JP4311325B2 - ネットワークシステムおよびノードおよび利己的なノードの検出方法 - Google Patents
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Description
論文「Mitigating routing misbehavior in mobile ad hoc networks」
前記第2のノードは前記第1のノードから受信した入力パケットを前記第1のノードから発信されたパケットと前記第1のノードを中継したパケットに分けて記録し、それぞれのパケットの割合が特定の条件を満たした場合に、前記第1のノードの近隣ノードを探索し、発見された近隣ノードから受信した前記第1のノードに関する入力パケットの記録を総合して、前記第1のノードが利己的か否かを調べ、利己的であると判断した場合に前記第1のノードに対して懲罰を与えるようにしたものである。
利己的なノードの検出法を図によって説明する。
図1は、本発明の実施の形態1におけるネットワーク構成の例である。ノード間を結ぶ実線はリンクを示し、ノードが直接通信できることを示している。直接リンクにより接続されていないノード同士の通信は、中間に位置するノードがパケットを中継することにより行なう。
図2は、パケットの構造を模式的に示したものである。パケットには、発信元を示すソースアドレスと受信先を示すデスティネーションアドレス、及びパケットが送信しようとするデータが含まれる。
図3は、ネットワークにおける各ノードの構成を示すブロック図である。図3において、各種演算やノードの制御を行うCPUと、ノードが自律的に動作するための各種プログラム類や各種データ類を記憶するメモリと、キーボードやマウスなどのユーザとのインタフェースとなるUI部と、パケット監視部31と、ノード判定部32と、他ノードとの間の通信を行う通信部とが共通バスを介して接続されており、通信部はアンテナを介して他ノードとパケット通信を行う。パケット監視部31は受信したパケットを監視してノードSから発信されたものか、ノードSを中継して来たものかを分類し、ノード判定部32に分類した種類を通知する。ノード判定部はパケット監視部31により通知されたパケットの種類に従って、カウンタNSもしくはNRの値を1つ増やす。
ここで、ノードN1がノードSを監視する場合について、図4及び図5のフローチャートを用いて説明する。監視に際して、ノードN1と直接リンクにより接続している近隣ノードであるS、N7、N2を監視することを前提とする。ノードN1に到着したパケットがノードSからのものか、ノードN7からのものか、ノードN2からのものかの識別は下位のレイヤで実行される。ノードN1において、パケット監視部31はノードSからパケットを受信する毎に、この受信したパケットを調べて、そのパケットがノードSから発信されたものか、ノードSを中継して来たものかに分類して、ノード判定部32に分類した種類を通知する。ノード判定部32はパケット監視部31からこの通知を受けると、分類毎にカウンタNSもしくはNRを1つ増やしてパケット数を記録する。ここでNSはノードSから発信されたパケット数を、NRはノードSを経由してきたパケット数を示す。
SR = NS / (NS + NR)
SRは利己的な度合いを表わし、例えば、SRが1の場合、パケットを全く中継しておらず、そのノードが利己的である可能性が高いことを示す。SRが0の場合、そのノード自身が発信するパケットはなく、全て中継されたパケットであり、そのノードが利己的である可能性はないことを示す。S107では、SRと定数SR1を比較する。SRがSR1未満であれば、更にパケットの受信を継続し、SR1以上であれば、S108においてそのノードが本当に利己的なノードであるか否かを確かめるために利己的なノードの二次判定へと進む。例えば、NS=290, NR=10で、SR1=0.9とする場合、SR=0.97となるため、二次判定へと進む。利己的なノードの二次判定の詳細については後述する。S109において利己的なノードの二次判定の結果を判断し、利己的なノードと判定されれば、S110においてノードSに対して懲罰を実施する。懲罰の例として、一定期間ノードSからの経路探索要求に対して応答しないことにより、ノードSからのパケットを転送しないということが挙げられる。
SRSUM = NSSUM / (NSSUM + NRSUM)
このように、全エントリの評価データを合計することにより判定条件SRSUMは平均化されて偏りがなくなるため判定条件SRよりも判定の精度が向上する。
さらに、このSRSUMを定数SR2と比較して、SR2以上である場合、ノードSを利己的なノードであると判定する。
実施の形態1において、評価データ要求メッセージを受信した近隣ノードは、さらに他の近隣ノードに対して評価データ要求メッセージを送信する。その場合、複数のノードが評価要求メッセージを送信するたびに、全ての近隣ノードが評価要求データを繰り返し送信することになる。
本実施の形態においては、以前の二次判定によって評価リストを既に保持している場合、新たな評価要求メッセージを受信したときに、以前の評価リストを再利用し、一定時刻以後に更新されているエントリに対しては、評価データの要求を省略する。このことによって、複数の近隣ノードが判定を行なう場合に、ネットワークを流れるメッセージ量が減少すると共に、判定に必要な時間を減少させることができる。
実施の形態1では、あるノードを利己的なノードと判定した場合、一次判定を行なったノードのみが懲罰を与えるようにした。そのため、利己的なノードの近隣ノードが多数存在する場合、利己的なノードは懲罰を与えているノード以外の近隣ノードを使用してパケットを送信できるという問題が発生する場合がある。
本実施の形態においては、二次判定の結果により利己的なノードと判定したときに、一次判定を行なったノードが評価リストのエントリを基に、各近隣ノードに評価結果を送信し、評価結果を受信した近隣ノードも利己的なノードに懲罰を与えることとする。このことにより、利己的なノードの近隣ノード全体が同時に懲罰を実施することができるため、懲罰の効果を高めることができる。
Claims (7)
- 評価対象の第1のノードとこの第1のノードを評価する第2のノードとがネットワークで接続され、
前記第2のノードは前記第1のノードから受信した入力パケットを前記第1のノードから発信されたパケットと前記第1のノードを中継したパケットに分けて記録し、それぞれのパケットの割合が特定の条件を満たした場合に、前記第1のノードの近隣ノードを探索し、発見された近隣ノードから受信した前記第1のノードに関する入力パケットの記録を総合して前記第1のノードが利己的か否かを調べ、利己的であると判断した場合に前記第1のノードに対して懲罰を与えることを特徴とするネットワークシステム。 - 前記第2のノードは前記第1のノードが利己的であると判定した場合に、前記第1のノードに対して懲罰を与えるように前記近隣ノードに依頼し、前記近隣のノードは前記第2のノードからの依頼に基づき前記第1のノードに対して懲罰を与えるようにしたことを特徴とする請求項1記載のネットワークシステム。
- ネットワークにおける評価対象のノードから受信した入力パケットを前記評価対象ノードから発信されたパケットと前記評価対象ノードを中継したパケットに分けて記録し、それぞれのパケットの割合が特定の条件を満たした場合に、
前記評価対象のノードの近隣ノードを探索し、発見された近隣ノードに入力パケットの記録の送信を依頼し、前記近隣ノードから受信した入力パケットの記録を総合して、前記評価対象が利己的か否かを判断し、
利己的であると判断した場合に前記評価対象のノードに対して懲罰を与えることを特徴とするノード。 - 前記近隣ノードは、入力パケットの記録の送信を依頼されたときに、更に近隣ノードを探索し、自ノードの入力パケットの記録と近隣ノードから受信した入力パケットの記録とを、依頼したノードに対して送信することを特徴とする請求項3記載のノード。
- 前記近隣ノードは、入力パケットの記録の送信を依頼されたときに、既に近隣ノードの入力パケットの記録を保持している場合に、該記録の内容に応じて近隣ノードに入力パケットの記録の送信を依頼することなく近隣ノードの入力パケットの記録を依頼されたノードに対して送信することを特徴とする請求項4記載のノード。
- 評価対象の第1のノードから送信された入力パケットを、前記第1のノードを評価する第2のノードが受信するステップと
前記第2のノードが受信した入力パケットを前記第1のノードから発信されたパケットと前記第1のノードを中継したパケットに分類して記録するステップと、
前記分類して記録されたそれぞれのパケットの割合が特定の条件を満たした場合に、前記第1のノードの近隣ノードを探索するステップと、
該探索により発見された近隣ノードから前記第1のノードに関する入力パケットの記録を受信するステップと、
受信した入力パケットの記録を総合して、前記第1のノードが利己的か否かを判断するステップと、
利己的であると判断した場合に前記第2のノードが前記第1のノードに対して懲罰を与えるステップと、
を備えたことを特徴とする利己的なノードの検出方法。 - ネットワークにおける第1のノードを評価する第2のノードが前記第1のノードから入力パケットを受信するステップと、
前記第2のノードが前記第1のノードから受信した入力パケットを前記第1のノードから発信されたパケットと前記第1のノードを中継したパケットに分けて記録するステップと、
それぞれのパケットの割合が特定の条件を満たした場合に、前記第2のノードが前記第1のノードの近隣ノードを探索し、発見された近隣ノードに入力パケットの記録の送信を依頼するステップと、
前記近隣ノードが前記第1のノードから受信した入力パケットの記録を前記第2のノードへ送信するステップと、
前記第2のノードが前記近隣ノードからの入力パケットの記録を収集して、これらの記録を総合して、前記第1のノードが利己的か否かを判断するステップと、
前記第2のノードが利己的であると判断した場合に前記第1のノードに対して懲罰を与えるステップと
を備えたことを特徴とする利己的なノードの検出方法。
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