JP4304148B2 - 放送受信装置 - Google Patents

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この発明は、放送受信装置に関し、特に、VHF帯以上のアンテナ特性を有するアンテナ装置を備えた放送受信装置に関する。
従来の第1のアンテナ装置としては、図10に示すようなTV(television:テレビジョン)の室内アンテナ200が提案されている(例えば、特開昭64−67009号公報(特許文献1)参照)。この図10示すTVの室内アンテナ200は、テレビ受像機上またはテレビ受像機の周囲に配置され、VHF帯乃至UHF帯の地上放送波に対応している。上記室内アンテナ200は、UHF帯用のループアンテナ201およびVHF帯用のロッドアンテナ202a,202bで構成されている。また、感度切り替え等のスイッチ等(図示せず)も有している。
また、従来の第2のアンテナ装置としては、図11に示すようなロッドアンテナ203がある。このロッドアンテナ203は、携帯TVや液晶TV等の小型テレビ210に搭載され、小型テレビ210と一体となっており、回転機能および伸縮機能を有している。
上記従来の第1,第2のアンテナ装置としての室内アンテナ200やロッドアンテナ203を有する小型テレビ210は、すでに製品化され広く使用されている。
ところで、図10に示す第1のアンテナ装置としての室内アンテナでは、次の2つの課題がある。
(1) 室内アンテナ200はTV受像機に外付けであり、薄型の携帯TVまたは液晶TVの上面に設置できず、他の場所に置く必要があるために余分な場所を占有していた。
(2) 室内アンテナ200は、帯域幅の確保が難しく、ループアンテナやロッドアンテナの向きおよび感度調整スイッチ等を、視聴しているチャンネルごとに最適な画質になるように調整する必要があった。
また、図11に示す第2のアンテナ装置としてのロッドアンテナでは、次のような課題があった。
(1) 通常、室内アンテナ210で受信した地上波のTV信号では、良好な映像特性を得ることが困難であるという問題があった。また、視聴するチャンネルに応じて、ロッドアンテナの長さ(共振長)を変えたり、方向等を調整したりする必要があった。
(2) 加えて、ロッドアンテナ203は、周囲の物にぶつかったり、折れたり、本体自体が倒れたりして、使い難いという問題があった。
特に昨今は、ディスプレイのフラット化により、TVが持ち運び可能となりTVを視聴する場所の制約が緩くなった。さらに、ロッドアンテナ等を使用することで、壁に設置されているアンテナコネクタやそのアンテナコネクタに接続されるアンテナケーブル等に制約されることなく、TVをユーザーの所望の場所で視聴することが可能となる。しかしながら、このように可搬が容易なTVでは、持ち運びに際し、上述のロッドアンテナ等が周囲の物や人体等に接触する危険性が高くなるという問題がある。
特開昭64−67009号公報
そこで、この発明の目的は、キャリングハンドルとしての機能を有するアンテナを可搬型装置本体と一体化でき、持ち運ぶ際に邪魔にならず安全なアンテナ装置を用いた放送受信装置を提供することにある。
また、この発明のもう一つの目的は、十分な帯域幅が確保でき、チャンネルごとに共振長等の調整を必要としないアンテナ装置を用いた放送受信装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、この発明の放送受信装置は、
可搬型の放送受信装置本体を把持するためのキャリングハンドルとしての機能を有するアンテナを備え、上記アンテナは、環状の導体パイプで構成されたループアンテナであって、上記環状の導体パイプの内周の長さが、UHF帯TV放送における受信周波数帯の高域側周波数の1波長〜2波長であり、上記環状の導体パイプの外周の長さが、上記UHF帯TV放送における受信周波数帯の低域側周波数の1波長〜2波長であり、上記アンテナは、一方の底辺の長さが動作周波数帯の高域側周波数の1/2波長相当の長さであり、他方の底辺の長さが受信周波数帯の低域側周波数の1/2波長相当の長さである台形状をしているアンテナ装置と、
上記アンテナの長手方向を軸に上記アンテナを回動自在に支持する絶縁体からなる支持部と
を備え、
上記放送受信装置本体側の上記アンテナ装置に接続された給電回路部と上記支持部を電気的に分離していることを特徴とする。
上記構成の放送受信装置によれば、可搬型の放送受信装置本体を把持するためのキャリングハンドルとしてアンテナを兼用することによって、屋内のどこでも放送受信装置本体を持ち運んで、外部アンテナを別に接続することなく放送を視聴することができる。また、アンテナにキャリングハンドルとしての機能を有しているので、放送受信装置本体を把持する際には、アンテナそのものを把持することとなり、搬送の際にアンテナを周囲の物や人体等に接触させる危険性をほとんどなくすことができる。さらに、例えば放送受信装置本体の上部にアンテナを一体型で設けることによって、放送受信装置本体からの雑音等の影響が少なく、広帯域特性に優れた高性能アンテナを提供できる。なお、このアンテナ装置は、持ち運び易さや安定性の点で上記放送受信装置本体の上部につけたほうが、電波の反射の影響や、物体による遮断の影響を軽減できる。なお、上記アンテナは、持ち安さや強度の観点から、直径1〜3cmのパイプ状の導体物で構成して断面積を大きくすることにより、アンテナとしての帯域幅特性を広帯域化でき、アンテナ利得を向上できる。
また、上記可搬型の放送受信装置本体の上部にループアンテナを設けることによって、持ちやすいループアンテナをキャリングハンドルに兼用することが可能である。
また、上記アンテナを環状にすることによって、握りやすく持ち運びに優れるのみならず、アンテナとしての実効面積を確保でき、アンテナ利得も向上できる。
また、上記アンテナに環状の導体パイプを用いることによって、断面積を例えば人がつかみやすい直径2cm〜3cm程度にできるために、導体損が小さく広帯域幅特性に優れ、環状の導体パイプの内周および外周の長さの差異を用いて、アンテナの共振波長を変えることができるため、広帯域特性に優れた高性能のアンテナを実現することができる。
また、上記アンテナは、導体損が小さく帯域幅特性に優れるのみならず、台形状の一方の底辺の長さが動作周波数帯の高域側周波数の1/2波長相当の長さとし、他方の底辺の長さ(>一方の底辺の長さ)が動作周波数帯の低域側周波数の1/2波長相当の長さとすることによって、動作周波数の低域側,高域側でも共振できるため、広帯域幅特性にすぐれた高性能アンテナを実現できる。
また、絶縁体からなる支持部がアンテナ装置の長手方向を軸にアンテナ装置を回動自在に支持することによって、可搬型の放送受信装置本体側の給電回路部と支持部を分離することができると共に、キャリングハンドルとしての強度を確保できる。また、上記支持部は、絶縁体からなるためにアンテナの性能に与える影響を小さくできる。加えて、上記支持部がアンテナ自体の機能とは独立しているために、回転機能や折りたたみ機能を持たせることができる。
また、キャリングハンドルとしての機能を有するアンテナを備えたアンテナ装置を用いることによって、持ち運びが容易にできると共に、外部アンテナへの接続が不要となり、本体から分離しているために雑音の影響を受け難くなり、さらに周囲の空気との接触面積が大きく、アンテナとしての実効面積も確保しやすくなる。したがって、良好なアンテナ性能が得られる。
また、上記アンテナ装置を回動自在に支持する支持部を備えることによって、電波が到来する最適方向にアンテナの向きを調整することができ、放送受信装置本体の向きを変えることなく、アンテナの向きを変えることができるため、ユーザーにとって使い勝手のよい放送受信装置を提供できる。
また、一実施形態の放送受信装置は、上記アンテナ装置による受信状態を表示するフラットパネルディスプレイを備えたことを特徴とする。
上記実施形態の放送受信装置によれば、上記フラットパネルディスプレイによりアンテナの受信状態を表示することによって、設置場所が受信可能なエリアなのかどうかを使用者に分かるようにできる。
また、一実施形態の放送受信装置は、上記アンテナ装置が、上記放送受信装置本体の裏面側に配置可能なようにしたことを特徴とする。
上記実施形態の放送受信装置によれば、キャリングハンドルを兼ねるアンテナ装置を折りたたんで、フラットパネルディスプレイの裏面に配置することができ、キャリングハンドルを放送受信装置本体から邪魔にならないようにできる。
また、一実施形態の放送受信装置は、上記アンテナ装置を、上記放送受信装置本体内の導電体部を放送電波の反射板として利用可能なように配置したことを特徴とする。
上記実施形態の放送受信装置によれば、キャリングハンドルを兼ねるアンテナ装置は、折りたたんだ状態でも、フラットパネルディスプレイのシャーシ等を放送電波の反射板として利用してアンテナを動作させることによって、アンテナの性能を向上させることができる。
また、一実施形態の放送受信装置は、上記放送受信装置本体に回転自在に支持された回転部と、上記回転部に設けられた台座と、上記台座に設けられ上記アンテナ装置を回動自在に支持する上記支持部とを有する支持装置とを備え、上記給電回路部は、上記回転部の内側を通る同軸線路を介して上記アンテナ装置に接続されていることを特徴とする。
上記実施形態の放送受信装置によれば、上記支持装置の回転部,台座の部分および支持部の部分に、2軸の回転機能を持たせることが可能となる。これにより、一方の軸を用いて水平面に沿ってアンテナ装置を回転させることにより、フラットパネルディスプレイの側面方向からの水平偏波の信号を受信することができ、他方の軸を用いて鉛直面に沿ってアンテナ装置を回転させることができるため、上記アンテナ装置を最適な電波の到来方向に調整することができる。
さらに、給電回路部からの同軸線路を上下方向に配置することができる。つまり同軸線路が回転部を通ってアンテナ装置と接続されるため、回転に伴う同軸線路の力学的負荷を低減することができ、受信感度が高く信頼性の高い放送受信装置を実現できる。
また、一実施形態の放送受信装置は、上記放送受信装置本体の側面に備えられた側面アンテナと、上記アンテナ装置と上記側面アンテナにより受信された信号を受けて、上記アンテナ装置または上記側面アンテナのいずれか一方からの信号を選択して出力するアンテナスイッチと、上記アンテナスイッチにより選択された信号を受けるチューナとを備えたことを特徴とする。
上記実施形態の放送受信装置によれば、側面に搭載された側面アンテナとアンテナ装置で受信することによって、屋内受信環境下で、マルチパス信号波を効率良く受信することができ、より受信可能な受信方向を広くすることできる。
また、一実施形態の放送受信装置は、上記放送受信装置本体の側面に備えられた側面アンテナと、上記アンテナ装置と上記側面アンテナにより受信された信号を合成すると共に、入力ポート相互間にアイソレーションを有する電力合成器と、上記電力合成器により合成された信号を受けるチューナとを備えたことを特徴とする。
上記実施形態の放送受信装置によれば、地上波デジタル放送等のOFDM変調で、ガードインターバルを有した信号波に対して、屋内環境下でのマルチパス信号波の影響が殆ど無視できるため、アンテナ装置と側面アンテナとを含めた2つ以上の複数のアンテナからの出力を、ポートアイソレーションを有する電力合成器で合成する。これにより、アンテナ出力を平均化することができ、TVチューナ等からの制御が不要となるため、簡易で高速なダイバシティ受信が可能となる。なお、2つのアンテナ出力が逆位相の場合は、キャリングハンドル部の回転部を回転調整することにより、逆位相合成を回避でき、より合成出力を大きくすることができる。
また、一実施形態の放送受信装置は、上記側面アンテナを複数有することを特徴とする。
上記実施形態の放送受信装置によれば、アンテナ装置と複数の側面アンテナで3つ以上のアンテナ出力を合成するため、アンテナから出力信号は平均化され、逆位相合成の確率を小さくすることができる。なお、アンテナ装置の回転機能との併用により、同位相合成の確率を高くすることもできる。
また、一実施形態の放送受信装置は、上記アンテナ装置と上記電力合成器との間および上記側面アンテナと上記電力合成器との間に、上記アンテナ装置と上記側面アンテナにより受信された信号から放送信号を濾波するフィルタと、上記フィルタにより濾波された信号を増幅して上記電力合成器に出力する増幅器とを備えたことを特徴とする。
上記実施形態の放送受信装置によれば、上記複数のアンテナの出力を合成する前に、フィルタと増幅器を備えることによって、電力合成および接続時に発生する電力損失を補償するのみならず、低雑音増幅ができ、実質的なCN(キャリア対ノイズ比)値を向上することができると共に、アナログTV放送波や携帯電話、無線LANおよび電子レンジからの不要電波の影響を防ぐことができる。
以上より明らかなように、この発明の放送受信装置によれば、液晶TVや携帯TV等やTVチューナ機能が搭載されたノートPC(Personal Computer:パーソナルコンピュータ)等の可搬型装置のアンテナにキャリングハンドルの機能を持たせることによって、余分なスペースを必要とせず、周囲の物や人体に接触する危険性をなくすことができ、安全で、使い勝手に優れたものとなる。
また、十分な帯域幅が確保でき、高性能のアンテナ装置およびアンテナ接続不要な放送受信装置が可能となる。
以下、この発明の放送受信装置を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1はこの発明の第1実施形態のアンテナ装置を用いた放送受信装置の一例としてのフラットパネルディスプレイ装置の斜視図である。この第1実施形態では、フラットパネルディスプレイ装置は液晶TV(television:テレビジョン)等の薄型TVである。
図1において、液晶TVや液晶モニター装置であるフラットパネルディスプレイ装置100は、支持台2とスタンド9により支持されたディスプレイ部1と、上記ディスプレイ部1の上部かつ裏面側に設けられ、環状の形状の一例として半楕円形状を有したキャリングハンドル兼用アンテナ装置101を備えている。上記キャリングハンドル兼用アンテナ装置101は、回転,折りたたみできるように、上記支持台2に支持装置5を介して取り付けられている。
上記キャリングハンドル兼用アンテナ装置101は、導体棒の一例としての直径2cm〜3cm程度のアルミ材等の導体の空洞パイプで形成されており、その導体の空洞パイプの両端を絶縁部39により接続して環状にしている。上記キャリングハンドル兼用アンテナ装置101そのものが、環状の一例として半楕円形状の形状を有し、これが、動作周波数で1波長の周囲長のループアンテナを構成している。上記キャリングハンドル兼用アンテナ装置101の下側中央部に、アンテナの信号線路のインピーダンスを略300Ωから75Ω不平衡系に変換する給電回路部4を設けている。
また、図2(a)は、フラットパネルディスプレイ装置100の正面方向と裏面方向からの電波を受信するために、キャリングハンドル兼用アンテナ装置101を立てて使用するときの図を示し、図2(b)は、キャリングハンドル兼用アンテナ装置101を折りたたんで使用するときの図を示し、図2(c)は、フラットパネルディスプレイ装置100の側面方向からの電波を受信するために、キャリングハンドル兼用アンテナ装置101を立てて使用するときの図を示している。
上記キャリングハンドル兼用アンテナ装置101は、図2(a)に示すように、持ち運び用のキャリングハンドルとして用いる場合の他に、アンテナとして使用した場合、電波の到来方向が、正面方向(20a)または裏面方向(20b)から到来するときは、通常キャリングハンドル兼用アンテナ装置101は立てて使用し、また、電波の方向が、上記フラットパネルディスプレイ装置100の側面方向(20cまたは20d)から到来するときは、キャリングハンドル兼用アンテナ装置101を回転させて、図2(c)の状態で使用することが可能である。さらに、電波の到来方向が、上記フラットパネルディスプレイ装置100からの裏面方向(20b)からのみの場合は、図2(b)に示すように、折りたたん(ディスプレイ部1の裏面に重ねた状態)で使用することも可能であり、フラットパネルディスプレイ装置100の裏面シャーシ部等の金属の導体部10により、上記アンテナの反射板として使用することも可能である。さらに、上記キャリングハンドル兼用アンテナ装置101を使用していないときは、折りたたんだ状態にしておくことも可能である。
また、図3(a)は、キャリングハンドル兼用アンテナ装置101の回路構成図を示し、図3(b)は、半楕円形状のキャリングハンドル兼用アンテナ装置101の第1の構成図を示し、図3(c)は、半楕円形状のキャリングハンドル兼用アンテナ装置101の第2の構成図を示している。
図3(b)に示すように、環状のキャリングハンドル兼用アンテナ装置101は、半楕円形状の一周略1波長のループアンテナである。導電棒の一例としての直径略2cmの導体パイプ(アルミ製パイプ)で構成したループアンテナの内側の一周は、UHF帯TV放送の高域側周波数(720MHz)の波長:λ1=48cmに相当し、外側の一周(外周)は、UHF帯TV放送の低域側周波数(470MHz)の波長:λ2=64cmに相当する。上記キャリングハンドル兼用アンテナ装置101の給電回路部4は、平衡300Ωから不平衡75Ωにインピーダンス変換するバラン変換回路を有し、キャリングハンドル兼用アンテナ装置101で受信した信号は、不平衡75Ω同軸線路13を介してフィルタ・アンプ部8に入力される。上記同軸線路13には同軸ケーブルを用いる。
上記フィルタ・アンプ部8により、VHF帯のアナログ放送や無線LAN(Local Area Network:ローカル・エリア・ネットワーク)、携帯電話等の帯域外不要信号を抑圧し、本来のTV周波数のUHF帯信号のみを取り出して増幅する。この後、上記フラットパネルディスプレイ装置100のアンテナ端子11に接続される。一方、上記フィルタ・アンプ部8の電源は、フラットパネルディスプレイ装置100の電源端子12より供給される。
なお、上記構成では、導体パイプの内周と外周の長さで、UHF帯の低域用と高域用としたが、半楕円形状のキャリングハンドル兼用アンテナ装置101(図3(c)に示す)またはコーナーに丸みを帯びた台形状のキャリングハンドル兼用アンテナ装置においては、第1辺33を高域側周波数の約1/2波長(λhigh/2)とし、高域信号を主に共振させ、かつ第2辺34を低域側周波数の約1/2波長(λlow/2)として、低域側信号を主に共振させるような構成とすることによっても、受信帯域幅を拡大することができる。また、形状は、上下逆の形状で、第1辺33が低域側周波数の約1/2波長(λlow/2)とし、第2辺34が高域側周波数の約1/2波長(λhigh/2)としても構わない。
また、図4は上記キャリングハンドル兼用アンテナ装置の支持装置5の詳細を示す模式図を示しており、図4に従って2軸の回転機構について説明する。
上記支持装置5は、図4に示すように、ディスプレイ部1(図1に示す)に回転自在に支持された円筒形の回転部51と、上記回転部51上に設けられた台座52と、上記台座52に設けられ、キャリングハンドル兼用アンテナ装置101を回転自在に支持する絶縁体からなる2つの支持部53で構成されている。上記2つの支持部53に孔部54を夫々設け、その孔部54にキャリングハンドル兼用アンテナ装置101の下側を挿通させて取り付けている。上記キャリングハンドル兼用アンテナ装置101は、ディスプレイ部1に対して前後方向(矢印R1の方向)に回転でき、円筒形の回転部51によりディスプレイ部1に対して水平面に沿って矢印R2の方向に回転できるようになっている。ここで給電回路部4やフィルタ・アンプ部8は円筒形の回転部51中に配置されている。キャリングハンドル兼用アンテナ装置101に給電回路部4,フィルタ・アンプ部8を介して同軸線路13の一端を接続している。上記同軸線路13は、円筒形の回転部51の中心部を通り、さらに支持台2(図1に示す)を通って、アンテナ端子11(図1に示す)に接続されている。
上記のような支持装置5の構成では、10kg〜20数kg程度のフラットパネルディスプレイ装置のキャリングハンドルとして利用することができると共に、2軸回転することができることからアンテナの方向調整も容易にできる。加えて、上記同軸線路13も円筒形の回転部51の中央部を通すだけであり、回転することによる同軸線路13の力学的負荷等は極めて小さい。
上記構成のキャリングハンドル兼用アンテナ装置101を、フラットパネルディスプレイ装置100を把持するためのキャリングハンドルとして兼用することによって、屋内のどこでもフラットパネルディスプレイ装置100を持ち運んで、外部アンテナを別に接続することなく放送を視聴することができる。また、フラットパネルディスプレイ装置100の上部にキャリングハンドル兼用アンテナ装置101が一体型で構成されることによって、フラットパネルディスプレイ装置100本体からの雑音等の影響が少なく、広帯域特性に優れた高性能アンテナを提供することができる。また、キャリングハンドル兼用アンテナ装置101は、持ち安さや強度の観点から、直径1〜3cmのパイプ状の導体物で構成して断面積を大きくすることにより、アンテナとしての帯域幅特性を広帯域化でき、アンテナ利得を向上できる。
また、上記キャリングハンドル兼用アンテナ装置101を環状にすることによって、持ち運びにも優れるのみならず、アンテナ実効面積を確保でき、アンテナ利得も向上できる。
また、上記キャリングハンドル兼用アンテナ装置101に環状の導体棒の一例として導体の空洞パイプを用いることによって、断面積を例えば人が握りやすい直径2cm〜3cm程度にできるために、導体損が小さく広帯域幅特性に優れ、環状の導体棒の内周および外周の長さの差異を用いて、アンテナの共振波長を変えることができ、さらに広帯域特性に優れた高性能のアンテナを実現することができる。
また、上記キャリングハンドル兼用アンテナ装置101は、導体損が小さく帯域幅特性に優れるのみならず、半楕円形状の第1辺33の長さが動作周波数帯の高域側周波数の略1/2波長とし、第2辺34の長さが動作周波数帯の低域側周波数の略1/2波長とすることによって、動作周波数の低域側,高域側でも共振できるため、広帯域幅特性にすぐれた高性能アンテナを実現することができる。
また、フラットパネルディスプレイ装置100は、キャリングハンドルとしての機能を有するキャリングハンドル兼用アンテナ装置101を用いることによって、持ち運びが容易にできると共に、外部アンテナへの接続が不要となり、本体から分離しているために雑音の影響を受け難くなり、さらに周囲の空気との接触面積が大きく、アンテナ実効面積も確保しやすくなる。したがって、良好なアンテナ性能が得られる。
また、上記キャリングハンドル兼用アンテナ装置101を回動自在に支持する支持装置5を備えることによって、電波が到来する最適方向にアンテナの向きを調整することができ、フラットパネルディスプレイ装置100本体の向きを変えることなく、アンテナの向きを変えることができるため、ユーザーにとって使い勝手のよいフラットパネルディスプレイ装置100を提供できる。
また、絶縁体からなる支持部53,53がキャリングハンドル兼用アンテナ装置101の長手方向を軸にキャリングハンドル兼用アンテナ装置101を回動自在に支持することによって、フラットパネルディスプレイ装置100側の給電回路4と支持部53,53を分離することができると共に、キャリングハンドルとしての強度を確保できる。また、上記支持部53,53は、絶縁体で構成されているためにアンテナの性能に与える影響を小さくできる。加えて、上記支持装置5の支持部53,53がアンテナ自体の機能とは独立しているために、回転機能や折りたたみ機能を持たせることができる。
また、上記ディスプレイ部1によりキャリングハンドル兼用アンテナ装置101の受信状態を表示することによって、設置場所が受信可能なエリアなのかどうかを使用者に分かるようにできる。
また、キャリングハンドル兼用アンテナ装置101を折りたたんで、フラットパネルディスプレイ装置100の裏面に配置することができ、キャリングハンドル兼用アンテナ装置101をフラットパネルディスプレイ装置100本体から邪魔にならないようにできる。
また、キャリングハンドル兼用アンテナ装置101は、折りたたんだ状態でも、フラットパネルディスプレイ装置100のシャーシ等の導体部10を放送電波の反射板として利用してアンテナ動作させることによって、アンテナ性能を向上させることができる。
また、上記支持装置5の回転部51,台座52の部分および支持部53,53の部分により、2軸の回転機能を持たせることにより、回転部51の軸を用いて水平面に沿ってキャリングハンドル兼用アンテナ装置101を回転させることにより、フラットパネルディスプレイ装置100の側面方向からの水平偏波の信号を受信することができ、他方の軸を用いて鉛直面に沿ってキャリングハンドル兼用アンテナ装置101を回転させることができるため、上記キャリングハンドル兼用アンテナ装置101を最適な電波の到来方向に調整することができる。
さらに、給電回路部4からの同軸線路13を上下方向に配置することで、同軸線路13が回転部51を通ってキャリングハンドル兼用アンテナ装置101と接続されるため、回転に伴う同軸線路13に働く力学的負荷を低減することができ、信頼性の高いフラットパネルディスプレイ装置100を実現することができる。
(第2実施形態)
図5はこの発明の第2実施形態のアンテナ装置を用いた放送受信装置の一例としてのフラットパネルディスプレイ装置の斜視図である。この第2実施形態のフラットパネルディスプレイ装置は、キャリングハンドル兼用アンテナ装置の形状を除いて第1実施形態の図1に示すフラットパネルディスプレイ装置と同一の構成部を有し、同一構成部は同一の参照番号を付して説明を省略し、図2〜図4を援用する。
なお、図1では、キャリングハンドル兼用アンテナ装置101を半楕円形状としたが、この第2実施形態のキャリングハンドル兼用アンテナ装置102は、図5に示すように、長円形状とし、長さλ/2波長のおり返しダイポールアンテナとしている。図5に示すキャリングハンドル兼用アンテナ装置102は、第1実施形態の図1に示すキャリングハンドル兼用アンテナ装置101の場合と同様に、導電棒の一例としての導体の空洞パイプの直径を2cm程度として、内周をUHF帯の高域側周波数の1波長(λ1)、外周をUHF 帯の低域側周波数の1波長(λ2)としている。
この第2実施形態のフラットパネルディスプレイ装置は、キャリングハンドル兼用アンテナ装置が半楕円形状である特徴を除いて第1実施形態のフラットパネルディスプレイ装置と同様の効果を有する。
(参考例)
図6はこの発明の参考例のアンテナ装置を用いた放送受信装置の一例としてのフラットパネルディスプレイ装置の斜視図である。図6において、第1実施形態の図1に示すフラットパネルディスプレイ装置と同一の構成部を有し、同一構成部は同一の参照番号を付して説明を省略する。
この参考例のキャリングハンドル兼用アンテナ装置103では、図6に示すように、T型の形状とし、長さ1/2波長のダイポールアンテナの構成としている。
図6のキャリングハンドル兼用アンテナ装置103の場合は、半径1cm〜3cm程度として導体の空洞パイプの断面積を大きくすることによって、UHF帯の周波数帯域幅を確保している。
好ましくは、ダイポールアンテナを用いたキャリングハンドル兼用アンテナ装置103は、受信周波数帯の低域側周波数の波長をλlowとしたとき、全長を略λlow/2としている。つまり、ダイポールアンテナの長さ(全長)を、低域側周波数で略λ/2(λlow/2)とすることにより、地上デジタル放送波を効率よく受信することができる。具体的には、地上デジタル放送を受信した場合、受信周波数は470MHz〜720MHzであるが、主に低域側周波数470MHz〜600MHzで、略λ/2(λlow/2)に対応した全長にすることにより、地上デジタル放送波を効率よく受信することができる。これは、デジタル放送波の周波数帯が低域側に偏っているのみならず、低域側にシフトさせることにより、家庭内で使用されている800MHz〜3GHz帯の携帯電話や無線LAN等の影響(デジタル放送波からみたときの雑音の影響)等を、より軽減することができる。
この参考例のパネルディスプレイ装置は、キャリングハンドル兼用アンテナ装置が半楕円形状である特徴を除いて第1実施形態のフラットパネルディスプレイ装置と同様の効果を有する。
上記ダイポールアンテナを用いたキャリングハンドル兼用アンテナ装置103によれば、アンテナの指向性に対して、装置内の導電板や回路等の影響を極力小さくすることができる。
また、上記ダイポールアンテナを中心から両側に夫々長さ略λ/4波長のT型形状とすることにより、重心が偏ることなく安定性を有した形状のキャリングハンドルを容易に実現することができる。
(第3実施形態)
図7にこの発明の第3実施形態のアンテナ装置を用いた放送受信装置の一例としてのフラットパネルディスプレイ装置の斜視図である。第1実施形態と異なるところは、キャリングハンドル兼用アンテナ装置が2軸の回転機能を持つことなく、1軸の回転機能を有し、フラットパネルディスプレイ装置が側面アンテナを有することである。
上記フラットパネルディスプレイ装置のキャリングハンドル兼用アンテナ装置101は、ディスプレイ部1の上部に、逆アーチ型、長円形や長方形、または正方形に導体のパイプを用いてループアンテナまたは折り返しダイポールアンテナやダイポールアンテナを取り付けてもよい。上記キャリングハンドル兼用アンテナ装置101では、受信する電波の到来方向は、正面方向20aまたは、裏面方向20bの2方向が主体となる。
一方、上記フラットパネルディスプレイ装置の側面方向から到来する電波の方向20c,20dは、側面に設けられた側面アンテナ30b,30cで、受信される。上記側面アンテナ30b,30cは、マイクロストリップラインパッチアンテナや逆F型アンテナ等を用い、望ましくは、側面アンテナ30b,30cは、夫々、側面方向からの電波の方向20c,20dに対応して、指向性を有していることが望ましい。ここでは、側面方向は、ディスプレイ部1の画面に対して、必ずしも直角である必要はなく傾斜していても構わない。
また、放送受信装置が録画装置等の場合は、側面アンテナ30b,30cはダイポールアンテナであっても構わない。
また、地上波デジタル放送においては、OFDM変復調技術とガードインターバルを用いている。そのため、図8に示すように、ポートアイソレーションを有する電力合成器19により、同一周波数で複数アンテナの出力を合成するような構成をとっても構わない。
つまり、上記キャリングハンドル兼用アンテナ装置101と、側面アンテナ30b,30cのアンテナ出力を、ウルキンソン型電力合成器19で直接合成する構成である。なお、図8において、8aはキャリングハンドル兼用アンテナ装置101と電力合成器19との間に設けられたフィルタ・アンプ部であり、8bは側面アンテナ30bと電力合成器19との間に設けられたフィルタ・アンプ部であり、8cは側面アンテナ30cと電力合成器19との間に設けられたフィルタ・アンプ部である。
上記ウルキンソン型合成器19は、3つのアンテナ入力端子Pin_a、Pin_b、Pin_cの相互間のアイソレーションが確保できているため、3つのアンテナ(101,30b,30c)で受信した信号は、それぞれキャリングハンドル兼用アンテナ装置101、側面アンテナ30b、側面アンテナ30c同士が、互いに放射パターンで影響しあうことが無く、独立のアンテナ放射パターンを有した出力信号として電力合成され、出力端子Poutから出力される。ここで、同一周波数で、このようなポートアイソレーションを有する電力合成器19による単純合成の場合、3つの位相と振幅が夫々異なったデジタル放送の信号として合成されることになる。
このような遅延波の合成においては、1)キャリアに変調されている情報信号の遅延と、2)合成時における搬送波の位相関係が重要である。
ここでまず、1)のキャリアに変調されている情報信号の遅延については、上記3つのアンテナの遅延波が、上記OFDM変調信号のガードインターバルの範囲内であれば、OFDM変調信号を誤りなく復調信号に復号することができる。具体的には、UHF帯の地上デジタル放送で決められているガードインターバル長が126μ秒,252μ秒であり、この126μ秒,252μ秒の信号遅延は、距離に換算して35km〜70kmに相当し、ビル等からの多重反射信号の遅延を想定して設定されている。
これにより結果的に、遅延波に対する耐性は著しく強力であり、上記1)については大きな問題にはならない。従って屋内受信環境下では、遅延波の影響として考慮する必要があるのは、上記2)の搬送波の位相関係であり、とりわけ逆位相合成に注意すればよい。上記キャリングハンドル兼用アンテナ装置101、側面アンテナ30b、側面アンテナ30cを用いたフラットパネルディスプレイ装置では、少なくとも3方向からのアンテナの出力を合成し、合成した各チャンネルの位相・振幅は平均化され、逆位相関係で合成される確率は小さくなり、容易にダイバシティ効果を得ることができる。
ここでは、3つのアンテナからの信号を合成したが、合成されるアンテナ数が多ければ多いほど、合成出力の平均化効果は大きくなり、より良好なダイバシティ効果を得ることができる。なお、キャリングハンドル部の回転機能との併用により、逆相合成を避け、同相合成に近づけることができるため、合成するアンテナの数は、計2つであっても構わない。
ここで、キャリングハンドル兼用アンテナ装置101と、側面アンテナ30cおよび30dのアンテナからの出力信号は、上記ウルキンソン型電力合成器19で合成する前にフィルタ・アンプ部8で、所望波の濾波および低雑音増幅された後に電力合成される。これにより、電力合成器の損失の影響を小さくし、かつ、電力合成器からアンテナ側への漏れ信号の逆流を防ぐこともできる。
屋内環境下では、送信局からの直接波とビルからの反射波の両方を略同一レベルの信号として、屋内のアンテナで受信する確率は低く、どちらかの信号が弱い信号レベルの電波となっている確率が高い。つまり、屋内環境下では、例えば、送信局側に近い窓等から入ってきた信号(またはビル等から反射した信号のどちらかの)成分が、卓越した信号となっており、このように一方向から強い電波が入ってきた信号が、屋内の壁や家具等で反射されてマルチパスの信号となっている確率が高い。
従って、大きな遅延波となる確率は少なく、UHF帯の地上デジタル放送で決められているガードインターバル長(ビル等からの反射信号による遅延を想定して設定されている)よりも、遅延波が短くなる確率が高いため、ポートアイソレーションを有した複数のアンテナ出力の単純合成でも、上記ダイバシティ効果を得ることができる。
この第3実施形態においては、図7に示すように、上記キャリングハンドル兼用アンテナ装置101の支持装置5は、一方向(上記ディスプレイの前後方向)に回転する(折り畳める)機能であったが、回転機能はもたず固定された構造であっても構わない。
また、上記キャリングハンドル兼用アンテナ装置101は、アルミ製のパイプで構成したが、キャリングハンドル部を絶縁体の一例として樹脂等で形成し、そのキャリングハンドル部内部に導体線や細い誘電体基板等で、ループアンテナまたは折り返しダイポールアンテナやダイポールアンテナなどのアンテナ部を構成しても構わない。また、上記導体のパイプを、絶縁物で被服したキャリングハンドル兼用アンテナ装置でもよい。
上記第3実施形態のフラットパネルディスプレイ装置は、地上波デジタル放送等のOFDM変調で、ガードインターバルを有した信号波に対して、屋内環境下でのマルチパス信号波の影響が殆ど無視できるため、キャリングハンドル兼用アンテナ装置101と側面アンテナ30b,30cからの出力を、ポートアイソレーションを有する電力合成器19により合成するにより、アンテナ出力を平均化することができ、TVチューナ等からの制御が不要となるため、簡易で高速なダイバシティ受信が可能となる。
なお、上記キャリングハンドル兼用アンテナ装置101と側面アンテナ30b,30cからの出力を選択して出力するアンテナスイッチと、上記アンテナスイッチにより選択された信号を受けるチューナとを備えた構成であってもよい。
また、2つの側面アンテナ30b,30cをキャリングハンドル兼用アンテナ装置101と共に用いることによって、3つ以上のアンテナ出力を合成するため、アンテナから出力信号は平均化され、逆位相合成の確率を小さくすることができる。
また、複数のアンテナ出力を合成する前に、フィルタ・アンプ部8a〜8cを備えることによって、電力合成および接続時に発生する電力損失を補償するのみならず、低雑音増幅ができ、実質的なCN(キャリア対ノイズ比)値を向上することができると共に、アナログTV放送波や携帯電話、無線LANおよび電子レンジからの不要電波の影響を防ぐことができる。
また、上記第1〜第3実施形態では、キャリングハンドル兼用アンテナ装置にアルミ材等の導体の空洞パイプを用いたが、絶縁体からなるキャリングハンドル部の一例として樹脂状のパイプの中に、導体線や導電性材質でダイポールアンテナやループアンテナなどのアンテナ部を設けてもよい。これによって、加工性,デザイン性にすぐれたキャリングハンドルが可能となり、取り付けが容易で低コストなキャリングハンドル兼用のアンテナが得られる。
(第4実施形態)
図9はこの発明の第4実施形態の放送受信装置の一例としての録画装置(DVD(Digital Versatile Disc:デジタル多用途ディスク)レコーダーやハードディスクレコーダ等)を示す斜視図である。
この第4実施形態の録画装置は、図9に示すように、録画装置本体110に、ダイポールアンテナが内蔵されたキャリングハンドル兼用アンテナ装置104が取り付けられている。このキャリングハンドル兼用アンテナ装置104も支持装置105を有している。上記キャリングハンドル兼用アンテナ装置104に内蔵されたダイポールアンテナの中央に給電・フィルタ・アンプ部116を設けている。その給電・フィルタ・アンプ部116に同軸線路113の一端を接続している。上記同軸線路113は、キャリングハンドル兼用アンテナ装置104内を通って、録画装置本体110側の支持装置105の中心部を通り、録画装置本体110側に接続される。
さらに、録画装置本体110の側面に、側面アンテナ130cとしてダイポールアンテナを設けている。上記側面アンテナ130cの中央に給電・フィルタ・アンプ部116を設けている。なお、図9では、立体図のために側面アンテナ130cしか示していないが、録画装置本体110の反対側の側面にも側面アンテナとしてダイポールアンテナを設けている。上記側面アンテナ130cは、矢印R5の方向にスライドすることによって、録画装置本体110中に収納することもできる。
さらにまた、ディスプレイ部(液晶表示部)111には、受信状況を示すCN比(キャリア対ノイズ)やBER(ビットエラーレート)等の指標が表示されることによって、上記録画装置の設置場所が、地上デジタル放送を受信可能かどうか判断することができ、利便性を向上できる。
ここで、上記第3,第4実施形態のキャリングハンドル兼用アンテナ装置(101〜104)と側面アンテナ(30b,30c,130b)はキャリングハンドル兼用アンテナ装置または側面アンテナのどれかに適宜切り替えられるダイバシティ受信を可能としている。詳しくは、上記フラットパネルディスプレイ装置のチューナ部が受信した受信電力値やビットエラーレート値を、アンテナ側にフィードバックさせて上記値の大きさによって、キャリングハンドル兼用アンテナ装置または側面アンテナを切り替える。このような構成によって、側面に搭載された側面アンテナとキャリングハンドル兼用アンテナ装置で受信することによって、屋内受信環境下で、マルチパス信号波を効率良く受信することができ、より受信方向を広くすることできる。
図1はこの発明の第1実施形態のアンテナ装置を用いた放送受信装置の一例としてのフラットパネルディスプレイ装置の斜視図である。 図2(a)は、フラットパネルディスプレイ装置の正面方向と裏面方向からの電波を受信するために、キャリングハンドル兼用アンテナ装置を立てて使用するときの図であり、図2(b)は、キャリングハンドル兼用アンテナ装置を折りたたんで使用するときの図であり、図2(c)は、フラットパネルディスプレイ装置の側面方向からの電波を受信するために、キャリングハンドル兼用アンテナ装置を立てて使用するときの図である。 図3(a)は、キャリングハンドル兼用アンテナ装置の回路構成図であり、図3(b)は、半楕円形状のキャリングハンドル兼用アンテナ装置の第1の構成図であり、図3(c)は、半楕円形状のキャリングハンドル兼用アンテナ装置の第2の構成図である。 図4は上記キャリングハンドル兼用アンテナ装置の支持装置の詳細を示す模式図である。 図5はこの発明の第2実施形態の長円形状のキャリングハンドル兼用アンテナ装置を装着したフラットパネルディスプレイ装置を示す図である。 図6は参考例のT型状のキャリングハンドル兼用アンテナ装置を装着したフラットパネルディスプレイ装置を示す図である。 図7はこの発明の第3実施形態の半楕円形状のキャリングハンドル兼用アンテナ装置を装着したフラットパネルディスプレイ装置を示す図である。 図8は上記フラットパネルディスプレイ装置の要部の回路構成図である。 図9はこの発明の第4実施形態の放送受信装置の一例として録画装置を示す斜視図である。 図10は従来の第1のアンテナ装置としての室内アンテナを示す図である。 図11は従来の第2のアンテナ装置としてのロッドアンテナを示す図である。
符号の説明
1…フラットパネルディスプレイ
2…支持台
4…給電回路部
5,15,105…支持装置
8,8a,8b,8c…フィルタ・アンプ部
9…スタンド
10…導体部
11…アンテナ端子
12…電源端子
13…同軸線路
14…給電回路部
19…電力合成器
30c,30d…側面アンテナ
31…キャリングハンドル兼用アンテナ装置の内周
32…キャリングハンドル兼用アンテナ装置の外周
33…半楕円形状キャリングハンドル兼用アンテナ装置の第1辺
34…半楕円形状キャリングハンドル兼用アンテナ装置の第2辺
39…絶縁部
51…円筒形の回転部
52…台座
53…支持部
54…孔部
100…フラットパネルディスプレイ装置
101…半楕円形状のキャリングハンドル兼用アンテナ装置
102…楕円形状のキャリングハンドル兼用アンテナ装置
103…T型形状のキャリングハンドル兼用アンテナ装置
104…キャリングハンドル兼用アンテナ装置
110…録画装置本体
111…フラットパネルディスプレイ
116…給電・フィルタ・アンプ部
200…室内アンテナ
201…ループアンテナ
202a,202b…ロッドアンテナ
203…ロッドアンテナ
210…小型テレビ

Claims (9)

  1. 可搬型の放送受信装置本体を把持するためのキャリングハンドルとしての機能を有するアンテナを備え、上記アンテナは、環状の導体パイプで構成されたループアンテナであって、上記環状の導体パイプの内周の長さが、UHF帯TV放送における受信周波数帯の高域側周波数の1波長〜2波長であり、上記環状の導体パイプの外周の長さが、上記UHF帯TV放送における受信周波数帯の低域側周波数の1波長〜2波長であり、上記アンテナは、一方の底辺の長さが動作周波数帯の高域側周波数の1/2波長相当の長さであり、他方の底辺の長さが受信周波数帯の低域側周波数の1/2波長相当の長さである台形状をしているアンテナ装置と、
    上記アンテナの長手方向を軸に上記アンテナを回動自在に支持する絶縁体からなる支持部と
    を備え、
    上記放送受信装置本体側の上記アンテナ装置に接続された給電回路部と上記支持部を電気的に分離していることを特徴とする放送受信装置
  2. 請求項に記載の放送受信装置において、
    上記アンテナ装置による受信状態を表示するフラットパネルディスプレイを備えたことを特徴とする放送受信装置。
  3. 請求項1または2に記載の放送受信装置において、
    記アンテナ装置が、上記放送受信装置本体の裏面側に配置可能なようにしたことを特徴とする放送受信装置。
  4. 請求項1から3までのいずれか1つに記載の放送受信装置において、
    上記アンテナ装置を、上記放送受信装置本体内の導電体部を放送電波の反射板として利用可能なように配置したことを特徴とする放送受信装置。
  5. 請求項1から4までのいずれか1つに記載の放送受信装置において、
    上記放送受信装置本体に回転自在に支持された回転部と、上記回転部に設けられた台座と、上記台座に設けられ上記アンテナ装置を回動自在に支持する上記支持部とを有する支持装置
    を備え、
    上記給電回路部は、上記回転部の内側を通る同軸線路を介して上記アンテナ装置に接続されていることを特徴とする放送受信装置。
  6. 請求項1から5までのいずれか1つに記載の放送受信装置において、
    上記放送受信装置本体の側面に備えられた側面アンテナと、
    上記アンテナ装置と上記側面アンテナにより受信された信号を受けて、上記アンテナ装置または上記側面アンテナのいずれか一方からの信号を選択して出力するアンテナスイッチと、
    上記アンテナスイッチにより選択された信号を受けるチューナと
    を備えたことを特徴とする放送受信装置。
  7. 請求項1から5までのいずれか1つに記載の放送受信装置において、
    上記放送受信装置本体の側面に備えられた側面アンテナと、
    上記アンテナ装置と上記側面アンテナにより受信された信号を合成すると共に、入力ポート相互間にアイソレーションを有する電力合成器と、
    上記電力合成器により合成された信号を受けるチューナと
    を備えたことを特徴とする放送受信装置。
  8. 請求項またはに記載の放送受信装置において、
    上記側面アンテナを複数有することを特徴とする放送受信装置。
  9. 請求項に記載の放送受信装置において、
    上記アンテナ装置と上記電力合成器との間および上記側面アンテナと上記電力合成器との間に、上記アンテナ装置と上記側面アンテナにより受信された信号から放送信号を濾波するフィルタと、上記フィルタにより濾波された信号を増幅して上記電力合成器に出力する増幅器と
    を備えたことを特徴とする放送受信装置。
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