JP4317184B2 - 便座シート - Google Patents
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Description
また、便座61をアルコール等で拭いて消毒しても、完全に感染源等を除去することは困難である。
本発明の第1の実施形態による便座シートを、図1〜図9を用いて説明する。
本実施形態は、公衆トイレに設置される洋式トイレの便座61に装着する便座シート1の実施形態である。
本発明の第1の実施形態による便座シート1は、図1に示すごとく、便座61の上面611を覆う上面シート部11と、該上面シート部11に接続され、便座の開口の内側面610に垂れ下がる内側シート部12と、該内側シート部に内挿された紐体13とを有する。なお、本発明でいう内側面610とは、図1に示すごとく、便座61の開口された部分の内側の壁をいう。
そして、包装体14は、後述する縮小用紐15が集合して上面シート部11から露出する集合部150よりも外側の上面シート部11の上面111の右側端部において熱圧着または接着剤により接続されている。
また、図9に示すごとく、2本の縮小用紐15が、例えば、便座シート1の左側において互いに交差させるように、縮小用紐15を上面シート部11に縫いこむこともできる。これにより、2本の縮小用紐15の長さを均等にすることができ、縮小用紐15を引張って便座シート1の嵩を縮小させたとき、その嵩を充分に小さくすることができる。
尚、本例の縮小用紐15には、厚みが充分に薄い紐を用いている。それ故、便座シート1に着座した場合においても、縮小用紐15の厚みを意識することなく着座することができる。
また、上面シート部11は、図8に示すごとく、縮小用紐15を下側から覆う保護シート部17を下面112に配設していることにより、縮小用紐15が便座61の上面611に直接触れることがないよう構成されている。
なお、保護シート部17が設けられていない場合には、上面シート部11の下面に粘着テープ18を配設することも勿論可能である。
また、上面シート部11の上面111の後方外側の左側端および右側端には目印19をつけておいてもよい。
本実施形態による便座シート1の装着手順につき、図1〜図3を用いて説明する。
便座シート1は、最初包装体14の中に包装されており、使用時には包装体14を裏返すようにして便座シート1を出す。
そして、便座シート1を上記の位置に配置した後、図1、図2に示すごとく、便座61の開口の内側面610を覆うように、内側シート部12を該開口に内挿する。
以上の手順により、便座61に便座シート1を装着することができる。
まず、便座シート1を便座61の上面611に仮固定するための粘着テープ18を、便座61の上面611より剥がすと共に、内側シート部12を便座61の開口の内側面610より取り外しておく。
そして包装体14に小さく収納された便座シート1は、図7に示すごとく、汚物箱等に捨てることができる。
以上の手順により、便座シート1を、感染源等が付着しているおそれのある部分に触ることなく後始末することができる。
次に、本実施形態による作用効果について説明する。
本実施形態の便座シート1は、図1〜図3に示すごとく、便座61の上面611に載置する開口部110を有する上面シート部11と、開口部110から垂れ下がるように上面シート部11に接続された円環状の内側シート部12とを有する。これにより、便座シート1が便器からずれることなく確実に便座61の上面611及び内側面610を覆い、よって感染源等が付着しているおそれのある便座61の上面611又は内側面610に、肌が直接触れることを防ぐことができる。そのため、清潔な状態で安心して用を足すことができると共に、感染症や二次的感染症等の感染を防ぐことができ、ひいては、生活環境の改善や衛生水準の向上をも図ることができる。
また、上面シート部11は、図1〜図3に示すごとく、便器60の前面及び側面を覆う前方ガード部113及び側方ガード部114を有するため、便器60の前面及び側面に直接肌や衣服が触れることを防ぐことができるため、より清潔な状態で安心して用を足すことができる。
本発明の第2の実施形態による便座シートを、図10および図11を用いて説明する。この実施形態は、公衆トイレに設置される洋式トイレの便座61に装着する便座シート1の例である。
本実施形態は、実施形態1の構成に加え、図10に示すごとく、前方ガード部113及び側方ガード部114を便座61の下面612に巻回することができるよう構成した便座シート1の実施形態である。そして、前方ガード部113及び側方ガード部114に、内側シート部12の下端部121に配設された貼着部20が貼着されている。
本実施形態によれば、実施形態1の作用効果に加え、便座シート1が便座を巻回して覆うため、使用中も便座シート1が所定の位置からずれることを確実に防ぐことができる。また、便座61に直接肌や衣服が触れることを確実に防ぐことができるため、より一層清潔な状態で安心して用を足すことができる。
本発明の第3の実施形態による便座シートを、図12を用いて説明する。
本実施形態は、公衆トイレに設置される洋式トイレの便座61に装着する便座シート1の実施形態である。
本実施形態は、実施形態1の構成に加え、図12に示すごとく、前方ガード部113及び側方ガード部114の端部115に粘着部20が配設されており、該貼着部20が、便座61の下面612に直接貼着されることで便座61に装着されている便座シート1の一実施形態である。
本実施形態によれば、実施形態1の作用効果に加え、粘着部を有するため、使用中も便座シート1が所定の位置からずれることを確実に防ぐことができる。また、便座61に直接肌や衣服が触れることを確実に防ぐことができるため、より一層清潔な状態で安心して用を足すことが出来る。
本発明の第4の実施形態による便座シートを、図13を用いて説明する。
本実施形態は、公衆トイレに設置される洋式トイレの便座61に装着する便座シート1の実施形態である。
本実施形態は、実施形態1の構成に加え、図13に示すごとく、便座61の下面612を覆う下面シート部3を有すると共に、前方ガード部113及び側方ガード部114の端部115に配設された貼着部20により前記下面シート部3の端部30が固定されている便座シート1の例である。尚、下面シート部3は、内側シート部12の下端から延設されている。
本実施形態によれば、実施形態1の作用効果に加え、便座シート1が便座を巻回して覆うため、使用中も便座シート1が所定の位置からずれることを確実に防ぐことができる。また、便座61に直接肌や衣服が触れることを確実に防ぐことができるため、より一層清潔な状態で安心して用を足すことができる。
本発明の第5の実施形態による便座シートを、図14を用いて説明する。
本実施形態は、公衆トイレに設置される洋式トイレの便座61に装着する便座シート1の実施形態である。
本実施形態は、実施形態1の構成に加え、図14に示すごとく、前方ガード部113及び側方ガード部114の端部115と下面シート部3の端部30とにそれぞれ配設されたゴム紐130により、便座61に固定されている便座シート1の例である。
また、下面シート部3は、実施形態4と同様に、内側シート部12の下端から延設されている。
本実施形態によれば、実施形態1の作用効果に加え、便座シート1が便座を巻回して覆うため、使用中も便座シート1が所定の位置からずれることを確実に防ぐことができる。また、便座61に直接肌や衣服が触れることを確実に防ぐことができるため、より一層清潔な状態で安心して用を足すことができる。
本発明の第6の実施形態による便座シートを、図15を用いて説明する。
本実施形態は、例えば、病院の個室等において備え付けられる洋式トイレの便座61やポータブルトイレ等に装着する便座シート1の実施形態である。
本実施形態は、実施形態1の構成に加え、図15に示すごとく、上面シート部11の前方及び側方に、前方ガード部113及び側方ガード部114が設けられていると共に、側方ガード部114は便座61の下面612に巻回されており、更に右側の側方ガード部114には、取手部4が配設されている便座シート1の実施形態である。
また、前方ガード部113は、図15に示すごとく、便座61の上面611よりも5〜13cm程度垂れ下がっている。
本実施形態によれば、実施形態1の作用効果に加え、免疫力の低下している患者が、感染症等に感染することを充分に防ぐことができる。
つまり、特に、免疫力の低下している患者は、微量の感染源等によっても二次的感染症等を引き起こすおそれがあるため、衛生面に関して充分な注意を要する。そのため、便座61を上げ下げする際に便座シート1に触れる部分を、患者とそれ以外の他の者(例えば、看護師、介護者等)とで分けておくことが好ましい。
本発明の第7の実施形態による便座シートを、図16を用いて説明する。
本実施形態は、介護用等の差込便器7に装着する便座シート1の実施形態である。
本実施形態は、実施形態1の構成に加え、図16に示すごとく、便座シート1の前方の左右の側面に、それぞれ前方紐部81が配設されており、後方の左右の側面には、それぞれ後方紐部82が配設されている。
また、便座シート1の左右及び前の側面に沿って、下面シート部3が接続されており、下面シート部3の前方部分における上面には、粘着テープ18が、下面シート部3の前方部分における下面には、粘着テープ180が配設されている。その他の構成は実施形態1と同様である。
本実施形態の便座シート1の装着方法につき、以下に説明する。
まず、図16に示すごとく、差込便器7を、矢印Yの方向に向かって便座シート1に差し込むと共に、差込便器7の外側に設けられた突出部71に、ゴム部83を引っ掛けることにより差込便器7に仮固定する。
本実施形態によれば、実施形態1の作用効果に加え、差込便器7に装着した便座シート1は、その使用中も差込便器7からずれることがないため安心して用を足すことができると共に、取手72を掴んで差込便器7を移動させる場合においても、便座シート1が差込便器7から外れることがない。
本発明の第8の実施形態による便座シートを、図17を用いて説明する。
本実施形態は、公衆トイレに設置される洋式トイレの便座61に装着する便座シート1の実施形態である。
本実施形態は、図17に示すごとく、上面シート部11の前、後、左、右のそれぞれの中央部の計4箇所において折り目5が設けられている便座シート1の実施形態である。
本実施形態では、上記4箇所の折り目5のうち、図17(a)に示すごとく、前、左、右の3箇所においては山折り部5aとなっており、後方においては谷折り部5bとなっている。尚、本実施形態の便座シート1においては、縮小用紐は縫い込まれていない。
本実施形態の便座シート1を縮小化する方法につき説明する。
まず、便座シート1の使用後は、上面シート部11の折り目5付近の左右端部を手で持ち、図17(b)に示すごとく、折り目5に沿って便座シート1を山折りする。その後、図17(c)に示すごとく、便座シート1の後方を内側に挟みこむように後部の谷折り部5bを谷折りし、前部の山折り部5aを山折りすることで便座シート1の嵩を縮小化することができる。それ故、便座シート1を容易に収納袋に収納し、処分することができる。
本実施形態の便座シート1は、図17に示すごとく、便座61の上面611に載置する開口部110を有する上面シート部11と、開口部110から垂れ下がるように上面シート部11に接続された円環状の内側シート部12とを有する。これにより、便座シート1が便器からずれることなく確実に便座61の上面611及び内側面610を覆い、これにより感染源等が付着しているおそれのある便座61の上面611又は内側面610に、肌が直接触れることを防ぐことができる。そのため、清潔な状態で安心して用を足すことができると共に、感染症や二次的感染症等の感染を防ぐことができ、ひいては、生活環境の改善や衛生水準の向上をも図ることができる。
また、便座シート1の各構成部材の材質が樹脂を含むなど感染源等の侵入経路を遮断することができる場合においては、感染症、二次的感染症及び創傷部における接触感染等を予防することができる。
なお、実施形態1〜8の便座シート1は、例えば、病院やホテル等の施設に設置される洋式トイレ、又は公衆トイレにおける洋式トイレの便座に装着することができる。
Claims (12)
- 開口部を有する便座に装着する便座シートであって、
前記便座の開口部の内側面を覆うように円環状に形成した内側シート部と、
前記内側シート部を前記便座の開口部に垂れ下がるように保持すると共に便座の着座面を覆う上面シート部とを備えるとともに、
前記内側シート部が、該内側シート部の外周に沿って配設された紐体を有することを特徴とする便座シート。 - 前記便座シートが、感染源の便座シート内部への浸透を遮断する材質で構成されていることを特徴とする請求項1記載の便座シート。
- 前記浸透を遮断する材質が、紙及び又は樹脂であることを特徴とする請求項2記載の便座シート。
- 前記便座シートを構成する部材が、微生物の代謝作用により樹脂成分が水と炭酸ガスに分解される生分解性樹脂であることを特徴とする請求項1又は2又は3記載の便座シート。
- 前記上面シート部が、静電気の発生を抑制する静電気防止剤を含有することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の便座シート。
- 前記上面シート部の表面に、前記便座シートを包装するための包装体が接続されていることを特徴とする1乃至5の何れかに記載の便座シート。
- 前記便座シートの上面シート部及び内側シート部の嵩を縮小する様に縮小用紐が縫い込まれ、該縮小用紐が、外部から牽引される端部を有することを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の便座シート。
- 前記縮小用紐が、該縮小用紐の端部に取り付けられた把持部材を有することを特徴とする請求項7記載の便座シート。
- 前記上面シート部が、前記縮小用紐を下側から覆う保護シート部を便座と対向する面に配することを特徴とする請求項7又は8記載の便座シート。
- 前記上面シート部と前記保護シート部が、熱圧着により接続されていることを特徴とする請求項9記載の便座シート。
- 前記上面シート部が、便座と対向する面に便座に仮固定するための粘着テープを有することを特徴とする請求項1乃至10の何れかに記載の便座シート。
- 前記上面シート部が、便器の前面及び側面を覆う前方ガード部及び側方ガード部を有することを特徴とする請求項1乃至11の何れかに記載の便座シート。
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