JP4295260B2 - ジャイロセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、電界により移動するイオンを有する伝導体又は電界により移動するイオンの濃度分布変化に伴い形状変形する可動要素を有する伝導体を利用し、角速度変化に対応したコリオリ力によるイオンの移動経路変化又は伝導体の形状変化を抵抗値の変化として検出するジャイロセンサに関する。
従来、角速度を検出するセンサとして開発されているジャイロには、機械式のジャイロ、流体式のジャイロなど様々な種類のものが存在する。従来の振動ジャイロの代表的なものは機械的構造を有するものが多く、回転体の角運動量保存の現象であるコリオリ力を用いて角速度の検出を行っている。更に近年は、単結晶シリコンなどの素材にマイクロマシニング微細加工技術を適用して形成した超小型な角速度センサの開発も進められている。また、半導体プロセス(MEMS技術)を用いて製作された機械式のジャイロは寸法精度が高く、小型で安価な振動ジャイロを大量に提供できるという利点がある。
従来の機械式ジャイロセンサでは、振動素子の加工精度、振動子の固定方法、圧電素子の接着状態、固定位置のずれ、信号線の配置などの要因によって振動子の共振周波数にばらつきが生じるため、高精度、高感度の振動ジャイロを得るためには、非常に高い加工精度、組立精度が要求され、製作工程がかなり複雑になり、歩留まりが悪く製作コストが高くなるという問題を有している。
また、従来の機械式ジャイロセンサでは、機械的駆動部を有するため、トライボロジー的故障のおそれがある。また、従来の機械式ジャイロセンサ又は従来の流体式ジャイロセンサでは、機械的駆動部又は流体の流れ部を有するため、外乱(外部振動からの影響)を受け易いという問題を有している。
さらに、従来のジャイロセンサの多くは、検出信号回路を別途用意することが必要であることから、バッチプロセスによるセンサ部と信号処理回路の一体化が困難であるという問題を有している。
ジャイロセンサについては、例えば、以下に示すような先行技術が提案されている。
特開平8−29178号公報には、加工組立が容易で、小型、安価で、検出精度、感度、及び安定性が高く、大量生産向けに好適な半導体振動ジャイロを提供することを目的とし、台盤上に半導体基盤をエッチングし、一端は開放端、他端は支持体と一体に連接する固定端を形成した振動体の表面に薄膜形成した圧電体に電圧を印加し振動体を励振させ、電極により振幅を検出し、電極によりコリオリ力を検出する「半導体振動ジャイロ」が開示されている(特許文献1)。
特開2001−27529号公報には、低真空度で大振幅駆動可能な角速度センサを提供することを目的とし、基板と、基板と平行に支持された振動体と、振動体に対して基板に平行な面内で振動を励起する駆動手段と、振動体に加わるコリオリ力を検出する検出手段とを具備し、振動体は振動方向に対して傾斜したテーパ面を有する「角速度センサ」が開示されている(特許文献2)。
特開2002−131059号公報には、回路ブロック全体を半導体基板に集積して構成することの可能なジャイロ装置を提供することを目的とし、容量電圧変換回路は高入力インピーダンス増幅回路と、この増幅回路の入力側に基準電圧源から基準電圧を印加するダイオードとから構成する「ジャイロ装置」が開示されている(特許文献3)。
特開平8−29178号公報 特開2001−27529号公報 特開2002−131059号公報
本発明は、上述したような従来の問題を解決するため、ジャイロセンサに電界により移動するイオンを有する伝導体又は電界により移動するイオンの濃度分布変化に伴い形状変形する可動要素を有する伝導体を採用することに着目し、半導体プロセス及びMEMSプロセスを用いた薄膜積技術によりジャイロセンサを製作することにより、超小型、安価なジャイロセンサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、基板上に電界により移動するイオンを有する伝導体を形成し、前記伝導体の上面に交流電界印可用電極を設け、角速度変化に対応したコリオリ力による前記伝導体のイオンの移動経路変化を抵抗値の変化として検出する検出手段を備え、前記交流電界印可用電極は一対の交流信号電極から構成され、前記検出手段は前記交流信号電極間と交差する軸上に配置された一対の信号検出用電極から構成され抵抗値の変化量を検出し抵抗変化値に基づいて角速度を算出する構成を採用したのである。また、請求項2に記載の発明については、請求項1に記載の発明において、前記伝導体は、イオン伝導性セラミクス材料、イオン伝導性高分子材料の固体電解質からなることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、容器内に電界により移動するイオンを有する液体電解質を密閉し、前記容器表面に交流電界印可用電極を設け、角速度変化に対応したコリオリ力による前記容器内の液体電解質のイオンの移動経路変化を抵抗値の変化として検出する検出手段を備え、前記交流電界印可用電極は一対の交流信号電極から構成され、前記検出手段は前記交流信号電極間と交差する軸上に配置された一対の信号検出用電極から構成され抵抗値の変化量を検出し抵抗変化値に基づいて角速度を算出する構成を採用したのである。
さらに、請求項に記載の発明は、電界により移動するイオンの濃度分布変化に伴い形状変形する可動要素を有する伝導体の表面に交流電界印可用電極を設け、角速度変化に対応したコリオリ力による前記伝導体の形状変化を抵抗値の変化として検出する検出手段を備え、前記交流電界印可用電極は一対の交流信号電極から構成され、前記検出手段は前記交流信号電極間と交差する軸上に配置された一対の信号検出用電極から構成され抵抗値の変化量を検出し抵抗変化値に基づいて角速度を算出する構成を採用したのである。また、請求項に記載の発明については、請求項に記載の発明において、前記伝導体は、導電性高分子材料、導電性樹脂組成物の導電性部材からなることを特徴とする。
また、請求項に記載の発明は、薄膜樹脂製容器内に電界により移動するイオンを有する液体電解質を密閉し、前記薄膜樹脂製容器表面に交流電界印可用電極を設け、角速度変化に対応したコリオリ力による前記薄膜樹脂製容器の形状変化を抵抗値の変化として検出する検出手段を備え、前記交流電界印可用電極は一対の交流信号電極から構成され、前記検出手段は前記交流信号電極間と交差する軸上に配置された一対の信号検出用電極から構成され抵抗値の変化量を検出し抵抗変化値に基づいて角速度を算出する構成を採用したのである。
本発明にかかるジャイロセンサによれば、電界により移動するイオンを有する伝導体又は電界により移動するイオンの濃度分布変化に伴い形状変形する可動要素を有する伝導体を採用し、半導体プロセス及びMEMSプロセスを用いた薄膜積技術によりジャイロセンサを製作するようにしたので、製作工程が少なく短時間で超小型、安価なジャイロセンサを製作することが可能となる。
また、半導体プロセス及びMEMSプロセスを用いた薄膜積技術を用いることによりセンサ部と信号処理回路を一体製作することが可能となり、薄膜積技術によるパターニングにより、センサ部と信号処理回路の位置を決定できるため、ユーザの要求に合致した多種のジャイロセンサを製作することが可能となる。さらには、適切なパターン配置を採用することにより、多軸ジャイロセンサを製作することも可能となる。
また、本発明にかかるジャイロセンサは機械的要素同士の摩耗故障が無く部品劣化も無いことから、トライボロジー的故障が無いばかりでなく、外乱(外部振動からの影響)を受け難く安定した検出精度を実現することが可能となる。
以下、本発明の実施例について、図面を参酌しながら説明する。
(実施例1)
図1は本発明の第1実施例の断面構造を示す説明図、図2は第1実施例の平面図である。
図1及び図2に示すように、半導体プロセスに一般的に用いられる単結晶シリコン10の基板上にSiO又はSiからなる絶縁層11がシリコン基板を熱酸化処理する又は絶縁層部材を化学蒸着法や物理蒸着法により成膜して形成され、この上面に伝導体(固体電解質12)が化学蒸着法や物理蒸着法により成膜して形成されている。伝導体(固体電解質12)の上面にAuとの密着度を高めるためCrなどからなる密着層13、15が形成され、この上面にAuからなる電極層(交流電界印可用電極14a、14b)が形成されている。これらの成膜終了後、フォトレジストを塗布し、交流信号電極及び信号検出用電極をパターニングしたフォトマスクを用いて、レジストを紫外線により露光し電極が形成される。交流電界印可用電極14a、14bは、一対の交流信号電極から構成されており、この交流信号電極間と直交する軸21上に一対の信号検出用電極16a、16bが配置されている。
本発明は、電界により移動するイオンを有する伝導体を利用することが特徴になるが、本実施例における固体電解質12の例として、イオン伝導性セラミクス材料、イオン伝導性高分子材料などを適宜採用することができる。更にイオン伝導性セラミクス材料の具体例として、イオンが導電率のほとんどの担い手であるイオン伝導体(RbAg,RbCu16Cl13,PbF)、導電率にイオンと電子との寄与が比較しうる程度である混合伝導体(TiS、CoOに対しリチウムの拡散を利用したもの、又は酸化タングステンとアルカリ金属の組合せによる金属伝導性を利用したもの)が挙げられる。また、イオン伝導性高分子材料の具体例として、ポリエーテル,ポリエステル,ポリイミン,ポリエーテル誘導体、ポリエチレンオキシドとLiClOやNaSCN等のアルカリ金属とのイオン伝導体が挙げられる。
図2に示すように、固体電解質12の上面に形成した交流電界印可用電極14a、14bの間に対し,連続的な交流電界20を印加すると、交流電界印加用電極14a、14bとは直交する信号検出用電極16a、16bにより,リアルタイムの抵抗値変化が計測される(図4(A)定常状態の出力波形参照)。この状態の下,図3に示すように、信号検出用電極16a、16bの軸21の周りに外的角速度22を受けると,交流電界印加用電極14a、14bの間を特定の周期を持って移動していたイオンが,コリオリ力23の作用により移動経路を変化する。このとき、信号検出用電極16a、16bにおいて計測していた特定の周期の抵抗値信号が変化する(図4(B)角速度変化後の出力波形参照)。この抵抗変化値に基づいて角速度を算出する。なお、信号検出用電極16a、16bによる抵抗値変化の計測方法は、上述したようにリアルタイムに連続的に計測する方法に限定されるものではない。
以上のように、本発明は、半導体プロセス及びMEMSプロセスを用いた薄膜積技術によりジャイロセンサを製作でき、製作工程が少なく短時間で超小型、安価なジャイロセンサを製作することが可能となる。また、本発明にかかるジャイロセンサは機械的要素同士の摩耗故障が無く部品劣化も無いことから、トライボロジー的故障が無いばかりでなく、外乱(外部振動からの影響)を受け難く安定した検出精度を実現することが可能となる。
(実施例2)
図5は、本発明の第2実施例の断面構造を示す説明図、図6は第2実施例の平面図である。なお、第2実施例の平面図は、上記第1実施例の平面図と同様である。
図5及び図6に示すように、不導体又は導体からなる容器30内に電界により移動するイオンを有する伝導体(液体電解質31)を密閉し、この容器30の表面にNiなどからなる密着層32、34を介してAuからなる電極層(交流電界印可用電極33a、33b)が形成されている。上記第1実施例と同様に、交流電界印可用電極33a、33bは、一対の交流信号電極から構成されており、この交流信号電極間と直交する軸21上に一対の信号検出用電極35a、35bが配置されている。
本発明は、電界により移動するイオンを有する伝導体を利用することが特徴になるが、本実施例における液体電解質31の例として、イオン性液体(陽イオンではイミダゾリウム塩系,ピリジニウム塩系等の芳香族系,脂肪族四級アンモニウム塩系等が,また,陰イオンではBF 、PF 等の無機イオン系から,CFSO 、(CFSO等のフッ素含有有機陰イオンの組合せによるもの)を採用することができる。
液体電解質31を密閉した容器30の表面に形成した交流電界印可用電極33a、33bの間に対し,連続的な交流電界を印加すると、交流電界印加用電極33a、33bとは直交する信号検出用電極35a、35bにより,リアルタイムの抵抗値変化が計測される(図4(A)定常状態の出力波形参照)。この状態の下,図3に示すように、信号検出用電極35a、35bの軸21の周りに外的角速度22を受けると,交流電界印加用電極33a、33bの間を特定の周期を持って移動していたイオンが,コリオリ力23の作用により移動経路を変化する。このとき、信号検出用電極35a、35bにおいて計測していた特定の周期の抵抗値信号が変化する(図4(B)角速度変化後の出力波形参照)。この抵抗変化値に基づいて角速度を算出する。なお、信号検出用電極35a、35bによる抵抗値変化の計測方法は、上述したようにリアルタイムに連続的に計測する方法に限定されるものではない。
以上のように、本発明は、半導体プロセス及びMEMSプロセスを用いた薄膜積技術によりジャイロセンサを製作でき、製作工程が少なく短時間で超小型、安価なジャイロセンサを製作することが可能となる。また、本発明にかかるジャイロセンサは機械的要素同士の摩耗故障が無く部品劣化も無いことから、トライボロジー的故障が無いばかりでなく、外乱(外部振動からの影響)を受け難く安定した検出精度を実現することが可能となる。
(実施例3)
図7は本発明の第3実施例の断面構造(交流電界印加前の状態)を示す説明図、図8は第3実施例の断面構造(交流電界印加後の状態)を示す説明図、図9は断面形状を示す説明図、図10は第3実施例の平面図である。
図7乃至図10に示すように、電界により移動するイオンの濃度分布変化に伴い形状変形する可動要素を有する伝導体(導電性部材40)の上面及び下面の対向する位置に電極層(交流電界印可用電極42、45)と支持部46、47が形成されている。交流電界印可用電極42、45は一対の交流信号電極から構成されており、導電性部材40の上面のこの交流信号電極間と直交する軸21a、21b上に一対の信号検出用電極43a、43b及び信号検出用電極44a、44bが十字方向に配置されている。これにより、本実施例については2軸の角速度検出が可能になる。
本発明は、電界により移動するイオンの濃度分布変化に伴い形状変形する可動要素を有する伝導体を利用することが特徴になるが、本実施例における導電性部材40の例として、導電性高分子材料および導電性樹脂組成物などを適宜採用することができる。更にこれらの具体例として、導電性ポリマー(導電性ポリピロール,導電性ポリアニリン,導電性ポリチオフェン)、イオン交換樹脂、導電性ゴム(カーボンブラックなどの添加によるゴムの導電性機能を付加したもの)、導電性ゲル(導電性ハイドロゲル)、 導電性フィルム(ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、ポリカーボネート等の樹脂フィルム)が挙げられる。
導電性部材40の上面及び下面に形成された交流電界印可用電極42、45の間に交流電界を印加すると、イオンの移動に伴うイオン濃度分布変化が生じ(図8の記号41参照)、面中心部分が最大変位点となるように上下動が生じ(図9参照),それによる形状変化が生ずる。この交流電界による連続的な周期性を持った形状変化動作に対し,図11に示すように、交流電界印可用電極42、45と直角を成す軸21a、21bに対する外的角速度22a、22bを導電性部材40が受けると,コリオリ力23a、23bが発生し,この力により最大変位点の位置が変化する。このとき、信号検出用電極43a、43b及び信号検出用電極44a、44bにおいてリアルタイムに形状変化に伴う抵抗値変化を計測し(図4参照)、この抵抗変化値に基づき角速度を算出する。なお、信号検出用電極43a、43b及び信号検出用電極44a、44bによる抵抗値変化の計測方法は、上述したようにリアルタイムに連続的に計測する方法に限定されるものではない。
以上のように、本発明は、半導体プロセス及びMEMSプロセスを用いた薄膜積技術によりジャイロセンサを製作でき、製作工程が少なく短時間で超小型、安価なジャイロセンサを製作することが可能となる。また、本発明にかかるジャイロセンサは機械的要素同士の摩耗故障が無く部品劣化も無いことから、トライボロジー的故障が無いばかりでなく、外乱(外部振動からの影響)を受け難く安定した検出精度を実現することが可能となる。
(実施例4)
図12は本発明の第4実施例の断面構造(交流電界印加前の状態)を示す説明図、図13は第4実施例の断面構造(交流電界印加後の状態)を示す説明図、図14は第4実施例の平面図である。なお、第4実施例の平面図は、上記第3実施例の平面図と同様である。
図12乃至図14に示すように、変形容易な薄膜樹脂製容器50内に電界により移動するイオンを有する伝導体(液体電解質51)を密閉し、薄膜樹脂製容器50の上面及び下面の対向する位置に電極層(交流電界印可用電極53,56)と支持部57、58が形成されている。上記第3実施例と同様に、交流電界印可用電極53,56は一対の交流信号電極から構成されており、薄膜樹脂製容器50の上面のこの交流信号電極間と直交する軸21a、21b上に一対の信号検出用電極54a、54b及び信号検出用電極55a、55bが十字方向に配置されている。これにより、本実施例については2軸の角速度検出が可能になる。
本発明は、電界により移動するイオンを有する伝導体を利用することが特徴になるが、本実施例における液体電解質51の例として、イオン性液体(陽イオンではイミダゾリウム塩系,ピリジニウム塩系等の芳香族系,脂肪族四級アンモニウム塩系等が,また,陰イオンではBF 、PF 等の無機イオン系から,CFSO 、(CFSO等のフッ素含有有機陰イオンの組合せによるもの)を採用することができる。
液体電解質51を密閉した変形容易な薄膜樹脂製容器50の上面及び下面に形成された交流電界印可用電極53、56の間に交流電界を印加すると、イオンの移動に伴うイオン濃度分布変化が生じ(図13の記号52参照),面中心部分が最大変位点となるように上下動が生じ(図9参照),それによる薄膜樹脂製容器50の形状変化が生ずる。この交流電界による連続的な周期性を持った形状変化動作に対し,図11に示すように、交流電界印可用電極53、56と直角を成す軸21a、21bに対する外的角速度22a、22bを液体電解質51が受けると,コリオリ力23a、23bが発生し,この力により最大変位点の位置が変化する。このとき、信号検出用電極54a、54b及び信号検出用電極55a、55bにおいてリアルタイムに形状変化に伴う抵抗値変化を計測し(図4参照)、この抵抗変化値に基づき角速度を算出する。なお、信号検出用電極54a、54b及び信号検出用電極55a、55bによる抵抗値変化の計測方法は、上述したようにリアルタイムに連続的に計測する方法に限定されるものではない。
以上のように、本発明は、半導体プロセス及びMEMSプロセスを用いた薄膜積技術によりジャイロセンサを製作でき、製作工程が少なく短時間で超小型、安価なジャイロセンサを製作することが可能となる。また、本発明にかかるジャイロセンサは機械的要素同士の摩耗故障が無く部品劣化も無いことから、トライボロジー的故障が無いばかりでなく、外乱(外部振動からの影響)を受け難く安定した検出精度を実現することが可能となる。
本発明の第1実施例の断面構造を示す説明図である。 本発明の第1実施例の平面図である。 コリオリ力の作用を示す説明図である。 出力信号の波形を示す説明図である。 本発明の第2実施例の断面構造を示す説明図である。 本発明の第2実施例の平面図である。 本発明の第3実施例の断面構造(交流電界印加前の状態)を示す説明図である。 本発明の第3実施例の断面構造(交流電界印加後の状態)を示す説明図である。 断面形状を示す説明図である。 本発明の第3実施例の平面図である。 コリオリ力の作用を示す説明図である。 本発明の第4実施例の断面構造(交流電界印加前の状態)を示す説明図である。 本発明の第4実施例の断面構造(交流電界印加後の状態)を示す説明図である。 本発明の第4実施例の平面図である。
符号の説明
10 単結晶シリコン
11 絶縁層
12 固体電解質
13 密着層
14 交流電界印加用電極
15 密着層
16 信号検出用電極
20 交流電界
21 軸
22 外的角速度
23 コリオリ力
30 容器
31 液体電解質
32 密着層
33 交流電界印加用電極
34 密着層
35 信号検出用電極
40 導電性部材
41 イオン濃度勾配
42、45 交流電界印加用電極
43、44 信号検出用電極
46,47 支持部
50 薄膜樹脂製容器
51 液体電解質
52 イオン濃度勾配
53、56 交流電界印加用電極
54、55 信号検出用電極
57,58 支持部

Claims (6)

  1. 基板上に電界により移動するイオンを有する伝導体を形成し、前記伝導体の上面に交流電界印可用電極を設け、角速度変化に対応したコリオリ力による前記伝導体のイオンの移動経路変化を抵抗値の変化として検出する検出手段を備え、前記交流電界印可用電極は一対の交流信号電極から構成され、前記検出手段は前記交流信号電極間と交差する軸上に配置された一対の信号検出用電極から構成され抵抗値の変化量を検出し抵抗変化値に基づいて角速度を算出することを特徴とするジャイロセンサ。
  2. 前記伝導体は、イオン伝導性セラミクス材料、イオン伝導性高分子材料の固体電解質からなることを特徴とする請求項1に記載のジャイロセンサ。
  3. 容器内に電界により移動するイオンを有する液体電解質を密閉し、前記容器表面に交流電界印可用電極を設け、角速度変化に対応したコリオリ力による前記容器内の液体電解質のイオンの移動経路変化を抵抗値の変化として検出する検出手段を備え、前記交流電界印可用電極は一対の交流信号電極から構成され、前記検出手段は前記交流信号電極間と交差する軸上に配置された一対の信号検出用電極から構成され抵抗値の変化量を検出し抵抗変化値に基づいて角速度を算出することを特徴とするジャイロセンサ。
  4. 電界により移動するイオンの濃度分布変化に伴い形状変形する可動要素を有する伝導体の表面に交流電界印可用電極を設け、角速度変化に対応したコリオリ力による前記伝導体の形状変化を抵抗値の変化として検出する検出手段を備え、前記交流電界印可用電極は一対の交流信号電極から構成され、前記検出手段は前記交流信号電極間と交差する軸上に配置された一対の信号検出用電極から構成され抵抗値の変化量を検出し抵抗変化値に基づいて角速度を算出することを特徴とするジャイロセンサ。
  5. 前記伝導体は、導電性高分子材料、導電性樹脂組成物の導電性部材からなることを特徴とする請求項に記載のジャイロセンサ。
  6. 薄膜樹脂製容器内に電界により移動するイオンを有する液体電解質を密閉し、前記薄膜樹脂製容器表面に交流電界印可用電極を設け、角速度変化に対応したコリオリ力による前記薄膜樹脂製容器の形状変化を抵抗値の変化として検出する検出手段を備え、前記交流電界印可用電極は一対の交流信号電極から構成され、前記検出手段は前記交流信号電極間と交差する軸上に配置された一対の信号検出用電極から構成され抵抗値の変化量を検出し抵抗変化値に基づいて角速度を算出することを特徴とするジャイロセンサ。
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