JP4321730B2 - 車両のドアロック装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は車両のドアロック装置に関し、特に、車両のバッテリ電圧が所定電圧以下に低下して、車両のドアの施錠、解錠を無線方式で自動的に行う車両の電子式キーシステムが不作動になった時に、より具体的にいえば、車両に固有のコードを割り当てられた電子式キーすなわちエントリキー(携帯送受信機付き)を携帯した使用者(運転者)が予定距離以上車両から離れたら車両のドアを自動的に施錠し、反対に予定距離内に近付いたらドアを自動的に解錠する車両の電子式キーシステムが不作動になった時に、あるいはメンテナンス時に有効となる車両のドアロック装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来は、イグニッションキーと共通の機械式キーをドアのキーシリンダに差し込んで、ドアのロック、アンロックをするのが一般的であったが、近年、該イグニッションキーをドアのキーシリンダに向けて、該キーの把手部分に設けられたボタンスイッチを押し、該キーに記憶されたコードを送信させ、車両に記憶されたコードと照合することにより、遠隔操作で、ドアをロック、アンロックする方式も多用されている。
【0003】
また、例えば、特開平5−106376号公報や特開平10−25939号公報に記されているような電子式キーシステムが提案されている。これらの公報には、ある予定距離範囲内で受信可能な送信要求信号を、車両に設けた車載送信機から間欠的に送信し、車両の使用者が携帯するエントリキーが前記送信要求信号の受信可能範囲内にあって前記送信要求信号が受信されると、これに応答して返送信号を返送させ、車両側の車載受信機がこの返送信号を受信すると、この返送信号が正規なものかどうかを判定し、正規の信号である時は当該車両のドアを自動的に解錠し、一方前記返送信号が正規のものでないときや、前記エントリキーが前記送信要求信号の受信可能範囲外にあって前記車載受信機が前記返送信号を受信しないときは前記ドアを施錠する、いわゆるウエルカム機能を備えた電子式キーシステムが開示されている。
【0004】
この電子式キーシステムによれば、車両の使用者はエントリキーを携帯しているだけで、何等の注意も操作もする必要なしに、車両から予定距離以上離れればドアが自動的に施錠され、反対に予定距離範囲内に近付けば自動的にドアが解錠されるので、ドアの施錠忘れを無くし、盗難などを効果的に防止できると共に、車両に戻ったときに解錠する手数が省けるという利便性が期待される。また、電子式キーは機械式キーに比べて複製品を作るのが難しいことや、電気駆動で自動的にロックをすることができる等の理由で、盗難防止の点でも効果が大きいと考えられる。
【0005】
一方、通常は、ドアキーシリンダとドアロック機構との機械的な連結を遮断し、ドアキーシリンダを回転操作しても空打ち状態となるようにして、ドアの施錠および解錠をできなくすることにより、ドアキーシリンダが破壊されたり、あるいは偽造メカニカルキーが使用されたりして、他人が車両に侵入するのを防止する技術、いわゆるデットロックシステムがある。
そこで、前記の技術を前記電子式キーシステムと組み合わせると、利便性と盗難防止性を兼ね備えたドアロックシステムが提供できるものと考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、長期間駐車してバッテリが自然劣化してしまう等の理由により、バッテリ上がり状態、すなわちバッテリ電圧がほぼ0Vになった場合には、エントリキーおよび機械式キーの双方で、ドアを解錠および施錠できなくなるという問題が発生する。また、車両のバッテリを交換する時に、バッテリを車両からはずすと、ドアを自動的に施錠したり、解錠したりすることができなくなるという問題もある。なお、本発明と関連する先行技術として、例えば特開平11−2051号公報に記されたものがある。
【0007】
本発明の目的は、前記した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、電子式キーシステムの利便性と、通常はドアキーシリンダとドアロック機構との機械的な連結を遮断することによる盗難防止性を兼ね備えると共に、バッテリ上がり時においても、確実にドアの施錠および解錠をすることができるドアロック装置を提供することにある。また、バッテリが不意に車両から外されても、解錠される恐れのないドアロック装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、携帯式電子キーとの無線通信に基づいてコード照合を行い、ドアロック機構の制御を行う車両のドアロック装置において、車両のバッテリ電圧が所定電圧値以下になったか否かを監視する手段と、ドアキーシリンダとドアロック機構との間の連結を、連結状態と遮断状態とに切換える切換え手段と、前記バッテリ電圧が前記所定電圧値以下になった時に、前記切換え手段を作動させる手段とを具備し、前記バッテリ電圧が前記所定電圧値以下になった時に、ドアキーシリンダとドアロック機構とを連結状態にするようにした点に第1の特徴がある。
【0009】
また、車両のバッテリ電圧が所定電圧値以下に急激に変化したか否かを監視する手段をさらに具備し、前記バッテリ電圧が前記所定電圧値以下に急激に変化した時には、ドアキーシリンダとドアロック機構とを遮断状態に維持するようにした点に第2の特徴がある。
【0010】
さらに、前記コード照合が一致し、ドアが解錠され、エンジンフードが開かれた後に前記バッテリ電圧が前記所定電圧値以下に急激になった時には、ドアキーシリンダとドアロック機構とを連結状態にするようにした点に第3の特徴がある。
【0011】
前記第1の特徴によれば、通常はドアキーシリンダとドアロック機構との連結が遮断されているので、ドアキーシリンダを回転操作しても空打ち状態となり、ドアキーシリンダが破壊されたり、偽造メカニカルキーの使用による車両侵入や盗難を防止でき、一方車両のバッテリ電圧が所定電圧値以下、すなわちバッテリ上がりになり、電子式キーシステムによるドアの施錠、解錠が不可能になった時には、ドアキーシリンダとドアロック機構との連結が成立するので、従来と同様に、メカニカルキーでドアロックシリンダを操作することにより、確実にドアの施錠、解錠が可能になる。したがって、利便性、盗難防止性、および信頼性の高いドアロック装置を提供することが可能になる。
【0012】
前記第2の特徴によれば、盗難によってバッテリが車体から外されて、バッテリ電圧が前記所定電圧値以下に急激に変化した時には、たとえバッテリ電圧が所定電圧値以下に変化したとしても、ドアキーシリンダとドアロック機構とは連結状態にならず遮断状態に維持されるので、盗難が車体の内部にまで及ぶのを防止することができるようになる。
また、第3の特徴によれば、車両のメンテナンス時にバッテリを車両から外した場合には、メカニカルにドアを解錠することができるようになる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明の一実施例を適用した車両用エントリキー装置を詳細に説明するが、具体的説明に入る前に、以下の説明および図面に使用する各種フラグ、ビットが1のときの意味、およびタイマの意味を列記して説明する。
AREC =Aコ−ド受信
ATM =A送信要求信号送信
BCHG =スモールB送信要求信号からラージB送信要求信号送信への切り換え判定開始
BLTM =ラージB送信要求信号送信
BREC =Bコ−ド受信
BSTM =スモールB送信要求信号送信
I(変数)=Aコードの連続受信回数
IMBF =前回(IGN ON時点)でのイモビ判定結果
IMCHK=イモビチェックを開始
IMDONE=イモビチェック済
IMOK =イモビチェック結果
ISR =故障検知中
m(変数)=タイマT−OUTの設定値
MACT =ドアキーシリンダとドアロック機構を連結可、およびバックアップモータ作動許可
MOD(n,m)=除算n/mの余り
MU =マニュアルモード
n(変数)=送信すべき送信要求信号の種別設定用
OUT =A送信要求信号通信エリア外にある
RCHK =車両近傍不存在判定タイマT−OUTが始動済
RF1/2=リフレッシュ手順1/2の処理済
T−BCHG=B送信要求の変更設定タイマ
T−IMCHK=イモビチェック時間設定タイマ
T−OUT=A送信要求信号通信エリア外を判定する時間設定タイマ
VCHK =バッテリ電圧チェックの開始
VDONE=バッテリ電圧チェック済
送信要求信号タイマ割込み許可ビット=送信要求信号送信のタイマ割込み許可
まず、図1のブロック図を参照して、本発明の一実施例を適用した車両遠隔制御システムについて説明する。
【0014】
スマートエントリユニット1は、車両のバッテリなどの電源回路2、LF送信回路9a〜9cに接続される入出力回路3、後述するドアロック制御ユニット10に通信線32を介して接続されるバス通信回路4、記憶回路5、MOSFET6、入力回路7、およびこれらに接続され種々の制御を行うCPU8から構成され、さらに該CPU8にはRF受信回路9fが接続されている。また、前記入力回路7には、後述するエントリキー50から、手動操作によって送信されるマニュアルコードのみに応答するマニュアルモードに設定するためのマニュアルSW7a、ドアの施錠/解錠状態を検出するドアの個数に応じた個数のドアロックSW7b、同個数のドアSW7c、エンジンフードSW7d、ドアキーシリンダSW7e、およびトランクSW7fなどが接続されている。なお、ドアSW、エンジンフードSW、トランクSWは、それぞれ、それらの開閉状態を検出するSWであり、またドアキーシリンダSWは、ドアキーシリンダがロックまたはアンロック側に操作されたことを検出するSWである。
【0015】
通常は車両の運転者が保持管理するエントリキー50は、RF信号をアンテナを介して送信するRF回路51、ブザーなどの警報、表示器52、前記LF送受信回路9a〜9cから発信されたLF信号を受信して信号処理をする整流トリガ(TRIG)回路53、CPU54、電池55、および手動でドアをロックしたり、アンロックしたりするマニュアルコードを送信するための手動スイッチ56、57、ならびにこのような手動操作を許可、禁止するためのスイッチ58等から構成されている。なお、前記スイッチ56,57を1個のスイッチに統合し、操作ごとにロック、アンロックを繰り返されるようにすることもできる。
【0016】
前記ドアロック制御ユニット10は、スマートエントリユニット1との間で、通信線32を介して信号の送受信をするバス通信回路11、電源回路12、記憶回路(EPROM)13、A/D変換回路14、シルコンSWの状態信号を入力する入力回路15、スマートエントリユニット1からのロック、アンロック指令に基づいて動作するドアロック用モータドライバ16、該ドアロック用モータドライバ16によって駆動されるロック用モータ17、車両のバッテリが所定電圧以下になったことがスマートエントリユニットから通知されると動作するバックアップ用モータドライバ18、および該バックアップ用モータドライバ18により駆動されるバックアップ用モータ19、および前記各ドライバ等の動作を制御するCPU20から構成されている。
【0017】
次に、前記スマートエントリユニット1とエントリキー50の動作の概要について、図2、図3のタイミングチャートおよび図13の概念図を参照して説明する。図2はエントリキー50を所持している人(以下では、単に「エントリキー」ということがある)が遠方から車両1に近づいて乗車する時の接近検知に、また図3はこれとは逆に降車後に車両1から離れていく時の離隔検知にそれぞれ応答して車両のドアの施錠・解錠を制御するウエルカム機能を説明する図である。これらの図において、各送信要求信号の高さは信号の強さすなわち受信可能範囲(距離)の大きさを表している。
【0018】
エントリキーが車外にあり、かつ車両から十分に離れていてドアがロックされている降車または駐車状態においては、図2の左端に示されているように、車両からA送信要求信号(例えば、100KHz)が、第1の予定時間間隔(y秒間隔)で、図13に符号Aで示す最大通信エリア(受信可能範囲:例えば、4〜5m)を有する強度で発信されている。エントリキーを所持している人が、車両からA送信要求信号の通信エリアA内の距離にまで接近してきて、該エントリキーが時刻t1 に前記A送信要求信号を受信すると、これに応答してエントリキーは、前記A送信要求信号の受信を示すAコードを含む返送信号(以下、単に「Aコード」ということがある)を返送する。返送信号のフォーマットについては、図14を参照して後述する。
【0019】
車両側でこの返送信号を受信し、正規の返送信号であると判定されると、車両からは時刻t2 にBラージ送信要求信号(図13に符号BLで示す、例えば約1mの受信可能範囲を有する:例えば、300KHz)を第2の予定時間(x秒)間隔で発信する。ここでy>xであり、図示の例ではy=3xに設定されている。時刻t3 で、エントリキーが前記Bラージ送信要求信号を受信すると、エントリキー50はこれに応答したBコードを含む返送信号(以下、単に「Bコード」ということがある)を返送する。該Bコードを含む返送信号が正規の返送信号であると判定されると、車両のドアロックがアンロックにされる。
【0020】
そこで、時刻t4 にドアが開けられ(ドアSWオン)、次いで時刻t5 に該ドアが閉められると、乗員が乗車し終ったと判断され(乗車検知)、当該車内を通信エリア(図13の通信エリアI)とするI(イモビ)送信要求信号が発信される。エントリキーが該I送信要求信号に応答したIコード(イモビコード)を含む返送信号を送信すると、車両側ではその正当性を確認するイモビチェック(イモビコード判定)を実行し、Iコードが一致すると、I送信要求信号の送信が禁止されると共に、時刻t6 にFI−ECU33をエンジン作動可能状態にする。
【0021】
続いて時刻t7 に、イグニッションSW(IGN.SW)がON位置まで回転されると、AおよびB送信要求信号の送信が停止されると共に、後述するリフレッシュ2処理が実行される。なおAおよびB送信要求信号の送信停止は、Iコードの一致またはドアの開閉に伴うドアスイッチのオン・オフ変化やイグニッションスイッチの操作などの乗車検知に応答して実行することもできる(図2の二点鎖線に対応)。
【0022】
次に、走行していた車両1が停車され、図3に示されているように、時刻t1 にIGN.SWがON位置からACC位置に回動されると、FI−ECU33は、イモビ機能によりエンジン作動不能状態にされる。時刻t2 に、ドアがアンロック状態で、ドアSWがオフ(ドア閉)からオン(ドア開)になると、乗員が降車しようとしていると判断されてBスモール送信要求信号(図13に符号BSで示し、例えば約0.5mの受信可能範囲を有する:例えば、300KHz)の送信が開始される。なお、ここでBラージ送信要求信号とBスモール送信要求信号は、共にエントリキーからの、Bコードを含む返送信号を要求する信号であり、受信可能範囲が異なるのみで、他は同一である。その後は予定の時間間隔(x秒)で、Bスモール送信要求信号が車両から送信される。さらに時刻t3 にドアSWがオン(ドア開)からオフ(ドア閉)に変化するのに応答して、I送信要求信号も予定の周期で送信され始める。
【0023】
エントリキーが車外に出ると、該エントリキーはI送信要求信号を受信しなくなる一方、前記Bスモール送信要求信号を受信するようになり、この受信に応答してBコードを含む返送信号を返送する。時刻t4 に、該Bコードを含む返送信号が受信されてその正当性が判定されると、A送信要求信号が出力され始める一方、I送信要求信号の送信が停止される。エントリキーはAおよびBスモール送信要求信号を受信している間中は、その応答であるAおよびBコ−ドを含む返送信号を返送しつづける。
【0024】
エントリキーが車両から次第に離れて、図13のBSエリアの外に出るとBスモール送信要求信号は受信されなくなるので、Bコ−ドの返送はなくなる。返送されたAコードを受信した後(図3の時刻t5 から)、予定時間(例えば、図3に示すように、30秒間)Bコードが受信されないと、Bスモール送信要求信号の送信がBラージ送信要求信号の送信に切り換えられる。車両側で、Aコードの受信とそのウエルカムコード判定のみが行われ、Bコードが予定期間の間受信されなくなると(実施例の場合は、Aコードが連続して受信される間、すなわち、y秒間の間にBコードが一度も受信されないと)、最後のAコード判定時刻t7 においてドアがロックされる。
【0025】
エントリキーが車両から十分離れ、A送信要求信号も受信しなくなり、したがってエントリキーがAコードを返送しなくなってからT−OUTタイマの設定時間(m秒)が経過した時刻t8 以降は、A送信要求信号のみが予定周期y秒で間欠送信されるようになる。なお、変形例として、図3に点線で示すように、Bコ−ドが受信予想時刻に受信されなかった直後のAコ−ド受信時刻t5 でドアをロックしてもよい。
【0026】
次に、図4および図5のフローチャートを参照して、前記スマートエントリユニット1の動作の概要を説明する。
【0027】
当該システムに通電された時点で、システム全体の初期化が行われる(ステップS1)。ステップS2では、イグニッションスイッチ(以下、IGN.SW)がオンにされているか否かが判断される。図3のt1 時点で、停車のために乗員が該IGN.SWをオフにすると、手順はステップS3に進んでリフレッシュ1の処理、すなわちイモビ(盗難防止)システムに関する各種フラグの初期化が行われる。ステップS3の処理については、図7を参照して後述する。
【0028】
次のステップS5では、ドアがアンロック状態か否かの判断がなされ、ステップS6では、ドアSWがオンからオフに変化したか否か(すなわち車両のドアが開状態から閉じられたか)の判断がなされる。降車のためにドアを開閉するまでは、ステップS6の判断は否定であるから、処理はステップS9へジャンプし、ドアの施錠・解錠の手動スイッチ操作のみが可能なマニュアルモードに切換えるためのマニュアルSW7aがオンであるか否かが判断される。通常は、該マニュアルSW7aはオフにされている(すなわち、マニュアルモードが選択されていない)から、この判定は否定になる。ステップS10では、ドアSWがオフからオンに(すなわち、ドアが閉から開に)されたか否かが判断される。
【0029】
降車のために乗員がドアを開けると、ドアスイッチがオフからオンに変化するのでステップS10の判定が肯定になり、ステップS11においてBRECフラグが1かどうか(すなわち、Bコ−ドが受信されたかどうか)が判定される。初めは受信されないのでステップS12へ進んで、BSTMフラグが1に、また送信すべき送信要求信号の種別(A、Bスモール、Bラージのいずれか)を設定するための変数nが0にされる。
【0030】
該ステップS12は、どの送信要求信号を送信するかの選定をする処理であり、後述の説明から明らかなように、ここでは受信可能範囲の小さいBスモール送信要求信号送信を設定している。ステップS13では、送信要求信号送信処理の実行を許可するタイマ割込み許可ビットがセットされ、前記割込みによる送信要求信号送信が可能にされる。
【0031】
つぎのステップS14では、受信されたコード信号を、車両側の記憶回路5に予め記憶されたIDコードと比較して、正規のIDコードが受信されたか否かが判断され、判断が肯定の場合は、次のステップS15で、機能コードが何であるかが判定される。すなわち、エントリキー50からの返送信号(AまたはBコード)、または手動操作のためのマニュアルコードが受信されたか否かの判定がなされる。最初は、ステップS14の判断は否定であるからステップS15Aへ進み、IMCHKフラグを参照してイモビチェックが行なわれているかどうかを判定する。この段階ではイモビチェックは行なわれていないから、処理はステップS30(図5)へジャンプするが、ステップS30の判断も否定になるのでフローS41に進む。フローS41の処理では、一定時間以上前記コードが受信されない時に、ウエルカム機能に関するフラグがイニシャライズされる。
【0032】
具体的には、ステップS31でOUTフラグを参照してエントリキーがA送信要求信号の受信可能範囲外であるか否かの判断がなされる。最初は、A送信要求信号の受信可能範囲外である旨の記録はされていない(すなわち、OUTフラグ=0)ので、ステップS32でRCHKフラグが1である(エントリキーが車両の近傍に存在しないことを判定する時間設定用のT−OUTタイマが始動されている)か否かの判断がなされ、この判断が否定の時にはステップS33に進んで、T−OUTタイマにm秒が設定されて前記T−OUTタイマが始動される。
【0033】
このmは、m秒>y(=3x)秒≧z秒の関係を満足する大きさであるのが望ましい。ここで、図2に示されているように、yはA送信要求信号の送信間隔(または周期)、xはB送信要求信号の送信間隔であり、またzはI(イモビ)送信要求信号の送信間隔である。ステップS34では、RCHKフラグが1にされる。
【0034】
つぎのステップS35では、前記設定時間mが経過して前記T−OUTタイマが0になったか否かの判断がなされる。初めは上記時間mが経過していないのでステップS2へ戻る。
【0035】
乗員が降車し終ってドアが閉じられると、ドアスイッチがオンからオフに変化するのでステップS6の判断が肯定になり、ステップS7に進んでリフレッシュ1のフラグが0にされる。次のステップS8では、I送信要求信号送信処理が実行されるのを許可するタイマ割込み許可ビットがセットされ、このタイマ割込みによるI送信要求信号の送信が可能になる。その後、処理はステップS9、S10、S14、S15A、S30およびフローS41を経てステップS2へ戻る。
【0036】
エントリキー50が車外へ移動されると、Bスモール送信要求信号が受信されるのでエントリキーはBコ−ドを返送する。エントリキー50から返送されるIDコ−ドが車両側の受信機で受信され正規であると判定されると、ステップS14の判断が肯定になる。これにより、処理はステップS15に進んで、受信したコードが、エントリキー50から送信された、ドアのロック・アンロック用手動スイッチの操作によるマニュアルコードであるか否かの判断がなされる。この判断が肯定の場合にはステップS16に進んで、マニュアル処理がなされる。
【0037】
ここでは送信要求信号の受信に応答したBコードであるから、前記ステップS15の判断が否定になり、処理はステップS17に進んでマニュアルSWがオンにされているか否かが判断される。そして、該ステップS17の判断が肯定の時はステップS2に戻るが、ここでも否定になるのでステップS18に進んで、ウエルカムコード判定の結果に基づいて車両ドアのロック・アンロックを実行するウエルカム処理(図9および後述の説明参照)が実行される。
【0038】
なお前記ステップS14の判断が否定の時には、前述のステップS15Aの判断を実行し、後者の判断が否定なら前述のように図5のステップS30に進んで前述の処理が実行され、また一方後者ステップの判断が肯定ならステップS16Aでイモビチェックを行う。イモビチェックについては、図11を参照して後述する。
【0039】
次に図9および10を参照して、図4のステップS18のウエルカム処理の動作を、まず乗員がエンジンを停止して降車し、エントリキーが車両から遠ざかる場合について説明する。前述のように、乗員の降車が判定されると、ステップS12(図4)でBスモール送信要求信号送信が選択され、nが0にリセットされると共に、ステップS13でタイマ割込みによるB送信要求信号送信が可能化される。そして、対応するBコードの受信に応答してステップS18のウエルカム処理が始まる。
【0040】
まずステップS171では、エントリキーから返送されて車両側で受信されたAコードが一致したか否かの判断がなされるが、初めはA送信要求信号は送信されないので、この判定は否定になり、処理はステップS201へ進む。ステップS201で、受信したBコードが一致していると判断された時には、ステップS202に進んで、Bコ−ド受信を示すBRECフラグが1にされ、同時にAコ−ドの連続受信回数を示すIが0にされる。次のステップS204では、ドアがアンロックされる。
【0041】
その後につづく、点線SDで囲まれたステップS206〜208では、ドアがアンロックされた(ステップS204)後、エンジンフードが開かれると、ドアキーシリンダとドアロック機構とが連結可能となる処理を示している。すなわち、ステップS206ではエンジンフードSWがオン、すなわち開であるか否かの判断がなされ、この判断が肯定の時にはステップS207に進んでMACTフラグが1にされる。すなわち、エンジンフードが開いた時に、ドアキーシリンダと後述するドアロック機構とが連結される。ステップS208では、エンジンフードSWタイマ割込み許可ビットがセットされる。該エンジンフードSWタイマ割込み処理については、図18を参照して後述する。
【0042】
なお、ステップS206の判断が否定の時には、前記ステップS207、S208をジャンプして、ステップS209に進む。ステップS209では、ARECフラグが1であるか否かの判断がなされるが、この時点ではAコ−ドは受信されておらず、この判断は否定になるのでステップS210に進んでATMフラグが1にされてA送信要求信号の間欠送信が可能になる。ステップS211では前記nが0にされる。ステップS212では、I送信要求信号タイマ割込み許可ビットをクリアしてI送信要求信号の送信を禁止する。ステップS214ではBCHGフラグを0にする。Bコ−ドが連続受信されている間は上記の処理が繰り返される。
【0043】
ここで前記A送信要求信号に応答してエントリキーから返送されたAコ−ドが受信されると、ステップS171の判定が肯定になるので、処理はステップS172に進み、ARECフラグを1にし、OUTフラグおよびRCHKフラグを0にして、エントリキー50がA送信要求信号の受信可能範囲内にあることを登録し、タイマT−OUTをリセットする。ステップS173では、Aコードの連続受信回数を示す変数Iに1を加算して更新する(このとき、Iは1になる)。ステップS174では前記変数Iが2(1例として)になったかどうかを判定するが、最初は2にならないのでステップS180へジャンプする。
【0044】
ステップS180では、Bスモール送信要求信号の選択を指示するBSTMフラグが1であるか否かの判断がなされる。今はBSTMフラグは1であるのでこの判断は肯定となり、処理がステップS181に進んで、B送信要求信号のBスモールからBラージへの切り換えを開始するBCHGフラグが1であるか否かの判断がなされる。BCHGフラグは0にされているので、ステップS182に進んでBCHGタイマが例えば30秒に設定される。
【0045】
この設定時間は、その間にエントリキーが車両から十分に離れてBラージ送信要求信号の受信可能範囲外へ出てしまうことが期待できるように、例えば経験的または実測に基づいて選定されることができる。その後、処理はステップS184に進んでBCHGフラグが1にされる。次に、ステップS185で、BCHGタイマが0になったか否かの判断がなされる。初めは0でないので、ステップS2へ戻る。
【0046】
その後、エントリキーからのAコ−ドが受信されると、処理はステップS174からステップS180へジャンプし、さらにステップS181からステップS185へジャンプする。前にBCHGタイマに設定された時間(30秒)が経過するまではステップS185の判定が否定になるので直ちにステップS2へ戻るが、前記設定時間が経過すると、ステップS185の判定が肯定になる。
【0047】
その結果、処理はステップS186に進んでBスモール送信要求信号を選択する前記BSTMフラグが0にされ、ステップS187ではBラージ送信要求信号を選択するBLTMフラグが1にセットされる。その結果、タイマ割込みによってBラージ送信要求信号が送信されるようになるが、このときはエントリキーは十分に車両から離れてその受信可能範囲外へ出ているので、Bラージ送信要求信号を受信することはできず、したがって返送信号であるBコ−ドは返送されない。
【0048】
エントリキーがBスモール送信要求信号の受信可能範囲(図13参照)外へ遠ざかると、車両側ではBコ−ドが受信されず、Aコ−ドのみが連続して受信されるようになるので、ウエルカム処理ではステップS171の判定のみが連続して肯定となるようになる。その結果、ステップS173で変数Iが2に更新されてステップS174の判定が肯定になり、処理はステップS176に進んでドアがロックされる。
【0049】
エントリキーがさらに車両から離れると、ついにはA送信要求信号も受信しなくなり、Aコ−ドの返送もなくなる。この状態での処理は、図4のステップS14の判定が否定になってステップS15Aから図5のS30へ進むようになり、フローS41で、前述したようなステップS31、S32の判定が行われ、ステップS33でT−OUTタイマにm秒が設定される。そして、ステップS35の判定が否定の間はステップS2へ戻って循環する。
【0050】
Aコードの返送がなく、図5のフローチャートにおいて、T−OUTタイマに設定された時間m秒が経過して前記ステップS35の判断が肯定になると、すなわちエントリキー50からの返送信号がm秒間受信されないと、処理はステップS36〜S39に進んで、ウエルカム処理に関するフラグである、AREC,BREC,BLTM,BSTMフラグが、それぞれ、0にイニシャライズされると共に、ステップS40に進んで、OUTフラグが1にされ、エントリキー50がA送信要求信号の受信可能範囲外であることが記録される。その後、最初のステップS2へ戻って前述の処理を繰り返す。
【0051】
このときはBLTMおよびBSTMフラグが共に0にされているので、図3のt8 より後、図2のt1 以前の状態に相当し、A送信要求信号のみが間欠送信されている。もちろん、この間はA送信要求信号はエントリキーによって受信されないので、Aコードは返送されない。
【0052】
つぎに、エントリキー50が遠方から車両に近付いて乗員が乗車する場合について説明する。エントリキーがA送信要求信号を受信しない遠距離位置から同信号の通信範囲内の位置にまで近付くとまずA送信要求信号が受信され、これに応答してエントリキーがAコ−ドを返送する。車両側では正規なIDコードが受信されるので、ステップS14の判定が肯定となって処理はステップS15に進み、受信したコードがマニュアルコードであるか否かの判断がなされる。
【0053】
この判断が肯定の場合にはステップS16に進んで、マニュアル処理がなされる。ここではマニュアルコ−ドの受信でないから、前記ステップS15の判断が否定になり、処理はステップS17に進んでマニュアルSWがオンにされているか否かが判断される。そして、該ステップS17の判断が肯定の時はステップS2に戻るが、ここでは否定になるのでステップS18に進んで図9のウエルカム処理が実行される。
【0054】
ウエルカム処理では、ステップS171の判定が肯定、ステップS174の判定は否定になるので、処理はステップS180へジャンプされる。この時はステップS180の判定も否定であるので、ステップS188でBLTMフラグが1かどうかを判定する。この段階では、BLTMフラグは1にされていないので、処理はステップS189へ進み、BLTMフラグが1にされてBラージ送信要求信号送信が選択され、さらにステップS190で変数nに1がセットされる。Aコ−ドのみが受信されている間は上記の処理が繰り返され(ただし、ステップS188の判定は肯定になるので、ステップS189及び190の処理はジャンプされる)、A送信要求信号およびBラージ送信要求信号がそれぞれ予定の周期で間欠送信される。
【0055】
使用者が乗車のためにさらに車両に近付くと、エントリキーは車両から発信されるBラージ送信要求信号をも受信するようになり、Bコードを返送するようになる。返送されたBコ−ドが車両側で受信されると、ステップS171の判定が否定、ステップS201の判定が肯定になり、ステップS204でドアがアンロックされる。この時、エンジンフードが閉じているとステップS206の判断は否定になりステップS209に進む。このときは既にAコ−ドが受信されているのでステップS209の判定が肯定になり、ステップS212でI送信要求信号の送信を禁止する。
【0056】
乗員が車両のドアを開けて車内にはいり、ドアを閉めると、ステップS6(図4)の判定が肯定になり、ステップS8で、I送信要求信号の送信を許可するタイマ割込み許可ビットがセットされ、I送信要求信号の間欠送信のタイマ割込みが許可される。なおこの状態では、エントリキーはAおよびB送信要求信号を受信しないので(これらの送信要求信号は車外に向けて送信されるから)、車両側ではAコードおよびBコ−ドはいずれも受信されない。
【0057】
エントリキー50がこのI送信要求信号を受信してIコ−ドを返送し、これが車両側で受信されると、メインフローのステップS14、S15およびS17を経た後、図9のウエルカム処理に入る。そしてステップS171、S201の判定が否定になるので、図10のステップS221に進む。なお、図10の鎖線SCで囲まれた各処理は既知のイモビライザ機能の処理である。
【0058】
前記ステップS221では、イモビチェックが済んでいることを示すIMDONEフラグが1であるか否かの判断がなされる。この時点では前記判断は否定であるからステップS222に進んでイモビチェックが行われる。このイモビチェックでは、図11を参照して詳細に後述するように、受信したIコ−ドが正当なものか否かが判定され、正当なものであるときは、これを示すIMOKフラグが1にされる。つぎのステップS223では、イモビチェックの結果がOKか否かの判断がIMOKフラグを参照して行なわれる。
【0059】
前記ステップS223の判断が否定の時には、ステップS227でエンジンを不作動状態にするが、判断が肯定の時にはステップS224に進んでエンジンの始動を許可する。ステップS225ではATMフラグが0にされ、さらにステップS226ではARECフラグが0にされる。なお、この時点で、BLTMフラグを0にして、送信要求信号の送信を停止することも可能である。つぎにIコ−ドが受信されたサイクルで、前述と同様にして処理がステップS221に達すると、この判断は肯定になるので、ステップS228へ進み、I送信要求信号のタイマ割込み許可ビットをクリアしてI送信要求信号の間欠送信を禁止する。
【0060】
なお前記IMOKフラグの情報は、通信線(バス)32を介してFI−ECU33へ伝送される(図1参照)。前記FI−ECU33は、前記IMOKフラグの値に応じて、すなわち、その値が1のときはエンジンを作動させるように、また反対に値が0のときはエンジンを不作動にするように、それぞれ燃料ポンプ、燃料噴射装置、点火装置(いずれも図示せず)などを制御する。
【0061】
また、前記図9の鎖線SBで囲まれた各処理は、Bコード送信要求信号の受信可能範囲すなわち受信可能領域に、乗車時と降車時とでヒステリシスを持たせ、降車して車両から離れるときにはBスモール送信要求信号を選択して早期にドアロックを行ない、反対に乗車のために車両に近付くときには、可及的早目にドアのアンロックを行なうためにBラージ送信要求信号を選択するための処理である。
【0062】
乗員が乗り込んでIGN.SWがオンにされると、図4の前記ステップS2の判断が肯定になるのでステップS21へ進む。そして、後で図8を参照して詳述するリフレッシュ2の処理、すなわちウエルカム機能に関するフラグの初期化の動作が行われる。つづくステップS22では、IMOKフラグが1である(すなわち、イモビコード照合が適正だった)か否かの判断がなされる。今は、この判断は肯定であるので、ステップS23に進んで、エンジンを作動可能とする処理が行われる。
【0063】
次のステップS25では、IMDONEフラグ(イモビチェックが済んでいることを示す)も1にされているからこの判定も肯定になり、ステップS28へ進んで、I送信要求信号のタイマ割込み許可ビットがクリアされて同信号の送信が禁止される。
【0064】
なお、前記ステップS25の判断が否定であるときは処理がステップS26に進み、前記ステップS8と同様の処理である、I送信要求信号の送信を許可するタイマ割込み許可ビットがセットされる。つづくステップS27では、図11を参照して後述するイモビチェックの処理がなされる。その後処理はステップS2からステップS22へ進むが、イモビチェック処理においてイモビコ−ドが一致し、正当なキー操作であることが確認されるとIMOKフラグは1にされるからステップS22の判断が肯定になる。
【0065】
そしてステップS23ではエンジン始動可の処理が行われる。同様に前述のイモビチェック処理においてIMDONEフラグも1にされるからステップS25の判定も肯定になり、ステップS28へ進んで、I送信要求信号のタイマ割込み許可ビットがクリアされて同信号の送信が禁止される。車両の運転中はIGN.SWがオンに保持されるので、前述の処理が循環される。
【0066】
IGN.SWがACCまたはOFF位置へ回動されてエンジンが停止されるとステップS2の判定が否定になり、処理はステップS3の側へ進んで前述した降車時の処理が行われる。
【0067】
次に図6を参照して、前述したウエルカム処理で実行される送信要求信号の送信処理について説明する。該送信要求信号送信処理は、x秒毎のタイマ割込みで行われ、対応する送信要求信号送信選択フラグが1であることを条件に、AまたはB(BラージまたはBスモール)送信要求信号が間欠的に送信される。なお、A送信要求信号、Bラージ送信要求信号、Bスモール送信要求信号については、図2、図3、図13などを参照して前述した通りである。
【0068】
まずステップS91では、MOD(n,3)=0が成立するか否かの判断がなされる。該MOD(n,3)は、先にステップS190やS211に関して説明した変数nを3で除算した時の余りを示す。MOD(n,3)=0が成立する時には、ステップS92に進んで、ATMフラグが1であるか否かの判断がなされる。この判断が肯定の時にはステップS93に進んで、A送信要求信号が送信される。
【0069】
一方、前記除算の余りが1または2で、前記ステップS91の判定が否定であるか、またはステップS92の判断が否定の時には、ステップS94に進んでBSTMフラグが1であるか否かの判断がなされる。この判断が肯定の時にはステップS95に進んでBスモール送信要求信号が送信される。ステップS94の判断が否定の時にはステップS96に進んでBLTMフラグが1であるか否かの判断がなされる。この判断が肯定の時にはステップS97に進んで、Bラージ送信要求信号が送信される。ステップS98では、nに1が加算される。
【0070】
次に図7を参照して、ステップS3のリフレッシュ1(図4)の詳細について説明する。ステップS101では、リフレッシュ1の処理が既に済んでいることを示すRF1(リフレッシュ1)フラグが1か否かの判定をされ、これが肯定、すなわち前記処理が終了している場合には、出口(EXIT)に進む。初めは前記判定が否定になるので、ステップS103に進んで、該IMOKフラグが0にされる。ステップS104では、IMDONE(イモビチェック済み)フラグが0にされ、ステップS105では、IMCHK(イモビチェック開始)フラグが0にされる。
この結果、イモビシステムに関するフラグの初期化が終了する。ステップS109では、前記RF1フラグが1にされてリフレッシュ1処理済みが登録され、ステップS110では、RF2フラグが0にされてリフレッシュ2未処理が登録される。
【0071】
次に図8を参照して、前記ステップS21のリフレッシュ2(図4)の処理動作の内容を具体的に説明する。ステップS121では、前記RF2フラグが1であるか否か、すなわちリフレッシュ2の処理が既に済んでいるか否かの判断がなされ、この判断が肯定の場合には、出口(EXIT)に進む。一方、否定の時には、ステップS122,S123,S124を順次実行し、それぞれのステップでATMフラグ、BLTMフラグ、BSTMフラグが0にされる。なお、これらの処理は、前述したように、A、Bラージ、Bスモール送信要求信号の送信を禁止する処理である。
【0072】
次のステップS125、S126では、それぞれARECフラグ、BRECフラグが0にされる。これらの処理は、車両側から送信した送信要求信号に応答してエントリキー50から返送されるコードが車両側の受信機で未だ受信されていないことを登録する処理である。ステップS128では、送信すべき送信要求信号の選定変数であるnが0にされる。
【0073】
ステップS129では、エントリキー50がA送信要求信号の受信可能範囲外にあることを示すOUTフラグが0(否定)にされ、ステップS130では、エントリキー50がA送信要求信号の受信可能範囲内にあるかどうかを検知する制限時間を設定するT−OUTタイマが未だ始動されていないことを表わすために、RCHKフラグが0にされる。ステップS131では送信要求信号送信タイマ割込み許可ビットがクリアされ、前記割込みが禁止される。
【0074】
以上の処理により、ウエルカム機能に関するフラグ等の初期化が終了する。次いで、ステップS135では、前記RF2フラグが1にされてリフレッシュ2処理済みが登録され、ステップS136では、RF1フラグが0にされてリフレッシュ1未処理が登録される。
【0075】
次に図11を参照して、前記ステップS222(図10)のイモビチェックの処理の詳細を説明する。まずステップS230では、イモビチェックが開始されたことを示すIMCHKフラグが1であるか否かの判断がなされる。イモビチェックが開始されておらず、前記判断が否定の時には、ステップS235に進んでイモビチェックタイマT−IMCHKにイモビチェック動作時間(例えば30秒)がセットされる。ステップS236ではIMCHKフラグが1にされる。
【0076】
イモビチェックが開始されており、前記ステップS230の判断が肯定の時にはステップS231に進み、エントリキーから送信されたイモビコードIが、予め車両側の記憶回路5または13に記憶されたコ−ドと一致したか否かの判断がなされる。この判断が肯定の時には、ステップS232に進んでイモビコ−ド照合が確認されたことを示すIMOKフラグが1にされ、さらにステップS233に進む。これにより、前述のように、FI−EUC33はエンジンが作動するように制御する。
【0077】
前記ステップS231の判断が否定の時には、処理がステップS246へ進み、前記IMCHKタイマがタイムアップしたか否かの判断がなされる。この判断が否定ならばイモビチェック処理を抜け、一方前記ステップS246の判断が肯定の時にはステップS233に進む。ステップS233では、イモビチェックが終了したことを示すIMDONEフラグが1にされる。
【0078】
図12は、例えばステップS8、S26(図4)でI送信要求信号送信タイマ割込み許可ビットがセットされた状態で、前記I送信要求信号を間欠送信する処理であり、例えばz秒毎にタイマ割込みがなされる。最初のステップS271でIMDONEフラグを参照してイモビチェックが済んでいるか否かを判定し、済んでいないときにはステップS272に進んでI送信要求信号が送信される。イモビチェックが済んでおり、前記ステップS271の判断が肯定のときは、そのまま何もしないでこの処理を抜ける。
【0079】
図14(a) は、前記実施形態に好適な、エントリキーから送信されるコード信号のコードフォーマット構成の一例を示す図である。なお、コード信号とは、送信要求信号に応答してエントリキーから送信される返送信号、およびエントリキーのマニュアルSWの操作で送信されるマニュアルコードを含めた総称である。同図において、CDAはスタートビット、CDBは識別コード、CDIDは車両毎に固有のIDコード、CDFは機能コードであり、括弧内の数字はビット数の一例を表している。基本的に、IDコードにより、エントリキーが正規なものか否かを判定し、機能コードにより、Aコード(探査コード)かBコード(ドアロック制御基本コード)かを識別している。4ビットの機能コードは例えば、図13の場合はAコード=[1000]、Bコード=[1001]、マニュアルロックコード=[1100]、マニュアルアンロックコード=[1101]とすることができる。
【0080】
また、図14(b) は、前記実施形態に好適な、イモビ(盗難防止)用の返送信号(Iコード)のフォーマット構成の一例を示す図である。周知のように、イモビ用のコード照合は盗難防止の上で極めて重要であるので、他のコードとはその構成を異にするのが望ましい。同図において、CDAはスタートビット、CDBは識別コード、CDIMはイモビ用IDコードである。もちろん、専用のイモビ用IDコードを用いるのではなく、イモビ用返送信号を前述のように他のA、Bコードと同様に機能コード部で識別するようにしてもよい。
【0081】
この車両遠隔制御システムによれば、広い通信エリアのA送信要求信号をエントリキーが受信してその応答を車両に向かって返送し、この返送信号が正当なエントリキーからの応答であることが車両側の判定によって確認された場合のみ、A送信要求信号に対して格段に狭い通信エリアのB送信要求信号を送信することができる。換言すれば、正当なエントリキーを所持しない、当該車両とは無関係の人物や物体が図13のA領域内に存在していても、前記B送信要求信号は送信されることがない。
【0082】
それ故に、実際にドアのロック、アンロックを制御するためのB送信要求信号の送信を必要最小限に抑えて車両バッテリの消費電力量を低減することができる。また、正当のエントリキーを所持したものが車両に近付いたときには、送信要求信号の送信間隔が実質的に小さくなるので、車両に対するエントリキーの位置を正確に判定できる。その結果、前記消費電力量をあまり増やさずに、比較的狭い最適な受信可能範囲と最適な送信時期(間隔)を有するB送信要求信号を送信し、車両からエントリキーまでの距離に応じて適切な車両ドアの自動アンロック、ロックなどの車載機器制御を的確に実施することができる。すなわち、省電力とエントリキーによる的確な車載機器の制御を両立させることができる。
【0083】
次に、ドアロック制御ユニット10(図1参照)のCPU20の本発明に関わる動作を説明する。図15は、バッテリモニタ処理動作を示し、γ秒毎に該ドアロック制御ユニット10の図示しないメイン動作に割込み処理を行う。また、図16は、バッテリ電圧が定格電圧(12V)から降下する態様の種類を示し、同図(a) はバッテリの自然劣化、すなわち時刻t0 から徐々に降下を開始し、時刻t1 で予め定められた第1のしきい値(電圧)8V以下になり、時刻t2 で第2のしきい値の6V以下になり、さらに時刻t3 で、バッテリ交換のためにバッテリが外されて0Vになった場合、あるいはバッテリが放電を続けて時刻t4 で0Vになった場合を示す。また、同図(b) は時刻t5 に盗難によりバッテリが車体から外されて、略γ秒後に急に0Vになった場合、同図(c) は、エンジン始動時に予想以上の電圧降下が発生した場合、例えば極低温時の時刻t9 でスタータモータが回され、エンジンがクランキング状態となり、その後エンジンがかかってバッテリ電圧が8Vを超えた値に回復した場合を示す。なお、曲線aは最小電圧が8V以下、6V以上の場合、曲線bは最小電圧が6V以下になった場合を示している。
【0084】
ここで、前記の第2のしきい値6Vは、ドアロックモータがドアロック機構を作動可能にする保証バッテリ電圧であり、第1のしきい値8Vは、それより大きく、通常のバッテリ使用状態におけるバッテリ電圧降下変化幅に含まれない電圧値である。これらのしきい値を用いたのは、バッテリ電圧降下の原因を判定するためであり、バッテリの自然劣化、盗難防止システムを無効化するためのバッテリ外し、および極低温時のクランキング等による大幅なバッテリ電圧降下等を、より正確に判別可能として、バッテリの自然劣化時にのみ連結機構を作動させるためである。このため、前記の第1、第2のしきい値の値は、上記の目的を達成することができれば、任意に設定することができる。
【0085】
次に、図16を参照しながら、図15の各処理を説明する。タイマ割込みのγ秒毎のタイマ割込みが来ると、ステップS501において、ある置数BVに車両のバッテリ電圧+B値が読込まれる。ステップS502では、該BVが8Vより大きいか否かの判定がなされ、この判定が肯定の場合には、ステップS503に進んでVDONEフラグが0にされる。また、ステップS504において、MACTフラグ(ドアキーシリンダとドアロック機構とを連結可能にする)が0にされる。次に、ステップS505ではVCHKフラグ(バッテリ電圧のチェック)が0にされ、ステップS506ではバッテリ電圧チェックの回数を表すmが0に置かれる。すなわち、例えば図16(a) の時間0〜t1 の間は前記ステップS503〜S506の処理が、γ秒毎に繰り返し行われる。
【0086】
次に、時刻t1 でタイマ割込みが行われると、ステップS501でBVに取込まれるバッテリ電圧は8V以下になるので、ステップS502の判断は否定となり、ステップS507に進んでVCHKフラグが1であるか否かの判断がなされる。最初はこの判断は否定であるのでステップS508に進んでBVが6Vより小さいか否かの判断がなされる。BVは6Vより大きいのでこの判断は否定となり、ステップS509に進む。ステップS509ではVDONEフラグ(バッテリ電圧検査済み)が1であるか否かの判断がなされ、現段階ではこの判断は否定になるのでステップS510に進み、mの値が1とされる。次のステップS511では、VCHKフラグが1にされ、バッテリ電圧が低下した原因を判定する処理が開始される。
【0087】
バッテリ電圧降下の原因判定処理は、バッテリ電圧降下の変化の傾きで判定している。具体的には、バッテリ電圧が、徐々に電圧降下して、最終的に0Vとなる時は、バッテリの自然劣化と判定して連結機構を連結状態(MACT=1)とするが、バッテリ電圧が急に電圧降下して0Vになった時には、盗難と判定する。また、所定の電圧降下を検出したが、その後閾値以上に電圧が復帰した時には、単に予測以上の電圧降下(正常)であると判定して連結機構を遮断状態(MACT=0)とする。
【0088】
時刻(t1 +γ)になると、前記ステップS501でBVにバッテリ電圧が取込まれ、ステップS502の判断が否定となり、ステップS507の判断は肯定となってステップS512に進む。時刻(t1 +γ)におけるバッテリ電圧は0Vより大きいから、ステップS512の判断は肯定となり、ステップS513でm=3が成立するか否かの判断がなされる。現在はm=1であるからステップS518に進み、mに1が加算されm=2となる。
【0089】
時刻(t1 +2γ)になると、時刻(t1 +γ)の時の動作と同じ動作が行われ、m=3となる。さらに、時刻(t1 +3γ)になると、ステップS513の判断が肯定となってステップS514に進み、MACTフラグが1にされる。図17で後述するが、MACT=1になることにより、バッテリ電圧が6V以下となった時、前記バックアップ用モータ19が駆動されて、ドアキーシリンダとドアロック機構とが連結される。ステップS515ではVCHKフラグが0にされることにより、バッテリの電圧降下の原因判定処理が終了し、ステップS516ではmが0にされ、さらにステップS517ではVDONEフラグが1にされる。これにより、バッテリの電圧降下の原因判定処理が既に行われたことが登録される。したがって、図16(a) のようにバッテリ電圧が徐々に低下した場合には、MACTフラグが1になってバッテリ電圧の検査を終了する。
【0090】
一方、図16(b) に示されているように、エントリキーを所持しない他人が不正にエンジンフードを開き、すなわち図9のステップS201〜S204の手順を踏まずに、正常なバッテリを時刻t5 で外した盗難の場合には、次のような動作をする。
【0091】
時刻t6 の時点でバッテリ電圧が、8Vより小さく6V以上であった場合には、ステップS502、S507、S508、およびS509の判断が全て否定となってステップS510、S511に進み、前記原因判定処理が開始される。ステップS510ではmに1が入れられ、ステップS511ではVCHKフラグが1にされる。さて、時刻(t6 +γ)でバッテリ電圧が0Vになったとすると、該時刻(t6 +γ)の処理は、ステップS502、S507、S512と進み、ステップS512の判断は否定になる。そして、ステップS519に進み、VCHKフラグが0にされることにより、バッテリの電圧降下の原因判定処理が終了し、ステップS520でmが0にされる。さらにγ秒が経過すると(t6 +2γ)、VCHKフラグは0であるので、ステップS507の判断は否定となりステップS508に進む。BV=0であるので、この判断は肯定となり、ステップS505、S506へと進む。以後は、ステップS501、S502、S507、S508、S505およびS506の処理が繰り返され、MACTフラグが1になることはない。
【0092】
なお、割込みタイミングの関係で、時刻t7 のバッテリ電圧が8Vより大きく、γ秒後には6V以下、例えば0Vになったとすると、時刻(t7 +γ)のタイマ割込み時には、ステップS502の判断は否定となりステップS507に進む。ステップS507では、VCHK=0であるのでステップS508に進んでBV<6が成立するか否かの判断がなされ、この判断は肯定となり、ステップS505、S506に進み、MACTフラグは0のまま維持される。
【0093】
よって、MACTフラグは0であるので、ドアキーシリンダとドアロック機構が連結されることなく、したがって、盗難によりバッテリが車両から外されたような場合には、ドアキーシリンダとドアロック機構は連結されず遮断状態が維持され、他人がドアロック機構を操作して車内に侵入するのを防止することができる。
【0094】
エントリキーを有する正規な乗員がバッテリ交換のためにエンジンフードを開いてバッテリを外した場合には、前記ステップS201〜S208(図9参照)の手順をふみ、MACTフラグは1になっているので、後述するが図17(a) のステップS301の判断は肯定となり、ドアキーシリンダとドアロック機構は連結されることになる。
【0095】
次に、図16(c) の場合は、時刻t9 でスタータモータが作動し、エンジンのクランキングにより、バッテリ電圧が8V以下となり、時刻がt10→(t10+γ)→(t10+2γ)→(t10+3γ)と経過するに伴い、図16(a) と同様なステップを踏んで、MACT=1として、原因判定処理を終了する。
【0096】
しかし、その後、短時間の間の時刻t11、t12で8Vを超えた値に回復するので、時刻t11、t12では、ステップS502の判断は肯定に転じ、結果的にはMACTフラグは0になる。
【0097】
よって、前記図16(c) の態様でバッテリ電圧が一時的に6V以下に低下した場合には、MACT=1となり、ドアキーシリンダとドアロック機構が一時的に連結状態となるが、8V以上に回復するとMACTフラグは0となるので、ドアキーシリンダとドアロック機構が遮断されることとなる。
【0098】
図17は、ドアロック機構とドアキーシリンダとの機械的な連結を連結/遮断する切替機構のバックアップ用モータ19の動作を説明するフローチャートである。
図17(a) は基本となるフローチャートであり、バッテリ電圧をモニタして、バッテリ電圧が所定値以下になった時、すなわちドアロック機構を作動可能な保証バッテリ電圧(6V)以下になった時、割込みによりバックアップ用モータ19の動作が開始される。まず、ステップS301でMACTフラグ値が1であるか否かの判定がなされ、該フラグ値が1であればステップS302に進んで、バックアップ用モータ19を作動させて、ドアロック機構とドアキーシリンダとの機械的な連結を連結/遮断する切替機構が連結状態にされる。次いで、ステップS303でMACTフラグ値はリセットされ、処理を抜ける。一方、ステップS301でフラグ値が0であると判断された場合には、ステップS302Aに進んで、ドアロック機構とドアキーシリンダとの機械的な連結を連結/遮断する切替機構が遮断状態になるようにバックアップ用モータ19は作動される。
【0099】
なお、図17(b) はバッテリ電圧が0Vになった時の処理であり、MACTフラグが1でない時にバッテリが外された時には、同図(a) の処理に加え、警報フラグ(ALARMフラグ)をEPROMに記憶させるようにすれば(ステップS304)、バッテリが外された時に警報が発生し、さらに盗難防止性を向上することができるようになる。
【0100】
図18は、前記ステップS201〜S208(図9参照)の手順をふみ、MACTフラグが1になった後に、再度エンジンフードを閉じた時の処理を示すフローチャートである。この処理は、ステップS208で割込みが許可されて、β秒毎にタイマ割込みする。ステップS311では、エンジンフードSWがオンからオフ、すなわちエンジンフードが開から閉にされたか否かの判断がなされる。この判断が肯定になると、ステップS312に進んで、前記MACTフラグは0にされ、ドアキーシリンダとドアロック機構の連結は遮断される。次いで、エンジンフードSWタイマ割込み許可ビットがクリアされ、前記β秒毎のタイマ割込みは禁止される。
【0101】
この処理は、メンテナンス時にバッテリが外されなかったため、正規にエンジンフードを開けた後に、MACTフラグ値に1が保持され続けることを防止する処理である。
【0102】
前記図9のステップS207に代えて、図19(a) に示されているステップS207Aを用いても良い。すなわち、Bコード一致、ドアアンロック、およびエンジンフード開の後に、図9のようにMACTフラグを1にするのではなく、ドアキーシリンダとドアロック機構とを連結させるようにしてもよい。このようにすると、エンジンフードが開かれた時にドアキーシリンダとドアロック機構とが連結するようになるので、その後バッテリが外されても、該連結は維持されることになる。
【0103】
この変形例によれば、上記のように、バッテリが外されても、該連結は維持されるので、該連結のためのモータ19を作動する図1のバックアップ電源12a、12bが不要であるという利点を有しているが、エンジンフードが開かれる度に該連結のためのモータが作動し、モータの耐久性が小さくなるという欠点を有している。これに対して、図9のステップS206〜S208の方式では、エンジンフードが開かれ、かつ+B電圧が6V以下になった時(バッテリが外された時も含む)にのみ前記連結のためのモータが作動するから、該モータの作動回数が少なく、耐久性あるいは信頼性が高いという利点を有するが、該モータを作動させるためのバックアップ電源が必要になる。
【0104】
図19(b) の処理は、同図(a) のステップS207Aの連結を解除するものであり、ステップS321でエンジンフードが開から閉に移行すると、ステップS322に進み、ドアキーシリンダとドアロック機構との連結が遮断される。ステップS323では、エンジンフードSWタイマ割込み許可ビットがクリアされる。この結果、エンジンフードSWタイマ割込みはできなくなる。
【0105】
次に、前記したドアキーシリンダとドアロック機構とを連結させる機構、すなわち前記バックアップ用モータ19によって制御される切換え機構の構成について、図20、図21を参照して説明する。図20は切換え機構およびドアロック機構の説明図、図21は図20の各部品の分解斜視図である。
【0106】
図20に示されているバックアップ用モータ19は、前記車両のバッテリ電圧が所定電圧以上の時に、ロックピンレバー21を実線の位置に保持し、車両のバッテリ電圧が所定電圧未満(6V未満)で、MACT=1の場合には、CPU20はバックアップ用モータドライバ18を動作させてバックアップ用モータ19を駆動し、ロックピンレバー21を点線の位置21´に回動する。そうすると、該ロックピンレバー21のフォーク部のA位置に位置するピン22が、第1のガイド付レバー23の横溝部23aおよびL字状アーム31のガイド溝31aに案内されて、B位置に移動する。なお、ピン22は図示されていない部材に左右にスライド可能に支持されているものとする。
【0107】
図20、図21に示されているように、第1のガイド付レバー23は軸24に揺動自在に支持されており、該軸24と反対側の端部は、ドアキーシリンダ25から伸びるワイヤ26の先端に連結されている。したがって、該ドアキーシリンダ25にメカニカルキーが差し込まれ回されると、その回動方向に従って、ワイヤ26が上または下方向に移動し、第1のガイド付レバー23が軸24を中心に時計方向または反時計方向に揺動することになる。
【0108】
L字状アーム31も前記軸24に揺動自在に支持されており、よって、ピン22がB位置に置かれると、第1のガイド付レバー23の揺動に応じて該ピン22が前記横溝部23aの上辺又は下辺に当接し、L字状アーム31も時計方向または反時計方向に揺動する。なお、本実施例では、ピン22がA位置に置かれた場合、特に盗難に関係するアンロック方向の揺動(レバー23の下方向揺動)のみメカ的連結を遮断して連動しないようにしたが、横溝部23aの形状を変えることにより、ロック方向(レバー23の上方向揺動)の連動をも防止して完全にメカ的連結を遮断しても良い。
【0109】
ガイド溝31aと反対側のL字状アーム31の端部には、ピン付アーム32が軸34に揺動自在に支持されている。また該ピン付アーム32の先端部にはピン33が取付けられている。なお、L字状アーム31の中央部には、ワイヤ35を介してシルコンノブ36(図21参照)が設けられており、該L字状アーム31の動作に応答して、ドアの内面に設けられているカバー部材より上に飛び出したり、その中に埋没したりする。
【0110】
第2のガイド付レバー41は軸42に揺動自在に支持されており、また該軸42にラッチ解除部材43が揺動自在に支持されている。第2のガイド付レバー41には、図示されているような段付ガイド溝41aが設けられており、またラッチ解除部材43には段付ガイド溝41aと同方向に長い横溝43aが設けられている。そして、前記ピン33が、段付ガイド溝41aと横溝43aの中に移動可能に挿入されている。また、ラッチ解除部材43の横溝43aと反対側の端部が軸42を中心に上方へ揺動すると、ドアラッチ(図示せず)が解除され、ドアが開く。
【0111】
前記段付ガイド溝41aの縦方向の幅は前記ピン33の径より大きくされており、該ピン33が段付ガイド溝41aのC位置にあるときには、該ピン33の上側に幅aのクリアランスが生ずるように構成されている。一方、前記横溝43aの縦方向の幅は、ピン33の径よりやや大きい大きさに構成されている。第2のガイド付レバー41の軸42と反対側の端部は、ドアハンドル44に接続されているワイヤ45の先端と連結されている。バックアップモータ19、レバー21、レバー23及びピン22は切換え機構を、前記L字状アーム31、ピン付アーム32、第2のガイド付レバー41およびラッチ解除部材43等は、ドアロック機構を構成している。
【0112】
次に、本実施形態の動作を説明する。車両のバッテリ電圧が所定値以上の時には、ロックピンレバー21は図20の実線の位置、すなわちL字状ガイド溝23aの縦溝部とほぼ重なる位置に置かれている。したがって、ドアキーシリンダ25にキーが差し込まれて時計方向に回動され、ワイヤ26の下方向の移動によりレバー23が軸24を中心に所定角度だけ反時計方向に回動しても、ピン22はレバー23から力を受けず下方向へ移動することはない。したがって、ドアキーシリンダとドアロック機構との間の連結は遮断状態となり、他人が悪戯等で、ドアキーシリンダ25を回動させても、L字状アーム31には何らの力も伝達されず、前記ドアロック機構は何等の影響を受けない。また、この時、ドアハンドル44が操作されてワイヤ45により第2のガイド付レバー41が下方に揺動しても、ピン33は前記クリアランスaが存在するために下方に移動しない。このため、ラッチ解除部材43はピン33を介して作動されることはなく、ドアラッチが解除されることはない(ドア空打ち状態)。
【0113】
次に、車両のバッテリ電圧が所定値以下になり、ロックピンレバー21が図20の点線の位置21´に回動し、ドアキーシリンダとドアロック機構との間が連結状態になった時の動作を、図22、図23を参照して説明する。図22はアンロック動作を示し、図23はロック動作を示す説明図である。
【0114】
アンロックする時には、図22に示されているように、ドアキーシリンダ25は時計方向に所定角度回動される。そうすると、第1のガイド付レバー23はワイヤ26の作用により、反時計方向に回動される。この時、ピン22はL字状ガイド溝23aの横溝部のB位置にあるので、該横溝部の上辺に押されて下方向に移動し、よってピン22を介してL字状アーム31は第1のガイド付レバー23と反時計方向に連れ回りする。このため、該L字状アーム31の一端に支持されているピン付アーム32のピン33は段付ガイド溝41aのD位置に移動し、該ガイド溝41aの上辺に当接するようになる。
【0115】
そこで、運転者等の乗員がドアハンドル44を操作すると、ワイヤ45は下方に動き、それによって第2のガイド付レバー41は反時計方向に所定角度回動する。第2のガイド付レバー41が回動すると、ガイド溝41aを介してピン33が下方の位置Eに移動するため、ラッチ解除部材43も軸42を中心に反時計方向に回動し、ドアラッチが解除してドアが開く。したがって、ドアハンドルを操作するとドアが開くのでドアはアンロックされたことになる。
【0116】
一方、ロックする時には、図23に示されているように、ドアキーシリンダ25は反時計方向に所定角度回動される。そうすると、第1のガイド付レバー23はワイヤ26の作用により、時計方向に回動される。この時、ピン22はL字状ガイド溝23aの横溝部に位置しているので、該横溝部の下辺に押されて上方向に移動し、よってピン22を介してL字状アーム31は第1のガイド付レバー23と時計方向に連れ回りする。このため、該L字状アーム31の一端に支持されているピン付アーム32は段付ガイド溝41aのC位置に移動し、ピン33とガイド溝41aの上辺との間にはクリアランスaが存在しているので、他者がドアを開けるためにドアハンドル44を操作して、ワイヤ45を下方に押し下げ、第2のガイド付レバー41が反時計方向に所定角度回動して実線位置に来ても、前記クリアランスaのため、ピン33はガイド溝41aの上辺と当接せず、このため、ラッチ解除部材43は動かず、したがってドアハンドル44が操作されてドアを開けようとされてもドアは開かず(ドア空打ち状態)、ドアはロックされたことになる。
【0117】
以上のように、本実施形態によれば、車両のバッテリの電圧が所定電圧以上で、車両遠隔制御システムが作動している時には、ドアキーシリンダ25を回転操作してもドアは空打ち状態のため、ドアキーシリンダ25を破壊あるいは偽造メカニカルキーの使用によって、他者が車両内に侵入するのを防止することができる。しかしながら、車両のバッテリの電圧が所定電圧以下になり、車両遠隔制御システムが不作動になった場合には、ドアキーシリンダ25にキーを差し込んで回すことにより、確実にドアをロックまたはアンロックできるようになり、利用者の信頼性を高めることができるようになる。
【0118】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、通常はドアキーシリンダとドアロック機構との連結が遮断されているので、ドアキーシリンダを回転操作してもドアは空打ち状態のため、ドアキーシリンダが破壊されたり、偽造メカニカルキーの使用による車両侵入や盗難を防止でき、かつ車両のバッテリが所定電圧以下になり、車両遠隔制御システムが不作動になってドアが自動的に施錠または解錠されなくなった時には、ドアキーシリンダとドアロック機構との間が機械的に連結されるようになり、従来と同様に、メカニカルキーでドアロックシリンダを操作することにより、確実にドアの施錠、解錠が可能になる。したがって、エントリキーを所持するだけで自動的にドアを施・解錠可能という利便性に加え、盗難防止性、および信頼性の高いドアロック装置を提供することが可能になる。また、車両からバッテリを盗まれてバッテリ電圧が所定電圧値以下に急激に変化した時には、ドアキーシリンダとドアロック機構との間の連結は遮断状態を保持されるので、車内に不審者が入るのを防止することができる。一方、メンテナンス時にバッテリが外された時には、前記連結が成立するので、作業者が車内に入れなくなる等の不具合がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明スマートエントリシステムの概略の構成を示すブロック図である。
【図2】 スマートエントリユニットとエントリキーの動作(接近時)の概要を示すタイミングチャートである。
【図3】 スマートエントリユニットとエントリキーの動作(離隔時)の概要を示すタイミングチャートである。
【図4】 スマートエントリユニットの動作の概要を示すフローチャートである。
【図5】 図4の▲1▼、▲2▼につながるフローチャートである。
【図6】 A,スモールB,およびラージB起動信号の送信動作を示すフローチャートである。
【図7】 図4の「リフレッシュ−1」処理の詳細を示すフローチャートである。
【図8】 図4の「リフレッシュ−2」処理の詳細を示すフローチャートである。
【図9】 図4の「ウエルカム」処理の詳細を示すフローチャートである。
【図10】 図9の▲3▼、▲4▼につながるフローチャートである。
【図11】 図4の「イモビチェック」処理の詳細を示すフローチャートである。
【図12】 イモビ起動信号送信処理動作を示すフローチャートである。
【図13】 車両からエントリキーまでの距離と各制御の関係を示す概念図である。
【図14】 エントリキーから送信されるコード信号のコードフォーマット構成、およびイモビ用の返送信号のフォーマット構成の一例を示す図である。
【図15】 バッテリモニタ処理動作を示すフローチャートである。
【図16】 バッテリ電圧が定格電圧(12V)から降下する態様の種類を示す説明図である。
【図17】 +B電圧が6V未満および0Vになった場合の割込み処理を示すフローチャートである。
【図18】 エンジンフードを閉じた時の連結処理を示すフローチャートである。
【図19】 図9の変形例の一部を示すフローチャートである。
【図20】 本発明のドアロック装置の一具体例の構成を示す説明図である。
【図21】 前記ドアロック装置の分解斜視図である。
【図22】 前記ドアロック装置のアンロック状態の構成を示す説明図である。
【図23】 前記ドアロック装置のロック状態の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1…スマートエントリユニット、10…ドアロック制御ユニット、11…バス通信回路、16…ロック用モータドライバ、17…ロック用モータ、18…バックアップ用モータドライバ、19…バックアップ用モータ、20…CPU、21…ロックピンレバー、23…第1のガイド付レバー、25…ドアキーシリンダ、31…L字状アーム、41…第2のガイド付レバー、43…ラッチ解除部材、44…ドアハンドル、50…エントリーキー。

Claims (2)

  1. 携帯式電子キーとの無線通信に基づいてコード照合を行い、ドアロック機構の制御を行う車両のドアロック装置において、
    車両のバッテリ電圧が所定電圧値以下になったか否かを判定する手段と、
    ドアキーシリンダとドアロック機構との間の連結を、連結状態と遮断状態とに切換える切換え手段とを具備し、
    前記切り換え手段は、前記バッテリ電圧が所定電圧値より大きい時は、ドアキーシリンダとドアロック機構との間の連結を遮断状態とし、
    前記バッテリ電圧が前記所定電圧値以下になった時に、前記切換え手段により、ドアキーシリンダとドアロック機構との間の連結を連結状態に切り換え、
    前記バッテリ電圧が所定電圧値以下に急激に変化したか否かを監視する手段をさらに具備し、
    前記バッテリ電圧が前記所定電圧値以下に急激に変化した時には、ドアキーシリンダとドアロック機構との間の連結を遮断状態に維持することを特徴とする車両のドアロック装置。
  2. 携帯式電子キーとの無線通信に基づいてコード照合を行い、
    ドアロック機構の制御を行う車両のドアロック装置において、
    車両のバッテリ電圧が所定電圧値以下になったか否かを判定する手段と、
    ドアキーシリンダとドアロック機構との間の連結を、連結状態と遮断状態とに切換える切換え手段と、
    ドアのロックまたはアンロックを検出する手段と、
    エンジンフードの開または閉を検出する手段とを具備し、
    前記コード照合が一致し、ドアがアンロックされ、エンジンフードが開かれた後に前記バッテリ電圧が前記所定電圧値以下に急激に変化した時には、前記切換え手段により、ドアキーシリンダとドアロック機構とを連結状態にすることを特徴とする車両のドアロック装置。
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