JP4298886B2 - トラクション試験方法とその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トラクション試験方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
トラクション試験とは、2つの試験片間に荷重をかけ2つの試験片を試験油を介して接触させるとともに接触部での周速を異ならせてころがり滑り接触させ、トルク伝達させる時の特性を求める試験をいう。
従来の、トラクション特性を測定する装置は、特開平6−308016号に開示されている。従来のトラクション試験装置は、2ローラまたは4ローラ方式で、いずれも円筒試験片と円筒試験片とを、それらの回転軸芯を平行にして、側面(外周面)で圧接させて、ころがり滑り接触させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のトラクション試験では、円筒試験片と円盤試験片間のトラクション特性を測定することはできない。
たとえば、自動車の自動変速機には、2つの円盤(トロイダル断面形状の円盤である場合を含む)を平行にして同軸芯上に離して配置し、2つの円盤の間でかつ円盤の軸芯から半径方向に隔たった位置に円筒をその円筒軸芯を円盤軸芯に交差させて配置し、円筒の外周面を2つの円盤に圧接させ、円筒の軸芯と円盤の軸芯との交差角度を変えることによって、2つの円盤間の回転速度を変え、トルク伝達するようにしたものがある。この種の自動変速機では、円盤の軸直交面と、それに圧接される円筒外周面との間のトラクション特性を求めたいが、該特性は、従来の、平行2円筒間のトラクション試験からは求めることができず、平行2円筒間トラクション試験の結果から類推するしか方法がなかった。
本発明の目的は、円盤試験片(トロイダル断面形状の円盤試験片である場合を含む)と円筒試験片間のトラクション特性を測定できるトラクション試験方法とその装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
(1) 円筒試験片と円盤試験片とを、円盤試験片軸芯から半径方向に隔たった位置で、円筒試験片の軸芯と円盤試験片の軸芯とを交差させて円盤試験片の軸直交面に円筒試験片の外周面を接触させる工程と
円筒試験片と円盤試験片の接触部に荷重を付与するとともに試験油を供給し、円筒試験片と円盤試験片を回転駆動し、円筒試験片と円盤試験片を試験油を介してころがり滑り接触させる工程と、
円筒試験片と円盤試験片の回転駆動トルクから円筒試験片と円盤試験片と間の試験油の剪断力(F)を求め、該剪断力(F)と円筒試験片と円盤試験片の接触部に付与した荷重(N)とからトラクション係数(μ)=(F)/(N)を演算してトラクション測定を行う工程と、
を有するトラクション試験方法。
(2) 円筒試験片と円盤試験片の接触角度を円筒試験片と円盤試験片の接触点まわりに調整した後トラクション測定を行う(1)記載のトラクション試験方法。
(3) 円筒試験片を保持し回転させる第1の駆動ユニットと、
円盤試験片を保持し回転させる第2の駆動ユニットと、
円筒試験片と円盤試験片の一方を他方に対して圧接させ該接触部に荷重を付与する荷重付与装置と、
円筒試験片と円盤試験片の接触部に試験油を供給する試験油供給ノズルと、
を有し、
円盤試験片軸芯から半径方向に隔たった位置で円盤試験片の軸直交面に円筒試験片の外周面を試験油を介してころがり滑り接触させ、かつ、第1の駆動ユニットの回転軸芯と第2の駆動ユニットの回転軸芯とを交差させたトラクション試験装置。
(4) 第1の駆動ユニットの回転軸芯と第2の駆動ユニットの回転軸芯との交差角度を円筒試験片と円盤試験片との接触点まわりに変化させる角度変化装置をさらに有する(3)記載のトラクション試験装置。
(5) 第1の駆動ユニットの回転軸芯と第2の駆動ユニットの回転軸芯とのいずれか一方の回転軸を連続的に角度調整可能とした(3)記載のトラクション試験装置。
【0005】
上記(1)のトラクション試験方法では、円筒試験片と円盤試験片とを、円盤試験片軸芯から半径方向に隔たった位置で、円盤試験片の軸直交面に円筒試験片の外周面を接触させてトラクション測定を行うので、円盤試験片と円筒試験片間のトラクション特性を測定できる。
上記(2)のトラクション試験方法では、円筒試験片と円盤試験片の接触角度を調整するので、円盤試験片と円筒試験片との任意の接触角度でのトラクション特性を測定することができる。
上記(3)のトラクション試験装置では、第1の駆動ユニットと第2の駆動ユニットとが、第1の駆動ユニットの回転軸芯と第2の駆動ユニットの回転軸芯とを交差させて配置されているので、円盤試験片と円筒試験片間のトラクション特性を測定できる。
上記(4)のトラクション試験装置では、第1の駆動ユニットの回転軸芯と第2の駆動ユニットの回転軸芯との交差角度を円筒試験片と円盤試験片との接触点まわりに調整可能としたので、円盤試験片と円筒試験片との任意の接触角度でのトラクション特性を測定することができる。
上記(5)のトラクション試験装置では、円筒試験片を保持し回転させる回転軸と円盤試験片を保持し回転させる回転軸とが軸芯を交差させて配置されているので、円盤試験片と円筒試験片間のトラクション特性を測定できる。また、いずれか一方の回転軸を連続的に角度調整可能としたので、円盤試験片と円筒試験片との任意の接触角度でのトラクション特性を連続的に測定することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
トラクション試験では、2つの試験片(金属試験片)を、試験片間に荷重を付与し、試験油を介して圧接させ、ころがり滑り接触させて、トラクション特性を測定する。この場合、2つの試験片間の荷重をNで表し、2つの試験片間の試験油の剪断力をFで表すと、μ=F/Nがトラクション係数である。トラクション試験では、2つの試験片間に付与された荷重Nを測定し、トルクを測定してトルクから力Fを演算し、NとFからμを演算で求め、その試験油と試験片のトラクション係数を演算で求めて、トラクション特性を検討する。トラクション試験は、たとえば、自動車の自動変速機の、円筒と円筒間、または円盤と円筒間のトルク伝達特性を求め決定する上で必要となる。
【0007】
図1〜図3は、本発明の第1実施例(請求項1、2、3、4に対応)のトラクション試験方法とその装置を示している。
図4〜図23は、本発明の第2実施例(請求項1、5に対応)のトラクション試験方法とその装置を示している。
【0008】
まず、本発明の第1実施例のトラクション試験装置(本発明の第1実施例のトラクション試験方法の実施に直接使用する装置)を、図1〜図3を参照して、説明する。
本発明の第1実施例のトラクション試験装置は、第1の駆動ユニット10と、第2の駆動ユニット20とを、有しており、第1の駆動ユニット10と第2の駆動ユニット20とは、第1の駆動ユニット10の回転軸芯14と第2の駆動ユニット20の回転軸芯24とを交差させて配置されている。ここで、交差とは、図1の正面視で交差していればよい。したがって、第1の駆動ユニット10の回転軸芯14と第2の駆動ユニット20の回転軸芯24とは同一平面内にあって実際に交わっていてもよいし、第1の駆動ユニット10の回転軸芯(回転軸芯の延長線を含む)14と第2の駆動ユニット20の回転軸芯(回転軸芯の延長線を含む)24とが互いに異なる2つの平面内にあって実際には交わっていなくてもよい。
【0009】
本発明の第1実施例のトラクション試験装置は、さらに、第1の駆動ユニット10と第2の駆動ユニット20の一方を他方に対して移動させ試験片間に荷重を付与する荷重付与機構30と、試験片に対して試験油を供給する試験油供給装置40とを、有する。
また、本発明の第1実施例のトラクション試験装置は、さらに、第1の駆動ユニット10の回転軸芯14と第2の駆動ユニット20の回転軸芯24の交差角度を、第1の駆動ユニット10に支持されて回転される円筒試験片15と第2の駆動ユニット20に支持されて回転される円盤試験片25との接触点80まわりに、変化させる角度変化機構50を、さらに有していてもよい。
本発明の第1実施例のトラクション試験装置は、電源盤60と、上記ユニット10、20、装置30、40、50、電源盤60を支持する架台70を備えている。
【0010】
第1の駆動ユニット10は、サーボモータからなる駆動モータ11と、駆動モータ11の駆動軸に連結された減速機12と、減速機12の出力軸と連結された回転軸を有する軸受ユニット13とを有する。軸受ユニット13は回転軸を有し、この回転軸は駆動モータ11の回転駆動により回転される。軸受ユニット13の回転軸の回転軸芯は第1の駆動ユニット10の回転軸芯を構成している。第1の駆動ユニット10の軸受ユニット13の回転軸には円筒試験片15が取り付けられて、回転軸と共に回転される。円筒試験片15はビヤ樽状(外周面が軸方向中央部で半径方向に湾曲状に突出している形状)の試験片であり、外周面で相手側の試験片25に接触される。
減速機12には、入力軸と出力軸間にすべりが生じないように(すべりが生じると測定回転数に誤差が生じるのでそれを防止するため)、ギア減速機が用いられており、小型で大きな減速比がとれ、入力軸と出力軸を同軸芯状に配置できるように、プラネタリーギア減速機が用いられている。
【0011】
同様に、第2の駆動ユニット20は、サーボモータからなる駆動モータ21と、駆動モータ21の駆動軸に連結された減速機22と、減速機22の出力軸と連結された回転軸を有する軸受ユニット23とを有する。軸受ユニット23は回転軸を有し、この回転軸は駆動モータ21の回転駆動により回転される。第2の駆動ユニット20の軸受ユニット23の回転軸には円盤試験片25が取り付けられる。円盤試験片25の軸芯と直交する面は、平面またはトロイダル形状の面(以下、トロイダル面という)からなる。
減速機22には、入力軸と出力軸間にすべりが生じて測定回転数に誤差が生じないように、ギア減速機が用いられており、小型で大きな減速比がとれ、入力軸と出力軸を同軸芯状に配置できるように、プラネタリーギア減速機が用いられている。
【0012】
円筒試験片15の軸芯14と円盤試験25の軸芯24とは交差している(図1では直交している)。トラクション試験時には、円筒試験片15の外周面(この面はビヤ樽状面であってもよいし、ストレートな面でもよい、図2、図3ではビヤ樽状面の場合を示す)が円盤試験片25の軸直交面(この面は平面であってもよいし、平面以外の面、たとえば、トロイダル面であってもよい)に圧接される。
【0013】
荷重付与機構30は、図示例では、第2の駆動ユニット20を移動させるように設けられており、第2の駆動ユニット20を移動させて円盤試験片25を、第1の駆動ユニット10に支持された円筒試験片15に押し付け、荷重Nを付与する。ただし、荷重付与機構30は、第1の駆動ユニット10を移動させるものであってもよい。
荷重付与機構30が、第2の駆動ユニット20を移動させるように設けられている場合、荷重付与機構30は、第2の駆動ユニット20を取り付けるモータ固定部31と、モータ固定部31を第2の駆動ユニット20の軸方向(図示例では上下方向)に移動させる、早送り用ジャッキ33および微量送り用ジャッキ32を有する。微量送り用ジャッキ32にウォームギア等の送り機構(ただし、ボールねじ等の送り機構であってもよい)を用いることにより、荷重付与機構30を小型化することができ、装置全体も小さくできる。34は送りを上下方向にガイドする送り用軸受である。
試験片15、25間の圧接荷重Nは荷重付与機構30の荷重経路に設けた荷重計(ロードセル)90で測定する。
【0014】
試験油供給装置40は、試験油を入れた試験油タンク41と、試験油タンク41を支持するタンクスタンド42と、試験油タンク41からの試験油の流量を調整する試験油流量調整バルブ43とを有し、試験片15、25間に油膜を形成するための試験油を試験片に供給する。
試験片15、25間の試験油の剪断力Fは、トルクから求められ、トルクは第1、第2の駆動モータ11、21の負荷電流により簡易的に求めることができる。もちろん試験片15、25と減速機間12、22にトルク計(市販品のものを使用できる、たとえば軸と共に回転して軸のトーションを測定するロードセルタイプのものや、自身は回転せず回転軸を圧接して軸のトルクを測定するタイプのもの等)を取り付けて正確に求めることもできる。
【0015】
角度変化機構50は、第1の駆動ユニット10の回転軸芯14と第2の駆動ユニット20の回転軸芯24との交差角度を、円筒試験片15と円盤試験片25との接触点(接触部)80まわりに変化させ、これによって円筒試験片15と円盤試験片25との接触角度を変える機構からなる。
図2、図3に示すように、角度変化機構50は、第1の駆動ユニット10が取り付けられたフレーム52と、フレーム52を回動支点51まわりに回動可能に支持する軸受54と、フレーム52のうち、架台70の調整ボルト当接部73からの高さを調整してフレーム52の回動支点51まわりに回動角度を調整し調整角度に保持する接触角調整ボルト53とを、有する。フレーム52の回動支点51(第1の駆動ユニット10の回動支点でもある)は、円筒試験片15と円盤試験片25との接触点80を通る線上にある。これによって、円筒試験片15と円盤試験片25とは、円筒試験片15と円盤試験片25と接触点80を中心に、接触角度が変えられる。接触角度の調整は接触角調整ボルト53をまわしてフレームからの下方への突出し量を調整することにより行う。
【0016】
60は第1の駆動モータ11、第2の駆動モータ21等への電気供給、制御を行う電源盤である。
第1の駆動ユニット10、第2の駆動ユニット20、荷重付与機構30、試験油供給装置40、角度変化機構50、電源盤60は、共通の架台70上にあり、架台70は高さ調整機構付きキャスター71により、円盤試験片25の水平調整が可能であるとともに、移動可能である。
架台70は、接触角調整ボルト53の下方に接触角調整ボルト53の下端が当接する調整ボルト当接部73を有する。調整ボルト当接部73は架台70に対して移動しない。
架台70には、試験油供給装置40を覆うカバー72が取り付けられている。
【0017】
つぎに、本発明の第1実施例のトラクション試験方法(本発明実施例のトラクション試験装置の作用でもある)を説明する。
本発明の第1実施例のトラクション試験方法は、円筒試験片15と円盤試験片25とを、円盤試験片軸芯24から半径方向に隔たった位置で、円盤試験片25の軸直交面に円筒試験片15の外周面を接触させ、接触部(接触点)80に荷重を付与するとともに試験油を供給し、ころがり滑り接触させてトラクション測定を行う方法からなる。
このトラクション試験方法では、円筒試験片15と円盤試験片25の接触角度を円筒試験片15と円盤試験片25の接触点80まわりに調整した後トラクション測定を行う。
【0018】
さらに詳しくは、本発明の第1実施例のトラクション試験方法は、第1の駆動ユニット10に第1の試験片15を取り付けるとともに、第2の駆動ユニット20に第2の試験片25を取り付ける第1の工程と、円筒試験片15の外周面と円盤試験片25の軸直交面(平面またはトロイダル面からなる)間に荷重Nを付与して接触させると共に、試験片に試験油を供給する第2の工程と、第1の駆動モータ11と第2の駆動モータ21を駆動し円筒試験片15と円盤試験片25を油膜を介してころがり滑り接触させる第3の工程と、円筒試験片15と円盤試験片25間の荷重Nとトルクを測定しトラクション特性を測定する第4の工程と、からなる。
円筒試験片15と円盤試験片25との接触角度は、上記の第1の工程または第2の工程で、円筒試験片15と円盤試験片25の接触点80まわりに、試験角度に調整、設定される。
【0019】
接触点(接触部)80は円盤試験片25の回転軸芯24から半径方向に隔たった位置にあり、接触部80はある面積をもつので、接触部80のうち円盤試験片25の回転軸芯24から遠い部分(半径r1 )と円盤試験片25の回転軸芯24に近い部分(半径r2 )とでは角速度ωが同じでも周速が異なり(r1 ωとr2 ωは異なる)、スピンを与えた状態でトラクション試験を行うことができ、自動車の自動変速機の円盤と円筒との接触部に近い状態のトラクション試験を行うことができる。円盤試験片25の、円筒試験片15が接触する面の形状をトロイダル面としておけば、接触部80の面積が大きくなりスピン量もより大きくなるので、トロイダル面をもつ自動車の自動変速機の円盤と円筒との接触部に近い状態のトラクション試験を行うことができる。
【0020】
また、自動車の自動変速機では、2円盤間に配置された円筒の円盤に対する接触角度が変化されることにより速度を変化させるが、本試験方法では、円筒試験片15と円盤試験片25との接触角度が、円筒試験片15と円盤試験片25の接触点80まわりに、変化され調整されるので、自動車の自動変速機の円盤と円筒との接触部をシミュレートした試験を行うことができる。
ただし、本発明のトラクション試験方法とその装置は、自動車の自動変速機のトラクション特性を測定するための試験および装置に限るものではなく、試験片の回転軸芯が交差するすべてのトラクション試験とその装置に適用することができる。
【0021】
つぎに、本発明の第2実施例のトラクション試験装置(本発明の第2実施例のトラクション試験方法の実施に直接使用する装置)を、図4〜図23を参照して、説明する。
本発明の第2実施例のトラクション試験装置は、円筒試験片115を保持し回転させる第1の駆動ユニット110と、円盤試験片(トロイダル断面をもつ円盤試験片である場合を含む)125を保持し回転させる第2の駆動ユニット120とを、有している。第1の駆動ユニット110は円筒試験片115を保持し回転させる回転軸114を有し、第2の駆動ユニット120は円盤試験片125を保持し回転させる第2の回転軸124を有する。第1の回転軸114の回転軸芯と第2の回転軸124の回転軸芯とは交差されている。ここで、交差とは、図4の平面視で交差していればよい。したがって、第1の回転軸114の回転軸芯と第2の回転軸124の回転軸芯とは同一平面内にあって実際に交わっていてもよいし、第1の回転軸114の回転軸芯と第2の回転軸124の回転軸芯とが互いに異なる2つの平面内にあって実際には交わっていなくてもよい。
【0022】
本発明の第2実施例のトラクション試験装置は、第1の回転軸114と第2の回転軸124のいずれか一方の回転軸(たとえば、第1の回転軸114)を連続的に(段階状ではないという意味)角度調整する角度変化機構150(後述)を有しており、第1の回転軸114の回転軸芯と第2の回転軸124の回転軸芯との平面視での交差角は、連続的に調整可能とされている。
円盤試験片125が平板である場合は、第1の駆動ユニット110および第1の回転軸114は、円筒試験片115と円盤試験片125の接点まわりに回動しかつ角度調整される。
円盤試験片125がトロイダル断面をもつ場合は、第1の駆動ユニット110および第1の回転軸114は、円筒試験片115の中心まわりに回動しかつ角度調整される。
【0023】
本発明の第2実施例のトラクション試験装置は、さらに、円盤試験片125と円筒試験片115の一方を他方に対して圧接させ接触部180に荷重を付与する荷重付与機構130と、円盤試験片125と円筒試験片115に対して試験油を供給する試験油供給ノズル140および試験油供給ホース141を、有する。
【0024】
各部をさらに詳細に説明する。
図4に示すように、第1の駆動ユニット110は、サーボモータからなる第1の駆動モータ111と、第1の駆動モータ111の回転を伝達するベルト(例えば、タイミングベルト)112と、回転変動をなくすためのフライホイール116と、トルクメータ117と、軸受ユニット113とを有する。軸受ユニット113は回転軸114を有する。第1の駆動ユニット110の軸受ユニット113の回転軸114には円筒試験片115が取り付けられて、回転軸114と共に回転される。円筒試験片115はビヤ樽状(外周面が軸方向中央部で半径方向に湾曲状に突出している形状)の試験片であり、外周面で相手側の円盤試験片125(図10に示すように、トロイダル面をもってもよい)に接触される。
【0025】
同様に、第2の駆動ユニット120は、サーボモータからなる第2の駆動モータ121と、第2の駆動モータ121の回転を伝達するベルト(例えば、タイミングベルト)122と、回転変動をなくすためのフライホイール126と、トルクメータ127と、軸受ユニット123とを有する。軸受ユニット123は回転軸124を有する。第2の駆動ユニット120の軸受ユニット123の回転軸124には円盤試験片125が取り付けられて、回転軸124と共に回転される。円盤試験片125は、トロイダル状断面をもつ(ただし、平板であってもよい)試験片であり、相手側の円筒試験片115の外周面に接触される。
【0026】
角度調整機構150は、図示例では、円筒試験片115を保持、回転させる第1の回転軸114を水平面内方向に回転させ角度調整する(ただし、円盤試験片125を保持、回転させる第1の回転軸124を水平面内方向に回転させてもよい)。
角度調整機構150は、図4〜図13に示すように、固定ベース163に対して旋回可能とされ第1の駆動ユニット110を支持する旋回ベース152と、旋回ベース152の旋回中心(円筒試験片115の中心)を中心として弧状に配置された弧状レール153と、旋回ベース152に取り付けられ弧状レール153に沿って摺動する旋回スライドベアリング154と、旋回ベース152を旋回駆動する旋回駆動機構と、を有する。
【0027】
旋回駆動機構は、支持軸155まわりに水平方向に回動可能に支持された旋回駆動機構支持テーブル156と、旋回駆動機構支持テーブル156に支持されたサーボモータ157と、サーボモータ157によって回転されるねじ軸159と、ねじ軸159に螺合するボールねじ158と、ボールねじ158によって送られるスライドユニット160と、スライドユニット160と旋回ベース152とを連結する連結部161と、を有し、サーボモータ157によるスライドユニット160の直線動が、連続的に、無段階に、旋回ベース152の回転動に変換される。
旋回ベース152の旋回角は、ロータリーエンコーダからなる変位角センサー162によって、検出され、出力される。変位角センサー162の旋回ベース152の旋回角の分解能は、約0.0001°であり、高性能である。
【0028】
円筒試験片115が変角されると、円盤試験片125に対して接触半径が変化し、変速される。周速が変わって回転速度差がつくと円筒試験片115と円盤試験片125のスリップ率が変わるので、スリップ率一定下で試験を行いたい場合には、円筒試験片115の変角時には、円筒試験片115と円盤試験片125の回転速度を変化させてスリップ率一定制御を行う必要がある。すべり速度Vaは(円筒試験片周速+接触位置における円盤試験片周速)/2〔m/s〕で与えられ、スリップ率Sは(円筒試験片周速−接触位置における円盤試験片周速)/Va×100〔%〕で与えられる。したがって、スリップ率一定制御を行う場合、変速角を常時高精度で計測し第1の駆動モータ111、第2の駆動モータ121にフィードバックして第1の駆動モータ111、第2の駆動モータ121の回転速度を制御する。また、円筒試験片115の変角の過渡状態においても、正確な変角計測が必要である。上記の弧状レール153、旋回スライドベアリング154、ボールねじ158をもつ旋回駆動機構、ロータリーエンコーダからなる変位角センサー162は、正確な変角制御を可能にしている。
【0029】
さらに、トラクション係数の計測精度を向上させるために、軸受ユニット113、123をフリクションロスの少ない軸受ユニットとし、さらにフリクションロス補正機構をもたせたトラクション試験装置とした。
軸受ユニット113、123を、高剛性、低フリクション、高回転(6000rpm)適応可能、試験片からの伝熱(140℃)時の寸法変化が少、なものとするために、セラミックボールを用いた軸受ユニットとするとともに、オイルミスト潤滑としてある。具体的には、円盤試験片固定治具123fはスプライン軸123aに連結され、スプライン軸123aはスプライン軸外筒123bとスプライン嵌合されて回転は伝達するが軸方向にスライド可として熱膨張および試験荷重がかかった時の微小軸方向変位が逃がされる。また、スプライン軸外筒123bは軸受けインナー(スピンドル軸)123cにねじ止めされて駆動モータ121からの回転が伝えられ、軸受けインナー123cはセラミックボール123dにより軸受けアウター123eに回転可能に支持され、セラミックボール123dの低熱膨張率、低フリクションにより、高剛性、低フリクション、高回転適応可能、試験片からの伝熱時の寸法変化が少の軸受を可能にしている。
【0030】
さらにトラクション係数を厳密に高精度に計測するために、図15に示すように、トルクメータ117、127で計測・出力されたトルクTから駆動系のフリクショントルクTf (メカロス)をコンピュータで自動減算することにより、正確な実トルクTR を求め、この実トルクTR をトラクション係数演算に用いるようにした。
試験片115、125間の試験油の剪断力Fは、トルクから求められ、トルクはトルクメータ117、127の出力トルクTをコンピュータに入力し、コンピュータにてTをフリクショントルクTf 分補正して、実トルクTR を求め、この実トルクTR をトラクション係数演算に用いるようにした。
【0031】
なお、フリクショントルクTf は、以下の手順で予め求めておきテーブルマップ(図16〜図19に示したもの)の形にしてコンピュータに記憶させた。フリクショントルクTf に影響を与える因子として、負荷荷重F〔N〕、変速角(円筒試験片の変速角)〔deg〕、回転速度〔rpm〕(円筒試験片回転数Nr〔rpm〕、円盤試験片回転数Nd〔rpm〕)の3パラメータを考慮し補正を行った。実際のパラメータ設定は、この3パラメータのフルスケールに対し適当なステップで分割を行い、さらに2軸分(円筒試験片側と円盤試験片側)をたしあわせて、フリクショントルクTf 補正テーブル(図16〜図19)とした。このテーブルを作成する時、装置は、図20、図21に示すように、円筒試験片側Tf 補正テーブル計測時には円盤試験片側駆動軸を軸受けユニットとトルクメータ間で切離し、逆に円盤試験片側Tf 補正テーブル計測時には円筒試験片側駆動軸を軸受けユニットとトルクメータ間で切離した。この状態で「円筒試験片周速=円盤試験片周速であればμ=0」という理論に基づき、駆動モータをTf 自動測定モードにて回転させ、トルクメータ出力のT=Tf として扱った。これを、図22に示すように、前述の角変速角、角重錘ステップで収集を行い、図22に基づいて図16、図17の性能試験用Tf 補正テーブルを作成した。耐久試験用にも、図23に示すように、前述の角変速角、角重錘ステップで収集を行い、図23に基づいてず18、図19の耐久試験用Tf 補正テーブルを作成した。
【0032】
荷重付与機構130は、図14に示すように、一定荷重の荷重付与機構と、変動荷重(変動荷重試験は耐久試験である)の荷重付与機構とを、切替え(マニュアル切替え)可能に有している。一定荷重の荷重付与機構は、一定荷重を付与するための重錘131と、連結フレーム133を回動可能に支持する回動支点132と、連結フレーム133を引張軸135に連結する連結部134を有し、引張軸135に付与された重錘131による引張力で円盤試験片125を引張り、円盤試験片125と円筒試験片115の接触部180に一定荷重を付与する。変動荷重の付与機構は、油圧駆動サーボ加振機136からなり、調整可能な所定サイクルの変動荷重を連結部134を介して引張軸135に付与する。一定荷重の荷重付与機構と変動荷重の荷重付与機構との切替えは、連結部134にて行う。
試験片115、125間の圧接荷重Nは荷重付与機構130の重錘131または油圧駆動サーボ加振機136の荷重である。
【0033】
つぎに、本発明の第2実施例のトラクション試験方法(本発明の第2実施例のトラクション試験装置の作用でもある)を説明する。
本発明の第2実施例のトラクション試験方法は、円筒試験片115と円盤試験片125とを、円盤試験片軸芯124から半径方向に隔たった位置で、円盤試験片125のトロイダル面(円盤試験片125が平板の場合は平面)に円筒試験片15の外周面を接触させ、円盤試験片125を円筒試験片115に圧接する側に引っ張って接触部180に荷重を付与するとともに試験油を供給し、ころがり滑り接触させてトラクション測定を行う方法からなる。
【0034】
このトラクション試験方法では、円筒試験片15と円盤試験片25の接触角度は、角度変化機構150により連続的に任意の角度に調整可能であり、角度調整した後トラクション測定を行う。トルクはトルクメータ117、127の出力TをフリクショントルクTf分補正した実トルクを用いるので、高精度であり、しかもセラミックボール123dを用いた軸受ユニット123、113を用いているのでフリクショントルク自体も小さく、極めて高精度なトラクション試験を行うことができる。また、荷重Nは性能試験では重錘131による一定荷重であり、耐久試験では油圧サーボ加振機136による変動荷重である。
【0035】
【発明の効果】
請求項1のトラクション試験方法によれば、円筒試験片と円盤試験片とを、円盤軸芯から半径方向に隔たった位置で、円盤試験片の軸直交面に円筒試験片の外周面を接触させてトラクション測定を行うので、円盤試験片と円筒試験片間のトラクション特性を測定できる。
請求項2のトラクション試験方法によれば、円筒試験片と円盤試験片の接触角度を調整するので、円盤試験片と円筒試験片との任意の接触角度でのトラクション特性を測定することができる。
請求項3のトラクション試験装置によれば、第1の駆動ユニットと第2の駆動ユニットとが、第1の駆動ユニットの回転軸芯と第2の駆動ユニットの回転軸芯とを交差させて配置されているので、円盤試験片と円筒試験片間のトラクション特性を測定できる。
請求項4のトラクション試験装置によれば、第1の駆動ユニットの回転軸芯と第2の駆動ユニットの回転軸芯との交差角度を円筒試験片と円盤試験片との接触点まわりに調整可能としたので、円盤試験片と円筒試験片との任意の接触角度でのトラクション特性を測定することができる。
請求項5のトラクション試験装置によれば、円筒試験片を保持し回転させる回転軸と円盤試験片を保持し回転させる回転軸とが軸芯を交差させて配置されているので、円盤試験片と円筒試験片間のトラクション特性を測定できる。また、いずれか一方の回転軸を連続的に角度調整可能としたので、円盤試験片と円筒試験片との任意の接触角度でのトラクション特性を連続的に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のトラクション試験装置の概略正面図である。
【図2】本発明の第1実施例のトラクション試験装置の一部正面図である。
【図3】本発明の第1実施例のトラクション試験装置の一部平面図である。
【図4】本発明の第2実施例のトラクション試験装置の概略平面図である。
【図5】本発明の第2実施例のトラクション試験装置の旋回ベースと角度変化機構の平面図である。
【図6】本発明の第2実施例のトラクション試験装置の旋回ベースと角度変化機構の側面図である。
【図7】本発明の第2実施例のトラクション試験装置の角度変化機構の正面図である。
【図8】本発明の第2実施例のトラクション試験装置の角度変化機構の平面図である。
【図9】本発明の第2実施例のトラクション試験装置の角度変化機構の側面図である。
【図10】本発明の第2実施例のトラクション試験装置の円筒試験片、円盤試験片、円盤試験片の回転軸およびその軸受ユニットの水平面で切断して見た断面図である。
【図11】本発明の第2実施例のトラクション試験装置の円筒試験片、円盤試験片、円盤試験片の回転軸およびその軸受ユニットの鉛直面で切断して見た断面図である。
【図12】本発明の第2実施例のトラクション試験装置の旋回ベースの変位角測定用の変位角センサーとその近傍の正面図である。
【図13】本発明の第2実施例のトラクション試験装置の旋回ベースの変位角測定用の変位角センサーとその近傍の側面図である。
【図14】本発明の第2実施例のトラクション試験装置の荷重付与機構と、一定荷重および変動荷重の切替え部の構成図である。
【図15】本発明の第2実施例のトラクション試験装置における、トルクメータ出力T、フリクショントルクTf 、試験片にかかる実トルクTR との関係を示す構成図である。
【図16】本発明の第2実施例のトラクション試験装置における、フリクショントルク補正に用いるフリクショントルクTf 演算用のテーブルマップ(性能試験で円筒試験片回転軸用)である。
【図17】本発明の第2実施例のトラクション試験装置における、フリクショントルク補正に用いるフリクショントルクTf 演算用のテーブルマップ(性能試験で円盤試験片回転軸用)である。
【図18】本発明の第2実施例のトラクション試験装置における、フリクショントルク補正に用いるフリクショントルクTf 演算用のテーブルマップ(耐久試験で円筒試験片回転軸用)である。
【図19】本発明の第2実施例のトラクション試験装置における、フリクショントルク補正に用いるフリクショントルクTf 演算用のテーブルマップ(耐久試験で円盤試験片回転軸用)である。
【図20】本発明の第2実施例のトラクション試験装置における、フリクショントルク補正に用いるフリクショントルクTf 演算用のテーブルマップを作成する時の、軸受ユニットとトルクメータ間のカップリングの連結・切離しを示す構成図(円筒試験片回転軸側測定時)である。
【図21】本発明の第2実施例のトラクション試験装置における、フリクショントルク補正に用いるフリクショントルクTf 演算用のテーブルマップを作成する時の、軸受ユニットとトルクメータ間のカップリングの連結・切離しを示す構成図(円盤試験片回転軸側測定時)である。
【図22】本発明の第2実施例のトラクション試験装置における、フリクショントルク補正に用いるフリクショントルクTf 演算用のテーブルマップを作成する時の、フリクショントルクTf の求め方を示すグラフ(性能試験用テーブル作成)である。
【図23】本発明の第2実施例のトラクション試験装置における、フリクショントルク補正に用いるフリクショントルクTf 演算用のテーブルマップを作成する時の、フリクショントルクTf の求め方を示すグラフ(耐久試験用テーブル編集)である。
【符号の説明】
10 第1の駆動ユニット
11 第1の駆動モータ
12 減速機
13 軸受ユニット
14 回転軸芯
15 円筒試験片
20 第2の駆動ユニット
21 第2の駆動モータ
22 減速機
23 軸受ユニット
24 回転軸芯
25 円盤試験片
30 荷重付与機構
31 モータ固定部
32 微量送り用ジャッキ
33 早送り用ジャッキ
34 送り用軸受
40 試験油タンク
42 タンクスタンド
43 試験油流量調整バルブ
50 角度変化機構
51 回動支点
52 フレーム
53 接触角調整ボルト
54 軸受
60 電源盤
70 架台
71 高さ調整機構付きキャスター
72 カバー
73 接触角調整ボルト当接部
80 接触点(接触部)
90 荷重計
110 第1の駆動ユニット
111 第1の駆動モータ
112 ベルト
113 軸受ユニット
114 回転軸
115 円筒試験片
116 フライホイール
117 トルクメータ
120 第2の駆動ユニット
121 第2の駆動モータ
122 ベルト
123 軸受ユニット
123a スプライン軸
123b スプライン軸外筒
123c 軸受インナー
123d セラミックボール
123e 軸受アウター
123f 円盤試験片固定治具
124 回転軸
125 円盤試験片
126 フライホイール
127 トルクメータ
130 荷重付与機構
131 重錘
132 回動支点
133 連結フレーム
134 連結部
135 引張軸
136 油圧駆動サーボ加振機
140 試験油供給ノズル
141 ホース
150 角度変化機構
151 変角中心
152 旋回ベース
153 弧状レール
154 スライドベアリング
155 支持軸
156 旋回駆動機構支持テーブル
157 サーボモータ
158 ボールねじ
159 ねじ軸
160 スライドユニット
161 連結部
162 変位角センサー
163 固定ベース
180 接触部

Claims (5)

  1. 円筒試験片と円盤試験片とを、円盤試験片軸芯から半径方向に隔たった位置で、円筒試験片の軸芯と円盤試験片の軸芯とを交差させて円盤試験片の軸直交面に円筒試験片の外周面を接触させる工程と
    円筒試験片と円盤試験片の接触部に荷重を付与するとともに試験油を供給し、円筒試験片と円盤試験片を回転駆動し、円筒試験片と円盤試験片を試験油を介してころがり滑り接触させる工程と、
    円筒試験片と円盤試験片の回転駆動トルクから円筒試験片と円盤試験片と間の試験油の剪断力(F)を求め、該剪断力(F)と円筒試験片と円盤試験片の接触部に付与した荷重(N)とからトラクション係数(μ)=(F)/(N)を演算してトラクション測定を行う工程と、
    を有するトラクション試験方法。
  2. 円筒試験片と円盤試験片の接触角度を円筒試験片と円盤試験片の接触点まわりに調整した後トラクション測定を行う請求項1記載のトラクション試験方法。
  3. 円筒試験片を保持し回転させる第1の駆動ユニットと、
    円盤試験片を保持し回転させる第2の駆動ユニットと、
    円筒試験片と円盤試験片の一方を他方に対して圧接させ該接触部に荷重を付与する荷重付与装置と、
    円筒試験片と円盤試験片の接触部に試験油を供給する試験油供給ノズルと、
    を有し、
    円盤試験片軸芯から半径方向に隔たった位置で円盤試験片の軸直交面に円筒試験片の外周面を試験油を介してころがり滑り接触させ、かつ、第1の駆動ユニットの回転軸芯と第2の駆動ユニットの回転軸芯とを交差させたトラクション試験装置。
  4. 第1の駆動ユニットの回転軸芯と第2の駆動ユニットの回転軸芯との交差角度を円筒試験片と円盤試験片との接触点まわりに変化させる角度変化装置をさらに有する請求項3記載のトラクション試験装置。
  5. 第1の駆動ユニットの回転軸芯と第2の駆動ユニットの回転軸芯とのいずれか一方の回転軸を連続的に角度調整可能とした請求項3記載のトラクション試験装置。
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