JP4310572B2 - 渦巻ポンプ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、小流量で高揚程が得られるように、比速度を大幅に小さくした低比速度の渦巻ポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
小流量で高揚程が必要とされる場合に、一般的には比速度の小さな遠心ポンプが採用される。この遠心ポンプの1つであるクローズド型の羽根車を有する渦巻ポンプの従来例を図10および図11を参照して説明する。図10は、クローズド型の羽根車を有する渦巻ポンプの従来例の断面図である。図11は、図10のA−A矢視断面図である。
【0003】
図10および図11に示す従来の渦巻ポンプ10は、渦巻室12を有するポンプケーシング14内で、羽根車16が図示しない電動機に駆動連結されたポンプ軸18に固定されて回転駆動されるように配設される。羽根車16は、前面シュラウド20と後面シュラウド22の間に板状の羽根車羽根24,24…が固定配設されたクローズド型である。羽根車羽根24,24…は、中心側から外周端側に向けて回転方向と逆方向に湾曲して設けられる。また、羽根車16の中心側が、ポンプケーシング14のポンプ吸込口26に対向して配設される。さらに、ポンプケーシング14と羽根車16との隙間を調整するために、ライナリング28,28…が設けられる。
【0004】
かかる従来の渦巻ポンプ10が運転されると、羽根車羽根24,24…の間に形成された流路30,30…内の液体が遠心力により速度エネルギーが与えられて渦巻室12側に送られ、渦巻室12内で圧力エネルギーに変換されて吐出口32から吐き出される。そして、流路30,30…内の液体が渦巻室12側に移動されるのに伴い、ポンプ吸込口26から羽根車16の中心側より液体が流路30,30…内に流入する。
【0005】
ここで、ポンプ吸込口12に対して渦巻室12内の圧力が高く、羽根車16とポンプケーシング14の隙間で漏れ流れを生ずる虞がある。そこで、ライナリング28,28…により隙間寸法の調整がなされて、漏れ流れを軽減するように工夫されている。
【0006】
また、遠心ポンプの1つであるセミオープン型の羽根車を有する渦巻ポンプの従来例を図12を参照して説明する。図12は、セミオープン型の羽根車を有する渦巻ポンプの従来例の断面図である。図12において、図10および図11と同じまたは均等な部材には同じ符号を付けて重複する説明を省略する。
【0007】
図12に示す従来の渦巻ポンプ34は、羽根車36が、前面シュラウド20が設けられておらず、後面シュラウド22に羽根車羽根24,24…が突設されている。そこで、羽根車36とポンプケーシング14との隙間は、ライナリング28,28で調整し、羽根車羽根24,24…の前端とポンプケーシング14との隙間は、寸法精度良く組み立てることで調整される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、遠心ポンプの羽根車の相以性は(1)式で定義される比速度Nsで表され、相以形の羽根車はその寸法の大小に係わらず一定のNsの値を示す。
Ns=N×Q1 / 2/H3 / 4 ……(1)
ここで、N:回転数 (rpm)
Q:吐出流量(m3/min)
H:全揚程(m) である。
【0009】
(1)式から明らかなように、全揚程Hを高く設定するには、比速度Nsが小さければ良い。また、吐出流量Qが少ないほど、比速度Nsも小さくなる。さらに、回転数Nが一定であれば、吐出流量Qは羽根車の流路の出口断面積に比例し、全揚程Hは羽根車外径の円周方向速度の2乗に比例し、軸動力は羽根車の回転数Nの3乗に比例することが知られている。そこで、従来の遠心ポンプでは、軸動力や羽根車外径などを考慮して実用的な羽根車を設計すると、比速度Nsは約80程度が経験的に下限であり、80を下回る比速度Nsでは実用的な遠心ポンプの実現が困難であった。
【0010】
そこで、遠心ポンプにより小流量で高揚程の比速度Nsが小さいポンプの実現が困難であるという理由から、従来の小流量で高揚程のポンプとして、ピストンやプランジャを使用した往復動型やギアやベーンやスクリュー等を使用する回転型などの容積型ポンプが多く採用されている。しかし、これらの容積型ポンプは、振動や騒音が著しく、その対策のための付帯設備が必要となり、ポンプ装置全体の小型化が困難であるとともに設備費が嵩むという異なる問題がある。
【0011】
そこで、小流量で高揚程のポンプを遠心ポンプで実現させるために、渦巻ポンプの動力効率をより向上させることが考えられる。そこで、図10に示すごとく、ライナリング28,28…により、ポンプケーシング14の高圧部の渦巻室12から低圧部のポンプ吸込口26側への漏れ流れを極力防止するように工夫されている。しかるに、現実的には充分に漏れ流れを防止することはできていない。
【0012】
この漏れ流れを防止するために、ライナリング28,28…に代えて、スパイラル状溝により動圧軸受を形成し、羽根車16とポンプケーシング14の間の隙間を調整する技術が、特開2002−138990号公報で提案されている。
【0013】
この公報の提案技術は、羽根車の前面とこの面に対向するポンプケーシングの内壁面に、複数のスパイラル状溝(スパイラルグループ)が設けられ、羽根車の回転によりスパイラル状溝内の液体が外周縁から内周側へ移動しようとするが、スパイラル状溝が内周側の途中までしか設けられていないために、行き場を失った液体による圧力(動圧)が羽根車とポンプケーシングの間を分離させるように作用する。そこで、羽根車とポンプケーシングの間に極めて僅かな隙間が形成され、摩擦抵抗損失を減少させるとともに、動圧により漏れ流れが確実に防止できる。
【0014】
上記提案技術は、漏れ流れは確実に防止できるが、小流量で高揚程のポンプとして必ずしも充分でない。なぜならば、クローズド型の羽根車を用いるために、2枚の円板状のシュラウドが回転することで、液体とシュラウドとの間の摩擦抵抗損失が大きく、それだけ軸動力が増大してポンプ効率が低下する。このシュラウドによる摩擦抵抗損失は、円板直径の5乗に比例して増大することが知られている。
【0015】
この摩擦抵抗損失を少なくするには、図12に示すごとく、セミオープン型の羽根車を用いてシュラウドの枚数を減らせば良い。しかし、シュラウドの枚数を減らすことは、羽根車羽根とポンプケーシングの間の隙間による漏れ流れを防止することが困難であり、動力効率が低下して実用化し得ない。
【0016】
本発明は、上述のごとき従来技術の事情に鑑みてなされたもので、摩擦抵抗損失が少なくしかも漏れ流れを防止でき、少流量で高揚程のポンプとして好適な渦巻ポンプを提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明の渦巻ポンプは、円板状で鏡面研磨された前面に中心部から外周端に渡り略放射状に複数の流路溝を刻設してセミオープン型の羽根車を形成し、渦巻ポンプケーシング内に前記羽根車をその前記中心部を前記渦巻ポンプケーシングのポンプ吸込口に臨ませしかも前記羽根車の前記前面を前記渦巻ポンプケーシングの鏡面研磨された内壁面に近接対向して配設し、また前記羽根車を回転軸方向に僅かな範囲で移動自在で回転駆動するように配設し、前記前面または前記内壁面の少なくともいずれか一方に前記羽根車の回転駆動で動圧軸受を形成するスパイラル状溝を刻設して構成されている。
【0018】
また、前記流路溝が、中心側では放射状方向から前記羽根車の回転方向と逆方向に湾曲し、外周側では放射状方向から前記羽根車の回転方向と同方向に湾曲して形成しても良い。
【0019】
そして、前記羽根車の円板状の外形を、前記流路溝が刻設される外周縁部で大きく、前記流路溝が刻設されない外周縁部で小さく形成することもできる。
【0020】
さらに、2重の筒状のモータケーシングにより水密構造で形成される環状空間部にモータ固定子を配設し、前記モータケーシングで形成される円柱状空間部の中心に固定軸を配設し、前記固定軸にモータ回転子を回転自在に配設し、前記モータ回転子に前記羽根車を回転軸方向に僅かな範囲で移動自在に駆動連結して配設し、前記渦巻ポンプケーシングを前記モータケーシングに水密的に連結接合して構成することも可能である。
【0021】
また、2重の筒状のモータケーシングにより水密構造で形成される環状空間部にモータ固定子を配設し、前記モータケーシングで形成される円柱状空間部の中心に回転軸を回転自在に配設し、前記回転軸にモータ回転子を固定し、前記回転軸に前記羽根車を回転軸方向に僅かな範囲で移動自在に駆動連結して配設し、前記渦巻ポンプケーシングを前記モータケーシングに水密的に連結接合して構成することも可能である。
【0022】
そしてまた、2重の筒状の仕切壁とロータケーシングにより水密構造で形成される環状空間部に周方向に永久磁石を配設した第1のロータを電動機で回転駆動自在に配設し、前記仕切壁で形成される円柱状空間部の内側に周方向に永久磁石を配設した第2のロータを回転自在に配設し、前記第2のロータに前記羽根車を回転軸方向に僅かな範囲で移動自在に駆動連結して配設し、前記渦巻ポンプケーシングを前記仕切壁または前記ロータケーシングに水密的に連結結合して構成することも可能である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1実施例を図1ないし図4を参照して説明する。図1は、本発明の渦巻ポンプの第1実施例の断面図である。図2は、本発明の渦巻ポンプの羽根車の前面を示す図である。図3は、図2のB−B矢視断面図である。図4は、本発明の渦巻ポンプのポンプ特性図である。
【0024】
まず、本発明の第1実施例の渦巻ポンプ50の最大の特徴とする羽根車40の構造につき説明する。円板状の羽根車40の前面42は鏡面研磨され、その前面に中心部から外周端に渡り、略放射状で略均等分割位置に例えば4本の流路溝44,44…が刻設される。この流路溝44,44…は中心側では放射状方向から羽根車40の回転方向と逆方向に湾曲して入口角が13゜とされ、外周側では放射状方向から回転方向と同方向に湾曲して出口角が110゜とされ、中心側と外周側とが円滑な曲線形状に連結されている。そして、流路溝44,44…は、平均で4.5mmの幅と2mmの深さに刻設され、流路断面積が極めて小さく設定される。かかる構成の羽根車40は、一種のセミオープン型の羽根車である。さらに、羽根車40の前面42の外周側で流路溝44,44…が刻設されていない部分に、多数のスパイラル状溝46,46…(スパイラルグループ)が深さ20μmで刻設される。これらのスパイラル状溝46,46…は、外周端縁まで刻設され、その外周側で回転方向と同方向に傾斜し、内周側は途中までしか設けられていない。なお、羽根車40の中心部には、透孔48が穿設される。
【0025】
続いて、本発明の第1実施例の渦巻ポンプ50の全体の構造につき説明する。筒状の外モータケーシング52内に筒状の内モータケーシング54が水密的に連結接合されて配設され、2重の筒状により水密構造に形成される環状空間部56にモータ固定子58が配設される。そして、内モータケーシング54の内側に形成される円柱状空間部60の中心に固定軸62が配設される。この固定軸62に軸受64,64によりモータ回転子66が回転自在に配設される。このモータ回転子66の前面側に、羽根車40の後面側が嵌合し、しかもピン68,68…よりモータ回転子66に対して羽根車40が回転軸回りに相対回転しないように駆動連結されるとともに回転軸方向に僅かに移動自在に配設される。そして、回転軸方向の相対移動により摺接する接合面にOリング68が設けられて、モータ回転子66と羽根車40が水密的に連結される。さらに、羽根車40の前面42を覆うようにポンプケーシング70が内モータケーシング54に水密的に連結接合される。このポンプケーシング70には、羽根車40の外周縁側に渦巻室72が設けられるとともに、中心部にポンプ吸込口74が穿設される。そして、ポンプケーシング70の羽根車40の前面42に対向する内壁面は、鏡面研磨がなされる。さらに、固定軸62の後端は、内モータケーシング54に支持され、前端には軸支時部材76が嵌合連接され、この軸支時部材76がポンプケーシング70ポンプ吸込口74に放射状に配設された板状のリブ78,78…により支持固定される。
【0026】
かかる構成において、羽根車40は、モータ回転子66の適宜な段差により回転軸方向の後方への移動が規制され、ポンプケーシング70の内壁面により前方への移動が規制される。この羽根車40の前面42とポンプケーシング70の内壁面の隙間gは、例えば羽根車40が最も後方へ移動した状態の最大で0.5mmに設定される。そして、モータ回転子66の駆動回転にともない羽根車40が回転され、流路溝44,44…内の液体が遠心力でポンプケーシング70の渦巻室72に移動するとともにポンプ吸込口74から液体が流路溝44,44…に吸い込まれる。このポンプ作用により、羽根車40にポンプケーシング70の内壁面に当接する前方方向の力が作用する。そして、羽根車40の前面42に設けたスパイラル状溝46,46…により、羽根車40をポンプケーシング70の内壁面から離す後方方向の力が軸受動力として作用する。そこで、この2つの力が均衡する隙間gで羽根車40の前面42がポンプケーシング70の内壁面に対向する。もって、隙間gは一例として10μmと極めて僅かであり、漏れ流れに対する流路抵抗が大きく、渦巻室72の高圧の液体がポンプ吸込口74の低圧側に漏れることがない。また、スパイラル状溝46,46…に生ずる高い軸受動圧が隙間gの漏れ流れを阻止する。そこで、ポンプ効率が著しく向上し得る。
【0027】
また、羽根車40は、セミオープン型の1枚の円板状であり、クローズド型の羽根車のごとく2枚のシュラウドを設けたものに比較して、液体との摩擦抵抗損失が少なく、それだけ軸動力を軽減でき、この観点からポンプ効率を向上させ得る。
【0028】
そして、羽根車40に刻設された流路溝44,44…の断面積は僅かであり、実施例のごとく4本の流路溝44,44…の合計流路断面積は、従来の羽根車の流路断面積に比較して極めて小さく、吐出流量Qは少ない。そこで、(1)式に示されるごとく、比速度Nsが大幅に小さなものとなる。
【0029】
さらに、流路溝44,44…は、その中心側で羽根車40の回転方向と逆方向に湾曲して形成されるので、ポンプ吸込口74から液体の吸い込みが従来同様に良好である。ところで、羽根出口角の違いによる吐出し流量と全揚程との関係において、出口角を90゜より大きく、すなわち放射状方向から回転方向と同方向に湾曲させることで、吐出し流量の増加に伴い全揚程も増大することが知られている。そこで、流路溝44,44…は、その外周側では回転方向と同方向に湾曲して形成することにより、少ない軸動力で高い全揚程が得られる。
【0030】
本発明の第1実施例の渦巻ポンプ50にあっては、上述のごとく漏れ流れの阻止や摩擦抵抗損失の軽減により、軸動力を減少させてポンプ効率を向上させるとともに、流路溝44,44…の流路断面積を極めて僅かとすることで、吐出量流Qを少なくして大幅に比速度Nsを低減させ、さらに流路溝44,44…の出口角を90゜以上の110゜に設定して高揚程Hを得ている。羽根車40の外径を90mmとしたモデルポンプにより性能試験を行ったところ、図4に実線で示すポンプ性能曲線が得られた。そして、最高効率点における比速度Nsは、54であった。このことから、本発明の渦巻ポンプ50は、従来の遠心ポンプの実用化し得る比速度Nsの下限とされる80を大きく下回る結果が確認された。
【0031】
次に、図5を参照して羽根車の他の実施例を説明する。図5は、本発明の渦巻ポンプに用いる羽根車の他の実施例の前面を示す図である。図5において、図2と同じまたは均等な部材には同じ符号を付けて重複する説明を省略する。
【0032】
図5に示す羽根車80の特徴は、流路溝44,44…が刻設される部分の外周縁部の径D1が大きく、流路溝44,44…が刻設されない部分の外周縁部の径D2が小さく形成されたことにある。
【0033】
これは、円板摩擦抵抗損失は、円板直径の5乗に比例して増大し、これにより必要な軸動力も増大することから、流路溝44,44…の刻設されない部分の径D2を小さくすることで、円板摩擦抵抗損失の低減を図り、必要な軸動力を低下させ、もってポンプ効率を高めるようにしたものである。なお、流路溝44,44…が刻設される部分の径D1は、図2と同じとすることで、図2の実施例と同じ全揚程Hを得るようになされている。羽根車80の径D1を90mmとし径D2を80mmとしたモデルポンプにより性能試験を行ったところ、図4に破線で示すポンプ性能曲線が得られた。そして、最高効率点における比速度Nsは51であった。
【0034】
また、図6および図7を参照して羽根車の別の実施例を説明する。図6は、本発明の渦巻ポンプに用いる羽根車の別の実施例の前面を示す図である。図7は、図6の羽根車の前面に対向するポンプケーシングの内壁面を示す図である。
【0035】
図6に示す別の実施例の羽根車82は、鏡面研磨された前面42に、図2に示す実施例と同様に、流路溝44,44…は設けられるが、スパイラル状溝46,46…は設けられていない。なお、中心部には、透孔48が穿設される。そして、この羽根車82に対向するポンプケーシング70の内壁面は、図7に示すごとく、鏡面研磨された面にスパイラル状溝84,84…が刻設される。これらのスパイラル状溝84,84…は、羽根車82の回転に伴い回転しようとする液体が湾曲した溝により外周縁側から中心側へ移動し、途中で移動が阻止されることで動圧が発生するように形成されれば良い。なお、図7のごとく、ポンプケーシング70の内壁面に直接に刻設しても良いが、スパイラル状溝84,84…を刻設した平板をポンプケーシング70の内壁面に適宜に固定配設しても良い。そして、羽根車とポンプケーシング70の間に動圧を発生させるスパイラル状溝は、羽根車とポンプケーシング70のいずれか一方に刻設されるものに限られず、相方に刻設されても良い。
【0036】
さらに、本発明の第2実施例を図8を参照して説明する。図8は、本発明の渦巻ポンプの第2実施例の断面図である。図8において、図1ないし図3と同じまたは均等な部材には同じ符号を付けて重複する説明を省略する。
【0037】
図8に示す本発明の第2実施例の渦巻ポンプ86で、図1に示す本発明の第1実施例の渦巻ポンプ50と相違するところは、以下の通りである。まず、内モータケーシング54の内側に形成される円柱状空間部60の中心には、回転軸88が配設され、その後端部が軸受90を介して内モータケーシング54に回転自在に支持される。そして、この回転軸88にモータ回転子66が固定される。さらに、回転軸88の前端部に羽根車40がキー92により回転軸回りに相対回転しないように駆動連結されるとともに回転軸方向に僅かに移動自在に配設される。なお、回転軸88に設けた段差部94により羽根車40の後方への移動が規制され、また回転軸88と羽根車40の回転軸方向への相対移動により摺接する接合面にはOリング68が設けられて、回転軸88と羽根車40が水密的に連結される。さらに、羽根車40の前面42を覆うようにポンプケーシング70が内モータケーシング54に水密的に連結結合される。そして、回転軸88の前端部は、ポンプ吸込口74にリブ78,78…により支持固定される軸受96に回転自在に支承される。羽根車40の前面とポンプケーシング70の円壁面の隙間gは、羽根車40の回転軸方向の移動で0〜0.5mmの範囲で変動するように設定される。
【0038】
かかる構成の図8に示す第2実施例の渦巻ポンプ86は、図1に示す第1実施例の渦巻ポンプ50と同様なポンプ性能特性が得られる。そして、第1と第2実施例の渦巻ポンプ50,86は、いずれもキャンドモータポンプであり、ポンプ全体が極めてコンパクトの構成できる。
【0039】
またさらに、本発明の第3実施例を図9を参照して説明する。図9は、本発明の渦巻ポンプの第3実施例の一部切り欠き断面図である。図9において、図1ないし図3および図8と同じまたは均等な部材には同じ符号を付けて重複する説明を省略する。
【0040】
図9に示す本発明の第3実施例の渦巻ポンプ98は、モータ100にロータケーシング102を介して仕切壁104が水密的に連結接合され、ロータケーシング102と仕切壁104により形成される環状のロータ室106に、周方向に永久磁石108,108…が複数配設された第1のロータ110が設けられ、モータ100のモータ出力軸112に駆動連結される。また、仕切壁104の内側に形成される円筒状空間部114の中心に固定軸62が配設され、その一端が仕切壁104に固定される。この固定軸62には、軸受64,64により、周方向に永久磁石116,116…が複数配設された第2のロータ118が回転自在に配設される。この第2のロータ118の前面側に、羽根車40が適宜に回転軸回りの相対回転しないように駆動連結されるとともに回転軸方向に僅かに移動自在に配設される。なお、羽根車40と第2のロータ118の回転軸方向の摺接面は、Oリングなどにより適宜に水密的に接合される。さらに、羽根車40の前面42を覆うようにポンプケーシング70が仕切壁104に水密的に連結接合される。そして、固定軸62の他端は、ポンプケーシング70のポンプ吸込口74に放射状に配設された板状のリブ78,78…に支持される軸支持部材76に固定される。羽根車40の前面42とポンプケーシング70の内壁面との間の隙間gは、羽根車40の軸方向移動により例えば0〜1.0mmとなるように設定される。
【0041】
かかる構成の図9に示す第3実施例の渦巻ポンプ98は、モータ100の駆動回転で第1のロータ110が回転し、第1のロータ110の永久磁石108,108…と第2のロータ118の永久磁石116,116…の磁気吸引力により、第2のロータ118が回転駆動され、もって羽根車40が駆動回転される。そして、羽根車40が配設されるポンプ部と第1のロータ110が配設されるロータ室106が仕切壁104で水密的に分離させるので、第1のロータ110から羽根車40への動力伝達機構をシールレスに構成でき、ポンプ部からロータ室106に液が漏れて侵入するようなことがなく、腐食性液体からモータ100を確実に保護することができる。
【0042】
なお、上記実施例において、流路溝44,44…は、4本に限られず、複数本が円周均等分割位置に適宜に刻設されれば良く、溝の幅と深さは、所望の吐出流量Qに応じて適宜に設定すれば良い。また、上記実施例ではより高い全揚程Hを得ることを目的として、流路溝44,44…を外周側では放射状方向から羽根車40の回転方向と同方向に湾曲させ、すなわち出口角を90゜以上に設定しているが、これに限られず、流路溝44,44…を外周側で放射状方向、すなわち出口角を90゜や、放射状方向から羽根車40の回転方向と同方向に湾曲、すなわち出口角を90゜以下としても良い。そして、上記実施例では流路溝44,44…の出口角を110゜として高い揚程Hが得られているが、この出口角は実験などにより選択されれば良く、最大でも160゜程度と推測される。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の渦巻ポンプは構成されているので、以下のごとき格別な効果を奏する。
【0044】
請求項1記載の渦巻ポンプにあっては、羽根車をセミオープン型とすることで液体との摩擦抵抗損失を軽減し、また羽根車の前面とポンプケーシングの間をスパイラル状溝による動圧軸受として隙間の調整を行うことで高圧側から低圧側への液体の漏れ流れを確実に阻止し、軸動力を軽減してポンプ効率を向上させることができる。そして、羽根車の前面に流路溝を刻設して液体の流路としているので、従来の渦巻ポンプに比較して流路断面積が極めて小さく、それだけ吐出流量Qが少ない。もって、比速度Nsの小さい渦巻ポンプを実現できた。
【0045】
請求項2記載の渦巻ポンプにあっては、流路溝を外周側で放射状方向から羽根車の回転方向と同方向に湾曲させるので、出口角が90゜以上となり、高い揚程Hが得られる。もって、小流量で高揚程のポンプとして好適である。
【0046】
請求項3記載の渦巻ポンプにあっては、流路溝が刻設される外周縁部の外径が大きいので、高揚程が得られる。そして、流路溝が刻設されていない外周縁部の外径が小さくされるので摩擦抵抗損失を軽減でき、ポンプ効率の向上が図れる。
【0047】
請求項4および5記載の渦巻ポンプは、キャンドモータポンプが形成され、ポンプ全体としてコンパクトに構成できる。
【0048】
請求項6記載の渦巻ポンプは、ポンプ部とロータ室を仕切壁で水密的に分離し、第1のロータの駆動回転を磁気吸引力で羽根車に動力伝達するので、ポンプ部からロータ室に液体が漏れて侵入することがない。そこで、腐食性液体等に対してモータを確実に保持することができ、機械的信頼性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の渦巻ポンプの第1実施例の断面図である。
【図2】本発明の渦巻ポンプの羽根車の前面を示す図である。
【図3】図2のB−B矢視断面図である。
【図4】本発明の渦巻ポンプのポンプ特性図である。
【図5】本発明の渦巻ポンプに用いる羽根車の他の実施例の前面を示す図である。
【図6】本発明の渦巻ポンプに用いる羽根車の別の実施例の前面を示す図である。
【図7】図6の羽根車の前面に対向するポンプケーシングの内壁面を示す図である。
【図8】本発明の渦巻ポンプの第2実施例の断面図である。
【図9】本発明の渦巻ポンプの第3実施例の一部切り欠き断面図である。
【図10】クローズド型の羽根車を有する渦巻ポンプの従来例の断面図である。
【図11】図10のA−A矢視断面図である。
【図12】セミオープン型の羽根車を有する渦巻ポンプの従来例の断面図である。
【符号の説明】
10,34,50,86,98 渦巻ポンプ
12,72 渦巻室
14,70 ポンプケーシング
16,36,40,80,82 羽根車
26,74 ポンプ吸込口
42 前面
44 流路溝
46,84 スパイラル状溝
48 透孔
52 外モータケーシング
54 内モータケーシング
56 環状空間部
58 モータ固定子
60,114 円柱状空間部
62 固定軸
64,90,96 軸受
66 モータ回転子
68 ピン
76 軸支持部材
78 リブ
88 回転軸
92 キー
94 段差部
100 モータ
102 ロータケーシング
104 仕切壁
106 ロータ室
108,116 永久磁石
110 第1のロータ
112 モータ出力軸
118 第2のロータ
Claims (6)
- 円板状で鏡面研磨された前面に中心部から外周端に渡り略放射状に複数の流路溝を刻設してセミオープン型の羽根車を形成し、渦巻ポンプケーシング内に前記羽根車をその前記中心部を前記渦巻ポンプケーシングのポンプ吸込口に臨ませしかも前記羽根車の前記前面を前記渦巻ポンプケーシングの鏡面研磨された内壁面に近接対向して配設し、また前記羽根車を回転軸方向に僅かな範囲で移動自在で回転駆動するように配設し、前記前面または前記内壁面の少なくともいずれか一方に前記羽根車の回転駆動で動圧軸受を形成するスパイラル状溝を刻設して構成したことを特徴とする渦巻ポンプ。
- 請求項1記載の渦巻ポンプにおいて、前記流路溝が、中心側では放射状方向から前記羽根車の回転方向と逆方向に湾曲し、外周側では放射状方向から前記羽根車の回転方向と同方向に湾曲して形成したことを特徴とする渦巻ポンプ。
- 請求項1または2記載の渦巻ポンプにおいて、前記羽根車の円板状の外形を、前記流路溝が刻設される外周縁部で大きく、前記流路溝が刻設されない外周縁部で小さく形成したことを特徴とする渦巻ポンプ。
- 請求項1ないし3記載のいずれかの渦巻ポンプにおいて、2重の筒状のモータケーシングにより水密構造で形成される環状空間部にモータ固定子を配設し、前記モータケーシングで形成される円柱状空間部の中心に固定軸を配設し、前記固定軸にモータ回転子を回転自在に配設し、前記モータ回転子に前記羽根車を回転軸方向に僅かな範囲で移動自在に駆動連結して配設し、前記渦巻ポンプケーシングを前記モータケーシングに水密的に連結接合して構成したことを特徴とする渦巻ポンプ。
- 請求項1ないし3記載のいずれかの渦巻ポンプにおいて、2重の筒状のモータケーシングにより水密構造で形成される環状空間部にモータ固定子を配設し、前記モータケーシングで形成される円柱状空間部の中心に回転軸を回転自在に配設し、前記回転軸にモータ回転子を固定し、前記回転軸に前記羽根車を回転軸方向に僅かな範囲で移動自在に駆動連結して配設し、前記渦巻ポンプケーシングを前記モータケーシングに水密的に連結接合して構成したことを特徴とする渦巻ポンプ。
- 請求項1ないし3記載のいずれかの渦巻ポンプにおいて、2重の筒状の仕切壁とロータケーシングにより水密構造で形成される環状空間部に周方向に永久磁石を配設した第1のロータを電動機で回転駆動自在に配設し、前記仕切壁で形成される円柱状空間部の内側に周方向に永久磁石を配設した第2のロータを回転自在に配設し、前記第2のロータに前記羽根車を回転軸方向に僅かな範囲で移動自在に駆動連結して配設し、前記渦巻ポンプケーシングを前記仕切壁または前記ロータケーシングに水密的に連結接合して構成したことを特徴とする渦巻ポンプ。
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