JP4293472B2 - コーティング用組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、コーティング用組成物に関し、更に詳しくは、珪酸カルシウム系窯業基材、及びSUS、アルミニウム等の金属基材等種々の製品基材表面被覆用として好適に使用できるコーティング用組成物に関する。
近年、被塗物のコーティング処理費用低減及び環境対策を目的とし、塗膜形成温度が150℃以下の低温焼き付け処理で、塗膜の表面硬度が高く、耐候性、耐汚染性、耐蝕性、耐溶剤性、耐沸騰水性、耐水性、耐薬品性等に優れ、更に、塗膜に柔軟性があり厚膜限界も高い無機系コーティング用組成物が求められており、これら市場ニーズを満足するべく各種組成物が提案されている。
水酸基含有ビニル系樹脂を組成成分とするコーティング用組成物としては、例えば、特許文献1では、アルコキシシラン加水分解縮合物にシリコン樹脂及び/又は溶剤可溶型フッ素樹脂を配合して厚膜限界を高くした、高耐薬品性を有する無機系塗料が報告されている。しかし、この組成物はアルコキシシラン加水分解縮合物と有機樹脂間の架橋反応が起こっていないためハイブリッド効果が十分に発揮されず、耐煮沸性、耐水性等の塗膜物性が有機塗料や水ガラス等のアルカリシリケートをバインダーとする無機系塗料に比べ著しく弱く、且つ塗膜形成温度が180℃〜200℃近辺であるため、焼き付け温度等の施工に制約があり、塗装製品の生産性が悪くなるという欠点がある。
また、特許文献2では、アルコキシシラン加水分解縮合物と、特定の水酸基価を有する溶剤可溶型フッ素樹脂に、エポキシ基含有シランカップリング剤と触媒及び無機顔料等の充填材を配合し高表面硬度で耐煮沸性等にも優れた組成物が開示されているが、塗膜の耐溶剤性、耐蝕性が弱く、特に、塗膜形成温度が150℃以下の低温焼き付け条件である場合、所望の塗膜性能が得られにくいという問題がある。
更に、特許文献3には、アルコキシシラン加水分解縮合物とコロイダルシリカ及び/又はコロイダルアルミナから構成されるバインダー中に充填材が分散された、高表面硬度で耐水性、耐薬品性、耐汚染性等に優れ、且つ容易に着色可能で光沢のある塗膜形成が可能なコーティング用組成物が提示されている。しかし、この組成物は厚膜限界が低く、また、主要構成成分を別々に合成後、使用時に混合する多液型の為、組成物自体のポットライフの管理が必要となり制御が煩雑となりうる。
一方、特許文献4には、水酸基価と酸価を有する含フッ素共重合体にアルコキシシラン又は異種金属アルコキシドの加水分解縮合物を配合することにより、イソシアネート化合物やメラミン樹脂での硬化では困難な、高表面硬度で耐酸性にも優れた塗膜が得られることが報告されている。しかし、表面活性度が高いシリカゾル及び/又は金属アルコキシドゾルの含有量が多い一液型組成物とした場合には保存安定性が低下するという問題がある。
また、特許文献5では、無機質顔料、硬化反応性を有する含フッ素重合体等の充填材を分散させるのに、イソシアネート基等の−OH基との反応性の高い官能基を有するオルガノアルコキシシランを配合し、顔料分散性が良好で、且つ化学的又は物理的抵抗性の高い塗膜を得ている。しかし、イソシアネート基含有シランカップリング剤は安定性の面から取り扱い性が悪く、且つ価格も数万円/kgと高価であるため工業用として利用し難いのが実状である。
また、加水分解性及び/又はシリル基含有ビニル系樹脂を組成成分とするコーティング用組成物としては、例えば、特許文献6には、アルコキシシラン加水分解縮合物、ジルコニウム化合物及びシリル基含有ビニル系樹脂からなる組成物が開示されている。この組成物は、ジルコニウム化合物がアルコキシシラン加水分解縮合物とシリル基含有ビニル系樹脂の架橋部位に作用して共重合体を形成し高光沢を有する塗膜が得られるが、表面硬度や密着性に優れる塗膜が得られにくいという問題がある。
また、特許文献7には、Siアルコキシド並びに加水分解性及び/又は水酸基と結合したケイ素原子を有するシリル基を有するビニル系樹脂からなるコーティング用組成物に関する発明が開示されているが、硬度や密着性を高めるために、加水分解率が高い条件で反応させる必要があり、溶液安定化のためにキレート剤を相当量含有させることが記載されている。
しかし、アルコキシ基安定剤であるキレート剤を相当量含有させるため、塗膜硬化速度が低下し、且つ厚膜時に熱黄変しやすい。また、140℃〜150℃以下の焼付け条件では硬化剤を使用時に添加しなければ、表面硬度、耐煮沸性、耐薬品性、耐溶剤性等に優れた塗膜が得られにくいため、硬化剤添加後の保存安定性に問題がある。
また、特許文献8には、シラノール基とメトキシシリル基を含有し、特定の重量平均分子量を有するテトラメトキシシランの部分加水分解縮合物と、フィルム形成樹脂(A)及びアルコキシシリル基を硬化反応基とする無機バインダー(B)の少なくとも1種を含有し、特定の水の動的後退張力を有する塗膜に関する発明を開示するが、テトラメトキシシランの部分加水分解縮合物は主剤ポリマー合成後もしくは塗装時において混合されるものであり、反応中に添加されるものではなく、特に(A)/(B)として熱硬化型のものを採用した場合には2液型のものとなるものである。また、この塗膜は表面硬度が低くいものである。
特公平7−91511号公報 特許第2709281号公報 特開平5−163463号公報 特開平4−275379号公報 特開平5−25422号公報 特開昭64−1769号公報 特開平10−273623号公報 特開平10−225404号公報
本発明は、これら従来技術からの課題である、150℃以下の低温焼き付け処理にて塗膜形成が可能であって、塗膜の表面硬度が高く、ブラシ洗浄時の耐キズ付性、耐煮沸性、耐溶剤性、耐蝕性、耐水性、耐薬品性、耐クラック性(可とう性)等に優れ、更に、一液型で水分混入許容範囲が広く安定で長期保存性の良い無機系コーティング用組成物を容易に且つ安価に提供することを目的とする。
本発明のコーティング用組成物は、
(イ) 一般式(1) Rn Si(OR′)4-n
(式中、Rは炭素数1〜8の有機基、R′はメチル基又はエチル基を表し、nは0〜2のいずれかの整数である)
で表されるアルコキシシラン(a)100重量部に対して、水酸基を有する溶剤可溶型フッ素樹脂(b)の単独、または該水酸基を有する溶剤可溶型フッ素樹脂(b)および水酸基を有する樹脂との併用物を10重量部〜100重量部の割合で相溶させた後、
(ロ) 該相溶物に溶媒型コロイダルシリカ(c)を、前記アルコキシシラン(a)100重量部に対して15重量部〜50重量部であり、且つ前記アルコキシシラン(a)中に前記水酸基を有する溶剤可溶型フッ素樹脂(b)の単独、または該水酸基を有する溶剤可溶型フッ素樹脂(b)および水酸基を有する樹脂との併用物を相溶させた状態でアルコキシシラン(a)を部分共加水分解して得られる反応生成物である変性オルガノポリシロキサン(A)100重量部に対して溶媒型コロイダルシリカ(c)成分中のシリカ固形分濃度換算で2重量部〜10重量部の割合で添加すると共に、水の量を前記アルコキシシラン(a)1モルに対して0.5モル〜1.5モルの範囲として部分共加水分解して変性オルガノポリシロキサン(B)とし、
(ハ) 得られた変性オルガノポリシロキサン(B)100重量部に対して、
一般式(2) M(OR″)m
(式中、R″は炭素数が1〜4のアルキル基、Mはチタン、ジルコニウム、又はアルミニウムから選ばれる金属を表し、mは3又は4の整数である)
で表される異種金属アルコキシド(d)を3重量部〜30重量部の割合で添加して複合化物とされて得られるものであることを特徴とする。
本発明は、150℃以下の低温焼き付け処理にて塗膜形成が可能であって、塗膜の表面硬度が高く、ブラシ洗浄時の耐キズ付性、耐煮沸性、耐溶剤性、耐蝕性、耐水性、耐薬品性、耐クラック性(可とう性)等に優れ、更に、一液型で水分混入許容範囲が広く安定で長期保存性の良い無機系コーティング用組成物を容易に且つ安価に提供することができる。
以下、本発明のコーティング用組成物について構成成分別に詳細に説明する。まず、本発明における一般式(A) Rn Si(OR′)4-n で示されるアルコキシシラン(a)は、塗膜マトリックス中に化学構造的にも安定なシロキサン結合を導入するためのものであり、主に、塗膜の表面硬度の向上及び結合材としての役割を担うものである。
一般式(A)におけるRは、炭素数が1〜8の有機基であり、メチル基、エチル基、n−プロピル基等のアルキル基、フェニル基、ビニル基、γ−メタクリルオキシプロピル基、γ−メルカプトプロピル基、γ−グリシドキシプロピル基、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル基、γ−アミノプロピル基等を挙げることが出来る。また、一般式(A)で示されるR′は、メチル基もしくはエチル基である。
そして、一般式(A)で示されるアルコキシシラン(a)の具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、β−3,4−エポキシシクロヘキシルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。これらの中では反応の容易さ等、取り扱い性の観点からメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシランを選択することが望ましい。また、これらアルコキシシランを1種単独又は2種以上を混合して使用することも可能である。
また、一般式(A)で表されるアルコキシシラン(a)のうち、塗膜の耐薬品性、耐クラック性、撥水性、密着性等を向上させるためにテトラメトキシシラン等のテトラアルコキシシラン、ジメチルジメトキシシラン等のジアルキルジアルコキシシラン、及びγ−グリシドキシプロピル基、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル基等の特定の架橋反応性官能基を有するオルガノアルコキシシランを一定比率で混合し共加水分解反応に供してもかまわないし、後記の如く組成物を調整後、混合添加しても良い。その混合比率は、アルコキシシラン(a)成分中の80モル%以下、好ましくは20モル%以下である。
また、アルコキシシラン(a)は、酸性側に調整された水を添加することで加水分解反応を行うと同時に、重縮合反応によって加水分解縮合物(以下、アルコキシシラン加水分解縮合物(a′)という)を生成する。この際、水の量はアルコキシシラン(a)1モルに対し0.5モル〜1.5モルの範囲で添加することが好ましい。
次に、本発明で用いられ、主に水酸基(−OH基)を有する溶剤可溶型フッ素樹脂(b)としては、アルコキシシラン加水分解縮合物(a′)と架橋反応を生起しうることが可能で、且つアルコール等の極性溶媒等を介して相溶性を有するものが好ましい。
溶剤可溶型フッ素樹脂(b)は、その水酸基濃度がOHV価(ポリマー値)で40mgKOH/g〜200mgKOH/g、好ましくは80〜120mgKOH/gの範囲であり、且つポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)が3000〜100000、好ましくは10000〜50000の範囲であるものを選択すると良い。OHV価が、40mgKOH/gより小さいと目的とする無機成分と有機成分のハイブリッドによる効果が得られにくく、200mgKOH/gを越えると、組成物全体の保存安定性が悪くなる上、硬化時にクラックを生じやすくなる。また、重量平均分子量(Mw)が3000より小さいと得られる塗膜の耐水性、耐薬品性、耐溶剤性が低下し、且つ塗膜の厚膜化が困難となり、100000を越えるとアルコキシシランとの相溶性が低下し、塗膜の密着性、レベリング性が低下する。
溶剤可溶型フッ素樹脂(b)としては、例えばテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン等のフルオロオレフィンと、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、ヒドロキシアルキルアリルエーテル等の水酸基含有単量体とを共重合させるか、或いは、フルオロオレフィンとビニルアルコールのカルボン酸エステル等の単量体を共重合させた後、加水分解することで得られるものである。市販されているものとしては、例えば「ルミフロン」(商品名、固形分濃度65重量%、酸価1mgKOH/g、OH価70mgKOH/g、旭硝子(株)製)、「セフラルコート」(商品名、固形分濃度55重量%、OH価35mgKOH/g、セントラル硝子(株)製)、「フルオネート」(商品名、大日本インキ(株)製)等が挙げられる。
また、水酸基を有する溶剤可溶型フッ素樹脂(b)は、1成分単独で使用してもかまわないが、水酸基を含有する樹脂、例えばビニル系樹脂、シリコン樹脂、飽和若しくは不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、エポキシシリコン樹脂及びアクリルシリコン樹脂等と併用してもよい。
水酸基含有ビニル系樹脂は、例えば水酸基含有ビニル系単量体と該単量体と共重合可能な、その他のビニル系単量体とを共重合させるか、若しくは酢酸ビニルの単独重合体や共重合体を加水分解することにより得ることができる。該水酸基含有ビニル系単量体としては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル類、N−メチロール(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。また、これら水酸基含有ビニル系単量体と共重合可能な、その他のビニル系単量体としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類、フマル酸、マレイン酸等の2塩基性のモノアルキルエステルやジアルキルエステル類、スチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合物、更に、酢酸ビニル、塩化ビニル、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、マレイン酸、(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。これら水酸基含有ビニル系樹脂は、通常溶液ラジカル重合等の公知の製造方法によって得られる。本発明に好適に使用でき容易に入手可能なものとしては、以下のものを挙げることができる。水酸基含有ビニル系樹脂としては、例えばアクリルポリオール類である「アクリディック」(商品名、固形分濃度50重量%、酸価3mgKOH/g以下、OH価50mgKOH/g、大日本インキ(株)製)、「ニッポラン」(商品名、固形分濃度100重量%、酸価2mgKOH/g以下、OH価45mgKOH/g、日本ポリウレタン工業(株)製)、「オレスター」(商品名、三井化学(株)製)等が挙げられる。
また、シリコン樹脂としては、その側鎖基がメチル基、エチル基等の直鎖状若しくは分岐状アルキル基又はフェニル基等のアリール基であり、それらは互いに同一であっても異なっていても良く、その水酸基濃度がOHV価で30mgKOH/g〜500mgKOH/g、好ましくは60mgKOH/g〜300mgKOH/gの範囲であり、且つ重量平均分子量(Mw)が1000〜50000、好ましくは3000〜15000の範囲であるものを選択すると良い。OHV価が30mgKOH/gより小さいと得られる塗膜の密着性、硬化速度が低下し、また、500を越えると組成物の保存安定性が悪く、且つ塗膜にクラックが発生する。また、重量平均分子量(Mw)が1000より小さいと得られる塗膜の密着性、耐湿性が低下し、厚膜化が困難となり、50000を越えると組成物の保存安定性、塗膜の鮮明性及び硬化速度が低下する。これらシリコン樹脂としては、例えば信越化学工業(株)製のKR−220L、KR−242A、KR−2610B(いずれも商品名)等を挙げることができる。
尚、本発明に於ける組成物は、アルコキシシラン加水分解縮合物(a′)と、上述した溶剤可溶型フッ素樹脂(b)単独または併用物をコールドブレンドすると保存安定性や顔料分散性が低下し、組成物のゲル化や塗膜光沢値の減少が起こる場合があり好ましくない。その為、アルコキシシラン(a)中に、溶剤可溶型フッ素樹脂(b)単独または併用物を相溶させた状態にてアルコキシシラン(a)を部分共加水分解して反応生成物(以下、変性オルガノポリシロキサン(A)という)を得ることが望ましい。また、アルコキシシラン(a)と、溶剤可溶型フッ素樹脂(b)単独または併用物の混合比率は、アルコキシシラン(a)100重量部に対して、溶剤可溶型フッ素樹脂(b)単独または併用物10重量部〜100重量部、好ましくは20重量部〜80重量部である。
次に、本発明に於ける組成物中の溶媒分散型コロイダルシリカ(c)について説明する。
溶媒分散型コロイダルシリカ(c)は、前記変性オルガノポリシロキサン(A)の保存安定性、表面硬度、耐溶剤性、耐蝕性の向上に必須の成分である。また、組成物の塗膜形成温度の低温下に重要な役割を果たすものであり、主に、変性オルガノポリシロキサン(A)の部分共加水分解反応中に混合添加し、コロイダルシリカを含有する反応生成物(以下、変性オルガノポリシロキサン(B)という)を得ることを目的とし使用される。
本発明で使用される溶媒分散型コロイダルシリカ(c)とは、ナトリウム分が0.05重量%以下となるよう高純度に調整された無水珪酸を、水及び/又はアルコール、グリコール等の親水性溶媒を含有する溶液中に分散させたものであり、その平均粒径は5nm〜50nm、好ましくは10nm〜20nmである。一般に、これら(c)成分のシリカ固形分濃度は、10重量%〜50重量%である。
また、通常水のみを分散溶媒とするコロイダルシリカ(以下、水分散性コロイダルシリカという)は、pHが1〜6、好ましくは2〜4の範囲であるものが選択される。尚、この様な溶媒分散型コロイダルシリカ(c)としては、例えば「スノーテックス」(商品名、日産化学工業(株)製);「カタロイド」(商品名、触媒化成工業(株)製);「アデライトAT」(商品名、旭電化工業(株)製);「Ludox」(商品名、米国デュポン社製);「Syton」(商品名、米国モンサント社製)等を挙げることができる。
また、組成物中に於ける(c)成分の混合比率は、アルコキシシラン(a)100重量部に対し15重量部〜50重量部であり、且つ変性オルガノポリシロキサン(A)100重量部に対し、(c)成分中のシリカ固形分濃度換算で2重量部〜10重量部である。この範囲を超えると、組成物の保存安定性が低下したり、本発明の目的である低温硬化時に所望の塗膜特性が得られない。尚、(c)成分として水分散性コロイダルシリカを用いる場合、必要に応じ酸を添加してpH調整を行い、且つ、その水の含有量が(a)成分1モルに対し、0.5モル〜1.5モルの範囲に調整後、混合添加することが好ましい。pH調整用に使用される酸は、塩酸、硝酸、硫酸、安息香酸、酢酸、ギ酸、マレイン酸、トルエンスルホン酸等の無機酸及び有機酸等が挙げられる。
また、前記溶媒分散型コロイダルシリカ(c)は、特に限定されるものではないが、水分散性コロイダルシリカを用いて、本組成物をクリヤーコート膜形成用に調整して使用する場合、クリヤー膜の透明性が低下することがあり好ましくない。したがって、変性オルガノポリシロキサン(B)を得る場合は、アルコール等の極性溶媒及び/又はキシレン等の非極性溶媒を主分散溶媒とする非水系溶媒分散型コロイダルシリカ(以下、コロイダルシリカ(c′)という)を選択することが望ましい。これらコロイダルシリカ(c′)としては、「メタノールシリカゾル:MT−ST」、「イソプロパノールシリカゾル:IPA−ST」、「キシレン・n−ブタノールシリカゾル:XBA−ST」(商品名、日産化学工業(株)製);「オスカル」(商品名、触媒化成工業(株)製)等を挙げることが出来る。
また、コロイダルシリカ(c′)として、一般式(C)Si(OR’)4
(式中R’は、メチル基又はエチル基を表す)で表されるテトラアルコキシシラン、及びこれら部分加水分解ゾルを、更に、水を添加して加水分解・重縮合反応を行い、反応生成物であるシリカゾルの粒子径を5〜50nmに調整し、使用することも可能である。
また、このように調整された変性オルガノポリシロキサン(B)を単独でコーティングに供する場合、そのエージング期間が30分間から24時間以内では良好な塗膜物性を有するが、その期間外では組成物の硬化速度が遅く、特に塗膜形成温度が150℃以下の場合には、基材との密着性、表面硬度、耐溶剤性等が有機塗膜と比べて劣るものとなる。
次に、本発明に於ける異種金属アルコキシド(d)について説明する。
本組成物に於ける、一般式(B)M(OR″)m で表される異種金属アルコキシド(d)の役割は、組成物を長期間保存後に150℃以下の塗膜形成温度にてコーティングに供しても塗膜硬化速度が速く、且つ良好な塗膜物性を得ることを目的とし、変性オルガノポリシロキサン(B)と複合化させるものである。
一般式(B)M(OR″)m で表される異種金属アルコキシド(d)としては、Ti(OR″)4 、Zr(OR″)4 、Al(OR″)3 等が挙げられ、式中、R″は炭素数が1〜4のアルキル基であり、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基等が挙げられる。
そして、一般式(B)で表される異種金属アルコキシド(d)の具体例としては、チタニウムテトラエトキシド、チタニウムテトライソプロポキシド、チタニウムテトラ−n−ブトキシド、ジルコニウムテトラエトキシド、ジルコニウムテトライソプロポキシド、ジルコニウムテトラ−n−ブトキシド、アルミニウムトリメトキシド、アルミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリ−n−ブトキシド等を挙げることができる。これらの金属アルコキシドを1種単独又は2種以上を混合して使用する。
また、変性オルガノポリシロキサン(B)と異種金属アルコキシドとの混合比率は、変性オルガノポリシロキサン(B)100重量部に対して3重量部〜30重量部、好ましくは5重量部〜20重量部、特に好ましくは7重量部〜10重量部であり、3重量部より少ないと組成物の硬化速度が遅く、30重量部より多いと保存安定性が悪くゲル化を生じ、また、得られた組成物をコーティングに供しても塗膜の密着性が悪い。
以上、本発明のコーティング用組成物を構成成分別に詳細に説明したように、本発明の組成物は前記(a)〜(d)を必須成分として含有するものであり、通常その塗膜形成温度は140℃〜150℃で20分間〜30分間である。
尚、前記変性オルガノポリシロキサン(B)及び異種金属アルコキシド(d)を複合化させた後、該組成物の無機及び/又は有機成分中の加熱硬化時に於ける官能基間の架橋反応を促進させるため、更に、内部触媒(e)を添加することも可能である。
この内部触媒(e)は、(a)成分中のアルコキシ基、シラノール基及びγ−グリシドキシプロピル基等の特定の架橋反応性官能基間、若しくは、(a)、(b)、(c)及び(d)成分等の異種成分間の架橋反応の促進に有効な効果を有するものであり、例えば窒素原子を異種原子として含有する異節環状アミン化合物及び金属アセチルアセテート化合物等が適している。
好適な(e)成分の例としては、異節環状アミン化合物としては、ピペラジン、イミダゾール類及びこれらアミン類の三弗化硼素錯体等が挙げられ、金属アセチルアセテート化合物としては、アルミニウムアセチルアセテート、クロムアセチルアセテート、チタニルアセチルアセテート等を挙げることができる。また、その混合比率については、コーティング用組成物100重量部に対し、0.01重量部〜3重量部、好ましくは0.05重量部〜1重量部である。この範囲外であると、相溶性が低下して塗膜の不透明化や密着性等の塗膜性能が低下し、更に、組成物自体の保存安定性が低下する。(e)成分の組成物への添加時期は、異種金属アルコキシド(d)の複合化後が好ましい。
本発明の組成物には、ゲル化防止対策、及び塗布(塗装)性の改善を目的としてアルコール等の溶剤を添加することができる。これら好適な溶剤としては、アルコール、グリコール、ケトン、エステル、セロソルブ、環状エーテル、芳香族炭化水素系化合物等が挙げられる。アルコールではメタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール等の低級アルコール、グリコールではエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ケトンではアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エステルでは酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブではメチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、環状エーテルではテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、芳香族炭化水素系化合物ではトルエン、キシレン等が挙げられ、これらの内1種単独若しくは2種以上の混合溶媒として用いることが可能である。また、これら溶剤の中には、アルコキシシラン(a)成分等の部分共加水分解反応や重縮合反応による副生成物であるアルコールも含まれる。
これら溶媒中の組成物の固形分濃度は、目的に応じ任意に調整できるが、通常30重量%〜70重量%のコーティング用組成物として使用するのが一般的である。特に、組成物を無機系塗料用ワニスとして使用する場合は、固形分濃度を30重量%〜55重量%の範囲に調整するのが好ましい。
以下、本発明組成物の調製方法例について説明する。
還流冷却器、加温ジャケット及び撹拌装置が備わった反応容器に、アルコキシシラン(a)/溶剤可溶型フッ素樹脂(b)を所定の組成比で混合した後に、1種単独又は2種以上の溶剤を用いて任意の濃度の調整した均一溶液とする。
次に、撹拌しながら溶媒分散型コロイダルシリカ(c)及び/又はpH2に調整された蒸留水を滴下して部分共加水分解を開始すると同時に重縮合反応を行い、変性オルガノポリシロキサン(B)を得た。更に、Ti、Zr、Al等の異種金属アルコキシドを1種単独又は2種以上添加し、反応させて組成物を得た後、必要に応じてγ−グリシドキシプロピル基等の架橋反応性官能基を有するオルガノアルコキシシラン、内部触媒(e)、溶剤等を添加して調製することができる。但し、これら組成物の部分共加水分解反応等は、通常室温下で行われるが、合成時間の短縮や溶媒置換、及び組成物の縮合度を高めて高粘度化することが必要な場合には、80℃を上限として加熱しても良い。
調整されたコーティング用組成物は、そのまま無機系クリヤーとして使用することができるが、適当な無機・有機顔料等の充填材、塗料添加剤等を配合、分散して無機系塗料組成物とすることができる。これら充填材としては、例えば酸化チタン、亜鉛華、硫酸亜鉛、鉛白、酸化アンチモン、カーボンブラック、黄鉛、亜鉛黄、クロム酸バリウム、鉛酸カルシウム、ベンガラ、酸化鉄、鉛丹、セルリアンブルー、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナ、シリカ、クレー、タルク、雲母、亜鉛末、窒化珪素、炭化珪素、アルミニウム、ベントナイト、酸化ジルコニウム、消石灰、チタン酸カリウイスカー、炭酸マグネシウム、ジルコニア、クロム酸亜鉛、鉛酸カルシウム、炭酸バリウム、珪酸カルシウム、ガラスウール、チタンイエロー、コバルトブルー、コバルト・アルミ・ブルー、銅・クロム系ブラック等が挙げられる。これら充填材の混合比率は、組成物100重量部に対し、6重量部〜500重量部、好ましくは30重量部〜300重量部、更に好ましくは60重量部〜150重量部の割合で配合される。6重量部未満では塗膜の歪応力が大きくクラックが生じる。また、500重量部を越えると充填材リッチとなり、光沢、耐薬品性、耐汚染性等が低下し本来の塗膜性能が出にくい。
また、塗料添加剤としては、顔料分散剤、湿潤剤、増粘剤、レベリング剤、消泡剤、紫外線遮蔽剤、熱安定剤及び有機樹脂弾性微粒子等があり、これらは通常の塗料に使用されるものをそれぞれ適時選択して使用することができる。
尚、本発明に於けるコーティング用組成物は系全体の安定性を損なわない限り、通常一液型として使用できるものであるが、さらなる組成物の塗膜形成温度の低温下、及び硬化時間の短縮を目的とし、使用時に公知の硬化促進剤を併用添加することも可能である。これら硬化促進剤は、例えばオクチル酸錫、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジマレート等のカルボン酸の金属塩化合物、リン酸、p−トルエンスルホン酸、フタル酸、塩酸等の酸性化合物、ジブチルアミン−2−ヘキソエート、ジメチルアミンアセテート、エタノールアミンアセテート等のアミン類、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等の脂肪族ポリアミン類、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、酢酸テトラメチルアンモニウム等の4級アンモニウム塩化合物、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ性化合物、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のアミン系シランカップリング剤等が挙げられる。また、一般に前記硬化促進剤の混合比率については、組成物100重量部に対し、1重量部〜15重量部、好ましくは3重量部〜10重量部である。
本発明のコーティング用組成物における被塗物としては、無機質建材用ボード、金属、及びプラスチック等の非金属系素材が選択でき、通常の塗料と同様な塗装方法、即ち、エアースプレー、エアレススプレー、ディッピング、刷毛塗り等何れの方法でも塗装が可能である。
以下、実施例にて、本発明組成物を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
本実施例では、前述の組成物の調製方法に準じ、実施例表1〜表3中の配合比率で製造した。表中の数字は全て重量部で示す。また、表中(a)成分に※印が付与されているものは、異種金属アルコキシド配合後に添加した。尚、実施例9,10は、組成物を調整後にサンドミルを使用して40分間分散させ、無機系エナメル塗料とした。
得られた組成物を、エアースプレーにて表1〜表3中の各種塗布基材に、表1〜表3中の塗膜形成温度で、乾燥後膜厚が30μmとなるよう塗布し硬化させた。
コーティングが施された各種塗布基材を、以下の項目により塗膜特性を評価し、その結果を表4〜表6に示す。
(1) 塗布基材は、(1) プライマー処理(焼き付け型エポキシ樹脂塗料:180℃20分間)したアルミニウム板A5052P(以下、基材Aという)、及び(2) 珪酸カルシウム化粧板(「グラサル」、商品名、東レグラサル(株)製)の表面を水洗後、加熱し水分を除去したケイカル板(以下、基材Bという)を使用した。
(2) 塗膜形成温度は素地温度で、表中の如く基材Aは120℃15分間若しくは150℃で20分間、基材Bは120℃15分間で行った。
(3) 初期密着性は、JIS−K5400に準じて碁盤目テープ剥離テストにより評価し、10点を○とした。
(4) 表面硬度は、JIS−K5400に準じてキズ法により評価し、3H以上を○、2H以下を×とした。
(5) 耐酸性は、濃度5%の硫酸を塗膜上に2ml滴下し、シャーレで蓋をして24時間放置後、水洗除去し観察評価した。塗膜に異常がないものを○、痕跡があるものを△とした。
(6) 耐アルカリ性は、濃度5%の苛性ソーダを塗膜上に2ml滴下しシャーレで蓋をして24時間放置後、水洗除去し観察評価した。塗膜に異常がないものを○、痕跡があるものを△、塗膜が溶解するものを×とした。
(7) 耐溶剤性は、ガーゼにメチルエチルケトン(MEK)を染み込ませ、1kg加重下で塗膜を一定回数ラビング後、観察評価した。ラビング100回後の塗膜に異常がないものを○、ラビング50回後に塗膜の光沢減退若しくは溶解が発生するものは×とした。
(8) 耐煮沸性は、水道水で24時間煮沸後、塗膜の状態を観察評価した。塗膜に異常がないものを○、塗膜にクラックの発生があるもの若しくは表層が凝集破壊するものを×とした。
(9) 耐蝕性は、組成物をアセトンにより脱脂処理を施したアルミニウム板A1050Pに、表中の塗膜形成温度にて、乾燥後膜厚が20μmとなるよう塗布した。その後、JIS−H8681に準じてCAS(孔腐食)試験を行い、塗膜の状態を観察評価した。試験開始後、500時間以上塗膜に異常が認められないものを○、200時間以上異常が認められないものを△、16時間以内に孔腐食が発生するものを×とした。
(10) 保存安定性は、各組成物を調整後、室温下にて3ヶ月間放置し、粘度変化率が150%未満のものを○、150%以上若しくはゲル化を生じるものを×とした。
尚、実施例中の各使用原料は、
メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシランは、多摩化学工業(株)製、
KBM−403(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)、KBM−303(β−3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン)は、信越化学工業(株)製、
溶剤可溶型フッ素樹脂(「商品名:ルミフロン」、固形分濃度65重量%、酸価1mgKOH/g、OH価70mgKOH/g)は、旭硝子(株)製、
スノーテックスO(シリカ濃度20重量%、pH3)は、日産化学工業(株)製、
IPA−ST(シリカ濃度30重量%、i−プロパノール70重量%)は、日産化学工業(株)製、
XBA−ST(シリカ濃度30重量%、キシレン45重量%、n−ブタノール25重量%)は、日産化学工業(株)製、
チタンアルコキシド(「商品名:A−1」)は、日本曹達(株)製、
ジルコニウムアルコキシド(商品名:HZ−OB)は北興化学(株)製、
ルチル型酸化チタン(「商品名:JR−603」)は、テイカ(株)製、
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン(「商品名:KBE−903」)は、信越化学工業(株)製である。
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Claims (1)

  1. (イ) 一般式(1) Rn Si(OR′)4-n
    (式中、Rは炭素数1〜8の有機基、R′はメチル基又はエチル基を表し、nは0〜2のいずれかの整数である)
    で表されるアルコキシシラン(a)100重量部に対して、水酸基を有する溶剤可溶型フッ素樹脂(b)の単独、または該水酸基を有する溶剤可溶型フッ素樹脂(b)および水酸基を有する樹脂との併用物を10重量部〜100重量部の割合で相溶させた後、
    (ロ) 該相溶物に溶媒型コロイダルシリカ(c)を、前記アルコキシシラン(a)100重量部に対して15重量部〜50重量部であり、且つ前記アルコキシシラン(a)中に前記水酸基を有する溶剤可溶型フッ素樹脂(b)の単独、または該水酸基を有する溶剤可溶型フッ素樹脂(b)および水酸基を有する樹脂との併用物を相溶させた状態でアルコキシシラン(a)を部分共加水分解して得られる反応生成物である変性オルガノポリシロキサン(A)100重量部に対して溶媒型コロイダルシリカ(c)成分中のシリカ固形分濃度換算で2重量部〜10重量部の割合で添加すると共に、水の量を前記アルコキシシラン(a)1モルに対して0.5モル〜1.5モルの範囲として部分共加水分解して変性オルガノポリシロキサン(B)とし、
    (ハ) 得られた変性オルガノポリシロキサン(B)100重量部に対して、
    一般式(2) M(OR″)m
    (式中、R″は炭素数が1〜4のアルキル基、Mはチタン、ジルコニウム、又はアルミニウムから選ばれる金属を表し、mは3又は4の整数である)
    で表される異種金属アルコキシド(d)を3重量部〜30重量部の割合で添加して複合化物とされて得られるものであることを特徴とするコーティング用組成物。
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