JP4320575B2 - 入力装置、静電容量検出装置及び電子機器 - Google Patents

入力装置、静電容量検出装置及び電子機器 Download PDF

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Description

本発明は指紋情報等の入力を受け付けて電気信号に変換する入力装置、微小な凹凸を有する被験物の表面形状を静電容量変化として読み取る静電容量検出装置及びこれを備えた電子機器に関する。
静電容量式指紋センサ等の入力装置として、例えば特開平11−118415号公報、特開2000−346608号公報、特開2001−56204号公報、特開2001−133213号公報に開示されるように、単結晶シリコン基板上に形成されたセンサ電極の表面を誘電体膜で被覆し、指先の電位を基準電位として、指先とセンサ電極間に形成される静電容量が指紋の凹凸に応じて変化することを利用して指紋を認識する技術が知られている。
特開平11−118415号公報 特開2000−346608号公報 特開2001−56204号公報 特開2001−133213号公報
しかし、従来の静電容量式指紋センサは、単結晶シリコン基板上に形成されているために、指先を指紋センサに強く押し付けると割れてしまうという不都合があった。また、指紋センサを構成するには、指先の面積(およそ20mm×20mm)程度の大きさに形成する必要があるため、単結晶シリコン基板に形成すると高価になるという不都合も生じていた。
一方、指紋センサをガラス基板やプラスチック基板上に形成しようとする場合には、検出信号を保持するメモリなどの回路を基板上に作り込むことが困難である。検出信号を増幅してそのままマイコンなどの出力判定回路に出力する場合には、検出信号の持続期間が短いと、出力判定回路で検出情報を判定することが困難となる。特に動作速度を向上させようとした場合に、出力判定回路での十分な判定期間を確保できなくなるという不都合が生じる。
そこで、本発明は上述の問題点を解決し、出力判定回路での十分な判定期間を確保することのできる入力装置、静電容量検出装置及びこれを備えた電子機器を提案することを課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明の入力装置は、複数の行方向線と複数の列方向線とが互いに交差するように配置され、前記行方向線と前記列方向線との交差部に対応してそれぞれ設けられた検出回路を備える。また、前記検出回路からの検出情報を一定期間保持して出力判定回路に出力する保持回路を更に備える。そして、前記保持回路からの出力信号持続期間を、前記検出回路による検出期間より長い期間とするものである。
前記検出回路からの検出が、1回の検出動作ごとに非検出期間と検出期間とを要する場合も、前記保持回路からの前記出力信号持続期間が前記検出期間より長い期間とする。また、前記保持回路からの前記出力信号を前記非検出期間中にも出力されることで、同様の効果が期待される。
上記入力装置において、前記非検出期間に、前記行方向線又は前記列方向線に一定電位を付与することとしてもよい。
本発明の静電容量検出装置は、被験物表面との間に形成される静電容量に対応した検出信号により、前記被験物表面の凹凸情報を読み取るものである。そして、複数の行方向線と複数の列方向線とが互いに交差するように配置され、前記行方向線と前記列方向線との交差部に対応してそれぞれ設けられた検出回路を備える。そして、前記検出回路からの検出情報を一定期間保持して出力判定回路に出力する保持回路を更に備え、前記保持回路からの出力信号持続期間を、前記検出回路による検出期間より長い期間とする。
本発明の電子機器は、複数の行方向線と複数の列方向線とが互いに交差するように配置され、前記行方向線と前記列方向線との交差部に対応してそれぞれ設けられた検出回路と、前記出力判定回路を含む情報処理装置と、を備えている。そして、前記検出回路からの検出情報を一定期間保持して出力判定回路に出力する保持回路を更に備え、前記保持回路からの出力信号持続期間を、前記検出回路による検出期間より長い期間としている。
本発明の電子機器は、アクティブマトリクスとこれを駆動し情報処理する処理装置とを備えた機器一般をいい、例えばICカード、キャッシュカード、クレジットカード、身分証明書などの各種カード媒体の他に、電子商取引の本人認証装置、入退室管理装置、コンピュータ端末装置の認証装置などが含まれる。
[発明の実施形態1.]
以下、各図を参照して本発明の好適な第1実施形態について説明する。
図1は上述の静電容量検出回路31をマトリクス状に配列した静電容量式指紋センサ1のブロック図である。同図に示すように同指紋センサ1は、データ線37を選択するためのデータドライバ10と、走査線36を選択するための走査ドライバ20と、指紋検出部として機能するアクティブマトリクス部30と、検出信号を増幅するための増幅回路40と、増幅回路40の出力を一定期間保持するための保持回路50と、を備えて構成されている。
データドライバ10は、データ線37を順次選択するタイミングを決定するシフトレジスタ11と、アナログスイッチ12を備えて構成されている。走査ドライバ20は、走査線36を順次選択するタイミングを決定するシフトレジスタ21を備えて構成されている。
アクティブマトリクス部30には静電容量検出回路31がマトリクス状(M行×N列)に配列されており、M本の走査線36とM本の低電位電源線VSSは行方向に沿って配線され、N本のデータ線37は列方向に沿って配線されている。上記の構成において、M本の走査線36が1ライン毎にアクティブになると、ある時点においてアクティブになっている走査線36上に並ぶN本のデータ線37がアナログスイッチ12により順次選択されて増幅回路40に接続するように点順次駆動される。
図2は被験者の指紋の凹凸情報を電気信号に変換する静電容量検出回路31の回路構成図である。同検出回路31は、同検出回路31を選択するための選択トランジスタ32と、被験者の指先とセンサ電極との間に形成される静電容量33と、静電容量33の微小な容量変化を基に指紋の凹凸情報を担う検出信号を出力する信号出力素子34と、選択トランジスタ32の開閉制御を行うための信号を伝達する走査線36と、検出信号を伝達するためのデータ線37と、検出信号の出力経路を構成する低電位電源線VSSと、容量値一定の基準容量Csを備えて構成されている。静電容量33の容量値をCdとすると、検出容量Cdは被験者の指紋の凹凸とセンサ電極(図6参照)との間の距離に応じて定まる。信号出力素子34としては、検出容量Cdに対応した検出信号を出力する素子であれば特に限定されるものではないが、検出容量Cdの大小に応じて電流増幅作用を行う信号増幅素子(電流増幅素子)などが好適である。このような信号増幅素子として、本実施形態においては、ゲート端子(電流制御端子)、ソース端子(電流出力端子)、及びドレイン端子(電流入力端子)から成る三端子トランジスタを例示するが、これに限られるものではない。
上述の構成において、走査線36上に論理レベルHの信号が出力され、選択トランジスタ32が開状態になると、データ線37には信号出力素子34のゲート電位で定まる検出電流が流れる。この検出電流は検出容量Cdに対応する検出信号として処理される。検出信号には指紋の凹凸情報が含まれている。信号出力素子34のゲート電位は、信号出力素子34自体の寄生容量Ct(図示せず)と、基準容量Csと、検出容量Cdとのそれぞれの容量比によって定まる。
例えば、被験者の指先をセンサ電極に近づけた場合に、指紋の凸部がセンサ電極に近接すると、検出容量Cdは寄生容量Ct、基準容量Csに対して十分に大きくなり、信号出力素子34のゲート電位はグランド電位に近づく。この結果、信号出力素子34は略オフ状態となり、信号出力素子34のソース/ドレイン間には極めて微弱な電流が流れる。一方、指紋の凹部がセンサ電極に近接すると、検出容量Cdは寄生容量Ct、基準容量Csに対して十分に小さくなり、信号出力素子34のゲート電位は走査線36の電位に近づく。走査線36がアクティブとなっている状態では、走査線36の電位は高電位VDDである。この結果、信号出力素子34は略オン状態となり、信号出力素子34のソース/ドレイン間には上述の微弱電流よりも大きな電流が流れる。ここで、信号出力素子34のソース端子は低電位電源線VSSに接続しているため、信号出力素子34を流れる検出電流の向きはデータ線37から低電位電源線VSSへ流れ込む向きとなる。つまり、被験者の指紋の凹凸情報を担う検出信号は外部回路から静電容量検出回路31へ流れ込むように出力される。なお、信号出力素子34のソース端子を高電位電源線に接続することにより、静電容量検出回路31からデータ線37に流れ出す向きに電流が流れるようにしてもよい。
図3は静電容量検出回路31の検出信号を増幅する増幅回路40の回路構成図である。増幅回路40は、前段のカレントミラー回路41と、後段のカレントミラー回路42を備えて構成されている。前段のカレントミラー回路41では、ゲート電位が参照電圧VRに保持されたMOSトランジスタ41aが出力する一定の参照電流Irefと、信号出力素子34が出力する検出電流Idatとを比較し、後段のカレントミラー回路42では、参照電流Irefと検出電流Idatとの差分を増幅した信号DOUTを出力する。参照電流Irefは検出電流Idatの最大値と最小値のほぼ中間となるように予め設定されている。予め定められた所定の閾値と信号DOUTの信号レベルを比較することによって、2値データから成る指紋情報を得ることが可能となる。
尚、同図において、CLK信号はシフトレジスタ11に入力するパルス信号と同一であり、アナログスイッチ12の切換タイミングに同期している。
図4は、保持回路50の回路図である。保持回路50は、増幅回路40の出力DOUTを取り込むクロックドインバータ54、クロックドインバータ54の出力を保持するラッチ回路52、ラッチ回路52からの出力を増幅するバッファ回路53により構成されている。
図5は、第1実施形態による指紋センサにおけるデータドライバ10のタイミングチャートである。データドライバ10のシフトレジスタ11に供給されるクロック信号CLKに従い、スタートパルスSPの信号(レベルH)が、シフトレジスタの各段の出力X(k)として伝達されていく。シフトレジスタの出力X(k)がレベルHになると、アナログスイッチ12が導通状態となってデータ線37が選択される。これにより、当該データ線37を通じて検出回路31からの出力を検出するセンシング期間Psが開始される。データ線37からの出力LDOUTはグローバルデータ線70に伝達され、増幅回路40に入力される。
増幅回路40の出力信号DOUTは、保持回路50のクロックドインバータ54を経由して、ラッチ回路52に格納される。格納されたデータはバッファ回路53により増幅され、センサ外部へと出力される。そして、この保持回路50の出力信号OUTを、外部に設けられたマイコン(図示せず)などの出力判定回路により読み出す。
次に、シフトレジスタ11の出力がレベルLになると、アナログスイッチ12が非導通状態となるので、データ線37は非選択状態となり、センシング期間Psが終了する。しかし、保持回路50ではデータが一定期間保持され、マイコンへの出力信号OUTが維持されるので、マイコンに出力される信号OUTの持続期間Prはセンシング期間Psより長くとることができる。
以上の動作をアクティブマトリクス面内において繰り返す。
このようにすることにより、マイコンによる読出しのための期間を十分に確保することができる。これにより、検出精度の向上および動作速度の向上を図ることができる。
図6はセンサ電極を中心とする静電容量検出回路31の断面構造図である。同図に示すように、静電容量検出回路31には、指紋の凹凸情報を担う検出信号を出力する信号出力素子34と、被験者の指先Fとの間に静電容量33を形成するためのセンサ電極(検出電極)71とが形成されている。信号出力素子34は、ゲート電極70、ゲート絶縁膜68、多結晶シリコン層63、ソース/ドレイン電極69を含んで構成されるMOSトランジスタである。静電容量33は指紋の凹凸パターンに応じてその容量値が変化する可変容量である。指先Fの電位は基準電位に設定されている。センサ電極71はゲート電極70に接続しており、指紋の凹凸による検出容量Cdの変化を信号出力素子34に伝達し、チャネルを流れるドレイン電流の増幅作用によって静電容量変化をセンシングできるように構成されている。
同図に示す静電容量検出回路31を製造するには、絶縁性基板61上に酸化シリコンなどの下地絶縁膜62を積層し、その上にアモルファスシリコンを成膜して結晶化させ、多結晶シリコン層63を形成する。次いで、多結晶シリコン層63上にゲート絶縁膜68とゲート電極70を形成し、自己整合的に多結晶シリコン層63に不純物を注入・拡散し、ソース/ドレイン領域を形成する。次いで、第1層間絶縁膜64を形成した後、コンタクトホールを開口してソース/ドレイン電極69を形成する。さらに、第2層間絶縁膜65、66を積層してコンタクトホールを開口し、センサ電極71を形成する。最後に、表面全体をパッシベーション膜67で被覆する。ここで、第2層間絶縁膜65、66が二層構造となっているのは、下層の第2層間絶縁膜65で平坦性を確保し、上層の第2層間絶縁膜66で所望の膜厚を得るためであるが、単層構造としてもよい。
尚、絶縁性基板61上にトランジスタ等の半導体素子を形成するには、上述の製法に限らず、例えば、特開平11−312811号公報やS.Utsunomiya et. al. Society for Information Display p. 916(2000)に開示された剥離転写技術を適用することで、トランジスタ等の半導体素子を絶縁性基板61上に形成してもよい。剥離転写技術を適用すれば、絶縁性基板61として、プラスチック基板やガラス基板などの適度な強度を有する安価な基板を採用できるため、静電容量式指紋センサ1の機械的強度を高めることができる。
次に、静電容量式指紋センサ1の応用例について説明する。図7はスマートカード81のブロック図を示しており、上述した静電容量式指紋センサ1と、CPUやメモリ素子などを実装したICチップ82と、液晶ディスプレイなどの表示装置83を備えて構成されている。ICチップ82にはバイオメトリクス情報として、カード所有者の指紋情報が登録されている。
図8はこのスマートカード81の認証手順を示している。カード使用者が指先を指紋センサ1に接触させることによって、スマートカード81に指紋情報が入力されると(ステップS1)、この指紋情報は予め登録された指紋情報と照合される(ステップS2)。ここで、指紋が一致すると(ステップS2;YES)、暗証番号が発行される(ステップS3)。次いで、カード所有者によって暗証番号が入力される(ステップS4)。ステップS3で発行された暗証番号と、ステップS4で入力された暗証番号が一致しているか否かがチェックされ(ステップS5)、一致している場合には(ステップS5;YES)、カードの使用が許可される(ステップS6)。
このように、暗証番号に加えて指紋情報によって本人の認証を行うことによって、セキュリティの高いスマートカードを提供できる。バイオメトリクス認証機能を実装したスマートカードはキャッシュカード、クレジットカード、身分証明書などに利用できる。本実施形態の指紋センサは、本人認証を行うためのあらゆるバイオメトリクス認証装置に応用できる。例えば、室内への入退室管理を行うセキュリティシステムとして、本実施形態の指紋センサをドアに取り付けておき、当該指紋センサに入力された入室者の指紋情報と予め登録された指紋情報を照合し、両者が一致する場合には入室を許可する一方で、両者が一致しない場合には入室を不許可とし、必要に応じて警備会社等に通報するシステムにも応用できる。また、インターネットなどのオープンネットワークを通じた電子商取引においても、本人確認のためのバイオメトリクス認証装置として本実施形態の指紋センサは有効に応用できる。さらに、コンピュータ端末装置のユーザ認証装置や、複写機の複写機使用者の管理装置などにも広く応用できる。
尚、上記の説明においては、本発明の静電容量検出装置の実施形態として、指紋センサを例示したが、本発明はこれに限られるものではなく、あらゆる被験物の微小凹凸パターンを静電容量変化として読み取る装置に応用できる。例えば、動物の鼻紋の認識などにも応用できる。
[発明の実施形態2.]
図9は本発明の第2実施形態に係る静電容量検出回路31をマトリクス状に配列した静電容量式指紋センサ1のブロック図である。同図に示すように同指紋センサ1は、データ線37を選択するためのデータドライバ10と、走査線36を選択するための走査ドライバ20と、指紋検出領域としてのアクティブマトリクス部30と、検出信号を増幅するための増幅回路40と、増幅回路40の出力を一定期間保持する保持回路50と、を備えて構成されている。
データドライバ10は、データ線37を順次選択するタイミングを決定するシフトレジスタ11と、データ線37にプリチャージ電圧を供給するためのプリチャージ用トランジスタ13と、プリチャージ期間を設定するプリチャージ期間選択回路14を備えて構成されている。
走査ドライバ20は、走査線36を順次選択するタイミングを決定するシフトレジスタ21を備えて構成されている。アクティブマトリクス部30には静電容量検出回路31がマトリクス状(M行×N列)に配列されており、M本の走査線36とM本の低電位電源線VSSは行方向に沿って配線され、N本のデータ線37とN本のデータ側選択線51は列方向に沿って配線されている。
図10は上記第2実施形態に用いられる静電容量検出回路31の回路構成図である。同検出回路31は、上述した選択トランジスタ32、静電容量33、信号出力素子34、走査線36、データ線37、基準容量Cs、低電位電源線VSSに加えて、データ線選択トランジスタ35、データ側選択線51を備えて構成されている。同図に示す静電容量検出回路31は上述した第1実施形態と同様に、アクティブマトリクス部30においてM行×N列に配列され、データドライバ10と走査ドライバ20の制御によって、静電容量33の検出容量Cdが読み取られる。
ある特定のデータ線37に着目すると、当該データ線37には、列方向に並ぶM個の静電容量検出回路31からの検出信号が順次出力されるため、m行n列に配置されている静電容量検出回路31から検出信号が出力された後に、(m+1)行n列に配置されている静電容量検出回路31から検出信号が出力されると、データ線37の電位がばらつくため、安定したセンシングができないという不都合が生じる。つまり、同一のデータ線37上には検出容量Cdに対応して異なる電流レベルの検出信号が異なるタイミングで出力されるため、後段の静電容量検出回路31から出力される検出信号は、前段の静電容量検出回路31から出力された検出信号の影響を受けることになる。
そこで、本実施形態においては、データ線37上に検出信号を出力する前段階として、データ線37を所定の電位VDDにプリチャージすることによって、データ線37の電位を安定化させる。データ線選択トランジスタ35は、データ線37と信号出力素子34との間の電気的な通電/遮断を制御するトランジスタであり、データ線37をプリチャージしている段階では、閉状態となるように制御される。データ線選択トランジスタ35の開閉制御はデータ側選択線51によって制御される。
図11は第2実施形態に用いられる増幅回路40の回路構成図を示し、図12は第2実施形態に用いられる保持回路50の回路構成図を示す。図3及び図4のCLK信号に替えてENB信号としている点、及びデータ線選択トランジスタ35が追加されている点を除けば、基本的な構成は上述した第1実施形態と同じである。
図13はデータドライバ10から出力される各種信号のタイミングチャートである。同図において、SPはスタートパルス、CLKはクロック信号、X{1},X{2},…,X{N}はシフトレジスタ11の出力信号、ENBはプリチャージ用トランジスタ13を開閉制御するためのイネーブル信号、XSEL{1},XSEL{2},…,XSEL{N}はデータ側選択線51に出力される選択信号である。データドライバ10内のシフトレジスタ11の順次選択により一つの静電容量検出回路31が選択される期間のうち、前半をプリチャージ期間Ppとし、後半をセンシング期間Psと定める。
プリチャージ期間Ppにおいては、ENB信号は非アクティブ(論理レベルL)となり、プリチャージトランジスタ13は開状態となる。シフトレジスタ11から論理レベルHの出力信号X{k}が出力されると、k番目のアナログスイッチ14aが導通し、k列目のデータ線37が電位VDDにプリチャージされる。このとき、イネーブル信号の論理レベルはLであるから、論理積回路14bの出力は論理レベルLとなり、データ側選択線51にはLレベルの信号が出力される。これにより、データ線選択トランジスタ35は閉状態となり、電源VDDから静電容量検出回路31への電流の流れ込みを抑制する。
プリチャージ動作が終了すると、センシング期間Psに移行し、イネーブル信号はアクティブ(論理レベルH)となる。すると、プリチャージトランジスタ13は閉状態となり、電源VDDからデータ線37への電源供給(プリチャージ)は休止される一方、論理積回路14bにはHレベルの出力信号X{k}と、Hレベルのイネーブル信号が入力され、論理積回路14bの出力線となるデータ側選択線51にはHレベルの信号が出力される。すると、k列目のデータ側選択線51にはHレベルのパルスが出力され、k列目に並ぶデータ線選択トランジスタ35は開状態となる。これにより、信号出力素子34は、データ線選択トランジスタ35、及び選択トランジスタ32を介してデータ線37に接続する。さらに、図11に示す増幅回路40において、ENBがアクティブになるため、データ線37を通じて静電容量検出回路31に流れ込む検出電流が、増幅回路40にて増幅される。
以上、説明したように、本実施形態によれば、センシングの前段階でデータ線37のプリチャージ動作を行うことにより、センシング時のデータ線37の電位を安定させ、動作マージンを広げることができる。さらに、データ線37の電位が安定しているため、より高速な指紋情報の検出が可能となる。
そして、本実施形態では保持回路50によってセンシング期間Psの終了後もマイコンに対する出力信号OUTの出力を持続できるので、マイコン読出し期間Prをセンシング期間Psより長く取ることができる。これにより、検出精度を向上することができるとともに、高速動作が可能になる。
尚、プリチャージ用の電源電圧については、上述のVDDに限らず、任意の電圧を用いることが可能であり、静電容量検出回路31の構成によって好ましい初期電位を与えればよい。例えば、信号出力素子34のソース端子を高電位電源線に接続することにより、静電容量検出回路31からデータ線37に流れ出す向きに電流が流れるようにした場合には、データ線37に対する初期電位としてはVSS等の低電位が好ましい。
第1実施形態の静電容量式指紋センサのブロック図である。 第1実施形態に用いられる静電容量検出回路の回路構成図である。 第1実施形態に用いられる増幅回路の回路構成図である。 第1実施形態に用いられる保持回路の回路構成図である。 第1実施形態による指紋センサにおけるタイミングチャートである。 第1実施形態の静電容量検出回路の断面図である。 第1実施形態の静電容量式指紋センサを実装した応用例である。 第1実施形態の認証手順を示すフローチャートである。 第2実施形態の静電容量式指紋センサのブロック図である。 第2実施形態に用いられる静電容量検出回路の回路構成図である。 第2実施形態に用いられる増幅回路の回路構成図である。 第2実施形態に用いられる保持回路の回路構成図である。 第2実施形態による指紋センサにおけるタイミングチャートである。
符号の説明
1…静電容量式指紋センサ 10…データドライバ 20…走査ドライバ 30…アクティブマトリクス部 31…静電容量検出回路 32…選択トランジスタ 33…静電容量 34…信号出力素子 35…データ線選択トランジスタ 36…走査線 37…データ線 50…保持回路 51…データ側選択線 Cs…基準容量 Cd…検出容量 VSS…低電位電源線 Pr…読出し期間(出力信号持続期間) Ps…センシング期間(検出期間)

Claims (6)

  1. 複数の行方向線と複数の列方向線とが互いに交差するように配置され、前記行方向線と前記列方向線との交差部に対応してそれぞれ設けられた検出回路を備えた入力装置であって、
    前記検出回路からの検出電流と、前記検出電流の最大値と最小値との間の値となるように設定された参照電流との差分を増幅し、2値データとして出力する回路と、
    前記2値データを一定期間保持して出力判定回路に出力する保持回路と、を備え、
    前記保持回路からの出力信号持続期間を、前記検出回路による検出期間より長い期間とした、入力装置。
  2. 請求項1において、
    前記検出回路からの検出は、1回の検出動作ごとに非検出期間と検出期間とを要し、前記保持回路からの前記出力信号持続期間が前記検出期間より長い、入力装置。
  3. 請求項1において、
    前記検出回路からの検出は、1回の検出動作ごとに非検出期間と検出期間とを要し、前記保持回路からの前記出力信号は前記非検出期間中にも出力される、入力装置。
  4. 請求項2又は請求項3において、
    前記非検出期間において、前記行方向線又は前記列方向線に一定電位を付与する、入力装置。
  5. 被験物表面との間に形成される静電容量に対応した検出信号により、前記被験物表面の凹凸情報を読み取る静電容量検出装置であって、
    複数の行方向線と複数の列方向線とが互いに交差するように配置され、前記行方向線と前記列方向線との交差部に対応してそれぞれ設けられた検出回路と、
    前記検出回路からの検出電流と、前記検出電流の最大値と最小値との間の値となるように設定された参照電流との差分を増幅し、2値データとして出力する回路と、
    前記2値データを一定期間保持して出力判定回路に出力する保持回路と、を備え、
    前記保持回路からの出力信号持続期間を、前記検出回路による検出期間より長い期間とした、静電容量検出装置。
  6. 複数の行方向線と複数の列方向線とが互いに交差するように配置され、前記行方向線と前記列方向線との交差部に対応してそれぞれ設けられた検出回路と、出力判定回路を含む情報処理装置と、を備えた電子機器であって、
    前記検出回路からの検出電流と、前記検出電流の最大値と最小値との間の値となるように設定された参照電流との差分を増幅し、2値データとして出力する回路と、
    前記2値データを一定期間保持して前記出力判定回路に出力する保持回路と、を備え、
    前記保持回路からの出力信号持続期間を、前記検出回路による検出期間より長い期間とした、電子機器。
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