JP4296833B2 - 蒸気発生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱エネルギを利用して液体を搬送するとともに搬送した液体を蒸発させる蒸気発生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の蒸気発生装置の先行技術は見当たらないが、熱エネルギを利用して液体搬送をするものとしては、コーヒーメーカーに代表される熱搬送ポンプがある。このコーヒーメーカーは、貯水タンクに水を入れてヒータに通電すると、搬送管内の水が加熱され、局部沸騰を生じ発生する水蒸気により搬送管内の内圧が上昇する。この際、搬送管の貯水タンク側には逆止弁を設けており、この逆止弁が閉塞することで、搬送管内の気泡が出湯側に追いやられる。この気泡の動きに連動して逆止弁が開となり貯水タンクから水が注入されることで搬送管内の加熱された水が出湯口側に押し出される。この動作を繰り返すことで搬送管内の水は加熱されて出湯口から熱湯が吐出する構成となっていた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−245863号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、コーヒーメーカーは、湯を生成し搬送することが主用途であり、出湯口から蒸気がいくらかは噴出したとしても大部分は高温の湯水であり、それをさらに加熱して蒸気化する構成にはなっていない。このコーヒーメーカーの構成を展開して、蒸気を連続的に発生させる場合、蒸発部側への熱エネルギの供給と、搬送管側への熱エネルギ供給とのバランスが重要な開発課題である。
【0005】
すなわち、搬送管側への熱供給が大きい場合、蒸発部での水溜まりが生じる。そして、温度の低い蒸気の発生となったり、蒸気化の量が不十分となったりする。蒸発部に水分を残さずに蒸発させる為には、蒸発部の有する熱容量を大きくしておくか、水の供給停止後に熱源を動作させる必要があるが、蒸発部の熱容量を大きくすると、蒸気発生までの立ちあがり時間が長くなるし、後者では温度を検知するなどの方法が必要となる。
【0006】
一方、蒸発部側への熱供給が大きい場合、搬送管側への供給熱量が不足し搬送不良を生じる。そして、この搬送不良になると熱源の発生熱量を消費する負荷がなくなるので、熱源自体が自己発熱により高温化する。この高温化に伴って、搬送管側への供給熱量が増大し、ある閾値を超えると急激な局部沸騰を発生して水が搬送される。この結果、蒸発部に熱量を消費する負荷が存在することで、熱源は所期の温度に戻る。この所期の温度に低下すると再び搬送不良を呈することになる。これらの現象を繰り返すことで、搬送管内では急激な局部沸騰に伴うスケール付着が進み、搬送管の目詰まりを生じる問題点がある。
【0007】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、搬送部側と蒸発部側との熱エネルギ供給バランスを良好に保ち、連続的に蒸気を発生する蒸気発生装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記従来の課題を解決するために、本発明の蒸気発生装置は、蒸発部を加熱する熱源と、前記熱源で発生するエネルギにより局部沸騰を生じさせ前記蒸発部に液体を搬送する熱搬送部と、前記蒸発部を形成する材料に比べ熱伝導率が小さい材料からなる伝熱制御部とを備え、前記熱源はアルミダイキャストに埋め込んだシーズヒータで、前記蒸発部はフッ素を用いた撥水性処理を施した鋼板を凹状に形成して前記ダイキャストヒーターの上面に接合して形成し、前記熱搬送部は前記アルミダイキャストの側面或いは底面にステンレス鋼で形成した伝熱制御部を介して接合したものである。
【0009】
これによって、蒸発部を高い温度に設定し、熱搬送部の温度は沸騰を可能にする100℃を若干上回る温度域に設定できるので、液体搬送機能を維持しつつ、搬送された液体は確実にすばやく蒸発させることができ、熱搬送部である搬送管内のスケール付着を抑制できるとともに高温の蒸気を連続発生させることができる。したがって、スケール付着を抑制でき、熱源を高い温度に設定し100℃に近い高温の蒸気を連続的に発生できることは、食品などの加熱を行う調理機器に応用する上で都合が良く、また、蒸気の発生する手段を簡単な構成で小型に形成できるので、蒸気で食品を加熱する電子レンジなどへの利用を可能にするものでもある。
【0010】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、請求項1に記載の発明は、蒸発部を加熱する熱源と、前記熱源で発生するエネルギにより局部沸騰を生じさせ前記蒸発部に液体を搬送する熱搬送部と、前記蒸発部を形成する材料に比べ熱伝導率が小さい材料からなる伝熱制御部とを備え、前記熱源はアルミダイキャストに埋め込んだシーズヒータで、前記蒸発部はフッ素を用いた撥水性処理を施した鋼板を凹状に形成して前記ダイキャストヒーターの上面に接合して形成し、前記熱搬送部は前記アルミダイキャストの側面或いは底面にステンレス鋼で形成した伝熱制御部を介して接合したものであり、これにより熱源からの熱エネルギにより熱搬送部の温度は沸騰を可能にする100℃を若干上回る温度域に設定できるので液体搬送機能を維持できるとともに、蒸発部は熱搬送部と比較して高温になるため、搬送された液体は確実にすばやく蒸発させることができる。さらに搬送管内のスケール付着を抑制できるとともに高温の蒸気を連続発生させることができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、特に、請求項1に記載の伝熱制御部により、熱源から熱搬送部に供給される熱エネルギ量を、蒸発部に供給される熱エネルギ量の1/8以下としたことにより、水温が5℃〜30℃の範囲において搬送水量が蒸発量を超えることなくかつ蒸発部が高温を維持することができるため安定して蒸発が行える。
【0012】
請求項3に記載の発明は、特に、請求項1または2項記載の伝熱制御部に熱源の熱エネルギを厚み方向より面方向に熱伝導特性の大きい材料を介して熱搬送部に均一に伝熱する、つまり温度分布差を生じることなく搬送管内の伝熱性能が均一になり、安定した液体の搬送能力と、搬送管内のスケール付着をさらに抑制することができる。
【0014】
請求項に記載の発明は、特に、請求項1から3記載の蒸発部をアルミダイキャストから着脱可能にした構成にすることで、蒸発部を取り外した状態で丸洗い(水洗いなどの清掃)することができる。よって、蒸発部の清掃が比較的簡単に行うことができる。
【0015】
請求項に記載の発明は、特に、請求項1から3項に記載の熱源にシーズヒータをアルミダイキャストに埋め込む構成に、蒸発部をダイキャストの上面に凹部を設ける一体構成とし、熱搬送部をアルミダイキャストの側面或いは底面にステンレス鋼で形成した伝熱制御部を介して接合するようにする、つまり、蒸発部より伝熱制御部に熱伝導率の小さい材料を用いることで伝熱制御部における温度勾配を容易かつ確実に実現させることができる。
【0016】
また、蒸発部をアルミダイキャストと一体で形成することで、熱源の熱エネルギを効率よく伝熱することができ、安定した蒸気発生性能と液体搬送能力を確保することができる。
【0017】
請求項に記載の発明は、特に、請求項記載の蒸発部表面にフッ素などの撥水処理を施すことで、蒸発部の清掃性を向上させることができるため、蒸発部への伝熱量減少させ熱搬送部への伝熱量が増加することを防止できる。よって熱搬送部配管内への伝熱量が極端に増加することなく、スケール付着が抑制される。
【0018】
請求項に記載の発明は、特に、請求項から7項記載の熱搬送部の配管を熱伝導率の大きいアルミニウムや銅で形成することで、配管内の激しい局部沸騰を抑制できる。よって、液体搬送能力の安定性と、局部沸騰時の沸騰音発生を防止できる。
【0019】
請求項に記載の発明は、特に、請求項4から8項記載の熱搬送部配管の外側表面積に比べ内側表面積を大きくすることで、配管内の激しい局部沸騰を抑制できる。よって、液体搬送能力の安定性と、局部沸騰時の沸騰音発生を防止できる。
【0020】
請求項に記載の発明は、特に、請求項9記載の熱搬送部の配管内面にフッ素などの撥水性処理を施したことで、配管内のスケール付着が抑制される。
【0021】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0022】
(実施例1)
図1は、本発明の第1の実施例における蒸気発生装置の分解斜視図、図2は図1のA−A‘断面図を示すものである。
【0023】
図1、図2において、10は熱源であるU字形状のシーズヒータ、11は熱源10を埋め込んだアルミダイキャスト成型加工からなる熱源本体、12はアルミニウムあるいは銅の高熱伝導率を有する材料で構成した熱搬送部を形成する搬送管、13は搬送管12内の液体を沸騰させるための熱搬送部を形成する搬送管加熱部である。14は伝熱制御部であり、熱源本体11と搬送管加熱部13との間に配置している。
【0024】
搬送管加熱部13は2部材15、16で構成し、これら2部材にて搬送管12をサンドイッチする構成としている。部材15には、搬送管12の搬送方向の中央部を中心に切欠部15aを設けており搬送管12との当接は搬送管12の下半分と両端側としている。
【0025】
伝熱制御部14は、熱伝導率が熱源本体11の成型材料や搬送管12の材料に比べて一桁以上低い熱伝導率を有する材料を使用している。鉄やステンレスなどが選択できるが、耐腐食性を考慮してステンレスを選択使用している。また、この伝熱制御部14の組立てにあたって熱源本体11側との間および搬送管加熱部13との間には、厚さ方向(熱伝導率:5〜7W/mK)より面方向(熱伝導率:100〜200W/mK)に高熱伝導率特性を有するカーボンシート14a、14bを介在させて伝熱制御部14以外の部分での不要な伝熱抑制は排除させている。
【0026】
一方、部材16は、搬送方向の全ての領域が搬送管12に当接する構成としている。これら2部材15、16と搬送管12とは、ねじ17、18、19、20により一次組立てとしている。
【0027】
また、搬送管12と搬送管加熱部13の一次組立て品は、伝熱制御部14を介して熱源本体11にねじ21、22を用いて組立てている。
【0028】
23は、液体搬送方向における搬送管加熱部13の上流側に設けた熱搬送部を形成する部品である逆止弁、24、25はシーズヒータ10の電力供給リード線を結線する結線部、26〜29は熱源本体11の取り付け用穴、30は搬送された液体を蒸発させるための熱エネルギの伝熱部分である。31は伝熱制御部14より小さな熱伝導率特性を有する材料、特に鉄を主成分とする鋼板などにフッ素などの表面処理を施した材料を上側に凹状に形成された蒸発部である。
【0029】
なお、熱源本体11の搬送管12を設けた方向とは反対側には搬送された液体を蒸発させるための熱エネルギを伝熱する部分として用いる。
【0030】
以上のように構成した蒸気発生装置について、以下にその動作、作用を説明する。
【0031】
搬送する液体は、水として説明する。まずこの水を貯水するタンク(図示していない)を逆止弁23側に設置する。これにより搬送管12内に水が注入される。その後、シーズヒータ10を動作させる。シーズヒータ10の動作開始に伴い、熱源本体11が加熱されて温度が上昇していく。この熱源本体11の熱はカーボンシート14a、14bを介することで、均一な温度分布特性を保持しながら伝熱制御部14、搬送管加熱部13の部材15を経て主部材16に伝熱され、搬送管12が加熱される。搬送管12の管壁温度が100℃を超過する部位では管壁部分で水の局部沸騰が発生する。この沸騰に伴って発生する気泡は気体膨脹して搬送管12内の水を搬送方向の両側に押しやる。搬送方向の上流側には逆止弁23を配しており、搬送管12内の水の押圧により、逆止弁23は閉止状態となる。これを受けて沸騰により発生した気泡は搬送方向の下流側にしか逃げ場がなくなる。この気泡が搬送方向の下流側に移動するのと連動して逆止弁23が開状態になり、貯水タンクから水が搬送管12内に注入される。この現象を繰り返すことで水が搬送されていく。搬送された水は搬送管(図示せず)を介して蒸発部31に導かれる。この蒸発部には熱源本体11から熱エネルギが伝達される構成としているので蒸発部に搬送された水はさらに加熱されて蒸発する。
【0032】
以上のような動作において、搬送管12の搬送管加熱部13に当接する領域および蒸発部では水の沸騰を生じさせているので、水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどを含む残さが壁面に付着し堆積していく。この付着残渣はスケールと称されている。スケール付着が継続されることで搬送管12の内断面は徐々に狭くなっていき、最悪の場合、搬送機能が働かなくなる。また、蒸発部および搬送管への伝熱量が低下していく。
【0033】
熱源本体11が供給する熱エネルギの搬送管側と蒸発部側との配分は蒸発部側を搬送管側に対して約10倍程度にすることで搬送された水を直ちに蒸発させることができる。この場合、蒸発部側でのスケール付着に伴う水への伝熱量が低下すると熱源本体11は温度が上昇していく。伝熱制御部14は、この熱源本体11の温度上昇に対して搬送管加熱部13側への伝熱量を抑制し、搬送管12の壁面温度をほぼ一定の所望の温度(具体的には105〜120℃程度)に維持し、搬送管12内での局部沸騰の熱エネルギを低く維持することで搬送管12内のスケール付着を抑制することができる。
【0034】
具体的な温度例として、シーズヒータ電力600Wの場合、熱源本体11の温度が160℃のとき主部材16の温度は105〜110℃になるように伝熱制御部14を構成している。伝熱制御部14はステンレス材料で板厚さ3mm、断面積300mm2である。この条件のもとで蒸発部側にスケールが堆積していくと、熱源本体11は20〜30℃の温度上昇を呈するが、伝熱制御部14により、主部材16の温度は5℃未満の昇温であった。
【0035】
また、本実施例の構成図面に示したように、搬送管加熱部13の構成として、重力方向の下方側に主部材16を配置させることで、搬送管12内で沸騰現象により生じた気泡は重力方向の上方に移動する。沸騰により気泡が発生すると水にさらされない内壁面の温度は直ちに高温になろうとするが、この沸騰発生部位に水を直ちに流入させ搬送管壁面温度の上昇を抑制しスケール付着をさらに抑制させることができる。
【0036】
さらにまた、主部材16を搬送管12の水搬送方向に熱拡散する構成としたことや、搬送管を銅やアルミニウムなどの高熱伝導率を有する材料を用いたことにより、沸騰を生じさせる領域に搬送される水をあらかじめ加熱することにより、少ない熱エネルギによって局部沸騰を生じさせることができるのでスケール付着をより抑制できる。
【0037】
また、蒸発部31表面にフッ素などの撥水処理を行っているために、蒸発部31へのスケールの付着力が低減され、ぬれ布巾などで拭き取ることにより、スケールを除去、清掃することができる。
【0038】
(実施例2)
図3は、本発明の第2の実施例における液体蒸発装置の分解斜視図、図4は図3のB−B‘断面図を示すものである。実施例2が実施例1と相違する点は、シーズヒータを埋め込んだアルミダイキャストの上面に凹部を設け蒸発部とした構成と、蒸発部にフッ素などの撥水性処理を行ったことである。
【0039】
図3、図4において、32は熱源であるU字形状のシーズヒータ、33は熱源32を埋め込んだアルミダイキャスト成型加工からなる熱源本体、34はアルミニウムあるいは銅の高熱伝導率を有する材料で構成した搬送管、35は搬送管34内の液体を沸騰させるための搬送管加熱部である。36は伝熱制御部であり、熱源本体33と搬送管加熱部35との間に配置している。
【0040】
搬送管加熱部35は2部材37、38で構成し、これら2部材にて搬送管34をサンドイッチする構成としている。部材37には、搬送管34の搬送方向の中央部を中心に切欠部37aを設けており搬送管34との当接は搬送管34の下半分と両端側としている。
【0041】
伝熱制御部36は、熱伝導率が熱源本体33の成型材料や搬送管34の材料に比べて一桁以上低い熱伝導率を有する材料を使用している。鉄やステンレスなどが選択できるが、耐腐食性を考慮してステンレスを選択使用している。
【0042】
また、この伝熱制御部36の組立てにあたって熱源本体33側との間および搬送管加熱部35との間には、厚さ方向(熱伝導率:5〜7W/mK)より面方向(熱伝導率:100〜200W/mK)に高熱伝導率特性を有するカーボンシート36a、36bを介在させて伝熱制御部36以外の部分での不要な伝熱抑制は排除させている。
【0043】
一方、部材38は、搬送方向の全ての領域が搬送管34に当接する構成としている。これら2部材37、38と搬送管33とは、ねじ39、40、41、42により組立てとしている。
【0044】
また、搬送管34と搬送管加熱部35の一次組立て品は、伝熱制御部36を介して熱源本体33にねじ43、44を用いて組立てている。
【0045】
45は、液体搬送方向における搬送管加熱部35の上流側に設けた逆止弁、46、47はシーズヒータ32の電力供給リード線を結線する結線部、48は熱源本体33であるアルミダイキャストの上面に凹状に設けられた蒸発部であり、その表面にはフッ素などの撥水性処理が施されている。
【0046】
以上のように構成した蒸気発生装置について、以下にその動作、作用を説明する。
【0047】
実施例2において、熱源本体33に蒸発部48が一体に形成されているため、蒸発部48に水が搬送されるまでは、熱源本体33の温度と、蒸発部48の温度は同じになる。水が蒸発部48に搬送されて熱源本体32の蓄熱エネルギが消費されると、搬送管34への伝熱量が一時的には低減するが、連続して動作を行うことにより、蒸発部48及び搬送管34への伝熱量がバランスする。これにより、安定して蒸気を発生することになる。また蒸発部48から搬送水への熱伝導効率がよいため、蒸発部48に送られた水は、極短時間で蒸気化することができる。
【0048】
また、蒸発部48表面にフッ素などの撥水処理を行っているために、スケールの付着力が低減され、ぬれ布巾などで拭き取ることにより、スケールを除去、清掃することができる。
【0049】
熱源本体33形状、蒸発部48材料に関する以外の内容は、実施例1または実施例2と同様であり説明は省略する。
【0050】
(実施例3)
図5は、本発明の第3の実施例における搬送管加熱部などを含む搬送管の断面図を示すものである。実施例3が実施例1及び2と相違する点は、配管内側表面積を配管外側表面積より大きくした形状と、配管内側に撥水処理を施したことである。
【0051】
図5において、49は熱源であるU字形状のシーズヒータ、50は熱源49を埋め込んだアルミダイキャスト成型加工からなる熱源本体、51はアルミニウムあるいは銅の高熱伝導率を有する材料からなり凹凸状断面積を有し、その表面に撥水処理を施した搬送管、52は搬送管51内の液体を沸騰させるための搬送管加熱部である。53は伝熱制御部であり、熱源本体47と搬送管加熱部52との間に配置している。
【0052】
実施例3において、搬送管51表面にはフッ素などの撥水性処理が施されているため、水などの接触角が小さくなり、若干の熱伝導性は低減されるがスケールなどの付着も抑制される。これにより、搬送管51のスケール付着による閉塞が遅延できる。また、クエン酸などで搬送管51内のスケールを除去する際にはスケールの洗浄性能が向上し、短時間で洗浄することも可能となる。また、配管内の単位水あたりの搬送管51の接触面積を大きくする構成にしているため、水を徐々に加熱することにより、少ない熱エネルギによって局部沸騰を生じさせることができるのでスケール付着と沸騰音発生をより抑制できる。
【0053】
搬送管51に関する以外の内容は、実施例1と同様であり説明は省略する。
【0054】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、蒸発部を形成する材料に比べ熱伝導率が小さい材料からなる伝熱制御部を熱搬送部と熱源の間に介在させることにより、蒸発部への熱エネルギを確保しつつ熱搬送部への伝熱量を抑制して熱搬送部配管内の局部沸騰に伴うスケール付着を抑制できる。そして、熱搬送部側と蒸発部側との熱エネルギ供給バランスを良好に保つとともに100℃に近い高温の蒸気を連続的に発生する蒸気発生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における蒸気発生装置の分解斜視図
【図2】図1のA−A‘断面図
【図3】本発明の実施例2における蒸気発生装置の分解斜視図
【図4】図3のB−B‘断面図
【図5】本発明の実施例3における搬送管加熱部などを含む搬送管の断面図
【符号の説明】
10、32、49 シーズヒータ(熱源)
11、33、50 熱源本体
12、34、51 搬送管
13、35、52 搬送管加熱部
14、36、53 伝熱制御部
14a、14b、36a、36b カーボンシート
22、43 逆止弁
30、46 蒸発部

Claims (9)

  1. 蒸発部を加熱する熱源と、前記熱源で発生するエネルギにより局部沸騰を生じさせ前記蒸発部に液体を搬送する熱搬送部と、前記蒸発部を形成する材料に比べ熱伝導率が小さい材料からなる伝熱制御部とを備え、前記熱源はアルミダイキャストに埋め込んだシーズヒータで、前記蒸発部はフッ素を用いた撥水性処理を施した鋼板を凹状に形成して前記ダイキャストヒーターの上面に接合して形成し、前記熱搬送部は前記アルミダイキャストの側面或いは底面にステンレス鋼で形成した伝熱制御部を介して接合した蒸気発生装置。
  2. 伝熱制御部により、熱源から熱搬送部に供給される熱エネルギ量を、蒸発部に供給される熱エネルギ量の1/8以下とした請求項1に記載の蒸気発生装置。
  3. 熱源の熱エネルギを厚み方向より面方向に熱伝導特性の大きい材料を介して伝熱制御部に伝熱する請求項1または2に記載の蒸気発生装置。
  4. アルミダイキャストから蒸発部を着脱可能にした請求項1から3のいずれか1項記載の蒸気発生装置。
  5. 熱源であるシーズヒータをアルミダイキャストに埋め込み、その上面に凹部を設け蒸発部とし、熱搬送部を前記アルミダイキャストの側面或いは底面にステンレス鋼で形成した伝熱制御部を介して接合した請求項1からのいずれか1項に記載の蒸気発生装置。
  6. 蒸発部表面にフッ素を用いた撥水処理を施した請求項に記載の蒸気発生装置。
  7. 熱搬送部の配管を熱伝導率の大きいアルミニウムあるいは銅で形成した請求項1からのいずれか1項に記載の蒸気発生装置。
  8. 熱搬送部の配管の外側表面積に比べ内側表面積を大きくした請求項から7のいずれか1項に記載の蒸気発生装置。
  9. 熱搬送部の配管内面にフッ素を用いた撥水性処理を施した請求項に記載の蒸気発生装置。
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