JP4302658B2 - ストークスパラメータ補正方法およびストークスパラメータ測定装置 - Google Patents

ストークスパラメータ補正方法およびストークスパラメータ測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、偏光状態を表すストークスパラメータを測定するストークスパラメータ測定装置に関し、更に詳細にはストークスパラメータの測定における測定精度を高める技術に関する。
ストークスパラメータ(SPと略記する)測定装置は、偏波モード分散(PMD=Polarization Mode Dispersion)測定器やPMD補償器に不可欠であり、レーザ光と偏波保持ファイバとの調芯に使用されるなど、種々の偏波関連製品やそれらの製造工程で広く使用されている。
一般に、SP測定装置では、入射光をほぼ均等に4分岐し、4つの分岐光から、光学素子を通さないそのままの分岐光(基準光量に対応)、光学素子を通した水平直線偏光成分(ポアンカレ球のS1軸に対応)、45°直線偏光成分(ポアンカレ球のS2軸に対応)、および右円偏光成分(ポアンカレ球のS3軸に対応)を得て、これらの光成分を光電変換して得た4つの電気信号から、ストークスパラメータ(S1,S2,S3)を算出する。
ストークスパラメータ測定における誤差の要因としては、詳細に後述するとうに、偏光子の消光比が完全にはゼロにならないことや光電変換に使用されるフォトダイオードの暗電流のために、上記の電気信号の最小値が厳密には0にならないことに起因する誤差(仮に、最小電流誤差という)、および上記光成分を得るのに使用される光学素子の配置角度の絶対的・相対的な誤差(仮に、角度誤差という)などが挙げられる。これまで、これらの誤差自体を軽減する工夫をした種々のストークスパラメータ測定方法や装置が提案されてきた(例えば、特許文献1参照)。
現時点では、SP測定装置は、偏光度(DOP=Degree Of Polarization)において±3%の測定誤差を達成している。しかし、例えば、2次PMDの測定器および補償器の精度や性能は使用されるSP測定装置の精度に依存するため、さらに高精度のSP測定装置が求められている。
特開2004−93549号公報
したがって、本発明は、上述の最小電流誤差を、電気光学的構造の改良ではなく、光電変換後の電気信号値の計算によって補償することにより高精度のストークスパラメータ測定を可能とする方法、および測定装置を提供することを目的とする。
本発明は、上述の角度誤差を、電気光学的構造の改良ではなく、光電変換後の電気信号値の計算によって補償することにより高精度のストークスパラメータ測定を可能とする方法、および測定装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様によれば、入射光から得た4分岐成分、0°直線偏光成分、45°直線偏光成分および円偏光成分に対応する電気信号I0、I1、I2およびI3を求めて各成分に対応するストークスパラメータを求めるシステムにおいて、前記電気信号I1〜I3の最小値が必ずしも0とはならないことに起因する最小電流誤差、または光学系の偏光素子および位相素子の絶対的な角度もしくは前記素子間の相対的な角度の誤差に起因する、ポアンカレ球を定義する軸間の相対角度誤差を計算により補正したストークスパラメータを出力するステップを含むことを特徴とする誤差補正したストークスパラメータを求める方法をうることができる。これにより、高精度のストークスパラメータ測定が可能となる。
上記第1の態様において、分岐比Irj(j=1,2,3)をIrj=Ij/I0とし、Irjmin≦Irj≦Irjmaxである場合、最小電流誤差を計算により補正したストークスパラメータSj’が、

で与えられる。
上記第1の態様において、(j,k)=(1,2)、(2,3)および(3,1)である場合、ポアンカレ球のSj−Sk平面において、実測で得られるSk軸の向きを理想的なSk軸に向かって反時計回りにαk°回転して前記相対角度誤差が補正される場合、前記相対角度誤差を補正したストークスパラメータSk”が、
で与えられる。
上記第1の態様において、前記方法は、定数IrjminとIrjmax、および定数αkの少なくとも一方を、前記Sj−Sk平面においてポアンカレ球に沿って実測して求めた分岐比または補正しないストークスパラメータを用いて非線形最小二乗フィッティングに基づいて求めるステップをさらに含む。機械的方法により最適なパラメータまたは定数を求めることができるので、補正されたストークスパラメータ計算式の精度が向上する。
上記第1の態様において、前記方法は、前記のS’の式および定数IrjminとIrjmaxとを前記システムの不揮発性の記憶装置に格納するステップをさらに含む。これにより、前記システムは、ストークスパラメータ算出に先立ち、定数を求める必要がなくなるので、測定時間を短縮することができる。
上記第1の態様において、前記方法は、前記のS”の式および定数αkを前記システムの不揮発性の記憶装置に格納するステップをさらに含む。これにより、前記システムは、ストークスパラメータ算出に先立ち、定数を求める必要がなくなるので、測定時間を短縮することができる。
上記第1の態様において、前記方法は、定数IrjminとIrjmax、および定数αkの少なくとも一方を、複数の波長または周波数に対して求め、前記複数の組の前記定数を周波数または波長に関係付けて前記記憶装置に格納するステップと、ストークスパラメータ測定時に、測定するべき入射光の波長または周波数に最も近い前記複数の波長または周波数に関係付けられた組の前記定数と前記式S’またはS”とを用いてストークスパラメータを計算するステップとをさらに含むことを特徴とする。周波数または波長ごとに最適な定数を用いてストークスパラメータを計算するので、ストークスパラメータの測定精度が周波数または波長に関わりなく向上する。
本発明の第2の態様によれば、入射光から得た4分岐成分、0°直線偏光成分、45°直線偏光成分および円偏光成分に対応する電気信号I0、I1、I2およびI3を求める手段と、前記電気信号I1〜I3の最小値が必ずしも0とはならないことに起因する最小電流誤差、または光学系の偏光素子および位相素子の絶対的な角度もしくは前記素子間の相対的な角度の誤差に起因する、ポアンカレ球を定義する軸間の相対角度誤差を計算により補正したストークスパラメータを出力する手段とを備えたことを特徴とするストークスパラメータ測定装置を得ることができる。これにより、高精度のストークスパラメータ測定が可能となる。
本発明の第2の態様のストークスパラメータ測定装置は、分岐比Irj(j=1,2,3)をIrj=Ij/I0とし、Irjmin≦Irj≦Irjmaxである場合、最小電流誤差を計算により補正したストークスパラメータSj’を、

により算出する手段をさらに備えたことを特徴とする。
本発明の第2の態様のストークスパラメータ測定装置は、(j,k)=(1,2)、(2,3)および(3,1)である場合、ポアンカレ球のSj−Sk平面において、実測で得られるSk軸の向きを理想的なSk軸に向かって反時計回りにαk°回転して前記相対角度誤差が補正される場合、前記相対角度誤差を補正したストークスパラメータSk”を、
により算出する手段をさらに備えたことを特徴とする。
本発明の第2の態様のストークスパラメータ測定装置は、前記のS’の式および定数IrjminとIrjmaxとを格納した不揮発性の記憶装置をさらに備えたことを特徴とする。これにより、ストークスパラメータ算出に先立ち、定数を求める必要がなくなるので、測定時間を短縮することができる。
本発明の第2の態様のストークスパラメータ測定装置は、前記のS”の式および定数αkを格納した不揮発性の記憶装置をさらに備えたことを特徴とする。これにより、ストークスパラメータ算出に先立ち、定数を求める必要がなくなるので、測定時間を短縮することができる。
本発明の第2の態様のストークスパラメータ測定装置は、複数の波長または周波数の各々に対して、定数IrjminとIrjmax、および定数αkの少なくとも一方を、それぞれの波長または周波数に関係付けて格納した不揮発性の記憶装置と、ストークスパラメータ測定時に、測定するべき入射光の波長または周波数に最も近い前記複数の波長または周波数に関係付けられた組の前記定数と前記式S’またはS”とを用いてストークスパラメータを計算する手段とをさらに含むことを特徴とする。周波数または波長ごとに最適な定数を用いてストークスパラメータを計算するので、ストークスパラメータの測定精度が周波数または波長に関わりなく向上する。
本発明によれば、最小電流誤差、または光学系の角度の誤差に起因する、ポアンカレ球を定義する軸間の相対角度誤差を計算により補正したストークスパラメータを出力するので、高精度のストークスパラメータ測定が可能となる。
さらに、補正ストークスパラメータ算出式のパラメータを周波数ごとに用意し、周波数により計算パラメータを使い分けることにより、測定精度を一層向上させることが可能となる。
以下の第1の実施例が最良の形態に属するものとする。
以下、本発明の実施の形態例と添付図面により本発明を詳細に説明する。
なお、複数の図面に同じ要素を示す場合には同一の参照符号を付ける。
図1は、本発明の好ましい実施例によるストークスパラメータ測定装置の構成を概略的に示す略ブロック図である。図1において、実施例1によるストークスパラメータ測定装置1は、演算部40以外の部分は、通常のストークスパラメータ測定装置と何ら変わることなく、入射光Lの4分岐成分(入射光Lをほぼ等しく4分岐したままの成分)L0、0°直線偏光成分L1、45°直線偏光成分L2および右円偏光成分L3の強度I0、I1、I2,およびI3をそれぞれ表すデジタル信号を出力するだけである。
例えば、ストークスパラメータ測定装置1は、光Lを入射させほぼ4等分した分岐光Lq0,Lq1、Lq2およびLq3を出射する光分岐部10,4つの4分岐成分をそのままの成分L0、0°直線偏光成分L1、45°直線偏光成分L2および右円偏光成分L3として出射させる位相補償部20,これらの成分を電気信号I0、I1、I2,およびI3に変換するアナログ/デジタル変換器34、ならびに変換器34の出力I0〜I3(便宜上、電気信号とその強度を同じ記号で表す)から対応するストークスパラメータS1〜S3,およびDOPを種々の形式で出力する演算部40からなる。
図1の実施例では、光分岐部10は、入射光Lの光路上に1面がLと正対するように反射面を揃えて配置した2つのハーフミラー11および12、ハーフミラー11の反射面からの反射光を入射し、これを反射した光りが入射光Lと平行となるように配置されたハーフミラー13,ハーフミラー13からの反射光の光路上にハーフミラー13の反射面と平行に配置されたミラー14,およびハーフミラー12からの反射光の光路上にハーフミラー12の反射面と平行に配置されたミラー15からなる。
なお、光分岐部10は、入射光Lを強度の等しい4つの4分岐光に分割できるものであれば何でもよく、任意の光学素子を用いた任意の構成で実現することができる。
位相補償部20は、ミラー15からの反射光Lq1の光路上に配置され0°の偏光方位角を有する偏光素子21、ハーフミラー13からの反射光Lq2とミラー14からの反射光Lq3の両光路を完全に包含し、両光路に正対して配置された45°の偏光方位角を有する偏光素子22,およびミラー14と偏光素子22との間の反射光Lq3の光路上に配置され、主軸方位を0°に持つ1/4波長版などの位相素子23からなる。
なお、位相素子23の主軸方位、偏光素子21および22の偏光方位角は、適宜偏光することができ、上記の主軸方位および偏光方位角に例に限定されない。
また、演算部40は、ハードウェアの面では、通常のストークスパラメータ測定装置のものと代わりはなく、周知のようにコンピュータ(図示せず)を内蔵し、不揮発性の記憶装置(図示せず)に格納されたプログラム42とデータ44の制御下で動作し、4つのアナログ/デジタル変換器34からの電流値I0〜I3を用いてストークスパラメータS1,S2,S3,およびDOPを算出して、出力する。演算部40は、算出したストークスパラメータをデジタルデータとして1以上の導線で上位または外部のシステムに出力するための端子(図示せず)を備えた組込型のものでも良いし、数値または後述のポアンカレ球上の点など種々の形式で出力する表示部などを備えた独立した測定器でもよい。
しかし、本発明によるストークスパラメータ測定装置1の演算部40は、データ44として補正用のパラメータを保持し、詳細に後述するようにストークスパラメータS1,S2およびS3については上述の最小電流誤差、角度誤差などの誤差を補正して出力する。
次に、以上のような構成を有するストークスパラメータ測定装置1の動作を説明する。入射光Lは、半分がハーフミラー11を透過してハーフミラー12に入射し、もう半分はハーフミラー11で透過光と90°の方向に反射される。ハーフミラー21に入射した光りはハーフミラー12で更に直交する2方向に分割され、透過した4分岐光Lq0はそのままフォトダイオード32に4分岐成分L0として入射し、反射した光りはミラー15でさらに4分岐光Lq0と平行な方向に反射され4分岐光Lq1として0°偏光素子21に入射する。
また、ハーフミラー11の反射光はハーフミラー13での透過と反射により更に2分割される。ハーフミラー13で反射された4分岐光Lq2は、45°偏光素子22に入射する。ハーフミラー13を透過した光はミラー14で4分岐光Lq2と平行な方向に反射され、4分岐光Lq3として1/4波長版23に入射する。
一方、4分岐光Lq1の0°偏光素子21を透過した成分は0°直線偏光成分L1として第2のフォトダイオード32に入射する。4分岐光Lq2の45°偏光素子22を透過した成分は45°直線偏光成分L2として第3のフォトダイオード32に入射する。さらに、4分岐光Lq3は、1/4波長版23と45°偏光子22により右円偏光成分L3として第4のフォトダイオード32に入射する。
フォトダイオード32に入射した4分岐成分L0,0°直線偏光成分L1、45°直線偏光成分L2および右円偏光成分L3は、それぞれ光電変換され電気信号I0、I1、I2およびI3となり、アナログ/デジタル変換器34でそれぞれデジタルデータとして演算部40に渡される。
次に、演算部40において、ストークスパラメータS1〜S3,およびDOPを求める方法を説明する。
まず、図2に、偏光状態とポアンカレ球との関係を示す。図2において、偏光をポアンカレ球表示して、例えばLで表した場合、偏光LのストークスパラメータS1〜S3のうち、S1、S2,S3が、偏光LのS1座標、S2座標、S3座標に相当する。図1の4つの光成分L0〜L3の強度を表す電気信号I0〜I3において、電気信号成分I1〜I3は入力光量により変化するため,信号成分I0で割った信号成分I0との光量比が偏光状態を表す。さらに,4分岐光は正確に4等分されないため,電気信号成分I1〜I3を信号成分I0で割った値の最大値で割って正規化して計算する。具体的には、I1/I0=Ir1,I2/I0=Ir2,I3/I0=Ir3とし、Ir1〜Ir3を分岐比と称する。このようにした場合、分岐比Irj(j=1,2,3)は、それぞれ0からIr1の最大値Ir1max,0からIr2の最大値Ir2max,0からIr3の最大値Ir3max,の範囲で変化する。
図3は、分岐比Irj(j=1,2,3)と対応する分岐光Ljのポアンカレ球のSj座標軸上の位置との関係を示す図である。図3に示すように、分岐比Irjが0からIrjmax(j=1,2,3)の範囲で変化するとき、対応するストークスパラメータSjは、−1から1の値をとりうる。

このように、従来は、分岐比Irjは0からIrjmax(j=1,2,3)までの値をとり、ストークスパラメータSjに比例するという仮定の下にストークスパラメータを求めていた。
また、偏光度(DOP)は、次式で与えられる。
DOP-=(S1+S2+S31/2
しかし、実際には、偏光子21および22の消光比やフォトダイオード32の暗電流のために、Ijの最小電流値、即ち分岐比Irjの最小値Irjminは、図4に示すように0とはならず、測定光をポアンカレ球表示するとSj=−1の付近ではポアンカレ球の内側に入り込んだ位置をとることになる。
また、図4は、角度誤差の発生原因を示す図である。図4に示すように、図1の位相補償部20を構成する光学要素間の角度や波長板の厚さに誤差が生じることがある。例えば、図1のような構成では次の誤差が考えられる。
・45°偏光子22(S2に反映)の0°偏光子21(S1に反映)に対する角度誤差Δ1
・1/4波長板23(S3に反映)の45°偏光子22(S2に反映)に対する角度誤差Δ2
・1/4波長板23(S3に反映)の位相シフト量90°に対する位相差Δ3
・1/4波長板23と45°偏光子22からなる2素子(S3に反映)の0°偏光子21(S1に反映)に対する角度誤差Δ4。
以上のような角度誤差Δ1〜Δ4は、結果的に図4に示すように、ストークスパラメータ間の軸が直交しなくなるという現象となって現れることになる。
以下、本発明により、上述の最小電流誤差および角度誤差を演算部40の補正によって軽減する方法を説明する。
まず、最小電流誤差については、実際には完全に0とはなり得ないIjについてIjmin=0であると仮定したことが誤差の主要因であると考えられる。そこで、数(6)において、Ijminは0ではないとすることにより、次の補正式を得ることができる。

したがって、Ijminの適切な値を求めることにより、数(6)を用いて、最小電流誤差が補正されたストークスパラメータSj´を得ることができる。IjmaxおよびIjminの値の決定方法は、後述する。
次に、図7は、角度誤差による座標軸の傾きを本発明により補正する方法をS1−S2平面を例にとって説明する図である。図7は、入射光Lに対して従来の方法で求めたストークスパラメータS2を本発明によりS1−S2平面において反時計回りに|α2|度だけ補正しS2”を求める場合を示し、この時の補正角度α2を正であるとする。図8は、従来の方法で求めたS2を本発明によりS1−S2平面において時計回りに|α2|度だけ補正しS2”を求める場合を示し、この時の補正角度α2を負であるとする。ここで、補正角を「α2」と書くのは、S1−S2平面においてS2を補正してS2”を求めるためのパラメータであることを示すためである。したがって、ポアンカレ球の各平面をSj−Sk平面((j、k)=(1,2)、(2,3)、(3,1))と表す場合、各Sj−Sk平面おいて、Sjを基準と考え、Skを補正角αkだけ補正してSk”求めることになる。図7から、角度補正したストークスパラメータSk”は、Sj、Skおよびαkを用いて、次のように表すことができる。

したがって、各Sj−Sk平面において補正角度αkの適切な値を求めることにより、数(7)を用いて、角度誤差が補正されたストークスパラメータSj”を得ることができる。
図9は、本発明の好ましい実施形態により数(6)のパラメータIrjminとIrjmax、および数(7)のパラメータαkを非線形最小二乗フィッティングに基づいて求める処理の流れを示すフローチャートである。図9の処理において、実際にストークスパラメータ測定装置1に,あらかじめDOPが1であるとわかっている単一偏波をもつ光源からの入射光Lを,偏波状態をランダムに変化させることのできる偏波制御器を通し,入射光の偏波状態をいろいろ変化させて,電気信号I0、I1、I2およびI3を求める必要がある。この実測方法を説明するため、図2に戻る。図2において、DOPが1であるとわかっている単一偏波をもつ光源からの入射光Lの偏波状態を変化させて入射した場合,この偏光のポアンカレ球表現がLで表されるとすると、点Lは必ず半径1のポアンカレ球上に軌跡を描く。図9に戻り、まず、ステップ62において、ポアンカレ球上の測定点Nを決定し、図10に示す表440の左の2列、即ち、i(1,2,...,N)とPiまでのデータを作成する。図10は、図9のステップ62および64において実測したデータを収容するデータテーブルの例を示す図である。Piは、半径1のポアンカレ球上にまんべんなく分布する測定点に対する座標を表す。 次に、ステップ64において、Nの入射光L,L,...,LN-1によるフォトダイオード32出力電流I0〜I3を計測し、各計測点Qiに対する分岐比Ir1i,Ir2i、Ir3iを表440の分岐比の欄に書き込む。
次に、ステップ66において、すべての測定点における、分岐比Ir1i,Ir2i,およびIr3iの最大値を,仮の最大値Ir1max0,Ir2max0,およびIr3max0とする。他のパラメータに関しても,仮の最小値Ir1min0,Ir2max0,Ir3max0,仮の角度補正パラメータα10,α20,α30は0としておく。
ステップ70において、各測定点におけるQiについて、上記の仮のパラメータである9つの値を用いて,式(2),式(3)の順に代入して,S1i、S2i,S3iを計算し,さらにDOPiを計算し,非線形最小二乗法フィッティングにより、次式の二乗和EIの値を最小とする,分岐比の最大値Ir1max,Ir2max,Ir3max,分岐比の最小値Ir1min,Ir2max,Ir3max,および角度補正パラメータα1,α2,α3を求める。

最後に、ステップ82において、求めた9つの補正パラメータをデータ44の一部として記憶して、処理を終了する。
図11は、実測データから計算したDOP偏差の周波数特性を、補正なしの場合(面が±45°の正方形)、一定のパラメータを用いて補正した場合(面が水平垂直な正方形)、および周波数に応じたパラメータを用いて補正した場合(三角形)について示したグラフを示す図である。同図から分かるように、補正しない場合、はDOP偏差が4%近いが、一定のパラメータを用いて補正した場合、波長1580nmまでは2%弱であるが、波長が1580を超えると3%前後まであがるが、補正しない場合に比べ1〜2%ほど改善されると言える。しかし、補正パラメータを周波数に応じて最適に変化させた場合、DOP偏差は、周波数に関わりなく1〜1.3%の間にある。
したがって、最良の形態としては、上述の9つの補正パラメータを必要な範囲の波長において一定の波長間隔で図9の要領でパラメータを求めて、演算部40に記憶しておくことが好ましい。
以上の説明では、最小電流誤差補正と角度誤差補正を統合して行ったが、両補正を別に行ってもよい。
本発明の好ましい実施例によるストークスパラメータ測定装置の構成を概略的に示す略ブロック図である。 偏光とポアンカレ球との関係を示す図である。 図1のフォトダイオード(PD)32の出力電流Ij(j=1,2,3)を出力電流I0で正規化した分岐比Irjと対応する分岐光Ljのポアンカレ球のSj座標軸上の位置との関係を示す図である。 最小電流誤差の一例を示す図である。 角度誤差の発生原因を示す図である。 図4の角度誤差の結果としてポアンカレ球の座標軸どうしが直交しなくなるようすを示す図である。 角度誤差による座標軸の傾きを本発明により補正する方法を補正角が正の場合に付いて説明する図である。 角度誤差による座標軸の傾きを本発明により補正する方法を補正角が負の場合に付いて説明する図である。 本発明の好ましい実施形態により補正式(3)のパラメータIrjminとIrjmax、および補正式(4)のパラメータαを非線形最小二乗フィッティングに基づいて求める処理の流れを示すフローチャートである。 図9のステップ62および64において実測したデータを収容するデータテーブルの例を示す図である。 本発明の効果を示すグラフの図である。
符号の説明
1 本発明のストークスパラメータ測定装置
10 光分岐部
11〜13 ハーフミラー
14,15 ミラー
20 位相補償部
21 0°偏光子
22 45°偏光子
23 1/4波長版
32 フォトダイオード(PD)
34 アナログ/デジタル変換器(ADC)
40 演算部
42 プログラム
44 データ

Claims (9)

  1. 入射光から得た4分岐成分、0°直線偏光成分、45°直線偏光成分および円偏光成分に対応するストークスパラメータを求めるシステムにおいて、
    光学系の偏光素子および位相素子の絶対的な角度もしくは前記素子間の相対的な角度の誤差に起因する、ポアンカレ球を定義する軸間の相対角度誤差を計算により補正したストークスパラメータを出力するステップを含むことを特徴とするストークスパラメータ補正方法。
  2. (j,k)=(1,2)、(2,3)および(3,1)である場合、ポアンカレ球のSj−Sk平面において、実測で得られるSk軸の向きを理想的なSk軸に向かって反時計回りにαk°回転して前記相対角度誤差が補正される場合、前記相対角度誤差を補正したストークスパラメータSk”が、

    で与えられることを特徴とする請求項1記載のストークスパラメータ補正方法。
  3. 定数αkを、前記Sj−Sk平面においてポアンカレ球に沿って実測して求めた補正しないストークスパラメータを用いて非線形最小二乗フィッティングに基づいて求めるステップをさらに含むことを特徴とする請求項2記載のストークスパラメータ補正方法
  4. 前記のSk”の式および定数αkを前記システムの不揮発性の記憶装置に格納するステップをさらに含むことを特徴とする請求項記載のストークスパラメータ補正方法。
  5. 定数αkを、複数の波長または周波数に対して求め、前記複数の組の前記定数を周波数または波長に関係付けて前記記憶装置に格納するステップと、
    ストークスパラメータ測定時に、測定するべき入射光の波長に最も近い前記複数の波長に関係付けられた組の前記定数と前記式Sk”を用いてストークスパラメータを計算するステップとをさらに含むことを特徴とする請求項2乃至4の何れか一項に記載のストークスパラメータ補正方法。
  6. 入射光から得た4分岐成分、0°直線偏光成分、45°直線偏光成分および円偏光成分に対応する前記光学系の偏光素子および位相素子の絶対的な角度もしくは前記素子間の相対的な角度の誤差に起因する、ポアンカレ球を定義する軸間の相対角度誤差を計算により補正したストークスパラメータを出力する手段を備えたことを特徴とするストークスパラメータ測定装置。
  7. (j,k)=(1,2)、(2,3)および(3,1)である場合、ポアンカレ球のSj−Sk平面において、実測で得られるSk軸の向きを理想的なSk軸に向かって反時計回りにαk°回転して前記相対角度誤差が補正される場合、前記相対角度誤差を補正したストークスパラメータSk”を、

    により算出する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項6記載のストークスパラメータ測定装置。
  8. 前記のSk”の式および定数αkを格納した不揮発性の記憶装置をさらに備えたことを特徴とする請求項7記載のストークスパラメータ測定装置。
  9. 複数の波長の各々に対して、定数αkを、それぞれの波長に関係付けて格納した不揮発性の記憶装置と、
    ストークスパラメータ測定時に、測定するべき入射光の波長に最も近い前記複数の波長に関係付けられた組の前記定数と前記式Sk”とを用いてストークスパラメータを計算する手段とをさらに含むことを特徴とする請求項7記載のストークスパラメータ測定装置。
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