JP4293679B2 - Focal plane shutter for camera - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影に際して、先羽根群と後羽根群とを同一方向へ順次作動させ、両方の羽根群のスリット形成羽根によって形成されたスリットにより、感光面の露光を行うようにしたカメラ用のフォーカルプレンシャッタに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近のフォーカルプレンシャッタは、その殆どのものが、二つの地板の間に先羽根群と後羽根群とを配置していて、撮影に際しては、両方の羽根群のスリット形成羽根の間で、露光用のスリットを形成するようにしている。また、各羽根群は互いに略同じような構成をしていて、基本的には、露光開口の一方の側方位置で一方の地板に枢着された二つのアームと、横長形状をしていて二つずつの連結軸によって上記の二つのアームに順に枢支された複数枚の羽根とで構成されているが、各羽根群の相互の配置関係は逆向きであって、夫々の二つアームが隣接する地板側となり、複数枚の羽根が他方の羽根群側となるようにして配置されている。そして、それらの複数枚の羽根のうち、アームの最先端に枢支された羽根がスリット形成羽根である。
【0003】
ところが、各羽根群は、上記のように軸と孔との連結部を多数有しており、且つそれらの連結部には夫々公差が設けられているために、そのままの構成で露光作動を行わせると、各連結部のガタツキによって極めて不安定な作動が行われ、スリット形成羽根による適正な露光制御が行えなくなってしまう。そこで、従来においては、二つのアームの一方に対して、俗にガタ寄せばねと称されているねじりコイルばねを掛け、各連結部の公差によるガタツキを最小限に抑制することによって、スリット形成羽根の作動を安定させ、適正な露光制御が行われるようにしている。そして、そのような構成の一例が、特開平10−186449号公報に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ガタ寄せばねとしては、上記したように、通常、ねじりコイルばねが採用されている。このガタ寄せばね(上記公報では、安定バネ10)の付勢力は、上記の公報の図17からも分かるように、アームを回転させる方向に働くだけではなく、ばねの軸線方向ヘも働くため、アームに掛けられているフックは、そのアームに隣接する地板面に常に圧接させられ、作動に際しては、その地板面を摺動することになる。また、その圧接力を緩和させるために、フックを形成している腕の姿勢を、軸線に対して略垂直に(地板面に対して略水平に)保つようにすることも可能であるが、その場合でも、フックは折り曲げ形状をしているため、どうしても地板面に接触し、摺動するようになってしまう。その結果、その摺動によって生じる摩擦抵抗力が、各羽根群の露光作動を遅くする要因となってしまったり、磨耗,塵埃,汚れ,振動等の影響によって作動が不安定となり、露光制御の精度維持を困難にする要因となっていた。
【0005】
他方、シャッタの小型化に対する要求は、シャッタ全体の平面的な外形寸法を小さくすることだけではなく、ミラーボックス等を設置する必要がある関係で、上記した二つの地板の間隔を、各羽根群の作動に影響を与えない範囲で、可能な限り小さくすることが要求されている。しかしながら、上記のような構成では、二つの地板の間隔を小さくすることについての要求には、直ちに応えることができない。何故ならば、二つの地板の間隔を狭くすれば、ガタ寄せばねのフックが地板に対して一層強い力で接することになり、上記した摩擦抵抗力が大きくなってしまうからである。
【0006】
また、そのために、ガタ寄せばねのフックを、アームの反対側から掛けるようにすることも考えられるが、そのようにすると、二つの地板間に存在する他の部材の形状等に影響を与えてしまうほか、後述の実施例の説明において具体的に述べるように、組立作業上も若干不利になったり、かえって小型化には不利になってしまうということもある。特に、そのようなフックの掛け方を、二重遮光方式のシャッタに採用した場合には、ガタ寄せばねを掛けている両方の羽根群のアームが相対的に交差するようにして作動することになるため、一方のガタ寄せばねのフックの先端が、他方の羽根群のアームに干渉したり、他方の羽根群のガタ寄せばねに干渉してしまうことになってしまう。
【0007】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、少なくとも一方の羽根群のガタ寄せばねのフックが、他方の羽根群側からアームに掛けられるようにしたとしても、そのフックが地板に接触しないようにすることによって、安定した露光精度が得られ且つ小型化をもし易いようにしたカメラ用フォーカルプレンシャッタを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明のカメラ用フォーカルプレンシャッタは、シャッタ地板と補助地板の間に配置された先羽根群と後羽根群は、各々、前記二つの地板のいずれかに設けられている二つの軸に対して回転可能に取り付けられた二つのアームと、それらのアームの長さ方向に順に枢支された複数枚の羽根とで構成されていて、一方の羽根群は、前記二つのアームを前記複数枚の羽根よりも前記二つの地板の一方の地板側にして配置され、他方の羽根群は、前記二つのアームを前記複数枚の羽根よりも前記二つの地板の他方の地板側にして、前記一方の羽根群よりも該他方の地板側に配置されており、いずれの羽根群も、前記二つのアームのうち、一方のアームには、露光作動時における各々の駆動部材からの駆動力が伝達され、他方のアームには、各々のねじりコイルばねによって常に回転方向への付勢力が付与されており、それらのねじりコイルばねのうち、少なくとも前記一方の羽根群の前記他方のアームを付勢しているねじりコイルばねは、該他方のアームを取り付けている方の前記軸に対して、該他方のアーム方が前記一方の地板側となるようにして巻回されていて、その一方の腕を前記二つの地板のいずれかに掛け、他方の腕の先端に形成したフックを、前記他方のアームに対して、前記他方の羽根群側から掛けており、前記一方の地板には、前記他方のアームから突き出ている前記フックと接触しないようにするために、少なくとも該フックの作動軌跡に沿った逃げ部を形成しているようにする。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図1〜図16に示した実施例によって説明する。尚、本実施例は、本発明を二重遮光方式のフォーカルプレンシャッタに適用したものである。そして、図1は、被写体側、即ち撮影レンズ側から視たセット状態の平面図であって、図2〜図8は、セット状態における実施例の各構成部品の平面図であり、図9は、図1の部分的な左側面図である。また、図10は、図1がシャッタ全体を示していて細部が見にくいために、図1の左側の部分だけを拡大し、周知の先羽根用駆動部材と、後羽根用駆動部材と、各羽根群の羽根とを取り外して示した平面図である。更に、図11〜図16は、実施例の作動を説明するために示した平面図である。そして、図11は二重遮光状態が解除された後の後羽根群の作動途中の状態を示し、図12は図11に示した状態の直後の状態を示し、図13は露光作動開始直前の状態を示し、図14は露光作動中における露光開口の全開状態を示し、図15は露光作動終了直後の状態を示し、図16はセット作動の過程におけるセット部材と後羽根群との関係を拡大して示したものである。
【0010】
先ず、本実施例の構成を、主に図1〜図10を用いて説明するが、説明の便宜上、各構成部材のレンズ側を表面側と称し、フィルム面側を背面側と称することにする。図2は、主に、本実施例のシャッタ地板1を示したものである。このシャッタ地板1は合成樹脂製であって、略中央部には開口部1aが形成されており、その左側の側方位置には四つの円弧状の長孔1b,1c,1d,1eが形成されている。そして、長孔1bの下端部と、長孔1cの上下端部には、周知のようにして、平面形状がC字状をしているブチルゴム製の緩衝部材2,3,4が取り付けられている。また、シャッタ地板1の表面側には、軸1f,1g,1h,1iが立設されている。それらのうち、軸1f,1g,1hは、根元側に、後述する各回転部材の座部が形成されており、先端側には、小径部が形成されている。更に、軸1h,1iの先端面には、ねじ孔1h1,1i1が形成されている。
【0011】
このシャッタ地板1の背面側には、周知のように開口部1aを囲むようにして、座ぐり部1jが形成されている。また、開口部1aの右側は肉厚部1kとして形成されており、表面側は基準面と同一面になっているが、背面側は基準面よりも隆起した面となっている。また、その肉厚部1kの右側の上下位置には、係合部1k1,1k2が形成されている。そして、開口部1aの上下位置の背面側には隆起した肉厚部1kの面と基準面との間に、斜面1k3,1k4が形成されている。また、シャッタ地板1の左上隅には、背面側に厚さの異なる二つの肉厚部1m,1nが形成されていて、厚い方の肉厚部1mの段面には直方体をした緩衝部材5が、接着剤によって取り付けられている。更に、開口部1aの下方位置には背面側に二つの棚部1p,1qが形成されていて、夫々の上面に、直方体の緩衝部材6,7が接着剤によって取り付けられている。
【0012】
シャッタ地板1の背面側には、更に、軸1r,1s,1t,1u,1v,1w,1x,1yが立設されていて、それらのうち、軸1r,1t,1vは、表面側に立設された軸1f,1g,1iと同心的に配置されている。また、軸1wには、先端面にねじ孔1w1が形成されている。実際には、軸1vの先端面にも、同様にしてねじ孔が形成されているが、図面上では軸1iと重なってしまうため、明示されていない。そして、軸1wには、所定の厚さを有している環状の緩衝部材8が、接着剤によって取り付けられている。更に、軸1x,1yの先端部の周囲には環状に溝が形成されており、また、軸1xの根元側には、間座部1x1が形成されている。
【0013】
次に、シャッタ地板1の表面側に取り付けられている構成部材を、主に図3及び図4を用いて説明する。既に説明したように、シャッタ地板1の軸1f,1g,1hの先端部には小径部が形成されていて、更に、軸1h、1iの先端面には、ねじ孔1h1,1i1が形成されている。そこで、それらの小径部に対して、シャッタ地板1側から順に、先ず、支持板9(図3(c)参照)の孔9a,9b,9cを嵌合させ、次に、プリント配線板10(図3(b)参照)の孔10a,10b,10cを嵌合させた後、ネジ11,12(図3(a)参照)を、軸1h,1iのねじ孔1h1,1i1に螺合させるようにしている。
【0014】
また、支持板9には、折り曲げ加工によって、爪部9e,9f、ばね掛け部9g、取付部9h,9iが形成されている。そして、この取付部9h,9iは、極めて複雑な形状をしているが、本発明とは直接関係がないため、詳しい説明を省略することにする。それらの取付部9h,9iには、夫々、シャッタ地板1側に、先羽根用電磁石13と後羽根用電磁石14が取り付けられている。そして、各電磁石13,14は、鉄芯13a,14aとコイル13b,14bを有していて、コイル13b,14bの各二つの端子は、プリント配線板10に接続されるようになっている。
【0015】
シャッタ地板1と支持板9との間において、軸1fには先羽根用駆動部材15が、また、軸1gには後羽根用駆動部材16が、夫々、回転可能に取り付けられている。また、それらの軸1f,1gの小径部には、ラチェット車17,18が回転可能に取り付けられている。図4(c)に示されているように、先羽根用駆動部材15は、合成樹脂製であって、上記の軸1fに回転可能に嵌合させる筒部15aと、駆動ピン15bと、取付部15cとを有していて、背面側にはローラ19を回転可能に取り付けている。また、駆動ピン15bは、シャッタ地板1の長孔1bを貫通して、背面側に突き出ており、取付部15cには、先羽根用電磁石13の鉄芯13aに吸着される鉄片部材20が取り付けられているが、この鉄片部材20の具体的な構成については後述する。
【0016】
先羽根用駆動部材15の筒部15aには、図4(b)に示した先羽根用駆動ばね21が、図9に示すようにして嵌装されており、その一端が上記した取付部15cの一部に掛けられ、その他端がラチェット車17のばね掛け部17a(図4(a)参照)に掛けられている。しかし、ラチェット車17は、その歯部17bが支持板9の爪部9eに噛合し、図4(a)において反時計方向ヘの回転を阻止されているため、先羽根用駆動ばね21は、図4(c)に示された先羽根用駆動部材15を時計方向ヘ回転させるように付勢している。そして、その付勢力の調整は、爪部9eとラチェット車17の噛合位置を変えることによって行えるようになっている。
【0017】
他方、軸1gに回転可能に取り付けられている後羽根用駆動部材16(図4(c)参照)も、先羽根用駆動部材15と同様に合成樹脂製であって、上記の軸1gに回転可能に嵌合される筒部16aと、駆動ピン16bと、取付部16cとを有していて、背面側にはローラ22を回転可能に取り付けている。また、駆動ピン16bは、シャッタ地板1の長孔1cを貫通して、背面側に突き出ており、その突き出した部分には平らな押動面16b1が形成されている。更に、取付部16cには、後羽根用電磁石14の鉄芯14aに吸着される鉄片部材23が取り付けられている。そして、この鉄片部材23の具体的な構成については、上記した鉄片部材20の構成と併せて後述する。
【0018】
また、後羽根用駆動部材16の筒部16aには、図4(b)に示した後羽根用駆動ばね24が嵌装されており、その一端が上記した取付部16cの一部に掛けられ、その他端がラチェット車18のばね掛け部18a(図4(a)参照)に掛けられている。しかし、ラチェット車18は、その歯部18bが支持板9の爪部9fに噛合し、図4(a)において反時計方向ヘの回転を阻止されているため、後羽根用駆動ばね24は、図4(c)に示された後羽根用駆動部材16を、時計方向ヘ回転させるように付勢している。尚、その付勢力の調整については、上記の先羽根用駆動ばね21の場合に準じて行われる。
【0019】
ここで、上記した二つの鉄片部材20,23の具体的な取付け構成を説明しておく。図11は、各駆動部材15,16の取付部15c,16cの一部を切断することによって、鉄片部材20,23の取付け構成を理解し易いように示している。即ち、鉄片部材20,23は、上記した各電磁石13,14の鉄芯13a,14aに吸着される鉄片部20a,23aと、軸部20b,23bと、頭部20c,23cとで構成されていて、軸部20b,23bの軸方向に移動し得るようにして取り付けられている。そして、圧縮ばね25,26によって、鉄片部20a,23aを、取付部15c,16cから突き出す方向ヘ付勢されている。
【0020】
シャッタ地板1と支持板9との間において、軸1hには、図4(e)に示されているセット部材27が、回転可能に取り付けられている。このセット部材27は、合成樹脂製であって、上記の軸1hに回転可能に嵌合される筒部27aと、押動部27b,27cと、被押動部27dと、ばね掛け部27eと、ピン27fを有している。また、セット部材27の筒部27aには、図4(d)に示した復帰ばね28が、図9に示すようにして嵌装されており、その一端を、ばね掛け部27eに掛け、他端を、上記した支持板9のばね掛け部9gに掛けることによって、セット部材27を、図4(e)において、反時計方向ヘ回転させるように付勢している。そして、その復帰ばね28によるセット部材27の回転は、シャッタ地板1の長孔1dに挿入されたピン27fが、その長孔1dの右側の端面に当接することによって停止されるようになっている。
【0021】
尚、セット部材27については、上記のようにしてピン27fが長孔1dの右側の端面に当接し停止している位置を、以後、初期位置と称することにする。また、復帰ばね28によって回転されるセット部材27を停止させるために、セット部材27にこのようなピン27fを設けること自体は周知である。しかし、本実施例においては、このピン27fが、従来のピンよりも長く形成されており、羽根室内にまで延伸させることによって、二重遮光機能に関与することになっているが、そのことについては、後述する他の部材の構成説明と、実施例の作動説明から理解することが可能になる。
【0022】
以上の説明で、シャッタ地板1自身と、主にシャッタ地板1の表面側に取り付けられる部材の構成説明を終わり、以後は、シャッタ地板1の背面側に取り付けられる部材と、その取付け構成について説明することにするが、先ずは、その背面側の全体構成について、説明をしておく。シャッタ地板1の背面側には、夫々、所定の間隔を空けて中間板36(図6参照)と補助地板46(図8(b)参照)とが取り付けられ、シャッタ地板1と中間板36との間が後羽根群(図5(a)参照)の羽根室となり、中間板36と補助地板46との間が先羽根群(図7(a)参照)の羽根室となっている。また、中間板36と補助地板46にも、略中央部に開口部36a,46aが形成されており、シャッタ地板1の開口部1aをそれらと重ね合わせることによって、長方形を横長にした露光開口が形成されるようになっている。
【0023】
そこで、先ず、図5(a)に示された後羽根群について説明する。後羽根群は、二つのアーム29,30と、それらの長さ方向に順に枢支された4枚の羽根31,32,33,34で構成されていて、最先端に枢支された羽根34がスリット形成羽根である。各羽根の枢支は、周知のように、リベット部品である連結軸を用いて行われている。即ち、アームと羽根とに形成されている孔に、連結軸をアーム側から挿入し、その挿入端を、羽根にかしめて固定している。従って、この後羽根群の場合には、二つのアーム29,30が、各羽根31,32,33,34よりもシャッタ地板1側に配置されていて、それらのアーム29,30から、各連結軸の頭が、シャッタ地板1側に突き出た構成をしていることになる。
【0024】
このような枢支構成自体は周知である。しかし、本実施例の特徴は、アーム29,30の形状にある。即ち、アーム29は、後羽根群の主アームであって、孔29aを、シャッタ地板1の軸1tに回転可能に嵌合させているが、羽根31の枢支部の近傍には、被押動部29bが形成されていて、既に説明した後羽根用駆動部材16の駆動ピン16bに形成された押動面16b1が、その被押動部29bを押し得るようになっている。もう一つのアーム30は、従アームであって、孔30aを、シャッタ地板1の軸1uに回転可能に嵌合させており、先端部には張出部30bが形成されている。また、先端部方向に延伸させた腕部30cとの間において、先端部方向に開口した長溝30dを形成している。そして、その腕部30cの先端には、既に説明したセット部材27のピン27fに摺接し、そのピン27fが長溝30d内に入り込み易いようにするための傾斜面30c1が形成されている。
【0025】
この後羽根群の従アーム30には、もう一つの孔30eが形成されていて、そこに、図5(b)に示したセットばね35が掛けられている。即ち、セットばね35は、シャッタ地板1の軸1uに嵌装されていて、その一方の腕をシャッタ地板1の軸1sに掛け、他方の腕の先端に形成されたフックを従アーム30の孔30eに掛けることによって、従アーム30を、反時計方向ヘ回転させるように付勢している。従アーム30に対して、このようにして、ばねを掛けること自体は、従来からも行われている。しかし、従来のばねは、各枢支部のガタ寄せを行うだけの目的で配置されていたが、本実施例のセットばね35の場合には、ガタ寄せを行う目的のほかに、後述の説明から分かるように、後羽根群全体を露光作動開始位置まで作動させる目的をも有しているため、その付勢力は、ガタ寄せを行うだけの場合よりも大きく設定されている。そして、孔30eに掛けられているフックの一部は、図9からも分かるように、シャッタ地板1には接触せず、長孔1eの中を移動するようになっている。
【0026】
ところで、シャッタ地板1に対して、このような後羽根群を組み付ける場合、通常は、シャッタ地板1を、その表面側を下にして治具の上に置いておき、軸1t,1uに対して、アーム29,30の孔29a,30aを上から嵌合させるようにしている。このとき、セットばね35を、予め軸1uに嵌装させておき、そのフックを、シャッタ地板1側から孔30eに掛けるようにすることも設計上は可能である。しかしながら、そのような構成には問題がある。
【0027】
即ち、上記したように、アーム29,30は、羽根31、32,33,34よりもシャッタ地板1側にある。そのため、セットばね35の巻回部の高さ(軸線に沿う方向の長さ)分だけ、従アーム30の枢着部がシャッタ地板1から離されて、従アーム30が撓んでしまうからである。また、撓ませないようにするために、主アーム29の枢着部も従アーム30と同様にシャッタ地板1から離し、且つ両アーム29,30の平面をシャッタ地板1の面に対して平行に組みつけることができるように設計すると、それに応じてシャッタ地板1と補助地板46の間隔を大きくせざるを得なくなり、シャッタの小型化に対する要求に応えられなくなってしまうからである。更に、本実施例のように二重遮光方式のシャッタとした場合には、後述の作動説明からも分かるように、後羽根群の従アーム30と、後述の先羽根群の従アーム38とが交差状態で作動するため、セットばね35のフックが、その従アーム38や、後述の羽根39,ガタ寄せばね43に接触してしまうというような事態も発生してしまうことになる。
【0028】
そこで、それらのようなことが生じないようにするために、セットばね35の巻回部を補助地板46側に配置したままにしておき、セットばね35の巻回部から延伸している腕部を折り曲げてシャッタ地板1側に引き回すようにし、フックをシャッタ地板1側から従アーム30の孔30eに掛けるようにすることも考えられる。しかしながら、そのようにした場合には、セットばね35の製作が面倒になるばかりでなく、明らかに組み付け作業も面倒になってしまう。
【0029】
そこで、従来のように、ガタ寄せの目的だけで設けられていたばねの場合にも、予め後羽根群を軸1t,1uに組み付けた後に、ガタ寄せばねを軸1uに嵌装し、その一端のフックを、シャッタ地板1とは反対側から孔30eに掛けるようにしていた。即ち、孔30eに掛けたガタ寄せばねのフックは、端部がシャッタ地板1側に突き出るようになっていて、シャッタ地板1に接触するようになっていた。従って、本実施例のセットばね35の場合にも、ガタ寄せばねであることには変わりがないので、従来のガタ寄せばねの場合と同様にして組みつけられている。しかしながら、本実施例の場合には、シャッタ地板1に長孔1eが形成されているので、セットばね35のフックは、シャッタ地板1に接触していない。尚、本実施例の長孔1eは貫通孔であるが、その一部を開口させた長溝として形成してもよいし、フックに接触しなければ、貫通していない窪みとして形成してもよく、作用効果は同等である。
【0030】
更に、既に述べたように、本実施例は二重遮光方式のシャッタに本発明を実施したものであるが、その場合には、後述の作動説明からも分かるように、露光作動時には、セットばね35の付勢力が、その露光作動に逆らうように作用するため、通常のガタ寄せばねよりは大きい付勢力を有しているとはいえ、それほど大きく設定されているわけではない。そのため、セットばね35のフックがシャッタ地板1に接するようなことがあると、後羽根群を、所定時間内に、二重遮光位置から露光作動開始位置まで作動させることができなくなる可能性がある。しかし、本実施例においては、上記のようにフックがシャッタ地板1に接触していないので、そのような事態は生じない。
【0031】
次に、図6を用いて中間板36について説明する。中間板36の略中央部には、既に説明した開口部36aが形成されており、その開口部36aの左側には二つの円弧状の長孔36b,36cが形成され、また、開口部36aの右側には二つの孔36d,36eが形成されている。そのうち、長孔36b,36cは、上記した各駆動部材15,16の駆動ピン15b,16bを貫通させており、それによって、駆動ピン15bの場合には、中間板36の背面側の羽根室で、後述する先羽根群と連結することが可能になっている。また、駆動ピン16bの場合には、長さが短いと、上記した後羽根群の主アーム29の被押動部29bを確実に押動できない場合が生じてしまうが、長孔36cを貫通させていることによって、確実に押動できるようになっている。
【0032】
また、孔36d,36eは、シャッタ地板1の軸1x,1yに嵌合させるためのものである。そして、本実施例においては、この中間板36とシャッタ地板1との間隔は、数カ所で維持されるようになっている。即ち、開口部36aの上方位置は、後羽根群の4枚の羽根31,32,33,34が重畳状態となるので、それに必要な間隔が、孔36dの縁を間座部1x1に接触させ、且つ張出部36fを肉厚部1nに接触させることによって、得られるようになっている。また、開口部36aの下方位置は、上方位置よりも間隔が狭くて良く、本実施例の場合には、シャッタ地板1の棚部1p,1qがその役目をしている。
【0033】
更に、中間板36とシャッタ地板1との間隔は、光軸の左側、即ち開口部36aの中央部より左側の位置においては、羽根31,32,33,34の厚さのほか、アーム29,30の厚さや、各羽根を取付けるための連結軸の頭の突出し量を考慮して決める必要があるが、開口部36aの右側においては、羽根31,32,33,34の厚さだけを考慮して決めることになる。そのため、通常、その右側の位置には、後述する先羽根用押さえ板45と似た形状の後羽根用押さえ板と称されている部材を配置し、間隔を狭くしているが、本実施例においては、シャッタ地板1に肉厚部1kが形成されているので、そのような部材は配置されていない。
【0034】
上記のような中間板36の背面側には、図7(a)に示すような先羽根群が配置されている。この先羽根群は、従来の先羽根群と全く同じ構成をしていて、主アーム37と、従アーム38と、周知の連結軸を介してそれらに枢支された4枚の羽根39,40,41,42とで構成されており、羽根42がスリット形成羽根となっている。そして、それらの重なり関係は、上記した後羽根群の場合とは逆であって、主アーム37,従アーム38が後述する補助地板46側に配置され、各連結軸の頭は補助地板46側に突き出ている。
【0035】
また、主アーム37には、二つの孔37a,37bが形成され、従アーム38にも、二つの孔38a,38bが形成されている。そして、孔37a,38aは、シャッタ地板1の軸1r,1sに回転可能に嵌合されており、孔37bには、先羽根用駆動部材15の駆動ピン15bが嵌合されている。また、図7(b)に示されているガタ寄せばね43は、従アーム38を軸1sに嵌合させる前に、軸1sに嵌装されており、その一端を軸1uに掛け、他端のフックを従アーム38の孔38bに掛けることによって、従アーム38を反時計方向ヘ回転させるように付勢している。従って、ガタ寄せばね43のフックの先端は、補助地板46側となっているが、後述の説明から分かるように、補助地板46には接触しないようになっている。尚、このガタ寄せばね43は、ガタ寄せだけの役目をするものであるため、図9から分かるように、上記したセットばね35よりも細い線材で製作されている。
【0036】
更に、上記した中間板36の背面側において、シャッタ地板1の軸1yに、図7(c)に示された間座44が嵌合されている。また、その次に、図8(a)に示された先羽根用押さえ板45が、その孔45a,45bを、シャッタ地板1の軸1x,1yに嵌合させている。そして、上記した先羽根群の各羽根39,40,41,42の先端部は、その先羽根用押さえ板45と中間板36との間で作動するようになっている。このうち、間座44は、先羽根群の4枚の羽根39,40,41,42が露光開口の下方位置で重畳状態となれる間隔を確保するためのものである。また、先羽根用押さえ板45は、シャッタ地板1の肉厚部1kと同じ役目をするものであって、後述する補助地板46が合成樹脂で製作された場合には、先羽根用羽根押さえ板45に代えて、補助地板46に肉厚部を形成するようにしても差し支えない。
【0037】
図8(b)には、本実施例の補助地板46が示されている。この補助地板46は、金属製であって、略中央部に、既に説明した開口部46aが形成されている。また、その開口部46aの左側には、三つの孔46b,46c,46dと、三つの折曲部46e,46f,46gと、逃げ溝46sが形成されている。これらのうち、孔46cは、シャッタ地板1の軸1uの先端が挿入される孔であり、折曲部46e,46f,46gは、中間板36との間隔が適正に保たれるようにするためのものである。また、逃げ溝46sは、上記したガタ寄せばね43のフックが接触しないようにするために設けられたものであり、その目的が果たせるなら、貫通した長孔として形成されていても、貫通していない窪みとして形成されていても差し支えない。
【0038】
補助地板46の開口部46aの略右側には、鍵穴を横にしたような二つの孔46h,46iと、二つのフック部46j,46kと、三つの突出し部46m,46n,46pと、折曲部46qとが形成されている。このうち、突出し部46m,46n,46pは、先羽根用押さえ板45を支えるためのものであり、折曲部46qには直方体の緩衝部材47が接着剤によって取り付けられている。更に、開口部46aの下側には、折曲部46rが形成されていて、その上面に、長い直方体をした緩衝部材48が、同じく接着剤によって取り付けられている。
【0039】
次に、この補助地板46の取付け方について説明する。既に説明したように、シャッタ地板1の軸1v,1wの先端面にはねじ孔が形成されていて、軸1x,1yの先端部周囲には環状に溝が形成されている。そこで、先ず、孔46h,46iの左側の大きな開口部を、軸1x,1yに嵌合させ、次に、補助地板46を左側に移動させることによって、右側の小さな開口部の縁を、上記した環状の溝に入り込ませる。そして、この状態で、孔46cを軸1uに嵌合させ、フック部46j,46kを係合部1k1,1k2に引っ掛ける。その後、図8(c)に示されたネジ49,50を孔46b,46dに通して、軸1v,1wのねじ孔に螺合させるようにする。
【0040】
次に、本実施例の作動を説明する。図1及び図10は、シャッタのセット状態を示している。即ち、セット部材27が、図示していないカメラ本体側の部材によって、被押動部27dを押され、復帰ばね28の付勢力に抗して時計方向ヘ回転された後、上記のカメラ本体側の部材の停止によって、そのセット位置を保たされている状態である。そのため、先羽根用駆動部材15,後羽根用駆動部材16は、先羽根用駆動ばね21,後羽根用駆動ばね24の付勢力に抗して、反時計方向ヘ回転された状態にあり、鉄片部材20,23の鉄片部20a,23aは、各電磁石13,14の鉄芯13a,14aに接触させられている。そして、理由は後述のセット作動の説明から理解されるが、鉄片部材20,23は、圧縮ばね25,26を圧縮させ、鉄片部20a,23aが取付部15c,16cの中に若干押し込まれ、反対側の頭部20c,23cが取付部15c,16cから離れた状態になっている。
【0041】
また、この状態においては、先羽根用駆動部材15の駆動ピン15bが、先羽根群の主アーム37を反時計方向ヘ回転させているので、4枚の羽根39,40,41,42は展開状態となって、露光開口を完全に覆っている。他方、後羽根用駆動部材16も、上記したように反時計方向ヘ回転されているので、それに伴って駆動ピン16bの位置が移動させられているが、図10から分かるように、セット部材27のピン27fが後羽根群の従アーム30の長溝30dに入っているため、従アーム30はセットばね35の付勢力によって反時計方向ヘ回転できない状態にある。そのため、主アーム29の被押動部29bは、駆動ピン16bの移動に追従できず、後羽根群の4枚の羽根31,32,33,34は、展開状態のままで、露光開口を完全に覆った状態となっている。従って、このセット状態においては、露光開口は、先羽根群の羽根39,40,41,42と、後羽根群の羽根31,32,33,34によって、二重に覆われていることになる。
【0042】
このようなセット状態において、カメラのレリーズボタンが押されると、先ず、先羽根用電磁石13のコイル13bと後羽根用電磁石14のコイル14bに通電され、それらの鉄芯13a、14aに接触していた鉄片部材20,23が磁力によって吸着保持される。その後、図示していないカメラ本体側の部材が、セット部材27の被押動部27dの押圧力を解いていくので、セット部材27は、図10に示された状態から、復帰ばね28の付勢力によって追従し、初期位置へ向けて、反時計方向ヘ回転されていく。
【0043】
このようにして、図10の状態から、セット部材27が反時計方向ヘ回転すると、セット部材27のピン27fが、後羽根群の従アーム30の長溝30dから脱出し、セット部材27の押動部27b,27cが各駆動部材15,16のローラ19,22から離れていくことになる。そのため、先ず、従アーム30はセットばね35の付勢力によって、反時計方向ヘ急速に回転される。そのため、主アーム29も反時計方向ヘ回転され、後羽根群の4枚の羽根31,32,33,34は、相互の重なり量を大きくしつつ上方へ移動し、露光開口の上方位置に、重畳状態となって格納されていく。
【0044】
他方、先羽根用駆動部材15,後羽根用駆動部材16は、先羽根用駆動ばね21,後羽根用駆動ばね24の付勢力によって時計方向ヘ回転されるが、鉄片部材20,23が各電磁石13,14によって吸着保持されているので、各取付部15c,16cが鉄片部材20,23の頭部20c,23cに当接することによって停止する。従って、この段階における各駆動部材15,16の回転は極めて僅かなものであるため、先羽根群の羽根39,40,41,42も僅かに動くものの、依然として露光開口を覆ったままである。そして、各駆動部材15,16が略このような状態になったところへ、上記した後羽根群が作動をしてきて、主アーム29の被押動部29bが、後羽根用駆動部材16の駆動ピン16bの押動面16b1に当接する。その状態が図11に示されているが、このとき、主アーム29は、未だ緩衝部材5に当接しておらず、反時計方向ヘの回転作動の途中ということになる。
【0045】
ところで、言うまでもなく、セットばね35の付勢力は、後羽根用駆動ばね24の付勢力よりも弱い。しかしながら、主アーム29の被押動部29bが後羽根用駆動部材16の駆動ピン16bに当接する段階になると、後羽根群に大きな慣性が作用しているため、後羽根用駆動部材16は、図11の状態から、後羽根用駆動ばね24と圧縮ばね26の付勢力に抗して、反時計方向ヘ回転されることになる。そして、主アーム29が緩衝部材5に当接し、4枚の羽根31,32,33,34の先端が緩衝部材47(図1及び図8(b)参照)に当接して、後羽根群が停止した後も、後羽根用駆動部材16は作動し、その駆動ピン16bが緩衝部材4に当接した状態が図12に示されている。従って、この状態においては、後羽根用駆動部材16の取付部16cは鉄片部材23の頭部23cから離れている。
【0046】
その後、後羽根用駆動部材16は、後羽根用駆動ばね24と圧縮ばね26の付勢力によって時計方向ヘ回転させられるが、その過程において、駆動ピン16bの押動面16b1が主アーム29の被押動部29bを僅かに押す。そして、その直後に、取付部16cが鉄片部材23の頭部23cに当接することによって、その後羽根用駆動部材16の回転が停止される。また、このとき、主アーム29の僅かな回転によって、後羽根群の羽根31,32,33,34が若干下方へ移動することになるが、露光開口を覆うような事態にはなっていない。このようにして、後羽根用駆動部材16と後羽根群の静止した状態が図13に示されており、この状態が露光作動開始直前の状態である。従って、露光開口は先羽根群の羽根39,40,41,42のみによって覆われている。
【0047】
ところで、シャッタ地板1の長孔1cには、従来、緩衝部材3を取り付けることはあっても、緩衝部材4を取り付けるようなことはしていない。ところが、本実施例においては、この緩衝部材4を設けたことによって、二重遮光方式のシャッタとしての固有の作用効果が得られるようになっている。即ち、この緩衝部材4を設けていない場合には、上記のようにして後羽根用駆動部材16が主アーム29に押されて反時計方向ヘ回転したとき、長孔1cの上端部に勢い良く衝突することになるので、時計方向ヘ回転する段階においては、上記した各ばね24,26の付勢力の上に、その反作用としてのバウンド力が加わることになる。そのため、主アーム29は、駆動ピン16bによって押し跳ばされるようになる一方、取付部16cが鉄片部材23の頭部23cに強く当接することになる。
【0048】
その結果、セットばね35の付勢力によって戻ってきた主アーム29が、駆動ピン16bに当接して安定状態になるまで時間、言い換えれば、主アーム29が駆動ピン16bによって押されてから、後羽根群が、露光作動開始位置で静止するまでの時間が、細かいバウンドが生じるようなことなどもあって、必要以上に長くなってしまうことになる。他方、取付部16cが強い力で頭部23cに当接する結果、後羽根用電磁石14の保持力を大きくする必要があるし、電圧が若干でも降下した場合には後羽根用駆動部材16を露光作動開始位置で停止させることができなくなってしまうことになる。しかし、本実施例の場合には、緩衝部材4を設けたことによって、反作用としてのバウンド力が緩和され、短時間で確実に図13の状態を得ることが可能となる。
【0049】
尚、本実施例のように、緩衝部材4を設けることなく、長孔1cの上端を長く伸ばすことによって、駆動ピン16bが、その上端に当接しないように構成することも考えられるが、そのようにするには、鉄片部材23の取付け構成が製作上非常に面倒となるし、また、仮にそのように製作したとしても、後羽根用駆動部材16の往復作動時間が長くなってしまうという問題を生じるし、しかも、後羽根用駆動ばね24のチャージ量が大きくなってしまって、結局は、駆動ピン16bが大きな力で主アーム29に当接してしまうことになる。そのため、本実施例のように構成するのが最善である。
【0050】
このようにして、図13に示した露光作動開始直前の状態が、早く確実に得られると、先ず、先羽根用電磁石13のコイル13bに対する通電が断たれる。すると、鉄片部材20に対する保持力が失われ、先羽根用駆動部材15が、先羽根用駆動ばね21の付勢力によって時計方向へ回転を開始する。そのため、先羽根用駆動部材15の駆動ピン15bが、主アーム37を時計方向へ回転させ、先羽根群の4枚の羽根39,40,41,42を下方へ作動させていく。その結果、羽根39,40,41,42は相互の重なり量を大きくして行き、スリット形成羽根42の上側の縁であるスリット形成縁によって、露光開口を開いていく。そして、スリット形成羽根42のスリット形成縁が、露光開口を完全に全開にした段階になると、先ず、先羽根用駆動部材15の駆動ピン15bが緩衝部材2に当接し、次に、主アーム37の根元側の部位が緩衝部材8に当接し、最後に、重畳された4枚の羽根の作動方向の縁が緩衝部材48に当接することによって停止する。その状態が、図14に示されている。
【0051】
上記のようにして、先羽根用電磁石13のコイル13bに対する通電が断たれてから所定時間が経過すると、今度は、後羽根用電磁石14のコイル14bに対する通電が断たれる。周知のように、実際には、コイル14bに対する通電が断たれるタイミングは、撮影条件によって様々である。従って、むしろ、先羽根群の露光作動が終了する前に、コイル14bへの通電が断たれることが多いが、本実施例の作動説明においては、説明の都合上、上記のように、先羽根群の露光作動が終了した後に、通電が断たれた場合で説明することにする。
【0052】
そこで、後羽根用電磁石14のコイル14bに対する通電が断たれると、鉄片部材23に対する保持力が失われることになるため、後羽根用駆動部材16は、後羽根用駆動ばね24の付勢力によって時計方向へ回転させられるが、このとき、駆動ピン16bの押動面16b1が主アーム29の被押動部29bを押し、主アーム29,従アーム30を、セットばね35の付勢力に抗して時計方向ヘ回転させ、後羽根群の4枚の羽根31,32,33,34を下方へ作動させる。そのため、4枚の羽根31,32,33,34は、相互の重なりを小さくしつつ、スリット形成羽根34の下方の縁であるスリット形成縁によって、露光開口を閉じていく。
【0053】
そして、4枚の羽根31,32,33,34が、露光開口を完全に閉じた段階になると、瞬間的なタイミングで、先ず、後羽根用駆動部材16の駆動ピン16bが緩衝部材3に当接し、次に、従アーム30の張出部30bが緩衝部材6に当接し、最後に、スリット形成羽根34のスリット形成縁の先端が緩衝部材7に当接することによって停止し、露光作動が終了する。その露光作動終了直後の状態が、図15に示されている。
【0054】
次に、本実施例のセット作動を説明する。図15に示された状態において、フィルムの巻き上げが行われると、それに連動して図示していないカメラ本体側の部材が、セット部材27の被押動部27dを押し、セット部材27を、復帰ばね28の付勢力に抗して時計方向ヘ回転させていく。それによって、先ず、セット部材27の押動部27bが、先羽根用駆動部材15のローラ19を押し、先羽根用駆動部材15を、先羽根用駆動ばね21の付勢力に抗して、反時計方向ヘ回転させていく。それによって、駆動ピン15bが先羽根群の主アーム37を反時計方向ヘ回転させることになるので、先羽根群の4枚の羽根39,40,41,42は、相互の重なり量を小さくしつつ上方へ作動されていく。
【0055】
そして、先羽根群のスリット形成羽根42と後羽根群のスリット形成羽根34の重なり量が所定量に達すると、セット部材27は、更に、押動部27cによって、後羽根用駆動部材16のローラ22を押し、後羽根用駆動部材16を、後羽根用駆動ばね24の付勢力に抗して、反時計方向ヘ回転させていく。このとき、後羽根群の従アーム30はセットばね35によって反時計方向ヘ回転するように付勢されているため、主アーム29と従アーム30とは、主アーム29の被押動部29bと駆動ピン16bの押動面16b1との接触を保ちながら、反時計方向ヘ回転しようとする。しかし、そのときには、既に、セット部材27のピン27fが、従アーム30の腕部30cの作動軌跡内に移動してきているため、従アーム30は、僅かに回転した段階で、その傾斜面30c1がピン27fに当接することになる。そのときの状態が図16に示されている。
【0056】
そして、その後は、セット部材27の回転に伴って、ピン27fが腕部30cの傾斜面30c1を押すことになるので、従アーム30は、セットばね35の付勢力に抗して僅かに時計方向ヘ回転され、ピン27fは、従アーム30の長溝30dの中に入っていく。従って、後羽根群の場合には、僅かにセット方向ヘ作動させられるが、その直後には、また、戻されてしまうことになる。そのため、セット作動時においては、先羽根用駆動部材15と後羽根用駆動部材16がセットされて行き、先羽根群の4枚の羽根39,40,41,42は展開されて、露光開口を覆っていくが、後羽根群の4枚の羽根31,32,33,34は、実質的に露光開口を覆った状態のままになっていることになる。
【0057】
その後、先羽根群の羽根39,40,41,42が展開状態となって露光開口を覆い終わると、鉄片部材20,23の鉄片部20a,23aは、相前後して各電磁石13,14の鉄芯13a,14aに接触し、圧縮ばね25,26の付勢力に抗して、取付部15c,16cの中に押し込まれるが、その僅かに押し込まれた段階で、セット部材27の回転が停止されることによって、一連のセット作動が終了する。従って、セット部材27は、セット作動終了後、直ちに初期位置へは復帰せず、次の撮影が行われるまで、図示していないカメラ本体側の部材によって、その位置を保たされることになる。そのセット状態が図1に示された状態である。
【0058】
このように、本実施例においては、従来の二重遮光方式でないシャッタに比較して、特に部品点数が増えるわけではないので、コンパクトで低コストな二重遮光方式のシャッタが得られるという特徴がある。即ち、セット部材27のピン27fは、セット部材27が初期位置に復帰し停止するための従来のピンと兼用させ、その長さを若干長くしただけである。また、セットばね35は、従来のガタ寄せばねの付勢力を大きくしただけのものであり、ガタ寄せばねを兼用させたものである。更に、従アーム30は、従来からの従アームのように、薄板材料の形状を一部変えるだけのものであるから、加工が極めて容易である。
【0059】
尚、上記の実施例においては、セットばね35が従アーム30に掛けられていて、ガタ寄せばねを兼用しているが、兼用させない場合には、セットばね35に相当するばねを主アーム29に掛け、従来からのガタ寄せばねを従アーム30に掛けるようにしても差し支えない。また、上記の実施例においては、セット部材27が、セット時には、カメラ本体側の部材によって初期位置から動かされ、初期位置へは、復帰ばね28の付勢力によって復帰するように構成されているが、本発明は、そのような構成に限定されず、セット部材27に復帰ばね28が掛けられてなく、初期位置からの往復作動を他の部材の往復作動に連動して作動させられるようにした構成にも適用することが可能である。
【0060】
また、上記の実施例においては、セット作動時に、セット部材27のピン27fが従アーム30の傾斜面30c1を押すことによって、若干反時計方向ヘ回転されている従アーム30を時計方向ヘ押し戻すように構成されているが、特にそのような構成にすることもない。即ち、腕部30cの先端には傾斜面30c1が形成されておらず、セット部材27のピン27fが長溝30dに入った後、そのピン27fに腕部30cが当接し、従アーム30の反時計方向ヘの回転が阻止されるようにしても差し支えない。但し、その場合には、タイミングの取り方によっては、スリット形成羽根34のスリット形成縁が露光開口を開いた状態にせざるを得なくなる場合もあるが、その場合であっても、漏光は羽根相互の重なり部で生じることが多いため、先羽根群の羽根39と羽根40の重なり部を覆う状態になってさえいれば、それなりの遮光効果を得ることが可能である。
【0061】
また、上記の実施例においては、シャッタ地板1と中間板36との間を後羽根群の羽根室にしているが、これは、説明するまでもなく、セット部材27のピン27fと従アーム30の長溝30dとの連結関係を良好に得られ易くするためであり、その連結関係について、特に問題がないと判断した場合には、中間板36と補助地板46との間を、後羽根群の羽根室としても差し支えない。更に、上記の実施例は、本発明を二重遮光方式のシャッタに適用したものであるが、本発明は、二重遮光方式のシャッタに限定されるものではないし、また、何れか一方の羽根群に適用し、他方の羽根群には別の手段を講じるようにしても、一向に差し支えない。
【0062】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、羽根群のアームに掛けられているガタ寄せばねが、他方の羽根群側からアームに掛けられていても、そのガタ寄せばねのフックが地板に接触しないように構成されているので、羽根群の露光作動が安定して得られ且つ小型化もし易いという特徴を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】被写体側、即ち撮影レンズ側から視た実施例の平面図であって、セット状態、即ち二重遮光状態を示したものである。
【図2】実施例のシャッタ地板と、それに直接関連する部材を示した平面図である。
【図3】図3(a)〜図3(c)は、図2に示したシャッタ地板の撮影レンズ側に取り付けられる部材のうち、一番撮影レンズ側に配置されるものから順に示した平面図である。
【図4】図4(a)〜図4(e)は、シャッタ地板の撮影レンズ側に取り付けられる部材のうち、図3(c)に示したものよりもシャッタ地板側に取り付けられる部材を、主に撮影レンズ側に配置されるものから順に図1の状態で示した平面図である。
【図5】図5(a)及び図5(b)は、図1の状態における後羽根群とセットばねを示した平面図である。
【図6】実施例に用いられている中間板の平面図である。
【図7】図7(a)〜図7(c)は、図1の状態における先羽根群と、先羽根群のガタ寄せばねと、先羽根群の羽根室の間隙を確保するための間座を示した平面図である。
【図8】図8(a)〜図8(c)は先羽根群よりもフィルム面側に配置される部材を、先羽根群側から順に示した平面図である。
【図9】実施例の部分的な左側面図である。
【図10】図1の左側の部分だけを拡大し、要部の構成が理解できるようにするために、図1に示されている一部の部材を取り外して示した平面図である。
【図11】図1の左側の部分だけを拡大して示した平面図であって、二重遮光状態が解除された後の後羽根群の作動途中の状態を示している。
【図12】図1の左側の部分だけを拡大して示した平面図であって、図11に示した状態の直後の状態を示している。
【図13】図1の左側の部分だけを拡大して示した平面図であって、露光作動開始直前の状態を示している。
【図14】図1の左側の部分だけを拡大して示した平面図であって、露光作動中における露光開口の全開状態を示している。
【図15】図1の左側の部分だけを拡大して示した平面図であって、露光作動終了直後の状態を示している。
【図16】実施例において、セット作動の過程におけるセット部材と後羽根群との関係を、拡大して示した平面図である。
【符号の説明】
1 シャッタ地板
1a,36a,46a 開口部
1b,1c,1d,1e,36b,36c 長孔
1f,1g,1h,1i 軸
1h1,1i1,1w1 ねじ孔
1j 座ぐり部
1k,1m,1n 肉厚部
1k1,1k2 係合部
1k3,1k4 斜面
1p,1q 棚部
1x1 間座部
2,3,4,5,6,7,8,47,48 緩衝部材
9 支持板
9a,9b,9c,9d,10a,10b,10c,10d,29a,30a,30e,36d,36e,37a,37b,38a,38b,45a,45b,46b,46c,46d,46h,46i 孔
9e,9f 爪部
9g,17a,18a,27e ばね掛け部
9h,9i,15c,16c 取付部
10 プリント配線板
11,12,49,50 ネジ
13 先羽根用電磁石
13a,14a 鉄芯
13b,14b コイル
14 後羽根用電磁石
15 先羽根用駆動部材
15a,16a,27a 筒部
15b,16b 駆動ピン
16 後羽根用駆動部材
16b1 押動面
17,18 ラチェット車
17b,18b 歯部
19,22 ローラ
20,23 鉄片部材
20a,23a 鉄片部
20b,23b 軸部
20c,23c 頭部
21 先羽根用駆動ばね
24 後羽根用駆動ばね
25,26 圧縮ばね
27 セット部材
27b,27c 押動部
27d,29b 被押動部
27f ピン
28 復帰ばね
29,37 主アーム
30,38 従アーム
30b,36f 張出部
30c 腕部
30c1 傾斜面
30d 長溝
31,32,33,34,39,40,41,42 羽根
35 セットばね
36 中間板
43 ガタ寄せばね
44 間座
45 先羽根用押さえ板
46 補助地板
46e,46f,46g,46q,46r 折曲部
46j,46k フック部
46m,46n,46p 突出し部
46s 逃げ溝[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention is for a camera in which a front blade group and a rear blade group are sequentially operated in the same direction at the time of photographing, and a photosensitive surface is exposed by a slit formed by slit forming blades of both blade groups. The present invention relates to a focal plane shutter.
[0002]
[Prior art]
Most recent focal plane shutters have a front blade group and a rear blade group arranged between two ground planes, and exposure is performed between the slit forming blades of both blade groups. A slit is formed. Each blade group has substantially the same configuration, and basically has two arms pivoted to one ground plane at one side position of the exposure opening and a horizontally long shape. It is composed of a plurality of blades that are pivotally supported by the above two arms in turn by two connecting shafts, but the mutual arrangement relationship of each blade group is opposite, and each two arms Are arranged on the side of the adjacent ground plane, and a plurality of blades are arranged on the other blade group side. Of the plurality of blades, the blade pivoted at the forefront of the arm is the slit forming blade.
[0003]
However, each blade group has a large number of connecting portions between the shaft and the hole as described above, and the connecting portions are provided with tolerances, so that the exposure operation is performed with the same configuration. If this is done, an extremely unstable operation is performed due to rattling of each connecting portion, and proper exposure control by the slit forming blades cannot be performed. Therefore, conventionally, a torsion coil spring commonly referred to as a backlash spring is hung on one of the two arms, and the backlash caused by the tolerance of each connecting portion is minimized, thereby forming the slit forming blade. Is stabilized so that appropriate exposure control is performed. An example of such a configuration is disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 10-186449.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, as described above, as described above, a torsion coil spring is generally employed. As can be seen from FIG. 17 of the above publication, the urging force of this loosening spring (in the above publication, the stabilizing spring 10) works not only in the direction of rotating the arm, but also in the axial direction of the spring. The hook hung on the arm is always brought into pressure contact with the ground plane adjacent to the arm, and in operation, slides on the ground plane. In addition, in order to relieve the pressure contact force, it is possible to keep the posture of the arm forming the hook substantially perpendicular to the axis (substantially horizontal to the ground plane), Even in that case, since the hook is bent, it inevitably comes into contact with the ground plane and slides. As a result, the frictional resistance generated by the sliding becomes a factor that slows the exposure operation of each blade group, and the operation becomes unstable due to the influence of wear, dust, dirt, vibration, etc., and the accuracy of exposure control It was a factor that made maintenance difficult.
[0005]
On the other hand, the requirement for downsizing the shutter is not only to reduce the planar external dimensions of the entire shutter, but also to install a mirror box or the like. It is required to make it as small as possible without affecting the operation of the system. However, with the configuration as described above, it is impossible to immediately meet the demand for reducing the distance between the two ground planes. This is because if the distance between the two ground planes is narrowed, the hooks of the backlash springs come into contact with the ground plane with a stronger force, and the above-mentioned frictional resistance force becomes large.
[0006]
For this purpose, it is conceivable that the hook of the backlash spring is hooked from the opposite side of the arm, but doing so affects the shape of other members existing between the two ground planes. In addition, as will be specifically described in the description of the embodiments described later, it may be slightly disadvantageous in assembling work or may be disadvantageous in downsizing. In particular, when such a hooking method is employed in a double light-shielding shutter, the arms of both blade groups on which the backlash springs are hung are operated so as to cross relatively. Therefore, the tip of the hook of one backlash spring interferes with the arm of the other blade group, or interferes with the backlash spring of the other blade group.
[0007]
The present invention has been made in order to solve such problems, and an object of the present invention is to hook a hook of a backlash spring of at least one blade group on an arm from the other blade group side. Even if it does it, it is providing the focal plane shutter for cameras which made it easy to obtain the stable exposure precision and to make it small-sized by making the hook not contact with a ground plane.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a focal plane shutter for a camera according to the present invention includes a front blade group and a rear blade group disposed between a shutter base plate and an auxiliary base plate.Is, Each of the two ground planesProvided in eithertwoTwo mounted rotatably on the shaftIt is composed of arms and a plurality of blades that are pivotally supported in the length direction of those arms.And one blade groupThe two armsThe two ground planes more than the plurality of bladesOneThe other blade group is arranged on the ground plane side, and the other blade group is located on the other ground plane side of the two ground planes rather than the plurality of blades, and closer to the other ground plane side than the one blade group. Each blade group is one of the two arms.On the arm, DewWhen the light is activatedEachThe driving force from the driving member is transmitted, and the other arm isEachThe torsion coil spring always gives a biasing force in the rotational direction.And out of those torsion coil springs,at leastAboveOf one feather groupEnergizing the other armThe torsion coil springThe other arm is wound around the shaft to which the other arm is attached so that the other arm is on the one ground plate side, and the one arm is either one of the two ground plates. Hung on the tip of the other armHook to the other armAboveHang from the other blade group sideAndSaidOneOn the main plate,Protruding from the other armTo avoid contact with the hook,Forms at least a relief along the operating locus of the hookHaveSo that
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described with reference to the examples shown in FIGS. In this embodiment, the present invention is applied to a double light-shielding focal plane shutter. FIG. 1 is a plan view of the set state as viewed from the subject side, that is, the photographic lens side, and FIGS. 2 to 8 are plan views of each component of the embodiment in the set state. In FIG.partiallyIt is a left side view. Further, FIG. 10 shows the entire shutter in FIG. 1 and it is difficult to see the details. Therefore, only the left part of FIG. 1 is enlarged, and a known front blade drive member, rear blade drive member, and each blade It is the top view which removed and showed the blade | wing of the group. Furthermore, FIGS. 11-16 is the top view shown in order to demonstrate the action | operation of an Example. 11 shows a state in the middle of the operation of the rear blade group after the double light shielding state is released, FIG. 12 shows a state immediately after the state shown in FIG. 11, and FIG. 13 shows a state immediately before the start of the exposure operation. FIG. 14 shows the fully opened state of the exposure aperture during the exposure operation, FIG. 15 shows the state immediately after the exposure operation ends, and FIG. 16 expands the relationship between the set member and the rear blade group in the process of the set operation. It is shown.
[0010]
First, the configuration of the present embodiment will be described mainly with reference to FIGS. 1 to 10. For convenience of explanation, the lens side of each component is referred to as the front side, and the film side is referred to as the back side. . FIG. 2 mainly shows the
[0011]
A counterbore 1j is formed on the back side of the
[0012]
Further, on the back side of the
[0013]
Next, constituent members attached to the surface side of the
[0014]
The
[0015]
Between the
[0016]
The leading
[0017]
On the other hand, the rear blade drive member 16 (see FIG. 4C), which is rotatably attached to the
[0018]
Further, the rear
[0019]
Here, a specific mounting configuration of the two
[0020]
A
[0021]
As for the
[0022]
With the above description, the description of the configuration of the
[0023]
First, the rear blade group shown in FIG. 5A will be described. The rear blade group is composed of two
[0024]
Such a pivot structure itself is well known. However, the feature of this embodiment is the shape of the
[0025]
Another
[0026]
By the way, when assembling such a rear blade group to the
[0027]
That is, as described above, the
[0028]
Therefore, in order to prevent such a situation from occurring, the winding portion of the
[0029]
Therefore, even in the case of a spring that is provided only for the purpose of loosening as in the prior art, after the rear blade group is assembled to the
[0030]
Further, as already described, in the present embodiment, the present invention is applied to a double light-shielding shutter. In this case, as will be understood from the operation description to be described later, during exposure operation, a set spring is used. Since the urging force of 35 acts against the exposure operation, the urging force is not set so large, although it has a larger urging force than a normal backlash spring. Therefore, if the hook of the
[0031]
Next, the
[0032]
The
[0033]
Further, the distance between the
[0034]
A leading blade group as shown in FIG. 7A is arranged on the back side of the
[0035]
The
[0036]
Further, on the back side of the
[0037]
FIG. 8B shows the
[0038]
On the substantially right side of the
[0039]
Next, how to attach the
[0040]
Next, the operation of this embodiment will be described. 1 and 10 show a set state of the shutter. That is, after the
[0041]
In this state, the driving
[0042]
In such a set state, when the release button of the camera is pressed, first, the
[0043]
In this way, when the
[0044]
On the other hand, the leading
[0045]
Needless to say, the biasing force of the
[0046]
Thereafter, the rear
[0047]
By the way, although the
[0048]
As a result, the time until the
[0049]
As in the present embodiment, it is conceivable that the
[0050]
In this way, when the state immediately before the start of the exposure operation shown in FIG. 13 is obtained quickly and reliably, first, the energization of the
[0051]
As described above, when a predetermined time elapses after the energization of the
[0052]
Therefore, if the energization of the
[0053]
When the four
[0054]
Next, the setting operation of this embodiment will be described. In the state shown in FIG. 15, when the film is wound up, a member on the camera main body (not shown) pushes the pushed
[0055]
When the overlapping amount of the
[0056]
And after that, with the rotation of the
[0057]
Thereafter, when the
[0058]
Thus, in this embodiment, the number of components is not particularly increased as compared with a shutter that is not a conventional double light shielding method, and thus a compact and low cost double light shielding method shutter can be obtained. is there. That is, the
[0059]
In the above-described embodiment, the
[0060]
Further, in the above embodiment, the
[0061]
In the above embodiment, the space between the
[0062]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, even when the backlash spring that is hung on the arm of the blade group is hung on the arm from the other blade group side, the hook of the backlash spring does not contact the ground plane. Thus, the exposure operation of the blade group can be stably obtained and the size can be easily reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view of an embodiment as viewed from a subject side, that is, a photographing lens side, and shows a set state, that is, a double light-shielding state.
FIG. 2 is a plan view showing a shutter base plate of the embodiment and members directly related thereto.
3 (a) to 3 (c) are plan views sequentially showing the members attached to the photographing lens side of the shutter base plate shown in FIG. FIG.
4 (a) to 4 (e) show members that are attached to the shutter base plate side from those shown in FIG. 3 (c) among members attached to the photographing lens side of the shutter base plate. It is the top view shown in the state of FIG. 1 in order from what is mainly arrange | positioned at the imaging lens side.
5 (a) and 5 (b) are plan views showing a rear blade group and a set spring in the state shown in FIG.
FIG. 6 is a plan view of an intermediate plate used in the example.
7 (a) to 7 (c) are views for securing a gap between the leading blade group, the backlash spring of the leading blade group, and the blade chamber of the leading blade group in the state of FIG. It is the top view which showed the seat.
FIG. 8A to FIG. 8C are plan views showing members arranged on the film surface side from the front blade group in order from the front blade group side.
FIG. 9 is a partial left side view of the embodiment.
FIG. 10 is a plan view in which only a part on the left side of FIG. 1 is enlarged and a part of the members shown in FIG. 1 is removed so that the configuration of the main part can be understood.
11 is an enlarged plan view showing only the left part of FIG. 1, and shows a state in the middle of operation of the rear blade group after the double light shielding state is released.
12 is an enlarged plan view showing only the left part of FIG. 1, and shows a state immediately after the state shown in FIG.
13 is an enlarged plan view showing only the left part of FIG. 1, and shows a state immediately before the start of an exposure operation. FIG.
14 is an enlarged plan view showing only the left part of FIG. 1, and shows a fully opened state of the exposure aperture during the exposure operation. FIG.
15 is an enlarged plan view showing only the left portion of FIG. 1, and shows a state immediately after the exposure operation is completed.
FIG. 16 is an enlarged plan view showing the relationship between the setting member and the rear blade group in the setting operation process in the embodiment.
[Explanation of symbols]
1 Shutter base plate
1a, 36a, 46a opening
1b, 1c, 1d, 1e, 36b, 36c
1f, 1g, 1h, 1i axes
1h1, 1i1, 1w1 Screw hole
1j Counterbore part
1k, 1m, 1n thick part
1k1, 1k2 Engagement part
1kThree, 1kFour Slope
1p, 1q shelf
1x1 Spacer
2,3,4,5,6,7,8,47,48 cushioning member
9 Support plate
9a, 9b, 9c, 9d, 10a, 10b, 10c, 10d, 29a, 30a, 30e, 36d, 36e, 37a, 37b, 38a, 38b, 45a, 45b, 46b, 46c, 46d, 46h, 46i
9e, 9f Nail
9g, 17a, 18a, 27e Spring hook
9h, 9i, 15c, 16c Mounting part
10 Printed wiring board
11, 12, 49, 50 screw
13 Leading blade electromagnet
13a, 14a Iron core
13b, 14b coil
14 Electromagnet for rear blade
15 Lead blade drive member
15a, 16a, 27a cylinder
15b, 16b Drive pin
16 Rear blade drive member
16b1 Pushing surface
17, 18 Ratchet car
17b, 18b Teeth
19, 22 Roller
20, 23 Shingles member
20a, 23a Iron piece
20b, 23b Shaft
20c, 23c head
21 Leading blade driveSpring
24 Rear blade driveSpring
25, 26 Compression spring
27 Set members
27b, 27c Pushing part
27d, 29b Pushed part
27f pin
28 Return spring
29, 37 Main arm
30, 38 Secondary arm
30b, 36f overhang
30c arm
30c1 Inclined surface
30d long groove
31, 32, 33, 34, 39, 40, 41, 42 blades
35 set springs
36 Intermediate plate
43 Backlash spring
44 Space
45 Retaining plate for leading blade
46 Auxiliary ground plane
46e, 46f, 46g, 46q, 46r Bent part
46j, 46k hook part
46m, 46n, 46p Protruding part
46s escape groove
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