以下に本発明の実施形態を、添付図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明に係るカラーフィルタ基板において、透明電極7までを形成した段階での概略断面図である。
まず、本実施形態におけるカラーフィルタ基板の製造方法を以下に示す。
本実施形態では、絶縁基板としてのガラス基板1上にアルミニウムを主成分とする金属層により、反射板となる金属層2を形成する。次に、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置において表示領域となる範囲9を含むように、金属層2をフォトリソグラフィー法によりパターニングする。次いで、着色層4を着色感材法により形成する。このとき、着色層4は金属層2全面を覆い隠すように形成され、実質的に着色層4が金属層2に対する保護層として機能する。続いて、無機酸化膜であるSiO2を用いた密着性向上層5とITOを用いた透明電極7を連続形成し、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置に合わせ、透明電極7のパターニングを行う。
本実施形態のように着色層4などの樹脂材料上にITOを用いた透明電極7を形成する場合、樹脂材料と透明電極7の密着性を確保する必要があるため、20〜80nm程度の膜厚のSiO2を用いた密着性向上層5とITOを用いた透明電極7を連続形成する方法が一般的に用いられている。この実施形態においても、透明電極7が、その下側に設けられている着色層4や絶縁性基板1に対して、充分な密着性を有している場合においては、密着性向上層5を省略することも可能である。
絶縁基板1は透明なガラス基板に限定されるものではなく、例えばプラスチックフィルム等の可撓性を有する基板を用いることもできる。また、反射型表示用途に限定されるものであれば、絶縁基板が透明である必要はないので、表面に絶縁膜を形成したSi基板を用いることも可能である。
反射板とする金属層2としては、銀またはクロム、ニッケル等を主成分とする金属層を用いても良い。
着色層4の形成方法は着色感材法に限られるものではなく、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
上述したような本実施形態の構成によれば、反射型表示が可能な液晶装置に好適なカラーフィルタを得ることができた。
(第2の実施形態)
図2は本実施形態に係るカラーフィルタ基板において、透明電極7までを形成した段階での概略断面図である。
本実施形態では、基板としてのガラス基板1上にアルミニウムを主成分とする金属により反射板となる金属層2を形成する。次に、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置において表示領域となる範囲9を含むように、金属層2をフォトリソグラフィー法によりパターニングする。次に反射板2上に保護層3を形成する。ここでは、Alを陽極酸化することにより酸化膜を形成し、これを保護層3とした。陽極酸化用化成液はサリチル酸アンモニウム1〜10重量%とエチレングリコール20〜80重量%とを含有する溶液を用いた。化成電圧は5〜250V、電流密度は0.001〜1mA/cm2の条件の範囲内で、所望の膜厚に合わせて設定すればよい。なお、陽極酸化化成液は上記溶液に限定されるものではない。また、化成電圧、電流密度の条件も化成液に合わせて適宜設定すればよい。
次いで、着色層4を着色感材法により形成した。このとき、着色層4は金属層2全面を覆い隠すように形成され、保護層3と着色層4が金属層2に対する保護層として機能する。続いて、無機酸化膜であるSiO2を用いた密着性向上層5とITOを用いた透明電極7を連続形成し、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置に合わせ、透明電極7のパターニングを行う。
絶縁基板1は透明なガラス基板に限定されるものではなく、例えばプラスチックフィルム等の可撓性を有する基板を用いることもできる。また、反射型表示用途に限定されるものであれば、絶縁基板が透明である必要はないので、表面に絶縁膜を形成したSi基板を用いることも可能である。
また、保護層3は陽極酸化膜に限定されるものではなく、例えば化学気相成長法により成膜したSiO2、Si3N4、スピンコートやロールコートにより形成した有機絶縁膜を用いることも可能である。
また、着色層4の形成方法はこれに限られるものではなく、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。また、陽極酸化により形成された保護層3の膜厚を、反射板2を着色層4形成工程で曝される薬液やガス等から保護することが可能な範囲内で十分薄くすることによって、電着法による着色層4の形成も可能である。
上述したような本実施形態の構成によれば、反射型表示が可能な液晶装置に好適なカラーフィルタを得ることができた。
(第3の実施形態)
図3は本実施形態に係るカラーフィルタ基板において、透明電極7までを形成した段階での概略断面図である。
本実施形態においては金属層2として銀を主成分とする金属を用い、保護層3としては化学気相成長法により成膜したSiO2を用いた。他の構成要素については第2の実施形態と同様であるのでここでは説明を省略する。
なお、絶縁基板1は透明なガラス基板に限定されるものではなく、例えばプラスチックフィルム等の可撓性を有する基板を用いることもできる。また、反射型表示用途に限定されるものであれば、絶縁基板が透明である必要はないので、表面に絶縁膜を形成したSi基板を用いることも可能である。
反射板とする金属層2としては、アルミニウムまたはクロム、ニッケル等を主成分とする金属層を用いても良い。
なお、保護層3はSiO2に限定されるものではなく、例えば化学気相成長法により成膜したSi3N4に代表される窒化ケイ素、スピンコートやロールコートにより形成した有機絶縁膜を用いることも可能である。
また、着色層4の形成方法は着色感材法に限られるものではなく、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
上述したような本実施形態の構成によれば、反射型表示が可能な液晶装置に好適なカラーフィルタを得ることができた。
(第4の実施形態)
図4は本発明に係るカラーフィルタ基板において、透明電極7までを形成した段階での概略断面図である。
本実施形態では、絶縁基板としてのガラス基板1上にアルミニウムを主成分とする金属層により、反射板となる金属層2を形成する。次に、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置において表示領域となる範囲9を含むように、金属層2をフォトリソグラフィー法によりパターニングする。次に反射板2上に化学気相成長法によりSiO2を60nm成膜し、保護層3を形成する。次いで、着色層4を着色感材法により形成する。さらに、有機絶縁膜として感光性アクリル樹脂などを用いた保護層6を、金属層2および着色層4全体を覆い隠すように形成する。ここでは着色層4と保護層6が金属層2に対する保護層として機能する。続いて、無機酸化膜であるSiO2を用いた密着性向上層5とITOを用いた透明電極7を連続形成し、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置に合わせ、透明電極7のパターニングを行う。
絶縁基板1は透明なガラス基板に限定されるものではなく、例えばプラスチックフィルム等の可撓性を有する基板を用いることもできる。また、反射型表示用途に限定されるものであれば、絶縁基板が透明である必要はないので、表面に絶縁膜を形成したSi基板を用いることも可能である。
反射板とする金属層2としては、銀またはクロム、ニッケル等を主成分とする金属層を用いても良い。
着色層4の形成方法は着色感材法に限られるものではなく、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
保護層6としては、他の感光性を有する樹脂材料を用いることができる。また、印刷法や転写法など、保護層6を所定の領域のみに設ける方法を用いる場合や、保護層6がカラーフィルタ基板全面に設けられていても構わない場合においては、保護層6にゾルゲル膜や感光性を有さない有機保護膜を用いることができる。
上述したような本実施形態の構成によれば、反射型表示が可能な液晶装置に好適なカラーフィルタを得ることができた。
(第5の実施形態)
図5(a)は本発明に係るカラーフィルタ基板において、着色層4までを形成した段階での概略平面図、図5(b)は図5(a)のA−A’線断面概略図、図5(c)は透明電極7までを形成した段階での概略断面図である。
本実施形態では、絶縁基板としてのガラス基板1上にアルミニウムを主成分とする金属層により、反射板となる金属層2を形成する。次に、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置において表示領域となる範囲9を含み、さらに液晶装置における画素領域9aを取り囲むように、金属層2をフォトリソグラフィー法によりパターニングする。次に化学気相成長法によりSiO2を60nm成膜し、保護層3を形成する。次いで、着色層4を着色感材法により形成する。さらに、有機絶縁膜として感光性アクリル樹脂などを用いた保護層6を、金属層2および着色層4全体を覆い隠すように形成する。ここでは着色層4と保護層6が金属層2に対する保護層として機能する。続いて、無機酸化膜であるSiO2を用いた密着性向上層5とITOを用いた透明電極7を連続形成し、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置に合わせ、透明電極7のパターニングを行う。
絶縁基板1は透明なガラス基板に限定されるものではなく、例えばプラスチックフィルム等の可撓性を有する基板を用いることもできる。また、反射型表示用途に限定されるものであれば、絶縁基板が透明である必要はないので、表面に絶縁膜を形成したSi基板を用いることも可能である。
反射板とする金属層2としては、銀またはクロム、ニッケル等を主成分とする金属層を用いても良い。
着色層4の形成方法は着色感材法に限られるものではなく、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
保護層6としては、他の感光性を有する樹脂材料を用いることができる。また、印刷法や転写法など、保護層6を所定の領域のみに設ける方法を用いる場合や、保護層6がカラーフィルタ基板全面に設けられていても構わない場合においては、保護層6にゾルゲル膜や感光性を有さない有機保護膜を用いることができる。
上述したような本実施形態の構成によれば、反射型表示が可能な液晶装置に好適なカラーフィルタを得ることができた。
(第6の実施形態)
図6は本発明に係るカラーフィルタ基板において、透明電極7までを形成した段階での概略断面図である。
本実施形態では、絶縁基板としてのガラス基板1上にアルミニウムを主成分とする金属層により、反射板となる金属層2を形成する。次に、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置において表示領域となる範囲9を含み、さらに液晶装置における画素領域9aを取り囲むように、金属層2をフォトリソグラフィー法によりパターニングする。次に反射板2上に化学気相成長法によりSiO2を60nm成膜し、保護層3を形成する。次いで、着色層4を着色感材法により形成する。さらに、金属層2および着色層4全体を覆い隠すように、保護層6を形成する。保護層6は、アクリル樹脂などの樹脂材料6a中に、これとは屈折率が異なる材料を用いた粒子6bを分散されたものを用いており、Mie散乱による光散乱機能を有している。続いて、無機酸化膜であるSiO2を用いた密着性向上層5とITOを用いた透明電極7を連続形成し、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置に合わせ、透明電極7のパターニングを行う。
絶縁基板1は透明なガラス基板に限定されるものではなく、例えばプラスチックフィルム等の可撓性を有する基板を用いることもできる。また、反射型表示用途に限定されるものであれば、絶縁基板が透明である必要はないので、表面に絶縁膜を形成したSi基板を用いることも可能である。
反射板とする金属層2としては、銀またはクロム、ニッケル等を主成分とする金属層を用いても良い。
着色層4の形成方法は着色感材法に限られるものではなく、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
保護層6に用いる樹脂材料6aとしては、他の感光性を有する樹脂材料を用いることができる。また、印刷法や転写法など、保護層6を所定の領域のみに設ける方法を用いる場合や、保護層6がカラーフィルタ基板全面に設けられていても構わない場合においては、感光性を有さない有機保護膜を用いることができる。
また散乱性を有する保護層6としては、用いる樹脂材料6aと樹脂材料6a中に分散されている粒子6bとの屈折率差が0.05〜0.12の範囲内となるように材料を組合せるのが望ましい。例えば、PMMA(ポリメチルメタクリレート)樹脂中にPVDF(ポリフッ化ビニリデン)粒子を分散さるというような組み合わせによれば、概ね0.8の屈折率差が得られる。もちろん組み合わせはこれに限定されること無く、所望の屈折率差と散乱度が得られるように適宜材料を組合せて使用することが可能である。
上述したような本実施形態の構成によれば、反射型表示が可能な液晶装置に好適なカラーフィルタを得ることができた。
(第7の実施形態)
図7は本発明に係るカラーフィルタ基板において、透明電極7までを形成した段階での概略断面図である。
本実施形態では、絶縁基板としてのガラス基板1上に化学気相成長法によりSiO2を60nm成膜し密着性向上層8を形成する。次に、銀を主成分とする金属層により反射板となる金属層2を形成する。次に、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置において表示領域となる範囲9を含み、さらに液晶装置における画素領域9aを取り囲むように、金属層2をフォトリソグラフィー法によりパターニングする。次に反射板2上に化学気相成長法によりSiO2を60nm成膜し、保護層3を形成する。次いで、着色層4を着色感材法により形成する。さらに、有機絶縁膜として感光性アクリル樹脂などを用いた保護層6を、金属層2および着色層4全体を覆い隠すように形成する。続いて、無機酸化膜であるSiO2を用いた密着性向上層5とITOを用いた透明電極7を連続形成し、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置に合わせ、透明電極7のパターニングを行う。
絶縁基板1は透明なガラス基板に限定されるものではなく、例えばプラスチックフィルム等の可撓性を有する基板を用いることもできる。また、反射型表示用途に限定されるものであれば、絶縁基板が透明である必要はないので、表面に絶縁膜を形成したSi基板を用いることも可能である。
密着性向上層8としては、TiO2やZrO2及びこれらとSiO2を適宜組合せたものや、Ta2O5などを用いてもよい。
反射板とする金属層2としては、アルミニウム、ニッケルまたはクロム等を主成分とする金属層を用いても良い。
着色層4の形成方法は着色感材法に限られるものではなく、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
保護層6としては、他の感光性を有する樹脂材料を用いることができる。また、印刷法や転写法など、保護層6を所定の領域のみに設ける方法を用いる場合や、保護層6がカラーフィルタ基板全面に設けられていても構わない場合においては、保護層6にゾルゲル膜や感光性を有さない有機保護膜を用いることができる。
上述したような本実施形態の構成によれば、反射型表示が可能な液晶装置に好適なカラーフィルタを得ることができた。
(第8の実施形態)
図8は本発明に係るカラーフィルタ基板において、透明電極7までを形成した段階での概略断面図である。
本実施形態では、絶縁基板としてのガラス基板1上に化学気相成長法によりモリブデン(Mo)を成膜し、密着性向上層8を形成する。次に、銀を主成分とする金属層により反射板となる金属層2を形成する。次に、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置において表示領域となる範囲9を含み、さらに液晶装置における画素領域9aを取り囲むように、金属層2を密着性向上層8と共にフォトリソグラフィー法によりパターニングする。他の構成要素については第7の実施の形態と同様であるのでここでは説明を省略する。
なお、密着性向上層8はMoに限定されるものではなく、他の金属や、Ta2O5などの金属酸化膜を用いることも可能である。
反射板とする金属層2としては、アルミニウムまたはニッケルを主成分とする金属層を用いても良い。
上述したような本実施形態の構成によれば、反射型表示が可能な液晶装置に好適なカラーフィルタを得ることができた。
(第9の実施形態)
図9(a)は本発明に係るカラーフィルタ基板において、透明電極7までを形成した段階での概略図、図9(b)は図9(a)のC−C’線断面概略図、図9(c)は図9(a)のD−D’線断面概略図である。
本実施形態では、絶縁基板としてのガラス基板1上にアルミニウムを主成分とする金属層により、反射板となる金属層2を形成する。次に、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置において、透明電極7の幅9bと、これに交差する形で配置される対向する電極の幅9aにより囲まれる駆動領域となる範囲9cを含み、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置における対向する一対の電極間の距離(液晶層の厚み)の概ね1/2以内の長さ10a分広い領域11を取り囲むように、金属層2をフォトリソグラフィー法によりパターニングする。次に金属層2上に、着色層4を着色感材法により形成する。さらに、有機絶縁膜として感光性アクリル樹脂などを用いた保護層6を、金属層2および着色層4全体を覆い隠すように形成する。続いて、無機酸化膜であるSiO2を用いた密着性向上層5とITOを用いた透明電極7を連続形成し、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置に合わせ、透明電極7のパターニングを行う。
絶縁基板1は透明なガラス基板に限定されるものではなく、例えばプラスチックフィルム等の可撓性を有する基板を用いることもできる。また、反射型表示用途に限定されるものであれば、絶縁基板が透明である必要はないので、表面に絶縁膜を形成したSi基板を用いることも可能である。
反射板とする金属層2としては、銀またはクロム、ニッケル等を主成分とする金属層を用いても良く、必要に応じて絶縁基板1との間に密着性向上層を設けても良い。
着色層4の形成方法は着色感材法に限られるものではなく、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
保護層6としては、感光性を有する他の樹脂材料を用いることができる。また、印刷法や転写法など、保護層6を所定の領域のみに設ける方法を用いる場合や、保護層6がカラーフィルタ基板全面に設けられていても構わない場合においては、保護層6にゾルゲル膜や感光性を有さない有機保護膜を用いることができる。
また、前記対向する一対の電極間の距離(液晶層の厚み)の概ね1/2以内の長さ10aは駆動領域9cの周縁部全ての夫々の辺に対して独立に設定しても構わない。
本実施形態の構成によるカラーフィルタは、これを用いた液晶装置が、パッシブマトリクス方式である場合に好適なものであるが、これに限定されるものではなく、TFT素子で代表される三端子型スイッチング素子や、TFD素子で代表される二端子型スイッチング素子などを用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置にも対応可能である。
上述したような本実施形態の構成によれば、反射型表示が可能な液晶装置に好適なカラーフィルタを得ることができた。
(第10の実施形態)
図10(a)は本発明に係るカラーフィルタ基板において、透明電極7までを形成した段階での概略平面図、図10(b)は図10(a)のE−E’線断面概略図、図10(c)は図10(a)のF−F’線断面概略図である。
本実施形態では、絶縁基板としてのガラス基板1上にアルミニウムを主成分とする金属層により、反射板となる金属層2を形成する。次に、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置において、透明電極7の幅9bと、これに交差する形で配置される対向する電極の幅9aにより囲まれる駆動領域となる範囲9cに対して、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置における液晶層内のバルク中の液晶分子のダイレクタ方向と直交する辺の一方では、前記対向する一対の電極間の距離(液晶層の厚み)の概ね同等分以内の長さ10b分狭く、それ以外の辺においては、前記対向する一対の電極間の距離(液晶層の厚み)の概ね1/2以内の長さ10a分広い周縁部によって囲まれる領域12の形状に、金属層2をフォトリソグラフィー法によりパターニングする。次に金属層2上に、着色層4を着色感材法により形成する。さらに、有機絶縁膜として感光性アクリル樹脂などを用いた保護層6を、金属層2および着色層4全体を覆い隠すように形成する。続いて、無機酸化膜であるSiO2を用いた密着性向上層5とITOを用いた透明電極7を連続形成し、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置に合わせ、透明電極7のパターニングを行う。
絶縁基板1は透明なガラス基板に限定されるものではなく、例えばプラスチックフィルム等の可撓性を有する基板を用いることもできる。また、反射型表示用途に限定されるものであれば、絶縁基板が透明である必要はないので、表面に絶縁膜を形成したSi基板を用いることも可能である。
反射板とする金属層2としては、銀またはクロム、ニッケル等を主成分とする金属層を用いても良く、必要に応じて絶縁基板1との間に密着性向上層を設けても良い。
着色層4の形成方法は着色感材法に限られるものではなく、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
保護層6としては、他の感光性を有する樹脂材料を用いることができる。また、印刷法や転写法など、保護層6を所定の領域のみに設ける方法を用いる場合や、保護層6がカラーフィルタ基板全面に設けられていても構わない場合においては、保護層6にゾルゲル膜や感光性を有さない有機保護膜を用いることができる。
また、前記対向する一対の電極間の距離(液晶層の厚み)の概ね1/2以内の長さ10aは駆動領域9cの周縁部の夫々の辺に対して独立に設定しても構わない。
本実施形態の構成によるカラーフィルタは、これを用いた液晶装置が、パッシブマトリクス方式である場合に好適なものであるが、これに限定されるものではなく、TFT素子で代表される三端子型スイッチング素子や、TFD素子で代表される二端子型スイッチング素子などを用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置にも対応可能である。
上述したような本実施形態の構成によれば、反射型表示が可能な液晶装置に好適なカラーフィルタを得ることができた。
(第11の実施形態)
図11(a)は本発明に係るカラーフィルタ基板において、透明電極7までを形成した段階での概略平面図、図11(b)は図11(a)のH−H’線断面概略図、図11(c)は図11(a)のI−I’線断面概略図である。
本実施形態では、絶縁基板としてのガラス基板1上にアルミニウムを主成分とする金属層により、反射板となる金属層2を形成する。次に、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置において、透明電極7の幅9bと、これに対向するTFD素子により駆動される画素電極の幅9eにより囲まれる駆動領域となる範囲9cを含み、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置における対向する一対の電極間の距離(液晶層の厚み)の概ね1/2以内の長さ10a分広い領域11を取り囲むように、金属層2をフォトリソグラフィー法によりパターニングする。次に金属層2上に、着色層4を着色感材法により形成する。さらに、有機絶縁膜として感光性アクリル樹脂などを用いた保護層6を、金属層2および着色層4全体を覆い隠すように形成する。続いて、無機酸化膜であるSiO2を用いた密着性向上層5とITOを用いた透明電極7を連続形成し、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置に合わせ、透明電極7のパターニングを行う。
絶縁基板1は透明なガラス基板に限定されるものではなく、例えばプラスチックフィルム等の可撓性を有する基板を用いることもできる。また、反射型表示用途に限定されるものであれば、絶縁基板が透明である必要はないので、表面に絶縁膜を形成したSi基板を用いることも可能である。
反射板とする金属層2としては、銀またはクロム、ニッケル等を主成分とする金属層を用いても良く、必要に応じて絶縁基板1との間に密着性向上層を設けても良い。
着色層4の形成方法は着色感材法に限られるものではなく、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
保護層6としては、他の感光性を有する樹脂材料を用いることができる。また、印刷法や転写法など、保護層6を所定の領域のみに設ける方法を用いる場合や、保護層6がカラーフィルタ基板全面に設けられていても構わない場合においては、保護層6にゾルゲル膜や感光性を有さない有機保護膜を用いることができる。
また、前記対向する一対の電極間の距離(液晶層の厚み)の概ね1/2以内の長さ10aは駆動領域9cの周縁部の夫々の辺に対して独立に設定しても構わない。
本実施形態の構成によるカラーフィルタは、これを用いた液晶装置が、TFD素子で代表される二端子型スイッチング素子などを用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置である場合に好適なものであるが、これに限定されるものではなく、TFT素子で代表される三端子型スイッチング素子や、パッシブマトリクス方式の液晶装置にも対応可能である。
上述したような本実施形態の構成によれば、反射型表示が可能な液晶装置に好適なカラーフィルタを得ることができた。
(第12の実施形態)
図12(a)は本発明に係るカラーフィルタ基板において、透明電極7までを形成した段階での概略平面図、図12(b)は図12(a)のJ−J’線断面概略図、図12(c)は図12(a)のK−K’線断面概略図である。
本実施形態では、絶縁基板としてのガラス基板1上にアルミニウムを主成分とする金属層により、反射板となる金属層2を形成する。次に、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置において、透明電極7に対向するTFT素子により駆動される画素電極の幅9gと9hにより囲まれる駆動領域となる範囲9cを含み、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置における対向する一対の電極間の距離(液晶層の厚み)の概ね1/2以内の長さ10a分広い領域11を取り囲むように、金属層2をフォトリソグラフィー法によりパターニングする。ここでの駆動領域となる範囲9cは、即ちTFT素子により駆動される画素電極の領域9fと同一となる。次に金属層2上に、着色層4を着色感材法により形成する。さらに、有機絶縁膜として感光性アクリル樹脂などを用いた保護層6を、金属層2および着色層4全体を覆い隠すように形成する。続いて、無機酸化膜であるSiO2を用いた密着性向上層5とITOを用いた透明電極7を連続形成し、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置に合わせ、透明電極7のパターニングを行う。
絶縁基板1は透明なガラス基板に限定されるものではなく、例えばプラスチックフィルム等の可撓性を有する基板を用いることもできる。また、反射型表示用途に限定されるものであれば、絶縁基板が透明である必要はないので、表面に絶縁膜を形成したSi基板を用いることも可能である。
反射板とする金属層2としては、銀またはクロム、ニッケル等を主成分とする金属層を用いても良く、必要に応じて絶縁基板1との間に密着性向上層を設けても良い。
着色層4の形成方法は着色感材法に限られるものではなく、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
保護層6としては、他の感光性を有する樹脂材料を用いることができる。また、印刷法や転写法など、保護層6を所定の領域のみに設ける方法を用いる場合や、保護層6がカラーフィルタ基板全面に設けられていても構わない場合においては、保護層6にゾルゲル膜や感光性を有さない有機保護膜を用いることができる。
また、前記対向する一対の電極間の距離(液晶層の厚み)の概ね1/2以内の長さ10aは駆動領域9cの周縁部の夫々の辺に対して独立に設定しても構わない。
上述したような本実施形態の構成によれば、反射型表示が可能な液晶装置に好適なカラーフィルタを得ることができた。
(第13の実施形態)
図13(a)は本発明に係るカラーフィルタ基板において、透明電極7までを形成した段階での概略平面図、図13(b)は図13(a)のL−L’線断面概略図、図13(c)は図13(a)のM−M’線断面概略図である。
本実施形態では、絶縁基板としてのガラス基板1上にアルミニウムを主成分とする金属層により、反射板となる金属層2を形成する。次に、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置において全画素にまたがって表示領域となる範囲を含むように、金属層2をフォトリソグラフィー法によりパターニングする。次に金属層2上に、黒色の樹脂材料を用いた遮光層13を着色感材法により形成する。遮光層13は、透明電極7の幅9bと、これに交差する形で配置される対向する電極の幅9aにより囲まれる駆動領域となる範囲9cを含み、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置における対向する一対の電極間の距離(液晶層の厚み)の概ね1/2以内の長さ10a分広い領域11を取り囲むように、開口部を設ける形でパターニングする。次に、着色層4を着色感材法により形成する。さらに、有機絶縁膜として感光性アクリル樹脂などを用いた保護層6を、遮光層13、金属層2および着色層4全体を覆い隠すように形成する。続いて、無機酸化膜であるSiO2を用いた密着性向上層5とITOを用いた透明電極7を連続形成し、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置に合わせ、透明電極7のパターニングを行う。
絶縁基板1は透明なガラス基板に限定されるものではなく、例えばプラスチックフィルム等の可撓性を有する基板を用いることもできる。また、反射型表示用途に限定されるものであれば、絶縁基板が透明である必要はないので、表面に絶縁膜を形成したSi基板を用いることも可能である。
反射板とする金属層2としては、銀またはクロム、ニッケル等を主成分とする金属層を用いても良く、必要に応じて絶縁基板1との間に密着性向上層を設けても良い。また、本実施形態では、反射板の領域が遮光層13によって規定されているので、遮光層が設けられている領域によって隠されている部分では、各々の画素の反射板が独立するように、金属層2がパターニングされていても構わない。
遮光層13の形成は着色感材法に限られるものではなく、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
着色層4の形成方法は着色感材法に限られるものではなく、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
保護層6としては、他の感光性を有する樹脂材料を用いることができる。また、印刷法や転写法など、保護層6を所定の領域のみに設ける方法を用いる場合や、保護層6がカラーフィルタ基板全面に設けられていても構わない場合においては、保護層6にゾルゲル膜や感光性を有さない有機保護膜を用いることができる。
また、前記対向する一対の電極間の距離(液晶層の厚み)の概ね1/2以内の長さ10aは駆動領域9cの周縁部の夫々の辺に対して独立に設定しても構わない。
本実施形態の構成によるカラーフィルタは、これを用いた液晶装置が、パッシブマトリクス方式である場合に好適なものであるが、これに限定されるものではなく、TFT素子で代表される三端子型スイッチング素子や、TFD素子で代表される二端子型スイッチング素子などを用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置にも対応可能である。
上述したような本実施形態の構成によれば、反射型表示が可能な液晶装置に好適なカラーフィルタを得ることができた。
(第14の実施形態)
本実施形態に係るカラーフィルタ基板について、図13(a)〜図13(c)を用いて説明する。
本実施形態では、遮光層13として、クロム膜上に酸化クロム膜を積層したものを用い、フォトリソグラフィー法によってパターニングし、形成されている点が異なる。他の構成要素については第13の実施の形態と同様であるのでここでは説明を省略する。
絶縁基板1は透明なガラス基板に限定されるものではなく、例えばプラスチックフィルム等の可撓性を有する基板を用いることもできる。また、反射型表示用途に限定されるものであれば、絶縁基板が透明である必要はないので、表面に絶縁膜を形成したSi基板を用いることも可能である。
反射板とする金属層2としては、銀またはクロム、ニッケル等を主成分とする金属層を用いても良く、必要に応じて絶縁基板1との間に、著しく透過率を低下させない程度の密着性向上層を設けても良い。また、本実施形態では、反射板の領域が遮光層13によって規定されているので、遮光層が設けられている領域によって隠されている部分では、各々の画素の反射板が独立するように、金属層2がパターニングされていても構わない。
遮光層13は、クロム膜と酸化クロム膜の積層膜に限られるものではなく、反射板に用いられる金属層2に比較して反射率が低い、他の金属または金属酸化膜、あるいは他の金属と金属酸化膜の積層膜を用いることもできる。
着色層4の形成方法は着色感材法に限られるものではなく、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
保護層6としては、他の感光性を有する樹脂材料を用いることができる。また、印刷法や転写法など、保護層6を所定の領域のみに設ける方法を用いる場合や、保護層6がカラーフィルタ基板全面に設けられていても構わない場合においては、保護層6にゾルゲル膜や感光性を有さない有機保護膜を用いることができる。
また、前記対向する一対の電極間の距離(液晶層の厚み)の概ね1/2以内の長さ10aは駆動領域9cの周縁部の夫々の辺に対して独立に設定しても構わない。
本実施形態の構成によるカラーフィルタは、これを用いた液晶装置が、パッシブマトリクス方式である場合に好適なものであるが、これに限定されるものではなく、TFT素子で代表される三端子型スイッチング素子や、TFD素子で代表される二端子型スイッチング素子などを用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置にも対応可能である。
上述したような本実施形態の構成によれば、反射型表示及び透過型表示が可能な液晶装置に好適なカラーフィルタを得ることができた。
(第15の実施形態)
本実施形態に係るカラーフィルタ基板について、図13(a)〜図13(c)を用いて説明する。
本実施形態では、金属層2として、約10%の光線透過率を有するアルミニウムを主成分とする約20nmの膜厚の金属層を用い、半透過反射板となるように形成している点が異なる。他の構成要素については第13の実施の形態と同様であるのでここでは説明を省略する。
絶縁基板1は透明なガラス基板に限定されるものではなく、例えばプラスチックフィルム等の可撓性を有する基板を用いることもできる。
反射板とする金属層2としては、銀またはクロム、ニッケル等を主成分とする金属層を用いても良く、必要に応じて絶縁基板1との間に、著しく透過率を低下させない程度の密着性向上層を設けても良い。また、金属層2の膜厚は20nmに限定されるものではなく、所望の透過率が得られるように、適宜選択することができる。また、本実施形態では、反射板の領域が遮光層13によって規定されているので、遮光層が設けられている領域によって隠されている部分では、各々の画素の反射板が独立するように、金属層2がパターニングされていても構わない。
遮光層13の形成は着色感材法に限られるものではなく、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
着色層4の形成方法は着色感材法に限られるものではなく、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
保護層6としては、他の感光性を有する樹脂材料を用いることができる。また、印刷法や転写法など、保護層6を所定の領域のみに設ける方法を用いる場合や、保護層6がカラーフィルタ基板全面に設けられていても構わない場合においては、保護層6にゾルゲル膜や感光性を有さない有機保護膜を用いることができる。
また、前記対向する一対の電極間の距離(液晶層の厚み)の概ね1/2以内の長さ10aは駆動領域9cの周縁部の夫々の辺に対して独立に設定しても構わない。
本実施形態の構成によるカラーフィルタは、これを用いた液晶装置が、パッシブマトリクス方式である場合に好適なものであるが、これに限定されるものではなく、TFT素子で代表される三端子型スイッチング素子や、TFD素子で代表される二端子型スイッチング素子などを用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置にも対応可能である。
上述したような本実施形態の構成によれば、反射型表示及び透過型表示が可能な液晶装置に好適なカラーフィルタを得ることができた。
(第16の実施形態)
図14(a)は本発明に係るカラーフィルタ基板において、透明電極7までを形成した段階での概略平面図、図14(b)は図14(a)のN−N’線断面概略図、図14(c)は図14(a)のO−O’線断面概略図である。
本実施形態では、絶縁基板としてのガラス基板1上にアルミニウムを主成分とする金属層により、反射板となる金属層2を形成する。次に、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置において全画素にまたがって表示領域となる範囲を含むように、且つ、各々の画素領域内に光を透過させる所定の面積の開口部14を設けるように、金属層2をフォトリソグラフィー法によりパターニングする。他の構成要素については第13の実施の形態と同様であるのでここでは説明を省略する。
絶縁基板1は透明なガラス基板に限定されるものではなく、例えばプラスチックフィルム等の可撓性を有する基板を用いることもできる。
反射板とする金属層2としては、銀またはクロム、ニッケル等を主成分とする金属層を用いても良く、必要に応じて絶縁基板1との間に、著しく透過率を低下させない程度の密着性向上層を設けても良い。また、本実施形態では、反射板の領域が遮光層13によって規定されているので、遮光層が設けられている領域によって隠されている部分では、各々の画素の反射板が独立するように、金属層2がパターニングされていても構わない。
遮光層13の形成は着色感材法に限られるものではなく、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
着色層4の形成方法は着色感材法に限られるものではなく、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
保護層6としては、他の感光性を有する樹脂材料を用いることができる。また、印刷法や転写法など、保護層6を所定の領域のみに設ける方法を用いる場合や、保護層6がカラーフィルタ基板全面に設けられていても構わない場合においては、保護層6にゾルゲル膜や感光性を有さない有機保護膜を用いることができる。
また、前記対向する一対の電極間の距離(液晶層の厚み)の概ね1/2以内の長さ10aは駆動領域9cの周縁部の夫々の辺に対して独立に設定しても構わない。
本実施形態の構成によるカラーフィルタは、これを用いた液晶装置が、パッシブマトリクス方式である場合に好適なものであるが、これに限定されるものではなく、TFT素子で代表される三端子型スイッチング素子や、TFD素子で代表される二端子型スイッチング素子などを用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置にも対応可能である。
上述したような本実施形態の構成によれば、反射型表示及び透過型表示が可能な液晶装置に好適なカラーフィルタを得ることができた。
(第17の実施形態)
図15(a)は本発明に係るカラーフィルタ基板において、透明電極7までを形成した段階での概略平面図、図15(b)は図15(a)のP−P’線断面概略図、図15(c)は図15(a)のQ−Q’線断面概略図である。
本実施形態では、絶縁基板としてのガラス基板1上に、クロム膜13a上に酸化クロム膜13bを積層した遮光層13を、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置において全画素にまたがって表示領域となる範囲を含むように、フォトリソグラフィー法によってパターニングする。次に、アルミニウムを主成分とする金属層により、反射板となる金属層2を形成する。次に、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置において、透明電極7の幅9bと、これに交差する形で配置される対向する電極の幅9aにより囲まれる駆動領域となる範囲9cを含み、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置における対向する一対の電極間の距離(液晶層の厚み)の概ね1/2以内の長さ10a分広い領域11を取り囲むように、金属層2をフォトリソグラフィー法によりパターニングする。次に、着色層4を着色感材法により形成する。さらに、有機絶縁膜として感光性アクリル樹脂などを用いた保護層6を、遮光層13、金属層2および着色層4全体を覆い隠すように形成する。続いて、無機酸化膜であるSiO2を用いた密着性向上層5とITOを用いた透明電極7を連続形成し、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置に合わせ、透明電極7のパターニングを行う。
絶縁基板1は透明なガラス基板に限定されるものではなく、例えばプラスチックフィルム等の可撓性を有する基板を用いることもできる。また、反射型表示用途に限定されるものであれば、絶縁基板が透明である必要はないので、表面に絶縁膜を形成したSi基板を用いることも可能である。
反射板とする金属層2としては、銀またはクロム、ニッケル等を主成分とする金属層を用いても良く、必要に応じて遮光層13との間に密着性向上層を設けても良い。
遮光層13は、クロム膜と酸化クロム膜の積層膜に限られるものではなく、反射板に用いられる金属層2に比較して反射率が低い、他の金属または金属酸化膜、あるいは他の金属と金属酸化膜の積層膜を用いることもできる。また、遮光層13は、黒色の樹脂材料を用いた着色感材法によって形成することもでき、その他、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
着色層4の形成方法は着色感材法に限られるものではなく、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
保護層6としては、他の感光性を有する樹脂材料を用いることができる。また、印刷法や転写法など、保護層6を所定の領域のみに設ける方法を用いる場合や、保護層6がカラーフィルタ基板全面に設けられていても構わない場合においては、保護層6にゾルゲル膜や感光性を有さない有機保護膜を用いることができる。
また、前記対向する一対の電極間の距離(液晶層の厚み)の概ね1/2以内の長さ10aは駆動領域9cの周縁部の夫々の辺に対して独立に設定しても構わない。
本実施形態の構成によるカラーフィルタは、これを用いた液晶装置が、パッシブマトリクス方式である場合に好適なものであるが、これに限定されるものではなく、TFT素子で代表される三端子型スイッチング素子や、TFD素子で代表される二端子型スイッチング素子などを用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置にも対応可能である。
上述したような本実施形態の構成によれば、反射型表示が可能な液晶装置に好適なカラーフィルタを得ることができた。
(第18の実施形態)
図16(a)は本発明に係るカラーフィルタ基板において、透明電極7までを形成した段階での概略平面図、図16(b)は図16(a)のS−S’線断面概略図、図16(c)は図16(a)のT−T’線断面概略図である。
本実施形態では、絶縁基板としてのガラス基板1上に、クロム膜13a上に酸化クロム膜13bを積層した遮光層13を形成する。次に、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置において全画素にまたがって表示領域となる範囲を含むように、且つ、各々の画素領域内に光を透過させる所定の面積の開口部14とほぼ同一か、開口部14を内包するように開口部15を設ける形に遮光層13をパターニングする。次に、アルミニウムを主成分とする金属層により、反射板となる金属層2を形成する。次に、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置において、透明電極7の幅9bと、これに交差する形で配置される対向する電極の幅9aにより囲まれる駆動領域となる範囲9cを含み、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置における対向する一対の電極間の距離(液晶層の厚み)の概ね1/2以内の長さ10a分広い領域11を取り囲むように、且つ、各々の画素領域内に光を透過させる所定の面積の開口部14を設けるように、金属層2をフォトリソグラフィー法によりパターニングする。次に金属層2上に、着色層4を着色感材法により形成する。さらに、有機絶縁膜として感光性アクリル樹脂などを用いた保護層6を、遮光層13、金属層2および着色層4全体を覆い隠すように形成する。続いて、無機酸化膜であるSiO2を用いた密着性向上層5とITOを用いた透明電極7を連続形成し、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置に合わせ、透明電極7のパターニングを行う。
絶縁基板1は透明なガラス基板に限定されるものではなく、例えばプラスチックフィルム等の可撓性を有する基板を用いることもできる。
遮光層13は、クロム膜と酸化クロム膜の積層膜に限られるものではなく、反射板に用いられる金属層2に比較して反射率が低い、他の金属または金属酸化膜、あるいは他の金属と金属酸化膜の積層膜を用いることもできる。また、遮光層13は、黒色の樹脂材料を用いた着色感材法によって形成することもでき、その他、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
反射板とする金属層2としては、銀またはクロム、ニッケル等を主成分とする金属層を用いても良く、必要に応じて遮光層13との間に、著しく透過率を低下させない程度の密着性向上層を設けても良い。
着色層4の形成方法は着色感材法に限られるものではなく、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
保護層6としては、他の感光性を有する樹脂材料を用いることができる。また、印刷法や転写法など、保護層6を所定の領域のみに設ける方法を用いる場合や、保護層6がカラーフィルタ基板全面に設けられていても構わない場合においては、保護層6にゾルゲル膜や感光性を有さない有機保護膜を用いることができる。
また、前記対向する一対の電極間の距離(液晶層の厚み)の概ね1/2以内の長さ10aは駆動領域9cの周縁部の夫々の辺に対して独立に設定しても構わない。
本実施形態の構成によるカラーフィルタは、これを用いた液晶装置が、パッシブマトリクス方式である場合に好適なものであるが、これに限定されるものではなく、TFT素子で代表される三端子型スイッチング素子や、TFD素子で代表される二端子型スイッチング素子などを用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置にも対応可能である。
上述したような本実施形態の構成によれば、反射型表示及び透過型表示が可能な液晶装置に好適なカラーフィルタを得ることができた。
(第19の実施形態)
図17(a)は本発明に係るカラーフィルタ基板において、透明電極7までを形成した段階での概略平面図、図17(b)は図17(a)のU−U’線断面概略図、図17(c)は図17(a)のV−V’線断面概略図である。
本実施形態では、絶縁基板としてのガラス基板1上に、クロム膜13a上に酸化クロム膜13bを積層した遮光層13を形成する。次に、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置において全画素にまたがって表示領域となる範囲を含むように、且つ、各々の画素領域内に光を透過させる所定の面積の開口部15を設ける形に遮光層13をパターニングする。次に、アルミニウムを主成分とする約10%の光線透過率を有する約20nmの膜厚の金属層により、半透過反射板となる金属層2を形成する。次に、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置において、透明電極7の幅9bと、これに交差する形で配置される対向する電極の幅9aにより囲まれる駆動領域となる範囲9cを含み、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置における対向する一対の電極間の距離(液晶層の厚み)の概ね1/2以内の長さ10a分広い領域11を取り囲むように、金属層2をフォトリソグラフィー法によりパターニングする。次に金属層2上に、着色層4を着色感材法により形成する。
さらに、有機絶縁膜として感光性アクリル樹脂などを用いた保護層6を、遮光層13、金属層2および着色層4全体を覆い隠すように形成する。続いて、無機酸化膜であるSiO2を用いた密着性向上層5とITOを用いた透明電極7を連続形成し、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置に合わせ、透明電極7のパターニングを行う。
絶縁基板1は透明なガラス基板に限定されるものではなく、例えばプラスチックフィルム等の可撓性を有する基板を用いることもできる。
遮光層13は、クロム膜と酸化クロム膜の積層膜に限られるものではなく、反射板に用いられる金属層2に比較して反射率が低い、他の金属または金属酸化膜、あるいは他の金属と金属酸化膜の積層膜を用いることもできる。また、遮光層13は、黒色の樹脂材料を用いた着色感材法によって形成することもでき、その他、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
反射板とする金属層2としては、銀またはクロム、ニッケル等を主成分とする金属層を用いても良く、必要に応じて遮光層13との間に、著しく透過率を低下させない程度の密着性向上層を設けても良い。
着色層4の形成方法は着色感材法に限られるものではなく、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
保護層6としては、他の感光性を有する樹脂材料を用いることができる。また、印刷法や転写法など、保護層6を所定の領域のみに設ける方法を用いる場合や、保護層6がカラーフィルタ基板全面に設けられていても構わない場合においては、保護層6にゾルゲル膜や感光性を有さない有機保護膜を用いることができる。
また、前記対向する一対の電極間の距離(液晶層の厚み)の概ね1/2以内の長さ10aは駆動領域9cの周縁部の夫々の辺に対して独立に設定しても構わない。
本実施形態の構成によるカラーフィルタは、これを用いた液晶装置が、パッシブマトリクス方式である場合に好適なものであるが、これに限定されるものではなく、TFT素子で代表される三端子型スイッチング素子や、TFD素子で代表される二端子型スイッチング素子などを用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置にも対応可能である。
上述したような本実施形態の構成によれば、反射型表示及び透過型表示が可能な液晶装置に好適なカラーフィルタを得ることができた。
(第20の実施形態)
図18(a)は本発明に係るカラーフィルタ基板において、透明電極7までを形成した段階での概略平面図、図18(b)は図18(a)のW−W’線断面概略図、図18(c)は図18(a)のX−X’線断面概略図である。
本実施形態では、絶縁基板としてのガラス基板1上にアルミニウムを主成分とする金属層により、反射板となる金属層2を形成する。次に、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置において全画素にまたがって表示領域となる範囲を含むように、金属層2をフォトリソグラフィー法によりパターニングする。次に、着色層4を着色感材法により形成する。着色層4はR(赤)、G(緑)、B(青)の感光性カラーレジストを用い、順次形成する。R、G、Bの3色のカラーレジストが積層された領域が遮光層13となる。遮光層13は、透明電極7の幅9bと、これに交差する形で配置される対向する電極の幅9aにより囲まれる駆動領域となる範囲9cを含み、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置における対向する一対の電極間の距離(液晶層の厚み)の概ね1/2以内の長さ10a分広い領域11を取り囲むように、開口部を設ける形でパターニングされている。さらに、有機絶縁膜として感光性アクリル樹脂などを用いた保護層6を、遮光層13、金属層2および着色層4全体を覆い隠すように形成する。続いて、無機酸化膜であるSiO2を用いた密着性向上層5とITOを用いた透明電極7を連続形成し、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置に合わせ、透明電極7のパターニングを行う。
絶縁基板1は透明なガラス基板に限定されるものではなく、例えばプラスチックフィルム等の可撓性を有する基板を用いることもできる。また、反射型表示用途に限定されるものであれば、絶縁基板が透明である必要はないので、表面に絶縁膜を形成したSi基板を用いることも可能である。
反射板とする金属層2としては、銀またはクロム、ニッケル等を主成分とする金属層を用いても良く、必要に応じて絶縁基板1との間に密着性向上層を設けても良い。また、本実施形態では、反射板の領域が遮光層13によって規定されているので、遮光層が設けられている領域によって隠されている部分では、各々の画素の反射板が独立するように、金属層2がパターニングされていても構わない。
着色層4と着色層4の積層による遮光層13の形成方法は着色感材法に限られるものではなく、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
保護層6としては、他の感光性を有する樹脂材料を用いることができる。また、印刷法や転写法など、保護層6を所定の領域のみに設ける方法を用いる場合や、保護層6がカラーフィルタ基板全面に設けられていても構わない場合においては、保護層6にゾルゲル膜や感光性を有さない有機保護膜を用いることができる。
また、前記対向する一対の電極間の距離(液晶層の厚み)の概ね1/2以内の長さ10aは駆動領域9cの周縁部の夫々の辺に対して独立に設定しても構わない。
本実施形態の構成によるカラーフィルタは、これを用いた液晶装置が、パッシブマトリクス方式である場合に好適なものであるが、これに限定されるものではなく、TFT素子で代表される三端子型スイッチング素子や、TFD素子で代表される二端子型スイッチング素子などを用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置にも対応可能である。
上述したような本実施形態の構成によれば、反射型表示が可能な液晶装置に好適なカラーフィルタを得ることができた。
(第21の実施形態)
本実施形態に係るカラーフィルタ基板について、図18(a)〜図18(c)を用いて説明する。
本実施形態では、金属層2として、約10%の光線透過率を有するアルミニウムを主成分とする約20nmの膜厚の金属層を用い、半透過反射板となるように形成している点が異なる。他の構成要素については第20の実施の形態と同様であるのでここでは説明を省略する。
絶縁基板1は透明なガラス基板に限定されるものではなく、例えばプラスチックフィルム等の可撓性を有する基板を用いることもできる。
反射板とする金属層2としては、銀またはクロム、ニッケル等を主成分とする金属層を用いても良く、必要に応じて絶縁基板1との間に、著しく透過率を低下させない程度の密着性向上層を設けても良い。また、金属層2の膜厚は20nmに限定されるものではなく、所望の透過率が得られるように、適宜選択することができる。また、本実施形態では、反射板の領域が遮光層13によって規定されているので、遮光層が設けられている領域によって隠されている部分では、各々の画素の反射板が独立するように、金属層2がパターニングされていても構わない。
着色層4と着色層4の積層による遮光層13の形成方法は着色感材法に限られるものではなく、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
保護層6としては、他の感光性を有する樹脂材料を用いることができる。また、印刷法や転写法など、保護層6を所定の領域のみに設ける方法を用いる場合や、保護層6がカラーフィルタ基板全面に設けられていても構わない場合においては、保護層6にゾルゲル膜や感光性を有さない有機保護膜を用いることができる。
また、前記対向する一対の電極間の距離(液晶層の厚み)の概ね1/2以内の長さ10aは駆動領域9cの周縁部の夫々の辺に対して独立に設定しても構わない。
本実施形態の構成によるカラーフィルタは、これを用いた液晶装置が、パッシブマトリクス方式である場合に好適なものであるが、これに限定されるものではなく、TFT素子で代表される三端子型スイッチング素子や、TFD素子で代表される二端子型スイッチング素子などを用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置にも対応可能である。
上述したような本実施形態の構成によれば、反射型表示及び透過型表示が可能な液晶装置に好適なカラーフィルタを得ることができた。
(第22の実施形態)
図19(a)は本発明に係るカラーフィルタ基板において、透明電極7までを形成した段階での概略平面図、図19(b)は図19(a)のY−Y’線断面概略図、図19(c)は図19(a)のZ−Z’線断面概略図である。
本実施形態では、絶縁基板としてのガラス基板1上にアルミニウムを主成分とする金属層により、反射板となる金属層2を形成する。次に、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置において全画素にまたがって表示領域となる範囲を含むように、且つ、各々の画素領域内に光を透過させる所定の面積の開口部14を設けるように、金属層2をフォトリソグラフィー法によりパターニングする。他の構成要素については第20の実施の形態と同様であるのでここでは説明を省略する。
反射板とする金属層2としては、銀またはクロム、ニッケル等を主成分とする金属層を用いても良く、必要に応じて絶縁基板1との間に、著しく透過率を低下させない程度の密着性向上層を設けても良い。また、本実施形態では、反射板の領域が遮光層13によって規定されているので、遮光層が設けられている領域によって隠されている部分では、各々の画素の反射板が独立するように、金属層2がパターニングされていても構わない。
着色層4と着色層4の積層による遮光層13の形成方法は着色感材法に限られるものではなく、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
保護層6としては、他の感光性を有する樹脂材料を用いることができる。また、印刷法や転写法など、保護層6を所定の領域のみに設ける方法を用いる場合や、保護層6がカラーフィルタ基板全面に設けられていても構わない場合においては、保護層6にゾルゲル膜や感光性を有さない有機保護膜を用いることができる。
また、前記対向する一対の電極間の距離(液晶層の厚み)の概ね1/2以内の長さ10aは駆動領域9cの周縁部の夫々の辺に対して独立に設定しても構わない。
本実施形態の構成によるカラーフィルタは、これを用いた液晶装置が、パッシブマトリクス方式である場合に好適なものであるが、これに限定されるものではなく、TFT素子で代表される三端子型スイッチング素子や、TFD素子で代表される二端子型スイッチング素子などを用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置にも対応可能である。
上述したような本実施形態の構成によれば、反射型表示及び透過型表示が可能な液晶装置に好適なカラーフィルタを得ることができた。
(第23の実施形態)
図20(a)は本発明に係るカラーフィルタ基板において、透明電極7までを形成した段階での概略平面図、図20(b)は図20(a)のAA−AA’線断面概略図、図20(c)は図20(a)のBB−BB’線断面概略図である。
本実施形態では、絶縁基板としてのガラス基板1上にアルミニウムを主成分とする金属層により、反射板となる金属層2を形成する。次に、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置において全画素にまたがって表示領域となる範囲を含むように、且つ、各々の画素領域内に光を透過させる所定の面積の開口部14を設けるように、金属層2をフォトリソグラフィー法によりパターニングする。
次に、着色層4を着色感材法により形成する。着色層4は図21(a)に示すような透過型表示に最適な色濃度を持つR(赤)、G(緑)、B(青)の感光性カラーレジストを用い、順次形成する。着色層4は、金属層2に設けられた開口部14と遮光層13となる部分を含む所定の領域に形成され、各々の画素内に着色層を設けない領域15が存在する。着色層を設けない領域15の面積は、開口部14と遮光層13となる部分を除いた実質的に反射型表示時の1画素となる面積に対して、図21(a)に示す色濃度を持つ着色層が設けられた面積と、着色層を設けない領域15の面積を平均して、図21(b)に示すような反射型表示に最適な色濃度を持つように調整される。R、G、Bの3色のカラーレジストが積層された領域が遮光層13となる。遮光層13は、透明電極7の幅9bと、これに交差する形で配置される対向する電極の幅9aにより囲まれる駆動領域となる範囲9cを含み、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置における対向する一対の電極間の距離(液晶層の厚み)の概ね1/2以内の長さ10a分広い領域11を取り囲むように、開口部を設ける形でパターニングされている。さらに、有機絶縁膜として感光性アクリル樹脂などを用いた保護層6を、遮光層13、金属層2および着色層4全体を覆い隠すように形成する。続いて、無機酸化膜であるSiO2を用いた密着性向上層5とITOを用いた透明電極7を連続形成し、このカラーフィルタ基板を用いた液晶装置に合わせ、透明電極7のパターニングを行う。
透過型表示時には着色層4により、図21(a)に示すような透過型表示に最適な色濃度特性のカラーフィルタとして、反射型表示時時には着色層4と着色層を設けない領域15の平均として図21(b)に示すような反射型表示に最適な色濃度特性のカラーフィルタとして使用できる。また、透過型表示に最適な色濃度特性の着色層4のR、G、B各色を積層して形成する遮光層13は、高いOD値を提供することが可能となる。なお、図21(a)および図21(b)に示された各色の色濃度特性特性は一例であり、組み合わされる液晶装置や所望の透過率、色濃度に合わせて変更することができる。
着色層4と着色層4の積層による遮光層13の形成方法は着色感材法に限られるものではなく、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
反射板とする金属層2としては、銀またはクロム、ニッケル等を主成分とする金属層を用いても良く、必要に応じて絶縁基板1との間に、著しく透過率を低下させない程度の密着性向上層を設けても良い。また、本実施形態では、反射板の領域が遮光層13によって規定されているので、遮光層が設けられている領域によって隠されている部分では、各々の画素の反射板が独立するように、金属層2がパターニングされていても構わない。
保護層6としては、他の感光性を有する樹脂材料を用いることができる。また、印刷法や転写法など、保護層6を所定の領域のみに設ける方法を用いる場合や、保護層6がカラーフィルタ基板全面に設けられていても構わない場合においては、保護層6にゾルゲル膜や感光性を有さない有機保護膜を用いることができる。
また、前記対向する一対の電極間の距離(液晶層の厚み)の概ね1/2以内の長さ10aは駆動領域9cの周縁部の夫々の辺に対して独立に設定しても構わない。
本実施形態の構成によるカラーフィルタは、これを用いた液晶装置が、パッシブマトリクス方式である場合に好適なものであるが、これに限定されるものではなく、TFT素子で代表される三端子型スイッチング素子や、TFD素子で代表される二端子型スイッチング素子などを用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置にも対応可能である。
上述したような本実施形態の構成によれば、反射型表示及び透過型表示が可能な液晶装置に好適なカラーフィルタを得ることができた。
(第24の実施形態)
図22(a)は本発明に係るカラーフィルタ基板において、透明電極7までを形成した段階での概略平面図、図22(b)は図22(a)のCC−CC’線断面概略図、図22(c)は図22(a)のDD−DD’線断面概略図である。
本実施形態では、絶縁基板としてのガラス基板1上に、0.2μm〜2μmの粒子を分散させたゾルゲル溶液を塗布し焼成することにより、散乱反射板として最適な構造となるように、凹凸段差0.2μm〜1.5μm、凹凸ピッチ2μm〜15μmのランダムな凹凸形状を持つ凹凸層16を形成する。続いて凹凸層16上にアルミニウムを主成分とする金属層により、反射板となる金属層2を形成する。他の構成要素については第20の実施の形態と同様であるのでここでは説明を省略する。
絶縁基板1は透明なガラス基板に限定されるものではなく、例えばプラスチックフィルム等の可撓性を有する基板を用いることもできる。また、反射型表示用途に限定されるものであれば、絶縁基板が透明である必要はないので、表面に絶縁膜を形成したSi基板を用いることも可能である。
反射板とする金属層2としては、銀またはクロム、ニッケル等を主成分とする金属層を用いても良く、必要に応じて絶縁基板1との間に密着性向上層を設けても良い。また、本実施形態では、反射板の領域が遮光層13によって規定されているので、遮光層が設けられている領域によって隠されている部分では、各々の画素の反射板が独立するように、金属層2がパターニングされていても構わない。
着色層4と着色層4の積層による遮光層13の形成方法は着色感材法に限られるものではなく、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
保護層6としては、他の感光性を有する樹脂材料を用いることができる。また、印刷法や転写法など、保護層6を所定の領域のみに設ける方法を用いる場合や、保護層6がカラーフィルタ基板全面に設けられていても構わない場合においては、保護層6にゾルゲル膜や感光性を有さない有機保護膜を用いることができる。
また、ここでは凹凸層16の他の構成要素については、第20の実施の形態と同様としたが、必要に応じて、他の実施の形態のカラーフィルタ構造と組合せることも可能である。
本実施形態の構成によるカラーフィルタは、これを用いた液晶装置が、パッシブマトリクス方式である場合に好適なものであるが、これに限定されるものではなく、TFT素子で代表される三端子型スイッチング素子や、TFD素子で代表される二端子型スイッチング素子などを用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置にも対応可能である。
上述したような本実施形態の構成によれば、反射型表示が可能な液晶装置に好適なカラーフィルタを得ることができた。
(第25の実施形態)
本実施形態に係るカラーフィルタ基板について図22を用いて説明する。
本実施形態では、絶縁基板としてのガラス基板1上に、アクリルを主成分とする感光性樹脂を塗布し、所定のフォトマスクを用いたフォトリソグラフィー法により、散乱反射板として最適な構造となるように、凹凸段差0.2μm〜1.5μm、凹凸ピッチ2μm〜15μmのランダムな凹凸形状を持つ凹凸層16を形成する。続いて凹凸層16上にアルミニウムを主成分とする金属層により、反射板となる金属層2を形成する。他の構成要素については第20の実施の形態と同様であるのでここでは説明を省略する。
絶縁基板1は透明なガラス基板に限定されるものではなく、例えばプラスチックフィルム等の可撓性を有する基板を用いることもできる。また、反射型表示用途に限定されるものであれば、絶縁基板が透明である必要はないので、表面に絶縁膜を形成したSi基板を用いることも可能である。
凹凸層16は感光性アクリル樹脂に限定されるものではなく、感光性ポリイミド樹脂などを用いることができる。また、1μm〜5μmの粒子を分散させたアクリル樹脂などを塗布することにより、フォトリソグラフィー法を用いること無く凹凸層を形成することもできる。
反射板とする金属層2としては、銀またはクロム、ニッケル等を主成分とする金属層を用いても良く、必要に応じて絶縁基板1との間に密着性向上層を設けても良い。また、本実施形態では、反射板の領域が遮光層13によって規定されているので、遮光層が設けられている領域によって隠されている部分では、各々の画素の反射板が独立するように、金属層2がパターニングされていても構わない。
着色層4と着色層4の積層による遮光層13の形成方法は着色感材法に限られるものではなく、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
保護層6としては、他の感光性を有する樹脂材料を用いることができる。また、印刷法や転写法など、保護層6を所定の領域のみに設ける方法を用いる場合や、保護層6がカラーフィルタ基板全面に設けられていても構わない場合においては、保護層6にゾルゲル膜や感光性を有さない有機保護膜を用いることができる。
また、ここでは凹凸層16の他の構成要素については、第20の実施の形態と同様としたが、必要に応じて、他の実施の形態のカラーフィルタ構造と組合せることも可能である。
本実施形態の構成によるカラーフィルタは、これを用いた液晶装置が、パッシブマトリクス方式である場合に好適なものであるが、これに限定されるものではなく、TFT素子で代表される三端子型スイッチング素子や、TFD素子で代表される二端子型スイッチング素子などを用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置にも対応可能である。
上述したような本実施形態の構成によれば、反射型表示が可能な液晶装置に好適なカラーフィルタを得ることができた。
(第26の実施形態)
図23(a)は本発明に係るカラーフィルタ基板において、透明電極7までを形成した段階での概略平面図、図23(b)は図23(a)のEE−EE’線断面概略図、図23(c)は図23(a)のFF−FF’線断面概略図である。
本実施形態では、絶縁基板としてのガラス基板表面を、弗化水素酸を主成分とする水溶液により不均一にエッチングすることにより、散乱反射板として最適な構造となるように、凹凸段差0.05μm〜2.0μm、凹凸ピッチ1μm〜50μmのランダムな凹凸形状を持つ凹凸面17を形成する。続いて凹凸面17上にアルミニウムを主成分とする金属層により、反射板となる金属層2を形成する。他の構成要素については第20の実施の形態と同様であるのでここでは説明を省略する。
絶縁基板1は、反射型表示用途に限定されるものであれば、絶縁基板が透明である必要はないので、表面に絶縁膜を形成したSi基板を用いることも可能である。また、例えばプラスチックフィルム等の可撓性を有する基板を用いた場合には、有機溶剤を主成分とする薬液により凹凸面17を形成することもできる。
反射板とする金属層2としては、銀またはクロム、ニッケル等を主成分とする金属層を用いても良く、必要に応じて絶縁基板1との間に密着性向上層を設けても良い。また、本実施形態では、反射板の領域が遮光層13によって規定されているので、遮光層が設けられている領域によって隠されている部分では、各々の画素の反射板が独立するように、金属層2がパターニングされていても構わない。
着色層4と着色層4の積層による遮光層13の形成方法は着色感材法に限られるものではなく、染色法、転写法、エッチング法、印刷法などによっても形成可能である。
保護層6としては、他の感光性を有する樹脂材料を用いることができる。また、印刷法や転写法など、保護層6を所定の領域のみに設ける方法を用いる場合や、保護層6がカラーフィルタ基板全面に設けられていても構わない場合においては、保護層6にゾルゲル膜や感光性を有さない有機保護膜を用いることができる。
また、ここでは凹凸面17の他の構成要素については、第20の実施の形態と同様としたが、必要に応じて、他の実施の形態のカラーフィルタ構造と組合せることも可能である。
本実施形態の構成によるカラーフィルタは、これを用いた液晶装置が、パッシブマトリクス方式である場合に好適なものであるが、これに限定されるものではなく、TFT素子で代表される三端子型スイッチング素子や、TFD素子で代表される二端子型スイッチング素子などを用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置にも対応可能である。
上述したような本実施形態の構成によれば、反射型表示が可能な液晶装置に好適なカラーフィルタを得ることができた。
(第27の実施形態)
図24は、本発明に係る図9の構造を持つカラーフィルタを用いた液晶装置の概略断面図である。
この実施形態では、2枚の透明基板2401、2403の間に液晶層2408が枠状のシール材2409によって封止された液晶セルが形成されている。液晶層2408は、所定のツイスト角を持つネマチック液晶で構成されている。上側の透明基板2403の内面上には、複数のストライプ状の透明電極2410がITOなどにより形成されていて、透明電極2410の表面上には配向膜2412が形成され、所定方向にラビング処理が施されている。
一方、下側の透明基板2401の内面上には、例えばAlで形成された反射板となる金属層2402、着色層2404、平坦化膜を兼ねた保護層2406が順次形成され、この着色層2404には、例えばR(赤)、G(緑)、B(青)の3色の着色層が所定パターンで配列されている。平坦化膜を兼ねた保護層2406上に密着性向上層2405を介して形成されたストライプ状の透明電極2407が上記透明電極2410と交差するように複数配列されている。液晶モードにパッシブマトリクス型のノーマリ白モードを用いた場合には、図10の構造としたカラーフィルタ基板を用いると、より好ましい。また、TFD素子やTFT素子を備えたアクティブマトリクス型の装置である場合には、透明電極2410は例えば矩形状に形成され、アクティブ素子を介して配線に接続される。ただし、TFT素子を備えた装置の場合は、透明電極2407のパターニングは不要であり、この場合カラーフィルタ基板は図11あるいは図12の構造としたものを使用することができる。金属層2402は、透明基板2403の側から入射する光を反射する反射面となっている。
上側の透明基板2403の外面上に、透明基板2403側から順に、前方散乱板2421、位相差板2414、偏光板2415が配置されている。
反射型表示について説明する。外光は図24における偏光板2415、位相差板2414、前方散乱板2421をそれぞれ透過し、液晶層2408、着色層2404を通過後、反射板2402によって反射され、再び偏光板2415から出射される。このとき、液晶層2408への印加電圧によって明状態と暗状態、及びその中間の明るさを制御することができる。
上述したような本実施形態の構成によれば、二重映りや表示のにじみがなく、明るく高コントラストの反射型カラー液晶装置が実現できた。
本実施形態は、図13、図15、図18の構成のような、遮光層を有するカラーフィルタを用いることによっても実現することが可能である。この場合、カラーフィルタに遮光層がある以外は、上述した実施形態と同様の構成で反射型カラー液晶装置を実現することができる。遮光層を設けることによって、入射した光が液晶層2408への印加電圧によって制御されない部分で反射することによるコントラストの低下を防ぐことができるため、より画質の向上した反射型カラー液晶装置を得ることができた。
また、本実施形態は、図6の構成のような、平坦化膜を兼ねた保護層2406が光散乱機能を有するカラーフィルタ基板や、図22及び図23の構成のように、凹凸を有する面上に金属層が形成されており、金属層が散乱反射板となるようなカラーフィルタ基板を用いることも可能であり、この場合には、前方散乱板2421は不要である。さらに、図23の構成のような、透明基板の液晶層側の表面に凹凸形状が形成されている場合には、必要に応じて、平坦化膜を兼ねた保護層を透明基板の凹凸面全面に設けることもできる。
また、透明基板2401、2403はガラス基板に限定されるものではなく、例えばプラスチックフィルム等の可撓性を有する基板を用いることもできる。また、反射板となる金属層2402を形成する下側の基板2401は、透明基板ではなく、表面に絶縁膜を形成したSi基板を用いることもできる。
(第28の実施形態)
図25は本発明に係る図19の構造を持つカラーフィルタを用いた液晶装置の概略断面図である。
反射型液晶装置は、十分な外光が存在する所では非常に明るい表示が可能であるが、その反面、外光が不十分であると、表示が見づらくなるという欠点がある。
本実施形態においては、画素電極毎に開口部を設けることによって、画素面積に占める開口部の比率によって規定される反射率と透過率を有する半透過反射板を形成し、十分な外光が存在する所では反射型表示、外光が不十分な所では補助光源を利用して、透過型表示を行うようにした。開口部の形状は任意である。
この実施形態では、2枚の透明基板2501、2503の間に液晶層2508が枠状のシール材2509によって封止された液晶セルが形成されている。液晶層2508は、所定のツイスト角を持つネマチック液晶で構成されている。上側の透明基板2503の内面上には、複数のストライプ状の透明電極2510がITOなどにより形成されていて、透明電極2510の表面上には配向膜2512が形成され、所定方向にラビング処理が施されている。
一方、下側の透明基板2501の内面上には、例えばAlで形成された反射板となる金属層2502、着色層2504、平坦化膜を兼ねた保護層2406が順次形成され、この着色層2504には、例えばR(赤)、G(緑)、B(青)の3色の着色層が所定パターンで配列されており、R、G、Bの3色の着色層が積層された領域が遮光層2513となっている。平坦化膜を兼ねた保護層2506上に密着性向上層2505を介して形成されたストライプ状の透明電極2507が上記透明電極2510と交差するように複数配列されている。TFD素子やTFT素子を備えたアクティブマトリクス型の装置である場合には、各透明電極2510は例えば矩形状に形成され、アクティブ素子を介して配線に接続される。ただし、TFT素子を備えた装置の場合は、透明電極2507のパターニングは不要である。反射板2502は、透明基板2503の側から入射する光を反射する反射面となっている。
上側の透明基板2503の外面上に、透明基板2503側から順に、前方散乱板2521、位相差板2514、偏光板2515が配置されている。また、液晶セルの下側には、透明基板2501の背後に位相差板2516が配置され、この位相差板2516の背後に偏光板2517が配置されている。そして、偏光板2517の下側には、白色光を発する蛍光管2518と、この蛍光管2518に沿った入射端面を備えた導光板2519とを有するバックライトが配置されている。導光板2519は裏面全体に散乱用の粗面が形成され、或いは散乱用の印刷層が形成されたアクリル樹脂板などの透明体であり、光源である蛍光管2518の光を端面にて受けて、図の上面からほぼ均一な光を放出するようになっている。その他のバックライトとしては、LED(発光ダイオード)やEL(エレクトロルミネセンス)などを用いることができる。
反射型表示について説明する。外光は図25における偏光板2515、位相差板2514、前方散乱板2521をそれぞれ透過し、液晶層2508、着色層2504を通過後、反射板となる金属層2502によって反射され、再び偏光板2515から出射される。このとき、液晶層2508への印加電圧によって明状態と暗状態、及びその中間の明るさを制御することができる。
次に、透過型表示について説明する。バックライトからの光は偏光板2517及び位相差板2516によって所定の偏光となり、半透過反射板となる金属層2502に設けられた開口部2522を通じて、着色層2504、液晶層2508に導入され、液晶層2508を通過後、位相差板2514を透過する。このとき、液晶層2508への印加電圧に応じて、偏光板2515を透過(明状態)する状態と吸収(暗状態)する状態、及びその中間の状態(明るさ)を制御することができる。
本実施形態においては、図14、図16の構成のように遮光層13を着色層とは独立に設けたカラーフィルタ基板や、図20の構成のように透過表示時の色純度に最適な着色層を部分的に設け、着色層の積層による遮光層のOD値を向上させたカラーフィルタ基板などを用いることも可能である。
また、本実施形態においては、半透過反射板となる金属層に、画素電極毎に開口部を設けることにより透過型表示が可能になるようにしたが、膜厚を15〜20nmと薄くすることによって、反射率が85%前後、透過率が10%前後の半透過反射板を形成しても同様の効果が得られる。この場合、カラーフィルタ基板としては、図13、図17、図18の構造としたものを使用することが望ましい。反射率と透過率の比率は、任意の膜厚に設定することが可能である。いずれの場合においても、上下それぞれの基板に設けられた透明電極によって、液晶層を駆動することになるので、半透過反射板となる金属層は、反射率と透過率を規定することになる。
また、本実施形態は、図6の構成のような、平坦化膜を兼ねた保護層2506が光散乱機能を有するカラーフィルタ基板や、図22及び図23の構成のように、凹凸を有する面上に金属層が形成されており、金属層が散乱反射板となるようなカラーフィルタ基板を用いることも可能であり、この場合には、前方散乱板2521は不要である。さらに、図23の構成のような、透明基板の液晶層側の表面に凹凸形状が形成されている場合には、必要に応じて、平坦化膜を兼ねた保護層を透明基板の凹凸面全面に設けることもできる。
また、本実施形態においては、透明基板2501、2503として、ガラス基板の他にプラスチックフィルムのような可撓性を有する基板を用いることもできる。透過型表示も可能な構造としているため、第27の実施形態のようなSi基板を用いることは好ましくない。
上述したような本実施形態の構成によれば、二重映りや表示のにじみのない反射型表示と透過型表示とを切り換えて表示することのできるカラー液晶装置が実現できた。
(第29の実施形態)
本発明の電子機器の例を3つ示す。
本発明の液晶装置は、様々な環境下で用いられ、しかも低消費電力が必要とされる携帯機器に適している。
図26(a)は携帯情報機器であり、本体の上側に表示部261、下側に入力部263が設けられる。また表示部の前面にはタッチパネルを設けることが多い。通常のタッチパネルは表面反射が多いため、表示が見づらい。従って、従来は携帯型と言えども透過型液晶装置を利用することが多かった。ところが透過型液晶装置は、常時バックライトを利用するため消費電力が大きく、電池寿命が短かかった。このような場合にも本発明の液晶装置は、反射型でも半透過反射型でも、表示が明るく鮮やかであるため、携帯情報機器に利用することが出来る。
図26(b)は携帯電話であり、本体の前面上方部に表示部264が設けられる。携帯電話は、屋内屋外を問わずあらゆる環境で利用される。特に自動車内で利用されることが多いが、夜間の車内は大変暗い。従って携帯電話に利用される表示装置は、消費電力が低い反射型表示をメインに、必要に応じて補助光を利用した透過型表示ができる半透過反射型液晶装置が望ましい。本発明の第28の実施形態の液晶装置は、反射型表示でも透過型表示でも従来の液晶装置より明るく、コントラスト比が高い。
図26(c)はウォッチであり、本体の中央に表示部266が設けられる。ウォッチ用途における重要な観点は、高級感である。本発明の液晶装置は、明るくコントラストが高いことはもちろん、光の波長による特性変化が少ないために色づきも小さい。従って、従来の液晶装置と比較して、大変に高級感ある表示が得られる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、反射板上に整合性良く着色層を設けた、反射型表示に好適なカラーフィルタを得ることができる。このカラーフィルタを用いて、表示の二重映りやにじみなどの発生しない明るい反射型カラー液晶装置を構成することができる。
また、前述したカラーフィルタの反射板に開口部を設ける等の処置により、液晶装置において、外光が充分に存在する場合には反射型カラー表示として外光を取り入れて反射面により反射させることにより表示を行うことができるとともに、外光が充分にない場合にはバックライトを点灯して液晶表示を視認できるように構成することができる。