JP4309884B2 - 緑化盤及び緑地構造体 - Google Patents
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Description
この緑化基盤は、シラスを主材としてセメントを所要割合で配合し、更に他の成分として非晶質シリカなどを適宜配合したものであり、製造にあたっては各成分を混合して撹拌し、ゼロスランプ材料(未固化のコンクリートのスランプ試験において、自重による変形量が0cmである状態のもの)をつくり、これを所要の圧力で成形加工して得られる。
緑化基盤は、芝などの緑化植物を植生するのに好適なシラス由来の良好な保水性を有している。
更には、シラスを採取したそのままの状態で配合するので含水率が高く、したがってできた基盤も、軽量であるとうたってはあるが相当に重い。
本発明の目的は、施工したときの歩行時のクッション性に優れると共に、芝などの緑化植物を植生したときに根付きがしやすく緑化植物の定着性が十分であり、より軽量につくることができる緑化基盤及び緑地構造体を提供することである。
シラスを30〜70重量%、
砂を10〜30重量%、
ケイ酸ナトリウムを10〜40重量%、
アルミナセメントを6重量%以上、
を適宜割合で配合して成形したことを特徴とする、
緑化盤である。
裏面側に通水性を有し排水を良好に行うための排水部材を備えている、
第1の発明の緑化盤である。
裏面側に通水性を有し排水を良好に行うための排水部材を備えており、排水部材の接合側には通水できるようにして補強部材を備えている、
第1の発明の緑化盤である。
表面側に緑化植物が植生させてある、
第1、第2または第3の発明の緑化盤である。
第1、第2、第3または第4の発明の緑化盤を施工部に並設した、
緑地構造体である。
施工箇所に、シラスを主材として、少なくとも砂、ケイ酸ナトリウム、アルミナセメントを適宜割合で配合して混合し、撹拌したものを流して所要の厚さで固化させ、その表面に緑化植物を植生させて得られた緑地構造体であって、
シラス、砂、ケイ酸ナトリウム及びアルミナセメントの配合割合の範囲が、
シラス30〜70重量%、
砂10〜30重量%、
ケイ酸ナトリウム10〜40重量%、
アルミナセメント6重量%以上であり、
これらを適宜割合で配合してある、
緑地構造体である。
施工箇所に、通水性を有し排水を良好に行うための排水部材を配し、排水部材の上に、シラスを主材として、少なくとも砂、ケイ酸ナトリウム、アルミナセメントを適宜割合で配合して混合し、撹拌したものを流して所要の厚さで固化させ、その表面に緑化植物を植生させて得られた緑地構造体であって、
シラス、砂、ケイ酸ナトリウム及びアルミナセメントの配合割合の範囲が、
シラス30〜70重量%、
砂10〜30重量%、
ケイ酸ナトリウム10〜40重量%、
アルミナセメント6重量%以上であり、
これらを適宜割合で配合してある、
緑地構造体である。
施工箇所に、通水性を有し排水を良好に行うための排水部材を配し、排水部材の上に通水できるようにして補強部材を配し、補強部材の上に、シラスを主材として、少なくとも砂、ケイ酸ナトリウム、アルミナセメントを適宜割合で配合して混合し、撹拌したものを流して所要の厚さで固化させ、その表面に緑化植物を植生させて得られた緑地構造体であって、
シラス、砂、ケイ酸ナトリウム及びアルミナセメントの配合割合の範囲が、
シラス30〜70重量%、
砂10〜30重量%、
ケイ酸ナトリウム10〜40重量%、
アルミナセメント6重量%以上であり、
これらを適宜割合で配合してある、
緑地構造体である。
シラスは、通常は採取された状態のものから含水率が小さくなるように調節したもの(例えば天日干しにしたものや加熱加工したシラスバルーンといわれるものなど)が使用されるが、無加工のものを使用することもできる。シラスの配合割合としては、30〜70重量%であるのが好ましく、50重量%程度であるのがより好ましい。
本発明に係る緑化盤と緑地構造体の作用を説明する。なお、ここでは本発明の各構成要件のそれぞれに、後述する実施の形態において各部に付与した符号を対応させて付与し説明するが、この符号の付与は、あくまで説明の理解を容易にするためであって各構成要件の上記各部への限定を意味するものではない。
また、緑化盤は、例えば建物の屋上の緑地用などとして常設することもできるし、各種イベント会場に設ける緑地用として一時的な設置も可能である。
これにより、歩行時に良好な使用感が得られると共に、万一歩行者が転倒したときなどの歩行者に対する安全性が向上する。また、緑化盤(A,1)は上記性質を有することによって割れや破壊が起こりにくいという作用も有している。
すなわち、緑化盤(A,1)は、良好な通水性及びシラス由来の保水性を有し、緑化植物(4)の根付きがしやすく、緑化植物(4)の定着性に優れる。また、根が十分に繁殖しやすいので根腐れも起こりにくく、緑化植物(4)の生育が良好である。
また、補強部材(2)を備えたものは、強度が向上して割れにくくなる。
更には、緑地構造体(B2)は、いわゆる現場打ちでの施工となるので、植生部の上面を必ずしも平面に仕上げる必要はなく、例えば上面がうねるように、または山なりになるように曲面状に自由に仕上げることが可能である。
すなわち、緑化盤は良好な通水性及びシラス由来の保水性を有し、緑化植物の根付きがしやすく、緑化植物の定着性に優れる。また、根が十分に繁殖しやすいので根腐れも起こりにくく、緑化植物の生育が良好である。
このため、卵や幼虫は鳥などの天敵に食べられて幼虫がほとんど育たない。これにより、夜盗虫などの幼虫による緑化植物の葉や根に対する食害を防止することができるので、緑化植物を生育させる上で好ましい。
図2は緑化盤の施工状態を示す分解斜視説明図である。
なお、本実施の形態ではこれらを構成要件としているが、例えば基板1のみ、基板1と金属メッシュ2の組み合わせ、基板1と不織布マット3の組み合わせ、基板1、金属メッシュ2と不織布マット3の組み合わせ、あるいはそれぞれの組み合わせに更に芝草4を組み合わせたものなども本発明に係る緑化盤として使用することが可能である。
基板1の裏面側には、まず上記金属メッシュ2が配され、それを挟むようにして更に不織布マット3が接合され、これにより基板1、金属メッシュ2及び不織布マット3は一体化している。なお、金属メッシュ2は、基板1と別体にせず基板1に埋め込む構造としてもよい。
本実施の形態において、緑化盤Aの1平方メートル当たりの重量は約17kgであり、軽量につくられている。
次に、上記配合のシラス、砂、ケイ酸ナトリウム、アルミナセメントの混合物を撹拌したものを金属メッシュ2の上面に流し入れて成形し、基板1を固化させてつくられている。
また、緑化盤Aの他の製造方法として、上記混合物をより大きな型に入れて一旦大きくつくったものを、上記のような長方形状に分割切断してつくることもできる。
図1、図2を参照して緑化盤Aの作用及び施工方法を説明する。
緑化盤Aは、ケイ酸ナトリウム(ケイ酸ソーダ:水ガラス)を上記割合で比較的多く含んでいるので、基板1自体に若干の弾性がある。また、基板1の厚さが25mmであるので、若干の撓み性も有している。
緑化盤Aを敷設使用した際には、基板1の弾性や撓み性によって歩行時の適度なクッション性が得られる。なお、クッション性については、芝草4や不織布マット3自体が有するクッション性も緑地(緑地構造体)のクッション性に少なからず寄与することはいうまでもない。
緑地構造体B1を施工する施工部は、地面に埋設または設置された煉瓦6で長方形状に囲まれた部分である。施工部の形状は、本実施の形態では、たてよこ四枚ずつ、合計十六枚の緑化盤Aを並べて嵌め入れることができるように形成されている。なお、施工部には、底部に溜まった水を外部へ排出するための排水孔などの排水手段(図示省略)を設けることもできる。
このように、緑地構造体B1の施工に当たって、緑化盤の施工後にあらためて芝草などを植生させる場合と比べて、後で植生させる手間と期間が不要であり、施工にあたっては緑化盤Aを並べるだけでよく、緑地構造体B1の施工が短時間でできる。
緑地構造体B2を施工する施工部は、地面に埋設または設置された煉瓦6で長方形状に囲まれた部分である。なお、施工部には、底部に溜まった水を外部へ排出するための排水孔などの排水手段(図示省略)を設けることもできる。
(2)シラスを49重量%、砂を20重量%、ケイ酸ナトリウムを25重量%、アルミナセメントを6重量%配合し、混合し撹拌して流動性を有する植生基材をつくる。
(4)植生部1aの上面に芝草4aのマットを敷き詰め、所要期間おいて定着させる。これにより、緑地構造体B2が施工される。
これにより、緑地構造体B2は歩行時に良好な使用感が得られると共に、万一歩行者が転倒したときなどの歩行者に対する安全性が向上する。また、植生部1aは上記性質を有することによって、割れや破壊が起こりにくい。
また、通水性(透水性)を有する植生部1aが全体につながっているために、水の表面張力によって起こる毛細管現象による水の浸透範囲が広くなるので、必ずしも緑地構造体の全体に水を撒く必要がない。
1 基板
2 金属メッシュ
3 不織布マット
4 芝草
B1 緑地構造体
5 施工面
6 煉瓦
B2 緑地構造体
1a 植生部
3a 不織布マット
4a 芝草
Claims (8)
- シラスを30〜70重量%、
砂を10〜30重量%、
ケイ酸ナトリウムを10〜40重量%、
アルミナセメントを6重量%以上、
を適宜割合で配合して成形したことを特徴とする、
緑化盤。 - 裏面側に通水性を有し排水を良好に行うための排水部材(3)を備えている、
請求項1記載の緑化盤。 - 裏面側に通水性を有し排水を良好に行うための排水部材(3)を備えており、排水部材(3)の接合側には通水できるようにして補強部材(2)を備えている、
請求項1記載の緑化盤。 - 表面側に緑化植物(4)が植生させてある、
請求項1、2または3記載の緑化盤。 - 請求項1、2、3または4記載の緑化盤を施工部に並設した、
緑地構造体。 - 施工箇所に、シラスを主材として、少なくとも砂、ケイ酸ナトリウム、アルミナセメントを適宜割合で配合して混合し、撹拌したものを流して所要の厚さで固化させ、その表面に緑化植物を植生させて得られた緑地構造体であって、
シラス、砂、ケイ酸ナトリウム及びアルミナセメントの配合割合の範囲が、
シラス30〜70重量%、
砂10〜30重量%、
ケイ酸ナトリウム10〜40重量%、
アルミナセメント6重量%以上であり、
これらを適宜割合で配合してある、
緑地構造体。 - 施工箇所に、通水性を有し排水を良好に行うための排水部材(3)を配し、排水部材(3)の上に、シラスを主材として、少なくとも砂、ケイ酸ナトリウム、アルミナセメントを適宜割合で配合して混合し、撹拌したものを流して所要の厚さで固化させ、その表面に緑化植物(4)を植生させて得られた緑地構造体であって、
シラス、砂、ケイ酸ナトリウム及びアルミナセメントの配合割合の範囲が、
シラス30〜70重量%、
砂10〜30重量%、
ケイ酸ナトリウム10〜40重量%、
アルミナセメント6重量%以上であり、
これらを適宜割合で配合してある、
緑地構造体。 - 施工箇所に、通水性を有し排水を良好に行うための排水部材(3)を配し、排水部材(3)の上に通水できるようにして補強部材(2)を配し、補強部材(2)の上に、シラスを主材として、少なくとも砂、ケイ酸ナトリウム、アルミナセメントを適宜割合で配合して混合し、撹拌したものを流して所要の厚さで固化させ、その表面に緑化植物(4)を植生させて得られた緑地構造体であって、
シラス、砂、ケイ酸ナトリウム及びアルミナセメントの配合割合の範囲が、
シラス30〜70重量%、
砂10〜30重量%、
ケイ酸ナトリウム10〜40重量%、
アルミナセメント6重量%以上であり、
これらを適宜割合で配合してある、
緑地構造体。
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