JP4292429B2 - シリコン単結晶の欠陥制御法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はシリコン単結晶の欠陥制御方法に係り、特にシリコン単結晶中の成長時に導入された欠陥、いわゆるGrown−in欠陥の抑制効果の高いシリコン単結晶の欠陥制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
CZシリコン結晶の成長中に発生する結晶欠陥(Grown−in欠陥)は、MOSデバイスのゲート酸化膜の信頼性を劣化させるため、これを低減する必要がある。結晶欠陥の密度は、成長中の結晶の熱履歴に依存することはよく知られており、単結晶内の温度分布および引き上げ速度の適正化による改善が試行錯誤的に行われている。例えば、シリコン単結晶の成長時に導入された欠陥として検出されるレーザ散乱体(LSTD)はMOSデバイス酸化膜の信頼性に強く影響するため、その発生の制御および低減が大きな課題となっており、結晶化後の冷却プロセスの制御が欠陥発生に対して効果があることは経験的に知られている。このようなことから、特開平5−70283号公報、特開平5−56588号公報、特開平6−279188号公報には、温度管理や引き上げ速度の管理を行うことによって欠陥抑制をなさしめようとする技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
単結晶内の温度は、シリコン融液に接する結晶端が最も高く、結晶端から離れるにつれて低下する。したがって、冷却速度の制御には、単結晶内の軸方向温度分布を適正に与える炉体構造と、単結晶の引き上げ速度を適正に設定することにより実現できるように考えられる。しかしながら、軸方向の温度の推移は一般に直線ではなく、単結晶の各温度領域を通過する冷却速度は複雑に変化する。また、各温度領域での熱履歴が次の温度領域で生じる現象に影響するため、単結晶に適正な温度分布を与えるための条件設定は、多大な労力を要する試行錯誤によりなされていた。上記従来例に開示されている手法も事前に温度履歴等に起因する欠陥発生密度を予測することができないため、多大な工数を必要とし、実際上は期待する効果が得られていない。
【0004】
本発明は、上記従来の問題点に着目し、結晶欠陥の発生現象をモデル化することにより、引き上げ中に発生する欠陥の密度を任意の熱履歴に対して予測し、これに基づいてCZシリコン成長時の温度管理、引き上げ速度の制御をなすことによって、最適なCZシリコンの成長をなし、欠陥抑制効果の高いシリコン単結晶の欠陥制御方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、Grown−in欠陥の発生プロセスを詳細に検討し、発生する欠陥密度を予測する手法を見出したものである。Grown−in欠陥としてのLSTDは直径100〜150nmの空洞であることが極最近明かとされている(報告例 M.Kato, T.Yoshida, Y.Ikeda, Y.Kitagawa, Japan J.Appl.Phys. 35(1996) 5597; M.Nishiyama, S.Yoshino, H.Motorura and S.Shimura, T.Mchedidze, T.Hikone, J.Electrochem. Soc. 143(1996) L243)。
【0006】
そこで、LSTDはシリコンの成長中における原子空孔の凝集体(クラスタ)が成長して生じたボイドとして考えられのではないかとの観点から次のような手段を講じた。まず、シリコン単結晶は結晶化するときに、融点での熱平衡濃度の原子空孔および格子間シリコンが結晶に取り込まれる。その濃度は、それぞれ、
【0007】
【数1】
Figure 0004292429
となる。ここで、Ev f、EI fは原子空孔および格子間シリコンの形成エネルギ、kはボルツマン定数、Tmpは融点の温度(1685K)である。
【0008】
単結晶は引き上げられ、上方の低温部分に移行していくため、原子空孔および格子間シリコンともに過飽和状態になる。それぞれの化学ポテンシャルは次式で与えられる。
【0009】
【数2】
Figure 0004292429
ここで、CV eq、CI eqは原子空孔および格子間シリコンのそれぞれの熱平衡濃度である。
【0010】
この化学ポテンシャルが欠陥発生のための臨界値を上回ったとき、凝集体(クラスタ)が発生するとし、発生速度を計算した。
【0011】
単結晶が引き上げにより移動している間、原子空孔および格子間シリコンはそれぞれ拡散および互いが遭遇することによる対消滅反応が生じ、その濃度は変化する。
【0012】
点欠陥の拡散方程式については、R.HabuがJapan J.Appl.Phys.Vol.33(1994) p1234において提案した方程式である数式3、数式4を用いる。
【0013】
【数3】
Figure 0004292429
【0014】
【数4】
Figure 0004292429
【0015】
ここで、DV、DIは、空孔と格子間シリコンの拡散係数であり、vは成長速度、Q* V、Q* Iは空孔と格子間シリコンの輸送熱である。ΔGIVは、空孔と格子間シリコンの対消滅反応の活性化エネルギであり、Rはガス定数である。EFは対消滅反応により発生するエネルギである。RCは空孔と格子間シリコンとの対消滅反応が起こりえる臨界距離である。ここでは、それぞれ以下の値を設けた。
ΔGIV=RT(7.0+15.0ln(T/570))cal/mol
* V=Q* I=-1.8kcal/mol
F=253kcal/mol
C=10-7cm
【0016】
通常の範囲の成長条件下では原子空孔の方が優勢であり、発生する欠陥は原子空孔の凝集体が成長したボイドであることが推定されるため、原子空孔のクラスタの発生速度とその成長を計算した。原子空孔の球状クラスタの形成によるエネルギの変化は、次式で与えられる。
【0017】
【数5】
Figure 0004292429
ここで、Vは空孔1個の体積、σはボイド(シリコン)の表面エネルギ、rはクラスタ半径である。
【0018】
上記数式5の第1項は原子空孔の消滅によるエネルギの低下項であり、第2項は新たな表面が発生したことによるエネルギ増加項である。
古典的核発生理論では、数式5の極大を与える半径rが臨界核となり、臨界核を越える半径をもったクラスタの発生速度が核発生速度となる。ここで、臨界核半径は数式5を微分することにより、次式で示される。
【0019】
【数6】
Figure 0004292429
【0020】
核発生速度は、熱ゆらぎにより臨界核サイズのクラスタが発生する頻度と、このクラスタに空孔が加わる速度の積で次式のように表される。
【0021】
【数7】
Figure 0004292429
ここで、Jは単位体積、単位時間に発生するクラスタ核の数であり、ΔGVは数式5に数式6で求めた臨界核のrを代入したものである。また、zはFitting parameter、DVは原子空孔の拡散定数、aは原子間隔である。単結晶内の各接点、各時間においてのクラスタの発生個数を上記数式7で求めた。
【0022】
発生したクラスタに対して、原子空孔および格子間シリコンが流入する。原子空孔の流入によりクラスタは成長し、格子間シリコンの流入によっては収縮する。この流入は、発生直後から起こるため、発生した時間区分毎のクラスタの成長、収縮をそれぞれ計算する必要がある。
【0023】
本発明者は、各接点毎について設定した時間区分毎のクラスタ成長、収縮を次のように計算した。
【0024】
【数8】
Figure 0004292429
但し、krは界面反応定数である。
半径rの粒子への原子空孔および格子間シリコンの単位時間当たりの流入量はそれぞれ次式で表せられる。
【0025】
【数9】
Figure 0004292429
原子空孔および格子間シリコンの濃度は欠陥への流入により大きく変化するため、前述の拡散、対消滅の計算結果にこの欠陥への流入分の変化を加えて濃度の計算を行った。
【0026】
計算例を以下に示す。図1は複数の結晶試料の温度分布を示している。この図1に示した軸方向温度分布をもつ結晶A〜Iを、表1に示す引き上げ速度にて成長させた場合の結晶中のLSTD密度を測定し、本発明による計算による欠陥密度と対比した。この結果を表1および図2に示す。
【0027】
【表1】
Figure 0004292429
【0028】
上記表1は結晶の軸方向の温度分布が図1に示される温度分布A〜Iである結晶を、表に示す引き上げ速度で成長せしめた場合の測定されたLSTDの密度と、計算により求められた欠陥密度とを対比させた表である。
【0029】
表1および図2から理解できるように、計算結果が実測値と非常によい一致を示していることが解る。ここで計算に必要なパラメータを以下に示す。
V =40.52exp(-1.641eV/KBT) cm2/sec
I =6.63*10-3exp(-0.55eV/KBT) cm2/sec
V eq=5.042*1026exp(-3.9eV/KBT) /cm3
I eq=2.3477*1028exp(-4.5eV/KBT) /cm3
σ =1.08 J/cm2
kr =10.0 cm/sec
Z =1.0
【0030】
そこで、本発明は、空孔クラスタの形成エネルギの変化を空孔の化学ポテンシャルと表面エネルギから求め(数式5)、この形成エネルギから空孔クラスタの核形成速度を演算し(数式7)、空孔クラスタの成長を定常拡散場の仮定によりクラスタに流入する空孔と格子間シリコンの偏差によって求める(数式8)ことで、Grown−inのLSTD密度を任意の熱履歴に対して予測することができ、これによって最適なシリコン成長条件を設定するようにしたものである。
【0031】
これは次のようにして処理すればよい。すなわち、シリコンの引き上げ速度、シリコン単結晶の形状(直径等)データ、単結晶各位置の温度データを入力値とし、単結晶各位置の点欠陥すなわち原子空孔および格子間シリコンの拡散、対消滅による濃度分布を計算し、当該点欠陥濃度によるクラスタ発生数を求め、クラスタの点欠陥吸収による成長を算出する。吸収された分の点欠陥濃度をフィードバックし、濃度分布の計算処理を繰り返し、これを単結晶各位置にてシリコン引き上げが完了するまで行う。これによって引き上げ終了時の欠陥密度、サイズを出力することができる。
【0032】
したがって、本発明に係るシリコン単結晶の欠陥制御方法は、シリコン単結晶の引き上げに際して、シリコン単結晶内の原子空孔のクラスタの形成エネルギから空孔クラスタの核形成速度を求め、原子空孔および格子間シリコンの前記クラスタへの流入量の偏差に基づきクラスタの成長収縮を求め、クラスタの成長を抑制するように引き上げ速度若しくは炉内温度分布の修正をなしてシリコン単結晶の成長欠陥を抑制させてシリコン成長をなすように構成すればよい。
【0033】
また、シリコン単結晶の引き上げ過程で、設定引き上げ時間単位にシリコン単結晶内の原子空孔のクラスタの形成エネルギから空孔クラスタの核形成速度を求め、原子空孔および格子間シリコンの前記クラスタへの流入量の偏差に基づきクラスタの成長収縮を求め、各引き上げ時間単位毎に引き上げ速度若しくは炉内温度分布の修正をなしてシリコン単結晶の成長欠陥を抑制するように構成することもできるのである。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の具体的実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図3〜図5は本発明に係るシリコン単結晶の欠陥制御方法を実施するためのフローチャートを示している。使用するCZシリコンの引き上げ装置は一般的な構成でよく、この装置による予め設定されているシリコン引き上げ速度パターンと引き上げ終了時間を読み込む(ステップ100)。また、結晶内の各接点の初期温度分布を設定し(ステップ102)、結晶内の各接点の温度に対応した拡散係数や熱平衡空孔濃度等の物理定数を設定する(ステップ104)。前記温度分布は、成長中の温度分布を設定するが、これは実測データでも総合伝熱解析により求めた温度分布でもよい。そして、ループカウンタ、時刻変数の初期化をなし(ステップ106)、時間進行ループの開始と終了を設定するのである(ステップ108)。
【0035】
上記初期処理が完了した後、時間進行のDOループを開始させ(ステップ110)、時刻変数とループカウンタの更新を行って(ステップ112)、まず、点欠陥の拡散方程式を解く(ステップ114)。次に数式5、数式6から接点毎の欠陥の核発生速度Jを数式7に基づいて計算する(ステップ116)。次いで、図4に示すフローに示すように、数式7から得られた時間毎に発生した核の数を積算するのである(ステップ118)。
【0036】
このような演算処理の後、設定時間スパンに達したか否かの判別が行われ(ステップ120)、達していれば時間スパンナンバーIを更新(I+1)し(ステップ122)、発生した核の数を時間スパンIに格納する(ステップ124)。これは時間スパン1〜Iまで繰り返され、時間スパン1〜Iで発生した析出核それぞれの点欠陥のフラックスを数式9に基づき計算する(ステップ126)。そして数式8により析出核の半径変化を計算し(ステップ128)、半径変化量の正負を判別するのである(ステップ130)。析出核の半径変化が負であれば負の半径の時間スパンコラムを抹消し、配列を修正する(ステップ132)。半径変化が正であれば析出核への点欠陥の吸収量を計算し、点欠陥濃度を修正する(ステップ134)。点欠陥の濃度修正は拡散、対消滅の計算結果にこの欠陥への流入分の変化量を加えて行えばよい。
【0037】
その後は、図5に示しているように、引き上げ速度から換算した1メッシュ分の引き上げ長に対応した時間に達したか否かの判別がなされ(ステップ136)、その時間に達していれば点欠陥濃度、時間毎の欠陥密度、半径のデータを1メッシュ上にスクロールする(ステップ138)。そして、固液界面の点欠陥濃度に熱平衡値を設定するのである(ステップ140)。次いで、結晶内の各接点の温度分布を修正し(ステップ142)、結晶内の各接点の温度に対応した物理定数である拡散係数、熱平衡空孔濃度等を設定する(ステップ144)。
このような処理は時間進行ループの最後まで行われ(ステップ146)、時間ループが終了した段階でデータ出力をなすようにしている(ステップ148)。
【0038】
上述のように本実施形態ではシリコン単結晶の成長に際して、欠陥への原子空孔と格子間シリコンの流入量の偏差により空孔クラスタの膨張収縮が行われるとの観点から行われる演算処理によりLSTDの密度予測が可能となるため、これを欠陥が最少となるように炉内の温度分布や引き上げ速度をフィードバックし、シリコン単結晶の成長過程で随時欠陥濃度が最少になるように制御してLSTD密度を最小限に抑制したシリコン成長をなさしめることができる。また、1本のシリコン単結晶棒に対しての熱履歴に応じたLSTD密度を上述の手法により算出し、これをシリコン成長炉の温度分布や引き上げ速度に反映させて最適な炉を作成することができる。
【0039】
本発明の方法では、以上のように欠陥密度を良く推定することができる。しかし、シリコン中の点欠陥の拡散および凝集反応については各種のモデルが提案されている。上記の実施例はR.Habuの提案した点欠陥の拡散方程式を採用した例である。これが非常に有効であることは、本発明者らがJ.Crystal Growth Vol.180(1997) p61、およびProceedings of Kazusa Akademia Park Forum on The Science and Technology of Silicon Materials, Nov.12-14, 1997, p197において述べたとおりである。しかし、この点欠陥の拡散については、R.Habuの提案した点欠陥の拡散方程式以外に、T.SinnoとR.A.BrownらがApply Physics Letter Vol.70(1997) p2250において提案したモデルもあり、これを採用することも可能である。これを数式10、数式11に示す。
【0040】
【数10】
Figure 0004292429
【0041】
【数11】
Figure 0004292429
【0042】
また、計算に必要な空孔と格子間シリコンの拡散係数、熱平衡濃度等の値には、現在定説としての確定値がない。本発明者はそのような事情に鑑み、有効な計算結果が得られる点欠陥のパラメータの選択方法を見いだした。上記実施形態はそのような試みの結果で得られたものである。
【0043】
ここで、実施例に用いた数式3、数式4の代わりに数式10、数式11を用いた場合の修正方法の手順を以下に説明する。これは数式10、数式11以外の表記形態の場合についても有効である。
【0044】
本発明者らのProceedings of Kazusa Akademia Park Forum on The Science and Technology of Silicon Materials, Nov.12-14, 1997, p197に示されるように、1000℃における空孔と格子間シリコンとの相対過飽和度(数式12)は、成長条件と以下の関係がある。
【0045】
【数12】
Figure 0004292429
Figure 0004292429
ここで、vは成長速度(mm/min)、Gは固液界面における結晶中の軸方向温度勾配(℃/mm)である。
【0046】
手順1として、条件1、2を満足する点欠陥のパラメータつまり拡散係数、熱平衡濃度およびΔGIVを選定する。
条件3:欠陥発生温度:1100℃
【0047】
手順2として、実験により知られている欠陥が発生する温度1100℃において欠陥が発生するように、シリコンの表面エネルギσを選ぶ。これは、σが大きい程、欠陥の発生する温度が低くなり、小さいほど高くなるため容易に選定できる。
【0048】
手順3として、界面反応定数kを決定する。これはkが大きいほど欠陥のサイズが増加し密度が低下する性質があるため、実際に密度を計測した結晶の密度に合うように調節する。kが非常に大きな値となるきは数式8、数式9の代わりに数式13、数式14を使っても等価である。
【0049】
【数13】
Figure 0004292429
【0050】
【数14】
Figure 0004292429
以上の手順をふんで決定されたパラメータを用いた計算結果は、通常の結晶成長条件ではいかなる場合も良く欠陥密度を推測していることを確認した。
【0051】
表1の実施例(実施例1)に対応した条件での数式10および数式11を用いた場合の例(実施例2)を表2、図6に示す。
【0052】
【表2】
Figure 0004292429
この場合に用いたパラメータは以下のようである。
V =2.36*10-4exp(-0.3eV/KBT) cm2/sec
I =6.07exp(-1.5eV/KBT) cm2/sec
V eq=3.10*1026exp(-3.7eV/KBT) cm-3
I eq=1.81*1025exp(-3.3eV/KBT) cm-3
ΔGIV=1.5eV
C=0.543 nm
σ=0.61 J/m2
k=∞
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るシリコン単結晶の欠陥制御方法は、シリコン単結晶の引き上げに際して、シリコン単結晶内の原子空孔のクラスタの形成エネルギから空孔クラスタの核形成速度を求め、原子空孔および格子間シリコンの前記クラスタへの流入量の偏差に基づきクラスタの成長収縮を求め、クラスタの発生および成長を抑制するように引き上げ速度若しくは炉内温度分布の修正をなしてシリコン単結晶の成長欠陥を抑制させてシリコン成長をなすように構成したので、引き上げ中に発生する欠陥の密度を任意の熱履歴に対して予測し、これに基づいてシリコン成長時の温度管理、引き上げ速度の制御をなすことによって、最適なシリコンの成長をなし、欠陥抑制効果の高いシリコン単結晶の欠陥制御を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】複数の試料(A〜I)毎の軸方向温度分布図である。
【図2】実測されたLSTD密度と本発明の計算(実施例1)による欠陥密度の対比図である。
【図3】シリコン単結晶の欠陥制御のフローチャートの一部である。
【図4】シリコン単結晶の欠陥制御のフローチャートの一部である。
【図5】シリコン単結晶の欠陥制御のフローチャートの一部である。
【図6】実測されたLSTD密度と実施例2による欠陥密度の対比図である。

Claims (1)

  1. シリコン単結晶の引き上げに際して、設定引き上げ時間単位にシリコン単結晶内の原子空孔のクラスタの形成エネルギから空孔クラスタの核形成速度を求め、原子空孔および格子間シリコンの前記クラスタへの流入量の偏差に基づきクラスタの成長収縮を求め、各引き上げ時間単位毎に引き上げ速度若しくは炉内温度分布の修正をなしてシリコン単結晶の成長欠陥を抑制させてシリコン成長をなすことを特徴とするシリコン単結晶の欠陥制御方法。
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