JP4298321B2 - ディスプレイパネル駆動システムの電源自動調整制御装置及び方法 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はディスプレイパネル駆動システムの電源制御装置及び方法に係り、特に画質の状態を感知して最適の画質状態を維持するように自動的にディスプレイパネル駆動電源の電圧を調整するディスプレイパネル駆動システムの電源自動調整制御装置及び方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
図１に示されたように、一般的なプラズマディスプレイパネル（ＰＤＰ）駆動システムはスキャン電極駆動ボード１１０、ＰＤＰ １２０、共通電極駆動ボード１３０及びアドレスドライバーＩＣ １４０で構成される。
【０００３】
ＰＤＰの駆動シーケンスはリセット区間、スキャン区間及びサステイン区間を繰り返すが、リセット区間はあらゆるセルを放電させると同時に壁電荷を消去することによって表示履歴を消去する区間であり、スキャン区間はパネルの行／列電極の組合わせによるマトリックス構成によってセルを選択してアドレス放電を形成させる区間であり、サステイン区間はスキャン区間で選択されたセルの充／放電を電力回収と共に反復して実行しながら画像を表示する区間である。
【０００４】
ＰＤＰ駆動システムの各区間別細部的な駆動シーケンス動作は米国特許公報番号ＵＳ４，８６６，３４９号に説明されている。
【０００５】
このようなＰＤＰ駆動のために、図２に示されたように整流回路２１０及び複数のＤＣ／ＤＣコンバータ２２０−１〜２２０−６で構成された一般的なパネル電源供給回路によってサステイン回路駆動電圧Ｖｓ（１６０−１８０Ｖ ＤＣ）、スキャン電極駆動ボードのリセット回路駆動電圧Ｖｓｅｔ（２１０−２３０ＶＤＣ）、共通電極駆動ボードのバイアス回路駆動電圧Ｖｅ（１８０−２００Ｖ ＤＣ）、スキャン回路電圧Ｖｓｃａｎ（６０−８０Ｖ ＤＣ）、アドレス回路電圧Ｖａ（６０−８０Ｖ ＤＣ）などの安定したＤＣ電圧を供給する。
【０００６】
ところで、ＰＤＰ駆動システムに供給される前記電圧の変化はコントラスト及び輝度などの画質に直接的に影響をおよぼすので、パネル性能の偏差を考慮して可変調整されねばならない。
【０００７】
これにより、従来の技術によれば、図３に示されたように一般的なフライバックＤＣ／ＤＣコンバータ回路で構成された電圧調整制御回路によって手動で供給電圧を調整した。
【０００８】
図３に示された回路によれば、フィードバック制御を通じて抵抗Ｒ１と可変抵抗ＶＲ１との接点で感知された出力電圧Ｖｓ , ｓｅｎｓｅはエラー増幅器３０−２の基準電圧Ｖｒｅｆを追従するので式（１）のような関係が成立する。
【０００９】
【数１】
ここで、Ｒ１はＶＲ１の抵抗値である。
【００１０】
式（１）を通じて可変抵抗ＶＲ１の抵抗値Ｒ１によってパネルの駆動電圧Ｖｓが可変であることが分かる。
【００１１】
従来の技術によれば、ＰＤＰセット製造工程で各種駆動電源Ｖｓ、Ｖｓｅｔ、Ｖａ、Ｖｅなどの電圧を、図３に示されたような回路を各々適用して可変抵抗を利用して手動で可変させながら最適の画質の状態が維持されるように調整する。
【００１２】
このように従来の技術によれば、ＰＤＰ駆動システムで必要とする駆動電圧を可変抵抗を利用して手動で調整することによって作業工程が複雑になり、また量産時に正確な調整が難しい問題点があった。
【００１３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする技術的課題は、前述した問題点を解決するために駆動電源の変化に影響される画像のコントラスト及び輝度などを感知し、これに基づいて最適の状態でＰＤＰを駆動させるようにパネル駆動電圧を自動的に調整するためのディスプレイパネル駆動システムでの電源自動調整制御装置及び方法を提供することにある。
【００１４】
【課題を解決するための手段】
前記技術的課題を達成するために本発明によるディスプレイパネル駆動システムでの電源自動調整制御装置は、ディスプレイパネル駆動システムにおいて、所定の画像情報に対応するディスプレイパネル駆動電源を制御するための電源制御データを貯蔵するルックアップテーブル貯蔵手段と、ディスプレイパネルから出力される画像信号から所定の画像情報を感知するためのセンサーと、前記センサーで感知された画像情報をデジタルデータに変換させ、変換された画像情報のデジタルデータ値に対応する電源制御データを前記ルックアップテーブル貯蔵手段から読出してこれに相応する電源制御信号を生成するための制御回路と、前記電源制御制御信号によってディスプレイパネル駆動回路に供給される所定の電源の電圧を自動で可変させるための電源調整回路とを含むことを特徴とする。
【００１５】
前記他の技術的課題を達成するために本発明によるディスプレイパネル駆動システムでの電源自動調整制御方法は、ディスプレイパネル駆動システムの電源制御方法において、（ａ）ディスプレイパネルから出力される画像信号から所定の画像情報をセンサーを通じて感知する段階と、（ｂ）前記感知された画像情報に対応する電源制御データをルックアップテーブルから読出す段階と、（ｃ）前記段階（ｂ）で読出された電源制御データでパルス幅変調された電源制御信号を生成する段階と、（ｄ）前記パルス幅変調された電源制御信号によってディスプレイパネル駆動電源を制御する段階とを含むことを特徴とする。
【００１６】
【発明の実施の形態】
以下、添付した図面を参照して本発明の望ましい実施例について詳細に説明する。
【００１７】
図４に示されたように、本発明によるディスプレイパネル駆動システムの電源自動調整装置は、電源供給回路４００、電源調整回路４１０、ルックアップテーブル貯蔵手段４２０、制御回路４３０、センサー４４０及びＰＤＰ ４５０を含む。
【００１８】
電源供給回路４００は、交流電源を直流電源に変換させるための整流回路４００−１及び整流回路４００−１の直流出力電圧からＰＤＰ駆動回路で必要とする直流駆動電圧を生成するためのＤＣ／ＤＣコンバータ回路Ｔ４１、Ｄ４１、Ｃ４２、Ｑ４１を含む。
【００１９】
電源調整回路４１０は、パルス幅変調駆動部４１０−１、エラー増幅器Ａ４１、減算回路４１０−２、低域通過フィルタ４１０−３、バッファ回路４１０−４及び電圧感知回路Ｒ４１、Ｒ４２を含む。
【００２０】
ルックアップテーブル貯蔵手段４２０には、ＰＤＰ駆動電圧の変化によって影響される画像情報の値とこれに対応するディスプレイパネル駆動電圧とを最適の状態に制御するための電源制御データがマッチングされて貯蔵される。
【００２１】
ここで、ＰＤＰ駆動電圧の変化によって影響される画像情報には、コントラスト情報及び画像輝度情報などがある。そして、電源制御データは、ＰＤＰ駆動システムで必要とするサステイン回路駆動電圧、スキャン電極駆動ボードのリセット回路駆動電圧、共通電極駆動ボードのバイアス回路駆動電圧、スキャン回路電圧、アドレス回路電圧などを各々制御する電源制御データである。
【００２２】
ルックアップテーブルは、コントラスト及び輝度値に対応して最適の状態にコントラスト及び輝度状態を維持するための各種ＰＤＰ駆動電圧を実験を通じて求め、実験を通じて求めたこれらＰＤＰ駆動電圧に自動調整される電源制御データ値を各々決定する方法で設計できる。
【００２３】
制御回路４３０は、制御部４３０−１及びアナログ／デジタルコンバータ（Ａ／Ｄコンバータ）４３０−２を含む。
【００２４】
制御部４３０−１は感知されたコントラスト及び輝度デジタル信号値に対応するパネル駆動電圧を制御する電源制御データをルックアップテーブル貯蔵手段４２０から読出し、これに相応する電源制御信号を生成するように制御する。電源制御信号は図５（ａ）〜（ｄ）に示されたようにパルス幅変調された信号である。
【００２５】
センサー４４０は、ＰＤＰ ４５０にディスプレイされる画像のコントラスト及び輝度のレベルを感知する。
【００２６】
なお、細部的に本発明の電源自動調整制御動作について説明する。
【００２７】
センサー４４０を通じてＰＤＰ ４５０にディスプレイされる画像のコントラスト及び輝度レベルを感知した後、感知されたコントラスト及び輝度レベル信号はＡ／Ｄコンバータ４３０−２でデジタル信号に変換された後で制御部４３０−１に入力される。
【００２８】
制御部４３０−１は、入力されたコントラスト及び輝度レベルを表示するデジタル信号値に対応する電源制御データをルックアップテーブル貯蔵手段４２０から読出し、読出された電源制御データに相応するパルス幅変調された電源制御信号を図５（ａ）〜（ｄ）のような形態に生成する。
【００２９】
そうすると、制御部４３０−１で生成された電源制御信号はプッシュプル電流増幅を行うバッファ回路４１０−４で増幅され、低域通過フィルタ４１０−３を経た後で減算回路４１０−２に入力される。
【００３０】
前記電源制御信号は、一定周期にデューティ（Ｄ）が変わるパルス幅変調された矩形波であり、低域通過フィルタ４１０−３の出力電圧Ｖｘは式（２）のように表現される。
【００３１】
【数２】
ここで、Ｖｃｃはバッファ回路４１０−４の供給電圧で通常１５Ｖｄｃになる。図５（ａ）〜（ｄ）は電源制御データが４ビットである場合、電源制御信号による低域通過フィルタ４１０−３の出力電圧Ｖｘの関係を図示した。図５（ａ）〜（ｄ）で分かるように、４ビットデジタル電源制御データ出力の場合、４種の電圧レベルにＶｘが変化する。
【００３２】
減算回路４１０−２はＯＰ−ＡＭＰ Ａ４２で構成され、電圧感知回路Ｒ４１、Ｒ４２の抵抗Ｒ４１とＲ４２との接点で感知された駆動電源の感知電圧Ｖｓ , ｓｅｎｓｅと、低域通過フィルタ４１０−３の出力電圧Ｖｘとの差信号電圧Ｖｙを出力するが、Ｖｙは式（３）のように表現される。
【００３３】
【数３】
減算回路４１０−２のキャパシタＣ４３は感知電圧及びＶｘのノイズを低減させる役割をする。
【００３４】
電源供給回路４００及び電源調整回路４１０は、フィードバック制御を通じてＶｙ電圧がエラー増幅器Ａ４１の基準電圧Ｖｒｅｆを追従するので式（４）のような関係が成立する。
【００３５】
【数４】
式（２）及び式（３）を式（４）に代入すれば式（５）のように表現される。
【００３６】
【数５】
式（５）で分かるように、電源制御信号のＤによってＰＤＰの駆動電圧Ｖｓが可変になる。
【００３７】
これにより、センサー４４０によって感知された画質状態（コントラスト、輝度偏差など）によって最適の画質状態を維持するための電源制御データをルックアップテーブル貯蔵手段４２０から読出し、読出された電源制御データに相応するＤを有するパルス幅変調された電源制御信号によってパネル駆動電圧が調整されるので、従来の技術のような可変抵抗の調整による電源調整なしでもパネルが最適の画質状態を維持するように自動的にパネル駆動電圧を調整できる。
【００３８】
次に、本発明によるディスプレイパネル駆動システムの電源自動調整制御方法は次のような制御段階によって実行される。
【００３９】
まず、ＰＤＰの駆動電源変化に影響される画像情報（コントラスト、輝度偏差など）をセンサーを通じて感知する第１段階を実行する。
【００４０】
次に、第１段階で感知されたパネル駆動電源変化に影響される画像情報に対応するパネル駆動電源制御用電源制御データをルックアップテーブルから読出す第２段階を実行する。
【００４１】
それから、第２段階で読出された電源制御データに相応するＤを有するパルス幅変調された矩形波電源制御信号を生成する第３段階を実行する。
【００４２】
そして、最終的にパルス幅変調された電源制御信号によってディスプレイパネル駆動電源を制御する第４段階を実行するが、具体的に第４段階はパルス幅変調された電源制御信号の電圧と感知された駆動電圧との差信号を生成した後、この差信号でパルス幅変調されたフライバックスイッチング信号を生成してディスプレイパネル駆動電源供給回路を制御して電源制御信号のＤ値によってパネル駆動電圧が自動的に調整されるように制御する段階で構成される。
【００４３】
本発明の一実施例では説明の便宜のために図４に示されたように単一のパネル駆動電圧制御回路で説明したが、図４の回路は図２に示されたパネルのそれぞれの駆動電圧を個別的に自動調整制御するのに適用できる。
【００４４】
【発明の効果】
前述したように、本発明によれば、ＰＤＰ駆動電源回路でパネルにディスプレイされる画質を最適の状態に維持するために、ＰＤＰ画像のコントラスト及び輝度偏差に寄与するパネル駆動電圧を自動調整制御することによって、パネル駆動電源を可変抵抗によって手動で調整する必要がなくて製造工程が単純になる効果があり、また自動で最適の画質を維持するように電源を自動調整して供給電源の手動調整による調整偏差を減らす効果がある。
【００４５】
本発明は方法、装置、システム等として実行できる。ソフトウェアで実行される時、本発明の構成手段は必ず必要な作業を実行するコードセグメントである。プログラムまたはコードセグメントはプロセッサー判読可能媒体に貯蔵されるか、または伝送媒体または通信網で搬送波と結合されたコンピュータデータ信号によって伝送される。プロセッサー判読可能媒体は情報を貯蔵または伝送できるいかなる媒体も含む。プロセッサー判読可能媒体の例には電子回路、半導体メモリ素子、ＲＯＭ、フラッシュメモリ、Ｅ２ＰＲＯＭ、フロッピー（登録商標）ディスク、光ディスク、ハードディスク、光繊維媒体、無線周波数（ＲＦ）網などがある。コンピュータデータ信号は、電子網チャンネル、光繊維、空気、電子界、ＲＦ網のような伝送媒体上に伝播できるいかなる信号も含む。
【００４６】
添付した図面により説明された特定の実施例は単に本発明の例として理解され、本発明の範囲を限定せず、本発明が属する技術分野で本発明の技術的思想の範囲内で多様な他の変形が発生できるので、本発明は図示されたり記述された特定の構成及び配列に制限されない。
【図面の簡単な説明】
【図１】一般的なＰＤＰ駆動システムの構成図である。
【図２】ＰＤＰ駆動電圧を生成するための一般的な電源供給回路の構成図である。
【図３】従来の技術によるＰＤＰ駆動電圧調整回路の構成図である。
【図４】本発明によるディスプレイパネル駆動システムの電源自動調整制御装置の構成図である。
【図５】（ａ）〜（ｄ）は本発明で生成される電源制御データによる図４の低域通過フィルタ出力電圧の関係を示した図である。
【符号の説明】
４００ 電源供給回路
４００−１ 整流回路
４１０ 電源調整回路
４１０−１ パルス幅変調駆動部
４１０−２ 減算回路
４１０−３ 低域通過フィルタ
４１０−４ バッファ回路
４２０ ルックアップテーブル貯蔵手段
４３０ 制御回路
４３０−１ 制御部
４３０−２ Ａ／Ｄコンバータ
４４０ センサー
４５０ ＰＤＰ
【発明の属する技術分野】
本発明はディスプレイパネル駆動システムの電源制御装置及び方法に係り、特に画質の状態を感知して最適の画質状態を維持するように自動的にディスプレイパネル駆動電源の電圧を調整するディスプレイパネル駆動システムの電源自動調整制御装置及び方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
図１に示されたように、一般的なプラズマディスプレイパネル（ＰＤＰ）駆動システムはスキャン電極駆動ボード１１０、ＰＤＰ １２０、共通電極駆動ボード１３０及びアドレスドライバーＩＣ １４０で構成される。
【０００３】
ＰＤＰの駆動シーケンスはリセット区間、スキャン区間及びサステイン区間を繰り返すが、リセット区間はあらゆるセルを放電させると同時に壁電荷を消去することによって表示履歴を消去する区間であり、スキャン区間はパネルの行／列電極の組合わせによるマトリックス構成によってセルを選択してアドレス放電を形成させる区間であり、サステイン区間はスキャン区間で選択されたセルの充／放電を電力回収と共に反復して実行しながら画像を表示する区間である。
【０００４】
ＰＤＰ駆動システムの各区間別細部的な駆動シーケンス動作は米国特許公報番号ＵＳ４，８６６，３４９号に説明されている。
【０００５】
このようなＰＤＰ駆動のために、図２に示されたように整流回路２１０及び複数のＤＣ／ＤＣコンバータ２２０−１〜２２０−６で構成された一般的なパネル電源供給回路によってサステイン回路駆動電圧Ｖｓ（１６０−１８０Ｖ ＤＣ）、スキャン電極駆動ボードのリセット回路駆動電圧Ｖｓｅｔ（２１０−２３０ＶＤＣ）、共通電極駆動ボードのバイアス回路駆動電圧Ｖｅ（１８０−２００Ｖ ＤＣ）、スキャン回路電圧Ｖｓｃａｎ（６０−８０Ｖ ＤＣ）、アドレス回路電圧Ｖａ（６０−８０Ｖ ＤＣ）などの安定したＤＣ電圧を供給する。
【０００６】
ところで、ＰＤＰ駆動システムに供給される前記電圧の変化はコントラスト及び輝度などの画質に直接的に影響をおよぼすので、パネル性能の偏差を考慮して可変調整されねばならない。
【０００７】
これにより、従来の技術によれば、図３に示されたように一般的なフライバックＤＣ／ＤＣコンバータ回路で構成された電圧調整制御回路によって手動で供給電圧を調整した。
【０００８】
図３に示された回路によれば、フィードバック制御を通じて抵抗Ｒ１と可変抵抗ＶＲ１との接点で感知された出力電圧Ｖｓ , ｓｅｎｓｅはエラー増幅器３０−２の基準電圧Ｖｒｅｆを追従するので式（１）のような関係が成立する。
【０００９】
【数１】
【００１０】
式（１）を通じて可変抵抗ＶＲ１の抵抗値Ｒ１によってパネルの駆動電圧Ｖｓが可変であることが分かる。
【００１１】
従来の技術によれば、ＰＤＰセット製造工程で各種駆動電源Ｖｓ、Ｖｓｅｔ、Ｖａ、Ｖｅなどの電圧を、図３に示されたような回路を各々適用して可変抵抗を利用して手動で可変させながら最適の画質の状態が維持されるように調整する。
【００１２】
このように従来の技術によれば、ＰＤＰ駆動システムで必要とする駆動電圧を可変抵抗を利用して手動で調整することによって作業工程が複雑になり、また量産時に正確な調整が難しい問題点があった。
【００１３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする技術的課題は、前述した問題点を解決するために駆動電源の変化に影響される画像のコントラスト及び輝度などを感知し、これに基づいて最適の状態でＰＤＰを駆動させるようにパネル駆動電圧を自動的に調整するためのディスプレイパネル駆動システムでの電源自動調整制御装置及び方法を提供することにある。
【００１４】
【課題を解決するための手段】
前記技術的課題を達成するために本発明によるディスプレイパネル駆動システムでの電源自動調整制御装置は、ディスプレイパネル駆動システムにおいて、所定の画像情報に対応するディスプレイパネル駆動電源を制御するための電源制御データを貯蔵するルックアップテーブル貯蔵手段と、ディスプレイパネルから出力される画像信号から所定の画像情報を感知するためのセンサーと、前記センサーで感知された画像情報をデジタルデータに変換させ、変換された画像情報のデジタルデータ値に対応する電源制御データを前記ルックアップテーブル貯蔵手段から読出してこれに相応する電源制御信号を生成するための制御回路と、前記電源制御制御信号によってディスプレイパネル駆動回路に供給される所定の電源の電圧を自動で可変させるための電源調整回路とを含むことを特徴とする。
【００１５】
前記他の技術的課題を達成するために本発明によるディスプレイパネル駆動システムでの電源自動調整制御方法は、ディスプレイパネル駆動システムの電源制御方法において、（ａ）ディスプレイパネルから出力される画像信号から所定の画像情報をセンサーを通じて感知する段階と、（ｂ）前記感知された画像情報に対応する電源制御データをルックアップテーブルから読出す段階と、（ｃ）前記段階（ｂ）で読出された電源制御データでパルス幅変調された電源制御信号を生成する段階と、（ｄ）前記パルス幅変調された電源制御信号によってディスプレイパネル駆動電源を制御する段階とを含むことを特徴とする。
【００１６】
【発明の実施の形態】
以下、添付した図面を参照して本発明の望ましい実施例について詳細に説明する。
【００１７】
図４に示されたように、本発明によるディスプレイパネル駆動システムの電源自動調整装置は、電源供給回路４００、電源調整回路４１０、ルックアップテーブル貯蔵手段４２０、制御回路４３０、センサー４４０及びＰＤＰ ４５０を含む。
【００１８】
電源供給回路４００は、交流電源を直流電源に変換させるための整流回路４００−１及び整流回路４００−１の直流出力電圧からＰＤＰ駆動回路で必要とする直流駆動電圧を生成するためのＤＣ／ＤＣコンバータ回路Ｔ４１、Ｄ４１、Ｃ４２、Ｑ４１を含む。
【００１９】
電源調整回路４１０は、パルス幅変調駆動部４１０−１、エラー増幅器Ａ４１、減算回路４１０−２、低域通過フィルタ４１０−３、バッファ回路４１０−４及び電圧感知回路Ｒ４１、Ｒ４２を含む。
【００２０】
ルックアップテーブル貯蔵手段４２０には、ＰＤＰ駆動電圧の変化によって影響される画像情報の値とこれに対応するディスプレイパネル駆動電圧とを最適の状態に制御するための電源制御データがマッチングされて貯蔵される。
【００２１】
ここで、ＰＤＰ駆動電圧の変化によって影響される画像情報には、コントラスト情報及び画像輝度情報などがある。そして、電源制御データは、ＰＤＰ駆動システムで必要とするサステイン回路駆動電圧、スキャン電極駆動ボードのリセット回路駆動電圧、共通電極駆動ボードのバイアス回路駆動電圧、スキャン回路電圧、アドレス回路電圧などを各々制御する電源制御データである。
【００２２】
ルックアップテーブルは、コントラスト及び輝度値に対応して最適の状態にコントラスト及び輝度状態を維持するための各種ＰＤＰ駆動電圧を実験を通じて求め、実験を通じて求めたこれらＰＤＰ駆動電圧に自動調整される電源制御データ値を各々決定する方法で設計できる。
【００２３】
制御回路４３０は、制御部４３０−１及びアナログ／デジタルコンバータ（Ａ／Ｄコンバータ）４３０−２を含む。
【００２４】
制御部４３０−１は感知されたコントラスト及び輝度デジタル信号値に対応するパネル駆動電圧を制御する電源制御データをルックアップテーブル貯蔵手段４２０から読出し、これに相応する電源制御信号を生成するように制御する。電源制御信号は図５（ａ）〜（ｄ）に示されたようにパルス幅変調された信号である。
【００２５】
センサー４４０は、ＰＤＰ ４５０にディスプレイされる画像のコントラスト及び輝度のレベルを感知する。
【００２６】
なお、細部的に本発明の電源自動調整制御動作について説明する。
【００２７】
センサー４４０を通じてＰＤＰ ４５０にディスプレイされる画像のコントラスト及び輝度レベルを感知した後、感知されたコントラスト及び輝度レベル信号はＡ／Ｄコンバータ４３０−２でデジタル信号に変換された後で制御部４３０−１に入力される。
【００２８】
制御部４３０−１は、入力されたコントラスト及び輝度レベルを表示するデジタル信号値に対応する電源制御データをルックアップテーブル貯蔵手段４２０から読出し、読出された電源制御データに相応するパルス幅変調された電源制御信号を図５（ａ）〜（ｄ）のような形態に生成する。
【００２９】
そうすると、制御部４３０−１で生成された電源制御信号はプッシュプル電流増幅を行うバッファ回路４１０−４で増幅され、低域通過フィルタ４１０−３を経た後で減算回路４１０−２に入力される。
【００３０】
前記電源制御信号は、一定周期にデューティ（Ｄ）が変わるパルス幅変調された矩形波であり、低域通過フィルタ４１０−３の出力電圧Ｖｘは式（２）のように表現される。
【００３１】
【数２】
【００３２】
減算回路４１０−２はＯＰ−ＡＭＰ Ａ４２で構成され、電圧感知回路Ｒ４１、Ｒ４２の抵抗Ｒ４１とＲ４２との接点で感知された駆動電源の感知電圧Ｖｓ , ｓｅｎｓｅと、低域通過フィルタ４１０−３の出力電圧Ｖｘとの差信号電圧Ｖｙを出力するが、Ｖｙは式（３）のように表現される。
【００３３】
【数３】
【００３４】
電源供給回路４００及び電源調整回路４１０は、フィードバック制御を通じてＶｙ電圧がエラー増幅器Ａ４１の基準電圧Ｖｒｅｆを追従するので式（４）のような関係が成立する。
【００３５】
【数４】
【００３６】
【数５】
【００３７】
これにより、センサー４４０によって感知された画質状態（コントラスト、輝度偏差など）によって最適の画質状態を維持するための電源制御データをルックアップテーブル貯蔵手段４２０から読出し、読出された電源制御データに相応するＤを有するパルス幅変調された電源制御信号によってパネル駆動電圧が調整されるので、従来の技術のような可変抵抗の調整による電源調整なしでもパネルが最適の画質状態を維持するように自動的にパネル駆動電圧を調整できる。
【００３８】
次に、本発明によるディスプレイパネル駆動システムの電源自動調整制御方法は次のような制御段階によって実行される。
【００３９】
まず、ＰＤＰの駆動電源変化に影響される画像情報（コントラスト、輝度偏差など）をセンサーを通じて感知する第１段階を実行する。
【００４０】
次に、第１段階で感知されたパネル駆動電源変化に影響される画像情報に対応するパネル駆動電源制御用電源制御データをルックアップテーブルから読出す第２段階を実行する。
【００４１】
それから、第２段階で読出された電源制御データに相応するＤを有するパルス幅変調された矩形波電源制御信号を生成する第３段階を実行する。
【００４２】
そして、最終的にパルス幅変調された電源制御信号によってディスプレイパネル駆動電源を制御する第４段階を実行するが、具体的に第４段階はパルス幅変調された電源制御信号の電圧と感知された駆動電圧との差信号を生成した後、この差信号でパルス幅変調されたフライバックスイッチング信号を生成してディスプレイパネル駆動電源供給回路を制御して電源制御信号のＤ値によってパネル駆動電圧が自動的に調整されるように制御する段階で構成される。
【００４３】
本発明の一実施例では説明の便宜のために図４に示されたように単一のパネル駆動電圧制御回路で説明したが、図４の回路は図２に示されたパネルのそれぞれの駆動電圧を個別的に自動調整制御するのに適用できる。
【００４４】
【発明の効果】
前述したように、本発明によれば、ＰＤＰ駆動電源回路でパネルにディスプレイされる画質を最適の状態に維持するために、ＰＤＰ画像のコントラスト及び輝度偏差に寄与するパネル駆動電圧を自動調整制御することによって、パネル駆動電源を可変抵抗によって手動で調整する必要がなくて製造工程が単純になる効果があり、また自動で最適の画質を維持するように電源を自動調整して供給電源の手動調整による調整偏差を減らす効果がある。
【００４５】
本発明は方法、装置、システム等として実行できる。ソフトウェアで実行される時、本発明の構成手段は必ず必要な作業を実行するコードセグメントである。プログラムまたはコードセグメントはプロセッサー判読可能媒体に貯蔵されるか、または伝送媒体または通信網で搬送波と結合されたコンピュータデータ信号によって伝送される。プロセッサー判読可能媒体は情報を貯蔵または伝送できるいかなる媒体も含む。プロセッサー判読可能媒体の例には電子回路、半導体メモリ素子、ＲＯＭ、フラッシュメモリ、Ｅ２ＰＲＯＭ、フロッピー（登録商標）ディスク、光ディスク、ハードディスク、光繊維媒体、無線周波数（ＲＦ）網などがある。コンピュータデータ信号は、電子網チャンネル、光繊維、空気、電子界、ＲＦ網のような伝送媒体上に伝播できるいかなる信号も含む。
【００４６】
添付した図面により説明された特定の実施例は単に本発明の例として理解され、本発明の範囲を限定せず、本発明が属する技術分野で本発明の技術的思想の範囲内で多様な他の変形が発生できるので、本発明は図示されたり記述された特定の構成及び配列に制限されない。
【図面の簡単な説明】
【図１】一般的なＰＤＰ駆動システムの構成図である。
【図２】ＰＤＰ駆動電圧を生成するための一般的な電源供給回路の構成図である。
【図３】従来の技術によるＰＤＰ駆動電圧調整回路の構成図である。
【図４】本発明によるディスプレイパネル駆動システムの電源自動調整制御装置の構成図である。
【図５】（ａ）〜（ｄ）は本発明で生成される電源制御データによる図４の低域通過フィルタ出力電圧の関係を示した図である。
【符号の説明】
４００ 電源供給回路
４００−１ 整流回路
４１０ 電源調整回路
４１０−１ パルス幅変調駆動部
４１０−２ 減算回路
４１０−３ 低域通過フィルタ
４１０−４ バッファ回路
４２０ ルックアップテーブル貯蔵手段
４３０ 制御回路
４３０−１ 制御部
４３０−２ Ａ／Ｄコンバータ
４４０ センサー
４５０ ＰＤＰ
Claims (9)
- ディスプレイパネル駆動システムにおいて、
輝度情報及びコントラスト情報に対応するディスプレイパネル駆動電源を制御するための電源制御データを貯蔵するルックアップテーブル貯蔵手段と、
ディスプレイパネルに表示される画像から前記輝度情報及びコントラスト情報を感知するためのセンサーと、
前記センサーで感知された前記輝度情報及びコントラスト情報をデジタルデータに変換させ、変換された前記輝度情報及びコントラスト情報のデジタルデータ値に対応する電源制御データを前記ルックアップテーブル貯蔵手段から読出してこれに相応する電源制御信号を生成するための制御回路と、
前記電源制御信号によってディスプレイパネル駆動回路に供給される所定の電源の電圧を自動で可変させるための電源調整回路とを含み、
前記ディスプレイパネルはプラズマディスプレイパネルであることを特徴とするディスプレイ駆動システムの電源自動調整制御装置。 - 前記電源制御信号はパルス幅変調された信号であることを特徴とする請求項１に記載のディスプレイパネル駆動システムの電源自動調整制御装置。
- 前記ディスプレイパネル駆動電源はサステイン回路駆動電圧、スキャン電極駆動ボードのリセット回路駆動電圧、共通電極駆動ボードのバイアス回路駆動電圧、スキャン回路電圧及びアドレス回路電圧を含むことを特徴とする請求項１に記載のディスプレイパネル駆動システムの電源自動調整制御装置。
- 前記電源調整回路は、
電源供給回路から出力される所定の駆動電圧を感知するための電圧感知回路と、
前記電圧感知回路で感知された電圧と前記電源制御信号の電圧との差信号を生成するための減算回路と、
前記減算回路で生成された差信号を入力し、パルス幅変調されたフライバックスイッチング制御信号を生成して前記電源供給回路にフィードバックさせるためのフライバック回路とを含むことを特徴とする請求項１に記載のディスプレイパネル駆動システムの電源自動調整制御装置。 - 前記電源制御信号を増幅するバッファ回路及び前記バッファ回路の出力信号の低周波信号だけを通過させるための低域通過フィルタ回路をさらに含み、前記減算回路に印加される電源制御信号は前記低域通過フィルタ回路から出力された信号であることを特徴とする請求項４に記載のディスプレイパネル駆動システムの電源自動調整制御装置。
- 前記電圧感知回路は前記電源供給回路出力端子と接地線との間に直列に２つの抵抗を連結し、前記２つの抵抗接点端子を電圧感知出力端子として設定することを特徴とする請求項４に記載のディスプレイパネル駆動システムの電源自動調整制御装置。
- 前記減算回路はＯＰアンプ回路で構成され、前記ＯＰアンプ回路を構成する抵抗及びキャパシタの素子値によってノイズフィルタリングされるように設計することを特徴とする請求項４に記載のディスプレイパネル駆動システムの電源自動調整制御装置。
- ディスプレイパネル駆動システムの電源制御方法において、
（ａ）ディスプレイパネルに表示される画像から輝度情報及びコントラスト情報をセンサーを通じて感知する段階と、
（ｂ）前記感知された前記輝度情報及びコントラスト情報に対応する電源制御データをルックアップテーブルから読出す段階と、
（ｃ）前記段階（ｂ）で読出された電源制御データでパルス幅変調された電源制御信号を生成する段階と、
（ｄ）前記パルス幅変調された電源制御信号によってディスプレイパネル駆動電源を制御する段階とを含み、
前記ディスプレイパネルはプラズマディスプレイパネルであることを特徴とするディスプレイパネル駆動システムの電源自動調整制御方法。 - 前記段階（ｄ）は、
（ｄ１）前記パルス幅変調された電源制御信号を低域通過フィルタ回路を介して出力した電圧と感知された駆動電圧との差信号を生成する段階と、
（ｄ２）前記差信号でパルス幅変調されたフライバックスイッチング信号を生成して前記ディスプレイパネル駆動電源供給回路を制御する段階とを含むことを特徴とする請求項８に記載のディスプレイパネル駆動システムの電源自動調整制御方法。
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