JP4303498B2 - Color memory photochromic stamp ink composition and stamp device using the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、色彩記憶性光変色性スタンプインキ組成物及びそれを用いたスタンプ具に関する。詳細には、紫外線又は紫外線を含む太陽光の照射により発色して、無色から有色、或いは有色(1)から有色(2)に変色し、変色状態を維持する印像を与え、必要に応じて前記印像に可視光を照射することにより、元の無色、或いは有色(1)を呈する印像に復帰可能な色彩記憶性光変色性スタンプインキ組成物、及び前記印像を効果的に形成させる軽便なスタンプ具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、色変化する像を形成するスタンプ用インキとして、熱変色性材料を利用したもの(例えば、特許文献1)、光変色性材料を利用したもの(例えば、特許文献2)が知られている。
前記熱変色性材料を利用したインキにより形成される印像の変色には、熱又は冷熱手段を要するのに対して、光変色性材料を利用したインキにより形成される印像は、太陽光の照射により自然に色変化させることができ、手間を要さない。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−121427号公報
【0004】
【特許文献2】
特開平11−335600号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記従来の光変色性材料を利用したインキにより形成される印像は、太陽光の照射により発色し、太陽光の照射下にあっては発色状態を維持するが、太陽光の当たらない場所に放置すると、発色状態が維持されず、自然に可逆的に消色して元の印像に戻り、常態では発色状態は維持されない。
本発明者らは、光メモリー(色彩記憶性光変色性)に必要とされる熱不可逆性をもつフォトクロミック化合物の応用を検討する過程において、特定のフォトクロミック化合物(ジアリールエテン系化合物)が、発色状態を維持する色彩記憶性、熱的安定性、感度、繰り返し耐久性等に顕著に優れており、色彩記憶性光変色印像を与えるスタンプ用インキの光変色剤として有効であり、前記光変色剤を溶解、分散、又は懸濁させたインキ組成物をスタンプ具形態として適用することが効果的なことを見出し、本発明を完成させたものであり、紫外線又は紫外線を含む太陽光の照射により発色して、無色から有色、或いは有色(1)から有色(2)に変色し、変色状態を維持する印像を与え、必要に応じて前記印像に可視光を照射することにより、元の無色、或いは有色(1)の印像に復帰可能な色彩記憶性光変色性スタンプインキ組成物、及び前記印像を効果的に形成させる軽便な光変色性スタンプ具を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ジアリールエテン系フォトクロミック化合物を含む光変色剤を、少なくとも溶剤とバインダーを含み、白色合成紙上に50nmの厚みに塗布して得られる乾燥塗膜を分光光度計で測定した350nm〜400nmの波長域における光反射率が20%以上のビヒクル中に溶解、分散、又は懸濁させてなる色彩記憶性光変色性スタンプインキ組成物を要件とする。
更には、光変色剤は、ジアリールエテン系フォトクロミック化合物を内包させたマイクロカプセル形態の顔料、又は前記フォトクロミック化合物を含有する樹脂粉粒体であること、非光変色性染料又は顔料を併用してなること、前記顔料は光輝性顔料から選ばれること、剪断減粘性物質を含み、剪断減粘性を有してなること、水溶性高分子凝集剤を含み、ジアリールエテン系フォトクロミック化合物を内包させたマイクロカプセル形態の顔料、又は前記フォトクロミック化合物を含有する樹脂粉粒体を緩やかな凝集状態に懸濁させてなること等を要件とする。
更には、前記色彩記憶性光変色性スタンプインキ組成物を印材又は印床を構成する、連続気孔を有するプラスチック多孔体、又は無数の毛細間隙を有する繊維加工多孔体のいずれかに含浸させたスタンプ具を要件とする。
【0007】
前記ジアリールエテン系フォトクロミック化合物を以下に例示する。
なお、本発明に用いられるジアリールエテン系フォトクロミック化合物は以下の化合物に限定されるものではない。
ジアリールエテン系フォトクロミック化合物の基本骨格としては一般式(1)で示される化合物が挙げられる。
【化1】
前記一般式(1)の環Aは、フッ化(フルオロ化)又はペルフルオロ化されていてもよい炭化水素環又は複素環を示す。
【0008】
前記一般式(1)で示される化合物を、一般式(2)又は(3)で具体的に例示する。
【化2】
前記一般式(2)で示される化合物は、5個の炭素原子を含むフッ化又はペルフルオロ化されていてもよい環を有する。
【化3】
前記一般式(3)で示される化合物は、4個の炭素原子を含む無水環を形成してなり、Xは酸素原子又はNR基(ここで、Rは炭素数2乃至16のアルキル及び/又はヒドロキシアルキル基である)を示す。
【0009】
更に、別のジアリールエテン系フォトクロミック化合物の基本骨格としては一般式(4)で示される化合物が挙げられる。
【化4】
前記一般式(4)で示される化合物のA1基及びA2基は、二重結合に対して常にシス形にあり、互いに独立した置換或いは非置換のアルキル基、脂肪酸エステル基、ニトリル基を示す。
【0010】
前記一般式(4)で示される化合物を、一般式(5)及び(6)で具体的に例示する。
【化5】
【化6】
前記一般式(6)で示される化合物のR1及びR2はメチル基又はエチル基を示す。
【0011】
前記した一般式(1)乃至(6)で示される化合物中のB基とC基は、同一或いは異なっていてもよく、次の構造式で示される基を例示できる。
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
〔式中、YとZは、同一或いは異なっていてもよく、酸素原子又は硫黄原子或いは硫黄、窒素またはセレニウムの酸化形を示し、DとEは、同一或いは異なっていてもよく、炭素原子又は窒素原子を示し、R3乃至R17は、同一或いは異なっていてもよく、水素、直鎖又は分枝状の炭素数1乃至16のアルキル又はアルコキシ基、ハロゲン、直鎖又は分枝状の炭素数1乃至4のフルオロ又はペルフルオロ基、カルボン酸基、炭素数1乃至16のアルキルカルボン酸基、炭素数1乃至16のモノ又はジアルキルアミノ基、ニトリル基、フェニル基、ナフタレン基、複素環(ピリジン、キノリン、チオフェン、フラン、インドール、ピロール、セレノフェン、チアゾール、ベンゾチオフェン等)を示す。R13乃至R17については、隣接する基と環を結んだナフタレン骨格であってもよい。〕
【0012】
前記B基及びC基について更に具体的には、
【化12】
【化13】
【化14】
等が挙げられる。
【0013】
前記一般式(2)又は(3)で示される化合物を更に詳しく説明すると、
マレイン酸無水物系化合物としては、
3,4−ビス(1,2−ジメチル−3−インドリル)フラン−2,5−ジオン、
3,4−ジ(2−メチル−3−ベンゾチオフェン)フラン−2,5−ジオン等があげられる。
シクロペンテン系化合物としては、
1−(1,2−ジメチルインドリル)−2−(2−シアノ−3,5−ジメチル−4−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(1,2−ジメチル−3−インドリル)−2−(3−シアノ−2,5−ジメチル−4−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(1,2,−ジメチル−3−インドリル)−2−(2−メチル−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(5−(4−メトキシフェニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(5−(2−(4−メトキシフェニル)−1−エテニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(5−(2−(4−シアノフェニル)−1−エテニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2,4−ジメチル−5−(2−(2−キノリル)−1−エテニル)−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2,4−ジメチル−5−(2−(4−ピリジル)−1−エテニル)−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2,4−ジメチル−5−(2−(1−ナフチル)−1−エテニル)−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(5−(2−(4−メトキシフェニル)−1−エテニル)−2−メチル−4−オクチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(5−(2−(4−t−ブチルフェニル)−1−エテニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2,4−ジメチル−5−(2−(2−ベンゾチアジル)−1−エテニル)−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(6−(2−(4−メトキシフェニル)−1−エテニル)−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−2−(5−(4−(4−ジメチルアミノフェニル)−1,3−ブタジエニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(6−(4−(4−メトキシフェニル)−1,3−ブタジエニル)−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−2−(5−(4−(4−メトキシフェニル)−1,3−ブタジチエニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(6−(4−(4−メトキシフェニル)−1,3−ブタジエニル)−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(6−(2−(4−メトキシフェニル)−1−エテニル)−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(6−(2−(4−ジメチルアミノフェニル)−1−エテニル)−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−2−(5−(2−(4−シアノフェニル)−1−エテニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(6−(2−(4−メトキシフェニル)−1−エテニル)−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−2−(5−(2−(4−シアノフェニル)−1−エテニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(6−(2−(4−メトキシフェニル)−1−エテニル)−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−2−(5−(2−(4−メトキシフェニル)−1−エテニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(6−(4−(4−メトキシフェニル)−1,3−ブタジエニル)−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−2−(5−(2−(4−メトキシフェニル)−1−エテニル)−2,4−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(6−(2−(4−メトキシフェニル)−1−エテニル)−2−メチル−3−ベンゾチエニル)−2−(2,4−ジメチル−(5−(4−(4−メトキシフェニル)−1,3−ブタジエニル))−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(1,2−ジメチル−3−インドリル)−2−(2−シアノ−3−メトキシ−5−メチルチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン
1,2−ビス(2−メチル−5−フェニル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2,4−ジメチル−5−フェニル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(2−メチルベンゾチオフェン−3−イル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(3−メチルベンゾチオフェン−2−イル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(3−メチル−2−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(3−メチル−2−チエニル)−2−(2−メチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1,2−ビス(5−(4−メチルフェニル)−2−メチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン、
1−(2,4−ジメチル−5−フェニル−3−チエニル)−2−(2−メチル−5−フェニル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン等が挙げられる。
【0014】
前記一般式(5)又は(6)で示される化合物を更に詳しく説明すると、
マレイン酸系化合物としては、2,3−ジ(2−メチルベンゾチエニル)−マレイン酸ジメチル等が挙げられる。
ジシアノエチレン系化合物としては、1,2−ビス(2,3,5−トリメチル−4−チエニル)−1,2−ジシアノエチレン、1,2−ビス(2−メチル−3−ベンゾチエニル)−1,2−ジシアノエチレン等が挙げられる。
【0015】
前記ジアリールエテン系フォトクロミック化合物は、そのままの染料形態、前記化合物を含有する樹脂粉粒体、或いは前記化合物をマイクロカプセル中に媒体と共に内包させたマイクロカプセル形態の顔料として用いることができ、水性乃至油性のビヒクル中に配合して光変色性インキを調製し、スタンプ具に内蔵させて実用に供する。
前記マイクロカプセル形態の顔料は、従来より公知の界面重合法、inSitu重合法、液中界面重合法、スプレ−ドライング法等の適宜の方法により得ることができ、粒子径0.5〜50μm、好ましくは1〜30μm程度のものが、分散性、持久性、加工性の面で有効である。
前記ビヒクルには、バインダー樹脂、例えば、各種合成樹脂エマルジョン、水溶性乃至油溶性の合成樹脂、その他糊剤等から選ばれる固着剤、乾燥を抑制するための保湿剤、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、低分子量ポリエチレングリコール等のグリコール類及びそれらの低級アルキルエーテル、2−ピロリドン、N−ビニルピロリドン、尿素等の適宜量を配合することができる。
更には、剪断減粘性物質、例えば、特定のHLB値を有するノニオン系界面活性剤、キサンタンガム、ウエランガム、構成単糖がグルコースとガラクトースの有機酸修飾ヘテロ多糖体であるサクシノグリカン(平均分子量約100乃至800万)、グアーガム、ローカストビーンガム及びその誘導体、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸アルキルエステル類、メタクリル酸のアルキルエステルを主成分とする分子量10万〜15万の重合体、グルコマンナン、寒天やカラゲニン等の海藻より抽出されるゲル化能を有する炭水化物、ベンジリデンソルビトール又はその誘導体、架橋性アクリル酸重合体等から選ばれる物質を、単独或いは混合して配合した剪断減粘系インキを利用することができる。
更には、高分子凝集剤、例えば、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、水溶性多糖類、非イオン性水溶性セルローズ誘導体等を適用した凝集系インキを利用することができる。
前記水溶性多糖類としては、トラガントガム、グアーガム、プルラン、サイクロデキストリンが挙げられ、非イオン性水溶性セルロース誘導体としては、メチルセルローズ、ヒドロキシセルローズ、ヒドロキシエチルセルローズ、ヒドロキシプロピルセルローズ、ヒドロキシエチルメチルセルローズ、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等が挙げられる。
前記ジアリールエテン系フォトクロミック化合物の光変色剤としての発色性を効果的に発現させて高視覚濃度の光変色性印像を形成させるために、ビヒクルとして下記の要件を満たすことが効果的である。
ビヒクルは、下記測定方法による、350nm〜400nmの波長域における乾燥塗膜の光反射率が20%以上であること、好ましくは、エマルジョン型バインダーを適用した、バインダー自体が溶剤に非溶解状態にある系では、反射率30%以上であり、バインダーがビヒクルに溶解状態にある系では、反射率40%以上であることが更に望ましい。
測定方法は、試料ビヒクルをバーコーターを使用して、白色合成紙(白色顔料がブレンドされたポリオレフィン系合成紙)上に、約50nmの厚みに塗布し、常温乾燥して乾燥塗膜を形成して測定試料とし、前記白色合成紙を比較対照試料として、分光光度計(株式会社日立製作所製、自記分光光度計U−3210型)を使用して、350nm〜400nmの波長域の反射率を測定して求める。
ビヒクルの光反射率が、前記反射率未満の系では、光変色剤に対する紫外線又は紫外線の照射効果の有効な発現を阻害し、本来の光変色剤の発色濃度を有効に発現させて視覚させ難い。
従って、ビヒクルを構成するバインダー樹脂や各種添加物にあっては、紫外線吸収性のないもの、或いは、紫外線吸収性を有するとしても、前記反射特性を阻害しない程度のものが適用される。
【0016】
スタンプ具は、スタンプインキをフェルト等の多孔体に含浸させた印床を設けたスタンプ台と、印材とを組み合わせたセットであってもよいが、光変色性インキを連続気孔を有するプラスチック多孔体等からなる印材に直接的に含浸させたものが軽便である。
【0017】
前記したスタンプ具により光変色性印像を形成する支持体は、紙、合成紙、プラスチックシート、布帛、アルミ箔等のシート状の支持体に限らず、各種形態のプラスチック造形体、木製部材等の立体状のもの等、印像が形成可能な支持体であればよく、材質、形態等を制約しない。
【0018】
前記ジアリールエテン系フォトクロミック化合物は、インキ中に0.5〜50重量%、好ましくは、1〜40重量%の範囲の含有量が実用的であり、視覚効果を満たす。
0.5重量%未満では、低発色濃度であり、光変色による視覚効果を満たさない。一方、50重量%以上となしても、含有量に相応する発色濃度効果が得られ難い。
なお、インキ中には非光変色性染料又は顔料を併存させて発色時と消色時の色彩を多彩に変化させ、有色(1)と有色(2)との互変的色彩変化を視覚させることもできる。
更には、前記顔料として金属光沢顔料を適用することによって、特に無色から有色に変色させる系において、無色の印像に光輝性を付与して識別効果を与え、有色の印像に光輝感を付与することができる。
前記金属光沢顔料としては、アルミニウム粉、錫粉、鉛粉、亜鉛末、ステンレススチール粉、ニッケル粉、鉄粉、銅粉、銅合金粉、錫・鉛・亜鉛・半田粉、真鍮粉、金粉、銀粉等を例示できる。
【0019】
前記光変色性印像には、紫外線照射具による紫外線照射、或いは紫外線を含む太陽光の照射により発色させ、発色状態を維持させることができる。
【0020】
色彩変換手段は、紫外線吸収剤及び/又は、少なくとも紫外線を遮蔽する光遮蔽性顔料を含み、太陽光の紫外線をカットして、可視光の照射により前記発色状態にあるフォトクロミック化合物を消色させ、消色状態に変位させて維持させるための手段であり、従来より汎用の紫外線吸収剤、光遮蔽性顔料を適用でき、熱可塑性プラスチックに一体的にブレンドして成形した、シート状、フィラメント状、その他任意形象の成形体等を例示できる。更には、紫外線吸収剤及び/又は光遮蔽性顔料をバインダー樹脂に溶解又は分散状態に支持体に固着させた、印刷乃至塗布層(像を含む)、印像又は筆記像等を挙げることができ、具体的には、透明乃至半透明性のシートや任意形象の造形体を支持体とするもの、更には、光変色性筆記像又は印像上に直接的に配設されたものであってもよい。
尚、前記したシートや薄肉状の成形体にあっては、文字、図柄、模様等の像を内部に型抜きし、発色像と消色像との対比による視覚効果を高めることができる。
更には、色彩変換手段として、紫外線吸収剤及び/又は、光遮蔽性顔料を配合したペースト状乃至ジェル等の塑性乃至流動体形態のものであってもよく、前記塑性乃至流動体形態の色彩変換手段を筆記具、塗布具、スタンプ具に収容して実用に供することもできる。
尚、前記塑性乃至流動体形態の色彩変換手段は、光変色性印像上に筆記、塗布、或いは、スタンプした後、除去できる剥離性を有する塑性乃至流動体が好適に用いられる。
【0021】
前記において、熱可塑性プラスチックに一体的に紫外線吸収剤を配合する系にあっては、前記プラスチックの重量に対して、0.001重量%以上、好ましくは、0.01重量%以上の紫外線吸収剤を配合することによって、効果的な紫外線のカット効果の役目を果たす。又、バインダー樹脂を含むビヒクル中に紫外線吸収剤を溶解又は分散させたインキにより、固着像を形成させる系にあっては、バインダー樹脂に対して、0.05重量%以上、好ましくは、0.1重量%以上の紫外線吸収剤を配合することによって、効果的な紫外線のカット効果の役目を果たす。
一方、光遮蔽性顔料を配合する系にあっては、前記熱可塑性プラスチック或いはバインダー樹脂に対して、0.1〜40重量%、好ましくは1〜30重量%の割合に配合して分散状態に固着させることにより、所期の紫外線カット効果を効果的に果たす。
【0022】
前記紫外線吸収剤としては、
2,4−ヒドロキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、
2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、
2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、
ビス−(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニル)−メタン2−〔2’−ヒドロキシ−3’−5’−ジ−t−アミルフェニル〕−ベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシ−ベンゾフェノン〔商品名:シーソーブ103、シプロ化成(株)製〕、
2−ヒドロキシ−4−オクタデシルオキシベンゾフェノン、
2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、
2−〔2’−ヒドロキシ−3’−5’−ジ−t−アミルフェニル〕−ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤。
【0023】
サリチル酸フェニル、
サリチル酸パラ−t−ブチルフェニル、
サリチル酸パラオクチルフェニル、
2−4−ジ−t−ブチルフェニル−4−ヒドロキシベンゾエート、
1−ヒドロキシベンゾエート、
1−ヒドロキシ−3−t−ブチル−ベンゾエート、
1−ヒドロキシ−3−t−オクチルベンゾエート、
レゾルシノールモノベンゾエート等のサリチル酸系紫外線吸収剤。
【0024】
エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、
2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、
2−エチルヘキシル−2−シアノ−3−フェニルシンナート等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤。
【0025】
2−〔5−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル〕−ベンゾトリアゾール〔商品名:チヌビン−PS、チバガイギー社製〕、
2−〔5−メチル−2−ヒドロキシフェニル〕−ベンゾトリアゾール、
2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル〕−2Hベンゾトリアゾール、
2−〔3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル〕−ベンゾトリアゾール、
2−〔3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル〕−5−クロロベンゾトリアゾール、
2−〔3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル〕−5−クロロベンゾトリアゾール、
2−〔3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル〕−ベンゾトリアゾール〔商品名:チヌビン328、チバガイギー社製〕、
メチル−3−〔3−t−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネート−ポリエチレングリコール分子量300〔商品名:チヌビン1130、チバガイギー社製〕、
2−〔3−ドデシル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル〕ベンゾトリアゾール、
メチル−3−〔3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネート−ポリエチレングリコール分子量300、
2−〔3−t−ブチル−5−プロピルオクチレート−2−ヒドロキシフェニル〕−5−クロロベンゾトリアゾール、
2−〔2−ヒドロキシフェニル−3,5−ジ−(1,1’−ジメチルベンジル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、
2−〔2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、
2−〔3−t−ブチル−5−オクチルオキシカルボニルエチル−2−ヒドロキシフェニル〕−ベンゾトリアゾール〔商品名:チヌビン384、チバガイギー社製〕、
2−〔2−ヒドロキシ−5−テトラオクチルフェニル〕−ベンゾトリアゾール、
2−〔2−ヒドロキシ−4−オクトオキシ−フェニル〕−ベンゾトリアゾール、
2−〔2’−ヒドロキシ−3’−(3”4”5”6”−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル〕−ベンゾトリアゾール、
2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)−ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤。
【0026】
エタンジアミド−N−(2−エトキシフェニル)−N’−(4−イソドデシルフェニル)、
2,2,4,4−テトラメチル−20−(β−ラウリル−オキシカルボニル)−エチル−7−オキサ−3,20−ジアゾジスピロ(5,1,11,2)ヘンエイコ酸−21−オン等の蓚酸アニリド系紫外線吸収剤等が挙げられる。
【0027】
光遮蔽性顔料としては、粒子径が5〜400μmの金属光沢顔料、或いは、粒子径が1μm以下の透明二酸化チタン、透明酸化鉄、透明酸化セリウム、透明酸化亜鉛等を例示でき、一種又は二種以上を適用できる。
前記金属光沢顔料としては、天然雲母、合成雲母、ガラス、アルミナから選ばれる芯物質の表面を金属酸化物で被覆したものを例示でき、可視光線の選択的干渉作用により生じる虹彩効果、透過効果と、光変色層の可視光線の反射効果の相乗作用により、金属光沢調の色彩変化を視覚させることができる。
前記光遮蔽性顔料を適用した系にあっては、光吸収(或いは光反射)機能と光透過機能の両面性を兼ね備えており、紫外線や可視光線の少なくとも一部を吸収或いは反射し、更に可視光線も視覚を妨げない程度の適量を透過させることができ、光変色層の色彩変化を透視させることができる。
ここで、前記光遮蔽性顔料を含む層の上層又は下層には、紫外線吸収剤を含む層を積層状に配置することができる。更には、光遮蔽性顔料に紫外線吸収剤を適宜の割合で配合して、共存層を形成させることができる。
【0028】
前記色彩変換手段は、光変色性印像上に接触乃至非接触状に配置される。通常、シート状形態のものを全面接触状態又は一部接触状態にして適用されるが、適宜間隔をおいて、非接触状に配置することもできる。
尚、内部に型抜き像を形成したシート状形態等の色彩変換手段を適用した系にあっては、型抜き部分を残し、消色状態に変位させることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の色彩記憶性光変色機能の互変的発現方法を満たす構成であれば、総て有効であり、本発明は下記の実施例に限定されない。
【0030】
【実施例】
実施例1
色彩記憶性光変色性スタンプインキの調製
無色から青色に可逆的に色変化するジアリールエテン系フォトクロミック化合物A(1,2−ビス(2,4−ジメチル−5−フェニル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン)を公知の界面重合法によりエポキシ樹脂膜で内包されたマイクロカプセル顔料、及び、ピンク色顔料を、ポリビニルブチラール樹脂、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールからなるビヒクル中に分散して油性スタンプインキを調製した。
前記インキにおけるビヒクルの皮膜の光反射率は400nmで97%、350nmで90%であった。
【0031】
色彩記憶性光変色性スタンプ具の作製
前記インキをスタンプの含浸体に含浸させて光変色性スタンプ具(スタンプパッド)を作製した。
【0032】
印像の変色挙動
紙面上に前記スタンプパッドのインキを印面に転移させたスタンプを押印して星柄の光変色性印像を形成した後、太陽光を照射すると、太陽光に含まれる紫外光によって印像がピンク色から紫色に変色し、この状態は屋外、室内、暗所のいずれの場所でも変色することなく、その状態を維持した。
【0033】
実施例2
色彩記憶性光変色性スタンプインキの調製
無色からピンク色に可逆的に色変化するジアリールエテン系フォトクロミック化合物B(1,2−ビス(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン)をポリビニルブチラール樹脂、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ヘキシレングリコールからなるビヒクル中に溶解して油性スタンプ用インキを調製した。
前記インキにおけるビヒクルの皮膜の光反射率は400nmで95%、350nmで85%であった。
【0034】
色彩記憶性光変色性スタンプ具の作製
前記インキをスタンプの含浸体に含浸させて光変色性スタンプ具(スタンプパッド)を作製した。
【0035】
印像の変色挙動
紙面上に前記スタンプパッドのインキを印面に転移させたスタンプを押印してハート柄の光変色性印像を形成した後、太陽光を照射すると、太陽光に含まれる紫外光によってピンク色の印像が現出し、この状態は屋外、室内、暗所のいずれの場所でも変色することなく、その状態を維持した。
【0036】
実施例3
色彩記憶性光変色性スタンプインキの調製
無色から赤色に可逆的に色変化するジアリールエテン系フォトクロミック化合物C(1,2−ビス(2,5−ジメチル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン)を公知の界面重合法によりエポキシ樹脂膜で内包されたマイクロカプセル顔料を、ポリビニルピロリドン、グリセリン、水からなるビヒクル中に分散して水性スタンプ用インキを調製した。
前記インキにおけるビヒクルの皮膜の光反射率は400nmで55%、350nmで40%であった。
【0037】
色彩記憶性光変色性スタンプ具の作製
前記インキをスタンプの含浸体に含浸させて光変色性スタンプ具(スタンプパッド)を作製した。
【0038】
印像の変色挙動
前記スタンプパッド、ハート柄の印面を有するスタンプ、及び、シートを組み合わせて互変的色彩記憶性光変色性スタンプ具を得た。
紙面上に前記スタンプパッドのインキを印面に転移させたスタンプを押印してハート柄の光変色性印像を形成した後、太陽光を照射すると、太陽光に含まれる紫外光によって赤色の印像が現出し、この状態は屋外、室内、暗所のいずれの場所でも変色することなく、その状態を維持した。
【0039】
実施例4
色彩記憶性光変色性スタンプインキの調製
無色から緑色に可逆的に色変化するジアリールエテン系フォトクロミック化合物D(1,2−ビス(2−メチル−6−ニトロ−3−ベンゾチエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン)を樹脂中に溶解して固形化した顔料を、ポリビニルブチラール樹脂、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールからなるビヒクル中に分散して油性スタンプ用インキを調製した。
前記インキにおけるビヒクルの皮膜の光反射率は400nmで45%、350nmで35%であった。
【0040】
色彩記憶性光変色性スタンプ具の作製
プラスチック製本体内に連続気孔を有する発泡体を収容し、前記発泡体の一端が外部に露出する構成のスタンプの前記発泡体にインキを含浸させて光変色性スタンプを作製した。
なお、外部に露出した発泡体表面には「保管注意」の文字が凹凸により形成されてなる。
【0041】
印像の変色挙動
紙面上に、前記スタンプを押印した後、太陽光を照射すると、太陽光に含まれる紫外光によって緑色の「保管注意」の印像が現出し、この状態は屋外、室内、暗所のいずれの場所でも変色することなく、その状態を維持した。
【0042】
実施例5
色彩記憶性光変色性スタンプインキの調製
無色から橙色に可逆的に色変化するジアリールエテン系フォトクロミック化合物E(1−(2−フェニル−5−メチル−4−チアゾイル)−2−(3−メチル−2−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン)を公知の界面重合法によりエポキシ樹脂膜で内包されたマイクロカプセル顔料を、ポリビニルピロリドン、グリセリン、水からなるビヒクル中に分散して水性スタンプ用インキを調製した。
前記インキにおけるビヒクルの皮膜の光反射率は400nmで90%、350nmで80%であった。
【0043】
色彩記憶性光変色性スタンプ具の作製
プラスチック製本体内に連続気孔を有する発泡体を収容し、前記発泡体の一端が外部に露出する構成のスタンプの前記発泡体にインキを含浸させて光変色性スタンプ具を作製した。
なお、外部に露出した発泡体表面にはハート柄が凹凸により形成されてなる。
【0044】
印像の変色挙動
紙面上に、前記スタンプ具を押印した後、太陽光を照射すると、太陽光に含まれる紫外光によって橙色のハート柄の印像が現出し、この状態は屋外、室内、暗所のいずれの場所でも変色することなく、その状態を維持した。
【0045】
実施例6
色彩記憶性光変色性スタンプインキの調製
無色からピンク色に可逆的に色変化するジアリールエテン系フォトクロミック化合物B(1,2−ビス(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン)を公知の界面重合法によりエポキシ樹脂膜で内包されたマイクロカプセル顔料、及び、青色顔料を、ポリビニルブチラール樹脂、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールからなるビヒクル中に分散して油性スタンプ用インキを調製した。
前記インキにおけるビヒクルの皮膜の光反射率は400nmで90%、350nmで80%であった。
【0046】
色彩記憶性光変色性スタンプ具の作製
プラスチック製本体内に連続気孔を有する発泡体を収容し、前記発泡体の一端が外部に露出する構成のスタンプの前記発泡体にインキを含浸させて光変色性スタンプ具を作製した。
なお、外部に露出した発泡体表面には花の図柄が凹凸により形成されてなる。
【0047】
印像の変色挙動
紙面上に、前記スタンプ具を用いて花柄の光変色性印像を形成した後、太陽光を照射すると、太陽光に含まれる紫外光によって印像が青色から紫色に変色し、この状態は屋外、室内、暗所のいずれの場所でも変色することなく、その状態を維持した。
【0048】
実施例7
色彩記憶性光変色性スタンプインキの調製
無色からピンク色に可逆的に色変化するジアリールエテン系フォトクロミック化合物B(1,2−ビス(5−メチル−2−フェニル−4−チアゾイル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン)、及び、黄色顔料を、ポリビニルピロリドン、グリセリン、水からなるビヒクル中に分散して水性スタンプ用インキを調製した。
前記インキにおけるビヒクルの皮膜の光反射率は400nmで60%、350nmで50%であった。
【0049】
色彩記憶性光変色性スタンプ具の作製
プラスチック製本体内に円柱状回転体を転動自在に収容し、且つ、前記本体内に回転体の周円部と接触する連続気孔を有する発泡体を設けてなり、前記回転体の一端が外部に露出する構成のスタンプの前記発泡体にインキを含浸させて光変色性スタンプ具を作製した。
なお、回転体の周円部には連続してハート柄が凹凸により形成されてなる。
【0050】
印像の変色挙動
紙面上に、前記スタンプを用いて連続的なハート柄の光変色性印像を形成した後、太陽光を照射すると、太陽光に含まれる紫外光によって印像が黄色から赤色に色変化し、この状態は屋外、室内、暗所のいずれの場所でも変色することなく、その状態を維持した。
【0051】
実施例8
色彩記憶性光変色性スタンプインキの調製
無色から青色に可逆的に色変化するジアリールエテン系フォトクロミック化合物A(1,2−ビス(2,4−ジメチル−5−フェニル−3−チエニル)−3,3,4,4,5,5−ヘキサフルオロシクロペンテン)を樹脂中に溶解して固形化した顔料、及び、ピンク色顔料を、ポリビニルブチラール樹脂、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールからなるビヒクル中に分散して油性スタンプ用インキを調製した。
前記インキにおけるビヒクルの皮膜の光反射率は400nmで96%、350nmで80%であった。
【0052】
色彩記憶性光変色性スタンプ具の作製
プラスチック製本体内に円柱状回転体を転動自在に収容し、且つ、前記本体内に回転体の周円部と接触する連続気孔を有する発泡体を設けてなり、前記回転体の一端が外部に露出する構成のスタンプの前記発泡体にインキを含浸させて光変色性スタンプ具を作製した。
なお、回転体の周円部には連続して波模様が凹凸により形成されてなる。
【0053】
印像の変色挙動
紙面上に前記スタンプを用いて連続的な波模様の光変色性印像を形成した後、太陽光を照射すると、太陽光に含まれる紫外光によって印像がピンク色から紫色に色変化し、この状態は屋外、室内、暗所のいずれの場所でも変色することなく、その状態を維持した。
【0054】
【発明の効果】
本発明インキ組成物は、紫外線又は紫外線を含む太陽光の照射により発色して無色から有色に、或いは非光変色性の染料、又は顔料を併用した系では、有色(1)から有色(2)に、高感度且つ高濃度に変色して視覚され、前記変色状態は、可視光を照射しない限り、常態では記憶保持される印像を与えることができる。更には、光輝性の顔料を併用した系では、無色の印像に光輝性を付与して識別効果を与えることができる。
前記インキ組成物は、印材又は印床を構成する、連続気孔を有するプラスチック多孔体、又は無数の毛細間隙を有する繊維加工多孔体に含浸させてスタンプ具を構成し、任意の印像を形成でき、マジック性や玩具性の用途に限らず、学習、情報伝達等、多様な分野に適用性を備えた、軽便な色彩記憶性光変色性スタンプ具として実用性を満たす。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a color memory photochromic stamp ink composition and a stamp device using the same. Specifically, it is colored by the irradiation of ultraviolet rays or sunlight containing ultraviolet rays, and changes color from colorless to colored, or from colored (1) to colored (2), and gives a print image that maintains the discolored state. By irradiating the printed image with visible light, a color-memory photochromic stamp ink composition that can be restored to the original colorless or colored (1) printed image, and the printed image are effectively formed. It relates to a light stamp device.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a stamp ink for forming a color-changing image, one using a thermochromic material (for example, Patent Document 1) and one using a photochromic material (for example, Patent Document 2) are known. Yes.
The color change of the image formed by the ink using the thermochromic material requires heat or cooling means, whereas the image formed by the ink using the photochromic material is the sunlight. The color can be changed naturally by irradiation, and no effort is required.
[0003]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 2002-121427
[Patent Document 2]
Japanese Patent Laid-Open No. 11-335600
[Problems to be solved by the invention]
By the way, the printed image formed by the ink using the conventional photochromic material is colored by the irradiation of sunlight and maintains the colored state under the irradiation of sunlight, but is not exposed to sunlight. If left in place, the colored state is not maintained, the color is naturally reversibly erased to return to the original image, and the colored state is not maintained under normal conditions.
In the process of studying the application of a photochromic compound having thermal irreversibility required for optical memory (color memory photochromic property), the present inventors have developed a specific photochromic compound (diarylethene compound) in a colored state. It is remarkably superior in maintaining color memory, thermal stability, sensitivity, durability, etc., and is effective as a photochromic agent for stamping inks that give color memory photochromic images. It has been found that it is effective to apply a dissolved, dispersed, or suspended ink composition in the form of a stamping tool, and the present invention has been completed, and it develops color when irradiated with ultraviolet rays or sunlight containing ultraviolet rays. By changing the color from colorless to colored, or from colored (1) to colored (2), giving an image that maintains the discolored state, and irradiating the image with visible light as necessary A color memory photochromic stamp ink composition which can be restored to the original colorless or colored (1) image, and a light photochromic stamp device which can effectively form the image. It is.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is a photochromic agent containing diarylethene photochromic compound, at least a solvent and a binder seen including, for 350nm~400nm that the dried coating film obtained by applying to a thickness of 50nm on paper white synthetic measured with a spectrophotometer A color memory photochromic stamp ink composition which is dissolved, dispersed or suspended in a vehicle having a light reflectance in a wavelength region of 20% or more is a requirement.
Furthermore , the photochromic agent is a microcapsule-type pigment encapsulating a diarylethene-based photochromic compound, or a resin granule containing the photochromic compound, and a non-photochromic dye or pigment is used in combination. The pigment is selected from glittering pigments, contains a shear thinning substance, has shear thinning viscosity, contains a water-soluble polymer flocculant, and has a microcapsule form containing a diarylethene photochromic compound. It is a requirement that the resin particles containing the pigment or the photochromic compound are suspended in a loosely aggregated state.
Furthermore, a stamp obtained by impregnating the color memory photochromic stamp ink composition into either a plastic porous body having continuous pores or a fiber processed porous body having innumerable capillary gaps, which constitutes a printing material or a printing bed. The equipment is a requirement.
[0007]
Examples of the diarylethene photochromic compound are shown below.
The diarylethene photochromic compound used in the present invention is not limited to the following compounds.
Examples of the basic skeleton of the diarylethene photochromic compound include compounds represented by the general formula (1).
[Chemical 1]
The ring A in the general formula (1) represents a hydrocarbon ring or a heterocyclic ring which may be fluorinated (fluorinated) or perfluorinated.
[0008]
The compound represented by the general formula (1) is specifically exemplified by the general formula (2) or (3).
[Chemical formula 2]
The compound represented by the general formula (2) has a ring containing 5 carbon atoms, which may be fluorinated or perfluorinated.
[Chemical 3]
The compound represented by the general formula (3) forms an anhydrous ring containing 4 carbon atoms, and X is an oxygen atom or an NR group (where R is an alkyl having 2 to 16 carbon atoms and / or Which is a hydroxyalkyl group).
[0009]
Furthermore, examples of the basic skeleton of another diarylethene photochromic compound include compounds represented by the general formula (4).
[Formula 4]
The A1 group and A2 group of the compound represented by the general formula (4) are always in a cis form with respect to the double bond, and represent a substituted or unsubstituted alkyl group, fatty acid ester group, and nitrile group independent of each other.
[0010]
The compounds represented by the general formula (4) are specifically exemplified by the general formulas (5) and (6).
[Chemical formula 5]
[Chemical 6]
R1 and R2 of the compound represented by the general formula (6) represent a methyl group or an ethyl group.
[0011]
The B group and the C group in the compounds represented by the general formulas (1) to (6) may be the same or different, and examples thereof include groups represented by the following structural formulas.
[Chemical 7]
[Chemical 8]
[Chemical 9]
[Chemical Formula 10]
Embedded image
[Wherein Y and Z may be the same or different and represent an oxygen atom or a sulfur atom or an oxidized form of sulfur, nitrogen or selenium, D and E may be the same or different, and may be a carbon atom or Represents a nitrogen atom, and R3 to R17 may be the same or different, and are hydrogen, a linear or branched alkyl group or alkoxy group having 1 to 16 carbon atoms, a halogen, a linear or branched carbon number of 1; 1 to 4 fluoro or perfluoro groups, carboxylic acid groups, alkyl carboxylic acid groups having 1 to 16 carbon atoms, mono- or dialkylamino groups having 1 to 16 carbon atoms, nitrile groups, phenyl groups, naphthalene groups, heterocyclic rings (pyridine, quinoline) Thiophene, furan, indole, pyrrole, selenophene, thiazole, benzothiophene, etc.). R13 to R17 may be a naphthalene skeleton in which a ring is bonded to an adjacent group. ]
[0012]
More specifically about the B group and the C group,
Embedded image
Embedded image
Embedded image
Etc.
[0013]
The compound represented by the general formula (2) or (3) will be described in more detail.
As maleic anhydride compounds,
3,4-bis (1,2-dimethyl-3-indolyl) furan-2,5-dione,
Examples include 3,4-di (2-methyl-3-benzothiophene) furan-2,5-dione.
As cyclopentene compounds,
1- (1,2-dimethylindolyl) -2- (2-cyano-3,5-dimethyl-4-thienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene,
1- (1,2-dimethyl-3-indolyl) -2- (3-cyano-2,5-dimethyl-4-thienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene,
1- (1,2, -dimethyl-3-indolyl) -2- (2-methyl-3-benzothienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene,
1,2-bis (5- (4-methoxyphenyl) -2,4-dimethyl-3-thienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene,
1,2-bis (5- (2- (4-methoxyphenyl) -1-ethenyl) -2,4-dimethyl-3-thienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene,
1,2-bis (5- (2- (4-cyanophenyl) -1-ethenyl) -2,4-dimethyl-3-thienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene,
1,2-bis (2,4-dimethyl-5- (2- (2-quinolyl) -1-ethenyl) -3-thienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene,
1,2-bis (2,4-dimethyl-5- (2- (4-pyridyl) -1-ethenyl) -3-thienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene,
1,2-bis (2,4-dimethyl-5- (2- (1-naphthyl) -1-ethenyl) -3-thienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene,
1,2-bis (5- (2- (4-methoxyphenyl) -1-ethenyl) -2-methyl-4-octyl-3-thienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluoro Cyclopentene,
1,2-bis (5- (2- (4-t-butylphenyl) -1-ethenyl) -2,4-dimethyl-3-thienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluoro Cyclopentene,
1,2-bis (2,4-dimethyl-5- (2- (2-benzothiazyl) -1-ethenyl) -3-thienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene,
1- (6- (2- (4-methoxyphenyl) -1-ethenyl) -2-methyl-3-benzothienyl) -2- (5- (4- (4-dimethylaminophenyl) -1,3- Butadienyl) -2,4-dimethyl-3-thienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene,
1- (6- (4- (4-methoxyphenyl) -1,3-butadienyl) -2-methyl-3-benzothienyl) -2- (5- (4- (4-methoxyphenyl) -1,3 -Butadithienyl) -2,4-dimethyl-3-thienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene,
1,2-bis (6- (4- (4-methoxyphenyl) -1,3-butadienyl) -2-methyl-3-benzothienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene ,
1,2-bis (6- (2- (4-methoxyphenyl) -1-ethenyl) -2-methyl-3-benzothienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene,
1- (6- (2- (4-Dimethylaminophenyl) -1-ethenyl) -2-methyl-3-benzothienyl) -2- (5- (2- (4-cyanophenyl) -1-ethenyl) -2,4-dimethyl-3-thienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene,
1- (6- (2- (4-methoxyphenyl) -1-ethenyl) -2-methyl-3-benzothienyl) -2- (5- (2- (4-cyanophenyl) -1-ethenyl)- 2,4-dimethyl-3-thienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene,
1- (6- (2- (4-methoxyphenyl) -1-ethenyl) -2-methyl-3-benzothienyl) -2- (5- (2- (4-methoxyphenyl) -1-ethenyl)- 2,4-dimethyl-3-thienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene,
1- (6- (4- (4-methoxyphenyl) -1,3-butadienyl) -2-methyl-3-benzothienyl) -2- (5- (2- (4-methoxyphenyl) -1-ethenyl ) -2,4-dimethyl-3-thienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene,
1- (6- (2- (4-methoxyphenyl) -1-ethenyl) -2-methyl-3-benzothienyl) -2- (2,4-dimethyl- (5- (4- (4-methoxyphenyl) ) -1,3-butadienyl))-3-thienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene,
1- (1,2-Dimethyl-3-indolyl) -2- (2-cyano-3-methoxy-5-methylthienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene 1,2- Bis (2-methyl-5-phenyl-3-thienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene,
1,2-bis (2,4-dimethyl-5-phenyl-3-thienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene,
1,2-bis (5-methyl-2-phenyl-4-thiazoyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene,
1,2-bis (2-methylbenzothiophen-3-yl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene,
1,2-bis (3-methylbenzothiophen-2-yl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene,
1,2-bis (3-methyl-2-thienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene,
1- (3-methyl-2-thienyl) -2- (2-methyl-3-thienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene,
1,2-bis (5- (4-methylphenyl) -2-methyl-3-thienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene,
1- (2,4-dimethyl-5-phenyl-3-thienyl) -2- (2-methyl-5-phenyl-3-thienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene, etc. Is mentioned.
[0014]
The compound represented by the general formula (5) or (6) will be described in more detail.
Examples of maleic acid compounds include 2,3-di (2-methylbenzothienyl) -dimethyl maleate.
Examples of the dicyanoethylene compound include 1,2-bis (2,3,5-trimethyl-4-thienyl) -1,2-dicyanoethylene and 1,2-bis (2-methyl-3-benzothienyl) -1. , 2-dicyanoethylene and the like.
[0015]
The diarylethene-based photochromic compound can be used as a pigment in the form of a dye as it is, a resin powder containing the compound, or a pigment in the form of a microcapsule in which the compound is encapsulated in a microcapsule together with a medium. A photochromic ink is prepared by blending in a vehicle and is put into practical use by being incorporated in a stamping tool.
The pigment in the form of a microcapsule can be obtained by an appropriate method such as a conventionally known interfacial polymerization method, in situ polymerization method, submerged interfacial polymerization method, spray-drying method, etc. 1 to 30 μm is effective in terms of dispersibility, endurance, and workability.
The vehicle includes binder resins such as various synthetic resin emulsions, water-soluble or oil-soluble synthetic resins, other adhesives, and other moisturizing agents such as glycerin, propylene glycol, and the like. Appropriate amounts of glycols such as ethylene glycol, diethylene glycol and low molecular weight polyethylene glycol and their lower alkyl ethers, 2-pyrrolidone, N-vinylpyrrolidone, urea and the like can be blended.
Furthermore, shear thinning substances such as nonionic surfactants having a specific HLB value, xanthan gum, welan gum, succinoglycan whose constituent monosaccharide is an organic acid-modified heteropolysaccharide of glucose and galactose (average molecular weight of about 100) To 8 million), guar gum, locust bean gum and derivatives thereof, hydroxyethyl cellulose, alkyl alginates, polymers having a molecular weight of 100,000 to 150,000 based on alkyl esters of methacrylic acid, glucomannan, agar, carrageenin, etc. A shear-thinning ink in which a substance selected from carbohydrates having a gelling ability extracted from seaweed, benzylidene sorbitol or a derivative thereof, a cross-linkable acrylic acid polymer, or the like is used alone or in combination can be used.
Furthermore, an agglomerated ink to which a polymer flocculant such as polyvinyl pyrrolidone, polyethylene oxide, a water-soluble polysaccharide, a nonionic water-soluble cellulose derivative or the like is applied can be used.
Examples of the water-soluble polysaccharide include tragacanth gum, guar gum, pullulan, and cyclodextrin, and examples of nonionic water-soluble cellulose derivatives include methyl cellulose, hydroxy cellulose, hydroxyethyl cellulose, hydroxypropyl cellulose, hydroxyethyl methyl cellulose, hydroxy Examples thereof include propylmethylcellulose.
In order to effectively develop the color developability of the diarylethene photochromic compound as a photochromic agent to form a photochromic image having a high visual density, it is effective to satisfy the following requirements as a vehicle.
The vehicle has a light reflectance of 20% or more of a dry coating film in a wavelength range of 350 nm to 400 nm according to the following measurement method, preferably an emulsion type binder is applied, and the binder itself is in an insoluble state in the solvent. In the system, the reflectance is 30% or more, and in the system in which the binder is dissolved in the vehicle, the reflectance is more preferably 40% or more.
The measurement method is to apply a sample vehicle on white synthetic paper (polyolefin synthetic paper blended with white pigment) to a thickness of about 50 nm using a bar coater, and dry at room temperature to form a dry coating film. Using a spectrophotometer (manufactured by Hitachi, Ltd., self-recording spectrophotometer U-3210 type), the reflectance in the wavelength range of 350 nm to 400 nm is measured using the white synthetic paper as a comparative control sample. And ask.
In a system in which the light reflectance of the vehicle is less than the above reflectance, it is difficult to make the visual color density of the original photochromic agent visible by inhibiting the effective expression of the ultraviolet ray or the ultraviolet irradiation effect on the photochromic agent. .
Accordingly, as the binder resin and various additives constituting the vehicle, those having no ultraviolet absorptivity or those having an ultraviolet absorptivity that does not inhibit the reflection characteristics are applied.
[0016]
The stamping device may be a set in which a stamping base provided with a stamping bed in which a stamping ink is impregnated in a porous material such as felt, and a printing material, but is a plastic porous material having continuous pores of photochromic ink. The one that is directly impregnated with a stamping material made of etc. is light.
[0017]
The support for forming the photochromic image by the above-described stamp tool is not limited to a sheet-like support such as paper, synthetic paper, plastic sheet, fabric, aluminum foil, and various forms of plastic shaped bodies, wooden members, etc. It is sufficient that the support is capable of forming a print image, such as a three-dimensional one, and the material, form, etc. are not limited.
[0018]
The diarylethene-based photochromic compound has a practical content of 0.5 to 50% by weight, preferably 1 to 40% by weight in the ink, and satisfies the visual effect.
If it is less than 0.5% by weight, the color density is low, and the visual effect due to light discoloration is not satisfied. On the other hand, even if it is 50% by weight or more, it is difficult to obtain a color density effect corresponding to the content.
In addition, non-photochromic dyes or pigments coexist in the ink to change the color at the time of coloring and decoloring in various ways, and to make the tautomatic color change between colored (1) and colored (2) visible. You can also.
Furthermore, by applying a metallic luster pigment as the pigment, particularly in a system in which the color is changed from colorless to colored, the colorless printed image is given a glittering effect to give a discrimination effect, and the colored printed image is given a bright feeling. can do.
Examples of the metallic luster pigment include aluminum powder, tin powder, lead powder, zinc powder, stainless steel powder, nickel powder, iron powder, copper powder, copper alloy powder, tin / lead / zinc / solder powder, brass powder, gold powder, Silver powder etc. can be illustrated.
[0019]
The photochromic print image can be colored by ultraviolet irradiation with an ultraviolet irradiation tool or irradiation with sunlight containing ultraviolet rays to maintain a colored state.
[0020]
The color conversion means includes an ultraviolet absorber and / or a light shielding pigment that shields at least ultraviolet rays, cuts ultraviolet rays of sunlight, and decolorizes the photochromic compound in the colored state by irradiation with visible light, It is a means for displacing and maintaining the decolored state. Conventionally, a general-purpose ultraviolet absorber and a light shielding pigment can be applied, and it is integrally blended with a thermoplastic resin and formed into a sheet, filament, Other examples include a molded body having an arbitrary shape. Furthermore, a printing or coating layer (including an image), a printed image, a written image, or the like in which an ultraviolet absorber and / or a light shielding pigment is dissolved or dispersed in a binder resin and fixed to a support. Specifically, a transparent or translucent sheet or a modeled body of an arbitrary shape is used as a support, and further, it is disposed directly on a photochromic writing image or printed image. Also good.
In the above-described sheet or thin-walled molded body, images such as characters, designs, patterns, etc. can be punched out to enhance the visual effect by comparing the colored image and the decolored image.
Furthermore, the color conversion means may be in the form of a plastic or fluid such as a paste or gel blended with an ultraviolet absorber and / or a light shielding pigment, and the color conversion of the plastic or fluid form. The means can be accommodated in a writing instrument, applicator, or stamp to be put to practical use.
For the color conversion means in the form of plasticity or fluid, a plasticity or fluid having releasability that can be removed after writing, coating, or stamping on a photochromic image is preferably used.
[0021]
In the above system, in the system in which the ultraviolet absorber is blended integrally with the thermoplastic plastic, the ultraviolet absorber is 0.001% by weight or more, preferably 0.01% by weight or more based on the weight of the plastic. By blending, it plays the role of an effective UV-cutting effect. Further, in a system in which a fixed image is formed with an ink in which an ultraviolet absorber is dissolved or dispersed in a vehicle containing a binder resin, it is 0.05% by weight or more based on the binder resin. By blending 1% by weight or more of the ultraviolet absorber, it plays the role of an effective ultraviolet cut effect.
On the other hand, in a system in which a light shielding pigment is blended, 0.1 to 40% by weight, preferably 1 to 30% by weight, based on the thermoplastic plastic or binder resin, is dispersed. By adhering, the desired UV-cutting effect is effectively achieved.
[0022]
As the ultraviolet absorber,
2,4-hydroxybenzophenone,
2-hydroxy-4-methoxybenzophenone,
2,2′-dihydroxy-4,4′-dimethoxybenzophenone,
2,2 ′, 4,4′-tetrahydroxybenzophenone,
2-hydroxy-4-methoxybenzophenone-5-sulfonic acid,
2-hydroxy-4-octoxybenzophenone,
Bis- (2-methoxy-4-hydroxy-5-benzoylphenyl) -methane 2- [2′-hydroxy-3′-5′-di-t-amylphenyl] -benzophenone,
2-hydroxy-4-dodecyloxy-benzophenone [trade name: Seasorb 103, manufactured by Cypro Kasei Co., Ltd.]
2-hydroxy-4-octadecyloxybenzophenone,
2,2′-dihydroxy-4-methoxybenzophenone,
2-hydroxy-4-benzyloxybenzophenone,
Benzophenone-based ultraviolet absorbers such as 2- [2′-hydroxy-3′-5′-di-t-amylphenyl] -benzophenone.
[0023]
Phenyl salicylate,
Para-t-butylphenyl salicylate,
Paraoctylphenyl salicylate,
2-4-di-t-butylphenyl-4-hydroxybenzoate,
1-hydroxybenzoate,
1-hydroxy-3-tert-butyl-benzoate,
1-hydroxy-3-t-octylbenzoate,
Salicylic acid UV absorbers such as resorcinol monobenzoate.
[0024]
Ethyl-2-cyano-3,3′-diphenyl acrylate,
2-ethylhexyl-2-cyano-3,3′-diphenyl acrylate,
Cyanoacrylate ultraviolet absorbers such as 2-ethylhexyl-2-cyano-3-phenylcinnato.
[0025]
2- [5-t-butyl-2-hydroxyphenyl] -benzotriazole [trade name: Tinuvin-PS, manufactured by Ciba-Geigy Corporation],
2- [5-methyl-2-hydroxyphenyl] -benzotriazole,
2- [2-hydroxy-3,5-bis (α, α-dimethylbenzyl) phenyl] -2H benzotriazole,
2- [3,5-di-t-butyl-2-hydroxyphenyl] -benzotriazole,
2- [3-t-butyl-5-methyl-2-hydroxyphenyl] -5-chlorobenzotriazole,
2- [3,5-di-tert-butyl-2-hydroxyphenyl] -5-chlorobenzotriazole,
2- [3,5-di-t-amyl-2-hydroxyphenyl] -benzotriazole [trade name: Tinuvin 328, manufactured by Ciba-Geigy Corporation],
Methyl-3- [3-t-butyl-5- (2H-benzotriazol-2-yl) -4-hydroxyphenyl] propionate-polyethylene glycol molecular weight 300 [trade name: Tinuvin 1130, manufactured by Ciba-Geigy Corporation],
2- [3-dodecyl-5-methyl-2-hydroxyphenyl] benzotriazole,
Methyl-3- [3- (2H-benzotriazol-2-yl) -5-tert-butyl-4-hydroxyphenyl] propionate-polyethylene glycol molecular weight 300,
2- [3-t-butyl-5-propyl octylate-2-hydroxyphenyl] -5-chlorobenzotriazole,
2- [2-hydroxyphenyl-3,5-di- (1,1′-dimethylbenzyl) phenyl] -2H-benzotriazole,
2- [2-hydroxy-5-t-octylphenyl] -2H-benzotriazole,
2- [3-t-butyl-5-octyloxycarbonylethyl-2-hydroxyphenyl] -benzotriazole [trade name: Tinuvin 384, manufactured by Ciba-Geigy Corporation],
2- [2-hydroxy-5-tetraoctylphenyl] -benzotriazole,
2- [2-hydroxy-4-octoxy-phenyl] -benzotriazole,
2- [2′-hydroxy-3 ′-(3 ″ 4 ″ 5 ″ 6 ″ -tetrahydrophthalimidomethyl) -5′-methylphenyl] -benzotriazole,
Benzotriazole ultraviolet absorbers such as 2- (2-hydroxy-5-t-butylphenyl) -benzotriazole.
[0026]
Ethanediamide-N- (2-ethoxyphenyl) -N ′-(4-isododecylphenyl),
2,2,4,4-tetramethyl-20- (β-lauryl-oxycarbonyl) -ethyl-7-oxa-3,20-diazodispiro (5,1,11,2) heneic acid-21-one, etc. Examples include oxalic anilide-based ultraviolet absorbers.
[0027]
Examples of the light-shielding pigment include metallic luster pigments having a particle diameter of 5 to 400 μm, or transparent titanium dioxide, transparent iron oxide, transparent cerium oxide, and transparent zinc oxide having a particle diameter of 1 μm or less. The above can be applied.
Examples of the metallic luster pigment include those in which the surface of a core substance selected from natural mica, synthetic mica, glass, and alumina is coated with a metal oxide, and an iris effect, a transmission effect, and the like produced by selective interference of visible light. By virtue of the synergistic effect of the visible light reflection effect of the photochromic layer, it is possible to visually recognize the color change of the metallic luster tone.
The system to which the light-shielding pigment is applied has both a light absorption (or light reflection) function and a light transmission function, and absorbs or reflects at least a part of ultraviolet rays and visible rays, and is further visible. An appropriate amount of light that does not interfere with vision can be transmitted, and the color change of the photochromic layer can be seen through.
Here, on the upper layer or the lower layer of the layer containing the light shielding pigment, a layer containing an ultraviolet absorber can be arranged in a laminated form. Furthermore, a coexistence layer can be formed by blending a light shielding pigment with an ultraviolet absorber in an appropriate ratio.
[0028]
The color conversion means is arranged in contact or non-contact on the photochromic image. Usually, the sheet-like form is applied in a full contact state or a partial contact state, but it may be arranged in a non-contact manner with an appropriate interval.
Incidentally, in a system to which color conversion means such as a sheet-like form in which a die-cut image is formed is applied, the die-cut portion can be left and displaced into a decolored state.
[0029]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Any configuration that satisfies the tautomeric expression method of the color memory photochromic function of the present invention is effective, and the present invention is not limited to the following examples.
[0030]
【Example】
Example 1
Preparation of color memory photochromic stamp ink Diarylethene photochromic compound A (1,2-bis (2,4-dimethyl-5-phenyl-3-thienyl) -3,3 which reversibly changes its color from colorless to blue , 4,4,5,5-hexafluorocyclopentene) by a known interfacial polymerization method with a microcapsule pigment encapsulated with an epoxy resin film and a pink pigment from polyvinyl butyral resin, diethylene glycol monoethyl ether, ethylene glycol An oil-based stamp ink was prepared by dispersing in a vehicle.
The light reflectance of the vehicle coating in the ink was 97% at 400 nm and 90% at 350 nm.
[0031]
Production of a color-memory photochromic stamp tool A photochromic stamp tool (stamp pad) was produced by impregnating the ink impregnated body with the ink.
[0032]
Discoloration behavior of the image After forming a photochromic image of a star pattern by imprinting a stamp with the stamp pad ink transferred onto the surface of the paper, the ultraviolet light contained in the sunlight is irradiated. As a result, the print image changed from pink to purple, and this state was maintained without being discolored in the outdoor, indoor, or dark places.
[0033]
Example 2
Preparation of color memory photochromic stamp ink Diarylethene-based photochromic compound B (1,2-bis (5-methyl-2-phenyl-4-thiazoyl) -3,3, which reversibly changes its color from colorless to pink 4,4,5,5-hexafluorocyclopentene) was dissolved in a vehicle composed of polyvinyl butyral resin, dipropylene glycol monomethyl ether and hexylene glycol to prepare an oil-based stamp ink.
The light reflectance of the vehicle coating in the ink was 95% at 400 nm and 85% at 350 nm.
[0034]
Production of a color-memory photochromic stamp tool A photochromic stamp tool (stamp pad) was produced by impregnating the ink impregnated body with the ink.
[0035]
Discoloration behavior of print image After stamping a stamp with the stamp pad ink transferred onto the print surface to form a photochromic image with a heart pattern, and then irradiating sunlight, ultraviolet light contained in sunlight As a result, a pink print image appeared, and this state was maintained without discoloring outdoors, indoors, or in dark places.
[0036]
Example 3
Preparation of color memory photochromic stamp ink Diarylethene photochromic compound C (1,2-bis (2,5-dimethyl-3-thienyl) -3,3,4,4 which reversibly changes color from colorless to red , 5,5-hexafluorocyclopentene) was dispersed in a vehicle composed of polyvinyl pyrrolidone, glycerin, and water by a known interfacial polymerization method to prepare an aqueous stamp ink.
The light reflectance of the vehicle coating in the ink was 55% at 400 nm and 40% at 350 nm.
[0037]
Production of a color-memory photochromic stamp tool A photochromic stamp tool (stamp pad) was produced by impregnating the ink impregnated body with the ink.
[0038]
Discoloration behavior of printed image The stamp pad, a stamp having a heart-shaped stamp surface, and a sheet were combined to obtain a tautomatic color memory photochromic stamp tool.
After forming a heart-shaped photochromic image by stamping a stamp on which the ink of the stamp pad has been transferred to the printing surface on a paper surface, and then irradiating sunlight, a red image is generated by ultraviolet light contained in the sunlight. Appeared, and this state was maintained without any discoloration in the outdoor, indoor or dark places.
[0039]
Example 4
Preparation of color memory photochromic stamp ink Diarylethene-based photochromic compound D (1,2-bis (2-methyl-6-nitro-3-benzothienyl) -3,3, which changes color reversibly from colorless to green (4,4,5,5-hexafluorocyclopentene) dissolved in resin and solidified into a vehicle made of polyvinyl butyral resin, diethylene glycol monoethyl ether and ethylene glycol to prepare an oil-based stamp ink did.
The light reflectance of the vehicle coating in the ink was 45% at 400 nm and 35% at 350 nm.
[0040]
Fabrication of a color memory photochromic stamp device A foam having continuous pores is accommodated in a plastic body, and the foam of the stamp having a configuration in which one end of the foam is exposed to the outside is impregnated with ink to provide photochromic properties. A stamp was made.
It should be noted that the word “Caution for storage” is formed on the foam surface exposed to the outside by unevenness.
[0041]
Discoloration behavior of the image After stamping the stamp on the paper surface, when irradiating sunlight, a green `` storage attention '' image appears due to ultraviolet light contained in the sunlight, this state is outdoor, indoor, The state was maintained without discoloration in any dark place.
[0042]
Example 5
Preparation of color memory photochromic stamp ink Diarylethene photochromic compound E (1- (2-phenyl-5-methyl-4-thiazoyl) -2- (3-methyl-2) which reversibly changes its color from colorless to orange -Thienyl) -3,3,4,4,5,5-hexafluorocyclopentene) is encapsulated in a vehicle composed of polyvinylpyrrolidone, glycerin and water by encapsulating it with an epoxy resin film by a known interfacial polymerization method. A water-based stamp ink was prepared by dispersing.
The light reflectance of the vehicle film in the ink was 90% at 400 nm and 80% at 350 nm.
[0043]
Fabrication of a color memory photochromic stamp device A foam having continuous pores is accommodated in a plastic body, and the foam of the stamp having a configuration in which one end of the foam is exposed to the outside is impregnated with ink to provide photochromic properties. A stamping tool was produced.
A heart pattern is formed by unevenness on the foam surface exposed to the outside.
[0044]
Discoloration behavior of printed image When the stamping tool is imprinted on the paper surface and irradiated with sunlight, an orange heart print image appears by ultraviolet light contained in the sunlight. This state was maintained without any discoloration at any place.
[0045]
Example 6
Preparation of color memory photochromic stamp ink Diarylethene-based photochromic compound B (1,2-bis (5-methyl-2-phenyl-4-thiazoyl) -3,3, which reversibly changes its color from colorless to pink 4,4,5,5-hexafluorocyclopentene), a microcapsule pigment encapsulated with an epoxy resin film by a known interfacial polymerization method, and a blue pigment, a vehicle comprising polyvinyl butyral resin, diethylene glycol monoethyl ether, and ethylene glycol An oil-based stamp ink was prepared by dispersing in.
The light reflectance of the vehicle film in the ink was 90% at 400 nm and 80% at 350 nm.
[0046]
Fabrication of a color memory photochromic stamp device A foam having continuous pores is accommodated in a plastic body, and the foam of the stamp having a configuration in which one end of the foam is exposed to the outside is impregnated with ink to provide photochromic properties. A stamping tool was produced.
In addition, the pattern of a flower is formed by the unevenness | corrugation in the foam surface exposed outside.
[0047]
Discoloration behavior of printed image After forming a photochromic printed image of a floral pattern on the paper surface using the above-mentioned stamping tool, when the sunlight is irradiated, the printed image is changed from blue to purple by the ultraviolet light contained in the sunlight. However, this state was maintained without discoloring in any of the outdoor, indoor, and dark places.
[0048]
Example 7
Preparation of color memory photochromic stamp ink Diarylethene-based photochromic compound B (1,2-bis (5-methyl-2-phenyl-4-thiazoyl) -3,3, which reversibly changes its color from colorless to pink 4,4,5,5-hexafluorocyclopentene) and a yellow pigment were dispersed in a vehicle composed of polyvinylpyrrolidone, glycerin and water to prepare an aqueous stamp ink.
The light reflectance of the vehicle coating in the ink was 60% at 400 nm and 50% at 350 nm.
[0049]
Production of a color memory photochromic stamp tool A cylindrical rotating body is slidably accommodated in a plastic main body, and a foam having continuous pores in contact with the circumferential portion of the rotating body is provided in the main body. Thus, a photochromic stamp device was produced by impregnating the foam of the stamp having a configuration in which one end of the rotating body was exposed to the outside with ink.
In addition, a heart pattern is continuously formed by unevenness on the circumferential portion of the rotating body.
[0050]
Discoloration behavior of printed images After forming a continuous heart-shaped photochromic printed image on the paper surface using the above-mentioned stamp, when the sunlight is irradiated, the printed image is changed from yellow to red by the ultraviolet light contained in the sunlight. This state was maintained without being discolored in the outdoor, indoor or dark places.
[0051]
Example 8
Preparation of color memory photochromic stamp ink Diarylethene photochromic compound A (1,2-bis (2,4-dimethyl-5-phenyl-3-thienyl) -3,3 which reversibly changes its color from colorless to blue , 4, 4, 5, 5-hexafluorocyclopentene) dissolved in a resin and solidified, and a pink pigment are dispersed in a vehicle made of polyvinyl butyral resin, diethylene glycol monoethyl ether, and ethylene glycol. An oil-based stamp ink was prepared.
The light reflectance of the vehicle coating in the ink was 96% at 400 nm and 80% at 350 nm.
[0052]
Production of a color memory photochromic stamp tool A cylindrical rotating body is slidably accommodated in a plastic main body, and a foam having continuous pores in contact with the circumferential portion of the rotating body is provided in the main body. Thus, a photochromic stamping tool was produced by impregnating ink into the foam of the stamp having a configuration in which one end of the rotating body was exposed to the outside.
In addition, a wave pattern is continuously formed by unevenness on the circumferential portion of the rotating body.
[0053]
Discoloration behavior of the print image After forming a continuous wave-pattern photochromic print image on the paper surface using the above-mentioned stamp, when the sunlight is irradiated, the print image changes from pink to purple by the ultraviolet light contained in the sunlight. This state was maintained without being discolored in any of the outdoor, indoor, and dark places.
[0054]
【The invention's effect】
The ink composition of the present invention is colored (1) to colored (2) in a system that is colored by irradiation with ultraviolet rays or ultraviolet rays containing ultraviolet rays and is colorless to colored, or in combination with a non-photochromic dye or pigment. In addition, the color change is visually recognized with high sensitivity and high density, and the color change state can provide an image that is normally stored and held unless irradiated with visible light. Furthermore, in a system in which a glitter pigment is used in combination, it is possible to give a distinctive effect by imparting glitter to a colorless image.
The ink composition can form a stamping device by impregnating a plastic porous body having continuous pores or a fiber processed porous body having innumerable capillary gaps, which constitutes a printing material or a printing bed, and can form an arbitrary printed image. In addition, it is not limited to magical and toy applications, but it is practical as a light color memory-changing photochromic stamp that has applicability in various fields such as learning and information transmission.
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