JP4293343B2 - 基板処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体基板、液晶表示器のガラス基板、フォトマスク用のガラス基板、光ディスク用の基板(以下、単に基板と称する)に対して基板処理を行う基板処理装置に係り、特に、各々の基板のタイプに基づいて基板と基板処理を行う処理部との相対位置を変更する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、各々の基板のタイプに基づいて基板と基板処理を行う処理部との相対位置を変更する基板処理装置として、例えば、基板を露光する露光装置が知られている。ここで、基板の位置とは基板の向き、すなわち基板の姿勢も含んでいる。従って、露光処理においては、基板の位置にズレがあれば、露光領域について露光が行われなかったり、あるいは露光領域以外について露光が行われたり、所望のパターンで露光することができないなど、ズレによる悪影響が顕著に出てしまう。そこで、かかる装置によれば、マスク(レチクル)や基板などに形成されたアライメントマークを検出することで、基板の位置を設定して露光処理を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、異なるタイプの基板を連続的に処理するときには、各タイプに応じて基板の設定が異なることから、その分だけ設定手順を用意しなければならず、その設定手順に合わせて基板のタイプを選択しなければならない。つまり、基板のタイプを選択してから、選択されたタイプに関する設定手順に従ってアライメントマークを検出して、基板の位置を設定する。基板のタイプを選択するときに、基板のタイプの数が多ければ選択が煩わしい。また、選択ミスをしたときには、基板処理が停止してしまう。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、基板と処理部との相対位置を簡易に設定することができる基板処理装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の問題を解決するために鋭意研究した結果、次のような知見を得た。
すなわち、アライメントマークを検出することで基板の位置を設定する場合には、アライメントマークが基板の同じ箇所に形成されていたとしても、上述したように基板のタイプに応じて基板の設定が異なる。してみれば、アライメントの検出の精度を良くしたり、位置の設定に関する微調整を細かくしても、上述した選択の煩わしさや選択ミスは回避し難い。そこで、発想を変えて、アライメントを検出することで基板の位置を設定せずに、別の手法で検出することで位置を設定することについて考えてみた。
【0006】
本発明者らは、塗布膜が塗布形成された基板を水平面内に回転させながら、基板の周縁部を露光する周縁部露光処理(エッジ露光処理)に着目してみた。周縁部露光処理では、基板の周縁データをサンプリングすることで、基板の位置を設定する。そこで、アライメントの検出の替わりに基板の周縁データのサンプリングを用いることに想到した。このような知見に基づく本発明は、次のような構成をとる。
【0007】
すなわち、請求項1に記載の発明は、ノッチの基板とノッチの基板よりも切込みが深いオリエンテーションフラットの基板の基板処理を行う基板処理装置であって、基板の周縁部の回転軌跡に対応する位置に配設される周縁データサンプリング手段と、基板の周縁形状を識別して、基板のタイプを検出するタイプ検出手段と、基板と基板処理を行う処理部との相対位置を変更する相対位置変更手段とを備え、前記周縁データサンプリング手段は、基板を水平面内に回転させながら、基板の周縁部の変移を監視して基板の周縁形状に係る基板の周縁データをサンプリングし、前記タイプ検出手段は、オリエンテーションフラット部分の有無を識別するために、前記周縁データサンプリング手段でサンプリングされた複数箇所における隣接する2つの周縁データの差分をとり、周縁データの差分が所定値以上の場合はオリエンテーションフラットの基板であると識別し、また、周縁データの差分が所定値未満の場合はノッチの基板であると識別して基板のタイプを検出し、相対位置変更手段は、タイプ検出手段で検出された各々の基板のタイプに基づいて相対位置を変更することを特徴とするものである。
【0008】
〔作用・効果〕請求項1に記載の発明によれば、タイプ検出手段で検出された各々の基板のタイプに基づいて、相対位置変更手段が基板と基板処理を行う処理部との相対位置を変更することで相対位置を設定して、設定後に基板処理を行うのに、基板の周縁データをサンプリングする周縁データサンプリング手段を用いる。この周縁データサンプリング手段でサンプリングされた基板の周縁データに基づいて、タイプ検出手段が基板の周縁形状を識別して、各々の基板のタイプを逐次に検出する。従って、周縁データサンプリング手段が基板の周縁データをサンプリングすることによって、基板と処理部との相対位置を簡易に設定することができる。
【0009】
基板と処理部との相対位置を変更するには、基板および処理部の少なくとも一方の位置を変更すればよい。従って、基板および処理部の両者の位置をともに変更してもよいし、基板を固定し、処理部の位置のみを変更してもよいし、処理部を固定し、基板の位置のみを変更してもよい。基板の位置を変更する場合には、請求項2に記載の発明のように相対位置変更手段は、基板の位置を変更する手段である。
【0010】
サンプリングについては、基板を移動させながら行われることが多い。従って、請求項3に記載の発明のように、基板を移動させる移動手段を備え、周縁データサンプリング手段は、移動手段によって基板を移動させながら、基板の周縁データをサンプリングする。また、相対位置変更手段が、基板の位置を変更する手段の場合には、移動手段が、相対位置変更手段を兼用してもよい(請求項4に記載の発明)。請求項4に記載の発明のように兼用する場合には、周縁データのサンプリングと基板の位置の変更とを、同一の手段で行うことができる。その結果、基板の位置を変更することによる基板の位置の設定を効率良く行うことができる。
【0011】
移動手段が、基板を水平面内に回転させる手段の場合には、周縁データサンプリング手段は、移動手段によって基板を水平面内に回転させながら、基板の周縁データをサンプリングし(請求項5に記載の発明)、移動手段が、基板を水平面内に平行移動させる手段の場合には、周縁データサンプリング手段は、移動手段によって基板を水平面内に平行移動させながら、基板の周縁データをサンプリングする(請求項6に記載の発明)。
【0013】
また、各々の基板のタイプに応じた基板の位置決め手順を予め記憶した手順記憶手段と、基板のタイプを別の基板のタイプに切り換えるタイプ切換手段とを備え、タイプ切換手段によって切り換えられた基板のタイプに応じて基板の位置を設定すること(請求項7に記載の発明)で、各基板をセットするたびにタイプ検出手段がその基板のタイプを検出し、検出された基板のタイプにタイプ切換手段が切り換え、タイプ切換手段によって切り換えられた各基板のタイプに応じて、手順記憶手段に予め記憶された基板の位置決め手順が基板の位置を設定して、基板処理を連続して行うことができる。検出された基板のタイプにタイプ切換手段が切り換えて、その基板の位置を設定するので、基板のタイプの数が増えても選択の煩わしさを低減させることができ、選択ミスを防止することができるとともに、選択ミスによる基板処理の停止を防止することができる。
【0014】
基板処理は、各々の基板のタイプに基づいて基板の位置を設定して行うものであれば、特に限定されない。例えば、基板を水平面内に回転させる回転手段を備え、基板処理は、塗布膜が塗布形成された基板を、回転手段で水平面内に回転させながら、基板の周縁部を露光する周縁部露光処理(請求項8に記載の発明)であってもよい。基板処理が周縁部露光処理の場合には、周縁部露光処理において基板と処理部との相対位置を簡易に設定することができ、周縁部露光処理を精度良く行うことができる。
【0015】
また、周縁データサンプリング手段による基板の周縁データのサンプリングが、周縁部露光処理での基板の周縁データのサンプリングを兼用し、周縁部露光処理で基板の周縁データのサンプリングに基づいて、タイプ検出手段が基板のタイプを検出してもよい(請求項9に記載の発明)。請求項9に記載の発明のように兼用する場合には、周縁部露光処理で周縁データサンプリング手段が基板の周縁データをサンプリングして基板の位置を設定し、兼用しない場合には、周縁データサンプリング手段で基板の周縁データをサンプリングして基板のタイプを検出した後に、周縁部露光処理で基板の周縁データをサンプリングして基板の位置を設定するので、兼用しない場合と比較して基板の位置の設定処理の工程数を低減させることができる。その結果、周縁部露光処理において基板の位置を効率良く設定することができる。
【0016】
なお、本明細書は、基板処理方法に係る発明も開示している。
【0017】
(1)基板処理を行う基板処理方法であって、基板の周縁データをサンプリングすることで、基板の周縁の周縁形状を識別して、基板のタイプを検出し、各々の基板のタイプに基づいて基板と基板処理を行う処理部との相対位置を変更して、その相対位置を変更することで相対位置を設定して基板処理を行うことを特徴とする基板処理方法。
【0018】
〔作用・効果〕上記の発明によれば、各々の基板のタイプに基づいて基板と基板処理を行う処理部との相対位置を変更することで相対位置を設定して、基板処理を行うのに、基板の周縁データのサンプリングを用いる。このサンプリングされた周縁データに基づいて基盤の周縁形状を識別して、基板のタイプを逐次に検出する。従って、基板の周縁データをサンプリングすることによって、基板と処理部との相対位置を簡易に設定することができる。
【0019】
(2)前記(1)に記載の基板処理方法において、複数枚の基板を逐次に処理するときに、処理対象の基板のタイプを検出すれば、検出されたタイプに切り換え、切り換えられた基板のタイプに応じて基板の位置を設定する処理を繰り返すことを特徴とする基板処理方法。
【0020】
〔作用・効果〕上記の発明によれば、処理対象の基板をセットするたびにその基板のタイプを検出し、検出されたタイプに切り換え、切り換えられた基板のタイプに応じて基板の位置を設定して、複数枚の基板について基板処理を連続して行うことができる。
【0021】
(3)前記(1)に記載の基板処理方法において、複数枚の基板を逐次に処理するときに、処理対象の基板のタイプを検出すれば、検出されたタイプに切り換え、切り換えられた基板のタイプに応じて基板の位置を設定する処理を行う切換モード、または、所定のタイプを初期値として設定して、検出される基板のタイプに関わらず初期値として設定されたタイプに応じて基板の位置を設定する処理を行う固定モードに選択可能にすることを特徴とする基板処理方法。
【0022】
〔作用・効果〕上記の発明によれば、切換モードでは、処理対象の基板をセットするたびにその基板のタイプを検出し、検出されたタイプに切り換え、切り換えられた基板のタイプに応じて基板の位置を設定して、複数枚の基板について基板処理を連続して行うことができる。固定モードでは、所定のタイプを初期値として設定して、検出される基板のタイプに関わらず初期値として設定されたタイプに応じて基板の位置を設定して、複数枚の基板について基板処理を連続して行うことができる。従って、タイプが1種類あるいは処理すべき種類が予め分かっている場合などでは、固定モードに選択することで、基板のタイプを検出する過程を省略することができる。
【0023】
(4)前記(1)から(3)のいずれかに記載の基板処理方法において、複数枚の基板を同タイプごとに複数種類に区分して、各々の1区分内における最初の基板のタイプを検出すれば、検出されたタイプに切り換え、切り換えられた基板のタイプに応じて基板の位置を設定するとともに、同区分内の後続の各基板については、最初の基板のタイプに応じて基板の位置を設定する処理を繰り返すことを特徴とする基板処理方法。
【0024】
〔作用・効果〕上記の発明によれば、複数枚の基板を同タイプごとに複数種類に区分して、各々の1区分内における最初の基板のタイプを検出すれば、検出されたタイプに切り換え、切り換えられた基板のタイプに応じて基板の位置を設定するとともに、同区分内の後続の各基板については、最初の基板のタイプに応じて基板の位置を設定する処理を繰り返すことで、同区分内の後続の各基板については、基板のタイプを検出する過程を省略することができる。
【0025】
(5)前記(4)に記載の基板処理方法において、前記区分は、複数枚の基板を収容するカセットで行われることを特徴とする基板処理方法。
【0026】
〔作用・効果〕上記の発明によれば、カセットで基板を同タイプごとに区分しているので、カセット内において最初の基板のタイプを検出すれば、後続の各基板については、基板のタイプを検出する過程を省略することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。
図1は、実施例に係る基板処理装置の概略構成を示す斜視図であり、図2(a)は、オリエンテーションフラットの基板、図2(b)は、ノッチの基板の平面図であり、図3は、制御系の構成を示すブロック図である。本実施例では、塗布膜(例えばフォトレジスト膜)が塗布形成された基板の周縁部を露光する周縁部露光装置(エッジ露光装置)を例に採って、基板処理を説明する。
【0028】
本実施例に係る基板処理装置は、図1に示すように、スピンチャック11などからなる基板回転機構10と、光照射部21などからなる処理機構20と、その光照射部21を水平面(xy平面)内に移動させる移動機構30と、複数枚(例えば25枚)の未処理の基板Wまたは処理済の基板Wを収容するカセットCを載置する載置台40とから構成されている。
【0029】
本実施例では、図1,図2に示すように略円形の基板Wを用いており、位置を正確に設定するために、図2(a)に示すオリエンテーションフラットOF、あるいは図2(b)に示すノッチNが基板Wに設けられている。図1ではオリエンテーションフラットOFの基板Wを図示している。ここで、オリエンテーションフラットの場合、y方向は、オリエンテーションフラットOFに対して垂直方向を示し、x方向は、水平面内に対してy方向に直交する方向、すなわちオリエンテーションフラットOFに平行な方向を示す。また、ノッチの場合、y方向は、図2に示すように、そのノッチNから基板Wの中心Pまでの方向を示す。
【0030】
本実施例では、外径が300mm,200mmの基板Wを用いており、300mmの基板WはノッチNの基板の1タイプのみを採用し、200mmの基板WはノッチNおよびオリエンテーションフラットOFの基板の2タイプを採用している。なお一般に、200mm程度の外径の基板Wでは、ノッチNの基板WまたはオリエンテーションフラットOFの基板Wを採用しているが、基板の大型化に伴って、300mm程度の外径の基板Wでは、ノッチNの基板Wのみを採用している。
【0031】
図1に示すように、基板回転機構10は、スピンチャック11およびモータ12から構成されている。このスピンチャック11は、基板Wを水平姿勢に吸着保持する。また、スピンチャック11はモータ12に連結されており、モータ12によってスピンチャック11は鉛直軸心周りに回転して、吸着保持された基板Wも鉛直軸心周り、すなわち水平面内に回転する。基板回転機構10は、本発明における回転手段に相当し、本発明における移動手段にも相当する。また、基板回転機構10は、後述するように基板Wを水平面内に回転させて、基板Wの位置を変更して設定するので、本発明における相対位置変更手段にも相当する。従って、移動手段は相対位置変更手段を兼用する。
【0032】
処理機構20は、光照射部21、光ファイバ22、および照射ヘッド23から構成されている。この光照射部21は、基板Wに塗布形成されたフォトレジスト膜を露光する波長帯域(例えば、紫外線)を出力するために、例えば、水銀キセノンランプなどの光源21a,楕円鏡21b,紫外線透過フィルタ21c,シャッタ21dなどから構成されている。紫外線透過フィルタ21cを透過した紫外光は、光ファイバ22を介して、照射ヘッド23に導かれる。シャッタ21dは、その開閉によって光照射部21から照射ヘッド23への紫外光の出力/停止を切り換えるためのものである。照射ヘッド23は、所定の形状に絞ったスポット光を基板Wに照射するためのスリットや、光学レンズ系(いずれも図示省略)などを備えている。この光照射部21,光ファイバ22,および照射ヘッド23は、本発明における処理部に相当する。
【0033】
移動機構30は、支持アーム31、x軸変位機構32、およびy軸変位機構33から構成されている。x軸変位機構32は、筐体部材32a,モータ32b,図示を省略する螺軸などから構成されており、y軸変位機構33は、筐体部材33a,モータ33b,図示を省略する螺軸などから構成されている。x軸変位機構32側のモータ32bによって螺軸が回転し、それに伴ってy軸変位機構33の筐体部材33aがx方向に移動して、y軸変位機構33全体もx方向に移動する。同様に、y軸変位機構33側のモータ33bによって螺軸が回転し、それに伴って支持アーム31がy方向に移動する。図1に示すように、支持アーム31の先端には照射ヘッド23が取り付けられており、x/y軸変位機構32,33の各モータ32b,33bによって照射ヘッド23は、xおよびyの両方向に移動する。すなわち、照射ヘッド23は、水平面内に平行移動する。
【0034】
載置台40には、複数個(例えば2個)のカセットCを載置するスペースが設けられており、各カセットCは基板Wを多段に収容するようにそれぞれ構成されている。カセットCを載置台40に載置したときには、収容された複数枚の基板Wは上下に積層された状態となる。なお、図1では、カセットCを1個のみ図示している。図示を省略する基板搬送機構が未処理の基板WをカセットCから搬出して、スピンチャック11に載置した後に周縁部露光を行い、周縁部露光後は、基板搬送機構が処理済の基板Wをスピンチャック11から搬出してカセットCに収容する。
【0035】
x軸/y軸変位機構32,33のモータ32b,33b、およびスピンチャック11を回転させるモータ12は、パルス信号を受信するごとに1ステップずつ所定の角度に回転駆動するステッピングモータであって、パルスの数で、モータ32bによって変位するy軸変位機構33のx方向に関する移動量など、モータ33bによって変位する支持アーム31のy方向に関する移動量など、モータ11によって回転する基板Wの回転角度などがわかる。
【0036】
また、本実施例に係る基板処理装置(本実施例装置)は、ラインセンサ50を備えている。このラインセンサ50は、複数個のCCDを並設して構成されており、基板Wの周縁部の回転軌跡に対応する位置に配設されている。ラインセンサ50は、基板Wの周縁部データをサンプリングする機能を備えている。ラインセンサ50の具体的な機能については、図4のフローチャートで後述する。ラインセンサ50は、本発明における周縁データサンプリング手段に相当する。
【0037】
次に、本実施例装置の制御系の構成について説明する。本発明におけるタイプ切換手段に相当する制御部61には、図3に示すように、上述したラインセンサ50の他に、モータ駆動回路12A,32A,33A、角度情報演算部62、x方向情報演算部63、y方向情報演算部64、露光条件プログラム65、開閉駆動回路66、スイッチ67、原点センサ68などが接続される。制御部61は、ラインセンサ50でサンプリングされた周縁データに基づいて基板Wのタイプを検出するので、本発明におけるタイプ検出手段に相当する。
【0038】
モータ駆動回路12Aは、スピンチャック11を回転させるモータ12を駆動させる回路であって、モータ駆動回路32Aは、x軸変位機構32側のモータ32bを駆動させる回路であって、モータ駆動回路33Aは、y軸変位機構33側のモータ33bを駆動させる回路である。角度情報演算部62は、制御部61からモータ駆動回路12Aに送信するパルス信号の数からモータ11によって回転する基板Wの回転角度を求めるもので、x方向情報演算部63は、制御部61からモータ駆動回路32Aに送信するパルス信号の数からモータ32bによって変位するy軸変位機構33のx方向に関する移動量を求めるもので、y方向情報演算部64は、制御部61からモータ駆動回路33Aに送信するパルス信号の数からモータ33bによって変位する支持アーム31のy方向に関する移動量を求めるものである。
【0039】
露光条件プログラム65は、後述する図4に示すフローチャート(一連の周縁部露光処理の手順),後述する図5に示すフローチャート(後述する切換モードのときのタイプ検出手順および位置決め手順),および図6のフローチャート(後述する固定モードのときの位置決め手順)を記憶するプログラムであって、RAM(Random Access Memory)などに代表される記憶媒体に予め記憶されている。また、開閉駆動回路66は、シャッタ21dの開閉を行うための駆動回路であって、スイッチ67は、光源21aのON/OFFを切り替えるスイッチである。露光条件プログラム65は、周縁部露光処理を行うための基準位置(基準方向)となる基板Wの位置を決定する手順(ステップS6,S7)を含んでおり、本発明における手順記憶手段に相当する。ここで、基板Wの位置とは上述したように基板Wの向き、すなわち基板Wの姿勢も含んでいる。従って、本実施例においては、基板Wを水平面内に回転させて位置を設定するので、向き(姿勢)を合わせるのが中心となる。
【0040】
原点センサ68は、周縁露光処理を行うための基準位置に配設されている。図示を省略する検知セクタは、x軸/y軸変位機構32,33にそれぞれ備えられている。x,y方向に検知セクタをそれぞれ移動させ、原点センサ68を配設した基準位置を検知セクタが通過すると、検知セクタから発光した光が原点センサ68によって遮光される。つまり、遮光されることで検知セクタは、原点センサ68を配設した基準位置を検出し、その検出結果に基づいて、周縁部露光処理を最初に行う地点に照射ヘッド23をセットする。
【0041】
次に、一連の周縁部露光処理の手順について、図4に示すフローチャートを参照して説明するとともに、ステップS6における切換モードのときのタイプ検出と周縁部露光処理のための基板Wの位置合わせ(基板Wの位置は基板Wの向き(姿勢)も含んでいるので、以下、『軸合わせ』ともいう)とについて、図5に示すフローチャートを参照して説明し、ステップS7における固定モードのときの軸合わせについて、図6に示すフローチャートを参照して説明する。また、周縁部露光で形成される周縁部露光領域について、図7に示す説明図を参照して説明する。上述したように、露光条件プログラム65に記憶されているプログラムを制御部61が読み込んで、制御部61にそれぞれ接続されている各構成にコマンドを与えることで、図4〜図6に示すフローチャートが実行される。
【0042】
なお、本実施例では、基板処理装置は、ノッチNのタイプがデフォルト値として設定登録されている。後述する固定モードの場合には、処理される基板Wのタイプに関わらずデフォルト値として設定されたノッチNの基板Wに応じて軸合わせが行われ、後述する切換モードの場合には、カセットCにおける最初の基板Wのタイプに切り換えられ、切り換えられたタイプの基板Wに応じて軸合わせが行われる。従って、固定モードでは、基板Wのタイプを検出するステップS6を省略することができる。また、本実施例では、同タイプごとにカセットCに複数枚の基板Wを収容して区分している。従って、切換モードにおいて、カセットC内において最初の基板Wのタイプを検出すれば、後続の各基板Wについては、基板Wのタイプを検出するステップS6を省略することができる。
【0043】
ステップS1(カセット載置)
複数枚の未処理の基板Wを収容したカセットCを載置台40に載置する。このとき、収容された複数枚の基板Wが上下に積層されるようにカセットCを載置する。
【0044】
ステップS2(モード選択)
基板処理を行うオペレータ(術者)は、固定モードを選択するか、切換モードを選択するかを決める。なお、本実施例では、上述したように、外径が300mmの基板WはノッチNの基板の1タイプのみを採用しているので、300mmの基板Wを収容したカセットCを載置台40に載置したときには、固定モードを選択する。また、外径が200mmの基板WはノッチNおよびオリエンテーションフラットOFの基板の2タイプを採用しているので、ノッチN/オリエンテーションフラットFの選択ミスや、選択ミスによる基板処理の停止を防止すべく、切換モードを選択する。
【0045】
ステップS3(固定モード?)
固定モードを選択した場合には、固定モードにしてステップS5に跳ぶ。
【0046】
ステップS4(切換モード)
切換モードを選択した場合には、切換モードにしてステップS5に移行させる。ステップS4以降では、固定モード/切換モードで同じ処理を行う場合には、その処理におけるステップに同じ付号を付して、切換モードにおける処理のみ説明して、固定モードにおける処理については説明を省略する。
【0047】
ステップS5(スピンチャックへの基板の搬入)
固定モード/切換モードのいずれの場合においても、図示を省略する基板搬送機構が未処理の基板Wを1枚分だけカセットCから搬出して、スピンチャック11に載置する。載置された基板Wを水平姿勢にスピンチャック11が吸着保持することで、スピンチャック11への基板Wの搬入が終了する。搬入後、切換モードではステップS6に移行し、固定モードではステップS7に跳ぶ。
【0048】
ステップS6(タイプ検出および軸合わせ)
切換モードにおいて基板Wを搬入すると、ラインセンサ50に基づいて制御部61は基板Wのタイプを検出し、オリエンテーションフラットOFの基板Wの場合にはオリエンテーションフラットOFの面が、x方向と平行になるように基板Wの位置(姿勢)を合わせる、あるいはノッチNの基板Wの場合にはノッチNから基板Wの中心Pまでの方向が、y方向と平行になるように基板Wの位置(姿勢)を合わせる軸合わせを基板回転機構10で行う。以下、図5のフローチャートを参照して、ステップS6のタイプ検出および軸合わせについて説明する。
【0049】
ステップT1(周縁データのサンプリング)
具体的には、水平面内に基板Wを微小角度(例えば9°)ずつ、少なくとも360°回転させながら、ラインセンサ50から出力されるCCDの「ON」の数の変移を制御部61が監視する。すなわち、基板Wの周縁データをサンプリングする。9°ずつ回転させながらサンプリングを行う場合には、少なくとも90ポイントのサンプリングデータを得る。
【0050】
ステップT2(タイプ検出)
水平面内の基板Wの回転は、モータ12による鉛直軸心周りのスピンチャック11で行われる。基板WのオリエンテーションフラットOF以外の円弧部分を、ラインセンサ50が横切っている間、CCDの「ON」の数は一定である。ただし、基板Wが略円形であることから、CCDの「ON」の数は若干増減する。そこで、本実施例では、CCDの「ON」の数の多少のズレを考慮して、隣接する2つの周縁データの差分チェックを行い、4mm以上の差を検出した場合を除いて、すなわち4mm以上に相当するCCDの「ON」の数の変移を検出した場合を除いて、オリエンテーションフラットOF以外の円弧部分を、ラインセンサ50が横切っていると判断する。
【0051】
なお、ノッチNの基板Wの場合には、ノッチNの部分でCCDの「ON」の数が多少なりとも変移するが、周縁データの差分が4mm未満として、基板Wの周縁形状を識別して、ノッチNの基板Wを検出する。従って、本実施例の場合には、少なくとも360°回転させても、すなわち少なくとも90ポイントのサンプリングデータを得ても、全てのサンプリングデータにおいて周縁データの差分が4mm未満の場合には、ノッチNの部分に相当する箇所のサンプリングデータも既に得られているとして、基板Wの周縁形状を識別して、ノッチNの基板Wを検出する。
【0052】
逆に、オリエンテーションフラットOFの基板Wの場合には、オリエンテーションフラットOFの一方の端部をラインセンサ50が通過した瞬間から、CCDの「ON」の数は一定状態から増加状態に転じ、周縁データの差分が4mm以上となるので、基板Wの周縁形状を識別して、オリエンテーションフラットOFの基板Wを検出する。従って、本実施例の場合には、少なくとも360°回転させれば、すなわち少なくとも90ポイントのサンプリングデータを得れば、全てのサンプリングデータのなかで周縁データの差分が4mm以上を検出する箇所が必ず存在することになり、基板Wの周縁形状を識別して、オリエンテーションフラットOFの基板Wを検出する。
【0053】
ステップT3(ノッチ?)
基板Wの周縁形状を識別して、ノッチNの基板Wを検出すれば、ノッチNの基板Wに応じて基板Wの位置合わせ(軸合わせ)を行うべく、ステップT5に跳ぶ。基板Wの周縁形状を識別して、オリエンテーションフラットOFの基板Wを検出すれば、オリエンテーションフラットOFの基板Wに応じて基板Wの位置合わせ(軸合わせ)を行うべく、ステップT4に移行する。
【0054】
ステップT4(オリフラに切り換え)
切換モードにおいては、検出されたタイプに切り換え、切り換えられた基板Wのタイプに応じて軸合わせを行う。従って、ステップT3において検出されたタイプがノッチNの場合には、デフォルト値としてノッチNのタイプが設定登録されているので、切り換えの必要はないが、検出されたタイプがオリエンテーションフラットOFの場合には、デフォルト値として設定登録されたノッチNからオリエンテーションフラットOFに切り換える(図5のフローチャートのステップT4では『オリエンテーションフラット』を『オリフラ』に略記)。
【0055】
ステップT5(設定すべき位置の演算)
ステップT3で検出されたタイプに応じて軸合わせを行う。ノッチNの基板Wの場合には、上述したように、ノッチNの部分でも周縁データの差分が4mm未満であるが、他の箇所と比較してCCDの「ON」の数が多少なりとも変移するので、CCDの「ON」の数がもっとも変移した箇所の検出によって、ノッチNの頂点を検知して、水平面内の基板Wの回転を停止して位置を合わせる。
【0056】
そして、オリエンテーションフラットOFの基板Wの場合には、上述したように、オリエンテーションフラットOFの一方の端部をラインセンサ50が通過した瞬間から、CCDの「ON」の数は一定状態から増加状態に転じる。さらに、オリエンテーションフラットOFの中央を通過する瞬間まで「ON」の数は増加を続け、オリエンテーションフラットOFの中央を通過すると、「ON」の数は減少に転じ、ラインセンサ50がオリエンテーションフラットOFの他方の端部を通過すると、「ON」の数は減少状態から一定状態に転じる。この「ON」の数の検出によって、オリエンテーションフラットOFの中央を検知して、水平面内の基板Wの回転を停止して位置を合わせる。続いて、図4のフローチャートに戻って説明する。
【0057】
ステップS7(軸合わせ)
固定モードにおいて基板Wを搬入すると、ノッチNから基板Wの中心Pまでの方向が、y方向と平行になるように基板Wの位置を合わせる軸合わせを基板回転機構10で行う。なお、ステップS7では固定モードであるので、ステップS6のタイプ検出を省略することができる。また、デフォルト値がノッチNであるので、オリエンテーションフラットOFの基板Wの軸合わせについては考慮する必要はない。以下、図6のフローチャートを参照して、ステップS7の軸合わせについて説明する。
【0058】
ステップU1(周縁データのサンプリング)
切換モードにおけるステップT1と同様の手順でサンプリングを行う。上述したように切換モードにおけるステップS6のタイプ検出(ステップT2〜T4)などを省略することができるので、サンプリングデータが得られたら、ステップU2の設定すべき位置の演算に移行する。
【0059】
ステップU2(設定すべき位置の演算)
切換モードにおけるステップT5と同様の手順で演算を行う。デフォルト値がノッチNであるので、オリエンテーションフラットOFの基板Wの軸合わせについては考慮する必要はない。従って、ノッチNのみについて、CCDの「ON」の数がもっとも変移した箇所の検出によって、ノッチNの頂点を検知して、水平面内の基板Wの回転を停止して位置を合わせる。続いて、図4のフローチャートに戻って説明する。
【0060】
ステップS8(照射ヘッドの設定)
ステップS6,S7において軸合わせを行った後、固定モード/切換モードのいずれの場合においても、移動機構30のx/y軸変位機構32,33によってxおよびyの両方向に照射ヘッド23が移動する。この水平面内の移動によって原点センサ68からの遮光を検出すると、その検出結果に基づいて、周縁部露光処理を最初に行う地点に照射ヘッド23をセットする。セット後、ステップS9に移行する。
【0061】
次に、ステップS9の周縁部露光処理について、図7を参照して説明する。なお、図7では、オリエンテーションフラットOFの基板Wを例に採って図示している。ノッチNの基板Wについては省略する。
【0062】
ステップS9(周縁部露光処理)
図7(a)に示すように、パターン領域PAの周囲の階段状のラインに沿った輪郭の外側が周縁部露光領域となる。この周縁部露光領域を図7(a)では斜線で示す。周縁部露光の際には、ステップS6,S7の軸合わせ、ステップS8の照射ヘッド23の設定が終了してから行う。
【0063】
上述したように照射ヘッド23から照射されるスポット光がスリット(図示省略)によって所定の形状に絞られる。本実施例では、この形状を図7(b)に示すように矩形として説明する。矩形状に絞られたスポット光SLは、照射ヘッド23をx/y方向にそれぞれ移動させることで、図7(b)に示すように複数のスポット光SLが互いに隣接して得られた周縁部露光領域が形成される。このように移動させることで、階段状のラインに沿って周縁部が露光される。また、この場合、露光幅はy方向に設定される。
【0064】
図7(b)に示す基板Wの姿勢でオリエンテーションフラットOFにおける周縁部が露光されれば、スピンチャック11によって基板Wを水平面内に時計周り(あるいは反時計周り)に90°回転させて、同様の処理を行う。さらに、その処理が終了すれば、スピンチャック11によって基板Wを水平面内に時計周り(あるいは反時計周り)に、90°回転させて、同様の処理を行い、その処理が終了すれば、さらに90°回転させて、周縁部露光領域を全て形成する。
【0065】
ステップS10(カセットに収容)
周縁部露光処理が終了すれば、照射ヘッド23や支持アーム31などを基板Wの外側に待避させる。そして、図示を省略する搬送機構によって処理済の基板Wを保持した状態で、スピンチャック11による吸着を解除し、その搬送機構が基板Wをスピンチャック11から外すことで、基板の搬出を行う。そして、搬送機構は、基板Wを載置台40に載置されたカセットCに収容する。
【0066】
ステップS11(処理すべき基板があるか?)
最初の基板Wが処理されてカセットCに収容されたら、同カセット内において後続の処理すべき基板Wがあるか否かをチェックする。基板Wの有無についてはカセットC付近に配設された、図示を省略するセンサ等で確認する。処理すべき基板Wがなければ、一連の周縁部露光処理を終了する。処理すべき基板Wがあれば、固定モード/切換モードのいずれの場合においても、ステップS5に戻って一連の処理を繰り返す。なお、ステップS6のタイプ検出処理については、上述したように、固定モードの場合には、処理される基板Wのタイプに関わらずデフォルト値として設定されたノッチNの基板Wに応じて軸合わせが行われ、固定モード/切換モードのいずれの場合においても、同タイプごとにカセットCに複数枚の基板Wを収容して区分しているので、後続の各基板Wについてはタイプ検出処理を省略することができる。
【0067】
上述の構成を有する本実施例に係る基板処理装置は、以下の効果を奏する。各々の基板Wのタイプに基づいて基板Wの位置を変更することで位置を設定して、設定後に基板処理である周縁部露光処理を行うのに、基板Wの周縁データをサンプリングするラインセンサ50を用いている。このラインセンサ50でサンプリングされた基板Wの周縁データに基づいて、基板Wの周縁形状を識別して、各々の基板Wのタイプを逐次に検出する。従って、ラインセンサ50が基板Wの周縁データをサンプリングすることによって、基板Wの位置を簡易に設定することができる。また、本実施例では、基板Wを水平面内に回転させながら、基板Wの周縁データをサンプリングする。
【0068】
また、本実施例では、各々の基板Wのタイプに応じた位置決め手順を含む一連の周縁部露光処理を予め記憶した露光条件プログラム65と、基板Wのタイプを別の基板のタイプに切り換える制御部61とを備え、制御部61によって切り換えられた基板Wのタイプに応じて基板の位置を設定することで、各基板Wをセットするたびにラインセンサ50がその基板Wのタイプを検出し、検出された基板Wのタイプに制御部61が切り換え、制御部61によって切り換えられた各基板Wのタイプに応じて基板Wの位置を設定して、周縁部露光処理である基板処理を連続して行うことができる。
【0069】
また、検出された基板Wのタイプに制御部61が切り換えて、その基板Wの位置を設定するので、基板Wのタイプの数が増えても選択の煩わしさを低減させることができ、選択ミスを防止することができるとともに、選択ミスによる基板処理の停止を防止することができる。検出された基板Wのタイプに制御部61が切り換えるのは、露光条件プログラム65に記憶されているプログラムを制御部61が読み込んで、制御部61にそれぞれ接続されている各構成にコマンドを与えることで行われる。
【0070】
また、本実施例では、基板Wの周縁形状を識別して基板Wのタイプを検出するのに、サンプリングされた複数ポイントにおける周縁データの差分をとることで行われ、隣接する2つの周縁データの差分チェックで行われる。
【0071】
また、本実施例では、基板処理が周縁部露光処理であるので、周縁部露光処理において基板Wの位置を簡易に設定することができ、周縁部露光処理を精度良く行うことができる。また、周縁形状を識別するためにラインセンサ50で得られた基板Wの周縁データのサンプリングが、周縁部露光処理での基板Wの周縁データのサンプリングを兼用している。すなわち、ステップT1で得られた周縁データのサンプリングは、ステップT2のタイプ検出に用いられているし、周縁部露光処理におけるステップT5の軸合わせ(設定すべき位置の演算)にも用いられている。
【0072】
このように、サンプリングを兼用する場合には、周縁部露光処理でラインセンサ50が基板Wの周縁データをサンプリングして基板Wの位置を設定し、兼用しない場合には、ラインセンサ50が基板Wの周縁データをサンプリングして基板Wのタイプを検出した後に、周縁部露光処理で基板Wの周縁データをサンプリングして基板Wの位置を設定するので、兼用しない場合と比較して基板Wの位置を設定処理の工程数を低減させることができる。その結果、周縁部露光処理において基板Wの位置合わせ、すなわち軸合わせを効率良く設定することができる。
【0073】
また、本発明における移動手段に相当する基板回転機構10は、各々の基板Wのタイプに基づいて基板Wの位置を変更する、本発明における移動手段を兼用しているので、本実施例のように兼用する場合には、周縁データのサンプリングと基板Wの位置の変更(軸合わせ)とを、同一の手段で行うことができる。その結果、基板Wの位置を変更することによる基板Wの位置の設定を効率良く行うことができる。
【0074】
また、本実施例では、カセット内において最初の基板Wのタイプを検出すれば、検出されたタイプに切り換え、切り換えられた基板Wのタイプに応じて基板の位置を設定する処理を行う切換モード、またはノッチNのタイプをデフォルト値として設定して、検出される基板Wのタイプに関わらずデフォルト値として設定されたタイプに応じて基板Wの位置を設定する処理を行う固定モードの選択可能にするように制御している。
【0075】
従って、本実施例のように、外径が300mmの基板WがノッチNの基板Wの1タイプのみを採用している場合、すなわち、処理すべき種類が予め分かっている場合などでは、固定モードに選択することで、基板Wのタイプを検出するステップS6を省略することができる。
【0076】
また、本実施例では、カセットCに収容することで、複数枚の基板を同タイプごとに複数種類に区分して、切換モードにおいて、各々のカセットC内における最初の基板Wのタイプを検出すれば、検出されたタイプに切り換え、切り換えられた基板Wのタイプに応じて基板の位置を設定するとともに、同区分であるカセットC内の後続の各基板Wについては、最初の基板Wのタイプに応じて基板Wの位置を設定する処理を繰り返すことで、同カセットC内の後続の各基板Wについては、基板Wのタイプを検出するステップS6を省略することができる。
【0077】
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0078】
(1)上述した本実施例では、周縁部露光処理のみを行う基板処理装置に本発明を適用したが、周縁部露光処理を行った後に露光処理を引き続けて行うなどに例示されるように、周縁部露光処理を含む一連の基板処理を行う基板処理装置に本発明を適用してもよい。また、基板処理は周縁部露光処理に限定されない。各々の基板のタイプに基づいて基板の位置を設定して基板処理を行うものであれば、特に限定されない。例えば、露光処理を行う基板処理装置に本発明を適用してもよいし、複数チップを形成した基板Wに対して、各々のチップの不良を検査する基板処理装置に本発明を適用してもよい。
【0079】
(2)上述した本実施例では、各々の基板Wのタイプに基づいて位置を変更するのは基板Wのみで、本発明における処理部に相当する照射ヘッド23などは、この時点(ステップS6,S7)では固定されており、その後のステップS8で移動機構30によって照射ヘッド23などの位置を設定したが、各々の基板Wのタイプに基づいて位置を変更するのは基板Wのみに限定されない。各々の基板Wのタイプに基づいて基板Wと本発明における処理部との相対位置を変更するのであれば、基板Wおよび処理部の少なくとも一方の位置を変更すればよい。従って、基板Wおよび処理部の両者の位置をともに変更してもよいし、基板Wを固定し、処理部の位置のみを変更してもよい。
【0080】
(3)上述した本実施例では、処理対象の基板Wは略円形であったが、処理対象の基板は矩形であってもよい。この場合には、基板を水平面内に平行移動させながらサンプリングを行い、そのサンプリングに基づいて基板のタイプを検出し、各々の基板のタイプに基づいて基板の位置を設定して基板処理を行う。
【0081】
(4)上述した本実施例では、隣接する2つの周縁データの差分チェックを行うことで差分データを得たが、隣接するデータに限定されないし、3つ以上のデータから平均などを求めてから差分をとってもよい。また、周縁データの差分をとって基板のタイプを検出する手法以外に、例えば基板の中心と周縁との距離を逐次に求めて基板のタイプを検出してもよい。
【0082】
(5)上述した本実施例では、タイプを検出するために得られた基板Wの周縁データのサンプリングが、周縁部露光処理での基板Wの周縁データのサンプリングを兼用していたが、必ずしも兼用していなくてもよい。ラインセンサ50が基板Wの周縁データをサンプリングして基板Wのタイプを検出した後に、周縁部露光処理で基板Wの周縁データをサンプリングして基板Wの位置を設定してもよい。また、ラインセンサ50に限定されず、基板の周縁データをサンプリングする通常用いられる手段であれば、これに限定されない。従って、基板Wのタイプを検出するための周縁データのサンプリング、および基板Wの位置を設定するための周縁データのサンプリングの少なくともいずれか一方に、ラインセンサ50とは別の手段を適用してもよい。
【0083】
また、兼用するという意味においては、上述した本実施例では、基板Wをサンプリングするのに水平面に回転させながら行う手段と、基板Wの軸合わせで水平面に回転させる手段とが、同一の基板回転機構10で兼用していたが、サンプリングと軸合わせとをそれぞれ別の手段で行ってもよい。
【0084】
(6)上述した本実施例では、300mmの基板WはノッチNの基板の1タイプのみを採用し、200mmの基板WはノッチNおよびオリエンテーションフラットOFの基板の2タイプを採用していたが、200mmの基板WはオリエンテーションフラットOFの1タイプのみを採用してもよい。また、矩形の基板を混ぜて用いてもよい。
【0085】
(7)上述した本実施例では、切換モードと固定モードとに選択可能に制御したが、単に切換モードのみにしてもよい。また、同タイプごとにカセットに複数枚の基板を収容して区分したが、違うタイプの基板、例えばノッチの基板とオリエンテーションフラットの基板とを混在させて、同一カセット内に収容して処理を行ってもよい。本実施例では、最初の基板のタイプを検出して、後続の基板については検出しなかったが、同一カセット内に収容して処理を行う場合には、各々の基板についてタイプを検出するように制御する。
【0086】
また、区分する方法はカセットに限定されない。例えば、複数枚(例えば5枚)の基板を連続して同一のタイプで並べてカセットに収容し、並べられた基板Wの隣に、さらなる複数枚(例えば)の基板を連続して前者の基板とは別のタイプで並べてカセットに収容するというように、連続して並べることで同タイプごとに複数種類に区分してよい。
【0087】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、各々の基板のタイプに基づいて、基板と処理部との相対位置を変更するのに、基板の周縁データをサンプリングする周縁データサンプリング手段を用い、この周縁データサンプリング手段でサンプリングされた基板の周縁データに基づいて、各々の基板のタイプを逐次に検出するので、周縁データサンプリング手段が基板の周縁データをサンプリングすることによって、基板と処理部との相対位置を簡易に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る基板処理装置の概略構成を示す斜視図である。
【図2】(a)は、オリエンテーションフラットの基板、(b)は、ノッチの基板の平面図である。
【図3】本実施例装置の制御系の構成を示すブロック図である。
【図4】一連の周縁部露光処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】切換モードのときのタイプ検出および軸合わせを示すフローチャートである。
【図6】固定モードのときの軸合わせを示すフローチャートである。
【図7】本実施例装置で周縁部露光を行う周縁部露光領域についての説明図であって、(a)は、基板全体における周縁部露光領域を示す図、(b)は、オリエンテーションフラットにおける周縁部露光領域を示す拡大図である。
【符号の説明】
10 … 基板回転機構
50 … ラインセンサ
61 … 制御部
65 … 露光条件プログラム
OF … オリエンテーションフラット
N … ノッチ
W … 基板
Claims (9)
- ノッチの基板とノッチの基板よりも切込みが深いオリエンテーションフラットの基板の基板処理を行う基板処理装置であって、
基板の周縁部の回転軌跡に対応する位置に配設される周縁データサンプリング手段と、
基板の周縁形状を識別して、基板のタイプを検出するタイプ検出手段と、
基板と基板処理を行う処理部との相対位置を変更する相対位置変更手段とを備え、
前記周縁データサンプリング手段は、基板を水平面内に回転させながら、基板の周縁部の変移を監視して基板の周縁形状に係る基板の周縁データをサンプリングし、
前記タイプ検出手段は、オリエンテーションフラット部分の有無を識別するために、前記周縁データサンプリング手段でサンプリングされた複数箇所における隣接する2つの周縁データの差分をとり、周縁データの差分が所定値以上の場合はオリエンテーションフラットの基板であると識別し、また、周縁データの差分が所定値未満の場合はノッチの基板であると識別して基板のタイプを検出し、
相対位置変更手段は、タイプ検出手段で検出された各々の基板のタイプに基づいて相対位置を変更することを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1に記載の基板処理装置において、
前記相対位置変更手段は、基板の位置を変更する手段であることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1または請求項2に記載の基板処理装置において、
基板を移動させる移動手段を備え、
前記周縁データサンプリング手段は、前記移動手段によって基板を移動させながら、基板の周縁データをサンプリングすることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項3に記載の基板処理装置において、
前記相対位置変更手段は、基板の位置を変更する手段であって、
前記移動手段は、相対位置変更手段を兼用するものであることを特徴とすることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項3または請求項4に記載の基板処理装置において、
前記移動手段は、前記基板を水平面内に回転させる手段であって、
前記周縁データサンプリング手段は、移動手段によって基板を水平面内に回転させながら、基板の周縁データをサンプリングすることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項3または請求項4に記載の基板処理装置において、
前記移動手段は、前記基板を水平面内に平行移動させる手段であって、
前記周縁データサンプリング手段は、移動手段によって基板を水平面内に平行移動させながら、基板の周縁データをサンプリングすることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1から請求項6のいずれかに記載の基板処理装置において、
各々の基板のタイプに応じた基板の位置決め手順を予め記憶した手順記憶手段と、
基板のタイプを別の基板のタイプに切り換えるタイプ切換手段とを備え、
タイプ切換手段によって切り換えられた基板のタイプに応じて基板の位置を設定することを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1から請求項7のいずれかに記載の基板処理装置において、
基板を水平面内に回転させる回転手段を備え、
前記基板処理は、塗布膜が塗布形成された基板を、回転手段で水平面内に回転させながら、基板の周縁部を露光する周縁部露光処理であることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項8に記載の基板処理装置において、
前記周縁データサンプリング手段による基板の周縁データのサンプリングは、前記周縁部露光処理での基板の周縁データのサンプリングを兼用し、
周縁部露光処理で基板の周縁データのサンプリングに基づいて、前記タイプ検出手段は基板のタイプを検出することを特徴とする基板処理装置。
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