対応されてデータベースに格納される。ユニーク情報とは、例えばUMIDなど、素材データを特定できる情報である。
また編集のために復号処理(例えば圧縮デコードによるベースバンド化)された素材データに対しては、ユニーク情報が付加される。
従って、素材データに対する編集や再符号化などの際には、ユニーク情報をキーとしてデータベースから過去の処理に関するパラメータ情報を得ることができる。
【0013】
本発明のデータ処理装置は、映像信号を圧縮処理した圧縮信号から、上記映像信号を含む素材データを識別する該素材データのユニーク性を示す識別情報と上記映像信号の圧縮処理の際に利用した圧縮パラメータ又は復号処理の際に利用した復号パラメータを含むパラメータとを抽出する抽出手段と、上記圧縮信号を復号処理してベースバンド信号を生成する復号処理手段と、上記抽出手段により抽出されたパラメータを、上記抽出手段により抽出された識別情報に対応させて記憶する記憶手段と、上記記憶手段から、上記識別情報に対応するパラメータを取得する取得手段と、上記取得手段により取得されたパラメータを利用して、上記復号処理手段により生成されたベースバンド信号を圧縮処理する圧縮処理手段とからなり、上記復号処理手段は、上記取得手段により取得された識別情報を、上記ベースバンド信号に付加し、上記取得手段は、上記記憶手段に記憶されている複数の識別情報に対応させて記憶されているパラメータから、上記復号手段により付加された識別情報に対応するパラメータを取得する際に、上記識別情報を、上記パラメータを検索する際の検索情報として利用する。
また、上記識別情報は、上記素材データのフレーム単位、クリップ単位で付加されている。
また、上記識別情報は、上記素材データのユニーク性を示す識別情報としてのUMID(Unique Material Identifier)である。
本発明のデータ処理方法は、映像信号を圧縮処理した圧縮信号から、上記映像信号を含む素材データを識別する該素材データのユニーク性を示す識別情報と上記映像信号の圧縮処理の際に利用した圧縮パラメータ又は復号処理の際に利用した復号パラメータを含むパラメータとを抽出する抽出ステップと、上記圧縮信号を復号処理してベースバンド信号を生成する復号処理ステップと、上記抽出ステップにより抽出されたパラメータを、上記抽出ステップにより抽出された識別情報に対応させて記憶する記憶ステップと、上記記憶ステップから、上記識別情報に対応するパラメータを取得する取得ステップと、上記取得ステップにより取得されたパラメータを利用して、上記復号処理ステップにより生成されたベースバンド信号を圧縮処理する圧縮処理ステップとからなり、上記復号処理ステップは、上記取得ステップにより取得された識別情報を、上記ベースバンド信号に付加し、上記取得ステップは、上記記憶ステップにおいて記憶された複数の識別情報に対応させて記憶されているパラメータから、上記識別情報に対応するパラメータを取得する際に、上記識別情報を、上記パラメータを検索する際の検索情報として利用する。
また本発明のプログラムは、上記方法を情報処理装置に実行させる。
さらに本発明の記録媒体は、このようなプログラムを記録する。
【0014】
本発明の編集処理装置は、映像信号をエンコードした圧縮信号から、上記映像信号を含む素材データを識別する該素材データのユニーク性を示す識別情報と上記映像信号の圧縮処理の際に利用した圧縮パラメータ又は復号処理の際に利用した復号パラメータを含むパラメータとを抽出する抽出手段と、上記圧縮信号を復号処理してベースバンド信号を生成する復号処理手段と、上記抽出手段により抽出されたパラメータを、上記抽出手段により抽出された識別情報に対応させて記憶する記憶手段と、上記記憶手段から上記識別情報に対応するパラメータを取得し、上記ベースバンド信号に対して編集処理を行って、編集処理を行う際に設定する編集パラメータを生成する編集処理手段と、上記記憶手段から上記識別情報に対応するパラメータを取得するとともに、上記編集処理手段により生成された編集パラメータを取得する取得手段と、上記取得手段により取得されたパラメータ及び編集パラメータを利用して、上記編集処理手段により編集処理されたベースバンド信号を圧縮処理する圧縮処理手段とからなり、上記復号処理手段は、上記取得手段により取得された識別情報を、上記ベースバンド信号に付加し、上記取得手段は、上記記憶手段に記憶されている複数の識別情報に対応させて記憶されているパラメータから、上記復号手段により付加された識別情報に対応するパラメータを取得する際に、上記識別情報を、上記パラメータを検索する際の検索情報として利用する。
さらに、上記編集パラメータは、上記ベースバンド信号に対して色調整、輝度調整を含む信号処理に応じて設定されるパラメータである。
さらに、上記編集パラメータは、上記ベースバンド信号に対して、カット編集、映像合成、映像挿入、特殊映像効果、を少なくとも含む編集処理に応じて設定されるパラメータである。
本発明の編集処理方法は、映像信号をエンコードした圧縮信号から、上記映像信号を含む素材データを識別する該素材データのユニーク性を示す識別情報と上記映像信号の圧縮処理の際に利用した圧縮パラメータ又は復号処理の際に利用した復号パラメータを含むパラメータとを抽出する抽出ステップと、上記圧縮信号を復号処理してベースバンド信号を生成する復号処理ステップと、上記抽出ステップにより抽出されたパラメータを、上記抽出ステップにより抽出された識別情報に対応させて記憶する記憶ステップと、上記記憶ステップから上記識別情報に対応するパラメータを取得し、上記ベースバンド信号に対して編集処理を行って、編集処理を行う際に設定する編集パラメータを生成する編集処理ステップと、上記記憶ステップから上記識別情報に対応するパラメータを取得するとともに、上記編集処理ステップにより生成された編集パラメータを取得する取得ステップと、上記取得ステップにより取得されたパラメータ及び編集パラメータを利用して、上記編集処理ステップにより編集処理されたベースバンド信号を圧縮処理する圧縮処理ステップとからなり、上記復号処理ステップは、上記取得ステップにより取得された識別情報を、上記ベースバンド信号に付加し、上記取得ステップは、上記記憶ステップにおいて記憶された複数の識別情報に対応させて記憶されているパラメータから、上記識別情報に対応するパラメータを取得する際に、上記識別情報を、上記パラメータを検索する際の検索情報として利用する。
また本発明のプログラムは、上記方法を情報処理装置に実行させる。
さらに本発明の記録媒体は、このようなプログラムを記録する。
【0015】
本発明のデータ処理装置は、映像信号の圧縮処理の際に用いられた圧縮パラメータ又は復号処理の際に利用した復号パラメータを含むパラメータを、上記映像信号を含む素材データを識別する該素材データのユニーク性を示す識別情報に対応させて記憶する記憶手段と、上記記憶手段から、上記識別情報に対応するパラメータを取得する取得手段と、上記取得手段により取得されたパラメータを利用して、上記映像信号を圧縮処理した圧縮信号を復号処理することによって生成されたベースバンド信号を圧縮処理する圧縮処理手段とからなり、上記取得手段は、上記記憶手段に記憶されている複数の識別情報に対応させて記憶されているパラメータから、上記識別情報に対応するパラメータを取得する際に、上記識別情報を、上記パラメータを検索する際の検索情報として利用する。
本発明のデータ処理装置は、映像信号を圧縮処理した圧縮信号から、上記映像信号を含む素材データを識別する該素材データのユニーク性を示す識別情報と上記映像信号の圧縮処理の際に利用した圧縮パラメータ又は復号処理の際に利用した復号パラメータを含むパラメータとを抽出する抽出手段と、上記抽出手段により抽出されたパラメータを、上記抽出手段により抽出された識別情報に対応させて記憶する記憶手段と、上記記憶手段から、上記識別情報に対応するパラメータを取得する取得手段と、上記取得手段により取得されたパラメータを利用して、上記圧縮信号を再圧縮処理する圧縮処理手段とからなり、上記取得手段は、上記記憶手段に記憶されている複数の識別情報に対応させて記憶されているパラメータから、上記識別情報に対応するパラメータを取得する際に、上記識別情報を、上記パラメータを検索する際の検索情報として利用する。
【0016】
本発明のサーバ装置は、データベース手段と、外部装置から供給されたユニーク情報とパラメータ情報とを対応させて上記データベース手段に登録する登録処理手段と、外部装置から供給されたユニーク情報に基づいて上記データベース手段の検索を行う検索手段と、上記検索手段によるユニーク情報に基づいて検索によって得られたパラメータ情報を外部装置に出力するパラメータ出力手段とを備える。
このようなサーバ装置によれば、上記データ編集システムにおけるデータベース手段としての構成が実現される。また、このデータ処理装置によって、上記データ編集方法におけるデータベース格納ステップの動作、及び編集ステップや符号化ステップでの動作のためのパラメータ検索が実行される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を次の順序で説明する。
1.編集システム概要
2.編集システムの機能構成
3.撮像装置の構成及びメタデータ
4.編集装置のハードウエア構成
5.サーバのハードウエア構成及びデータベース
6.システム動作
【0018】
1.編集システム概要
図1は実施の形態の編集システムの概要を示している。
撮像装置1は撮像動作を行い、映像データ及び音声データとしての素材データを得る。撮像装置1は、撮像した映像及び音声としての素材データを、例えば磁気テープ、或いは光ディスク等の記録メディア90に記録する。
また詳しくは後述するが、撮像装置1においては素材データと共にメタデータを記録メディア90に記録する。
上述したようにメタデータとは、ビデオカメラ等の撮像装置で撮像された映像信号や音声信号などを補足するデータとして、例えばSMPTE298M、335M(Society of Motion Picture and Television298M、335M)で定義されたデータである。
【0019】
特に本システムにおいては、メタデータの1つであるUMIDを有効に利用する。また、撮像装置1では、映像信号を圧縮して記録メディア90に記録するが、その圧縮符号化時のパラメータ(以下、圧縮パラメータ)もメタデータの1つとなり、本システムでは圧縮パラメータを、編集装置2などに処理時に参照できるようにする。
【0020】
撮像装置1において素材データが圧縮記録された記録メディア90は、編集装置2に受け渡され、必要な編集が行われる。
なお、図1では1つの編集装置2のみ図示しているが、映像素材等は、実際には異なる編集装置で順次多数回の編集処理が行われたり、同一の映像素材が並列的に複数の編集装置において編集されることなどもある。
【0021】
サーバ3は、伝送路5により編集装置2とデータ通信可能な機器とされる。そして特にサーバ3は、素材データに付されたUMIDに対応させて、上記圧縮パラメータ等の各種パラメータを記憶するデータベースを備える。
そして編集装置2との通信により、データベース登録やデータベース検索を行う。
伝送路5は、例えばLAN(Local Area Network)伝送路として、サーバ3が編集装置2を構成するパーソナルコンピュータ或いはワークステーション等と通信可能とされても良いし、或いはUSB、SCSIなどの規格で編集装置2と接続されても良い。
さらには、伝送路5をサーバ3がインターネット等のネットワーク伝送路であるとし、サーバ3がウエブサイトなどの形態で編集装置2からアクセス可能な構成とすることも考えられる。
つまりサーバ3は編集装置2からアクセス可能な構成であればよく、伝送路5としても実際の形態は、LAN、周辺機器通信路、公衆回線、専用回線、衛星通信回線、無線伝送路など、多様に考えられる。
【0022】
編集装置2で編集された映像、例えば映像コンテンツとして完成された映像信号は、送出装置4に送られ、例えばテレビジョン放送、記録メディア、ダウンロードなどの形態でユーザー(視聴者)に提供される。
【0023】
2.編集システムの機能構成
編集システム、特に編集装置2とサーバ3の機能構成を図2,図3で説明する。なお、図3は、各装置において例えばソフトウエア機能(もちろんハードウエアでも良いが)によって実現される機能を示す。
図2に示すように編集装置2は圧縮デコード処理部2a、編集処理部2b、圧縮エンコード処理部2cを有する構成とされる。
またサーバ3はデータベース3aを備える。
【0024】
図2に示すように圧縮デコード処理部2aには、記録メディア90によって、撮像装置1からのメタデータ付きの圧縮信号が提供される。圧縮信号とは、圧縮された素材データ(映像及び音声)のことである。そしてその圧縮信号にはメタデータが付加されているが、特にいえば、そのメタデータの中にはUMIDと圧縮パラメータが含まれている。上記したように圧縮パラメータとは、撮像装置1での圧縮処理の際に用いられたパラメータである。
【0025】
編集装置2における圧縮デコード処理部2aは、記録メディア90を再生し、メタデータ付きの圧縮信号を得る。
圧縮デコード処理部2aは、圧縮信号のデコード、つまり圧縮を解除する復号処理を行ってベースバンド信号とし、UMIDを付加して編集処理部2bに供給する。またUMIDとパラメータ(圧縮パラメータ及びデコードパラメータの一方又は両方)をサーバ3に供給する。
このため圧縮デコード処理部2aは、図3に示すように、デコード機能201,メタデータ抽出機能202、ベースバンド処理機能203、UMID/パラメータ送信機能204を備える。
【0026】
デコード機能201は、圧縮信号に対してデコード(復号)を行う。
メタデータ抽出機能202は、圧縮信号に含まれているメタデータを抽出する。さらには、メタデータの中からUMIDと圧縮パラメータを抽出する。
ベースバンド処理機能203は、デコード機能201で得られたベースバンド信号を編集処理部2bに転送するための処理を行う。このとき、特にメタデータ抽出機能202で抽出されたメタデータのうちUMIDのみを、ベースバンド信号に付加する。例えばベースバンド信号のアンシラリ(ancillary)区間にUMIDを埋め込む。そしてUMIDを付加したベースバンド信号を編集処理部2bに出力する。
UMID/パラメータ送信機能204は、UMIDとパラメータを対応させて、データベース登録のためにサーバ3に送信する機能である。
即ちメタデータ抽出機能202によって抽出されたメタデータの内で、UMIDと圧縮パラメータを対応させて送信情報とする。さらにデコード機能201においてデコード時に使用したパラメータも送信情報に含むことができる。
【0027】
図2に示すように編集処理部2bは、圧縮デコード処理部2aからのUMID付きベースバンド信号が供給される。
編集処理部2bは、ベースバンド信号に対して所要の編集処理を行う。また、サーバ3に対してアクセスを行う。
このため編集処理部2bは、図3に示すように、データ編集機能211,UMID/パラメータ送信機能212、UMID送信機能213、パラメータ受信機能214を備える。
【0028】
データ編集機能211は、ベースバンド信号に対して各種の編集を行う機能を指す。例えば色調整、輝度調整等の信号処理、カット編集、映像合成、映像挿入、特殊映像効果、音声付加、その他映像コンテンツの制作に必要な各種の編集処理を行う。そして編集したUMID付きのベースバンド信号を、圧縮エンコード処理部2cに出力する。
UMID/パラメータ送信機能212は、ベースバンド信号に付加されていたUMIDと、データ編集機能211の処理で用いた編集パラメータを対応させて、データベース登録のためにサーバ3に送信する機能である。編集パラメータとは、編集処理で新たに設定するパラメータや、過去の圧縮時の圧縮パラメータやデコード時のデコードパラメータを変更或いは無効とするパラメータを含む。
UMID送信機能213は、ベースバンド信号に付加されていたUMIDを、データベース検索のためにサーバ3に送信する機能である。
パラメータ受信機能214は、上記UMID送信機能213によって送信されたUMIDに基づいてサーバ3で行われるデータベース検索の結果として送信されてくるパラメータ(圧縮パラメータやデコードパラメータ)を受信する機能である。受信したパラメータはデータ編集機能211に受け渡す。これによってデータ編集機能211では、編集対象となっているベースバンド信号の過去の圧縮符号化、或いは復号化(デコード)の際に用いられたパラメータを用いた編集処理が可能となる。
【0029】
図2に示すように圧縮エンコード処理部2cは、編集処理部2bから編集結果としてのUMID付きベースバンド信号が供給される。
そして圧縮エンコード処理部2cは、この編集後のベースバンド信号に対して再圧縮符号化処理を行う。そして再圧縮することで得られた圧縮信号を例えば記録メディア90に記録し、外部装置に提供する。例えば図1の送出装置4に提供したり、或いはさらに他の編集装置2に提供できる。
また圧縮エンコード処理部2cは、サーバ3に対してのアクセスも行う。
このため圧縮エンコード処理部2cは、図3に示すように、エンコード機能221,UMID送信機能222、パラメータ受信機能223を備える。
【0030】
エンコード機能221は、ベースバンド信号を圧縮信号とする圧縮エンコードを行う機能を指す。
UMID送信機能222は、ベースバンド信号に付加されていたUMIDを、データベース検索のためにサーバ3に送信する機能である。
パラメータ受信機能223は、上記UMID送信機能222によって送信されたUMIDに基づいてサーバ3で行われるデータベース検索の結果として送信されてくるパラメータ(圧縮パラメータ、デコードパラメータ、編集パラメータ)を受信する機能である。受信したパラメータはエンコード機能221に受け渡す。これによってエンコード機能221では、符号化対象となっているベースバンド信号の過去の圧縮符号化、或いは復号化(デコード)、或いは編集処理の際に用いられたパラメータを用いた編集処理が可能となる。
【0031】
図2に示すように、サーバ3はデータベース3aを備え、また編集装置2(圧縮デコード処理部2a、編集処理部2b、圧縮エンコード処理部2c)からアクセスされ、それに応じてデータベース登録やデータベース検索を行う。
このため図3に示すように、サーバ3は、登録データ処理機能301,検索データ処理機能302,パラメータ送信機能303,データベースアクセス機能304を備える。
【0032】
データベースアクセス機能304は、例えばデータベース3aが形成される大容量記録媒体、例えばHDD等に対して記録/再生アクセスを行う。つまり実際のデータベース3aに対しての登録や検索のための動作を行う機能を指している。
【0033】
登録データ処理機能301は、データベース登録のための処理を行う。
例えば圧縮デコード処理部2aのUMID/パラメータ送信機能204から送信されてくる情報、即ちUMID及び圧縮パラメータやデコードパラメータは、登録データ処理機能301で処理される。登録データ処理機能301は、UMIDに対応させて圧縮パラメータやデコードパラメータを登録データとする処理をおこない、データベースアクセス機能304に受け渡す。これによってデータベース3aに、UMIDとともに圧縮パラメータやデコードパラメータが登録される。
また編集処理部2bのUMID/パラメータ送信機能212から送信されてくる情報、即ちUMID及び編集パラメータも、登録データ処理機能301で処理される。登録データ処理機能301は、UMIDに対応させて編集パラメータを登録データとする処理をおこない、データベースアクセス機能304に受け渡す。これによってデータベース3aに、UMIDとともに編集パラメータが登録される。
【0034】
検索データ処理機能302は、データベース検索のための処理を行う。またパラメータ送信機能303は、データベース検索の結果を送信する処理を行う。
例えば編集処理部2bのUMID送信機能213、もしくは圧縮エンコード処理部2cのUMID送信機能222から送信されてくるUMIDは、検索データ処理機能302として、検索情報として処理され、データベースアクセス機能304に検索用のキーとして受け渡される。これによってデータベースアクセス機能304は、データベース3aに対してUMIDに基づく検索を行い、対応して格納されているパラメータを抽出する。
抽出されたパラメータは、パラメータ送信処理機能303に受け渡され、検索の要求元である編集処理部2bや圧縮エンコード処理部2cに送信される。
【0035】
3.撮像装置の構成及びメタデータ
続いて上記のような各部の機能を実現する編集システムの機器構成を説明していくが、ここではそれに先だって、まず本例の編集システムに圧縮信号を提供する撮像装置1の構成及びメタデータについて説明する。
【0036】
図4に撮像装置1のブロック図を示す。
システムコントローラ11は、マイクロコンピュータにより構成され、撮像装置1の全体を制御する。即ち以下説明する各部の動作制御を行う。
カメラ部12は、映像撮像のための部位であり、撮像部13、撮像信号処理部14、カメラコントローラ15を備える。
撮像部13は、撮像レンズや絞りなどを備えて構成されるレンズ系、レンズ系に対してフォーカス動作やズーム動作を行わせるための駆動系、レンズ系で得られる撮像光を検出し、光電変換を行うことで撮像信号を生成するCCD(Charge Coupled Device) などが設けられる。
【0037】
撮像信号処理部14は、カメラ部13のCCDによって得られる信号に対するゲイン調整や波形整形を行うサンプルホールド/AGC(Automatic Gain Control)回路や、ビデオA/Dコンバータを備え、撮像によるデジタル映像データを生成する。
【0038】
カメラコントローラ15は、システムコントローラ11からの指示に基づいて、撮像部13及び撮像信号処理部14の動作を制御する。例えばカメラコントローラ15は、撮像部13に対しては、オートフォーカス、自動露出/絞り調整、ズームなどの動作を実行させるための制御(モータ制御)を行うものとされる。
またカメラコントローラ15はタイミングジェネレータを備え、CCD及び撮像信号処理部14のサンプルホールド/AGC回路、ビデオA/Dコンバータに対しては、タイミングジェネレータにて生成されるタイミング信号により信号処理動作を制御する。
【0039】
カメラ部12では以上の構成により、撮像映像データを生成する。
また、マイクロホン33で得られた音声信号は音声信号処理部34でA/D変換され、撮像映像データに同期した音声データが生成される。
【0040】
記録再生部16は、カメラ部12で得られた撮像映像データ(及びマイクロホン33で得られた音声データ)を記録メディア90に記録し、また再生できる部位である。
記録再生部16にはエンコード/デコード部17、メディアドライブ18、記録再生コントローラ19が設けられる。
【0041】
エンコード/デコード部17は、撮像時にはカメラ部17で得られる撮像映像データ及び音声データについて、圧縮符号化処理や、記録メディア90への記録フォーマットに変換する記録用符号化処理など行う。さらに記録信号へのメタデータの挿入も行われる。
圧縮符号化(エンコード)としては、例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)方式、JPEG (Joint Photographic Experts Group)方式或いは他の圧縮方式の処理が行われる。
そしてエンコード/デコード部17でエンコード処理された撮像映像データ(及び音声データ)は、メディアドライブ18に供給され、装填されている記録メディア90にに記録される。
記録メディア90に記録されたデータ、即ち映像・音声の素材データ及びメタデータが含まれた圧縮信号は、例えば図1に示したように記録メディア90が受け渡されることで編集装置2に提供される。
【0042】
なお撮像装置1に装填される記録メディア90が磁気テープカセットとされる場合は、メディアドライブ18は、テープ記録再生装置部とされ、また記録メディア90が光ディスクとされる場合は、メディアドライブ18は、ディスク記録再生装置部とされとなることはいうまでもない。
【0043】
記録メディア90に記録されたデータの再生時には、ディスクドライブ18によって再生された映像データ(及び音声データ)がエンコード/デコード部17でデコード処理される。例えば記録メディア90での記録用の符号化処理に対するデコード処理が施される。或いはさらに、圧縮符号化に対するデコード処理が施される。
【0044】
記録再生コントローラ19は、システムコントローラ11の指示に基づいて、エンコード/デコード部17の処理やメディアドライブ18による記録及び再生動作、及びデータの入出力に関する制御を行う。
【0045】
撮像時にカメラ部17で得られた撮像映像データや、記録メディア90から再生された映像データは、ビューファインダ31に表示可能とされる。
撮像実行時、及び撮像スタンバイ時などにおいてカメラ部12が撮像映像データを出力している際は、その撮像映像データはビューファインダドライバ30に供給される。
ビューファインダドライバ30は、システムコントローラ11からの指示に応じて、それぞれ撮像映像データによる映像をビューファインダ31に表示させる動作を行う。またシステムコントローラ11の指示に応じて所定のキャラクタ画像を重畳表示させる。
また、記録メディア90からの映像データ再生時においては、ディスクドライブ18で再生出力され、エンコード/デコード部17でデコードされた映像データがビューファインダドライバ30に供給される。ビューファインダドライバ30は、システムコントローラ11からの指示に応じて、それぞれ供給された映像データ及び重畳するキャラクタ画像による映像をビューファインダ31に表示させる動作を行う。
従って撮像者(カメラマン)は、ビューファインダ31を見ながら撮像のスタンバイ(被写体の確認時)及び撮像の際のモニタリングや、記録メディア90に記録された映像内容のチェック、或いは簡単な編集操作などを行うことができる。
【0046】
また記録メディア90から再生されたオーディオデータは、オーディオドライバ35でD/A変換され、またフィルタリングや増幅などの信号処理がされてスピーカ部36から出力される。
【0047】
外部インターフェース20は、外部装置としてのオーディオ・ビジュアル機器、情報機器、ストレージ機器などとの間で映像データ等を入出力する部位である。
通信部21は例えば有線・無線でネットワーク通信を行う部位である。例えばモデム、イーサーネットインターフェース、携帯電話インターフェースなどにより形成される。
通信部21、或いは外部インターフェース20により、有線又は無線で通信接続することで、各種データ通信が可能となる。
このように通信部21や外部インターフェース20を設けた場合、撮像装置1はネットワーク7やインターフェースケーブル等を介して例えば編集装置2に接続し、上述した圧縮信号としての映像データ等を送信することも可能となる。
通信部21は、撮像装置1に内蔵されるものとしてもよいし、別体機器として撮像装置1に接続されることで、撮像装置1のネットワーク通信を可能としてもよい。また撮像装置1が上述したサーバ3にアクセスを行うことも可能とできる。
【0048】
ROM22,RAM23、フラッシュメモリ24は、それぞれシステムコントローラ11が必要なデータやプログラムの記憶や演算領域として用いる。
例えばROM23には、システムコントローラ11の処理プログラム、固定データ等が記憶される。RAM23は一時的な情報の格納やワーク領域として用いられる。フラッシュメモリ24は各種の制御係数などが記憶される。
【0049】
操作部27には、当該撮像装置1に対する操作のための各種操作子が用意されている。即ち電源操作、撮像操作、再生操作、ズーム操作、各種モード操作、編集操作などのための操作子が形成される。
システムコントローラ11は、これらの操作子によるユーザの操作を検出することに応じて、各部に対して必要な動作が実行されるように制御する。
【0050】
電源部32は例えばDC/DCコンバータにより、内蔵のバッテリにより得られる直流電源あるいは、電源アダプタを介して商用交流電源から生成された直流電源を利用して、各回路部に対して所要のレベルの電源電圧を供給する。電源部32による電源オン/オフは、上述した操作部27からの電源操作に応じてシステムコントローラ11が制御する。
【0051】
ところで記録再生部16で映像データが記録される際には、メタデータが挿入されると述べた。このためUMID生成部29、メタデータ生成部28が設けられる。
UMIDの構造は後述するが、UMID生成部29は、システムコントローラ11の制御に基づいて、素材データに固有の情報となるUMIDを生成する。例えば時刻情報やGPS情報などを用いてUMIDを生成する。
またメタデータ生成部28は、システムコントローラ11から供給されたデータやパラメータ、UMID生成部29から供給されたUMID、さらにはエンコード/デコード部17での圧縮エンコードの際に用いられた圧縮パラメータ等を用いて、メタデータを生成する。生成されたメタデータは記録再生コントローラ19に供給され、さらにエンコード/デコード部17での記録フォーマットへのエンコード時に記録データに挿入される。
【0052】
そして記録メディア90には、例えば図5のような形態での圧縮信号が記録されることになる。
図5において、フレームとは、GOP(Group Of Picture)を構成する1ピクチャ(画像)のことであり、クリップとは、撮像装置1による1回の記録開始から記録終了に至るまでの所定の範囲の素材データとしてのAVデータ(例えば、GOP単位で構成される、一連のビデオデータ)のことである。
そして例えば図示するようにフレームを構成する音声データ、映像データに対して、フレームメタデータが付加され、また複数フレームから成るクリップ単位で、クリップメタデータが挿入される。
【0053】
メタデータについて説明する。
メタデータとしては、映像信号に対して、フレームごと等に付されるKLV(Key Length Value)メタデータ、ビデオカメラによる撮像が行われた位置を表すGPS(Global Positioning System)の情報、その撮像が行われた日時(年、月、日、時、分、秒)、ARIB(Association of Radio Industries and Businesses)メタデータ、撮像が行われたビデオカメラの設定/制御情報のカメラメタデータなどがある。
なお、KLVメタデータとは、参照データに設定されるタイムコードとしてのLTC(Longitudinal Time Code)、LTCの特徴を決めるUB(User Bit)、ワールドワイドで唯一のIDとしてのUMID(Unique Material Identifier)などである。
ARIBメタデータとは、ARIBで標準化され、SDI(Serial Digital Interface)等の標準の通信インタフェースに重畳されるメタデータである。また、カメラメタデータとは、例えば、IRIS(アイリス)制御値や、ホワイトバランス/ブラックバランスのモード、レンズのズームやフォーカスなどに関するレンズ情報などである。
【0054】
ところで、メタデータのうち、必須部分に相当するものとしては、例えば、KLVのデータ構造からなるLTC/UB,UMID、および、その他のKLVメタデータ(例えば、画像または音声の特徴を示す電子マークデータであるエッセンスマーク)などが挙げられ、選択部分に相当するものとしては、例えば、ARIBメタデータやカメラメタデータ、およびGPSデータなどが挙げられる。
【0055】
上記図5においては、各フレームに関するメタデータをフレームメタデータといい、クリップに関するメタデータをクリップメタデータとして示している。フレームメタデータは、記録メディア90において、映像信号や音声信号が記録されるタイミングで周期的に記録され、クリップメタデータは、無作為(ランダム)に記録される。
【0056】
フレームメタデータは、例えば、XML(eXtensible Markup Language)方式のファイルをバイナリ変換したBIM(Binary Format for Metadata)ベースの所定の言語などにより記述され、ディスク装置10による光ディスク11に対する記録および再生を単純な処理で行えるようにするため(CPU処理負荷低減のため)、必須部分と選択部分を合わせて1ファイルにする。付言すれば、フレームメタデータは、映像信号および音声信号と同期して周期的に出力され、リアルタイム性(実時間性)が要求されるメタデータであって、データ量の少ないBIM形式が用いられる。
また、フレームメタデータは、ファイル管理の複雑さやマウント/アンマウント時間の観点から、さらには、ARIBメタデータの場合におけるようにフレームインターリーブで出力する必要があることから、1つのフレームにつき1つのファイルとされる。なお、選択部分のカメラメタデータなどは、パーソナルコンピュータ等で容易に読み取ることができるようにするため、テキスト表記であることが望ましい。
【0057】
このフレームメタデータは、光ディスク11上において、フレーム毎に素材データ(AVデータ)の近傍に配置されて記録されることにより、それらの読み出し時のシークの発生を極力抑え、高速再生を実現することができる。
【0058】
クリップメタデータは、例えば、XMLベースの所定の言語などにより記述され、ディスク装置10による光ディスク11に対する記録および再生を単純な処理で行えるようにするため(CPU処理負荷低減のため)、LTC/UMID、GPSデータ、その他のメタデータ(例えば、先頭タイムコード、不連続点タイムコード情報(先頭からのフレーム数をセットで持つ情報)、先頭のExtended UMIDのソースパック(記録日時、記録場所、ユーザ情報等)、不連続点のExtended UMIDのソースパックなど)を合わせて1ファイルにする。付言すれば、クリップメタデータは、クリップおよび編集結果の属性とされ、リアルタイム性が要求されないメタデータであって、XML形式が用いられる。またクリップメタデータは、LTC/UMIDは変化点の数が変わり、GPSデータは時間によりデータ量が変わるが、それらのデータ量が変わっても問題ないようにすることから、1つのクリップにつき1つのファイルとされる。なお、GPSデータやその他のメタデータなどは、パーソナルコンピュータ等で容易に読み取ることができるようにするため、テキスト表記であることが望ましい。
【0059】
このクリップメタデータは、記録メディア90において、フレーム毎に記録されるフレームメタデータとは異なり、クリップ単位で記録されることにより、その読み出し時間を短縮し、タイムコード、記録日時、記録場所、またはユーザ情報などによる特定フレームの高速検索を実現することができる。なお、このクリップメタデータは、記録メディア90において特定領域にまとめて記録してもよいし、複数の特定領域に分割して記録してもよい。
【0060】
圧縮符号化パラメータなど、信号処理に係るパラメータは、フレームに対応するメタデータとして挿入される場合も、クリップ単位で対応するメタデータとされる場合もある。
【0061】
メタデータの1つであるUMIDは以下のようなものである。
UMIDとは、マテリアル(オーディオ、ビデオデータ等)についてのユニーク性を示すワールドワイドで唯一のID(識別情報)のことであり、さらにいえば各フレーム単位においても唯一のID情報となる。
図6はUMIDの内容を示す。SMPTE330Mに定義されたUMIDは、映像・音声素材に割り当てられるグローバルにユニークなIDであって、ベーシックUMIDと拡張UMIDとが定義されている。
【0062】
図6(a)はベーシックUMIDのデータフォーマットであって、図示するように12バイト構成のユニバーサルラベル(Universal label)のうち第1バイトから第10バイトまでは固定のバイト列である。ユニバーサルラベルの第11および第12バイトは、例えば、画像と音声が同時記録であり、元素材であるようなときには、04h、11hのデータとなる。レングス(L)は1バイト構成であり、収録された映像・音声素材のビット長であり、さらに元素材の場合、3バイト構成のインスタンスナンバー(Inst.No)は、00h、00h、00hとなる。
【0063】
次に、16バイトで構成されるマテリアルナンバー(Material Number)は、図6(b)に示すようにタイムスナップ(Time Snap)と乱数(Rnd)と、図6(c)に示すマシンノード(Machine Node)で構成される。
タイムスナップは、フレーム(Frame)、秒(Second)、分(Minute)、時(Hour)を表す8バイトからなり、これらの各値は、例えば機器内部のタイムコードジェネレータが発生する時計情報から生成し、例えば元素材の機材が撮像装置1のようにカメラ一体型VTRを使用したものであるときには、撮像中にフレーム単位でこのタイムスナップ情報が磁気テープ等の記録メディア90に記録される。
例えば西暦2001年3月30日である場合、その日付を表す2001.03.30をユリウス日に変換し、さらにその時計の設定からタイムゾーンが例えば日本であることを知り97hとして、タイムスナップの8バイトを揃える。
【0064】
乱数(Rnd)は、下位バイト(lower)と上位バイト(upper)からなり、それらの値は例えばソフトウェアで自走するM系列発生器から取得する。乱数の値はシーン毎に変化する。
さらに、マシンノードは図6(c)に示すように6バイトで構成されている。ネットワーク上で使用されるこのマシンノードのどのバイトに何を宛うかについては、EUI48(Extended Unique Identifier)に規定されている。6バイトのうち、最初の3バイトが組織名に与えられた固有の値であり、残り3バイトが使用機材(カメラ一体型VTRなど)に与えられた機材固有のシリアル番号である。
【0065】
図6(d)はSMPTE330Mで定義された拡張UMID(Extended UMID)のデータフォーマットである。この拡張UMIDは、図6(a)に示した32バイトのベーシック(Basic)UMIDに、同じく32バイトのシグネチャーメタデータ(Signature Metadata)が付加されてトータル64バイトで構成される。
シグネチャーメタデータは、図6(d)のように8バイトのタイムデータ(Time/Data)、12バイトのスペーシャルコーディネイト(Spatial coordinate)、4バイトのカントリー(Country)コード、4バイトのオーガニゼイション(Organization)、4バイトのユーザコード(User Code)からなる。なお、マテリアルナンバー(Material Number)は、8バイトのタイムスナップ(Time Snap)と、2バイトの乱数(Rnd)と、5バイトのマシンノード(Machine Node)で構成されている。
【0066】
4.編集装置のハードウエア構成
次に編集装置2の構成を図7、図8で説明する。
図2で説明したように、編集装置2は圧縮デコード処理部2a、編集処理部2b、圧縮エンコード処理部2cを有する装置部となるが、ここでは、図7に示すようにコンピュータ装置40と、そのコンピュータ装置40に外部機器として接続されたデコード/エンコード装置60を用いて編集装置2を実現する例を挙げる。即ち、コンピュータ60は、主に編集処理部2bとして機能し、またデコード/エンコード装置60は、圧縮デコード処理部2a及び圧縮エンコード処理部2cとして機能する例である。
【0067】
コンピュータ装置40は、本例の編集装置2としての機能を実現するプログラムがインストールされ、そのプログラムが起動されることで編集動作を実行する装置とされる。
即ちこのコンピュータ装置40では、ベースバンド映像/音声信号に対する編集機能が例えばソフトウエアにより実現される。
【0068】
図7においてCPU41は、起動されたプログラムに基づいて各部の制御や演算処理を行う。例えばオペレータに対する入出力動作、メモリ制御、HDD(ハードディスクドライブ)制御、ネットワークを介した通信動作、外部インターフェース制御、ディスク記録媒体等の記録再生制御、データ演算などを行う。
CPU41はバス42を介して各回路部との間で制御信号やデータのやりとりを行う。
【0069】
メモリ部43はCPU41が処理に用いるRAM、ROM、フラッシュメモリなどを包括的に示している。
メモリ部43におけるROMには、CPU41の動作プログラム、プログラムローダー等が記憶される。メモリ部43におけるフラッシュメモリには、各種演算係数、プログラムで用いるパラメータ等が記憶される。メモリ部43におけるRAMには、プログラムを実行する上でのデータ領域、タスク領域が一時的に確保される。
【0070】
入力部45は、キーボード、マウス、タッチパネル、リモートコマンダー、スキャナその他の入力デバイスであって、オペレータが各種操作入力やデータ入力を行う。入力された情報は入力処理部44で所定の処理が施され、CPU41に対して操作又はデータの入力として伝達される。CPU41は入力された情報に対応して必要な演算や制御を行う。
【0071】
表示部47は、例えばCRTや液晶パネルなどの表示デバイスとされ、オペレータに対して各種情報表示を行う。
CPU41が各種動作状態や入力状態に応じて表示情報を表示処理部46に供給すると、表示処理部46は供給された表示データに基づいて表示部47に表示動作を実行させる。
【0072】
HDD48は、各種プログラムの格納やその他の各種データ格納のための領域、さらには編集過程の映像/音声等の素材データ、編集後のデータなどの格納のための領域などとして使用される。
【0073】
通信処理部49は、CPU41の制御に基づいて送信データのエンコード処理、受信データのデコード処理を行う。
ネットワークインターフェース50は、通信処理部49でエンコードされた送信データをネットワーク7を介して所定の機器に送信する。またネットワーク7を介して外部機器から送信されてきた信号を通信処理部49に受け渡す。
通信処理部49は受信した情報をCPU41に転送する。
【0074】
ディスクドライブ55は、例えばCD−DA、CD−ROM、CD−RなどのCD方式のディスクや、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RなどのDVD方式のディスクに対して記録再生を行うディスクドライブである。
例えば編集装置としてのアプリケーションプログラムやデータなどが、CD−ROMやDVD−ROMに収録されて提供される場合、ディスクドライブ55にディスクを装填し、プログラムやデータのインストールを行うことができる。
【0075】
外部インターフェース54は、例えばIEEE1394、USB、SCSIなどの方式により接続された周辺機器と接続し、データ通信を行う部位である。
ディスクドライブ55に相当する機器が周辺機器として接続されてもよい。また外部HDDを接続して、その外部HDDにプログラムや必要なデータ等が格納されるようにしてもよい。もちろんプリンタ、スキャナなどが接続される場合もある。さらに他の情報処理装置とLANが形成されるようにしてもよい。
【0076】
音声処理部53は、オペレータに対して出力するオーディオデータを処理し、音声出力部52、例えばスピーカ部やヘッドホン端子に供給して音声出力させる。
音声処理部53、音声出力部52によっては、素材データ或いは編集において付加する音声データについて音声出力が可能である。もちろんディスクドライブ55でディスクから再生されたオーディオデータや、HDD48又は他の部位に格納されているオーディオファイル等の再生出力も実行される。
【0077】
デコード/エンコード装置60は、例えばコンピュータ装置40の外部機器として、外部インターフェース54を介して接続される。
デコード/エンコード装置60は、例えば図8のような構成を有する。
デコード/エンコード装置60におけるCPU61は、起動されたプログラムに基づいて各部の制御や演算処理を行う。特には、記録メディア90に対する記録再生動作制御や、圧縮信号からベースバンド信号へのデコード処理、ベースバンド信号から圧縮信号へのエンコード処理、メタデータの抽出処理などのための制御を行う。
CPU61はバス68を介して各回路部との間で制御信号やデータのやりとりを行う。
【0078】
メモリ部62はCPU61が処理に用いるRAM、ROM、フラッシュメモリなどを包括的に示している。
メモリ部62におけるROMには、CPU61の動作プログラム、プログラムローダー等が記憶される。メモリ部62におけるフラッシュメモリには、各種演算係数、プログラムで用いるパラメータ等が記憶される。メモリ部62におけるRAMには、プログラムを実行する上でのデータ領域、タスク領域が一時的に確保される。
【0079】
メディアドライブ63は、CPU61の制御に基づいて、例えば磁気テープカセット等の記録メディア90に対する記録再生を行う。
データプロセス部69及びデータバッファ64は、CPU61の制御に基づいて、エンコード/デコード装置60として必要な信号処理を行う。
【0080】
例えばメディアドライブ63によって圧縮信号が再生された際には、再生された圧縮信号63はデータバッファ64に一時的に取り込まれていく。データプロセス部69は、データバッファ64に取り込まれた圧縮信号に対してデコード処理部を行いベースバンド信号に変換する。ベースバンド信号はデータバッファ64に格納される。
さらにデータプロセス部69は圧縮信号からのメタデータの抽出やデータバッファ64への格納、ベースバンド信号へのUMIDの埋込、サーバ3への送信データの生成なども行う。
【0081】
またコンピュータ装置40から編集後のベースバンド信号が供給された際は、そのベースバンド信号はデータバッファ64に一時的に格納され、データプロセス部69により圧縮エンコード処理される。圧縮エンコード処理された圧縮信号はデータバッファ64に一時的に格納されながらメディアドライブ63に供給され、記録メディア90に記録される。
【0082】
入力部66は、キーボード、タッチパネル、リモートコマンダー、その他の入力デバイスであって、オペレータが各種操作入力やデータ入力を行う。入力された情報は入力処理部65で所定の処理が施され、CPU61に対して操作又はデータの入力として伝達される。CPU61は入力された情報に対応して必要な演算や制御を行う。
外部インターフェース67は、例えばIEEE1394、USB、SCSIなどの方式により接続された周辺機器と接続し、データ通信を行う部位である。例えば図7のコンピュータ装置40との間ではベースバンド信号や、CPU61,41間のコマンド信号等の送受信が、外部インターフェース67を介して行われる。
【0083】
この図7,図8の構成例は、あくまで一例であるが、例えばこの構成によって図3で説明した各機能ブロックの動作が、それぞれ次のように各部位によって実現される。
【0084】
圧縮デコード処理部2aにおけるデコード機能201及びメタデータ抽出機能202は、CPU61の制御によるメディアドライブ63、データバッファ64、データプロセス部69の動作で実現される。
圧縮デコード処理部2aにおけるベースバンド処理機能203は、CPU61の制御によるデータバッファ64、データプロセス部69、外部インターフェース67の動作で実現される。
また、サーバ3が外部インターフェース67を介して通信可能とされる場合、圧縮デコード処理部2aにおけるUMID/パラメータ送信機能204は、CPU61の制御によるデータバッファ64、データプロセス部69、外部インターフェース67の動作で実現される。或いは、サーバ3がコンピュータ装置40のネットワークインターフェース50を介して通信可能とされる場合、UMID/パラメータ送信機能204は、上記各部とともに、コンピュータ装置40のネットワーク通信機能(CPU41の制御による通信処理部49,ネットワークインターフェース50)を利用して実現される。
【0085】
編集処理部2bにおけるデータ編集機能211、UMID/パラメータ送信機能212、UMID送信機能213、パラメータ受信機能214は、コンピュータ装置40において示した各部の連係処理により実現される。
データ編集機能211のためには、CPU41において起動されるソフトウエアにより、オペレータに対するインターフェースや実際の編集信号処理の制御が行われ、またベースバンド信号はHDD48を利用して格納/編集のための変換が行われていく。
UMID/パラメータ送信機能212、UMID送信機能213、パラメータ受信機能214としてのサーバ3との送受信は、ネットワークインターフェース50または外部インターフェース54を介して行われる。
【0086】
圧縮エンコード処理部2cにおけるエンコード機能221は、CPU61の制御によるメディアドライブ63、データバッファ64、データプロセス部69の動作で実現される。
圧縮エンコード処理部2cにおけるUMID送信機能222、パラメータ受信機能223は、CPU61の制御によるデータバッファ64、データプロセス部69、外部インターフェース67の動作で実現される。サーバ3との送受信は、外部インターフェース67を介して直接行うことも考えられるし、或いはコンピュータ装置40のネットワークインターフェース50を介して行うことも考えられる。
【0087】
なお、この構成ではデコード/エンコード装置60において圧縮デコード/エンコードが行われるものとしたが、単にメディアドライブとしての外部装置を用いて記録メディア90に対する圧縮信号の記録再生を行うようにし、図3に示した圧縮デコード処理部2a、圧縮エンコード処理部2cとしての各機能はコンピュータ装置40側で行うようにすることもできる。
また、汎用のコンピュータ装置40を利用せずに、例えば専用のハードウエア機能、例えば編集処理のためのプロセッサやHDD等を備えた編集装置を用いることも可能である。
どのような装置構成であれ、本例においては図2,図3で説明した各機能が実現されるものであればよい。
【0088】
5.サーバのハードウエア構成及びデータベース
サーバ3の構成を図9(a)に示す。サーバ3は例えば図示するようにCPU71,メモリ部72,ネットワークインターフェース73、データベース格納部74を備える。
CPU71はバス75を介して各回路部との間で制御信号やデータのやりとりを行う。
メモリ部72はCPU71が処理に用いるRAM、ROM、フラッシュメモリなどを包括的に示している。
メモリ部72におけるROMには、CPU71の動作プログラム、プログラムローダー等が記憶される。メモリ部72におけるフラッシュメモリには、各種演算係数、プログラムで用いるパラメータ等が記憶される。メモリ部72におけるRAMには、プログラムを実行する上でのデータ領域、タスク領域が一時的に確保される。
【0089】
データベース格納部74は、例えばHDD等として構成され、その記憶情報として図2に示したデータベース3aが形成される。
ネットワークインターフェース73は、伝送路5を介して例えば図7のコンピュータ装置40等と相互通信を行うインターフェースである。
なお、図示していないが、図7、図8の外部インターフェース54、67と接続される例えばIEEE1394、USB、SCSIなどの方式のインターフェースが設けられていても良い。
【0090】
このサーバ3によっては、CPU71の制御によって図3に示した登録データ処理機能301、検索データ処理機能302、パラメータ送信機能303、データベースアクセス機能304が実現される。即ちCPU71は、その動作プログラム及びネットワークインターフェース73を介した通信動作により、上述した各機能の動作制御を行う。即ち、登録データ処理機能301、検索データ処理機能302、パラメータ送信機能303は、CPU71,メモリ部72,ネットワークインターフェース73の連係動作で実現される。またデータベースアクセス機能304は、CPU71の制御に基づくデータベース格納部74の動作として実現される。
【0091】
図9(b)にデータベース格納部74に形成されるデータベース3aの内容を模式的に示す。
図示するようにデータベース3aは、UMIDに対応させて、圧縮パラメータ、デコードパラメータ、編集パラメータ等を記憶するものとされる。
図2,図3で説明したように、UMID及びパラメータが圧縮デコード処理部2a又は編集処理部2b(つまり図7のコンピュータ装置又は図8のデコード/エンコード装置60)から登録のために送信されると、CPU71は登録データ処理機能301及びデータベースアクセス機能304としての動作を実行させ、そのUMIDとパラメータを図9(b)のようにデータベースに登録する。
またUMIDが圧縮エンコード処理部2c又は編集処理部2b(つまり図7のコンピュータ装置又は図8のデコード/エンコード装置60)から検索のために送信されると、CPU71は検索データ処理機能302、データベースアクセス機能304、及びパラメータ送信機能303としての動作を実行させ、UMIDに基づいての検索及び検索されたパラメータの送信を実行する。
【0092】
6.システム動作
図2,図3で説明した機能によって実現されるシステム動作を図10を参照しながら説明する。
図10の圧縮信号Sg1は、撮像装置1で撮像され、例えば記録メディア90によって編集装置2に提供された圧縮信号を示している。
【0093】
編集装置2においては、まず圧縮デコード処理部2aのメタデータ抽出機能202により、圧縮信号からのメタデータの抜き取りが行われる(処理P1)。
また圧縮信号Sg2は、続いてデコード機能201で圧縮デコード処理(処理P2)が行われ、ベースバンド信号Sg4とされる。
【0094】
メタデータ抽出機能202においては、処理P1で抽出したメタデータSg3について、さらにその中からUMIDSg6と圧縮パラメータSg7を抽出する(処理P3)。そしてUMIDSg6と圧縮パラメータSg7はUMID/パラメータ送信機能204の処理によって、サーバ3に対して送信する(処理P5)。
なお、この処理P5の送信の際に、上記圧縮デコード処理(処理P2)において用いられたデコードパラメータSg5も同時に送信される場合もある。
【0095】
サーバ3においては、UMIDSg6とパラメータSg7,Sg5が送信されてきたことに応じて、登録データ処理機能301,データベースアクセス機能304の動作により、そのUMIDとパラメータをデータベース3aに登録する(処理P6)。
【0096】
上記圧縮デコード処理(処理P2)において生成されたベースバンド信号Sg4に対しては、ベースバンド処理機能203によってUMIDSg6が埋め込まれる(処理P4)。これによりUMID付きベースバンド信号Sg8とされ、編集処理部2bに転送される。
【0097】
編集処理部2bでは、転送されてきたUMID付きのベースバンド信号を取り込み、データ編集機能211により、取り込んだベースバンド信号Sg11に対して編集処理を行う(処理P7)。
このとき、編集処理部2bでは、UMID送信機能213により、ベースバンド信号に付加されていたUMIDSg9をサーバ3に送信する(処理P8)。
これに応じてサーバ3では、検索データ処理機能302、データベースアクセス機能304によりUMIDを基準にしてデータベース3aの検索を行い、該当するパラメータを抽出する。そしてパラメータ送信機能303により該当するパラメータを送信する(処理P9)
このパラメータはパラメータ受信機能214によって受信され、データ編集機能211に受け渡されることで、データ編集処理において、編集対象のベースバンド信号に対応する過去のパラメータ(圧縮パラメータやデコードパラメータ)を使用できることになる。
【0098】
また編集処理の際に用いられた編集パラメータSg10は、UMIDSg9とともに、UMID/パラメータ送信機能212によりサーバ3に送信される場合がある。
サーバ3においては、UMIDSg9と編集パラメータSg10が送信されてきたことに応じて、登録データ処理機能301,データベースアクセス機能304の動作により、そのUMIDとパラメータをデータベース3aに登録する(処理P6)。
【0099】
編集処理部2bのデータ編集機能211によって編集された、UMIDが付加されている状態のベースバンド信号Sg12は、圧縮エンコード処理部2cに転送される。
圧縮エンコード処理部2cでは、転送されてきた編集済のUMID付きのベースバンド信号を取り込み、エンコード機能221により、取り込んだベースバンド信号Sg14に対して圧縮エンコード処理を行う(処理P11)。
このとき、圧縮エンコード処理部2cでは、UMID送信機能222により、ベースバンド信号に付加されていたUMIDSg13をサーバ3に送信する(処理P12)。
これに応じてサーバ3では、検索データ処理機能302、データベースアクセス機能304によりUMIDを基準にしてデータベース3aの検索を行い、該当するパラメータを抽出する。そしてパラメータ送信機能303により該当するパラメータを送信する(処理P13)
このパラメータはパラメータ受信機能223によって受信され、エンコード機能221に受け渡されることで、圧縮エンコード処理において、編集対象のベースバンド信号に対応する過去のパラメータ(圧縮パラメータ、デコードパラメータ、編集パラメータ)を使用できることになる。
そしてエンコード処理された圧縮信号Sg15が出力される。
【0100】
以上のシステム動作からわかるように、データ編集時やエンコード(再圧縮)時には、過去のパラメータを参照することで、適切な処理を行うことができ、これによって画質劣化の防止が実現できる。
また、圧縮エンコード処理部2cでの再圧縮の際に、過去のパラメータを解析することで高画質圧縮を行えることが知られているが、本例では過去のパラメータをサーバ3から得ることができるため、解析処理の必要もなく、エンコード処理の負担も軽減される。
また編集過程のベースバンド信号には、UMIDが付加されていればよく、パラメータをベースバンド信号に挿入する必要はない。従って伝送負荷も軽いものとなる。
【0101】
ところで以上のシステムにおいて、UMIDとともに登録/検索するパラメータとしては、以下の例が考えられ、それぞれ記するように使用できる。
【0102】
<圧縮符号化するときに得られるパラメータ(圧縮パラメータ)>
・画像の複雑情報としてのパラメータ:再圧縮符号化時に使用できる
・赤色が多いなどの色情報のパラメータ:再圧縮符号化時に使用できる
・シーンチェンジ検出情報のパラメータ:再圧縮符号化時に使用できる
【0103】
<符号化・復号化するときに得られるパラメータ(圧縮パラメータ、デコードパラメータ)>
・ピクチャタイプのパラメータ:ピクチャタイプを圧縮符号化時と同じにすると再符号化時に画質劣化が少なくなる
・動きベクトルのパラメータ:動きベクトルを圧縮符号化時と同じにすると再符号化時に画質劣化が少なくなる。また動き補償を検出しなくてよくなる。
・量子化値のパラメータ:量子化値が符号化時と同じであると同じビットレートに再符号化する場合画質劣化が少なくなる。
・DCT TYPEのパラメータ:DCT TYPE、すなわちDiscrete Cosine Transform(信号を周波数成分に変換する直交変換の1つ)のタイプが符号化時と同じであると再符号化時に画質劣化が少なくなる。
・VBVの占有量のパラメータ。VBV(Video Buffering Verifier:符号器の出力に概念的に接続された仮想復号器)の占有量のパラメータがあると非破壊編集が簡単になる。
【0104】
<編集したときに得られるパラメータ(編集パラメータ)>
・色情報パラメータの無効化:カラーコレクションをした場合、再符号化時に以前の符号化時に得られた色情報は無効になるため、色情報パラメータを無効化することが適切となる。(従って当該データのデータベース3aへの登録とは、登録されている過去の色情報パラメータを無効化する処理となる)
・エフェクトによるパラメータの無効化:ワイプなどのエフェクト処理を加えた場合は、再符号化時は以前の符号化時に得られた情報はほとんど使えなくなるため、色情報パラメータを無効化することが適切となる。(従って当該データのデータベース3aへの登録とは、登録されている過去のパラメータを無効化する処理となる)
・シーンチェンジパラメータ:カット編集するときに、in点とout点がわかるとその点でシーンチェンジがあることがわかるので、その部分に関してはシーンチェンジ検出を行う必要がなくなる。
【0105】
例えばこれらのパラメータを対象としてデータベース3aへの登録を行うことが、システム処理に好適である。
もちろん上記各例に限定されず、さらに多様な処理パラメータが考えられる。また、処理パラメータに限らず、他のメタデータもデータベース3aに登録し、UMIDによって検索可能としても良い。
本例は、ベースバンド信号にUMID以外の各種メタデータを挿入しなくても、ベースバンド信号に対応して処理パラメータを含む各種メタデータを参照できるシステムである。また、データベース3aに多様且つ多数の情報を登録することに支障はない(ベースバンド信号の伝送負荷が増大する訳ではない)。従って、データベース3aに登録する内容としては、システム処理に利用できる多様な情報を含むことが拡張的に考えられる。
【0106】
以上、実施の形態について説明してきたが、具体的なシステム構成、端末構成、機能、構成表の内容、構成表に対する処理などは、上記以外に多様に考えられる。
【0107】
実施の形態における記録メディア90としては、磁気テープや光ディスクの他に、フラッシュメモリ等を用いたメモリカードなど他の形式のメディアを用いてもよい。少なくとも映像データの記録メディアとして或る程度十分な容量があり、映像・音声データや構成表データの記録、再生が可能なメディアであればよい。さらには、記録メディア90を使用せず、有線又は無線通信で圧縮信号の受け渡しが行われるシステムとしてもよい。
【0108】
また、図1に示した撮像装置1がサーバ3にアクセス可能とし、撮像装置にUMID/パラメータ送信機能を備えるようにしても良い。そのようにすれば、撮像装置1によってUMIDと圧縮パラメータを送信し、データベース3aに登録させることも可能となる。
もちろん、圧縮エンコード処理部2cがUMID/パラメータ送信機能をさらに備えて、登録のためにエンコード処理時のパラメータをUMIDとともに送信してもよい
また、図1の送出装置4など、編集後の段階の処理装置系においても、データベース3aにアクセスして、UMIDに対応して記憶されている情報を取得できるようにしても良い。
【0109】
【発明の効果】
以上の説明から理解されるように本発明では、符号化パラメータ、復号パラメータ、編集パラメータ等のパラメータ情報が、ユニーク情報(UMID)と対応されてデータベースに格納される。また編集のために復号処理(圧縮に対するデコード)された素材データ(ベースバンド信号)に対しては、ユニーク情報が付加されて伝送される。
従って、素材データに対する編集や再符号化などの際には、ユニーク情報をキーとしてデータベースから過去の処理に関するパラメータ情報を得ることができる。これによって劣化の少ない編集や再符号化処理が可能となる。例えば編集過程で画質劣化のない映像を得ることができる。
しかも、伝送されるデータとしては、復号された素材データにパラメータ情報を含めることを必要とせず、ユニーク情報のみを付加しておけばよいため、伝送負荷は軽いものとなるという効果がある。
さらに、過去の処理に関するパラメータ情報が、素材データを特定するユニーク情報をキーとしてデータベース化されることで、素材データを扱う各種機器において過去のパラメータ情報を汎用的にかつ発展的に使用できるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の編集システムの説明図である。
【図2】実施の形態の編集装置及びサーバの説明図である。
【図3】実施の形態の編集装置及びサーバの機能ブロックの説明図である。
【図4】実施の形態の編集システムに圧縮信号を提供する撮像装置のブロック図である。
【図5】実施の形態の圧縮信号におけるメタデータの説明図である。
【図6】実施の形態の圧縮信号に含まれるUMIDの説明図である。
【図7】実施の形態の編集装置を実現する構成のブロック図である。
【図8】実施の形態の編集装置における圧縮デコード処理部及び圧縮エンコード処理部を実現するデコード/エンコード装置のブロック図である。
【図9】実施の形態のサーバ装置のブロック図及びデータベースの説明図である。
【図10】実施の形態の信号処理の流れの説明図である。
【符号の説明】
1 撮像装置、2 編集装置、2a 圧縮デコード処理部、2b 編集処理部、2c 圧縮エンコード処理部、3 サーバ、3a データベース、4 送出装置、201 デコード機能、202 メタデータ抽出機能、203 ベースバンド処理機能、204,212 UMID/パラメータ送信機能、211 データ編集機能、213 UMID送信機能、214,223 パラメータ受信機能、301 登録データ処理機能、302 検索データ処理機能、303パラメータ送信処理機能、304 データベースアクセス機能
Claims (20)
- 映像信号を圧縮処理した圧縮信号から、上記映像信号を含む素材データを識別する該素材データのユニーク性を示す識別情報と上記映像信号の圧縮処理の際に利用した圧縮パラメータ又は復号処理の際に利用した復号パラメータを含むパラメータとを抽出する抽出手段と、
上記圧縮信号を復号処理してベースバンド信号を生成する復号処理手段と、
上記抽出手段により抽出されたパラメータを、上記抽出手段により抽出された識別情報に対応させて記憶する記憶手段と、
上記記憶手段から、上記識別情報に対応するパラメータを取得する取得手段と、
上記取得手段により取得されたパラメータを利用して、上記復号処理手段により生成されたベースバンド信号を圧縮処理する圧縮処理手段と
からなり、
上記復号処理手段は、上記取得手段により取得された識別情報を、上記ベースバンド信号に付加し、
上記取得手段は、上記記憶手段に記憶されている複数の識別情報に対応させて記憶されているパラメータから、上記復号手段により付加された識別情報に対応するパラメータを取得する際に、上記識別情報を、上記パラメータを検索する際の検索情報として利用する
データ処理装置。 - 上記識別情報は、上記素材データのフレーム単位、クリップ単位で付加されている請求項1に記載のデータ処理装置。
- 上記識別情報は、上記素材データの唯一の識別情報であるUMID(Unique Material Identifier)である請求項1に記載のデータ処理装置。
- 映像信号をエンコードした圧縮信号から、上記映像信号を含む素材データを識別する該素材データのユニーク性を示す識別情報と上記映像信号の圧縮処理の際に利用した圧縮パラメータ又は復号処理の際に利用した復号パラメータを含むパラメータとを抽出する抽出手段と、
上記圧縮信号を復号処理してベースバンド信号を生成する復号処理手段と、
上記抽出手段により抽出されたパラメータを、上記抽出手段により抽出された識別情報に対応させて記憶する記憶手段と、
上記記憶手段から上記識別情報に対応するパラメータを取得し、上記ベースバンド信号に対して編集処理を行って、編集処理を行う際に設定する編集パラメータを生成する編集処理手段と、
上記記憶手段から上記識別情報に対応するパラメータを取得するとともに、上記編集処理手段により生成された編集パラメータを取得する取得手段と、
上記取得手段により取得されたパラメータ及び編集パラメータを利用して、上記編集処理手段により編集処理されたベースバンド信号を圧縮処理する圧縮処理手段と
からなり、
上記復号処理手段は、上記取得手段により取得された識別情報を、上記ベースバンド信号に付加し、
上記取得手段は、上記記憶手段に記憶されている複数の識別情報に対応させて記憶されているパラメータから、上記復号手段により付加された識別情報に対応するパラメータを取得する際に、上記識別情報を、上記パラメータを検索する際の検索情報として利用する
編集処理装置。 - 上記編集パラメータは、上記ベースバンド信号に対して色調整、輝度調整を含む信号処理に応じて設定されるパラメータである
請求項4に記載の編集処理装置。 - 上記編集パラメータは、上記ベースバンド信号に対して、カット編集、映像合成、映像挿入、特殊映像効果、を少なくとも含む編集処理に応じて設定されるパラメータである
請求項4に記載の編集処理装置。 - 映像信号の圧縮処理の際に用いられた圧縮パラメータ又は復号処理の際に利用した復号パラメータを含むパラメータを、上記映像信号を含む素材データを識別する該素材データのユニーク性を示す識別情報に対応させて記憶する記憶手段と、
上記記憶手段から、上記識別情報に対応するパラメータを取得する取得手段と、
上記取得手段により取得されたパラメータを利用して、上記映像信号を圧縮処理した圧縮信号を復号処理することによって生成されたベースバンド信号を圧縮処理する圧縮処理手段と
からなり、
上記取得手段は、上記記憶手段に記憶されている複数の識別情報に対応させて記憶されているパラメータから、上記識別情報に対応するパラメータを取得する際に、上記識別情報を、上記パラメータを検索する際の検索情報として利用する
データ処理装置。 - 映像信号を圧縮処理した圧縮信号から、上記映像信号を含む素材データを識別する該素材データのユニーク性を示す識別情報と上記映像信号の圧縮処理の際に利用した圧縮パラメータ又は復号処理の際に利用した復号パラメータを含むパラメータとを抽出する抽出手段と、
上記抽出手段により抽出されたパラメータを、上記抽出手段により抽出された識別情報に対応させて記憶する記憶手段と、
上記記憶手段から、上記識別情報に対応するパラメータを取得する取得手段と、
上記取得手段により取得されたパラメータを利用して、上記圧縮信号を再圧縮処理する圧縮処理手段と
からなり、
上記取得手段は、上記記憶手段に記憶されている複数の識別情報に対応させて記憶されているパラメータから、上記識別情報に対応するパラメータを取得する際に、上記識別情報を、上記パラメータを検索する際の検索情報として利用する
データ処理装置。 - 映像信号を圧縮処理した圧縮信号から、上記映像信号を含む素材データを識別する該素材データのユニーク性を示す識別情報と上記映像信号の圧縮処理の際に利用した圧縮パラメータ又は復号処理の際に利用した復号パラメータを含むパラメータとを抽出する抽出ステップと、
上記圧縮信号を復号処理してベースバンド信号を生成する復号処理ステップと、
上記抽出ステップにより抽出されたパラメータを、上記抽出ステップにより抽出された識別情報に対応させて記憶する記憶ステップと、
上記記憶ステップから、上記識別情報に対応するパラメータを取得する取得ステップと、
上記取得ステップにより取得されたパラメータを利用して、上記復号処理ステップにより生成されたベースバンド信号を圧縮処理する圧縮処理ステップと
からなり、
上記復号処理ステップは、上記取得ステップにより取得された識別情報を、上記ベースバンド信号に付加し、
上記取得ステップは、上記記憶ステップにおいて記憶された複数の識別情報に対応させて記憶されているパラメータから、上記識別情報に対応するパラメータを取得する際に、上記識別情報を、上記パラメータを検索する際の検索情報として利用する
データ処理方法。 - 映像信号をエンコードした圧縮信号から、上記映像信号を含む素材データを識別する該素材データのユニーク性を示す識別情報と上記映像信号の圧縮処理の際に利用した圧縮パラメータ又は復号処理の際に利用した復号パラメータを含むパラメータとを抽出する抽出ステップと、
上記圧縮信号を復号処理してベースバンド信号を生成する復号処理ステップと、
上記抽出ステップにより抽出されたパラメータを、上記抽出ステップにより抽出された識別情報に対応させて記憶する記憶ステップと、
上記記憶ステップから上記識別情報に対応するパラメータを取得し、上記ベースバンド信号に対して編集処理を行って、編集処理を行う際に設定する編集パラメータを生成する編集処理ステップと、
上記記憶ステップから上記識別情報に対応するパラメータを取得するとともに、上記編集処理ステップにより生成された編集パラメータを取得する取得ステップと、
上記取得ステップにより取得されたパラメータ及び編集パラメータを利用して、上記編集処理ステップにより編集処理されたベースバンド信号を圧縮処理する圧縮処理ステップと
からなり、
上記復号処理ステップは、上記取得ステップにより取得された識別情報を、上記ベースバンド信号に付加し、
上記取得ステップは、上記記憶ステップにおいて記憶された複数の識別情報に対応させて記憶されているパラメータから、上記識別情報に対応するパラメータを取得する際に、上記識別情報を、上記パラメータを検索する際の検索情報として利用する
編集処理方法。 - 映像信号の圧縮処理の際に用いられた圧縮パラメータ又は復号処理の際に利用した復号パラメータを含むパラメータを、上記映像信号を含む素材データを識別する該素材データのユニーク性を示す識別情報に対応させて記憶する記憶ステップと、
上記記憶ステップから、上記識別情報に対応するパラメータを取得する取得ステップと、
上記取得ステップにより取得されたパラメータを利用して、上記映像信号を圧縮処理した圧縮信号を復号処理することによって生成されたベースバンド信号を圧縮処理する圧縮処理ステップと
からなり、
上記取得ステップは、上記記憶ステップにおいて記憶された複数の識別情報に対応させて記憶されているパラメータから、上記識別情報に対応するパラメータを取得する際に、上記識別情報を、上記パラメータを検索する際の検索情報として利用する
データ処理方法。 - 映像信号を圧縮処理した圧縮信号から、上記映像信号を含む素材データを識別する該素材データのユニーク性を示す識別情報と上記映像信号の圧縮処理の際に利用した圧縮パラメータ又は復号処理の際に利用した復号パラメータを含むパラメータとを抽出する抽出ステップと、
上記抽出ステップにより抽出されたパラメータを、上記抽出ステップにより抽出された識別情報に対応させて記憶する記憶ステップと、
上記記憶ステップから、上記識別情報に対応するパラメータを取得する取得ステップと、
上記取得ステップにより取得されたパラメータを利用して、上記圧縮信号を再圧縮処理する圧縮処理ステップと
からなり、
上記取得ステップは、上記記憶ステップにおいて記憶された複数の識別情報に対応させて記憶されているパラメータから、上記識別情報に対応するパラメータを取得する際に、上記識別情報を、上記パラメータを検索する際の検索情報として利用する
データ処理方法。 - 映像信号を圧縮処理した圧縮信号から、上記映像信号を含む素材データを識別する該素材データのユニーク性を示す識別情報と上記映像信号の圧縮処理の際に利用した圧縮パラメータ又は復号処理の際に利用した復号パラメータを含むパラメータとを抽出する抽出ステップと、
上記圧縮信号を復号処理してベースバンド信号を生成する復号処理ステップと、
上記抽出ステップにより抽出されたパラメータを、上記抽出ステップにより抽出された識別情報に対応させて記憶する記憶ステップと、
上記記憶ステップから、上記識別情報に対応するパラメータを取得する取得ステップと、
上記取得ステップにより取得されたパラメータを利用して、上記復号処理ステップにより生成されたベースバンド信号を圧縮処理する圧縮処理ステップと
を情報処理装置に実行させ、
上記復号処理ステップは、上記取得ステップにより取得された識別情報を、上記ベースバンド信号に付加し、
上記取得ステップは、上記記憶ステップにおいて記憶された複数の識別情報に対応させて記憶されているパラメータから、上記復号処理ステップにより付加された識別情報に対応するパラメータを取得する際に、上記識別情報を、上記パラメータを検索する際の検索情報として利用する
プログラム。 - 映像信号をエンコードした圧縮信号から、上記映像信号を含む素材データを識別する該素材データのユニーク性を示す識別情報と上記映像信号の圧縮処理の際に利用した圧縮パラメータ又は復号処理の際に利用した復号パラメータを含むパラメータとを抽出する抽出ステップと、
上記圧縮信号を復号処理してベースバンド信号を生成する復号処理ステップと、
上記抽出ステップにより抽出されたパラメータを、上記抽出ステップにより抽出された識別情報に対応させて記憶する記憶ステップと、
上記記憶ステップから上記識別情報に対応するパラメータを取得し、上記ベースバンド信号に対して編集処理を行って、編集処理を行う際に設定する編集パラメータを生成する編集処理ステップと、
上記記憶ステップから上記識別情報に対応するパラメータを取得するとともに、上記編集処理ステップにより生成された編集パラメータを取得する取得ステップと、
上記取得ステップにより取得されたパラメータ及び編集パラメータを利用して、上記編集処理ステップにより編集処理されたベースバンド信号を圧縮処理する圧縮処理ステップと
を情報処理装置に実行させ、
上記取得ステップは、上記記憶ステップにおいて記憶された複数の識別情報に対応させて記憶されているパラメータから、上記復号処理ステップにより付加された識別情報に対応するパラメータを取得する際に、上記識別情報を、上記パラメータを検索する際の検索情報として利用する
プログラム。 - 映像信号の圧縮処理の際に用いられた圧縮パラメータ又は復号処理の際に利用した復号パラメータを含むパラメータを、上記映像信号を含む素材データを識別する該素材データのユニーク性を示す識別情報に対応させて記憶する記憶ステップと、
上記記憶ステップから、上記識別情報に対応するパラメータを取得する取得ステップと、
上記取得ステップにより取得されたパラメータを利用して、上記映像信号を圧縮処理した圧縮信号を復号処理することによって生成されたベースバンド信号を圧縮処理する圧縮処理ステップと
を情報処理装置に実行させ、
上記取得ステップは、上記記憶手段に記憶されている複数の識別情報に対応させて記憶されているパラメータから、上記識別情報に対応するパラメータを取得する際に、上記識別情報を、上記パラメータを検索する際の検索情報として利用する
プログラムを記録した記録媒体。 - 映像信号を圧縮処理した圧縮信号から、上記映像信号を含む素材データを識別する該素材データのユニーク性を示す識別情報と上記映像信号の圧縮処理の際に利用した圧縮パラメータ又は復号処理の際に利用した復号パラメータを含むパラメータとを抽出する抽出ステップと、
上記抽出ステップにより抽出されたパラメータを、上記抽出ステップにより抽出された識別情報に対応させて記憶する記憶ステップと、
上記記憶ステップから、上記識別情報に対応するパラメータを取得する取得ステップと、
上記取得ステップにより取得されたパラメータを利用して、上記圧縮信号を再圧縮処理する圧縮処理ステップと
を情報処理装置に実行させ、
上記取得ステップは、上記記憶ステップにおいて記憶された複数の識別情報に対応させて記憶されているパラメータから、上記識別情報に対応するパラメータを取得する際に、上記識別情報を、上記パラメータを検索する際の検索情報として利用する
プログラム。 - 映像信号を圧縮処理した圧縮信号から、上記映像信号を含む素材データを識別する該素材データのユニーク性を示す識別情報と上記映像信号の圧縮処理の際に利用した圧縮パラメータ又は復号処理の際に利用した復号パラメータを含むパラメータとを抽出する抽出ステップと、
上記圧縮信号を復号処理してベースバンド信号を生成する復号処理ステップと、
上記抽出ステップにより抽出されたパラメータを、上記抽出ステップにより抽出された識別情報に対応させて記憶する記憶ステップと、
上記記憶ステップから、上記識別情報に対応するパラメータを取得する取得ステップと、
上記取得ステップにより取得されたパラメータを利用して、上記復号処理ステップにより生成されたベースバンド信号を圧縮処理する圧縮処理ステップと
を情報処理装置に実行させ、
上記復号処理ステップは、上記取得ステップにより取得された識別情報を、上記ベースバンド信号に付加し、
上記取得ステップは、上記記憶ステップにおいて記憶された複数の識別情報に対応させて記憶されているパラメータから、上記復号処理ステップにより付加された識別情報に対応するパラメータを取得する際に、上記識別情報を、上記パラメータを検索する際の検索情報として利用する
プログラムを記録した記録媒体。 - 映像信号をエンコードした圧縮信号から、上記映像信号を含む素材データを識別する該素材データのユニーク性を示す識別情報と上記映像信号の圧縮処理の際に利用した圧縮パラメータ又は復号処理の際に利用した復号パラメータを含むパラメータとを抽出する抽出ステップと、
上記圧縮信号を復号処理してベースバンド信号を生成する復号処理ステップと、
上記抽出ステップにより抽出されたパラメータを、上記抽出ステップにより抽出された識別情報に対応させて記憶する記憶ステップと、
上記記憶ステップから上記識別情報に対応するパラメータを取得し、上記ベースバンド信号に対して編集処理を行って、編集処理を行う際に設定する編集パラメータを生成する編集処理ステップと、
上記記憶ステップから上記識別情報に対応するパラメータを取得するとともに、上記編集処理ステップにより生成された編集パラメータを取得する取得ステップと、
上記取得ステップにより取得されたパラメータ及び編集パラメータを利用して、上記編集処理ステップにより編集処理されたベースバンド信号を圧縮処理する圧縮処理ステップと
を情報処理装置に実行させ、
上記復号処理ステップは、上記取得ステップにより取得された識別情報を、上記ベースバンド信号に付加し、
上記取得ステップは、上記記憶ステップにおいて記憶された複数の識別情報に対応させて記憶されているパラメータから、上記復号処理ステップにより付加された識別情報に対応するパラメータを取得する際に、上記識別情報を、上記パラメータを検索する際の検索情報として利用する
プログラムを記録した記録媒体。 - 映像信号の圧縮処理の際に用いられた圧縮パラメータ又は復号処理の際に利用した復号パラメータを含むパラメータを、上記映像信号を含む素材データを識別する該素材データのユニーク性を示す識別情報に対応させて記憶する記憶ステップと、
上記記憶ステップから、上記識別情報に対応するパラメータを取得する取得ステップと、
上記取得ステップにより取得されたパラメータを利用して、上記映像信号を圧縮処理した圧縮信号を復号処理することによって生成されたベースバンド信号を圧縮処理する圧縮処理ステップと
を情報処理装置に実行させ、
上記取得ステップは、上記記憶ステップにおいて記憶された複数の識別情報に対応させて記憶されているパラメータから、上記識別情報に対応するパラメータを取得する際に、上記識別情報を、上記パラメータを検索する際の検索情報として利用する
プログラムを記録した記録媒体。 - 映像信号を圧縮処理した圧縮信号から、上記映像信号を含む素材データを識別する該素材データのユニーク性を示す識別情報と上記映像信号の圧縮処理の際に利用した圧縮パラメータ又は復号処理の際に利用した復号パラメータを含むパラメータとを抽出する抽出ステップと、
上記抽出ステップにより抽出されたパラメータを、上記抽出ステップにより抽出された識別情報に対応させて記憶する記憶ステップと、
上記記憶ステップから、上記識別情報に対応するパラメータを取得する取得ステップと、
上記取得ステップにより取得されたパラメータを利用して、上記圧縮信号を再圧縮処理する圧縮処理ステップと
を情報処理装置に実行させ、
上記取得ステップは、上記記憶ステップにおいて記憶された複数の識別情報に対応させて記憶されているパラメータから、上記識別情報に対応するパラメータを取得する際に、上記識別情報を、上記パラメータを検索する際の検索情報として利用する
プログラムを記録した記録媒体。
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