JP4312147B2 - ディスクローディング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、大径ディスク(規格直径12cm)と小径ディスク(規格直径8cm)とのいずれをも記録再生するディスクローディング装置に関する。
CD・DVD等のディスクをトレイを用いずにディスク装置内にローディングする機構として、スロットインローディング機構が知られている。この機構は、ディスク装置に挿入されるディスクを長尺のゴムローラとゴムローラと対向する位置に設けられたガイド部材とで弾性的に挟持し、その状態でゴムローラを回転させることによりディスクを装置の内部に引き込み、トラバースにセットする機構である。このようなスロットインローディング機構の従来例としては、例えば特開2002−140851号公報に示されるものがある。
スロットインローディング機構では、使用者がディスクを挿入口から装置内に2〜3cm挿入すると、内部の検出手段によりディスクの挿入が検知され、以後はモータ等の駆動手段によりディスクを引き込んでローディング動作を行うのが一般的である。ディスクが完全に挿入されたことを検出する方法としては、例えば特開2000−315347号公報に掲載されているように、フォトセンサを用いた方法がある。
特開2002−140851号公報 特開2000−315347号公報
しかしながら、フォトセンサを用いる検出方法では、1つのフォトセンサの検出領域が狭いので複数のフォトセンサを用いる必要がある。8cmディスクと12cmディスクとのように互いに直径が違う2種類のディスクを検出するのには、広い検出領域を要するので高価な部品であるフォトセンサを少なくとも3つ必要とした。このため、相当なコストがかかった。
また、小径のディスクを挿入口の中心からずれた位置から挿入する場合には、ディスクが円形のためにディスクの大部分を装置内に挿入しなければ、ディスクがフォトセンサの検出領域に達しない。ゴムローラの回転によりディスクを搬送するローディング機構においては、ディスクを装置に挿入し始めてからゴムローラが回転し始めるまでの間のディスクの挿入抵抗が大きい。その区間が長くなるほど抵抗を強く受けるので、フォトセンサを用いたディスクローディング装置は、ディスクの挿入が円滑にできず違和感があるという問題があった。
本発明は、高価な部品であるフォトセンサを用いることなくディスクの直径の違いを検出できるとともに、小径ディスクを挿入口のいかなる場所からも違和感なく挿入することができる安価で薄型のディスクローディング装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は以下の構成を有する。
本発明のディスクローディング装置は、ディスクを挿入する挿入口より挿入された前記ディスクを装置内の所定の方向にガイドするためのガイド手段、前記ディスクを記録再生するための記録再生手段、前記挿入口より挿入された前記ディスクを前記記録再生手段に搬送し載置するための搬送手段、及び前記ディスクの有無を検出するための検出手段、を備えるディスクローディング装置であって、前記ガイド手段は、前記挿入口と長手方向の長さが略同じ長さを有し、前記検出手段は、前記挿入口の長手方向の長さと略同じ長さを有し、前記搬送手段の挿入口側近傍にあって、前記挿入口近傍から遠ざかるにつれて前記ガイド手段に近づくように傾斜して、前記挿入口近傍側を回動中心として回動自在に支持される第1の検出レバー、前記第1の検出レバーのディスクの挿入方向の下流側を前記ガイド手段と当接するように付勢する付勢手段及び前記第1の検出レバーの動作を検出する第1の検出スイッチを備えることを特徴とする。
この発明によれば、ディスクが装置内に挿入されると、付勢手段によりガイド手段と当接している第1の検出レバーがディスクに押されて、ガイド手段から離れる。この第1の検出レバーの動作を第1の検出スイッチで検出することにより、ディスクの有無を検出できる。従って、高価な部品であるフォトセンサを用いないので、装置のコストダウンが可能である。
また、小径ディスクを装置内に挿入する際、挿入口の長手方向の長さが大径ディスクが挿入できるように大径ディスクの直径の長さを必要とするので、小径ディスクはその長さの間のいずれかから挿入されることが考えられる。
この発明によれば、第1の検出レバーが挿入口の長手方向の長さと略同じ長さを有するため、挿入口の長手方向の長さよりも直径の小さい小径ディスクをいかなる場所から挿入しても、挿入口から第1の検出レバーまでの距離は同じである。従って、ローディング動作が開始されるまでの挿入ストロークが一定しているので、小径ディスクを挿入口のいかなる場所からも違和感なく挿入することができる。
また、第1の検出レバーが上記のように構成されることによって、装置内部を塞ぐ構成になっているため、装置内部への異物の侵入を防ぐことができる。第1の検出レバーが、ガイド手段がガイドする面と反対側のディスクの面をガイドする機能も果たすため、その面側には別途のガイド手段を設ける必要がない。従って、さらなる装置のコストダウンが可能である。
また、付勢手段が第1の検出レバーのディスクの挿入方向の下流側をガイド手段と当接するように付勢しているので、ローディング時及び排出動作完了時、ディスクは第1の検出レバーとガイド手段との間に挟持される。従って、ディスクが装置から転げ落ちない。
本発明の他の観点によるディスクローディング装置は、前記検出手段は、前記挿入口の長手方向の長さと略同じ長さを有し、前記ガイド手段より前記ディスクの回転中心軸側に設けられ、回動自在に支持される第2の検出レバー、及び前記第2の検出レバーの動作を検出する第2の検出スイッチを備え、前記搬送手段は、前記第1の検出レバーと前記第2の検出レバーとの間に設けられ、前記ディスクを搬送するゴムローラを備え、前記ゴムローラは、前記ディスクの排出動作時に前記第2の検出レバーが前記第2の検出スイッチより離れたとき、前記ディスクを前記ガイド手段との間に挟んだ状態で回転を停止することを特徴とする。
通常、ディスクは挿入口の中央部から排出される。しかし、挿入口の長手方向の長さが大径ディスクが挿入できるように、大径ディスクの直径より大きい長さを必要とするため、小径ディスクを挿入した際、挿入口の間のいずれかの位置に停止する可能性がある。例えば、小径ディスクが挿入口の端部から挿入されてローディング動作をしている途中で、装置本体に設けられたイジェクトボタンが押された場合、小径ディスクは挿入口の端部から排出される。
この発明によれば、第2の検出レバーが挿入口の長手方向の長さと略同じ長さを有するので、いかなる径のディスクも、ゴムローラとガイド手段とがディスクを安定した状態で挟持できる所定の位置に停止させることができる。また、ディスクの排出動作完了時は、ディスクがゴムローラ及び第1の検出レバーとガイド手段との間に挟まれた状態であるので、例えば装置を縦置きにして使用した場合でも、ディスクが装置から転げ落ちることがない。
本発明のさらに他の観点によるディスクローディング装置は、前記第1の検出レバーは、前記ディスクの回転中心軸から小径ディスクの半径を超える距離離れた位置に設けられることを特徴とする。
この発明によれば、上記のように構成することによって、小径ディスクのローディング動作時に、大径のディスクのローディング動作時には現れない、第1の検出レバーが第1の検出スイッチと当接し且つ第2の検出レバーが第2の検出スイッチと当接する状態が現れる。この状態を検出することにより、小径ディスクと大径ディスクの判別することができる。
本発明のさらに他の観点によるディスクローディング装置は、前記ディスクが装置内に所定量搬送されたとき、前記ゴムローラと前記第1の検出レバーとが共に前記付勢手段に抗する方向に移動することで、前記ディスクが前記記録再生手段に載置されることを特徴とする。
この発明によれば、搬送手段による記録再生手段へのディスク載置時に、ゴムローラと第1の検出レバーとが共にディスクの下面側に待避するため、待避スペースを共有させることができる。従って、装置の厚さを薄くすることができる。
本発明によれば、高価な部品であるフォトセンサを用いることなくディスクの直径の違いを検出できるとともに、小径ディスクを挿入口のいかなる場所からも円滑に違和感なく挿入することができる。さらに、ディスクの排出動作完了時においてもディスクが装置から転げ落ちないので、ディスクを傷つけるおそれがない。
以下、本発明のディスクローディング装置に係る最良の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1から図3を参照しながら、本発明の実施の形態のディスクローディング装置の構成を説明する。図1は、本実施の形態のディスクローディング装置を示す分解斜視図である。図2は、ディスクのローディング動作の待機状態(以下、待機状態という)を示す要部断面図である。図3は、待機状態におけるスイッチの状態を示す要部断面図である。
図1に示すように、メカベース3に固定されているトラバース2はディスク1(図1〜3では図示していない)に情報を記録し、記録されている情報を読み取り再生する記録再生手段である。メカベース3の側面にはディスク1を挿入する挿入口3aが設けられている。挿入口3aと対向面側のメカベース3の一端部には、ローディングモータ4が取り付けられている。ローディングモータ4はディスク1を装置内にローディングする際に動力を発生する。
ローディングモータ4にはプーリ5が圧入されている。プーリ5と同じ側面上で挿入口3aに近い部分には伝達ギヤ系7が設けられている。プーリ5と伝達ギア系7には、ローディングモータ4の動力をプーリ5から伝達ギア系7に伝えるためにベルト6がかけられている。伝達ギヤ系7は、プーリ5及びベルト6を介して伝達されたローディングモータ4の動力を減速して、カム8またはローラギヤ9に伝達する。ローラギア9が嵌合されたローラ軸10aは、カム8に設けられたカム溝8aに摺動自在に係合している。ローラギヤ9は、ローラ軸10aに圧入されている。ローラ軸10aは、ローラレバー11の両端部に取り付けられた軸受け11a、11bに回動自在に支持されている。ローラ軸10aを軸とするゴムローラ10は、ローラギヤ9を介して伝達されるローディングモータ4の駆動力により回転する。
軸受け11a、11bは、金属で形成されるローラ軸10aと低摩擦で摺動するように樹脂で形成されている。ローラレバー11は剛性が高くなるように板金を折り曲げて形成されている。ローラレバー11の両端部にはさらに、曲げ加工により本体部分に垂直に形成され、かつバーリング加工された軸受け11c、11dが形成されている。軸受け11c、11dは、ローラレバー11が摺動自在に回動できるように、メカベース3に設けられた軸3b(図2)に取り付けられている。
ローラレバー11には、他端部がメカベース3にかけられたつるまき状のバネ12が取り付けられている。バネ12は、軸受け11a、11bにより支持されているゴムローラ10を上方に押し上げるようにローラレバー11を付勢している。
本実施の形態のディスクローディング装置においては、上記で説明したローディングモータ4、プーリ5、ベルト6、伝達ギア系7、カム8、ローラギア9、ローラ軸10a、ゴムローラ10、ローラレバー11及びバネ12が、ディスク1を装置内に搬送し載置するための搬送手段である。
バネ12がローラレバー11を付勢している方向と対向する位置、つまりゴムローラ10の上方には、図2に示すように上ガイド13が設けられている。ディスク1が上ガイド13とゴムローラ10との間に挿入されたとき、バネ12の付勢力によって、ディスク1は上ガイド13とゴムローラ10との間に挟み込まれる。この状態でローディングモータ4の動力が伝達されてゴムローラ10が回転することによって、ディスク1が上ガイド13にガイドされながらトラバース2へ向って搬送される。
上ガイド13はクランパレバー14に取り付けられている。クランパレバー14の両端部には、曲げ加工により本体部分に垂直に形成されかつバーリング加工された軸受け14a、14bが設けられている。軸受け14a、14bはメカベース3に設けられた軸(図示していない)に嵌合している。これにより、クランパレバー14がメカベース3に回動可能に支持されている。クランパレバー14の一端部には、カム8に設けられたカム溝8bに摺動自在に係合するカムピン14cが設けられている。カムピン14cはカム溝8bによって上下方向の動作を制御されている。また、クランパレバー14には、ディスク1の上面(ラベル面)をガイドするために、挿入口3aの長手方向と略同じ長さを有し、図2に示すように下方に突出したガイド部14dが設けられている。
さらに、クランパレバー14の中央部には、ディスク1の挿入方向に突出した突出部14dを有し、突出部14dの先端に、クランパ保持板15が設けられている。クランパ保持板15には、トラバース2に設置されたスピンドルモータ2aとの間で、ディスク1をクランプするためのクランパ16が回動自在に設けられている。
クランパ16近傍の挿入口3a側には、挿入口3aの長手方向の長さと略同じ長さを有するスイッチレバー17が設けられている。スイッチレバー17は、その両端部に設けられた軸17a、17bをメカベース3に設けられた軸受け3c、3dにそれぞれ取り付けることによって、回動自在に支持されている。つまり、スイッチレバー17は、図3に示すように軸17a(17b)を回動中心としてメカベース3に回動自在に支持されている。
スイッチレバー17の中央部の挿入口3a側には、図1及び図2に示すようにディスク1の挿入方向に対して斜めに傾斜したガイド部17dが設けられている。ディスク1が装置内に挿入され、ディスク1によってスイッチレバー17が押されたとき、スイッチレバー17は、ガイド部17dを上方に持ち上げるように回動する。
スイッチレバー17の一方の端部には、図1及び図3に示すように、スイッチ当接部17cが設けられている。スイッチ当接部17cは、ガイド部17dが上方に持ち上げられたときに、スイッチ18の検出部18aと当接するように設けられている。スイッチ当接部17cがスイッチ18の検出部18aに当接したとき、スイッチ18はON状態となる。また、待機状態においては、スイッチ当接部17cはスイッチ18の検出部18aの反力と自重により下へ下がっており、スイッチ18はOFF状態となっている。
スイッチ18はPCB(プリント基板)20に設けられている。PCB20は、伝達ギア系7と対向する面の挿入口3a側に取り付けられている。PCB20にはさらに、スイッチレバー21の動作を検出するスイッチ19が設けられている。スイッチレバー21は、その両端部に設けられた軸受け21aと軸21bがディスク1の挿入口3a近傍に設けられたメカベース3の軸と軸受け(共に図示していない)にそれぞれ取り付けられることによって、回動自在に支持されている。つまり、スイッチレバー21は、軸受け21a、軸21bを回動中心としてメカベース3に回動自在に支持されている。
スイッチレバー21は、待機状態においては、図2に示すように上ガイド13とクランパレバー14のガイド部14dとの間に、その屈曲部21fが当接するように構成されている。屈曲部21fとクランパレバー14との当接位置は、ディスク1の回転中心軸から小径のディスクの半径(4cm)を超える距離離れた位置に設けられている。また、前記当接位置は、スイッチレバー21の回動範囲を広くするために、後述する上ガイド23及びガイド部14dがディスク1をガイドする面より上側に設けられている。
スイッチレバー21は、ディスク1が装置内に挿入されたとき、ディスク1に押されて屈曲部21fがクランパレバー14から遠ざかる方向に回転できるように設けられている。また、スイッチレバー21は、軸21bに取り付けられたねじりコイルバネであるバネ22によって、ディスク1の挿入方向の下流側がクランパレバー14に当接する方向に付勢されている。スイッチレバー21は、上記のように構成されることによって装置内部を塞いでいる。従って、挿入口3aが常に開口状態であっても、装置外部から装置内部へ異物が流入しない。
また、スイッチレバー21には、ディスク1を装置から排出するときに、ディスク1に押されて屈曲部21fがクランパレバー14から遠ざかる方向に回転できるように、屈曲部21fにつながる傾斜部21gが設けられている。傾斜部21gは、挿入口3aから遠ざかるにつれてクランパレバー14から遠ざかるように傾斜している。
スイッチレバー21の一端部にはスイッチ当接部21cが設けられている。待機状態においては、図3に示すように、スイッチレバー21はバネ22の付勢力によってスイッチ19の検出部19aと当接するように設けられている。つまり、スイッチ19はON状態となっている。
一方、ディスク1が装置内に挿入され、ディスク1に押されてスイッチレバー21の屈曲部21fがクランパレバー14から遠ざかる方向に回転したとき、スイッチレバー21がスイッチ19の検出部19aから離れるので、スイッチ19はOFF状態となる。
スイッチレバー21の中央部には、図1に示すようにガイド部21dが設けられている。ディスク1の先端部がガイド部21dの下方に当接するように斜めに挿入されたとしても、ディスク1の先端部は、ガイド部21dに沿ってクランパレバー14のガイド部14d側に誘導される。従って、本実施の形態のディスクローディング装置は、ディスク1の下面側には別途ガイド部材を設けなくてもよい。
スイッチレバー21の他端部には、図1に示すように当接部21eが設けられている。当接部21eは、ディスク1のローディング時に、カム8のカム溝8aに当接してスイッチレバー21の屈曲部21fが下方向に移動するように設けられている。
挿入口3aの上部近傍には、ディスク1の上面側ををトラバース2へとガイドする上ガイド23が、カバー24に取り付けられている。カバー24はメカベース3の上面を覆うように設けられ、ネジ25でメカベース3に螺着されている。
本実施の形態のディスクローディング装置においては、上記で説明したスイッチレバー17、スイッチ18、19、スイッチレバー21及びバネ22が、ディスク1の有無を検出するための検出手段である。また、上記で説明した上ガイド13、ガイド部14d及び上ガイド23が、装置内の所定の方向にガイドするためのガイド手段である。
以上のように本発明の実施の形態のディスクローディング装置は構成される。
次に、図4〜9を参照しながら本発明の実施の形態のディスクローディング装置における大径ディスクのローディング動作について説明する。
大径ディスク1aは、挿入口3aから装置内に挿入されると、その上面側を上ガイド23とクランパレバー14のガイド部14dにガイドされ、その下面側をスイッチレバー21のガイド部21dおよび屈曲部21fにガイドされて、ゴムローラ10と上ガイド13との間へ導かれる。このとき、スイッチレバー21が大径ディスク1aに押されて軸受け21aを中心に回動するので、スイッチ当接部21cがスイッチ19の検出部19aから離れる。つまり、スイッチ19がON状態からOFF状態に変化する。
スイッチ19がOFF状態に変化したことをモータ駆動回路が検出すると、ローディングモータ4が通電されて回転する。ローディングモータ4の駆動力は、プーリ5→ベルト6→伝達ギヤ系7→ローラギヤ9→ローラ軸10aへと伝達され、ゴムローラ10を図4に示すA方向に回転させる。この状態でさらに大径ディスク1aを押し込むと、ゴムローラ10はバネ12の付勢力により上ガイド13と当接しているので、大径ディスク1aはゴムローラ10と上ガイド13との間に挟持される。
大径ディスク1aは、上面側を上ガイド13、ガイド部14d及び上ガイド23に、下面側をゴムローラ10及びスイッチレバー21によりガイドされ、搬送姿勢を保たれながら、ゴムローラ10の回転力によって装置内へと搬送される。大径ディスク1aは、装置内に搬送されていくとスイッチレバー17と当接する。スイッチレバー17は、ガイド部17dが大径ディスク1aに対して斜めに傾斜しているので、大径ディスク1aに押されて、図4及び図5に示すように軸17aを回転中心軸としてガイド部17dを上方に持ち上げられるように回転する。この動作に伴いスイッチ当接部17cも持ち上げるられるので、スイッチ当接部17cがスイッチ18の検出部18aに当接する。つまり、スイッチ18がOFF状態からON状態に変化する。
大径ディスク1aがゴムローラ10の回転により所定量、装置内に搬送されると、伝達ギア系7によりカム8が挿入口3a側へ、つまり図6に示す状態から図7に示す状態まで移動する。この動作により、カム8のカム溝8aと摺動自在に係合しているローラ軸10aが、図6に示す位置から図7に示す位置に押し下げられる。つまり、ゴムローラ10が下方向に押し下げられる。このとき、ローラギヤ9が伝達ギヤ系7から離れるため、ゴムローラ10の回転が止まる。
また、上記のカム8の移動に伴い、スイッチレバー21の端部に設けられた当接部21eがカム8の当接部8cによって挿入口3a側へ押されるので、スイッチレバー21が軸受け21aを中心に回転し、図8及び図9に示すように屈曲部21fが下方向に押し下げられる。
ゴムローラ10が下方向に押し下げられるのに伴い、ゴムローラ10で搬送されている大径ディスク1aも下方向に移動する。この動作により、大径ディスク1aがトラバース2のスピンドルモータ2a上に載置される。また、このとき、図9に示すように大径ディスク1aはスイッチレバー17と当接しなくなるので、スイッチ当接部17cがスイッチ18から離れ、スイッチ18はOFF状態になる。大径ディスク1aが載置された後、ゴムローラ10とスイッチレバー21とは、カム8によって大径ディスク1aの下面より下方の所定の位置まで待避する。
本実施の形態のディスクローディング装置は、上記のようにゴムローラ10とスイッチレバー21とのローディング動作後の待避位置を共に大径ディスク1aの下面より下方としたので、1ヶ所に集めて小さくすることができる。また、その待避位置への誘導を一つの部品(カム8)だけで簡単に構成することができる。
上記で説明したように、スイッチ18、19は、大径ディスクのローディング動作において、(スイッチ19、スイッチ18)=(ON、OFF)→(OFF、OFF)→(OFF、ON)→(OFF、OFF)という順番で変化し、ローディング動作を完了する。
次に、図6、図7、図10及び図11を参照しながら、本発明の実施の形態のディスクローディング装置における小径ディスクのローディング動作について説明する。
小径ディスク1bは、挿入口3aから装置内に挿入されると、その上面側を上ガイド23とクランパレバー14のガイド部14dにガイドされ、その下面側をスイッチレバー21のガイド部21dおよび屈曲部21fにガイドされて、ゴムローラ10と上ガイド13との間へ導かれる。このとき、スイッチレバー21が小径ディスク1bに押されて軸受け21aを中心に回動するので、スイッチ当接部21cがスイッチ19の検出部19aから離れる。つまり、スイッチ19がON状態からOFF状態に変化する。
スイッチ19がOFF状態に変化したことをローディングモータ4に電気的に伝え、ローディングモータ4を駆動させる。ローディングモータ4の駆動力は、プーリ5→ベルト6→伝達ギヤ系7→ローラギヤ9→ローラ軸10aへと伝達され、ゴムローラ10をディスク搬入方向に回転させる。この状態でさらに小径ディスク1bを押し込むと、ゴムローラ10はバネ12の付勢力により上ガイド13と当接しているので、小径ディスク1bはゴムローラ10と上ガイド13との間に挟持される。
小径ディスク1bは、上面側を上ガイド13、ガイド部14d及び上ガイド23に、下面側をゴムローラ10及びスイッチレバー21によりガイドされ、搬送姿勢を保たれながら、ゴムローラ10の回転力によって装置内へと搬送される。小径ディスク1bは、装置内に搬送されていくとスイッチレバー17と当接する。スイッチレバー17は、ガイド部17dが小径ディスク1bに対して斜めに傾斜しているので、小径ディスク1bに押されて、図10及び図11に示すように軸17aを回転中心軸としてガイド部17dを上方に持ち上げられるように回転する。この動作に伴いスイッチ当接部17cも持ち上げるられるので、図11に示すようにスイッチ当接部17cがスイッチ18の検出部18aに当接する。つまり、スイッチ18がOFF状態からON状態に変化する。
小径ディスク1bは、さらに装置内に搬送されていくと、スイッチレバー21の屈曲部21fとクランパレバー14との当接位置がディスクの回転中心軸からその半径(4cm)を超える距離離れているので、図10及び図11に示すようにスイッチレバー21を完全に通過する。これにより、スイッチレバー21は、図11に示すように再びスイッチ当接部21cがスイッチ19の検出部19aに当接するように、軸受け21aを中心に回転する。
小径ディスク1bがゴムローラ10の回転により所定量、装置内に搬送されると、伝達ギア系7によりカム8が挿入口3a側へ、つまり図6に示す状態から図7に示す状態まで移動する。この動作により、カム8のカム溝8aと摺動自在に係合しているローラ軸10aが、図6に示す位置から図7に示す位置に押し下げられる。つまり、ゴムローラ10が下方向に押し下げられる。このとき、ローラギヤ9が伝達ギヤ系7から離れるため、ゴムローラ10の回転が止まる。
また、上記のカム8の移動に伴い、スイッチレバー21の端部に設けられた当接部21eがカム8の当接部8cによって挿入口3a側へ押されるので、スイッチレバー21が軸受け21aを中心に回転し、屈曲部21fが下方向に押し下げられる。
ゴムローラ10が下方向に押し下げられるのに伴い、ゴムローラ10で搬送されている小径ディスク1bも下方向に移動する。この動作により、小径ディスク1bがトラバース2のスピンドルモータ2a上に載置される。また、このとき、小径ディスク1bはスイッチレバー17と当接しなくなるので、スイッチ当接部17cがスイッチ18から離れ、スイッチ18はOFF状態になる。小径ディスク1bが載置された後、ゴムローラ10とスイッチレバー21とは、カム8によって小径ディスク1bの下面より下方の所定の位置まで待避する。
上記で説明したように、スイッチ18、19は、小径ディスクのローディング動作において、(スイッチ19、スイッチ18)=(ON、OFF)→(OFF、OFF)→(OFF、ON)→(ON、ON)→(OFF、OFF)という順番で変化し、ローディング動作を完了する。
小径ディスクのローディング動作中には、大径ディスクのローディング動作中には現われない(スイッチ19、スイッチ18)=(ON、ON)の状態が現れる。従って、この状態を検出することで、ローディングされたディスクが小径ディスクであるか大径ディスクであるかの判別が可能となる。
次に、図12及び図13を参照しながら、本発明の実施の形態のディスクローディング装置におけるディスク排出動作について説明する。ディスク排出動作は、小径ディスク及び大径ディスクとも同様である。
例えば装置本体に設けられたイジェクトキーが押されたとき、それに連動して、ローディングモータ4がローディング動作時と逆方向に駆動する。ローディングモータ4の駆動力は、プーリ5→ベルト6→伝達ギヤ系7へと伝達され、カム8をローディング動作時と逆方向、つまり挿入口3aから遠ざかる方向に移動させる。カム8によりスイッチレバー21の当接部21eが押され、スイッチレバー21が軸受け21aを中心に回転して屈曲部21fが上方へ持ち上げられるとともにゴムローラ10も上方へ持ち上げられる。
この動作に伴い、ゴムローラ10の軸であるローラ軸10aに圧入されているローラギヤ9が、伝達ギヤ系7と係合してディスク排出方向に回転しはじめる。上方へ持ち上げられるゴムローラ10とスイッチレバー21とは、ディスク1に当接し、ディスク1を持ち上げる。持ち上げられるディスク1は、スイッチレバー21の傾斜面21gを押し、屈曲部21fがクランパレバー14から遠ざかるようにスイッチレバー21を押し下げる。そして、ディスク1は、ゴムローラ10及びスイッチレバー21と、上ガイド13、ガイド部14d及び上ガイド23との間に挟み込まれ、ゴムローラ10の回転によって挿入口3a側へ搬送される。このときスイッチ18は、スイッチレバー17がディスク1よって押し上げられるので、ガイド部17dが検出部18aに当接し、OFF状態からON状態に変化する。
さらにゴムローラ10が回転してディスク1を挿入口3a側へ搬送すると、ディスク1はスイッチレバー17を通り過ぎる。これにより、スイッチレバー17は、図12及び図13に示すようにスイッチ当接部17cがスイッチ18の検出部18aより離れる。従って、スイッチ18はON状態からOFF状態に変化する。この変化により、ローディングモータ4の回転が停止する。以上の動作により、ディスク排出動作が完了する。
このときディスク1は、図12及び図13に示すように、ゴムローラ10に係るバネ12の付勢力とスイッチレバー21に係るバネ22の付勢力によって、上ガイド13、上ガイド23及びガイド部14dに押し付けられている。従って、ディスクローディング装置を縦向きに配置したとしてもディスク1が装置から転げ落ちることがない。
また、スイッチレバー21には、挿入口3aから遠ざかるにつれてクランパレバー14から遠ざかるように傾斜した傾斜面21gが設けられているので、ディスク1の排出動作時、ディスク1を傾斜面21gに沿わせて、確実に屈曲部21fとクランパレバー14との当接位置へ誘導できる。
尚、本実施の形態のディスクローディング装置は、図12及び図13の状態でディスク1が再度装置内に押込まれた場合、スイッチレバー17がディスク1によって再度持ち上げられるので、スイッチ18がOFF状態からON状態になる。この変化を検出することで、再ローディング動作を開始することができる。
尚、上ガイド13、スイッチレバー17、スイッチレバー21及び上ガイド23は、ポリアセタール等の樹脂で形成することによって、ディスク1のローディング動作の摺動性を良くすることができる。
以上のように、本実施の形態のディスクローディング装置によれば、高価な部品であるフォトセンサを用いること無く、非常に安価な部品であるスイッチレバー21とスイッチ19でディスクを検出することができるため、製造コストを安くできる。
本実施の形態のディスクローディング装置では、スイッチレバー21の長辺方向の長さが挿入口3aの長手方向の長さと略同じ長さに設けられているので、図14に示すように、小径ディスクをどこから挿入しても、挿入口3aからスイッチレバー21までの距離は同じである。つまり、小径ディスク1bを挿入することにより、スイッチ19の検出部19aがスイッチレバー21と離れローディング動作が開始されるまでの挿入ストロークが一定している。従って、小径ディスク1bを挿入口3aのいかなる場所からも違和感なく挿入することができる。
また、スイッチレバー21が外部から装置内を塞ぐ構成になっているため、装置内への異物の侵入を防ぐことが可能である。
また、スイッチレバー21がディスク1の下面側をガイドするため、ディスク1の下面側には別途のガイド部材を設けなくてもよい。従って、さらなるコストダウンが可能である。
また、本実施の形態のディスクローディング装置は、スイッチレバー17の長手方向の長さが挿入口3aの長手方向の長さと略同じ長さに設けられているので、図15に示すように、小径ディスク1bがスイッチレバー17から離れる位置が略一定である。つまり、ゴムローラ10及びスイッチレバー21と上ガイド13、ガイド部14d及び上ガイド23とで小径ディスク1bを安定した状態で挟持できる位置に停止させることができるため、小径ディスク1bの転げ落ちを防止することができる。
また、本実施の形態のディスクローディング装置は、スイッチレバー21をスピンドルモータ中心から小径ディスクの半径(4cm)を超える距離離しているため、小径ディスク1bのローディング動作中に、大径ディスク1aのローディング動作中には現れない、(スイッチ19、スイッチ18)=(ON、ON)の状態が現れる。従って、この状態を検出することで、ローディングされたディスクが小径ディスクであるか大径ディスクであるかの判別が可能となる。
また、本実施の形態のディスクローディング装置は、ディスク1をトラバース2のスピンドルモータ2aに載置した後、ゴムローラ10とスイッチレバー21とが共にディスク1の下面側に待避するため、これらの待避スペースを共有させることができる。また、その待避位置への誘導をカム8のみできる。従って、安価かつ簡単な構成で装置の厚さを薄くすることができる。
本発明は、CD・DVDプレーヤ等のディスクローディング装置として有用である。
本発明の実施の形態のディスクローディング装置の分解斜視図 本発明の実施の形態のディスクローディング装置のローディング動作の待機状態を示す要部断面図 本発明の実施の形態のディスクローディング装置のローディング動作の待機状態におけるスイッチの状態を示す要部断面図 本発明の実施の形態のディスクローディング装置のローディング動作途中の状態を示す要部断面図 本発明の実施の形態のディスクローディング装置のローディング動作途中におけるスイッチの状態を示す要部断面図 本発明の実施の形態のディスクローディング装置のローディング動作の待機状態におけるカムの状態を示す要部断面図 本発明の実施の形態のディスクローディング装置のローディング動作完了時におけるカムの状態を示す要部断面図 本発明の実施の形態のディスクローディング装置のローディング動作完了時の状態を示す要部断面図 本発明の実施の形態のディスクローディング装置のローディング動作完了時におけるスイッチの状態を示す要部断面図 本発明の実施の形態のディスクローディング装置の小径ディスクのローディング動作途中の状態を示す要部断面図 本発明の実施の形態のディスクローディング装置の小径ディスクのローディング動作途中におけるスイッチの状態を示す要部断面図 本発明の実施の形態のディスクローディング装置の小径ディスクのローディング動作開始時の状態を示す上面図 本発明の実施の形態のディスクローディング装置のディスク排出完了時の状態を示す要部断面図 本発明の実施の形態のディスクローディング装置のディスク排出完了時におけるスイッチの状態を示す要部断面図 本発明の実施の形態のディスクローディング装置の小径ディスクの排出完了時の状態を示す上面図
符号の説明
1 ディスク
1a 大径ディスク
1b 小径ディスク
2 トラバース
2a スピンドルモータ
3 メカベース
3a 挿入口
3b 軸
3c 軸受け
3d 軸受け
4 ローディングモータ
5 プーリ
6 ベルト
7 伝達ギヤ系
8 カム
8a カム溝
8b カム溝
9 ローラギヤ
10 ゴムローラ
10a ローラ軸
11 ローラレバー
11a 軸受け
11b 軸受け
11c 軸受け
11d 軸受け
12 バネ
13 上ガイド
14 クランパレバー
14a 軸受け
14b 軸受け
14c カムピン
15 クランパ保持板
16 クランパ
17 スイッチレバー
17a 軸
17b 軸
17c スイッチ当接部
17d ガイド部
18 スイッチ
18a 検出部
19 スイッチ
19a 検出部
20 PCB(プリント基板)
21 スイッチレバー
21a 軸受け
21b 軸
21c スイッチ当接部
21d ガイド部
21e 当接部
21f 屈曲部
21g 傾斜面
22 バネ
23 上ガイド
24 カバー
25 ネジ

Claims (5)

  1. ディスクを挿入する挿入口から挿入された前記ディスクを装置内の所定の方向にガイドするためのガイド手段、
    前記ディスクを記録再生するための記録再生手段、
    前記挿入口より挿入された前記ディスクを前記記録再生手段に搬送し載置するための搬送手段、及び
    前記ディスクの有無を検出するための検出手段、
    を備えるディスクローディング装置であって、
    前記ガイド手段は、前記挿入口と長手方向の長さが略同じ長さを有し、
    前記検出手段は、
    前記挿入口の長手方向の長さと略同じ長さを有し、前記搬送手段の挿入口側近傍にあって、前記挿入口近傍から遠ざかるにつれて前記ガイド手段に近づくように傾斜して、前記挿入口近傍側を回動中心として回動自在に支持される第1の検出レバー、
    前記第1の検出レバーのディスクの挿入方向の下流側を前記ガイド手段と当接するように付勢する付勢手段及び
    前記第1の検出レバーの動作を検出する第1の検出スイッチ
    を備えることを特徴とするディスクローディング装置。
  2. 前記検出手段は、
    前記挿入口の長手方向の長さと略同じ長さを有し、前記ガイド手段より前記ディスクの回転中心軸側に設けられ、回動自在に支持される第2の検出レバー、及び
    前記第2の検出レバーの動作を検出する第2の検出スイッチを備え、
    前記搬送手段は、
    前記第1の検出レバーと前記第2の検出レバーとの間に設けられ、前記ディスクを搬送するゴムローラを備え、
    前記ゴムローラは、前記ディスクの排出動作時に前記第2の検出レバーが前記第2の検出スイッチより離れたとき、前記ディスクを前記ガイド手段との間に挟んだ状態で回転を停止することを特徴とする請求項1に記載のディスクローディング装置。
  3. 前記第1の検出レバーは、前記ディスクの回転中心軸から小径ディスクの半径を超える距離離れた位置に設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載のディスクローディング装置。
  4. 前記ディスクが装置内に所定量搬送されたとき、前記ゴムローラと前記第1の検出レバーとが共に前記付勢手段に抗する方向に移動することで、前記ディスクが前記記録再生手段に載置されることを特徴とする請求項3に記載のディスクローディング装置。
  5. 前記搬送手段は、前記ディスクが装置内に所定量搬送されたとき、前記ゴムローラと前記第1の検出レバーとを共に前記付勢手段に抗する方向に移動させるカムを備えることを特徴とする請求項3に記載のディスクローディング装置。
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