JP4307009B2 - 現像剤補給装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機やプリンタ等の画像形成装置の現像剤補給装置へ現像剤補給容器を装着する際に、その現像剤補給容器内に収納された現像剤の色や種類を間違えることなく現像剤補給容器の装着を行えるようにした現像剤補給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真複写機やプリンタ等の電子写真画像形成装置には微粉末の現像剤が使用されている。そして、電子写真画像形成装置本体の現像剤が消費された場合には、現像剤補給容器を用いて画像形成装置本体へ現像剤を補給することが行われている。
【0003】
近年、この画像形成装置本体及び現像剤補給容器はコストダウンのために各機種間で共通化が図られているが、完全に共通化すると、色や種類が異なる現像剤を収納した現像剤補給容器を誤セットするという弊害が生ずる。
【0004】
このため、画像形成装置本体への異なる現像剤を収納した現像剤補給容器の誤セットを防止するべく、例えば、画像形成装置本体に設けた凹部と現像剤補給容器に設けた凸部との組合せにより異なる種類の現像剤が収納された現像剤補給容器との互換性防止を行なう等の手段が講じられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年の現像剤補給の方式は、現像剤が極めて微細な粉末であるため現像剤補給作業時には現像剤が飛散しないように現像剤補給容器を画像形成装置本体内の内部に据え置いて小さな開口部から少量ずつ現像剤を排出する方式が採用されてきている。
【0006】
そのような現像剤補給方式としては、例えば特開平7-44000号公報に開示された現像剤補給方式があり、ここで用いられている現像剤補給容器は、略円筒形のボトル状を成し、画像形成装置本体に据え置いて使用され、本体側からの駆動を受けて現像剤補給容器本体そのものが回転することで現像剤を搬送・排出する構成のものが提案されている。
【0007】
しかしながら、このような現像剤補給方式に用いられる現像剤補給容器の互換性防止を行なう際に従来の技術で示したような単なる凹凸の組合せによる方法(例えば、特開平9-120205号公報等)では、現像剤補給容器は画像形成装置本体への装着後に現像剤補給容器が画像形成装置本体に対して回転してしまうことから現像剤補給容器を脱離する際にユーザにより再び非互換手段である凹凸の位置関係が合うよう位置合せを強いることとなり操作性の低下を招いてしまう。
【0008】
また、操作性の低下を防ぐべく、ユーザが現像剤補給容器を脱離する際には、常に非互換手段である凹凸の位置関係が合うように画像形成装置本体側にて現像剤補給容器の回転停止位置を制御する機構を設ける等の手段が考えられるが、画像形成装置本体の複雑化及びコストアップとなってしまい、決定的な手段とは言えなかった。
【0009】
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、簡単な構成で現像剤補給容器脱離時の位相合わせを不要としてユーザの現像剤補給容器交換時の操作性を向上させることが出来、現像剤補給容器の装着の際に初期の段階にて正しい現像剤補給容器か否かの判別が可能で、ユーザに煩わしい作業を強いることなく、異なる色や種類の現像剤を収納した現像剤補給容器を誤セットしてしまうことを確実に防止することが可能で、現像剤補給容器脱離時の容器位相合わせのための機構を画像形成装置本体にもたせる必要がなく、画像形成装置本体のコンパクト化及び低コスト化を図り、現像剤補給容器の装着時と脱離時での変位手段の移動を現像剤補給容器の脱離作業と連動するよう構成したことで操作ステップを減らして操作性を向上することが出来る現像剤補給装置を提供せんとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明に係る現像剤補給装置は、画像形成装置本体内に設けられ、
前記画像形成装置本体からの駆動を受けて回転することにより内部に収納された現像剤を搬送・排出し、前記画像形成装置本体への現像剤補給を行う円筒状の現像剤補給容器が装着される現像剤補給装置であって、
前記現像剤補給装置は、前記現像剤補給容器を前記回転の軸線方向に受け入れるための略円形状を成す現像剤補給容器挿入口と、
前記現像剤補給容器挿入口に設けられ前記現像剤補給容器の装着を制御する装着制御部と、を有し、
前記現像剤補給容器は、前記現像剤補給容器を前記現像剤補給装置に装着する際に前記装着制御部に干渉することで装着を阻止するよう前記現像剤補給容器の外周面に略全周に亘って設けられた被装着制御部と、前記装着制御部に干渉せずに前記現像剤補給容器の装着を許容する前記被装着制御部に設けられた非干渉部と、
を有する現像剤補給装置において、
前記現像剤補給装置には、前記現像剤補給容器を装着する時は前記被装着制御部と前記装着制御部が干渉し得るように前記現像剤補給容器を前記装着制御部に前記現像剤補給容器の装着方向に直交する方向へ近づけるよう規制する規制位置と、
前記現像剤補給容器を脱離する時は、前記被装着制御部と前記装着制御部が干渉し得ないよう前記現像剤補給容器を前記装着制御部から前記現像剤補給容器の装着方向に直交する方向へ遠ざける非規制位置と、をとり得る変位部材と、
前記変位部材を前記規制位置へ付勢する付勢手段と、が設けられ、
前記変位部材は前記現像剤補給容器を脱離する際に前記被装着制御部に設けられた当接部と当接することで前記付勢手段の付勢力に抗して非規制位置へ移動し、前記当接部による当接が解除されると前記付勢手段の付勢力により前記規制位置に戻ることを特徴とする
【0011】
本発明は、上述の如く構成したので、ユーザは装着時のみ装着制御部及び被装着制御部の位相合わせを行い、その後、現像剤補給容器が現像剤補給装置内にて回転することにより装着制御部及び被装着制御部同士の位相が変わってしまった場合でも脱離時には位相合わせを行う必要がなく、そのまま単に現像剤補給容器を引き抜けば良いことから操作性に優れ、且つ確実な互換性防止機能を有する現像剤補給装置を提供することが出来る。
【0012】
また、従来、脱離時の位相合わせをユーザにさせないために設けられていた現像剤補給容器の回転停止位置制御機構等を必要とせず、変位手段という簡易な手段を取り入れることにより低コスト化及び省スペース化が図れる。
また、変位手段という安価で簡単な手段のみで、確実に現像剤補給容器の互換性を防止出来ることから、従来、現像剤補給装置に設けられていた現像剤補給容器の回転停止位置制御機構等を必要としないため、現像剤補給装置及び画像形成装置の低コスト化、省スペース化が出来る。
また、現像剤補給容器の脱離時にはユーザは装着制御部及び被装着制御部の位置合せ等を意識する必要がないため操作の煩わしさを感じることなく操作性に優れた現像剤補給装置を提供することが出来る。
【0013】
また、前記装着制御部は、前記現像剤補給容器の装着を制御可能となるように前記現像剤補給容器挿入口の径方向内側に突出する少なくとも1つ以上の突起を有し、前記現像剤補給容器に設けられた前記被装着制御部は、前記現像剤補給容器の筒状の現像剤補給容器本体の筒部外周に略全周に亘って突出する突出部と、前記突出部に設けられ、前記装着制御部に対応した凹部とを有し、前記装着制御部の前記突起と、前記被装着制御部の前記突出部に設けられた前記凹部とが合致した時のみ前記現像剤補給容器が前記画像形成装置本体に装着可能となることを特徴とする。
【0014】
上記構成によれば、簡単な構成にて確実な互換性防止機構が達成され、且つユーザに強いる作業が突起と凹部との位置合わせという簡易な操作のみであることから、操作性に優れた現像剤補給装置を提供出来る。
【0016】
上記構成によれば、変位手段という安価で簡単な手段のみで、確実に現像剤補給容器の互換性を防止出来ることから、従来、現像剤補給装置に設けられていた現像剤補給容器の回転停止位置制御機構等を必要としないため、現像剤補給装置及び画像形成装置の低コスト化、省スペース化が出来る。
【0017】
また、現像剤補給容器の脱離時にはユーザは装着制御部及び被装着制御部の位置合せ等を意識する必要がないため操作の煩わしさを感じることなく操作性に優れた現像剤補給装置を提供することが出来る。
【0018】
また、前記現像剤補給容器装着部に設けられた変位手段は、前記現像剤補給容器の脱離時以外は前記現像剤補給装置に設けられた前記装着制御部と前記現像剤補給容器に設けられた前記被装着制御部の突出部とが干渉する状態で前記現像剤補給容器の装着位置を規制する位置にあるように付勢する付勢手段を有しており、前記現像剤補給容器を脱離する際は前記現像剤補給容器の脱離操作に連動して前記現像剤補給容器が前記装着制御部と前記被装着制御部の突出部とが干渉しない位置で脱離可能となるように前記付勢手段の付勢力に抗して変位し、更に前記現像剤補給容器を脱離することにより前記現像剤補給容器から前記付勢手段の付勢力に抗する力を受けなくなった後には前記付勢手段の付勢力により前記現像剤補給容器の装着位置を規制する位置に再び前記変位手段が戻ることを特徴とする。
【0019】
上記構成によれば、変位手段の規制位置と規制をしない位置との移動を付勢手段及びユーザの現像剤補給容器脱離操作に連動させることで半自動的に行うことにより変位手段を移動させる動作をユーザに強いることがないため操作性に優れ、且つ変位手段の移動のし忘れ等も防止出来ることから、より確実な現像剤補給容器の互換性防止機構を有する現像剤補給装置を提供することが出来る。
【0020】
また、前記画像形成装置本体に設けられた前記装着制御部及び前記現像剤補給容器装着部に設けられた前記変位手段が前記現像剤補給容器装着部の現像剤補給容器装着方向上流側に設けられている場合には、ユーザが現像剤補給容器の交換を行う際に現像剤補給容器を装着する部分の一番手前側に装着制御部があるため現像剤補給容器装着部を覗き込む等の特別な動作をしなくても装着制御部を容易に確認することが出来、また、位相合わせ操作も容易に行うことが出来る。
【0021】
更に仮にユーザが間違った現像剤補給容器を装着しようとしてしまった場合でも装着操作の初期段階にて間違いに気付くことが出来るため操作性に優れる。
【0022】
また、前記現像剤補給装置に設けられた前記装着制御部の前記突起は、装着される現像剤補給容器に対向する側には該現像剤補給容器の装着軸線方向に対して略直角に交差する面を有し、脱離される現像剤補給容器に対向する側には該現像剤補給容器の脱離方向に向かうに従い徐々に前記現像剤補給容器の通過領域方向に突出する傾斜面を有している場合には、簡単な構成にて現像剤補給容器の装着時には該現像剤補給容器の突出部と、現像剤補給装置に設けられた装着制御部の突起の現像剤補給容器の装着軸線方向に対して略直角に交差する面とが当接することから確実に互換性防止機能を発揮することが出来、現像剤補給容器の脱離時には、万一、前記突出部と前記突起とが干渉したとしても現像剤補給容器の通過領域方向に突出する傾斜面に当接することから現像剤補給容器は該傾斜面に誘い込まれることによりスムーズに脱離操作を行うことが出来るため、操作性に優れ、且つ確実に現像剤補給容器の互換性を防止出来る現像剤補給装置を提供することが出来る。
【0023】
また、前記装着制御部は前記画像形成装置本体の種類に応じて形成される前記突起の配置間隔、前記突起の幅、前記突起の形状の少なくとも1つ以上が異なり、それに対応して前記現像剤補給容器の前記突出部に設けられた前記凹部の配置間隔、前記凹部の幅、前記凹部の形状の少なくとも1つ以上が異なる場合には、簡単な構成にて確実に異なる種類の現像剤補給容器の誤装着を確実に防止することが出来る現像剤補給装置を提供することが出来る。
【0032】
【発明の実施の形態】
図により本発明に係る現像剤補給装置及びこれを備えた画像形成装置及びそれに使用出来る現像剤補給容器の一実施形態を具体的に説明する。図1は本発明に係る現像剤補給装置を備えた画像形成装置の構成を示す断面説明図、図2は本発明に係る現像剤補給装置を備えた画像形成装置の構成を示す斜視図、図3は本発明に係る現像剤補給容器を画像形成装置に装着する様子を示す斜視図、図4は本発明に係る現像剤補給装置を備えた画像形成装置の構成を示す正面図である。
【0033】
また、図5は本発明に係る現像剤補給装置を備えた画像形成装置の構成を示す側面図、図6は現像剤補給容器交換用カバーを開いた様子を示す画像形成装置の平面図、図7は現像剤補給容器の装着動作を示す図であり、図7(a)は現像剤補給容器の装着開始時、図7(b)は現像剤補給容器の装着途中、図7(c)は現像剤補給容器の装着完了時を夫々示す断面図である。
【0034】
また、図8は本発明に係る現像剤補給容器の一実施例を示す一部切り欠き斜視図、図9は駆動軸を現像剤補給容器本体側に設けた場合の駆動伝達部の一実施例を示す部分拡大断面図、図10は本発明に係る現像剤補給容器の他の実施例を示す一部切り欠き斜視図、図11は駆動軸を封止部材側に設けた場合の駆動伝達部の他の実施例を示す部分拡大断面図である。
【0035】
また、図12(a)は封止部材の一実施例を示す正面図、図12(b)は図12(a)のX方向から見た側面図、図12(c)は図12(a)のY方向から見た側面図、図13は図12(b)の矢線Z−Zに沿った断面図、図14は駆動力伝達部及び封止部材の駆動力受部の一実施例を示す斜視図である。
【0036】
また、図15は駆動力伝達部と現像剤補給容器の封止部材の駆動力受部との係合の様子を示し、図15(a)は現像剤補給容器の挿入前、図15(b)は現像剤補給容器の挿入途中、図15(c)は現像剤補給容器の挿入完了時を示す部分断面図である。
【0037】
また、図16は駆動力伝達部と現像剤補給容器の封止部材の駆動力受部との係合解除の様子を示し、図16(a)は係合解除前、図16(b)は係合解除中、図16(c)は係合解除完了時を示す部分断面図である。
【0038】
図17は駆動力伝達部及び封止部材の駆動力受部の他の実施例を示す斜視図、図18は図17に示す封止部材の断面図、図19(a)は封止部材の他の実施例を示す側面図、図19(b)は封止部材の他の実施例を示す正面図、図19(c)は封止部材の他の実施例を示す図19(a)の矢線Z−Zに沿った断面図である。
【0039】
図20は図19の封止部材の駆動力受部と駆動力伝達部とが係合した状態を示す断面図、図21は現像剤補給容器に設けられた図19に示す封止部材の駆動力受部と駆動力伝達部との係合解除の様子を示し、図21(a)は係合解除前、図21(b)は係合解除中、図21(c)は係合解除完了時を示す部分断面図である。
【0040】
図22は本発明に係る現像剤補給容器の一実施例を示す斜視図、図23は本発明に係る現像剤補給容器が本発明に係る現像剤補給装置に挿入される様子を示す斜視図、図24は本発明に係る現像剤補給容器に設けられた被装着制御部である凹部の各種配置例を示した模式図である。
【0041】
図25は本発明に係る現像剤補給容器を本発明に係る現像剤補給装置に装着する際に現像剤補給装置の突起と現像剤補給容器の凹部の位相が合っている場合の様子を示す正面図、図26は本発明に係る現像剤補給容器を本発明に係る現像剤補給装置に装着する際に現像剤補給装置の突起と現像剤補給容器の凹部の位相が合っていない場合の様子を示す正面図である。
【0042】
図27は本発明に係る現像剤補給容器を本発明に係る現像剤補給装置に装着する際に装着制御部と被装着制御部とが干渉する位置まで挿入した様子を示す横断面図、図28は本発明に係る現像剤補給容器を本発明に係る現像剤補給装置に装着或いは脱離する際の途中の様子を示す横断面図である。
【0043】
図29は本発明に係る現像剤補給容器を本発明に係る現像剤補給装置に装着完了した状態を示す斜視図、図30は本発明に係る現像剤補給容器を本発明に係る現像剤補給装置から脱離する際に現像剤補給容器の突出部が変位手段を移動させている様子を示す横断面図である。
【0044】
図31は本発明に係る現像剤補給容器を本発明に係る現像剤補給装置から脱離する際に現像剤補給容器の突出部が現像剤補給装置の装着制御部を超え、現像剤補給容器脱着ガイド部に沿って引き抜かれている様子を示す横断面図である。
【0045】
図32(a),(b)は本発明に係る現像剤補給装置の現像剤補給容器受け入れ開口部付近を画像形成装置本体内から見た斜視図及び横断面図、図33は本発明に係る現像剤補給装置の現像剤補給容器受け入れ開口部付近の斜視図であり、図33(a)は変位手段が現像剤補給容器の装着時の位置にある場合を示す斜視図、図33(b)は変位手段が現像剤補給容器の脱離時の位置にある場合を示す斜視図である。
【0046】
先ず、図1〜図33を用いて本発明に係る現像剤補給装置及びこれを備えた画像形成装置及びそれに使用出来る現像剤補給容器の第1実施形態の構成について説明する。
【0047】
[画像形成装置の全体構成]
図1〜図6において、本発明に係る現像剤補給装置が装備される画像形成装置100は電子写真方式の複写機として構成されている。
【0048】
図1において、画像形成装置100の上部には原稿台ガラス102が設けられており、該原稿台ガラス102上には原稿101が読み取り画像面を下側にして載置される。そして、原稿101の画像情報に応じた光像が光学部103の複数のミラーMとレンズLnにより、画像形成手段であって像担持体となる電子写真感光体ドラム104上に結像する。
【0049】
105〜108は記録媒体である用紙Pを収容するシートカセットである。これ等のシートカセット105〜108に積載された用紙Pのうち、図2に示す操作部100aからユーザが入力した情報、或いは原稿101の用紙サイズから最適な用紙Pをシートカセット105〜108の用紙サイズ情報から選択する。ここで、記録媒体としては用紙Pに限定する必要はなく、例えばOHPシート等が適宜選択出来る。
【0050】
そして、給送分離装置105A〜108Aにより搬送された1枚の用紙Pを搬送部109を経由してレジストローラ110まで搬送し、感光体ドラム104の回転と光学部103のスキャンのタイミングを同期させて搬送する。
【0051】
尚、111及び112は転写放電器及び分離放電器である。ここで、転写放電器111によって、感光体ドラム104上に形成された現像剤画像を用紙Pに転写する。そして、分離放電器112によって現像剤画像が転写された用紙Pを感光体ドラム104から分離する。
【0052】
その後、搬送部113により搬送された用紙Pは定着部114において加熱及び加圧処理されて用紙P上の現像剤画像が定着された後、片面コピーの場合には排出反転部115を通過し、排出ローラ116により排出トレイ117へ排出される。また、両面コピーの場合には排出反転部115のフラッパ118の制御により再給送搬送路119,120を経由してレジストローラ110まで搬送された後、片面コピーの場合と同様の経路をたどって排出トレイ117へ排出される。
【0053】
また、多重コピーの場合には用紙Pは排出反転部115を通り、一度排出ローラ116により一部が装置外へ排出された後、用紙Pの終端がフラッパ118を通過し、排出ローラ116にまだ挟持されているタイミングでフラッパ118を制御すると共に排出ローラ116を逆回転させることにより再度、装置内へ搬送される。
【0054】
更にその後、再給送搬送路119,120を経由してレジストローラ110まで搬送された後、片面コピーの場合と同様の経路をたどって排出トレイ117へ排出される。
【0055】
上記構成の画像形成装置100本体において、感光体ドラム104の回りには現像部201、クリーナ部202及び一次帯電器203等が配置されている。ここで、現像部201は原稿101の画像情報に応じて光学部103により感光体ドラム104に形成された静電潜像に現像剤を用いて現像するものである。
【0056】
そして、この現像部201へ現像剤を補給するための筒状の現像剤補給容器1がユーザによって画像形成装置100本体に着脱可能に設けられている。ここで、現像部201は現像剤ホッパ201aと現像器201bとを有している。現像剤ホッパ201aは、現像剤補給容器1から補給された現像剤を撹拌するための撹拌部材201cを有している。
【0057】
そして、この撹拌部材201cにより撹拌された現像剤はマグネットローラ201dにより現像器201bに送られる。現像器201bは現像ローラ201fと送り部材201eを有しており、マグネットローラ201dにより現像剤ホッパ201aから送られた現像剤は送り部材201eにより現像ローラ201fに送られ、該現像ローラ201fにより感光体ドラム104に供給される。
【0058】
尚、クリーナ部202は感光体ドラム104に残留している現像剤を除去するためのものである。また、一次帯電器203は感光体ドラム104を帯電するためのものである。
【0059】
[現像剤補給装置]
次に、本発明の特徴を最もよく表す現像剤補給装置400の構成について説明する。図7に示すように、現像剤補給装置400は画像形成装置100本体に装着された筒状の現像剤補給容器1が回転することにより現像剤を搬送、排出することで現像剤補給を行なうものである。
【0060】
図2〜図6に示す外装カバーの一部である現像剤補給容器交換用カバー(以下、「交換用前カバー」という)15を図3に示すようにユーザが開けると、現像剤補給装置400にアクセス可能となり、該現像剤補給装置400に現像剤補給容器1を着脱することで画像形成装置100本体に現像剤を補給する構成となっている。
【0061】
ここで、図23及び図33を用いて現像剤補給装置400の構成について詳細に説明する。図23は画像形成装置100本体に内装される現像剤補給装置400及びそれに装着される現像剤補給容器1の斜視図であり、図33(a),(b)は現像剤補給装置400の現像剤補給容器1を受け入れる容器受け入れ開口部400a付近を画像形成装置100本体内側から見た斜視図である。
【0062】
図23に示すように現像剤補給装置400は、装着される現像剤補給容器1を受け入れるための現像剤補給容器1の挿入口となる容器受け入れ開口部400a、該容器受け入れ開口部400aから挿入された現像剤補給容器1が装着されてセットされる現像剤補給容器装着部となる容器受け台400b、画像形成装置100本体にて使用される現像剤種に応じて現像剤補給容器1の装着を制御する装着制御部である装着制御突起400c、現像剤補給容器1の装着時に装着制御部となる装着制御突起400cの規制を受け、脱離時には該装着制御突起400cの規制を回避するように現像剤補給容器1の装着時と脱離時とで現像剤補給容器装着部での現像剤補給容器1を装着方向と交差する方向に変位させて現像剤補給容器1の通過領域を変位させる変位手段である変位部材400dと、現像剤補給容器1の脱離時に容器受け入れ開口部400aと容器受け台400bとの段差部を容易に乗り越えられるように現像剤補給容器1を脱離する際のガイドとなる容器脱着ガイド部400e(図33参照)と、変位部材400dが移動する際のガイドとなる変位手段ガイド部400f(図33参照)等を有しており、これ等の各部材の機能・役割については後述の現像剤補給容器の交換方法にて詳述する。
【0063】
[現像剤補給容器]
次に本実施形態の現像剤補給容器1について図8及び図9を用いて説明する。図8及び図9において、現像剤補給容器1は略円筒形状に形成され、その一端面の略中央にその容器本体1Aの円筒部の外径よりも小径の現像剤補給開口部1aが突設されている。
【0064】
現像剤補給開口部1aには該現像剤補給開口部1aを閉じる封止部材2が設けてあり、図7に示すように、この封止部材2が現像剤補給容器1の着脱方向である軸方向(図7の矢印a,b方向)にスライドすることにより、現像剤補給開口部1aの開閉動作を行う構成になっている。
【0065】
封止部材2の先端部には弾性変形可能な係合突起3と、該係合突起3の画像形成装置100本体側の本体駆動部20(図7参照)との係合を解除する係合解除部4とが設けてあり、この係合突起3は本体駆動部20と係合して、現像剤補給容器1に回転駆動を伝達する機能を果たす構成になっている。この係合突起3及び係合解除部4の構成については後で詳細に述べる。
【0066】
先ず、現像剤補給容器1内部の構成について説明する。上述のように、現像剤補給容器1は略円筒形状を有しており、画像形成装置100本体内に略水平に配置され、画像形成装置100本体から回転駆動を受けて回転する構成になっている。
【0067】
図8に示すように、現像剤補給容器1の内壁面には螺旋状突起1cが設けてあり、現像剤補給容器1が回転することにより、この螺旋状突起1cに沿って現像剤が軸方向に搬送され、現像剤補給容器1の端面に設けた現像剤補給開口部1aから現像剤が排出される構成になっている。
【0068】
また、図22に示すように、現像剤補給容器1には、該現像剤補給容器1の現像剤補給開口部1a側端部に、被装着制御部である現像剤補給容器1本体の筒部外周に略全周に亘って外径から突出する突出部1dが設けられており、更に前記突出部1dには現像剤補給容器1の種類に対応した凹部1e、即ち、図23に示す現像剤補給装置400側に設けられた装着制御部となる装着制御突起400cに対応した凹部1eが少なくとも1箇所以上設けられている。
【0069】
一方、装着制御部となる装着制御突起400cは、図23に示すように、現像剤補給容器1の装着を制御可能となるように現像剤補給容器1の挿入口となる容器受け入れ開口部400aの径方向内側に突出する少なくとも1箇所以上に設けられている。
【0070】
また、装着制御突起400cは、図27に示すように、装着される現像剤補給容器1に対向する側には該現像剤補給容器1の装着軸線方向に対して略直角に交差する係止面400c1を有し、脱離される現像剤補給容器1に対向する側には該現像剤補給容器1の脱離方向に向かうに従って徐々に現像剤補給容器1の通過領域方向に突出する傾斜面400c2を有して構成されている。
【0071】
現像剤補給容器1に設けられた被装着制御部である突出部1dは画像形成装置100本体への現像剤補給容器1の装着方向下流側端部周面に設けられており、現像剤補給装置400に設けられた装着制御部となる装着制御突起400cにより規制を受ける。
【0072】
被装着制御部となる突出部1d及び凹部1eと、現像剤補給装置400側に設けられた装着制御部となる装着制御突起400cにより、特定の画像形成装置100本体に使用される現像剤を収納した特定の現像剤補給容器1のみが該画像形成装置100本体に装着可能となる構成となっている。本構成の詳細については現像剤補給容器1の交換方法の説明において詳述する。
【0073】
本発明に係る現像剤補給容器1内部の構成については、現像剤補給容器1が回転(自転)することにより現像剤が排出する容器形状であれば、特にその形状や構成について限定するものではない。
【0074】
つまり、本発明の主旨は、回転駆動を受けることによって現像剤を排出する現像剤補給容器1と画像形成装置100本体との互換性を防止する構成に特徴を持たせたことであるため現像剤補給容器1の内部構成については本実施形態のように一般的によく知られている現像剤搬送、排出手段として、現像剤補給容器1の内壁面に螺旋状突起1cを形成したものや現像剤補給容器1の内壁面に螺旋状溝が形成されたような他の構成のものであっても構わない。
【0075】
例えば、変形例として図10に示すような現像剤補給容器1内部の構成でも良い。本変形例では、現像剤搬送、排出手段として、現像剤補給容器1本体内部に回転軸線方向に伸びて連続して設けられ、現像剤補給容器1本体内を複数に分割する仕切り壁となる板状のバッフル部材40を設け、該バッフル部材40は現像剤を排出するための現像剤補給開口部1a断面を通る位置に配置され、該バッフル部材40の表面に現像剤補給容器1の回転軸線方向に対して傾斜した面を有する傾斜突起40aをバッフル部材40から突出して複数設けており、この傾斜突起40aの一端は現像剤を排出するための現像剤補給開口部1aに搬送された現像剤を導く部位を有し、現像剤はバッフル部材40と傾斜突起40aにより現像剤補給容器1の回転軸線方向に搬送され、最終的にこの傾斜突起40aから現像剤補給開口部1aを通って排出される構成になっている。
【0076】
即ち、図10に示す現像剤補給容器1内の現像剤を排出する原理は該現像剤補給容器1の回転によってバッフル部材40で掻き揚げられた現像剤がバッフル部材40表面上を滑り落ち、傾斜突起40aによって現像剤補給容器1の軸方向前方へ搬送される。
【0077】
この動作を繰り返すことによって、現像剤補給容器1内部の現像剤は順次、撹拌、搬送されて現像剤補給開口部1aから排出される。
【0078】
図8及び図9において、上述のように現像剤補給容器1の容器本体1Aにはその一端面に現像剤補給開口部1aが設けてあり、現像剤補給開口部1a内に容器本体1Aと一体的に設けられた駆動軸1bが現像剤補給開口部1aから突出している。この駆動軸1bは現像剤補給開口部1aの略中心軸線上に位置し、封止部材2に設けた係合穴2aに挿通されて係合する。
【0079】
駆動軸1bは画像形成装置100本体から封止部材2を介して回転駆動力を容器本体1Aへ伝達させるためのものであることから該駆動軸1bの断面形状は回転駆動力を伝達可能な断面四角形状や断面Hカット形状、断面Dカット形状等の形状になっている。
【0080】
駆動軸1bは従来公知の手段によって容器本体1Aに固定されている。尚、駆動軸1bは容器本体1Aに固定せずに図11に示すように封止部材2と一体的に設けても何ら構わない。その際は駆動軸1bからの駆動力を伝達するための係合穴2aを現像剤補給容器1側に設ける必要がある。この変形例では現像剤補給開口部1aの構成部材1a1に係合穴2aを設けている。尚、本実施形態においては容器本体1Aに駆動軸1bを固定した構成を採用した。
【0081】
[現像剤補給容器の交換方法]
次に、本発明に係る現像剤補給容器1の交換方法について説明する。画像形成装置100において前述した画像形成プロセスに伴い現像剤補給容器1内の現像剤が略全量消費されると、画像形成装置100本体に設けられた図示しない現像剤補給容器空検知手段によって現像剤補給容器1内の現像剤が無くなったことが検知され、その旨が図2及び図3に示す液晶等の表示手段100bによりユーザに知らされる。
【0082】
本実施形態において現像剤補給容器1の交換はユーザ自身が行い、その手順は以下の通りである。先ず、画像形成装置100において、閉じられた状態の交換用前カバー15をヒンジ18を中心に回動させて図6の破線で示す位置まで開く。
【0083】
この交換用前カバー15を開く動作に連動して後述の現像剤補給部開閉手段により、図7(c)の状態にある容器本体1Aが図7(a)に示す矢印a方向に移動して、それまで容器本体1Aと離間した現像剤補給開口部1aを開放する状態にあった封止部材2が現像剤補給開口部1aに圧入嵌合され、現像剤補給開口部1aが閉止されて図7(b)に示す状態となる。
【0084】
次にユーザは画像形成装置100本体に装着されている現像剤のなくなった現像剤補給容器1を図7(a)に示す矢印a方向と逆方向(図7(c)の矢印b方向)に引き出し、画像形成装置100本体から取り外す。
【0085】
そして、ユーザは新しい現像剤補給容器1を図7(a)に示す矢印a方向に画像形成装置100本体へと挿入した後、交換用前カバー15を閉じる。そして、上述のように、この交換用前カバー15を閉める動作に連動して現像剤補給部開閉手段により図7(c)に示すように、封止部材2が容器本体1Aから離間され、現像剤補給開口部1aが開封される。以上が現像剤補給容器1の交換手順である。
【0086】
[互換性防止機構]
前述した現像剤補給容器1の交換において、最も避けなければならないのが、異なる種類の現像剤が収納された現像剤補給容器1を誤って画像形成装置100本体にセットしてしまうことである。ここでは、現像剤補給容器1の誤セットを防止するための互換性防止機構について詳細に説明する。
【0087】
図22は本発明の特徴を最もよく表す現像剤補給容器1の斜視図であり、図23は本発明の特徴を最もよく表す現像剤補給装置400及びそれに装着される現像剤補給容器1の斜視図である。
【0088】
現像剤補給容器1には前述の通り、容器本体1Aの略全周に亘って被装着制御部となる突出部1dと、該突出部1dに設けられた少なくとも1箇所以上の凹部1eが現像剤補給容器1の容器本体1Aの現像剤を排出するための現像剤補給開口部1aの側端部に設けられており、現像剤補給装置400の現像剤補給容器1の受け入れ用の容器受け入れ開口部400aには装着制御部である装着制御突起400cが画像形成装置100本体にて使用される現像剤の色や種類に応じて配置されており、現像剤補給容器1に設けられた被装着制御部となる凹部1eとの組合せにより装着される現像剤補給容器1の装着可否制御を行う構成となっている。
【0089】
図23〜図33を用いて、現像剤補給容器1が画像形成装置100の現像剤補給装置400に装着される際の状況を順を追って詳述し、併せて本発明における互換性を防止する構成について説明する。
【0090】
図23は現像剤補給装置400及びそれに装着される現像剤補給容器1の斜視図であり、ユーザは図23の状態から現像剤補給容器1に設けられた被装着制御部である凹部1eと現像剤補給装置400に設けられた装着制御部である装着制御突起400cとの位相を合わせながら現像剤補給容器1を図23の矢印a方向に挿入して現像剤補給容器1を装着していく。
【0091】
図27は現像剤補給容器1を図27の矢印a方向に挿入(装着)していき、現像剤補給装置1の装着制御部である装着制御突起400cと現像剤補給容器1に設けられた被装着制御部である突出部1dとが干渉する位置まで現像剤補給容器1が挿入された状態を示している。
【0092】
この時、現像剤補給装置400に設けられた変位部材400dは必ず現像剤補給装置400に設けられた装着制御部である装着制御突起400cと、現像剤補給容器1に設けられた被装着制御部である突出部1dとが干渉する位置関係となるように現像剤補給装置400内での現像剤補給容器1の通過領域を規制している。
【0093】
そのため、図25に示すように、現像剤補給装置400に設けられた装着制御部である装着制御突起400cと、現像剤補給容器1に設けられた被装着制御部である突出部1dに設けられた凹部1eの位相及び組合せが合った時のみ現像剤補給容器1は装着制御突起400cを通過可能となり、その後、変位部材400dの規制を外れる。
【0094】
この時、図28に示すように現像剤補給容器1が変位部材400dから1段下がった位置に配置される。そして、現像剤補給容器1は現像剤補給装置400の容器受け台400b上を図28の矢印a方向へ移動していき、図29に示すように、装着完了となる。
【0095】
逆に図26に示すように、凹部1eと装着制御突起400cの位相または組合せが合わない場合は現像剤補給容器1は装着制御突起400cを通過出来ず、現像剤補給装置400への装着は不可能となる。図26は凹部1eと装着制御突起400cの位相が合っていない場合の一例を示した。
【0096】
ここで、現像剤補給容器1に設けられた被装着制御部である突出部1dは現像剤補給容器1の最外周部から1mmから10mm突出するように設けられていることが望ましく、より好ましくは2mmから5mm突出していることが好ましい。
【0097】
この突出部1dの突出量が1mmより小さいと、部品寸法公差分や現像剤補給容器1を装着する際のガタ分等を考慮すると、現像剤補給装置400側に設けられた装着制御部である装着制御突起400cとの係合量が小さくなってしまい、装着時の各部材の変形等を考えると、十分な互換性防止効果が得られなくなる可能性があること、更に突出部1dの突出量が小さいと、ユーザからの視認性も悪くなり、位相合わせをする際の操作性が低下するため好ましくない。
【0098】
また、突出部1dの突出量が10mmより大きい場合には、上述のような弊害は解消されるものの現像剤補給容器1の最外径が大きくなるため現像剤補給装置400の現像剤補給容器1を受け入れる容器受け入れ開口部400aや容器受け台400bを大きくしなければならず、更に最外径の割に現像剤収納部である現像剤補給容器1の容器本体1Aの略円筒部の外径が小さくなってしまい、現像剤充填量が減少すると言ったようにスペース効率の点で好ましくない。以上の観点から本実施形態においては突出部1dの現像剤補給容器1からの突出量は3mmとした。
【0099】
装着制御部となる装着制御突起400cについては画像形成装置100本体の種類に対応して形成される装着制御突起400cの幅、装着制御突起400cの配置間隔、装着制御突起400cの数、装着制御突起400cの形状を任意に設定して設けることが出来る。
【0100】
また、被装着制御部となる突出部1dに設けられた凹部1eについては現像剤補給容器1の種類に対応して凹部1eの幅、凹部1eの配置間隔、凹部1eの数、凹部1eの形状を任意に設定して設けることが出来る。
【0101】
そして、装着制御部となる装着制御突起400cと、被装着制御部となる突出部1dに設けられた凹部1eとが合致した時のみ現像剤補給容器1が画像形成装置100本体に装着可能に構成される。
【0102】
本実施形態においては、1機種の現像剤補給装置400に対して1種類の現像剤補給容器1のみが装着可能となるように図24に示すように2箇所の凹部1eを設け、その配置間隔を変えることで、別機種用の現像剤補給容器1との種類別けを行っている。
【0103】
即ち、図24(a)においては2つの凹部1eを現像剤補給容器1の軸中心を中心として10°の間隔で配置した例を示し、図24(b)においては2つの凹部1eを現像剤補給容器1の軸中心を中心として20°の間隔で配置した例を示し、図24(c)においては2つの凹部1eを現像剤補給容器1の軸中心を中心として30°の間隔で配置した例を示し、図24(d)においては2つの凹部1eを現像剤補給容器1の軸中心を中心として40°の間隔で配置した例を示す。
【0104】
これにより1つの現像剤補給容器1にて4種類の現像剤補給容器1に分類することが可能となり、例えばカラー複写機に4色の現像剤を補給するための現像剤補給容器1の大部分を共通化し、凹部1eの部分のみ金型を入れ子対応とすること等により大幅なコストダウンが図れる。
【0105】
現像剤補給装置400に設けられる装着制御部となる装着制御突起400c及び現像剤補給容器1に設けられる被装着制御部となる突出部1dと凹部1eの配置位置については基本的には現像剤補給容器1が現像剤補給装置400に完全に装着され、現像剤補給容器1の封止部材2が開封されてしまう前に前述の説明のように異なる現像剤を収納した現像剤補給容器1の装着を防げる位置であれば良い。
【0106】
但し、ユーザが装着時に位相合わせを行うため現像剤補給装置400の装着制御部である装着制御突起400cと、現像剤補給容器1の被装着制御部である突出部1d及び凹部1eが容易に視認出来ることが望ましく、更に、万一異なる種類の現像剤補給容器1を装着しようとした際に出来る限り装着操作の初期段階でユーザに異なる種類の現像剤補給容器1であることを知得出来るように現像剤補給装置400側の装着制御部である装着制御突起400cは出来るだけ容器受け入れ開口部400a付近に設け、現像剤補給容器1側の被装着制御部である突出部1d及び凹部1eは現像剤補給容器1の装着方向下流側に設けられていることが好ましい。
【0107】
本実施形態では図23において現像剤補給装置400の装着制御部となる装着制御突起400cを現像剤補給容器1の受け入れ開口部400a端面から10mmの位置に配置し、現像剤補給容器1の被装着制御部となる突出部1d及び凹部1eを現像剤補給容器1の装着方向下流側で、図22において容器本体1Aの現像剤補給開口部1aの側端面から5mmの位置に配設した。
【0108】
次に現像剤補給容器1を交換するために現像剤補給装置400から現像剤補給容器1を脱離する際の動作について詳述する。図29に示す現像剤補給容器1の装着状態から該現像剤補給容器1を脱離するために現像剤補給容器1を現像剤補給装置400から引き抜いていくと、現像剤補給容器1は現像剤補給装置400の容器受け台400bを移動していき、図28に示す状態となる。
【0109】
更に現像剤補給容器1を脱離方向である図28の矢印b方向へ移動させると、現像剤補給容器1の被装着制御部である突出部1dと、現像剤補給装置400に設けられた変位手段となる変位部材400dとが当接する。
【0110】
更に現像剤補給容器1を引き抜くと、変位部材400dは突出部1dに押されて図32(a)に示す現像剤補給容器1の容器受け入れ開口部400aに設けられた変位手段ガイド部400f内を図30の矢印b方向に移動して図28の状態から図30の状態に遷移する。即ち、変位部材400dは図33(a)から図33(b)に示す状態に遷移する。
【0111】
図30に示すように、現像剤補給容器1は装着時に比べて変位部材400dの厚み分だけ低い位置で現像剤補給装置400の装着制御部となる装着制御突起400cを通過することとなり、現像剤補給装置400に設けられた装着制御部である装着制御突起400cと現像剤補給容器1に設けられた被装着制御部である突出部1dとが干渉することなく装着制御部となる装着制御突起400cの規制を受けない位置まで移動可能となる。
【0112】
その後、図31に示すように、更に現像剤補給容器1を図31の矢印b方向に引き抜くと現像剤補給装置400に設けられた現像剤補給容器1の脱離時のガイドの役割を果たす傾斜部である容器脱着ガイド部400eに沿って該現像剤補給容器1は若干上方へ移動しながら引き出され、現像剤補給容器1を現像剤補給装置400から完全に脱離することが可能となる。
【0113】
容器脱着ガイド部400eは現像剤補給容器1を脱離する際に抵抗感なくスムーズに引き抜けるように傾斜角が5度〜60度となるよう設けられている。この容器脱着ガイド部400eの傾斜角が60度よりも大きい(傾斜がきつい)と現像剤補給容器1を引き抜く際の抵抗感が増して操作性が低下してしまう可能性があり、容器脱着ガイド部400eの傾斜角が5度より小さい(傾斜が緩い)と現像剤補給容器1を引き抜く際の抵抗感は低減されるものの現像剤補給容器1の移動量が大きくなりすぎてしまい、こちらも操作性を低下させる虞れがあることから本実施形態においては45度に設定した一例を示した。
【0114】
また、変位手段となる変位部材400dの大きさについては、本発明の主旨により制約を受けるものではないことから画像形成装置100本体(現像剤補給装置400)のスペース的な制約等により適宜最適なものを選択すれば良い。
【0115】
但し、変位部材400dの厚さについては、上記のような一連の動作を確実に行うために現像剤補給容器1に設けられた突出部1dの容器本体1Aからの突出量と略同じ厚さにすることが好ましいことから本実施形態では変位部材400dの厚さは2.5mmに設定した一例を示した。
【0116】
更に変位部材400dは、例えばユーザによるレバー操作や現像剤補給扉となる交換用前カバー15の開閉動作等に連動して図27及び図33(a)に示す元の位置まで戻り、再び現像剤補給容器1を装着する際には前述と同様に現像剤補給容器1の通過領域を該現像剤補給容器1の突出部1dと現像剤補給装置400に設けられた装着制御突起400cとが干渉する位置に規制することが可能となる。
【0117】
即ち、変位手段となる変位部材400dは現像剤補給容器1を装着する際は現像剤補給装置400に設けられた装着制御突起400cと、現像剤補給容器1に設けられた突出部1dとが干渉する状態で現像剤補給装置400の装着位置を規制し、現像剤補給容器1を脱離する際には装着制御突起400cと突出部1dとが干渉しない位置に変位する。
【0118】
装着制御部となる装着制御突起400c及び変位手段となる変位部材400dは現像剤補給容器1の装着部となる現像剤補給開口部1aの現像剤補給容器1装着方向上流側に設けられている。
【0119】
変位手段となる変位部材400dにより装着時と脱離時とで変位される現像剤補給容器1の変位量を1.5mm以上、且つ15mm以下に設定すれば好ましい。
【0120】
ここで、変位部材400dが図27及び図33(a)に示す元の位置に戻るための機構としては、上述したようにユーザによる操作に連動させる方法のほかに、例えば、従来公知の板バネやコイルバネ等の付勢手段を用いて、常に変位部材400dが元の位置にあるように付勢をかけておき、現像剤補給容器1を脱離する際には現像剤補給容器1の突出部1dと変位部材400dが干渉した状態で、更に現像剤補給容器1を引き抜くことで、変位部材400dが前記付勢手段の付勢力に抗して変位手段ガイド部400f内を移動し、図31に示すように、現像剤補給容器1に設けられた突出部1dとの干渉が解消された時には前記付勢手段の付勢力により自動的に図27及び図33(a)に示す元の位置にまで戻るように構成しても良い。
【0121】
即ち、前記付勢手段は変位手段となる変位部材400dを現像剤補給容器1の脱離時以外は装着制御部となる装着制御突起400cと被装着制御部となる突出部1dとが干渉する状態で現像剤補給容器1の装着位置を規制する位置にあるように付勢し、現像剤補給容器1を脱離する際には現像剤補給容器1の脱離操作に連動して現像剤補給容器1が装着制御突起400cと突出部1dとが干渉しない位置で脱離可能となるように付勢手段の付勢力に抗して変位し、現像剤補給容器1を脱離することにより現像剤補給容器1から付勢手段の付勢力に抗する力を受けなくなった後には該付勢手段の付勢力により現像剤補給容器1の装着位置を規制する位置に再び変位部材400dが戻るように構成される。
【0122】
以上のように変位部材400dを設ける構成とすることにより、簡単で安価な構成にて、現像剤補給容器1の装着時に現像剤補給装置400に設けられた装着制御部となる装着制御突起400cと、現像剤補給容器1に設けられた被装着制御部となる凹部1eとの組合せの位置合わせを行う操作だけで確実に現像剤補給容器1を画像形成装置100本体に装着する際の互換性防止を行うことが出来る。
【0123】
また、現像剤補給容器1を脱離する際には装着制御突起400cと、凹部1eの位置合わせをすることなく、ユーザは単に現像剤補給容器1を引き抜くのみの操作でスムーズに現像剤補給容器1を脱離することが可能となり、操作性を大幅に向上することが出来る。
【0124】
また、変位手段となる変位部材400dがない場合、操作性を改善するためには現像剤補給容器1の回転停止位置規制手段を現像剤補給装置400に設ける必要があったが、変位部材400dを設けたとで、その必要もなくなり、画像形成装置100本体のコンパクト化及び低コスト化が可能となった。
【0125】
[現像剤補給動作]
次に図7(a)〜図7(c)を用いて本実施形態における現像剤補給容器1の現像剤補給動作について説明する。図7(a)〜図7(c)は本実施形態における現像剤補給容器1を画像形成装置100本体内に挿入して現像剤補給を行う過程の状態を各段階毎に示した図である。
【0126】
図7に示すように、画像形成装置100本体には現像剤補給装置400が設けられ、更に現像剤補給装置400には現像剤補給容器1と連結して該現像剤補給容器1を回転駆動させる駆動力伝達部となる本体駆動部20が具備されている。本体駆動部20はベアリング23によって回転可能に支持され、画像形成装置100本体内に設けた図示しない駆動モータにより回転駆動する構成になっている。
【0127】
画像形成装置100本体には現像剤ホッパ201aに連通する現像剤補給路24を形成する隔壁25が設けられ、この隔壁25には現像剤補給容器1の一部を回転可能に支持し、且つ現像剤補給路24を密封する内外ベアリング26a,26bが固着されている。更に現像剤補給路24には補給現像剤を現像剤ホッパ201aに搬送するためのスクリュー部材27が配置されている。
【0128】
図7(a)には現像剤補給容器1を画像形成装置100本体に挿入させる状態が示されている。現像剤補給容器1先端の一端面には、本実施形態では円筒状とされる現像剤補給開口部1aが設けてあり、該現像剤補給開口部1aは、その先端開口が封止部材2により封止された状態にある。
【0129】
図7(b)には現像剤補給容器1の挿入が更に進み、封止部材2の先端部に設けた係止部としての係合突起3が画像形成装置100本体側の本体駆動部20と係合した状態が示されている。この本体駆動部20と封止部材2との係合はユーザが現像剤補給容器1を挿入した時の挿入力によって行われる。
【0130】
この時、封止部材2は係合突起3に設けた係止面3bによって本体駆動部20とスラスト方向(軸方向)に係止されているため該封止部材2はこの係止を解除しない限り本体駆動部20に位置的に固定された状態にある。
【0131】
図7(c)には封止部材2と本体駆動部20とが係合した後、交換用前カバー15の閉動作に連動してスライド部材300が図7(c)の矢印b方向に後退することで現像剤補給容器1も後退し、相対的に封止部材2が現像剤補給容器1から離れて現像剤補給開口部1aが開き、現像剤補給が可能となった状態が示されている。
【0132】
この時、現像剤補給容器1の容器本体1Aに固定された駆動軸1bは封止部材2から完全に外れることはなく、該駆動軸1bの一部が封止部材2内に残っている。尚、駆動軸1bは、その断面が四角形や三角形等の回転駆動伝達が可能な非円形断面形状になっている。
【0133】
この状態で図示しないモータを駆動させると回転駆動力は本体駆動部20から封止部材2へと伝達し、更に封止部材2から駆動軸1bへと伝わることで現像剤補給容器1が回転する構成になっている。即ち、この封止部材2は現像剤を封止すると同時に現像剤補給容器1の回転駆動力を伝達する2つの機能を果たしている。
【0134】
また、現像剤補給容器1は容器受け台400bに設けられた容器受けローラ28により回転可能に支持されているため僅かな駆動トルクでもスムーズに回転することが可能である。この容器受けローラ28は容器本体1Aに対して鞍となる位置に4箇所配設されている。容器受けローラ28は画像形成装置100本体の現像剤補給装置400に回転自在に設けてある。
【0135】
このように現像剤補給容器1が回転することで現像剤補給容器1の内部に収容されていた現像剤が現像剤補給開口部1aから順次排出され、現像剤補給路24に設けられたスクリュー部材27によって画像形成装置100本体側の現像剤ホッパ201aへと搬送され、現像剤補給が行われる。
【0136】
[封止部材]
次に、封止部材2の構成について図12及び図13を用いて更に説明する。図12及び図13において、封止部材2は現像剤補給容器1の現像剤補給開口部1aを開封可能に封止する封止部2b及び画像形成装置100本体の本体駆動部20と係合する駆動力受部となる円筒状のカップリング係合部2cを備えている。
【0137】
封止部2bの外径は現像剤補給開口部1aの内径よりも適当量大きく設定されている。そして、封止部2bを現像剤補給開口部1aに圧入嵌合することにより該封止部材2によって現像剤補給開口部1aである現像剤補給口が密封される。
【0138】
上述のように、封止部材2は駆動軸1bと係合して画像形成装置100本体から受けた駆動力を駆動軸1bに伝達するための係合穴2aを有している。この係合穴2aは封止部2b及びカップリング係合部2cに亘って形成されている。
【0139】
また、この係合穴2aは駆動軸1bの断面形状に対応した形状を有すると共に駆動軸1bよりも僅かに大きく形成されている。これにより駆動軸1bは係合穴2aに遊嵌される。また、係合穴2aは駆動軸1bと同断面であって多角形である。本実施形態では係合穴2a及び駆動軸1bを断面正方形を採用している。
【0140】
そして、駆動軸1bが係合穴2aに遊嵌されることにより、現像剤補給容器1の容器本体1Aと封止部材2とは該容器本体1Aの回転方向には互いに係止される一方で容器本体1Aの軸線方向へは相互に移動自在に構成されている。
【0141】
これにより、現像剤補給容器1を現像剤補給装置400へ装着する時、後述するように封止部材2と容器本体1Aとの離間が可能となり、現像剤供給口となる現像剤補給開口部1aの開封(開口)が可能となる。
【0142】
この係合穴2aと駆動軸1bとの係合長さは封止部材2と容器本体1Aとが離間する際に外れることのない長さを有している。これにより封止部材2が現像剤補給容器1と離間しても駆動軸1bは封止部材2を介して駆動力を受けることが出来る。
【0143】
次に係合突起3について詳しく説明する。封止部材2には画像形成装置100本体からの駆動力を受けるため駆動力受部となるカップリング係合部2cに係合突起3を設けている。
【0144】
係合突起3は図14に示すように、封止部材2のカップリング係合部2cの円筒面よりも半径方向外側に向かって突出しており、且つ、回転方向の駆動力を伝達するための駆動受け面3aと、現像剤補給容器1と封止部材2とを離間させる際に該封止部材2を本体駆動部20側に係止させるための係止面3bとを有している。
【0145】
即ち、係合突起3は現像剤補給容器1の回転駆動と現像剤補給容器1の位置規制という2つの異なる働きを駆動受面3aと係止面3bとで果たしている。
【0146】
上記のような構成によれば封止部材2の開閉動作と駆動力の伝達動作を1つの封止部材2で出来るのでコンパクトで安価な構成の現像剤補給容器1を提供出来る。
【0147】
尚、係合突起3は基本的には封止部材2と一体で設けた方が部品点数の削減という観点から好ましいが、係合突起3のみを別部品として封止部材2に組み込んだ構成にしても構わない。
【0148】
係合突起3を封止部材2と一体で設ける際には、係合突起3の両駆動受け面3a側にスリット溝2e等を設けて係合突起3のみが自由に弾性変形出来るような構成にすると良い。その理由は、この係合突起3が画像形成装置100本体からの作用によって変位することで後述する駆動伝達の解除動作を行うためである。
【0149】
尚、本実施形態においては、係合突起3は封止部材2と一体的に構成した。また、係合突起3の先端部は封止部材2が画像形成装置100本体の本体駆動部20に挿入される際にスムーズに挿入されるようにテーパ面3cを有している。
【0150】
次に解除部の構成について図12及び図13を用いて説明する。係合突起3は封止部材2のカップリング係合部2cの円周上の対向方向に2箇所設けられているが、互いの係合突起3同士を接続する接続部として係合解除部4が設けられている。
【0151】
この係合解除部4は図13の矢印b方向に力が加わると、図13の2点鎖線で示すように係合突起3を矢印d方向に弾性変形させるような役割を果たしており、図13の矢印b方向の力を除去すると再び元の形に戻る構成になっている。従って、この係合解除部4は弾性変形し易いように比較的薄肉化され、それに適にした材質であることが好ましい。
【0152】
このような係合解除部4を含む封止部材2はプラスチック等の樹脂を射出成形して製造するのが好ましいが、他の材料及び製造方法であっても良いし、任意に分割、接合して構成しても構わない。また、封止部材2は現像剤補給開口部1aに圧入嵌合してこれを密封するために適度な弾性が必要とされる。
【0153】
封止部材2の材料としては低密度ポリエチレンが最も好ましく、次いでポリプロピレン、直鎖状ポリアミド、例えば、商品名ナイロン、高密度ポリエチレン、ポリエステル、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、HIPS(耐衝撃性ポリスチレン)等が好ましく利用出来る。
【0154】
上記のように、駆動力受部となるカップリング係合部2c及び係合解除部4を弾性変形可能な弾性部材とすることにより弾性変形を利用して本体駆動部20及び駆動力受部となるカップリング係合部2cの係合離脱を容易に行なうことが出来る。
【0155】
また、上記の材料は、適度な弾性を有しているので、本体駆動部20及び駆動力受部となるカップリング係合部2cの係合離脱を容易に行なうことが出来、且つ、十分な耐久性を有している。
【0156】
また、係合解除部4は係合突起3を接続するブリッジ状であることにより1つの係合解除部4を押圧することにより複数の係合突起3に対して均等に変位作用を及ぼすことが出来る。
【0157】
尚、この係合解除部4は上述したように互いの係合突起3同士を必ずしも連結して一体化する必要はなく、図17及び図18に示す変形例のように個々の係合突起3に対して独立した形に設けても良い。
【0158】
[駆動力受部]
次に封止部材2に設けた駆動力受部となるカップリング係合部2cの構成について図14を用いて説明する。封止部材2は、本実施形態では円筒状に形成された駆動力受部となるカップリング係合部2cを備えており、現像剤補給装置400の駆動力伝達部となる本体駆動部20からの駆動力を受けるようになっている。
【0159】
封止部材2の円筒状の駆動力受部となるカップリング係合部2cには前述したように弾性変形可能な可撓性の係合突起3が2箇所に対向配置して設けられており、係合突起3は押圧されることで容易に弾性変形が可能な状態にある。更に係合突起3同士を互いに連結するように係合解除部4が設けられており、係合突起3と係合解除部4は一体となっている。
【0160】
一方、画像形成装置100本体側に設けた本体駆動部20は封止部材2の係合突起3と係合するように構成されており、封止部材2が本体駆動部20に挿入された時に滑らかに挿入出来るように本体駆動部20の先端内径部は内径が徐々に縮径するようなテーパ面20bが設けてある。
【0161】
このテーパ面20bにより封止部材2は滑らかに本体駆動部20へと挿入される。また、本体駆動部20には現像剤補給容器1を回転駆動させるための係合リブ20aが設けられている。この係合リブ20aは封止部材2が挿入された後、係合突起3を引っ掛けて回転駆動を伝達するためのものである。
【0162】
次に本体駆動部20と封止部材2との係合の様子について図15を用いて説明する。図15(a)はユーザが新しい現像剤補給容器1を画像形成装置100本体にセットするために図15(a)の矢印a方向に現像剤補給容器1を挿入する際の様子を示したものであり、画像形成装置100本体内の本体駆動部20と係合する前の状態である。
【0163】
現像剤補給容器1の挿入が進むと、図15(b)に示すように、封止部材2に設けた係合突起3が本体駆動部20のテーパ面20bに接触し、該テーパ面20bに案内されながら徐々に内側に撓みながら弾性変形して挿入される。
【0164】
図15(c)に示すように、現像剤補給容器1の挿入が更に進み、テーパ面20bに続くストレート部20gを通過した係合突起3は係合リブ20aのない空間部分20hで撓みが解放され、ここで係合突起3が本体駆動部20と係合した状態になる。この状態において係合突起3は本体駆動部20としっかり係合されており、封止部材2のスラスト方向(軸方向)の位置は固定された状態となる。
【0165】
従って、その後、図7(c)に示すように、現像剤補給容器1を図7(c)の矢印b方向に後退させても、封止部材2は現像剤補給容器1と一緒に引きつられて後退することなく、しっかり本体駆動部20に固定される。
【0166】
一方、現像剤補給容器1だけが後退するため、封止部材2と現像剤補給容器1が確実に離間され、現像剤補給開口部1aが開封する。尚、現像剤補給容器1の後退動作は画像形成装置100本体の交換用前カバー15の開閉動作に連動して現像剤補給容器1をスライドさせるような構成にしても良い。
【0167】
[係合の解除方法]
次に係合突起3と本体駆動部20との係合解除について図16を用いて説明する。現像剤補給が終了し、現像剤補給容器1が空になると、古い現像剤補給容器1を取り外し、新しい現像剤補給容器1に交換しなければならない。その際にそれまで係合していた封止部材2と本体駆動部20の係合を解除する必要がある。
【0168】
図16に示すように、画像形成装置100本体内部、詳しくは本体駆動部20の内部に押出し部材21が設けられている。押出し部材21は現像剤補給容器1の駆動軸1bの軸線方向と同方向に移動可能な構成になっている。
【0169】
図16(a)は、現像剤補給が終わり、現像剤補給容器1の現像剤補給開口部1aが開口した状態を示している。本体駆動部20と封止部材2の係合を解除する際は該封止部材2の先端に設けた係合解除部4に押出し部材21を図16の矢印e方向に進入させることで、図16(b)に示すように、係合解除部4は矢印e方向に撓み、同時にこの係合解除部4と一体的になっている係合突起3も内側に倒れる。
【0170】
これにより係合突起3と本体駆動部20との係合が解除される。その後、更に押出し部材21が矢印e方向に進むことで、図16(c)に示すように、押出し部材21は封止部材2を現像剤補給開口部1aへ圧入させ、ここで現像剤補給容器1の現像剤補給開口部1aを密封する。
【0171】
更に押出し部材21が矢印e方向に進むことで、今度は現像剤補給容器1自体を後退させて、ユーザが取出し易い位置まで現像剤補給容器1をスライドさせる。
【0172】
この押出し部材21の駆動構成については、画像形成装置100本体の交換用前カバー15の開閉動作に連動させて、該交換用前カバー15を開けた時に押出し部材21が矢印e方向に移動して本体駆動部20と現像剤補給容器1の封止部材2の分離を行い、交換用前カバー15を閉じると図16(c)の矢印f方向に移動するといった構成にしても良いし、或いは別途駆動モータ等を用いて独立した分離動作を行うような構成にしても良い。
【0173】
更には画像形成装置100本体の交換用前カバー15との連動動作ではなく、別途手動レバーを設け、これに連動して分離動作を行うような構成にする等の種々の構成が考えられる。
【0174】
上記のように、本実施形態によれば、現像剤補給容器1を挿入するだけで確実に画像形成装置100本体に係合出来、且つ取り出す時には係合解除部4を押圧するだけの動作で容易に係合が解除出来るので、非常に簡単な動作及び構成で現像剤補給容器1の補給動作を行なうことが出来る。従って、操作性の高い現像剤補給容器1を提供出来る。
【0175】
また、現像剤補給容器1の駆動伝達の解除が行えると同時に現像剤補給開口部1aの開閉動作をも同時に実現させることが可能である。更に、このように非常に簡単な動作、且つ簡単で安価でコンパクトな構成にも拘らず、確実で信頼性の高い駆動伝達を実現出来る。
【0176】
また、現像剤補給容器1に回転駆動を伝達するに際し、回転軸受機構が不要であり、簡単な構成でしかも軸受部での現像剤漏れやトルクアップ、粗粒発生等の弊害が生じない現像剤補給容器1を提供出来る。
【0177】
[封止部材の他の形態]
次に封止部材2の他の形態について図19〜図21を用いて説明する。尚、前述の各部材と同一機能を有する部材には同一符号を付して説明を省略する。本形態例は、図19に示すように、係合解除部(解除突起)4を封止部材2の円筒部のカップリング係合部2cの内側ではなく、外周面に設けている。また、本形態例では、係合突起3及び係合解除部4をカップリング係合部2cの円周方向に4分割した位置に4箇所設けた。
【0178】
また、係合解除部4の構成に応じて、押出し部材21を本実施形態で画像形成装置100本体側の本体駆動部20の軸中心から前後にスライドするようなシャフト状のものではなく、図20に示すように、本体駆動部20の外周を覆うような円筒形状で前後にスライド可能とし、且つ解除突起からなる係合解除部4と係合可能に構成した。
【0179】
また、円筒状押出し部材21の先端部内周面は先端に向けて内径が大きくなる、つまり肉厚が薄くなるようなテーパ状に形成されたテーパ部21aが設けてあり、係合時においてテーパ部21aが係合解除部4の頂部と係合する。
【0180】
更に、係合突起3及び係合解除部4が設けられた支持部2fの両側にスリット溝2eが形成されており、このスリット溝2eによって係合突起3及び係合解除部4が内側方向へ弾性変形する構成とされている。
【0181】
図21(a)に、現像剤補給が終わり、現像剤補給容器1の現像剤補給開口部1aが開口した状態を示す。本体駆動部20と封止部材2との係合を解除する際は、図21(b)に示すように、押出し部材21を封止部材2の先端に設けた係合解除部4に矢印e方向に進入させることにより係合解除部4は押出し部材21の内周面によって内側へと押圧されて矢印d方向に撓み、同時にこの係合解除部4と一体の係合突起3も内側に倒れる。これにより係合突起3と本体駆動部20との係合が解除される。
【0182】
その後、更に押出し部材21を図21(c)の矢印e方向に進入させることで、図21(c)に示すように、封止部材2が現像剤補給容器1の封止位置まで戻される。次いで、押出し部材21は現像剤補給容器1自体を更に後退させてユーザが取出し易い位置まで現像剤補給容器1をスライドさせる。
【0183】
このように本形態例によれば、円筒部からなるカップリング係合部2cの外周面に係合解除部4を設けることで、上記と同様の効果を得ることが出来る。また、このような形態にすると、封止部材2を樹脂の射出成形で製作したときに型が抜き易くなるため生産性を向上させるにはより好適である。
【0184】
次に図34〜図36を用いて本発明に係る現像剤補給装置及びこれを備えた画像形成装置及びそれに使用出来る現像剤補給容器の第2実施形態の構成について説明する。図34(a),(b)は本発明に係る現像剤補給装置の第2実施形態において現像剤補給容器の装着時の現像剤補給容器受け入れ開口部付近を画像形成装置本体の外から見た斜視図及び横断面図である。
【0185】
また、図35(a),(b)は本発明に係る現像剤補給装置の第2実施形態において現像剤補給容器の脱離時の現像剤補給容器受け入れ開口部付近を画像形成装置本体の外から見た斜視図及び横断面図、図36は第2実施形態の変位手段の動作状況を示す概略説明図である。尚、前記第1実施形態と同様に構成したものは同一の符号を付して説明を省略する。
【0186】
本実施形態では、図34〜図36に示すように、現像剤補給容器1を脱離する際の変位手段となる変位部材400dの移動方向が現像剤補給容器1の脱離に伴って該現像剤補給容器1の脱離方向に移動した後、ヒンジ400iを中心に変位手段移動ガイド部400gに沿って回動するような構成となっている。
【0187】
変位部材400dは通常は図36(a)の矢印c方向への図示しない付勢手段の付勢力により、図34及び図36(a)に示す状態を維持しており、現像剤補給容器1を装着する際には、図36(a)に示すように、変位部材400dに設けられた突起400hが現像剤補給装置400に設けられた変位手段移動ガイド部400gにより変位部材400dがヒンジ400iを中心に回動するのを防ぐため、前記第1実施形態と同様に装着される現像剤補給容器1の通過領域を装着制御部となる装着制御突起400cと、被装着制御部となる突出部1dとが干渉するように変位部材400dの厚み分だけ上方に規制することで装着制御部となる装着制御突起400cによる現像剤補給容器1の互換性防止を行う。
【0188】
現像剤補給容器1を脱離する際には、前記第1実施形態と同様に現像剤補給容器1を引き抜いていくと、該現像剤補給容器1の被装着制御部である突出部1dと変位部材400dとが当接し、更に現像剤補給容器1を引き抜こうとすると変位部材400dは図36(b)に示すように、変位手段移動ガイド部400g中を図示しない付勢手段の付勢力に抗して図36(b)の左方向へ移動され、更に現像剤補給容器1を脱離方向に移動させると、ヒンジ400iを中心に回動して、図35及び図36(c)に示す状態となる。
【0189】
すると現像剤補給容器1は変位部材400dの通過位置規制を受けなくなり、ひいては現像剤補給装置400に設けられた装着制御部となる装着制御突起400cとの干渉が避けられ、その後、前記第1実施形態と同様に容器脱着ガイド部400eに沿って引き抜かれ、何ら障害もなく現像剤補給容器1を脱離することが出来る。
【0190】
その際、変位部材400dは現像剤補給容器1との干渉がなくなり次第、該変位部材400dに設けられた図示しない付勢手段の付勢力により図34及び図36(a)の状態に戻り、再び現像剤補給容器1の互換性防止を行なうことが可能となる。
【0191】
以上のように変位部材400dを設ける構成とすることにより簡単で安価な構成にて、現像剤補給容器1の装着時に該現像剤補給装置1に設けられた装着制御部となる装着制御突起400cと、現像剤補給容器1に設けられた被装着制御部となる凹部1eとの組合せの位置合わせを行うだけの操作で確実に現像剤補給容器1を画像形成装置100本体に装着する際の互換性防止を行なうことが出来る。
【0192】
更に現像剤補給容器1の脱離の際には装着制御突起400cと凹部1eとの位置合わせをすることなく、ユーザは単に現像剤補給容器1を引き抜くのみの操作でスムーズに現像剤補給容器1を脱離することが可能となり、操作性を大幅に向上することが出来る。
【0193】
また、変位部材400dがない場合、操作性を改善するためには現像剤補給容器1の回転停止位置規制手段を現像剤補給装置400に設ける必要があったが、本実施形態では、その必要もなくなり、画像形成装置100本体のコンパクト化及び低コスト化が可能となった。
【0194】
次に図37を用いて本発明に係る現像剤補給装置及びこれを備えた画像形成装置及びそれに使用出来る現像剤補給容器の第3実施形態の構成について説明する。図37は本発明に係る現像剤補給容器の第3実施形態の構成を示す部分断面斜視図である。尚、前記各実施形態と同様に構成したものは同一の符号を付して説明を省略する。
【0195】
本実施形態では、図37に示すように、現像剤補給容器1に設けられている被装着制御部である突出部1dが内部に空洞1fを有し、現像剤補給容器1の容器本体1A内の現像剤収納部と連通している。
【0196】
このような構成とすることにより、突出部1dの空洞1f内にも現像剤を収容することが出来、スペース効率を向上させることが可能となった。また、突出部1d内部に空洞1fがない場合と比べて、現像剤補給容器1の内容積を確保することが出来ることから該突出部1dを充分に大きく取ることが出来、ユーザが現像剤補給容器1に被装着制御部となる突出部1d及び凹部1eの存在を容易に認識することが出来、操作性を向上することが出来る。更に被装着制御部となる突出部1dを大きく取ることで、互換性防止をより確実に行うことが出来、信頼性を向上させることが出来る。
【0197】
【発明の効果】
本発明は、上述の如き構成と作用とを有するので、簡単な構成にて、現像剤補給容器の脱離時の位相合わせを不要とすることが出来たことからユーザの現像剤補給容器を交換する時の操作性を向上させることが出来、現像剤補給容器の脱離時の容器位相合わせのための機構を画像形成装置本体にもたせる必要がなくなり、画像形成装置本体のコンパクト化及び低コスト化が達成される。
【0198】
また、現像剤補給容器の装着時と脱離時での変位手段の移動を現像剤補給容器の脱離操作と連動するよう構成したことから操作ステップを減らすことが出来、操作性が向上出来る。
【0199】
また、簡便な構成及びユーザに煩わしい作業を強いることなく、異なる色や種類の現像剤を収納した現像剤補給容器を誤セットしてしまうという不具合を確実に防止することが出来る。
【0200】
また、現像剤補給容器の装着の際、初期の段階にて正しい現像剤補給容器か否かの判別が可能となり、操作性を向上することが出来る。
【0201】
また、現像剤補給容器の突出部にも現像剤を収納出来ることから、より多くの現像剤を充填することが出来、スペース効率の向上を図ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る現像剤補給装置を備えた画像形成装置の構成を示す断面説明図である。
【図2】本発明に係る現像剤補給装置を備えた画像形成装置の構成を示す斜視図である。
【図3】本発明に係る現像剤補給容器を画像形成装置に装着する様子を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る現像剤補給装置を備えた画像形成装置の構成を示す正面図である。
【図5】本発明に係る現像剤補給装置を備えた画像形成装置の構成を示す側面図である。
【図6】現像剤補給容器交換用カバーを開いた様子を示す画像形成装置の平面図である。
【図7】現像剤補給容器の装着動作を示す図であり、(a)は現像剤補給容器の装着開始時、(b)は現像剤補給容器の装着途中、(c)は現像剤補給容器の装着完了時を夫々示す断面図である。
【図8】本発明に係る現像剤補給容器の一実施例を示す一部切り欠き斜視図である。
【図9】駆動軸を現像剤補給容器本体側に設けた場合の駆動伝達部の一実施例を示す部分拡大断面図である。
【図10】本発明に係る現像剤補給容器の他の実施例を示す一部切り欠き斜視図である。
【図11】駆動軸を封止部材側に設けた場合の駆動伝達部の他の実施例を示す部分拡大断面図である。
【図12】(a)は封止部材の一実施例を示す正面図、(b)は(a)のX方向から見た側面図、(c)は(a)のY方向から見た側面図である。
【図13】図12(b)の矢線Z−Zに沿った断面図である。
【図14】駆動力伝達部及び封止部材の駆動力受部の一実施例を示す斜視図である。
【図15】駆動力伝達部と現像剤補給容器の封止部材の駆動力受部との係合の様子を示し、(a)は現像剤補給容器の挿入前、(b)は現像剤補給容器の挿入途中、(c)は現像剤補給容器の挿入完了時を示す部分断面図である。
【図16】駆動力伝達部と現像剤補給容器の封止部材の駆動力受部との係合解除の様子を示し、(a)は係合解除前、(b)は係合解除中、(c)は係合解除完了時を示す部分断面図である。
【図17】駆動力伝達部及び封止部材の駆動力受部の他の実施例を示す斜視図である。
【図18】図17に示す封止部材の断面図である。
【図19】(a)は封止部材の他の実施例を示す側面図、(b)は封止部材の他の実施例を示す正面図、(c)は封止部材の他の実施例を示す(a)の矢線Z−Zに沿った断面図である。
【図20】図19の封止部材の駆動力受部と駆動力伝達部とが係合した状態を示す断面図である。
【図21】現像剤補給容器に設けられた図19に示す封止部材の駆動力受部と駆動力伝達部との係合解除の様子を示し、(a)は係合解除前、(b)は係合解除中、(c)は係合解除完了時を示す部分断面図である。
【図22】本発明に係る現像剤補給容器の一実施例を示す斜視図である。
【図23】本発明に係る現像剤補給容器が本発明に係る現像剤補給装置に挿入される様子を示す斜視図である。
【図24】本発明に係る現像剤補給容器に設けられた被装着制御部である凹部の各種配置例を示した模式図である。
【図25】本発明に係る現像剤補給容器を本発明に係る現像剤補給装置に装着する際に現像剤補給装置の突起と現像剤補給容器の凹部の位相が合っている場合の様子を示す正面図である。
【図26】本発明に係る現像剤補給容器を本発明に係る現像剤補給装置に装着する際に現像剤補給装置の突起と現像剤補給容器の凹部の位相が合っていない場合の様子を示す正面図である。
【図27】本発明に係る現像剤補給容器を本発明に係る現像剤補給装置に装着する際に装着制御部と被装着制御部とが干渉する位置まで挿入した様子を示す横断面図である。
【図28】本発明に係る現像剤補給容器を本発明に係る現像剤補給装置に装着或いは脱離する際の途中の様子を示す横断面図である。
【図29】本発明に係る現像剤補給容器を本発明に係る現像剤補給装置に装着完了した状態を示す斜視図である。
【図30】本発明に係る現像剤補給容器を本発明に係る現像剤補給装置から脱離する際に現像剤補給容器の突出部が変位手段を移動させている様子を示す横断面図である。
【図31】本発明に係る現像剤補給容器を本発明に係る現像剤補給装置から脱離する際に現像剤補給容器の突出部が現像剤補給装置の装着制御部を超え、現像剤補給容器脱着ガイド部に沿って引き抜かれている様子を示す横断面図である。
【図32】(a),(b)は本発明に係る現像剤補給装置の現像剤補給容器受け入れ開口部付近を画像形成装置本体内から見た斜視図及び横断面図である。
【図33】本発明に係る現像剤補給装置の現像剤補給容器受け入れ開口部付近の斜視図であり、(a)は変位手段が現像剤補給容器の装着時の位置にある場合を示す斜視図、(b)は変位手段が現像剤補給容器の脱離時の位置にある場合を示す斜視図である。
【図34】 (a),(b)は本発明に係る現像剤補給装置の第2実施形態において現像剤補給容器の装着時の現像剤補給容器受け入れ開口部付近を画像形成装置本体の外から見た斜視図及び横断面図である。
【図35】 (a),(b)は本発明に係る現像剤補給装置の第2実施形態において現像剤補給容器の脱離時の現像剤補給容器受け入れ開口部付近を画像形成装置本体の外から見た斜視図及び横断面図である。
【図36】第2実施形態の変位手段の動作状況を示す概略説明図である。
【図37】本発明に係る現像剤補給容器の第3実施形態の構成を示す部分断面斜視図である。
【符号の説明】
1…現像剤補給容器、1A…容器本体、1a…現像剤補給開口部、1a1…構成部材、1b…駆動軸、1c…螺旋状突起、1d…突出部、1e…凹部、1f…空洞、2…封止部材、2a…係合穴、2b…封止部、2c…カップリング係合部、2e…スリット溝、2f…支持部、3…係合突起、3a…駆動受け面、3b…係止面、3c…テーパ面、4…係合解除部、15…交換用前カバー、18…ヒンジ、20…本体駆動部、20a…係合リブ、20b…テーパ面、20g…ストレート部、20h…空間部分、21…押出し部材、21a…テーパ部、23…ベアリング、24…現像剤補給路、25…隔壁、26a,26b…内外ベアリング、27…スクリュー部材、28…容器受けローラ、40…バッフル部材、40a…傾斜突起、100…画像形成装置、100a…操作部、100b…表示手段、101…原稿、102…原稿台ガラス、103…光学部、104…感光体ドラム、105〜108…シートカセット、105A〜108A…給送分離装置、109…搬送部、110…レジストローラ、111…転写放電器、112…分離放電器、113…搬送部、114…定着部、115…排出反転部、116…排出ローラ、117…排出トレイ、118…フラッパ、119,120…再給送搬送路、201…現像部、201a…現像剤ホッパ、201b…現像器、201c…撹拌部材、201d…マグネットローラ、201f…現像ローラ、201e…送り部材、202…クリーナ部、203…一次帯電器、300…スライド部材、400…現像剤補給装置、400a…容器受け入れ開口部、400b…容器受け台、400c…装着制御突起、400c1…係止面、400c2…傾斜面、400d…変位部材、400e…容器脱着ガイド部、400f…変位手段ガイド部、400g…変位手段移動ガイド部、400h…突起、400i…ヒンジ、Ln…レンズ、M…ミラー、P…用紙

Claims (6)

  1. 画像形成装置本体内に設けられ、
    前記画像形成装置本体からの駆動を受けて回転することにより内部に収納された現像剤を搬送・排出し、前記画像形成装置本体への現像剤補給を行う円筒状の現像剤補給容器が装着される現像剤補給装置であって、
    前記現像剤補給装置は、前記現像剤補給容器を前記回転の軸線方向に受け入れるための略円形状を成す現像剤補給容器挿入口と、
    前記現像剤補給容器挿入口に設けられ前記現像剤補給容器の装着を制御する装着制御部と、を有し、
    前記現像剤補給容器は、前記現像剤補給容器を前記現像剤補給装置に装着する際に前記装着制御部に干渉することで装着を阻止するよう前記現像剤補給容器の外周面に略全周に亘って設けられた被装着制御部と、前記装着制御部に干渉せずに前記現像剤補給容器の装着を許容する前記被装着制御部に設けられた非干渉部と、
    を有する現像剤補給装置において、
    前記現像剤補給装置には、前記現像剤補給容器を装着する時は前記被装着制御部と前記装着制御部が干渉し得るように前記現像剤補給容器を前記装着制御部に前記現像剤補給容器の装着方向に直交する方向へ近づけるよう規制する規制位置と、
    前記現像剤補給容器を脱離する時は、前記被装着制御部と前記装着制御部が干渉し得ないよう前記現像剤補給容器を前記装着制御部から前記現像剤補給容器の装着方向に直交する方向へ遠ざける非規制位置と、をとり得る変位部材と、
    前記変位部材を前記規制位置へ付勢する付勢手段と、が設けられ、
    前記変位部材は前記現像剤補給容器を脱離する際に前記被装着制御部に設けられた当接部と当接することで前記付勢手段の付勢力に抗して非規制位置へ移動し、前記当接部による当接が解除されると前記付勢手段の付勢力により前記規制位置に戻ることを特徴とする現像剤補給装置
  2. 前記装着制御部は、前記現像剤補給容器の装着を制御可能となるように前記現像剤補給容器挿入口の径方向内側に突出する少なくとも1つ以上の突起を有し、前記現像剤補給容器に設けられた前記被装着制御部は、前記現像剤補給容器の筒状の現像剤補給容器本体の筒部外周に略全周に亘って突出する突出部と、前記突出部に設けられ、前記装着制御部に対応した凹部と、を有し、前記装着制御部の前記突起と、前記被装着制御部の前記突出部に設けられた前記凹部とが合致した時のみ前記現像剤補給容器が前記画像形成装置本体に装着可能となることを特徴とする請求項1に記載の現像剤補給装置。
  3. 前記画像形成装置本体に設けられた前記装着制御部及び前記現像剤補給容器装着部に設けられた前記変位手段は、前記現像剤補給容器装着部の現像剤補給容器装着方向上流側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の現像剤補給装置。
  4. 前記現像剤補給装置に設けられた前記装着制御部の前記突起は、装着される現像剤補給容器に対向する側には該現像剤補給容器の装着軸線方向に対して略直角に交差する面を有し、脱離される現像剤補給容器に対向する側には該現像剤補給容器の脱離方向に向かうに従い徐々に前記現像剤補給容器の通過領域方向に突出する傾斜面を有していることを特徴とする請求項2に記載の現像剤補給装置。
  5. 前記装着制御部は、前記画像形成装置本体の種類に応じて形成される前記突起の配置間隔、前記突起の幅、前記突起の形状の少なくとも1つ以上が異なり、それに対応して前記現像剤補給容器の前記突出部に設けられた前記凹部の配置間隔、前記凹部の幅、前記凹部の形状の少なくとも1つ以上が異なることを特徴とする請求項2に記載の現像剤補給装置。
  6. 前記変位手段により装着時と脱離時とで変位される前記現像剤補給容器の変位量を1.5mm以上、且つ15mm以下に設定したことを特徴とする請求項1に記載の現像剤補給装置。
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