JP4298019B2 - 表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、外部から入力されたデジタル画素データをアナログ電圧に変換して各信号線に供給する回路に関し、例えば、液晶表示装置の信号線駆動回路などを対象とする。
【0002】
【従来の技術】
アクティブマトリクス型の液晶表示装置の信号線駆動方式の一つに、アナログ・サンプルホールド方式と呼ばれるものがある。図11は従来のアナログ・サンプルホールド方式の概要を説明する図である。コンピュータ等から出力されたデジタル画素データD0〜Dnは、D/Aコンバータ101でアナログ画素電圧に変換される。各信号線S1〜Snには、MOSトランジスタからなるアナログスイッチ102が接続され、これらアナログスイッチ102は、シフトレジスタ103の各出力端子によりオン・オフ制御される。各アナログスイッチ102は、シフトレジスタ103の対応する出力端子の論理に応じて、D/Aコンバータ101から出力されたアナログ画素電圧を信号線S1〜Snに供給するか否かを切り換える。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のアナログ・サンプルホールド方式では、図11に示すようなD/Aコンバータ101が必須であり、また、多階調表示を行うには、多ビットのD/Aコンバータを使用しなければならない。ところが、多ビットのD/Aコンバータは、コストが高く、消費電力も多いという問題がある。
【0004】
また、表示解像度を上げるためには、D/Aコンバータ101に接続されるビデオバスラインVIDEO上のデータ伝送速度を高速にする必要があるが、ビデオバスラインVIDEOには多数のアナログスイッチ102が接続されるため、配線抵抗や配線容量が大きく、配線遅延によりデータの伝送速度が遅くなるという問題もある。
【0005】
さらに、液晶表示部を構成する各画素は、信号線と走査線により囲まれており、信号線と走査線の交点には画素TFTが接続され、信号線に供給された画素電圧は画素TFTと画素電極を介して液晶容量に保持される。ところが、画素電極は信号線と容量結合するため、画素を選択していない期間内も信号線電圧の影響を受けやすく、信号線電圧のクロストークにより画質が劣化するという問題がある。
【0006】
信号線電圧のクロストークをなくすには、画素電極と信号線をある程度離して配設すればよいが、このようにすると、画素の有効面積(開口率)が減少し、画面の輝度が減少してしまう。
【0007】
このように、従来の信号線駆動回路は、D/Aコンバータの消費電力やコストが問題となるとともに、画素電極と信号線との間のクロストークにより開口率を上げられないという問題があった。
【0008】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、高速、高精度のD/Aコンバータが不要で、画素電極と信号線との間にクロストークがあっても画質が劣化しないような表示装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様では、信号線および走査線が縦横に列設され、各信号線および走査線の交点にスイッチング素子を介して接続された画素電極およびこの画素電極に対向する対向電極を具備する画素アレイ部と、
前記走査線に一水平走査期間毎に線順次に走査信号を供給する走査線駆動回路と、
前記一水平走査期間中に漸増リファレンス電圧と漸減リファレンス電圧とを交互に出力するリファレンス電圧発生回路と、
外部から入力される画像データを参照し、前記漸増リファレンス電圧と前記漸減リファレンス電圧とのうち前記一水平走査期間中の早いタイミングで出力される一方の電圧を前記信号線に該リファレンス電圧の漸増または漸減する期間のうちの一定期間伝送した後、他方の電圧を前記信号線に該リファレンス電圧の漸減または漸増する期間のうち一定期間供給する信号線駆動回路と、を具備し、
前記信号線に前記漸増リファレンス電圧が伝送される間に前記漸増リファレンス電圧が増加する電圧量と、前記信号線に前記漸減リファレンス電圧が伝送される間に前記漸減リファレンス電圧が減少する電圧量とを略等しくしたことを特徴とする表示装置が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る表示装置について、図面を参照しながら具体的に説明する。以下では、表示装置の一例として、アクティブマトリクス型の液晶表示装置について説明する。
【0011】
図1は液晶表示装置内の信号線駆動回路の概略構成を示すブロック図、図2は液晶表示装置の全体構成を示すブロック図である。
【0012】
図2に示す液晶表示装置は、画素アレイ基板1と駆動回路基板2とを備えており、両基板1,2は、フレキシブル・プリント基板等を介して各種信号のやり取りを行う。
【0013】
画素アレイ基板1は、信号線と走査線が縦横に列設され各信号線と走査線の交点に画素TFTが形成された液晶表示部11と、各走査線を駆動する走査線駆動回路12と、各信号線を駆動する信号線駆動回路13とを有する。
【0014】
駆動回路基板2は、信号線駆動用のクロックを出力するクロック発生回路21と、信号線駆動用の複数種類の電圧と制御信号を出力する基準電圧発生回路22と、デジタル画素データを生成するデータ処理回路23とを有する。このうち、基準電圧発生回路22は、電圧発生回路に相当する。
【0015】
画素アレイ基板1内の信号線駆動回路13は、図1に詳細構成を示すように、信号線駆動用のパルスを出力するシフトレジスタ(SR)31を有し、また、各信号線ごとに、レジスタ回路(REG)32と、ラッチ回路(LATCH)33と、デコーダ回路(DEC)34と、R/Sフリップフロップ(R/S)35と、比較回路(COMP)36と、スイッチ回路(ASW)37とを有する。このうち、比較器36は、電圧保持タイミング設定手段に相当する。
【0016】
なお、図1は、6ビットのデジタル画素データDR0〜DR5,DG0〜DG5,DB0〜DB5により64階調表示を行う信号線駆動回路12のブロック構成を示している。図1には、赤色表示用の信号線1本分の構成が示されており、実際には、図2と同じ構成の緑色表示用のブロックと青色表示用のブロックがあり、これら3つのブロックで1画素分の表示ブロックが構成される。したがって、信号線駆動回路12内には、図1と同じ構成のブロックが、3×(水平方向の画素数)分だけ設けられる。
【0017】
図1のレジスタ回路32は、シフトレジスタ31の出力パルスに同期して、デジタル画素データDR0〜DR5を取り込む。レジスタ回路32に取り込まれたデジタル画素データは、1水平走査期間の終わりにロード信号LOADによりラッチ回路33に取り込まれる。
【0018】
ラッチ回路33に取り込まれたデジタル画素データのうち、上位3ビットDL5〜DL3は比較回路36に入力され、下位3ビットDL2〜DL0はデコーダ回路34に入力される。
【0019】
比較回路36は、図1に示す基準電圧発生回路22から出力された制御信号とデジタル画素データの上位3ビットとを比較し、比較結果を示す信号C00を出力する。R/Sフリップフロップ35は、比較回路36による比較結果が一致するとリセット状態になり、外部からハイレベルのCL信号が入力されるとセット状態になる。
【0020】
デコーダ回路34は、R/Sフリップフロップ35がセット状態のときには、ラッチ回路33に取り込まれたデジタル画素データの下位3ビットDL2〜DL0のデコード結果を出力し、R/Sフリップフロップ35がリセット状態のときには、デコード結果の代わりに予め定めた論理の信号を出力する。
【0021】
より詳細には、デコーダ回路34は、R/Sフリップフロップ35がセット状態のときには、正転出力端子O1〜O8のうちいずれか1本のみをハイレベルにするとともに、対応する反転出力端子/O1〜/O8のうちいずれか1本のみをローレベルにする。なお、本明細書では、図面で信号名の上に(バー)を付けた反転信号を、信号名の前に(/)をつけて表す。
【0022】
スイッチ回路37は、図3に詳細な回路図を示すように、8つのアナログスイッチSW1〜SW8からなり、各アナログスイッチSW1〜SW8の入力端子には、それぞれ異なる電圧V1〜V8が入力され、制御端子にはそれぞれ、デコーダ回路34の正転出力端子と、それに対応する反転出力端子とが接続される。各アナログスイッチSW1〜SW8は、対応する制御端子の論理に応じて、入力端子に入力された電圧を対応する信号線に供給するか否かを切り替える。
【0023】
図1に示すR/Sフリップフロップ35がセット状態のときには、予め定めたアナログスイッチのみ(例えば、アナログスイッチSW1)がオンし、R/Sフリップフロップ35がリセット状態のときには、すべてのアナログスイッチSW1〜SW8がオフする。したがって、R/Sフリップフロップ35がリセット状態になると、その直前にオンであったアナログスイッチを通過した電圧が信号線に保持される。
【0024】
各アナログスイッチSW1〜SW8の入力端子に供給される電圧は、図2に示す基準電圧発生回路22から出力される。図4は基準電圧発生回路22の内部構成を示す回路図である。図4の基準電圧発生回路22は、基準電圧Vref1,Vref2間に直列接続された抵抗R1〜R8と、それぞれ2個のスイッチからなるスイッチ群SWR1〜SWR8と、アンプ41,42と、アンプ41,42の出力端子間に直列接続された抵抗R11〜R18と、各抵抗R11〜R18間に接続されたアンプ43〜49と、スイッチ群SWR1〜SWR8のオン・オフを切り換える信号を出力するデコーダ回路(DECORDER)50と、デコーダ回路50の入力端子に接続されたアップダウン・カウンタ(U/D CNTR)51とを有する。
【0025】
このうち、アンプ41,42は可変電圧出力手段に相当し、デコーダ34は電圧選択手段に相当する。
【0026】
図5は基準電圧発生回路22内のアンプ41,42の出力電圧波形を示す図である。図5では、アンプ41の出力電圧V1の波形を実線で、アンプ42の出力電圧V9の波形を一点鎖線で表している。
【0027】
図5に示すように、電圧V1は、1水平走査期間の前半部分では、電圧Vr1からVr8まで段階的に上昇し、後半部分では、電圧Vr8からVr1まで段階的に低下する。同様に、電圧V9は、1水平走査期間の前半部分では、電圧Vr2からVr9まで段階的に上昇し、後半部分では、電圧Vr9からVr2まで段階的に低下する。
【0028】
図4の基準電圧発生回路22は、アンプ41,42の出力電圧V1,V9を抵抗R11〜R18で分圧した8種類の電圧V1〜V8を出力する。これら電圧V1〜V8はそれぞれ、図3に示したスイッチ回路37内の対応するアナログスイッチSW1〜SW8の入力端子に供給される。
【0029】
図6は液晶表示装置内の各部の信号波形を示す図であり、図6の上から順に、基準電圧発生回路22の出力電圧V4、信号線SIG1の電圧、隣り合う3本の走査線G1〜G3の電圧、コモン電圧VCOM、アップダウン・カウンタ51のU/D端子の電圧、アップダウン・カウンタ51の出力電圧、アップダウン・カウンタ51のCL端子の電圧、ロード信号LOADの各波形を表している。
【0030】
以下、図6の波形図を用いて図1の液晶表示装置の動作を説明する。以下では、レジスタ回路32に入力されるデジタル画素信号DR5〜DR0のビット列が(100100)の場合について説明する。
【0031】
図6の時刻T1〜T2はブランキング期間であり、この期間内にアップダウン・カウンタ51のCL端子はハイレベルになり、アップダウン・カウンタ51はリセットされる。これにより、アンプ41,42の出力電圧はそれぞれVr1,Vr2になり、基準電圧発生回路22は、電圧Vr1,Vr2を抵抗R11〜R18により分圧した電圧V1〜V8を、スイッチ回路37内の対応するアナログスイッチSW1〜W8に供給する。
【0032】
時刻T2以降は、基準電圧発生回路22内のアップダウン・カウンタ51は、図6の波形図に示すように、(0,0,0)から順にカウントアップした信号C3〜C1を出力する。時刻T3になると、信号C3〜C1が(1,0,0)になり、信号C3〜C1とデジタル画素データの上位3ビットが一致して、比較回路36の出力C00はハイレベルになる。これにより、R/Sフリップフロップ35はリセットされて、スイッチ回路37内のすべてのアナログスイッチSW1〜SW8がオフし、その直前にオンであったアナログスイッチの入力電圧が信号線に保持される。
【0033】
例えば、デジタル画素データが(100100)の場合には、信号C3〜C1が(1,0,0)のときにすべてのアナログスイッチSW1〜SW8がオフし、その直前のカウント値(0,1,1)のときにオンであったアナログスイッチの入力電圧が信号線に保持される。
【0034】
具体的には、信号C3〜C1が(0,1,1)のときには、図4に示したアンプ41,42の出力電圧はそれぞれVr4,Vr5になり、これら電圧Vr4,Vr5を抵抗R11〜R18で分圧した電圧V1〜V8のいずれかが信号線に供給される。
【0035】
また、デジタル画素データの下位3ビットが(100)のときには、基準電圧発生回路22から出力された電圧V1〜V8のうち、電圧V4が選択される。すなわち、デジタル画素データが(100100)の場合には、電圧V4が入力されるアナログスイッチSW4がオンし、基準電圧発生回路22が電圧Vr4,Vr5の間の電圧V4を出力した時点でアナログスイッチSW4はオフして、この電圧V4が対応する信号線に保持される。
【0036】
この場合、図4の抵抗R1〜R8の抵抗値がすべて等しいとすると、信号線に保持される電圧V4は、(1)式で表される。
V4=4×(Vr5−Vr4)/8+Vr4 …(1)
【0037】
時刻T3以降も、アップダウン・カウンタ51はカウントアップを継続して行うが、時刻T4で、アップダウン・カウンタ51のCL端子はハイレベルになり、R/Sフリップフロップ35はセット状態になる。
【0038】
また、時刻T4でアップダウン・カウンタ51のU/D端子はハイレベルになるため、CL端子がローレベルになった後の時刻T5以降は、アップダウン・カウンタ51は、カウントダウンを継続して行う。時刻T6になると、アップダウン・カウンタ51の出力信号C3〜C1が再度(1,0,0)になり、比較回路36は比較結果が一致したことを示すハイレベルの信号C00を出力し、これにより、すべてのアナログスイッチSW1〜SW8がオフし、その直前のカウント値(0,1,1)のときにオンであったアナログスイッチの入力電圧が信号線に保持される。
【0039】
この場合、アップダウン・カウンタ51の出力信号C3〜C1が(0,1,1)のときのアンプ41,42の出力電圧Vr5,Vr6を分圧した電圧V4が信号線に保持される。したがって、図4の抵抗R11〜R18の抵抗値がすべて等しいとすると、信号線に保持される電圧V4は、(2)式で表される。
V4=4(Vr6−Vr5)/8+Vr5 …(2)
(1),(2)の平均値は、(3)式で表される。
平均値=(Vr4+2Vr5+Vr6)/4 …(3)
【0040】
図4の抵抗R1〜R8がすべて等しい場合には、Vr4+Vr6=2Vr5の関係が成り立ち、(3)式の右辺は、電圧Vr5に略等しくなる。
【0041】
このように、本実施形態では、1水平走査期間の前半では、段階的に上昇する電圧(漸増リファレンス電圧)をスイッチ回路37に供給し、この電圧がデジタル画素データのビット列に応じた電圧になった時点でその電圧を信号線に保持し、また、1水平走査期間の後半では、段階的に減少する電圧(漸減リファレンス電圧)をスイッチ回路37に供給し、この電圧がデジタル画素データのビット列に応じた電圧になった時点でその電圧を信号線に保持する。
【0042】
次に、1水平走査期間内に2回サンプリングする理由を説明する。図7は液晶表示装置の一部を構成する画素アレイ基板1の概略レイアウト図である。図7において、画素の液晶容量をC1c、補助容量をCs、信号線SIG1と画素電極51との結合容量をCsig1、信号線SIG1に隣り合う信号線SIG2と画素電極52との結合容量をCsig2とすると、信号線S1,S2の電圧変動による画素電圧の変動成分Vcu1,Vcu2はそれぞれ(4),(5)式で表される。
Vcu1=Csig1×Vsig1/(C1c+Cs+Csig1) …(4)
Vcu2=Csig2×Vsig2/(C1c+Cs+Csig2) …(5)
(4),(5)式において、電圧Vsig1は信号線SIG1の平均電圧、電圧Vsig2は信号線SIG2の平均電圧である。
【0043】
ここで、C1c+Cs=0.9pF、Csig1=Csig2=0.1pFとすると、(4),(5)式は(6),(7)式のようになる。
Vcu1=0.1×Vsig1 …(6)
Vcu2=0.1×Vsig2 …(7)
【0044】
図8は図6の波形図の一部を拡大した図であり、スイッチ回路37内のアナログスイッチSW4に供給される基準電圧V4、信号線SIG1の電圧Vsig1、隣り合う2本の走査線G1,G2の電圧、およびコモン電圧の各信号波形を示している。
【0045】
基準電圧V4は、1水平走査期間内に、基準電圧発生回路22から出力される電圧が0VからVPまで段階的に上昇した後、VPから0Vまで段階的に減少する。なお、図8では、簡略化のため、基準電圧V4が0VからVPまで単調増加した後、VPから0Vまで単調減少する例を示している。1水平走査期間内に電圧が可変するステップ数を多くすれば、図8のような単調増加および単調減少に近い電圧波形が得られる。
【0046】
図8に示すように、1水平走査期間内の前半部分では、基準電圧がデジタル画素データのビット列に応じた電圧Vxに達するまでは、基準電圧がそのまま信号線に供給される。基準電圧が電圧Vxに等しくなると、しばらくの間、その電圧Vxが信号線に保持される。
【0047】
一方、1水平走査期間内の後半部分では、基準電圧がデジタル画素データのビット列に応じた電圧Vyに達するまでは、基準電圧がそのまま信号線に供給され、基準電圧が電圧Vyに等しくなると、その電圧Vyが信号線に保持される。
【0048】
信号線SIG1の平均電圧Vsig1は、図8のハッチング領域の平均値であり、(Vx+Vy)/2=VP/2となる。したがって、(8)式の関係が成り立ち、すべての信号線の平均電圧Vsig1は、1水平走査期間内では常に一定になる。
Vcu1=0.1×VP/2=Vcu2=一定 …(8)
【0049】
このように、本実施形態では、1水平走査期間を前半と後半に分け、前半部分では段階的に上昇する電圧(漸増リファレンス電圧)をスイッチ回路37に供給し、後半部分では段階的に減少する電圧(漸減リファレンス電圧)をスイッチ回路37に供給し、1水平走査期間の前半と後半でそれぞれ別々に、デジタル画素データに応じた電圧を保持し、これら保持電圧の平均値がすべての信号線で略等しくなるようにしたため、画素−信号線のクロストークによる画質劣化のない表示特性の優れた表示装置が得られる。すなわち、本実施形態は、漸増リファレンス電圧の出力期間中の電圧増加分と、漸減リファレンス電圧の出力期間中の電圧減少分とを等しくすることにより、クロストークによる影響を回避している。
【0050】
図9は図2に示した信号線駆動回路12の具体的構成を示した回路図の一例であり、ポリシリコンTFTによるCMOS構成にした例を示している。図9(a)に示すように、図2の信号線駆動回路12内の比較回路36は、EXORゲートG1〜G3と三入力のNORゲートG4とで構成され、R/Sフリップフロップ35は、たすき掛けされた二個のNORゲートG5,G6で構成され、デコーダ回路34は四入力のNANDゲートG7〜G14と、インバータIV1〜IV3とで構成される。
【0051】
また、図2のラッチ回路33は、図9(b)に示すように、クロックドインバータとインバータとで構成され、レジスタ回路32は、図9(c)に示すように、クロックドインバータとインバータとで構成され、シフトレジスタ31は、図9(d)に示すように、クロックドインバータとインバータとで構成される。また、図9(b)〜(d)のクロックドインバータは、図9(e)に示すように、PMOSトランジスタQ1,Q2とNMOSトランジスタQ3,Q4とで構成される。
【0052】
図9の各回路は、ポリシリコンTFTによるCMOS回路で構成されるため、画素アレイ部と同一のガラス基板に形成することができ、装置全体の小型化とコストダウンが図れる。
【0053】
図10は図1の液晶表示装置を縦768画素、横1024×3画素のXGA規格の表示パネルに適応した場合のパネル構成例を示す図である。XGA規格は、画素表示用のクロック周波数が65MHzもの高周波であるため、本実施形態では信号線駆動回路12を6つのブロックB1〜B6に分割して、各ブロックを約11MHzで動作させるようにした。この程度の周波数であれば、ポリシリコンTFTでも動作が可能であり、信号線駆動回路12を画素アレイ基板1内に一体形成することができる。
【0054】
図10の液晶表示装置は、各ブロックごとに、スイッチ回路37(ASW)と、比較回路36、R/Sフリップフロップ35およびデコーダ回路34(COMP/DEC)と、ラッチ回路33(LATCH)と、レジスタ回路32と、シフトレジスタ31とを備えており、この他に、図10の液晶表示装置は、外部との信号のやり取り用に複数のインターフェース回路I/O1〜I/O3を有する。各インターフェース回路I/O1〜I/O3は、それぞれ2ブロックずつと信号のやり取りを行い、やり取りする具体的な信号は、例えば、画素表示用のクロック信号、デジタル画素データ、基準電圧、およびゲート線駆動回路のクロック信号などである。
【0055】
図1では、クロック発生回路や基準電圧発生回路等を画素アレイ基板1とは別の基板2に設ける例を説明したが、これら回路を画素アレイ基板1内に形成してもよい。
【0056】
図2では、デジタル画素データのビット数が6ビットの例を説明したが、ビット数には特に制限はない。また、図5では、1水平走査期間を8つの期間に分割する例を説明したが、1水平走査期間の分割数に特に制限はない。
【0057】
また、図5等では、1水平走査期間の前半部分で電圧を段階的に増加させ、後半部分で電圧を段階的に減少させる例を説明したが、逆に、前半部分で電圧を段階的に減少させ、後半部分で電圧を段階的に増加させてもよい。あるいは、1水平期間中に電圧を段階的に増加させる期間と減少させる期間を、それぞれ2回以上設けてもよい。
【0058】
さらに、漸増リファレンス電圧の電圧範囲と漸減リファレンス電圧の電圧範囲とが互いに異なっていてもよい。
【0059】
なお、図1に示す液晶表示装置は、ドット反転駆動、Hライン反転駆動、Vライン反転駆動、フレーム反転駆動を行う場合にも適用可能である。
【0060】
上述した実施形態では、液晶表示装置を例に取って説明したが、本発明は、信号線と走査線が列設されている表示装置であれば、液晶表示装置以外の表示装置、例えばプラズマディスプレイ装置などにも適用可能である。
【0061】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、1水平走査期間中に各信号線に漸増リファレンス電圧と漸減リファレンス電圧を交互に供給するようにしたため、1水平走査期間中に各信号線に供給される電圧の平均値をほぼ一定にすることができ、画素電極と信号線間のクロストークによる画質の劣化が起きなくなる。
【0062】
また、本発明によれば、1水平走査期間を複数の期間に分割して、各分割期間ごとに信号線に供給する電圧範囲を設定し、デジタル画素データの所定のビットまたはビット列により分割期間を設定し、それ以外のビットにより、選択された電圧範囲内の所定の電圧を信号線に供給するようにしたため、多ビットのD/Aコンバータが不要となり、消費電力を低減でき、部品コストも削減できる。また、基準電圧線を多数設ける必要もないため、配線量を削減でき、回路規模を小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶表示装置内の信号線駆動回路の概略構成を示すブロック図。
【図2】液晶表示装置の全体構成を示すブロック図。
【図3】スイッチ回路の内部構成を示す回路図。
【図4】基準電圧発生回路の内部構成を示す回路図。
【図5】基準電圧発生回路内のアンプの出力電圧波形を示す図。
【図6】液晶表示装置内の各部の信号波形を示す図。
【図7】液晶表示装置の一部を構成する画素アレイ基板の概略レイアウト図。
【図8】図6の波形図の一部を拡大した図。
【図9】図2に示した信号線駆動回路の具体的構成を示した回路図。
【図10】図1の液晶表示装置をXGA規格の表示パネルに適用した場合のパネル構成例を示す図。
【図11】従来のアナログ・サンプルホールド方式の概要を説明する図。
【符号の説明】
1 画素アレイ基板
2 駆動回路基板
11 液晶表示部
12 走査線駆動回路
13 信号線駆動回路
21 クロック発生回路
22 基準電圧発生回路
23 データ処理回路
31 シフトレジスタ
32 レジスタ回路
33 ラッチ回路
34 デコーダ回路
35 R/Sフリップフロップ
36 比較回路
37 スイッチ回路
41〜49 アンプ
50 デコーダ回路
51 アップダウン・カウンタ
Claims (3)
- 信号線および走査線が縦横に列設され、各信号線および走査線の交点にスイッチング素子を介して接続された画素電極およびこの画素電極に対向する対向電極を具備する画素アレイ部と、
前記走査線に一水平走査期間毎に線順次に走査信号を供給する走査線駆動回路と、
前記一水平走査期間中に漸増リファレンス電圧と漸減リファレンス電圧とを交互に出力するリファレンス電圧発生回路と、
外部から入力される画像データを参照し、前記漸増リファレンス電圧と前記漸減リファレンス電圧とのうち前記一水平走査期間中の早いタイミングで出力される一方の電圧を前記信号線に該リファレンス電圧の漸増または漸減する期間のうちの一定期間伝送した後、他方の電圧を前記信号線に該リファレンス電圧の漸減または漸増する期間のうち一定期間供給する信号線駆動回路と、を具備し、
前記信号線に前記漸増リファレンス電圧が伝送される間に前記漸増リファレンス電圧が増加する電圧量と、前記信号線に前記漸減リファレンス電圧が伝送される間に前記漸減リファレンス電圧が減少する電圧量とを略等しくしたことを特徴とする表示装置。 - 前記信号線駆動回路は、前記漸増リファレンス電圧を前記信号線に一定期間伝送した時点での電圧を前記漸増リファレンス電圧の出力期間が終了するまで信号線容量に保持し、かつ、前記漸減リファレンス電圧を前記信号線に一定期間伝送した時点での電圧を前記漸減リファレンス電圧の出力期間が終了するまで前記信号線容量に保持することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 前記漸増リファレンス電圧および前記漸減リファレンス電圧を対応する信号線に伝送するか否かを切り換えるアナログスイッチを各信号線ごとに有し、
これらアナログスイッチは、前記漸増リファレンス電圧を前記信号線に一定期間伝送する間はオン状態となって前記漸増リファレンス電圧を対応する信号線に伝送し、その後は、前記一定期間伝送した時点での電圧を前記漸増リファレンス電圧の出力期間が終了するまで信号線容量に保持し、かつ、前記漸減リファレンス電圧を前記信号線に一定期間伝送する間はオン状態となって前記漸減リファレンス電圧を対応する信号線に伝送し、その後は、前記一定期間伝送した時点での電圧を前記漸減リファレンス電圧の出力期間が終了するまで前記信号線容量に保持することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
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