JP4299951B2 - Photothermographic material - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は熱現像感光材料に関する。より詳細には、熱現像活性が高くかつ画像保存性にも優れ、高感度で迅速現像可能な熱現像感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、医療診断用フィルム分野や写真製版フィルム分野においては、省スペースの観点から処理廃液の減量が強く望まれるようになっている。レーザー・イメージセッターまたはレーザー・イメージャーにより効率的に露光させることができ、かつ高解像度および鮮鋭さを有する鮮明な黒色画像を形成することができる医療診断用フィルムおよび写真製版用フィルムとして熱現像感光材料に関する技術が必要とされている。このような熱現像感光材料によれば、溶液系の処理化学薬品を必要とせず、より簡単で環境を損なわない熱現像処理システムを顧客に対して供給することが可能になる。
【0003】
一般の画像形成材料の分野でも同様の要求はあるが、特に医療診断用画像は微細な描写が要求されるため、鮮鋭性、粒状性に優れる高画質が必要である上に、診断のし易さの観点から冷黒調の画像が好まれる特徴がある。現在、インクジェットプリンター、電子写真など、顔料、染料を利用した各種ハードコピーシステムが一般画像形成システムとして流通しているが、医療用画像の出力システムとしては満足できるものがない。
【0004】
一方、有機銀塩を利用した、熱現像により画像を形成する方法は、例えば、米国特許3,152,904号明細書、同3,457,075号明細書、およびD.クロスタボーア(Klosterboer)著「熱によって処理される銀システム(Thermally Processed Silver Systems)」(イメージング・プロセッシーズ・アンド・マテリアルズ(Imaging Processes and Materials)Neblette 第8版、J.スタージ(Sturge)、V.ウオールワース(Walworth)、A.シェップ(Shepp)編集、第9章、第279頁、1989年)に記載されている。このような熱現像感光材料は、一般に、還元可能な銀塩(例えば有機銀塩)、触媒活性量の光触媒(例えばハロゲン化銀)、還元剤、および必要により銀の色調を制御する色調剤を、バインダーのマトリックス中に分散した感光性層を有している。熱現像感光材料は、画像露光後に高温(例えば80℃以上)に加熱したときに、還元可能な銀塩(酸化剤として機能する)と還元剤との間の酸化還元反応を通じて銀を生成する。この酸化還元反応は、露光により形成されたハロゲン化銀の潜像の触媒作用により促進される。露光領域中の還元可能な銀塩の反応によって生成した銀は黒色になり、非露光領域と対照をなすことから画像の形成がなされる。これらの技術は、米国特許第2,910,377号明細書、特公昭43−4924号公報をはじめとする多くの文献に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
熱現像感光材料は処理剤を必要とせず、かつ多量の廃材も排出することがない点で近年重視されてきており、環境への負荷が少ない優れたシステムとして市場で広がりを見せている。それに伴って、需要が増大し、さらなる現像処理量の向上が望まれている。そのためには現像速度を上げることが必要で、高活性な還元剤、現像促進剤が望まれていた。しかし、熱現像感光材料は熱現像後にも画像形成に必要な要素が感光材料中に残されるため、現像活性を高くすると画像保存性が悪化し、熱現像活性と画像保存性を両立させることが最大の課題であった。
従って、本発明の解決しようとする課題は、熱現像活性が高くかつ画像保存性にも優れ、高感度で迅速現像可能な熱現像感光材料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、支持体の一方面上に、感光性ハロゲン化銀、非感光性有機銀塩、銀イオンのための還元剤およびバインダーを有する熱現像感光材料において、該感光性ハロゲン化銀と同一面上に、さらに下記一般式(A)で表される現像促進剤および下記一般式(II)で表される水素結合性化合物を有し、該還元剤が下記一般式(I)で表される化合物であることを特徴とする本発明の熱現像感光材料が、熱現像活性が高くかつ画像保存性にも優れ、高感度で迅速現像可能であることを見い出した。
【化4】
[一般式(I)において、R11およびR11'はそれぞれ独立にアルキル基を表す。R12およびR12'はそれぞれ独立に水素原子またはベンゼン環に置換可能な基を表す。X11およびX11'はそれぞれ独立に水素原子またはベンゼン環に置換可能な基を表す。R11とX11、R11'とX11'、R12とX11、およびR12'とX11'は、互いに結合して環を形成してもよい。Lは−S−基または−CHR13−基を表し、R13は水素原子またはアルキル基を表す。]
【0007】
一般式(I)で表される化合物において、R11およびR11'がそれぞれ独立に2級または3級のアルキル基であり、R12およびR12'がそれぞれ独立にアルキル基であり、Lが−S−基または−CHR13−基であって、R13が水素原子またはアルキル基であり、X11およびX11'がいずれも水素原子である化合物;R11およびR11'がそれぞれ独立に3級アルキル基であり、R12およびR12'がそれぞれ独立にアルキル基であり、Lが−S−基または−CHR13−基であって、R13がアルキル基である化合物;R11およびR11'がそれぞれ独立に3級アルキル基であり、R12およびR12'がそれぞれ独立に炭素数2以上のアルキル基であり、Lが−S−基または−CHR13−基であって、R13が水素原子である化合物を用いることが好ましい。
【0008】
本発明の熱現像感光材料に用いる現像促進剤は下記一般式(A)で表される化合物であり、水素結合性化合物は下記一般式(II)で表される化合物である。
【化5】
[一般式(A)において、R1、R2、R3、X1およびX2はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、または炭素原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子もしくはリン原子でベンゼン環に結合する置換基を表す。ただし、X1およびX2の少なくとも一方は−NR4R5で表される基である。R4およびR5はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、または−C(=O)−R6、−C(=O)−C(=O)−R6、−SO2−R6、−SO−R6、もしくは−P(=O)(−R6)−R7で表される基である。R6およびR7はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、アミノ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、またはアリールオキシ基を表す。R4およびR5は互いに結合し、隣接する窒素原子とともに環を形成してもよい。]
【化6】
[一般式(II)においてR21、R22およびR23はそれぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基またはヘテロ環基を表し、これらの基は無置換であっても置換基を有していてもよく、R21、R22およびR23のうち任意の2つは互いに結合して環を形成してもよい。]
【0009】
本発明の熱現像感光材料では、感光性ハロゲン化銀と同一面上に、さらに下記一般式(III)で表されるポリハロゲン化合物を有することが好ましい。
Q−(Y)n−C(Z1)(Z2)X (III)
[一般式(III)において、Qはアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、Yは2価の連結基を表し、nは0または1を表し、Z1およびZ2はそれぞれ独立にハロゲン原子を表し、Xは水素原子または電子吸引性基を表す。]
【0010】
本発明の熱現像感光材料に用いるバインダーは、水性ラテックスであることが好ましく、平均ガラス転移温度が20℃〜60℃であることが好ましい。
なお、本明細書において、「〜」はその前後に記載される数値を最小値および最大値として含む範囲である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下において、本発明の熱現像感光材料について詳細に説明する。本発明の熱現像感光材料は、支持体の一方面上に、感光性ハロゲン化銀、非感光性有機銀塩、銀イオンのための還元剤およびバインダーを有するものであって、該感光性ハロゲン化銀と同一面上に、さらに前記一般式(A)で表される現像促進剤および前記一般式(II)で表される水素結合性化合物を有し、該還元剤が前記一般式(I)で表される化合物であることを特徴とする。このような特徴を有する熱現像感光材料は、熱現像活性が高くかつ画像保存性にも優れ、高感度で迅速現像可能であるという優れた特徴を有する。
【0012】
一般式(I)で表される還元剤について詳細に説明する。
一般式(I)において、R11およびR11'はそれぞれ独立にアルキル基を表す。具体的には、置換または無置換の、直鎖、分岐または環状のアルキル基であって、好ましくは炭素数1〜20のアルキル基である。アルキル基の置換基は特に限定されることはないが、好ましくは、アリール基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、スルホニル基、ホスホリル基、アシル基、カルバモイル基、エステル基、ハロゲン原子などである。
【0013】
R11およびR11'は、より好ましくは炭素数3〜15の2級または3級のアルキル基であり、具体的にはイソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、t−アミル基、t−オクチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、1−メチルシクロヘキシル基、1−メチルシクロプロピル基などである。さらに好ましくは炭素数4〜12の3級アルキル基であり、その中でもt−ブチル基、t−アミル基、および1−メチルシクロヘキシル基が特に好ましく、t−ブチル基が最も好ましい。
【0014】
R12およびR12'はそれぞれ独立に、水素原子またはベンゼン環に置換可能な基を表す。X11およびX11'はそれぞれ独立に、水素原子またはベンゼン環に置換可能な基を表す。ベンゼン環に置換可能な基としては、好ましくはアルキル基、アリール基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルアミノ基などが挙げられる。
【0015】
R12およびR12'は、好ましくは炭素数1〜20のアルキル基であり、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、t−アミル基、シクロヘキシル基、1−メチルシクロヘキシル基、ベンジル基、メトキシメチル基、メトキシエチル基などである。より好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基またはt−ブチル基である。
X11およびX11'は、好ましくは水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基であり、特に好ましくは水素原子である。
R11とX11、R11'とX11'、R12とX11、およびR12'とX11'は、互いに結合して環を形成してもよい。この環としては、好ましくは5〜7員環であり、より好ましくは飽和の6員環である。
【0016】
Lは−S−基または−CHR13−基を表し、R13は水素原子またはアルキル基を表す。R13は、具体的には、置換または無置換の、直鎖、分岐または環状のアルキル基であって、好ましくは炭素数1〜20のアルキル基である。R13で表される無置換のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘプチル基、ウンデシル基、イソプロピル基、1−エチルペンチル基、2,4,4−トリメチルペンチル基などが挙げられる。R13で表される置換アルキル基の置換基は、R11およびR11'で表されるアルキル基の置換基と同様である。
【0017】
Lは好ましくは−CHR13−基である。
R13は好ましくは水素原子または炭素数1〜15のアルキル基であり、アルキル基としては、好ましくは、炭素数1〜8の1級または2級のアルキル基であり、より好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基または2,4,4−トリメチルペンチル基であり、さらに好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基またはイソプロピル基であり、特に好ましくは、メチル基、エチル基またはn−プロピル基である。
【0018】
R13が水素原子である場合、R12およびR12'は、好ましくは炭素数2以上のアルキル基であり、より好ましくは炭素数2〜5のアルキル基であり、さらに好ましくはエチル基またはプロピル基であり、最も好ましくはエチル基である。
R13がアルキル基である場合、R12およびR12'は、好ましくはアルキル基であり、特に好ましくはメチル基である。
【0019】
以下に一般式(I)で表される化合物の具体例を示すが、本発明で用いることができる化合物はこれらに限定されるものではない。
【0020】
【化7】
【0021】
【化8】
【0022】
【化9】
【0023】
【化10】
【0024】
本発明において、一般式(I)で表される還元剤の添加量は、0.01〜5.0g/m2であることが好ましく、0.1〜3.0g/m2であることがより好ましく、感光性ハロゲン化銀を有する面の銀1モルに対して5〜50%モル含まれることが好ましく、10〜40モル%含まれることがさらに好ましい。還元剤は画像形成層に含有させることが好ましい。
【0025】
還元剤は溶液形態、乳化分散形態、固体微粒子分散物形態など、いかなる方法で塗布液に含有させ、感光材料に含有させてもよい。
よく知られている乳化分散法としては、ジブチルフタレート、トリクレジルフォスフェート、グリセリルトリアセテートあるいはジエチルフタレートなどのオイル、酢酸エチルやシクロヘキサノンなどの補助溶媒を用いて溶解し、機械的に乳化分散物を作製する方法が挙げられる。
【0026】
また、固体微粒子分散法としては、還元剤の粉末を水等の適当な溶媒中に、ボールミル、コロイドミル、振動ボールミル、サンドミル、ジェットミル、ローラーミルあるいは超音波によって分散し、固体分散物を作製する方法が挙げられる。その際に保護コロイド(例えば、ポリビニルアルコール)、界面活性剤(例えばトリイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム(3つのイソプロピル基の置換位置が異なるものの混合物)などのアニオン性界面活性剤)を用いてもよい。水分散物には防腐剤(例えばベンゾイソチアゾリノンナトリウム塩)を含有させることができる。
【0027】
本発明の熱現像感光材料は、感光性ハロゲン化銀と同一面上に、さらに現像促進剤を有する。本発明においては、現像促進剤として前記一般式(A)で表される化合物が用いられる。
【0028】
一般式(A)において、R1、R2、R3、X1およびX2はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、または炭素原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子もしくはリン原子でベンゼン環に結合する置換基を表す。
炭素原子で結合する置換基としては、例えば、直鎖、分岐または環状のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、シアノ基、カルボキシル基、ヘテロ環基、スルホニルカルバモイル基、アシルカルバモイル基、スルファモイルカルバモイル基、カルバゾイル基、オキサリル基、オキサモイル基、チオカルバモイル基などが挙げられる。
酸素原子で結合する置換基としては、例えば、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、(アルコキシもしくはアリールオキシ)カルボニルオキシ基カルバモイルオキシ基、スルホニルオキシ基などが挙げられる。
窒素原子で結合する置換基としては、例えば、アミノ基、ニトロ基、ヒドラジノ基、ヘテロ環基、アシルアミノ基、(アルコキシもしくはアリールオキシ)カルボニルアミノ基、スルホニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、セミカルバジド基、チオセミカルバジド基、4級のアンモニオ基、オキサモイルアミノ基、ウレイド基、チオウレイド基、スルホニルウレイド基、アシルウレイド基、アシルスルファモイルアミノ基、ホスホリルアミノ基、イミド基などが挙げられる。
硫黄原子で結合する置換基としては、例えば、メルカプト基、ジスルフィド基、スルホ基、スルフィノ基、スルホニルチオ基、チオスルホニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホニル基、スルフィニル基、スルファモイル基、アシルスルファモイル基、スルホニルスルファモイル基、ヘテロ環チオ基などが挙げられる。
リン原子で結合する置換基としては、例えば、ホスホニル基、ホスフィニル基などが挙げられる。
これら置換基は、これら置換基でさらに置換されていてもよい。
【0029】
R1、R2、R3、X1およびX2は、好ましくは、水素原子;ハロゲン原子;炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状の、置換もしくは無置換のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、n−オクチル、tert−アミル、1,3−テトラメチルブチル、シクロヘキシル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル)、炭素数1〜20のアルケニル基(例えば、ビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニル)、炭素数1〜20のアルキニル基(例えば、プロパルギル、3−ペンチニル)、炭素数6〜20のアリール基(例えば、フェニル、p−メチルフェニル、ナフチル)、炭素数1〜20のアシル基(例えば、アセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイル)、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル)、炭素数7〜20のアリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル)、炭素数1〜20のカルバモイル基(例えば、カルバモイル、ジエチルカルバモイル、フェニルカルバモイル)、シアノ基、カルボキシル基、炭素数1〜20のヘテロ環基(例えば、1−イミダゾリル、モリホリル、3−ピラゾリル);ヒドロキシ基、炭素数1〜20のアルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、ブトキシ)、炭素数6〜20のアリールオキシ基(例えば、フェニルオキシ、2−ナフチルオキシ)、炭素数1〜20のヘテロ環オキシ基(例えば、4−ピリジルオキシ)、炭素数2〜20のアシルオキシ基(例えば、アセトキシ、ベンゾイルオキシ);炭素数0〜20のアミノ基(例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ)、ニトロ基、炭素数1〜20のアシルアミノ基(例えば、アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ)、炭素数2〜20のアルコキシカルボニルアミノ基(例えば、メトキシカルボニルアミノ)、炭素数7〜20のアリールオキシカルボニルアミノ基(例えば、フェニルオキシカルボニルアミノ)、炭素数1〜20のスルホニルアミノ基(例えば、メタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド)、炭素数0〜20のスルファモイルアミノ基、炭素数1〜20のウレイド基(例えば、ウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイド)、炭素数1〜20の(モノもしくはジ)置換ホスホリルアミノ基(例えば、ジエチルホスホリルアミノ)、炭素数2〜20のイミド基(例えば、スクシンイミド、フタルイミド、トリフルオロメタンスルホンイミド);メルカプト基、炭素数1〜20のジスルフィド基、スルホ基、スルフィノ基、炭素数1〜20のアルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ)、炭素数6〜20のアリールチオ基(例えば、フェニルチオ)、炭素数1〜20のスルホニル基(例えば、メシル、トシル、フェニルスルホニル)、炭素数1〜20のスルフィニル基(例えば、メタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニル)、炭素数0〜20のスルファモイル基(例えば、スルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイル)、炭素数1〜20のヘテロ環チオ基(例えば、2−イミダゾリルチオ);炭素数1〜20のホスフィニル基(例えば、ジエトキシホスフィニル基、ジフェニルホスフィニル)などである。
【0030】
R1、R2およびR3は、より好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、直鎖、分岐または環状の、置換もしくは無置換のアルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、シアノ基、カルボキシル基、ヘテロ環基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、ニトロ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、イミド基、メルカプト基、スルホ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホニル基、スルファモイル基である。
【0031】
R1、R2およびR3は、さらに好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、直鎖、分岐または環状の、置換もしくは無置換のアルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、シアノ基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、ニトロ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、メルカプト基、スルホ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホニル基、スルファモイル基である。
【0032】
X1およびX2の少なくとも一方は−NR4R5で表される基である。R4およびR5はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、または−C(=O)−R6、−C(=O)−C(=O)−R6、−SO2−R6、−SO−R6、もしくは−P(=O)(−R6)−R7で表される基である。R6およびR7はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、アミノ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、またはアリールオキシ基を表す。R4およびR5は互いに結合し、隣接する窒素原子とともに環を形成してもよい。
【0033】
X1およびX2の中で、−NR4R5で表される基以外の好ましいものは、R1、R2およびR3の好ましいものと同じ範囲内より選ばれ、より好ましいものもまた同様の範囲より選ばれる。
X1およびX2が−NR4R5で表される基である場合、R4およびR5の中で、−C(=O)−R6、−C(=O)−C(=O)−R6、−SO2−R6、−SO−R6、−P(=O)(−R6)−R7で表される基以外の好ましいものは、水素原子、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状の、置換もしくは無置換のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、n−オクチル、tert−アミル、1,3−テトラメチルブチル、シクロヘキシル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル)、炭素数1〜20のアルケニル基(例えば、ビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニル)、炭素数1〜20のアルキニル基(例えば、プロパルギル、3−ペンチニル)、炭素数6〜20のアリール基(例えば、フェニル、p−メチルフェニル、ナフチル)であり、さらに好ましいものは、水素原子、炭素数1〜10の直鎖、分岐または環状の、置換もしくは無置換のアルキル基、炭素数1〜10のアルケニル基、炭素数1〜10のアルキニル基、炭素数6〜12のアリール基である。
【0034】
X1およびX2が−NR4R5で表される基であって、R4およびR5が−C(=O)−R6、−C(=O)−C(=O)−R6、−SO2−R6、−SO−R6、−P(=O)(−R6)−R7で表される基である場合、R6、R7は、好ましくは水素原子、炭素数1〜20の直鎖、分岐または環状の、置換もしくは無置換のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、n−オクチル、tert−アミル、1,3−テトラメチルブチル、シクロヘキシル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル)、炭素数1〜20のアルケニル基(例えば、ビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニル)、炭素数1〜20のアルキニル基(例えば、プロパルギル、3−ペンチニル)、炭素数6〜20のアリール基(例えば、フェニル、p−メチルフェニル、ナフチル)、ヒドロキシ基、炭素数1〜20のアルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、ブトキシ)、炭素数6〜20のアリールオキシ基(例えば、フェニルオキシ、2−ナフチルオキシ)、炭素数1〜20のヘテロ環オキシ基(例えば、4−ピリジルオキシ)、炭素数1〜20アミノ基(例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ)、炭素数1〜20のヘテロ環基(例えば、1−イミダゾリル、モリホリル、3−ピラゾリル)である。より好ましくは水素原子、炭素数1〜10の直鎖、分岐または環状の、置換もしくは無置換のアルキル基、炭素数1〜10のアルケニル基、炭素数1〜10のアルキニル基、炭素数6〜12のアリール基、ヒドロキシ基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数1〜10のヘテロ環オキシ基、炭素数1〜10のアミノ基、炭素数1〜10のヘテロ環基である。さらに好ましくは水素原子、炭素数1〜10の直鎖、分岐または環状の、置換もしくは無置換のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、ヒドロキシ基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数1〜10のアミノ基、炭素数1〜10のヘテロ環基である。
【0035】
一般式(A)で表される化合物の中で、より好ましいものは、R1、R2およびR3が水素原子、ハロゲン原子、直鎖、分岐または環状の、置換もしくは無置換のアルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、ニトロ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、メルカプト基、スルホ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホニル基、スルファモイル基であり、X1、X2のどちらか一方が水素原子、ハロゲン原子、直鎖、分岐または環状の、置換もしくは無置換のアルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、ニトロ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、メルカプト基、スルホ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホニル基、スルファモイル基であり、もう一方が−NR4R5を表し、かつR4およびR5のうち少なくとも一方が−C(=O)−R6、−C(=O)−C(=O)−R6、−SO2−R6、−SO−R6、−P(=O)(−R6)−R7で表される基である化合物である。
【0036】
一般式(A)で表される化合物の中で、特に好ましいものは、R1、R2およびR3が水素原子、ハロゲン原子、直鎖、分岐または環状の、置換もしくは無置換のアルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、カルバモイル基、ヒドロキシ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、スルホニル基、スルファモイル基であり、X1およびX2のどちらか一方が水素原子、ハロゲン原子、直鎖、分岐または環状の、置換もしくは無置換のアルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、カルバモイル基、ヒドロキシ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、スルホニル基、スルファモイル基であり、もう一方が−NR4R5を表し、かつR4およびR5のうち一方が水素原子で他方が−C(=O)−R6、−SO2−R6、−P(=O)(−R6)−R7で表される基である化合物である。
【0037】
これらの置換基はさらに上記に記したような置換基で置換されていてもよい。またこれらの置換基が酸性度の高い水素原子を持つものであれば、そのプロトンが解離して塩を形成していてもよい。その対カチオンとしては、金属イオン、アンモニウムイオン、ホスホニウムイオンが用いられる。このように活性水素を解離させた状態は、化合物の現像時における揮散性が問題となるケースには有効な対処法となりうる。
【0038】
一般式(A)で表される化合物の一つの分子に該フェノール構造を一つだけ持つ場合には、置換基の総炭素数は好ましくは1〜200個、より好ましくは1〜150個、さらに好ましくは1〜100個である。ただし複数の該フェノール構造が高分子鎖に結合している場合にはこの限りではなく、高分子全体の平均分子量としては500000以下のものが用いられる。また炭素数1〜100個までの連結基で結合されたビス体、トリス体などの化合物も有効である。これらのように分子量を大きくすることは、化合物の現像時における揮散性が問題となるケースには有効な対処法となりうる。
【0039】
一般式(A)で表される化合物は、ハロゲン化銀に対して吸着する吸着性の基が組み込まれていてもよい。こうした吸着基としては、アルキルチオ基、アリールチオ基、チオ尿素基、チオアミド基、メルカプト複素環基、トリアゾール基などの、米国特許第4,385,108号明細書、同4,459,347号明細書、特開昭59−195233号公報、同59−200231号公報、同59−201045号公報、同59−201046号公報、同59−201047号公報、同59−201048号公報、同59−201049号公報、特開昭61−170733号公報、同61−270744号公報、同62−948号公報、同63−234244号公報、同63−234245号公報、同63−234246号公報に記載された基が挙げられる。またこれらハロゲン化銀への吸着基は、プレカーサー化されていてもよい。その様なプレカーサーとしては、特開平2−285344号公報に記載された基が挙げられる。
【0040】
一般式(A)で表される化合物は、その中にカプラー等の不動性写真用添加剤において常用されているバラスト基またはポリマーが組み込まれているものでもよい。バラスト基は8以上の炭素数を有する、写真性に対して比較的不活性な基であり、例えばアルキル基、アラルキル基、アルコキシ基、フェニル基、アルキルフェニル基、フェノキシ基、アルキルフェノキシ基などの中から選ぶことができる。またポリマーとしては、例えば特開平1−100530号公報に記載のものが挙げられる。
【0041】
一般式(A)で表される化合物は、その中にカチオン性基(具体的には、4級のアンモニオ基を含む基、または4級化された窒素原子を含む含窒素ヘテロ環基等)、エチレンオキシ基もしくはプロピレンオキシ基の繰り返し単位を含む基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)チオ基、あるいは塩基により解離しうる解離性基(カルボキシ基、スルホ基、アシルスルファモイル基、カルバモイルスルファモイル基等)が含まれていてもよい。これらの基の具体例としては、例えば特開平7−234471号公報、同5−333466号公報、同6−19032号公報、同6−19031号公報、同5−45761号公報、米国特許第4,994,365号明細書、同4,988,604号明細書、特開平3−259240号公報、同7−5610号公報、同7−244348号公報、独国特許第4,006,032号明細書等に記載の化合物が挙げられる。
【0042】
以下に一般式(A)で表される化合物の具体例を示すが、本発明で用いることができる化合物はこれらに限定されるものではない。なお、PhはC6H5−を表す。
【0043】
【化11】
【0044】
【化12】
【0045】
【化13】
【0046】
【化14】
【0047】
【化15】
【0048】
【化16】
【0049】
【化17】
【0050】
一般式(A)で表される化合物は、公知の方法により容易に合成することができるが、例えば、特開昭49−80386号公報、特開平5−257227号公報、同10−221806号公報に記載の方法を参考に合成することができる。
【0051】
本発明の熱現像感光材料において、一般式(A)で表される化合物などの現像促進剤の使用量は、使用する有機銀塩1モルに対して1×10-6モル〜2×10-1モルであり、好ましくは1×10-5モル〜1×10-1モルであり、より好ましくは5×10-4モル〜5×10-2モルである。また、一般式(I)で表される還元剤に対しては、0.1モル%〜40モル%であり、好ましくは0.5モル%〜20モル%であり、さらに好ましくは1〜10モル%である。
【0052】
現像促進剤は、水あるいは適当な有機溶媒、例えばアルコール類(メタノール、エタノール、プロパノール、フッ素化アルコール)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メチルセルソルブなどに溶解して用いることができる。
また、既によく知られている乳化分散法によって、ジブチルフタレート、トリクレジルフォスフェート、グリセリルトリアセテートあるいはジエチルフタレートなどのオイル、酢酸エチルやシクロヘキサノンなどの補助溶媒を用いて溶解し、機械的に乳化分散物を作製して用いることができる。あるいは固体分散法として知られている方法によって、粉末を水の中にボールミル、コロイドミル、サンドグラインダーミル、マントンゴーリン、マイクロフルイダイザーあるいは超音波によって分散し用いることができる。
【0053】
現像促進剤は、支持体に対して画像形成層側の層、即ち画像形成層あるいはこの層側の他のどの層に添加してもよいが、画像形成層あるいはそれに隣接する層に添加することが好ましい。
【0054】
本発明の熱現像感光材料は、感光性ハロゲン化銀と同一面上に、さらに水素結合性化合物を有する。本発明に用いる水素結合性化合物は、一般式(I)で表される化合物の水酸基と水素結合を形成することが可能な基を有する非還元性の化合物である。
水酸基と水素結合を形成することが可能な基としては、ホスホリル基、スルホキシド基、スルホニル基、カルボニル基、アミド基、エステル基、ウレタン基、ウレイド基、3級アミノ基、含窒素芳香族基などが挙げられる。その中でも好ましいものは、ホスホリル基、スルホキシド基、アミド基(ただし、>N−H基を持たず、>N−R(RはH以外の置換基)のようにブロックされている。)、ウレタン基(ただし、>N−H基を持たず、>N−R(RはH以外の置換基)のようにブロックされている。)、ウレイド基(ただし、>N−H基を持たず、>N−R(RはH以外の置換基)のようにブロックされている。)である。
【0055】
本発明においては、水素結合性化合物として前記一般式(II)で表される化合物が用いられる。一般式(II)においてR21、R22およびR23はそれぞれ独立に、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基またはヘテロ環基を表し、これらの基は無置換であっても置換基を有していてもよく、R21、R22およびR23のうち任意の2つが環を形成してもよい。R21、R22およびR23が置換基を有する場合の置換基としては、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基、アシル基、アシルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホンアミド基、アシルオキシ基、オキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホニル基、ホスホリル基などが挙げられ、好ましくはアルキル基またはアリール基であり、具体例としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、t−オクチル基、フェニル基、4−アルコキシフェニル基、4−アシルオキシフェニル基などが挙げられる。
【0056】
R21、R22およびR23で表される基の具体例としては、メチル基、エチル基、ブチル基、オクチル基、ドデシル基、イソプロピル基、t−ブチル基、t−アミル基、t−オクチル基、シクロヘキシル基、1−メチルシクロヘキシル基、ベンジル基、フェネチル基、2−フェノキシプロピル基などの置換または非置換アルキル基;フェニル基、クレジル基、キシリル基、ナフチル基、4−t−ブチルフェニル基、4−t−オクチルフェニル基、4−アニシジル基、3,5−ジクロロフェニル基などの置換または非置換アリール基;メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、3,5,5−トリメチルヘキシルオキシ基、ドデシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、4−メチルシクロヘキシルオキシ基、ベンジルオキシ基などの置換または非置換アルコキシル基;フェノキシ基、クレジルオキシ基、イソプロピルフェノキシ基、4−t−ブチルフェノキシ基、ナフトキシ基、ビフェニルオキシ基などの置換または非置換アリールオキシ基;アミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジオクチルアミノ基、N−メチル−N−ヘキシルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、ジフェニルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基などの置換または非置換アミノ基;2−ピリジル基、4−ピリジル基、2−フラニル基、4−ピペリジニル基、8−キノリル基、5−キノリル基などのヘテロ環基が挙げられる。
【0057】
R21、R22およびR23は、好ましくは、アルキル基、アリール基、アルコキシ基またはアリールオキシ基である。本発明の効果の点ではR21、R22およびR23のうち一つ以上がアルキル基またはアリール基であることが好ましく、二つ以上がアルキル基またはアリール基であることがより好ましい。また、安価に入手する事ができるという点ではR21、R22およびR23が同一の基であることが好ましい。
【0058】
以下に一般式(II)で表される化合物の具体例を示すが、本発明で用いることができる化合物はこれらに限定されるものではない。
【0059】
【化18】
【0060】
【化19】
【0061】
【化20】
【0062】
【化21】
【0063】
本発明に用いられる水素結合性化合物は、還元剤と同様に、溶液形態、乳化分散形態、固体分散微粒子分散物形態などの形態で塗布液に含有させ、感光材料に含有させることができる。本発明に用いられる水素結合性化合物は、溶液状態でフェノール性水酸基やアミノ基を有する化合物と水素結合性の錯体を形成するので、還元剤との組み合わせによっては錯体として結晶状態で単離することができる。このようにして単離した錯体の結晶粉体を固体分散微粒子分散物として使用することは、安定した性能を得る上で特に好ましい。また、還元剤と水素結合性化合物とを粉体で混合し、適当な分散剤を使って、サンドグラインダーミル等で分散時に錯形成させる方法も好ましく用いることができる。
水素結合性化合物の使用量は、還元剤に対して、好ましくは1〜200モル%であり、より好ましくは10〜150モル%であり、さらに好ましくは30〜100モル%である。
【0064】
本発明に用いることができる有機銀塩は、光に対して比較的安定であるが、露光された光触媒(感光性ハロゲン化銀の潜像など)および還元剤の存在下で、80℃あるいはそれ以上に加熱された場合に銀画像を形成する銀塩である。有機銀塩は、還元可能な銀イオン源を含む任意の有機物質であってよい。このような非感光性の有機銀塩については、特開平10−62899号公報の段落番号0048〜0049、欧州特許公開EP0803764A1号公報の第18ページ第24行〜第19ページ第37行、欧州特許公開EP0962812A1号公報に記載されている。中でも、有機酸の銀塩、特に(炭素数が10〜30、好ましくは15〜28の)長鎖脂肪族カルボン酸の銀塩が好ましい。有機銀塩の好ましい例としては、ベヘン酸銀、アラキジン酸銀、ステアリン酸銀、オレイン酸銀、ラウリン酸銀、カプロン酸銀、ミリスチン酸銀、パルミチン酸銀、これらの混合物などが挙げられる。本発明においては、これらの有機銀塩および有機酸銀の混合物の中でも、ベヘン酸銀含有率75モル%以上の有機酸銀を用いることが好ましい。
【0065】
本発明に用いることができる有機銀塩の形状としては特に制限はなく、針状、棒状、平板状、りん片状などが挙げられる。
本発明においてはりん片状の有機銀塩が好ましい。本明細書において、りん片状の有機銀塩とは、次のようにして定義する。有機酸銀塩を電子顕微鏡で観察し、有機酸銀塩粒子の形状を直方体と近似し、この直方体の辺を一番短かい方からa、b、cとした(cはbと同じであってもよい。)とき、短い方の数値a、bで計算し、次のようにしてxを求める。
x=b/a
【0066】
このようにして200個程度の粒子についてxを求め、その平均値をx(平均)としたとき、x(平均)≧1.5の関係を満たすものをりん片状とする。好ましくは30≧x(平均)≧1.5、より好ましくは20≧x(平均)≧2.0である。ちなみに針状とは1≦x(平均)<1.5である。
【0067】
りん片状粒子において、aはbとcを辺とする面を主平面とした平板状粒子の厚さとみることができる。aの平均は0.01μm〜0.23μmが好ましく、0.1μm〜0.20μmがより好ましい。c/bの平均は好ましくは1〜6、より好ましくは1.05〜4、さらに好ましくは1.1〜3、特に好ましくは1.1〜2である。
【0068】
有機銀塩の粒子サイズ分布は単分散であることが好ましい。単分散とは短軸、長軸それぞれの長さの標準偏差を短軸、長軸それぞれで割った値の100分率が好ましくは100%以下、より好ましくは80%以下、さらに好ましくは50%以下である。有機銀塩の形状は、有機銀塩分散物の透過型電子顕微鏡像から求めることができる。単分散性を測定する別の方法として、有機銀塩の体積加重平均直径の標準偏差を求める方法があり、体積加重平均直径で割った値の百分率(変動係数)が好ましくは80%以下、より好ましくは50%以下である。測定方法としては、例えば液中に分散した有機銀塩にレーザー光を照射し、その散乱光のゆらぎの時間変化に対する自己相関関数を求めることにより得られた粒子サイズ(体積加重平均直径)から求めることができる。
【0069】
本発明に用いる有機酸銀の製造およびその分散法は、公知の方法を適用することができる。例えば特開平10−62899号公報、欧州特許公開EP0803763A1号公報、欧州特許公開EP962812A1号公報を参考にすることができる。
【0070】
有機銀塩の分散時に、感光性銀塩を共存させると、カブリが上昇し、感度が著しく低下するため、分散時には感光性銀塩を実質的に含まないことが好ましい。本発明においては、分散される水分散液中での感光性銀塩量は、その液中の有機酸銀塩1molに対し0.1mol%以下であり、積極的な感光性銀塩の添加は行わないものである。
【0071】
本発明において、有機銀塩は所望の量で使用できるが、銀量として0.1〜5g/m2が好ましく、さらに好ましくは1〜3g/m2である。
【0072】
本発明に用いる感光性ハロゲン化銀は、ハロゲン組成として特に制限はなく、塩化銀、塩臭化銀、臭化銀、ヨウ臭化銀、ヨウ塩臭化銀を用いることができる。感光性ハロゲン化銀の粒子内におけるハロゲン組成の分布は均一であってもよく、ハロゲン組成がステップ状に変化したものでもよく、あるいは連続的に変化したものでもよい。また、コア/シェル構造を有するハロゲン化銀粒子を好ましく用いることができる。構造としては好ましくは2〜5重構造であり、より好ましくは2〜4重構造のコア/シェル粒子を用いることができる。また塩化銀または塩臭化銀粒子の表面に臭化銀を局在させる技術も好ましく用いることができる。
【0073】
感光性ハロゲン化銀の形成方法は当業界ではよく知られており、例えば、リサーチディスクロージャー1978年6月の第17029号、および米国特許第3,700,458号明細書に記載されている方法を用いることができるが、具体的には、ゼラチンあるいは他のポリマー溶液中に銀供給化合物およびハロゲン供給化合物を添加することにより感光性ハロゲン化銀を調製し、その後で有機銀塩と混合する方法を用いる。また、特開平11−119374号公報の段落番号0217〜0224に記載されている方法、特願平11−98708号明細書、同11−84182号明細書に記載の方法も好ましい。
【0074】
感光性ハロゲン化銀の粒子サイズは、画像形成後の白濁を低く抑えるために小さいことが好ましく、具体的には0.20μm以下、より好ましくは0.01μm〜0.15μm、さらに好ましくは0.02μm〜0.12μmである。ここでいう粒子サイズとは、ハロゲン化銀粒子の投影面積(平板粒子の場合は主平面の投影面積)を同面積の円像に換算したときの直径をいう。
【0075】
ハロゲン化銀粒子の形状としては、立方体、八面体、平板状、球状、棒状、ジャガイモ状等を挙げることができるが、本発明においては特に立方体状粒子が好ましい。ハロゲン化銀粒子のコーナーが丸まった粒子も好ましく用いることができる。感光性ハロゲン化銀粒子の外表面の面指数(ミラー指数)については特に制限はないが、分光増感色素が吸着した場合の分光増感効率が高い{100}面の占める割合が高いことが好ましい。その割合としては50%以上が好ましく、65%以上がより好ましく、80%以上がさらに好ましい。ミラー指数{100}面の比率は増感色素の吸着における{111}面と{100}面との吸着依存性を利用したT.Tani;J.Imaging Sci.,29、165(1985年)に記載の方法により求めることができる。
【0076】
本発明においては、六シアノ金属錯体を粒子最表面に存在させたハロゲン化銀粒子が好ましい。六シアノ金属錯体としては、[Fe(CN)6]4-、[Fe(CN)6]3-、[Ru(CN)6]4-、[Os(CN)6]4-、[Co(CN)6]3-、[Rh(CN)6]3-、[Ir(CN)6]3-、[Cr(CN)6]3-、[Re(CN)6]3-などが挙げられる。本発明においては六シアノFe錯体が好ましい。
【0077】
六シアノ金属錯体は水溶液中でイオンの形で存在するので、対陽イオンは重要ではないが、対陽イオンとしては、水と混和しやすく、ハロゲン化銀乳剤の沈澱操作に適合しているナトリウムイオン、カリウムイオン、ルビジウムイオン、セシウムイオンおよびリチウムイオン等のアルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、アルキルアンモニウムイオン(例えばテトラメチルアンモニウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン、テトラプロピルアンモニウムイオン、テトラ(n−ブチル)アンモニウムイオン)を用いることが好ましい。
【0078】
六シアノ金属錯体は、水の他に水と混和しうる適当な有機溶媒(例えば、アルコール類、エーテル類、グリコール類、ケトン類、エステル類、アミド類等)との混合溶媒やゼラチンと混和して添加することができる。
【0079】
六シアノ金属錯体の添加量は、銀1モル当たり、好ましくは1×10-5モル〜1×10-2モルであり、より好ましくは1×10-4モル〜1×10-3モルである。
【0080】
六シアノ金属錯体をハロゲン化銀粒子最表面に存在させるには、六シアノ金属錯体を、粒子形成に使用する硝酸銀水溶液を添加終了した後、硫黄増感、セレン増感およびテルル増感のカルコゲン増感や金増感等の貴金属増感を行う化学増感工程の前までの仕込工程終了前、水洗工程中、分散工程中、または化学増感工程前に直接添加する。ハロゲン化銀微粒子を成長させないためには、粒子形成後速やかに六シアノ金属錯体を添加することが好ましく、仕込工程終了前に添加することが好ましい。
【0081】
なお、六シアノ金属錯体の添加は、粒子形成をするために添加する硝酸銀の総量の96質量%を添加した後から開始してもよく、98質量%添加した後から開始するのがより好ましく、99質量%添加した後が特に好ましい。
【0082】
これら六シアノ金属錯体を粒子形成の完了する直前の硝酸銀水溶液を添加した後に添加すると、ハロゲン化銀粒子最表面に吸着することができ、そのほとんどが粒子表面の銀イオンと難溶性の塩を形成する。この六シアノ鉄(II)の銀塩は、AgIよりも難溶性の塩であるため、微粒子による再溶解を防ぐことができ、粒子サイズが小さいハロゲン化銀微粒子を製造することが可能となる。
【0083】
本発明で用いる感光性ハロゲン化銀粒子は、周期律表(第1〜18族までを示す)の第8族〜第10族の金属または金属錯体を含有することができる。周期律表の第8族〜第10族の金属または金属錯体の中心金属は、好ましくは、ロジウム、ルテニウム、イリジウムである。これら金属錯体は1種類でもよいし、同種金属および異種金属の錯体を2種以上併用してもよい。好ましい含有率は銀1モルに対し1×10-9モル〜1×10-3モルの範囲が好ましい。これらの金属や金属錯体およびそれらの添加法については、特開平7−225449号公報、同11−65021号公報段落番号0018〜0024、同11−119374号公報段落番号0227〜0240に記載されている。
【0084】
さらに本発明に用いるハロゲン化銀粒子に含有することのできる金属原子(例えば[Fe(CN)6]4-)、ハロゲン化銀乳剤の脱塩法や化学増感法については特開平11−84574号公報段落番号0046〜0050、同11−65021号公報段落番号0025〜0031、同11−119374号公報段落番号0242〜0250に記載されている。
【0085】
本発明に用いる感光性ハロゲン化銀乳剤には、種々のゼラチンを使用することができる。感光性ハロゲン化銀乳剤の有機銀塩含有塗布液中での分散状態を良好に維持するために、分子量が500〜60,000の低分子量ゼラチンを使用することが好ましい。これらの低分子量ゼラチンは粒子形成時あるいは脱塩処理後の分散時に使用してもよいが、脱塩処理後の分散時に使用することが好ましい。
【0086】
本発明に用いることができる増感色素としては、ハロゲン化銀粒子に吸着した際、所望の波長領域でハロゲン化銀粒子を分光増感できるもので、露光光源の分光特性に適した分光感度を有する増感色素を有利に選択することができる。増感色素および添加法については、特開平11−65021号公報の段落番号0103〜0109、同10−186572号公報の一般式(II)で表される化合物、同11−119374号公報の一般式(I)で表される色素および段落番号0106、米国特許第5,510,236号明細書、同第3,871,887号明細書の実施例5に記載の色素、特開平2−96131号公報、特開昭59−48753号公報に開示されている色素、欧州特許公開EP0803764A1号公報の第19ページ第38行〜第20ページ第35行、特願2000−86865号明細書、特願2000−102560号明細書等に記載されている。これらの増感色素は単独で用いてもよく、2種以上組合せて用いてもよい。
本発明において増感色素をハロゲン化銀乳剤中に添加する時期は、脱塩工程後、塗布までの時期が好ましく、より好ましくは脱塩後から化学熟成の開始前までの時期である。
本発明における増感色素の添加量は、感度やカブリの性能に合わせて所望の量にすることができるが、感光性層のハロゲン化銀1モル当たり10-6〜1モルが好ましく、さらに好ましくは10-4〜10-1モルである。
【0087】
本発明は分光増感効率を向上させるため、強色増感剤を用いることができる。本発明に用いられる強色増感剤としては、欧州特許公開EP587,338号公報、米国特許第3,877,943号明細書、同4,873,184号明細書、特開平5−341432号公報、同11−109547号公報、同10−111543号公報等に記載の化合物が挙げられる。
【0088】
本発明において、感光性ハロゲン化銀粒子は、硫黄増感法、セレン増感法もしくはテルル増感法で化学増感されていることが好ましい。硫黄増感法、セレン増感法、テルル増感法に好ましく用いられる化合物としては、公知の化合物、例えば、特開平7−128768号公報等に記載の化合物等を使用することができる。特に本発明においてはテルル増感が好ましく、特開平11−65021号公報段落番号0030に記載の化合物、同5−313284号公報の一般式(II)、(III)および(IV)で示される化合物を用いることがより好ましい。
【0089】
本発明においては、化学増感は粒子形成後で塗布前であればいかなる時期でも可能であり、脱塩後、(1)分光増感前、(2)分光増感と同時、(3)分光増感後、(4)塗布直前等があり得る。特に分光増感後に行われることが好ましい。
本発明で用いられる硫黄、セレンおよびテルル増感剤の使用量は、使用するハロゲン化銀粒子、化学熟成条件等によって変わるが、ハロゲン化銀1モル当たり10-8〜10-2モル、好ましくは10-7〜10-3モル程度である。本発明における化学増感の条件には特に制限はないが、pHは5〜8、pAgは6〜11、温度は40〜95℃程度である。
本発明で用いるハロゲン化銀乳剤には、欧州特許公開EP293,917号公報に示される方法により、チオスルフォン酸化合物を添加してもよい。
【0090】
本発明に用いる感光材料中の感光性ハロゲン化銀乳剤は、一種だけを用いてもよいし、二種以上(例えば、平均粒子サイズの異なるもの、ハロゲン組成の異なるもの、晶癖の異なるもの、化学増感の条件の異なるもの)併用してもよい。感度の異なる感光性ハロゲン化銀を複数種用いることで階調を調節することができる。これらに関する技術としては、特開昭57−119341号公報、同53−106125号公報、同47−3929号公報、同48−55730号公報、同46−5187号公報、同50−73627号公報、同57−150841号公報などが挙げられる。感度差としてはそれぞれの乳剤で0.2logE以上の差を持たせることが好ましい。
【0091】
感光性ハロゲン化銀の使用量は、感光材料1m2当たりの塗布銀量で示して、好ましくは0.03〜0.6g/m2であり、より好ましくは0.05〜0.4g/m2であり、さらに好ましくは0.1〜0.4g/m2である。また、有機銀塩1モルに対して、好ましくは0.01モル〜0.5モルであり、より好ましくは0.02モル〜0.3モルである。
【0092】
本発明において有機銀塩水分散液と感光性銀塩水分散液を混合して感光材料を製造することが可能である。混合する際に2種以上の有機銀塩水分散液と2種以上の感光性銀塩水分散液を混合することは、写真特性の調節のために好ましく用いられる方法である。
【0093】
別々に調製した感光性ハロゲン化銀と有機銀塩の混合方法および混合条件については、それぞれ調製終了したハロゲン化銀粒子と有機銀塩を高速撹拌機やボールミル、サンドミル、コロイドミル、振動ミル、ホモジナイザー等で混合する方法や、あるいは有機銀塩の調製中のいずれかのタイミングで調製終了した感光性ハロゲン化銀を混合して有機銀塩を調製する方法等があるが、本発明の効果が十分に現れる限りにおいては特に制限はない。
【0094】
本発明において、感光性ハロゲン化銀の画像形成層塗布液中への好ましい添加時期は、塗布する180分前〜直前、好ましくは60分前〜10秒前であるが、混合方法および混合条件は本発明の効果が十分に現れる限りにおいては特に制限はない。具体的な混合方法としては、添加流量とコーターへの送液量から計算した平均滞留時間を所望の時間となるようにしたタンクでの混合する方法や、N.Harnby、M.F.Edwards、A.W.Nienow著、高橋幸司訳“液体混合技術”(日刊工業新聞社刊、1989年)の第8章等に記載されているスタチックミキサーなどを使用する方法がある。
【0095】
本発明において、有機銀塩含有層のバインダーはいかなるポリマーであってもよく、好適なバインダーは透明または半透明で、一般に無色であり、天然樹脂やポリマーおよびコポリマー、合成樹脂やポリマーおよびコポリマー、その他フィルムを形成する媒体、例えば、ゼラチン類、ゴム類、ポリ(ビニルアルコール)類、ヒドロキシエチルセルロース類、セルロースアセテート類、セルロースアセテートブチレート類、ポリ(ビニルピロリドン)類、カゼイン、デンプン、ポリ(アクリル酸)類、ポリ(メチルメタクリル酸)類、ポリ(塩化ビニル)類、ポリ(メタクリル酸)類、スチレン−無水マレイン酸共重合体類、スチレン−アクリロニトリル共重合体類、スチレン−ブタジエン共重合体類、ポリ(ビニルアセタール)類(例えば、ポリ(ビニルホルマール)およびポリ(ビニルブチラール))、ポリ(エステル)類、ポリ(ウレタン)類、フェノキシ樹脂、ポリ(塩化ビニリデン)類、ポリ(エポキシド)類、ポリ(カーボネート)類、ポリ(酢酸ビニル)類、ポリ(オレフィン)類、セルロースエステル類、ポリ(アミド)類である。バインダーは水または有機溶媒またはエマルションから被覆形成してもよい。
【0096】
本発明においては、有機銀塩含有層が、溶媒の30質量%以上が水である塗布液を用いて塗布し、乾燥して形成される場合に、有機銀塩含有層のバインダーが水系溶媒(水溶媒)に可溶または分散可能であり、特に25℃相対湿度60%での平衡含水率が2質量%以下のポリマーのラテックスからなるものが好ましい。最も好ましい形態は、イオン伝導度が2.5mS/cm以下になるように調製されたものであり、このような調製法としてポリマー合成後分離機能膜を用いて精製処理する方法が挙げられる。
【0097】
ここでいうバインダーが可溶または分散可能である水系溶媒とは、水または水に70質量%以下の水混和性の有機溶媒を混合したものである。水混和性の有機溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール等のアルコール系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒、酢酸エチル、ジメチルホルミアミドなどを挙げることができる。
【0098】
なお、ポリマーが熱力学的に溶解しておらず、いわゆる分散状態で存在している系の場合にも、ここでは水系溶媒という言葉を使用する。
【0099】
また「25℃相対湿度60%における平衡含水率」とは、25℃相対湿度60%の雰囲気下で調湿平衡にあるポリマーの重量W1と25℃で絶乾状態にあるポリマーの重量W0を用いて以下のように表すことができる。
25℃相対湿度60%における平衡含水率={(W1−W0)/W0}×100(質量%)
【0100】
含水率の定義と測定法については、例えば高分子工学講座14、高分子材料試験法(高分子学会編、地人書館)を参考にすることができる。
【0101】
本発明に用いるバインダーポリマーの25℃相対湿度60%における平衡含水率は、好ましくは2質量%以下であり、より好ましくは0.01質量%〜1.5質量%であり、さらに好ましくは0.02質量%〜1質量%である。
【0102】
本発明においては水系溶媒に分散可能なポリマーが特に好ましい。分散状態の例としては、水不溶な疎水性ポリマーの微粒子が分散しているラテックスやポリマー分子が分子状態またはミセルを形成して分散しているものなどがあるが、いずれも好ましい。分散粒子の平均粒径は、好ましくは1〜50000nmであり、より好ましくは5〜1000nm程度である。分散粒子の粒径分布に関しては特に制限は無く、広い粒径分布を持つものでも単分散の粒径分布を持つものでもよい。
【0103】
本発明において水系溶媒に分散可能なポリマーとしては、好ましくは、アクリル系ポリマー、ポリ(エステル)類、ゴム類(例えばSBR樹脂)、ポリ(ウレタン)類、ポリ(塩化ビニル)類、ポリ(酢酸ビニル)類、ポリ(塩化ビニリデン)類、ポリ(オレフィン)類等の疎水性ポリマーが挙げられる。これらポリマーとしては直鎖のポリマーでも枝分かれしたポリマーでもまた架橋されたポリマーでもよいし、単一のモノマーが重合したいわゆるホモポリマーでもよいし、2種類以上のモノマーが重合したコポリマーでもよい。コポリマーの場合はランダムコポリマーでも、ブロックコポリマーでもよい。これらポリマーの分子量は数平均分子量で5000〜1000000であり、好ましくは10000〜200000である。分子量が小さすぎるものは乳剤層の力学強度が不十分であり、大きすぎるものは成膜性が悪く好ましくない。
【0104】
好ましいポリマーラテックスの具体例としては以下のものを挙げることができる。以下では原料モノマーを用いて表し、括弧内の数値は質量%、分子量は数平均分子量である。
【0105】
P−1;−MMA(70)−EA(27)−MAA(3)−のラテックス(分子量37000)
P−2;−MMA(70)−2EHA(20)−St(5)−AA(5)−のラテックス(分子量40000)
P−3;−St(50)−Bu(47)−MAA(3)−のラテックス(分子量45000)
P−4;−St(68)−Bu(29)−AA(3)−のラテックス(分子量60000)
P−5;−St(71)−Bu(26)−AA(3)−のラテックス(分子量60000)
P−6;−St(70)−Bu(27)−IA(3)−のラテックス(分子量120000)
P−7;−St(75)−Bu(24)−AA(1)−のラテックス(分子量108000)
P−8;−St(60)−Bu(35)−DVB(3)−MAA(2)−のラテックス(分子量150000)
P−9;−St(70)−Bu(25)−DVB(2)−AA(3)−のラテックス(分子量280000)
P−10;−VC(50)−MMA(20)−EA(20)−AN(5)−AA(5)−のラテックス(分子量80000)
P−11;−VDC(85)−MMA(5)−EA(5)−MAA(5)−のラテックス(分子量67000)
P−12;−Et(90)−MAA(10)−のラテックス(分子量12000)
P−13;−St(70)−2EHA(27)−AA(3)のラテックス(分子量130000)
P−14;−MMA(63)−EA(35)−AA(2)のラテックス(分子量33000)
【0106】
上記構造の略号は以下のモノマーを表す。MMA;メチルメタクリレート,EA;エチルアクリレート、MAA;メタクリル酸,2EHA;2−エチルヘキシルアクリレート,St;スチレン,Bu;ブタジエン,AA;アクリル酸,DVB;ジビニルベンゼン,VC;塩化ビニル,AN;アクリロニトリル,VDC;塩化ビニリデン,Et;エチレン,IA;イタコン酸。
【0107】
以上に記載したポリマーラテックスは市販もされていて、以下のようなポリマーが利用できる。アクリル系ポリマーの例としては、セビアンA−4635、46583、4601(以上ダイセル化学工業(株)製)、Nipol Lx811、814、821、820、857(以上日本ゼオン(株)製)など、ポリ(エステル)類の例としては、FINETEX ES650、611、675、850(以上大日本インキ化学(株)製)、WD−size、WMS(以上イーストマンケミカル製)など、ポリ(ウレタン)類の例としては、HYDRAN AP10、20、30、40(以上大日本インキ化学(株)製)など、ゴム類の例としては、LACSTAR 7310K、3307B、4700H、7132C(以 上大日本インキ化学(株)製)、Nipol Lx416、410、438C、2507(以上日本ゼオン(株)製)など、ポリ(塩化ビニル)類の例としては、G351、G576(以上日本ゼオン(株)製)など、ポリ(塩化ビニリデン)類の例としては、L502、L513(以上旭化成工業(株)製)など、ポリ(オレフィン)類の例としては、ケミパールS120、SA100(以上三井石油化学(株)製)などを挙げることができる。
【0108】
これらのポリマーラテックスは単独で用いてもよいし、必要に応じて2種以上ブレンドしてもよい。
【0109】
本発明に用いられるポリマーラテックスとしては、特に、スチレン−ブタジエン共重合体のラテックスが好ましい。スチレン−ブタジエン共重合体におけるスチレンのモノマー単位とブタジエンのモノマー単位との重量比は40:60〜95:5であることが好ましい。また、スチレンのモノマー単位とブタジエンのモノマー単位との共重合体に占める割合は60〜99質量%であることが好ましい。好ましい分子量の範囲は前記と同様である。
【0110】
本発明に好ましく用いられるスチレン−ブタジエン共重合体のラテックスとしては、前記のP−3〜P−8、市販品であるLACSTAR−3307B、7132C、Nipol Lx416などが挙げられる。
【0111】
本発明に用いるバインダーに好ましく用いるポリマーラテックスのガラス転移温度(Tg)は、好ましくは10℃〜80℃であり、より好ましくは15℃〜70℃であり、さらに好ましくは20℃〜60℃である。バインダーとしてTgの異なるラテックスを2種以上ブレンドして使用する場合には、その重量平均Tgが上記の範囲に入ることが好ましい。
【0112】
本発明の熱現像感光材料の有機銀塩含有層には、必要に応じてゼラチン、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどの親水性ポリマーを添加してもよい。これらの親水性ポリマーの添加量は、好ましくは有機銀塩含有層の全バインダーの30質量%以下であり、より好ましくは20質量%以下である。
【0113】
本発明の有機銀塩含有層(即ち、画像形成層)は、ポリマーラテックスを用いて形成されたものが好ましい。有機銀塩含有層のバインダーの量は、全バインダー/有機銀塩の重量比が好ましくは1/10〜10/1であり、より好ましくは1/5〜4/1である。
【0114】
また、このような有機銀塩含有層は、通常、感光性銀塩である感光性ハロゲン化銀が含有された感光性層(乳剤層)でもあり、このような場合の、全バインダー/ハロゲン化銀の重量比は好ましくは400〜5であり、より好ましくは200〜10である。
【0115】
本発明において、画像形成層の全バインダー量は好ましくは0.2〜30g/m2であり、より好ましくは1〜15g/m2である。画像形成層には架橋のための架橋剤、塗布性改良のための界面活性剤などを添加してもよい。
【0116】
本発明において、有機銀塩含有層塗布液の溶媒(ここでは簡単のため、溶媒と分散媒をあわせて溶媒と表す。)は、水を30質量%以上含む水系溶媒が好ましい。水以外の成分としては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ジメチルホルムアミド、酢酸エチルなど任意の水混和性有機溶媒を用いてよい。塗布液の溶媒の水含有率は、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上である。好ましい溶媒組成の例としては、水の他、水/メチルアルコール=90/10、水/メチルアルコール=70/30、水/メチルアルコール/ジメチルホルムアミド=80/15/5、水/メチルアルコール/エチルセロソルブ=85/10/5、水/メチルアルコール/イソプロピルアルコール=85/10/5などが挙げられる(数値は質量%)。
【0117】
本発明に用いることのできるカブリ防止剤、安定剤および安定剤前駆体としては、特開平10−62899号公報の段落番号0070、欧州特許公開EP0803764A1号公報の第20頁第57行〜第21頁第7行に開示されたものが挙げられる。また、本発明に好ましく用いられるカブリ防止剤は有機ハロゲン化物であり、これらについては、特開平11−65021号公報の段落番号0111〜0112に開示されたものが挙げられる。特に特願平11−87297号明細書の式(P)で表される有機ハロゲン化合物、特開平10−339934号公報の一般式(II)で表される有機ポリハロゲン化合物が好ましい。
【0118】
本発明においては、カブリ防止剤として、前記一般式(III)で表されるポリハロゲン化合物を用いることが好ましい。
一般式(III)において、Qはアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、Yは2価の連結基を表し、nは0または1を表し、Z1およびZ2はそれぞれ独立にハロゲン原子を表し、Xは水素原子または電子吸引性基を表す。Qで表されるアルキル基、アリール基またはヘテロ環基は、置換基を有していてもよい。
一般式(III)において、Qは好ましくはハメットのσpが正の値をとる電子吸引性基で置換されたフェニル基を表す。置換基である電子吸引性基の具体例としては、シアノ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルホキシド基、アシル基、ヘテロ環基、ハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基、ホスホリル基などが挙げられる。σp値は、好ましくは0.2〜2.0であり、より好ましくは0.4〜1.0である。電子吸引性基として、特に好ましいものは、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アルキルホスホリル基であり、中でもカルバモイル基が最も好ましい。
【0119】
以下に一般式(III)で表されるポリハロゲン化合物の具体例を示すが、本発明で用いることができる化合物はこれらに限定されるものではない。
【0120】
【化22】
【0121】
【化23】
【0122】
【化24】
【0123】
本発明において、カブリ防止剤を熱現像感光材料に含有させる方法としては、前記の還元剤を感光材料に含有させる方法が挙げられ、カブリ防止剤についても固体微粒子分散物で添加することが好ましい。
【0124】
その他のカブリ防止剤としては特開平11−65021号公報の段落番号0113の水銀(II)塩、同公報段落番号0114の安息香酸類、特願平11−87297号明細書の式(Z)で表されるサリチル酸誘導体、特願平11−23995号明細書の式(S)で表されるホルマリンスカベンジャー化合物、特開平11−352624号公報の請求項9に係るトリアジン化合物、特開平6−11791号公報の一般式(III)で表される化合物、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンなどが挙げられる。
【0125】
本発明の熱現像感光材料は、カブリ防止を目的としてアゾリウム塩を含有してもよい。アゾリウム塩としては、特開昭59−193447号公報記載の一般式(XI)で表される化合物、特公昭55−12581号公報記載の化合物、特開昭60−153039号公報記載の一般式(II)で表される化合物が挙げられる。アゾリウム塩は感光材料のいかなる部位に添加してもよいが、添加層としては感光性層を有する面の層に添加することが好ましく、有機銀塩含有層に添加することがさらに好ましい。アゾリウム塩の添加時期としては塗布液調製のいかなる工程で行ってもよく、有機銀塩含有層に添加する場合は有機銀塩調製時から塗布液調製時のいかなる工程でもよいが、有機銀塩調製後から塗布直前が好ましい。アゾリウム塩の添加法は、粉末、溶液、微粒子分散物などいかなる方法でもよい。また、増感色素、還元剤、色調剤など他の添加物と混合した溶液として添加してもよい。本発明においてアゾリウム塩の添加量としてはいかなる量でもよいが、銀1モル当たり1×10-6モル〜2モルが好ましく、1×10-3モル〜0.5モルがさらに好ましい。
【0126】
本発明の熱現像感光材料には、現像を抑制あるいは促進させ現像を制御することや、分光増感効率を向上させること、現像前後の保存性を向上させることなどを目的として、メルカプト化合物、ジスルフィド化合物、チオン化合物を含有させることができる。具体例としては、特開平10−62899号公報の段落番号0067〜0069、特開平10−186572号公報の一般式(I)で表される化合物およびその具体例として段落番号0033〜0052、欧州特許公開EP0803764A1号公報の第20ページ第36〜56行、特願平11−273670号明細書等に記載されている。中でもメルカプト置換複素芳香族化合物が好ましい。
【0127】
本発明の熱現像感光材料では色調剤の添加が好ましい。色調剤については、特開平10−62899号公報の段落番号0054〜0055、欧州特許公開EP0803764A1号公報の第21ページ第23〜48行、特開2000−35631号公報に記載されており、特に、フタラジノン類(フタラジノン、フタラジノン誘導体もしくは金属塩;例えば4−(1−ナフチル)フタラジノン、6−クロロフタラジノン、5,7−ジメトキシフタラジノンおよび2,3−ジヒドロ−1,4−フタラジンジオン);フタラジノン類とフタル酸類(例えば、フタル酸、4−メチルフタル酸、4−ニトロフタル酸およびテトラクロロ無水フタル酸)との組合せ;フタラジン類(フタラジン、フタラジン誘導体もしくは金属塩;例えば4−(1−ナフチル)フタラジン、6−イソプロピルフタラジン、6−t−ブチルフラタジン、6−クロロフタラジン、5,7−ジメトキシフタラジンおよび2,3−ジヒドロフタラジン);フタラジン類とフタル酸類との組合せが好ましく、特にフタラジン類とフタル酸類の組合せが好ましい。
【0128】
本発明において、感光性層に用いることのできる可塑剤および潤滑剤については、特開平11−65021号公報段落番号0117、超硬調画像形成のための超硬調化剤やその添加方法や量については、同号公報段落番号0118、特開平11−223898号公報段落番号0136〜0193、特願平11−87297号明細書の式(H)、式(1)〜(3)、一般式(A)、(B)の化合物、特願平11−91652号明細書記載の一般式(III)〜(V)の化合物(具体的化合物:化21〜化24)、硬調化促進剤については特開平11−65021号公報段落番号0102、特開平11−223898号公報段落番号0194〜0195に記載されている。
【0129】
蟻酸や蟻酸塩を強いかぶらせ物質として用いるには、感光性ハロゲン化銀を含有する画像形成層を有する側に銀1モル当たり5ミリモル以下、さらには1ミリモル以下含有させることが好ましい。
【0130】
本発明の熱現像感光材料に超硬調化剤を用いる場合には、五酸化二リンが水和してできる酸またはその塩を併用して用いることが好ましい。五酸化二リンが水和してできる酸またはその塩としては、メタリン酸(塩)、ピロリン酸(塩)、オルトリン酸(塩)、三リン酸(塩)、四リン酸(塩)、ヘキサメタリン酸(塩)などが挙げられる。特に好ましくは、オルトリン酸(塩)、ヘキサメタリン酸(塩)が挙げられる。具体的な塩としてはオルトリン酸ナトリウム、オルトリン酸二水素ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸アンモニウムなどが挙げられる。
五酸化二リンが水和してできる酸またはその塩の使用量(感光材料1m2あたりの塗布量)は、感度やカブリなどの性能に合わせて所望の量でよいが、0.1〜500mg/m2が好ましく、0.5〜100mg/m2がより好ましい。
【0131】
本発明の熱現像感光材料には、画像形成層の付着防止などの目的で表面保護層を設けることができる。表面保護層は単層でもよいし、複数層であってもよい。表面保護層については、特開平11−65021号公報段落番号0119〜0120に記載されている。
表面保護層のバインダーとしてはゼラチンが好ましいが、ポリビニルアルコール(PVA)を用いることも好ましい。ゼラチンとしてはイナートゼラチン(例えば新田ゼラチン750)、フタル化ゼラチン(例えば新田ゼラチン801)などを使用することができる。PVAとしては、完全けん化物のPVA−105、部分けん化物のPVA−205、PVA−335、変性ポリビニルアルコールのMP−203(以上、クラレ(株)製の商品名)などが挙げられる。保護層(1層当たり)のポリビニルアルコール塗布量(支持体1m2当たり)としては、0.3〜4.0g/m2が好ましく、0.3〜2.0g/m2がより好ましい。
【0132】
本発明の熱現像感光材料を特に寸法変化が問題となる印刷用途に用いる場合には、表面保護層やバック層にポリマーラテックスを用いることが好ましい。このようなポリマーラテックスについては、「合成樹脂エマルジョン(奥田平、稲垣寛編集、高分子刊行会発行(1978))」、「合成ラテックスの応用(杉村孝明、片岡靖男、鈴木聡一、笠原啓司編集、高分子刊行会発行(1993))」、「合成ラテックスの化学(室井宗一著、高分子刊行会発行(1970))」などにも記載があり、具体的にはメチルメタクリレート(33.5質量%)/エチルアクリレート(50質量%)/メタクリル酸(16.5質量%)コポリマーのラテックス、メチルメタクリレート(47.5質量%)/ブタジエン(47.5質量%)/イタコン酸(5質量%)コポリマーのラテックス、エチルアクリレート/メタクリル酸のコポリマーのラテックス、メチルメタクリレート(58.9質量%)/2−エチルヘキシルアクリレート(25.4質量%)/スチレン(8.6質量%)/2−ヒドロキシエチルメタクリレート(5.1質量%)/アクリル酸(2.0質量%)コポリマーのラテックス、メチルメタクリレート(64.0質量%)/スチレン(9.0質量%) /ブチルアクリレート(20.0質量%)/2−ヒドロキシエチルメタクリレート(5.0質量%)/アクリル酸(2.0質量%)コポリマーのラテックスなどが挙げられる。さらに、表面保護層用のバインダーとして、特願平11−6872号明細書に記載のポリマーラテックスの組み合わせ、特願平11−143058号明細書の段落番号0021〜0025に記載の技術、特願平11−6872号明細書の段落番号0027〜0028に記載の技術、特開2000−16409号公報の段落番号0023〜0041に記載の技術を適用してもよい。表面保護層のポリマーラテックスの比率は全バインダーの10質量%〜90質量%が好ましく、特に20質量%〜80質量%が好ましい。
表面保護層(1層当たり)の全バインダー(水溶性ポリマーおよびラテックスポリマーを含む)塗布量(支持体1m2当たり)は、好ましくは0.3〜5.0g/m2であり、より好ましくは0.3〜2.0g/m2である。
【0133】
本発明において、画像形成層塗布液の調製温度は好ましくは30℃〜65℃であり、より好ましくは35℃〜60℃未満であり、さらに好ましくは35℃〜55℃である。また、ポリマーラテックス添加直後の画像形成層塗布液の温度が30℃〜65℃に維持されることが好ましい。また、ポリマーラテックス添加前に還元剤と有機銀塩が混合されていることが好ましい。
【0134】
本発明において、画像形成層は、支持体上に一またはそれ以上の層で構成される。一層で構成される場合は、有機銀塩、感光性ハロゲン化銀、還元剤およびバインダーよりなり、必要により色調剤、被覆助剤および他の補助剤などの所望による追加の材料を含む。二層以上で構成される場合は、第1画像形成層(通常は支持体に隣接した層)中に有機銀塩および感光性ハロゲン化銀を含み、第2画像形成層または両層中にいくつかの他の成分を含まなければならない。多色感光性熱現像写真材料の構成は、各色についてこれらの二層の組合せを含んでよく、また、米国特許第4,708,928号明細書に記載されているように単一層内に全ての成分を含んでいてもよい。多染料多色感光性熱現像写真材料の場合、各乳剤層は、一般に、米国特許第4,460,681号明細書に記載されているように、各感光性層の間に官能性もしくは非官能性のバリアー層を使用することにより、互いに区別されて保持される。
【0135】
本発明において、感光性層には色調改良、レーザー露光時の干渉縞発生防止、イラジエーション防止の観点から、各種染料や顔料(例えばC.I.Pigment Blue 60、C.I.Pigment Blue 64、C.I.Pigment Blue 15:6)を用いることができる。これらについては国際公開WO98/36322号公報、特開平10−268465号公報、同11−338098号公報等に詳細に記載されている。
【0136】
本発明の熱現像感光材料においては、アンチハレーション層を感光性層に対して光源から遠い側に設けることができる。
【0137】
熱現像感光材料は一般に、感光性層に加えて非感光性層を有する。非感光性層は、その配置から(1)感光性層の上(支持体よりも遠い側)に設けられる保護層、(2)複数の感光性層の間や感光性層と保護層の間に設けられる中間層、(3)感光性層と支持体との間に設けられる下塗り層、(4)感光性層の反対側に設けられるバック層に分類できる。フィルター層は、(1)または(2)の層として感光材料に設けられる。アンチハレーション層は、(3)または(4)の層として感光材料に設けられる。
【0138】
アンチハレーション層については特開平11−65021号公報段落番号0123〜0124、特開平11−223898号公報、同9−230531号公報、同10−36695号公報、同10−104779号公報、同11−231457号公報、同11−352625号公報、同11−352626号公報等に記載されている。
アンチハレーション層は、露光波長に吸収を有するアンチハレーション染料を含有する。露光波長が赤外域にある場合には赤外線吸収染料を用いればよく、その場合には可視域に吸収を有しない染料が好ましい。
可視域に吸収を有する染料を用いてハレーション防止を行う場合には、画像形成後には染料の色が実質的に残らないようにすることが好ましく、熱現像の熱により消色する手段を用いることが好ましい。特に非感光性層に熱消色染料と塩基プレカーサーとを添加してアンチハレーション層として機能させることが好ましい。これらの技術については特開平11−231457号公報等に記載されている。
【0139】
消色染料の添加量は、染料の用途により決定する。一般には、目的とする波長で測定したときの光学濃度(吸光度)が0.1を越える量で使用する。光学濃度は、0.2〜2であることが好ましい。このような光学濃度を得るための染料の使用量は、一般に0.001〜1g/m2程度である。
【0140】
なお、このように染料を消色すると、熱現像後の光学濃度を0.1以下に低下させることができる。二種類以上の消色染料を併用してもよい。同様に、二種類以上の塩基プレカーサーを併用してもよい。
このような消色染料と塩基プレカーサーを用いる熱消色においては、特開平11−352626号公報に記載のような塩基プレカーサーと混合すると融点を3℃(deg)以上降下させる物質(例えば、ジフェニルスルフォン、4−クロロフェニル(フェニル)スルフォン)を併用することが熱消色性等の点で好ましい。
【0141】
本発明においては、銀色調、画像の経時変化を改良する目的で300〜450nmに吸収極大を有する着色剤を添加することができる。このような着色剤は、特開昭62−210458号公報、同63−104046号公報、同63−103235号公報、同63−208846号公報、同63−306436号公報、同63−314535号公報、特開平01−61745号公報、特願平11−276751号明細書などに記載されている。
このような着色剤は、通常、0.1mg/m2〜1g/m2の範囲で添加され、添加する層としては感光性層の反対側に設けられるバック層が好ましい。
【0142】
本発明の熱現像感光材料は、支持体の一方の側に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤を含む感光性層を有し、他方の側にバック層を有する、いわゆる片面感光材料であることが好ましい。
【0143】
本発明において、搬送性改良のためにマット剤を添加することが好ましく、マット剤については、特開平11−65021号公報段落番号0126〜0127に記載されている。マット剤の使用量は、感光材料1m2当たりの塗布量で示した場合、好ましくは1〜400mg/m2であり、より好ましくは5〜300mg/m2である。
また、画像形成層面のマット度は星屑故障が生じなければいかようでもよいが、ベック平滑度が30秒〜2000秒であることが好ましく、特に40秒〜1500秒が好ましい。ベック平滑度は、日本工業規格(JIS)P8119「紙および板紙のベック試験器による平滑度試験方法」およびTAPPI標準法T479により容易に求めることができる。
【0144】
本発明においてバック層のマット度としては、好ましくはベック平滑度が10秒〜1200秒であり、より好ましくは20秒〜800秒であり、さらに好ましくは40秒〜500秒である。
【0145】
本発明において、マット剤は感光材料の最外表面層もしくは最外表面層として機能する層、あるいは外表面に近い層に含有されるのが好ましく、またいわゆる保護層として作用する層に含有されることが好ましい。
【0146】
本発明に適用することのできるバック層については、特開平11−65021号公報段落番号0128〜0130に記載されている。
【0147】
本発明の熱現像感光材料は、熱現像処理前の膜面pHが6.0以下であることが好ましく、さらに好ましくは5.5以下である。その下限には特に制限はないが、3程度である。膜面pHの調節はフタル酸誘導体などの有機酸や硫酸などの不揮発性の酸、アンモニアなどの揮発性の塩基を用いることが、膜面pHを低減させるという観点から好ましい。特にアンモニアは揮発しやすく、塗布する工程や熱現像される前に除去できることから低膜面pHを達成する上で好ましい。なお、膜面pHの測定方法は、特願平11−87297号明細書の段落番号0123に記載されている。
【0148】
本発明において、感光性層、保護層、バック層など各層には硬膜剤を用いてもよい。硬膜剤の例としてはT.H.James著“THE THEORY OF THE PHOTOGRAPHIC PROCESS FOURTH EDITION”(Macmillan PublishingCo., Inc.刊、1977年刊)77頁〜87頁に記載の各方法があり、クロムみょうばん、2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジンナトリウム塩、N,N−エチレンビス(ビニルスルフォンアセトアミド)、N,N−プロピレンビス(ビニルスルフォンアセトアミド)の他、同書78頁など記載の多価金属イオン、米国特許第4,281,060号明細書、特開平6−208193号公報などのポリイソシアネート類、米国特許第4,791,042号明細書などのエポキシ化合物類、特開昭62−89048号公報などのビニルスルホン系化合物類が好ましく用いられる。
【0149】
硬膜剤は溶液として添加され、この溶液の保護層塗布液中への添加時期は、塗布する180分前〜直前、好ましくは60分前〜10秒前であるが、混合方法および混合条件については本発明の効果が十分に現れる限りにおいては特に制限はない。具体的な混合方法としては、添加流量とコーターへの送液量から計算した平均滞留時間を所望の時間となるようにしたタンクでの混合する方法や、N.Harnby、M.F.Edwards、A.W.Nienow著、高橋幸司訳“液体混合技術”(日刊工業新聞社刊、1989年)の第8章等に記載されているスタチックミキサーなどを使用する方法がある。
【0150】
本発明に適用できる界面活性剤については、特開平11−65021号公報段落番号0132、溶剤については同公報段落番号0133、支持体については同公報段落番号0134、帯電防止または導電層については同公報段落番号0135、カラー画像を得る方法については同公報段落番号0136、滑り剤については特開平11−84573号公報段落番号0061〜0064や特願平11−106881号明細書段落番号0049〜0062に記載されている。
【0151】
透明支持体としては、二軸延伸時にフィルム中に残存する内部歪みを緩和させ、熱現像処理中に発生する熱収縮歪みをなくすために、130〜185℃の温度範囲で熱処理を施したポリエステル、特にポリエチレンテレフタレートが好ましく用いられる。医療用の熱現像感光材料の場合、透明支持体は青色染料(例えば、特開平8−240877号公報実施例記載の染料−1)で着色されていてもよいし、無着色でもよい。支持体には、特開平11−84574号公報に記載の水溶性ポリエステル、同10−186565号公報記載のスチレンブタジエン共重合体、特願平11−106881号明細書段落番号0063〜0080記載の塩化ビニリデン共重合体などの下塗り技術を適用することが好ましい。また、帯電防止層もしくは下塗りについては、特開昭56−143430号公報、同56−143431号公報、同58−62646号公報、同56−120519号公報、特開平11−84573号公報の段落番号0040〜0051、米国特許第5,575,957号明細書、特開平11−223898号公報の段落番号0078〜0084に記載の技術を適用することができる。
【0152】
本発明の熱現像感光材料は、モノシート型(受像材料のような他のシートを使用せずに、熱現像感光材料上に画像を形成できる型)であることが好ましい。
【0153】
本発明の熱現像感光材料には、さらに、酸化防止剤、安定化剤、可塑剤、紫外線吸収剤あるいは被覆助剤を添加してもよい。各種の添加剤は、感光性層あるいは非感光性層のいずれかに添加する。それらについては国際公開WO98/36322号公報、欧州特許公開EP803764A1号公報、特開平10−186567号公報、同10−18568号公報等を参考にすることができる。
【0154】
本発明の熱現像感光材料はいかなる方法で塗布・作製されてもよい。具体的には、エクストルージョンコーティング、スライドコーティング、カーテンコーティング、浸漬コーティング、ナイフコーティング、フローコーティング、または米国特許第2,681,294号明細書に記載の種類のホッパーを用いる押出コーティングなどの種々のコーティング操作が用いられ、Stephen F. Kistler、Petert M. Schweizer著“LIQUID FILM COATING”(CHAPMAN & HALL社刊、1997年)399頁〜536頁記載のエクストルージョンコーティング、またはスライドコーティングが好ましく用いられ、特に好ましくはスライドコーティングが用いられる。スライドコーティングに使用されるスライドコーターの形状の例は同書427頁のFigure 11b.1に記載されている。また、所望により同書399頁〜536頁記載の方法、米国特許第2,761,791号明細書および英国特許第837,095号明細書に記載の方法により、2層またはそれ以上の層を同時に被覆することができる。
【0155】
本発明における有機銀塩含有層塗布液は、いわゆるチキソトロピー流体であることが好ましい。チキソトロピー性とは剪断速度の増加に伴い、粘度が低下する性質を言う。粘度測定にはいかなる装置を使用してもよいが、レオメトリックスファーイースト株式会社製RFSフルードスペクトロメーターが好ましく用いられ、25℃で測定される。ここで、本発明における有機銀塩含有層塗布液は、剪断速度0.1S-1における粘度が400mPa・s〜100,000mPa・sであることが好ましく、さらに好ましくは500mPa・s〜20,000mPa・sである。また、剪断速度1000S-1においては1mPa・s〜200mPa・sであることが好ましく、さらに好ましくは5mPa・s〜80mPa・sである。
【0156】
チキソトロピー性を発現する系は各種知られており、高分子刊行会編「講座・レオロジー」、室井、森野共著「高分子ラテックス」(高分子刊行会発行)などに記載されている。流体がチキソトロピー性を発現させるには固体微粒子を多く含有することが必要である。また、チキソトロピー性を強くするには増粘線形高分子を含有させること、含有する固体微粒子の異方形でアスペクト比を大きくすること、アルカリ増粘、界面活性剤の使用などが有効である。
【0157】
本発明の熱現像感光材料に用いることのできる技術としては、欧州特許公開EP803764A1号公報、欧州特許公開EP883022A1号公報、国際公開WO98/36322号公報、特開昭56−62648号公報、同58−62644号公報、特開平9−281637号公報、同9−297367号公報、同9−304869号公報、同9−311405号公報、同9−329865号公報、同10−10669号公報、同10−62899号公報、同10−69023号公報、同10−186568号公報、同10−90823号公報、同10−171063号公報、同10−186565号公報、同10−186567号公報、同10−186569号公報〜同10−186572号公報、同10−197974号公報、同10−197982号公報、同10−197983号公報、同10−197985号公報〜同10−197987号公報、同10−207001号公報、同10−207004号公報、同10−221807号公報、同10−282601号公報、同10−288823号公報、同10−288824号公報、同10−307365号公報、同10−312038号公報、同10−339934号公報、同11−7100号公報、同11−15105号公報、同11−24200号公報、同11−24201号公報、同11−30832号公報、同11−84574号公報、同11−65021号公報、同11−109547号公報、同11−125880号公報、同11−129629号公報、同11−133536号公報〜同11−133539号公報、同11−133542号公報、同11−133543号公報、同11−223898号公報、同11−352627号公報に記載の技術も用いられる。
【0158】
本発明の熱現像感光材料はいかなる方法で現像されてもよいが、通常イメージワイズに露光した熱現像感光材料を昇温して現像される。好ましい現像温度は80〜250℃であり、さらに好ましくは100〜140℃である。現像時間は1〜180秒が好ましく、10〜90秒がさらに好ましく、10〜40秒が特に好ましい。
【0159】
熱現像の方式はプレートヒーター方式が好ましい。プレートヒーター方式による熱現像方式としては、特開平11−133572号公報に記載の方法が好ましく、潜像を形成した熱現像感光材料を熱現像部にて加熱手段に接触させることにより可視像を得る熱現像装置であって、前記加熱手段がプレートヒータからなり、かつ前記プレートヒータの一方の面に沿って複数個の押えローラが対向配設され、前記押えローラと前記プレートヒータとの間に前記熱現像感光材料を通過させて熱現像を行うことを特徴とする熱現像装置である。プレートヒータを2〜6段に分けて、先端部については1〜10℃程度温度を下げることが好ましい。このような方法は、特開昭54−30032号公報にも記載されており、熱現像感光材料に含有している水分や有機溶媒を系外に除外させることができ、また、急激に熱現像感光材料が加熱されることによる熱現像感光材料の支持体形状の変化を抑えることもできる。
【0160】
本発明の感光材料はいかなる方法で露光されてもよいが、露光光源としてレーザー光が好ましい。本発明に用いられるレーザー光としては、ガスレーザー(Ar+、He−Ne)、YAGレーザー、色素レーザー、半導体レーザーなどが好ましい。また、半導体レーザーと第2高調波発生素子などを用いることもできる。好ましくは赤〜赤外発光のガス若しくは半導体レーザーである。
【0161】
露光部および熱現像部を備えた医療用のレーザーイメージャーとしては、富士メディカルドライレーザーイメージャーFM−DP Lを挙げることができる。FM−DP Lに関しては、Fuji Medical Review No.8,page 39〜55に記載されており、それらの技術は本発明の熱現像感光材料のレーザーイメージャーとして適用することは言うまでもない。また、DICOM規格に適応したネットワークシステムとして富士メディカルシステムが提案した「AD network」の中でのレーザーイメージャー用の熱現像感光材料としても適用することができる。
【0162】
本発明の熱現像感光材料は、銀画像による黒白画像を形成し、医療診断用の熱現像感光材料、工業写真用熱現像感光材料、印刷用熱現像感光材料、COM用の熱現像感光材料として使用されることが好ましい。
【0163】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、割合、操作等は、本発明の精神から逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例に制限されるものではない。
【0164】
<実施例1>
《下塗層を有するポリエチレンテレフタレート(PET)支持体の作製》
(PET支持体の作製)
テレフタル酸とエチレングリコ−ルを用い、常法に従い、固有粘度0.66(フェノ−ル/テトラクロルエタン=6/4(重量比)中25℃で測定)のPETを得た。これをペレット化した後、130℃で4時間乾燥し、300℃で溶融後T型ダイから押し出して急冷し、熱固定後の膜厚が175μmになるような厚みの未延伸フィルムを作製した。
【0165】
これを、周速の異なるロ−ルを用いて110℃で3.3倍に縦延伸し、ついでテンタ−を用いて130℃で4.5倍に横延伸した。この後、240℃で20秒間熱固定後、同じ温度で横方向に4%緩和した。この後、テンタ−のチャック部をスリットした後、両端にナ−ル加工を行い、4kg/cm2で巻き取り、厚み175μmのロ−ル状のPET支持体を得た。
【0166】
(表面コロナ処理)
ピラー社製ソリッドステートコロナ処理機6KVAモデルを用い、支持体の両面を室温下において20m/分で処理した。この時の電流、電圧の読み取り値から、支持体には0.375kV・A・分/m2の処理がなされていることがわかった。この時の処理周波数は9.6kHz、電極と誘電体ロ−ルのギャップクリアランスは1.6mmであった。
【0167】
【0168】
【0169】
【0170】
(2)下塗層を有するPET支持体の作製
上記で得たコロナ処理を施したPET支持体の片面(感光性層面)に、上記下塗層塗布液処方1を、ワイヤーバーでウエット塗布量が6.6ml/m2(片面当たり)になるように塗布して180℃で5分間乾燥し、ついでこの裏面(バック面)に、上記下塗層塗布液処方2をワイヤーバーでウエット塗布量が5.7ml/m2になるように塗布して180℃で5分間乾燥し、この上(バック面)に、上記下塗層塗布液処方3をワイヤーバーでウエット塗布量が7.7ml/m2になるように塗布して180℃で6分間乾燥し、下塗り支持体を作製した。
【0171】
《バック面塗布液の調製》
《ハレーション防止層塗布液の調製》
(1)塩基プレカーサーの固体微粒子分散液(a)の調製
後記塩基プレカーサー化合物11を64g、ジフェニルスルフォンを28gおよび花王(株)製界面活性剤デモールN10gを蒸留水220mlと混合し、混合液をサンドミル(1/4Gallonサンドグラインダーミル、アイメックス(株)製)を用いてビーズ分散し、平均粒子径0.2μmの塩基プレカーサー化合物の固体微粒子分散液(a)を得た。
【0172】
(2)染料固体微粒子分散液の調製
後記シアニン染料化合物13を9.6gおよびP−ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム5.8gを蒸留水305mlと混合し、混合液をサンドミル(1/4Gallonサンドグラインダーミル、アイメックス(株)製)を用いてビーズ分散して平均粒子径0.2μmの染料固体微粒子分散液を得た。
【0173】
(3)ハレーション防止層塗布液の調製
ゼラチン17g、ポリアクリルアミド9.6g、上記(1)で得た塩基プレカーサーの固体微粒子分散液(a)70g、上記(2)で得た染料固体微粒子分散液56g、ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒子サイズ6.5μm)1.5g、ベンゾイソチアゾリノン0.03g、ポリエチレンスルフォン酸ナトリウム2.2g、後記青色染料化合物14を0.2g、後記黄色染料化合物15を3.9g、水を844ml混合し、ハレーション防止層塗布液を調製した。
【0174】
《バック面保護層塗布液の調製》
容器を40℃に保温し、ゼラチン50g、ポリスチレンスルフォン酸ナトリウム0.2g、N,N−エチレンビス(ビニルスルフォンアセトアミド)2.4g、t−オクチルフェノキシエトキシエタンスルフォン酸ナトリウム1g、ベンゾイソチアゾリノン30mg、N−パーフルオロオクチルスルフォニル−N−プロピルアラニンカリウム塩37mg、ポリエチレングリコールモノ(N−パーフルオロオクチルスルホニル−N−プロピル−2−アミノエチル)エーテル[エチレンオキサイド平均重合度15]0.15g、C8F17SO3K32mg、C8F17SO2N(C3H7)(CH2CH2O)4(CH2)4−SO3Na64mg、アクリル酸/エチルアクリレート共重合体(共重合重量比5/95)8.8g、エアロゾールOT(アメリカンサイアナミド社製)0.6g、流動パラフィン乳化物を流動パラフィンとして1.8g、水を950ml混合して、バック面保護層塗布液を調製した。
【0175】
《ハロゲン化銀混合乳剤Aの調製》
(1)ハロゲン化銀乳剤1の調製
蒸留水1421mlに1質量%臭化カリウム溶液3.1mlを加え、さらに0.5mol/L濃度の硫酸を3.5mlおよびフタル化ゼラチン31.7gを添加した液をステンレス製反応壺中で攪拌しながら、34℃に液温を保ち、硝酸銀22.22gに蒸留水を加え95.4mlに希釈した溶液Aと臭化カリウム15.9gを蒸留水にて容量97.4mlに希釈した溶液Bとを一定流量で45秒間かけて全量添加した。その後、3.5質量%の過酸化水素水溶液を10ml添加し、さらにベンツイミダゾールの10質量%水溶液を10.8ml添加した。さらに、硝酸銀51.86gに蒸留水を加えて317.5mlに希釈した溶液Cと臭化カリウム45.8gを蒸留水にて容量400mlに希釈した溶液Dを、溶液Cは一定流量で20分間かけて全量添加し、溶液DはpAgを8.1に維持しながらコントロールドダブルジェット法で添加した。銀1モル当たり1×10-4モルになるよう六塩化イリジウム(III)酸カリウム塩を溶液Cおよび溶液Dを添加しはじめてから10分後に全量添加した。また、溶液Cの添加終了の5秒後に六シアン化鉄(II)カリウム水溶液を銀1モル当たり3×10-4モル全量添加した。0.5mol/L濃度の硫酸を用いてpHを3.8に調整し、攪拌を止め、沈降/脱塩/水洗工程をおこなった。1mol/L濃度の水酸化ナトリウムを用いてpH5.9に調整し、pAg8.0のハロゲン化銀分散物を調製した。
【0176】
上記ハロゲン化銀分散物を攪拌しながら38℃に維持して、0.34質量%の1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンのメタノール溶液を5ml加え、40分後に後記分光増感色素Aのメタノール溶液を銀1モル当たり1×10-3モル加え、1分後に47℃に昇温した。昇温の20分後にベンゼンチオスルフォン酸ナトリウムをメタノール溶液で銀1モルに対して7.6×10-5モル加え、さらに5分後に後記テルル増感剤Bをメタノール溶液で銀1モル当たり1.9×10-4モル加えて91分間熟成した。N,N'−ジヒドロキシ−N"−ジエチルメラミンの0.8質量%メタノール溶液1.3mlを加え、さらに4分後に、5−メチル−2−メルカプトベンヅイミダゾールをメタノール溶液で銀1モル当たり3.7×10-3モルおよび1−フェニル−2−ヘプチル−5−メルカプト−1,3,4−トリアゾールをメタノール溶液で銀1モルに対して4.9×10-3モル添加して、ハロゲン化銀乳剤1を調製した。
【0177】
調製されたハロゲン化銀乳剤1中の粒子は、平均球相当径0.046μm、球相当径の変動係数20%の純臭化銀粒子であった。粒子サイズ等は、電子顕微鏡を用い1000個の粒子の平均から求めた。この粒子の{100}面比率は、クベルカムンク法を用いて80%と求められた。
【0178】
(2)ハロゲン化銀乳剤2の調製
ハロゲン化銀乳剤1の調製において、粒子形成時の液温34℃を49℃に変更し、溶液Cの添加時間を30分にして、六シアノ鉄(II)カリウムを除去した以外は同様にして、ハロゲン化銀分散物を調製した。さらに分光増感色素Aの添加量を銀1モル当たり7.5×10-4モルとし、テルル増感剤Bの添加量を銀1モル当たり1.1×10-4モルとし、1−フェニル−2−ヘプチル−5−メルカプト−1,3,4−トリアゾールを銀1モルに対して3.3×10-3モルとした以外はハロゲン化銀乳剤1の調製と同様にして、ハロゲン化銀乳剤2を調製した。ハロゲン化銀乳剤2の乳剤粒子は、平均球相当径0.080μm、球相当径の変動係数20%の純臭化銀立方体粒子であった。
【0179】
(3)ハロゲン化銀乳剤3の調製
ハロゲン化銀乳剤1の調製において、粒子形成時の液温34℃を27℃に変更する以外は同様にして、ハロゲン化銀分散物を調製した。さらに分光増感色素Aを固体分散物(ゼラチン水溶液)として用い、添加量を銀1モル当たり6×10-3モルとし、テルル増感剤Bの添加量を銀1モル当たり5.2×10-4モルとした以外はハロゲン化銀乳剤1の調製と同様にして、ハロゲン化銀乳剤3を調製した。ハロゲン化銀乳剤3の乳剤粒子は、平均球相当径0.038μm、球相当径の変動係数20%の純臭化銀立方体粒子であった。
【0180】
(4)ハロゲン化銀混合乳剤Aの調製
上記ハロゲン化銀乳剤1を70質量%、ハロゲン化銀乳剤2を15質量%、ハロゲン化銀乳剤3を15質量%の割合で混合し、ベンゾチアゾリウムヨーダイドの1質量%水溶液を、銀1モル当たり7×10-3モル添加した。
【0181】
《脂肪酸銀(ベヘン酸銀)分散物の調製》
ベヘン酸(ヘンケル社製、製品名Edenor C22−85R)87.6kg、蒸留水423リットル、5N−NaOH水溶液49.2リットル、tert−ブタノール120リットルを混合し、75℃にて1時間攪拌し反応させ、ベヘン酸ナトリウム溶液を得た。別に、硝酸銀40.4kgの水溶液206.2リットル(pH4.0)を用意し、10℃にて保温した。635リットルの蒸留水と30リットルのtert−ブタノールを入れた反応容器を30℃に保温し、撹拌しながら先のベヘン酸ナトリウム溶液の全量と硝酸銀水溶液の全量を流量一定でそれぞれ62分10秒と60分かけて添加した。このとき、硝酸銀水溶液添加開始後7分20秒間は硝酸銀水溶液のみが添加されるようにし、そのあとベヘン酸ナトリウム溶液を添加開始し、硝酸銀水溶液の添加終了後9分30秒間はベヘン酸ナトリウム溶液のみが添加されるようにした。このとき、反応容器内の温度は30℃とし、液温度が一定になるように外温コントロールした。また、ベヘン酸ナトリウム溶液の添加系の配管は、スチームトレースにより保温し、添加ノズル先端の出口の液温度が75℃になるようにスチーム開度を調製した。また、硝酸銀水溶液の添加系の配管は、2重管の外側に冷水を循環させることにより保温した。ベヘン酸ナトリウム溶液の添加位置と硝酸銀水溶液の添加位置は撹拌軸を中心として対称的な配置とし、また反応液に接触しないような高さに調製した。
【0182】
ベヘン酸ナトリウム溶液を添加終了後、そのままの温度で20分間撹拌放置し、25℃に降温した。その後、吸引濾過で固形分を濾別し、固形分を濾過水の伝導度が30μS/cmになるまで水洗した。こうして脂肪酸銀塩を得た。得られた固形分は、乾燥させないでウエットケーキとして保管した。
【0183】
得られたベヘン酸銀粒子の形態を電子顕微鏡撮影により評価したところ、平均値でa=0.14μm、b=0.4μm、c=0.6μm、平均アスペクト比5.2、平均球相当径0.52μm、球相当径の変動係数15%のりん片状の結晶であった。(a,b,cは本文の規定)
【0184】
乾燥固形分100g相当のウエットケーキに対し、ポリビニルアルコール(商品名:PVA−217)7.4gおよび水を添加し、全体量を385gとしてからホモミキサーにて予備分散した。
【0185】
次に予備分散済みの原液を分散機(商品名:マイクロフルイダイザーM−110S−EH、マイクロフルイデックス・インターナショナル・コーポレーション製、G10Zインタラクションチャンバー使用)の圧力を1750kg/cm2に調節して、三回処理し、ベヘン酸銀分散物を得た。冷却操作は蛇管式熱交換器をインタラクションチャンバーの前後にそれぞれ装着し、冷媒の温度を調節することで18℃の分散温度に設定した。
【0186】
《還元剤分散物の調製》
1,1−ビス(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,5,5−トリメチルヘキサン10kgと変性ポリビニルアルコール(クラレ(株)製、ポバールMP203)の20質量%水溶液10kgに、水16kgを添加して、よく混合してスラリーとした。このスラリーをダイアフラムポンプで送液し、平均直径0.5mmのジルコニアビーズを充填した横型サンドミル(UVM−2:アイメックス(株)製)にて3時間30分分散したのち、ベンゾイソチアゾリノンナトリウム塩0.2gと水を加えて還元剤の濃度が25質量%になるように調製し、還元剤分散物を得た。こうして得た還元剤分散物に含まれる還元剤粒子はメジアン径0.42μm、最大粒子径2.0μm以下であった。得られた還元剤分散物は孔径10.0μmのポリプロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納した。
【0187】
《メルカプト化合物分散物の調製》
1−フェニル−2−ヘプチル−5−メルカプト−1,3,4−トリアゾールを5kgと変性ポリビニルアルコール(クラレ(株)製ポバールMP203)の20質量%水溶液5kgに、水8.3kgを添加して、よく混合してスラリーとした。このスラリーをダイアフラムポンプで送液し、平均直径0.5mmのジルコニアビーズを充填した横型サンドミル(UVM−2:アイメックス(株)製)にて6時間分散したのち、水を加えてメルカプト化合物の濃度が10質量%になるように調製し、メルカプト化合物の分散物を得た。得られたメルカプト化合物分散物に含まれるメルカプト化合物粒子はメジアン径0.40μm、最大粒子径2.0μm以下であった。得られたメルカプト化合物分散物は孔径10.0μmのポリプロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納した。また、使用直前に再度孔径10μmのポリプロピレン製フィルターにてろ過した。
【0188】
《有機ポリハロゲン化合物分散物−1の調製》
トリブロモメチルナフチルスルホン5kgと変性ポリビニルアルコール(クラレ(株)製ポバールMP203)の20質量%水溶液2.5kgと、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウムの20質量%水溶液213gと、水10kgを添加して、よく混合してスラリーとした。このスラリーをダイアフラムポンプで送液し、平均直径0.5mmのジルコニアビーズを充填した横型サンドミル(UVM−2:アイメックス(株)製)にて5時間分散したのち、ベンゾイソチアゾリノンナトリウム塩0.2gと水を加えて有機ポリハロゲン化合物の濃度が20質量%になるように調製し、有機ポリハロゲン化合物分散物−1を調製した。得られた分散物に含まれる有機ポリハロゲン化合物粒子は、メジアン径0.36μm、最大粒子径2.0μm以下であった。得られた有機ポリハロゲン化合物分散物−1は、孔径3.0μmのポリプロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納した。
【0189】
《有機ポリハロゲン化合物分散物−2の調製》
有機ポリハロゲン化合物分散物−1と同様に、ただし、トリブロモメチルナフチルスルホン5kgの代わりにトリブロモメチル(4−(2,4,6−トリメチルフェニルスルホニル)フェニル)スルホン5kgを用い、分散し、この有機ポリハロゲン化合物が25質量%となるように希釈し、ろ過を行った。得られた分散物分散物に含まれる有機ポリハロゲン化合物粒子は、メジアン径0.38μm、最大粒子径2.0μm以下であった。得られた有機ポリハロゲン化合物分散物−2は孔径3.0μmのポリプロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納した。
【0190】
《有機ポリハロゲン化合物分散物−3の調製》
有機ポリハロゲン化合物分散物−1と同様に、ただし、トリブロモメチルナフチルスルホン5kgの代わりにトリブロモメチルフェニルスルホン5kgを用い、20質量%MP203水溶液を5kgとし、分散し、この有機ポリハロゲン化合物が26質量%となるように希釈し、ろ過を行った。得られた分散物に含まれる有機ポリハロゲン化合物粒子は、メジアン径0.41μm、最大粒子径2.0μm以下であった。得られた有機ポリハロゲン化合物分散物−3は孔径3.0μmのポリプロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納した。また、収納後、使用までは10℃以下で保管した。
【0191】
《フタラジン化合物溶液の調製》
8Kgのクラレ(株)製変性ポリビニルアルコールMP203を水174.57Kgに溶解し、次いでトリイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウムの20質量%水溶液3.15kgと6−イソプロピルフタラジンの70質量%水溶液14.28kgを添加し、6−イソプロピルフタラジンの5質量%液を調製した。
【0192】
《顔料分散物の調製》
C.I.Pigment Blue 60を64gと花王(株)製デモールNを6.4gに水250gを添加しよく混合してスラリーとした。平均直径0.5mmのジルコニアビーズ800gを用意してスラリーと一緒にベッセルに入れ、分散機(1/4Gサンドグラインダーミル:アイメックス(株)製)にて25時間分散し、顔料分散物を得た。得られた顔料分散物に含まれる顔料粒子は平均粒径0.21μmであった。
【0193】
《SBRラテックス40質量%の調製》
下記のSBRラテックスを蒸留水で10倍に希釈したものを、限外濾過(UF)−精製用モジュールFS03−FC−FUY03A1(ダイセン・メンブレン・システム(株))を用いて、イオン伝導度が1.5mS/cmになるまで希釈精製し、三洋化成(株)製サンデット−BLを0.22質量%になるよう添加した。さらにNaOHとNH4OHを用いてNa+イオン:NH4 +イオン=1:2.3(モル比)になるように添加し、pH8.4に調整した。この時のラテックス濃度は40質量%であった。
(SBRラテックス:−St(68)−Bu(29)−AA(3)−のラテックス)
【0194】
平均粒径0.1μm、濃度45質量%、25℃相対湿度60%における平衡含水率0.6質量%、イオン伝導度4.2mS/cm(イオン伝導度の測定は東亜電波工業(株)製伝導度計CM−30S使用し、ラテックス原液(40質量%)を25℃にて測定)、pH8.2
【0195】
《感光性層塗布液の調製》
それぞれ上記で得た、顔料分散物を1.1g、脂肪酸銀(ベヘン酸銀)分散物103g、ポリビニルアルコールPVA−205(クラレ(株)製)の20質量%水溶液5g、還元剤分散物25g、有機ポリハロゲン化合物分散物−1、−2、−3を5:1:3(重量比)で総量16.3g、メルカプト化合物分散物6.2g、SBRラテックス(Tg:17℃)40質量%106g、フタラジン化合物溶液18mlを混合し、塗布直前にハロゲン化銀混合乳剤Aを10g加えてよく混合し、感光性層塗布液を調製した。得られた感光性層塗布液は、そのままコーティングダイへ70ml/m2となるように送液した。
【0196】
感光性層塗布液の粘度は東京計器のB型粘度計で測定して、40℃(No.1ローター、60rpm)で85[mPa・s]であった。また、レオメトリックスファーイースト株式会社製RFSフルードスペクトロメーターを使用した25℃での粘度は、剪断速度が0.1、1、10、100、1000[1/秒]においてそれぞれ1500、220、70、40、20[mPa・s]であった。
【0197】
《画像形成層面中間層塗布液の調製》
ポリビニルアルコールPVA−205(クラレ(株)製)の10質量%水溶液772g、上記で得た顔料分散物5.3g、メチルメタクリレート/スチレン/ブチルアクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート/アクリル酸共重合体(共重合重量比64/9/20/5/2)ラテックス27.5質量%液226gにエアロゾールOT(アメリカンサイアナミド社製)の5質量%水溶液を2ml、フタル酸二アンモニウム塩の20質量%水溶液を10.5ml、および総量880gになるように水を加え、pHが7.5になるようにNaOHで調整して、画像形成層面中間層塗布液を調製した。得られた中間層塗布液は、10ml/m2になるようにコーティングダイへ送液した。
中間層塗布液の粘度はB型粘度計40℃(No.1ローター、60rpm)で21[mPa・s]であった。
【0198】
《画像形成層面保護層第1層塗布液の調製》
イナートゼラチン64gを水に溶解し、メチルメタクリレート/スチレン/ブチルアクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート/アクリル酸共重合体(共重合重量比64/9/20/5/2)ラテックス27.5質量%液80g、フタル酸の10質量%メタノール溶液を23ml、4−メチルフタル酸の10質量%水溶液23ml、0.5mol/リットル濃度の硫酸を28ml、エアロゾールOT(アメリカンサイアナミド社製)の5質量%水溶液を5ml、フェノキシエタノール0.5g、ベンゾイソチアゾリノン0.1gを加え、総量750gになるように水を加えて画像形成層面保護層第1層塗布液を調製した。塗布直前に4質量%のクロムみょうばん26mlをスタチックミキサーで混合し、18.6ml/m2になるようにコーティングダイへ送液した。
保護層第1層塗布液の粘度はB型粘度計40℃(No.1ローター、60rpm)で17[mPa・s]であった。
【0199】
《画像形成層面保護層第2層塗布液の調製》
イナートゼラチン80gを水に溶解し、メチルメタクリレート/スチレン/ブチルアクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート/アクリル酸共重合体(共重合重量比64/9/20/5/2)ラテックス27.5質量%液102g、N−パーフルオロオクチルスルフォニル−N−プロピルアラニンカリウム塩の5質量%溶液を3.2ml、ポリエチレングリコールモノ(N−パーフルオロオクチルスルホニル−N−プロピル−2−アミノエチル)エーテル[エチレンオキシド平均重合度=15]の2質量%水溶液を32ml、エアロゾールOT(アメリカンサイアナミド社製)の5質量%溶液を23ml、ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒径0.7μm)4g、ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒径6.4μm)21g、4−メチルフタル酸1.6g、フタル酸4.8g、0.5mol/L濃度の硫酸44ml、ベンゾイソチアゾリノン10mgに総量650gとなるよう水を添加して、4質量%のクロムみょうばんと0.67質量%のフタル酸を含有する水溶液445mlを塗布直前にスタチックミキサーで混合したものを画像形成層面保護層第2層塗布液とし、8.3ml/m2になるようにコーティングダイへ送液した。
塗布液の粘度はB型粘度計40℃(No.1ローター,60rpm)で9[mPa・s]であった。
【0200】
《熱現像感光材料(試料001)の作製》
上記下塗り支持体のバック面側に、ハレーション防止層塗布液を固体微粒子染料の固形分塗布量が0.04g/m2となるように、その上にバック面保護層塗布液をゼラチン塗布量が1.7g/m2となるように同時重層塗布し、乾燥し、バック層を作製した。
【0201】
バック面と反対の面に、乳剤層(ハロゲン化銀の塗布銀量0.14g/m2)、中間層、保護層第1層、保護層第2層の順番でスライドビード塗布方式にて同時重層塗布し、熱現像感光材料の試料001を作製した。塗布乾燥条件は以下のとおりである。
【0202】
塗布はスピード160m/minで行い、コーティングダイ先端と支持体との間隙を0.10〜0.30mmとし、減圧室の圧力を大気圧に対して196〜882Pa低く設定した。支持体は塗布前にイオン風にて除電した。
引き続くチリングゾーンにて、乾球温度10〜20℃の風にて塗布液を冷却した後、無接触型搬送して、つるまき式無接触型乾燥装置にて、乾球温度23〜45℃、湿球温度15〜21℃の乾燥風で乾燥させた。
乾燥後、25℃で相対湿度40〜60%で調湿した後、膜面を70〜90℃になるように加熱した。加熱後、膜面を25℃まで冷却した。
【0203】
作製された熱現像感光材料のマット度はベック平滑度で感光性層面側が550秒、バック面が130秒であった。また、感光層面側の膜面のpHを測定したところ6.0であった。
【0204】
【化25】
【0205】
【化26】
【0206】
《写真性能の評価》
上記で作製した熱現像感光材料を、富士メディカルドライレーザーイメージャーFM−DP L(最大60mW(IIIB)出力の660nm半導体レーザー搭載)で露光・熱現像(約120℃)し、得られた画像の評価を濃度計により行った。
【0207】
上記の熱現像感光材料・試料001に対して使用する還元剤、現像促進剤、水素結合性化合物の種類と量を表1に示したように変更した他は同様にして試料002〜020を作製した。それぞれの化合物の使用量は試料001の還元剤の使用量に対する相対モル%で示した。
これらのサンプルにレーザー露光を行い、上記の方法で熱現像を行った後濃度測定を行った。いずれのサンプルも最大濃度は3.7〜4.0の範囲にあった。各試料の濃度1.0を与える相対感度(ΔS)を測定し、表1に記載した。さらに、各試料を60℃―50%条件下で3日間保管し、この間に増加したカブリ濃度(ΔDmin)を測定した。これらの値も表1中に記載した。
【0208】
【表1】
【0209】
表1より、一般式(I)で表される還元剤に対して、一般式(A)で表される現像促進剤を併用した場合に、大きな感度上昇が得られるが、同時に画像保存性が著しく悪化してしまうことがわかる。しかし、さらに一般式(II)で表される水素結合性化合物を併用することで画像保存性を悪化させることなく高い感度の熱現像感光材料を得ることができることがわかる。
【0210】
<実施例2>
《還元剤錯体分散物の調製》
2,2−メチレンビス−(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)とトリフェニルホスフィンオキシドの1:1錯体10kgと変性ポリビニルアルコール(クラレ(株)製、ポバールMP203)の20質量%水溶液10kgに、水16kgを添加して、よく混合してスラリーとした。このスラリーをダイアフラムポンプで送液し、平均直径0.5mmのジルコニアビーズを充填した横型サンドミル(UVM−2:アイメックス(株)製)にて3時間30分分散したのち、ベンゾイソチアゾリノンナトリウム塩0.2gと水を加えて還元剤の濃度が25質量%になるように調製し、還元剤錯体分散物を得た。得られた還元剤錯体分散物に含まれる還元剤錯体粒子は、メジアン径0.46μm、最大粒子径2.0μm以下であった。得られた還元剤錯体分散物は孔径10.0μmのポリプロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納した。
【0211】
《有機ポリハロゲン化合物分散物−4の調製》
実施例1の有機ポリハロゲン化合物分散物−1の調製と同様に、ただし、トリブロモメチルナフチルスルホン5kgの代わりにトリブロモメチル−3−ペンタノイルアミノフェニルスルホン5kgを用い、分散し、この有機ポリハロゲン化合物が25質量%となるように希釈し、ろ過を行った。得られた分散物に含まれる有機ポリハロゲン化合物粒子は、メジアン径0.41μm、最大粒子径2.0μm以下であった。得られた有機ポリハロゲン化合物分散物−4は孔径3.0μmのポリプロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納した。
【0212】
《感光性層塗布液の調製》
実施例1の感光性層塗布液の調製において、還元剤の代わりに上記で得た還元剤錯体分散物26gを用い、有機ポリハロゲン化合物として実施例1で得た有機ポリハロゲン化合物分散物−3および上記で得た有機ポリハロゲン化合物分散物−4を1:3(重量比)で総量8.2gを用い、SBRラテックスとして限外濾過(UF)精製しpH調整したSBRラテックス(−St(71)−Bu(26)−AA(3)−のラテックス:Tg:24℃)40質量%を106g用いた以外は同様にして、感光性層塗布液を調製した。得られた感光性層塗布液は、そのままコーティングダイへ70ml/m2となるように送液した。
【0213】
《熱現像感光材料(試料101)の作製》
実施例1の熱現像感光材料(試料001)の作製において、感光性層塗布液として上記で得られたものを用い、ハレーション防止層の黄色染料化合物15を除去した以外は同様にして、熱現像感光材料(試料101)を作製した。
【0214】
上記の熱現像感光材料・試料101に対して使用する還元剤錯体、現像促進剤の種類と量を表2に示したように変更した他は同様にして試料102〜116を作製した。それぞれの化合物の使用量は試料101の還元剤錯体の使用量に対する相対モル%で示した。
これらの試料についても実施例1と同様な評価を行った。その結果を併せて表2に示した。
【0215】
【表2】
【0216】
表2から、還元剤を水素結合性化合物との錯体の形で使用しても一般式(A)の現像促進剤と併用することで、画像保存性を悪化させることなく感度を高くすることができることがわかる。
【0217】
【発明の効果】
本発明の熱現像感光材料は、熱現像活性が高くかつ画像保存性にも優れ、高感度で迅速現像が可能である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a photothermographic material. More specifically, the present invention relates to a photothermographic material having high thermal development activity and excellent image storage stability and capable of rapid development with high sensitivity.
[0002]
[Prior art]
In recent years, in the medical diagnostic film field and the photoengraving film field, a reduction in the amount of processing waste liquid has been strongly desired from the viewpoint of space saving. Photothermographic film as a medical diagnostic film and a photoengraving film that can be efficiently exposed by a laser image setter or a laser imager and can form a clear black image having high resolution and sharpness. There is a need for materials technology. According to such a photothermographic material, it is possible to supply a customer with a photothermographic processing system that does not require solution processing chemicals and that is simpler and does not impair the environment.
[0003]
There are similar requirements in the field of general image forming materials, but medical diagnostic images in particular require fine depiction, so they require high image quality with excellent sharpness and graininess, and are easy to diagnose. From this viewpoint, a cool black image is preferred. At present, various hard copy systems using pigments and dyes such as inkjet printers and electrophotography are distributed as general image forming systems. However, there is no satisfactory output system for medical images.
[0004]
On the other hand, methods for forming an image by thermal development using an organic silver salt are disclosed in, for example, US Pat. Nos. 3,152,904, 3,457,075, and D.C. “Thermally Processed Silver Systems” by Klosterboer (Imaging Processes and Materials Neblette 8th Edition, J. Sturge, V. (Walworth, A. Shepp, Chapter 9, 279, 1989). Such a photothermographic material generally contains a reducible silver salt (for example, an organic silver salt), a catalytically active photocatalyst (for example, silver halide), a reducing agent, and, if necessary, a toning agent that controls the color tone of silver. And a photosensitive layer dispersed in a binder matrix. The photothermographic material generates silver through an oxidation-reduction reaction between a reducible silver salt (functioning as an oxidizing agent) and a reducing agent when heated to a high temperature (for example, 80 ° C. or higher) after image exposure. This redox reaction is promoted by the catalytic action of the latent image of silver halide formed by exposure. The silver produced by the reaction of the reducible silver salt in the exposed area turns black and forms an image because it contrasts with the unexposed area. These techniques are disclosed in many documents including US Pat. No. 2,910,377 and Japanese Patent Publication No. 43-4924.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Photothermographic materials have recently been emphasized in that they do not require a processing agent and do not discharge a large amount of waste material, and are spreading in the market as excellent systems with little environmental impact. Along with this, demand has increased, and further development throughput has been desired. For this purpose, it is necessary to increase the development speed, and a highly active reducing agent and development accelerator have been desired. However, in the photothermographic material, elements necessary for image formation are left in the photosensitive material even after heat development. Therefore, if the development activity is increased, the image storability deteriorates, and both the heat development activity and the image storability can be achieved. It was the biggest challenge.
Accordingly, the problem to be solved by the present invention is to provide a photothermographic material which has high photothermographic activity and is excellent in image storability and can be developed with high sensitivity and speed.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above-mentioned problems, the present inventor has a photosensitive silver halide, a non-photosensitive organic silver salt, a reducing agent for silver ions and a binder on one surface of the support. In the photothermographic material, on the same surface as the photosensitive silver halide,It is represented by the following general formula (A)Development accelerators andRepresented by the following general formula (II)The photothermographic material of the invention having a hydrogen bonding compound, wherein the reducing agent is a compound represented by the following general formula (I), has a high photothermographic activity and image storability. We have found that it is excellent, has high sensitivity, and can be developed quickly.
[Formula 4]
[In the general formula (I), R11And R11 'Each independently represents an alkyl group. R12And R12 'Each independently represents a hydrogen atom or a group capable of substituting for a benzene ring. X11And X11 'Each independently represents a hydrogen atom or a group capable of substituting for a benzene ring. R11And X11, R11 'And X11 ', R12And X11, And R12 'And X11 'May combine with each other to form a ring. L is a -S- group or -CHR.13-Represents the group R13Represents a hydrogen atom or an alkyl group. ]
[0007]
In the compound represented by the general formula (I), R11And R11 'Are each independently a secondary or tertiary alkyl group, R12And R12 'Each independently represents an alkyl group, and L represents an —S— group or —CHR.13The group R13Is a hydrogen atom or an alkyl group, and X11And X11 'R is a hydrogen atom; R11And R11 'Are each independently a tertiary alkyl group, R12And R12 'Each independently represents an alkyl group, and L represents an —S— group or —CHR.13The group R13Wherein R is an alkyl group; R11And R11 'Are each independently a tertiary alkyl group, R12And R12 'Each independently represents an alkyl group having 2 or more carbon atoms, and L represents an -S- group or -CHR.13The group R13It is preferable to use a compound in which is a hydrogen atom.
[0008]
The development accelerator used in the photothermographic material of the present invention is a compound represented by the following general formula (A), and the hydrogen bonding compound is a compound represented by the following general formula (II).The
[Chemical formula 5]
[In the general formula (A), R1, R2, RThree, X1And X2Each independently represents a hydrogen atom, a halogen atom, or a substituent bonded to the benzene ring by a carbon atom, oxygen atom, nitrogen atom, sulfur atom or phosphorus atom. However, X1And X2At least one of -NRFourRFiveIt is group represented by these. RFourAnd RFiveEach independently represents a hydrogen atom, an alkyl group, an alkenyl group, an alkynyl group, or —C (═O) —R.6, -C (= O) -C (= O) -R6, -SO2-R6, -SO-R6Or -P (= O) (-R6-R7It is group represented by these. R6And R7Each independently represents a hydrogen atom, an alkyl group, an alkenyl group, an alkynyl group, an aryl group, a heterocyclic group, an amino group, a hydroxy group, an alkoxy group, or an aryloxy group. RFourAnd RFiveMay be bonded to each other to form a ring with adjacent nitrogen atoms. ]
[Chemical 6]
[R in general formula (II)twenty one, Rtwenty twoAnd Rtwenty threeEach independently represents an alkyl group, an aryl group, an alkoxy group, an aryloxy group, an amino group or a heterocyclic group, and these groups may be unsubstituted or substituted, and Rtwenty one, Rtwenty twoAnd Rtwenty threeAny two of them may be bonded to each other to form a ring. ]
[0009]
The photothermographic material of the present invention preferably further comprises a polyhalogen compound represented by the following general formula (III) on the same surface as the photosensitive silver halide.
Q- (Y) n-C (Z1) (Z2) X (III)
[In General Formula (III), Q represents an alkyl group, an aryl group, or a heterocyclic group, Y represents a divalent linking group, n represents 0 or 1, Z1And Z2Each independently represents a halogen atom, and X represents a hydrogen atom or an electron-withdrawing group. ]
[0010]
The binder used in the photothermographic material of the present invention is preferably an aqueous latex and preferably has an average glass transition temperature of 20 ° C to 60 ° C.
In the present specification, “to” is a range including numerical values described before and after that as a minimum value and a maximum value.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the photothermographic material of the present invention will be described in detail. The photothermographic material of the present invention comprises a photosensitive silver halide, a non-photosensitive organic silver salt, a reducing agent for silver ions and a binder on one surface of a support, On the same surface as the silver fossil,Represented by general formula (A)Development accelerators andRepresented by the general formula (II)It has a hydrogen bonding compound, and the reducing agent is a compound represented by the general formula (I). The photothermographic material having such characteristics has excellent characteristics such as high thermal development activity, excellent image storage stability, high sensitivity and rapid development.
[0012]
The reducing agent represented by formula (I) will be described in detail.
In general formula (I), R11And R11 'Each independently represents an alkyl group. Specifically, it is a substituted or unsubstituted, linear, branched or cyclic alkyl group, preferably an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms. The substituent of the alkyl group is not particularly limited, but preferably an aryl group, a hydroxy group, an alkoxy group, an aryloxy group, an alkylthio group, an arylthio group, an acylamino group, a sulfonamido group, a sulfonyl group, a phosphoryl group, An acyl group, a carbamoyl group, an ester group, a halogen atom, and the like.
[0013]
R11And R11 'Is more preferably a secondary or tertiary alkyl group having 3 to 15 carbon atoms, specifically, an isopropyl group, an isobutyl group, a t-butyl group, a t-amyl group, a t-octyl group, a cyclohexyl group, A cyclopentyl group, a 1-methylcyclohexyl group, a 1-methylcyclopropyl group, and the like. A tertiary alkyl group having 4 to 12 carbon atoms is more preferable, among which a t-butyl group, a t-amyl group, and a 1-methylcyclohexyl group are particularly preferable, and a t-butyl group is most preferable.
[0014]
R12And R12 'Each independently represents a hydrogen atom or a group substitutable on the benzene ring. X11And X11 'Each independently represents a hydrogen atom or a group substitutable on the benzene ring. Preferred examples of the group that can be substituted on the benzene ring include an alkyl group, an aryl group, a halogen atom, an alkoxy group, and an acylamino group.
[0015]
R12And R12 'Is preferably an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, specifically, methyl group, ethyl group, propyl group, butyl group, isopropyl group, t-butyl group, t-amyl group, cyclohexyl group, 1-methyl group. A cyclohexyl group, a benzyl group, a methoxymethyl group, a methoxyethyl group, and the like. More preferably, they are a methyl group, an ethyl group, a propyl group, an isopropyl group or a t-butyl group.
X11And X11 'Is preferably a hydrogen atom, a halogen atom or an alkyl group, particularly preferably a hydrogen atom.
R11And X11, R11 'And X11 ', R12And X11, And R12 'And X11 'May combine with each other to form a ring. This ring is preferably a 5- to 7-membered ring, more preferably a saturated 6-membered ring.
[0016]
L is a -S- group or -CHR.13-Represents the group R13Represents a hydrogen atom or an alkyl group. R13Specifically, it is a substituted or unsubstituted, linear, branched or cyclic alkyl group, preferably an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms. R13Specific examples of the unsubstituted alkyl group represented by: methyl group, ethyl group, propyl group, butyl group, heptyl group, undecyl group, isopropyl group, 1-ethylpentyl group, 2,4,4-trimethylpentyl Groups and the like. R13The substituent of the substituted alkyl group represented by11And R11 'It is the same as the substituent of the alkyl group represented by these.
[0017]
L is preferably -CHR13-Group.
R13Is preferably a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 15 carbon atoms, and the alkyl group is preferably a primary or secondary alkyl group having 1 to 8 carbon atoms, more preferably a methyl group or ethyl group. Group, n-propyl group, isopropyl group or 2,4,4-trimethylpentyl group, more preferably methyl group, ethyl group, n-propyl group or isopropyl group, particularly preferably methyl group, ethyl group. Group or n-propyl group.
[0018]
R13R is a hydrogen atom, R12And R12 'Is preferably an alkyl group having 2 or more carbon atoms, more preferably an alkyl group having 2 to 5 carbon atoms, still more preferably an ethyl group or a propyl group, and most preferably an ethyl group.
R13R is an alkyl group, R12And R12 'Is preferably an alkyl group, and particularly preferably a methyl group.
[0019]
Specific examples of the compound represented by formula (I) are shown below, but the compounds that can be used in the present invention are not limited to these.
[0020]
[Chemical 7]
[0021]
[Chemical 8]
[0022]
[Chemical 9]
[0023]
[Chemical Formula 10]
[0024]
In the present invention, the reducing agent represented by the general formula (I) is added in an amount of 0.01 to 5.0 g / m.2Is preferably 0.1 to 3.0 g / m.2It is more preferable that it is contained in an amount of 5 to 50%, more preferably 10 to 40% by mole, based on 1 mole of silver on the surface having the photosensitive silver halide. The reducing agent is preferably contained in the image forming layer.
[0025]
The reducing agent may be contained in the coating solution by any method such as a solution form, an emulsified dispersion form, or a solid fine particle dispersion form, and may be contained in the photosensitive material.
Well-known emulsifying dispersion methods include dissolving oil using an oil such as dibutyl phthalate, tricresyl phosphate, glyceryl triacetate or diethyl phthalate, or an auxiliary solvent such as ethyl acetate or cyclohexanone, and mechanically dispersing the emulsified dispersion. The method of producing is mentioned.
[0026]
In addition, as a solid fine particle dispersion method, a reducing agent powder is dispersed in an appropriate solvent such as water by a ball mill, a colloid mill, a vibration ball mill, a sand mill, a jet mill, a roller mill, or an ultrasonic wave to produce a solid dispersion. The method of doing is mentioned. At that time, a protective colloid (for example, polyvinyl alcohol) or a surfactant (for example, an anionic surfactant such as sodium triisopropylnaphthalenesulfonate (a mixture of three different isopropyl group substitution positions)) may be used. The aqueous dispersion can contain a preservative (eg, benzoisothiazolinone sodium salt).
[0027]
The photothermographic material of the present invention further has a development accelerator on the same surface as the photosensitive silver halide. The present inventionIn, A compound represented by the general formula (A) as a development acceleratorButUsed.
[0028]
In the general formula (A), R1, R2, RThree, X1And X2Each independently represents a hydrogen atom, a halogen atom, or a substituent bonded to the benzene ring by a carbon atom, oxygen atom, nitrogen atom, sulfur atom or phosphorus atom.
Examples of the substituent bonded to the carbon atom include a linear, branched or cyclic alkyl group, alkenyl group, alkynyl group, aryl group, acyl group, alkoxycarbonyl group, aryloxycarbonyl group, carbamoyl group, cyano group, and carboxyl group. Group, heterocyclic group, sulfonylcarbamoyl group, acylcarbamoyl group, sulfamoylcarbamoyl group, carbazoyl group, oxalyl group, oxamoyl group, thiocarbamoyl group and the like.
Examples of the substituent bonded with an oxygen atom include a hydroxy group, an alkoxy group, an aryloxy group, a heterocyclic oxy group, an acyloxy group, a (alkoxy or aryloxy) carbonyloxy group, a carbamoyloxy group, and a sulfonyloxy group. .
Examples of the substituent bonded with a nitrogen atom include an amino group, a nitro group, a hydrazino group, a heterocyclic group, an acylamino group, an (alkoxy or aryloxy) carbonylamino group, a sulfonylamino group, a sulfamoylamino group, and a semicarbazide group. Thiosemicarbazide group, quaternary ammonio group, oxamoylamino group, ureido group, thioureido group, sulfonylureido group, acylureido group, acylsulfamoylamino group, phosphorylamino group, imide group and the like.
Examples of the substituent bonded with a sulfur atom include a mercapto group, a disulfide group, a sulfo group, a sulfino group, a sulfonylthio group, a thiosulfonyl group, an alkylthio group, an arylthio group, a sulfonyl group, a sulfinyl group, a sulfamoyl group, and an acylsulfuric group. A moyl group, a sulfonylsulfamoyl group, a heterocyclic thio group and the like can be mentioned.
Examples of the substituent bonded with a phosphorus atom include a phosphonyl group and a phosphinyl group.
These substituents may be further substituted with these substituents.
[0029]
R1, R2, RThree, X1And X2Is preferably a hydrogen atom; a halogen atom; a linear, branched or cyclic, substituted or unsubstituted alkyl group having 1 to 20 carbon atoms (for example, methyl, ethyl, propyl, isopropyl, tert-butyl, n-octyl) , Tert-amyl, 1,3-tetramethylbutyl, cyclohexyl, trifluoromethyl, difluoromethyl), an alkenyl group having 1 to 20 carbon atoms (for example, vinyl, allyl, 2-butenyl, 3-pentenyl), carbon number 1 -20 alkynyl group (for example, propargyl, 3-pentynyl), aryl group having 6 to 20 carbon atoms (for example, phenyl, p-methylphenyl, naphthyl), acyl group having 1 to 20 carbon atoms (for example, acetyl, benzoyl) , Formyl, pivaloyl), an alkoxycarbonyl group having 2 to 20 carbon atoms (for example, methoxycarbonyl) Bonyl, ethoxycarbonyl), aryloxycarbonyl group having 7 to 20 carbon atoms (for example, phenoxycarbonyl), carbamoyl group having 1 to 20 carbon atoms (for example, carbamoyl, diethylcarbamoyl, phenylcarbamoyl), cyano group, carboxyl group, carbon A heterocyclic group having 1 to 20 carbon atoms (for example, 1-imidazolyl, morpholyl, 3-pyrazolyl); a hydroxy group, an alkoxy group having 1 to 20 carbon atoms (for example, methoxy, ethoxy, butoxy), and an aryl having 6 to 20 carbon atoms An oxy group (for example, phenyloxy, 2-naphthyloxy), a heterocyclic oxy group having 1 to 20 carbon atoms (for example, 4-pyridyloxy), an acyloxy group having 2 to 20 carbon atoms (for example, acetoxy, benzoyloxy); Amino group having 0 to 20 carbon atoms (for example, amino, methyl Mino, dimethylamino, diethylamino, dibenzylamino), nitro group, acylamino group having 1 to 20 carbon atoms (for example, acetylamino, benzoylamino), alkoxycarbonylamino group having 2 to 20 carbon atoms (for example, methoxycarbonylamino) An aryloxycarbonylamino group having 7 to 20 carbon atoms (e.g., phenyloxycarbonylamino), a sulfonylamino group having 1 to 20 carbon atoms (e.g., methanesulfonamide, benzenesulfonamide), a sulfone having 0 to 20 carbon atoms. Moylamino group, C1-C20 ureido group (for example, ureido, methylureido, phenylureido), C1-C20 (mono or di) substituted phosphorylamino group (for example, diethylphosphorylamino), C2 ~ 20 imide groups (e.g. Imide, phthalimide, trifluoromethanesulfonimide); mercapto group, C1-C20 disulfide group, sulfo group, sulfino group, C1-C20 alkylthio group (for example, methylthio, ethylthio), C6-C20 Arylthio group (for example, phenylthio), sulfonyl group having 1 to 20 carbon atoms (for example, mesyl, tosyl, phenylsulfonyl), sulfinyl group having 1 to 20 carbon atoms (for example, methanesulfinyl, benzenesulfinyl), 0 to 20 carbon atoms Sulfamoyl group (for example, sulfamoyl, methylsulfamoyl, dimethylsulfamoyl, phenylsulfamoyl), a heterocyclic thio group having 1 to 20 carbon atoms (for example, 2-imidazolylthio); phosphinyl having 1 to 20 carbon atoms A group (eg diethoxyphosphini Group, diphenylphosphinyl), and the like.
[0030]
R1, R2And RThreeIs more preferably a hydrogen atom, a halogen atom, a linear, branched or cyclic, substituted or unsubstituted alkyl group, aryl group, acyl group, alkoxycarbonyl group, aryloxycarbonyl group, carbamoyl group, cyano group, carboxyl Group, heterocyclic group, hydroxy group, alkoxy group, aryloxy group, acyloxy group, amino group, nitro group, acylamino group, alkoxycarbonylamino group, aryloxycarbonylamino group, sulfonamide group, imide group, mercapto group, sulfo group A group, an alkylthio group, an arylthio group, a sulfonyl group, and a sulfamoyl group.
[0031]
R1, R2And RThreeIs more preferably a hydrogen atom, a halogen atom, a linear, branched or cyclic, substituted or unsubstituted alkyl group, aryl group, acyl group, alkoxycarbonyl group, aryloxycarbonyl group, carbamoyl group, cyano group, carboxyl group Group, hydroxy group, alkoxy group, aryloxy group, acyloxy group, nitro group, acylamino group, sulfonamide group, mercapto group, sulfo group, alkylthio group, arylthio group, sulfonyl group, sulfamoyl group.
[0032]
X1And X2At least one of -NRFourRFiveIt is group represented by these. RFourAnd RFiveEach independently represents a hydrogen atom, an alkyl group, an alkenyl group, an alkynyl group, or —C (═O) —R.6, -C (= O) -C (= O) -R6, -SO2-R6, -SO-R6Or -P (= O) (-R6-R7It is group represented by these. R6And R7Each independently represents a hydrogen atom, an alkyl group, an alkenyl group, an alkynyl group, an aryl group, a heterocyclic group, an amino group, a hydroxy group, an alkoxy group, or an aryloxy group. RFourAnd RFiveMay be bonded to each other to form a ring with adjacent nitrogen atoms.
[0033]
X1And X2-NRFourRFiveA group other than the group represented by1, R2And RThreeThe preferred range is selected from the same range, and the more preferred range is also selected from the same range.
X1And X2-NRFourRFiveIn the case of a group represented byFourAnd RFive-C (= O) -R6, -C (= O) -C (= O) -R6, -SO2-R6, -SO-R6, -P (= O) (-R6-R7A group other than the group represented by formula (1) is preferably a hydrogen atom, a linear, branched or cyclic, substituted or unsubstituted alkyl group having 1 to 20 carbon atoms (for example, methyl, ethyl, propyl, isopropyl, tert-butyl, n-octyl, tert-amyl, 1,3-tetramethylbutyl, cyclohexyl, trifluoromethyl, difluoromethyl), an alkenyl group having 1 to 20 carbon atoms (for example, vinyl, allyl, 2-butenyl, 3-pentenyl), An alkynyl group having 1 to 20 carbon atoms (for example, propargyl, 3-pentynyl) and an aryl group having 6 to 20 carbon atoms (for example, phenyl, p-methylphenyl, naphthyl), and more preferable are a hydrogen atom, carbon A linear, branched or cyclic, substituted or unsubstituted alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, an alkeni having 1 to 10 carbon atoms Group, an alkynyl group having 1 to 10 carbon atoms, an aryl group having 6 to 12 carbon atoms.
[0034]
X1And X2-NRFourRFiveA group represented by R,FourAnd RFiveIs -C (= O) -R6, -C (= O) -C (= O) -R6, -SO2-R6, -SO-R6, -P (= O) (-R6-R7In the case of a group represented by6, R7Is preferably a hydrogen atom, a linear, branched or cyclic, substituted or unsubstituted alkyl group having 1 to 20 carbon atoms (for example, methyl, ethyl, propyl, isopropyl, tert-butyl, n-octyl, tert-amyl). 1,3-tetramethylbutyl, cyclohexyl, trifluoromethyl, difluoromethyl), an alkenyl group having 1 to 20 carbon atoms (for example, vinyl, allyl, 2-butenyl, 3-pentenyl), alkynyl having 1 to 20 carbon atoms Group (for example, propargyl, 3-pentynyl), aryl group having 6 to 20 carbon atoms (for example, phenyl, p-methylphenyl, naphthyl), hydroxy group, alkoxy group having 1 to 20 carbon atoms (for example, methoxy, ethoxy, Butoxy), an aryloxy group having 6 to 20 carbon atoms (for example, phenyloxy, 2-naphthyl) Xi), a heterocyclic oxy group having 1 to 20 carbon atoms (for example, 4-pyridyloxy), an amino group having 1 to 20 carbon atoms (for example, amino, methylamino, dimethylamino, diethylamino, dibenzylamino), 1 carbon atom -20 heterocyclic groups (e.g. 1-imidazolyl, morpholyl, 3-pyrazolyl). More preferably, a hydrogen atom, a linear, branched or cyclic alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, a substituted or unsubstituted alkyl group, an alkenyl group having 1 to 10 carbon atoms, an alkynyl group having 1 to 10 carbon atoms, and 6 to 6 carbon atoms. 12 aryl groups, hydroxy groups, 1 to 10 carbon alkoxy groups, 6 to 12 aryloxy groups, 1 to 10 heterocyclic oxy groups, 1 to 10 amino groups, 1 carbon atoms 10 to 10 heterocyclic groups. More preferably, a hydrogen atom, a linear, branched or cyclic alkyl group having 1 to 10 carbon atoms, a substituted or unsubstituted alkyl group, an aryl group having 6 to 12 carbon atoms, a hydroxy group, an alkoxy group having 1 to 10 carbon atoms, carbon These are an aryloxy group having 6 to 12 carbon atoms, an amino group having 1 to 10 carbon atoms, and a heterocyclic group having 1 to 10 carbon atoms.
[0035]
Among the compounds represented by the general formula (A), more preferable are R1, R2And RThreeIs a hydrogen atom, halogen atom, linear, branched or cyclic, substituted or unsubstituted alkyl group, aryl group, acyl group, alkoxycarbonyl group, aryloxycarbonyl group, cyano group, carboxyl group, carbamoyl group, hydroxy group, Alkoxy group, aryloxy group, acyloxy group, nitro group, acylamino group, sulfonamide group, mercapto group, sulfo group, alkylthio group, arylthio group, sulfonyl group, sulfamoyl group, X1, X2Any one of which is a hydrogen atom, a halogen atom, a linear, branched or cyclic, substituted or unsubstituted alkyl group, aryl group, acyl group, alkoxycarbonyl group, aryloxycarbonyl group, cyano group, carboxyl group, carbamoyl group , Hydroxy group, alkoxy group, aryloxy group, acyloxy group, nitro group, acylamino group, sulfonamido group, mercapto group, sulfo group, alkylthio group, arylthio group, sulfonyl group, sulfamoyl group, and the other is -NRFourRFiveAnd RFourAnd RFiveAt least one of them is -C (= O) -R6, -C (= O) -C (= O) -R6, -SO2-R6, -SO-R6, -P (= O) (-R6-R7It is a compound which is group represented by these.
[0036]
Among the compounds represented by the general formula (A), particularly preferred are R1, R2And RThreeIs a hydrogen atom, halogen atom, linear, branched or cyclic, substituted or unsubstituted alkyl group, aryl group, acyl group, alkoxycarbonyl group, aryloxycarbonyl group, cyano group, carbamoyl group, hydroxy group, acylamino group, A sulfonamide group, a sulfonyl group, a sulfamoyl group, and X1And X2Any one of which is a hydrogen atom, a halogen atom, a linear, branched or cyclic, substituted or unsubstituted alkyl group, aryl group, acyl group, alkoxycarbonyl group, aryloxycarbonyl group, cyano group, carbamoyl group, hydroxy group , Acylamino group, sulfonamido group, sulfonyl group, sulfamoyl group, and the other is —NRFourRFiveAnd RFourAnd RFiveOne of which is a hydrogen atom and the other is -C (= O) -R6, -SO2-R6, -P (= O) (-R6-R7It is a compound which is group represented by these.
[0037]
These substituents may be further substituted with a substituent as described above. Moreover, if these substituents have a hydrogen atom with high acidity, the proton may dissociate to form a salt. As the counter cation, a metal ion, an ammonium ion, or a phosphonium ion is used. The state in which active hydrogen is dissociated in this way can be an effective countermeasure for cases where volatility during development of the compound becomes a problem.
[0038]
When one molecule of the compound represented by the general formula (A) has only one phenol structure, the total number of carbon atoms of the substituent is preferably 1 to 200, more preferably 1 to 150, Preferably 1 to 100. However, this is not the case when a plurality of the phenol structures are bonded to the polymer chain, and the average molecular weight of the whole polymer is 500,000 or less. In addition, compounds such as bis-forms and tris-forms bonded by a linking group having 1 to 100 carbon atoms are also effective. Increasing the molecular weight as described above can be an effective countermeasure for cases where volatility during development of a compound becomes a problem.
[0039]
The compound represented by the general formula (A) may incorporate an adsorptive group that adsorbs to silver halide. Examples of such adsorbing groups include alkylthio groups, arylthio groups, thiourea groups, thioamide groups, mercapto heterocyclic groups, triazole groups, and the like, U.S. Pat. Nos. 4,385,108 and 4,459,347. JP-A-59-195233, 59-200231, 59-201045, 59-201046, 59-201047, 59-201048, 59-201049. Japanese Patent Laid-Open Nos. 61-170733, 61-270744, 62-948, 63-234244, 63-234245, 63-234246 Is mentioned. Further, these adsorbing groups to silver halide may be made into a precursor. Examples of such a precursor include groups described in JP-A-2-285344.
[0040]
The compound represented by the general formula (A) may be one in which a ballast group or polymer commonly used in an immobile photographic additive such as a coupler is incorporated. The ballast group is a group that has a carbon number of 8 or more and is relatively inert to photographic properties, such as an alkyl group, an aralkyl group, an alkoxy group, a phenyl group, an alkylphenyl group, a phenoxy group, and an alkylphenoxy group. You can choose from the inside. Examples of the polymer include those described in JP-A-1-100530.
[0041]
The compound represented by the general formula (A) includes a cationic group (specifically, a group containing a quaternary ammonio group or a nitrogen-containing heterocyclic group containing a quaternized nitrogen atom). , A group containing a repeating unit of an ethyleneoxy group or a propyleneoxy group, a (alkyl, aryl, or heterocyclic) thio group, or a dissociable group that can be dissociated by a base (carboxy group, sulfo group, acylsulfamoyl group, carbamoyl) Sulfamoyl group etc.) may be contained. Specific examples of these groups include, for example, JP-A-7-234471, JP-A-5-333466, JP-A-6-19032, JP-A-6-19031, JP-A-5-45761, US Pat. 994,365, 4,988,604, JP-A-3-259240, 7-5610, 7-244348, German Patent 4,006,032. Examples include compounds described in the specification and the like.
[0042]
Specific examples of the compound represented by formula (A) are shown below, but the compounds that can be used in the present invention are not limited to these. Ph is C6HFive-Represents.
[0043]
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[0044]
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[0045]
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[0046]
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[0047]
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[0048]
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[0049]
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[0050]
The compound represented by the general formula (A) can be easily synthesized by a known method. For example, JP-A-49-80386, JP-A-5-257227, and JP-A-10-221806. It can be synthesized with reference to the method described in 1.
[0051]
In the photothermographic material of the present invention, the amount of the development accelerator such as the compound represented by formula (A) is 1 × 10 with respect to 1 mol of the organic silver salt used.-6Mol ~ 2 × 10-1Mol, preferably 1 × 10-FiveMol ~ 1 × 10-1Mol, more preferably 5 × 10-FourMol ~ 5x10-2Is a mole. Moreover, it is 0.1 mol%-40 mol% with respect to the reducing agent represented by general formula (I), Preferably it is 0.5 mol%-20 mol%, More preferably, it is 1-10. Mol%.
[0052]
The development accelerator may be water or an appropriate organic solvent such as alcohols (methanol, ethanol, propanol, fluorinated alcohol), ketones (acetone, methyl ethyl ketone, methyl isobutyl ketone), dimethylformamide, dimethyl sulfoxide, methyl cellosolve, etc. It can be used by dissolving.
In addition, using a well-known emulsification dispersion method, it is dissolved using an oil such as dibutyl phthalate, tricresyl phosphate, glyceryl triacetate or diethyl phthalate, or an auxiliary solvent such as ethyl acetate or cyclohexanone, and mechanically emulsified and dispersed. An object can be made and used. Alternatively, the powder can be dispersed and used in water by a ball mill, a colloid mill, a sand grinder mill, a manton gourin, a microfluidizer or ultrasonic waves by a method known as a solid dispersion method.
[0053]
The development accelerator may be added to the image forming layer side of the support, that is, the image forming layer or any other layer on this layer side, but it must be added to the image forming layer or a layer adjacent thereto. Is preferred.
[0054]
The photothermographic material of the invention further has a hydrogen bonding compound on the same surface as the photosensitive silver halide. The hydrogen bonding compound used in the present invention is a non-reducing compound having a group capable of forming a hydrogen bond with the hydroxyl group of the compound represented by formula (I).
Examples of the group capable of forming a hydrogen bond with a hydroxyl group include a phosphoryl group, a sulfoxide group, a sulfonyl group, a carbonyl group, an amide group, an ester group, a urethane group, a ureido group, a tertiary amino group, and a nitrogen-containing aromatic group. Is mentioned. Among them, preferred are a phosphoryl group, a sulfoxide group, an amide group (however, it has no> N—H group and is blocked like> N—R (R is a substituent other than H)), urethane. A group (provided that it has no> N—H group and is blocked such as> N—R (where R is a substituent other than H)), a ureido group (but does not have a> N—H group, > N—R (where R is a substituent other than H)).
[0055]
In the present invention, the compound represented by the general formula (II) as a hydrogen bonding compoundButUsed. R in general formula (II)twenty one, Rtwenty twoAnd Rtwenty threeEach independently represents an alkyl group, an aryl group, an alkoxy group, an aryloxy group, an amino group or a heterocyclic group, and these groups may be unsubstituted or substituted, and Rtwenty one, Rtwenty twoAnd Rtwenty threeAny two of them may form a ring. Rtwenty one, Rtwenty twoAnd Rtwenty threeAs the substituent in the case of having a substituent, a halogen atom, an alkyl group, an aryl group, an alkoxy group, an amino group, an acyl group, an acylamino group, an alkylthio group, an arylthio group, a sulfonamide group, an acyloxy group, an oxycarbonyl group, A carbamoyl group, a sulfamoyl group, a sulfonyl group, a phosphoryl group and the like can be mentioned, preferably an alkyl group or an aryl group, and specific examples include a methyl group, an ethyl group, an isopropyl group, a t-butyl group, a t-octyl group, A phenyl group, 4-alkoxyphenyl group, 4-acyloxyphenyl group, etc. are mentioned.
[0056]
Rtwenty one, Rtwenty twoAnd Rtwenty threeSpecific examples of the group represented by the formula: methyl group, ethyl group, butyl group, octyl group, dodecyl group, isopropyl group, t-butyl group, t-amyl group, t-octyl group, cyclohexyl group, 1-methyl Substituted or unsubstituted alkyl groups such as cyclohexyl, benzyl, phenethyl, 2-phenoxypropyl; phenyl, cresyl, xylyl, naphthyl, 4-t-butylphenyl, 4-t-octylphenyl , 4-anisidyl group, substituted or unsubstituted aryl group such as 3,5-dichlorophenyl group; methoxy group, ethoxy group, butoxy group, octyloxy group, 2-ethylhexyloxy group, 3,5,5-trimethylhexyloxy group , Dodecyloxy group, cyclohexyloxy group, 4-methylcyclohexyloxy group, benzyloxy Substituted or unsubstituted alkoxyl groups such as: substituted or unsubstituted aryloxy groups such as phenoxy group, cresyloxy group, isopropylphenoxy group, 4-t-butylphenoxy group, naphthoxy group, biphenyloxy group; amino group, dimethylamino group, Substituted or unsubstituted amino group such as diethylamino group, dibutylamino group, dioctylamino group, N-methyl-N-hexylamino group, dicyclohexylamino group, diphenylamino group, N-methyl-N-phenylamino group; 2-pyridyl And heterocyclic groups such as a group, 4-pyridyl group, 2-furanyl group, 4-piperidinyl group, 8-quinolyl group, and 5-quinolyl group.
[0057]
Rtwenty one, Rtwenty twoAnd Rtwenty threeIs preferably an alkyl group, an aryl group, an alkoxy group or an aryloxy group. In terms of the effect of the present invention, Rtwenty one, Rtwenty twoAnd Rtwenty threeOf these, at least one is preferably an alkyl group or an aryl group, and more preferably two or more are an alkyl group or an aryl group. In addition, R can be obtained at low cost.twenty one, Rtwenty twoAnd Rtwenty threeAre preferably the same group.
[0058]
Specific examples of the compound represented by the general formula (II) are shown below, but the compound that can be used in the present invention is not limited thereto.
[0059]
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[0060]
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[0061]
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[0062]
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[0063]
Similar to the reducing agent, the hydrogen bonding compound used in the present invention can be contained in the coating solution in the form of a solution, an emulsified dispersion, or a solid dispersion fine particle dispersion, and can be contained in the photosensitive material. Since the hydrogen bonding compound used in the present invention forms a hydrogen bonding complex with a compound having a phenolic hydroxyl group or amino group in a solution state, it may be isolated in a crystalline state as a complex depending on the combination with a reducing agent. Can do. The use of the crystal powder of the complex thus isolated as a solid dispersed fine particle dispersion is particularly preferable for obtaining stable performance. Further, a method in which a reducing agent and a hydrogen bonding compound are mixed in powder form, and a complex is formed at the time of dispersion with a sand grinder mill or the like using an appropriate dispersant can be preferably used.
The usage-amount of a hydrogen bondable compound becomes like this. Preferably it is 1-200 mol% with respect to a reducing agent, More preferably, it is 10-150 mol%, More preferably, it is 30-100 mol%.
[0064]
The organic silver salt that can be used in the present invention is relatively stable to light, but is 80 ° C. or higher in the presence of an exposed photocatalyst (such as a latent image of photosensitive silver halide) and a reducing agent. It is a silver salt that forms a silver image when heated above. The organic silver salt may be any organic material that contains a reducible source of silver ions. Regarding such non-photosensitive organic silver salt, paragraph numbers 0048 to 0049 of JP-A-10-62899, page 18, line 24 to page 19, line 37 of European Patent Publication No. EP0803764A1, European Patent It is described in the publication EP0962812A1. Among them, silver salts of organic acids, particularly silver salts of long chain aliphatic carboxylic acids (having 10 to 30 carbon atoms, preferably 15 to 28 carbon atoms) are preferable. Preferable examples of the organic silver salt include silver behenate, silver arachidate, silver stearate, silver oleate, silver laurate, silver caproate, silver myristate, silver palmitate, and a mixture thereof. In the present invention, among these organic silver salts and organic acid silver mixtures, it is preferable to use organic acid silver having a silver behenate content of 75 mol% or more.
[0065]
There is no restriction | limiting in particular as a shape of the organic silver salt which can be used for this invention, Needle shape, rod shape, flat plate shape, flake shape, etc. are mentioned.
In the present invention, scaly organic silver salts are preferred. In the present specification, the scaly organic silver salt is defined as follows. The organic acid silver salt was observed with an electron microscope, the shape of the organic acid silver salt particle was approximated to a rectangular parallelepiped, and the sides of the rectangular parallelepiped were designated a, b, and c from the shortest side (c was the same as b). Then, the shorter numerical values a and b are calculated, and x is obtained as follows.
x = b / a
[0066]
In this way, x is obtained for about 200 particles, and when the average value is x (average), particles satisfying the relationship of x (average) ≧ 1.5 are defined as flakes. Preferably, 30 ≧ x (average) ≧ 1.5, more preferably 20 ≧ x (average) ≧ 2.0. Incidentally, the needle shape is 1 ≦ x (average) <1.5.
[0067]
In the flake shaped particle, a can be regarded as a thickness of a tabular particle having a main plane with b and c as sides. The average of a is preferably 0.01 μm to 0.23 μm, more preferably 0.1 μm to 0.20 μm. The average of c / b is preferably 1 to 6, more preferably 1.05 to 4, still more preferably 1.1 to 3, and particularly preferably 1.1 to 2.
[0068]
The particle size distribution of the organic silver salt is preferably monodispersed. Monodispersion is preferably 100% or less, more preferably 80% or less, and even more preferably 50% of the value obtained by dividing the standard deviation of the lengths of the short and long axes by the short and long axes. It is as follows. The shape of the organic silver salt can be determined from a transmission electron microscope image of the organic silver salt dispersion. As another method for measuring monodispersity, there is a method for obtaining the standard deviation of the volume weighted average diameter of the organic silver salt, and the percentage (variation coefficient) of the value divided by the volume weighted average diameter is preferably 80% or less, more Preferably it is 50% or less. As a measuring method, for example, an organic silver salt dispersed in a liquid is irradiated with laser light, and the particle size (volume weighted average diameter) obtained by obtaining an autocorrelation function with respect to temporal change of fluctuation of the scattered light is obtained. be able to.
[0069]
A known method can be applied to the production of organic acid silver used in the present invention and the dispersion method thereof. For example, JP-A-10-62899, European Patent Publication EP0803763A1, and European Patent Publication EP9628112A1 can be referred to.
[0070]
When a photosensitive silver salt is allowed to coexist at the time of dispersion of the organic silver salt, the fog increases and the sensitivity is significantly reduced. Therefore, it is preferable that the photosensitive silver salt is not substantially contained at the time of dispersion. In the present invention, the amount of the photosensitive silver salt in the aqueous dispersion to be dispersed is 0.1 mol% or less with respect to 1 mol of the organic acid silver salt in the liquid. It is not to be done.
[0071]
In the present invention, the organic silver salt can be used in a desired amount, but the amount of silver is 0.1 to 5 g / m.2Is more preferable, and more preferably 1 to 3 g / m.2It is.
[0072]
The photosensitive silver halide used in the present invention is not particularly limited as a halogen composition, and silver chloride, silver chlorobromide, silver bromide, silver iodobromide, and silver iodochlorobromide can be used. The distribution of the halogen composition in the photosensitive silver halide grains may be uniform, the halogen composition may be changed stepwise, or may be continuously changed. Further, silver halide grains having a core / shell structure can be preferably used. The structure is preferably a 2- to 5-fold structure, and more preferably 2- to 4-fold core / shell particles can be used. A technique of localizing silver bromide on the surface of silver chloride or silver chlorobromide grains can also be preferably used.
[0073]
Methods for forming photosensitive silver halide are well known in the art, such as those described in Research Disclosure No. 17029, June 1978, and US Pat. No. 3,700,458. Specifically, a method of preparing a photosensitive silver halide by adding a silver supply compound and a halogen supply compound into gelatin or another polymer solution, and then mixing it with an organic silver salt. Use. In addition, the method described in paragraph Nos. 0217 to 0224 of JP-A No. 11-119374 and the methods described in Japanese Patent Application Nos. 11-98708 and 11-84182 are also preferable.
[0074]
The grain size of the photosensitive silver halide is preferably small in order to keep the white turbidity after image formation low, specifically 0.20 μm or less, more preferably 0.01 μm to 0.15 μm, still more preferably 0.8. It is 02 μm to 0.12 μm. The grain size here means the diameter when the projected area of silver halide grains (in the case of tabular grains, the projected area of the main plane) is converted into a circular image of the same area.
[0075]
Examples of the shape of the silver halide grains include cubes, octahedrons, tabular shapes, spherical shapes, rod shapes, potato shapes, and the like. In the present invention, cubic particles are particularly preferable. Grains with rounded corners of silver halide grains can also be preferably used. The surface index (Miller index) of the outer surface of the photosensitive silver halide grain is not particularly limited, but the ratio of the {100} plane having high spectral sensitization efficiency when the spectral sensitizing dye is adsorbed is high. preferable. The ratio is preferably 50% or more, more preferably 65% or more, and further preferably 80% or more. The ratio of the Miller index {100} plane is a T.K. based on the adsorption dependency of {111} plane and {100} plane in the adsorption of a sensitizing dye. Tani; Imaging Sci. 29, 165 (1985).
[0076]
In the present invention, silver halide grains in which a hexacyano metal complex is present on the outermost surface of the grains are preferred. As the hexacyano metal complex, [Fe (CN)6]Four-, [Fe (CN)6]3-, [Ru (CN)6]Four-, [Os (CN)6]Four-, [Co (CN)6]3-, [Rh (CN)6]3-, [Ir (CN)6]3-, [Cr (CN)6]3-, [Re (CN)6]3-Etc. In the present invention, a hexacyano Fe complex is preferred.
[0077]
Since the hexacyano metal complex is present in the form of ions in aqueous solution, the counter cation is not important, but the counter cation is sodium that is miscible with water and suitable for precipitation of silver halide emulsions. Ions, potassium ions, rubidium ions, alkali metal ions such as cesium ions and lithium ions, ammonium ions, alkylammonium ions (for example, tetramethylammonium ions, tetraethylammonium ions, tetrapropylammonium ions, tetra (n-butyl) ammonium ions) Is preferably used.
[0078]
In addition to water, the hexacyano metal complex is miscible with a mixed solvent or gelatin with an appropriate organic solvent miscible with water (for example, alcohols, ethers, glycols, ketones, esters, amides, etc.). Can be added.
[0079]
The addition amount of the hexacyano metal complex is preferably 1 × 10 5 per silver mole.-FiveMol ~ 1 × 10-2Mole, more preferably 1 × 10-FourMol ~ 1 × 10-3Is a mole.
[0080]
In order for the hexacyano metal complex to be present on the outermost surface of the silver halide grain, the chalcogen sensitization of sulfur sensitization, selenium sensitization and tellurium sensitization is completed after the addition of the aqueous silver nitrate solution used for grain formation. It is added directly before the completion of the preparation step before the chemical sensitization step for performing noble metal sensitization such as sensitization and gold sensitization, during the washing step, during the dispersion step, or before the chemical sensitization step. In order to prevent the silver halide fine grains from growing, it is preferable to add the hexacyano metal complex immediately after the grain formation, and it is preferable to add it before the completion of the preparation step.
[0081]
The addition of the hexacyano metal complex may be started after adding 96% by mass of the total amount of silver nitrate to be added for grain formation, more preferably starting after adding 98% by mass, The addition of 99% by mass is particularly preferable.
[0082]
When these hexacyanometal complexes are added after the addition of the aqueous silver nitrate solution just before the completion of grain formation, they can be adsorbed on the outermost surface of the silver halide grains, and most of them form slightly soluble salts with silver ions on the grain surface. To do. Since this silver salt of hexacyanoiron (II) is a less soluble salt than AgI, re-dissolution by fine particles can be prevented, and silver halide fine particles having a small particle size can be produced.
[0083]
The photosensitive silver halide grains used in the present invention can contain a metal or metal complex of Group 8 to Group 10 of the Periodic Table (showing Groups 1 to 18). The central metal of the group 8 to group 10 metal or metal complex of the periodic table is preferably rhodium, ruthenium, or iridium. One kind of these metal complexes may be used, or two or more kinds of complexes of the same metal and different metals may be used in combination. The preferred content is 1 x 10 per mole of silver.-9Mol ~ 1 × 10-3A molar range is preferred. These metals and metal complexes and methods for adding them are described in JP-A-7-225449, JP-A-11-65021, paragraphs 0018 to 0024, and JP11-119374, paragraphs 0227 to 0240. .
[0084]
Further, metal atoms that can be contained in the silver halide grains used in the present invention (for example, [Fe (CN)6]Four-), And salt desalting method and chemical sensitization method of silver halide emulsion, paragraph numbers 0046 to 0050 of JP-A-11-84574, paragraph numbers 0025 to 0031 of JP-A-11-65021, paragraph numbers of JP-A-11-119374 0242-0250.
[0085]
Various gelatins can be used in the photosensitive silver halide emulsion used in the present invention. In order to maintain a good dispersion state of the photosensitive silver halide emulsion in the organic silver salt-containing coating solution, it is preferable to use low molecular weight gelatin having a molecular weight of 500 to 60,000. These low molecular weight gelatins may be used at the time of particle formation or dispersion after desalting, but are preferably used at the time of dispersion after desalting.
[0086]
As a sensitizing dye that can be used in the present invention, it can spectrally sensitize silver halide grains in a desired wavelength region when adsorbed on silver halide grains, and has a spectral sensitivity suitable for the spectral characteristics of the exposure light source. Sensitizing dyes can be advantageously selected. Regarding the sensitizing dye and the addition method, paragraphs 0103 to 0109 of JP-A-11-65021, compounds represented by general formula (II) of JP-A-10-186572, and general formulas of 11-119374 The dye represented by (I) and paragraph No. 0106, the dye described in Example 5 of U.S. Pat. Nos. 5,510,236 and 3,871,887, JP-A-2-96131 JP-A-59-48753, dyes disclosed in European Patent Publication No. EP0803764A1, page 19, line 38 to page 20, line 35, Japanese Patent Application No. 2000-86865, Japanese Patent Application No. 2000 -102560 and the like. These sensitizing dyes may be used alone or in combination of two or more.
In the present invention, the time when the sensitizing dye is added to the silver halide emulsion is preferably the time from the desalting step to the coating, and more preferably the time from the desalting to the start of chemical ripening.
The addition amount of the sensitizing dye in the present invention can be set to a desired amount in accordance with the sensitivity and fogging performance.-6~ 1 mol is preferred, more preferably 10-Four-10-1Is a mole.
[0087]
In the present invention, a supersensitizer can be used to improve spectral sensitization efficiency. As the supersensitizer used in the present invention, European Patent Publication No. EP 587,338, US Pat. Nos. 3,877,943, 4,873,184, and JP-A-5-341432. And compounds described in JP-A-11-109547, JP-A-10-111543, and the like.
[0088]
In the present invention, the photosensitive silver halide grains are preferably chemically sensitized by sulfur sensitization, selenium sensitization or tellurium sensitization. As compounds that are preferably used in the sulfur sensitization method, selenium sensitization method, and tellurium sensitization method, known compounds such as those described in JP-A-7-128768 can be used. In the present invention, tellurium sensitization is particularly preferable, and compounds described in paragraph No. 0030 of JP-A No. 11-65021 and compounds represented by general formulas (II), (III) and (IV) of JP-A-5-313284 It is more preferable to use
[0089]
In the present invention, chemical sensitization can be performed at any time after particle formation and before coating. After desalting, (1) before spectral sensitization, (2) simultaneously with spectral sensitization, (3) spectral After sensitization, there may be (4) immediately before application. In particular, it is preferably performed after spectral sensitization.
The amount of sulfur, selenium and tellurium sensitizers used in the present invention varies depending on the silver halide grains used, chemical ripening conditions, etc., but is 10 per mol of silver halide.-8-10-2Moles, preferably 10-7-10-3It is about a mole. The conditions for chemical sensitization in the present invention are not particularly limited, but the pH is 5 to 8, the pAg is 6 to 11, and the temperature is about 40 to 95 ° C.
A thiosulfonic acid compound may be added to the silver halide emulsion used in the present invention by the method described in EP 293,917.
[0090]
The photosensitive silver halide emulsion in the light-sensitive material used in the present invention may be used alone or in combination of two or more (for example, those having different average grain sizes, those having different halogen compositions, those having different crystal habits, Those having different chemical sensitization conditions) may be used in combination. The gradation can be adjusted by using a plurality of types of photosensitive silver halides having different sensitivities. As a technique relating to these, Japanese Patent Application Laid-Open Nos. 57-119341, 53-106125, 47-3929, 48-55730, 46-5187, 50-73627, No. 57-150841 and the like. The sensitivity difference is preferably 0.2 log E or more for each emulsion.
[0091]
The amount of photosensitive silver halide used is 1m of photosensitive material.2Indicated by the amount of applied silver per unit, preferably 0.03 to 0.6 g / m2And more preferably 0.05 to 0.4 g / m.2More preferably, 0.1 to 0.4 g / m2It is. Moreover, it is preferably 0.01 mol to 0.5 mol, and more preferably 0.02 mol to 0.3 mol, with respect to 1 mol of the organic silver salt.
[0092]
In the present invention, an organic silver salt aqueous dispersion and a photosensitive silver salt aqueous dispersion can be mixed to produce a photosensitive material. Mixing two or more organic silver salt aqueous dispersions and two or more photosensitive silver salt aqueous dispersions when mixing is a method preferably used for adjusting photographic characteristics.
[0093]
Regarding the mixing method and mixing conditions of the photosensitive silver halide and organic silver salt prepared separately, the silver halide grains and organic silver salt that were prepared separately were mixed with a high-speed stirrer, ball mill, sand mill, colloid mill, vibration mill, homogenizer, respectively. Etc., or a method of preparing an organic silver salt by mixing photosensitive silver halide that has been prepared at any timing during the preparation of the organic silver salt, etc., but the effect of the present invention is sufficient As long as it appears in, there is no particular limitation.
[0094]
In the present invention, the preferred addition time of the photosensitive silver halide to the image forming layer coating solution is from 180 minutes to immediately before application, preferably from 60 minutes to 10 seconds before application. There is no particular limitation as long as the effects of the present invention are sufficiently exhibited. Specific mixing methods include a method of mixing in a tank in which the average residence time calculated from the addition flow rate and the amount of liquid fed to the coater is a desired time, Harnby, M.M. F. Edwards, A.D. W. There is a method of using a static mixer described in Chapter 8 of Nienow's Koji Takahashi's “Liquid mixing technology” (published by Nikkan Kogyo Shimbun, 1989).
[0095]
In the present invention, the binder of the organic silver salt-containing layer may be any polymer, and suitable binders are transparent or translucent and generally colorless, natural resins and polymers and copolymers, synthetic resins and polymers and copolymers, etc. Film-forming media such as gelatins, rubbers, poly (vinyl alcohol) s, hydroxyethyl celluloses, cellulose acetates, cellulose acetate butyrates, poly (vinyl pyrrolidone) s, casein, starch, poly (acrylic acid) ), Poly (methyl methacrylic acid), poly (vinyl chloride), poly (methacrylic acid), styrene-maleic anhydride copolymers, styrene-acrylonitrile copolymers, styrene-butadiene copolymers , Poly (vinyl acetals) (e.g., (Vinyl formal) and poly (vinyl butyral)), poly (esters), poly (urethanes), phenoxy resins, poly (vinylidene chloride) s, poly (epoxides), poly (carbonates), poly (acetic acid) Vinyl), poly (olefin) s, cellulose esters, and poly (amides). The binder may be coated from water or an organic solvent or emulsion.
[0096]
In the present invention, when the organic silver salt-containing layer is formed using a coating solution in which 30% by mass or more of the solvent is water and dried, the binder of the organic silver salt-containing layer is an aqueous solvent ( It is preferable to use a latex of a polymer that is soluble or dispersible in an aqueous solvent and has an equilibrium water content of 2% by mass or less at 25 ° C. and 60% relative humidity. The most preferable form is one prepared so that the ionic conductivity is 2.5 mS / cm or less, and as such a preparation method, there is a method of performing purification treatment using a separation functional membrane after polymer synthesis.
[0097]
The aqueous solvent in which the binder here is soluble or dispersible is a mixture of water or water and 70% by mass or less of a water-miscible organic solvent. Examples of the water-miscible organic solvent include alcohol solvents such as methyl alcohol, ethyl alcohol, and propyl alcohol, cellosolv solvents such as methyl cellosolve, ethyl cellosolve, and butyl cellosolve, ethyl acetate, and dimethylformamide. it can.
[0098]
In the case of a system in which the polymer is not dissolved thermodynamically and exists in a so-called dispersed state, the term aqueous solvent is used here.
[0099]
The “equilibrium moisture content at 25 ° C. and 60% relative humidity” means the weight W of the polymer that is in a humidity-controlled equilibrium under an atmosphere of 25% and 60% relative humidity.1And the weight of the polymer in an absolutely dry state at 25 ° C. W0Can be expressed as follows.
Equilibrium moisture content at 25 ° C. and 60% relative humidity = {(W1-W0) / W0} × 100 (mass%)
[0100]
For the definition and measurement method of moisture content, for example, Polymer Engineering Course 14, Polymer Material Testing Method (Edited by Society of Polymer Sciences, Jinshokan) can be referred to.
[0101]
The equilibrium moisture content of the binder polymer used in the present invention at 25 ° C. and 60% relative humidity is preferably 2% by mass or less, more preferably 0.01% by mass to 1.5% by mass, and still more preferably 0.8%. It is 02 mass%-1 mass%.
[0102]
In the present invention, a polymer dispersible in an aqueous solvent is particularly preferred. Examples of the dispersed state include latex in which fine particles of water-insoluble hydrophobic polymer are dispersed and polymer molecules dispersed in a molecular state or forming micelles, and all are preferable. The average particle diameter of the dispersed particles is preferably 1 to 50000 nm, more preferably about 5 to 1000 nm. The particle size distribution of the dispersed particles is not particularly limited, and may have a wide particle size distribution or a monodispersed particle size distribution.
[0103]
In the present invention, the polymer dispersible in an aqueous solvent is preferably an acrylic polymer, poly (ester), rubber (for example, SBR resin), poly (urethane), poly (vinyl chloride), poly (acetic acid). And hydrophobic polymers such as vinyl), poly (vinylidene chloride), and poly (olefin). These polymers may be linear polymers, branched polymers, crosslinked polymers, so-called homopolymers obtained by polymerizing a single monomer, or copolymers obtained by polymerizing two or more types of monomers. In the case of a copolymer, it may be a random copolymer or a block copolymer. These polymers have a number average molecular weight of 5,000 to 1,000,000, preferably 10,000 to 200,000. When the molecular weight is too small, the mechanical strength of the emulsion layer is insufficient, and when the molecular weight is too large, the film formability is poor, which is not preferable.
[0104]
Specific examples of the preferred polymer latex include the following. Below, it represents using a raw material monomer, the numerical value in a parenthesis is the mass%, and molecular weight is a number average molecular weight.
[0105]
Latex (molecular weight 37000) of P-1; -MMA (70) -EA (27) -MAA (3)-
Latex of P-2; -MMA (70) -2EHA (20) -St (5) -AA (5)-(molecular weight 40000)
Latex of P-3; -St (50) -Bu (47) -MAA (3)-(molecular weight 45000)
Latex of P-4; -St (68) -Bu (29) -AA (3)-(molecular weight 60000)
P-5; Latex of -St (71) -Bu (26) -AA (3)-(molecular weight 60000)
Latex of P-6; -St (70) -Bu (27) -IA (3)-(molecular weight 120,000)
P-7; latex of -St (75) -Bu (24) -AA (1)-(molecular weight 108000)
P-8; Latex (molecular weight: 150,000) of -St (60) -Bu (35) -DVB (3) -MAA (2)-
Latex of P-9; -St (70) -Bu (25) -DVB (2) -AA (3)-(molecular weight 280000)
P-10; Latex (molecular weight 80000) of -VC (50) -MMA (20) -EA (20) -AN (5) -AA (5)-
P-11; latex of VDC (85) -MMA (5) -EA (5) -MAA (5)-(molecular weight 67000)
Latex of P-12; -Et (90) -MAA (10)-(molecular weight 12000)
P-13; -St (70) -2EHA (27) -AA (3) latex (molecular weight 130000)
P-14; latex of MMA (63) -EA (35) -AA (2) (molecular weight: 33000)
[0106]
The abbreviations for the above structures represent the following monomers. MMA; Methyl methacrylate, EA; Ethyl acrylate, MAA; Methacrylic acid, 2EHA; 2-Ethylhexyl acrylate, St; Styrene, Bu; Butadiene, AA; Acrylic acid, DVB; Divinylbenzene, VC; Vinyl chloride, AN; Acrylonitrile, VDC Vinylidene chloride, Et; ethylene, IA; itaconic acid.
[0107]
The polymer latex described above is also commercially available, and the following polymers can be used. Examples of acrylic polymers include Sebian A-4635, 46583, 4601 (manufactured by Daicel Chemical Industries, Ltd.), Nipol Lx811, 814, 821, 820, 857 (manufactured by Nippon Zeon Co., Ltd.), poly ( Examples of esters) include, for example, poly (urethanes) such as FINETEX ES650, 611, 675, 850 (above made by Dainippon Ink Chemical Co., Ltd.), WD-size, WMS (more made by Eastman Chemical). Examples of rubbers such as HYDRAN AP10, 20, 30, 40 (above made by Dainippon Ink Chemical Co., Ltd.) include LACSTAR 7310K, 3307B, 4700H, 7132C (made by Dainippon Ink Chemical Co., Ltd.) , Nipol Lx416, 410, 438C, 2507 (above Nippon Zeon Co., Ltd.) Examples of poly (vinyl chloride) are G351 and G576 (manufactured by Nippon Zeon Co., Ltd.), and examples of poly (vinylidene chloride) are L502 and L513 (manufactured by Asahi Kasei Kogyo Co., Ltd.). Examples of poly (olefin) s include Chemipearl S120, SA100 (manufactured by Mitsui Petrochemical Co., Ltd.).
[0108]
These polymer latexes may be used alone or in combination of two or more as required.
[0109]
As the polymer latex used in the present invention, a styrene-butadiene copolymer latex is particularly preferable. The weight ratio of the styrene monomer unit to the butadiene monomer unit in the styrene-butadiene copolymer is preferably 40:60 to 95: 5. The proportion of the styrene monomer unit and the butadiene monomer unit in the copolymer is preferably 60 to 99% by mass. The preferred molecular weight range is the same as described above.
[0110]
Examples of the latex of styrene-butadiene copolymer preferably used in the present invention include P-3 to P-8 described above, commercially available LACSTAR-3307B and 7132C, and Nipol Lx416.
[0111]
The glass transition temperature (Tg) of the polymer latex preferably used for the binder used in the present invention is preferably 10 ° C to 80 ° C, more preferably 15 ° C to 70 ° C, and further preferably 20 ° C to 60 ° C. . When two or more kinds of latexes having different Tg are blended and used as the binder, the weight average Tg is preferably within the above range.
[0112]
If necessary, a hydrophilic polymer such as gelatin, polyvinyl alcohol, methylcellulose, hydroxypropylcellulose, carboxymethylcellulose may be added to the organic silver salt-containing layer of the photothermographic material of the invention. The addition amount of these hydrophilic polymers is preferably 30% by mass or less, more preferably 20% by mass or less, based on the total binder of the organic silver salt-containing layer.
[0113]
The organic silver salt-containing layer (that is, the image forming layer) of the present invention is preferably formed using a polymer latex. The amount of binder in the organic silver salt-containing layer is preferably 1/10 to 10/1, more preferably 1/5 to 4/1, in the weight ratio of total binder / organic silver salt.
[0114]
In addition, such an organic silver salt-containing layer is usually a photosensitive layer (emulsion layer) containing a photosensitive silver halide which is a photosensitive silver salt. The weight ratio of silver is preferably 400-5, more preferably 200-10.
[0115]
In the present invention, the total binder amount of the image forming layer is preferably 0.2 to 30 g / m.2And more preferably 1 to 15 g / m2It is. A crosslinking agent for crosslinking, a surfactant for improving coating properties, and the like may be added to the image forming layer.
[0116]
In the present invention, the solvent of the organic silver salt-containing layer coating solution (here, for simplicity, the solvent and the dispersion medium are collectively referred to as a solvent) is preferably an aqueous solvent containing 30% by mass or more of water. As a component other than water, any water-miscible organic solvent such as methyl alcohol, ethyl alcohol, isopropyl alcohol, methyl cellosolve, ethyl cellosolve, dimethylformamide, and ethyl acetate may be used. The water content of the solvent of the coating solution is preferably 50% by mass or more, and more preferably 70% by mass or more. Examples of preferred solvent compositions include water, water / methyl alcohol = 90/10, water / methyl alcohol = 70/30, water / methyl alcohol / dimethylformamide = 80/15/5, water / methyl alcohol / ethyl. Cellosolve = 85/10/5, water / methyl alcohol / isopropyl alcohol = 85/10/5, etc. (the numerical value is mass%).
[0117]
As the antifoggant, stabilizer and stabilizer precursor that can be used in the present invention, paragraph No. 0070 of JP-A-10-62899, page 20, line 57 to page 21 of European Patent Publication No. EP0803764A1. Those disclosed in the seventh line are listed. Further, the antifoggant preferably used in the present invention is an organic halide, and examples thereof include those disclosed in paragraph numbers 0111 to 0112 of JP-A No. 11-65021. In particular, an organic halogen compound represented by the formula (P) of Japanese Patent Application No. 11-87297 and an organic polyhalogen compound represented by the general formula (II) of JP-A-10-339934 are preferred.
[0118]
In the present invention, it is preferable to use the polyhalogen compound represented by the general formula (III) as the antifoggant.
In the general formula (III), Q represents an alkyl group, an aryl group or a heterocyclic group, Y represents a divalent linking group, n represents 0 or 1, Z1And Z2Each independently represents a halogen atom, and X represents a hydrogen atom or an electron-withdrawing group. The alkyl group, aryl group or heterocyclic group represented by Q may have a substituent.
In the general formula (III), Q preferably represents a phenyl group substituted with an electron-withdrawing group in which Hammett σp takes a positive value. Specific examples of the electron-withdrawing group as a substituent include a cyano group, an alkoxycarbonyl group, an aryloxycarbonyl group, a carbamoyl group, a sulfamoyl group, an alkylsulfonyl group, an arylsulfonyl group, a sulfoxide group, an acyl group, a heterocyclic group, Examples include a halogen atom, a halogenated alkyl group, and a phosphoryl group. The σp value is preferably 0.2 to 2.0, more preferably 0.4 to 1.0. Particularly preferred as the electron withdrawing group are a carbamoyl group, an alkoxycarbonyl group, an alkylsulfonyl group, and an alkylphosphoryl group, and among them, a carbamoyl group is most preferred.
[0119]
Specific examples of the polyhalogen compound represented by the general formula (III) are shown below, but the compounds that can be used in the present invention are not limited thereto.
[0120]
Embedded image
[0121]
Embedded image
[0122]
Embedded image
[0123]
In the present invention, examples of the method for incorporating the antifoggant into the photothermographic material include a method of incorporating the above reducing agent into the photosensitive material, and the antifoggant is also preferably added as a solid fine particle dispersion.
[0124]
Other antifoggants include mercury (II) salt of paragraph No. 0113 of JP-A No. 11-65021, benzoic acids of paragraph No. 0114 of the same publication, and the formula (Z) of Japanese Patent Application No. 11-87297. A salicylic acid derivative, a formalin scavenger compound represented by the formula (S) in Japanese Patent Application No. 11-23995, a triazine compound according to claim 9 of JP-A-11-352624, and JP-A-6-11791 And a compound represented by the general formula (III), 4-hydroxy-6-methyl-1,3,3a, 7-tetrazaindene and the like.
[0125]
The photothermographic material of the present invention may contain an azolium salt for the purpose of fog prevention. As the azolium salt, a compound represented by the general formula (XI) described in JP-A-59-193447, a compound described in JP-B-55-12581, a general formula described in JP-A-60-153039 ( II). The azolium salt may be added to any part of the photosensitive material, but the addition layer is preferably added to the layer having the photosensitive layer, and more preferably to the organic silver salt-containing layer. The azolium salt may be added at any step of preparing the coating solution. When added to the organic silver salt-containing layer, any step from the preparation of the organic silver salt to the preparation of the coating solution may be used. It is preferable immediately after application. The azolium salt may be added by any method such as a powder, a solution, or a fine particle dispersion. Moreover, you may add as a solution mixed with other additives, such as a sensitizing dye, a reducing agent, and a color toning agent. In the present invention, the azolium salt may be added in any amount, but 1 × 10 10 per silver mole.-6Mol to 2 mol is preferred, 1 × 10-3More preferably, mol to 0.5 mol.
[0126]
The photothermographic material of the present invention includes a mercapto compound, a disulfide for the purpose of controlling development by suppressing or accelerating development, improving spectral sensitization efficiency, and improving storage stability before and after development. A compound and a thione compound can be contained. Specific examples include paragraphs 0067 to 0069 of JP-A-10-62899, compounds represented by general formula (I) of JP-A-10-186572, and specific examples thereof, paragraphs 0033 to 0052, European patents. It is described in the 20th page, lines 36 to 56, and Japanese Patent Application No. 11-273670, etc. of the published EP0803764A1. Of these, mercapto-substituted heteroaromatic compounds are preferred.
[0127]
In the photothermographic material of the present invention, it is preferable to add a color toner. About the colorant, paragraph numbers 0054 to 0055 of JP-A-10-62899, page 21, lines 23 to 48 of European Patent Publication No. EP0803764A1, JP 2000-35631 A, Phthalazinones (phthalazinone, phthalazinone derivatives or metal salts; for example 4- (1-naphthyl) phthalazinone, 6-chlorophthalazinone, 5,7-dimethoxyphthalazinone and 2,3-dihydro-1,4-phthalazinedione) A combination of phthalazinones and phthalic acids (eg phthalic acid, 4-methylphthalic acid, 4-nitrophthalic acid and tetrachlorophthalic anhydride); phthalazines (phthalazine, phthalazine derivatives or metal salts; for example 4- (1-naphthyl); ) Phthalazine, 6-isopropylphthalazine, 6- - butyl isopropylphthalazine, 6 5,7-dimethoxy phthalazine and 2,3-dihydro phthalazine); are preferred combination of phthalazine and phthalic acids, especially the combination of phthalazine and phthalic acids are preferred.
[0128]
In the present invention, the plasticizer and lubricant that can be used in the photosensitive layer are described in paragraph No. 0117 of JP-A No. 11-65021, a super-high contrast agent for forming a super-high contrast image, and its addition method and amount. Paragraph No. 0118 of the same publication, Paragraph Nos. 0136 to 0193 of JP-A-11-223898, Formula (H), Formulas (1) to (3), and General Formula (A) of Japanese Patent Application No. 11-87297. , (B), compounds of general formulas (III) to (V) described in Japanese Patent Application No. 11-91652 (specific compounds: Chemical Formula 21 to Chemical Formula 24), and high contrast accelerators are disclosed in JP-A-11 -65021, paragraph number 0102, and JP-A-11-223898, paragraph numbers 0194 to 0195.
[0129]
In order to use formic acid or formate as a strong fogging substance, it is preferable to contain 5 mmol or less, more preferably 1 mmol or less, per mol of silver on the side having the image forming layer containing photosensitive silver halide.
[0130]
When using a super contrast agent in the photothermographic material of the present invention, it is preferable to use an acid formed by hydrating diphosphorus pentoxide or a salt thereof in combination. Acids or salts thereof formed by hydration of diphosphorus pentoxide include metaphosphoric acid (salt), pyrophosphoric acid (salt), orthophosphoric acid (salt), triphosphoric acid (salt), tetraphosphoric acid (salt), hexametalin Examples include acids (salts). Particularly preferred are orthophosphoric acid (salt) and hexametaphosphoric acid (salt). Specific examples of the salt include sodium orthophosphate, sodium dihydrogen orthophosphate, sodium hexametaphosphate, ammonium hexametaphosphate and the like.
Amount of acid or salt thereof formed by hydration of diphosphorus pentoxide (1m photosensitive material)2The coating amount per unit) may be a desired amount according to the performance such as sensitivity and fog, but is 0.1 to 500 mg / m.2Is preferably 0.5 to 100 mg / m2Is more preferable.
[0131]
In the photothermographic material of the invention, a surface protective layer can be provided for the purpose of preventing adhesion of an image forming layer. The surface protective layer may be a single layer or a plurality of layers. The surface protective layer is described in paragraph numbers 0119 to 0120 of JP-A No. 11-65021.
Gelatin is preferred as the binder for the surface protective layer, but polyvinyl alcohol (PVA) is also preferred. As gelatin, inert gelatin (for example, Nitta gelatin 750), phthalated gelatin (for example, Nitta gelatin 801), or the like can be used. Examples of PVA include completely saponified PVA-105, partially saponified PVA-205 and PVA-335, and modified polyvinyl alcohol MP-203 (trade name, manufactured by Kuraray Co., Ltd.). Polyvinyl alcohol coating amount of protective layer (per layer) (support 1m2As a hit) of 0.3 to 4.0 g / m2Is preferable, 0.3 to 2.0 g / m2Is more preferable.
[0132]
When the photothermographic material of the invention is used for printing applications in which dimensional change is a problem, it is preferable to use a polymer latex for the surface protective layer or the back layer. For such polymer latex, “Synthetic Resin Emulsion (Hiraku Okuda, Hiroshi Inagaki, Published by Polymer Press (1978))”, “Application of Synthetic Latex (Takaaki Sugimura, Ikuo Kataoka, Junichi Suzuki, Keiji Kasahara, Published by Kobunshi Shuppankai (1993)) and “Synthetic Latex Chemistry (by Soichi Muroi, published by Seikatsu Shuppankai (1970))”, specifically, methyl methacrylate (33.5 mass) %) / Ethyl acrylate (50% by weight) / methacrylic acid (16.5% by weight) copolymer latex, methyl methacrylate (47.5% by weight) / butadiene (47.5% by weight) / itaconic acid (5% by weight) Copolymer latex, ethyl acrylate / methacrylic acid copolymer latex, methyl methacrylate (58.9% by weight) / 2-ethylene Latexyl acrylate (25.4% by weight) / styrene (8.6% by weight) / 2-hydroxyethyl methacrylate (5.1% by weight) / acrylic acid (2.0% by weight) copolymer latex, methyl methacrylate (64. 0 mass%) / styrene (9.0 mass%) / butyl acrylate (20.0 mass%) / 2-hydroxyethyl methacrylate (5.0 mass%) / acrylic acid (2.0 mass%) copolymer latex, etc. Is mentioned. Furthermore, as a binder for the surface protective layer, a combination of polymer latexes described in Japanese Patent Application No. 11-6872, the techniques described in Paragraph Nos. 0021 to 0025 of Japanese Patent Application No. 11-143058, You may apply the technique as described in the paragraph numbers 0027-0028 of 11-6872 specification, and the technique of paragraph numbers 0023-0041 of Unexamined-Japanese-Patent No. 2000-16409. The ratio of the polymer latex in the surface protective layer is preferably 10% by mass to 90% by mass of the total binder, and particularly preferably 20% by mass to 80% by mass.
Total binder (including water-soluble polymer and latex polymer) coating amount of surface protective layer (per layer) (support 1m)2Is preferably 0.3 to 5.0 g / m2And more preferably 0.3 to 2.0 g / m2It is.
[0133]
In the present invention, the preparation temperature of the image forming layer coating solution is preferably 30 ° C. to 65 ° C., more preferably 35 ° C. to less than 60 ° C., and further preferably 35 ° C. to 55 ° C. Moreover, it is preferable that the temperature of the image forming layer coating liquid immediately after the addition of the polymer latex is maintained at 30 ° C to 65 ° C. Moreover, it is preferable that the reducing agent and the organic silver salt are mixed before adding the polymer latex.
[0134]
In the present invention, the image forming layer is composed of one or more layers on a support. When composed of one layer, it consists of an organic silver salt, a light-sensitive silver halide, a reducing agent and a binder, and optionally contains additional materials such as toning agents, coating aids and other auxiliary agents. In the case of two or more layers, the first image forming layer (usually a layer adjacent to the support) contains an organic silver salt and a light-sensitive silver halide, and the second image forming layer or both layers Must contain other ingredients. The construction of a multicolor photosensitive photothermographic material may include a combination of these two layers for each color, and all within a single layer as described in US Pat. No. 4,708,928. May be included. In the case of multi-dye multicolor photosensitive photothermographic materials, each emulsion layer is generally functional or non-functional between each photosensitive layer as described in U.S. Pat. No. 4,460,681. By using functional barrier layers, they are kept separate from each other.
[0135]
In the present invention, various dyes and pigments (for example, CI Pigment Blue 60, CI Pigment Blue 64, CI Pigment Blue 64, from the viewpoint of improving color tone, preventing generation of interference fringes during laser exposure, and preventing irradiation) CI Pigment Blue 15: 6) can be used. These are described in detail in International Publication WO98 / 36322, JP-A-10-268465, 11-338098 and the like.
[0136]
In the photothermographic material of the present invention, the antihalation layer can be provided on the side far from the light source with respect to the photosensitive layer.
[0137]
The photothermographic material generally has a non-photosensitive layer in addition to the photosensitive layer. The non-photosensitive layer includes (1) a protective layer provided on the photosensitive layer (on the side farther from the support), and (2) a plurality of photosensitive layers or between the photosensitive layer and the protective layer. (3) an undercoat layer provided between the photosensitive layer and the support, and (4) a back layer provided on the opposite side of the photosensitive layer. The filter layer is provided on the photosensitive material as the layer (1) or (2). The antihalation layer is provided on the photosensitive material as the layer (3) or (4).
[0138]
As for the antihalation layer, paragraph numbers 0123 to 0124 of JP-A No. 11-65021, JP-A Nos. 11-223898, 9-230531, 10-36695, 10-104779, 11- 231457, 11-352625, 11-352626 and the like.
The antihalation layer contains an antihalation dye having absorption at the exposure wavelength. When the exposure wavelength is in the infrared region, an infrared absorbing dye may be used, and in that case, a dye having no absorption in the visible region is preferable.
When antihalation is performed using a dye having absorption in the visible range, it is preferable that substantially no dye color remains after image formation, and a means for decoloring by the heat of heat development is used. Is preferred. In particular, it is preferable to add a thermally decolorable dye and a base precursor to the non-photosensitive layer to function as an antihalation layer. These techniques are described in JP-A-11-231457.
[0139]
The amount of decoloring dye added is determined by the use of the dye. In general, the optical density (absorbance) measured at the target wavelength is used in an amount exceeding 0.1. The optical density is preferably 0.2-2. The amount of dye used to obtain such an optical density is generally 0.001 to 1 g / m.2Degree.
[0140]
When the dye is decolored in this way, the optical density after heat development can be reduced to 0.1 or less. Two or more kinds of decoloring dyes may be used in combination. Similarly, two or more kinds of base precursors may be used in combination.
In the thermal decoloration using such decoloring dye and base precursor, a substance (for example, diphenyl sulfone) whose melting point is lowered by 3 ° C. (deg) or more when mixed with a base precursor as described in JP-A-11-352626. , 4-chlorophenyl (phenyl) sulfone) is preferred in view of thermal decoloring properties and the like.
[0141]
In the present invention, a colorant having an absorption maximum at 300 to 450 nm can be added for the purpose of improving the silver color tone and the temporal change of the image. Such colorants are disclosed in JP-A-62-210458, JP-A-63-104046, JP-A-63-103235, JP-A-63-208846, JP-A-63-306436, and JP-A-63-1314535. JP-A-01-61745, Japanese Patent Application No. 11-276751, and the like.
Such colorants are typically 0.1 mg / m2~ 1g / m2The back layer provided on the opposite side of the photosensitive layer is preferable as the layer to be added in the range of.
[0142]
The photothermographic material of the present invention is a so-called single-sided photosensitive material having a photosensitive layer containing at least one silver halide emulsion on one side of a support and a back layer on the other side. preferable.
[0143]
In the present invention, it is preferable to add a matting agent for improving transportability, and the matting agent is described in paragraph Nos. 0126 to 0127 of JP-A No. 11-65021. The amount of matting agent used is 1m of photosensitive material.2When expressed in a coating amount per unit, preferably 1 to 400 mg / m2And more preferably 5 to 300 mg / m2It is.
The matting degree of the image forming layer surface may be any as long as no stardust failure occurs, but the Beck smoothness is preferably 30 seconds to 2000 seconds, and particularly preferably 40 seconds to 1500 seconds. The Beck smoothness can be easily obtained by Japanese Industrial Standard (JIS) P8119 “Smoothness test method using Beck tester for paper and paperboard” and TAPPI standard method T479.
[0144]
In the present invention, the matte degree of the back layer is preferably Beck smoothness of 10 seconds to 1200 seconds, more preferably 20 seconds to 800 seconds, and further preferably 40 seconds to 500 seconds.
[0145]
In the present invention, the matting agent is preferably contained in the outermost surface layer of the photosensitive material, the layer functioning as the outermost surface layer, or a layer close to the outer surface, and is contained in a layer acting as a so-called protective layer. It is preferable.
[0146]
The back layer applicable to the present invention is described in paragraph numbers 0128 to 0130 of JP-A No. 11-65021.
[0147]
The photothermographic material of the present invention preferably has a film surface pH of 6.0 or less, more preferably 5.5 or less before heat development. The lower limit is not particularly limited, but is about 3. The film surface pH is preferably adjusted using an organic acid such as a phthalic acid derivative, a non-volatile acid such as sulfuric acid, or a volatile base such as ammonia from the viewpoint of reducing the film surface pH. In particular, ammonia is volatile and is preferable for achieving a low film surface pH because it can be removed before the coating process or heat development. The method for measuring the film surface pH is described in paragraph No. 0123 of Japanese Patent Application No. 11-87297.
[0148]
In the present invention, a hardener may be used for each layer such as the photosensitive layer, the protective layer, and the back layer. Examples of hardeners include T.W. H. There are various methods described in pages 77 to 87 of “THE THEORY OF THE PHOTOGRAPHIC PROCESS FOURTH EDITION” by James (published by Macmillan Publishing Co., Inc., 1977). In addition to s-triazine sodium salt, N, N-ethylenebis (vinylsulfonacetamide), N, N-propylenebis (vinylsulfonacetamide), polyvalent metal ions described on page 78 of the same, US Pat. No. 4,281, Polyisocyanates such as 060, JP-A-6-208193, epoxy compounds such as US Pat. No. 4,791,042, vinylsulfone compounds such as JP-A-62-289048 Is preferably used.
[0149]
The hardening agent is added as a solution, and the addition time of this solution into the protective layer coating solution is 180 minutes to immediately before application, preferably 60 minutes to 10 seconds before application. As long as the effects of the present invention are sufficiently exhibited, there is no particular limitation. Specific mixing methods include a method of mixing in a tank in which the average residence time calculated from the addition flow rate and the amount of liquid fed to the coater is a desired time, Harnby, M.M. F. Edwards, A.D. W. There is a method of using a static mixer described in Chapter 8 of Nienow's Koji Takahashi's “Liquid mixing technology” (published by Nikkan Kogyo Shimbun, 1989).
[0150]
Regarding the surfactant applicable to the present invention, paragraph No. 0132 of JP-A No. 11-65021, paragraph No. 0133 of the same for the solvent, paragraph No. 0134 of the support, and the same publication for the antistatic or conductive layer. Paragraph No. 0135, the method for obtaining a color image, Paragraph No. 0136 of the publication, and the slip agent are described in JP-A No. 11-84573, Paragraph Nos. 0061 to 0064 and Japanese Patent Application No. 11-106881, Paragraph Nos. Has been.
[0151]
As a transparent support, a polyester subjected to heat treatment in a temperature range of 130 to 185 ° C. in order to alleviate internal strain remaining in the film during biaxial stretching and eliminate heat shrinkage strain generated during heat development processing, In particular, polyethylene terephthalate is preferably used. In the case of a photothermographic material for medical use, the transparent support may be colored with a blue dye (for example, dye-1 described in Examples of JP-A-8-240877) or may be uncolored. The support includes a water-soluble polyester described in JP-A-11-84574, a styrene-butadiene copolymer described in JP-A-10-186565, and chlorides described in paragraph Nos. 0063 to 0080 of Japanese Patent Application No. 11-106881. It is preferable to apply an undercoating technique such as a vinylidene copolymer. As for the antistatic layer or undercoat, paragraph numbers of JP-A-56-143430, JP-A-56-143431, JP-A-58-62646, JP-A-56-120519, JP-A-11-84573. The techniques described in paragraph numbers 0078 to 0084 of 0040 to 0051, US Pat. No. 5,575,957, and JP-A-11-223898 can be applied.
[0152]
The photothermographic material of the present invention is preferably a monosheet type (a type capable of forming an image on the photothermographic material without using another sheet such as an image receiving material).
[0153]
The photothermographic material of the present invention may further contain an antioxidant, a stabilizer, a plasticizer, an ultraviolet absorber or a coating aid. Various additives are added to either the photosensitive layer or the non-photosensitive layer. For these, reference can be made to International Publication No. WO 98/36322, European Patent Publication No. EP 803764A1, Japanese Patent Laid-Open No. 10-186567, No. 10-18568, and the like.
[0154]
The photothermographic material of the present invention may be applied and produced by any method. Specifically, various coatings such as extrusion coating, slide coating, curtain coating, dip coating, knife coating, flow coating, or extrusion coating using a hopper of the type described in US Pat. No. 2,681,294. A coating operation was used and Stephen F.M. Kistler, Peter M. et al. Extrusion coating or slide coating described in pages 399 to 536 of “LIQUID FILM COATING” (CHAPMAN & HALL, 1997) by Schweizer is preferably used, and slide coating is particularly preferably used. An example of the shape of a slide coater used for slide coating is shown in FIG. 11b. 1. If desired, two or more layers may be simultaneously formed by the method described in pages 399 to 536 of the same document, the method described in US Pat. No. 2,761,791 and British Patent No. 837,095. Can be coated.
[0155]
The organic silver salt-containing layer coating solution in the present invention is preferably a so-called thixotropic fluid. Thixotropy refers to the property that the viscosity decreases as the shear rate increases. Although any apparatus may be used for the viscosity measurement, an RFS fluid spectrometer manufactured by Rheometrics Far East Co., Ltd. is preferably used and measured at 25 ° C. Here, the organic silver salt-containing layer coating solution in the present invention has a shear rate of 0.1 S.-1The viscosity is preferably 400 mPa · s to 100,000 mPa · s, more preferably 500 mPa · s to 20,000 mPa · s. Also, shear rate 1000S-1Is preferably 1 mPa · s to 200 mPa · s, more preferably 5 mPa · s to 80 mPa · s.
[0156]
Various systems that exhibit thixotropy are known, and are described in “Lectures / Rheology” edited by Polymer Publications, “Polymer Latex” (published by Polymer Publications) co-authored by Muroi and Morino. In order for the fluid to exhibit thixotropy, it is necessary to contain a large amount of solid fine particles. In order to enhance the thixotropy, it is effective to contain a thickening linear polymer, to increase the aspect ratio with the anisotropic shape of the contained solid fine particles, to increase the alkali viscosity, and to use a surfactant.
[0157]
Examples of the technology that can be used for the photothermographic material of the present invention include European Patent Publication EP80376A1, European Patent Publication EP883022A1, International Publication WO98 / 36322, Japanese Patent Laid-Open No. 56-62648, and 58-. 62644, JP-A-9-281737, 9-297367, 9-304869, 9-31405, 9-329865, 10-10669, 10- No. 62899, No. 10-69023, No. 10-186568, No. 10-90823, No. 10-171063, No. 10-186655, No. 10-186567, No. 10-186567 No. 10-186572, No. 10-197974, No. 1 No. 197982, No. 10-197983, No. 10-197985 to No. 10-197987, No. 10-207001, No. 10-207004, No. 10-221807, No. 10- No. 282601, No. 10-288823, No. 10-288824, No. 10-307365, No. 10-312038, No. 10-339934, No. 11-7100, No. 11-15105 Publication No. 11-24200 Publication No. 11-24201 Publication No. 11-30832 Publication No. 11-84574 Publication No. 11-65021 Publication No. 11-109547 Publication No. 11-125880 Publication No. 11-125880 Gazette, 11-129629 gazette, 11-133536 gazette to 11-133 gazette. 39, JP same 11-133542, JP-same 11-133543, JP-same 11-223898, JP-techniques described in JP same 11-352627 can also be used.
[0158]
The photothermographic material of the present invention may be developed by any method, but is usually developed by raising the temperature of the photothermographic material exposed imagewise. The preferred development temperature is 80 to 250 ° C, more preferably 100 to 140 ° C. The development time is preferably 1 to 180 seconds, more preferably 10 to 90 seconds, and particularly preferably 10 to 40 seconds.
[0159]
The heat development method is preferably a plate heater method. As a heat development method using a plate heater method, a method described in JP-A-11-133572 is preferable, and a visible image is formed by bringing a photothermographic material on which a latent image has been formed into contact with a heating means in a heat developing unit. A heat developing device, wherein the heating means is a plate heater, and a plurality of pressing rollers are disposed to face each other along one surface of the plate heater, and the heating roller is disposed between the pressing roller and the plate heater. The heat development apparatus is characterized in that heat development is performed by passing the heat development photosensitive material. It is preferable to divide the plate heater into 2 to 6 stages and lower the temperature about 1 to 10 ° C. at the tip. Such a method is also described in JP-A-54-30032, which can exclude moisture and organic solvents contained in the photothermographic material out of the system, and rapidly develop heat development. It is also possible to suppress changes in the shape of the support of the photothermographic material due to the photosensitive material being heated.
[0160]
The light-sensitive material of the present invention may be exposed by any method, but laser light is preferred as the exposure light source. As the laser beam used in the present invention, a gas laser (Ar+, He-Ne), YAG laser, dye laser, semiconductor laser and the like are preferable. A semiconductor laser and a second harmonic generation element can also be used. Red to infrared emission gas or semiconductor laser is preferable.
[0161]
An example of a medical laser imager provided with an exposure unit and a thermal development unit is Fuji Medical Dry Laser Imager FM-DPL. Regarding FM-DP L, Fuji Medical Review No. 8, pages 39 to 55, and it goes without saying that those techniques are applied as a laser imager of the photothermographic material of the present invention. Further, it can be applied as a photothermographic material for a laser imager in “AD network” proposed by Fuji Medical System as a network system adapted to the DICOM standard.
[0162]
The photothermographic material of the present invention forms a black and white image by a silver image, and is used as a photothermographic material for medical diagnosis, a photothermographic material for industrial photography, a photothermographic material for printing, and a photothermographic material for COM. It is preferably used.
[0163]
【Example】
The present invention will be described more specifically with reference to the following examples. The materials, reagents, ratios, operations, and the like shown in the following examples can be appropriately changed without departing from the spirit of the present invention. Therefore, the scope of the present invention is not limited to the specific examples shown below.
[0164]
<Example 1>
<< Preparation of a polyethylene terephthalate (PET) support having an undercoat layer >>
(Preparation of PET support)
Using terephthalic acid and ethylene glycol, PET having an intrinsic viscosity of 0.66 (measured in phenol / tetrachloroethane = 6/4 (weight ratio) at 25 ° C.) was obtained according to a conventional method. After pelletizing this, it was dried at 130 ° C. for 4 hours, melted at 300 ° C., extruded from a T-type die, and rapidly cooled to produce an unstretched film having a thickness such that the film thickness after heat setting was 175 μm.
[0165]
This was longitudinally stretched 3.3 times at 110 ° C. using rolls having different peripheral speeds, and then stretched 4.5 times at 130 ° C. using a tenter. Then, after heat setting at 240 ° C. for 20 seconds, the film was relaxed by 4% in the lateral direction at the same temperature. Then, after slitting the chuck part of the tenter, knurling is performed on both ends, and 4 kg / cm2To obtain a roll PET support having a thickness of 175 μm.
[0166]
(Surface corona treatment)
Using a solid state corona treatment machine 6KVA model manufactured by Pillar, both surfaces of the support were treated at room temperature at 20 m / min. From the current and voltage readings at this time, the support is 0.375 kV · A · min / m.2It was found that the process was done. The treatment frequency at this time was 9.6 kHz, and the gap clearance between the electrode and the dielectric roll was 1.6 mm.
[0167]
[0168]
[0169]
[0170]
(2) Production of a PET support having an undercoat layer
On one side (photosensitive layer surface) of the PET support subjected to the corona treatment obtained above, the undercoat layer coating solution formulation 1 is applied with a wire bar to a wet coating amount of 6.6 ml / m.2(Per side) and dried at 180 ° C. for 5 minutes. Then, on the back (back side), the above-mentioned undercoat layer coating solution formulation 2 was applied with a wire bar to a wet coating amount of 5.7 ml / m.2And then dried at 180 ° C. for 5 minutes. On top of this (back surface), the above-mentioned undercoat layer coating solution formulation 3 is applied with a wire bar to a wet coating amount of 7.7 ml / m.2And then dried at 180 ° C. for 6 minutes to prepare an undercoat support.
[0171]
<Preparation of back surface coating solution>
<< Preparation of antihalation layer coating liquid >>
(1) Preparation of solid precursor dispersion (a) of base precursor
The base precursor compound 11 described later is mixed with 64 g of diphenylsulfone and 28 g of Kao Corp. surfactant Demol N10 with 220 ml of distilled water, and the mixture is mixed with a sand mill (1/4 Gallon Sand Grinder Mill, manufactured by Imex Corp.). Using the resulting solution, beads were dispersed to obtain a solid fine particle dispersion (a) of a base precursor compound having an average particle size of 0.2 μm.
[0172]
(2) Preparation of dye solid fine particle dispersion
9.6 g of cyanine dye compound 13 described later and 5.8 g of sodium P-dodecylbenzenesulfonate are mixed with 305 ml of distilled water, and the mixture is beaded using a sand mill (1/4 Gallon sand grinder mill, manufactured by IMEX Co., Ltd.). Dispersion gave a dye solid fine particle dispersion having an average particle size of 0.2 μm.
[0173]
(3) Preparation of antihalation layer coating solution
Gelatin 17 g, polyacrylamide 9.6 g, base precursor solid fine particle dispersion (a) 70 g obtained in (1) above, dye solid fine particle dispersion 56 g obtained in (2) above, polymethyl methacrylate fine particles (average particle size) 6.5 μm) 1.5 g, benzoisothiazolinone 0.03 g, sodium polyethylene sulfonate 2.2 g, blue dye compound 14 described later 0.2 g, yellow dye compound 15 described later 3.9 g, and water 844 ml were mixed, An antihalation layer coating solution was prepared.
[0174]
<< Preparation of back surface protective layer coating liquid >>
The container was kept at 40 ° C., 50 g of gelatin, 0.2 g of sodium polystyrenesulfonate, 2.4 g of N, N-ethylenebis (vinylsulfonacetamide), 1 g of sodium t-octylphenoxyethoxyethanesulfonate, 30 mg of benzoisothiazolinone N-perfluorooctylsulfonyl-N-propylalanine potassium salt 37 mg, polyethylene glycol mono (N-perfluorooctylsulfonyl-N-propyl-2-aminoethyl) ether [ethylene oxide average polymerization degree 15] 0.15 g, C8F17SOThreeK32mg, C8F17SO2N (CThreeH7) (CH2CH2O)Four(CH2)Four-SOThreeNa 64 mg, acrylic acid / ethyl acrylate copolymer (copolymerization weight ratio 5/95) 8.8 g, aerosol OT (manufactured by American Cyanamid Co., Ltd.) 0.6 g, liquid paraffin emulsion as liquid paraffin 1.8 g, 950 ml of water was mixed to prepare a back surface protective layer coating solution.
[0175]
<< Preparation of silver halide mixed emulsion A >>
(1) Preparation of silver halide emulsion 1
A solution obtained by adding 3.1 ml of a 1% by mass potassium bromide solution to 1421 ml of distilled water and further adding 3.5 ml of 0.5 mol / L sulfuric acid and 31.7 g of phthalated gelatin was stirred in a stainless steel reaction vessel. While maintaining the liquid temperature at 34 ° C., a solution A in which distilled water was added to 22.22 g of silver nitrate and diluted to 95.4 ml and a solution B in which 15.9 g of potassium bromide was diluted to 97.4 ml with distilled water were prepared. The whole amount was added at a constant flow rate over 45 seconds. Thereafter, 10 ml of a 3.5% by mass aqueous hydrogen peroxide solution was added, and further 10.8 ml of a 10% by mass aqueous solution of benzimidazole was added. Further, Solution C obtained by adding distilled water to 51.86 g of silver nitrate and diluting to 317.5 ml and Solution D obtained by diluting 45.8 g of potassium bromide to a volume of 400 ml with distilled water were added over 20 minutes at a constant flow rate. The solution D was added by the controlled double jet method while maintaining the pAg at 8.1. 1 x 10 per mole of silver-FourThe total amount of potassium hexachloroiridium (III) was added 10 minutes after the start of the addition of Solution C and Solution D so as to have a molarity. In addition, 5 seconds after the completion of the addition of the solution C, an aqueous solution of potassium iron (II) hexacyanide was added at 3 × 10 3 per mol of silver.-FourThe whole molar amount was added. The pH was adjusted to 3.8 using 0.5 mol / L sulfuric acid, stirring was stopped, and a precipitation / desalting / water washing step was performed. The pH was adjusted to 5.9 with 1 mol / L sodium hydroxide to prepare a silver halide dispersion having a pAg of 8.0.
[0176]
While maintaining the silver halide dispersion at 38 ° C. with stirring, 5 ml of a methanol solution of 0.34% by mass of 1,2-benzisothiazolin-3-one was added, and after 40 minutes, the spectral sensitizing dye A 1x10 methanol solution per mole of silver-3Mole was added and the temperature was raised to 47 ° C. after 1 minute. 20 minutes after the temperature rise, sodium benzenethiosulfonate was 7.6 × 10 6 in 1 mol of silver with a methanol solution.-Five5 minutes later, tellurium sensitizer B, which will be described later, was added in a methanol solution to give 1.9 × 10 6 per mole of silver.-FourMole was added and aged for 91 minutes. 1.3 ml of a 0.8 mass% methanol solution of N, N′-dihydroxy-N ″ -diethylmelamine was added, and after 4 minutes, 5-methyl-2-mercaptoben ヅ imidazole was added with methanol solution to 3 .7x10-3Mole and 1-Phenyl-2-heptyl-5-mercapto-1,3,4-triazole in a methanol solution with a methanol solution of 4.9 × 10-3A silver halide emulsion 1 was prepared by adding a molar amount.
[0177]
The grains in the prepared silver halide emulsion 1 were pure silver bromide grains having an average sphere equivalent diameter of 0.046 μm and a sphere equivalent diameter variation coefficient of 20%. The particle size and the like were determined from an average of 1000 particles using an electron microscope. The {100} face ratio of the particles was determined to be 80% using the Kubelka-Munk method.
[0178]
(2) Preparation of silver halide emulsion 2
In the preparation of the silver halide emulsion 1, the liquid temperature at the time of grain formation was changed from 34 ° C. to 49 ° C., and the addition time of the solution C was changed to 30 minutes to remove potassium hexacyanoiron (II). A silver halide dispersion was prepared. Furthermore, the addition amount of spectral sensitizing dye A is 7.5 × 10 5 per mol of silver.-FourThe amount of tellurium sensitizer B added is 1.1 × 10 5 per silver mole.-FourAnd 1-phenyl-2-heptyl-5-mercapto-1,3,4-triazole is 3.3 × 10 3 mol per 1 mol of silver.-3A silver halide emulsion 2 was prepared in the same manner as in the preparation of the silver halide emulsion 1 except that the molar amount was changed. The emulsion grains of the silver halide emulsion 2 were pure silver bromide cubic grains having an average sphere equivalent diameter of 0.080 μm and a sphere equivalent diameter variation coefficient of 20%.
[0179]
(3) Preparation of silver halide emulsion 3
A silver halide dispersion was prepared in the same manner as in the preparation of silver halide emulsion 1, except that the liquid temperature at the time of grain formation was changed from 34 ° C. to 27 ° C. Further, spectral sensitizing dye A was used as a solid dispersion (gelatin aqueous solution), and the addition amount was 6 × 10 6 per silver mole.-3The amount of tellurium sensitizer B added is 5.2 × 10 5 per silver mole.-FourA silver halide emulsion 3 was prepared in the same manner as in the preparation of the silver halide emulsion 1 except that the molar amount was changed. The emulsion grains of silver halide emulsion 3 were pure silver bromide cubic grains having an average sphere equivalent diameter of 0.038 μm and a sphere equivalent diameter variation coefficient of 20%.
[0180]
(4) Preparation of silver halide mixed emulsion A
The silver halide emulsion 1 was mixed in a proportion of 70% by mass, the silver halide emulsion 2 in a proportion of 15% by mass and the silver halide emulsion 3 in a proportion of 15% by mass, and a 1% by mass aqueous solution of benzothiazolium iodide was mixed with silver. 7 x 10 per mole-3Mole was added.
[0181]
<< Preparation of a fatty acid silver (silver behenate) dispersion >>
Behenic acid (product of Henkel, product name Edenor C22-85R) 87.6 kg, distilled water 423 liters, 5N NaOH aqueous solution 49.2 liters, tert-butanol 120 liters were mixed and stirred at 75 ° C. for 1 hour to react. To obtain a sodium behenate solution. Separately, 206.2 liters (pH 4.0) of an aqueous solution containing 40.4 kg of silver nitrate was prepared and kept at 10 ° C. A reaction vessel containing 635 liters of distilled water and 30 liters of tert-butanol was kept at 30 ° C., and while stirring, the total amount of the previous sodium behenate solution and the total amount of silver nitrate aqueous solution were 62 minutes and 10 seconds at a constant flow rate, respectively. Added over 60 minutes. At this time, only the silver nitrate aqueous solution was added for 7 minutes and 20 seconds after the start of the addition of the aqueous silver nitrate solution, and then the addition of the sodium behenate solution was started. After the addition of the aqueous silver nitrate solution was completed, only the sodium behenate solution was added for 9 minutes and 30 seconds. Was added. At this time, the temperature in the reaction vessel was 30 ° C., and the external temperature was controlled so that the liquid temperature was constant. Further, the pipe of the addition system of the sodium behenate solution was kept warm by steam tracing, and the steam opening degree was adjusted so that the liquid temperature at the outlet of the tip of the addition nozzle was 75 ° C. Moreover, the piping of the addition system of the silver nitrate aqueous solution was kept warm by circulating cold water outside the double pipe. The addition position of the sodium behenate solution and the addition position of the aqueous silver nitrate solution were arranged symmetrically around the stirring axis, and were adjusted so as not to contact the reaction solution.
[0182]
After completion of the addition of the sodium behenate solution, the mixture was left stirring for 20 minutes at the same temperature, and the temperature was lowered to 25 ° C. Thereafter, the solid content was separated by suction filtration, and the solid content was washed with water until the conductivity of filtered water reached 30 μS / cm. Thus, a fatty acid silver salt was obtained. The obtained solid content was stored as a wet cake without drying.
[0183]
When the morphology of the obtained silver behenate particles was evaluated by electron microscope photography, the average values were a = 0.14 μm, b = 0.4 μm, c = 0.6 μm, average aspect ratio 5.2, average sphere equivalent diameter. It was a flake-like crystal having a variation coefficient of 15% for a sphere equivalent diameter of 0.52 μm. (A, b, and c are the text provisions)
[0184]
7.4 g of polyvinyl alcohol (trade name: PVA-217) and water were added to a wet cake corresponding to a dry solid content of 100 g to make the total amount 385 g, and then pre-dispersed with a homomixer.
[0185]
Next, the pre-dispersed stock solution is subjected to a pressure of 1750 kg / cm of a disperser (trade name: Microfluidizer M-110S-EH, manufactured by Microfluidics International Corporation, using a G10Z interaction chamber).2And was treated three times to obtain a silver behenate dispersion. The cooling operation was carried out by installing a serpentine heat exchanger before and after the interaction chamber, and adjusting the temperature of the refrigerant to a dispersion temperature of 18 ° C.
[0186]
<< Preparation of reducing agent dispersion >>
To 10 kg of a 20% by weight aqueous solution of 1,1-bis (2-hydroxy-3,5-dimethylphenyl) -3,5,5-trimethylhexane and 10 kg of a modified polyvinyl alcohol (Kuraray Co., Ltd., Poval MP203) 16 kg was added and mixed well to make a slurry. This slurry was fed with a diaphragm pump, dispersed in a horizontal sand mill (UVM-2: manufactured by Imex Co., Ltd.) filled with zirconia beads having an average diameter of 0.5 mm for 3 hours 30 minutes, and then benzoisothiazolinone sodium salt 0.2 g and water were added to prepare a reducing agent concentration of 25% by mass to obtain a reducing agent dispersion. The reducing agent particles contained in the reducing agent dispersion thus obtained had a median diameter of 0.42 μm and a maximum particle diameter of 2.0 μm or less. The obtained reducing agent dispersion was filtered through a polypropylene filter having a pore size of 10.0 μm to remove foreign substances such as dust and stored.
[0187]
<< Preparation of Mercapto Compound Dispersion >>
To 5 kg of 1-phenyl-2-heptyl-5-mercapto-1,3,4-triazole and 5 kg of a 20% by weight aqueous solution of modified polyvinyl alcohol (Kuraray Co., Ltd., Poval MP203), 8.3 kg of water was added. , Well mixed to make a slurry. This slurry was fed with a diaphragm pump and dispersed for 6 hours in a horizontal sand mill (UVM-2: manufactured by Imex Co., Ltd.) filled with zirconia beads having an average diameter of 0.5 mm, and then water was added to the concentration of the mercapto compound. Was adjusted to 10% by mass to obtain a dispersion of a mercapto compound. The mercapto compound particles contained in the obtained mercapto compound dispersion had a median diameter of 0.40 μm and a maximum particle diameter of 2.0 μm or less. The obtained mercapto compound dispersion was filtered through a polypropylene filter having a pore size of 10.0 μm to remove foreign substances such as dust and stored. Further, it was filtered again with a polypropylene filter having a pore size of 10 μm immediately before use.
[0188]
<< Preparation of organic polyhalogen compound dispersion-1 >>
Add 5 kg of tribromomethylnaphthylsulfone, 2.5 kg of 20% by weight aqueous solution of modified polyvinyl alcohol (Kuraray Co., Ltd. Poval MP203), 213 g of 20% by weight aqueous solution of sodium triisopropylnaphthalenesulfonate, and 10 kg of water, Mix well to make a slurry. This slurry was fed with a diaphragm pump and dispersed for 5 hours in a horizontal sand mill (UVM-2: manufactured by Imex Co., Ltd.) filled with zirconia beads having an average diameter of 0.5 mm. 2 g and water were added so that the concentration of the organic polyhalogen compound was 20% by mass to prepare an organic polyhalogen compound dispersion-1. The organic polyhalogen compound particles contained in the obtained dispersion had a median diameter of 0.36 μm and a maximum particle diameter of 2.0 μm or less. The obtained organic polyhalogen compound dispersion-1 was filtered through a polypropylene filter having a pore size of 3.0 μm to remove foreign substances such as dust and stored.
[0189]
<< Preparation of organic polyhalogen compound dispersion-2 >>
Similar to organic polyhalogen compound dispersion-1, except that 5 kg of tribromomethyl (4- (2,4,6-trimethylphenylsulfonyl) phenyl) sulfone is used instead of 5 kg of tribromomethylnaphthylsulfone, and dispersed. The organic polyhalogen compound was diluted to 25% by mass and filtered. The organic polyhalogen compound particles contained in the obtained dispersion dispersion had a median diameter of 0.38 μm and a maximum particle diameter of 2.0 μm or less. The obtained organic polyhalogen compound dispersion-2 was filtered through a polypropylene filter having a pore size of 3.0 μm to remove foreign substances such as dust and stored.
[0190]
<< Preparation of organic polyhalogen compound dispersion-3 >>
Similar to organic polyhalogen compound dispersion-1, except that 5 kg of tribromomethylphenylsulfone was used instead of 5 kg of tribromomethylnaphthylsulfone, and 5 kg of 20% by mass MP203 aqueous solution was dispersed. It diluted so that it might become 26 mass%, and filtered. The organic polyhalogen compound particles contained in the obtained dispersion had a median diameter of 0.41 μm and a maximum particle diameter of 2.0 μm or less. The obtained organic polyhalogen compound dispersion-3 was filtered through a polypropylene filter having a pore size of 3.0 μm to remove foreign substances such as dust, and stored. Moreover, after storage, it was stored at 10 ° C. or lower until use.
[0191]
<< Preparation of phthalazine compound solution >>
8 kg of modified polyvinyl alcohol MP203 manufactured by Kuraray Co., Ltd. was dissolved in 174.57 kg of water, and then 3.15 kg of a 20% by weight aqueous solution of sodium triisopropylnaphthalenesulfonate and 14.28 kg of a 70% by weight aqueous solution of 6-isopropylphthalazine were dissolved. This was added to prepare a 5% by mass solution of 6-isopropylphthalazine.
[0192]
<< Preparation of pigment dispersion >>
C. I. Pigment Blue 60 (64 g) and Kao Corp. demole N (6.4 g) were added to 250 g of water and mixed well to prepare a slurry. 800 g of zirconia beads having an average diameter of 0.5 mm were prepared, put in a vessel together with the slurry, and dispersed for 25 hours with a disperser (1/4 G sand grinder mill: manufactured by IMEX Co., Ltd.) to obtain a pigment dispersion. . The pigment particles contained in the obtained pigment dispersion had an average particle size of 0.21 μm.
[0193]
<< Preparation of 40% by mass of SBR latex >>
The following SBR latex diluted 10-fold with distilled water has an ionic conductivity of 1 using an ultrafiltration (UF) -purification module FS03-FC-FUY03A1 (Daisen Membrane System Co., Ltd.). It diluted and refined until it became 0.5 mS / cm, and Sanyo Chemical Co., Ltd. sandet-BL was added so that it might become 0.22 mass%. Furthermore, NaOH and NHFourNa with OH+Ion: NHFour +It added so that it might become ion = 1: 2.3 (molar ratio), and it adjusted to pH8.4. The latex concentration at this time was 40% by mass.
(SBR latex: Latex of -St (68) -Bu (29) -AA (3)-)
[0194]
Average particle size 0.1 μm, concentration 45% by mass, equilibrium moisture content 0.6% by mass at 25 ° C. and relative humidity 60%, ion conductivity 4.2 mS / cm (measurement of ion conductivity is manufactured by Toa Denpa Kogyo Co., Ltd.) Conductivity meter CM-30S was used, latex stock solution (40% by mass) measured at 25 ° C.), pH 8.2
[0195]
<< Preparation of photosensitive layer coating solution >>
1.1 g of the pigment dispersion obtained above, 103 g of a fatty acid silver (silver behenate) dispersion, 5 g of a 20% by weight aqueous solution of polyvinyl alcohol PVA-205 (manufactured by Kuraray Co., Ltd.), 25 g of a reducing agent dispersion, Organic polyhalogen compound dispersions 1, 2, and -3 are 5: 1: 3 (weight ratio) in a total amount of 16.3 g, mercapto compound dispersion 6.2 g, SBR latex (Tg: 17 ° C.) 40% by mass 106 g Then, 18 ml of the phthalazine compound solution was mixed, and 10 g of the silver halide mixed emulsion A was added and mixed well immediately before coating to prepare a photosensitive layer coating solution. The obtained photosensitive layer coating solution is directly applied to the coating die at 70 ml / m.2The solution was fed so that
[0196]
The viscosity of the photosensitive layer coating solution was 85 [mPa · s] at 40 ° C. (No. 1 rotor, 60 rpm) as measured with a B-type viscometer of Tokyo Keiki. In addition, the viscosity at 25 ° C. using an RFS fluid spectrometer manufactured by Rheometrics Far East Co., Ltd. is 1500, 220, 70 at shear rates of 0.1, 1, 10, 100, and 1000 [1 / second], respectively. 40 and 20 [mPa · s].
[0197]
<Preparation of image forming layer surface intermediate layer coating solution>
772 g of a 10% by weight aqueous solution of polyvinyl alcohol PVA-205 (manufactured by Kuraray Co., Ltd.), 5.3 g of the pigment dispersion obtained above, methyl methacrylate / styrene / butyl acrylate / hydroxyethyl methacrylate / acrylic acid copolymer (copolymerization) (Weight ratio 64/9/20/5/2) 2 ml of 5% aqueous solution of aerosol OT (manufactured by American Cyanamid Co., Ltd.) and 226g of 27.5% latex solution by latex, 20% by weight aqueous solution of diammonium phthalate salt 10.5 ml, and water was added so that the total amount was 880 g, and the pH was adjusted to 7.5 with NaOH to prepare an image forming layer surface intermediate layer coating solution. The obtained intermediate layer coating solution was 10 ml / m.2Then, the solution was fed to the coating die.
The viscosity of the intermediate layer coating solution was 21 [mPa · s] at 40 ° C. (No. 1 rotor, 60 rpm) B-type viscometer.
[0198]
<< Preparation of coating solution for first layer of image forming layer surface protective layer >>
Inert gelatin (64 g) is dissolved in water, and methyl methacrylate / styrene / butyl acrylate / hydroxyethyl methacrylate / acrylic acid copolymer (copolymerization weight ratio 64/9/20/5/2) 27.5% by weight latex 80 g, 23 ml of a 10% by weight methanol solution of phthalic acid, 23 ml of a 10% by weight aqueous solution of 4-methylphthalic acid, 28 ml of sulfuric acid having a concentration of 0.5 mol / liter, and a 5% by weight aqueous solution of Aerosol OT (American Cyanamid Co., Ltd.) 5 ml, 0.5 g of phenoxyethanol, and 0.1 g of benzoisothiazolinone were added, and water was added so that the total amount was 750 g to prepare a coating solution for the first layer of the image forming layer surface protective layer. Just before coating, 26 ml of 4% by weight chromium alum was mixed with a static mixer, and 18.6 ml / m.2Then, the solution was fed to the coating die.
The viscosity of the coating solution for the first protective layer was 17 [mPa · s] at 40 ° C. (No. 1 rotor, 60 rpm).
[0199]
<< Preparation of coating solution for image forming layer surface protective layer second layer >>
Inert gelatin (80 g) is dissolved in water, and methyl methacrylate / styrene / butyl acrylate / hydroxyethyl methacrylate / acrylic acid copolymer (copolymerization weight ratio 64/9/20/5/2) 27.5% by weight of latex 102 g, 3.2 ml of a 5 mass% solution of N-perfluorooctylsulfonyl-N-propylalanine potassium salt, polyethylene glycol mono (N-perfluorooctylsulfonyl-N-propyl-2-aminoethyl) ether [ethylene oxide average polymerization degree = 15], 2 ml of a 2% by weight aqueous solution, 23 ml of a 5% by weight solution of aerosol OT (American Cyanamid), 4 g of polymethyl methacrylate fine particles (average particle size 0.7 μm), polymethyl methacrylate fine particles (average particle) Diameter 6.4 μm) 21 g, 4 -Water was added to 1.6 g of methylphthalic acid, 4.8 g of phthalic acid, 44 ml of 0.5 mol / L sulfuric acid, 10 mg of benzoisothiazolinone to a total amount of 650 g, and 4 mass% chromium alum and 0.67. An aqueous solution containing 445 ml of phthalic acid mixed with a static mixer immediately before coating is used as a coating solution for the second layer of the image forming layer surface, and is 8.3 ml / m.2Then, the solution was fed to the coating die.
The viscosity of the coating solution was 9 [mPa · s] at a B-type viscometer of 40 ° C. (No. 1 rotor, 60 rpm).
[0200]
<< Preparation of Photothermographic Material (Sample 001) >>
The anti-halation layer coating solution is applied to the back surface side of the undercoat support so that the solid content coating amount of the solid fine particle dye is 0.04 g / m.2Then, a back surface protective layer coating solution is applied thereon with a gelatin coating amount of 1.7 g / m 2.2Then, a simultaneous multilayer coating was applied and dried to prepare a back layer.
[0201]
On the opposite side of the back side, the emulsion layer (silver halide coating silver amount 0.14 g / m2), An intermediate layer, a protective layer first layer, and a protective layer second layer were simultaneously applied in the order of a slide bead coating method to produce a photothermographic material sample 001. The coating and drying conditions are as follows.
[0202]
The coating was performed at a speed of 160 m / min, the gap between the coating die tip and the support was set to 0.10 to 0.30 mm, and the pressure in the decompression chamber was set to be 196 to 882 Pa lower than the atmospheric pressure. The support was neutralized with an ion wind before coating.
In the subsequent chilling zone, after cooling the coating solution with a wind at a dry bulb temperature of 10 to 20 ° C., it is transported in a non-contact type, and is dried at a dry bulb temperature of 23 to 45 ° C. It dried with the dry wind of the wet bulb temperature 15-21 degreeC.
After drying, the humidity was adjusted at 25 ° C. and a relative humidity of 40 to 60%, and then the film surface was heated to 70 to 90 ° C. After heating, the film surface was cooled to 25 ° C.
[0203]
The photothermographic material thus prepared had a Beck smoothness of 550 seconds on the photosensitive layer surface side and 130 seconds on the back surface. Further, the pH of the film surface on the photosensitive layer surface side was measured and found to be 6.0.
[0204]
Embedded image
[0205]
Embedded image
[0206]
<Evaluation of photographic performance>
The photothermographic material prepared above is exposed and thermally developed (about 120 ° C.) with Fuji Medical Dry Laser Imager FM-DPL (mounted with a 660 nm semiconductor laser with a maximum output of 60 mW (IIIB)). Evaluation was performed with a densitometer.
[0207]
Samples 002 to 020 were prepared in the same manner except that the types and amounts of the reducing agent, development accelerator, and hydrogen bonding compound used for the photothermographic material / sample 001 were changed as shown in Table 1. did. The amount of each compound used is shown as a relative mol% with respect to the amount of reducing agent used in Sample 001.
These samples were subjected to laser exposure and subjected to thermal development by the method described above, and then density measurement was performed. The maximum concentration of all samples was in the range of 3.7 to 4.0. The relative sensitivity (ΔS) giving a concentration of 1.0 for each sample was measured and listed in Table 1. Furthermore, each sample was stored at 60 ° C.-50% for 3 days, and the fog density (ΔDmin) increased during this period was measured. These values are also shown in Table 1.
[0208]
[Table 1]
[0209]
From Table 1, when the development accelerator represented by the general formula (A) is used in combination with the reducing agent represented by the general formula (I), a large increase in sensitivity is obtained, but at the same time, the image storage stability is improved. It turns out that it will deteriorate remarkably. However, it can be seen that a photothermographic material having high sensitivity can be obtained without further deteriorating image storability by further using a hydrogen bonding compound represented by the general formula (II).
[0210]
<Example 2>
<< Preparation of reducing agent complex dispersion >>
10 kg of a 1: 1 complex of 2,2-methylenebis- (4-ethyl-6-tert-butylphenol) and triphenylphosphine oxide and 10 kg of a 20% by weight aqueous solution of modified polyvinyl alcohol (Kuraray Co., Ltd., Poval MP203) 16 kg of water was added and mixed well to make a slurry. This slurry was fed with a diaphragm pump and dispersed for 3 hours 30 minutes in a horizontal sand mill (UVM-2: manufactured by Imex Co., Ltd.) filled with zirconia beads having an average diameter of 0.5 mm, and then benzoisothiazolinone sodium salt 0.2 g and water were added to prepare a reducing agent concentration of 25% by mass to obtain a reducing agent complex dispersion. The reducing agent complex particles contained in the obtained reducing agent complex dispersion had a median diameter of 0.46 μm and a maximum particle diameter of 2.0 μm or less. The obtained reducing agent complex dispersion was filtered through a polypropylene filter having a pore size of 10.0 μm to remove foreign substances such as dust and stored.
[0211]
<< Preparation of organic polyhalogen compound dispersion-4 >>
Similar to the preparation of organic polyhalogen compound dispersion-1 of Example 1, except that 5 kg of tribromomethyl-3-pentanoylaminophenylsulfone was used instead of 5 kg of tribromomethylnaphthylsulfone, and this organic polyhalogen compound was dispersed. It diluted so that a halogen compound might be 25 mass%, and filtered. The organic polyhalogen compound particles contained in the obtained dispersion had a median diameter of 0.41 μm and a maximum particle diameter of 2.0 μm or less. The obtained organic polyhalogen compound dispersion-4 was filtered through a polypropylene filter having a pore size of 3.0 μm to remove foreign substances such as dust and stored.
[0212]
<< Preparation of photosensitive layer coating solution >>
In preparing the photosensitive layer coating solution of Example 1, 26 g of the reducing agent complex dispersion obtained above was used instead of the reducing agent, and the organic polyhalogen compound dispersion-3 obtained in Example 1 was used as the organic polyhalogen compound. In addition, the organic polyhalogen compound dispersion-4 obtained above was used in a 1: 3 (weight ratio) total amount of 8.2 g, and the SBR latex (-St (71) purified by ultrafiltration (UF) and adjusted to pH as SBR latex. ) -Bu (26) -AA (3)-Latex: Tg: 24 ° C.) A photosensitive layer coating solution was prepared in the same manner except that 106 g of 40% by mass was used. The obtained photosensitive layer coating solution is directly applied to the coating die at 70 ml / m.2The solution was fed so that
[0213]
<< Production of Photothermographic Material (Sample 101) >>
In the production of the photothermographic material of Example 1 (Sample 001), heat development was carried out in the same manner except that the yellow dye compound 15 in the antihalation layer was removed using the photosensitive layer coating solution. A photosensitive material (Sample 101) was produced.
[0214]
Samples 102 to 116 were prepared in the same manner except that the reducing agent complex and the type and amount of the development accelerator used for the photothermographic material / sample 101 were changed as shown in Table 2. The amount of each compound used is shown as a relative mol% with respect to the amount of reducing agent complex used in Sample 101.
These samples were also evaluated in the same manner as in Example 1. The results are also shown in Table 2.
[0215]
[Table 2]
[0216]
From Table 2, even when a reducing agent is used in the form of a complex with a hydrogen bonding compound, the sensitivity can be increased without deteriorating image storability by using it together with the development accelerator of general formula (A). I understand that I can do it.
[0217]
【The invention's effect】
The photothermographic material of the present invention has high photothermographic activity and excellent image storage stability, and can be developed with high sensitivity and speed.
Claims (7)
Q−(Y)n−C(Z1)(Z2)X (III)
[一般式(III)において、Qはアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、Yは2価の連結基を表し、nは0または1を表し、Z1およびZ2はそれぞれ独立にハロゲン原子を表し、Xは水素原子または電子吸引性基を表す。]On the photosensitive silver halide in the same plane, further characterized by having a polyhalogen compound represented by the following formula (III), heat-developable photosensitive material of claim 1.
Q- (Y) n-C (Z 1 ) (Z 2 ) X (III)
[In general formula (III), Q represents an alkyl group, an aryl group or a heterocyclic group, Y represents a divalent linking group, n represents 0 or 1, Z 1 and Z 2 each independently represent a halogen atom. Represents an atom, and X represents a hydrogen atom or an electron-withdrawing group. ]
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