JP4290799B2 - Precision polishing composition for lithium tantalate / lithium niobate single crystal material and precision polishing method for lithium tantalate / lithium niobate single crystal material using the same - Google Patents

Precision polishing composition for lithium tantalate / lithium niobate single crystal material and precision polishing method for lithium tantalate / lithium niobate single crystal material using the same Download PDF

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、硬脆材料用精密研磨組成物乃至は精密研磨材及び硬脆材料の精密研磨方法に係り、特に、タンタル酸リチウム単結晶材料やニオブ酸リチウム単結晶材料からなる硬脆材料の表面を、精密に研磨加工せしめるために用いられる硬脆材料用精密研磨組成物(精密研磨材)、並びにそれを用いて、かかる硬脆材料を有利に精密研磨仕上げする方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、テレビの中間周波数フィルタや共振器等のエレクトロニクス部品として、圧電体における圧電効果により発生する弾性表面波を利用した弾性表面波デバイスが、広く用いられてきており、これまでに、かかる弾性表面波デバイスを構成する圧電体ウェーハの材料としては、圧電体セラミックス、圧電体薄膜等の各種の圧電性物質の採用が検討され、特に、近年においては、タンタル酸リチウム単結晶材料やニオブ酸リチウム単結晶材料といった硬脆材料が、圧電性、焦電性、電気光学効果の上において優れた特徴を有しているところから、ウェーハ材料として、広く採用されている。
【0003】
そして、そのような硬脆材料からなる弾性表面波デバイス用ウェーハにあっては、通常、電極が写真印刷せしめられる表面には、精密研磨加工が施されて、該表面が鏡面と為されるのであって、具体的には、ポリウレタン等からなる研磨布を貼った定盤を用いて、かかる定盤を回転せしめると共に、スラリー状の研磨材を研磨布面上に供給しつつ、被加工材料としてのウェーハを研磨布面に押圧せしめることにより、ウェーハ表面がポリッシングされるように為し、以て精密研磨加工が施されるのである。
【0004】
また、この精密研磨加工において用いられる研磨材としては、被加工材料(ウェーハ)表面を、高度に精密研磨仕上げせしめ得るものであることは勿論、その研磨効率乃至は研磨速度において優れたものであることが、望まれているのである。しかも、そのような研磨材は、経済的な理由から、一般に、その一定量を循環させることにより、繰り返し使用されるのであり(所謂、循環供給方式)、そして、そのような使用に際しては、研磨効率の減少に応じて、所定時間毎に、研磨材のうちの一部を新しい研磨材と交換したり、或いはまた、所定の研磨時間の経過後に、その全てを新しいものに交換する必要性が不可避的に生じるところから、研磨効率(速度)が長時間に亘って一定に維持され得る、換言すれば研磨寿命の良好なものであることが、要請されている。
【0005】
ところで、上述の如きウェーハ材料として用いられるタンタル酸リチウム単結晶材料等の硬脆材料にあっては、化学的に安定な材料であって、メカノケミカル作用による研磨効果が極めて低く、硬度が高いものであるところから、研磨材としては、通常の仕上研磨において用いられる、粒子が粗く且つ硬い性質を有するアルミナや、ダイヤモンド等の硬質研磨材が考えられるのであるが、かかる硬質研磨材にあっては、研磨効率が良好なものであることから、研磨加工を容易に実施することが出来るものの、ウェーハに加工歪みが残ったり、また表面精度が著しく悪くなる等といった問題を内在しているため、実用化は極めて困難であったのである。
【0006】
そこで、かくの如きウェーハの工業生産における精密研磨(ポリッシング)加工工程においては、従来から、特開昭58−225177号公報、特開昭62−30333号公報、特開平5−154760号公報等に開示されている如き、コロイダルシリカ(コロイド状二酸化珪素)を必須の固形成分として含むシリコンウェーハ用研磨材を、硬脆材料からなるウェーハに応用する手法が、採用されてきた。そのようなコロイダルシリカ研磨材にあっては、研磨面の精度を高度に達成し得るという特徴を有する一方で、研磨効率(研磨速度)は充分であるとは言い難く、研磨時間の短縮を図る上で、大きな障害となっていたのであり、また、研磨時間の経過に従って、研磨効率(速度)が顕著に低下するといった不具合をも惹起するものであるため、上述の如く、循環供給方式を採用する場合にあっては、研磨材の交換を頻繁に行なう必要性が生じていたのであって、よって、作業効率及び作業性が悪化し、また研磨材や設備に要されるコストの上昇を惹起する等といった問題があった。
【0007】
そして、そのような問題に対処するために、特開平5−1279号公報には、硬脆材料用の表面精密研磨材として、BET比表面積が10〜60m2 /gであり、二次粒子の平均粒子径が0.5〜5μmである微粒子状二酸化珪素のみを、固形成分として含む、水性スラリー分散液が提案されており、それは、研磨面の表面精度が良く、またコロイダルシリカ研磨材に比して、ある程度向上された研磨寿命を発揮するという利点を有するものであるが、そのような研磨材にあっても、研磨効率(速度)に関しては、未だ改善の余地が存していたのである。
【0008】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、タンタル酸リチウム単結晶材料又はニオブ酸リチウム単結晶材料からなる硬脆材料の精密研磨加工に用いられて、該硬脆材料の表面を高精度に研磨せしめることが出来ると共に、優れた研磨効率(研磨速度)と研磨寿命とを実現し得る硬脆材料用精密研磨組成物乃至は精密研磨材、並びに、そのような精密研磨組成物を用いて、硬脆材料を高度に精密研磨し得る方法を、提供することにある。
【0009】
【解決手段】
そして、本発明にあっては、そのような課題を解決するために、タンタル酸リチウム単結晶材料又はニオブ酸リチウム単結晶材料を精密研磨加工するための、α−アルミナを水性媒体中に分散せしめてなる組成物であって、かかるα−アルミナが、ベーマイト及び/又は擬ベーマイトを原料として、その焼成物を粉砕して得られる、完全α化されていない一次粒子であると共に、0.3μm以下の平均粒子径(D50)を有し、且つBET比表面積が15〜50m2 /gの微粒子からなるものであり、そしてpHが8.5〜12のアルカリ性に調整されていることを特徴とするタンタル酸リチウム/ニオブ酸リチウム単結晶材料用精密研磨組成物(精密研磨材)を、その要旨とするものである。
【0010】
このように、本発明に従う硬脆材料(ここでは、タンタル酸リチウム単結晶材料及びニオブ酸リチウム単結晶材料を総称する用語として用いることとする)用精密研磨組成物は、研磨特性を発現する固形成分として、平均粒子径(D50)が0.3μm以下であり、且つBET比表面積が15〜50m2 /gである、α−アルミナの微粒子を含んで構成し、それを水性媒体中に分散せしめたところに、大きな特徴があり、そのような精密研磨組成物にあっては、α−アルミナ微粒子が、粒径の大なる粗粒子となっておらず、細かな状態において、粒子が沈降することなく水性媒体中に分散せしめられているところから、有害な加工歪みが効果的に回避され得ると共に、研磨面にスクラッチ等の損傷が付与されたり、研磨面の表面粗度が悪化するようなことが、有利に阻止乃至は解消され得、以て、硬脆材料の表面を高度な鏡面に精密研磨することが可能となったのである。更には、そのような構成とされたα−アルミナ微粒子を用いるものであるところから、従来の研磨材では為し得なかった高研磨効率(速度)が有利に達成され得て、研磨時間を効果的に短縮化せしめることが出来るのであり、また、その繰り返しの使用に際して、研磨効率(速度)が、比較的長時間に亘って確実に維持され得る、要するに、良好な研磨寿命が実現され得るのであって、以て硬脆材料の精密研磨加工における作業能率且つ作業性の飛躍的な向上と優れた経済性の実現が、有利に為され得るのである。
【0011】
なお、かかる本発明に従う精密研磨組成物の望ましい態様の一つによれば、前記α−アルミナ微粒子は、5〜40重量%の割合において組成物中に分散、含有せしめられるものであり、それによって、上述した効果が、より一層効果的に発揮され得ることとなる。
【0012】
また、本発明にあっては、上述の如き課題を解決するために、タンタル酸リチウム単結晶材料又はニオブ酸リチウム単結晶材料を精密研磨加工するための、α−アルミナを水性媒体中に分散せしめてなる組成物であって、かかるα−アルミナが、ベーマイト及び/又は擬ベーマイトを原料として、その焼成物を粉砕して得られる、完全α化されていない一次粒子であると共に、0.3μm以下の平均粒子径(D50)を有し、且つBET比表面積が15〜50m2 /gの微粒子からなるものであり、そしてpHが8.5〜12のアルカリ性に調整されていると共に、更に、シリカ粒子が分散、含有せしめられていることを特徴とするタンタル酸リチウム/ニオブ酸リチウム単結晶材料用精密研磨組成物も、また、その要旨とするものである。
【0013】
このような本発明に従う硬脆材料用精密研磨組成物にあっては、研磨効果を発現する固形成分として、前述の如き特徴的構成からなるα−アルミナ微粒子を用いると共に、そのようなα−アルミナ微粒子に対して、所定のシリカ粒子を組み合わせることによって、それら2成分にて研磨が行なわれるように構成したところに、格別顕著な特徴を有しているのである。即ち、そのような構成のα−アルミナ微粒子によって、上述の如き、研磨面の品位、研磨効率及びその維持において、優れた機能が発揮され得ると共に、α−アルミナ微粒子とシリカ粒子との組み合わせにより、その相乗効果として、表面粗度特性やスクラッチ等の傷の防止性が、更に一層向上せしめられ、また、研磨の際の研磨抵抗が適度に緩和されること等により、研磨効率がより一層長期間に亘って維持され得るのであり、更には、研磨時に発生する振動が有利に低減されて、より高い研磨効率が達成され得るのである。
【0014】
なお、かかる本発明に従う硬脆材料用精密研磨組成物にあっては、前記シリカ粒子として、コロイダルシリカ、無晶形二酸化珪素及びフュームド・シリカのうちの少なくとも1種以上が、有利に用いられることとなる。
【0015】
また、そのような本発明に従う硬脆材料用精密研磨組成物における望ましい態様の一つによれば、前記α−アルミナ微粒子は、5〜40重量%の割合において組成物中に分散、含有せしめられる一方、前記シリカ粒子は、45重量%以下の割合において組成物中に分散、含有せしめられ、且つそれらα−アルミナ微粒子とシリカ粒子の含有量の合計が50重量%以下とされるのであって、これにより、前記した種々の優れた効果が、より効果的に奏され得るのである。
【0016】
そして、上述の如き本発明に従う硬脆材料用精密研磨組成物にあっては、そのpHが8.5〜12のアルカリ性に調整されていることが望ましく、それによって、粒子間において働く電気的な反発力が、各粒子に効果的に作用して、固形成分は、均等に分散されることとなるところから、それら微粒子が凝集して固まることにより、研磨精度が低下したり、繰り返しの使用が困難となるといった不具合を惹起するようなことが、有利に軽減乃至は防止され得るのである。
【0017】
また、本発明に従う精密研磨組成物の好ましい態様の一つによれば、前記α−アルミナ微粒子は、ベーマイト及び/又は擬ベーマイトを原料として、その焼成物を粉砕して得られる一次粒子であることが望ましく、このようなα−アルミナ微粒子によって、より一層優れた効果を享受し得ることとなる。
【0018】
さらに、本発明にあっては、上述の如き精密研磨組成物乃至は精密研磨材を用いて、それを、研磨加工の施されるべき硬脆材料と研磨布との接触面に供給せしめ、かかる硬脆材料の研磨加工を実施することを特徴とする硬脆材料の精密研磨方法をも、その要旨とするものである。
【0019】
このような本発明手法にあっては、上述の如き精密研磨組成物を用いるものであるところから、硬脆材料の研磨面を高度な鏡面に研磨仕上げ加工することが出来るのであり、しかも、かかる精密研磨組成物の有する有効な研磨効率及び研磨寿命特性により、優れた作業効率及び作業性と、良好な経済性をもって、硬脆材料に精密研磨加工を施すことが可能となるのである。
【0020】
なお、本発明に従う硬脆材料の精密研磨方法にあっては、前記硬脆材料は、タンタル酸リチウム単結晶材料若しくはニオブ酸リチウム単結晶材料が対象となる
【0021】
【発明の実施の形態】
ところで、かかる本発明に従う硬脆材料用精密研磨組成物(精密研磨材)にあっては、水性媒体中に分散せしめられて有効な研磨作用を発揮する固形成分として、特定のα−アルミナを用いているところに、大きな特徴を有しているのである。すなわち、よく知られているように、アルミナは、水酸化アルミニウムを焼成せしめて、加熱分解(脱水)せしめることにて、得られるものであり、その結晶構造は、焼成温度が高くなるに従い、γ相、δ相、θ相等に相変態し、最終的に、1000℃以上の温度において、熱的に最も安定なα相(α−アルミナ)となるのであるが、本発明者らの鋭意研究の結果、かかるα−アルミナの中でも、完全にα化されたものではなく、それに至る途中の、所定のα化率とされたものが、優れた研磨作用を発現することが見い出されたのであり、本発明は、そのような所定のα化率とされたα−アルミナを用いているのである。
【0022】
そして、かくの如き所定のα化率とされたα−アルミナは、一般に、その焼成物を粉砕して得られる微粒子の特性、即ち平均粒子径(D50)及びBET比表面積にて、間接的に規定することが出来るところから、本発明にあっては、かかるα−アルミナとして、0.3μm以下の平均粒子径(D50)を有し、且つBET比表面積が15〜50m2 /gの微粒子を用いることとしたのである。けだし、α−アルミナの平均粒子径(D50)が0.3μmを超えるようになると、被研磨加工物たる硬脆材料における研磨面に、スクラッチ、ピット等の傷が付いたり、研磨面の表面粗度が粗くなって、研磨面の品位が低下すると共に、有害な加工歪みを残すといった問題を惹起するようになるからである。また、BET比表面積が15m2 /gより小ならしめられたα−アルミナ、例えばハードディスクのNi−P面を研磨するために用いられている、BET比表面積が10m2 /g前後である通常の研磨材のα−アルミナにあっては、研磨面の品位を悪化せしめることとなり、一方、BET比表面積が50m2 /gよりも大きなものにあっては、研磨効率(研磨速度)を著しく低下させる等の問題を惹起することとなるからである。
【0023】
なお、本発明において、かかるα−アルミナ微粒子としては、前述の如く、その平均粒子径(D50)が0.3μm以下のものが採用されるのであるが、好ましくは0.2μm程度以下のものが、有利に採用され得、また、このような平均粒子径を有するα−アルミナ微粒子における最大粒子径(Dmax)は、1.4μm以下であることが、望ましい。また、そのようなα−アルミナ微粒子の粒子径は、各種の測定手法にて求められるものであるが、有利には、レーザを利用したレーザ粒度分布測定器にて測定された粒度分布から求められるのであり、それによって、より高精度な粒子径が得られることとなる。
【0024】
また、本発明において用いられるα−アルミナ微粒子は、そのような粒子径のものであることに加えて、前述の如く、BET比表面積が15〜50m2 /gであるものであるが、好適には、20〜40m2 /gのものが採用される。なお、このBET比表面積は、気相乃至は液相吸着法、浸漬熱法、透過法、反応速度法等の、公知の各種の手法に従って、測定することが可能である。
【0025】
さらに、本発明において、このような本発明に従う特定のα−アルミナ微粒子は、一般に、水酸化アルミニウムを原料として、所定の焼成処理を施し、そしてその得られた焼成物をボールミル等にて粉砕せしめることによって、製造され得るものであるが、より好適には、原料として、ベーマイト及び擬ベーマイトのうちの少なくとも何れか一方を用い、その焼成物を粉砕することにより、目的とするα−アルミナが一次粒子として有利に得られるのである。
【0026】
なお、かくの如き特性のα−アルミナの微粒子を得るに際して、その前駆体としての焼成物を得るための焼成処理は、使用する焼成炉の精度等にも依るが、約1100〜1160℃の焼成温度にて実施されることが、望ましい。けだし、α−アルミナは、アルミナの中でも、最も高い焼成温度にて焼成することにより得られるものではあるが、そのα化率、更には平均粒子径及びBET比表面積は、焼成温度乃至は焼成度に依存するからであり、具体的には、焼成温度をかかる温度よりも高くすると、α化率が大ならしめられて、焼成物における結晶成長が進行し、その硬度が高くなるため、研磨効率(速度)は向上するものの、α−アルミナの焼成物が、平均粒子径が0.3μm以下の微粒子に粉砕され得なくなるからであり、更にまた、焼成温度を余りにも高くする場合には、上述の如くα−アルミナが細かな微粒子に粉砕され得ないため、BET比表面積の値が小さくなり過ぎ、また反対に、焼成温度が前記した温度よりも低いと、α化率が著しく小さくなって、粉砕が進行し、粘土のように柔らかくなる、換言すれば、BET比表面積が過大となってしまうからである。
【0027】
また、上述の如くして得られる焼成物をボールミル等にて粉砕して、目的とするα−アルミナ微粒子を得るに際しては、かかる粉砕処理の後、分級等を行なうことにより、粒径の大きな粗粒子を除去せしめることが好ましく、また、そこにおいて、α−アルミナの微粒子が、その凝集により、粗粒子と共に除去せしめられることを防止するために、分散剤として、公知の各種の陰イオン界面活性剤を用いることが好ましい。
【0028】
そして、本発明にあっては、このような特徴的構成からなるα−アルミナの微粒子を用いて、それを水性媒体中に分散せしめることにより、目的とする硬脆材料用の精密研磨組成物乃至は精密研磨材が構成されているのであり、それによって、所望の研磨特性を発現せしめるものである。
【0029】
要するに、そのような本発明に従う硬脆材料用精密研磨組成物にあっては、粒径の大きな粗粒子とされたα−アルミナが含有されておらず、α−アルミナは、細かく粉砕された微粒子状態において、水性媒体中に分散せしめられて、スラリー状となっているところから、有害な加工歪みが効果的に回避され得、また、研磨面の品位が悪くなるようなことが有利に阻止乃至は解消され得て、以て、硬脆材料の表面を高度な鏡面に精密研磨せしめることが可能となったのであり、更には、特定のα−アルミナ微粒子を用いたことにより、従来では為し得なかった研磨効率(速度)が有利に達成され得て、研磨に要する時間が短縮化せしめられると共に、その繰り返しの使用に際して、研磨効率(速度)が比較的長時間に亘って確実に保持され得る、即ち、優れた研磨寿命特性が実現され得て、その結果として、精密研磨加工における作業効率及び作業性の向上と、可及的なコストの引き下げが、有利に為され得ることとなったのである。
【0030】
なお、かかる精密研磨組成物における、α−アルミナ微粒子の含有割合は、求められる研磨特性等に応じて、適宜に設定されるものであるが、好適には、α−アルミナ微粒子が、5〜40重量%の割合において、より好適には、10〜30重量%の割合において、組成物中に分散、含有せしめられることが望ましい。これは、α−アルミナ微粒子の含有量が余りにも少な過ぎる場合にあっては、若干の研磨効率乃至は研磨速度の向上はあるものの、前記した効果を充分に実現し得ず、また一方、α−アルミナ微粒子の含有量が多過ぎる場合には、添加量に見合うだけの効果を得ることが出来ず、経済性の上で好ましくないからである。
【0031】
また、本発明に従う硬脆材料用精密研磨組成物にあっては、そのpHが8.5〜12、より好ましくは、9.5〜11のアルカリ性に調整されていることが、望ましい。尤も、pHが8.5未満、特に酸性領域となるような場合には、α−アルミナ微粒子の凝集が惹起されて、均等に分散されなくなるため、研磨精度が低下したり、繰り返しの使用が困難となるのであり、また一方、pHが12よりも大きいと、組成物がゲル化して、α−アルミナ微粒子が均一分散しなくなるため、研磨組成物(研磨スラリー)としての作用を有効に発揮し得なくなるからである。
【0032】
加えて、本発明に従う精密研磨組成物には、そのpHを所定の値に調節し、且つ安定せしめることにより、固形成分をより確実に分散せしめて、更なる研磨促進を図るべく、更に、所定の分散剤を含有せしめることが望ましい。なお、そのような分散剤としては、公知の各種のアルカリ剤が用いられるものであって、具体的には、NaOH、KOH、アンモニア、有機アミンや、陰イオン界面活性剤のうちの一つ乃至は複数が適宜に組み合わされて、用いられることとなる。
【0033】
さらに、本発明においては、上述の如き特徴的構成からなるα−アルミナの微粒子を用いて、それを水性媒体中に分散せしめると共に、更に、シリカ粒子を分散、含有せしめることにより、特に有効な硬脆材料用の精密研磨組成物(研磨材)が構成されることとなる。
【0034】
すなわち、そのような構成の硬脆材料用精密研磨組成物にあっては、所定のα−アルミナ微粒子によって、硬脆材料における研磨面の品質、研磨効率(速度)及びその維持において、優れた機能が発揮されると共に、α−アルミナ微粒子とシリカ粒子を組み合わせて、それら2成分にて研磨が行なわれるように構成したことにより、有効な相乗効果が発現され得て、研磨面の表面粗度やスクラッチ等の傷の防止性が、更に一層向上せしめられ、また、研磨の際の研磨抵抗が適度に緩和されること等により、研磨効率がより継続して維持され得るのであり、更には、研磨の際に発生する振動が低減されて、より高度な研磨効率が達成され得るのである。
【0035】
なお、かかる精密研磨組成物において、水性媒体中に分散、含有せしめられるシリカ粒子としては、公知の各種の二酸化珪素が用いられることとなるが、好適には、コロイダルシリカ、無晶形二酸化珪素及びフュームド・シリカのうちの少なくとも1種以上が、有利に用いられる。また、本発明において、かかるシリカ粒子としては、水性媒体中においてコロイド状に分散し得る、0.3μm程度以下の粒子径を有するものが、有利に採用される。
【0036】
また、そのような本発明に従う硬脆材料用精密研磨組成物における、シリカ粒子の含有割合は、要求される研磨特性等を考慮して、適宜に決定されることとなるのであるが、一般には、シリカ粒子は、45重量%以下の割合において分散、含有せしめられこととなる。かかる含有割合が45重量%を超えるようになると、特定のα−アルミナ微粒子によって奏され得る有効な効果が、逆に損なわれることとなるからである。なお、精密研磨組成物におけるシリカ粒子の含有割合としては、より好適には、10〜30重量%の範囲とされる。
【0037】
さらに、本発明に従う精密研磨組成物における、特定のα−アルミナ微粒子及びシリカ粒子の配合割合は、それぞれ、上述の如く設定されることが望ましいが、より好適には、α−アルミナ微粒子とシリカ粒子の含有量の合計が、50重量%以下、より好ましくは40重量%以下とされる。これは、α−アルミナ微粒子とシリカ粒子の含有量の合計が50重量%を超えるような場合にあっては、固形成分が多くなり過ぎて、組成物がスラリー状とならないところから、研磨面の品位が低下することとなり、また、組成物の粘性が高くなるところから、安定した研磨作業条件が得難くなるからである。
【0038】
そして、このようなシリカ粒子を更に含有せしめた精密研磨組成物にあっても、そのpHが8.5〜12、より好適には、9.5〜11のアルカリ性に調整されていることが望ましく、それにより、固形成分の凝集が効果的に防止されることとなる。
【0039】
ところで、本発明に従う精密研磨組成物(精密研磨材)は、公知の各種の硬脆材料の精密研磨加工に用いられることとなるのであるが、そのような硬脆材料の中でも、特に、タンタル酸リチウム単結晶材料若しくはニオブ酸リチウム単結晶材料に対して、有利に適用され得、それによって、上述の如き種々の優れた効果が効果的に発揮され得るのである。
【0040】
また、本発明に従う精密研磨組成物を用いて、そのような硬脆材料に精密研磨加工を施すには、例えば、図1に示されるように、研磨機10を用いて、目的とする研磨加工が実施されることとなる。なお、ここでは、本発明に従う精密研磨組成物を研磨スラリー12として用いて、硬脆材料からなる平板形状のウェーハ14を精密研磨仕上げして、研磨面を形成する方法について、説明することとする。
【0041】
そして、そのような図1において、研磨機10は、従来からウェーハ用の研磨機として、広く採用されているものであって、ターンテーブル16上に載置された定盤18と、基板ホルダー乃至はワークホルダーと称されるホルダー20と、スラリー供給ノズル22に接続された、図示しない供給装置とを含んで、構成されている。
【0042】
具体的には、前記定盤18は、円盤形状を呈してなるものであって、回転軸24周りに所定の回転速度で回転駆動可能とされた前記ターンテーブル16上に、同心的に載置、固定されて、該ターンテーブル16と一体回転可能とされている一方、その上面には、ポリウレタン等からなる研磨布28が、貼り付けられている。
【0043】
また、かかる定盤18の上方における所定位置には、前記ホルダー20が配設されている一方、該ホルダー20の下面には、その所定位置において、ウェーハ14が接着、固定せしめられ得るようになっている。また、ホルダー20の上面には、ロッド30が連結されており、かかるホルダー20は、該ロッド30の中心軸32周りにおいて、所定の回転速度にて回転駆動可能とされている一方、ロッド30の軸直角方向において、所定の速度で揺動駆動可能とされている。更に、ホルダー20には、ロッド30を介して、その軸方向において、所定の加圧力が作用せしめられ得るようになっている。
【0044】
さらに、定盤18の上方には、その所定位置において、前記スラリー供給ノズル22が配設されており、それが接続された供給装置の供給容器に供給される研磨スラリー12が、該スラリー供給ノズル22の先端から、研磨布28上に滴下されるようになっている。なお、かかるスラリー供給ノズル22が接続された供給装置には、チューブポンプ等の循環装置が備えられており、研磨スラリー12が、スラリー供給ノズル22を通じて、一定の供給速度にて研磨布28上に滴下、供給されると共に、それに従って研磨布28上から溢れ出した研磨スラリー12が、回収されて、前記供給装置の供給容器に戻されるようになっている。即ち、研磨機10においては、研磨スラリー12が、繰り返して用いられるようになっているのである。
【0045】
そして、そのような構成の研磨機10を用いて、ウェーハ14に精密研磨加工を施して、研磨面を形成するには、先ず、公知の各種の接着手法にて、ホルダー20の下面にウェーハ14を接着、固定せしめる一方、供給装置の供給容器に、研磨スラリー12を供給する。次いで、ウェーハ14と研磨布28とを互いに接触せしめた状態下において、所定の加圧力をホルダー20に作用せしめることにより、ウェーハ14を研磨布28に対して押圧せしめる一方、かかるホルダー20を回転及び揺動駆動せしめると共に、ターンテーブル16を回転駆動せしめる。また、それに併せて、供給装置を作動させて、研磨スラリー12をスラリー供給ノズル22から研磨布28上に滴下せしめることにより、研磨スラリー12が、ウェーハ14と研磨布28との接触面に供給せしめられ、以て、ウェーハ14が、ポリッシングされて、研磨面が形成されることとなる。
【0046】
従って、このような精密研磨方法によれば、本発明に従う硬脆材料用精密研磨組成物を用いるものであるところから、硬脆材料(ウェーハ)の研磨面を極めて高度な鏡面に研磨仕上げ加工することが可能となる。更にまた、精密研磨組成物の有する有効な研磨効率(速度)により、研磨時間の短縮化が容易に達成され得ると共に、精密研磨組成物(研磨スラリー)を繰り返し使用する場合にあっても、その良好な研磨寿命特性により、研磨効果が継続して維持され得るところから、その交換回数が可及的に減少せしめられ得、しかも、このような精密研磨加工は、従来から公知の研磨機(10)を用いて、容易に実施され得るのであり、以て優れた作業効率及び作業性と、良好な経済性をもって、硬脆材料に精密研磨加工を施すことが出来るのである。
【0047】
なお、本発明に従う精密研磨組成物を用いた硬脆材料の精密研磨方法は、例示の方法に限定されるものでは、決してなく、要求される研磨特性や使用する研磨機の構造等に応じて、種々の態様にて、実施され得る。
【0048】
例えば、精密研磨組成物(研磨スラリー)の供給形態としては、例示の如く、精密研磨組成物を繰り返して使用する循環供給方式を採用することが望ましいのであるが、精密研磨組成物を希釈して用い、それを循環させることなく、逐次、廃棄していく方法を採用することも、勿論可能である。
【0049】
また、精密研磨加工を実施するために用いられる研磨機にあっても、硬脆材料を研磨し得るものであれば、各種の構造乃至は構成のものが採用され得、例えば、例示の如きホルダー(20)を複数備えてなるものを採用して、作業能率の向上を図ることも勿論可能であり、それによって、本発明によってもたらされる利益をより一層享受することが出来る。
【0050】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明は、以下の実施例によって何等限定的に解釈されるものではなく、当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであって、また、そのような各種の実施の態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範疇に属するものであることは、言うまでもないところである。
【0051】
アルミナ砥粒分散スラリーの調製
先ず、擬ベーマイトを原料として、それをA:θ相焼成領域よりも高い焼成温度(約1120〜1160℃)、B:1200℃の焼成温度、またはC:焼成温度Aよりも低い温度において、それぞれ焼成せしめて得られたα−アルミナの焼成物を用い、それら各焼成物の50重量部に対して、水を50重量部の割合において加えた後、それをボールミルにより90時間粉砕せしめ、更にα−アルミナが30重量%の割合において含有せしめられるように希釈して、湿式分級を行なうことにより、アルミナ砥粒の分散スラリー(α−アルミナ濃度:30重量%)を調製した。そして、得られたアルミナ砥粒分散スラリーの所定量を、それぞれ、サンプリングした後、比表面積測定器(島津製作所製:フロソープII2300)を用いて、サンプリングした各々のBET比表面積を測定する一方、レーザ粒度分布測定器(島津製作所製:SALD2000)を用いて、それぞれの粒度分布を測定し、それより、平均粒子径(D50)を求めた。
【0052】
研磨材の調製
実施例 1
上記の如くして、焼成温度Aのα−アルミナ焼成物の粉砕、分級により得られたアルミナ砥粒分散スラリーのうち、下記表1に示すBET比表面積及び平均粒子径を有してなるもの(α−アルミナ濃度:30重量%)を用い、その333gに水を添加せしめて、濃度調整を行なった後、攪拌しながら、NaOHの5%水溶液を更に滴下して、そのpHを10.5と為すことにより、α−アルミナが10重量%の割合において配合せしめられた研磨材の1kgを得た。
【0053】
実施例 2
焼成温度Aの焼成物から得られたアルミナ砥粒の分散スラリーのうち、BET比表面積及び平均粒子径が下記表1に示す値であるものを用い、その333gに水を添加せしめ、更に攪拌しながらNaOHの5%水溶液を滴下して、pHが10.0のスラリーを調製した後、これに市販のアルカリ性のコロイダルシリカ液(シリカの平均粒子径:80nm、固形成分濃度:40重量%、pH:10)を500g加えて、攪拌せしめることにより、α−アルミナ及びシリカが、それぞれ、10重量%及び20重量%の割合において配合せしめられた研磨材(1kg)を得た。
【0054】
実施例 3〜6
実施例1,2と同様にして、焼成温度Aのα−アルミナ焼成物より得られたアルミナ砥粒分散スラリーのうち、下記表1に示すBET比表面積及び平均粒子径をそれぞれ有するものを用い、その各々に、水とNaOHの5%水溶液を添加せしめ、更に上記実施例2において用いた市販のコロイダルシリカ液を加えて混合せしめて(但し、実施例3は、添加せず)、固形成分の配合割合とpHとが、それぞれ、下記表1に示す如くされた研磨材(実施例3〜6)を調製した。
【0055】
実施例 7
焼成温度Aの焼成物より得られたアルミナ砥粒分散スラリーのうち、BET比表面積及び平均粒子径が下記表1に示されるものを用いて、その500gに水を加え、更に攪拌しながら、NaOHの5%水溶液を滴下して、pHが11.0とされたスラリー(615g)を得た。次いで、そのスラリーに、市販の無晶形二酸化珪素(カープレックスCS−5、一次粒子径:20nm)の10gを添加し、続いて、実施例2で用いたものと同じコロイダルシリカ液の375gを加えて攪拌せしめて、固形成分の配合割合とpHが下記表1に示す値とされた研磨材を調製した。
【0056】
実施例 8
上記実施例1で用いたアルミナ砥粒分散スラリーを用い、その500gに水を添加せしめて、濃度調整を行なった後、攪拌しながらNaOHの5%水溶液を滴下して、pHが10.5とされたスラリーの625gを得た。次いで、そのスラリ−に、前記したものと同じ市販のコロイダルシリカ液を375g加えて、攪拌せしめることにより、α−アルミナとシリカとを、共に、15重量%の割合において含有し、且つpHが10.3の研磨材(1kg)を得た。
【0057】
比較例 1,2
先ず、比較例1として、上述の如くして焼成温度Bのα−アルミナ焼成物の粉砕、分級により得られたアルミナ砥粒の分散スラリー(BET比表面積:12.5m2 /g、平均粒子径:0.34μm、α−アルミナ濃度:30重量%)を用い、その333gに水を加えて濃度調整を行なった後、攪拌しつつ、NaOHの5%水溶液を滴下して、α−アルミナを10重量%の割合において含有し、且つpHが10.5の研磨材(1kg)を調製した。また、比較例2として、比較例1において用いたものと同じアルミナ砥粒分散スラリーを用いて、その500gに水を添加し、次いで、そのpHが11.0となるように、攪拌しながらNaOH(5%水溶液)の滴下を行なって、625gのスラリーを調製した後、それに、実施例2で用いたものと同じコロイダルシリカ液を375g添加して、攪拌せしめることにより、固形成分の配合割合とpHが下記表1に示す如くされた研磨材を得た。
【0058】
比較例 3,4
比較例3として、上記のアルミナ砥粒分散スラリーの調製において、焼成温度Cのα−アルミナ焼成物から得られたアルミナ砥粒の分散スラリー(BET比表面積:61.7m2 /g、平均粒子径:0.19μm、α−アルミナ濃度:30重量%)を用いて、その833gに水を加えた後、そのpHが10.7となるように、NaOHの5%水溶液を攪拌しながら滴下して、α−アルミナが25重量%の割合において配合せしめられた研磨材(1kg)を調製した。また、比較例4として、比較例3において用いたものと同じアルミナ砥粒分散スラリーを用い、その500gに水を添加し、更に攪拌しつつ、NaOH(5%水溶液)の滴下を行なって、そのpHを11.0とした後、それに、実施例2において用いたコロイダルシリカ液を375g加えて、攪拌せしめることにより、固形成分の配合割合とpHが下記表1に示す値とされた研磨材(1kg)を得た。
【0059】
比較例 5
主にシリコンウェーハの研磨加工において使用され、また、これまでタンタル酸リチウム単結晶材料の研磨材としても使用されてきた、上述の如き市販のアルカリ性コロイダルシリカ液(シリカの平均粒子径:80nm、固形成分濃度:40重量%)を、研磨材として、用いた。
【0060】
研磨試験
上記で得られた研磨材のうち、実施例1〜7及び比較例1〜5に係る研磨材の1kgを、それぞれ、研磨機(不二越社製:SLM−100、ポリッシング定盤直径:350mm)に設けられた供給容器に導入した後、該研磨機を用いて、タンタル酸リチウム単結晶材料からなるウェーハ(直径:75mm)の表面を5時間、ポリッシング(精密研磨)せしめた。なお、かかるポリッシングに際して、定盤の回転速度(回転数)は、60rpmに設定され、また、研磨圧力は、200g/cm2 であった。また、研磨材は、チューブポンプを用いて、200mL/minの供給速度にて、定盤上に貼られた研磨布面上に供給されると共に、溢れ出した研磨材が容器に戻される、所謂循環供給方式によって、繰り返し用いられた。
【0061】
そして、上述の如くしてウェーハの表面をポリッシングしつつ、研磨時間が1時間経過する毎に、マイクロメータ(三豊製、測定精度:1μm)を用いて、ウェーハの厚みを測定し、それより、1時間毎の研磨速度(μm/h)を求め、その結果を下記表2に示した。また、研磨開始から1時間後において、実体顕微鏡(ライカ製:マイクロスコープ M420)を用いて、40倍の倍率にて、ウェーハの研磨面を観察し、スクラッチ乃至はピットの有無により、研磨初期における研磨面の表面状態を評価し、その評価結果を下記表3に示した。
【0062】
【表1】

Figure 0004290799
Figure 0004290799
【0063】
【表2】
Figure 0004290799
【0064】
【表3】
Figure 0004290799
【0065】
上記表2,3の結果から明らかなように、本発明に従う実施例1〜7の研磨材にあっては、研磨速度が高く、しかも経時的な研磨速度の低下も少ないことが認められ、また、ウェーハの研磨面には、研磨初期から、スクラッチやピットの発生は、何等観察され得ず、高品質な表面であることを認識した。
【0066】
一方、比較例1,2の研磨材にあっては、研磨初期において、研磨面の表面に、スクラッチ及びピットの発生を認めた。また、比較例3の研磨材にあっては、研磨初期において、研磨面の表面には、微小のピットが多数発生することが認められ、また、研磨初期を除いては、充分な研磨速度が得られないことが認められるのであり、また、比較例4の研磨材にあっては、研磨速度が充分なものではないことが分かる。更にまた、従来例としての比較例5の研磨材にあっては、研磨面の品質は良いものの、研磨速度乃至は研磨効率が充分ではないことが認められ、更には、使用時間(研磨経過時間)が3時間までは、平均4.3μm/hの研磨速度が維持されるが、更に研磨を継続すると、研磨速度が著しく低下することが、認識される。
【0067】
研磨寿命試験
実施例8において得られた研磨材を用いて、上記研磨試験と同様の方法にて、10時間、タンタル酸リチウム単結晶材料からなるウェーハ(直径:75mm)の表面をポリッシング(精密研磨)せしめ、研磨時間が1時間経過する毎に、マイクロメータ(三豊製、測定精度:1μm)を用いて、ウェーハの厚みを測定し、それより、1時間毎の研磨速度(μm/h)を求めた。その結果を下記表4に示す。
【0068】
【表4】
Figure 0004290799
【0069】
上記表4の結果からも明らかなように、本発明に従う実施例8の研磨材にあっては、有効な研磨速度(研磨効果)が、長時間に亘って略一定に維持されることが、認められるのであり、要するに、優れた研磨寿命を発揮するものであるということが分かる。
【0070】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明に従う硬脆材料用精密研磨組成物にあっては、特定のα−アルミナ微粒子を用いて、それを水性媒体中に分散せしめてなるものであるところから、有害な加工歪みが効果的に回避され得、また、研磨面の品位が悪化するようなことが、有利に阻止乃至は解消され得ることとなるのであり、以て、硬脆材料の表面を高度な鏡面に精密研磨せしめることが可能となったのである。更にまた、従来では為し得なかった研磨効率(速度)が有利に達成され得て、研磨に費やす時間の短縮化が実現されると共に、その繰り返しの使用に際して、研磨効率乃至は研磨速度が、比較的長時間に亘って確実に保持され得る、即ち、良好な研磨寿命特性も実現され得るのである。
【0071】
また、本発明に従う精密研磨組成物を用いた硬脆材料の精密研磨方法によれば、硬脆材料の研磨面を高度な鏡面に研磨仕上げせしめ得ると共に、かかる精密研磨組成物の発揮する有効な研磨効率及び研磨寿命特性により、優れた作業効率及び作業性と、良好な経済性をもって、硬脆材料に精密研磨加工を施すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従う硬脆材料用精密研磨組成物を用いて、硬脆材料に精密研磨加工を施している状態を示す縦断面説明図である。
【符号の説明】
10 研磨機
12 研磨スラリー
14 ウェーハ
16 ターンテーブル
18 定盤
20 ホルダー
22 スラリー供給ノズル
28 研磨布[0001]
【Technical field】
  The present invention relates to a precision polishing composition for hard and brittle materials, or a precision abrasive and a method for precision grinding of hard and brittle materials, and in particular, lithium tantalate single crystal material and lithium niobate single crystal material.Consist ofTECHNICAL FIELD The present invention relates to a precision polishing composition (precise abrasive) for hard and brittle materials used for precisely polishing the surface of hard and brittle materials, and a method for advantageously precisely polishing and finishing such hard and brittle materials using the same. It is.
[0002]
[Background]
Conventionally, surface acoustic wave devices using surface acoustic waves generated by piezoelectric effects in piezoelectric bodies have been widely used as electronic components such as television intermediate frequency filters and resonators. Various piezoelectric materials such as piezoelectric ceramics and piezoelectric thin films have been studied as materials for piezoelectric wafers constituting surface wave devices. In particular, in recent years, lithium tantalate single crystal materials and lithium niobate materials have been studied. Hard and brittle materials such as single crystal materials are widely used as wafer materials because they have excellent characteristics in terms of piezoelectricity, pyroelectricity, and electro-optic effect.
[0003]
In a surface acoustic wave device wafer made of such a hard and brittle material, the surface on which the electrode is photo-printed is usually subjected to precision polishing, and the surface is made into a mirror surface. Specifically, using a surface plate with an abrasive cloth made of polyurethane or the like, while rotating the surface plate, supplying slurry-like abrasive onto the surface of the abrasive cloth, By pressing the wafer against the surface of the polishing cloth, the surface of the wafer is polished so that a precision polishing process is performed.
[0004]
In addition, the polishing material used in this precision polishing process is excellent in polishing efficiency or polishing rate, as well as being capable of finishing the surface of the material to be processed (wafer) to a highly precise polishing finish. That is desired. Moreover, such an abrasive is generally used repeatedly by circulating a certain amount thereof for economic reasons (a so-called circulation supply system). Depending on the decrease in efficiency, there is a need to replace some of the abrasives with new ones every predetermined time, or replace all of them with new ones after a predetermined polishing time. Since it is inevitably generated, it is required that the polishing efficiency (speed) can be kept constant over a long period of time, in other words, the polishing life is good.
[0005]
By the way, the hard and brittle materials such as lithium tantalate single crystal material used as the wafer material as described above are chemically stable materials with extremely low polishing effect by mechanochemical action and high hardness. Therefore, as the abrasive, it is conceivable to use a hard abrasive such as alumina or diamond having coarse and hard particles, which is used in normal finish polishing. In such a hard abrasive, Since the polishing efficiency is good, the polishing process can be carried out easily, but there are inherent problems such as processing distortion remaining on the wafer and the surface accuracy being remarkably deteriorated. Conversion was extremely difficult.
[0006]
Therefore, in such a precision polishing (polishing) processing step in the industrial production of wafers, conventionally, Japanese Patent Laid-Open No. 58-225177, Japanese Patent Laid-Open No. 62-30333, Japanese Patent Laid-Open No. 5-154760, etc. As disclosed, a technique has been adopted in which a silicon wafer abrasive containing colloidal silica (colloidal silicon dioxide) as an essential solid component is applied to a wafer made of a hard and brittle material. Such a colloidal silica abrasive has a feature that the accuracy of the polished surface can be achieved to a high degree, while it is difficult to say that the polishing efficiency (polishing rate) is sufficient, and shortens the polishing time. As mentioned above, the circulation supply method is adopted because it causes a problem that the polishing efficiency (speed) is remarkably lowered as the polishing time elapses. In this case, it was necessary to replace the abrasive material frequently, so that the work efficiency and workability deteriorated, and the cost required for the abrasive material and equipment increased. There was a problem such as.
[0007]
In order to cope with such a problem, Japanese Patent Laid-Open No. 5-1279 discloses a BET specific surface area of 10 to 60 m as a surface precision abrasive for hard and brittle materials.2/ G and an aqueous slurry dispersion containing only finely divided silicon dioxide whose secondary particles have an average particle size of 0.5 to 5 μm as a solid component has been proposed. Although it has the advantage of exhibiting a somewhat improved polishing life compared to colloidal silica abrasives, even with such abrasives, the polishing efficiency (speed) is still improved. There was room for it.
[0008]
[Solution]
  Here, the present invention has been made in the background of such circumstances, the place to be solved is,Made of lithium tantalate single crystal material or lithium niobate single crystal materialUsed for precision polishing of hard and brittle materials, the surface of the hard and brittle materials can be polished with high precision, and the precision for hard and brittle materials can realize excellent polishing efficiency (polishing speed) and polishing life. An object of the present invention is to provide a polishing composition or a precision abrasive, and a method capable of highly precisely polishing a hard and brittle material using such a precision polishing composition.
[0009]
[Solution]
  And in this invention, in order to solve such a subject,For precise polishing of lithium tantalate single crystal material or lithium niobate single crystal material,Disperse α-alumina in an aqueous medium.GroupA composition wherein such α-alumina isIt is primary particles that are obtained by pulverizing the fired product using boehmite and / or pseudo-boehmite as a raw material, and are not completely pregelatinized.It has an average particle diameter (D50) of 0.3 μm or less and a BET specific surface area of 15 to 50 m.2 / G of fine particlesAnd the pH is adjusted to alkaline of 8.5-12It is characterized byLithium tantalate / lithium niobate single crystalThe gist is a precision polishing composition for materials (precision polishing material).
[0010]
  Thus, the hard and brittle material according to the present invention(Here, lithium tantalate single crystal material and lithium niobate single crystal material are used as generic terms.)The precision polishing composition for use as a solid component that exhibits polishing characteristics has an average particle size (D50) of 0.3 μm or less and a BET specific surface area of 15 to 50 m.2 / G, containing α-alumina fine particles, and dispersed in an aqueous medium, there is a great feature. In such a precision polishing composition, α-alumina fine particles are In addition, since the particles are not coarse particles having a large particle size, and in a fine state, the particles are dispersed in the aqueous medium without being settled, and therefore, harmful processing distortion can be effectively avoided, It is possible to advantageously prevent or eliminate damages such as scratches on the polished surface or deterioration of the surface roughness of the polished surface, so that the surface of the hard and brittle material can be precisely polished to a highly specular surface. It became possible to do. Furthermore, since the α-alumina fine particles having such a configuration are used, high polishing efficiency (speed) that could not be achieved by conventional abrasives can be advantageously achieved, and polishing time is effective. Since the polishing efficiency (speed) can be reliably maintained over a relatively long time in repeated use, a good polishing life can be realized. Thus, a dramatic improvement in work efficiency and workability in precision polishing of hard and brittle materials and realization of excellent economy can be advantageously made.
[0011]
According to one of the desirable embodiments of the precision polishing composition according to the present invention, the α-alumina fine particles are dispersed and contained in the composition at a ratio of 5 to 40% by weight, thereby The effects described above can be exhibited more effectively.
[0012]
  In the present invention, in order to solve the problems as described above,For precise polishing of lithium tantalate single crystal material or lithium niobate single crystal material,Disperse α-alumina in an aqueous medium.GroupA composition wherein such α-alumina isIt is primary particles that are obtained by pulverizing the fired product using boehmite and / or pseudo-boehmite as a raw material, and are not completely pregelatinized.It has an average particle diameter (D50) of 0.3 μm or less and a BET specific surface area of 15 to 50 m.2 / G of fine particlesAnd the pH is adjusted to 8.5-12 alkalineIn addition, silica particles are dispersed and contained.Lithium tantalate / lithium niobate single crystalThe precision polishing composition for materials is also the gist thereof.
[0013]
In such a precision polishing composition for hard and brittle materials according to the present invention, α-alumina fine particles having the above-mentioned characteristic configuration are used as a solid component that exhibits a polishing effect, and such α-alumina is used. When the fine particles are combined with predetermined silica particles so as to be polished with these two components, they have particularly remarkable characteristics. That is, the α-alumina fine particles having such a configuration can exhibit excellent functions in the quality of the polished surface, the polishing efficiency and the maintenance thereof as described above, and the combination of the α-alumina fine particles and the silica particles, As a synergistic effect, the surface roughness characteristics and scratch prevention such as scratches are further improved, and the polishing resistance during polishing is moderately eased, etc. In addition, vibration generated during polishing can be advantageously reduced, and higher polishing efficiency can be achieved.
[0014]
In the precision polishing composition for hard and brittle materials according to the present invention, at least one of colloidal silica, amorphous silicon dioxide and fumed silica is advantageously used as the silica particles. Become.
[0015]
Moreover, according to one of the desirable embodiments in such a precision polishing composition for hard and brittle materials according to the present invention, the α-alumina fine particles are dispersed and contained in the composition in a proportion of 5 to 40% by weight. On the other hand, the silica particles are dispersed and contained in the composition in a proportion of 45% by weight or less, and the total content of the α-alumina fine particles and the silica particles is 50% by weight or less, Thereby, the various excellent effects described above can be more effectively achieved.
[0016]
In the precision polishing composition for hard and brittle materials according to the present invention as described above, it is desirable that the pH is adjusted to an alkalinity of 8.5 to 12, so that the electrical working between the particles can be performed. The repulsive force effectively acts on each particle, and the solid component is uniformly dispersed. As the fine particles aggregate and harden, the polishing accuracy is reduced or repeated use is possible. Such a problem that it becomes difficult can be advantageously reduced or prevented.
[0017]
Further, according to one of the preferred embodiments of the precision polishing composition according to the present invention, the α-alumina fine particles are primary particles obtained by pulverizing the fired product using boehmite and / or pseudo-boehmite as a raw material. It is desirable that such α-alumina fine particles can enjoy even better effects.
[0018]
Furthermore, in the present invention, the above-described precision polishing composition or precision abrasive is used to supply it to the contact surface between the hard and brittle material to be polished and the polishing cloth. A precise polishing method for hard and brittle materials, characterized by carrying out polishing of hard and brittle materials, is also the gist of the invention.
[0019]
In such a method of the present invention, since the precision polishing composition as described above is used, the polishing surface of the hard and brittle material can be polished and finished to an advanced mirror surface. The effective polishing efficiency and polishing life characteristics possessed by the precision polishing composition make it possible to perform a precision polishing process on hard and brittle materials with excellent work efficiency and workability and good economic efficiency.
[0020]
  In the precision grinding method of the hard and brittle material according to the present invention, the hard and brittle materialInIs a lithium tantalate single crystal material or lithium niobate single crystal materialIs subject to.
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
By the way, in the precision polishing composition for hard and brittle materials (precision polishing material) according to the present invention, a specific α-alumina is used as a solid component which is dispersed in an aqueous medium and exhibits an effective polishing action. However, it has a great feature. That is, as is well known, alumina is obtained by calcining aluminum hydroxide and thermally decomposing (dehydrating), and its crystal structure increases as the firing temperature increases. It is transformed into a phase, δ phase, θ phase, etc., and finally becomes the most stable α phase (α-alumina) at a temperature of 1000 ° C. or higher. As a result, among such α-alumina, it was not completely α-altered, and it was found that a predetermined α-ratio during the course of the α-alumina expresses an excellent polishing action. The present invention uses α-alumina having such a predetermined α conversion rate.
[0022]
The α-alumina having a predetermined α conversion rate as described above is generally indirectly determined by the characteristics of fine particles obtained by pulverizing the fired product, that is, the average particle diameter (D50) and the BET specific surface area. In the present invention, the α-alumina has an average particle diameter (D50) of 0.3 μm or less and a BET specific surface area of 15 to 50 m.2/ G of fine particles were used. However, when the average particle diameter (D50) of α-alumina exceeds 0.3 μm, scratches such as scratches and pits may be formed on the polished surface of the hard and brittle material as the workpiece, and the surface roughness of the polished surface may be increased. This is because the degree of roughness becomes low, the quality of the polished surface is lowered, and problems such as harmful work distortion remain. Also, the BET specific surface area is 15m2Α-alumina with a BET specific surface area of 10 m, which is used to polish the Ni-P surface of a hard disk, for example, smaller than / g.2In the case of α-alumina as a normal abrasive that is around / g, the quality of the polished surface is deteriorated, while the BET specific surface area is 50 m.2If it is larger than / g, problems such as remarkably lowering the polishing efficiency (polishing rate) will be caused.
[0023]
In the present invention, as the α-alumina fine particles, those having an average particle diameter (D50) of 0.3 μm or less are used as described above, and preferably those having a particle diameter of about 0.2 μm or less. The maximum particle diameter (Dmax) of the α-alumina fine particles having such an average particle diameter is desirably 1.4 μm or less. Further, the particle diameter of such α-alumina fine particles can be obtained by various measuring methods, but is advantageously obtained from the particle size distribution measured by a laser particle size distribution measuring device using a laser. As a result, a more accurate particle size can be obtained.
[0024]
In addition, the α-alumina fine particles used in the present invention have a particle diameter of 15 to 50 m as described above in addition to those having such a particle size.2/ G, preferably 20 to 40 m2/ G is employed. The BET specific surface area can be measured according to various known methods such as gas phase or liquid phase adsorption method, immersion heat method, permeation method, reaction rate method and the like.
[0025]
Furthermore, in the present invention, the specific α-alumina fine particles according to the present invention are generally subjected to a predetermined firing treatment using aluminum hydroxide as a raw material, and the obtained fired product is pulverized with a ball mill or the like. More preferably, at least one of boehmite and pseudoboehmite is used as a raw material, and the fired product is pulverized so that the target α-alumina is primary. It is advantageously obtained as particles.
[0026]
When obtaining α-alumina fine particles having such characteristics, the firing treatment for obtaining a fired product as a precursor thereof depends on the accuracy of the firing furnace used, etc., but firing at about 1100 to 1160 ° C. It is desirable to be carried out at temperature. However, although α-alumina is obtained by firing at the highest firing temperature among aluminas, the α conversion rate, the average particle size and the BET specific surface area are determined depending on the firing temperature or degree of firing. Specifically, if the firing temperature is higher than this temperature, the alpha conversion rate is increased, crystal growth in the fired product progresses, and its hardness increases. Although the (speed) is improved, the calcined product of α-alumina cannot be pulverized into fine particles having an average particle size of 0.3 μm or less, and when the firing temperature is too high, Since α-alumina cannot be pulverized into fine fine particles as described above, the value of the BET specific surface area becomes too small, and conversely, when the firing temperature is lower than the above-mentioned temperature, the α conversion rate becomes extremely small, powder There progresses, becomes soft as clay, in other words, because the BET specific surface area becomes excessively large.
[0027]
In addition, when the fired product obtained as described above is pulverized with a ball mill or the like to obtain the desired α-alumina fine particles, after such pulverization treatment, classification is performed to obtain a coarse particle having a large particle size. It is preferable to remove the particles. In order to prevent the α-alumina fine particles from being removed together with the coarse particles due to the aggregation, various known anionic surfactants are used as a dispersant. Is preferably used.
[0028]
In the present invention, by using α-alumina fine particles having such a characteristic configuration and dispersing them in an aqueous medium, the desired precision polishing composition for hard and brittle materials or Is composed of a precision abrasive, thereby exhibiting desired polishing characteristics.
[0029]
In short, the precision polishing composition for hard and brittle materials according to the present invention does not contain α-alumina, which is coarse particles having a large particle size, and α-alumina is finely pulverized fine particles. In the state, since it is dispersed in an aqueous medium and is in a slurry state, harmful processing distortion can be effectively avoided, and the quality of the polished surface is advantageously prevented from being deteriorated. Therefore, the surface of the hard and brittle material can be precisely polished to a high mirror surface. Furthermore, by using specific α-alumina fine particles, this has been achieved in the past. The polishing efficiency (speed) that could not be obtained can be advantageously achieved, the time required for polishing can be shortened, and the polishing efficiency (speed) can be reliably maintained for a relatively long time during repeated use. obtain, In other words, excellent polishing life characteristics can be realized, and as a result, the work efficiency and workability in precision polishing can be improved and the cost can be reduced as much as possible. .
[0030]
The content ratio of the α-alumina fine particles in the precision polishing composition is appropriately set according to the required polishing characteristics and the like. Preferably, the α-alumina fine particles are 5-40. It is desirable that the composition is dispersed and contained in the composition in a proportion by weight, more preferably in a proportion of 10 to 30% by weight. This is because, when the content of α-alumina fine particles is too small, although the polishing efficiency or the polishing rate is slightly improved, the above-mentioned effects cannot be realized sufficiently. -If the content of the alumina fine particles is too large, an effect corresponding to the amount added cannot be obtained, which is not preferable in terms of economy.
[0031]
Further, in the precision polishing composition for hard and brittle materials according to the present invention, it is desirable that the pH is adjusted to an alkalinity of 8.5 to 12, more preferably 9.5 to 11. However, when the pH is less than 8.5, particularly in the acidic region, the α-alumina fine particles are aggregated and are not evenly dispersed, so that the polishing accuracy is lowered or repeated use is difficult. On the other hand, if the pH is higher than 12, the composition gels and the α-alumina fine particles are not uniformly dispersed, so that the action as a polishing composition (polishing slurry) can be effectively exhibited. Because it disappears.
[0032]
In addition, in the precision polishing composition according to the present invention, the pH is adjusted to a predetermined value and is stabilized to further disperse the solid components, thereby further promoting the polishing. It is desirable to contain a dispersant. In addition, as such a dispersant, various known alkaline agents are used, and specifically, one or more of NaOH, KOH, ammonia, an organic amine, and an anionic surfactant. Are used in combination with each other as appropriate.
[0033]
Furthermore, in the present invention, by using α-alumina fine particles having the above-mentioned characteristic constitution and dispersing them in an aqueous medium, and further dispersing and containing silica particles, a particularly effective hardness is obtained. A precision polishing composition (abrasive) for brittle materials will be formed.
[0034]
That is, in the precision polishing composition for hard and brittle materials having such a configuration, the predetermined α-alumina fine particles have excellent functions in polishing surface quality, polishing efficiency (speed) and maintenance thereof in hard and brittle materials. In addition, the combination of α-alumina fine particles and silica particles so that polishing is performed with these two components enables an effective synergistic effect to be expressed, and the surface roughness of the polished surface and The ability to prevent scratches such as scratches can be further improved, and the polishing resistance during polishing can be moderated, etc., so that the polishing efficiency can be maintained more continuously. The vibration generated at the time is reduced, and higher polishing efficiency can be achieved.
[0035]
In this precision polishing composition, various known silicon dioxides are used as the silica particles dispersed and contained in the aqueous medium. Preferably, colloidal silica, amorphous silicon dioxide and fumed silica are used. -At least one of silica is advantageously used. Moreover, in this invention, what has a particle diameter of about 0.3 micrometer or less which can be disperse | distributed colloidally in an aqueous medium as this silica particle is employ | adopted advantageously.
[0036]
Further, the content ratio of silica particles in such a precise polishing composition for hard and brittle materials according to the present invention is appropriately determined in consideration of required polishing characteristics, etc. The silica particles are dispersed and contained in a proportion of 45% by weight or less. This is because, when the content ratio exceeds 45% by weight, the effective effect that can be exhibited by the specific α-alumina fine particles is impaired. The content ratio of silica particles in the precision polishing composition is more preferably in the range of 10 to 30% by weight.
[0037]
Further, the mixing ratio of the specific α-alumina fine particles and silica particles in the precision polishing composition according to the present invention is preferably set as described above, but more preferably the α-alumina fine particles and the silica particles. The total content of is 50% by weight or less, more preferably 40% by weight or less. This is because, in the case where the total content of α-alumina fine particles and silica particles exceeds 50% by weight, the amount of solid components increases so that the composition does not become a slurry. This is because the quality is lowered and the viscosity of the composition is increased, so that it is difficult to obtain stable polishing operation conditions.
[0038]
Even in the precision polishing composition further containing such silica particles, the pH is desirably adjusted to 8.5 to 12, more preferably 9.5 to 11 alkaline. As a result, aggregation of solid components is effectively prevented.
[0039]
By the way, the precision polishing composition (precision abrasive) according to the present invention is used for precision polishing processing of various known hard and brittle materials. Among such hard and brittle materials, in particular, tantalate is used. The present invention can be advantageously applied to a lithium single crystal material or a lithium niobate single crystal material, whereby various excellent effects as described above can be effectively exhibited.
[0040]
Moreover, in order to perform a precision polishing process on such a hard and brittle material using the precision polishing composition according to the present invention, for example, as shown in FIG. Will be implemented. Here, a method for forming a polished surface by precisely polishing a flat wafer 14 made of a hard and brittle material using the precision polishing composition according to the present invention as the polishing slurry 12 will be described. .
[0041]
In FIG. 1, the polishing machine 10 is conventionally widely used as a polishing machine for wafers, and includes a surface plate 18 placed on a turntable 16, a substrate holder, Includes a holder 20 called a work holder and a supply device (not shown) connected to the slurry supply nozzle 22.
[0042]
Specifically, the surface plate 18 has a disk shape, and is placed concentrically on the turntable 16 that can be rotated around the rotation shaft 24 at a predetermined rotation speed. The abrasive cloth 28 made of polyurethane or the like is attached to the upper surface of the turntable 16 while being fixed and rotatable integrally with the turntable 16.
[0043]
Further, the holder 20 is disposed at a predetermined position above the surface plate 18, while the wafer 14 can be bonded and fixed to the lower surface of the holder 20 at the predetermined position. ing. A rod 30 is connected to the upper surface of the holder 20. The holder 20 can be driven to rotate at a predetermined rotational speed around the central axis 32 of the rod 30. In the direction perpendicular to the axis, it can be driven to swing at a predetermined speed. Further, a predetermined pressing force can be applied to the holder 20 through the rod 30 in the axial direction.
[0044]
Further, the slurry supply nozzle 22 is disposed above the surface plate 18 at a predetermined position, and the polishing slurry 12 supplied to the supply container of the supply apparatus to which the slurry supply nozzle 22 is connected is provided in the slurry supply nozzle. It is dripped on the polishing pad 28 from the tip of 22. The supply device to which the slurry supply nozzle 22 is connected is provided with a circulation device such as a tube pump, and the polishing slurry 12 is passed through the slurry supply nozzle 22 on the polishing cloth 28 at a constant supply speed. The polishing slurry 12 that is dripped and supplied and overflows from the polishing cloth 28 in accordance therewith is collected and returned to the supply container of the supply device. That is, in the polishing machine 10, the polishing slurry 12 is repeatedly used.
[0045]
In order to form a polished surface by performing precision polishing on the wafer 14 using the polishing machine 10 having such a configuration, first, the wafer 14 is formed on the lower surface of the holder 20 by various known bonding techniques. The polishing slurry 12 is supplied to the supply container of the supply device. Next, in a state where the wafer 14 and the polishing cloth 28 are in contact with each other, a predetermined pressing force is applied to the holder 20 to press the wafer 14 against the polishing cloth 28, while the holder 20 is rotated and rotated. The turntable 16 is driven to rotate and the turntable 16 is driven to rotate. At the same time, the supply device is operated so that the polishing slurry 12 is dripped onto the polishing cloth 28 from the slurry supply nozzle 22 so that the polishing slurry 12 is supplied to the contact surface between the wafer 14 and the polishing cloth 28. Thus, the wafer 14 is polished to form a polished surface.
[0046]
Therefore, according to such a precision polishing method, since the precise polishing composition for hard and brittle materials according to the present invention is used, the polishing surface of the hard and brittle material (wafer) is polished and finished to an extremely sophisticated mirror surface. It becomes possible. Furthermore, the effective polishing efficiency (speed) of the precision polishing composition can easily reduce the polishing time, and even when the precision polishing composition (polishing slurry) is repeatedly used, Since the polishing effect can be continuously maintained due to good polishing life characteristics, the number of exchanges can be reduced as much as possible, and such a precision polishing process is performed by a conventionally known polishing machine (10 ), It is possible to carry out precision polishing on hard and brittle materials with excellent work efficiency and workability and good economic efficiency.
[0047]
In addition, the precision polishing method of the hard and brittle material using the precision polishing composition according to the present invention is not limited to the exemplified method, and it is never according to the required polishing characteristics, the structure of the polishing machine to be used, etc. Can be implemented in various ways.
[0048]
For example, as a supply form of the precision polishing composition (polishing slurry), it is desirable to adopt a circulation supply method in which the precision polishing composition is repeatedly used as illustrated, but the precision polishing composition is diluted. Of course, it is also possible to adopt a method of using and sequentially discarding it without circulating it.
[0049]
Further, even in a polishing machine used for carrying out precision polishing processing, various structures or configurations can be adopted as long as they can polish hard and brittle materials. For example, a holder as illustrated Of course, it is possible to improve the work efficiency by adopting a plurality of (20), thereby further enjoying the benefits brought about by the present invention.
[0050]
【Example】
Hereinafter, examples of the present invention will be shown and the present invention will be more specifically clarified. However, the present invention is not construed as being limited in any way by the following examples. Based on the above, the present invention can be implemented in a mode with various changes, corrections, improvements, etc., and any of these various modes can be used without departing from the spirit of the present invention. It goes without saying that it belongs to the category of the invention.
[0051]
Preparation of alumina abrasive dispersion slurry
First, pseudoboehmite is used as a raw material, and it is heated at a higher firing temperature (about 1120 to 1160 ° C.), B: 1200 ° C., or C: lower than the firing temperature A, respectively. Using the fired α-alumina obtained by firing, water was added at a ratio of 50 parts by weight to 50 parts by weight of each fired product, and then ground by a ball mill for 90 hours. -Dispersion slurry of alumina abrasive grains (α-alumina concentration: 30 wt%) was prepared by diluting the alumina so as to be contained in a proportion of 30 wt% and performing wet classification. And after sampling each predetermined amount of the obtained alumina abrasive-dispersed slurry, each sampled BET specific surface area is measured using a specific surface area measuring instrument (manufactured by Shimadzu Corporation: Flossop II2300), while laser Each particle size distribution was measured using a particle size distribution measuring instrument (manufactured by Shimadzu Corporation: SALD2000), and the average particle diameter (D50) was determined therefrom.
[0052]
Abrasive preparation
Example 1
Among the alumina abrasive dispersion slurries obtained by pulverization and classification of the fired α-alumina at the firing temperature A as described above, those having the BET specific surface area and average particle diameter shown in Table 1 below ( α-alumina concentration: 30% by weight), water was added to 333 g of the solution, and the concentration was adjusted. Then, with stirring, a 5% aqueous solution of NaOH was further added dropwise to adjust the pH to 10.5. By doing so, 1 kg of an abrasive in which α-alumina was blended in a proportion of 10% by weight was obtained.
[0053]
Example 2
Among the dispersed slurry of alumina abrasive grains obtained from the fired product at the firing temperature A, the BET specific surface area and the average particle diameter are those shown in Table 1 below, and water is added to 333 g of the slurry and further stirred. Then, a 5% aqueous solution of NaOH was added dropwise to prepare a slurry having a pH of 10.0, and then a commercially available alkaline colloidal silica solution (silica average particle size: 80 nm, solid component concentration: 40% by weight, pH : 10) was added and stirred to obtain an abrasive (1 kg) in which α-alumina and silica were blended in proportions of 10 wt% and 20 wt%, respectively.
[0054]
Examples 3-6
In the same manner as in Examples 1 and 2, among the alumina abrasive-dispersed slurries obtained from the α-alumina fired product at the firing temperature A, those having the BET specific surface area and the average particle diameter shown in Table 1 below were used. To each of them, water and a 5% aqueous solution of NaOH were added, and the commercially available colloidal silica solution used in Example 2 above was added and mixed (however, Example 3 was not added). Abrasives (Examples 3 to 6) having a blending ratio and pH as shown in Table 1 below were prepared.
[0055]
Example 7
Among the alumina abrasive-dispersed slurries obtained from the calcined product at the calcining temperature A, the BET specific surface area and the average particle size shown in the following Table 1 are used. Was added dropwise to obtain a slurry (615 g) having a pH of 11.0. Next, 10 g of commercially available amorphous silicon dioxide (Carplex CS-5, primary particle size: 20 nm) was added to the slurry, and then 375 g of the same colloidal silica liquid used in Example 2 was added. The mixture was stirred to prepare an abrasive having the solid component blending ratio and pH shown in Table 1 below.
[0056]
Example 8
Using the alumina abrasive-dispersed slurry used in Example 1 above, water was added to 500 g of the slurry, and the concentration was adjusted. Then, a 5% aqueous solution of NaOH was added dropwise with stirring to obtain a pH of 10.5. 625 g of the resulting slurry was obtained. Next, 375 g of the same commercially available colloidal silica liquid as described above was added to the slurry and stirred, so that both α-alumina and silica were contained at a ratio of 15% by weight, and the pH was 10 .3 abrasive (1 kg) was obtained.
[0057]
Comparative Examples 1 and 2
First, as Comparative Example 1, a dispersion slurry of alumina abrasive grains (BET specific surface area: 12.5 m) obtained by pulverization and classification of a fired α-alumina at a firing temperature B as described above.2/ G, average particle size: 0.34 μm, α-alumina concentration: 30% by weight), water was added to 333 g to adjust the concentration, and then a 5% aqueous solution of NaOH was added dropwise with stirring. An abrasive (1 kg) containing α-alumina in a proportion of 10% by weight and having a pH of 10.5 was prepared. Further, as Comparative Example 2, using the same alumina abrasive dispersion slurry as used in Comparative Example 1, 500 g of water was added, and then NaOH was added with stirring so that the pH was 11.0. (5% aqueous solution) was added dropwise to prepare 625 g of slurry, and then 375 g of the same colloidal silica liquid used in Example 2 was added thereto and stirred, whereby the blending ratio of the solid components and An abrasive having a pH as shown in Table 1 below was obtained.
[0058]
Comparative Examples 3 and 4
As a comparative example 3, in the preparation of the above-mentioned alumina abrasive dispersion slurry, an alumina abrasive dispersion slurry (BET specific surface area: 61.7 m) obtained from an α-alumina fired product at a firing temperature C2/ G, average particle size: 0.19 μm, α-alumina concentration: 30 wt%), water was added to 833 g, and a 5% aqueous solution of NaOH was added so that the pH would be 10.7. The mixture was added dropwise with stirring to prepare an abrasive (1 kg) in which α-alumina was blended in a proportion of 25% by weight. Further, as Comparative Example 4, the same alumina abrasive dispersion slurry as used in Comparative Example 3 was used, and water was added to 500 g thereof, and NaOH (5% aqueous solution) was added dropwise while stirring. After the pH was set to 11.0, 375 g of the colloidal silica liquid used in Example 2 was added thereto and stirred to obtain an abrasive having a blending ratio of solid components and a pH shown in Table 1 below ( 1 kg) was obtained.
[0059]
Comparative Example 5
Commercially available alkaline colloidal silica liquid as described above (average silica particle size: 80 nm, solid, which has been mainly used in polishing of silicon wafers and used as an abrasive for lithium tantalate single crystal materials. Component concentration: 40% by weight) was used as the abrasive.
[0060]
Polishing test
Among the abrasives obtained above, 1 kg of the abrasives according to Examples 1 to 7 and Comparative Examples 1 to 5 were each put into a polishing machine (Fujikoshi Co., Ltd .: SLM-100, polishing surface plate diameter: 350 mm). After introducing into the supply container provided, the surface of a wafer (diameter: 75 mm) made of a lithium tantalate single crystal material was polished (precisely polished) for 5 hours using the polishing machine. In this polishing, the rotation speed (rotation speed) of the surface plate is set to 60 rpm, and the polishing pressure is 200 g / cm.2Met. In addition, the abrasive is supplied onto the polishing cloth surface affixed on the surface plate using a tube pump at a supply rate of 200 mL / min, and the overflowing abrasive is returned to the container. Used repeatedly by circulating supply system.
[0061]
Then, while polishing the surface of the wafer as described above, each time the polishing time is 1 hour, the thickness of the wafer is measured using a micrometer (manufactured by Mitoyo, measurement accuracy: 1 μm), The polishing rate per hour (μm / h) was determined, and the results are shown in Table 2 below. In addition, 1 hour after the start of polishing, the polished surface of the wafer was observed at a magnification of 40 times using a stereomicroscope (manufactured by Leica: Microscope M420), and the initial polishing was performed depending on the presence or absence of scratches or pits. The surface state of the polished surface was evaluated, and the evaluation results are shown in Table 3 below.
[0062]
[Table 1]
Figure 0004290799
Figure 0004290799
[0063]
[Table 2]
Figure 0004290799
[0064]
[Table 3]
Figure 0004290799
[0065]
As is clear from the results of Tables 2 and 3, in the abrasives of Examples 1 to 7 according to the present invention, it is recognized that the polishing rate is high and the decrease in the polishing rate with time is small. On the polished surface of the wafer, no scratches or pits were observed from the beginning of polishing, and it was recognized that the surface was of high quality.
[0066]
On the other hand, in the abrasives of Comparative Examples 1 and 2, the generation of scratches and pits was observed on the surface of the polished surface at the initial stage of polishing. Further, in the abrasive of Comparative Example 3, it was recognized that many fine pits were generated on the surface of the polished surface in the initial stage of polishing, and a sufficient polishing rate was obtained except in the initial stage of polishing. It can be seen that no polishing rate is obtained, and the polishing material of Comparative Example 4 does not have a sufficient polishing rate. Furthermore, in the abrasive of Comparative Example 5 as a conventional example, although the quality of the polished surface is good, it is recognized that the polishing rate or the polishing efficiency is not sufficient, and further, the usage time (polishing elapsed time) ) Is maintained for an average of 4.3 μm / h until 3 hours, but it is recognized that if the polishing is further continued, the polishing rate is significantly reduced.
[0067]
Polishing life test
Using the abrasive obtained in Example 8, the surface of a wafer (diameter: 75 mm) made of a lithium tantalate single crystal material was polished (precisely polished) for 10 hours in the same manner as in the above polishing test, Every time the polishing time passed 1 hour, the thickness of the wafer was measured using a micrometer (manufactured by Mitutoyo Co., Ltd., measurement accuracy: 1 μm), and the polishing rate (μm / h) per hour was determined therefrom. The results are shown in Table 4 below.
[0068]
[Table 4]
Figure 0004290799
[0069]
As is clear from the results of Table 4 above, in the abrasive of Example 8 according to the present invention, the effective polishing rate (polishing effect) is maintained substantially constant over a long period of time. It can be seen that, in short, it exhibits an excellent polishing life.
[0070]
【The invention's effect】
As is clear from the above description, in the precision polishing composition for hard and brittle materials according to the present invention, specific α-alumina fine particles are used and dispersed in an aqueous medium. Therefore, harmful processing distortion can be effectively avoided, and deterioration of the quality of the polished surface can be advantageously prevented or eliminated, so that the surface of the hard and brittle material can be eliminated. It was possible to precisely polish the surface to a sophisticated mirror surface. Furthermore, the polishing efficiency (speed) that could not be achieved in the past can be advantageously achieved, and the time spent for polishing can be shortened, and in the repeated use, the polishing efficiency or the polishing speed is It can be reliably held for a relatively long time, that is, good polishing life characteristics can also be realized.
[0071]
Further, according to the precision polishing method of the hard and brittle material using the precision polishing composition according to the present invention, the polishing surface of the hard and brittle material can be polished to a high-grade mirror surface, and the effective polishing composition exhibits such an effective polishing composition. With the polishing efficiency and the polishing life characteristics, it is possible to perform a precision polishing process on a hard and brittle material with excellent work efficiency and workability and good economic efficiency.
[Brief description of the drawings]
BRIEF DESCRIPTION OF DRAWINGS FIG. 1 is a longitudinal cross-sectional explanatory view showing a state where a hard polishing material is subjected to precision polishing using the hard polishing material for a hard and brittle material according to the present invention.
[Explanation of symbols]
10 Polishing machine
12 Polishing slurry
14 wafers
16 Turntable
18 Surface plate
20 holders
22 Slurry supply nozzle
28 Abrasive cloth

Claims (6)

タンタル酸リチウム単結晶材料又はニオブ酸リチウム単結晶材料を精密研磨加工するための、α−アルミナを水性媒体中に分散せしめてなる組成物であって、かかるα−アルミナが、ベーマイト及び/又は擬ベーマイトを原料として、1100℃〜1160℃の焼成温度において焼成して得られたものであり、一次粒子が0.3μm以下の平均粒子径(D50)を有し、且つBET比表面積が15〜50m2 /gの微粒子からなるものであり、そしてアルカリ剤の添加によって、pHが8.5〜12のアルカリ性に調整されていることを特徴とするタンタル酸リチウム/ニオブ酸リチウム単結晶材料用精密研磨組成物。A composition obtained by dispersing α-alumina in an aqueous medium for precision polishing a lithium tantalate single crystal material or a lithium niobate single crystal material, wherein the α-alumina is boehmite and / or pseudo-alumina. Boehmite is used as a raw material, and it is obtained by firing at a firing temperature of 1100 ° C. to 1160 ° C. The primary particles have an average particle diameter (D50) of 0.3 μm or less and a BET specific surface area of 15 to 50 m. Precision polishing for lithium tantalate / lithium niobate single crystal material, characterized in that it is composed of 2 / g fine particles and the pH is adjusted to an alkalinity of 8.5 to 12 by adding an alkali agent. Composition. 前記α−アルミナ微粒子が、5〜40重量%の割合において組成物中に分散、含有せしめられている請求項1記載のタンタル酸リチウム/ニオブ酸リチウム単結晶材料用精密研磨組成物。  The precision polishing composition for lithium tantalate / lithium niobate single crystal material according to claim 1, wherein the α-alumina fine particles are dispersed and contained in the composition at a ratio of 5 to 40% by weight. に、シリカ粒子が分散、含有せしめられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のタンタル酸リチウム/ニオブ酸リチウム単結晶材料用精密研磨組成物。 Further, the silica particles are dispersed, according to claim 1 or claim 2 lithium tantalate / lithium niobate single crystal material for precision polishing composition wherein it has been allowed to contain. 前記シリカ粒子として、コロイダルシリカ、無晶形二酸化珪素及びフュームド・シリカのうちの少なくとも1種以上が用いられる請求項記載のタンタル酸リチウム/ニオブ酸リチウム単結晶材料用精密研磨組成物。The precision polishing composition for lithium tantalate / lithium niobate single crystal material according to claim 3 , wherein at least one of colloidal silica, amorphous silicon dioxide, and fumed silica is used as the silica particles. 前記α−アルミナ微粒子が5〜40重量%の割合において組成物中に分散、含有せしめられる一方、前記シリカ粒子が45重量%以下の割合において組成物中に分散、含有せしめられ、且つそれらα−アルミナ微粒子とシリカ粒子の含有量の合計が50重量%以下とされている請求項又は請求項記載のタンタル酸リチウム/ニオブ酸リチウム単結晶材料用精密研磨組成物。The α-alumina fine particles are dispersed and contained in the composition in a proportion of 5 to 40% by weight, while the silica particles are dispersed and contained in the composition in a proportion of 45% by weight or less, and the α- The precision polishing composition for lithium tantalate / lithium niobate single crystal material according to claim 3 or 4 , wherein the total content of alumina fine particles and silica particles is 50 wt% or less. 請求項1乃至請求項の何れか一つに記載の精密研磨組成物を用いて、それを、研磨加工の施されるべきタンタル酸リチウム単結晶材料又はニオブ酸リチウム単結晶材料と研磨布との接触面に供給せしめ、かかる単結晶材料の研磨加工を実施することを特徴とするタンタル酸リチウム/ニオブ酸リチウム単結晶材料の精密研磨方法。A precision polishing composition according to any one of claims 1 to 5, wherein the composition comprises a lithium tantalate single crystal material or a lithium niobate single crystal material to be polished and a polishing cloth. A method for precisely polishing a lithium tantalate / lithium niobate single crystal material, characterized in that the single crystal material is polished on the contact surface.
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