JP4297087B2 - 道路曲率検出装置およびこれを用いた操舵支援装置 - Google Patents

道路曲率検出装置およびこれを用いた操舵支援装置 Download PDF

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本発明は、道路曲率検出装置、および、これを用いた車両の操舵支援装置に関する。
車両に搭載される制御装置によりドライバの運転を支援するためには、先ず、自車が走行している道路の状況を適切に把握する必要がある。道路状況を把握する一例として、車両に搭載されているカメラで撮像した車両前方の画像に基づいて、車線を区画する一対の白線に対する画像認識を行うことで、走行車線の曲率などの道路形状パラメータを得るものが知られている。そして、その曲率などの道路形状パラメータに基づいて、例えば走行車線を維持するようにドライバの運転を補助する装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−10518号公報
ところで、画像認識処理等により自車が走行している車線の曲率などを検出する際には、ノイズを除去して制御の安定性を向上させるためにフィルタリング処理が行われる。しかしながら、フィルタリング処理を行うには、ある程度の処理時間が要求されるので、例えば実際の道路の曲率とフィルタリング処理の後に得られる曲率との間には、時間遅延や位相遅れが発生する。すなわち、発生した時間遅延の間にも自車は走行を継続し、曲率検出が行われた地点と検出結果が適用される地点との間には、自車が走行した距離だけのずれが発生することとなる。
このような時間的及び距離的に遅れている曲率検出結果などに基づいて、例えば走行車線の維持など、ドライバの運転を支援する制御を行うと、その制御結果にも遅れが生じるおそれがある。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、フィルタリング処理による遅延を解消して制御遅れを改善することが可能な道路曲率検出装置およびこれを用いた操舵支援装置を提供することを目的とする。
本発明に係る道路曲率検出装置は、車両に取り付けられ、車両の前方を撮像する撮像手段と、撮像手段が撮像した画像データに基づき、車両が走行する道路の曲率を検出する曲率検出手段と、曲率検出手段が検出した曲率をフィルタリング処理するフィルタリング手段と、曲率検出手段が検出した曲率とフィルタリング処理後のフィルタリング曲率との偏差に基づいて、曲率検出手段が検出した曲率とフィルタリング処理後のフィルタリング曲率とを択一的に選択して出力する曲率選択手段とを備えたことを特徴とする。
本発明に係る道路曲率検出装置によれば、フィルタリング処理の遅延状態に対応した値である、曲率検出手段により検出されたフィルタリング処理前の曲率とフィルタリング処理後のフィルタリング曲率との偏差に基づいて、フィルタリング処理が施される前の遅延を伴わない曲率とフィルタリング処理後のフィルタリング曲率とが択一的に選択される。そのため、例えば、偏差すなわち遅延が発生したときにフィルタリング処理前の曲率を選択することにより、フィルタリング処理による遅延を解消することが可能となる。
上記曲率選択手段は、フィルタリング処理前の曲率とフィルタリング曲率との偏差が増大傾向にあるときに、曲率検出手段が検出した曲率を選択して出力することが好ましい。
この場合、偏差が増大傾向にあるとき、すなわちフィルタリング処理に伴う遅延が増大傾向にあるときには、フィルタリング処理が施される前の遅延を伴わない曲率値が選択されて出力される。そのため、フィルタリング処理による遅延を解消することが可能となる。
また、上記曲率選択手段は、フィルタリング処理前の曲率とフィルタリング曲率との偏差が所定値より大きいときに、曲率検出手段が検出した曲率を選択して出力することが好ましい。
例えば、カーブ旋回中に道路曲率の検出が開始されたような場合、フィルタリング処理後のフィルタリング曲率は遅れを持って収束する。このような状況では、フィルタリング処理前の曲率とフィルタリング曲率との偏差は縮小傾向を示すが、フィルタリング処理による遅延を早急に解消することが望ましい。そこで、偏差が所定値より大きいときに曲率検出手段が検出した曲率を選択することにより、上記のような状況においても適切にフィルタリング処理による遅延を解消することが可能となる。
また、上記曲率選択手段は、上記偏差状態が継続している場合に、曲率検出手段が検出したフィルタリング処理前の曲率を選択して出力することが好ましい。
偏差の増大傾向が継続していること、または偏差が所定値より大きい状態が継続していることを選択の条件とすることにより、フィルタリング処理による遅延状態の誤判定を防止することが可能となる。
本発明に係る操舵支援装置は、上記いずれかの道路曲率検出装置と、道路曲率検出装置が出力した道路曲率に基づいて、車両の操舵機構にアシストトルクを付与するトルク付与手段とを備えることを特徴とする。
道路曲率検出装置から出力される道路曲率は、フィルタリング処理による遅延が解消されているので、この道路曲率に基づいてアシストトルクを付与することにより、アシストトルクを調節する際の制御遅れを改善することが可能となる。
本発明によれば、曲率検出手段が検出した曲率とフィルタリング処理後のフィルタリング曲率との偏差に基づいて、フィルタリング処理前の曲率とフィルタリング処理後のフィルタリング曲率とを択一的に選択して出力する構成としたので、フィルタリング処理による遅延を解消して制御遅れを抑制することが可能となる。
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の参照番号を附し、重複する説明は省略する。
本発明に係る操舵支援装置(本発明に係る道路曲率検出装置を含む。)の一実施形態について以下に説明する。本実施形態の操舵支援装置を備えた車両1の構成図を図1に示す。車両1は、電子制御ユニット(以下「ECU」という)2を備えており、ECU2によって操舵支援制御(車線維持制御)が実行される。図1に示されるように、車両1は、ステアリングホイール3を備えている。ステアリングホイール3は、車両1の車室内に配設されており、運転者によって操作されることで転舵輪(ここでは左右前輪FR,FL)を転舵させる。ステアリングホイール3は、ステアリングシャフト4の一端に固定されている。ステアリングシャフト4は、ステアリングホイール3の回転に伴って回転する。
ステアリングシャフト4の他端には、ステアリングギヤボックス5を介してラックバー6が連結されている。ステアリングギヤボックス5は、ステアリングシャフト4の回転運動をラックバー6の軸方向への直進運動に変換する機能を有している。ラックバー6の両端は、ナックルアーム7を介して車輪FL,FRの各ハブキャリアに連結されている。このように構成されているため、車輪FL,FRは、ステアリングホイール3が回転されると、ステアリングシャフト4やステアリングギヤボックス5(ラックバー6)を介して転舵される。
また、前方を撮像するCCDカメラ8が、ルームミラーに内蔵されている(図2参照)。CCDカメラ8は、車両1のフロントウィンドウ30越しに前方の所定領域内の周辺状況を撮影する。具体的には、道路50の車両1が走行している走行レーン51の周囲の動画像を撮影する。すなわち、CCDカメラ8は撮像手段として機能する。このCCDカメラ8には、画像処理部9が接続されている。CCDカメラ8が撮影した周辺状況の画像データは、画像処理部9に供給される。画像処理部9は、CCDカメラ8による画像データを画像処理し、車両1が走行する道路上に描かれた道路区画線(以下、白線と称する。)などを基に走行レーン(車線)を検出する。撮像した画像や映像内では、路面とその上に描かれた白線との輝度差が大きいことから、走行レーンを区画する白線はエッジ検出等によって比較的検出しやすく、車両前方の車線を検出するのに都合がいい。
画像処理部9は、上述したECU2に接続されている。画像処理部9は、検出した車線に基づいて、図3に示されるように、走行レーンの道路曲率χ(=1/カーブ半径R)や、車線に対する車両1のオフセットD(車両の前後方向の中心軸1aと走行レーン51の中心線の車両重心位置における接線51aとの横ずれ量に相当する。)およびヨー角θ(車両の前後方向の中心軸1aと走行レーン51の中心線の車両重心位置における接線51aとのなす角度に相当する。)を演算によって検出し、結果をECU2に送出する。すなわち、画像処理部9は曲率検出手段として機能する。道路曲率χ、オフセットD、ヨー角θはいずれも正負いずれの値も取ることがあり、符号は方向、向きを示す。なお、本実施形態では、右方向を「+」、左方向を「−」とした。画像に基づいて、走行レーンの各種パラメータ(道路曲率χ、自車のオフセットDやヨー角θ)を検出する方法は、公知の方法を用いることができる。
ECU2には、舵角センサ10及び車速センサ11も接続されている。舵角センサ10は、ステアリングホイール3の操舵角に応じた信号を出力する。また、車速センサ11は、各車輪に取り付けられた車輪速センサであり車両1の速度に応じた周期でパルス信号を発生する。舵角センサ10の出力信号および車速センサ11の出力信号は、それぞれECU2に供給されている。ECU2は、舵角センサ10の出力信号に基づいてステア角を検出すると共に、車速センサ11の出力信号に基づいて車速を検出する。
また、ECU2には、ヨーレートセンサ12やナビゲーションシステム13も接続されている。ヨーレートセンサ12は、車両1の重心近傍に配置され、重心鉛直軸回りのヨーレートを検出し、検出結果をECU2に送出する。また、ナビゲーションシステム13は、GPS等を利用して車両1の位置を検出するための装置である。ナビゲーションシステム13は、車両1前方の道路曲率(χ)や勾配等の状況を検知する機能をも有している。ECU2は、ナビゲーションシステム13を用いて車両1の位置及び走行すると予想される道路の状況を把握する。
さらに、ECU2には、モータドライバ14も接続されている。モータドライバ14は、上述したステアリングギヤボックス5に配設されたモータ(アクチュエータ)15が接続されている。図示されていないが、ラックバー6の一部外周面にはボールスクリュー溝が形成されており、モータ15のロータにはこのボールスクリュー溝に対応するボールスクリュー溝を内周面上に有するボールナットが固定されている。一対のボールスクリュー溝の間には複数のベアリングボールが収納されており、モータ15を駆動させるとロータが回転してラックバー6の軸方向の移動、即ち、転舵をアシストすることができる。
モータドライバ14は、ECU2の指令信号に従ってモータ15に駆動電流を供給する。モータ15は、モータドライバ14から供給された駆動電流に応じたアシストトルクをラックバー6に付与する。ECU2は、後述する論理に従ってモータドライバ14に指令信号を供給し、モータ15を駆動することにより,ラックバー6を変位させ、車輪FL,FRを転舵させる。
次に、本実施形態による操舵支援制御について道路曲率選択処理とともに説明する。図4は、操舵支援制御の動作を示すブロック図である。図5は、道路曲率選択処理の処理手順を示すフローチャートである。
まず、CCDカメラ8によって、車両1の前方を撮像し、撮像した画像に基づいて画像処理部9によって、走行レーン51の道路曲率(以下「検出曲率」という)χcと、自車両1のオフセットD及びヨー角θとが算出される。検出曲率χcは、撮像された画像からカーブ半径Rを幾何学的に求め、この逆数を取ることで求められる。幾何学的な求め方としては、自車両1の所定距離前方における白線の横方向への偏位量や自車両1の所定距離前方における白線の接線の傾きを参照して行えばよい。画像処理部9で求められた検出曲率χcは、ECU2を構成するフィルタ20および選択器21それぞれに出力される。
フィルタ20は、例えば検出曲率χcの変化量を制限するフィルタリング処理を実行してノイズを除去する。すなわち、フィルタ20はフィルタリング手段として機能する。フィルタリング処理後の道路曲率(以下「フィルタリング曲率」という)χfは、選択器21に出力される。
選択器21は、検出曲率χcとフィルタリング曲率χfとの偏差dχに基づいて、検出曲率χcとフィルタリング曲率χfとを択一的に選択して出力する。より具体的には、偏差dχが増大傾向にある場合または偏差dχが所定値より大きい場合に、検出曲率χcを制御用の道路曲率(以下、単に「道路曲率」という)χとして選択し出力する。一方、偏差dχが増大傾向になくかつ偏差dχが所定値以下のときには、フィルタリング曲率χfを道路曲率χとして選択し出力する。すなわち、選択器21は選択手段として機能する。
ここで、図5を参照しつつ、選択器21で実行される道路曲率選択処理について詳細に説明する。
ステップS100では、フィルタ20から入力されたフィルタリング曲率χfと、画像処理部9から入力された検出曲率χcとの偏差dχが算出される。続くステップS102では、偏差の符号sdχが設定される。ここで、偏差dχが正のときには偏差符号sdχに「1」が代入され、偏差dχが負のときには偏差符号sdχに「−1」が代入さる。また、偏差dχが0のときには偏差符号sdχに「0」が代入さる。
続いてステップS104では、偏差dχの絶対値(以下「絶対偏差」という)adχが算出される。
次に、ステップS106では、偏差dχが拡大傾向にあるか否かについての判断が行われる。より具体的には、偏差符号sdχの今回値が前回値と同じであり、かつ絶対偏差adχの今回値が前回値より大きいか否かについての判断が行われる。ここで、両条件が満足された場合には、偏差dχが増大傾向にあると判断され、ステップS108に処理が移行する。一方、いずれかの条件が満足されなかったときには、偏差dχが増大傾向にないと判断され、ステップS110に処理が移行する。
ステップS106が肯定された場合には、ステップS108において増大傾向の継続時間を計測する遅延タイマー1がインクリメントされた後、ステップS112に処理が移行する。一方、ステップS106が否定された場合には、ステップS110において遅延タイマー1がリセットされた後、ステップS112に処理が移行する。
ステップS112では、偏差dχが所定値αより大きいか否かについての判断が行われる。より具体的には、偏差符号sdχの今回値が前回値と同じであり、かつ絶対偏差adχの今回値が所定値αより大きいか否かについての判断が行われる。ここで、両条件が満足された場合には、ステップS114に処理が移行する。一方、いずれかの条件が満足されなかったときには、ステップS116に処理が移行する。
ステップS112が肯定された場合には、ステップS114において偏差dχが所定値αを超えている継続時間を計測する遅延タイマー2がインクリメントされた後、ステップS118に処理が移行する。一方、ステップS112が否定された場合には、ステップS116において遅延タイマー2がリセットされた後、ステップS118に処理が移行する。
ステップS118では、遅延タイマー1の値が所定値βより大きいか否か、または遅延タイマー2の値が所定値τより大きいか否かについての判断が行われる。ここで、両条件またはいずれか一方の条件が満足された場合には、ステップS120において、検出曲率χcが道路曲率χとして選択される。その後、ステップS124に処理が移行する。一方、両条件が満足されなかったときには、ステップS122において、フィルタリング曲率χfが道路曲率χとして選択される。その後、ステップS124に処理が移行する。なお、所定値α、所定値βおよび所定値τは、例えば、東名高速道路などの緩やかなクロソイド曲線により構成される道路ではフィルタリング曲率χfが選択され、よりきついクロソイド曲線により構成される道路では検出曲率χcが選択され得るように設定される。
ステップS124では、偏差符号sdχの前回値に今回値が代入され、偏差符号sdχの前回値が更新される。続いて、ステップS126では、絶対偏差adχの前回値に今回値が代入され、絶対偏差adχの前回値が更新される。その後、本処理から一旦抜ける。
図4に戻り説明を続ける。モータドライバ14への制御量の算出にあたっては、制御量となるヨーレートωを算出する必要がある。このヨーレートωは、道路曲率χに基づくヨーレートωにオフセットDを補償するヨーレートωとヨー角θを補償するヨーレートωθを合算したものとして求められる。
まず、走行レーンの道路曲率χに基づいて、車両1を走行レーンに沿って走行させるために必要なヨーレートωを求める。道路曲率χは、ECU2を構成するフィードフォワードコントローラ(F/Fコントローラ)22に入力され、所定の特性に従って道路曲率χに関するヨーレートωが算出される。
オフセットDを補償する(目標値に収束させる)ために必要となるヨーレートωは、オフセットDと目標オフセットDとの偏差(D−D)に係数Kdを乗じることで算出される。ヨー角θを補償する(目標に収束させる)ために必要となるヨーレートωθは、ヨー角θと目標ヨー角θとの偏差(θ−θ)に係数Kθをかけて算出される。なお、走行レーンに対して目標となる目標オフセットDや目標ヨー角θは、予め設定されている。
このようにして算出された3つのヨーレートを合算することで、目標ヨーレートωが算出される。この目標ヨーレートωは、車速センサ11によって検出された車速Vnを用いて目標横加速度Gに変換され、ECU2を構成するトルク演算器23によって、この目標横加速度Gを発生させるために必要な、転舵量、つまりモータ15の操舵トルクTが算出される。
ECU2は、求めた操舵トルクTに応じて、モータドライバ14に指示して、モータ15を駆動せしめる。その結果、左右前輪FR,FLが転舵され、車両1は走行レーンを維持すべく旋回される。車両1が旋回すると、再度CCDカメラ8によって前方の状況が撮像され、上述したことが繰り返される。
ここで、図6および図7を併せて参照しつつ本実施形態に係る道路曲率検出装置および操舵支援装置の動作について説明する。図6は、検出曲率χc、フィルタリング曲率χf、および制御用の道路曲率χのタイミングチャートである。図6の縦軸は曲率であり、横軸は時刻である。また、図6において、実線は検出曲率χcを示し、破線はフィルタリング曲率χf示し、一点鎖線は制御用道路曲率χをそれぞれ示す。
図7は、操舵トルクのタイミングチャートである。図7の縦軸は操舵トルクであり、横軸は時刻である。なお、図7の横軸は図6の横軸と対応している。図7において、実線は、検出曲率χcとフィルタリング曲率χfとの切り替えが行われた場合の操舵トルク、すなわち本実施形態に係る操舵支援装置により出力される操舵トルクを示す。一方、一点鎖線は、切り替えが行われない場合、すなわち常にフィルタリング曲率χfが用いられた場合の操舵トルクを示す。
図6に示されるように、時刻t0から検出曲率χcに対するフィルタリング曲率χfの遅れが拡大し、時刻t1で道路曲率χがフィルタリング曲率χfから検出曲率χcに切り替えられる。その後、時刻t2でフィルタリング曲率χfの遅れが縮小傾向になり、道路曲率χが検出曲率χcからフィルタリング曲率χfに切り替えられる。
その後、時刻t3から再びフィルタリング曲率χfの遅れが拡大し、時刻t4で道路曲率χがフィルタリング曲率χfから検出曲率χcに切り替えられる。その後、時刻t5でフィルタリング曲率χfの遅れが縮小傾向になり、道路曲率χが検出曲率χcからフィルタリング曲率χfに切り替えられる。
このように、フィルタリング曲率χfの遅れが発生している時刻t1〜t2の間および時刻t4〜t5の間において、道路曲率χがフィルタリング曲率χfから検出曲率χcに切り替えられ、フィルタリング処理の遅れが解消される。そして、操舵機構に付与される操舵トルクが検出曲率χcに基づいて求められることにより、図7に示されように、フィルタリング処理の遅れによる制御遅れが改善される。その結果、常にフィルタリング曲率χfに基づいて操舵トルクを求める場合(図8の一点鎖線参照)と比較して、図8に実線で示されるように、本実施形態の操舵支援装置によれば、車両のレーン追従性が向上する。
本実施形態に係る曲率検出装置によれば、検出曲率χcとフィルタリング曲率χfとの偏差dχが増大傾向にある場合または偏差dχが所定値より大きい場合に、検出曲率χcが道路曲率χとして選択され出力されるので、フィルタリング処理の遅延を解消することが可能となる。また、その際に、偏差dχの増大傾向が所定時間β継続していること、または偏差dχが所定値αより大きい状態が所定時間τ継続していることを選択の条件とすることにより、フィルタリング処理による遅延状態の誤判定を防止することが可能となる。
また、本実施形態に係る操舵支援装置によれば、フィルタリング処理による遅延が解消された道路曲率χに基づいてアシストトルクを付与することにより、アシストトルクを調節する際の制御遅れを改善することが可能となる。例えば、カーブ入り口(カーブ進入地点)では、フィルタリング曲率χfの立上り遅れによるステアリングホイールの切り増し遅れを抑制することができる。また、カーブ出口(カーブ脱出地点)では、フィルタリング曲率χfの立下り遅れによるステアリングホイールの切り戻し遅れを抑制することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、本実施形態では道路曲率を検出し利用する技術について説明したが、道路曲率はカーブ半径の逆数であるので、道路曲率に代えてカーブ半径を用いることができることは言うまでもない。また、本実施形態では、道路曲率検出装置を操舵支援装置に適用したが、道路曲率検出装置は他の制御装置に適用することもできる。
実施形態の操舵支援装置を搭載した車両の構成図である。 CCDカメラによる走行レーンの取得状況を説明する図である。 道路パラメータを説明する図である。 操舵支援制御の動作を示すブロック図である。 道路曲率選択処理の処理手順を示すフローチャートである。 取得された道路曲率の一例を示すグラフである。 算出された操舵トルクの一例を示すグラフである。 実施形態の操舵支援装置を搭載した車両のレーン追従性を示す図である。
符号の説明
1…車両、2…ECU、3…ステアリングホイール、4…ステアリングシャフト、5…ステアリングギヤボックス、6…ラックバー、7…ナックルアーム、8…カメラ、9…画像処理部、10…舵角センサ、11…車速センサ、12…ヨーレートセンサ、13…ナビゲーションシステム、14…モータドライバ、15…モータ、20…フィルタ、21…選択器、22…フィードフォワードコントローラ、23…トルク演算器、50…道路、51…走行レーン。

Claims (5)

  1. 車両に取り付けられ、前記車両の前方を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段が撮像した画像データに基づき、前記車両が走行する道路の曲率を検出する曲率検出手段と、
    前記曲率検出手段が検出した前記曲率をフィルタリング処理するフィルタリング手段と、
    前記曲率検出手段が検出した前記曲率と、フィルタリング処理後のフィルタリング曲率との偏差に基づいて、前記曲率と前記フィルタリング曲率とを択一的に選択して出力する曲率選択手段と、を備えたことを特徴とする道路曲率検出装置。
  2. 前記曲率選択手段は、前記曲率と前記フィルタリング曲率との前記偏差が増大傾向にあるときに、前記曲率検出手段が検出した前記曲率を選択して出力することを特徴とする請求項1に記載の道路曲率検出装置。
  3. 前記曲率選択手段は、前記曲率と前記フィルタリング曲率との前記偏差が所定値より大きいときに、前記曲率検出手段が検出した前記曲率を選択して出力することを特徴とする請求項1または2に記載の道路曲率検出装置。
  4. 前記曲率選択手段は、前記偏差状態が継続している場合に、前記曲率検出手段が検出した前記曲率を選択して出力することを特徴とする請求項2または3に記載の道路曲率検出装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の道路曲率検出装置と、
    前記道路曲率検出装置が出力した道路曲率に基づいて、前記車両の操舵機構にアシストトルクを付与するトルク付与手段と、を備えることを特徴とする操舵支援装置。

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