JP4320818B2 - 手書き文字入力装置とその記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ペン入力コンピュータ、ペン操作型携帯情報端末装置等に用いられる手書き文字入力装置及び手書き文字入力のコンピュータプログラムが記録されている記録媒体に関し、特に、入力された手書き文字の態様に反応する入力反応キャラクタ画像の表示機能を付加して操作性を向上した手書き文字入力装置及び手書き文字入力のコンピュータプログラムが記録されている記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の文字入力装置には、キーボードから入力するもの、OCR(Optical Character Reader)のように特定の用紙に書き込んだ手書き文字を光学的に読み込んで入力するもの、文字入力画面等に電子ペン等で直接手書き文字を入力するもの等があった。
【0003】
キーボード入力による文字入力装置は、通常のワープロのように、かな漢字を入力する場合、キーボードから平仮名入力またはローマ字を入力し、かな漢字変換を行い、該当する文字を決定し入力する。
【0004】
OCRは、紙等に手書きされた文字を光学的に読み取り、二次元のイメージ情報として取り込み、その二次元イメージと登録されている標準の二次元イメージとを比較することにより、該当する文字を決定し入力する。
【0005】
電子ペン等による手書き文字入力は、タブレット型の座標入力装置等に直接電子ペン等で手書き入力し、入力文字の各筆点(座標点)の時系列データであるストローク情報に基づいてパターンマッチングを行い(オンライン認識)、文字を認識する。それ以外にも、ストローク情報を用いず、二次元イメージのみで認識する(オフライン認識)場合や、オンライン認識とオフライン認識の両方を用いる場合もある。
【0006】
通常、ビジネス等で使用する際には、高速に入力出来るキーボードからの入力が最も一般的である。手書き文字入力装置に関しては、高速入力に向いていないことや、文字判定のための文字データを大量に持つ必要があることや、認識のための計算量が多く認識に時間がかかる、手書き文字には個人のくせや筆順ミスなどがあり、認識率がキーボード入力に比べ低いことなどにより、あまり普及していなかった。
【0007】
近年、急速にコンピュータのCPUの高性能化やメモリの高集積化やそれらの低価格化が進み、小型でも高性能で大容量メモリを持つコンピュータの普及が進んでおり、それに連れてモバイルコンピュータも急速に発展している。その中でも小型のモバイルコンピュータに関しては、入力装置としてキーボードをつけても、キーボードが小型になりすぎ、入力しにくいため、文字の入力を手書き入力で行うものが増えて来た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
コンピュータの急速な普及に伴い、より多くの人々がコンピュータに触れる機会が増えてきているが、パソコンやワープロの初心者や子供等のキーボードに慣れ親しんでいない者にとっては、キーボードに慣れるまで、入力したい文字がキーボード上のどこにあるのか探したり、一文字の漢字を入力するのに仮名入力やローマ字入力では幾度かキーボードを叩き、かな漢字変換する必要があるなど大変であり、キーボード入力に慣れずに、コンピュータ嫌いになる人も多い。そういう人達でも、入力したい文字をキーボードから探したり、面倒なかな漢字変換をして入力する必要がない手書き文字入力ならば、普通に文字を書くように入力し、必要に応じて文字候補から文字を選択するだけで良いため、入力が容易である。
【0009】
コンピュータ利用の一層の普及のためには、手書き文字入力への初心者の関心や興味を増すような技術手段が望まれる。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、特に初心者による手書き入力装置における手書き文字入力を、楽しく行えるようにし、手書き文字入力装置を備えたコンピュータやワープロに慣れ親しませるために、入力された手書き文字の態様に反応する入力反応キャラクタ画像の表示機能を付加して操作性を向上させたものである。
【0011】
本発明にかかる手書き文字入力装置は、手書き文字を入力する文字入力部と、入力された文字を認識する文字認識部と、認識された文字を表示する文字表示部を具える手書き文字入力装置において、手書き文字の入力態様に対応した複数の入力反応キャラクタ画像を格納したキャラクタ格納部と、前記文字認識部による認識データに基づいて前記キャラクタ格納部中の対応する入力反応キャラクタ画像を選択するキャラクタ決定部を具え、前記キャラクタ格納部から選択した入力反応キャラクタ画像をキャラクタ表示部に表示することを特徴とする。
【0012】
かかる構成により、手書き文字の入力態様に応じて、いろいろな入力反応キャラクタ画像が現れるため、手書き文字を入力する意欲をかきたてる。
【0013】
また、本発明にかかる手書き文字入力装置は、手書き文字を入力する文字入力部と、前記手書き文字を認識する際に用いる文字特徴情報及びその文字の文字コードを格納した文字認識辞書と、前記手書き文字の文字特徴情報を抽出して入力された文字を認識する文字認識部と、前記文字認識部で認識された文字を表示する文字表示部を具備する手書き文字入力装置において、前記文字認識部で認識された文字の文字情報に応じて、表示する入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードを決定するキャラクタコード決定部と、複数の入力反応キャラクタ画像とそのキャラクタコードを格納するキャラクタ格納部と、前記キャラクタコードに対応する入力反応キャラクタ画像を、前記キャラクタ格納部から読み出し、表示するキャラクタ表示部をそれぞれ備えることを特徴とする。
【0014】
かかる構成により、手書き入力された文字の特徴から生成される文字情報により、いろいろな入力反応キャラクタ画像が現れて、文字の特徴に応じた反応をしてくれるため、手書き文字を入力する意欲をかきたてる。
【0015】
また、本発明にかかる手書き文字入力装置は、前記キャラクタ格納部が、更にキャラクタコード毎に対応するメッセージを格納し、前記キャラクタ表示部が、キャラクタ格納部から更にメッセージを読み出し、前記キャラクタ表示部から前記メッセージを受け取り、出力するメッセージ出力部をそれぞれ備えることを特徴とする。
【0016】
かかる構成により、入力反応キャラクタ画像の表示に合わせて、メッセージの格納データに応じて、メッセージをテキストまたは音声またはその両方で出力することが可能となり、入力反応キャラクタ画像の表情だけでなく、テキストや音声により、ほめたり、はげましたりしてくれるため、より手書き文字を入力する意欲を刺激することが可能となる。
【0017】
また、本発明にかかる手書き文字入力装置は、前記文字認識部において、前記文字認識辞書に格納されている文字の文字特徴情報と入力された手書き文字の文字特徴情報を比較する際に、入力された手書き文字の美しさのスコアを算出するスコア算出部と、スコアと表示する入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードの対応を格納したキャラクタコードテーブルと、前記算出したスコアと前記キャラクタコードテーブルの内容に基づき、表示する入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードを決定するキャラクタコード決定部をそれぞれ備えることを特徴とする。
【0018】
かかる構成により、手書き入力した文字が美しいと入力反応キャラクタ画像がほめてくれ、入力した文字が下手だと注意してくれるため、文字をより丁寧に美しく書こうとする気持ちが高まり、綺麗な文字が身につく。
【0019】
また、本発明にかかる手書き文字入力装置は、各文字データ毎にその文字の難易度を付加して格納する前記文字認識辞書と、文字の難易度と表示する入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードの対応を格納したキャラクタコードテーブルと、前記文字の難易度と前記キャラクタコードテーブルに基づき、表示する入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードを決定するキャラクタコード決定部をそれぞれ備えることを特徴とする。
【0020】
かかる構成により、難易度が高い文字を入力した場合、入力反応キャラクタ画像がほめてくれるため、子供の漢字練習等に本発明を適用すると、おもしろくない漢字練習も楽しく出来、難しい漢字を覚えようという意欲をわかせる効果がある。
【0021】
また、本発明にかかる手書き文字入力装置は、入力された手書き文字の累計を求める累計計算部と、累計と表示する入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードの対応を格納したキャラクタコードテーブルと、前記累計と前記キャラクタコードテーブルに基づき、表示する入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードを決定するキャラクタコード決定部をそれぞれ備えることを特徴とする。
【0022】
かかる構成により、利用者、特に初心者により多く手書き入力しようという意欲をわかせ、より多く入力することを促進するため、情報機器に慣れ親しむようになる。
【0023】
また、本発明にかかる手書き文字入力装置は、各文字データ毎にその文字の文字種別が付加されて格納された前記文字認識辞書と、文字種別と表示する入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードの対応を格納したキャラクタコードテーブルと、前記文字種別と前記キャラクタコードテーブルに基づき、表示する入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードを決定するキャラクタコード決定部をそれぞれ備えることを特徴とする。
【0024】
かかる構成により、表示する入力反応キャラクタ画像の種類を入力された手書き文字の文字種別により変えることが出来るため、飽きにくく、手書き文字入力意欲を長続きさせることが出来る。
【0025】
また、本発明にかかる手書き文字入力装置は、手書き入力する際に、個人的に書き方に特徴のある文字の筆跡データを、前記文字認識辞書内の対応する文字の文字特徴情報として追加登録し、累計登録数をカウントする筆跡データ登録部と、累計登録数と表示する入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードの対応を格納したキャラクタコードテーブルと、前記累計登録数と前記キャラクタコードテーブルに基づき、表示する入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードを決定するキャラクタコード決定部をそれぞれ備えることを特徴とする。
【0026】
かかる構成により、くせ字を書く人でも、字体のくせの登録を促進することにより、文字認識がスムーズに行われるようになるため、なかなか文字を認識してくれなくて嫌になるようなことを防ぐことが出来る。
【0027】
また、本発明にかかる手書き文字入力装置は、手書き入力された文字数の累計と前記文字認識部における認識の正解数の累計を、筆跡パターン登録時毎に記憶し、前記文字数累計と正解数累計をもとに正解率を計算する正解率計算部と、正解率と表示する入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードの対応を格納したキャラクタコードテーブルと、前記正解率と前記キャラクタコードテーブルに基づき、前記正解率の変化に応じて表示する入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードを決定するキャラクタコード決定部をそれぞれ備えることを特徴とする。
【0028】
かかる構成により、正解率をあげるため、くせ字の登録をより促進したり、字を丁寧に書く習慣をより身につけさせることが出来る。
【0029】
また、本発明にかかるコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、手書き文字を入力するステップと、入力された文字を認識するステップと、認識された文字を表示するステップを含むコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、手書き文字の入力態様に対応した複数の入力反応キャラクタ画像を記憶するステップと、前記文字を認識するステップによる認識データに基づいて、記憶されている入力反応キャラクタ画像の中から対応する入力反応キャラクタ画像を選択するステップと、入力反応キャラクタ画像を選択するステップにおいて選択した入力反応キャラクタ画像を表示するステップをそれぞれ備えることを特徴とする。
【0030】
かかる構成により、手書き文字の入力態様に応じて、いろいろな入力反応キャラクタ画像が現れるため、手書き文字を入力する意欲をかきたてる手書き文字入力装置が実現出来る。
【0031】
また、本発明にかかるコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、手書き文字を入力するステップと、前記手書き文字を認識する際に用いる文字特徴情報及びその文字の文字コードを記憶するステップと、前記手書き文字の文字特徴情報を抽出して入力された文字を認識するステップと、前記文字認識部で認識された文字を表示するステップ部を含むコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、複数の入力反応キャラクタ画像とそのキャラクタコードを記憶するステップと、前記手書き文字に応じて、表示する入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードを決定するステップと、前記キャラクタ決定部で選択された入力反応キャラクタ画像を表示するステップをそれぞれ備えることを特徴とする。
【0032】
かかる構成により、手書き入力した文字の特徴により、いろいろな入力反応キャラクタ画像が現れて、文字の特徴に応じた反応をし、手書き文字を入力する意欲をかきたてる手書き文字入力装置が実現出来る。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明の原理と基本的動作の流れを、図1の本発明の基本構成図と図2のフローチャートを用いて説明する。本発明の基本原理と基本的動作の流れを示す図1と図2は、請求項2に基づくものであり、請求項2は、請求項1をより具体的に示したものである。
【0034】
まず、文字入力部1から電子ペン等により手書きで文字を入力し、入力された手書き文字の文字特徴情報を取得し、文字認識部2に送る(ステップS1)。該文字特徴情報をどのような形で取得するかは文字認識方法により異なり、文字認識方法がオンライン処理の場合は時系列のストローク情報として取得し、オフライン処理の場合は二次元のイメージデータとして取得する。次に、文字認識部2において、手書き文字の文字特徴情報にマッチする文字を文字認識辞書2−1に登録されている文字の文字特徴情報と比較・検索し(ステップS2)、該当する文字コードを文字表示部3に転送し、該当する文字を表示する(ステップS3)。 文字認識の方法には、文字特徴情報として、文字の二次元イメージ情報を用いて認識するオフライン認識方法と、文字の時系列情報であるストローク情報を用いて認識するオンライン認識方法、あるいは、その両方の認識を行うハイブリッド型の認識方法があり、ここでは、どの認識方法を用いてもよい。また、文字認識の際に、認識された文字が入力しようとした文字と異なる場合は、文字候補を次々表示したり一覧を表示して、選択出来るようにする方法は、従来と同じであるので、本発明の実施の形態においては、文字候補の表示・選択機能の部分の説明は省略する。ここまでの部分は、従来の手書き入力装置と同様である。
【0035】
本発明が従来例と異なる点は以下の点である。
【0036】
文字認識部2で文字を解析する際に、表示する入力反応キャラクタ画像を決定するための文字情報を取り出し、キャラクタコード決定部4に送る(ステップS4)。文字情報とは、入力された文字から求められる文字の美しさや難しさ等の情報のことである。キャラクタコード決定部4では、文字認識部2からの文字情報を基に、キャラクタコードテーブル4−1から表示する入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードを決定し、キャラクタ表示部5に送る(ステップS5)。キャラクタ表示部5は、該キャラクタコードに基づきキャラクタ格納部5−1を検索し、表示する入力反応キャラクタ画像のデータを獲得し、入力反応キャラクタ画像を表示する(ステップS6)。キャラクタ格納部5−1には、例えば、表情を異ならせた複数の顔の入力反応キャラクタ画像が格納されている。
【0037】
入力反応キャラクタ画像のデータは、特に、静止画に限らず、動画であってもよい。ここでは、文字情報に基づき入力反応キャラクタ画像のみを表示しているが、入力反応キャラクタ画像だけでなく一緒に、メッセージをテキストで表示したり、音声で出力するとより効果的である。
【0038】
手書き文字入力は、初心者、特に子供とってはおもしろ味のないものであり、必要に迫られなければ使いたいものではないが、本発明により、入力した文字に反応して入力反応キャラクタ画像が表示され、メッセージにより評価してくれるため、手書き文字の入力意欲を促進し、手書き文字入力機能のある情報機器に慣れ親しませるという効果が発生する。
【0039】
【実施の形態1】
入力された手書き文字の美しさに応じて表示する入力反応キャラクタ画像を変える例について、図3を用いて説明する。
【0040】
本発明の文字入力部1は、電子ペン等の手書き文字入力手段から手書き文字を入力し、入力された文字を、オフライン処理による認識を行う場合は二次元イメージ情報、オンライン処理による認識を行う場合は時系列のストローク情報の形のデータとして取り込む。文字認識部2は、文字認識辞書2−1に登録されている文字特徴情報と比較し、入力された文字がどの文字かを認識し、該当する文字の文字コードを決定する。文字認識辞書2−1は、図4の(a)に示すように、文字コードと文字特徴情報から構成され、決定された文字コードは文字表示部3に送られ、画面上に表示される。文字の表示エリアは画面上の手書き文字入力領域に表示してもよいし、画面上の別の領域に表示してもよい。
【0041】
文字認識部2の中には、スコア算出部6があり、手書き入力された文字の二次元イメージと文字認識辞書に登録された二次元イメージとの間のズレをユークリッド距離を計算して求める。文字認識方法としてオンライン認識方法を用いる場合は、ストローク情報を、一旦、二次元イメージに変換してから計算する。ユークリッド距離を求めることにより、ユークリッド距離が短い程文字認識辞書に登録された標準的な文字イメージに近く、美しい文字と判定する。反対に、このユークリッド距離が長い程、美しくない文字と判定する。入力された文字が美しいか美しくないかを判断するためのしきい値は事前に決めておき、キャラクタコードテーブル中にキャラクタコード毎に持たせておき、しきい値により決定したキャラクタコードを基に、前述したキャラクタ格納部5−1に格納されている入力反応キャラクタ画像の画像から選択して、表示する入力反応キャラクタ画像の表情を変えたりする。
【0042】
文字認識部2で文字認識する際に文字の二次元イメージ又はストローク情報を用いて文字を認識するため、スコア算出部を文字認識部2の中に置くことが好ましいが、スコア算出部を独立させても、キャラクタコード決定部4の中に置いたりしても可能である。
【0043】
スコア算出部6において求められたスコアは、キャラクタコード決定部4に送られ、キャラクタコード決定部4は、キャラクタコードテーブル4?1から該スコアに対応するキャラクタコードを決定し、該キャラクタコードをキャラクタ表示部5に送る。キャラクタコードテーブルの内容は、図5の(a)に示すように、本実施の形態では、スコアは正の数で、スコア1〜スコアnは、それぞれの入力反応キャラクタ画像のスコアの範囲を表す。キャラクタ表示部5は、該キャラクタコードに対応する入力反応キャラクタ画像と入力反応キャラクタ画像とメッセージをキャラクタ格納部5?1から取得し、入力反応キャラクタ画像を表示し、メッセージをメッセッージ出力部7に送る。本実施の形態ではメッセージを出力することを前提としているため、キャラクタ格納部5?1は図5の(g)に示すような構造としているが、メッセージを出力しない場合は図5の(f)のような構造となる。メッセージは、テキストで表示する場合は、テキストデータであり、音声で出力する場合は、任意の形式の音声データであり、テキストと音声の両方を出力する場合は、テキストデータと音声データの2つから成る。入力反応キャラクタ画像とメッセージは対になっている。ここで、複数の入力反応キャラクタ画像が同一のメッセージを共有する場合は、キャラクタ格納部5?1のメッセージをメッセージコードとし、メッセージを別テーブルとして格納し、メッセージ出力部でメッセージコードをもとにメッセージテーブルからメッセージを検索し、出力するようにしてもよい。
【0044】
該メッセージコードを受け取ったメッセージ出力部7は、メッセージテーブル7−2から該当するメッセージを取得し、該メッセージを出力する。メッセージの出力は、テキストの形で画面上に表示してもよいし、音声としてスピーカから出力する形にしてもよいし、その両方を行ってもよい。音声で出力する場合は、メッセージを音声データとして登録しておいてもよいし、テキストとして登録しておき、それを入力にして音声合成して出力してもよい。他の実施の形態のメッセージ出力部7も同様である。
【0045】
ここで表示する入力反応キャラクタ画像とそれに対応するメッセージは、入力された文字が美しいと、喜ぶような表情の入力反応キャラクタ画像を表示し、「きれいに書けたね!」等のほめるようなメッセージを出力し、反対に入力された文字が汚いと、悲しむような表情の入力反応キャラクタ画像を表示し、「もっと丁寧に書いてね!」等のメッセージを出力するなどし、入力された文字の美しさにより、表情の異なる入力反応キャラクタ画像や異なるメッセージを出力するようにする。
【0046】
入力反応キャラクタ画像とメッセージは、1文字毎に消去・表示されるが、同じ入力反応キャラクタ画像を表示する場合もあるので、キャラクタ表示部5に前回表示しておいたキャラクタコードを記憶しておき、前回と同じキャラクタコードの場合は、消去・表示を行わないようにしてもよい。
【0047】
また、所定の過去何文字分かのスコアを、スコア算出部6の内部に蓄えてるようにしておき、スコアの変化の具合から「だんだんうまくなってきたね!」とか「書き方が雑になってきたよ!」とか入力される文字の変化をとらえてメッセージを出力するようにしてもよい。また、手書きした文字の善し悪しを一目で判断出来るように、手書き入力した文字の上に、手本となる文字を重ねて表示して、文字のズレを確認させるような機能を持たせてもよい。
【0048】
本実施の形態により、手書き入力した文字が美しいと入力反応キャラクタ画像がほめてくれたり、文字を雑に書くと入力反応キャラクタ画像が注意してくれるため、文字をより丁寧に美しく書こうとする気持ちが高まり、綺麗な文字が身につく。
【0049】
【実施の形態2】
次に、入力された手書き文字の難易度に応じて入力反応キャラクタ画像を表示する実施の形態について、図6を用いて説明する。実施の形態1と同一部分に関しては、同一の番号を付加しており、適宜、説明を省略する。
【0050】
本実施の形態では、文字認識辞書2−1の内容に関しては、図4の(b)に示すように、実施の形態1の文字認識辞書2−1の各文字データ毎にその文字の難易度を持たせる。また、文字認識部2は、キャラクタコード決定部4にキャラクタコードを決定するためのデータとして認識した文字の難易度を渡す。
【0051】
キャラクタコード決定部4は、文字認識部から渡された画数等の難易度に基づいて、キャラクタコードを選択する。難易度によるキャラクタコードの決定は、例えば、難易度を10段階評価とした場合、難易度が3以下の場合はやさしい文字を入力したと見なし、難易度が4以上7以下の場合は普通の難しさの文字を入力したと見なし、難易度が8以上の場合は難しい文字を入力したと見なして、難易度に応じた入力反応キャラクタ画像とメッセージを表示・出力するようにする。難しい文字を入力すると、驚いた表情の入力反応キャラクタ画像が現れ、例えば「難しい字を知ってるね!」等のメッセージを出力する。これを、本実施の形態のキャラクタコードテーブルである図5の(b)に当てはめると、難易度は3段階の正の整数で、難易度1=3、難易度2=7、難易度3=10のようになる。この場合、3以下が易しい文字、4〜7が普通の難易度の文字、8〜10が難しい文字と判断する。難しい文字を入力した場合のみ、入力反応キャラクタ画像とメッセージの出力するようにしてもよい。
【0052】
入力反応キャラクタ画像とメッセージは、1文字毎に消去・表示されるが、ひらがなや数字やアルファベット等の簡単な文字を入力した時まで難易度を判定してもしようがないので、難しい字を入力した場合のみ入力反応キャラクタ画像を表示する場合は、キャラクタ表示領域を消去するための空白の入力反応キャラクタ画像と空白のメッセージを用意しておき、難しい字を入力した場合以外は、空白の入力反応キャラクタ画像と空白のメッセージを表示することにより、キャラクタ表示領域とメッセージ表示領域をクリアするとよい。
【0053】
難易度の設定方法は自由であるが、例えば、単純に文字の画数で設定してもよいし、常用漢字と画数を組み合わせて設定してもよいし、JISの第一水準/第二水準と画数を組み合わせて設定してもよい。
【0054】
本実施の形態を、例えば、子供の漢字練習に使い、入力すべき漢字の読みを表示し、漢字で入力させる場合、子供の学年に応じて文字認識辞書の難易度の設定を変えられるようにすると、年齢に応じた設定が可能となり、漢字を入力する度に、漢字だけでなく送り仮名が正しいかどうかや、筆順が正しいかどうかなども判定可能となり、それらを含めて入力反応キャラクタ画像が評価してくれるため、おもしろくない漢字練習も楽しく出来るようになり、正しい漢字を身につけられるようになる。
【0055】
【実施の形態3】
次に、入力された手書き文字の累計に応じて入力反応キャラクタ画像を表示する実施の形態について説明する。本実施の形態の構成図は、実施の形態1の構成図である図3において、スコア算出部6を累計計算部に置き換え、スコア算出部6からキャラクタコード決定部4へ渡すスコアが累計に変わるだけなので、図3を用いて説明する。実施の形態1と同一部分に関しては、適宜、説明を省略する。
【0056】
本実施の形態では、累計計算部は、文字認識部2で文字が認識される度に入力された文字の累計を算出・記憶し、算出した累計をキャラクタコード決定部4に送る。累計計算部の累計の初期値はゼロであり、初期化のタイミングは、どういう累計をとりたいかにより、入力装置の電源オン時にしてもよいし、文字入力開始時にしてもよいし、必要に応じて変えれるようにしてもよい。累計の記憶は、電源オンから電源オフまたは文字入力開始から文字入力終了までの間で行う場合などならば、揮発性のメモリでも良いが、電源オフなどをしても累計を残す必要がある場合はハードディスク等の不揮発性メモリに記憶する。
【0057】
文字認識辞書2−1に関しては、実施の形態1と同様であるが、本実施の形態を他の実施の形態と組み合わせた場合は、その実施の形態に合わせた文字認識辞書となる。
【0058】
キャラクタコードテーブル4−1には、図5の(c)に示すように累計とキャラクタコードが登録されており、累計算出部から累計を受け取ったキャラクタコード決定部4は、実施の形態1でスコアに応じてキャラクタコードを決定したのと同様に、累計に応じてキャラクタコードを決定する。この実施の形態の場合、入力反応キャラクタ画像の表示は、1文字入力する毎に行うことも可能だが、実際には、累計が少ない・普通・多い等の区別を事前に所定の値を決めておき、一定のタイミング毎に評価して入力反応キャラクタ画像の表示を行う方が好ましい。例えば、累計によるキャラクタコードの決定は、本発明を電子日記帳に適用する場合を考えると、累計の初期化は日記の1日毎に行い、保存する時に入力した日の文字数が100文字未満だと、「今日は、あんまり出来事がなかったの?」とか、300文字を越えると、「今日はいろんなことがあったんだね!」等のメッセージを、メッセージの内容に合わせた表情を持つ入力反応キャラクタ画像と共に出力する。この場合、例えば、キャラクタコードテーブル4−1の累計は、累計1=100、累計2=300,累計3=999とする。ここでは累計3の999は、すぐ下の累計2の300を越えるものすべてを表しており、累計が100文字以下だと少ないと判断し、101〜300文字だと通常、301文字以上だと多いと判断する。
【0059】
入力反応キャラクタ画像とメッセージは、入力終了時等の特定のタイミングのみ表示されるため、特定のタイミング以外の場合は、空白の入力反応キャラクタ画像と空白のメッセージを表示してキャラクタ表示領域とメッセージ表示領域をクリアするとよい。
【0060】
本実施の形態により、利用者、特に初心者により多く手書き入力しようという意欲をわかせ、より多く入力することを促進するため、情報機器に慣れ親しむようになる。
【0061】
この実施の形態に、更に、時間計測部と文字入力速度計算部を設け、一定時間内に入力した文字の速度を求め、文字を早く入力する練習に用いたり、速度の履歴をとることにより、「文字入力が早くなったね!」等のメッセージを出力出来るようにしてもよい。
【0062】
【実施の形態4】
次に、入力された手書き文字の文字種別に応じて入力反応キャラクタ画像を表示する実施の形態について説明する。本実施の形態の構成は、実施の形態2の構成図である図6において、文字認識部2からキャラクタコード決定部4へ送る難易度が、文字種別に変わるだけなので、図6を用いて説明する。実施の形態2と同一部分に関しては、適宜、説明を省略する。
【0063】
本実施の形態では、文字認識辞書2−1は、図4の(c)に示すように、文字コードと文字特徴情報(二次元イメージデータ又はストローク情報)の他に文字種別を示すデータを持つ。文字種別は、例えば、ひらがな・カタカナ・アルファベット・数字・漢字の種別、更に、漢字ならへんやつくりにより種別をわけ、それにより、入力した文字種別毎に表示された入力反応キャラクタ画像を変える。
【0064】
文字認識部2は、入力された文字を文字認識辞書2−1を用いて認識し、認識された文字の文字コードは文字表示部3に、認識された文字の文字種別はキャラクタコード決定部4に渡す。前記キャラクタコード決定部4は、前記文字種別を基にキャラクタコードテーブル4−1から該当するキャラクタコードを獲得し、キャラクタ表示部5は、前記キャラクタコードに基づき、文字種別毎の入力反応キャラクタ画像が登録されているキャラクタ格納部5−1から該当する入力反応キャラクタ画像とメッセージを取り出し、入力反応キャラクタ画像を表示し、メッセージをメッセージ出力部7に送る。メッセージは、メッセージ出力部7で出力される。キャラクタコードテーブル4−1の内容は、図5の(d)に示す通りである。文字種別による入力反応キャラクタ画像は、例えば、へんが「やま」なら山をモチーフにした入力反応キャラクタ画像を、へんが「さんずい」なら川をモチーフにした入力反応キャラクタ画像を作成する。
【0065】
入力反応キャラクタ画像とメッセージは、1文字毎に消去・表示されるが、ひらがなや数字やアルファベット等の簡単な文字を入力した時までは入力反応キャラクタ画像を表示しない場合は、文字種別がひらがな・数字・アルファベット等の場合は、実施例2と同様にして、キャラクタ表示領域とメッセージ表示領域をクリアするとよい。
【0066】
本実施の形態により、前記の実施の形態と組み合わせることにより、同一入力反応キャラクタ画像で表情の異なる入力反応キャラクタ画像を表示するだけでなく、表示する入力反応キャラクタ画像の種類を入力された手書き文字により変えることが出来る。そのため、同一の入力反応キャラクタ画像で表情をかえるだけでは、すぐ飽きてしまうが、入力された文字により、様々な入力反応キャラクタ画像が表示されるため、飽きにくく、手書き文字入力意欲を長続きさせることが出来る。
【0067】
ここで、本実施の形態4と前述の実施の形態1と実施の形態2を組み合わせた手書き入力装置の画面の例を図7を用いて説明する。図7の(a)は、手書き入力装置の画面10の手書き文字入出領域11に「時」という漢字を手書き入力した時点の画面である。入力反応キャラクタ画像はキャラクタ表示領域12に、メッセージはメッセージ表示領域13に表示され、文字認識が終わった時点でワープロ等のプログラムに入力された文字を転送するための転送ボタン14がある。ここでは、手書き文字入力装置に必要な最小限の機能にしぼった画面の例をあげているので、実際にワープロ等のプログラムに組み込んで使用する場合は、画面上にワープロに必要なボタンや入出領域等がある。図7の(b)は(a)で入力した「時」という文字のスコアが良く、文字が綺麗だと認識した場合の例をあげている。「時」という漢字のへんは「日」で文字が綺麗なので、「日」を表す入力反応キャラクタ画像として太陽をイメージした喜んだ表情の入力反応キャラクタ画像を用い、メッセージもそれに合わせた形のメッセージを表示している。図7の(b)の画面で、「時」という文字に続いて「峨」という文字を入力した場合、「峨」というへんが「山」の難しい文字を入力したので、「山」をイメージした驚いている表情の入力反応キャラクタ画像を表示し、それにあわせたメッセージを表示する。字が綺麗で難しい場合、メッセージがダブる可能性があるが、その場合は、メッセージ表示領域13を2行表示出来るようにし、キャラクタ表示領域を2つにしてもよい。
【0068】
本実施の形態では、文字種別を文字認識辞書2−1の文字毎に文字種別を持っているが、これを持たないようするかわりに、文字種別判定部を文字認識部2の中又は文字認識部2の直後に設け、入力された文字の文字特徴情報にへんやつくりの特徴情報が含まれるか否かで文字種別を判断するようにしてもよい。
【0069】
【実施の形態5】
次に、手書き入力する際に、個人的に特徴のある文字の筆跡データを、文字認識辞書2−1の対応する文字の文字特徴情報として追加登録する例について図8を用いて説明する。他の実施の形態と同一部分に関しては、適宜、説明を省略する。本実施の形態においては、文字認識辞書2−1は、図4の(d)に示すように文字特徴情報を、筆跡データを追加登録された文字に関しては、複数持つことになる。
【0070】
通常、文字認識辞書2−1は、標準的な字体に基づいて作成された文字特徴情報を持っている。しかし、手書き文字を入力する場合、全ての人が標準的な字体で入力する訳ではなく、各人により書く字体には特徴があるため、標準的な字体の文字特徴情報を蓄積した文字認識辞書では判別出来ない場合があり、認識率を下げる原因となっていた。本実施の形態は、くせ字を書く人でも、くせ字の特徴の登録を促進することにより、文字認識がスムーズに行えるようにし、くせ字を書く人の場合、なかなか文字を認識してくれなくて嫌になるようなことを防ぐことを目的とする。
【0071】
手書き入力された文字は、文字入力部1で文字特徴情報に変換して文字認識部2に送られ、文字認識部2で文字が認識されないような場合や、くせ字なので登録しておきたい場合等は、画面上の登録ボタン15をクリックするなどして、筆跡データ登録部8を起動する。筆跡データ登録部8は、画面にソフトウェアキーボードを表示する等して該当する文字の読みを入力して文字を特定した後、入力された手書き文字の文字特徴情報を該当する文字の文字特徴情報として、文字認識辞書2−1の該当する文字の標準の文字特徴情報に追加登録すると共に、累計登録数をカウントし、キャラクタコード決定部4に渡す。
【0072】
小さなモバイルコンピュータ等では、ソフトウェアキーボードとして、五十音全てを同時に表示させることは出来ないので、例えば、「あ」行を表示し、上下に動かすボタンを用意しておき、表示する行を上下に動かして選択出来るようにするとよい。本実施の形態の文字認識辞書2−1は、文字コード2に文字特徴情報を追加登録した場合、図4の(d)に示すようになる。
【0073】
累計登録数は、筆跡データ登録部8の内部に記憶される(不図示)が、手書き文字入力装置の電源を切っても、継続して保存する必要があるため、ハードディスク等の不揮発性メモリに格納する必要がある。この結果、その文字の文字特徴情報は複数となる。文字の認識速度を早めるなら、手書き文字入力装置が、モバイルコンピュータ等の特定個人が使うようなものであれば、追加登録した方の文字特徴情報を優先させてチェックし、不特定多数の人が使う共用の手書き文字入力装置ならば、標準の文字特徴情報を優先させればよい。キャラクタコードテーブル4−1は、図5の(c)に示すように、実施の形態3と同じである。キャラクタコード決定部4以降は、累計登録数に応じて決定されるキャラクタコードが異なるだけであり、実施の形態3と同様なので説明を省略する。
【0074】
入力反応キャラクタ画像とメッセージは、追加登録時にのみ表示されるが、それ以外の場合は、実施例2と同様にして、キャラクタ表示領域12とメッセージ表示領域13をクリアするとよい。
【0075】
本実施の形態により、個人の字体の特徴を登録して文字認識率を高めるためことが可能となるため、くせのある字の登録を促進することになり、手書き文字入力時に文字候補からの選択の手間が減少するため、手書き文字入力を促進することとなる。
【0076】
図7の(d)は、「大」という文字を手書き入力したけれど、かなりのくせ字だったため認識出来なかったため、メッセージ表示領域13の位置にソフトウエアキーボード16の「あ」行と、読み表示部17が表示され、そのとなりに上下に動かすためのボタンと登録ボタン15が表示された例である。ソフトウェアキーボード16で「だい」を入力すると、手書き入力した「大」にかわって、辞書に登録されている「大」の字が表示される。表示された文字が入力しようとした文字と異なる場合は、候補一覧の画面が出て、該当する文字を指定出来る。くせのある文字を文字認識辞書2−1に登録する場合は、登録ボタン15を押せばよい。転送ボタン14を押すか、次の手書き文字を入力すると、元のメーセージ表示領域13のある画面に戻る。
【0077】
【実施の形態6】
本実施の形態は、実施の形態5に更に、手書き入力された文字の累計と、認識した文字の候補の選択や文字の書き直しすることなしに該当する文字を認識した場合の累計を記憶し、正解率を計算する正解率計算部を持つことにより、正解率に応じて入力反応キャラクタ画像を表示する発明である。本実施の形態の構成図は、実施例1の構成図である図3のスコア算出部6が正解率計算部に変わることと、スコア算出部6からキャラクタコード決定部4に送るスコアが正解率となる以外は同様なので、図3を用いて説明する。実施の形態1と同一部分に関しては、適宜、説明を省略する。
【0078】
文字認識部2は、入力された文字を候補を選択したり文字を書き直したりすることなしに該当する文字を認識した文字の候補を選択したり文字を書き直したりすることなしに該当する文字を認識したか否かの正解フラグ(不図示)を持っている。文字認識部2は、1文字入力する毎に認識に先立って正解フラグをオフにし、文字の候補が選択されたり、文字が書き直されたりすることなしに、入力した文字を認識出来た場合は、正解フラグをオンにする。文字認識部2の内部にある正解率計算部は、文字の認識が終わると、入力文字累計を1カウントアップするとともに、正解フラグを参照し、正解フラグがオンの場合は正解回数累計を1カウントアップし、正解回数累計を入力文字累計で除算することにより、正解率を求め、正解率をキャラクタコード決定部4に送る。
【0079】
キャラクタコード決定部4は、受け取った正解率をもとに、入力反応キャラクタ画像テーブル4−1を検索し、正解率に対応するキャラクタコードを選択し、キャラクタ表示部5で入力反応キャラクタ画像データを基に入力反応キャラクタ画像を表示する。キャラクタコードテーブル4−1の内容は、図5の(e)に示すようになる。
【0080】
正解率による入力反応キャラクタ画像は、文字を入力する毎に表示することも可能だが、正解率の変動は、入力した文字が非常に少ない場合を除き、1文字毎に大きく変動することはないので、正解率が所定の値以上変動した時、例えば、正解率が10%変動する毎に表示するようにする方が好ましい。この場合、正解率の変動をチェックするために、キャラクタコード決定部4は、前回入力反応キャラクタ画像を表示した時の変動率を記憶しておき、記憶しておいた変動率と現時点での変動率を比較し、変動率が10%増減すると、新しいキャラクタコードを決定する。正解率の通知は、メッセージで行ってもよいが、正解率毎に正解率を入力反応キャラクタ画像データ中に含めて表示してもよい。この場合、正解率を含む入力反応キャラクタ画像データを用意しておいてもよいし、入力反応キャラクタ画像を表示する際に、入力反応キャラクタ画像の画像データに正解率を埋め込むようにしてもよい。
【0081】
本実施の形態では、入力反応キャラクタ画像とメッセージは、正解率の変動時にのみ表示されるが、それ以外の場合は、実施例2と同様にして、キャラクタ表示領域とメッセージ表示領域をクリアするとよい。
【0082】
本実施の形態により、正解率をあげるため、くせ字の登録をより促進したり、字を丁寧に書く習慣をより身につけさせることが出来る。
【0083】
次に本発明の実施の形態1乃至6にかかる手書き文字入力装置を実現するプログラムを記載した記録媒体は、図10に示す記録媒体の例のように、CD−ROM19−1やフロッピーディスク19−2等の可搬型記録媒体19だけでなく、通信回線の先に蓄えられた他の記憶装置18や、コンピュータのハードディスクやRAM等の記録媒体21のいずれでも良く、本発明にかかる手書き文字入力装置を利用する際に、コンピュータ20により読み込まれる。
【0084】
【発明の効果】
本発明の手書き文字認識装置によれば、パソコンやワープロに慣れ親しんでいない初心者や子供でも、手書き入力装置における手書き文字入力を、楽しく行えるようになり、手書き文字入力装置を備えたコンピュータやワープロに慣れ親しむことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本構成図
【図2】 本発明の基本的な処理の流れを示すフローチャート
【図3】 本発明の実施の形態1にかかる手書き文字入力装置の構成図
【図4】 本発明の文字認識辞書のデータ内容
【図5】 本発明のキャラクタコードテーブル/キャラクタ格納部のデータ内容
【図6】 本発明の実施の形態2にかかる手書き文字入力装置の構成図
【図7】 本発明の手書き文字入力装置の画面例
【図8】 本発明の実施の形態5にかかる手書き文字入力装置の構成図
【図9】 従来の手書き文字入力装置の構成図
【図10】記憶媒体の例示図
【符号の説明】
1 文字入力部
2 文字認識部
2−1 文字認識辞書
3 文字出力部
4 キャラクタコード決定部
4−1 キャラクタコードテーブル
5 キャラクタ表示部
5−1 キャラクタ格納部
6 スコア算出部
7 メッセージ表示部
8 筆跡データ登録部
10 手書き文字入力装置画面
11 手書き文字入出力領域
12 キャラクタ表示領域
13 メッセージ表示領域
14 転送ボタン
15 回線先の記憶装置
16 ソフトウェアキーボード
17 読み表示部
18 通信回線の先に蓄えられた他の記憶装置
19 CD−ROMやフロッピーディスク等の可搬型記憶媒体
19−1 CD−ROM
19−2 フロッピーディスク
20 コンピュータ
21 コンピュータ上のRAM/ハードディスク等の記憶媒体
Claims (9)
- 手書きによる文字の入力を受け付け、当該手書きされた文字の特徴を示す第1の文字特徴情報を取得する文字入力部と、
文字を特定するための文字コードと、当該文字が手書きにより入力される際の標準的な文字の特徴を示す第2の文字特徴情報とが対応づけて格納されている文字認識辞書を参照して、前記取得された第1の文字特徴情報と前記第2の文字特徴情報を比較して、前記第1の文字特徴情報に該当する文字を認識すると共に、当該手書きされた文字の特性や状態を示す文字情報を取得する文字認識部と、
前記文字認識部で認識された文字を表示する文字表示部と、
文字情報と、当該文字情報に応じて表示する入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードとが対応付けて記憶されているキャラクタコードテーブルを参照して、前記文字認識部において取得された文字情報に対応する入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードを決定するキャラクタコード決定部と、
複数の入力反応キャラクタ画像と当該入力反応キャラクタ画像を特定するキャラクタコードとを対応づけて格納するキャラクタ格納部を参照して、前記決定されたキャラクタコードに対応する入力反応キャラクタ画像を、前記キャラクタ格納部から読み出し、読み出した入力反応キャラクタ画像を表示するキャラクタ表示部を具備することを特徴とする手書き文字入力装置。 - 前記キャラクタ格納部が、更にキャラクタコード毎に対応するメッセージコードを対応づけて格納しており、
前記キャラクタ表示部が、キャラクタ格納部から更に前記決定されたキャラクタコードに対応づけて格納されているメッセージコードに対応するメッセージを読み出し、
前記読み出されたメッセージを出力するメッセージ出力部を
具備することを特徴とする請求項2に記載の手書き文字入力装置。 - 前記文字情報は、入力された手書き文字の美しさを示すスコアであって、
前記文字認識部は、前記文字認識辞書に格納されている文字の第1の文字特徴情報と入力された手書き文字の第2の文字特徴情報との近似度に基づいて、入力された手書き文字の美しさのスコアを算出するスコア算出部を備え、
前記キャラクタコード決定部は、スコアと当該スコアに対応して表示する入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードの対応とが対応づけて格納されたキャラクタコードテーブルを参照し、前記算出したスコアに対応づけて記憶されている入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードを決定することを特徴とする請求項1または2に記載の手書き文字入力装置。 - 前記文字情報は、入力された手書き文字の難易度であって、
前記文字認識部は、各文字コード毎に当該文字の難易度がさらに対応づけて記憶された文字認識辞書を参照し、前記入力された手書き文字の文字コードに対応付けて記憶された文字の難易度を取得し、
前記キャラクタコードテーブルは、文字の難易度と当該文字の難易度に対応して表示する入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードとが対応づけて格納されており、
前記キャラクタコード決定部は、前記キャラクタコードテーブルを参照し、前記取得された文字の難易度に対応付けて記憶されている入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードを決定することを特徴とする請求項1乃至2に記載の手書き文字入力装置。 - 前記文字情報は、入力された手書き文字の累計であって、
入力された手書き文字の累計を求める累計計算部と、
前記キャラクタコードテーブルは、累計と当該累計に対応して表示する入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードとが対応づけて格納されており、
前記キャラクタコード決定部は、前記キャラクタコードテーブルを参照して、前記求められた累計に対応づけて格納されている入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードを決定することを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の手書き文字入力装置。 - 前記文字情報は、入力された手書き文字の種別であって、
前記文字認識部は、各文字コード毎に当該文字の文字種別がさらに対応づけて格納された前記文字認識辞書を参照して、前記認識された文字コードに対応づけて記憶されている文字種別を取得し、
前記キャラクタコード決定部は、文字種別と当該文字種別に対応して表示する入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードとが対応づけて格納されており、
前記キャラクタコード決定部は、前記キャラクタコードテーブルを参照して、前記取得された文字種別に対応づけて格納されている入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードを決定することを特徴とする請求項1乃至2に記載の手書き文字入力装置。 - 手書き入力する際に、個人的に書き方に特徴のある文字の筆跡データを、前記文字認識辞書内の対応する文字の文字特徴情報として追加登録し、追加登録された文字の文字特徴情報の個数の累計登録数をカウントする筆跡データ登録部をさらに備え、
前記キャラクタコードテーブルは、累計登録数と当該累計登録数に対応して表示する入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードとが対応づけて格納されたものであって、
前記キャラクタコード決定部は、前記キャラクタコードテーブルを参照して、前記累計登録数に対応づけて格納されている入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードを決定することを特徴とする請求項1乃至2に記載の手書き文字入力装置。 - 前記文字情報は、入力された手書き文字の正解率であって、
手書き入力された文字数の累計と前記文字認識部における手書き入力された文字の認識の正解数の累計を、筆跡パターン登録時毎に記憶し、前記文字数の累計と正解数の累計をもとに正解率を計算する正解率計算部をさらに備え、
前記キャラクタコード決定部は、正解率と当該正解率に対応して表示する入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードとが対応づけて格納されており、
前記キャラクタコード決定部は、前記キャラクタコードテーブルを参照して、筆跡パターン登録による前記正解率の変化に応じて表示する入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードを決定することを特徴とする請求項7に記載の手書き文字入力装置。 - コンピュータに以下の処理を実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
手書きによる文字の入力を受け付け、当該手書きされた文字の特徴を示す第1の文字特徴情報を取得するステップと、
文字を特定するための文字コードと、当該文字が手書きにより入力される際の標準的な文字の特徴を示す第2の文字特徴情報とが対応づけて記憶されている文字認識辞書を参照して、前記取得された第1の文字特徴情報と前記第2の文字特徴情報を比較して、前記第1の文字特徴情報に該当する文字を認識すると共に、当該手書きされた文字の特性や状態を示す文字情報を取得するステップと、
前記認識された文字を表示するステップと、
文字情報と、当該文字情報に応じて表示する入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードとが対応付けて記憶されているキャラクタコードテーブルを参照して、前記取得された文字の文字情報に対応する入力反応キャラクタ画像のキャラクタコードを決定するステップと、
複数の入力反応キャラクタ画像と当該入力反応キャラクタ画像を特定するキャラクタコードとが対応づけて記憶されているキャラクタコードテーブルを参照して、前記決定されたキャラクタコードに対応する入力反応キャラクタ画像を読み出し、読み出した入力反応キャラクタ画像を表示するステップと、
コンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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