JP4316054B2 - 高吸水性樹脂の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高吸水性樹脂の製造方法、特に懸濁重合により高吸水性樹脂を製造する方法の改良に関するものである。本発明方法で得られる高吸水性樹脂は、平均粒径が大きく、かつ嵩密度が小さく、吸水容量、吸水速度が大きいので、紙おむつ等に用いるのに好適である。
【0002】
【従来の技術】
最近、高吸水性樹脂に対する需要が急増している。その主たる用途は紙おむつや生理用品等の衛生材料であるが、他にも土壌保水剤、止水材、結露防止剤、鮮度保持剤、溶剤の脱水剤など種々の分野への応用が検討されている。
高吸水性樹脂としては種々のものが提案されているが、現在のところ主流をなしているのは水溶性モノマーを重合して得られるものである。重合方法としては、水溶性モノマー水溶液をそのままバルク重合させて含水したゲル状の重合体とし、次いでこれを粉砕したのち脱水・乾燥する方法と、水溶性モノマー水溶液を疎水性有機溶媒中で懸濁重合させる方法とが主に用いられている。このうち前者のバルク重合法は、重合後の粉砕及び脱水・乾燥が困難なので、粉砕工程を必要とせず、かつ脱水・乾燥の容易な後者の懸濁重合法が好ましいと考えられている。この方法では、疎水性有機溶媒として水と共沸混合物を形成するものを用いることにより、生成した重合体粒子に含まれている水を、疎水性有機溶媒との共沸蒸留により容易に除去することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
懸濁重合法による高吸水性樹脂の製造にも、未だ解決すべきいくつかの問題点が残されている。その一つは懸濁重合法では、取り扱いに困難な微粒子状の高吸水性樹脂が生成し易いことである。この点の改良法として、特開昭57−158210号公報及び特公平1−17482号公報には、油溶性セルロースエステル又はセルロースエーテルを分散剤として用いることが記載されている。特開昭61−209201号公報には、炭素数12〜24の直鎖アルキル基を有するモノアルキルリン酸塩を分散剤として用いることが記載されている。特開平6−93008号公報には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩を分散剤として用いることが記載されている。しかしこれらの方法では、平均粒径の大きな樹脂粒子を製造することはできるが、生成した樹脂粒子が装置器壁に付着し易かったり、安定した重合を行える条件範囲が狭いなどの問題がある。
【0004】
また、高吸水性樹脂の主要用途である子供用紙おむつでは、高吸水性樹脂の使用量を増加させ、パルプ等のおむつ基材の使用量を減少させる傾向にあり、これに伴って高吸水性樹脂が吸水の前後を通してパルプ等のおむつ基材に固定されて移動し難いという樹脂固定性が要求されるようになってきている。この樹脂固定性に対しては、樹脂粒子の表面の凹凸が大きく、樹脂粒子が相互に又はパルプ等と係合し易いものが有利と考えられる。しかし懸濁重合により得られる樹脂粒子は一般に球状であって表面が平滑であり、この樹脂固定性の要求に対しては不利と考えられる。従って本発明は、平均粒径が大きく、吸水特性が良好で、かつ樹脂固定性の大きい高吸水性樹脂を、懸濁重合法により製造する方法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、疎水性有機溶媒に水溶性モノビニルモノマーと重合開始剤を含むモノマー水溶液を供給して懸濁重合により高吸水性樹脂を製造するに際し、疎水性有機溶媒を重合条件下に維持して、これにモノマー水溶液を逐次供給しつつ懸濁重合を行わせ、かつモノマー水溶液中のモノビニルモノマーに対する重合開始剤のモル比率を、モノビニルモノマーの供給量が1ないし25モル%に達した後は低下させ、モノビニルモノマーの供給量が1ないし25モル%に達するまでに供給されたモノマー水溶液中のモノビニルモノマーに対する重合開始剤のモル比(X)と、それより後に供給されたモノマー水溶液中のモノビニルモノマーに対する重合開始剤のモル比(Y)とが、式(1)
【数1】
1.5≦X/Y≦20 …(1)
を満足するように、モノマー水溶液中のモノビニルモノマーに対する重合開始剤のモル比率を低下させることにより、平均粒径が大きく、吸水特性がよく、かつ樹脂固定性の大きい高吸水性樹脂を製造することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明では、高吸水性樹脂を与えることが知られている水溶性モノビニルモノマーであればいずれも原料として用いることができる。そのいくつかを例示すると、(イ)イオン性モノマー、例えば(メタ)アクリル酸及びそのアルカリ金属塩やアンモニウム塩、アクリルアミド−2−エチルスルホン酸及びそのアルカリ金属塩等、(ロ)非イオン性モノマー、例えば(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等、(ハ)アミノ基含有モノマーやその4級化物、例えばジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらのモノマーは単独でもいくつかを併用することもできる。
【0007】
これらの中で好ましいものは、(メタ)アクリル酸及びそのアルカリ金属塩やアンモニウム塩、(メタ)アクリルアミド等である。アルカリ金属塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、ルビジウム塩等が用いられるが、得られる高吸水性樹脂の性能、工業的入手のしやすさ、安全性等の面からナトリウム塩またはカリウム塩が好ましい。通常はこれらの(メタ)アクリル酸、その塩及び(メタ)アクリルアミドより成る群から選ばれたモノビニルモノマー又はこれを主体とするものを用いる。
【0008】
これらの水溶性モノビニルモノマーは、水溶液中におけるモノマー濃度が通常20重量%以上、好ましくは25重量%〜飽和濃度となるように用いられる。また、上記のイオン性モノマー、例えば(メタ)アクリル酸、アクリルアミド−2−エチルスルホン酸等は、その少なくとも一部がアルカリ金属水酸化物や水酸化アンモニウム等で中和された形、すなわち塩の形で使用するのが好ましい。中和の程度は通常20〜100モル%、好ましくは30〜100モル%である。
【0009】
これらの水溶性モノビニルモノマー、特にアクリル酸系モノマーは架橋剤を併用しなくても重合時にある程度の自己架橋が生じて高吸水性樹脂を与えるが、吸水諸性能のバランスの良い高吸水性樹脂を得るには、上記のモノマーに架橋剤を併用することが好ましい。架橋剤としてはポリビニルモノマーや上記のモノマーの官能基と反応する官能基を2個以上有する化合物が用いられる。
【0010】
すなわち、架橋構造の形成には、大別すれば、エチレン性不飽和結合を2個以上有するポリビニルモノマーを共重合させる方法と、上記の水溶性モノビニルモノマーの官能基に、グリシジル基のようなこれと反応しうる官能基を2個以上有する化合物を反応させる方法とがある。後者の方法は、官能基間の反応が重合前に生起すれば、これにより生成したエチレン性不飽和結合を2個以上有するモノマー化合物が共重合することになって、前者の場合と本質的には変わらないということができる。
【0011】
エチレン性不飽和結合を2個以上有する架橋剤としては、(イ)ポリオールのジまたはトリ(メタ)アクリル酸エステル類、例えばポリオールがエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリグリセリン等であるもの、(ロ)上記(イ)において、不飽和酸が(メタ)アクリル酸以外のもの、例えばマレイン酸、フマール酸等であるもの、(ハ)ビスアクリルアミド類、例えばN,N′−メチレンビスアクリルアミド等、(ニ)ポリエポキシドと(メタ)アクリル酸を反応させて得られるジまたはトリ(メタ)アクリル酸エステル類、(ホ)ポリイソシアネートと(メタ)アクリル酸ヒドロキシエステルを反応させて得られるジ(メタ)アクリル酸カルバミルエステル類、例えばポリイソシアネートがトリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等であるもの、(ヘ)多価アリル化合物、例えばアリル化デンプン、アリル化セルロース、ジアリルフタレート、テトラアリロキシエタン、ペンタエリストールトリアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、ジエチレングリコールジアリルエーテル、トリアリルトリメリテート等が挙げられる。これらの中でも本発明では、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、N,N′−メチレンビス(メタ)アクリルアミド等が好ましい。
【0012】
モノビニルモノマーの官能基と反応する官能基を2個以上有する架橋剤としては、例えばジグリシジルエーテル化合物、ハロエポキシ化合物、イソシアネート化合物が挙げられる。これらの中では特にジグリシジルエーテル化合物が好ましい。ジグリシジルエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ポリグリセリンジグリシジルエーテル等が挙げられる。この中でもエチレングリコールジグリシジルエーテルが好ましい。ハロエポキシ化合物としてはエピクロロヒドリン、β−メチルエピクロロヒドリン等が、イソシアネート化合物としては2,4−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
架橋剤の使用量は、モノビニルモノマーに対して通常0〜10重量%であるが、0〜5重量%、特に0.01〜1重量%であるのが好ましい。
【0013】
重合開始剤としては、常用の水溶性ラジカル重合開始剤を用いればよい。そのいくつかを例示すると、(イ)過酸化水素、(ロ)過硫酸塩、例えば過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム及び過硫酸アンモニウム等、(ハ)アゾ系開始剤、例えば2,2′−アゾビス−(2−アミジノプロパン)2塩酸塩、2,2′−アゾビス−(N,N′−ジメチレンイソブチルアミジン)2塩酸塩、2,2′−アゾビス{2−メチル−N−〔1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル〕プロピオンアミド}等が挙げられる。これらの水溶性ラジカル開始剤は、単独でも混合してでも使用することができる。また過酸化水素、過硫酸塩は、例えば亜硫酸塩、L−アスコルビン酸等の還元性物質やアミン塩等を組み合わせてレドックス系の開始剤としても使用できる。
【0014】
懸濁重合の反応媒体である疎水性有機溶媒としては、基本的には水に溶け難く、重合に不活性であればいかなるものも使用できる。そのいくつかを例示すると、(イ)脂肪族炭化水素、例えばn−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン等、(ロ)脂環族炭化水素、例えばシクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等、(ハ)芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等が挙げられる。疎水性有機溶媒は水より低沸点でかつ水と共沸混合物を形成するものが好ましい。通常はn−ヘキサン、n−ヘプタン又はシクロヘキサン等が用いられる。疎水性有機溶媒は、モノマー水溶液に対して、通常0.5〜10重量倍となるように用いられるが、0.8〜3重量倍用いるのが好ましい。疎水性有機溶媒の使用量が少な過ぎると樹脂粒子が凝集しやすくなり所望の粒径の高吸水性樹脂を得るのが困難となる。逆に使用量が多過ぎると生産性が低下する。
【0015】
疎水性有機溶媒中には、モノマー水溶液を液滴に分散させるために、分散剤を存在させる。分散剤としては式(2)で表されるリン酸エステル系分散剤を用いるのが好ましい。この分散剤は微細な一次粒子が相互に融着したような構造の樹脂粒子を与えるが、この構造の樹脂粒子は紙おむつ等に用いるのに特に適していると考えられる。
【0016】
【化3】
Figure 0004316054
【0017】
(式中、R1 は炭素数8〜30のフェニル基で置換されていてもよいアルキル基又はアルキル基で置換されていてもよいアリール基を示し、R2 は水酸基又は
【0018】
【化4】
Figure 0004316054
基を示す。nは1〜30の整数を示す。)
【0019】
このリン酸エステル系分散剤は、刺激性及び毒性が低く、安全性の高い分散剤である。一般式(1)において、R1 は好ましくは炭素数8〜23のアルキル基又はモノアルキルフェニル基である。nは2〜15であるのが好ましい。R2
【0020】
【化5】
Figure 0004316054
【0021】
基である場合には、2つの
【0022】
【化6】
Figure 0004316054
【0023】
基は同一であるのが好ましい。代表的かつ好ましいR1 の例としては、ノニルフェニル基、オクチルフェニル基、トリデシル基、ラウリル基、2−エチルヘキシル基、オクタデシル基、及びドデシルフェニル基等が挙げられる。市場で入手し得るこのリン酸エステル系分散剤は、通常はリン酸モノエステルとリン酸ジエステルとの混合物である。
【0024】
リン酸エステル系分散剤は、通常、疎水性有機溶媒中に0.01〜5重量%、存在させる。0.05〜2重量%、特に0.10〜1重量%存在させるのが好ましい。存在量が少な過ぎると所望の分散効果が得られず、逆に多過ぎると生成した樹脂粒子を乾燥させるときに凝集を起こす傾向がある。
懸濁重合は、分散剤を含む疎水性有機溶媒を重合条件下に保持し、これにモノマー水溶液を逐次供給することにより行う。通常は疎水性有機溶媒を還流条件下に保ち、これにモノマー水溶液を一定速度で供給するが、所望ならば途中で供給速度を変化させてもよく、更には途中で供給を一時的に中断することもできる。モノマー水溶液の供給は、通常は全重合時間の20%以上の時間をかけて行う。全重合時間の40%以上、特に60%以上の時間をかけて行うのが好ましい。なお、全重合時間とは重合開始から生成する樹脂粒子のモノマーの重合率が98%、好ましくは98.5%に達するまでの時間、又は重合操作を終了するまでの時間のうち、いずれか短い方を意味する。
【0025】
本発明では、重合条件下に維持されている疎水性有機溶媒に供給するモノマー水溶液中のモノビニルモノマーに対する重合開始剤のモル比率を、重合操作の途中で低下させる。これにより吸水特性に優れ、かつ樹脂固定性の大きい樹脂粒子を生成させることができる。その理由は不明であるが、次のように推定される。すなわち重合開始当初に供給されたモノマー水溶液は、モノビニルモノマーに対する重合開始剤のモル比率が高いので、微細な水滴に分散された状態ですみやかに重合して微細な樹脂粒子を形成する。これに対し、引続いて供給されるモノビニルモノマーに対する重合開始剤のモル比の小さいモノマー水溶液は、同じく微細な水滴に分散するが、その重合速度は遅い。従ってこのモノマー水溶液の相当部分は、独自の樹脂粒子を形成する前に、系内に既に存在している微細な樹脂粒子に吸収されるものと思われる。モノマー水溶液を吸収した樹脂粒子は粘着性を帯びるので、このような樹脂粒子は相互に凝集して顆粒状の大きな樹脂粒子を形成する。そして樹脂粒子は或る程度の大きさになると、撹拌による分散作用によりそれ以上の成長が阻止されるので、結果的に粒径分布が狭く、かつ微粒子を殆ど含まない高吸水性樹脂が得られるものと思われる。
【0026】
モノビニルモノマーに対する重合開始剤のモル比の高いモノマー水溶液から、このモル比の低いモノマー水溶液への切替は、モノビニルモノマーの供給量が供給すべき全モノビニルモノマー量の1ないし25モル%に達した時点で行う。モノビニルモノマーの供給量が1モル%に達しない前に切替えたのでは、得られる高吸水性樹脂の吸水速度を大きくするのが困難である。これは系内で生成する微細な樹脂粒子の量が少な過ぎて、上述の樹脂粒子生長機構が順調に進行しないためと思われる。これに対しモノビニルモノマーの供給量が25モル%を超えてから切替えたのでは、生成する樹脂粒子の性格が既に定まってしまっているので、本発明の効果が十分に得られないものと思われる。
【0027】
重合開始当初に供給するモノマー水溶液中のモノビニルモノマーに対する重合開始剤の濃度は、0.075〜1.5重量%、特に0.075〜1.0重量%が好ましい。重合開始剤の濃度が低過ぎると、得られる高吸水性樹脂の吸水速度を大きくするのが困難である。また重合が遅くなって重合に長時間を要し、かつ残存モノマー量が増加するという問題がある。逆に重合開始剤の濃度が高過ぎると、重合が急激に進行して温度制御が困難となり、かつ得られる高吸水性樹脂の吸水容量が低下する。また、重合開始当初に供給するモノマー水溶液中のモノビニルモノマーに対する重合開始剤のモル比(X)と、これに引続いて供給するモノマー水溶液中のモノビニルモノマーに対する重合開始剤のモル比(Y)とは、式(1)
【0028】
【数2】
1.5≦X/Y≦20 …(1)
【0029】
を満足するように制御するのが好ましい。
用いる重合開始剤にもよるが、重合は通常40〜150℃で行われる。重合温度が高過ぎると自己架橋が盛んとなって生成する高吸水性樹脂の吸水容量が低下する。逆に低温過ぎると、重合に長時間を要するばかりでなく、突発的な重合を引き起こして塊状物を生成する恐れがある。好適な重合温度は60〜90℃であり、特に疎水性有機溶媒の還流条件下で重合を行うのが好ましい。
【0030】
重合終了後は濾過や遠心分離により生成した樹脂粒子を回収し、常法により乾燥して製品とする。疎水性有機溶媒として水と共沸混合物を形成するものを用いた場合には、濾過等により樹脂粒子を回収する前に共沸蒸留により樹脂粒子を脱水するのが好ましい。
本発明方法による懸濁重合では、所望の樹脂粒子を製造するための重合条件が広く、かつ重合槽器壁への樹脂の付着も少ないので、重合操作が容易である。また本発明方法により得られる樹脂粒子は、通常の懸濁重合法によって得られる真球状のものとは異なり、微細な粒子が融着して一体化したような構造を有している。その平均粒径は通常300〜1000μmと大きく、取扱い上問題となる100μm未満の微粉末は殆ど含まれていない。従って本発明方法により得られる樹脂粒子は吸水速度が大きく、また吸水の前後を通じて樹脂固定性も大きい。
【0031】
【実施例】
以下に実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、吸水能、吸水速度、平均粒子径、かさ密度、吸水樹脂の固定性は以下により測定した。
(1)吸水能
250メッシュのナイロン袋(20cm×10cmの大きさ)を500ccの0.9重量%食塩水に30分間浸漬する。ナイロン袋を引き上げ、空中に懸垂して15分間水切りしたのち、その重量(w1 (g))を測定する。樹脂粒子約1.0gを採取し、その重量(w2 (g))を精秤して上記のナイロン袋に入れる。これを500ccの0.9重量%食塩水に30分間浸漬したのちナイロン袋を引き上げ、空気に懸垂して15分間水切りしてからその重量(w3 (g))を測定する。
【0032】
【数3】
吸水能=(w3 −w1 )/w2 (g/g)
【0033】
(2)吸水速度
JIS K−7224に準じ、図1に示される装置を用いて測定した。樹脂粒子1.0gを小孔のあいた支持板に敷いた不織布上に均一な厚さとなるようにのせた。樹脂粒子層の下面を人工尿と接触させて樹脂粒子が人工尿を吸収する量を測定した。開始後10分間に吸収した人工尿の量をもって吸水速度とした。
【0034】
なお、人工尿としては下記の重量組成のものを用いた。
尿素 1.94%
塩化ナトリウム 0.80%
塩化カルシウム 0.06%
硫酸マグネシウム 0.11%
純水 97.09%
【0035】
(3)平均粒子径
ASTM式標準篩を上から8メッシュ、12メッシュ、20メッシュ、32メッシュ、40メッシュ、60メッシュ、80メッシュ、100メッシュ、120メッシュ、150メッシュ、受け皿の順に組み合わせ、最上の篩に樹脂粒子を約50g入れ、ロータップ式自動振盪器にて1分間振盪させた。各篩に残って樹脂粒子の重量を秤量し、全体量を100%として、重量分率より粒径分布を求め、重量基準の50%粒子径を平均粒子径とした。
【0036】
(4)かさ密度
JIS・K−6721に準拠して行った。測定は3回実施し、平均値を求めた。
(5)吸水した樹脂粒子の固定性
樹脂粒子2.5gをフラッフパルプ(目付:150g/m2 、大きさ19×7.5cm)上に均一に散布した。この樹脂粒子/フラッフパルプ複合体の上に同じ大きさのフラッフパルプを重ね、簡易的な吸水パッドを作成した。この吸水パッドに、油圧プレス機で室温下で100kgの荷重を20分間かけた後、0.9重量%食塩水125gを吸水パッドに吸水させた。
【0037】
この吸水したパッド上に3.5kgの鉄製のおもりをのせ、万能シエーカー(井内盛栄堂社製品、型番MS−1)を使用して、吸水パッドに対して水平方向に3分間(振盪数:100回/分)振盪した。
荷重を取り除き、パルプ内に存在する樹脂粒子および振動することでパルプ外にでてしまった樹脂粒子をそれぞれ回収して、その重量を測定した。樹脂粒子固定性を下式によって計算した。
【0038】
【数4】
吸水した樹脂粒子の固定性(%)={パルプ内の樹脂粒子(g)}÷{パルプ外の樹脂粒子(g)+パルプ内の樹脂粒子(g)}×100
【0039】
<実施例1>
アクリル酸145.4gに水9.4gを加え、次いで25重量%の水酸化ナトリウム水溶液242.3gを冷却しながら加えて中和した。これに更にエチレングリコールジグリシジルエーテル(ナガセ化成社製品、デナコールEX810)を0.0727g、及び次亜リン酸ナトリウム・1水和物を0.0146g添加した。この溶液を第1のフラスコに39.7g、第2のフラスコに357.4gとなるように分注した。過硫酸カリウムを第1のフラスコに0.0109g、第2のフラスコに0.0654g添加して、モノマーに対する重合開始剤のモル比の異なる2種類のモノマー水溶液を調製した。
【0040】
撹拌機、還流冷却器、温度計及び窒素ガス導入管を付設した容量3リットルの四つ口丸底フラスコに、シクロヘキサン624gを入れ、これに分散剤としてポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルリン酸エステル(第一工業製薬社製品、プライサーフ A210G、オキシエチレン基の平均重合度約7)1.56gを加え、470rpmで撹拌した。フラスコを窒素ガスで置換したのち、75℃に昇温してシクロヘキサンを還流させた。これに上記で調製した第1のフラスコのモノマー水溶液を6.6g/分の供給速度で滴下し、滴下終了後は引続き第2のフラスコのモノマー水溶液を同じく6.6g/分で滴下した。滴下が終了してから更に75℃で30分間保持したのち、シクロヘキサンとの共沸によって生成した樹脂粒子の含水率が7重量%になるまで脱水した。
【0041】
撹拌を停止して樹脂粒子を沈降させ、デカンテーションにより樹脂粒子を回収し、90℃で乾燥した。反応条件を表−1に、得られた高吸水性樹脂の物性を表−2に示す。この樹脂粒子は5〜50μmの一次粒子が互いに融着したような構造の顆粒状であった。
【0042】
<実施例2>
実施例1において、第1のフラスコに添加する過硫酸カリウムを0.0145gとした以外は、実施例1と全く同様にして高吸水性樹脂を製造した。反応条件を表−1に、結果を表−2に示す。
【0043】
<実施例3>
実施例1において、第1のフラスコに添加する過硫酸カリウムを0.0363gとした以外は、実施例1と全く同様にして高吸水性樹脂を製造した。反応条件を表−1に、結果を表−2に示す。
【0044】
<実施例4>
実施例1において、第1のフラスコに添加する過硫酸カリウムを0.0727gとした以外は、実施例1と全く同様にして高吸水性樹脂を製造した。反応条件を表−1に、結果を表−2に示す。
【0045】
<実施例5>
実施例1において、第1のフラスコへの分注を19.9g、第2のフラスコへの分注を377.2gとし、かつ過硫酸カリウムを第1のフラスコに0.0182g、第2のフラスコに0.0690g添加した以外は、実施例1と全く同様にして高吸水性樹脂を製造した。反応条件を表−1に、結果を表−2に示す。
【0046】
<実施例6>
実施例1において、第1のフラスコへの分注を59.6g、第2のフラスコへの分注を337.5gとし、かつ過硫酸カリウムを第1のフラスコに0.0545g、第2のフラスコに0.0618g添加した以外は、実施例1と全く同様にして高吸水性樹脂を製造した。反応条件を表−1に、結果を表−2に示す。
【0047】
<実施例7>
実施例1において、モノマー水溶液の供給速度を13.2g/分とした以外は、実施例1と全く同様にして高吸水性樹脂を製造した。反応条件を表−1に、結果を表−2に示す。
【0048】
<実施例8>
実施例1において、撹拌機の回転数を370rpmとした以外は実施例1と全く同様にして高吸水樹脂を製造した。反応条件を表−1に、結果を表−2に示す。
【0049】
<実施例9>
実施例1において、シクロヘキサンに添加する分散剤として、ポリオキシエチレントリデシルエーテルリン酸エステル(第一工業製薬社製品、プライサーフ A212C)を1.56g用いた以外は、実施例1と全く同様にして高吸水性樹脂を製造した。反応条件を表−1に、結果を表−2に示す。
【0050】
<比較例1>
アクリル酸145.4gに水9.9gを加え、次いで25重量%の水酸化ナトリウム水溶液242.3gを冷却しながら加えて中和した。これに更にエチレングリコールジグリシジルエーテル(デナコール EX810)を0.0727g、次亜リン酸ナトリウム・1水和物を0.0146g、及び過硫酸カリウムを0.0727g添加してモノマー水溶液を調製した。このモノマー水溶液を用いた以外は実施例1と全く同様にして高吸水性樹脂を製造した。反応条件を表−1に、結果を表−2に示す。
【0051】
<比較例2>
比較例1において、モノマー水溶液の供給速度を13.2g/分とした以外は、比較例1と全く同様にして高吸水性樹脂を製造した。反応条件を表−1に、結果を表−2に示す。
【0052】
<比較例3>
比較例1において、シクロヘキサンに添加する分散剤として、ポリオキシエチレントリデシルエーテルリン酸エステル(プライサーフ A212C)1.56gを用いた以外は、比較例1と全く同様にして高吸水性樹脂を製造した。反応条件を表−1に、結果を表−2に示す。
【0053】
<比較例4>
比較例1において、過硫酸カリウムの添加量を0.3635gとした以外は、比較例1と全く同様にして高吸水性樹脂を製造した。反応条件を表−1に、結果を表−2に示す。
【0054】
【表1】
Figure 0004316054
【0055】
【表2】
Figure 0004316054

【図面の簡単な説明】
【図1】吸収速度測定装置の概略図
【図2】実施例2で得られた樹脂の顕微鏡写真
【符号の説明】
1 ビュレット
2 ゴム栓
3 小孔のあいた支持板
4 不織布
5 樹脂粒子

Claims (9)

  1. 疎水性有機溶媒に、水溶性モノビニルモノマーと重合開始剤を含むモノマー水溶液を供給して、懸濁重合により高吸水性樹脂を製造する方法において、
    疎水性有機溶媒を重合条件下に維持して、これにモノマー水溶液を逐次供給しつつ懸濁重合を行わせ、かつモノマー水溶液中のモノビニルモノマーに対する重合開始剤のモル比率を、モノビニルモノマーの供給量が1ないし25モル%に達した後は低下させ、モノビニルモノマーの供給量が1ないし25モル%に達するまでに供給されたモノマー水溶液中のモノビニルモノマーに対する重合開始剤のモル比(X)と、それより後に供給されたモノマー水溶液中のモノビニルモノマーに対する重合開始剤のモル比(Y)とが、式(1)
    【数1】
    1.5≦X/Y≦20 …(1)
    を満足するように、モノマー水溶液中のモノビニルモノマーに対する重合開始剤のモル比率を低下させることを特徴とする方法。
  2. モノビニルモノマーの供給量が1ないし25モル%に達するまでに供給されたモノマー水溶液中のモノビニルモノマーに対する重合開始剤の重量比が0.075〜1.5重量%であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 疎水性有機溶媒中に、式(2)で表されるリン酸エステル系分散剤を存在させることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
    Figure 0004316054
    (式中、Rは炭素数8ないし30の、フェニル基で置換されていてもよいアルキル基又はアルキル基で置換されてもよいアリール基を表し、Rは水酸基又は
    Figure 0004316054
    基を表し、nは1ないし30の整数を表す。)
  4. 式(2)においてRがオクチルフェニル基であることを特徴とする請求項記載の方法。
  5. 式(2)においてnが2ないし15の整数であることを特徴とする請求項3又は4記載の方法。
  6. 水溶性モノビニルモノマーが、アクリル酸、アクリル酸塩、メタクリル酸、メタクリル酸塩、アクリルアミド及びメタクリルアミドより成る群から選ばれたモノビニルモノマー又はこれを主体とするものであることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の方法。
  7. モノマー水溶液が、水溶性モノビニルモノマーに対して少割合の、ポリビニルモノマー及び上記モノビニルモノマーの官能基と反応する官能基を複数個有する多官能化合物より成る群から選ばれた架橋剤を含有することを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の方法。
  8. モノマー水溶液を、全重合時間の20%以上の時間をかけて疎水性有機溶媒に供給することを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の方法。
  9. 疎水性有機溶媒とこれに供給するモノマー水溶液との重量比が0.8〜3:1であることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の方法。
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