JP4301399B2 - 眼鏡レンズの性能評価方法及び眼鏡レンズの設計方法 - Google Patents

眼鏡レンズの性能評価方法及び眼鏡レンズの設計方法 Download PDF

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本発明は、特に例えば、累進多焦点レンズの揺れや歪みに関係する眼鏡レンズの性能の適切な評価をおこなうことができる眼鏡レンズの性能評価方法及びその性能評価方法を用いた眼鏡レンズの設計方法に関する。
眼鏡レンズの開発の際には適切な眼鏡レンズの性能評価が必要であり、また、眼鏡レンズの性能評価の情報は、顧客が購入する眼鏡レンズを選択する場合に必要な情報でもある。眼鏡レンズの性能評価方法としては、レンズの光学性能を示すファクターをそのまま用いるのが一般的であった。この従来の方法は、レンズの光学性能がそのまま眼鏡レンズとしての性能を表すことになるという前提であった。しかし、特に例えば、累進多焦点レンズ等の場合には、その前提が必ずしも成立しない場合のあることが分かってきた。それゆえ、眼鏡レンズの場合には、最終的に眼で見たときの見え方の良否によってその性能を評価すべきであるという観点から、眼で見たときの見え方の良否に依存すると考えられるファクターを性能評価のファクターとして用いる方法が提案されてきている(特許文献1)。
WO97/19382
しかしながら、上述の従来の方法を用いても必ずしも十分に適切な評価できない場合のあることが分かってきた。本発明は上述の背景のもとでなされたものであり、特に例えば、累進多焦点レンズの揺れや歪みに関係する眼鏡レンズの性能の適切な評価をおこなうことができる眼鏡レンズの性能評価方法及びその性能評価方法を用いた眼鏡レンズの設計方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するための手段として、第1の手段は、
眼鏡レンズの視野内の眼鏡倍率の変化の度合いを測定して評価することにより、眼鏡レンズの性能を評価することを特徴とする眼鏡レンズの性能評価方法である。
第2の手段は、
前記眼鏡倍率は、任意視線方向及び任意物体距離に対して定義して求められたものであることを特徴とする第1の手段にかかる眼鏡レンズの性能評価方法である。
第3の手段は、
前記眼鏡倍率が、(dr’)/(dr)と定義されることを特徴とする第1又は第2の手段にかかる眼鏡レンズの性能評価方法である。
ただし、dr、dr’は、以下のように定義されるものとする。
(a)drは、物体側微小視角であり、裸眼の場合において、所定の物体点への視線とこの所定の物体点の近傍の物体点への視線との角度である。なお、所定の物体点は、所定の視線方向に存在し、目(視点)から所定の距離(物体距離)のところに存在する。また、近傍物体点の目からの距離は、所定物体点の目からの距離と同一とする。
(b)dr’は、像側微小視角であり、メガネレンズを装用した状態において、前記所定物体点を見るときの視線と前記近傍物体点を見るときの視線との角度である。
第4の手段は、
眼鏡倍率(dr’)/(dr)が、下記の式(1)で表されることを特徴とする第1〜第3のいずれかの手段にかかる眼鏡レンズの性能評価方法である。
{(dr’)/(dr)}=[I+Lcos{2(θ’−θ0’)}]−1
…(1)
ただし、下記条件が成立するものとする。
(c)I、L、θ0は、光線追跡によって求められる定数である。
(d)θ’は前記近傍物体点を見るときの視線の方位角である。
(e)レンズ面形状は平滑であり、全反射が起こらない光線角度であるものとする。
第5の手段は、
眼鏡倍率楕円の長軸をaとし、短軸をbとして、H=(a/b)−1で規定したHを変形指数とし、この変形指数を求めて評価することによって眼鏡レンズの性能を評価することを特徴とする請求項4に記載の眼鏡レンズの性能評価方法である。
ただし、
(f)前記眼鏡倍率楕円とは、前記(1)式で表される眼鏡倍率の描く軌跡であって、近傍物体点の方位角によって変化する結果描かれる楕円である。
第6の手段は、
Hn={(a/b)−1}cos(2θ0’)で規定されるHnをノーマル変形指数と定義し、Hs={(a/b)−1}sin(2θ0’)で規定されるHsをスキュー変形指数と定義して、これらの変形指数のいずれか又は双方を求めて評価することによって眼鏡レンズの性能を評価することを特徴とする請求項5に記載の眼鏡レンズの性能評価方法である。
第7の手段は、
前記眼鏡レンズは、累進多焦点レンズであることを特徴とする第1〜第5のいずれかの手段にかかる眼鏡レンズの性能評価方法である。
第8の手段は、
眼鏡レンズの設計過程において、第1〜第6のいずれかの手段にかかる眼鏡レンズの性能評価方法を利用して設計を行うことを特徴とする眼鏡レンズの設計方法である。
従来、眼鏡倍率SMは、下記(2)式で定義されていた。
SM={1−(d/n)D−1・(1−aD)−1…(2)
上記(2)式は、メガネレンズを装用する前と後の同一微小物体の大きさ(即ち視角)の比を眼鏡倍率と定義し、をこれをレンズのパラメータから求めるためのものである。D、D、d、a、nはそれぞれレンズ第1面屈折力、レンズ度数、レンズ厚み、レンズ後方頂点と目の節点との距離、レンズ素材の屈折率である。しかし、上記(2)式が成立するには、下記の条件を満たす必要がある。
1.レンズが光軸に対して回転対称であること、
2.観測物体が光軸上無限遠方にあること。
以上のように従来の眼鏡倍率の定義ではレンズ周辺部に適用できない。また近距離物体の場合でも適用できない。メガネレンズでは軸回転対称レンズに当たる単焦点球面度数レンズはほんの一部に過ぎず、乱視レンズ、累進レンズなど自由曲面形状のレンズも含まれる。さらに変心、傾斜装用や、プリズム処方の場合を考えると、上記(2)式が成立するケースがほとんどないのが実情である。本願発明者らはこの点に着目し、これらの前提等を取り払って眼鏡倍率の概念を拡張し、任意視線方向、任意物体距離に対して定義する試みをした。
従来の眼鏡倍率の式(2)の成立条件を取り払うと、主光線の近傍光線が主光線に対して軸回転対称ではなくなり、近傍光線の方位によっては、同一物体側微小視角drで異なる像側微小視角dr’となりえる。つまり、上記(1)式で定義される(dr’)/(dr)は、出射近傍光線の方位角θ’の関数である。この関数は、レンズ面形状が平滑で、しかも全反射が起こらない光線入射角度であれば、楕円であると証明できる。この楕円は物体面上の微小円がメガネレンズを通して見えた形状と考えることができ、レンズの拡大縮小する性質と同時に変形の性質も表すことができる。メガネレンズ、特に累進レンズ上のこれらの性質の分布を解析することで、「ゆれ・歪み」に対する適切な評価が可能であることが分かった。第1〜第4の手段は以上の解明結果に基づくものである。
第5の手段は、上記(dr’)/(dr)の楕円を眼鏡倍率楕円と定義し、この眼鏡倍率楕円の長軸をaとし、短軸をbとして、H=(a/b)−1で規定したHを変形指数とし、この変形指数を求めて評価することによって、眼鏡レンズの性能を定量的に評価することを可能にしている。変形指数Hが0の場合、拡大縮小はあっても物体面上の微小円が円に見えるので、変形はない。Hが大きければ大きいほど細長い楕円に変形することを表す。
楕円の形状の細長さを変形大きさの定量評価に用いることはできたが、楕円の方向も変形による不快の度合いに関係する。上下または左右方向に伸びて変形することに比べ、45度、135度方向に伸びて変形することのほうが、同じ変形量でも不快の度合いが大きい。第6の手段は、前記変形指数Hを縦横の変形成分と斜めの変形成分に分解し、それぞれノーマル変形指数Hn={(a/b)−1}cos(2θ0’)と、スキュー変形指数Hs={(a/b)−1}sin(2θ0’)と定義して、これらの変形指数のいずれか又は双方を求めて評価し、眼鏡レンズの性能をより適切に評価することを可能にした。ただし、θ0は長軸または短軸の方位角である。
以上の方法は、第7の手段の手段のように、累進多焦点レンズに適用すれば、最も効果的である。さらに、第8の手段のように、この評価方法を設計段階で用いれば、優れた性能を有するレンズを容易に設計することができる。
(実施例1)
この実施例は、累進屈折力レンズHOYALUX iD(HOYA株式会社の商品名)とHOYALUX Summit Pro(HOYA株式会社の商品名)の面上の各点について変形指数H=(a/b)−1を求め、その分布図を求めることによって眼鏡レンズの性能を評価する例である。以下、変形指数Hの理論的な根拠を説明し、次に、具体的求め方を説明しながら実施例1にかかる眼鏡レンズの性能評価方法を説明する。
図1は眼鏡倍率楕円の説明図である。図1に示されるように、物体点Pを見るときの視線をPQOする。像側光線はQO方向をとり、メガネレンズを装用した場合はP点がOQ方向にあるように見える。物体の大きさは目に対して張る角度に比例するため、メガネ装用時の拡大率は裸眼のときの角度倍率を求めればよい。ただし、任意物体点の場合、光線に対して回転対称性がある保証はなく、目に対して張る角度の方位によっては角度倍率が変化すると考えられる。図1に示すように、O点を中心とし、OP(物体距離)を半径とする球面上に,OP方向から縦、横偏角(dt,ds)だけ離れた近傍物体点Pを見るときの視線方向が、OP’ 方向から縦、横偏角(dt’,ds’)だけ離れた方向OP’とすると、レンズ面形状が平滑で、しかも全反射が起こらない光線角度であれば、下記の式が成立する。
ここで、A,B,C,Dはそれぞれ物体側視角変化に対する像側視角変化の偏導関数である。これらの偏導関数は、物体点が決まり、レンズ通過点や眼球との位置関係が決まれば、定数となる。これらの定数の求め方は、有限微小視角を代入して光線追跡で近似偏導関数値を求める方法と、後述するスプライン補間式の微分法という方法などがある。上式を角半径と方位角の極座標に書き直すと、下記の式になる。
上記式において、dr,dr’はそれぞれ物体側、像側の主光線付近の微小視角で、θ, θ’はそれぞれ物、像側の方位角である。さらにθを消去して整理すると、
{(dr’)/(dr)}=[I+Lcos{2(θ’−θ0’)}]−1
…(1)
が得られる。
ここで、
である。
このように、眼鏡倍率に当たる像側、物体側微小視角比、つまり眼鏡倍率(dr’)/(dr)は、像側方位角θ’によって変わる。(dr’)/(dr)とθ’との関数は楕円関数である。この楕円を眼鏡倍率楕円という。
さらに方位角の関係は
tanθ’=(C+Dtanθ)・(A+Btanθ)−1
である。
式(1)から、楕円の長軸a及び短軸b、並びに、変形指数Hは下記のように求められる。
a={(I−L)−11/2 b={(I−L)−11/2
H=a/b−1={(1+L)・(I−L)−11/2−1
変形指数Hの具体的求め方
上述のように、眼鏡倍率楕円のパラメータを求めるためには、物体側視角変化に対する像側視角変化の偏導関数値A,B,C,Dを求めればよい。偏導関数値A,B,C,Dを求める方法としては、有限の微小視線偏角Δtを設定し、光線追跡でそれによるΔt’とΔs’を求め、さらに微小視線偏角Δsを設定し、光線追跡でそれによるΔt’とΔs’を求め、近似的に下記のように求める方法がある。
本実施例では、光線データをスプライン関数で補完し、その補間関数の導関数を求める方法を示す。光線データとは、レンズから出射する光線の方向と光線の出発点である物体点位置との関係データである。本実施例では、出射光線方向を物体点位置の関数と見做し、スプライン補間関数として構築する。図2は物体点位置や光線方向を表す座標系を示す図である。図2において、原点Oは眼球回線中心点にあり、X軸は目に入る方向、Y軸は上方、Z軸は紙面から出る方向である。
物体側光線方向は、眼鏡レンズがない場合の光線なので、物体点から原点(即ち回線中心)に向かう方向ベクトル(PO)である。仮にP点の座標が(X,Y,Z)とすると、その方向はT=Y/X、 S=Z/X の2パラメータで表すことができる。Tは方向ベクトル(−X,−Y,−Z)のX−Y平面への投影のX軸との角度αのタンゼントである。同様にCは方向ベクトル(−X,−Y,−Z)のX−Z平面への投影のX軸との角度βのタンゼントである。TとSに物体距離の逆数Rを加えると、物体点位置は(R,T,S)3パラメータで表すことができる。メガネレンズ装用時物体点(R,T,S)から出発した光線のレンズ出射光線の方向ベクトルをQOとすると、出射光線方向をあらわす(T’,S’)は、それぞれ(R,T,S)の関数と考えることができる。
つまり、
T’=T’(R,T,S)
C’=C’(R,T,S)
となる。R,T,Sそれぞれにサンプル点を設定し、各サンプル点におけるT’とS’を光線追跡で求め、T’とS’の3次元スプライン補間関数を構築することができる。誤差は各次元のサンプル点の密度を調整してコントロールできる。
このように、出射光線方向(T’,S’)は入射光線方向(T,C)の関数の形で表すことができ、その関数の導関数を求めれば、入射光線方向(T,C)の変化に対する出射光線方向(T’,C’)の変化の度合いが分かる。しかし、
をそのままA,B,C,Dに代入することはできない。T,CはX軸からの角度のタンゼントで、その微分は例えば、
dT=dtanα=(dα)/(cosα)
となり、求めるdtとは異なる。
を求めるには、光線方向をx軸とするローカル座標系に座標変換する必要がある。
グローバル座標とローカル座標
この実施例では座標変換をリスティング法則に則って行う例を示す。つまり、方向ベクトル(L,M,N)をx軸とするローカル座標系は、
で求められる。逆に
も成立する。
したがって、グローバルT,Cとローカルt,cの関係は、
となり、
が求められる。出射光線のローカル座標も同様に求められ、
が求められる。
以上のように、出射微小視角t’,s’(そのタンゼントだが、微小角なのでt=tantである)は下記のように書く事ができる。
したがって、最終的に偏導関数A,B,C,Dは、下式によって求められる。
以上のように累進レンズ面上各点に対し、あらかじめ設定された物体距離にある物体点に対して眼鏡倍率楕円を求め、変形指数を求めることができる。
図3は累進屈折力眼鏡レンズHOYALUX iD(HOYA株式会社の商品名)の変形指数分布を示す図であり、図4はHOYALUX Summit Pro(HOYA株式会社の商品名)の変形指数分布を示す図である。なお、これらの図面において、(a)図が丸レンズの分布図であり、(b)図が枠形状に形成したレンズの分布図である。なお、これらレンズの変形指数分布は、上述の変形指数を求める方法を用い、レンズ度数分布に応じた物体距離を設定して求めたものである。図中の格子線とリング線の間隔は10mmで、レンズ凸面の位置を把握するのに役立つ。
これらの図に示されるように、両面複合累進屈折力レンズHOYALUX iDは同様屈折効果の凸面累進屈折力レンズHOYALUX Summit Proより「ゆれ・歪み」が少なく、変化も緩やかなレンズであることが伺える。特に変形指数の大きい部分(図中H>0.0735の部分)の面積が、小さい両面複合累進屈折力レンズHOYALUX iDのほうが凸面累進屈折力レンズHOYALUX Summit Proより顕著に小さいことがわかる。
(実施例2)
この実施例は、眼鏡レンズの各点について、スキュー変形指数Hs={(a/b)−1}sin(2θ0’)を求め、その分布図を求めることによって眼鏡レンズの性能を評価する例である。以下、スキュー変形指数Hsの意味及びその求め方を説明する。
上述したように、変形指数Hは変形の大きさを表す。ところが、眼鏡レンズでみたときに感ずる違和感は、変形の大きさのみならず、変形の方向性にも大きく関係している。この場合、人間は縦方向だけに伸び縮みする変形または横方向だけに伸び縮みする変形に対してはさほど敏感ではなく、斜め±45度方向に伸び縮みする変形に敏感であるといわれる。変形の大きさに方位角を加味した評価指数が本実施例で提案するノーマル変形指数とスキュー変形指数である。
眼鏡倍率楕円{(dr’)/(dr)}=[I+Lcos{2(θ’−θ0’)}]−1の短軸方向はθ’=θ0’であり、長軸方向はθ’=θ0’+π/2となる。したがってθ0’は楕円の方向を表している。この実施例では、ノーマル変形指数とスキュー変形指数を下記のように定義することを提案するものである。
ノーマル変形指数Hn={(a/b)−1}cos(2θ0’)、
スキュー変形指数Hs={(a/b)−1}sin(2θ0’)
θ0’=0°、90°の場合、Hn=H、Hs=0。
θ0’=±45°の場合、Hn=0、Hs=H。
任意θ0’に対し、H=Hn+Hsが成立する。
このうちスキュー変形指数Hsは「ゆれ・歪み」感覚に近い評価指数と考えられる。スキュー変形指数Hsの具体的もとめ方は、実施例1の方法で変形指数Hを求め、さらにその過程で得られるsin2θ0’を掛けるのみである。
図5はレンズHOYALUX iD(HOYA株式会社商品名)のスキュー変形指数分布を示す図、図6はHOYALUX Summit Pro(HOYA株式会社商品名)のスキュー変形指数分布を示す図である。なお、これらの図面において、(a)図が丸レンズの分布図であり、(b)図が枠形状に形成したレンズの分布図である。これらの図に示されるように、両面複合累進屈折力レンズHOYALUX iDは、同様の屈折効果の凸面累進屈折力レンズHOYALUX Summit Proより違和感が少ないレンズであることが伺える。特に左右等高線の間隔を比較すると、両面複合累進屈折力レンズHOYALUX iDは凸面累進屈折力レンズHOYALUX Summit Proより広い。累進レンズの中央部は特に使う頻度が高いので、HOYALUX iDは広い範囲で違和感の少ないレンズになっていることが分かる。
本発明は、例えば、眼鏡レンズの1つである累進多焦点レンズの揺れや歪みに関係する性能の評価に利用できる。
眼鏡倍率楕円の説明図である。 物体点位置や光線方向を表す座標系を示す図である。 累進屈折力眼鏡レンズHOYALUX iD(HOYA株式会社の商品名)の変形指数分布を示す図であり(a)丸レンズの分布図であり(b)が枠形状に形成したレンズの分布図である。 HOYALUX Summit Pro(HOYA株式会社の商品名)の変形指数分布を示す図であり(a)が丸レンズの分布図であり(b)が枠形状に形成したレンズの分布図である。 レンズHOYALUX iD(HOYA株式会社商品名)のスキュー変形指数分布を示す図であり(a)が丸レンズの分布図であり(b)が枠形状に形成したレンズの分布図である。 HOYALUX Summit Pro(HOYA株式会社商品名)のスキュー変形指数分布を示す図であり(a)が丸レンズの分布図であり(b)が枠形状に形成したレンズの分布図である。

Claims (4)

  1. 眼鏡レンズの視野内の眼鏡倍率を下記の式(1)で表される(dr’)/(dr)であると定義したときに前記眼鏡倍率の描く軌跡である眼鏡倍率楕円の長軸をaとし、短軸をbとして、H=(a/b)−1で規定したHを変形指数とし、この変形指数Hを求め、この変形指数Hの大小によって眼鏡レンズの性能を評価することを特徴とする眼鏡レンズの性能評価方法。
    {(dr’)/(dr)}=[I+Lcos{2(θ’−θ’)}]−1
    …(1)
    ただし、(1)式においては、以下の定義が適用されるものである。
    (a)drは、物体側微小視角であり、裸眼の場合において、所定の物体点への視線とこの所定の物体点の近傍の物体点への視線との角度である。なお、所定の物体点は、所定の視線方向に存在し、目(視点)から所定の距離(物体距離)のところに存在する。また、近傍物体点の目からの距離は、所定物体点の目からの距離と同一とする。
    (b)dr’は、像側微小視角であり、メガネレンズを装用した状態において、前記所定物体点を見るときの視線と前記近傍物体点を見るときの視線との角度である。
    (c)I、L、θ0’は、光線追跡によって求められる定数である。
    (d)θ’は前記近傍物体点を見るときの視線の方位角である。
    (e)レンズ面形状は平滑であり、全反射が起こらない光線角度であるものとする。
    (f)前記眼鏡倍率楕円とは、前記(1)式で表される眼鏡倍率の描く軌跡であって、近傍物体点の方位角によって変化する結果描かれる楕円である。
  2. Hn={(a/b)−1}cos(2θ’)で規定されるHnをノーマル変形指数と定義し、Hs={(a/b)−1}sin(2θ’)で規定されるHsをスキュー変形指数と定義して、これらの変形指数のいずれか又は双方を求めて評価することによって眼鏡レンズの性能を評価することを特徴とする請求項1に記載の眼鏡レンズの性能評価方法。
  3. 前記眼鏡レンズは、累進多焦点レンズであることを特徴とする請求項1又は2に記載の眼鏡レンズの性能評価方法。
  4. 眼鏡レンズの設計過程において、請求項1〜3のいずれかに記載の眼鏡レンズの性能評価方法を利用して設計を行うことを特徴とする眼鏡レンズの設計方法。
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