JP4297063B2 - 揺動型運動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、座部を揺動運動させることで、座部に着座した使用者に運動負荷を付与する揺動型運動装置に関するものである。
前記のような揺動型運動装置は、子供から老人まで利用可能な手軽な運動器具として、当初のスポーツクラブから、一般家庭へと普及してきている。
このような揺動型運動装置としては、例えば図6(a)に示すように、運動機構1に設けた鞍状の座部2に使用者Mが跨って着座するとともに、この座部2の左右位置に吊下げたあぶみ3の輪部3aに使用者Mが足先M1を掛けた状態おいて、運動機構1で座部2を揺動運動させるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
前記あぶみ3としては、前記特許文献1に記載されているようなL字状のものを用いることも可能であるが、図6(a)のように、使用者Mが足先M1を掛ける輪部3aを有したものがある。前記左右位置の輪部3aは、図6(b)のように、平面視で、前後方向Aに直角な方向Bに設定されている。
特開2004−216073号公報
しかしながら、座部2に使用者Mが跨った場合、大腿部をV字形状に大きく開く姿勢になるから、輪部3aに掛ける足先M1も外開き(外股)方向Cとなるが、輪部3aは、前後方向Aに直角な方向Bに設定されているので、足先M1を内向きにひねった方向Dから輪部3aに足先M1を掛ける必要がある。このひねりのための負担が膝に作用するので、膝を痛めることがあるとともに、あぶみ3が足にフィットしにくくなるという問題があった。
本発明は、前記問題を解消するためになされたもので、足先をひねらないであぶみの輪部に掛けれるようにして、膝に作用する負担を軽減するとともに、あぶみが足にフィットしやすい揺動型運動装置を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、本発明に係る揺動型運動装置は、使用者が跨って着座可能な座部と、この座部を揺動運動させる運動機構と、前記座部の左右位置の上ヒンジ部材に吊下げ部の上端が前後回動可能に吊下げられ、この吊下げ部の下端に使用者が足先を掛ける輪部を有するあぶみとを備えた揺動型運動装置において、前記左右位置のあぶみの輪部には、平面視で、前後方向に直角な方向に対して、内側が前位置で、外側が後位置となる外開き状の傾斜角度を持たせるとともに、前記輪部は、前記傾斜角度でひねった状態で前記吊下げ部に一体的に形成していることを特徴とするものである。
本発明によれば、あぶみの輪部に外開き状の傾斜角度を持たせたから、座部に跨った使用者の大腿部がV字形状に大きく開き、輪部に掛ける足先も外開き(外股)方向となっていても、外開き方向の足先の方向から輪部に足先を掛けれるようになるので、足先を内向きにひねる必要が無くなって、膝に作用する負担が軽減するようになる。また、外開き方向の足先の方向から輪部に掛けれるので、あぶみが足にフィットしやすくなる。
さらに、輪部を傾斜角度でひねった状態で下吊下げ部に一体的に形成しているので、傾斜角度が安定に維持できるとともに、既存のあぶみとの交換が簡単に行える。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は揺動型運動装置10の斜視図、図3は側面図である。この揺動型運動装置10は、使用者が跨って着座可能な座部11と、この座部11を揺動運動させる運動機構12と、前記座部11の高さを調節する昇降機構13と、前記座部11の左右位置の上ヒンジピン14に吊下げ部15aの上端が前後回動可能に吊下げられ、この吊下げ部15aの下端に使用者が足先を掛ける輪部15bを有するあぶみ15とを備えている。前記座部11側と運動機構12側との間の隙間は、伸縮自在な目隠し用カバー20で覆うことが好ましい。なお、16は、座部11の前部に前後揺動可能に設けたハンドルである。
前記運動機構12は、具体的に図示しないが、内蔵された電動モータ、クランクアーム等によって、座部11を前後方向、左右方向、上下方向に3次元的に揺動運動させるものである。
前記昇降機構13は、具体的に図示しないが、内蔵された電動モータ、ラック・ピニオン(若しくはねじ軸)等によって、座部11を上昇位置Uと下降位置Dとに昇降させて、座部11の高さを調節するものである。
図2は着座した使用者から見て左側位置のあぶみ15の分解斜視図である。前記座部11の左位置に逆L字状の取付け金具17が固定され、この取付け金具17に前記上ヒンジピン14が左方に突出して固定されている。
前記あぶみ15は合成樹脂成型品であり、このあぶみ15の吊下げ部15aは、上吊下げ部15cと下吊下げ部15dとに2分割されて、上吊下げ部15cの上端穴15eを前記上ヒンジピン14に側方から着脱可能に嵌め込むことにより、上ヒンジピン14に上吊下げ部15cの上端が前後回動可能に吊下げられることになる。この上吊下げ部15cの下端には、下ヒンジピン15fが固定されている。
前記下吊下げ部15dの下端には、前記輪部15bが一体的に設けられるとともに、この下吊下げ部15dには、前記座部11に対するあぶみ15の高さ調節用穴15gが上下方向に多段(本例では4段)で形成されている。この調節用穴15gの1つを前記上吊下げ部15cの下ヒンジピン15fに側方から着脱可能に嵌め込むことにより、下ヒンジピン15fに下吊下げ部15dが前後回動可能に吊下げられることになる。
図4(a)はあぶみ15の平面図、図4(b)は正面図である。前記あぶみ15の輪部15bは、正面視で略逆U字形状に形成されて、この略逆U字形状の下端同士の連結部分がフラットな足掛け部15pとなっていて、この足掛け部15pの上面には、滑り止め用突条15qが形成されている。
図5(a)に示すように、座部11に跨った使用者Mの大腿部は、V字形状に大きく開き、輪部15bに掛ける足先M1も外開き(外股)方向Cとなる。そこで、図5(b)のように、前記下吊下げ部15dは、平面視で、従来と同様に、前後方向Aに平行であるが、前記輪部15bは、前後方向Aに直角な方向Bそのものでは無く、前後方向Aに直角な方向Bに対して、内側が前位置で、外側が後位置となる外開き状の傾斜角度θを持たせた傾斜方向Eとしている。つまり、輪部15bを傾斜角度θでひねった状態で下吊下げ部15dに一体的に形成している。
前記のように揺動型運動装置10を構成すれば、あぶみ15の輪部15bに外開き状の傾斜角度θを持たせたから、座部11に跨った使用者Mの大腿部がV字形状に大きく開き、輪部15bに掛ける足先M1も外開き(外股)方向Cとなっていても、外開き方向Cの足先M1の方向から輪部15bに足先M1を掛けれるようになるので、足先M1を内向きにひねる必要が無くなって、膝に作用する負担が軽減するようになる。また、外開き方向Cの足先の方向から輪部15bに掛けれるので、あぶみ15が足にフィットしやすくなる。
さらに、輪部15bを傾斜角度θでひねった状態で下吊下げ部15dに一体的に形成しているので、傾斜角度θが安定に維持できるとともに、既存のあぶみとの交換が簡単に行える。
また、前記あぶみ15の輪部15bの足掛け部15pの上面15uは、前側が高く後側が低い傾斜面に形成しているから、この上面15uの傾斜面に足先がよりフィットするようになる。
前記実施形態では、前記取付け金具17の上ヒンジピン14は、前後方向Aに直角な方向Bに突出していることを前提としたが、上ヒンジピン14を前記傾斜角度θを持たせた傾斜方向Eに突出させれば、従来のあぶみ3〔図6(a)参照〕であっても、輪部3aに外開き状の傾斜角度θを持たせることができる。
また、上吊下げ部15cの上端と取付け金具17とをボールジョイントで連結して、このボールジョイントで、あぶみ15を前後回動可能、かつ垂直軸回りに回動(旋回)可能に吊下げれば、外開き状の傾斜角度θを座部11に跨った使用者Mの足先M1に合わせることができるので、より有利になる。
本発明の実施形態の揺動型運動装置の斜視図である。 図1のあぶみの分解斜視図である。 図1の揺動型運動装置の側面図である。 あぶみであり、(a)は平面図、(b)は正面図である。 (a)は本発明の実施形態の揺動型運動装置の使用状態を示す斜視図、(b)は座部とあぶみとの関係を示す揺動型運動装置の底面図である。 従来の揺動型運動装置であり、(a)は正面図、(b)は座部とあぶみとの関係を示す底面図である。
符号の説明
10 揺動型運動装置
11 座部
12 運動機構
14 上ヒンジピン(上ヒンジ部材)
15 あぶみ
15a 吊下げ部
15b 輪部
15d 下吊下げ部
15p 足掛け部
15u 上面
A 前後方向
B 直角な方向
C 外開き(外股)方向
M 使用者
M1 足先
θ 傾斜角度

Claims (1)

  1. 使用者が跨って着座可能な座部と、この座部を揺動運動させる運動機構と、前記座部の左右位置の上ヒンジ部材に吊下げ部の上端が前後回動可能に吊下げられ、この吊下げ部の下端に使用者が足先を掛ける輪部を有するあぶみとを備えた揺動型運動装置において、
    前記左右位置のあぶみの輪部には、平面視で、前後方向に直角な方向に対して、内側が前位置で、外側が後位置となる外開き状の傾斜角度を持たせるとともに、前記輪部は、前記傾斜角度でひねった状態で前記吊下げ部に一体的に形成していることを特徴とする揺動型運動装置。
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