JP4325761B1 - 同期制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の駆動源を同期制御してチェーン状部材の張力の不均一や破損を抑制する。
【解決手段】マスターモータMaとスレーブモータMbによって工具のポットを複数備えたチェーンを移動させる。各モータと取り出す工具との位置情報を位置制御部19A,19Bでそれぞれ割り出す。これら位置情報から同期誤差算出手段21で位置偏差を求め、演算速度誤差算出手段25で演算による速度誤差を求める。速度制御部22A、22Bでは両モータMa、Mbの速度情報を得て、実際速度誤差算出手段24で実際の速度誤差を求める。両速度誤差から速度補正演算手段26で速度補正指令値を演算し、補正電流値に変換して比較判別手段27で補正許容値以下と判別して、スレーブモータ側の電流制御部30Bに入力して電流加算し、スレーブモータをマスターモータと同期制御させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えばマシニングセンタにおけるチェーン式工具マガジンやパンチプレス、その他のチェーン状部材で工具等の搬送物を保持具で保持し、特定の搬送物を所定の取り出し位置にモータ等の複数の駆動源で移動制御するための同期制御装置に関する。
従来、例えばマシニングセンタなどの工作機械では、チェーン式工具マガジンに保持された多数の交換用工具から所定の工具を選択して取り出し位置に移動させる自動工具交換装置が知られている。チェーン式工具マガジンでは、これらの工具の保持具をチェーンで所定間隔に保持し、サーボモータ等の駆動源を用いて駆動制御して所望の工具を取り出し位置に移動・停止させるよう制御している。
このようなチェーン式工具マガジンでは、チェーンの駆動時に慣性イナーシャが大きいため、チェーンの駆動を1つのモータで行うとチェーンマガジンにかかる負荷が偏り、一部のチェーン部分に過大に負荷がかかってチェーンの破損につながるおそれがある。また、チェーンの伸びによって工具の割り出し精度が低下するとチェーンの撓みや異常な緊張によりチェーンの破損を生じるおそれがある。このような不具合を改善するために複数のモータを使用してチェーンを駆動制御する技術が提案されている。
自動工具交換式(ATC)のチェーン式工具マガジンにおいて、2軸モータによってチェーンの駆動を制御する同期制御装置は、2つのモータ駆動部に同一の速度指令を出力することで保持具の移動を同期制御していた。2つのモータ駆動部は、工具の保持具を有する無端状のチェーンにおいて互いに離間した位置でスプロケットを介してそれぞれ噛合しており、チェーンにおける取り出すべき工具の保持具と各モータとの関係に基づいて各モータを同期制御させるようになっている。
また、特許文献1に記載されたチェーン系搬送装置では、搬送物の保持具を多数取り付けた無端状のチェーンを4枚のスプロケットに巻回させ、保持具を停止して位置決めする複数の割り出し位置を設定している。この装置では、チェーン走行方向の上手側に位置する各スプロケットにそれぞれモータを連結させ、各モータ毎に弛み補正値を設定しておき、各割り出し位置にチェーンを走行させる送り指令を各モータ毎に設定した弛み補正値で補正してモータを駆動制御するようにしている。
特開平4−304945号公報
しかしながら、前者の同期制御装置では、チェーンの一部に撓みや弛みが発生した場合、チェーンの張力が不均一になるために割り出すべき保持具の位置制御やチェーンの速度制御を正確に行えない。そのため、チェーンの一部に過大な張力が発生して破損を生じたり、駆動モータに過電流が発生する等の不具合が生じることがあった。
また、後者の特許文献1に記載されたチェーン系搬送装置では、弛み補正値を設定するというだけの記載しかなく、その設定方法について何ら開示がない。そのため、駆動時におけるチェーンの張力の不均一を抑制することができるとはいえず、上述した保持具の位置制御やチェーンの速度制御を正確に行えず、チェーンの破損を生じたり駆動モータに過電流が発生する等の不具合を抑制できなかった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、複数の駆動源を同期制御して張力の不均一を改善してチェーン状部材の破損等の不具合を抑制するようにした同期制御装置を提供することを目的とする。
本発明による同期制御装置は、搬送物の保持具を複数備えたチェーン状部材を駆動させるマスタ側駆動源とスレーブ側駆動源とを備えていて、マスタ側駆動源及びスレーブ側駆動源を同期制御してチェーン状部材を移動させて搬送物を移送するようにした同期制御装置において、マスタ側駆動源に対する搬送物の位置情報及びスレーブ側駆動源に対する搬送物の位置情報から位置偏差を求める同期誤差算出手段と、位置偏差からマスタ側駆動源及びスレーブ側駆動源の演算による速度偏差を求める演算速度誤差算出手段と、マスタ側駆動源及びスレーブ側駆動源の速度情報から実際の速度偏差を求める実際速度誤差算出手段と、演算による速度偏差と実際の速度偏差との差分である速度誤差に対して予めメモリに記憶した速度誤差パラメータに基づいてスレーブ側駆動源の速度補正指令値を求めて補正電流値に変換する速度補正演算手段とを備え、補正電流値をスレーブ側駆動源に供給することでマスタ側駆動源及びスレーブ側駆動源を同期制御するようにしたことを特徴とする。
本発明によれば、チェーン状部材に保持された特定の搬送物を所定位置に移送するに際し、チェーン状部材における特定の搬送物とマスタ側駆動源との位置情報、特定の搬送物とスレーブ側駆動源との位置情報をそれぞれ検知し、これら位置情報から同期誤差算出手段で位置偏差を算出した後に演算速度誤差算出手段でこの位置偏差から演算による速度偏差を算出し、一方で、マスタ側駆動源及びスレーブ側駆動源の速度情報から実際速度誤差算出手段で実際の速度偏差を算出し、速度補正演算手段でこれら演算による速度偏差と実際の速度偏差との差分である速度誤差に対して予めメモリに記憶した速度誤差パラメータに基づいてスレーブ側駆動源の速度補正指令値を求めて補正電流値に変換する。そして、この補正電流値をスレーブ側駆動源に入力することでスレーブ側駆動源の駆動をマスタ側駆動源に同期するように補正する。これによってチェーン状部材をマスタ側駆動源及びスレーブ側駆動源を有する2軸の駆動源で同期駆動させる際に、チェーンの張力の変動を抑制して過大な負荷が作用力としてかかるのを防止できる。
そのため、チェーン状部材に保持された搬送物を精度良く移動及び停止させることができる。
また、速度補正演算手段で変換された補正電流値が予め設定された補正許容値以下であるか否かを判別する比較判別手段を更に備えていて、補正電流値が補正許容値以下である場合にスレーブ側駆動源の速度制御部で得られた速度情報を変換した電流値に加算することが好ましい。
比較判別手段で補正電流値が補正許容値以下であることを確認してスレーブ側駆動源に供給し、スレーブ側駆動源の速度制御部で得られた速度情報を変換した電流値に加算することで、マスタ側駆動源の速度制御部で得られた速度情報を変換したマスタ側の電流値に対してスレーブ側駆動源に過大な電流が流れるのを防止でき、スレーブ側駆動源、アンプ等を保護できる。
また、比較判別手段から出力される補正電流値は、係数補正手段によってチェーン状部材の材質や張力に応じた係数を乗算するようにしてもよい。
これによって、補正電流値の精度をより高くしてより確実にチェーン状部材の張力を制御できる。
また、速度補正演算手段で得られた速度補正指令値をスレーブ側駆動源に接続された速度制御部に入力させて速度情報を補正するようにしてもよい。
実際速度誤差算出手段にスレーブ側駆動源の速度情報を出力するスレーブ側の速度制御部に速度補正指令値をフィードバック入力させることで、速度補正演算手段で得られる速度補正指令値をより小さくできて、補正電流値を確実に補正許容値以下に制御できる。
また、マスタ側駆動源及びスレーブ側駆動源に対する搬送物の位置情報をそれぞれ割り出す位置制御部と、マスタ側駆動源及びスレーブ側駆動源の速度情報をそれぞれ検知する速度制御部とを更に備えていることが好ましい。
また、搬送物はチェーン状部材に所定間隔で保持された工具であってもよい。
工具の保持具を複数備えたチェーン状部材をマスタ側駆動源とスレーブ側駆動源によって2軸制御して、マスタ側駆動源及びスレーブ側駆動源の位置情報及び速度情報の各偏差に基づいてスレーブ側駆動源に供給する電流値即ちトルクを調整することで、マスタ側駆動源及びスレーブ側駆動源を精度良く同期制御させることができて、チェーン状部材の張力変化を抑制して工具の搬送と位置決め停止を精度良く行うことができる。
本発明による同期制御装置は、マスタ側駆動源及びスレーブ側駆動源を同期制御し、スレーブ側駆動源に過負荷電流が発生するのを防止すると共にチェーン状部材の張力異常を抑制してより一定に維持でき、搬送具の保持具の割り出し精度を長期に亘って確保できるという効果を得られる。
以下、本発明の実施の形態による自動工具交換装置(ATC)の工具マガジンの同期制御装置について添付図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施形態によるマシニングセンタにおける工作機械の自動工具交換装置と工具マガジンの一部を示す図、図2は自動工具交換装置と工作機械の主軸を示す図、図3はチェーン式工具マガジンの正面図、図4は工具マガジンのポットを取り出し位置に移動させるための同期制御装置のブロック図、図5は工具マガジンの特定のポットに保持された工具を同期制御して割り出すフローチャートである。
図1乃至図3において、本実施形態によるマシニングセンタの工作機械1では、工作機械1の主軸2と、主軸2に交換装着する工具3を保持具としてのポット4に収納した状態で所定間隔で多数備えたチェーン式工具マガジン5と、工具マガジン5の工具取り出し位置Pに移動停止させられた工具3を主軸2との間で自動交換する自動工具交換装置6とを備えている。
工具マガジン5のチェーン7には交換用の工具3を収納したポット4が所定間隔で取り付けられている。チェーン7は無端ループ状に形成されており、チェーン7から所望の工具3を割り出して取り出し位置Pに移動・停止させるための駆動制御を行う駆動源としてマスターモータMaとスレーブモータMbが所定間隔を開けて配設され、各モータMa、Mbの出力軸にはチェーン7を噛合して巻回させる主スプロケット9,副スプロケット10が配設されている。
そして、これらスプロケット9,10の間には、チェーン7の張力を維持するために所定間隔を開けて配設されてチェーン7に噛合するガイド用のスプロケット11,12,13,14が配設されている。チェーン7はこれらスプロケット9〜14に噛合して周回運動することになる。
次に、マスターモータMa及びスレーブモータMbによってチェーン7を駆動して所望の工具3を収納したポット4をマスターモータMa及びスレーブモータMbに対して割り出して位置決めし、取り出し位置Pまでチェーン7を移動して停止させるための同期制御装置16について図4及び図5に示すブロック図で説明する。
同期制御装置16では、マスターモータMaを駆動制御する手段を備えたマスターモータ系AとスレーブモータMbを駆動制御する手段を備えたスレーブモータ系Bとで構成されている。スレーブモータMbはマスターモータMaの駆動を基準としてマスターモータMaに隷属するように制御される。
機械制御装置34の駆動制御手段17から、同期制御装置16のマスターモータMa及びスレーブモータMbへ所望の工具3を取り出し位置Pへ移動・停止させるための指令信号がマスターモータ系Aとスレーブモータ系Bの位置制御部19A,19Bにそれぞれ出力される。マスターモータ系Aの位置制御部19Aでは、図示しない検出器またはマスターモータMaに設けたエンコーダ(図示せず)により、マスターモータMaに対するチェーン7上の所望の工具3を収納したポット4との位置関係を検知して割り出し、これを位置情報即ち位置信号として出力する。
このマスターモータ系Aの位置信号は、係数補正手段20においてチェーン式工具マガジン5の駆動構造やチェーン7の材質、処理方法等に基づいて予め設定した補正係数1/K1をかけて同期誤差算出手段21にマスタ駆動源側の位置信号として入力する。
またスレーブモータ系Bの位置制御部19Bにおいても、図示しない検出器またはマスターモータMaに設けたエンコーダ(図示せず)により、スレーブモータMbに対するチェーン7上の所望の工具3を収納したポット4との位置関係を検知して割り出し、これをスレーブ駆動源側の位置信号として同期誤差算出手段21に出力する。
同期誤差算出手段21ではマスターモータ系Aの位置信号とスレーブモータ系Bの位置信号とを比較演算して差異を両モータMa、Mbの同期誤差として算出し、位置情報の同期誤差信号を後述の補正値算出手段23に出力する。この同期誤差信号は同期誤差がない場合も含めて、工具マガジン5で保持する工具3のポット4と各モータMa、Mbとを同期駆動を開始させる際のポット4の位置関係の誤差である。
次に、マスターモータ系Aにおいて位置制御部19Aから位置信号が入力すると、速度制御部22AではマスターモータMaからのフィードバック信号によりマスターモータMa及びスプロケット9を介して駆動する領域のチェーン7の速度をマスタ側駆動源の速度情報(速度信号)として設定する。
また、スレーブモータ系Bにおいても位置制御部19Bから位置信号が入力すると、速度制御部22BではスレーブモータMbからのフィードバック信号によりスレーブモータMb及びスプロケット10を介して駆動する領域のチェーン7の速度をスレーブ側駆動源の速度情報(速度信号)として設定する。
補正値算出手段23では、図5に示すように、マスタ側駆動源の速度情報とスレーブ側駆動源の速度情報から実際の速度誤差を算出する実際速度誤差算出手段24と同期誤差から演算による速度誤差を算出する演算速度誤差算出手段25とを備えており、速度補正演算手段26では、演算で得た速度誤差と実際の速度誤差との差分である速度誤差に対して予めメモリ26aに記憶した速度誤差パラメータに基づいて速度補正指令値を算出する。速度補正演算手段26では、この速度補正指令値をスレーブモータ系Bの速度制御部22Bに加算器を介して入力してチェーン7の速度補正を行うと共に速度補正指令値を電流値に変換し、これを補正電流値Edとして比較判別手段27に入力する。
ここで、メモリ26aにおける速度誤差パラメータの設定方法の一例を説明すると、演算による速度誤差はチェーン7の弛みの変化や張力の変化等を考慮しない両モータMa、Mb間の速度誤差であり、実際の速度誤差は測定時点で生じているチェーン7の弛みの度合いや張力を受けた場合の速度誤差を示している。スレーブモータMbの速度補正により、速度誤差が小さくなるとスレーブモータMbに噛合するチェーン7の弛みや張力も変化してスプロケット10に噛合するチェーン7の速度も変動する。
そのため、予め測定試験を行い、演算による速度誤差と実際の速度誤差の差分を変化させ、この差分に対応して実際の速度誤差が0になるための速度補正値を測定して得た複数のデータを速度誤差パラメータとしている。
比較判別手段27では補正電流値Edが予め設定された補正許容値以下であるか否かを判別し、補正許容値以下であれば正常と判定して、係数補正手段29で工具マガジン5の駆動構造やチェーンの材質等に基づく補正係数K2をかけた上で補正電流値Ed′をスレーブモータ系Bの電流制御部30Bに入力する。
なお、比較判別手段27で電流値Edが許容範囲を超える場合にはスレーブモータMbに過電流が流れるおそれがあるために、異常と判定して保護回路31を介して各モータMa、Mbを緊急停止させる。
マスターモータ系Aの電流制御部30Aでは、速度制御部22Aで設定されたチェーン7の速度情報をマスターモータMa駆動のための電流値(トルク)Eaに変換するものである。スレーブモータ系Bの電流制御部30Bにおいても速度制御部22Bで設定されたチェーン7の速度情報を電流値(トルク)Ebに変換すると共に、補正値算出手段23の比較判別手段27から出力される補正電流値Ed′を加算してスレーブモータMb駆動のための電流値Ec(=Eb+Ed′)とする。
このようにして設定されたマスターモータ系Aの電流値Eaは駆動アンプ33Aで増幅されてマスタモータMaを駆動制御させる。また、スレーブモータ系Bの電流値Ecは駆動アンプ33Bで増幅されてマスタモータMbを駆動制御させる。
また、マスターモータMaで駆動制御されることで、その位置情報は位置制御部19Aにフィードバックされて位置制御部19Aで設定される位置情報が更新され、同様に速度情報も速度制御部22Aにフィードバックされて速度情報が更新されることになる。スレーブモータMbにおいても駆動制御されることで、その位置情報は位置制御部19Bにフィードバックされて位置制御部19Bで設定される位置情報が更新され、同様に速度情報も速度制御部22Bにフィードバックされて速度情報が更新されることになる。
また、各モータ系A、Bの駆動アンプ33A、33Bにおいて流れる電流値Ea、Ecを電流制御部30A、30Bにフィードバックさせて各モータMa、Mbに供給される電流量を確認している。
本実施形態による工作機械における同期制御装置16は上述の構成を備えており、次にその作用を図6に示すフローチャートに沿って説明する。
機械制御装置34において、工作機械1の主軸2に装着されている工具3を交換して使用する場合、図示しない操作手段で工具マガジン5に収納された特定の工具3との交換を指示する(ステップ101)。これに応じて、工具マガジン5におけるマスターモータMaとスレーブモータMbの駆動が駆動制御手段17から指示され、各モータMa、Mbが同期駆動して特定の工具3を収容するポット4を割り出して取り出し位置Pに移動させるためにチェーン7を周回運動させる。
即ち、マスターモータ系Aとスレーブモータ系Bにおいて、各位置制御部19A、19Bで、図示しない検出器またはマスターモータMaに設けたエンコーダ(図示せず)により、チェーン7上の各モータMa,Mbと交換すべき工具3を収納したポット4との位置関係を割り出す(ステップ102)。そして、これを位置信号として速度制御部22A、22Bと同期誤差算出手段21とに出力する。マスターモータ系Aでは位置信号を係数補正手段20において工具マガジン5の駆動構造やチェーン7の材質や寸法、処理方法等に基づいて予め設定した補正係数1/K1を乗算したものを同期誤差算出手段21に位置信号として入力する。
同期誤差算出手段21では、マスターモータ系Aとスレーブモータ系Bの各位置信号の差分を演算して同期誤差信号を得て(ステップ103)、補正値算出手段23における演算速度誤差算出手段25に入力する。演算速度誤差算出手段25では同期誤差信号から演算による速度誤差を演算する。
一方、マスターモータ系Aとスレーブモータ系Bにおける速度制御部22A、22Bでは、マスターモータMa、スレーブモータMbからのフィードバック信号により各モータMa、Mb及び各モータMa,Mbで駆動される領域のチェーン7の速度をそれぞれ設定する。各速度制御部22A、22Bで得られた速度信号は補正値算出手段23における実際速度誤差算出手段24に入力して、実際の速度誤差を演算する(ステップ105)。
次に、演算による速度誤差と実際の速度誤差とを速度補正演算手段26に入力して、メモり26aに予め記憶した速度誤差パラメータのデータと演算による速度誤差及び実際の速度誤差の差分との関係から速度補正指令値を求める(ステップ106)。
得られた速度補正指令値は加算器を介してスレーブモータ系Bの速度制御部22Bにフィードバックして、スレーブモータMbからのフィードバック信号によるスレーブモータMbの速度を補正する(ステップ107)。また、速度補正指令値は補正電流値Edに変換して比較判別手段27へ入力する。
比較判別手段27では、この補正電流値Edが、予め設定されたスレーブモータMbを流れる電流値Ebに対して加算可能な補正許容値内か否かを判別する(ステップ108)。そして、補正電流値Edが補正許容値を越える場合にはスレーブモータMbに過大な電流が流れてショート等のおそれがあるので、異常として各モータMa,Mbを停止させる(ステップ109)。補正電流値Edが補正許容値の範囲内である場合には正常であるとし、係数補正手段27aで補正係数K2を乗算して補正電流値Ed′としてスレーブモータ系Bの電流制御部30Bに入力する。
一方、マスターモータ系Aとスレーブモータ系Bでは、速度制御部22A、22Bから出力される速度信号を電流制御部30A、30Bで電流値Ea、電流値Ebに変換する。マスターモータ系Aでは、電流制御部30Aで変換した電流値Eaをアンプ33Aで増幅してマスターモータMaを駆動させる。スレーブモータ系Bでは、電流制御部30Bで変換した電流値Ebに補正電流値Ed′を加算し(ステップ110)、補正電流値Ecをアンプ33Bで増幅してスレーブモータMbを駆動させる(ステップ111)。
なお、各アンプ33A、33Bでは、各モータMa,Mbに流す電流値Ea、Ecを電流制御部30A、30Bにフィードバックさせて電流量を確認する。また、駆動されるマスターモータMa,スレーブモータMbによって、交換すべき工具3を収納したポット4の位置情報を位置制御部19A、19Bにフィードバックさせる。
このようにして、マスターモータMa、スレーブモータMbをフィードバック制御しながら、マスターモータMaの駆動を基準にしてスレーブモータMbを同期駆動させるように補正電流量Ecを制御し、チェーン7を周回運動させて交換すべき工具3を収納したポット4を取り出し位置Pに移動させて停止させる。



上述のように本実施形態によるチェーン式工具マガジン5の同期制御装置16によれば、マスターモータMaの駆動を基準にしてスレーブモータMbを供給する補正電流量Ecを調整することで同期駆動させることができ、チェーン7の張力の変動を抑制してほぼ均一に保つことができてチェーンの破損やスレーブモータMbの過電流を抑制できる。そして、マスターモータMaとスレーブモータMbとで駆動する工具マガジン5のチェーン7の張力や作用力を一定に維持することができ、チェーン7やモータMa,Mbやアンプ33A、33Bを保護できる。これによって、自動工具交換装置6用の工具マガジン5におけるモータ過負荷による一時停止を防止でき、工具マガジン5における所望の工具3の割り出し精度を長時間維持できるという作用効果を奏する。
なお、上述の実施形態による同期制御装置16では、速度補正演算手段26で算出した速度補正指令値をスレーブモータ系Bの速度制御部22Bにフィードバック入力させてスレーブモータMbの速度を補正することによって、スレーブモータMb側の速度制御部22Bで検知する速度信号をマスターモータ系Aの速度制御部22Aで検知するマスターモータMaの速度信号により近似させることができる。そのため、速度補正演算手段26で速度補正指令値を演算して変換した補正電流値Edを比較的小さくして、より確実に比較判別手段27における補正許容値以下に制御できる。
しかしながら、本発明では、必ずしも速度補正指令値をスレーブモータ系Bの速度制御部22Bに入力させなくてもよい。この場合でも、速度補正指令値に相当する補正電流値Ed′が電流制御部30Bに入力されて加算されるから、フィードバック制御により実施形態と同様にスレーブモータMbの同期制御を行える。
なお、上述の実施形態では、補正電流値が補正許容値以下か否かを判別する比較判別手段27を設けたが、メモり26aにおける速度誤差パラメータの設定によっては補正許容値を超えるおそれが極めて小さいので、比較判別手段27と保護回路31を省略し、係数補正手段29を介して電流制御部30Bに入力させるようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、工具自動交換装置6におけるチェーン式工具マガジン5におけるチェーン7の同期制御装置16について説明したが、本発明はこのような装置に限定されることなく、チェーン状部材を複数の駆動源で搬送駆動する装置全般に採用できる。例えば、パンチプレスのツールマガジン等に採用してもよい。
本発明の実施形態による工作機械の自動工具交換装置と工具マガジンの要部を示す説明図である。 図1に示す自動工具交換装置と工作機械の主軸を示す図である。 チェーン式工具マガジンの正面図である。 工具マガジンのポットを取り出し位置に移動させるための同期制御装置のブロック図である。 図4に示す同期制御装置のうちの補正値算出手段の構成を示すブロック図である。 工具マガジンの特定のポットに保持された工具を割り出すための同期制御を示すフローチャートである。
符号の説明
1 マシニングセンタ
2 主軸
3 工具
4 ポット
5 工具マガジン
6 工具自動交換装置
7 チェーン
8 工具交換装置
16 同期制御装置
19A,19B 位置制御部
21 同期誤差算出手段
22A,22B 速度制御部
23 補正値算出手段
24 実際速度誤差算出手段
25 演算速度誤差算出手段
26 速度補正演算手段
27 比較判別手段
30A、30B 電流制御部
Ma マスターモータ(マスタ側駆動源)
Mb スレーブモータ(スレーブ側駆動源)

Claims (6)

  1. 搬送物の保持具を複数備えたチェーン状部材を駆動させるマスタ側駆動源とスレーブ側駆動源とを備えていて、マスタ側駆動源及びスレーブ側駆動源を同期制御してチェーン状部材を移動させて搬送物を移送するようにした同期制御装置において、
    前記マスタ側駆動源に対する搬送物の位置情報及び前記スレーブ側駆動源に対する搬送物の位置情報から位置偏差を求める同期誤差算出手段と、
    前記位置偏差から前記マスタ側駆動源及びスレーブ側駆動源の演算による速度偏差を求める演算速度誤差算出手段と、
    前記マスタ側駆動源及びスレーブ側駆動源の速度情報から実際の速度偏差を求める実際速度誤差算出手段と、
    前記演算による速度偏差と実際の速度偏差との差分である速度誤差に対して予めメモリに記憶した速度誤差パラメータに基づいて前記スレーブ側駆動源の速度補正指令値を求めて補正電流値に変換する速度補正演算手段とを備え、
    前記補正電流値を前記スレーブ側駆動源に供給することで前記マスタ側駆動源及びスレーブ側駆動源を同期制御するようにしたことを特徴とする同期制御装置。
  2. 前記速度補正演算手段で変換された前記補正電流値が予め設定された補正許容値以下であるか否かを判別する比較判別手段を更に備えていて、前記補正電流値が補正許容値以下である場合にスレーブ側駆動源の速度制御部で得られた速度情報を変換した電流値に加算するようにした請求項1に記載の同期制御装置。
  3. 前記比較判別手段から出力される補正電流値は、係数補正手段によってチェーン状部材の材質や張力に応じた係数を乗算するようにした請求項2に記載の同期制御装置。
  4. 前記速度補正演算手段で得られた速度補正指令値をスレーブ側駆動源に接続された前記速度制御部に入力させて前記速度情報を補正するようにした請求項1乃至3のいずれかに記載の同期制御装置。
  5. 前記マスタ側駆動源及びスレーブ側駆動源に対する搬送物の位置情報をそれぞれ割り出す位置制御部と、前記マスタ側駆動源及びスレーブ側駆動源の速度情報をそれぞれ検知する速度制御部とを更に備えている請求項1乃至4のいずれかに記載の同期制御装置。
  6. 前記搬送物はチェーン状部材に所定間隔で保持された工具である請求項1乃至5のいずれかに記載の同期制御装置。
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