JP4300682B2 - 走行体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、推力エンジンを装備し走行する航空機(固定翼機のみならず回転翼機も含む)や車両、さらには船舶等の走行体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、推力を発生させる推力エンジンをメインエンジンとして装備する航空機では、小型ガスタービンエンジン等による補助動力装置が用いられている。これは、つぎの5つの理由による。
【0003】
1)航空機では推力を発生するメインエンジン(回転翼機では回転翼による空気流を後方下向きとすることで推力を得るので、これも含める)にはジェットエンジンが用いられている。
【0004】
2)このジェットエンジンは、ある程度の回転数に達するまで回転を上昇させることで、コンプレッサによる圧縮とタービンによる膨張が起き、その状態で燃焼室への燃料供給と点火が行われる結果、エンジンとして自立運転が始まるという特徴を有している。つまり、エンジン始動には、エンジンロータ部を回転させる始動システムが不可欠となる。
【0005】
3)そこで、小さな駆動エネルギで始動できる小型ガスタービンエンジンを補助動力装置として機体に搭載し、このガスタービンを高速回転することで圧縮空気を発生させ、その圧縮空気をメインエンジンに供給し、メインエンジンを始動することが行われている。補助動力装置の始動は、アキュムレータに蓄積された油圧などが用いられている。
【0006】
4)また、補助動力装置には発電機も装備され、空港での駐機中などメインエンジンが停止している間に機内への電源供給の役割も担う。
5)また、補助動力装置で得られる圧縮空気は、空港での駐機中などメインエンジンが停止している間の機体内部の空調用空気としても利用される。
【0007】
すなわち、従来における航空機は図2に示されるような構成となっている。以下その構成を説明すると、機体1の主翼2には推力発生用のメインエンジン3A、3Bが装備されている。この機体1には最後尾にガスタービン式の補助動力装置(Auxiliary Power Unit=略してAPUとも称する)104が装備されている。この補助動力装置104は圧縮空気を供給する能力を有しており、空港などでの駐機中においては、この圧縮空気は空調ユニット105に供給される。
【0008】
従来におけるこの空調ユニット105はエアサイクル方式によるもので、次のような手順で調温・調圧が行われる。補助動力装置104からの空気は、まず第1熱交換器106で機外空気と熱交換し冷却される。その後この空気はコンプレッサ107によって断熱圧縮され、温度が上昇するので、第2熱交換器108で再度機外空気と熱交換し冷却される。更にその後、膨張タービン109で断熱膨張し冷気が得られる。
【0009】
また、このとき膨張タービン109での膨張仕事は、シャフト110を介してコンプレッサ107の圧縮仕事に供される。なお、このコンプレッサ107の入口部から分岐したバイパスライン111は、膨張タービン109の出口の後流部分に接続され、温度コントロール用のミキシングバルブ112が取付けられている。ここで、第2熱交換器108で冷却された空気と、バイパスライン111からの冷却されない空気とが混合され、適温になって航空機の内室すなわちキャビン6に供給される。
【0010】
また、航空機の飛行前においては、メインエンジン3A、3Bを起動する際にも、補助動力装置104が利用される。すなわち、補助動力装置104からの圧縮空気は、配管113を通ってメインエンジン3Aまたは3Bに供給される。この圧縮空気はメインエンジン3A、3Bのそれぞれのタービンに導かれ、タービンに回転力を与える。その結果、タービンの回転が増速し、コンプレッサ107による圧縮が開始される。したがって、燃焼器(図示せず)に燃料を供給し、イグナイタ(図示せず)で着火すると、エンジンの自力回転が始まるので、この時点で補助動力装置104からの圧縮空気の供給を中止する。
【0011】
一方、メインエンジン3A、3Bの起動が始まると、メインエンジンのコンプレッサで圧縮された空気を抽気として取出すことが可能になり、その空気を前記空調ユニット105に供給するようになる。また電力については、航空機が駐機中においては補助動力装置104の回転軸で回される発電機114から供給されるが、メインエンジン3A、3Bが始動すると、メインエンジン3A、3Bの軸回転がギヤ系を介して伝達され回転駆動される発電機7から供給が始まる。このため、補助動力装置104はその機能を停止する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従来の航空機における補助動力装置において、上記のようにガスタービンが採用されているのは、ガスタービンは小型軽量でハイパワーなためである。しかし、補助動力装置はエネルギ変換効率はせいぜい20%程度と低く、このため地上における駐機中などに限って使用される場合が多い。また、船舶、戦闘車両等のエンジンにも、小型軽量で高出力なガスタービンが採用されているが、電源動力として使用する際の効率は20〜25%程度である。
【0013】
一方、飛行中は上述したように、メインエンジンの軸力で発電機が駆動されるが、このメインエンジンによる発電でも、エネルギ変換効率は30%までであり、このため総じて燃料エネルギから電気エネルギへの変換は効率が高くできず、必要な電力を得るための燃料消費が大きいという問題があった。これは、燃料の持つ化学エネルギを取出すには、燃焼させて熱に変えた上、ブレイトンサイクル熱機関で機械エネルギ(回転エネルギ)に変換し、次に発電機により電気エネルギに変換するという過程を経るため、それぞれの変換時点に、それぞれの効率が乗じられるためである。従って、トータルのエネルギの有効利用効率は、せいぜい25%と低く、燃料消費を増大させ、しかもCOの発生を促すという問題があった。
【0014】
さらに、ガスタービン方式の補助動力方式では、メインエンジンが停止する際に、エンジンの持つ回転運動エネルギを回収し、次に始動する際にこれを再利用する機能はなかった。
【0015】
一方、航空機の空調システムは、地上では冷房利用が、飛行時間の多くを占める高々度の巡航中は暖房利用が中心となる。ところが、炎天下などの地上で十分な冷房機能を得るためにはかなり高い圧力から断熱膨張をさせる必要があり、一方、外気温度の非常に低い高々度の外気温度では、十分に圧縮して温度を上昇させた空気でなければ快適な暖房が得られない。このように、いずれの場合でもメインエンジンからの抽気ポイントは高圧段とする必要があった。
また、高々度の外気は、温度が非常に低いため水蒸気の含有量が非常に少なく、これを圧縮して空調空気を得た場合キャビン内の湿度が低く、居住性は良好でない。
本発明はこのような航空機等における問題を解決する走行体を提供せんとするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明が提供する走行体は、上記課題を解決するために、補助動力装置を燃料電池とバッテリによる電源ユニットとして構成し、推力エンジンの起動時には燃料電池及びバッテリから推力エンジンを起動するための回転を発生するモータに電力を供給し、推力エンジンの起動時以外は燃料電池から機内へ電力を供給するよう構成したものである。そして、推力エンジンにはモータと発電の機能を有する発電機・モータを装備し、前記電源ユニットからの電気エネルギにより推力エンジン始動するとともに、推力エンジンの回転エネルギで発電できるよう構成したものである。
【0017】
したがって、燃料電池とバッテリによる電源ユニットの場合、発電効率(燃料の持つエネルギに対して、得られる電気エネルギの割合)は60%以上になり、しかも飛行中も連続して動作させることで、この効率が維持される。
【0018】
また、前記電源ユニットからの電気エネルギの供給を受けるとこのモータ兼発電機によって推力エンジンを起動させるとともに、推力エンジンの停止時には、エンジン回転エネルギがこのモータ兼発電機を回転駆動して発電が行われ、電気エネルギが上記バッテリに貯えられる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を航空機に適用した実施例について、図面にしたがって説明する。
図1は本発明による補助動力装置を備えた航空機を示しているが、図2と同一の符号で示される機器、部品は図2と同一であり、これらの機能、作動についての詳細な説明は省略する。
【0020】
本発明が提供する走行体、すなわち航空機の特徴は、基本的には補助動力装置を電源ユニットにて構成するとともに、この電源ユニットを燃料電池とバッテリとにより構成した点にある。以下この構成について詳述する。すなわち、電源ユニットは、燃料電池11とこの燃料電池11に燃料を改質して供給する燃料改質器12と燃料電池11からの電気エネルギをメインエンジン3A、3B等に供給するための供給手段としてのインバータ13およびリチウムイオン型などによる高性能なバッテリ14で構成されている。
【0021】
このような構成において、特に燃料電池11はつぎのような原理で電気エネルギが発生する。すなわち、燃料が燃料タンク15から燃料改質器12に送られ、ここで水素ガスと二酸化炭素に改質される。そして、改質された燃料が燃料電池11に供給される。一方、機外から取込まれた大気もこの燃料電池11に供給される。燃料電池11のスタック内部の燃料極(図示せず)と酸素極(図示せず)の間にはイオン交換膜で構成された電解質(図示せず)があり、これを挟んで改質され水素ガスを含む気体と酸素を含む大気が存在する。
【0022】
この結果、分圧差から電解質内部に水素イオンの移動が起り、燃料極側では水素ガスが電子を放出し水素イオンに変わり、酸素極側では水素イオンと酸素ガスが電子を取込み水(水蒸気)が生成される。そして、燃料極側から酸素極側に回路を接続することで、ここに電流が流れることになる。
【0023】
一方、燃料電池11の反応の過程で生じる熱と水(水蒸気)は、飛行中にはキャビン6内の暖房と加湿に利用できるよう構成されている。すなわち、固体高分子型の燃料電池11の場合には、発電が開始されると、燃料極側に注入された水素は高分子電解膜を通り、酸素極に注入した空気と化合し、酸素極側に水蒸気が生成される。そこで、空気極からの排気(成分は窒素と水蒸気が中心)は排気ライン16および供給ライン6Lを介してキャビン6に供給される。このように本発明においては、キャビン6に燃料電池11の反応熱と水蒸気が供給されるように構成されている点にも特徴がある。
なお、空調ユニットでの冷房運転や電子機器の冷却システムについては、後述のとおり冷媒を用いたベーパサイクル方式を採用する。
【0024】
さらに、キャビン6の換気と燃料電池11への空気供給は、メインエンジン3A、3Bの低圧段からの抽気を用いる。
このような燃料電池11で発電された電力は、インバータ13を介し、機内の各機器すなわち計器類や照明(図示せず)などに供給されるとともに、空調ユニット20と高性能バッテリ14に供給される。空調ユニット20は、電動コンプレッサ21と、この電動コンプレッサ21により得られた圧縮ガスを液化するコンデンサ22およびこのコンデンサ22からの液体が導かれる絞り弁23およびエバポレータ24等により構成されている。なお、この電動コンプレッサ21は、遠心翼車形でもスクリュー形でもあるいはロータリピストン形いずれの形式のものでもよい。
【0025】
そして、燃料電池11から供給された電力(電気エネルギ)は、この空調ユニット20に供給され、電動コンプレッサ21を回転駆動する。電動コンプレッサ21が回転駆動されると、冷媒ガスが圧縮され、この圧縮ガスはコンデンサ22に導かれる。このコンデンサ22は、地上ではファン25により供給された外気により、また飛行中は飛行により取入れられた外気で冷却される。その結果、前述したようにコンデンサ22内で導かれた圧縮ガス、すなわち、冷媒は液化され、絞り弁23を介してエバポレータ24に送られる。この冷媒はここで蒸発し、周囲の熱を奪うことになるが、このようにして空調機能が行われることになる。
【0026】
具体的には、キャビン6内の空気は、フィルタ26を介してこのエバポレータ24に送られ、ここで冷却されて再度キャビン6に供給され空調されることになる。27はこのキャビン空気循環用のファンである。なお、一部の空気は換気のため機外から取込まれ、キャビン6から排出される空気と再生熱交換器28で熱交換し、キャビン6に供給される。機外から取込まれる空気は、地上では単に外気を取込むだけであるが、高々度の飛行中においてはメインエンジン3A、3Bのコンプレッサの低圧段で圧縮された抽気を利用する。29はそのための抽気口である。
【0027】
機体1内を暖房する場合は、燃料電池11の高温の排ガスを用いる。また、前述の冷却サイクルを逆に回転駆動し、ヒートポンプとしての機能を持たせることもできる。すなわち、外気と熱交換するコンデンサ22はエバポレータとして、そしてキャビン6内の空気と熱交換するエバポレータ24は、コンデンサとして機能させるのである。さらに、前述したとおり燃料電池11の酸素極側の排気をキャビン6に供給する排気ライン16を設ける。この燃料電池11の排気は、通常の石油ストーブと同様の燃焼ガスに相当し、電解質を移動できる燃料が純粋な水素であり、また反応では高温にならないため、COも窒素酸化物なども生成が皆無である。その結果、酸素濃度が低下し代わりに水蒸気と熱が含まれた空気と考えることができ、酸素濃度さえ監視することで暖房に十分利用できる。また、この熱はキャビン6の暖房の他、ギャレーでの料理の再加熱などにも利用できる。
【0028】
また、メインエンジン3A、3Bには、メインエンジン3A、3Bを回転駆動するためのモータとしての機能とともに発電機としての機能を有する発電機・モータ7A、7Bが装備されている。この発電機・モータ7A、7Bは、たとえば歯車系を介してメインエンジン3A、3Bのそれぞれの回転系に連結されている。このような構成であるから、メインエンジン3A、3Bの始動はつぎのとおり行われる。すなわち、このメインエンジン3A、3Bの始動は、インバータ13を介して電力を発電機・モータ7A、7Bに供給することにより達成される。この場合、メインエンジン3A、3Bは電力の供給を受けて回転を上昇させ、そして自力運転に移行する。なお、この始動時の電力は、燃料電池11自体の電力と高性能バッテリ14から供給される。このことによって始動電力が100〜数百kW(最近のハイブリッド車の数倍〜数十倍)になると予想されるメインエンジン3A、3Bの始動を可能とする電力が確保される。なお、メインエンジン3A、3Bの始動は同時に行われるのではなく、順次行われる。
【0029】
そして、航空機が着陸する場合において、メインエンジン3A、3Bを停止する際、メインエンジン3A、3Bの持つ回転エネルギで発電機・モータ7A、7Bが回転駆動される。そして、このとき発生する電力が高性能のバッテリ14に貯えられることになる。したがって、次回の飛行におけるメインエンジン3A、3Bの起動時に、この電気エネルギを再利用することができる。
【0030】
また、航空機の巡航中においては、基本的には発電機・モータ7A、7Bからの電力ではなく、燃料電池11からの電力で賄われる。これは、燃料電池11のスタック部分では燃料の持つエネルギの約60%が電気エネルギとして取出されることから、他の方式に比べ、必要な電力に対する燃料消費は圧倒的に少なく押さえられるためである。さらに、高々度の巡航ではキャビン6の暖房にも燃料電池11の排熱も利用するため、エネルギ効率はますます高くなる。
【0031】
さらに上述したように、燃料電池11の反応の過程で熱と水(水蒸気)が生じるが、これらは特に外気温度と気圧が低い高々度飛行中においては、キャビン6内の暖房と加湿に利用される。その結果、燃料の持つエネルギは発電と暖房(熱)として回収され、この面でもエネルギ利用効率が高められる。そしてキャビン内の湿度が改善され、より快適な環境が得られる。
【0032】
空調システムや電子機器の冷却システムは、冷媒を用いたベーパサイクル方式を採用するが、この方式はエアサイクル方式と比較して高い効率が得られ、キャビン冷房時も効率が高められる。
また、キャビン6の換気空気と燃料電池11の燃料空気は、必要最低の加圧でよいため、この空気をメインエンジン3A、3Bの抽気で賄う場合には、低圧段からの抽気で良く、エンジンへの付加は著しく低減される。
【0033】
本発明が提供する航空機は以上詳述したとおりであるが、上記ならびに図示例は一例で、その他多くの実施例を包含するものである。
まず、本発明が提供する走行体の範囲であるが、図示例に示す航空機以外にも前述したとおり、車両や船舶、さらには戦車などあらゆる交通手段、運搬手段が含まれる。
つぎに、本発明の特徴の一つである燃料電池を設けた点であるが、上記ならびに図面にも示されるとおり、燃料電池についてはそのスタック内部において反応が行われるわけであるが、厳密にはこのスタックに燃料を供給するに際して燃料の改質を行う必要があり、そのため燃料改質器が併設されるのが通常である。したがって、本発明が特許請求の範囲において「燃料電池」というときは、この燃料改質器を含むものと解する。また、この燃料改質器は燃料電池のスタックと一体的に内装させることが将来できればそれが燃料電池ということになるが、本発明はこのような燃料電池をも含むものと解釈する。
【0034】
一方、もう一つの特徴である構成要素のバッテリ(蓄電池)については、上記においてはリチウムイオン型の電池が一例として挙げられたが、本発明においてはこのバッテリの機種、構成については上記に限定されない。さらに、本発明における空調ユニットすなわちキャビン等のための空調機構については、電動式の圧縮機とこの圧縮機により圧縮されたガスを液化するコンデンサを有することが最小限の条件であって、エバポレータなど蒸発器の併用などまで条件とするものではない。
【0035】
また、本発明の特徴とする発電機・モータについては、電力の供給を受けて回転力を発揮するものであり、また回転力を受けて発電を行う機能を有するものであり、メインエンジン部に設けられることが前提となるが、その構成については種々考えられる。特にメインエンジンからの回転力(トルク)は、上記のように歯車系等を介して入力される方式も考えられるが、エンジンの回転軸そのものに発電機・モータを取り付ける形で入力されるようにすることもできる。本発明はこれらすべての変形例を包含するものである。
【0036】
なお、本発明による航空機において、メインエンジンに装備され、このメインエンジンが起動するためのモータは必ずしも発電機としての機能は備えられなくてもよい。
【0037】
【発明の効果】
本発明が提供する走行体は以上詳述したとおりであるから、走行体の内室の空調と電力供給のエネルギ効率が大幅に改善される結果、燃料の消費量を減少することができる。これは、単に駐機中のみならず、走行中も含めて得られることから、搭載燃料を減少でき、これはバッテリによる若干の重量増を相殺する効果を有す。さらに、走行体によるCO発生量を削減でき、環境公害を低減できる利点も有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による航空機を示す図である。
【図2】従来の航空機を示す図である。
【符号の説明】
1…機体
6…キャビン
6L…供給ライン
7A、7B…発電機・モータ
11…燃料電池
12…燃料改質器
13…インバータ
14…バッテリ
20…空調ユニット

Claims (5)

  1. 外気を取り込みこれに燃焼によるエネルギを付加することで推力を生成する推力エンジンを装備する走行体であって、前記推力エンジンを起動するための回転を発生するモータと、このモータに電力を供給する補助動力装置を備え、この補助動力装置を電源ユニットにて構成するとともに、この電源ユニットを燃料電池とバッテリによって構成したものにおいて、前記推力エンジンの起動時には前記燃料電池及び前記バッテリから前記モータに電力を供給し、前記推力エンジンの起動時以外は前記燃料電池から機内へ電力を供給することを特徴とする走行体。
  2. 推力エンジンを起動するモータを、発電機としても機能する発電機・モータとして構成し、前記推力エンジンが停止する際、前記推力エンジンが有する回転運動エネルギを前記発電機・モータにて電気エネルギに変換し、電源ユニット内のバッテリに貯えるようにしたことを特徴とする請求項第1項記載の走行体。
  3. 燃料電池と走行体の内室との間に熱の供給ラインを設け、燃料電池の発電プロセスで発生する熱をこの内室に供給し、内室の暖房に利用できるようにしたことを特徴とする請求項第1項記載の走行体。
  4. 電源ユニット内における燃料電池と走行体の内室との間に水の供給ラインを設け、燃料電池で反応後に生成される水を内室の調湿に利用できるようにしたことを特徴とする請求項第1項記載の走行体。
  5. 圧縮機と断熱膨張手段を有するベーパサイクル方式の空調ユニットにおける前記圧縮機を電動式で構成するとともに、この電動式圧縮機への電力を電源ユニットから供給するようにしたことを特徴とした請求項第1項記載の走行体。
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