JP4314599B2 - 遊技システムおよび遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は遊技システムおよび遊技機に関し、ユニットと遊技機との間における電気的な接続を監視する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技システムは、例えば特許第2657946号公報にも記載されているようにユニットと遊技機とから構成されるものがある。当該ユニットは「CRユニット」等とも呼ばれ、カード等の記録媒体に記録された残高情報(すなわち有価情報)を入力して出力する入出力部を備える。パチンコ機やアレンジボール機等のような遊技機は、LED表示器と、入出力部から出力された残高情報を受けてLED表示器に表示する表示切換部とを備える。そして、ユニットと遊技機との間が電気的に接続されると、LED表示器に残高情報を表示する。
従来の遊技システムでは、ユニットと遊技機との間が電気的に接続されているか否かを、上記LED表示器とは別個の表示器で表示していた。例えば、ガラス枠(扉)の開放を示す枠開放ランプと、賞球の払い出しを示す賞球ランプとが同時に点灯するか否かで表示していた。ここで、賞球ランプは賞球の払い出しがないと点灯しないが、枠開放ランプはガラス枠が開放されると点灯する。当該枠開放ランプおよび賞球ランプの点灯・消灯制御は、枠制御基板が行なっていた。当該枠制御基板は、遊技を行う上で遊技機が有する種々の部品や装置等を制御する基板である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、実際にはユニットと遊技機との間が電気的に接続されているときでも、例えば賞球の払い出しを検査している際にガラス枠が開放された状態になると、枠開放ランプと賞球ランプとが同時に点灯する。この場合には、ユニットと遊技機との間が電気的に接続されていないと誤って判断する可能性がある。
また、接続・未接続を検査する者(以下「検査者」と呼ぶ)にとっては、従来の遊技システムでは枠開放ランプと賞球ランプがそれぞれ点灯する意味だけでなく、当該二つのランプが同時に点灯する意味をも覚えなければならない。このように覚える項目がランプの数よりも多いため、検査者に負担がかかっていた。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、検査者の負担を軽減するとともに、ユニットと遊技機との間が電気的に接続されているか否かをより正確に判断することができる遊技システムを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段1】
課題を解決するための手段1は、記録媒体に記録された有価情報を入力して出力する入出力部を備えるユニットと、表示部と、入出力部から出力された有価情報を受けて当該表示部に表示する表示切換部とを備える遊技機とを有する遊技システムにおいて、その表示切換部は、ユニットと遊技機との間が電気的に接続されているときには表示部に有価情報を表示し、電気的に接続されていないときには表示部にエラーを表示する遊技システムである。当該手段1によれば図1(A)で模式的に示すように、遊技システム2はユニット4と遊技機6とを有する。ユニット4は記録媒体に記録された有価情報を入力して出力する入出力部4aを備える。遊技機6は、表示部6bと、入出力部4aから出力された有価情報を受けて表示部6bに表示する表示切換部6aとを備える。そして、表示切換部6aはユニット4と遊技機6との間が電気的に接続されているときには表示部6bに有価情報を表示し、電気的に接続されていないときには表示部6bにエラーを表示する。こうして電気的に接続されていないときには表示部6bにエラーが表示されるので、検査者は表示部6bのみを見るだけでよく、接続・未接続をより正確に判断することができる。したがって、検査者の負担を軽減するとともに、ユニット4と遊技機6との間が電気的に接続されているか否かをより正確に判断することができる。
【0005】
【課題を解決するための手段2】
課題を解決するための手段2は、解決手段1の遊技システムにおいて、ユニットには表示切換部に電源を供給する電源部を備え、表示切換部は電源部から電源が供給されているか否かによって、ユニットと遊技機との間が電気的に接続されているか否かを判別する遊技システムである。当該手段2によれば図1(B)で模式的に示すように、ユニット4には表示切換部6aに電源を供給する電源部4bを備える。表示切換部6aは電源部4bから電源が供給されているか否かによって、ユニット4と遊技機6との間が電気的に接続されているか否かを判別する。こうしてユニット4と遊技機6との間が電気的に接続されているか否かを簡単な構成で判別できるので、本発明を実現するために必要なコストを低く抑えることができる。
【0006】
【課題を解決するための手段3】
課題を解決するための手段3は、表示部と、ユニットから出力された有価情報を受けて当該表示部に表示する表示切換部とを有する遊技機において、その表示切換部は、ユニットと遊技機との間が電気的に接続されているときには表示部に有価情報を表示し、電気的に接続されていないときには表示部にエラーを表示する遊技機である。当該手段3によれば図1(A)で模式的に示すように、遊技機6は、表示部6bと、ユニット4から出力された有価情報を受けて表示部6bに表示する表示切換部6aとを備える。そして、表示切換部6aはユニット4と遊技機6との間が電気的に接続されているときには表示部6bに有価情報を表示し、電気的に接続されていないときには表示部6bにエラーを表示する。こうして電気的に接続されていないときには表示部6bにエラーが表示されるので、検査者は表示部6bのみを見るだけでよく、接続・未接続をより正確に判断することができる。したがって、検査者の負担を軽減するとともに、ユニット4と遊技機6との間が電気的に接続されているか否かをより正確に判断することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔実施の形態1〕
まず、実施の形態1は、CRユニットと第1種パチンコ機とを有する遊技システムについて、ハードウェアで本発明を実現する例を説明する。当該実施の形態1は図2〜図6を参照しながら説明する。ここで、図2には遊技システムの外観を正面図で示す。図3にはCRユニットと第1種パチンコ機との概略構成をブロック図で示す。図4には接続時の状態を、図5には未接続時の状態をそれぞれ回路図で示す。図6には表示部の構成と表示例とを示す。
【0008】
図2に示す遊技システム10は、ユニット4に相当するCRユニット12と、遊技機6に相当するパチンコ機14とを有する。
まず、CRユニット12はカード挿入口48や金額設定スイッチ50等を有し、パチンコ機14は球貸スイッチ34,返却スイッチ46,残高表示器32等を有する。これらの球貸スイッチ34,返却スイッチ46,残高表示器32は操作性や視認性の点でパチンコ機14の前面側(例えば前枠)に配置している。
カード挿入口48には遊技者がカード(例えば磁気カード)を入れる。当該カードには金銭に相当する有価情報が記録されている。金額設定スイッチ50は遊技者が貸し出しを希望する金額分を選択して設定する。球貸スイッチ34は遊技者が指定した金額分についてパチンコ球の貸し出しを指令する。返却スイッチ46は、カード挿入口48からカードの返却を指令するスイッチである。残高表示器32は表示部に相当し、カードの有価情報またはエラーを表示する。当該残高表示器32には、後述するように7セグメントLEDを用いる。
【0009】
次に、パチンコ機14の遊技盤面16上には、複合装置18、第1種始動口28、大入賞口30、一般の入賞口等を適宜に配置している。
第1種始動口28は可動翼片(いわゆるチューリップ)を有し、可動翼片はソレノイドによって開閉可能になっている。当該第1種始動口28は、パチンコ球が入賞すると通常の入賞口と同様に賞球(賞品球とも呼ぶ)を払い出す。大入賞口30は蓋を有し、当該蓋の開閉によってパチンコ球が大入賞口30に入賞しやすくなったり入賞し難くなったりする。当該大入賞口30の内側にはVゾーンを有し、大入賞口開放期間内にパチンコ球がVゾーンに入賞すると、大当たり遊技を所要回数(例えば16回)内で継続することができる。上記大入賞口開放期間としては、例えば大入賞口30にパチンコ球が10個入賞するか、蓋が開いてから30秒間を経過するまでのいずれか早いほうが該当する。
【0010】
複合装置18は、普通図柄表示器24、特別図柄表示器26、保留球ランプ等を有する。普通図柄表示器24には普通図柄等を表示し、例えば7セグメントLEDを用いる。普通図柄として用いる図柄には英数字や記号等がある。特別図柄表示器26には図柄(特別図柄,装飾図柄等)やメッセージ等を表示し、例えば液晶表示器を用いる。当該図柄には、文字(英数字,漢字,仮名等)、記号、図形、絵柄、画像(静止画,動画等)等がある。動画には映像やアニメーションを含む。普通図柄表示器24や特別図柄表示器26は、他にCRT,LED表示器,プラズマ表示器等のような表示器を用いてもよい。保留球ランプは普通図柄表示器24,特別図柄表示器26に対して設けられ、図柄変動中に所定領域(ゲート,第1種始動口28等)を入賞または通過したパチンコ球の個数を表示する。
その他、複合装置18にはランプ等の発光体や装飾板等を有し、装飾効果を発揮させて遊技者の目を楽しませる。
【0011】
遊技盤面16以外では、ガラスを嵌め込むガラス枠22、遊技者が握るとパチンコ球を発射するハンドル36、賞球や貸球を含むパチンコ球を一時的に貯留する下皿38や上皿44、タバコの吸い殻を入れる灰皿40、効果音や音楽等を出すスピーカ42等が設けられている。スピーカ42は賞球の受皿である上皿44の内部に設けられている。また、ランプ類20は電球やLED等の発光体を用いており、図示した位置には限らずパチンコ機14の種類や遊技内容等に合わせて適切な位置に配置する。さらに、第1種始動口28,ゲート,所要の入賞口等には入賞または通過したパチンコ球を検出するセンサ(例えば、近接センサ,マイクロスイッチ,光センサ等)を有する。
【0012】
次に、パチンコ機14に設けた残高表示器32に表示する内容を切り換える態様を実現するための構成や作動等について、図3を参照しながら説明する。
図3に示すCRユニット12は上述した要素の他に、カード読取器52や入出力部54等を有する。入出力部54は入出力部4aに相当する。入出力部54はカード読取器52との間で残高情報の入出力を行うとともに、当該残高情報のデータをパチンコ機14の表示切換部56に送信する。カード読取器52はカード挿入口48に対応してCRユニット12の内側に設けられており、カードに記録された残高情報を読み取ったり、新たな残高情報をカードに記録したりする。
パチンコ機14は上述した要素の他に、表示切換部56等を有する。この表示切換部56は表示切換部6aに相当し、上記入出力部54から送信された残高情報のデータを受けて残高表示器32に残高情報またはエラーを表示する。
【0013】
上記のように構成された遊技システム10において、残高表示器32に表示する内容を切り換える態様について図4,図5を参照しながら説明する。当該表示内容は残高情報またはエラーであり、その切り換えはCRユニット12とパチンコ機14との間が電気的に接続されているか否かに基づいて行う。
図4に示すCRユニット12側には、入出力部54に相当する10個のスイッチSW10,SW12,SW14,SW16,SW18,SW20,SW22,SW24,SW26,SW28(以下「スイッチSW10〜SW28」と示す)と、電源部4bに相当する直流電源Eとを示す。
【0014】
図4,図5に示すパチンコ機14側には、残高表示器32を構成する発光ダイオードD30,D32,D34,D36,D38,D40,D42,D50,D52,D54,D56,D58,D60,D62,D70,D72,D74,D76,D78,D80,D82や、表示切換部56に相当するリレー60等を示す。
また、ダイオードD10,D12,D14,D16,D18,D20,D22,D24,D26,D28,D90,D92,D94,D96,D98,D100,D102,D104は、それぞれ電流が逆方向に流れるのを防止するための保護ダイオードである。さらに、抵抗R10,R12,R14,R16,R18,R20,R22,R30は、それぞれ過電流防止のための保護抵抗である。
【0015】
ここで、図4,図5に示す7つの発光ダイオードD30,D32,D34,D36,D38,D40,D42(以下「発光ダイオードD30〜D42」と示す)は、図6(A)に示す7セグメントLED70を構成する。すなわち、発光ダイオードと、7セグメントLED70のセグメントとの対応関係は表1のようになる。7つの発光ダイオードD50,D52,D54,D56,D58,D60,D62(以下「発光ダイオードD50〜D62」と示す)と、7つの発光ダイオードD70,D72,D74,D76,D78,D80,D82(以下「発光ダイオードD70〜D82」と示す)とについても同様に示す。
【0016】
【表1】
【0017】
残高表示器32は、図6(B)や図6(C)に示すように三つの7セグメントLED90,92,94によって構成する。これらの7セグメントLED90,92,94はいずれも上記7セグメントLED70と同一の構成である。例えば、発光ダイオードD30〜D42によって7セグメントLED90を構成し、発光ダイオードD50〜D62によって7セグメントLED92を構成し、発光ダイオードD70〜D82によって7セグメントLED94を構成する。
【0018】
リレー60は電磁型の継電器であり、接点62,コイル64を有する。接点62は補助接点(すなわちコイル64に電圧を印加すると接点62が非接触状態になり、当該電圧を印加しないと接点62が接触状態になる接触方式であり、B接点とも呼ぶ)である。コイル64と抵抗R30は直列に接続されており、これらの両端には電気的に接続した状態においてCRユニット12側から直流電源Eが供給される。
接点62の一方側(接点スイッチ側)には交流電源ACを接続し、接点62が接触状態になると残高表示器32にエラーを表示するための電源を供給する。当該交流電源ACはパチンコ機14内に設けられている。
【0019】
次に、回路の接続関係について、図4の上側から下側に向けて説明する。なお、同様の組み合わせとなる関係を分かりやすくするために{ }内に示す。
また、CRユニット12とパチンコ機14との間は、図示しない接続部材(例えばコネクタ等)によって電気的な接続を行う。当該接続部材には残高情報を伝達するための信号線のみならず、枠制御部に対して賞球の払い出しを指令するための信号線をも含む。なお、接続部材は一つであってもよく、複数の接続部材を一体にしたものであってもよい。
【0020】
スイッチSW10の一端側は直流電源Eのプラス側に接続し、他端側はダイオードD10のアノード端子に接続する。ダイオードD10のカソード端子はダイオードD90のカソード端子と接続し、これらの間の電線はコモン線となる。ダイオードD90のアノード端子は接点62の他方側(端子側)に接続する。{スイッチSW10、ダイオードD10,D90}の関係は、{スイッチSW12、ダイオードD12,D92}、{スイッチSW14、ダイオードD14,D94}についても同様である。
【0021】
スイッチSW16の一端側は接地し、他端側はダイオードD16のカソード端子に接続する。ダイオードD16のアノード端子は発光ダイオードD30,D50,D70のカソード端子と接続する。発光ダイオードD30のアノード端子はダイオードD14,D94のコモン線に、発光ダイオードD50のアノード端子はダイオードD12,D92のコモン線に、発光ダイオードD70のアノード端子はダイオードD10,D90のコモン線にそれぞれ接続する。
ここで{スイッチSW16、ダイオードD16、抵抗R10、発光ダイオードD30,D50,D70}の関係は、{スイッチSW18、ダイオードD18、抵抗R12、発光ダイオードD32,D52,D72}、{スイッチSW20、ダイオードD20、抵抗R14、発光ダイオードD34,D54,D74}、{スイッチSW22、ダイオードD22、抵抗R16、発光ダイオードD36,D56,D76}、{スイッチSW24、ダイオードD24、抵抗R18、発光ダイオードD38,D58,D78}、{スイッチSW26、ダイオードD26、抵抗R20、発光ダイオードD40,D60,D80}、{スイッチSW28、ダイオードD28、抵抗R22、発光ダイオードD42,D62,D82}についても同様である。
【0022】
また、ダイオードD16のアノード端子と抵抗R10との間はダイオードD96のアノード端子に接続し、ダイオードD96のカソード端子は接点62の他方側に接続する。{ダイオードD16,抵抗R10,ダイオードD96}の関係は、{ダイオードD22,抵抗R16,ダイオードD98}、{ダイオードD24,抵抗R18,ダイオードD100}、{ダイオードD26,抵抗R20,ダイオードD102}、{ダイオードD28,抵抗R22,ダイオードD104}についても同様である。
【0023】
上記の構成によれば、CRユニット12とパチンコ機14との間が電気的に接続されているときは図4に示す状態になる。すなわち、リレー60のコイル64が作動して接点62が非接触状態になる。そのため、交流電源ACの電源は残高表示器32に供給されない。また、CRユニット12のスイッチSW10,SW20,SW22がオンになっているので、発光ダイオードD74,D76のみが点灯する。このときの発光ダイオードの状態を図4では該当するものについてシンボルを塗りつぶして示し、また残高表示器32の表示状態を図6(B)に示す。図6(B)の例では残高情報として「 1」が表示されている。
一方、CRユニット12とパチンコ機14との間が電気的に接続されていないときは、図5に示す状態になる。すなわち、リレー60のコイル64が作動せず接点62が接触状態になる。そのため、交流電源ACの電源は半波整流して残高表示器32に供給され、発光ダイオードD30,D36,D38,D40,D42,D50,D56,D58,D60,D62,D70,D76,D78,D80,D82を点灯させる。このときの発光ダイオードの状態を該当するものについてシンボルを塗りつぶして示し、また残高表示器32の表示状態を図6(C)に示す。図6(C)の例ではエラーとして「EEE」が表示されている。
【0024】
ここで、遊技中等でCRユニット12とパチンコ機14との間が電気的に接続されていない状態になったときも残高表示器32にエラーが表示される。そのため、検査時のみならず、遊技中等でもCRユニット12とパチンコ機14との間が電気的に接続されているか否かを判断することができる。
なお、上記実施の形態1では遊技システム10(CRユニット12とパチンコ機14)について本発明を適用したが、ユニット(CRユニット12)から出力された残高情報(有価情報)を受けて残高表示器32(表示部)に表示することができるパチンコ機14についても同様に本発明を適用することができる。この場合でも表示切換部56によって、CRユニット12とパチンコ機14との間が電気的に接続されているときには残高表示器32に残高情報を表示し、電気的に接続されていないときには残高表示器32にエラーを表示する。
【0025】
上記実施の形態1によれば、遊技システム10(遊技システム2)はCRユニット12(ユニット4)とパチンコ機14(遊技機6)とを有する。CRユニット12は記録媒体に記録された有価情報を入力して出力するカード読取器52や入出力部54等(入出力部4a)を備える。パチンコ機14は、残高表示器32(表示部6b)と、入出力部54から出力された有価情報を受けて残高表示器32に表示する表示切換部56(表示切換部6a)とを備える。そして、CRユニット12とパチンコ機14との間が電気的に接続されているときには残高表示器32に残高情報(有価情報)を表示し、電気的に接続されていないときには残高表示器32にエラーを表示する。こうして未接続のときには残高表示器32にエラーが表示されるので、検査者は残高表示器32のみを見るだけでよく、接続・未接続をより正確に判断することができる。したがって、検査者の負担を軽減するとともに、CRユニット12とパチンコ機14との間が電気的に接続されているか否かをより正確に判断することができる。また、本実施の形態1によれば、CRユニット12には表示切換部56に電源を供給する直流電源E(電源部4b)を備える。表示切換部56は直流電源Eから電源が供給されているか否かによって、CRユニット12とパチンコ機14との間が電気的に接続されているか否かを判別する。こうしてCRユニット12とパチンコ機14との間が電気的に接続されているか否かを簡単な構成で判別できるので、本発明を実現するために必要なコストを低く抑えることができる。
【0026】
さらに、本実施の形態1によれば、パチンコ機14は、残高表示器32(表示部6b)と、CRユニット12から出力された有価情報を受けて残高表示器32に表示する表示切換部56(表示切換部6a)とを備える。そして、表示切換部56は入出力部54との間が電気的に接続されているときには残高表示器32に残高情報(有価情報)を表示し、電気的に接続されていないときには残高表示器32にエラーを表示する。こうして電気的に接続されていないときには残高表示器32にエラーが表示されるので、検査者は残高表示器32のみを見るだけでよく、接続・未接続をより正確に判断することができる。したがって、検査者の負担を軽減するとともに、CRユニット12とパチンコ機14との間が電気的に接続されているか否かをより正確に判断することができる。
【0027】
なお、実施の形態1における一部の要素については、以下の態様で実施することもできる。この場合であっても、上述した効果を得ることができる。
(1)入出力部54は機械的なスイッチSW10〜SW28で実現したが、他の手段によって残高情報を送信するようにしてもよい。当該他の手段としては、例えばトランジスタや電解効果トランジスタ等の半導体素子によるスイッチングや、ロジック回路やCPUを中心とした構成等がある。
(2)入出力部54から表示切換部56(リレー60)に供給する第1電源として直流電源Eを用い、非接続時に残高表示器32に供給する第2電源として交流電源ACを用いた。この態様に代えて、第1電源として交流電源を用いてもよく、第2電源として直流電源を用いてもよい。なお、第1電源として交流電源を用いる場合には、整流回路や平滑化回路を設けるのが望ましい。
(3)交流電源ACを残高表示器32に供給するか否かを切り換える手段としてリレー60を用いたが、無接点リレーを用いてもよい。無接点リレーはトランジスタ回路,ロジック回路,フォトカプラ等で実現することができる。
【0028】
〔実施の形態2〕
次に、実施の形態2は、CRユニットと第1種パチンコ機とを有する遊技システムについて、ソフトウェアで本発明を実現する例を説明する。当該実施の形態2は図7,図8を参照しながら説明する。ここで、図7には表示切換部56の構成をブロック図で示す。図8には表示切換処理の内容をフローチャートで示す。
なお、遊技システム10の構成等は実施の形態1と同様であるので、説明を簡単にするために実施の形態2では実施の形態1と異なる点について説明する。
【0029】
実施の形態2が実施の形態1と異なるのは次の点である。すなわち第1に、残高表示器32には、液晶表示器やCRT等のようにドット表示が可能な表示器を用いたことである。第2に、表示切換部56をCPUを中心とした構成にしたことである。当該表示切換部56の構成について、図7を参照しながら説明する。
【0030】
図7に示す表示切換部56は、CPU210,ROM202,RAM204,入力処理回路206,出力処理回路216等を有する。CPU210は、ROM202に格納されている切換制御プログラムを実行して表示切換部56を制御する。当該ROM202はEPROMを用いるが、EEPROMやフラッシュメモリ等を用いてもよい。RAM204には、送信された残高情報や表示用のデータのような各種データあるいは入出力信号を格納する。当該RAM204にはDRAMを用いるが、SRAMやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリを用いてもよい。タイマー212はCPU210から指令を受けて計時機能を実行し、待機期間等のような期間管理等を行う。入力処理回路206は入出力部54から出力された残高情報(接続信号)を受信し、指令を受けてバス214を介してCPU210またはRAM204に送る。出力処理回路216はCPU210からバス214を介して送られた表示データを受けて映像信号に変換し、残高表示器32に送る。上記各構成要素は、いずれもバス214に互いに結合されている。
【0031】
上記のように構成された表示切換部56において、本発明を実現するための処理手順について、図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。図8に示す処理手順は図7に示す表示切換部56においてROM202に格納されている切換制御プログラムをCPU210が適当なタイミングで実行することによって実現される。なお、タイマー212はCPU210から予め待機期間に相当するデータが送られており、既に作動しているものとする。また、入出力部54は所要のタイミングで残高情報を送信するようになっている。
【0032】
図8に示す切換表示処理は所要のタイミングで実行される。当該所要のタイミングとしては、例えば電源投入時やリセット時等がある。
まず、残高情報を受信したか否かを判別する〔ステップS10〕。具体的には入力処理回路206が残高情報を受信したか否かで判別する。もし残高情報を受信したならば(YES)、当該残高情報を残高表示器32に表示し〔ステップS16〕、切換表示処理を終了する。
一方、ステップS10において残高情報を受信していなければ(NO)、待機期間が経過するまで待機する〔ステップS12〕。そして、待機期間が経過するとタイマー212はCPU210に割込信号を送る。CPU210は当該割込信号を受けると待機期間が経過したと判断し(ステップS12のYES)、エラーを残高表示器32に表示し〔ステップS14〕、切換表示処理を終了する。
【0033】
上記の構成によれば、CRユニット12とパチンコ機14との間が電気的に接続されているときはステップS10において残高情報(接続信号)を受信するので、当該残高情報が残高表示器32に表示される。一方、CRユニット12とパチンコ機14との間が電気的に接続されていないときはステップS14の待機期間を経過しても残高情報を受信しないので、エラーが残高表示器32に表示される。したがって、上記実施の形態2によれば、ソフトウェアによっても実施の形態1と同様の効果を得ることができる。また、CRユニット12(ユニット)には所要のタイミングで残高情報(接続信号)を出力する入出力部54(信号出力部)を備えている。表示切換部56は待機期間内に残高情報を受信したか否かによって、CRユニット12とパチンコ機14との間が電気的に接続されているか否かを判別することができる。こうして簡単な処理で判別できるので、本発明を実現するために必要なコストを低く抑えることができる。
【0034】
なお、実施の形態2における一部の処理については、以下の態様で実施することもできる。この場合であっても、上記の効果を得ることができる。
(1)図8に示す表示切換処理では待機期間を経過するまで待機した。この態様に代えて、入出力部54から表示切換部56には常に残高情報を送信する遊技システム10ではステップS14をなくし、待機期間を待たずにエラーを表示してもよい。こうすれば接続ミス等があるか否かを素早く表示することができる。
(2)入出力部54と表示切換部56との間が互いにデータを送受信できるように構成されている場合には、ハンドシェイクを行うことによっても本発明を実現することが可能である。例えば、表示切換部56から入出力部54に対して要求信号(ENQ)を送り、当該要求信号を受けた入出力部54が表示切換部56に確認信号(ACK)を送るように構成する。こうすれば、表示切換部56は要求信号を送った後に確認信号を受けるか否かによって、CRユニット12とパチンコ機14との間が電気的に接続されているか否かを判別することができる。
【0035】
〔他の実施の形態〕
上述した遊技システム10において、他の部分の構造,形状,大きさ,材質,個数および動作条件等については、上記実施の形態に限定されるものでない。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
(1)上記実施の形態では、CRユニット12からパチンコ機14に伝達して表示する有価情報として残高情報を適用した。この形態に代えて、他の有価情報を伝達して表示する場合でも本発明を同様に適用することができる。他の有価情報としては、例えば残り球数などがある。この場合であっても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。さらには有価情報以外の情報についても本発明を同様に適用することができる。
(2)上記実施の形態では、遊技機としてパチンコ機14を適用したが、他の遊技機についても同様に本発明を適用することができる。他の遊技機としては、アレンジボール機,テレビゲーム機等がある。この場合であっても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0036】
【他の発明の態様】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この実施の形態には特許請求の範囲に記載した発明の態様のみならず他の発明の態様を有するものである。この発明の態様を以下に示すとともに、必要に応じて関連説明を行う。
〔態様1〕解決手段1の遊技システムにおいて、ユニットには所要のタイミングで接続信号を出力する信号出力部を備え、その表示切換部は、当該接続信号を受信したか否かによって、ユニットと遊技機との間が電気的に接続されているか否かを判別する遊技システム。
〔態様1の関連説明〕本態様によれば、信号出力部からは所要のタイミングで接続信号が出力されるので、当該接続信号を表示切換部が受信するか否かでユニットと遊技機との間が電気的に接続されているか否かを判別する。こうして簡単な処理で判別できるので、本発明を実現するために必要なコストを低く抑えることができる。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、検査者の負担を軽減するとともに、ユニットと遊技機との間が電気的に接続されているか否かをより正確に判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念を示すブロック図である。
【図2】遊技システムの外観を示す正面図である。
【図3】CRユニットと第1種パチンコ機との概略構成を示すブロック図である。
【図4】接続時の状態を示す回路図である。
【図5】未接続時の状態を示す回路図である。
【図6】表示部の構成と表示例とを示す図である。
【図7】表示切換部の構成を示すブロック図である。
【図8】表示切換処理の内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2 遊技システム
4 ユニット
4a 入出力部
4b 電源部
6 遊技機
6a 表示切換部
6b 表示部
10 遊技システム
12 CRユニット(ユニット)
14 パチンコ機(遊技機)
32 残高表示器(表示部)
34 球貸スイッチ
46 返却スイッチ
48 カード挿入口
50 金額設定スイッチ
52 カード読取器
54 入出力部
56 表示切換部
Claims (1)
- 記録媒体に記録された有価情報を入力して出力する入出力部を備えるユニットと、
複数セグメント式のLEDにより構成され前記記録媒体の残高情報を表示するための残高表示器と、前記残高表示器の表示内容を切り換える表示切換部とを備える遊技機とを有する遊技システムにおいて、
前記表示切換部は、前記ユニットと前記遊技機との間が電気的に接続されている場合には、前記ユニットから送信されてきた残高情報のデータに基づいて、前記複数セグメント式のLEDのうち特定のセグメントのLEDを選択し、選択したセグメントのLEDを前記ユニットから供給されてきた直流電源を用いて点灯させることにより残高情報を前記残高表示器に表示し、前記ユニットと前記遊技機との間が電気的に接続されていない場合には、前記複数セグメント式のLEDのうち予め設定されたセグメントのLEDを、当該遊技機内に設けられている交流電源を用いて点灯させることにより、ユニットが接続されていない旨を示すエラー表示を前記残高表示器に表示することを特徴とする遊技システム。
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