JP4310527B2 - Ink-jet glossy recording paper and method for producing the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はインクジェット用光沢記録紙、並びにその製造方法に関して、優れた光沢性とインク吸収性(印刷適性)を兼備できるものを提供する。
【0002】
【発明の背景】
従来、インクジェット用記録紙としては、次のものなどが知られている。
(a)パルプを主成分とした一般の紙に澱粉等と表面サイズ剤を混合したものやカチオン性薬剤を塗工したもの。
(b)一般の上質紙等の基紙上に、多孔質の顔料を用いてインク吸収層を設けたもの。
(c)合成樹脂フィルム又はフィルムと紙を貼り合わせたものにインク吸収性の親水性樹脂や多孔質顔料のインク吸収層を設けたもの。
【0003】
近年、記録の多色化、或は写真画像の印字(即ち、微妙な中間階調を有する印字)に伴い、インクジェット用記録媒体においても、より高度の特性が要請され、特に、表面光沢のある記録媒体への要求が高まっている。
しかし、上記(a)〜(c)に示した記録紙などでは、紙の表面がインク吸収性の多孔質表面であるために、空隙の多い表面で入射光が散乱されてしまって、全く光沢のない艶消しの表面しか得られない。
【0004】
【従来の技術】
そこで、光沢性を付与する目的のインクジェット用記録紙の従来技術を挙げると、次のものなどがある。
(1)合成樹脂フィルムに親水性樹脂を塗布したもの。
(2)特開昭63−265680号公報、特開平2−113986号公報、特開平6−305237号公報等に示すように、上質紙等に特別な配合の顔料とバインダの塗工液を塗布し、この塗工液が湿潤状態にあるうちに加熱ドライヤー鏡面に貼って乾燥させ、鏡面の平滑性を塗工層表面に写し取る、いわゆるキャストコート方式で製造したインクジェット用記録紙。
【0005】
(3)特開平11−48604号公報、特開平11−268405号公報に示すように、最上層に白色顔料や顔料シリカの微粒子含有塗工層を設け、熱カレンダー処理によって製造したインクジェット記録紙。
これらの従来技術は、キャストドラムに圧着して鏡面仕上げを行い、或は、熱カレンダーとキャストコート処理を併用する方式であるため(例えば、両者の各実施例1を参照)、本記録紙は実質的にキャストコート紙である。このキャストコート紙は、油性インキを用いたオフセット印刷やグラビア印刷では、最高の光沢を得るものとして一般的に用いられている。
【0006】
(4)特開平7−101142号公報に示すように、シリカ、アルミナ微粒子、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体などのコロイド微粒子とラテックスからなる光沢発現層を最表層に塗工し、熱カレンダー処理により製造した記録紙。
【0007】
(5)特開平7−25134号公報、特開平7−47761号公報に示すように、記録紙の最外層に熱可塑性微粒子又は熱可塑性の多層微粒子を含有するインク受容層を設け、これらの粒子を部分融着させてインク吸収性を調整した記録紙。また、特開平7−25135号公報に示すように、記録紙の最外層に官能基を有する微粒子の塗工層を形成した後、架橋剤又は電子線などで粒子同士を架橋した記録紙。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記(1)に示すフィルムを用いたものは紙のようには再利用できず、これからの環境問題に対応できないものである。
上記(2)の上質紙等にキャストコート方式でインク吸収層を設けたものでは、高光沢は得られるが、その反面、平滑・緻密で分厚い表面層のために、油性インクを用いた印刷には適用できても、水性インクを基本とするインクジェット印字に用いると、表面層の分厚さに阻止されて水性インクの吸収が遅くなりがちである。ちなみに、インクジェット印字では、高速でノズルから噴出する水性インクを記録紙が遅れず迅速に吸収しなければ、インク滲みや画像不良が発生してしまうため、速いインク吸収性はインクジェット用記録紙には重要な要件である。
また、鏡面ドライヤーから鏡面の平滑性を塗工層表面に写し取りながら乾燥するため、乾燥速度を上げることができず、生産性が悪く、コスト高でもある。
一方、上記(3)の記録紙もこれらの弊害を免れない。
【0009】
上記(4)の記録紙では、無機のコロイド微粒子の比率が多いと親水性が高いために印字の滲みが起こり易く、逆に、ラテックスなどのバインダの比率が増すと、インクジェットの水性インクがバインダ皮膜を通過する吸収速度が遅くなり、印字汚れやフルカラーでの境界滲みなどのトラブルを起こし易い。
【0010】
上記(5)の部分融着した記録紙では、微粒子を部分融着するのに狭い温度幅に乾燥条件を調整する必要があり、実際の乾燥条件では、乾燥装置の温度分布が必ず起こることから、一定のインク吸収性を備えた記録紙を生産するのは非常に困難である。
また、(5)の架橋方式の記録紙では、後架橋の工程が煩雑になりがちである。ちなみに、(5)の記録紙は、いずれも多層構造の微粒子を相互連結してインク受容層を形成し、耐水性、インク乾燥性、ドット再現性、印字の鮮明性などを発明の目的としているため、記録紙の光沢向上は望めない。
【0011】
一方、インクジェット記録媒体に光沢を付与する方法としては、単純にスーパーカレンダーやグロスカレンダー方式により、圧力や温度をかけたロールに通紙することが考えられるが、この方式では、表面の平滑化に伴って光沢は向上しても塗工層の空隙が減少してインク吸収性が遅くなり、逆に、速いインク吸収性を確保しようとすると、空隙が多くなって光沢が低下する。
以上の理由から、キャストコート以外の方法で、記録紙のインク吸収性と光沢性を両立させることは、従来ではきわめて困難であった。
本発明は、キャストコート方式によらないで、光沢性とインク吸収性を両立できるインクジェット用記録紙を製造することを技術的課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本出願人は、先に、特開平4−272297号公報(以下、先行技術1という)で、スチレン及び/又はメタクリル酸メチル系等の単量体などをアニオン性乳化剤の存在下に重合した、ガラス転移温度80℃以上の共重合体エマルションの紙表面加工剤を提案した。
しかしながら、上記先行技術1の加工剤は、基紙の下塗り塗工液に親油性のスチレンブタジエンゴムラテックスなどを使用していることからも判るように(同公報の段落42参照)、オフセット印刷等の油性インキによる高光沢印刷に適したものであり、インクジェット印刷の水性インクに適用すると、疎水性が強過ぎるため、インク吸収性が遅くなり、印字汚れやフルカラーでの境界滲みを起こす恐れがある。
【0013】
本発明者らは、上記先行技術1を出発点として、鋭意研究を重ねた結果、基紙上に設けたインク受容層にスチレン・アクリル系ポリマー分散物を積層し、このインク透過性ポリマー分散物に単量体成分として(メタ)アクリルアミドを含むとともに、塗工紙を高コストのキャストコート方式ではなく、簡便な熱カレンダー処理で平滑仕上げをすると、光沢性とインク吸収性をバランス良く兼備できること、さらには、反応速度が速いアクリルアミドを含むスチレン・アクリル系ポリマーの乳化重合反応では、水溶性連鎖移動剤の使用が適正なポリマー分散物の生成に大きく寄与することなどを見い出して、本発明を完成した。
【0014】
即ち、本発明1は、基紙上に微粒シリカ及び/又は平均粒径0.5μm以下の微粒炭酸カルシウムよりなる顔料と親水性バインダを主成分とするインク受容層を設け、基紙の最外層にインク透過性ポリマー分散物を塗工し、乾燥と熱カレンダー仕上げを施したインクジェット用記録紙であり、
上記インク透過性ポリマー分散物が、単量体成分として(メタ)アクリルアミドを2〜15重量%の含有量にて含む条件で共重合反応させたスチレン・アクリル系ポリマー分散物であることを特徴とするインクジェット用光沢記録紙である。
【0015】
本発明2は、基紙上に親水性ポリマー層を塗工し、基紙の最外層にインク透過性ポリマー分散物を塗工し、乾燥と熱カレンダー仕上げを施したインクジェット用記録紙であり、
上記インク透過性ポリマー分散物が、単量体成分として(メタ)アクリルアミドを2〜15重量%の含有量にて含む条件で共重合反応させたスチレン・アクリル系ポリマー分散物であることを特徴とするインクジェット用光沢記録紙である。
【0016】
本発明3は、上記本発明2の親水性ポリマーが、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、カチオン性ポリアクリルアミド、水溶性のカチオン性ポリアクリレート、カチオン性ポリアクリレート分散物よりなる群から選ばれたポリマーの少なくとも一種であることを特徴とするインクジェット用光沢記録紙である。
【0017】
本発明4は、上記本発明1〜3のいずれかにおいて、(メタ)アクリルアミドを含むスチレン・アクリル系ポリマー分散物が、水溶性連鎖移動剤の存在下に乳化重合したものであることを特徴とするインクジェット用光沢記録紙である。
【0019】
本発明5は、上記本発明1〜4のいずれかにおいて、(メタ)アクリルアミドを含むスチレン・アクリル系ポリマー分散物が、
(a)(メタ)アクリルアミド 2〜15重量%
(b)スチレン 35〜60重量%
(c)メタクリル酸メチル 30〜60重量%
(d)その他のエチレン性単量体 20重量%以下
の乳化重合物であることを特徴とするインクジェット用光沢記録紙である。
【0020】
本発明6は、上記本発明1〜5のいずれかにおいて、(メタ)アクリルアミドを含むスチレン・アクリル系ポリマー分散物が、反応性乳化剤の存在下に乳化重合したものであることを特徴とするインクジェット用光沢記録紙である。
【0021】
本発明7は、上記本発明1〜6のいずれかにおいて、(メタ)アクリルアミドを含むスチレン・アクリル系ポリマー分散物の平均粒子径が40〜150nmであることを特徴とするインクジェット用光沢記録紙である。
【0022】
本発明8は、基紙上に上記本発明1、4〜7のいずれかのインク受容層とインク透過性ポリマー分散層とを積層状に塗工し、乾燥した後、熱カレンダー処理を施すことを特徴とするインクジェット用光沢記録紙の製造方法である。
【0023】
本発明9は、基紙上に上記本発明2〜7のいずれかの親水性ポリマー層とインク透過性ポリマー分散層とを積層状に塗工し、乾燥した後、熱カレンダー処理を施すことを特徴とするインクジェット用光沢記録紙の製造方法である。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明は、インクを受容し、微細な凹凸のある基紙表面を平滑にするクッションの役割を果すインク受容層、或は親水性ポリマー塗工層を基紙の上に設け、さらにインク透過性ポリマー分散物を積層したインクジェット用記録紙である。
上記記録紙の基紙としては、化学パルプ、機械パルプ、或は古紙パルプなどのセルロースパルプを主とする一般の酸性紙、中性紙、合成紙などが使用でき、不透明性の付与やインク吸収性の調整などの見地から、無機、有機填料を任意に含有させることができる。
また、基紙の強度調整、或はインク吸収性や塗工液吸収性の調整のために、ポリアクリルアミドやデンプン系の紙力増強剤と共に、ロジン系、アルキルケテンダイマー系、アルケニルコハク酸無水物系、カチオン性高分子系などの各種サイズ剤を併用することが望ましい。
【0025】
さらに、基紙の製造においては、通常の上質紙やコート原紙のように、澱粉、ポリビニルアルコールやポリアクリルアミド系表面紙力剤などと共に、アニオン性、ノニオン性、カチオン性ポリマーなどの表面サイズ剤をサイズプレスやゲートロールコーターなどの塗工機によって予め塗工し、表面強度やサイズ度を調整しておくこともできる。
【0026】
本発明1の記録紙において、基紙表面に設けるインク受容層には顔料と親水性バインダを含有する。
上記顔料には、微粒シリカ及び/又は平均粒径0.5μm以下の微粒炭酸カルシウムを使用する。
上記微粒シリカとしては、一般に用いられている合成シリカを使用でき、代表的には平均二次粒子径1.5〜5μmで、BET比表面積200〜500m2/gのシリカなどが好ましい。
上記微粒炭酸カルシウムとしては、平均粒子径0.07〜0.5μmの立方体合成炭酸カルシウムが好ましい。
本発明のインク透過性ポリマー層はきわめて薄く塗工するのが好ましく、このため、上記微粒シリカ又は炭酸カルシウムの粒子径が大きいと、インク吸収性は増すが、その反面、下塗りインク受容層としての表面平滑度が低下して、塗工量の少ないインク透過性ポリマー層を積層した場合に、下塗り層の凹凸形状がこの最外層にまで及んで、光沢向上に至らない恐れがある。
【0027】
上記顔料を結合するための親水性バインダとしては、ポリビニルアルコールやカチオン変性ポリビニルアルコールやシリル変性ポリビニルアルコールなどのポリビニルアルコール類、変性デンプン類、ポリビニルピロリドン、カゼイン、カルボキシメチルセルロースやメチルセルロースなどのセルロース誘導体などが挙げられる。また、当該バインダは親水性であって、スチレンブタジエンゴムラテッスなどのような親油性バインダは当然に排除される。
但し、親水性調整のためにスチレン・ブタジエン共重合体エマルション、アクリル系共重合体エマルション、或はエチレン・酢酸ビニル共重合体エマルションなどを併用してもよい。
上記インク受容層には、顔料と親水性バインダの他に、印字耐水性を向上するためにカチオン性化合物を配合することもできる。また、顔料分散剤、増粘剤、消泡剤、浸透剤、蛍光白色剤、紫外線吸収剤、防腐剤などの公知の添加剤を必要に応じて配合しても良い。
【0028】
上記インク受容層の塗工方法を述べると、顔料と親水性バインダを配合した塗料、さらには、必要に応じて疎水性バインダ、或はカチオン化合物などを追加配合した塗料を、一般的には固形分濃度5〜50重量%に調整した後、基紙上に乾燥重量で1〜15g/m2程度、好ましくは2〜10g/m2程度の条件で塗工するのである。
塗工は、ブレードコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、その他各種の公知の塗工機などを用いて実施される。必要に応じて、片面塗工又は両面塗工された後、乾燥される。さらに必要に応じて、スーパーカレンダー、ソフトカレンダー等のカレンダー装置を用いて平滑化処理をすることもできる。
【0029】
一方、本発明2の記録紙の親水性ポリマーは、前述したように、第一に、インクを受容する役目を果す。第二に、塗工量の少ないインク透過ポリマー層だけを基紙上に塗工したのでは、基紙の表面の微細凹凸が最外層にまで及ぶ恐れがあるので、これを回避するために、基紙表面を平滑にするクッションの役割をこの親水性ポリマー層に負わせているのである。
当該親水性ポリマー塗工層には、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、カチオン性ポリアクリルアミド、水溶性のカチオン性ポリアクリレート、カチオン性ポリアクリレート分散物よりなる群から選ばれたポリマーの少なくとも一種を用いることができる。この親水性ポリマー塗工層には、必要に応じて、印字耐水性のためにカチオン性化合物を添加することもできる。
上記親水性ポリマーの塗工液は、固形分濃度1〜20重量%に調整して、基紙上に片面当たり0.5〜2g/m2の乾燥重量で塗工するのが良い。
親水性ポリマーの塗工量が少ないと光沢の向上が少なかったり、最外層のインク透過性ポリマー分散物の付着が弱くなって、はげ落ちる恐れがある。
逆に、上記塗工量が多過ぎるとインクの吸収性が遅くなり、画像の汚れやフルカラーの境界滲みを起こす恐れがある。
塗工はロールコーター、バーコーター、その他各種の塗工機を用いて行われるが、サイズプレスやゲートロール塗工機等のような一般のオンマシン塗工機などでも塗工でき、塗工後に乾燥される。通常は両面塗工であるが、必要に応じて片面塗工しても良い。
尚、上記水溶性ポリマー層には、前記インク受容層に配合可能な各種の添加剤を適宜加えても良い。
【0030】
本発明のインクジェット用記録紙において、最外層に塗工されるインク透過性ポリマー分散物は、(メタ)アクリルアミドを単量体成分として2〜15重量%含有する乳化重合物であり、好ましくは、単量体成分が下記の含有量からなる乳化重合物である(本発明5参照)。
(a)(メタ)アクリルアミド 2〜15重量%
(b)スチレン 35〜60重量%
(c)メタクリル酸メチル 30〜60重量%
(d)その他のエチレン性単量体 0〜20重量%
但し、上記(a)〜(d)に示す含有率は、各化合物が個別にとり得る仕込み量の範囲を表したもので、実際の共重合反応では、(a)〜(d)の化合物の合計含有量が100重量%になるように、(a)〜(d)の各含有量は適宜調整される。
また、(メタ)アクリルアミドは、アクリルアミドとメタクリルアミドの両方を包含する概念である。
【0031】
(メタ)アクリルアミドが2重量%より少ないと光沢向上効果が低減し、15重量%以上ではインクの吸収性が低減したり、インク透過性ポリマー分散物の粘度が高くなり過ぎて塗工性が低下する恐れがある。
また、上記スチレンとメタクリル酸メチルにおいては、スチレンが多すぎるとインクの吸収性が低下し、少ないと光沢向上効果が減少する恐れがある。メタクリル酸メチルが多すぎると光沢向上効果が減少し、少ないとインク吸収性が低下し、熱カレンダー処理後のロールからの剥離性が低下する恐れがある。
即ち、上記インク透過性ポリマー分散物においては、スチレンとメタクリル酸メチルの組み合わせ含有量、或はアクリルアミドの含有量により、インク吸収性と光沢向上性とのバランスを調整しているのであり、これらの量比にはおのずから好ましい範囲がある。
【0032】
上述のその他のエチレン性単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ターシャリーブチル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ターシャリーブチルなどのメタクリル酸エステル類、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸などのカルボキシル基含有単量体、スチレンスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸基含有単量体、α−メチルスチレンなどのスチレン誘導体などが挙げられる。
これらの単量体はインク透過性の性能を損なわない程度に共重合させることができる。但し、架橋性単量体については、架橋によって皮膜が硬くなり過ぎて、粒子表面に収縮などの変形が起こり、光沢が低下する恐れがあるために、その使用は好ましくない。
【0033】
また、(メタ)アクリルアミドを含む共重合スチレン・アクリル系ポリマー分散物は、アクリルアミドの反応速度が速く、これを制御するために、本発明4に示すように、乳化重合に際して、水溶性連鎖移動剤の存在下に重合反応するのが好ましい。
上記水溶性連鎖移動剤としては、チオグリコール酸、チオグリセロール、エチレングリコールジチオグリコレート、アリルスルホン酸ナトリウム、或はこれらと類似の構造の化合物が利用できる。
水溶性連鎖移動剤なしで重合反応すると、上述のように、アクリルアミドの反応速度が速いことなどにより、粒子表面の水溶性単量体の分子量が高くなりすぎて、高粘度、或はゲル状になる問題がある。水溶性連鎖移動剤を用いると、低粘度のポリマー分散物を調製できるため、塗工液の作業性も良く、均一の塗工層が形成できる。また、油溶性連鎖移動剤を用いると、上記水溶性連鎖移動剤なしの場合と同様の弊害がある。
【0034】
さらに、(メタ)アクリルアミドを含む共重合スチレン・アクリル系ポリマー分散物は、本発明6に示すように、反応性乳化剤の存在下に乳化重合したものが好ましい。
アニオン性の反応性乳化剤としては、アリルノニルフェノールポリエチレンオキシド付加体硫酸エステルアンモニウム(アクアロンHS、BCシリーズ;第一工業製薬社製)、ノニルフェノールプロピレンオキシド付加プロペニルポリエチレンオキシド付加体硫酸エステルアンモニウム(アデカリソープSEシリーズ;旭電化工業社製)、その他類似のアクリルエステル基含有反応性乳化剤(例えば、ラテムルSシリーズ;花王社製)などが挙げられる。
【0035】
乳化重合物である(メタ)アクリルアミドを含む共重合スチレン・アクリル系ポリマー粒子は高い二次ガラス転移温度を有するが、反応性乳化剤を用いて乳化重合すると、このポリマー粒子が融着しない温度や圧力のロールに通して塗工した場合においても、粒子表面に共重合して付着した乳化剤樹脂同士の付着によると考えられる強固な粒子同士の付着力が生じて、粒子の剥落が有効に防止されるという効果がある。この場合、ポリマー粒子は、表面の一部のみの付着によって粒子間の空隙を保ちながら最密充填状に並ぶために、規則正しい光の反射に起因して優れた白紙光沢を持つとともに、高いインク吸収性をも兼備させることができるのである。
これに対して、一般の他の非反応性の乳化剤を用いたポリマー粒子では、溶融付着するほどの高温ロール処理を施さなければ粒子付着が可能でない。また、一部だけ融着させるには精密な温度コントロールが必要である。しかしながら、実際の乾燥機や加熱ロールでは温度分布がどうしても起こるために、一定の融着度を実現するのは事実上困難である。
しかも、融着を起こさない程度の温度条件では、乳化剤は弱い力で粒子表面に吸着しているだけで、乳化剤の強度も弱いために、手で摺擦する程度でも容易に粒子が剥落してしまう。
【0036】
(メタ)アクリルアミドを含む共重合スチレン・アクリル系ポリマー分散物の乳化重合は、基本的に、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムなどの過硫酸塩、レドックス開始剤、或はアゾ系開始剤などの水溶性重合開始剤と乳化剤の存在下で行う。好ましくは、水溶性連鎖移動剤、反応性乳化剤を添加した加熱水媒体中に水溶性開始剤と単量体混合物を別々に滴下して重合する滴下乳化重合法で行う。
但し、水媒体中に水溶性連鎖移動剤と反応性乳化剤の存在下で単量体混合物を一括混合し、加熱した後、さらに上述の水溶性重合開始剤を添加する一括乳化重合法、その他の公知の乳化重合法などで重合しても良いことは言うまでもない。
乳化重合で得られたポリマー分散物には、必要に応じてアンモニア水などのpH調整剤、消泡剤、防腐剤、その他の添加剤を混合することができる。
【0037】
本発明6に示すように、上記(メタ)アクリルアミドを含む共重合スチレン・アクリル系ポリマー分散物の平均粒子径は40〜150nm、好ましくは、50〜120nmである。ちなみに、可視光線の波長は400〜700nmであり、これに比べて分散物の平均粒子径はかなり微細である。平均粒子径の下限は、製造技術の面で40nm程度であり、平均粒子径が150nmを越えると熱カレンダー仕上げを行った場合の粒子同士の密着性が良好でなく、紙表面の不透明性が増して光沢性が減じる恐れがある。
【0038】
上記インク透過性ポリマー分散物を用いてインクジェット用光沢記録紙を製造するには、本発明1に示すように、前記基紙上に微粒シリカ又は微粒炭酸カルシウム含有の顔料と親水性バインダを塗工し、乾燥した下塗り紙を調製するか、或は、本発明2に示すように、前記基紙上に親水性ポリマー塗工層を設ける。
次いで、(メタ)アクリルアミドを含む共重合スチレン・アクリル系ポリマーの乳化重合物、或は、さらに必要なら、ステアリン酸カルシウムエマルション、ラウリルリン酸エステル塩水分散液、ポリエチレンワックスエマルションなどの離型剤を3〜10重量%(対固形分換算)の割合で混合した液を、濃度10〜30重量%に希釈して、この希釈液を前記下塗り紙又は親水性ポリマー塗工紙の表面に塗工するのである。
【0039】
上記希釈液の塗工は、ブレードコーター、エアーナイフコーター、ロールコーター、バーコーターなどの塗工機などを用いて、片面当たりの塗布量が固形分0.3〜2.0g/m2程度の条件で塗工し、乾燥して行われる。
均一に塗工した場合には、塗工量が少なくても光沢は向上するが、0.3g/m2程度以下では均一ポリマー粒子層が形成できない恐れがあり、逆に、塗工量が多過ぎるとインク吸収性が減少する。
本発明8〜9に示すように、乾燥した塗工紙は、前記従来技術が主に採用しているキャストコート方式とは異なり、スーパーカレンダー、ソフトカレンダーなどの通常の熱カレンダー処理で平滑仕上げされる。即ち、圧力や温度をかけたロール間に通紙(例えば、ロール温度60℃以下、高線圧条件で通紙)することにより、本発明のインクジェット用光沢記録紙が得られる。
【0040】
【作用】
本発明のインク透過性ポリマーでは、ポリマーを構成する基本単量体成分がスチレンとアクリル系単量体(例えば、メタクリル酸メチル)であるため、適度の硬さの非造膜性ポリマー微粒子となり、また、水溶性の(メタ)アクリルアミドを単量体成分に含むため、このインク透過層の乾燥に際して膨潤からの水分喪失過程でレベリング効果が期待できることから、ポリマーの微粒子が比較的平滑な下塗り塗工表面上に最密充填状に均一に並ぶものと推定できる。
この一定にそろった微粒子が規則正しく並んでいる最表面においては、可視光線の波長400〜700nmよりはるかに小さいサイズの粒子の繰り返し凹凸層を形成するため、光線は散乱しないで平行光線で反射する。このため、粒子状の表面でありながら、光沢感を感じるのである。
また、この最表面のインク透過性ポリマー分散層は単量体成分に(メタ)アクリルアミドを含む親水層であるため、粒子間の空隙にインクジェット用水性インクが浸透するのを妨げない。
【0041】
一方、乳化重合に際して水溶性連鎖移動剤を使用することで、反応速度の速いアクリルアミドの分子量が増大するのを抑制し、適正な粘度を有するスチレン・アクリル系ポリマーの微粒子を円滑に調製できる。
しかも、重合に反応性乳化剤を用いると、最外層の粒子表面、粒子間はアクリルアミドを含むスチレン・アクリル系ポリマー層に加えて、さらに強固な結合の乳化剤鎖で被覆されるため、カレンダーロールの弱い加熱と線圧により強固に粒子表面の一部で密着することができ、手でこすった程度では粒子の剥落がない強固な微粒子分散層を形成できる。
【0042】
【発明の効果】
(1)本発明のインクジェット用記録紙は、キャストコート方式以外ではこれまで達成できなかった30%以上の白紙光沢と、キャストコート紙では実現が容易でなかった円滑なインク吸収性とを良好に両立することができる。
即ち、後述の試験例に示すように、市販のインクジェット専用紙やPPC・インクジェット共用紙の光沢度4〜5%に比べて、本発明の記録紙の光沢水準はかなり高く、画像濃度も高いなどの優れた特性を備えている。
また、本発明の記録紙は熱カレンダー法で仕上げ処理した紙であり、冒述の従来技術のキャストコート紙とは異なり、鏡面への圧着で微粒子間の空隙が潰れ、インク吸収性が遅くなるなどの弊害はなく、迅速なインク吸収性が要求されるインクジェット用記録紙に好適であり、生産効率も高い。
【0043】
(2)本発明4では、アクリルアミドを含むスチレン・アクリル系ポリマー分散物を水溶性の連鎖移動剤の存在下に乳化重合するため、反応速度の速いアクリルアミドの過剰重合などを抑制し、適正な粘度を有するスチレン・アクリル系ポリマー微粒子を有効に調製でき、光沢性とインク吸収性の両立可能な記録紙を円滑に製造することができる。
【0044】
【実施例】
以下、インク透過性ポリマー分散物の製造例、インクジェット用光沢記録紙の製造実施例を順次述べるととともに、得られた記録紙の白色光沢、インク吸収性などの各種試験例を説明する。
また、実施例、試験例中に示される「部」及び「%」は、全て「重量部」及び「重量%」を意味する。
尚、本発明は下記の実施例、試験例などに拘束されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意の変形をなし得ることは勿論である。
【0045】
《インク透過性ポリマー分散物の合成例》
そこで、先ず、スチレン、(メタ)アクリル酸メチル及び(メタ)アクリルアミドなどを単量体成分とする乳化重合反応により製造したアクリルアミドを含む共重合スチレン・アクリル系ポリマーの合成例1〜3並びに比較合成例1〜5を述べる。
ちなみに、上記合成例1〜3及び比較合成例1〜5のうち、合成例1〜3はアクリルアミドを含む単量体種、水溶性連鎖移動剤種、反応性乳化剤種などを変化させた例である。比較合成例1はアクリルアミド及び連鎖移動剤を使用せず、非反応性乳化剤を使用した例、比較合成例2はアクリルアミド及び連鎖移動剤を使用せず、反応性乳化剤を使用した例、比較合成例3は連鎖移動剤を使用せず、単量体種を冒述の先行技術1に記載された比較例3に類似させた例、比較合成例4は水溶性連鎖移動剤の存在下にアクリルアミドを15%以上に増量した例、比較合成例5は油性連鎖移動剤の使用例である。
【0046】
(1)合成例1
撹拌機、滴下槽及び温度計を具備した反応容器に、水300gと、反応性乳化剤としてアリルノニルフェノールポリオキシエチレンオキシド(EO付加10モル)付加体硫酸エステルアンモニウム(アクアロンHS−10;第一工業製薬社製)9部と、50%アクリルアミド水溶液26部と、水溶性連鎖移動剤としてチオグリコール酸1部を仕込み混合した後、窒素ガスを吹き込みながら75℃に昇温して、スチレン145.6部、メタクリル酸メチル89.7部、アクリル酸エチル10.4部、アクリル酸1.3部の混合物244.4部を2時間かけて滴下仕込みした。同時に、2%過硫酸アンモニウム水溶液25部を2時間15分かけて滴下仕込みした。
次いで、85℃で2時間保持して重合を終了し、アンモニア水を加えてpH8.0に中和し、固形分濃度38%、粘度110mPa・sのインク透過性ポリマー分散物を得た。
【0047】
(2)合成例2
撹拌機、滴下槽及び温度計を具備した反応容器に、水300gと、反応性乳化剤としてノニルフェノールプロピレンオキシド付加プロペニルポリエチレンオキシド付加体硫酸エステルアンモニウム(アデカリソープSE−10N;旭電化工業社製)6.5部と、50%アクリルアミド水溶液57.2部と、水溶性連鎖移動剤としてチオグリセロール1.5部を仕込み混合し、窒素ガスを吹き込みながら75℃に昇温して、スチレン124.8部、メタクリル酸メチル104部、アクリル酸2.6部の混合物231.4部を2時間かけて滴下仕込みした。同時に、2%過硫酸アンモニウム水溶液25部を2時間15分かけて滴下仕込みした。
次いで、85℃で2時間保持して重合を終了し、アンモニア水を加えてpH8.0に中和して、固形分濃度35%、粘度160mPa・sのインク透過性ポリマー分散物を得た。
【0048】
(3)合成例3
上記合成例1を基本としながら、50%アクリルアミドを15.6部、スチレンを117部、メタクリル酸メチルを133.9部、アクリル酸エチルを0部、アクリル酸を1.3部に変更して、それ以外は合成例1と同様の条件で合成して、固形分濃度40%、粘度105mPa・sのインク透過性ポリマー分散物を得た。
【0049】
(4)比較合成例1
撹拌機、滴下槽及び温度計を具備した反応容器に、水300gと、非反応性乳化剤としてノニルジフェニルエーテルジスルホン酸ジナトリウム50%水溶液(ペレックスSS−H;花王社製)14部を仕込み混合し、窒素ガスを吹き込みながら75℃に昇温して、スチレン176.8部、メタクリル酸メチル75.4部、アクリル酸7.8部の混合物260部を2時間かけて滴下仕込みした。同時に、2%過硫酸アンモニウム水溶液25部を2時間15分かけて滴下仕込みした。
次いで、85℃で2時間保持して重合を終了し、アンモニア水を加えてpH8.0に中和し、固形分濃度40%、粘度30mPa・sのポリマー分散物を得た。
【0050】
(5)比較合成例2
上記比較合成例1を基本としながら、非反応性乳化剤に替えて反応性乳化剤のアリルノニルフェノールポリオキシエチレンオキシド(EO付加10モル)付加体硫酸エステルアンモニウム(アクアロンHS−10;第一工業製薬製)を9部とし、スチレンを156部、メタクリル酸メチルを98.8部、アクリル酸を5.2部として、それ以外は上記合成例4と同様の条件で合成し、固形分濃度39%、粘度21mPa・sのポリマー分散物を得た。
【0051】
(6)比較合成例3
撹拌機、滴下槽及び温度計を具備した反応容器に、水300gと、反応性乳化剤としてノニルフェノールプロピレンオキシド付加プロペニルポリエチレンオキシド付加体硫酸エステルアンモニウム(アデカリソープSE−10N;旭電化工業社製)6.5部と、50%アクリルアミド水溶液52部を仕込み混合し、水溶性連鎖移動剤は添加しなかった。
そして、窒素ガスを吹き込みながら75℃に昇温して、スチレン130部、メタクリル酸メチル78部、メタクリル酸エチル13部、メタクリル酸13部の混合物234部を2時間かけて滴下仕込みした。同時に、2%過硫酸アンモニウム水溶液25部を2時間15分かけて滴下仕込みした。
その結果、滴下1時間40分後に重合物全体が増粘ゲル状になり、合成を中止した。
【0052】
(7)比較合成例4
撹拌機、滴下槽及び温度計を具備した反応容器に、水370gと、反応性乳化剤としてアリルノニルフェノールポリオキシエチレンオキシド(EO付加10モル)付加体硫酸エステルアンモニウム(アクアロンHS−10;第一工業製薬社製)6.3部と、50%アクリルアミド水溶液72.8部と、水溶性連鎖移動剤としてチオグリセロール1.5部を仕込み混合し、窒素ガスを吹き込みながら75℃に昇温して、スチレン89.2部、メタクリル酸メチル54.6部、アクリル酸1.8部の混合物145.6部を2時間かけて滴下仕込みした。同時に、2%過硫酸アンモニウム水溶液18部を2時間15分かけて滴下仕込みした。
次いで、85℃で2時間保持して重合を終了し、アンモニア水を加えてpH8.0に中和して、固形分濃度22%、粘度370mPa・sのインク透過性ポリマー分散物を得た。
【0053】
(8)比較合成例5
撹拌機、滴下槽及び温度計を具備した反応容器に、水300gと、反応性乳化剤としてノニルフェノールプロピレンオキシド付加プロペニルポリエチレンオキシド付加体硫酸エステルアンモニウム(アデカリソープSE−10N;旭電化工業社製)8部と、50%アクリルアミド水溶液36.4部を仕込み混合し、水溶性連鎖移動剤は添加しなかった。
そして、窒素ガスを吹き込みながら75℃に昇温し、スチレン130部、メタクリル酸メチル106.6部、アクリル酸5.2部、油性連鎖移動剤としてN−ドデシルメルカプタン2部の混合物243.8部を2時間かけて滴下仕込みした。同時に、2%過硫酸アンモニウム水溶液25部を2時間15分かけて滴下仕込みした。
その結果、滴下1時間20分後に重合物全体が増粘ゲル状になり、合成を中止した。
尚、合成例1〜3及び比較合成例1〜5の単量体組成、連鎖移動剤種、乳化剤種、ポリマー分散物の性状などを図1にまとめた。
【0054】
そこで、セルロースパルプから抄造した基紙上にインク受容層又は親水性ポリマー層を下塗り塗工した後、この下塗り塗工基紙に上記合成例1〜3及び比較合成例1、2、4で得られた各インク透過性ポリマー分散物を積層状に塗工し、乾燥し、熱カレンダー処理を施すことによりインクジェット用記録紙を製造するとともに、各記録紙について、白紙光沢性、インク吸収性、表面剥離性、印字濃度の各種試験を実施した。但し、以下に使用する「部」、「%」は特に限定しない限り、「絶乾重量部」、「絶乾重量%」を表す。
【0055】
《実施例1》
(1)基紙の抄造
LBKPパルプ(CFS:450ml)100部に対して、軽質炭酸カルシウム15部、中性ロジンサイズ0.4部、カチオン性ポリアクリルアミド(歩留まり剤)0.03部、カチオンデンプン0.5部、硫酸バンド1.0部を添加・調製した後、自動抄紙機を用いて坪量75g/m2の基紙を抄造した。
(2)インク受容層の塗工
微粒シリカ(ファインシールX37B;トクヤマ社製、二次凝集平均粒子径3.7μm、比表面積277m3/g)100部、ポリビニルアルコール(PVA117;クラレ社製)60部、カチオン性染料定着剤(CP−4;ハリマ化成社製)20部を用いて、顔料と親水性バインダよりなる塗料組成物(固形分13%)を調製し、基紙上にこの塗料組成物をバーコーターで乾燥塗工量6g/m2になるように塗工し、乾燥した後、室温で線圧20kg/cmの条件でカレンダー処理を行った。
(3)インク透過性ポリマー分散物の塗工
前記合成例1のインク透過性ポリマー分散物97部と離型剤としてラウリルリン酸エステルカリウム塩3部を混合し、固形分20%に調整した塗工液を調製し、この塗工液を上記インク受容層が形成された基紙上に、バーコーターを用いて乾燥塗工量0.7g/m2になるように塗工した。
この塗工紙を乾燥した後、ミニスーパーカレンダーでロール温度50℃、線圧100kg/cmの条件で2回通しを行って、インクジェット用記録紙を得た。
【0056】
《実施例2》
(1)インク受容層の塗工
微粒炭酸カルシウム(Brilliant−15;白石工業社製、平均粒径0.15μm)100部、カチオン変性デンプン(Cato102;日本エヌエスシー社製)30部、ポリビニルアルコール(PVA117;クラレ社製)30部、カチオン性染料定着剤(ハリコートCP-4;ハリマ化成社製)15部を用いて、顔料と親水性バインダよりなる塗料組成物(固形分12%)を調製し、この塗料組成物を上記実施例1と同じ基紙上にバーコーターで乾燥塗工量6g/m2になるように塗工し、乾燥した後、室温、線圧20kg/cmでカレンダー処理を行った。
【0057】
(2)インク透過性ポリマー分散物の塗工
前記合成例2のインク透過性ポリマー97部と、離型剤としてステアリン酸カルシウムエマルション(ノプコートC−104;サンノプコ社製)3部を混合し、固形分20%にした塗工液を調製し、この塗工液をインク受容層が形成された基紙上に、バーコーターを用いて乾燥塗工量1.2g/m2になるように塗工した。
この塗工紙を乾燥した後、ミニスーパーカレンダーによりロール温度50℃、線圧100kg/cmで1回通しを行って、インクジェット用記録紙を得た。
【0058】
《実施例3》
上記実施例1を基本としながら、前記合成例1を合成例3のインク透過性ポリマー分散物に変更し、それ以外は実施例1と同様の条件で製造して、インクジェット用記録紙を得た。
【0059】
《実施例4》
(1)親水性ポリマーの塗工
上記実施例1の基紙にポリビニルアルコール(PVA117;クラレ社製)の固形分3%水溶液をバーコーターで乾燥塗工量0.7g/m2になるように塗工し、乾燥した。
(2)インク透過性ポリマーの塗工
前記合成例1のインク透過性ポリマー97部と離型剤としてラウリルリン酸エステルカリウム塩3部を混合し、固形分20%にした塗工液を調製した。そして、この塗工液を上記親水性ポリマーが塗工された基紙に、バーコーターを用いて乾燥塗工量0.8g/m2になるよう塗工した。
この塗工紙を乾燥した後、ミニスーパーカレンダーによりロール温度50℃、線圧50kg/cmで1回通しを行って、インクジェット用記録紙を得た。
【0060】
《実施例5》
(1)親水性ポリマーの塗工
上記実施例1の基紙にカチオン性ポリアクリレート分散物(ハリコートAE−4;ハリマ化成社製)90部、ポリエチレンオキシド(アルコックスR−400;明成化学工業社製)10部を用いて固形分5%の塗工液を調製し、この塗工液をバーコーターで乾燥塗工量0.7g/m2になるように塗工し、乾燥した。
(2)インク透過性ポリマーの塗工
前記合成例3のインク透過性ポリマー分散物を希釈し、固形分15%にした塗工液を調製した。そして、この塗工液を親水性ポリマーが塗工された基紙に、バーコーターを用いて乾燥塗工量1.0g/m2になるように塗工した。
この塗工紙を乾燥した後、ミニスーパーカレンダーによりロール温度50℃、線圧50kg/cmで2回通しを行って、インクジェット用記録紙を得た。
【0061】
《比較例1》
上記実施例1を基本としながら、合成例1を比較合成例1のポリマー分散物に変更し、それ以外は実施例1と同様の条件で製造して、基紙上にインク受容層とポリマー分散層を積層したインクジェット用記録紙を得た。
【0062】
《比較例2》
上記実施例1を基本としながら、合成例1を比較合成例2のポリマー分散物に変更し、それ以外は実施例1と同様の条件で製造して、インク受容層とポリマー分散層を積層したインクジェット用記録紙を得た。
【0063】
《比較例3》
上記実施例4を基本としながら、合成例1を比較合成例2のインク透過性ポリマーに変更し、それ以外は実施例4と同様の条件で製造して、親水性ポリマー塗工層とインク透過性ポリマー層を積層したインクジェット用記録紙を得た。
【0064】
《比較例4》
上記実施例1を基本としながら、合成例1を比較合成例4のインク透過性ポリマーに変更し、それ以外は実施例1と同様の条件で製造して、インク受容層とインク透過性ポリマー層を積層したインクジェット用記録紙を得た。
【0065】
《比較例5》
上記実施例1の基紙にポリビニルアルコール(PVA117;クラレ社製)の固形分3%水溶液をバーコーターで乾燥塗工量1.0g/m2になるように塗工した。
この塗工紙を乾燥した後、ミニスーパーカレンダーによりロール温度50℃、線圧100kg/cmで1回通しを行って、親水性ポリマー塗工層のみを有するインクジェット用記録紙を得た。
【0066】
《比較例6》
市販のインクジェット高品位専用紙(HR−101;キヤノン社製)をそのまま試験に供した。
【0067】
《比較例7》
市販のPPC・インクジェット共用紙(キヤノン社製)をそのまま試験に供した。
【0068】
《インクジェット用記録紙の各種試験例》
前述したように、上記実施例1〜5及び比較例1〜7の各インクジェット用記録紙について、白紙光沢、インク吸収性、表面剥離性、印字濃度の各種試験を行った。
(1)白紙光沢
JIS P−8142(75°反射法)に準拠して、鏡面光沢度測定装置を用いて各記録紙の表面を測定した。
(2)インク吸収性
各記録紙に市販のインクジェットプリンター(BJF−600;キヤノン社製)を用いて印字し、インクの吸収性、境界滲みの有無を目視観察した。その評価基準は次の通りである。
○:PPC・インクジェット共用紙と同程度のインク吸収スピードで、境界滲みも殆どなかった。
◇:PPC・インクジェット共用紙よりインク吸収性がやや遅く、境界滲みは僅かであった。
△:PPC・インクジェット共用紙よりインク吸収性が遅く、境界滲みが少しあった。
×:PPC・インクジェット共用紙よりインク吸収性が大幅に遅く、境界滲みが多かった。
【0069】
(3)表面剥離性
各記録紙の上にセロテープを貼り付けた後に剥離し、塗工層の剥離の有無を観察した。その評価基準は次の通りである。
○:塗工層は剥離せず。
×:塗工層の剥離が見られた。
(4)印字濃度
市販のインクジェットプリンター(BJF−600;キヤノン社製)を用いて各記録紙に印字し、黒とマゼンタのベタ印字部のマクベス濃度(マクベスRD−920)を測定した。
【0070】
図2はその試験結果である。
(1)光沢性とインク吸収性
インク受容層/インク透過性ポリマー層の積層型、或は、親水性ポリマー塗工層/インク透過性ポリマー層の積層型の記録紙である実施例1〜5では、白紙光沢は42〜60%の高水準にあり、インク吸収性も吸収速度やインク滲みの点で実用水準以上を示して、光沢性とインク吸収性を有効に両立できることが確認できた。ちなみに、市販キャストコート紙では75%以上の白紙光沢があるが、市販のインクジェット専用紙やPPC共用紙では4〜5%程度の白紙光沢しかなく、これらの専用紙又は共用紙の水準に比べると、実施例1〜5は優れた光沢性を具備していることが判る。
【0071】
これに対して、インク受容層/ポリマー分散層の積層型記録紙であり、ポリマー分散層が、連鎖移動剤なしの乳化重合で得られたアクリルアミドを含まない共重合スチレン・アクリル系ポリマーである比較例1〜2(比較例1は非反応性乳化剤、比較例2は反応性乳化剤を夫々使用)では、白色光沢は33〜24%であったが、インク吸収速度が遅く、インクの境界滲みも少しあった。
また、親水性ポリマー層/ポリマー分散層の積層型記録紙であり、ポリマー分散層が、連鎖移動剤なしの乳化重合で得られたアクリルアミドを含まない共重合スチレン・アクリル系ポリマーである比較例3では、白色光沢は27%であり、インク吸収速度はきわめて遅く、インクの境界滲みも多かった。
さらに、インク受容層/インク透過性ポリマー層の積層型であり、インク透過性ポリマーがアクリルアミドを20%の高率で含有し、水溶性連鎖移動剤を使用した乳化重合で得られた共重合スチレン・アクリル系ポリマーである比較例4では、白色光沢は46%であったが、インク吸収速度はきわめて遅く、インクの境界滲みも多かった。
一方、親水性ポリマー塗工層だけを設けた比較例5ではインク吸収性に劣り、市販のインクジェット専用紙(比較例6)やPPC・インクジェット共用紙(比較例7)では光沢性に劣った。
【0072】
(2)表面剥離性と印字濃度
実施例1〜5では、表面剥離性は良好であり、印字濃度も黒、マゼンタ共に実用水準以上を示した。ちなみに、例えば、黒の印字濃度は概ね1.2以上であれば実用水準である。
これに対して、比較例1〜7では、表面剥離性に劣る例があり、黒の印字濃度も概して実施例1〜5より低かった。
【0073】
(3)総合評価
実施例1〜5と比較例1〜3を対比すると、インクジェット用記録紙の光沢性とインク吸収性を両立される点で、スチレン・アクリル系ポリマーに単量体成分としてアクリルアミドを含むことの優位性が確認できる。また、比較例1では、非反応性乳化剤を使用した点もインク吸収性の低減に影響しているものと思われる。
さらに、比較例4によると、上記アクリルアミドの含有率が多過ぎる場合、インク吸収性を低減させる弊害があることが判る。
一方、冒述の先行技術1に類した前記比較合成例3によると、アクリルアミド10%、スチレン50%、メタクリル酸メチル30%、メタクリル酸エチル5%、メタクリル酸5%を単量体組成として、水溶性連鎖移動剤なしで乳化重合すると、反応途中に増粘ゲル状を呈して、スチレン・アクリル系ポリマー分散物自体が得られないことから、反応速度の速いアクリルアミドが存在する乳化重合に際しては、連鎖移動剤の存在が重要であることが判る。
また、前記比較合成例4によると、スチレン・アクリル系ポリマー分散物の乳化重合に際して、連鎖移動剤の種類を油溶性にすると、上記比較合成例3と同様に増粘を起こし、ポリマー分散物自体が得られないことから、連鎖移動剤の種類を水溶性にすることの重要性が認められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】合成例1〜3及び比較合成例1〜5の各インク透過性ポリマー分散物の単量体組成、連鎖移動剤種、乳化剤種、ポリマー分散物の性状などをまとめた図表である。
【図2】実施例1〜5及び比較例1〜7の各インクジェット用記録紙の白色光沢、インク吸収性、表面剥離性、印字濃度の各種試験結果を示す図表である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention provides a glossy recording paper for inkjet, and a method for producing the same, which can have both excellent glossiness and ink absorptivity (printability).
[0002]
BACKGROUND OF THE INVENTION
Conventionally, the following are known as inkjet recording paper.
(a) A material in which starch or the like and a surface sizing agent are mixed with a general paper mainly composed of pulp or a cationic agent is applied.
(b) A base paper such as general fine paper provided with an ink absorbing layer using a porous pigment.
(c) A synthetic resin film or a film and paper laminated with an ink absorbing hydrophilic resin or porous pigment ink absorbing layer.
[0003]
In recent years, with the increase in recording color or printing of photographic images (that is, printing with a subtle halftone), more advanced characteristics are required even for inkjet recording media, and in particular, surface gloss is high. The demand for recording media is increasing.
However, in the recording papers shown in the above (a) to (c), the surface of the paper is an ink-absorbing porous surface, so that incident light is scattered on the surface with many voids, which is totally glossy. Only a matte surface with no surface can be obtained.
[0004]
[Prior art]
Therefore, the following are examples of conventional technologies for inkjet recording paper for the purpose of imparting gloss.
(1) A synthetic resin film coated with a hydrophilic resin.
(2) As shown in JP-A-63-265680, JP-A-2-113986, JP-A-6-305237, etc., a specially formulated pigment and binder coating solution is applied to fine paper Then, while this coating solution is in a wet state, it is applied to a heated dryer mirror surface and dried, and the smoothness of the mirror surface is copied onto the surface of the coating layer.
[0005]
(3) Inkjet recording paper produced by thermal calendering, as shown in JP-A-11-48604 and JP-A-11-268405, in which a coating layer containing fine particles of white pigment or pigment silica is provided as the uppermost layer.
Since these conventional technologies are systems in which a mirror surface finish is performed by pressure-bonding to a cast drum, or a thermal calendar and a cast coating process are used in combination (for example, refer to the respective embodiments 1), It is essentially cast coated paper. This cast-coated paper is generally used for obtaining the highest gloss in offset printing and gravure printing using oil-based ink.
[0006]
(4) As shown in JP-A-7-101142, a glossy layer comprising colloidal fine particles such as silica, alumina fine particles, polystyrene, styrene-butadiene copolymer, acrylic ester-methacrylic ester copolymer and latex. Is a recording paper that is manufactured by thermal calendering.
[0007]
(5) As shown in JP-A-7-25134 and JP-A-7-47761, an ink receiving layer containing thermoplastic fine particles or thermoplastic multilayer fine particles is provided on the outermost layer of the recording paper, and these particles A recording paper in which the ink absorptivity is adjusted by partial fusing. Also, as shown in JP-A-7-25135, a recording paper in which particles are cross-linked with a cross-linking agent or an electron beam after forming a coating layer of fine particles having a functional group on the outermost layer of the recording paper.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
However, the film using the film shown in (1) above cannot be reused like paper and cannot cope with future environmental problems.
The above (2) high quality paper etc. provided with an ink absorbing layer by the cast coating method can provide high gloss, but on the other hand, because it is a smooth, dense and thick surface layer, it can be used for printing with oil-based ink. Is applicable to ink-jet printing based on water-based inks, the surface layer tends to be blocked by the thickness of the surface layer and the water-based ink tends to be absorbed slowly. By the way, in inkjet printing, if the recording paper does not absorb the water-based ink ejected from the nozzles at high speed without delay, ink bleeding and image defects will occur. It is an important requirement.
Further, since the mirror surface dryer is dried while copying the smoothness of the mirror surface onto the surface of the coating layer, the drying speed cannot be increased, the productivity is poor, and the cost is high.
On the other hand, the above recording paper (3) cannot avoid these problems.
[0009]
In the recording paper of the above (4), if the ratio of the inorganic colloidal fine particles is large, the hydrophilicity is high, so that the printing is liable to occur. Conversely, when the ratio of the binder such as latex is increased, the water-based inkjet ink is changed to the binder. Absorption speed that passes through the film is slow, and troubles such as print stains and full color boundary bleeding are likely to occur.
[0010]
In the partially fused recording paper described in (5) above, it is necessary to adjust the drying conditions within a narrow temperature range in order to partially fuse the fine particles. Under actual drying conditions, the temperature distribution of the drying device necessarily occurs. It is very difficult to produce a recording paper having a certain ink absorbability.
Further, with the cross-linking type recording paper (5), the post-cross-linking process tends to be complicated. Incidentally, all the recording papers of (5) are formed with an ink receiving layer by interconnecting fine particles of multilayer structure, and the object of the invention is water resistance, ink drying property, dot reproducibility, print sharpness, etc. Therefore, it is not possible to improve the gloss of the recording paper.
[0011]
On the other hand, as a method for imparting gloss to an ink jet recording medium, it is conceivable to simply pass the paper through a roll under pressure or temperature by a super calender or gloss calender method. In this method, the surface is smoothed. As a result, even if the gloss is improved, the voids in the coating layer are reduced and the ink absorptivity is slowed. Conversely, if a fast ink absorptivity is to be ensured, the voids increase and the gloss is lowered.
For the above reasons, it has been extremely difficult to achieve both ink absorbency and glossiness of recording paper by a method other than cast coating.
An object of the present invention is to produce an ink jet recording paper that can achieve both glossiness and ink absorptivity without using a cast coating method.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
The present applicant has previously polymerized monomers such as styrene and / or methyl methacrylate in the presence of an anionic emulsifier in JP-A-4-272297 (hereinafter referred to as Prior Art 1). A paper emulsion finishing agent with a copolymer emulsion having a glass transition temperature of 80 ° C. or higher was proposed.
However, as can be seen from the fact that the processing agent of Prior Art 1 uses an oleophilic styrene butadiene rubber latex or the like in the base paper undercoat coating liquid (see paragraph 42 of the same publication), offset printing, etc. It is suitable for high-gloss printing with oil-based inks, and when applied to water-based inks for inkjet printing, the hydrophobicity is too strong, resulting in slow ink absorption, and may cause print stains and full-color border bleeding .
[0013]
The inventors have
[0014]
That is, according to the present invention, an ink receiving layer mainly composed of a pigment composed of fine silica and / or fine calcium carbonate having an average particle size of 0.5 μm or less and a hydrophilic binder is provided on the base paper, and the outermost layer of the base paper is provided. An ink jet recording paper coated with an ink permeable polymer dispersion, dried and subjected to a heat calendar finish,
The above ink permeable polymer dispersion contains (meth) acrylamide as a monomer component. At a content of 2 to 15% by weight A glossy recording paper for inkjet, which is a styrene / acrylic polymer dispersion copolymerized under the above conditions.
[0015]
The
The above ink permeable polymer dispersion contains (meth) acrylamide as a monomer component. At a content of 2 to 15% by weight A glossy recording paper for inkjet, which is a styrene / acrylic polymer dispersion copolymerized under the above conditions.
[0016]
In the
[0017]
[0019]
(a) (Meth)
(b) Styrene 35-60% by weight
(c) Methyl methacrylate 30-60% by weight
(d) Other
It is a glossy recording paper for inkjet, characterized by being an emulsion polymer of the above.
[0020]
[0021]
[0022]
[0023]
[0024]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention provides an ink receiving layer or hydrophilic polymer coating layer on the base paper that serves as a cushion for receiving ink and smoothing the surface of the base paper with fine irregularities. An ink jet recording paper in which a polymer dispersion is laminated.
As the base paper of the recording paper, general acid paper, neutral paper, synthetic paper, etc., mainly cellulose pulp such as chemical pulp, mechanical pulp, or waste paper pulp can be used. From the standpoint of adjusting the properties, inorganic and organic fillers can be optionally contained.
In addition, rosin-based, alkyl ketene dimer-based, alkenyl succinic anhydrides, together with polyacrylamide and starch-based paper strength enhancers, to adjust the strength of the base paper or the ink absorbency and coating liquid absorbency. It is desirable to use various sizing agents such as a cationic polymer and a cationic polymer.
[0025]
Furthermore, in the production of base paper, surface sizing agents such as anionic, nonionic, and cationic polymers are used together with starch, polyvinyl alcohol, and polyacrylamide surface paper strength agents, as in the case of ordinary fine paper and coated base paper. The surface strength and sizing degree can be adjusted in advance by a coating machine such as a size press or a gate roll coater.
[0026]
In the recording paper of the
As the pigment, fine silica and / or fine calcium carbonate having an average particle size of 0.5 μm or less are used.
As the fine silica, generally used synthetic silica can be used. Typically, the secondary particle diameter is 1.5 to 5 μm, and the BET specific surface area is 200 to 500 m. 2 / G of silica is preferred.
As the fine calcium carbonate, cubic synthetic calcium carbonate having an average particle size of 0.07 to 0.5 μm is preferable.
The ink-permeable polymer layer of the present invention is preferably applied very thinly. For this reason, if the particle diameter of the fine silica or calcium carbonate is large, the ink absorbability increases, but on the other hand, it serves as an undercoat ink receiving layer. When an ink-permeable polymer layer with a small coating amount is laminated due to a decrease in surface smoothness, the uneven shape of the undercoat layer reaches this outermost layer, and there is a risk that the gloss will not be improved.
[0027]
Examples of the hydrophilic binder for binding the pigment include polyvinyl alcohols such as polyvinyl alcohol, cation-modified polyvinyl alcohol and silyl-modified polyvinyl alcohol, modified starches, polyvinyl pyrrolidone, casein, cellulose derivatives such as carboxymethylcellulose and methylcellulose. Can be mentioned. Also, the binder is hydrophilic, and naturally oleophilic binders such as styrene butadiene rubber latex are excluded.
However, a styrene / butadiene copolymer emulsion, an acrylic copolymer emulsion, or an ethylene / vinyl acetate copolymer emulsion may be used in combination for adjusting the hydrophilicity.
In addition to the pigment and the hydrophilic binder, the ink-receiving layer may contain a cationic compound in order to improve printing water resistance. Moreover, you may mix | blend well-known additives, such as a pigment dispersant, a thickener, an antifoamer, a penetrating agent, a fluorescent white agent, a ultraviolet absorber, and an antiseptic | preservative, as needed.
[0028]
The coating method for the ink receiving layer is described as follows. A paint containing a pigment and a hydrophilic binder, and a paint containing a hydrophobic binder or a cationic compound as necessary are generally solid. After adjusting the partial concentration to 5 to 50% by weight, the dry weight on the base paper is 1 to 15 g / m. 2 Degree, preferably 2-10 g / m 2 It is applied under the condition of the degree.
Coating is performed using a blade coater, a roll coater, an air knife coater, a bar coater, and other various known coating machines. As needed, after single-sided coating or double-sided coating, it is dried. Furthermore, if necessary, smoothing processing can be performed using a calendar device such as a super calendar or a soft calendar.
[0029]
On the other hand, as described above, the hydrophilic polymer of the recording paper of the second aspect of the invention first serves to receive ink. Second, if only the ink-permeable polymer layer with a small coating amount is applied on the base paper, the fine irregularities on the surface of the base paper may reach the outermost layer. This hydrophilic polymer layer has the role of a cushion for smoothing the paper surface.
The hydrophilic polymer coating layer includes at least one polymer selected from the group consisting of polyvinyl alcohol, polyvinyl pyrrolidone, polyethylene oxide, cationic polyacrylamide, water-soluble cationic polyacrylate, and cationic polyacrylate dispersion. Can be used. If necessary, a cationic compound can be added to the hydrophilic polymer coating layer for printing water resistance.
The hydrophilic polymer coating solution is adjusted to a solid content concentration of 1 to 20% by weight and 0.5 to 2 g / m per side on the base paper. 2 It is better to apply with a dry weight of.
If the coating amount of the hydrophilic polymer is small, there is a risk that the gloss will be little improved, or the adhesion of the ink permeable polymer dispersion in the outermost layer will be weak and peel off.
On the other hand, if the coating amount is too large, the ink absorbability is delayed, and there is a risk of image smearing and full color boundary bleeding.
Coating is performed using a roll coater, bar coater, and other various coating machines, but it can also be applied with general on-machine coating machines such as size presses and gate roll coating machines. Dried. Normally, double-sided coating is used, but single-sided coating may be performed as necessary.
Various additives that can be blended in the ink receiving layer may be appropriately added to the water-soluble polymer layer.
[0030]
In the ink jet recording paper of the present invention, the ink-permeable polymer dispersion coated on the outermost layer is an emulsion polymer containing 2 to 15% by weight of (meth) acrylamide as a monomer component. And Preferably, the monomer component is an emulsion polymer having the following content (
(a) (Meth)
(b) Styrene 35-60% by weight
(c) Methyl methacrylate 30-60% by weight
(d) Other
However, the contents shown in the above (a) to (d) represent the range of the charged amount that each compound can individually take, and in the actual copolymerization reaction, the total of the compounds of (a) to (d) Each content of (a)-(d) is adjusted suitably so that content may be 100 weight%.
Further, (meth) acrylamide is a concept including both acrylamide and methacrylamide.
[0031]
When the amount of (meth) acrylamide is less than 2% by weight, the gloss improvement effect is reduced, and when it is 15% by weight or more, the ink absorbency is reduced, or the viscosity of the ink-permeable polymer dispersion becomes too high and the coating property is lowered. There is a fear.
Further, in the styrene and methyl methacrylate, if the amount of styrene is too much, the ink absorbability is lowered, and if the amount is too small, the gloss improvement effect may be reduced. If the amount of methyl methacrylate is too large, the gloss improving effect is decreased, and if it is small, the ink absorbability is decreased, and the peelability from the roll after the thermal calendar treatment may be decreased.
That is, in the ink permeable polymer dispersion, the balance between ink absorbency and gloss improvement is adjusted by the combined content of styrene and methyl methacrylate or the content of acrylamide. The amount ratio naturally has a preferred range.
[0032]
Examples of the other ethylenic monomers described above include acrylic esters such as methyl acrylate, ethyl acrylate, isopropyl acrylate, isobutyl acrylate, tertiary butyl acrylate, ethyl methacrylate, isopropyl methacrylate, and methacrylic acid. Methacrylic acid esters such as isobutyl and tertiary butyl methacrylate, carboxyl group-containing monomers such as acrylic acid, methacrylic acid, itaconic acid and maleic acid, sulfonic acid group-containing monomers such as sodium styrenesulfonate, α- Examples thereof include styrene derivatives such as methylstyrene.
These monomers can be copolymerized to such an extent that the ink permeability is not impaired. However, the use of a crosslinkable monomer is not preferred because the film becomes too hard due to crosslinking, and deformation such as shrinkage may occur on the particle surface, resulting in a decrease in gloss.
[0033]
Further, the copolymerized styrene / acrylic polymer dispersion containing (meth) acrylamide has a high reaction rate of acrylamide, and in order to control this, a water-soluble chain transfer agent is used in emulsion polymerization as shown in the
As the water-soluble chain transfer agent, thioglycolic acid, thioglycerol, ethylene glycol dithioglycolate, sodium allyl sulfonate, or a compound having a similar structure can be used.
When a polymerization reaction is carried out without a water-soluble chain transfer agent, the molecular weight of the water-soluble monomer on the particle surface becomes too high due to the high reaction rate of acrylamide as described above, resulting in a high viscosity or gel state. There is a problem. When a water-soluble chain transfer agent is used, a low-viscosity polymer dispersion can be prepared, so that the workability of the coating liquid is good and a uniform coating layer can be formed. Further, when an oil-soluble chain transfer agent is used, there are the same harmful effects as those without the water-soluble chain transfer agent.
[0034]
Furthermore, the copolymerized styrene / acrylic polymer dispersion containing (meth) acrylamide is
Examples of anionic reactive emulsifiers include allyl nonylphenol polyethylene oxide adduct ammonium sulfate (Aqualon HS, BC series; manufactured by Daiichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd.), nonylphenol propylene oxide adduct propenyl polyethylene oxide adduct ammonium sulfate (Adekalysoap SE series; Asahi Denka Kogyo Co., Ltd.) and other similar acrylic ester group-containing reactive emulsifiers (for example, Latemulu S series; manufactured by Kao Corporation).
[0035]
Copolymerized styrene / acrylic polymer particles containing (meth) acrylamide, which is an emulsion polymer, have a high secondary glass transition temperature, but when emulsion polymerization is performed using a reactive emulsifier, the temperature and pressure at which the polymer particles are not fused. Even when coated through a roll of the material, strong adhesion between particles, which is thought to be due to the adhesion between the emulsifier resins that are copolymerized and adhered to the particle surface, occurs, and particle peeling is effectively prevented. There is an effect. In this case, the polymer particles are arranged in a close-packed state while maintaining the voids between the particles by adhesion of only a part of the surface, so that they have excellent white paper gloss due to regular light reflection and high ink absorption. It can also have sex.
On the other hand, in general polymer particles using other non-reactive emulsifiers, the particles cannot be adhered unless high-temperature roll treatment is performed so as to melt and adhere. In addition, precise temperature control is required to fuse only a part. However, in an actual dryer or heating roll, the temperature distribution inevitably occurs, so it is practically difficult to achieve a certain degree of fusion.
Moreover, under temperature conditions that do not cause fusing, the emulsifier is only adsorbed to the particle surface with a weak force, and the strength of the emulsifier is also weak. End up.
[0036]
Emulsion polymerization of copolymerized styrene / acrylic polymer dispersions containing (meth) acrylamide is basically persulfates such as ammonium persulfate, potassium persulfate, sodium persulfate, redox initiators, or azo initiators. In the presence of a water-soluble polymerization initiator and an emulsifier. Preferably, it is carried out by a dropping emulsion polymerization method in which a water-soluble initiator and a monomer mixture are separately dropped and polymerized in a heated aqueous medium to which a water-soluble chain transfer agent and a reactive emulsifier are added.
However, the batch emulsion polymerization method in which the monomer mixture is batch-mixed in the presence of a water-soluble chain transfer agent and a reactive emulsifier in an aqueous medium and heated, and then the above-mentioned water-soluble polymerization initiator is added. Needless to say, polymerization may be performed by a known emulsion polymerization method or the like.
The polymer dispersion obtained by emulsion polymerization can be mixed with a pH adjuster such as aqueous ammonia, an antifoaming agent, a preservative, and other additives as necessary.
[0037]
[0038]
In order to produce glossy recording paper for ink jet using the above ink permeable polymer dispersion, as shown in the
Next, an emulsion polymer of a copolymerized styrene / acrylic polymer containing (meth) acrylamide, or a release agent such as a calcium stearate emulsion, a lauryl phosphate salt aqueous dispersion, or a polyethylene wax emulsion, if necessary. A liquid mixed at a ratio of 10% by weight (based on solid content) is diluted to a concentration of 10 to 30% by weight, and this diluted liquid is applied to the surface of the primer paper or hydrophilic polymer-coated paper. .
[0039]
The dilution liquid is applied by using a coating machine such as a blade coater, air knife coater, roll coater, bar coater, etc., and the coating amount per side is 0.3 to 2.0 g / m in solid content. 2 The coating is carried out under conditions of a certain degree and dried.
When applied uniformly, gloss is improved even if the coating amount is small, but 0.3 g / m 2 If the amount is less than about 1, a uniform polymer particle layer may not be formed. On the other hand, if the coating amount is too large, the ink absorptivity decreases.
Inventions 8-9 As shown in FIG. 3, the coated paper that has been dried is smooth-finished by a normal thermal calendar process such as a super calender or a soft calender, unlike the cast coating method that is mainly employed in the prior art. That is, the ink-jet glossy recording paper of the present invention can be obtained by passing paper between rolls to which pressure or temperature is applied (for example, paper is passed under a roll temperature of 60 ° C. or lower and high linear pressure).
[0040]
[Action]
In the ink-permeable polymer of the present invention, since the basic monomer component constituting the polymer is styrene and an acrylic monomer (for example, methyl methacrylate), it becomes non-film-forming polymer fine particles having an appropriate hardness, In addition, since water-soluble (meth) acrylamide is included in the monomer component, a leveling effect can be expected in the process of water loss from swelling during drying of the ink permeable layer. It can be estimated that the surfaces are uniformly arranged in a close-packed state.
On the outermost surface on which the regularly arranged fine particles are regularly arranged, a repetitive uneven layer of particles having a size much smaller than the wavelength of visible light of 400 to 700 nm is formed, so that the light is not scattered but reflected by parallel light. For this reason, it feels glossy while having a particulate surface.
Further, since the outermost ink permeable polymer dispersion layer is a hydrophilic layer containing (meth) acrylamide as a monomer component, it does not prevent the inkjet aqueous ink from penetrating into the voids between the particles.
[0041]
On the other hand, by using a water-soluble chain transfer agent in emulsion polymerization, it is possible to suppress the increase in the molecular weight of acrylamide having a high reaction rate, and to smoothly prepare fine particles of a styrene / acrylic polymer having an appropriate viscosity.
In addition, when a reactive emulsifier is used for the polymerization, the outermost particle surface and the space between the particles are covered with a styrene / acrylic polymer layer containing acrylamide and a stronger emulsifier chain. By heating and linear pressure, it is possible to firmly adhere to a part of the particle surface and to form a strong fine particle dispersion layer in which particles are not peeled off by rubbing by hand.
[0042]
【The invention's effect】
(1) The ink jet recording paper of the present invention has a glossiness of 30% or more that could not be achieved by any method other than the cast coat method, and a smooth ink absorbability that could not be easily achieved with cast coat paper. It can be compatible.
That is, as shown in a test example to be described later, the gloss level of the recording paper of the present invention is considerably higher than that of commercially available exclusive inkjet paper and PPC / inkjet paper, and the image density is also high. It has excellent characteristics.
In addition, the recording paper of the present invention is a paper finished by a thermal calendering method, and unlike the above-described prior art cast-coated paper, the gap between the fine particles is crushed by pressure bonding to the mirror surface, and the ink absorbability is slow. This is suitable for ink jet recording papers that require rapid ink absorbency and has high production efficiency.
[0043]
(2) In the
[0044]
【Example】
Hereinafter, an example of producing an ink-permeable polymer dispersion and an example of producing an ink-jet glossy recording paper will be sequentially described, and various test examples such as white gloss and ink absorbability of the obtained recording paper will be described.
Further, “parts” and “%” shown in Examples and Test Examples all mean “parts by weight” and “% by weight”.
It should be noted that the present invention is not limited to the following examples and test examples, and can be arbitrarily modified within the scope of the technical idea of the present invention.
[0045]
<< Synthesis Example of Ink Permeable Polymer Dispersion >>
Therefore, first, Synthesis Examples 1 to 3 and Comparative Synthesis of Copolymerized Styrene / Acrylic Polymers Containing Acrylamide Produced by Emulsion Polymerization Reaction Using Styrene, Methyl (meth) acrylate, and (Meth) acrylamide as Monomer Components Examples 1-5 are described.
Incidentally, among the synthesis examples 1 to 3 and comparative synthesis examples 1 to 5, synthesis examples 1 to 3 are examples in which the monomer species including acrylamide, the water-soluble chain transfer agent species, the reactive emulsifier species, and the like are changed. is there. Comparative Synthesis Example 1 does not use acrylamide and chain transfer agent, and uses non-reactive emulsifier, Comparative Synthesis Example 2 does not use acrylamide and chain transfer agent, and uses reactive emulsifier, Comparative Synthesis Example No. 3 does not use a chain transfer agent, the monomer species is similar to Comparative Example 3 described in
[0046]
(1) Synthesis example 1
In a reaction vessel equipped with a stirrer, a dropping tank and a thermometer, 300 g of water and allyl nonylphenol polyoxyethylene oxide (EO addition 10 mol) adduct ammonium sulfate as a reactive emulsifier (Aqualon HS-10; Daiichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd.) 9 parts), 26 parts of 50% acrylamide aqueous solution, and 1 part of thioglycolic acid as a water-soluble chain transfer agent were charged and mixed, then heated to 75 ° C. while blowing nitrogen gas, 145.6 parts of styrene, 244.4 parts of a mixture of 89.7 parts of methyl methacrylate, 10.4 parts of ethyl acrylate and 1.3 parts of acrylic acid was added dropwise over 2 hours. At the same time, 25 parts of a 2% aqueous solution of ammonium persulfate was added dropwise over 2 hours and 15 minutes.
Next, the polymerization was terminated by maintaining at 85 ° C. for 2 hours, and neutralized to pH 8.0 by adding ammonia water to obtain an ink-permeable polymer dispersion having a solid content concentration of 38% and a viscosity of 110 mPa · s.
[0047]
(2) Synthesis example 2
In a reaction vessel equipped with a stirrer, a dropping tank, and a thermometer, 300 g of water and ammonium sulfate propylene polyethylene oxide adduct propenyl polyethylene oxide adduct as a reactive emulsifier (Adekalysoap SE-10N; manufactured by Asahi Denka Kogyo Co., Ltd.) 6.5 Parts, 57.2 parts of a 50% acrylamide aqueous solution and 1.5 parts of thioglycerol as a water-soluble chain transfer agent were mixed and heated to 75 ° C. while blowing nitrogen gas. A mixture of 231.4 parts of 104 parts of methyl acid and 2.6 parts of acrylic acid was added dropwise over 2 hours. At the same time, 25 parts of a 2% aqueous solution of ammonium persulfate was added dropwise over 2 hours and 15 minutes.
Next, the polymerization was terminated by maintaining at 85 ° C. for 2 hours, and neutralized to pH 8.0 by adding ammonia water to obtain an ink-permeable polymer dispersion having a solid content concentration of 35% and a viscosity of 160 mPa · s.
[0048]
(3) Synthesis example 3
Based on Synthesis Example 1 above, 15.6 parts of 50% acrylamide, 117 parts of styrene, 133.9 parts of methyl methacrylate, 0 parts of ethyl acrylate, and 1.3 parts of acrylic acid were changed. The others were synthesized under the same conditions as in Synthesis Example 1 to obtain an ink-permeable polymer dispersion having a solid content concentration of 40% and a viscosity of 105 mPa · s.
[0049]
(4) Comparative synthesis example 1
In a reaction vessel equipped with a stirrer, a dropping tank and a thermometer, 300 g of water and 14 parts of 50% aqueous solution of disodium nonyldiphenyl ether disulfonate (Perex SS-H; manufactured by Kao Corporation) as a non-reactive emulsifier were mixed and mixed. The temperature was raised to 75 ° C. while blowing nitrogen gas, and 260 parts of a mixture of 176.8 parts of styrene, 75.4 parts of methyl methacrylate, and 7.8 parts of acrylic acid were added dropwise over 2 hours. At the same time, 25 parts of a 2% aqueous solution of ammonium persulfate was added dropwise over 2 hours and 15 minutes.
Next, the polymerization was terminated by maintaining at 85 ° C. for 2 hours, and neutralized to pH 8.0 by adding ammonia water to obtain a polymer dispersion having a solid content concentration of 40% and a viscosity of 30 mPa · s.
[0050]
(5) Comparative synthesis example 2
Based on the above Comparative Synthesis Example 1, instead of the non-reactive emulsifier, the reactive emulsifier allyl nonylphenol polyoxyethylene oxide (EO addition 10 mol) adduct ammonium sulfate (Aqualon HS-10; manufactured by Daiichi Kogyo Seiyaku) 9 parts, 156 parts of styrene, 98.8 parts of methyl methacrylate, 5.2 parts of acrylic acid, and the other conditions were synthesized under the same conditions as in Synthesis Example 4 above,
[0051]
(6) Comparative synthesis example 3
In a reaction vessel equipped with a stirrer, a dropping tank, and a thermometer, 300 g of water and ammonium sulfate propylene polyethylene oxide adduct propenyl polyethylene oxide adduct as a reactive emulsifier (Adekalysoap SE-10N; manufactured by Asahi Denka Kogyo Co., Ltd.) 6.5 And 52 parts of a 50% acrylamide aqueous solution were charged and mixed, and no water-soluble chain transfer agent was added.
Then, the temperature was raised to 75 ° C. while blowing nitrogen gas, and 234 parts of a mixture of 130 parts of styrene, 78 parts of methyl methacrylate, 13 parts of ethyl methacrylate, and 13 parts of methacrylic acid were added dropwise over 2 hours. At the same time, 25 parts of a 2% aqueous solution of ammonium persulfate was added dropwise over 2 hours and 15 minutes.
As a result, the whole polymer became a thickened gel after 1 hour and 40 minutes of dropping, and the synthesis was stopped.
[0052]
(7) Comparative synthesis example 4
In a reaction vessel equipped with a stirrer, a dropping tank and a thermometer, 370 g of water and allyl nonylphenol polyoxyethylene oxide (EO addition 10 mol) adduct ammonium sulfate (Aqualon HS-10; Daiichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd.) as a reactive emulsifier 6.3 parts, 50% acrylamide aqueous solution 72.8 parts, and 1.5 parts of thioglycerol as a water-soluble chain transfer agent were mixed and heated to 75 ° C. while blowing nitrogen gas. A mixture of 145.6 parts of .2 parts, methyl methacrylate 54.6 parts and acrylic acid 1.8 parts was added dropwise over 2 hours. At the same time, 18 parts of a 2% aqueous solution of ammonium persulfate was added dropwise over 2 hours and 15 minutes.
Next, the polymerization was terminated by maintaining at 85 ° C. for 2 hours, and neutralized to pH 8.0 by adding ammonia water to obtain an ink-permeable polymer dispersion having a solid content concentration of 22% and a viscosity of 370 mPa · s.
[0053]
(8) Comparative synthesis example 5
In a reaction vessel equipped with a stirrer, a dropping tank and a thermometer, 300 g of water, 8 parts of ammonium sulfate propylene polyethylene oxide adduct propenyl polyethylene oxide adduct as a reactive emulsifier (Adekalysoap SE-10N; manufactured by Asahi Denka Kogyo Co., Ltd.) 36.4 parts of a 50% acrylamide aqueous solution was charged and mixed, and no water-soluble chain transfer agent was added.
The temperature was raised to 75 ° C. while blowing nitrogen gas, and 243.8 parts of a mixture of 130 parts of styrene, 106.6 parts of methyl methacrylate, 5.2 parts of acrylic acid, and 2 parts of N-dodecyl mercaptan as an oil chain transfer agent. Was charged dropwise over 2 hours. At the same time, 25 parts of a 2% aqueous solution of ammonium persulfate was added dropwise over 2 hours and 15 minutes.
As a result, the whole polymer became a thickened gel after 1 hour and 20 minutes of dropping, and the synthesis was stopped.
The monomer compositions, chain transfer agent species, emulsifier species, and properties of polymer dispersions of Synthesis Examples 1 to 3 and Comparative Synthesis Examples 1 to 5 are summarized in FIG.
[0054]
Thus, after an ink-receiving layer or a hydrophilic polymer layer is undercoated on a base paper made from cellulose pulp, it is obtained in Synthetic Examples 1 to 3 and Comparative Synthetic Examples 1, 2, and 4 on this undercoated base paper. In addition, each ink-permeable polymer dispersion was coated in a layered form, dried, and subjected to thermal calendering to produce inkjet recording paper, and for each recording paper, blank paper glossiness, ink absorbency, surface peeling Various tests were conducted on the printability and print density. However, “parts” and “%” used below represent “absolute dry weight parts” and “absolute dry weight%” unless otherwise specified.
[0055]
Example 1
(1) Base paper making
100 parts of LBKP pulp (CFS: 450 ml), light calcium carbonate 15 parts, neutral rosin size 0.4 parts, cationic polyacrylamide (yield agent) 0.03 parts, cationic starch 0.5 parts, sulfate band After adding and preparing 1.0 part, the basis weight is 75 g / m using an automatic paper machine. 2 Paper was made.
(2) Coating of ink receiving layer
Fine silica (Fine seal X37B; manufactured by Tokuyama, secondary agglomerated average particle size 3.7 μm, specific surface area 277 m Three / G) A coating composition comprising a pigment and a hydrophilic binder using 100 parts, polyvinyl alcohol (PVA117; manufactured by Kuraray Co., Ltd.) 60 parts, and cationic dye fixing agent (CP-4; manufactured by Harima Kasei Co., Ltd.) (Solid content 13%), and the coating composition is dried on a base paper with a bar coater at a dry coating amount of 6 g / m. 2 After coating and drying, calendering was performed at room temperature under a linear pressure of 20 kg / cm.
(3) Coating of ink permeable polymer dispersion
97 parts of the ink-permeable polymer dispersion of Synthesis Example 1 and 3 parts of lauryl phosphate potassium salt as a release agent were mixed to prepare a coating liquid adjusted to a solid content of 20%. Using a bar coater on the base paper on which the ink receiving layer is formed, the dry coating amount is 0.7 g / m. 2 It was applied to become.
After the coated paper was dried, it was passed twice with a mini super calender under the conditions of a roll temperature of 50 ° C. and a linear pressure of 100 kg / cm to obtain an ink jet recording paper.
[0056]
Example 2
(1) Coating of ink receiving layer
Fine calcium carbonate (Brilliant-15; manufactured by Shiraishi Kogyo Co., Ltd., average particle size 0.15 μm) 100 parts, cationic modified starch (Cato102; manufactured by NSC Japan) 30 parts, polyvinyl alcohol (PVA117; manufactured by Kuraray Co., Ltd.) 30 parts, A coating composition (solid content 12%) comprising a pigment and a hydrophilic binder was prepared using 15 parts of a cationic dye fixing agent (Haricoat CP-4; manufactured by Harima Kasei Co., Ltd.). Dry coating amount 6g / m on the same base paper as 1 with a bar coater 2 After coating and drying, calendaring was performed at room temperature and a linear pressure of 20 kg / cm.
[0057]
(2) Coating of ink permeable polymer dispersion
97 parts of the ink-permeable polymer of Synthesis Example 2 and 3 parts of calcium stearate emulsion (Nopcoat C-104; manufactured by San Nopco) as a release agent were mixed to prepare a coating liquid having a solid content of 20%. Using a bar coater, apply a coating solution of 1.2 g / m on a base paper on which an ink receiving layer is formed. 2 It was applied to become.
The coated paper was dried and then passed once with a mini super calender at a roll temperature of 50 ° C. and a linear pressure of 100 kg / cm to obtain an ink jet recording paper.
[0058]
Example 3
Based on the above Example 1, the Synthesis Example 1 was changed to the ink-permeable polymer dispersion of Synthesis Example 3, and the others were produced under the same conditions as in Example 1 to obtain an ink jet recording paper. .
[0059]
Example 4
(1) Coating of hydrophilic polymer
A 3% solid solution of polyvinyl alcohol (PVA117; manufactured by Kuraray Co., Ltd.) is dried on the base paper of Example 1 with a bar coater at a coating amount of 0.7 g / m. 2 It was applied to become and dried.
(2) Ink permeable polymer coating
A coating liquid having a solid content of 20% was prepared by mixing 97 parts of the ink-permeable polymer of Synthesis Example 1 and 3 parts of lauryl phosphate potassium salt as a release agent. Then, the coating liquid was applied to the base paper coated with the hydrophilic polymer using a bar coater and the dry coating amount was 0.8 g / m. 2 It was coated to become.
The coated paper was dried and then passed once with a mini super calender at a roll temperature of 50 ° C. and a linear pressure of 50 kg / cm to obtain an ink jet recording paper.
[0060]
Example 5
(1) Coating of hydrophilic polymer
Using the base paper of Example 1 above, 90 parts of cationic polyacrylate dispersion (Haricoat AE-4; manufactured by Harima Chemicals) and 10 parts of polyethylene oxide (Alcox R-400; manufactured by Meisei Chemical Co., Ltd.) A 5% coating solution was prepared, and this coating solution was dried with a bar coater to a dry coating amount of 0.7 g / m. 2 It was applied to become and dried.
(2) Ink permeable polymer coating
A coating liquid having a solid content of 15% was prepared by diluting the ink-permeable polymer dispersion of Synthesis Example 3. Then, the coating liquid is applied to a base paper coated with a hydrophilic polymer using a bar coater and a dry coating amount of 1.0 g / m. 2 It was applied to become.
The coated paper was dried and then passed twice with a mini super calendar at a roll temperature of 50 ° C. and a linear pressure of 50 kg / cm to obtain an ink jet recording paper.
[0061]
<< Comparative Example 1 >>
Based on Example 1 above, Synthesis Example 1 was changed to the polymer dispersion of Comparative Synthesis Example 1, and the others were produced under the same conditions as in Example 1, and the ink receiving layer and the polymer dispersion layer were formed on the base paper. An ink jet recording paper having a laminated structure was obtained.
[0062]
<< Comparative Example 2 >>
Based on Example 1 above, Synthesis Example 1 was changed to the polymer dispersion of Comparative Synthesis Example 2, and the others were produced under the same conditions as in Example 1, and the ink receiving layer and the polymer dispersion layer were laminated. An ink jet recording paper was obtained.
[0063]
<< Comparative Example 3 >>
Based on Example 4 above, Synthesis Example 1 was changed to the ink-permeable polymer of Comparative Synthesis Example 2, and the others were produced under the same conditions as in Example 4 to produce the hydrophilic polymer coating layer and the ink transmission. Inkjet recording paper having an adhesive polymer layer laminated thereon was obtained.
[0064]
<< Comparative Example 4 >>
Based on Example 1 above, Synthesis Example 1 was changed to the ink-permeable polymer of Comparative Synthesis Example 4, and the others were produced under the same conditions as in Example 1, and the ink receiving layer and the ink-permeable polymer layer were produced. An ink jet recording paper having a laminated structure was obtained.
[0065]
<< Comparative Example 5 >>
A 3% solid content aqueous solution of polyvinyl alcohol (PVA117; manufactured by Kuraray Co., Ltd.) was dried on the base paper of Example 1 with a bar coater at a coating amount of 1.0 g / m. 2 It was applied to become.
The coated paper was dried and then passed once with a mini super calender at a roll temperature of 50 ° C. and a linear pressure of 100 kg / cm to obtain an ink jet recording paper having only a hydrophilic polymer coated layer.
[0066]
<< Comparative Example 6 >>
Commercially available inkjet high-quality paper (HR-101; manufactured by Canon Inc.) was used for the test as it was.
[0067]
<< Comparative Example 7 >>
Commercially available PPC / inkjet paper (manufactured by Canon Inc.) was used for the test as it was.
[0068]
<< Various test examples of inkjet recording paper >>
As described above, the ink jet recording papers of Examples 1 to 5 and Comparative Examples 1 to 7 were subjected to various tests on blank paper gloss, ink absorbability, surface peelability, and print density.
(1) Glossy white paper
In accordance with JIS P-8142 (75 ° reflection method), the surface of each recording paper was measured using a specular gloss measuring device.
(2) Ink absorption
Printing was performed on each recording paper using a commercially available ink jet printer (BJF-600; manufactured by Canon Inc.), and the ink absorbency and the presence or absence of boundary bleeding were visually observed. The evaluation criteria are as follows.
○: The ink absorption speed was comparable to that of the PPC / inkjet paper, and there was almost no boundary bleeding.
◇: The ink absorptivity was slightly slower than that of the PPC / inkjet paper, and the boundary bleeding was slight.
(Triangle | delta): The ink absorptivity was slower than PPC / inkjet co-paper, and there was a little border blur.
X: The ink absorptivity was much slower than that of the PPC / inkjet paper, and there was much boundary bleeding.
[0069]
(3) Surface peelability
A cellophane tape was applied on each recording paper and then peeled off, and the presence or absence of peeling of the coating layer was observed. The evaluation criteria are as follows.
○: The coating layer does not peel off.
X: Peeling of the coating layer was observed.
(4) Print density
Printing was performed on each recording paper using a commercially available ink jet printer (BJF-600; manufactured by Canon Inc.), and the Macbeth density (Macbeth RD-920) of the black and magenta solid print portion was measured.
[0070]
FIG. 2 shows the test results.
(1) Glossiness and ink absorption
In Examples 1 to 5 which are recording sheets of a laminated type of ink receiving layer / ink permeable polymer layer or laminated type of hydrophilic polymer coating layer / ink permeable polymer layer, the gloss of blank paper is 42 to 60%. The ink absorptivity was above the practical level in terms of absorption speed and ink bleeding, and it was confirmed that glossiness and ink absorptivity can both be effectively achieved. By the way, 75% or more of white paper gloss is available for commercial cast-coated paper, but 4% to 5% of white paper gloss is available for commercial inkjet special paper or PPC co-paper, compared to the level of these special paper or common paper. It can be seen that Examples 1 to 5 have excellent gloss.
[0071]
In contrast, this is a laminated recording paper of an ink receiving layer / polymer dispersion layer, and the polymer dispersion layer is a copolymerized styrene / acrylic polymer containing no acrylamide obtained by emulsion polymerization without a chain transfer agent. In Examples 1 and 2 (Comparative Example 1 uses a non-reactive emulsifier and Comparative Example 2 uses a reactive emulsifier, respectively), the white gloss was 33 to 24%, but the ink absorption rate was slow, and ink border bleeding was also observed. There was a little.
Comparative Example 3 is a laminated recording paper of hydrophilic polymer layer / polymer dispersion layer, and the polymer dispersion layer is a copolymerized styrene / acrylic polymer containing no acrylamide obtained by emulsion polymerization without a chain transfer agent. The white gloss was 27%, the ink absorption speed was very slow, and the ink boundary bleeding was also large.
Furthermore, it is a laminate type of ink receiving layer / ink permeable polymer layer, and the ink permeable polymer contains acrylamide at a high rate of 20% and is obtained by emulsion polymerization using a water-soluble chain transfer agent. In Comparative Example 4, which is an acrylic polymer, the white gloss was 46%, but the ink absorption speed was very slow and the ink boundary bleeding was also large.
On the other hand, Comparative Example 5 in which only the hydrophilic polymer coating layer was provided was inferior in ink absorptivity, and commercially available inkjet special paper (Comparative Example 6) and PPC / inkjet paper (Comparative Example 7) were inferior in gloss.
[0072]
(2) Surface peelability and print density
In Examples 1 to 5, the surface peelability was good, and the print densities of black and magenta were above the practical level. Incidentally, for example, if the black print density is about 1.2 or more, it is a practical level.
On the other hand, in Comparative Examples 1-7, there was an example inferior in surface peelability, and the black printing density was also generally lower than Examples 1-5.
[0073]
(3) Overall evaluation
Comparing Examples 1 to 5 and Comparative Examples 1 to 3, the styrene / acrylic polymer contains acrylamide as a monomer component in that the gloss and ink absorbability of the ink jet recording paper are compatible. Sex can be confirmed. Further, in Comparative Example 1, it seems that the point of using a non-reactive emulsifier also has an influence on the reduction of ink absorbency.
Furthermore, according to Comparative Example 4, it can be seen that when the content of acrylamide is too large, there is a detrimental effect on reducing ink absorbability.
On the other hand, according to the comparative synthesis example 3 similar to the
Further, according to Comparative Synthesis Example 4, in the emulsion polymerization of the styrene / acrylic polymer dispersion, when the type of chain transfer agent is oil-soluble, the viscosity increases as in the above Comparative Synthesis Example 3, and the polymer dispersion itself Therefore, the importance of making the type of chain transfer agent water-soluble is recognized.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a chart summarizing monomer compositions, chain transfer agent species, emulsifier species, polymer dispersion properties, and the like of each of the ink-permeable polymer dispersions of Synthesis Examples 1 to 3 and Comparative Synthesis Examples 1 to 5. .
FIG. 2 is a table showing various test results of white gloss, ink absorbability, surface peelability, and print density of each of the inkjet recording papers of Examples 1 to 5 and Comparative Examples 1 to 7.
Claims (9)
上記インク透過性ポリマー分散物が、単量体成分として2〜15重量%の含有量にて(メタ)アクリルアミドを含む条件で共重合反応させたスチレン・アクリル系ポリマー分散物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット用光沢記録紙。An ink receiving layer mainly composed of a pigment composed of fine silica and / or fine calcium carbonate having an average particle size of 0.5 μm or less and a hydrophilic binder are provided on a base paper, and an ink-permeable polymer dispersion is provided on the outermost layer of the base paper. It is an inkjet recording paper that has been coated, dried and heat calendered,
The ink permeable polymer dispersion is a styrene / acrylic polymer dispersion copolymerized under a condition containing (meth) acrylamide at a content of 2 to 15% by weight as a monomer component. The glossy recording paper for inkjet according to any one of claims 1 to 4.
上記インク透過性ポリマー分散物が、単量体成分として2〜15重量%の含有量にて(メタ)アクリルアミドを含む条件で共重合反応させたスチレン・アクリル系ポリマー分散物であることを特徴とするインクジェット用光沢記録紙。An ink jet recording paper in which a hydrophilic polymer layer is coated on a base paper, an ink permeable polymer dispersion is coated on the outermost layer of the base paper, and drying and thermal calendar finishing are performed.
The ink permeable polymer dispersion is a styrene / acrylic polymer dispersion copolymerized under a condition containing (meth) acrylamide at a content of 2 to 15% by weight as a monomer component. Glossy recording paper for inkjet.
(a)(メタ)アクリルアミド 2〜15重量%
(b)スチレン 35〜60重量%
(c)メタクリル酸メチル 30〜60重量%
(d)その他のエチレン性単量体 20重量%以下
の乳化重合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット用光沢記録紙。Styrene / acrylic polymer dispersion containing (meth) acrylamide
(a) (Meth) acrylamide 2 to 15% by weight
(b) Styrene 35-60% by weight
(c) Methyl methacrylate 30-60% by weight
(d) The glossy recording paper for inkjet according to any one of claims 1 to 4, which is an emulsion polymer of 20% by weight or less of another ethylenic monomer.
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