JP4312433B2 - 現像器及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、現像器、及びこれを用いる複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に係り、詳しくは、現像ロール等の現像部材を複数有する現像器及びこれを用いる画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、トナーと磁性キャリアとを含有するいわゆる二成分現像剤を用いて、感光体ドラム等の潜像担持体上に形成された潜像を現像する二成分現像器が知られている。この二成分現像器の現像部材は、表面が無端移動するスリーブ等の表面無端移動体と、これに連れ回らないように内包されるマグネットローラ等の磁界発生手段とを備えている。磁界発生手段は、表面無端移動体の表面移動方向に並ぶ複数の磁極を有している。また、表面無端移動体は磁界発生手段の発する磁力の影響によって現像器内部の二成分現像剤をその表面に担持する。そして、その無端移動に伴い、二成分現像剤を画像形成装置の潜像担持体に対向する現像領域に搬送する。現像領域では、表面無端移動体の表面上の二成分現像剤が磁界発生手段の現像磁極の発する磁力の影響によって穂立ちして磁気ブラシを形成する。そして、磁気ブラシ中のトナーを潜像担持体上の潜像に付着させて潜像を現像する。
【0003】
かかる構成の二成分現像器においては、上記現像磁極の磁力が不足すると、上記磁気ブラシ中の磁性キャリアが潜像担持体に付着するいわゆるキャリア付着という現象を引き起こすことがある。キャリア付着が起こると、付着した画像部分が現像されずに白く抜ける白抜けが発生して画質を低下させてしまう。そこで、現像磁極の磁束密度をある程度高い範囲に規定することで、キャリア付着に起因する画質低下を抑えるようにした二成分現像器が種々提案されている(例えば、特開平6−149061号公報に記載のもの)。
【0004】
一方、画像形成装置の構成簡素化や小型化が望まれる近年においては、現像部材としてより小型なものを用いる傾向にある。ところが、現像部材の小型化を図ると、現像領域に十分量の二成分現像剤を搬送させることができず、現像剤不足による現像濃度不足を引き起こし易くなる。特に、画像形成速度の高速化が進められる今日においては、現像濃度不足がより発生し易くなっている。そこで、複数の現像部材を設けることで、装置の小型化を図りつつ現像濃度不足を抑えるようにした二成分現像器も種々提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一般に市販される汎用の磁石では、上述のキャリア付着を抑えるのに十分な磁束密度を発揮することができない場合が多い。このため、キャリア付着に起因する画質低下を抑えるためには、現像部材の磁界発生手段に用いる磁石として、磁束密度をかなり高くしたものを用いるのが一般的であるが、磁束密度を高くするほど現像部材のコストを高くしてしまう。このような高額な現像部材を現像濃度不足の抑制のために複数設けてしまうと、二成分現像器のコストを大幅に引き上げてしまうことになる。
【0007】
本発明は、以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、次に説明するような現像器及び画像形成装置を提供することである。即ち、現像領域での現像剤不足による現像濃度不足と、現像磁極の磁力不足によるキャリア付着を抑えながら、磁界発生手段の磁力を高くすることによるコストアップを抑えることができる現像器等である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、表面に担持した、トナー及び磁性キャリアを含有する現像剤を、画像形成装置の潜像担持体に対向する現像領域にて現像磁極の発する磁力で該表面上に担持し、該磁力によって該表面上に担持されている現像剤を該潜像担持体に接触させ、該現像剤中のトナーを該潜像担持体上の潜像に付着させて該潜像を現像する複数の現像剤担持体を有する現像器において、上記複数の現像剤担持体のうち、上記潜像担持体の表面移動方向の最下流側に位置する最下流側現像剤担持体における現像磁極の磁力を他の現像剤担持体よりも大きくし、上記最下流側現像剤担持体として、上記現像磁極に対して、上記表面移動方向の上流側で隣り合いながら、最下流側現像剤担持体の表面上の現像剤を上記潜像担持体に接触させない厚みで該表面に担持させる上流側補助磁極と、上記現像磁極に対して、上記表面移動方向の下流側で隣り合いながら、最下流側現像剤担持体の表面上の現像剤を上記潜像担持体に接触させない厚みで該表面に担持させる下流側補助磁極とを設けたもの、を用いたことを特徴とするものである
た、請求項の発明は、請求項1の現像器であって、上記複数の現像剤担持体として、2つの現像剤担持体を有することを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1又は2の現像器であって、上記複数の現像剤担持体がそれぞれ、非磁性パイプと、該非磁性パイプ内に設けられた、上記現像磁極を具備するマグネットローラとを有するものであることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1乃至の何れかの現像器であって、自らの回転に伴って、現像器内の現像剤を撹拌搬送しながら、上記複数の現像剤担持体のうち、少なくとも、上記潜像担持体の表面移動方向の最上側に位置する最上流側現像剤担持体に対して現像剤を供給する撹拌搬送パドルを有することを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体上に形成された潜像を現像する現像器とを備える画像形成装置であって、上記現像器が請求項1乃至の何れかの現像器であることを特徴とするものである。
これらの発明においては、複数の現像剤担持体によってそれぞれ現像領域に現像剤を搬送することで、現像領域での現像剤不足による現像濃度不足を抑えることができる。
また、最下流側現像剤担持体における現像磁極が、他の現像剤担持体における現像磁極力よりも大きな磁力を発揮する。この最下流側現像剤担持体は、複数の現像剤担持体の中で端に配設される2つの端側現像剤担持体の一方であり、その配設位置は潜像担持体の表面移動方向の最下流側となる。この最下流側現像剤担持体を最下流側に位置させる姿勢で現像器本体がセットされる。すると、最下流側現像剤担持体についてのみ、磁性キャリアを十分に引き寄せ得る磁力を発揮する磁界発生手段を用いればよい。最下流側現像剤担持体よりも上流側にある他の現像剤担持体から潜像担持体に向けてキャリア付着が生じても、付着した磁性キャリアが最下流側現像剤担持体の磁界発生手段の磁力によって現像器側に引き戻されるからである。複数の現像剤担持体のうち、最下流側現像剤担持体だけに、十分な磁力を発揮する磁界発生手段を用いれば、他の現像剤担持体に磁力の比較的弱い磁界発生手段を用いても、キャリア付着を十分に抑えることが可能なのである。よって、現像磁極の磁力不足によるキャリア付着を抑えながら、磁界発生手段の磁力を高くすることによるコストアップを抑えることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、画像形成装置としての電子写真方式の複写機(以下、単に複写機という)に適用した一実施形態について説明する。
まず、本実施形態に係る複写機の基本的な構成について説明する。図1は、この複写機の要部を示す概略構成図である。図において、この複写機は、原稿読取部1と、原稿自動供給部2と、プリンタ部3と、給紙部4とを備えている。
【0010】
上記原稿自動供給部2は、その上面に載置された図示しない原稿を後述のコンタクトガラス5上に自動で供給する。
【0011】
上記原稿読取部1は、図示しない原稿の画像を読み取るためのものである。ユーザーの手作業により、原稿読取部1の上部に固設されたコンタクトガラス5上に原稿が置かれた状態で、図示しないスタートスイッチが操作されると、原稿読取部1による原稿読取が直ちに開始される。また、上記原稿自動供給部2上に原稿が置かれた状態でスタートスイッチが操作されると、その原稿がコンタクトガラス5上に自動給紙された後、原稿読取部1による原稿読取が開始される。読取開始により、コンタクトガラス5上に置かれた原稿は図中右方向へ移動する光源6によって光照明される。原稿からの反射光像は、第1ミラー7、第2ミラー8で順次反射する。そして、結像レンズ9を経た後、反射光像を読み取るためのCCD等からなるイメージセンサ10に検知されて画像情報が読み取られる。
【0012】
上記プリンタ部3は、転写紙P上に画像としてのトナー像を形成するためのもので、光書込ユニット11やドラム状感光体12を備えている。また、潜像担持体たるドラム状感光体12の周囲に、帯電装置13、現像装置100、転写搬送ユニット14、ドラムクリーニング装置15、除電器16などを備えている。更には、定着装置17、反転排紙ユニット18、レジストローラ対19なども備えている。上記スタートスイッチが操作されると、図示しない駆動手段によるドラム状感光体12の回転駆動が開始される。
【0013】
上記光書込ユニット11は、原稿読取部1で読み取られた画像信号に基づいてレーザ光Lを光変調して、潜像担持体としてのドラム状感光体12を露光する。具体的には、レーザダイオード等からなる光源20からレーザ光Lを発する。このレーザ光Lは、ポリゴンモータ21によって回転駆動される回転多面鏡22上で主走査方向(ドラム状感光体12の軸線方向)に偏向せしめられながら、fθレンズなどからなる走査結像用のレンズ系23を通る。そして、ミラー24、レンズ25を経て、回転駆動されているドラム状感光体12上に到達してその表面に静電潜像を走査する。
【0014】
上記転写搬送ユニット14は、転写搬送ベルトを複数の張架ローラによってテンション張架しながら無端移動せしめながら、ドラム状感光体12の周面に当接させて転写ニップを形成している。また、転写ニップにおける転写搬送ベルト裏面(フープ内周面)に図示しない転写バイアスローラを当接させている。この転写バイアスローラには図示しない電源によって転写バイアスが印加されており、この印加によって転写ニップに転写電界が形成される。
【0015】
上記光書込ユニット11による露光でドラム状感光体12上に形成された静電潜像は、現像装置100によって現像されてトナー像となった後、上記転写ニップに進入する。一方、上記レジストローラ対19は、上記スタートスイッチの操作に基づいて後述の給紙部4から送られてくる転写紙Pをローラ間に挟み込む。そして、転写紙Pを転写ニップにてドラム状感光体12上のトナー像に重ね合わせ得るタイミングで送り出す。この送り出しにより、転写ニップではドラム状感光体12上のトナー像が転写紙Pに密着せしめられる。そして、転写電界やニップ圧の影響を受けて、ドラム表面から転写紙表面に転写される。転写ニップを通過した転写紙Pは、転写搬送ユニット14の転写搬送ベルトによって定着装置17内に送られる。定着装置17は、送られてきた転写紙Pを加熱ローラ17aと加圧ローラ17bとの間に挟み込む。そして、熱や圧力の影響によってトナー像を転写紙P上に定着せしめながら、反転排紙ユニット18に向けて排紙する。
【0016】
上記反転排紙ユニット18は、送られてきた転写紙Pを排出路18aに通して機外の図示しない排紙トレイに排紙する。但し、両面コピーモードがユーザーによって選択されている場合には、転写紙Pを反転部18bに通して裏表反転させた後、上記レジストローラ対19に向けて搬送する。これにより、その転写紙Pはレジストローラ対19から上記転写ニップに向けて再び送られ、先にトナー像が転写された面とは反対側の面に、新たなトナー像が転写される。
【0017】
上記ドラムクリーニング装置15は、上記転写ニップを通過した後のドラム状感光体12表面に付着している転写残トナーをクリーニングする。クリーニング後のドラム状感光体12表面は、上記除電器16によって除電された後、上記帯電装置13によって一様帯電せしめられて次の画像形成に備える。
【0018】
上記給紙部4は、多段配設された3つの給紙カセット26,27,28を備えており、それぞれに複数枚の転写紙Pを収容している。また、複数組の搬送ローラ対32を有する給紙路33も備えている。給紙カセット26,27,28は、内部に収容している転写紙Pの最上紙に給紙ローラ26a,27a,28aを押し当てており、その回転駆動によって最上紙を給紙路33に向けて送り出す。上記スタートスイッチが操作されると、何れか1つの給紙カセットから給紙路33に転写紙が送り出されるのである。給紙路33は、受け取った転写紙Pを複数組の搬送ローラ対32によってプリンタ部のレジストローラ19に向けて給紙する。
【0019】
図2は、ドラム状感光体12とその周辺構成を示す拡大構成図である。図において、ドラム状感光体12の側方に配設された現像装置100は、互いに着脱可能に構成されたトナー現像器101と、トナー補給器102とから主に構成されている。
【0020】
上記トナー補給器102は、アジテータ111、歯車状のトナー補給ローラ112、補給規制板113等を有しており、内部に収容しているトナーをアジテータ111の回転駆動によってほぐしながら、トナー補給ローラ112に送る。送られたトナーは、図示しない駆動系によって回転せしめられるトナー補給ローラ112に連れ回りながら補給規制板113によってローラ上での厚みが規制された後、現像器101内に補給される。
【0021】
上記現像器101は、第1現像ロール103、第2現像ロール104、攪拌搬送パドル105、攪拌ローラ106、規制ブレード107、搬送スクリュー108、トナー濃度センサ(以下、Tセンサという)109等を有している。また、第1現像ロール103の側方に配設されたセパレータ110も有している。現像器101内には、トナーと磁性キャリアとを含有する二成分現像剤が収容されている。上記トナー補給器102から現像器101内に補給されたトナーは、図示しない駆動系によって回転駆動される攪拌ローラ106上に落下する。攪拌ローラ106は、落下してくるトナーを二成分現像剤と混合攪拌しながら、攪拌搬送パドル105に向けて送る。この際、新たに補給されたトナーが磁性キャリアや攪拌ローラ106などとの摺擦によって摩擦帯電せしめられる。図示しない駆動系によって回転駆動される攪拌パドル105は、器内の二成分現像剤を攪拌しながら、第1現像ロール103、第2現像ロール104に向けて送る。第1現像ロール103は、図示しない駆動系によって図中反時計回りに回転駆動される非磁性パイプ103aと、これに連れ回らないようにパイプ内部に固定されたマグネットローラ103bとを有している。また、第2現像ロール104も、同様の非磁性パイプ104aとマグネットローラ104bとを有している。現像部材たる第1現像ロール103、第2現像ロール104は、それぞれ、現像器101のケーシングに設けられた開口から周面の一部を露出させてドラム状感光体12に対面させるように配設されている。第2現像ロール104の配設位置は、第1現像ロール103よりもドラム状感光体12の表面移動方向下流側になっている。
【0022】
本複写機の現像器101のように、現像部材たる現像ロールの配設数が2本である場合には、2本とも配設位置が端になるので、それぞれが端側現像部材となる。第1現像ロール103は、攪拌搬送パドル105から送られてくる二成分現像剤を、マグネットローラ10bの発する磁力の影響によって非磁性パイプ10aの表面に担持する。担持された二成分現像剤は、非磁性パイプ10aとともに連れ回り、第1現像ロール103と所定の間隙を保持するように配設された規制ブレード107によってパイプ上の層厚が規制される。そして、ドラム状感光体12との対面位置にある現像領域まで搬送される。非磁性パイプ10aには図示しない電源によって現像バイアスが印加されている。この印加により、現像領域では、非磁性パイプ10aとドラム状感光体12の静電潜像との間において、トナーをパイプ側からドラム側に静電移動させる現像ポテンシャルが作用する。また、非磁性パイプ10aとドラム状感光体12の非画像部(非潜像部分)との間において、トナーをドラム側からパイプ側に静電移動させる非現像ポテンシャルが作用する。よって、現像領域まで搬送された二成分現像剤は、トナーをドラム状感光体12の静電潜像だけに付着させて、静電潜像をトナー像に現像する。第1現像ロール103の非磁性パイプ103aとの連れ回りに伴って現像領域を通過した二成分現像剤は、次に、第2現像ロール104との対面領域付近まで搬送される。そして、第2現像ロール104の非磁性パイプ104a上に転移した後、これとの連れ回りによって再びドラム状感光体12との対面位置にある現像領域まで搬送されて静電潜像の現像に寄与してから、現像器101内に回収される。このように現像部材として第1現像ロール103と、第2現像ロール104とが設けられていることにより、現像部材が1つだけの場合に比べて現像領域が広がって現像能力が高まっている。
【0023】
上述のように、第1現像ロール103の非磁性パイプ103aに担持された二成分現像剤は、規制ブレード107によってパイプ上の層厚が規制される。この規制により、規制ブレード107よりもパイプ回転方向上流側には、非磁性パイプ103aとの連れ回りを阻止された二成分現像剤が滞留する。そして、後続の二成分現像剤に押されることで、第1現像ロール103の側方に配設されたセパレータ110の上に溢れる。溢れた二成分現像剤は、セパレータ110上面の傾斜に沿って移動することで、搬送スクリュー108に向けて案内される。搬送スクリュー108は、案内されてくる二成分現像剤をその軸線方向(図中奥行き方向)に向けて攪拌搬送する。これにより、二成分現像剤のいわゆる横攪拌が行われる。この横攪拌に対し、攪拌ローラ106や、上記攪拌搬送パドル105は、二成分現像剤をその回転周方向に搬送しながらかき回すいわゆる縦攪拌を行う。なお、搬送スクリュー108は、二成分現像剤を横攪拌しながら、攪拌ローラ106上に落下させる。この落下により、現像器内における二成分現像剤の縦循環が実現している。
【0024】
上記攪拌ローラ106の下側には、Tセンサ109が配設されており、攪拌ローラ106によって攪拌搬送される二成分現像剤の透磁率に応じた信号を図示しない制御部に出力する。二成分現像剤のトナー濃度は、透磁率と相関するため、Tセンサ109は結果として二成分現像剤のトナー濃度を検知していることになる。上記制御部は、Tセンサ109からの出力信号を、所定の目標値に近づけるようにトナー補給器102を適宜動作させることで、現像に伴ってトナー濃度を低下させた二成分現像剤のトナー濃度を回復させる。但し、二成分現像剤の透磁率が湿度等の環境変化や二成分現像剤の嵩変化などによって変動するため、制御部は上記目標値を適宜補正する。具体的には、所定のタイミングでドラム状感光体12上に形成せしめた基準トナー像の画像濃度に応じて、上記目標値を補正する。この画像濃度については、例えば基準トナー像の光反射率を検知する反射型フォトセンサからの出力などによって把握される。
【0025】
本複写機では、上記転写ニップを通過したドラム状感光体12の表面に、トナー像の約10%量のトナーが残ってしまう。この転写残トナーは、ドラムクリーニング装置15のクリーニングブレード15aやクリーニングブラシ15bによって掻き取られて回収タンク15c内に収容される。そして、回収スクリュー15cによってドラムクリーニング装置15の側面に向けて搬送された後、クリーニング装置外部の図示しない廃トナータンクに回収される。
【0026】
次に、本複写機における特徴的な構成について説明する。
図3は、上記第1現像ロール103の周囲における磁束密度分布を示す模式図である。図3において、第1現像ロール103のマグネットローラ103bは、その周方向に配設された5つの磁極P1(S極)、P2(N極)、P3(N極)、P4(S極)、P5(N極)を有している。図3では図示を省略しているが、ドラム状感光体は第1現像ロール103の図中右側方に位置する。ドラム状感光体と第1現像ロール103とが再接近する位置は、磁極P1が配設されている付近である。磁極P1は、その磁極によって図示しない二成分現像剤を非磁性パイプ上に拘束しながら穂立ちさせて、いわゆる磁気ブラシを形成する。この磁気ブラシの先端は、ドラム状感光体(12)に接触してその内部のトナーを静電潜像に付着させる。磁極P1は、二成分現像剤を現像領域にて現像部材表面に拘束する現像磁極となっているのである。なお、本発明において「現像領域」とは、現像部材上に担持された二成分現像剤が感光体等の潜像担持体に接触する領域のことである。
【0027】
現像ロール103の非磁性パイプ103bは、図中反時計回りに回転駆動せしめられる。上記磁極P3は、非磁性パイプ103bの回転に伴って現像領域に搬送される二成分現像剤を、パイプ回転方向上流側の現像領域隣設位置においてパイプ表面に拘束するための現像上流側磁極となっている。また、上記磁極P2は、現像領域を通過した二成分現像剤を、パイプ回転方向下流側の現像領域隣設位置においてパイプ表面に拘束するための現像下流側磁極となっている。また、上記磁極P4は、現像に使用された後に現像下流側磁極P2の磁力によってパイプ表面に拘束される二成分現像剤を、そこから離脱させて現像器内に回収するための反発磁界を形成する回収磁極となっている。また、上記磁極P5は、現像器内に収容される二成分現像剤を汲み上げるための磁界を形成する汲み上げ磁極となっている。なお、上記現像磁極P1に隣設する現像上流側磁極P5や、下流側磁極P2の磁力によってパイプ表面上に拘束される二成分現像剤の先端がドラム状感光体に接触するようなことはない。
【0028】
上記現像磁極P1には、比較的磁極の弱い汎用の磁石が用いられており、そのパイプ表面上におけるピーク磁束密度は95[mT]程度となっている。本発明者の実験によれば、かかる磁力の現像磁極P1では、その磁力によってパイプ表面上に拘束した磁気ブラシ中の磁性キャリアをドラム状感光体に転移させてキャリア付着を生ずることがあった。
【0029】
図4は、上記第2現像ロール104の周囲における磁束密度分布を示す模式図である。図4において、第2現像ロール104のマグネットローラ104bは、その周方向に配設された3つの現像磁極P1、現像下流側磁極P2、現像上流側磁極P3を有している。図示しないドラム状感光体は第2現像ロール104の図中右側方に位置する。ドラム状感光体と第2現像ロール104とが再接近する位置は、第2現像ロール104よりも図中右側の領域において、第2ローラ宇104の中心水平方向から約5[°]右回転した位置であり、現像磁極P1の磁力ピーク付近である。マグネットローラ104における現像磁極P1とは反対側の領域に磁極は配設されていないが、現像上流側磁極P3や現像下流側磁極P2などの影響によって、若干の磁力を帯びる。
【0030】
先に示した図1において、第1現像ロール103の現像磁極P1に比較的弱い磁力を発揮する汎用のものを用いたことに起因して、第1現像ロール103からドラム状感光体12に磁性キャリアが付着したとする。すると、付着した磁性キャリアは、第2現像ロール104によって形成される磁気ブラシに接触した後、上記転写ニップで転写紙P上に付着して定着装置17に回収されるか、あるいはドラムに残ってドラムクリーニング装置15内に回収される。第2現像ロール104上に形成される磁気ブラシがある程度強い磁力でパイプ表面上に拘束されていれば、ドラム状感光体12に付着した磁性キャリアを第2現像ロール104上の磁気ブラシに向けて引き戻すことができる。本発明の実験によれば、A3用紙1枚のプリントアウトについて、キャリア付着に起因する画像中の白抜け発生個数が10個以下であれば、実使用上問題を生ずることはなかった。具体的には、10個以下であれば、画質を著しく損ねることがなかった。また、ドラムクリーニング装置15内に回収される磁性キャリアの個数が僅かであり、定期的な清掃作業によるキャリア回収を行っていれば過剰なキャリア蓄積によるドラムクリーニング装置の故障等を生ずることもなかった。更に、定着装置17についても、過剰なキャリア蓄積による故障等を生ずることがなかった。
【0031】
そこで、本発明者は、第2現像ロール104のマグネットローラ104bにおける現像磁極P1の磁力と、画質との関係を調査すべく、次に説明するような実験を行った。即ち、互いに現像磁極P1のパイプ表面上におけるピーク磁束密度の異なる複数の第2現像ロール104を試作し、その磁力と画質との関係を調査した。具体的には、各第2現像ロール104について、これを有する現像器101を複写機にセットして、キャリア付着の生じ易いドット画像を出力した。このとき、キャリア付着に起因する白抜け画像を出現させ易くすべく、図2に示した転写バイアスローラ14aに上記転写バイアスを印加しないで、ドット画像の出力を行った。かかる実験による結果を図5に示す。
【0032】
図5のグラフから、現像磁極P1のパイプ表面上におけるピーク磁束密度がおおむね110[mT]を越え始めると、1枚のプリントアウト紙(A3用紙)中に発生する白抜けの発生個数が急激に減少し初めることがわかる。そして、おおむね120[mT]以上で白抜けの減少がほぼ飽和になる(5〜6個の白抜けに留まる)。そこで、本実施形態に係る複写機では、現像器101として、第2現像ロール104の現像磁極P1のパイプ表面上におけるピーク磁束密度が120[mT]以上であるものを用いている。
【0033】
ところで、本複写機に係る現像器101では、上述のように、第1現像ロール103によって現像に使用した二成分現像剤を、第2現像ロール104に転移させて再利用するように構成している。かかる構成において、第2現像ロール104に現像器101内の二成分現像剤を汲み上げさせて現像領域まで搬送させると、ドラム状感光体12と現像器101との間の現像剤量を過剰にする場合がある。そして、現像剤溢れによるロールからの現像剤落下を引き起こし、これによって画像を汚すことがあった。これは、次に説明する理由によるものと考えられた。即ち、本複写機に係る現像器101においては、先に示した図4に示したように、現像下流側磁極P2と現像上流側磁極P3との間に磁極を設けていない。しかしながら、これら磁極によって形成される2つの磁界の間(P2側からP3側にかけて)に、両磁極の影響などによってどうしても磁界(以下、磁極間磁界という)を形成してしまう。この磁極間磁界の磁力がある程度強いと、その影響によって現像器101内部の二成分現像剤が汲み上げられ、それが第1現像ロール103と第2現像ロール104との間を経てドラム状感光体12との対向位置まで搬送されてしまうのである。そこで、本発明者らは、第2現像ロール104について、図4に示した磁極間磁界のパイプ表面上におけるピーク磁束密度と、現像剤落下による画像汚れとの関係について実験してみた。この結果を次の表1に示す。
【表1】
Figure 0004312433
【0034】
表1に示すように、この実験では、現像磁極P1のパイプ表面上におけるピーク磁束密度が111、112、118、123、127、130[mT]である種類の第2現像ロール104を用いている。これらのうち、120[mT]以上の第2現像ロール104では(実験番号4〜6)、白抜け発生個数が僅かに6個であり、白抜けの発生を有効に抑えることができている。問題は、現像剤落下による画像汚れである。123[mT]や127[mT]の第2現像ロール104(実験番号4、5)では、白抜けが有効に抑えられているものの、現像剤落下による画像汚れが発生している。これら2つの第2現像ロール104では、磁極間磁界のパイプ表面上における「ピーク磁束密度が16〜17[mT]になっている。これに対し、他の第2現像ロール104では、何れも12[mT]以下になっている。そこで、本発明者が更なる実験を行ったところ、15[mT]を超えると現像剤落下が急激に発生し始めたが、15[mT]以下では現像器101内部における第2現像ロール104の現像剤汲み上げが起こらなかった。この実験結果に鑑み、本複写機に係る現像器101では、第2現像ロール104として、磁極間磁界のパイプ表面上におけるピーク磁束密度を15[mT]以下に調整したものを用いている。
【0035】
なお、磁極間磁界のピーク磁束密度を16[mT]以上としても、その場所によっては現像剤落下を抑えることができる場合もある。現像器101の内部が、磁極間磁界の磁束密度のピークとなる位置に二成分現像剤を存在させないような構造になっている場合である。より詳しくは、パイプ表面上におけるピーク磁束密度が16[mT]以上であるものの、第2現像ロール104と二成分現像剤とが接触する位置では、15[mT]以下となる場合である。本複写機の現像器101では、次に説明する領域のパイプ表面上における磁束密度が15[mT]以下であれば、その他の領域で16[mT]以上となっても現像剤落下は生じなかった。即ち、図4に示したように、現像磁極P1のピーク磁束密度位置を基準にして、150[deg]だけパイプ回転方向に回転した位置から、210[deg]だけ回転した位置までの領域である。
【0036】
次に、実施形態の複写機に、より特徴的な構成を付加した実施例の複写機について説明する。
本出願人は、対向磁極分割方式の現像器を開発中である。この対向磁極分割方式とは、図6に示しように、図示しない感光体等の潜像担持体と、現像ロールとが対向する領域におけるマグネットローラの磁極を複数に分割する方式である。図6では、現像磁極P1と、下流側分割磁極Paと、上流側分割磁極Pbとの3つに分割した例を示している。従来では、潜像担持体との対向位置に現像磁極P1を1つだけ設けていたが、複数の磁極を設けるわけである。かかる対向磁極分割方式では、次に説明する理由により、ベタ部後端白抜けを抑えることができる。即ち、二成分現像剤を用いる二成分現像方式では、現像に十分な現像剤を現像領域に搬送すべく、感光体等の潜像担持体の表面移動速度よりも、現像ロール等の現像部材の表面移動速度を速く設定することが一般的に行われる。ところが、かかる設定では、現像部材上の磁気ブラシを潜像担持体上のベタ部用静電潜像に接触させる前に、ベタ部用静電潜像に隣設する非画像部に接触させることになる。この非画像部と現像部材との間には、トナーを潜像担持体側から現像部材側に静電的に移動させる非現像ポテンシャルが作用する。このため、磁気ブラシ先端のトナーは、その表面からブラシ内部に潜り込むいわゆるトナードリフトと呼ばれる現象を引き起こす。トナードリフトが生じた磁気ブラシ先端は、次にベタ部用静電潜像に接触するが、その内部のトナーを現像ポテンシャルの作用によってブラシ表面まで露出させ、更に潜像担持体に転移させるまでにある程度のタイムラグを要する。このタイムラグにより、ベタ部後端にトナーが付着せずにベタ部後端白抜けとなるのである。そこで、図6に示したような対向磁極分割方式を採用する。すると、両脇の分割磁極(Pa、Pb)の影響によって真ん中の現像磁極P1から潜像担持体に向けて磁力線が真っ直ぐに延びるようになる。このように磁力線が真っ直ぐに延びると、先端を潜像担持体に接触させる磁気ブラシが真っ直ぐに穂立ちするようになる。そして、磁気ブラシと潜像担持体とが接触する現像領域の幅(潜像担持体表面移動方向の長さ)が狭くなることにより、磁気ブラシ先端と非画像部との接触時間が短くなってトナードリフトが抑えられる。
【0037】
ところが、対向磁極分割方式では、現像領域の幅を狭くしてしまうため、現像性能を低下させることになる。よって、本複写機の現像器101のように現像ロール等の現像部材を複数設けることで現像性能の向上を図ることは、対向磁極分割方式において非常に有効になる。
【0038】
さて、図6に示した対向磁極分割方式において、現像磁極P1の両脇にある下流側分割磁極Paや上流側分割磁極Pbは、現像領域の幅を小さくするような現像磁極P1の磁界形状を得るための補助磁極として機能する。そして、基本的には磁気ブラシを形成しない。先端を潜像担持体に接触させる程度に十分に穂立ちした磁気ブラシを形成してしまうと、現像領域の狭小化の効率を悪くするからである。よって、例えば図6に示した3極分割の場合には、基本的には1つの現像磁極と、現像磁極として機能しない2つの補助磁極とに分割される。このような分割では、現像磁極P1よりも潜像担持体表面移動方向下流側にある下流側分割磁極Paの磁力が120[mT]未満であっても、磁性キャリアの再々付着は起こらない。下流側分割磁極Paの磁力の影響によってパイプ表面に拘束される二成分現像剤が潜像担持体に接触しないからである。しかしながら、何らかの理由により、下流側分割磁極Paや上流側分割磁極Pbも、磁気ブラシを形成する現像磁極として機能させる場合もあり得る。この場合に、最も下流側の分割磁極として、磁力の不十分なものを用いてしまうと、その分割磁極による磁気ブラシから潜像担持体にキャリア付着を引き起こしてしまう。
【0039】
そこで、本実施例に係るプリンタの現像器では、図6に示した3つの対向磁極(P1、Pa及びPb)を全て現像磁極として機能させる一方で、2つの端側磁極(図示の例ではPa、Pb)を次のように構成している。即ち、端側磁極の少なくとも一方を、120[mT]以上のピーク磁束密度(パイプ表面上の磁束密度)としている。より具体的には、図示しないドラム状感光体の表面移動方向においてより下流側となる下流側分割磁極Paとして、120[mT]以上のピーク磁束密度のものを用いている。よって、これよりも上流側にある対向磁極(図示の例ではP1、Pbで何れも現像磁極として機能する)による磁気ブラシからドラム状感光体に向けてキャリア付着が生じても、それを下流側分割磁極Paによって引き戻すことができる。
【0040】
以上の構成の本複写機では、対向磁極分割方式によってベタ部後端白抜けの発生を抑えながら、キャリア付着による白抜けの発生を確実に抑えることができる。
【0041】
以上、本発明を適用した画像形成装置の現像器として、二成分現像剤を用いるものを設けた例について説明したが、磁性キャリアを含まずに磁性トナーを主成分とする一成分現像剤を用いるものについても本発明の適用が可能である。かかる一成分現像器では、現像磁極の磁力不足に起因する地汚れの発生を抑えることができる。また、現像部材たる現像ロールとして、第1現像ロール103と第2現像ローラ104とを設けた例について説明したが、現像部材を3つ以上設けてもよい。かかる構成においては、潜像担持体の表面移動方向の最も下流側になる現像部材だけに、比較的強い磁力を発揮する特殊な現像磁極を用いればよい。また、潜像担持体としてドラム状感光体を設けた例について説明したが、例えば感光体ベルトなど、他の形状のものを用いてもよい。また、レーザ光を用いたデジタル方式ではなく、LED等の他の光源を用いたデジタル方式や、アナログ方式の画像形成装置にも、本発明の適用が可能である。更には、1つの潜像担持体の周囲に配設された複数の現像器によって多色現像を行ったり、複数の潜像担持体とそれぞれに対応する複数の現像器との組合せによって多色現像を行ったりする多色画像形成装置にも本発明の適用が可能である。
【0042】
以上、実施形態に係る複写機の現像器101においては、一方の端側現像部材たる第2現像ロール104として、現像磁極P1のパイプ表面上におけるピーク磁束密度が120[mT]以上であるものを用いている。そして、このことにより、上流側の第1現像ロールによって形成された磁気ブラシからドラム状感光体12に転移した磁性キャリアを第2現像ロール104の現像磁極P1の磁力によって確実に引き戻す。よって、キャリア付着に起因する画質低下(白抜け)をより確実に抑えることができる。
また、一方の端側現像部材たる第2現像ロール104として、現像下流側磁極P2による磁界と現像上流側磁極P3による磁界との間(P2側からP3側にかけて)に形成される磁極間磁界のピーク磁束密度を15[mT]以下に調整したものを用いている。そして、このことにより、現像器101内部での第2現像ロール104による現像剤汲み上げを抑えて、現像剤落下による画像汚れを有効に抑えることができる。
また、実施例に係る複写機の現像器101においては、一方の端側現像部材たる第2現像ロール104が、現像磁極として機能する複数の磁極(P1、Pa、Pb)を有している。そして、これらのうち、2つの端側現像磁極(Pa、Pb)の少なくとも一方のパイプ表面上におけるピーク磁束密度が120[mT]以上になっている。かかる構成では、対向磁極分割方式によってベタ部後端白抜けの発生を抑えながら、キャリア付着による白抜けの発生を確実に抑えることができる。
また、実施形態や実施例に係る複写機の現像器101においては、現像剤として二成分現像剤を用いているため、現像磁極P1の磁力不足に起因して発生する画質劣化のうち、キャリア付着による白抜けの発生を抑えることができる。
また、実施形態や実施例に係る複写機では、かかる構成の現像器101を用いることで、白抜けの発生(一成分現像剤の場合には地汚れ)を抑えた高画質の画像を形成することができる。
【0043】
【発明の効果】
請求項1、2、3、4、5、6又は7の発明によれば、現像領域での現像剤不足による現像濃度不足と、現像磁極の磁力不足によるキャリア付着を抑えながら、磁界発生手段の磁力を高くすることによるコストアップを抑えることができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る複写機の要部を示す概略構成図。
【図2】同複写機のドラム状感光体とその周辺構成とを示す拡大構成図。
【図3】同複写機の第1現像ロールの周囲における磁束密度分布を示す模式図。
【図4】同複写機の第2現像ロールの周囲における磁束密度分布を示す模式図。
【図5】白抜け個数と、同第2現像ロールの現像磁極P1のピーク磁束密度との関係を示すグラフ。
【図6】対向磁極分割方式の現像ロールにおける磁束密度分布を示す模式図。
【符号の説明】
1 原稿読取部
2 原稿自動供給部
3 プリンタ部
4 給紙部
12 ドラム状感光体(潜像担持体)
101 現像器
103 第1現像ロール(現像部材)
104 第2現像ロール(一方の端側現像部材)

Claims (5)

  1. 表面に担持した、トナー及び磁性キャリアを含有する現像剤を、画像形成装置の潜像担持体に対向する現像領域にて現像磁極の発する磁力で該表面上に担持し、該磁力によって該表面上に担持されている現像剤を該潜像担持体に接触させ、該現像剤中のトナーを該潜像担持体上の潜像に付着させて該潜像を現像する複数の現像剤担持体を有する現像器において、
    上記複数の現像剤担持体のうち、上記潜像担持体の表面移動方向の最下流側に位置する最下流側現像剤担持体における現像磁極の磁力を他の現像剤担持体よりも大きくし
    上記最下流側現像剤担持体として、上記現像磁極に対して、上記表面移動方向の上流側で隣り合いながら、最下流側現像剤担持体の表面上の現像剤を上記潜像担持体に接触させない厚みで該表面に担持させる上流側補助磁極と、上記現像磁極に対して、上記表面移動方向の下流側で隣り合いながら、最下流側現像剤担持体の表面上の現像剤を上記潜像担持体に接触させない厚みで該表面に担持させる下流側補助磁極とを設けたもの、を用いたことを特徴とする現像器
  2. 請求項1の現像器であって、
    上記複数の現像剤担持体として、2つの現像剤担持体を有することを特徴とする現像器。
  3. 請求項1又は2の現像器であって、
    上記複数の現像剤担持体がそれぞれ、非磁性パイプと、該非磁性パイプ内に設けられた、上記現像磁極を具備するマグネットローラとを有するものであることを特徴とする現像器。
  4. 請求項1乃至の何れかの現像器であって、
    自らの回転に伴って、現像器内の現像剤を撹拌搬送しながら、上記複数の現像剤担持体のうち、少なくとも、上記潜像担持体の表面移動方向の最上側に位置する最上流側現像剤担持体に対して現像剤を供給する撹拌搬送パドルを有することを特徴とする現像器。
  5. 潜像を担持する潜像担持体と、該潜像担持体上に形成された潜像を現像する現像器とを備える画像形成装置であって、
    上記現像器が請求項1乃至の何れかの現像器であることを特徴とする画像形成装置。
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