JP4318921B2 - 移植片の機能発現遅延の処置のための医薬の製造のためのリンパ球ホーミング促進剤の使用 - Google Patents

移植片の機能発現遅延の処置のための医薬の製造のためのリンパ球ホーミング促進剤の使用 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
本発明は、リンパ球ホーミング促進(accelerated lymphocyte homing, “ALH”)剤、例えば、2−アミノ−1,3−プロパンジオール誘導体の新規使用に関する。
本発明のALH剤は、リンパ球を末梢組織から二次リンパ器官へと隔離する化合物である。適当なALH剤には、例えばミリオシンまたはISP−1、アスコマイセテス(ascomycetes) Isaria sinclairiiの天然の代謝産物が含まれる。適当なALHは、例えば、遊離の形態または薬学的に許容される塩の形態の、式I:
Figure 0004318921
〔式中、
は、所望により置換されていてもよいフェニレンにより所望により割り込まれていてもよい12〜22個の炭素原子を有する所望により置換されていてもよい直鎖−または分枝鎖の炭素鎖であり、そして
各R、R、RおよびRは、独立して、Hまたは低級アルキルである。〕
で示される2−アミノプロパン−1,3−ジオール化合物である。
炭素鎖Rが置換されている場合、それは、好ましくは、ハロゲン、ニトロ、アミノ、ヒドロキシまたはカルボキシにより置換されている。該炭素鎖が所望により置換されていてもよいフェニレンにより割り込まれている場合、該炭素鎖は好ましくは非置換である。フェニレン部分が置換されている場合、それは、好ましくは、ハロゲン、ニトロ、アミノ、メトキシ、ヒドロキシまたはカルボキシにより置換されている。
好適な式Iの化合物は、Rがニトロ、ハロゲン、アミノ、ヒドロキシまたはカルボキシにより置換されていてもよい、13〜20個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖、好ましくは直鎖のアルキルである化合物であり、そして、さらに好ましくは、Rが所望によりハロゲンにより置換されていてもよい直鎖または分枝鎖のC6−14−アルキルにより置換されたフェニルアルキルでありそして該アルキル部分は、所望によりヒドロキシにより置換されていてもよいC1−6アルキルである化合物である。さらに好ましくは、Rはフェニルが直鎖または分枝鎖、好ましくは直鎖のC6−14アルキルにより置換されたフェニル−C1−6アルキルである。該C6−14アルキルは、オルト、メタ、パラ位であり得、好ましくはパラ位である。
好ましくは、R〜RはそれぞれHである。
式Iの化合物が分子内に1またはそれ以上の不斉中心を有する場合、本発明は、種々の光学異性体、ならびにラセミ体、立体異性体およびその混合物を包含すると理解されるべきである。
式Iの化合物の薬学的に許容される塩の例には、無機酸との塩、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩および硫酸塩、有機酸との塩、例えば酢酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩、メタンスルホン酸塩およびベンゼンスルホン酸塩が含まれ、そしてカルボキシ基が存在する場合には、ナトリウム、カリウム、カルシウムおよびアルミニウムのような金属との塩、トリエチルアミンのようなアミンとの塩、およびリジンのような二塩基性アミノ酸との塩が含まれる。本発明の式Iの化合物および塩には、水和物および溶媒和物の形態が含まれる。
好適な式Iの化合物は、2−アミノ−2−テトラデシル−1,3−プロパンジオールである。本発明における使用のための特に好ましいALH剤は、FTY720、すなわち遊離の形態または薬学的に許容される形態の2−アミノ−2−[2−(4−オクチルフェニル)エチル]プロパン−1,3−ジオール(以下、本明細書において「化合物A」という)、例えば、その塩酸塩:
Figure 0004318921
である。
式Iの化合物は、観察された活性に基づいて、例えばEP−A1−627,406において記載されたように、例えば免疫抑制剤として、例えば急性同種移植片拒絶または自己免疫障害の処置において有用であることが見出されている。
本発明にしたがって、今回、驚くべきことに、ALH剤、例えば遊離の形態または薬学的に許容される塩の形態の「化合物A」が移植片の機能発現遅延(delayed graft function)を低下させる(reduce)ことが見出された。
腎移植後、約25%の患者は、腎機能の発現の遅延を示し、たいていの場合、例えば血液透析の介入を必要とする;この病状を移植片の機能発現遅延(DGF)と呼ぶ。この発生率は、この10年間において数多くの新規の免疫抑制剤が導入されているにもかかわらず、1990年から安定したままである。DGFの増加した発現率に関連した重要なリスク・ファクターは、長い冷阻血時間(cold ischemia time)、および高齢のドナーまたは死体の腎臓からの腎臓移植である。
DGFは、レシピエントへの臓器移植前の、長時間の臓器冷却保存がもたらした劇的な結果である。それは、再灌流後の移植片の機能的回復の欠陥により特徴付けられ、そして、しばしば、術後のケアの必要性が増大する。心臓移植の場合において、DGFは、結果として、死亡、一時的な心不全および/または変時性(外的なペーシング)もしくは変力性(薬理活性剤)の補助の必要性をもたらし得る。腎移植の場合において、DGFは、薬理学的処置および/または追加的な透析を必要とする一時的な腎不全をもたらし得る。DGFの重症度は、冷却保存の期間に比例する。DGFを低下させる任意の処置は、冷却保存されたすべての移植片の機能の回復を改善するのみならず、あまりに長い保存時間のため使用できない移植片(いわゆる非最適移植片)の数をも減少させるであろう。結局、これは利用可能な移植片の数を増大させ得る。
DGFを有する患者の免疫抑制的処置は、移植においてまだ対処されていない主要な医学的要求のままである。
本発明の特異的な知見にしたがって:
1.1. 器官または組織移植のレシピエントにおいて、該レシピエントに治療上有効量のALH剤、例えば遊離の形態または薬学的に許容される塩の形態の「化合物A」を投与することを含む、DGFを低下させる方法;
1.2. 器官または組織移植のレシピエントにおいて、該レシピエントに治療上有効量のALH剤、例えば遊離の形態または薬学的に許容される塩の形態の「化合物A」を投与することを含む、移植器官または組織の機能の回復を改善する方法、
が提供される。
器官または組織移植には、例えば心臓、肺、心肺同時、肝臓、腎臓、脾臓、小腸、膵臓(全体または一部、例えばランゲルハンス島)移植片、骨髄または幹細胞が含まれる。
1.3 腎移植のレシピエントにおいて移植された腎臓の糸球体濾過率を改善する方法であって、該レシピエントに治療上有効量のALH剤、例えば、遊離の形態または薬学的に許容される塩の形態の「化合物A」を投与することを含む方法。
1.4 上で定義した方法であって、治療上有効量のALH剤、例えば、遊離の形態または薬学的に許容される塩の形態の「化合物A」、および免疫抑制剤または免疫調節剤である第二の医薬物質を共投与することを含む方法。
1.5 上で定義した方法であって、治療上有効量のALH剤、例えば、遊離の形態または薬学的に許容される塩の形態の「化合物A」、およびカルシニューリンインヒビター以外の免疫抑制剤または免疫調節剤である第二の医薬物質を共投与することを含む方法。
適当な第二の医薬物質には、例えばカルシニューリンインヒビター、例えばシクロスポリンAまたはFK−506;免疫抑制特性を示す大環状ラクトン、例えばラパマイシンまたはその誘導体、例えば40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシンもしくは40−[3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチルプロパノエート]−ラパマイシン;コルチコステロイド;シクロホスファミド;アザチオプリン;メソトレキセート;ブレキナール(brequinar);レフルノマイド;ミゾリビン;ミコフェノール酸;ミコフェノール酸モフェチル;15−デオキシスパガリンもしくはその誘導体;免疫抑制モノクローナル抗体、例えば、白血球レセプター(例えばMHC、CD2、CD3、CD4、CD7、CD11a/CD18、CD25、CD28、B7、CD40、CD45、CD58、CD137、ICOS、CD150、OX40、4−1BB)に対するもしくはそれらのリガンドに対するモノクローナル抗体;または他の免疫調節化合物、例えばCTLA4−Igまたはアナログ、ホモログまたはその誘導体、例えばLEA29Yを含み得る。
本明細書において使用される“共投与”または“組合せ投与”などの用語は、一人の患者に対する選択された治療剤の投与を包含することを意味し、そして該治療剤が必ずしも同じ投与経路または同じ時間に投与されるわけではない治療レジュメンを含むことを意図する。
2. 前記1.1から1.5で定義された任意の方法における使用のための、ALH剤、例えば遊離の形態または薬学的に許容される塩の形態の「化合物A」;あるいは
3. 前記1.1から1.5で定義された任意の方法において使用するための医薬組成物の製造における使用のための、ALH剤、例えば遊離の形態または薬学的に許容される塩の形態の「化合物A」;あるいは
4. 1またはそれ以上の薬学的に許容される希釈剤または担体と共に、ALH剤、例えば遊離の形態または薬学的に許容される塩の形態の「化合物A」を含む、前記1.1から1.5で定義された任意の方法における使用のための医薬組成物。
5. 例えば前記1.1から1.5で定義された任意の方法における使用のための、下記:
a) ALH剤、例えば、遊離の形態または薬学的に許容される塩の形態の「化合物A」である第一の剤、および
b) 例えば上で開示したような、免疫抑制剤または免疫調節剤である、コエージェント(co-agent)、
を含む医薬組成物。好ましくは該コエージェント b)は、カルシニューリンインヒビター以外の、例えば上で開示したような、免疫抑制剤または免疫調節剤である。
本明細書において使用される“組合せ医薬(pharmaceutical combination)”なる用語は、1以上の活性成分を混合または組み合せて得られる生成物を意味し、固定されたおよび固定されていない活性成分の組合せの両方を含む。“固定された組合せ(fixed combination)”なる語は、活性成分、例えば「化合物A」およびコエージェントの両方が、単一の実体(entity)または投与の形態で同時に患者に投与されることを意味する。“固定されていない組合せ”なる語は、活性成分、例えば「化合物A」およびコエージェントの両方が、患者に別個の実体として、同時的、共同的(concurrently)または特定の時間制限なしに逐次的に投与されることを意味し、このような投与により治療上有効レベルの剤が患者の体内に提供される。“コエージェント”なる語は、上で開示された1またはそれ以上の化合物を意味する。
好ましくは、ALH剤、例えば、遊離の形態または薬学的に許容される塩の形態の「化合物A」は、免疫抑制剤または免疫調節剤、例えばカルシニューリンインヒビター、例えばシクロスポリンA、または免疫抑制特性を示す大環状ラクトン、例えばラパマイシンまたはその誘導体と共投与される。
本発明の好適な組合せは、所望によりコルチコステロイドと共に、遊離の形態または薬学的に許容される塩、例えば塩酸塩の形態の「化合物A」およびコエージェントb)としてラパマイシンまたはその誘導体のいずれか、例えば40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシンを含み得る。
前に定義したような、例えばDGFの低下または移植片の機能の回復の改善における、ALH剤、例えば遊離の形態または薬学的に許容される塩の形態の「化合物A」の用途は、動物試験方法において、ならびに臨床において、例えば後記の方法にしたがって明らかにされ得る。
A.インビボ
DAラットからの腎臓を移植前に4℃にて40時間保存し、次いで、Lewisラットに生命維持同種移植片として移植する。糸球体濾過率(GFR)をモニターすることにより、移植後1週間にわたって、DGFを評価する。レシピエントは、単独または、例えば40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン、またはカルシニューリンインヒビター、例えばミクロエマルジョン中のシクロスポリンAとの組合せのどちらかで、試験されるALH剤で処置される。対照群において、シクロスポリンAを5mg/kg/日(該投与量は少なくとも80日間の移植片生着を上昇させる。)にて投与する。本アッセイにおいて、単独で、またはカルシニューリンインヒビターもしくは大環状ラクトンと組み合わせて投与されるALH剤は、対照よりもDGFを改善する。
さらに特に、対照動物においては移植後1週間でGFRが約65%まで低下する。一方、0.3mg/kg/日の「化合物A」の塩酸塩+0.625mg/kg/日の40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシンで処置されたレシピエントにおいては、GFRは移植後1週間で35%しか低下しない。
B. 臨床試験
DGFのリスクが増加した30〜60の新規(de novo)生体腎移植レシピエントを、1年間の非盲検研究に包含させる。移植前の24時間以内にベースライン評価を行う。中心腎同種移植片生検を、0日(Day 0)における移植および血行再建の前に行い、必要とされるその後の生検の評価のためのベースライン比較として提供する。(移植前の)ベースラインおよび本試験への参加のための登録の直前時に、個々の患者は包含基準を満たし、かつ、排除基準を満たしてはならない。
患者は、ALH剤、例えば遊離の形態または薬学的に許容される塩の形態の「化合物A」の最初の投与量を、例えば経口的に、腎臓同種移植片血行再建の少なくとも2時間前に投与される(Day 0)。ALH剤での免疫抑制の維持を、移植後の翌朝(D 1)に開始する。次いで、1回の1日投与量は、必要ならば個々の患者に調節される。
患者を、腎臓同種移植片血行再建の少なくとも2時間前に、ALH剤の投与と共同的に、40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシンの最初の投与量で、処置する(Day 0)。次いで、すべての患者に、毎日、ALH剤、例えば2.5mgの「化合物A」塩酸塩、および1.5mgの40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシンを1日2回投与する(ただし、該投与量は必要ならば調節される)。すべての患者にコルチコステロイドを周手術期に投与し、そして1年間の試験の全期間にわたって毎日継続する。1年の試験の間、患者は0、1、7、14、28日ならびに2、3、6、9および12ヵ月に通院する。すべての患者が3ヶ月の試験を終了した場合に、効力および安全性の暫定的分析を、移植後12ヵ月に最終の分析で行う。腎機能を、患者における3および12ヵ月以内の血清クレアチニン測定および蛋白尿の発生により評価する。有利な効果が観察される。
本発明の方法の実施において必要とされる1日投与量は、例えば、使用されるALH剤、宿主、投与様式、処置される病状の重症度、および所望により付随して使用される免疫抑制剤、例えばラパマイシンまたはその誘導体、に依存して変動する。好適な1日投与量の範囲は、単回投与としてまたは分割投与で、約0.03〜2.5mg/kg/日である。患者への適当な1日投与量は、例えば0.5〜50mg(経口投与)のオーダーである。経口投与に適した単位投与形態には、1またはそれ以上の薬学的に許容される希釈剤または担体とともに、約0.1〜25mgの活性成分、例えば塩酸塩の形態の、例えば「化合物A」が含まれる。別法として、該ALH剤は、また、例えば上で示した投与量で、週に2または3回投与され得る。
ALH剤は、任意の通常の経路、特に経腸的、例えば経口的に、例えば内服液、錠剤またはカプセル剤の形態で、あるいは非経腸的に、例えば注射用液または懸濁液の形態で投与され得る。式Iの化合物を含む医薬組成物は、通常の方法、例えばEP−A1−627,406において記載されたように製造され得る。
使用されるコエージェントに関する1日投与量は、例えば、使用される化合物、宿主、投与様式および処置される病状の重症度に依存して変動する。好適な1日投与量の範囲は、単回投与としてまたは分割投与で、約0.25〜25mgの大環状ラクトンである。患者に適した1日投与量は、例えば0.2〜25mg(経口投与)のラパマイシンまたは40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン、好ましくは0.75〜5mg/日のオーダーである。コエージェント b)は、任意の通常の経路、特に経腸的、例えば経口的に、例えば錠剤、カプセル剤、内服液の形態で、経鼻的に、(吸入により)経肺的に、または非経腸的に、例えば注射用液または懸濁液の形態で、投与され得る。経口投与に適した単位投与形態は、1またはそれ以上の薬学的に許容される希釈剤または担体とともに、約0.05〜12.5mgのラパマイシンまたは40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシンを含む。
遊離の形態または薬学的に許容される塩の形態の式Iの化合物は、本発明にしたがう使用に要求される投与量で十分に許容される。例えば、急性LD50は、ラットおよびサルにおいて>10mg/kg(経口投与)である。

Claims (5)

  1. 遊離の形態または薬学的に許容される塩の形態の、式I
    Figure 0004318921
    [式中、Rは炭素数12〜22の直鎖または分枝鎖の炭素鎖を示す;ただし、当該炭素鎖はハロゲン、ニトロ、アミノ、ヒドロキシまたはカルボキシで置換されていてもよく、そして当該炭素鎖にはハロゲン、ニトロ、アミノ、メトキシ、ヒドロキシまたはカルボキシで置換されていることもあるフェニレンが介在していてもよい;
    、R、RおよびRはそれぞれ水素である。]
    で示される化合物を含む、器官または組織移植のレシピエントにおける移植片の機能発現遅延の低下に使用するための薬物。
  2. 式Iで示される化合物が2−アミノ−2−[2−(4−オクチルフェニル)エチル]プロパン−1,3−ジオールである、請求項1記載の薬物。
  3. 請求項1または2記載の薬物と1種以上の薬学的に許容される希釈剤または担体を含む、器官または組織移植のレシピエントにおける移植片の機能発現遅延の低下または移植された器官もしくは組織の機能回復に、あるいは腎移植のレシピエントにおける移植された腎臓の糸球体濾過率の改善に使用するための医薬組成物。
  4. 免疫抑制剤または免疫調節剤である共作用剤(coagent)と同時的に又は個別的に組み合わせて使用するための請求項3記載の医薬組成物。
  5. 共作用剤が40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシンである、請求項記載の組成物。
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