JP4290547B2 - 輸送機関用燃料の製油所ブレンド用成分の酸素化プロセス - Google Patents

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Description

本発明は、天然石油由来の輸送機関用燃料に関し、特に、周囲条件にて液体である輸送機関用燃料油の製油所ブレンド用成分の製造プロセスに関する。特に、本発明は、適切な石油留出物中の有機化合物の選択的酸化を含む一体化されたプロセスに関する。有機化合物は、液体反応媒体中で、酸化剤及び不均質酸素化触媒系により酸素化される。不均質酸素化触媒系は、液体有機化合物の混合物への酸素の組み込みを強めて、炭化水素類、酸素化された有機化合物、反応水及び酸性副産物を含む混合物を形成する能力を示す。混合物は分離されて、少なくとも低密度の第1の有機物液体と、触媒金属、反応水及び酸性副産物の少なくとも一部とを回収する。有機物液体を重炭酸ナトリウム水溶液又は酸素化の酸性副産物を中和及び/又は除去可能な他の可溶性化学塩基で洗浄し、酸素化生成物を回収することが有利である。生成物は、ブレンド成分として直接用いるか、あるいはさらなる分留により分画されて例えばディーゼル燃料にブレンドするためにより適切な成分を提供することができる。本発明の一体化されたプロセスは、さらに、水素処理された留出物の低沸点画分として、自身の酸素化供給原料源を提供することもできる。有利なことに、一体化されたプロセスは、高沸点画分の選択的酸化を含み、これにより、炭化水素、硫黄含有有機物及び/又は窒素含有有機化合物への酸素の組み込みは、硫黄及び/又は窒素の酸化除去を補助する。
19世紀の最後の数10年間に、以下の発明に見られるように、内燃機関は、輸送機関を急激に変化させた。中でも、Benz及びGottleib Wilhelm Daimlerは、ガソリン、などの燃料の電気着火を用いるエンジンを発明し開発し、Rudolf C.K. Dieselは、低コストの有機物燃料を利用するために、燃料の自動着火に圧縮を用いる彼の名前を付したエンジンを発明し組み立てた。輸送機関に用いる為の改良されたディーゼルエンジンの開発は、ディーゼル燃料組成物における改良と共に手に手を取って進められた。近代の高性能ディーゼルエンジンは、さらに発展した規格の燃料組成物を要求するが、コストが重要な考慮点として残されている。
現時点で、輸送機関用燃料の大半は、天然石油に由来している。実際、石油は未だに燃料及び石油化学供給原料として用いられている世界の主要な炭化水素類源である。天然石油の組成又は原油の組成は大幅に変動するが、すべての原油は硫黄化合物を含み、ほとんどの原油は窒素化合物を含み、酸素をも含み得るが原油の酸素含量は低い。一般に、原油中の硫黄濃度は約8%未満であり、ほとんどの原油は約0.5〜約1.5%の範囲の硫黄濃度を有する。窒素濃度は、通常、0.2%未満であるが、1.6%程度に高いこともあり得る。
原油は、油井で産出された形態で用いられることは滅多になく、製油所で広範囲の燃料及び石油化学供給原料に転化される。典型的には、特定の最終使用規格に適合するように、原油からの留出物の処理及びブレンドにより輸送機関用燃料が製造される。今日、多量に入手可能な原油のほとんどが硫黄を大量に含むので、性能規格及び/又は環境基準に適合する製品を得るために、留出物を脱硫しなければならない。燃料中の硫黄含有有機化合物は、環境汚染の主要源であり続ける。燃焼中、これらは硫黄酸化物に転化されるので、硫黄オキソ酸の元となり、さらに粒子状物質を放出する一因となる。
より新しく高性能なディーゼルエンジンでさえも、慣用の燃料を燃焼すると排ガス中に煤塵を発生させる。酸素化化合物及びメタノール及びジメチルエーテルなどの炭素−炭素化学結合を含まないか或いは僅かに含む化合物は、煤塵及びエンジン排ガス放出を減少させることは知られている。しかし、このような化合物の大半は、高い蒸気圧を有し、及び/又はディーゼル燃料にほとんど不溶性であり、これらのセタン価が示すように点火品質が低い。さらに、硫黄成分及び芳香族成分を減少させるための化学水素添加によるディーゼル燃料の他の改良方法も燃料潤滑性を低下させる。低潤滑性のディーゼル燃料は、燃料インジェクター及び高圧下で燃料と接触するようになる他の可動部の過剰の摩耗を引き起こすかもしれない。
圧縮点火内燃機関(ディーゼルエンジン)用の燃料としてあるいは該燃料のブレンド成分として用いられる蒸留された画分は、通常、約1〜3wt%硫黄を含有する中間留出物である。これまで、ディーゼル燃料の典型的な規格は、最大0.5wt%であった。1993年規制により、ヨーロッパ及びアメリカ合衆国において、ディーゼル燃料中の硫黄は0.3wt%まで制限された。1996年までに、ヨーロッパ及びアメリカ合衆国において、及び1997年に日本において、ディーゼル燃料中の硫黄の最大量は、0.05wt%以下にまで減少された。この世界的な傾向は、もっと低い硫黄レベルまで続行されるものと予測されるに違いない。
一側面において、カルフォルニア州及び連邦の市場において検討されている新しい排出規制の導入は、触媒排ガス処理に対する関心を大きく促進している。ディーゼルエンジン、特に重負荷ディーゼルエンジンに対する触媒による排ガス制御の適用の試みは、2種類の因子ゆえに、スパーク点火内燃機関(ガソリンエンジン)とは大幅に異なっている。第一に、慣用のTWC触媒はディーゼルエンジンからのNOx排出除去には効果がなく、第二に、粒子状物質制御に対する必要性はガソリンエンジンの場合よりも大幅に高い。
ディーゼルエンジン排出の制御のために、幾つかの排ガス処理技術が現れており、全セクターにおいて燃料中硫黄レベルがこの技術の効率に影響する。硫黄は、触媒活性を減少させる触媒毒である。さらに、ディーゼル排出の触媒制御の流れにおいて、高硫黄燃料は、硫黄の触媒酸化及び水との反応による硫酸ミストの形成ゆえに、粒子状物質の放出の二次問題を引き起こす。このミストは、粒子状物質放出の一部として集められる。
圧縮点火エンジン放出は、初期燃焼に用いられる方法が異なるので、スパーク点火エンジン放出とは異なる。圧縮点火は、非常に希薄な空気/燃料混合物中での燃料滴の燃焼を必要とする。この燃焼プロセスは、小さな炭素粒子を残し、ガソリンエンジンにおけるよりもかなり高い粒子状物質放出を導く。希薄運転ゆえに、CO及び気体状炭化水素は、ガソリンエンジンよりもかなり低い、しかし、非常に多量の未燃焼炭化水素が炭素粒子に吸着される。ゆえに、ディーゼル放出の健康問題の根本原因は、有毒な炭化水素を含むこれらの非常に小さな炭素粒子が肺の深部まで吸入されることにあるといえる。
燃焼温度の上昇は、粒子状物質を減少させることができるが、これは、周知のZeldovitch機構によりNOx放出を増加させる。ゆえに、排出規制に適合するように、粒子状物質及びNOx放出を天秤に掛ける必要がある。
入手可能な証拠は、超低硫黄燃料がディーゼル排ガスの触媒処理で放出を制御可能とする有効な技術であることを強く示唆する。15ppm以下の燃料硫黄レベルが、0.01g/bhp−hr以下の粒子状物質レベルを達成するために必要である。このようなレベルは、およそ0.5g/bhp−hrのNOx放出を達成する能力があることが示されており、現存する排ガス処理用の触媒の組み合わせと非常に互換性がある。さらに、NOxトラップシステムは、燃焼硫黄に対して非常に感受性が高く、入手可能な証拠は、活性を維持するために10ppm以下の硫黄レベルが必要であることを示唆する。
輸送機関用燃料における硫黄規格のこれまでになく強い引き締めに直面して、石油供給原料及び製品からの硫黄除去は、今後数年の間に、ますます重要となるであろう。ヨーロッパ、日本及び米国におけるディーゼル燃料中の硫黄に関する法規制は、最近、規格を0.05wt%(最大値)まで低下させているが、将来の規格は現行の0.05wt%レベルよりも遙かに低くなるかもしれないと指摘されている。
慣用の水素添加脱硫(HDS)触媒を用いて、製油所輸送機関用燃料のブレンド用の石油留出物からの硫黄の大部分を除去することができるが、硫黄原子が多環芳香族硫黄化合物におけるように立体障害されている化合物から硫黄を除去するには活性ではない。これは、硫黄ヘテロ原子が二重に障害されている場合(例えば、4,6−ジメチルジベンゾチオフェン)に、特に当てはまることである。高温で、慣用の水素添加脱硫触媒を用いることは、収率損失、早期接触コーキング及び製品品質の劣化(例えば色)を引き起こすであろう。高圧を用いると、多額の経費を必要とする。
将来の厳しい規格に適合させるために、留出物供給原料及び製品から、このような障害された硫黄化合物をも除去しなければならないであろう。留出物及び他の炭化水素生成物からの経済的な硫黄除去に対する差し迫った必要性がある。
技術は、留出物供給原料及び製品からの硫黄を除去するためのプロセスで全面的に置換されている。一つの公知の方法は、非常に高沸点の炭化水素物質よりも高温で沸騰する物質の少なくとも大半を含む石油画分(少なくとも約550゜Fを越える沸点の物質の少なくとも大半を含む石油画分)の酸化、続いて、酸化された化合物を含む流出物を昇温された温度(560゜F〜1350゜F)にて処理して硫化水素を形成し、及び/又は水素処理して炭化水素物質の硫黄分を減少させることを含む。例えば、Jin Sun Yooの米国特許U.S. Patent No. 3,847,798及びVincent A. Duranteの米国特許U.S. Patent No.5,288,390参照。このような方法は、むしろ低い程度の脱硫が達成されるだけであるから、有用性が限定されることが証明されている。加えて、これらの方法の実施中のクラッキング及び/又はコークス形成ゆえに、有価値生成物の実質的な損失が生じるかもしれない。したがって、クラッキング又はコークス形成を減少させながら、脱硫の程度を増加させるプロセスを開発する利点がある。
燃料を改良するための幾つかの異なる酸素化方法がこれまでにも記載されている。例えば、米国特許U.S. Patent No.2,521,698には、セタン価を改良するものとして、炭化水素燃料の部分酸化が記載されている。この特許は、芳香族環含量が比較的低く、パラフィン性成分が比較的高い燃料であるべきことを示唆する。米国特許U.S. Patent No. 2,912,313には、中間留出物燃料に過酸化物及びジハロ化合物の両者を添加することにより、セタン価を増加させることが示されている。米国特許U.S. Patent No. 2,472,152には、中間留出物画分中の飽和環式炭化水素又はナフテン性炭化水素類を酸化させてナフテン性過酸化物を形成することにより中間留出物分画のセタン価を改良する方法が記載されている。この特許は、酸化は、開始剤としての油溶性金属塩の存在下で加速されるが、無機塩基の存在下で実施されることが好ましい、ことを示唆する。しかし、形成されたナフテ性過酸化物は、悪影響のあるゴム化開始剤(gum initiator)である。したがって、フェノール、クレゾール及びクレゾール酸などのゴム阻害剤を酸化された物質に添加して、ゴム形成を減少させるか又は防止しなければならない。これら後者の化合物は、毒性であり発ガン性である。
Chaya Venkat及びDennnis E. Walshの米国特許U.S. Patent No. 4,494,961は、50℃〜350℃の温度にて、穏やかな酸化条件下で、(i)過マンガン酸アルカリ土類金属、(ii)周期律表IB族、IIB族、IIIB族、IVB族、VB族、VIB族、VII族、又はVIII族の金属の酸化物、又は(i)と(ii)との混合物のいずれかである触媒の存在下で、画分を接触させることにより、水素含量が低く、生の未処理のままの高級芳香族中間留出物画分のセタン価を改良することに関する。欧州特許出願European Patent Application 0 252 606 A2もまた、好ましくは油溶性金属塩としてアンチモン、鉛、ビスマス及び周期律表IB族、IIB族、VB族、VIB族、VIIB族及びVIIIB族の遷移金属などの触媒金属の存在下で、画分と酸素又は酸化剤とを接触させることにより水素化精製され得る中間留出物画分のセタン価を改良することに関する。この出願には、触媒が燃料中のベンジル性炭素原子をケトン類に、選択的に酸化することが述べられている。
最近では、William F. Taylorの米国特許U.S. Patent No.4,723,963に、160℃〜400℃の範囲で沸騰する中間留出物炭化水素燃料中の酸素化された芳香族化合物の少なくとも3wt%を含むことにより、セタン価が改良されることが示唆されている。この特許は、酸素化されたアルキル芳香族及び/又は酸素化されたヒドロ芳香族が、ベンジル性炭素プロトンにて好ましく酸素化されることを示す。
さらに最近では、相移動試薬としてのリンタングステン酸及びトリ−n−オクチルメチルアンモニウムクロライドにより触媒された過酸化水素水との反応及び酸化された硫黄化合物のその後のシリカ吸着による中間留出物の酸化脱硫が、Collinsら(Journal of Molecular Catalysis (A):Chemical 117 (1997) 397-403)により記載されている。Collinsらは、水素処理されなかった冬季用ディーゼルオイルの酸化脱硫を記載した。Collinsらは、水素添加脱硫に耐性を有する硫黄種は酸化脱硫を受けやすく、水素添加脱硫されたディーゼル中のこのような耐性を有する硫黄成分の濃度は、Collinsらにより処理されたディーゼルオイルと比較して、すでに比較的低くなっているかもしれない、と示唆する。
Bruce R. Cook、Paul J. Berlowitz及びRobert J. Wittenbrinkの米国特許U.S. Patent No. 5,814,109は、特にフィッシャートロプシュ(Fischer-Tropsch)炭化水素合成プロセス、好ましくは非シフトプロセスを介するディーゼル燃料添加剤製造に関する。添加剤製造において、これらのフィッシャートロプシュプロセスの本質的に硫黄を含まない生成物は、高沸点画分と低沸点画分、例えば700゜F以下で沸騰する画分、とに分離される。フィッシャートロプシュ反応生成物の高沸点画分は、高沸点画分を700゜F以下で沸騰するパラフィン類とイソパラフィン類との混合物に転化するに十分であるべき条件にて、水素添加異性化される。この混合物は、フィッシャートロプシュ反応生成物の低沸点画分とブレンドされて、中間留出物ディーゼル燃料のセタン価又は潤滑性、又はセタン価と潤滑性の両者を改良するに有用であるべきディーゼル添加剤を回収する。
Robert J. Wittenbrink、Darryl P. Klein、Michele S Touvelle、Michel Daage及びPaul J. Berlowitzの米国特許U.S. Patent No. 6,087,544は、留出物供給流よりも低い硫黄レベルを有する留出物燃料を製造する留出物供給流の処理に関する。このような燃料は、留出物供給流を約50〜100ppmの硫黄だけを含む軽質画分と、重質画分とに分別することにより製造される。軽質画分は、水素処理されて、軽質画分中の硫黄の実質的に全量が除去される。脱硫された軽質画分は、次いで、重質画分の1/2とブレンドされて、例えば663ppmから310ppmまで硫黄レベルが減少し、脱硫された軽質画分85wt%と未処理の重質画分15wt%の低硫黄留出物燃料を製造する。しかし、この低硫黄レベルを得るために、留出物供給流のわずかに約85wt%だけが、低硫黄留出物燃料製品として回収されるに過ぎない。
したがって、中間留出物炭化水素燃料中の酸素化された芳香族化合物を調製するための接触プロセス、特に上述の欠点を有していないプロセスが、現在、必要とされている。有利には、改良されたプロセスは、適切な酸素化促進触媒系、好ましくは有機化合物の混合物への酸素の組み込みを増強することができ、及び/又は周囲条件にて製油所輸送機関用燃料液体に対するブレンド成分として適切な有機化合物の混合物からの硫黄又は窒素の酸化除去により補助可能な酸素化触媒を用いる液相中で行われるべきである。
本発明は、環境に優しい輸送機関用燃料の製油所ブレンド成分を提供するために、上述の問題を解決することに関する。
適切な石油留出物、好ましくは水素添加処理留出物中の有機化合物の選択的酸化を含む一体化プロセスにより、輸送機関用燃料の製油所ブレンド成分を製造する経済的なプロセスが提供される。本発明の一体化プロセスは、有利なことに、水素処理留出物の低沸点画分として、それ自身の酸素化供給原料源をも提供する。有益なことに、一体化プロセスは、高沸点画分の選択的酸化を含むことにより、炭化水素、硫黄含有有機化合物及び/又は窒素含有有機化合物への酸素の組み込みが、硫黄及び/又は窒素の酸化除去により補助される。
本発明は、種々のタイプの炭化水素物質、特に、硫黄を含有する石油由来の炭化水素油の処理を検討する。一般に、油の硫黄分は1%を越える。
本発明の一側面は、製油所輸送機関用燃料又は製油所輸送機関用燃料ブレンド成分の製造方法を提供する。本方法は、天然の石油から派生した有機化合物の混合物であって約10°API〜約75°APIの範囲の比重を有する混合物を含む有機供給原料を準備する工程と;有機物供給原料と、酸化剤、及び液体有機化合物の混合物への酸素の組み込みを増強させることができる能力を示す不均質酸素化触媒系とを接触させて、反応媒体がハロゲン及び/又はハロゲン含有化合物を実質的に含まないように維持しながら、炭化水素類、酸素化された有機化合物、反応水、及び酸性副産物を含む液体混合物を形成する工程と;反応媒体から、炭化水素類、酸素化された有機化合物及び酸性副産物を含む低密度の少なくとも第1の有機液体と、不均質酸素化触媒系、反応水及び酸性副産物の少なくとも一部と、を分離する工程と、を含む。
一側面において、本発明は、有機物供給原料が硫黄含有有機化合物及び/又は窒素含有有機化合物を含み、これらの1種以上が液体反応媒体中で酸化されるプロセスを提供する。有利なことに、酸化された硫黄含有有機化合物及び/又は窒素含有有機化合物の少なくとも一部は、不均質酸素化触媒に收着される。典型的には、第2の分離された液体は、酸化された硫黄含有有機化合物及び/又は窒素含有有機化合物の少なくとも一部を含む水溶液である。
有益なことに、本発明によるプロセスは、さらに、分離された有機液体を中和剤と接触させる工程と、低含有量の酸性副産物を有する生成物を回収する工程と、を含む。
本発明のプロセスは、有利なことに、液体供給原料からガスとして分離されて固体收着剤上に集められるか及び/又は水性液体で洗浄されてもよい硫化水素を形成するための酸化供給原料の接触水素処理を含む。本発明の好ましい側面において、有機物供給原料の全量又は少なくとも一部は、約50℃〜約425℃の間で沸騰する物質から本質的になる石油留出物の水素添加プロセスの生成物である。この水素添加プロセスは、石油留出物を水素添加触媒の存在下、水素添加条件にて、水素源と反応させて、水素処理された石油留出物からの硫黄及び/又は窒素の水素添加除去を補助することを含む。
別の側面において、本発明は、有機物供給原料の全量又は少なくとも一部が、約50℃〜約425℃の間で沸騰する物質から本質的になる石油留出物の水素添加プロセスの生成物である有機化合物の選択的酸化プロセスを提供する。水素添加プロセスは、石油留出物を水素添加触媒の存在下、水素添加条件にて、水素源と反応させて、水素処理された石油留出物からの硫黄及び/又は窒素の水素添加除去を補助する。一般的に、有用な水素添加触媒は、周期律表のd−遷移元素からなる群より選択される少なくとも1種の活性金属を含み、各活性金属は、触媒総量の約0.1wt%〜約30wt%の量で、不活性担体上に組み込まれている。適切な活性金属としては、21〜30、39〜48及び72〜78の原子数を有する周期律表のd−遷移元素を挙げることができる。
水素処理触媒は、金属の組合せを含むことが有益である。好ましくは、コバルト、ニッケル、モリブデン及びタングステンからなる群より選択される少なくとも2種の金属を含む水素添加触媒である。より好ましくは、共存金属は、コバルト及びモリブデン又はニッケル及びモリブデンである。水素添加触媒は、少なくとも2種の活性金属を含むことが有利であり、各活性金属は、触媒総量の約0.1wt%〜約20wt%の量でアルミナなどの金属酸化物担体上に組み込まれている。
一側面において、本発明は、水素処理プロセスが、さらに分留による水素処理された石油留出物を、硫黄分が少なく単環芳香族分が多い画分からなる少なくとも1種の低沸点液体と、硫黄分が多く単環芳香族分が少ない画分からなる高沸点液体と、に分画する工程を含み、有機物供給原料が主として低沸点液体である、製油所輸送機関用燃料又は製油所輸送機関用燃料のためのブレンド成分の製造を提供する。
本発明に用いるための不均質酸素化触媒系は、バナジウム、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、パラジウム、白金、銅、銀、及びこれらの混合物からなる群より選択される活性金属を含む。金属は、元素形態として、組み合わせられた形態として、あるいはイオン形態として用いることができる。好ましくは、金属の形態は、金属酸化物、混合金属酸化物、及び/又は金属又は混合金属酸化物の塩基性塩である。不均質酸素化触媒系は、さらに、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び/又は周期律表V族の元素を含むことが有利である。アルカリ金属は、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム及びフランシウム、好ましくはカリウム及び/又はセシウムを含む周期律表I族の一価のほぼ塩基性金属の任意のものである。アルカリ土類金属は、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、マグネシウム、好ましくはマグネシウムを含む二価の強塩基性金属の任意のものである。有用なV族金属は、リン、砒素、アンチモン、及びビスマス、好ましくはリン及び/又はビスマスである。触媒系の少なくとも一部が回収され、回収された全部又は一部が液体反応媒体に注入されることが有益である。
本発明の一側面において、本発明による有機化合物の選択的酸化用の不均質酸素化触媒系は、約1〜約30%のクロムを酸化物として、また、約0.1〜約5%の白金を固体担体上に含有する粒子状酸素化触媒を含む。好ましくは、担体は、γアルミナ(γ−Al23)を含む。
好ましくは、本発明による有機化合物の選択的酸素化用の不均質酸素化触媒系は、モリブデン酸クロム又はモリブデン酸ビスマス及び場合によってはマグネシウムの粒子状形態源を含む。本発明の別の好ましい側面において、本発明による有機化合物の選択的酸素化用の不均質酸素化触媒系は、γアルミナを含む担体上の式Na2Cr27により表される触媒を約0.1%〜約1.5%含む。
本発明の別の側面において、製油所輸送機関用燃料又は製油所輸送機関用燃料用のブレンド成分の製造プロセスが提供される。本プロセスは、約10°API〜約75°API、好ましくは約15°API〜約50°APIの範囲にある比重を有する天然石油由来の有機化合物混合物を含む有機物供給原料を分留により、硫黄分が少なく単環芳香族分が多い画分からなる少なくとも1種の低沸点有機物部分と、硫黄分が多く単環芳香族分が少ない画分からなる高沸点有機物部分と、に分画する工程と;液体有機化合物の混合物への酸素の組み込みを増強させることができる能力を示す不均質酸素化触媒系を含む液体反応媒体中で、反応媒体をハロゲン及び/又はハロゲン含有化合物を実質的に含まないように維持しながら、二酸素の気体状源を低沸点有機物部分の少なくとも一部と接触させて、炭化水素類、酸素化された有機化合物、反応水、及び酸性副産物を含む液体混合物を形成する工程と;液体反応媒体をハロゲン及び/又はハロゲン含有化合物を実質的に含まないように維持しながら、炭化水素類、酸素化された有機化合物、反応水、及び酸性副産物を含む混合物を形成する工程と;混合物から、炭化水素類、酸素化された有機化合物及び酸性副産物を含む低密度の少なくとも第1の有機液体と、触媒金属、反応水及び酸性副産物の少なくとも一部と、を分離する工程と;分離された有機液体の全部又は一部を中和剤と接触させ、こうして低含有量の酸性副産物を含む低沸点酸素化生成物を回収する工程と、を含む。
分離された有機液体の少なくとも一部を化学塩基の水溶液と接触させ、回収された酸素化生成物は約20mgKOH/g未満の総酸価を示すことが有益である。回収された酸素化生成物は、約10mgKOH/g未満の総酸価を示すことが有利である。酸素化生成物は、より好ましくは約5mgKOH/g未満の総酸価、最も好ましくは約1mgKOH/g未満の総酸価を示す。好ましくは、化学塩基は、水酸化物、炭酸塩又は重炭酸塩の形態でのナトリウム、カリウム、バリウム、カルシウム及びマグネシウムからなる群より選択される化合物である。
本発明の好ましい一側面において、有機物供給原料の全部又は少なくとも一部は、約50℃〜約425℃の間で沸騰する物質から本質的になる石油留出物の水素添加プロセスの生成物である。この水素添加プロセスは、水素添加触媒の存在下で、水素添加条件にて、石油留出物を水素源と接触させて、水素処理された石油留出物からの硫黄及び/又は窒素の水素添加除去を補助することを含む。
別の側面において、本発明は、製油所輸送機関用燃料又は製油所輸送機関用燃料のブレンド成分の製造の一体的プロセスを提供する。本プロセスは、天然石油由来の有機化合物の混合物であって約75℃〜約425℃の間で沸騰する物質から本質的になる混合物を含む有機供給原料を分留することにより、硫黄分が少なく単環芳香族分が多い画分からなる少なくとも1の低沸点有機部分と、硫黄分が多く単環芳香族分が少ない画分からなる高沸点有機物部分と、に分画する工程と;液体有機化合物の混合物への酸素の組み込みを増強する能力を示す不均質酸素化触媒系を含む液体反応媒体中で、液体媒体をハロゲン及び/又はハロゲン含有化合物を実質的に含まないように維持しながら、気体状二酸素源と、低沸点有機物部分の少なくとも一部を接触させて、炭化水素類、酸素化有機化合物、反応水、及び酸性副産物を含む液体混合物を形成させる工程と;ハロゲン及び/又はハロゲン含有化合物を実質的に含まないように液体反応媒体を維持しながら、炭化水素類、酸素化有機化合物、反応水、及び酸性副産物を含む混合物を形成する工程と;炭化水素類、酸素化有機化合物及び酸性副産物を含む低密度の少なくとも第1の有機液体と、触媒金属、反応水及び酸性副産物の少なくとも一部と、を混合物から分離する工程と;分離された有機液体の全部又は一部を中和剤と接触させて、低含有量の酸性副産物を有する低沸点酸素化生成物を回収する工程と、を含む。この一体化プロセスは、さらに、触媒活性金属及び/又は活性金属含有化合物を実質的に含まないように維持されている液体反応混合物中で、硫黄含有有機化合物及び/又は窒素含有有機化合物の1種以上の酸化に適切な条件下で、高沸点有機物部分を、少なくとも1種の有機過酸又は有機過酸の前駆体を含む不混和性相と接触させる工程と;反応混合物の酸化相から不混和性過酸含有相の少なくとも一部を分離する工程と;反応混合物の酸化相を固体收着剤、イオン交換樹脂及び/又は溶媒又は可溶性塩基化学化合物を含む適切な不混和性液体と接触させて、高沸点画分よりも少ない硫黄分及び/又は少ない窒素分を含む高沸点生成物を得る工程と、を含む。
一般に、本発明において用いる為に、不混和性相は、過酸化水素及び/又はアルカリヒドロペルオキシド源、2〜約6個の炭素原子の脂肪族モノカルボン酸、及び水を混合することにより形成される。不混和性相は、過酸化水素、酢酸及び水を混合することにより形成されることが有利である。分離された過酸含有相の少なくとも一部を反応混合物に再循環させることが有利である。好ましくは、酸化条件は、約25℃〜約250℃の温度、及び反応混合物を実質的に液相に維持するに十分な圧力を含む。
酸素化供給原料中の硫黄含有有機化合物は、硫黄原子が立体障害されている化合物、例えば多環芳香族硫黄化合物などを含む。典型的には、硫黄含有有機化合物は、少なくとも硫化物、複素環式芳香族硫化物及び/又は置換されたベンゾチオフェン及びジベンゾチオフェンからなる群より選択される化合物を含む。
有利なことに、本酸素化プロセスは非常に選択性であり、触媒活性金属及び/又は活性金属含有化合物を実質的に含まないように維持された液相反応混合物中の選択された有機過酸が、硫黄原子が立体障害されている化合物を芳香族炭化水素よりもむしろ好ましく酸化する。
本発明によれば、適切な留出物は、選択酸化される前に、好ましくは水素添加脱硫され、より好ましくは少なくとも1の低沸点画分と少なくとも1の高沸点画分との留出物を提供することができる設備を用いて水素添加脱硫される。
本発明は、酸素化供給原料の全部又は少なくとも一部が、約50℃〜約425℃の間で沸騰する物質から本質的になる石油留出物の水素添加プロセスの生成物であるプロセスを提供する。好ましくは、約150℃〜約400℃の間で沸騰する物質から本質的になる石油留出物であり、より好ましくは約175℃〜約375℃の間で沸騰する物質から本質的になる石油留出物である。本発明のさらなる側面によれば、水素添加プロセスは、水素添加触媒の存在下で、水素添加条件にて、石油留出物を水素源と反応させて、水素処理された石油留出物からの硫黄及び/又は窒素の水素添加除去を補助する工程を含む。
有利なことに、水素添加触媒は、触媒総量の約0.1wt%〜約2.0wt%の量で不活性担体上に組み込まれている少なくとも1種の活性金属を含む。好ましくは、活性金属は、パラジウム及び白金からなる群より選択され、及び/又は担体はモルデナイトである。
本発明のさらなる側面によれば、水素添加プロセスは、水素添加処理された石油留出物を分留して、硫黄分が少なく単環芳香族が多い画分からなる少なくとも1の低沸点ブレンド成分と、硫黄分が多く単環芳香族が少ない画分からなる高沸点画分と、を与える。有利なことに、酸素化供給原料は、高沸点画分から本質的になる。典型的には、本発明の一体化プロセスは、さらに、低沸点画分の少なくとも一部を酸を含まない生成物とブレンドして、環境に優しい輸送機関用燃料の製油所ブレンドのための成分を得る工程を含む。
酸素化供給原料が、製油所流の水素添加から誘導された高沸点留出物画分である場合には、製油所流は約200℃〜約425℃の間で沸騰する物質から本質的になる。製油所流は、好ましくは約250℃〜約400℃の間で沸騰する物質から本質的になり、より好ましくは約275℃〜約375℃の間で沸騰する物質から本質的になる。
本発明の別の側面において、酸素化供給原料と不混和性相とを接触させる工程を、2相の向流、クロス流、並流で連続的に行う連続プロセスが提供される。
酸素化供給原料が製油所流の水素添加から誘導された高沸点画分である場合には、製油所流は約200℃〜約425℃の間で沸騰する物資から本質的になる。製油所流は、好ましくは約250℃〜約400℃の間で沸騰する物質から本質的になり、より好ましくは約275℃〜約375℃の間で沸騰する物質から本質的になる。
好ましくは、不混和性過酸含有相は、過酸化水素1モルあたり少なくとも1モルの酢酸を提供する量で、水、酢酸源及び過酸化水素源を混合することにより形成された水系液体である。有利なことに、分離された過酸含有相の少なくとも一部は、反応混合物に再循環される。
本発明の別の側面において、回収された有機相の処理は、水酸化物、炭酸塩又は重炭酸塩の形態でのナトリウム、カリウム、バリウム、カルシウム及びマグネシウムからなる群より選択される可溶性塩基化学化合物の水溶液を含む少なくとも1種の不混和性液体を用いることを含む。水酸化ナトリウム又は重炭酸ナトリウムの水溶液が、特に有用である。
本発明の一側面において、回収された有機相の処理は、アルミナを含む少なくとも1種の固体收着剤を用いることを含む。
本発明の別の側面において、回収された有機相の処理は、酸化された硫黄含有及び/又は窒素含有有機化合物を選択的に抽出するに適切な誘電率を有する溶媒を含む少なくとも1の不混和性液体を用いることを含む。有利なことに、溶媒は、約24〜約80の範囲の誘電率を有する。有用な溶媒としては、炭素原子が2個から約6個の一価アルコール及び二価アルコール、好ましくはメタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール及びこれらの水溶液を挙げることができる。溶媒が水、メタノール、エタノール及びこれらの混合物からなる群より選択される化合物を含む不混和性液体が、特に有用である。
本発明のさらに別の側面において、溶解性塩基化学化合物は、重炭酸ナトリウムであり、有機相の処理はさらに、メタノールを含む少なくとも1種の他の不混和性液体を続いて使用することを含む。
本発明の別の側面において、酸素化供給原料と不混和性相とを接触させる工程が2相の向流、クロス流又は並流で連続的に行われる連続プロセスが提供される。
本発明の一側面において、反応混合物の回収された有機相は、(i)イオン交換樹脂及び(ii)不均一收着剤と連続的に接触して、適切な総酸価を有する生成物を得る。
[好ましい実施形態]
本発明のさらに完全な理解のために、添付図面及び下記実施例により詳細に説明されている実施形態を参照する。
図面は、周囲条件下で液体である輸送機関用燃料のブレンド成分の連続製造に対する本発明の好ましい側面を示す概略フローダイアグラムである。図1の概略フローダイアグラムに示されている本発明の要素は、液体有機化合物の混合物への酸素の組み込みを増強することができる不均質酸素化触媒系を含む液体反応媒体中で、該反応媒体をハロゲン及び/又はハロゲン含有化合物を実質的に含まないように維持しながら、有機供給原料を二酸素で酸素化して、炭化水素類、酸素化有機化合物、反応水及び酸性副産物を含む液体混合物を形成することを含む。混合物は、分離されて、炭化水素類、酸素化有機化合物及び酸性副産物を含む低密度の少なくとも第1の有機液体と、触媒金属、反応水及び酸性副産物の少なくとも一部とを回収する。有機液体は、重炭酸ナトリウム水溶液もしくは酸素化の酸性副産物を中和及び/又は除去することができる他の溶解性化学塩基で洗浄されて、酸素化生成物を回収する。
図2の概略フローダイアグラムでの本発明の要素は、二水素源(分子状水素)で石油留出物を水素処理し、水素処理された石油を分画して、硫黄分が少なく、単環芳香族が豊富な画分からなる低沸点ブレンド成分と、硫黄分が豊富で単環芳香族が少ない画分からなる高沸点酸化供給原料と、を提供する。この高沸点酸素化供給原料は、触媒活性金属及び/又は活性金属含有化合物を実質的に含まないように維持されている液体反応混合物中で、硫黄含有有機化合物及び/又は窒素含有有機化合物の1種以上の酸素化に適切な条件下で、少なくとも1の有機過酸又は有機過酸の前駆体を含む不混和性相と接触する。その後、不混和性相は重力分離されて、再循環のために酸含有相の一部を回収する。反応混合物の他の部分は、固体收着剤及び/又はイオン交換樹脂と接触して、酸素化供給原料よりも硫黄分及び/又は窒素分が少ない有機生成物の混合物を回収する。
[一般的記載]
本発明の目的にとって、用語「不均質酸素化触媒」とは、有機化合物への酸素の組み込みを増強する酸素化条件にて、及び/又は周囲条件にて液体である輸送機関用燃料の製油所ブレンド用の有機化合物の混合物からの硫黄又は窒素の酸素化除去を補助する酸素化条件にて、任意の組成物固体をいう。
有用な不均質酸素化触媒系は、低沸点画分を含む有機化合物の液相酸化に対して活性である種々の担持遷金属化合物又は未担持遷移金属化合物に基づく。一般的に、酸素化触媒系は、周期律表のd−遷移元素からなる群より選択される少なくとも1の活性金属を含む。例えば、活性金属は、原子数が21〜30、39〜48、及び72〜78である周期律表のd−遷移元素から選択される。有利なことに、1種以上の活性金属は、各々、触媒総量の約0.01wt%〜約30wt%の量で、好ましくは約0.1wt%〜約15wt%の量で、より好ましくは約0.1wt%〜約10wt%の量で、不活性担体に組み込まれる。
酸素化触媒は、周期律表のd−遷移元素から選択される活性金属と、場合によってはIV族及びV族の金属との組合せを含むことが有益である。
水素添加触媒は、コバルト、ニッケル、モリブデン及びタングステンからなる群より選択される少なくとも2種の金属を含むことが好ましい。より好ましくは、共存金属は、コバルトとモリブデン又はニッケルとモリブデンである。有利なことに、水素添加触媒は、アルミナ等の金属酸化物担体に、触媒総量の約0.1wt%〜約20wt%の量で各々組み込まれている少なくとも2種の活性金属を含む。他の好ましい不均質酸素化触媒系としては、場合によってはマグネシウムで活性化されていてもよいモリブデン酸クロム及び/又はモリブデン酸ビスマス、CuO/SiO2、CrFeBiMoO(マグネシウムで活性化されたモリブデン酸クロム/鉄)及びMgFeBiMoO(マグネシウムで活性化されたモリブデン酸ビスマス/鉄)を挙げることができる。
特に好ましい不均質酸素化触媒系は、γ−Al23上に酸化物として約0.1%〜約10%の白金と約5%〜約30%のクロムとを含み(CrOPt/Al23)、より好ましくは、γ−Al23上に酸化物として約1%〜約5%の白金と、約15%〜約20%のクロムを含む。別の好ましい不均質酸素化触媒系は、γ−Al23上に約0.01%〜約5%のNa2Cr27を含み、より好ましくはγ−Al23上に約0.1%〜約3%のNa2Cr27を含む。
適切な供給原料は、一般的に、周囲条件下で液体である炭化水素化合物から実質的になるほとんどの製油所流を含む。適切な酸化供給原料は、一般に、約10゜API〜約100゜APIの範囲、好ましくは約10゜API〜約75゜APIの範囲、より好ましくは最良の結果を得るために約15゜API〜約50゜APIの範囲のAPI比重を有する。これらの流は、流動接触法ナフサ、流動又はディレイド法ナフサ、軽質直留ナフサ、水添分解ナフサ、水素処理法ナフサ、アルキレート、異性化油、接触改質油及びこれらの芳香族誘導体、例えばベンゼン、トルエン、キシレン及びこれらの組合せを含むが、これらに限定されるものではない。接触改質油及び接触分解法ナフサは、しばしば、より狭い沸点範囲の流、例えば軽質接触ナフサ、重質接触ナフサ、軽質接触改質油、重質接触改質油に分けることができ、本発明により供給原料として用いるために特にカスタマイズされ得る。好ましい流は、軽質直留ナフサ、軽質接触分解ユニットナフサ及び重質接触分解ユニットナフサを含む接触分解ナフサ、軽質接触改質油及び重質接触改質油を含む接触改質油、このような製油所炭化水素流の誘導体である。
適切な酸化供給原料は、一般的に、大気圧で、約50℃〜約425℃の範囲の温度、好ましくは150℃〜約400℃、最良の結果を得るためにより好ましくは約175℃〜約375℃の範囲の温度で沸騰する製油所留出物流を含む。これらの流は、直留軽質中間留出物(virgin light middle distillate)、直留重質中間留出物(virgin heavy middle distillate)、流動接触分解法軽質接触サイクル油(fluid catalytic cracking process light catalytic cycle oil)、コークス器スチル留出物(coker still distillate)、水添分解装置留出物及びこれらの流を集合的に又は個別に水素処理した態様を含むが、これらに限定されるものではないは。好ましい流は、流動接触分解法軽質接触サイクル油、コークス器スチル留出物及び水添分解装置留出物を集合的に又は個別に水素処理した態様である。
上述の留出物流の1以上を組み合わせて酸化供給原料とすることができることも自明である。多くの場合、製油所輸送機関用燃料の性能又は種々の代替供給原料から得られる製油所輸送機関用燃料用のブレンド成分は、同等であるかもしれない。これらの場合、流の有効容積、最も近い接続の位置、短期経済などの戦略的物流管理は、どの流を利用するかを決定するであろう。
典型的には、石油画分中の硫黄化合物は、置換ベンゾチオフェン類及びジベンゾチオフェン類などの比較的非極性である複素環式芳香族硫黄である。一見すると、これらの複素環式芳香族だけに属する幾つかの特性に基づいて、複素環式芳香族硫黄化合物は選択的に抽出可能であるように見えるかもしれない。これらの化合物中の硫黄原子が、ルイス塩基として分類される2個の非結合性電子対を有する場合であっても、この特性はルイス酸によってこれらを抽出させるには十分ではない。換言すれば、低レベル硫黄を達成するための複素環式芳香族硫黄化合物の選択的抽出は、硫化物と炭化水素類との間の極性のより大きな差違を必要とする。
本発明による液相酸化により、これらの硫化物を、スルホキシドやスルホンなどのより極性を有するルイス塩基性酸素化硫黄化合物に選択的に変換することが可能である。ジメチルスルフィドなどの化合物は、非常に非極性な分子である。したがって、ベンゾ及びジベンゾチオフェンなどの製油所流中に見られる複素環式芳香族スルフィドを選択酸化することにより、本発明のプロセスはより高い極性の特性をこれらの複素環式芳香族化合物に選択的にもたらすことができる。これらの望ましくない硫黄化合物の極性が本発明による液相酸化によって増加する場合には、これらは極性溶剤及び/又はルイス酸收着剤により選択的に抽出され得るが、炭化水素流の大半は影響を受けない。
非結合性電子対を有する他の化合物としては、アミン類を挙げることができる。複素環式芳香族アミン類もまた、上述のスルフィド類が見出される同じ流中に見いだせる。アミン類は、スルフィド類よりも塩基性である。孤立電子対は、ブロンステッッド−ローリー(Brondtad-Lowry)塩基(プロトン受容体)並びにルイス塩基(電子供与体)として機能する。原子上のこの電子対は、スルフィド類に対すると同じ態様で酸化されやすくする。
酸化供給原料と、液相中に少なくとも1種の有機過酸又は有機過酸の前駆体を含む不混和性相との接触中に、酸化に適する条件としては、任意の圧力及び反応が進行する約10℃よりも高い温度を含む。好ましい温度は、約25℃〜約250℃であり、約50℃〜約150℃がより好ましい。最も好ましい温度は、約115℃〜約125℃の間である。
本明細書に開示するように、酸化供給原料は、液体反応混合物が触媒活性金属及び/又は活性金属含有化合物を実質的に含まないように維持され、且つ硫黄含有及び/又は窒素含有有機化合物の少なくとも1種の酸化に適する条件下で、−OOH基本構造を含む有機過酸又は有機過酸の前駆体を少なくとも1種含む不混和性相と接触させる。本発明において用いる有機過酸は、好ましくは、過酸化水素及びカルボン酸の組合せから作られる。
有機過酸に関して、カルボニル炭素は水素又は炭化水素ラジカルに付いている。一般に、このような炭化水素ラジカルは、1〜約12個の炭素原子、好ましくは約1〜約8個の炭素原子を含む。より好ましくは、有機過酸は、過ギ酸、過酢酸、トリクロロ酢酸、過安息香酸、過フタル酸及びこれらの前駆体からなる群より選択される。最良の結果のために、本発明のプロセスは、過酢酸又は過酢酸の前駆体を用いる。
概して、本明細書において用いる有機過酸の適量は、酸化供給原料中の硫黄含有及び/又は窒素含有有機化合物の1種以上の酸化に必要な化学量論量であり、選択された供給原料による直接実験により容易に決定される。有機過酸のより高濃度で、選択率は、一般に、スルホキシドよりも同等以上の極性があるより高度に酸化されたスルホンを好む傾向にある。
本出願人は、酸化反応は、協調非ラジカル機構により、二価硫黄原子との有機過酸の迅速な反応を含み、酸素原子は硫黄原子に実際に与えられると考えている。前述のように、より多量の過酸の存在下にて、スルホキシドは、おそらく同じ機構により、スルホンにさらに変換される。同様に、アミノの窒素原子は、同じ態様で、ヒドロペルオキシ化合物により酸化されると予想される。
本発明による液体反応混合物中での酸化は、酸素原子が二価の硫黄原子に与えられるステップを含むという説明は、本発明によるプロセスがこのような反応機構を介して実際に進行することを含意するものではない。
触媒活性金属及び/又は金属含有化合物を実質的に含まないように維持されている液体反応混合物中での酸化供給原料と過酸含有不混和相との接触により、密に置換されているスルフィドは、単環芳香族の同時酸化があったとしても取るに足らず、対応するスルホキシド及びスルホンに酸化される。これらの酸化生成物は、その高い極性ゆえに、吸着及び抽出等の分離技術により容易に取り除かれ得る。水素処理流中の密に置換されたスルフィドの少量と結合する酸化剤の高い選択率により、本発明は、収率損失を最小とする特に効果的な脱硫手段となる。収率損失は、酸化された密に置換したスルフィドの量に対応する。水素処理された原油中のこのような密に置換されたスルフィドの量は、むしろ少量であり、収率損失も対応して少量である。
概して、液相酸化反応は、むしろ緩やかであり、室温程度の低温で実施することさえできる。特に、液相酸化は、密に置換されたスルフィド類を対応するスルホキシド類及びスルホン類に合理的な速度で変換することができる任意の条件下で行われるであろう。
本発明によれば、酸化供給原料と有機過酸含有不混和相との接触中に酸化に適する液体混合物の条件は、所望の酸化反応が進行する任意の圧力を含む。典型的には、約10℃よりも高い温度が適切である。好ましい温度は、約25℃〜約250℃の間であり、約50℃〜約150℃の間の温度がより好ましい。最も好ましい温度は、約115℃〜約125℃の間である。
本発明の一体化プロセスは、スルホキシド類及びスルホン類を取り除くことができる固体收着剤を用いる選択分離ステップを1種以上含み得る。このような收着剤としては、当業者に一般に知られている活性炭、活性ボーキサイト、活性クレイ、活性コークス、アルミナ及びシリカゲルを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。酸化された硫黄含有炭化水素物質を、炭化水素相の硫黄含有量を減少させるに十分な時間、固体收着剤と接触させる。
本発明の一体化プロセスは、酸化された硫黄含有及び/又は窒素含有有機化合物を選択的に抽出するに適する誘電率を有する不混和性溶媒を用いる選択分離ステップを1種以上含み得る。好ましくは、本発明は、約24〜約80の範囲の誘電率を示す溶媒を用いる。最良の結果のために、本発明のプロセスは、水、メタノール、エタノール及びこれらの混合物からなる群より選択される化合物を含む溶媒を用いる。
本発明の一体化プロセスは、可溶性塩基化学化合物を含む不混和性液体を用いる選択分離工程を1種以上含み得る。酸化された硫黄を含有する炭化水素物質を、十分な時間、化学塩基溶液と接触させる。
一般に、適切な塩基性化合物としては、アンモニア又は、周期律表I、II及び/又はIII族から選択される元素の任意の水酸化物、炭酸塩又は重炭酸塩を挙げることができるが、焼成ドロマイト物質及びアルカリ化されたアルミナを用いることができる。加えて、異なる塩基の混合物を利用することもできる。好ましくは、塩基化合物は、周期律表I族及び/又はII族元素から選択された元素の水酸化物、炭酸塩又は重炭酸塩である。より好ましくは、塩基化合物は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、重炭酸バリウム、重炭酸カルシウム及び重炭酸マグネシウムからなる群より選択される。最良の結果のために、本発明のプロセスは、アルカリ金属水酸化物、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムからなる群より選択されるアルカリ金属水酸化物を含む水性溶媒を用いる。一般に、硫黄1モル当たり塩基約1モル〜硫黄1モル当たり塩基約4モルの濃度の塩基性水酸化物の水溶液が適切である。
本発明による硫黄分離ステップを実施する際に、大気圧近辺及びより高い圧力が適切であり得る。例えば、100気圧迄の圧力を用いることができる。
本発明のプロセスは、有利なことに、気体として液体供給原料から分離され、固体收着剤上に集められ、及び/又は水性液体で洗浄され得る硫化水素を形成する酸化供給原料の接触水添脱硫を含む。酸化供給原料が、水素処理された石油留出物から硫黄及び/又は窒素を除去し易くする石油留出物の水素添加法の生成物である場合、本発明に必要な過酸の量は、本発明により処理中の水素処理された流に含まれている密に置換されたスルフィド類を酸化するために必要な化学量論量である。好ましくは、密に置換されたスルフィド類の全量を酸化する量が用いられるであろう。
本発明における水素添加に有用な留出物画分は、大気圧にて、約50℃〜約425℃、好ましくは約150℃〜約400℃、より好ましくは約175℃〜約375℃の間の範囲で沸騰する製油所流の一つ、数個又は全量から本質的になる。本発明の目的に対して、用語「から本質的になる」とは供給原料の少なくとも95容量%を意味する。留出物生成物中の軽質炭化水素成分は、一般に、よりガソリンに回収されやすく、留出物燃料中でのこれらの低沸点物質の存在は、しばしば留出物燃料引火点規格により制約を受ける。約400℃を越える温度で沸騰する重質炭化水素成分は、一般的に、FCC供給物としてより有利に処理されて、ガソリンに転化される。留出物燃料中の重質炭化水素成分の存在は、留出物燃料終点規格により更に制約を受ける。
本発明における水素添加用の留出物画分は、高硫黄原油、低硫黄原油、コークス器留出物、接触分解器軽質接触サイクル油、コークス器重質接触サイクル油、水素添加分解炉及び残油水素化処理設備からの留出物沸騰範囲生成物から誘導された高硫黄直留留出物及び低硫黄直留留出物を含む。一般に、コークス器留出物、軽質接触サイクル油及び重質接触サイクル油が80wt%程度に高い範囲のほとんどの高級芳香族供給原料成分である。コークス器留出物及びサイクル油芳香族の大部分は、単環芳香族及び二環芳香族であり、少量の三環芳香族が存在する。高硫黄直留留出物及び低硫黄直留留出物などの直留原料油は、20wt%程度の低芳香族含有量である。一般に、組み合わせられた水素添加処理設備供給原料の芳香族含有量は、約5wt%〜約80wt%であり、より典型的には約10wt%〜約70wt%であり、最も典型的には約20wt%〜約60wt%である。限定運転容量を有する留出物水素添加処理設備において、接触プロセスがしばしば十分な空間速度にて平衡状態の生成物芳香族濃度まで進行するので、最も高い芳香族性のオーダーで供給原料を処理することが一般に有利である。この態様にて、最大留出物プール脱芳香族化が一般的に達成される。
本発明における水素処理用の留出物画分中の硫黄濃度は、一般に、高硫黄及び低硫黄原油混合物、原油容量のバレル当たりの製油所の水素添加容量、留出物水素添加供給原料成分の別の性質の関数である。より高い硫黄留出物の供給原料成分は、一般に、高硫黄原油、コークス器留出物及び比較的高濃度の硫黄供給原料を処理する流動接触分解ユニットからの接触サイクル油から誘導される直留留出物である。これらの留出物供給原料成分は、元素硫黄として2wt%程度に高い範囲であってもよいが、一般には元素硫黄として約0.1wt%〜約0.9wt%の範囲である。水素添加設備が、第1ステージ脱窒・脱硫ゾーン及び第2ステージ脱芳香族化ゾーンを有する2ステージプロセスである場合、脱芳香族化ゾーン供給原料硫黄含有量は、元素硫黄として約100ppm〜約0.9wt%の範囲にあってもよく、又は約10ppm〜約0.9wt%程度に低くてもよい。
本発明における水素添加留出物画分の窒素含量は、一般に、原油の窒素含量、原油容量バレル当たりの製油所の水素添加容量、留出物水素処理供給原料成分の別の処理の関数でもある。より高濃度窒素の留出物供給原料は、一般に、コークス器留出物及び接触サイクル油である。これらの留出物供給原料成分は、2000ppm程度に高い範囲での総窒素濃度を有していてもよいが、一般的には約5ppm〜約900ppmの範囲である。
接触水素添加プロセスは、触媒の固定床、移動流動床又は沸騰床での比較的緩やかな条件下で実施されてもよい。好ましくは、例えば、約200℃〜約450℃、好ましくは約250℃〜約400℃、最も好ましくは最良の結果のために約275℃〜約350℃の平均反応ゾーン温度で、約6気圧〜約160気圧の範囲内の圧力など、再生が必要になるまでに比較的長期間が経過するような条件下では、触媒の固定床が用いられる。
水添脱硫ステップに必要な圧力量及び水素量が最小で、水素化が極度に良好な硫黄除去を提供する特に好ましい圧力は、20気圧〜60気圧の範囲、より好ましくは約25気圧〜40気圧の範囲の圧力である。
本発明によれば、適切な留出物画分は、選択的酸化の前に水添脱硫されることが好ましく、少なくとも1の低沸点画分及び1の高沸点画分の流出物を提供することができる設備を用いることがより好ましい。
特定の水素添加設備が2ステージプロセスである場合、第1ステージは、脱硫及び脱窒するように設計されることが多く、第2ステージは脱芳香族化するように設計される。これらの運転において、脱芳香族化ステージに入る供給原料は、水素添加設備に入る供給原料よりも窒素及び硫黄の含量が実質的により低く、芳香族含量も低くすることができる。
一般に、本発明に有用な水素添加プロセスは、留出物画分予備加熱ステップで開始する。留出物画分は、目標とする反応ゾーン入口温度まで最終的に予備加熱する炉に入る前に、供給物/流出物熱交換機内で予備加熱される。留出物画分は、予備加熱前に、予備加熱中に、及び/又は予備加熱後に、水素流と接触してもよい。さらに、水素含有流が、単一ステージ水素添加プロセス又は2ステージ水素添加プロセスの第1もしくは第2ステージのいずれかの水素添加反応ゾーンに添加されてもよい。
水素流は、純水素でも、炭化水素、一酸化炭素、二酸化炭素、窒素、水、硫黄化合物などの留出物との混合物でもよい。水素流純度は、最良の結果のために、少なくとも約50容量%水素、好ましくは少なくとも約65容量%水素、より好ましくは少なくとも約75容量%水素である。水素は、水素プラント、接触改質設備又は他の水素生成プロセスから供給することができる。
反応ゾーンは、同一又は異なる触媒を含有する1種以上の固定床反応器からなるものでもよい。2ステージプロセスは、脱硫及び脱窒用のための少なくとも1個の固定床反応器、及び脱芳香族化のための少なくとも1個の固定床反応器を有するように設計することができる。固定床反応器は、さらに、複数の触媒床を含むこともできる。単一の固定床反応器内の複数の触媒床は、さらに同一又は異なる触媒を含むものでもよい。触媒が多重床固定床反応器内で異なる場合には、最初の床は一般に脱硫及び脱窒のためであり、続く床は脱芳香族化のためである。
水素添加反応は、一般に発熱であるから、固定床反応器の間又は同一反応器シェル内の触媒床の間の熱移動装置からなる段間冷却を用いることができる。水素添加プロセスから発生した熱の少なくとも一部は、水素添加プロセスにて用いるために、しばしば有利に回収され得る。この熱回収オプションが得られない場合には、冷却水又は冷却空気などの冷却ユーティリティを通して、あるいは反応器に直接注入される水素急冷流の使用により、冷却が行われてもよい。2ステージプロセスは、反応器シェルあたりの発熱温度を低下させ、水素添加反応器温度制御を良好にすることができる。
反応ゾーン流出物は、一般に冷却され、流出物流は水素を取り除くための分離装置に送られる。回収された水素の幾分かは、プロセスに戻されて再循環してもよく、水素の幾分かはプラント燃料又は製油所燃料などの外部系にパージされてもよい。水素パージ速度は、最小の水素純度を維持し、硫化水素を取り除くように制御されることが多い。再循環された水素は、一般に、圧縮され、「メーキャップ」水素で補われ、さらなる水素添加用のプロセスに注入される。
分離装置の液体流出物は、ストリッパー装置内で処理されてもよく、ここで軽質炭化水素類が取り除かれ、より適切な炭化水素プールに送られ得る。好ましくは、分離器及び/又はストリッパー装置は、少なくとも1の低沸点液体画分及び1の高沸点液体画分の流出物を提供することができる手段を含む。液体流出物及び/又はこれらの1以上の液体画分は、続いて、酸素を液体有機化合物に組み込むように、及び/又は液体生成物からの硫黄又は窒素の除去を酸化により補助するように処理される。次いで、液体生成物は、一般に、最終的な留出物生成物の製造用のブレンド設備に送られる。
水素添加プロセスにおいて用いられるべき運転条件は、約200℃〜約450℃、好ましくは約250℃〜約400℃、最も好ましくは最良の結果のために約275℃〜約350℃の平均反応ゾーン温度を含む。これらの範囲よりも低い反応温度は、あまり効率的でない水素添加をもたらす。過剰に高い温度は、プロセスを熱力学的な芳香族の減少限界に到達させて、水素分解、触媒不活性化を引き起こし、エネルギーコストを増加させる。本発明のプロセスによる脱硫は、従来のプロセスよりも、2ステージプロセスの第2ステージ脱芳香族化ゾーンにおけるなど、特に供給硫黄レベルが500ppm以下の場合に、反応ゾーン温度による影響を少なくできる。
水素処理プロセスは、典型的には約400pig〜約200psig、より好ましくは約500psig〜約1500psig、最も好ましくは最良の結果のために約600psig〜約1200psigの範囲にある反応ゾーン圧力で運転される。水素循環速度は、一般には約500SCF/Bbl〜約20,000SCF/Bbl、好ましくは約2,000SCF/Bbl〜約15,000SCF/Bbl、最も好ましくは最良の結果のために約3,000SCF/Bbl〜約13,000SCF/Bblの範囲にある。これらの範囲よりも低い反応圧力及び水素循環速度は、より早い触媒不活性化速度を引き起こし、より効果的でない脱硫、脱窒及び脱芳香族化を引き起こす。過剰に高い反応圧力は、エネルギーコスト及び設備費用を増加させ、限界利益を減少させる。
水素添加法は、典型的には、約0.2hr-1〜約10.0hr-1、好ましくは約0.5hr-1〜約3.0hr-1、最も好ましくは最良の結果のために約1.0hr-1〜約2.0hr-1の液体の時間当たり空間速度にて運転される。過剰に高い空間速度は、全体の水素添加を減少させるであろう。
水添脱硫に有用な触媒は、有機化合物の混合物への水素の組み込みを強化させることができ、こうして少なくとも硫化水素を形成させる成分と、触媒担持成分とを含む。
触媒担持成分は、典型的には、モルデナイトと、シリカ、アルミナ又はシリカ−アルミナなどの耐火性無機酸化物と、を含む。モルデナイト成分は、約10wt%〜約90wt%、好ましくは約40wt%〜約85wt%、最も好ましくは最良の結果のために約50wt%〜約80wt%範囲の量で担体中に存在する。本発明で用いるに適切な耐火性無機酸化物は、最良の結果のために、約50Å〜約200Å、より好ましくは約80Å〜約150Åの範囲にある孔径を有する。合成されたままのモルデン沸石は、約5:1のシリコン:アルミニウムの比率、及びその結晶構造により、特徴づけられる。
水素処理による留出物石油画分からこのような複素環式芳香族スルフィド類をさらに減少させるためには、これらの成分を炭化水素類及び硫化水素(H2S)に転化するための非常に厳しい接触水素添加要求にこの流を供することが必要である。典型的には、炭化水素部位が大きくなるほど、スルフィドを水素添加することが難しくなる。したがって、水素処理後に残る残存有機硫黄化合物は、最も緻密に置換されたスルフィドである。
接触水素添加による脱硫に続いて、本明細書に開示されているように、脱硫された有機化合物の混合物からの硫黄又は窒素のさらなる選択的除去が、酸素を硫黄又は窒素含有有機化合物に組み込み、こうして酸化供給原料からの硫黄又は窒素の選択的除去を補助することにより達成される。
(好ましい実施形態の記載)
本発明をより理解するために、本発明の別の好ましい側面を図1に概略図示する。さて、図1を参照すると、天然石油から派生した有機化合物の液体混合物(約10゜API〜約80゜APIの範囲の比重を有する)を含む有機供給原料は、導管32を通って、空気又は窒素が豊富な空気などの二酸素の気体源と共に液相酸化用の不均質触媒系の固定床、沸騰床又は流動床を含む酸素化反応器110に供給される。図1に示した実施形態において、酸素化反応器110は、不均質触媒の沸騰床、例えば、マグネシウムと共に又はマグネシウムを伴わないモリブデン酸クロム又はモリブデン酸ビスマスの粒子形態、を含む。
一般に、酸素化反応は、約25℃〜約250℃、好ましくは約65℃〜約200℃、より好ましくは約100℃〜約180℃の範囲の温度で行われる。酸素化反応に適切な圧力は、有機供給原料を実質的に液状に維持するに十分な圧力であり、典型的には約50psi〜約600psiの範囲である。
空気又は窒素が豊富な空気は、供給導管116を通ってコンプレッサ114に供給され、圧縮ガスは導管118を通って酸素化反応器110の底部に散布される。発熱酸化反応により発生した熱は、反応媒体中の揮発性有機化合物の一部を気化させるかもしれない。任意のこのような気化した有機化合物、炭素酸化物、酸素化反応に装填された気体からの窒素及び未反応二酸素を含む気体状反応器流出物は、導管112、流出物冷却器122を通過して、その後、導管124を通ってオーバーヘッドノックアウトドラム120に入る。気体状反応器流出物中の二酸素レベルは、低く、好ましくはゼロ(0)であるが、場合によっては8容量%ほどに高くてもよい。
ドラム120から分離された有機液体は、導管126を通って酸素化反応器110に戻される。必要に応じて、水性液体は、ドラム120から排出されて、導管144を通ってブローダウン処分される(図示せず)。気体は、導管128を通ってドラム120からベントガス処理ユニット(図示せず)に排気されるか若しくは燃やされる。有益なことに、ドラム120からの気体の一部は、酸素化反応器110に再循環させるために、コンプレッサ114に供給される。
気体及び反応混合物の液体部分の混合物中に不均質酸素化触媒系の随伴粒子を含む反応器流出物は、導管132を通って酸素化反応器110から分流して、遠心分離器130に入る。分離された固体の一部は酸素化反応器110に直接戻されてもよいが、図1に示した実施形態によれば、反応混合物の液体部分中に濃縮された分離された固体は、導管136を通って遠心分離器130から触媒回収/再生ユニット138に供給される。
反応混合物の気体及び液体部分は、遠心分離器130から分離ドラム140に搬送される。反応混合物の他の相から重力分離された気体は、分離ドラム140から導管142を通って、冷却器オーバーヘッドノックアウトドラム120に搬送される。
分離された反応混合物の有機液相は、沈降ドラム140から導管152を通して液−液抽出機150に供給される。好ましくは、抽出機150の設計は、約2〜5段の液−液抽出理論段数を与える。重炭酸ナトリウム水溶液、又は酸化による酸性副産物を中和及び/又は除去することができる他の可溶性化学塩基は、源156から導管154を通して抽出機150に供給される。酸素化された生成物は、抽出機150から導管92を通して燃料ブレンド設備100に搬送される。
本発明をより理解するために、本発明のまた別の好ましい側面を図2に概略図示する。さて、図2を参照すれば、製油所源12からの実質的に液体である中間留出物流は、導管14を通って接触反応器20に装填される。二水素(分子状水素)を含有する気体状混合物は、貯蔵源又は製油所源16から導管18を通って接触反応器20に供給される。接触反応器20は、中間留出物の脱硫、脱窒及び脱芳香族化に対する水素添加促進作用を有する同一又は異なる触媒の1個以上の固定床を含む。反応器は、床を通過する液体及び気体の上昇流、下降流又は向流で運転することができる。
1個以上の触媒床及び続く蒸留は、一体化水素処理及び分画システムとして一緒に運転される。この分画システムは、未反応二水素、硫化水素及び他の流出物流からの水素添加の非濃縮性生成物を分離し、得られる濃縮性化合物の液体混合物は、少量の残留硫黄を含む低沸点画分と、多量の残留硫黄を含む高沸点画分と、に分画される。
接触分解器20からの混合流出物は、導管22を通って分離ドラム24に搬送される。未反応二水素、硫化水素及び他の未濃縮化合物は、分離ユニット24から導管28を通って流れて、水素回収される(図示せず)。有利なことに、未反応水素の全部又は一部は、接触反応器20に再循環されてもよい。但し、硫化水素の少なくとも一部はそこから分離されている。
水素添加液体は、分離ドラム24から導管26を通って蒸留塔30に流れる。蒸留塔30の頂部からの気体及び濃縮性蒸気は、導管34及び42によりオーバーヘッド冷却器40を通って、オーバーヘッドドラム46に搬送される。分離された気体及び未濃縮化合物は、オーバーヘッドドラム46から導管49を通って流れて、処分又は更に回収される(図示せず)。還流に適する濃縮有機化合物の一部は、オーバーヘッドドラム46から導管48を通って蒸留塔30に戻される。濃縮物の他の部分は、有益なことに、オーバーヘッドドラム46から分離ドラム24に再循環され、及び/又は他の製油所用途(図示せず)に搬送される。
少量の硫黄含有有機化合物を有する低沸点画分は、蒸留塔30の頂部近くから抜き出される。接触水素添加からのこの低沸点画分は、それ自身有価値生成物である。有益なことに、実質的に液体状態である低沸点画分の全部又は一部は、導管32を通って、例えば図1に示すように空気又は酸素が豊富な空気などの気体状二酸素源との液相での接触酸化のための酸素化プロセスユニット90に搬送される。酸素化された有機化合物を含む流は、続いて、分離されて、例えば燃料又は燃料のブレンド成分を回収し、導管92を通って燃料ブレンド設備100に搬送される。この流は、化学製造の為の燃料ストック源として、別に利用することもできる。
蒸留塔30の底部における高沸点液体の一部は、導管35を通って再沸器36に搬送され、再沸器36からの蒸気流は導管35を通って蒸留塔30に戻される。
蒸留塔30の底部から、多量の硫黄含有有機化合物を有する高沸点液体画分の他の部分は、導管38を通って、酸素化反応器60に酸化供給原料として供給される。
少なくとも過酢酸及び/又は他の有機過酸を含む不混和相は、マニフォールド50を通って酸素化反応器60に供給される。酸素化反応器60内の液体反応混合物は、触硫黄含有有機化合物及び/又は窒素含有有機化合物の1種以上の酸素化に適切な条件下で且つ媒活性金属及び/又は活性金属含有化合物を実質的に含まないように維持される。適切には、酸素化反応器60は、約80℃〜約125℃の範囲の温度で、約15psi〜約400psiの範囲、好ましくは約15psi〜約150psiの範囲の圧力に維持される。
反応器60からの液体反応混合物は、導管62を通ってドラム64に供給される。不混和相の少なくとも一部は、反応混合物の他の相から重力分離される。不混和相の一部は直接反応器60に戻されてもよいが、図1に示した実施形態によれば、不混和相は導管66を通ってドラム64から抜き出され、分離ユニット80に搬送される。
不混和相は、反応水、カルボン酸、今や不混和相に可溶性である酸化された硫黄含有有機化合物及び/又は酸化された窒素含有有機化合物を含む。酢酸及び過剰の水は、高沸点硫黄含有有機化合物及び/又は高沸点窒素含有有機化合物から、蒸留によって分離される。回収された酢酸は、導管82及びマニフォールド50を通って酸素化反応器60に戻される。過酸化水素は、貯蔵設備52から導管54を通って、マニフォールド50に供給される。必要に応じて、メーキャップ酢酸溶液が、貯蔵設備56又は他の水性酢酸源から、導管58を通ってマニフォールド50に供給される。過剰の水は、分離ユニット80から抜き出され、導管86を通って搬送されて処分される(図示せず)。酸化された高沸点硫黄含有有機化合物及び/又は窒素含有有機化合物の少なくとも一部は、導管84を通って接触反応器20に搬送される。
ドラム64からの反応混合物の分離された相は、導管68を通って容器70に供給される。容器70は、酸性及び/又は他の極性化合物を保持する能力を示す固体収着剤の床を含み、酸素化に対する供給原料よりも少量の硫黄及び/又は少量の窒素を含む生成物を得る。この生成物は、容器70から導管72を通って燃料ブレンド設備100に搬送される。好ましくは、この実施形態において、平行流となるように構成された固体収着剤を含む2個以上の反応器のシステムが用いられて、一方の収着剤床が再生又は交換されている間に連続運転を行うことができるようにする。
環境に優しい輸送機関用燃料は、ブレンド設備100から導管102を通って貯蔵及び/又は出荷(図示せず)のために搬送される。
触媒活性金属及び/又は活性金属含有化合物を実質的に含まない液相反応混合物中で選択された有機過酸を用いて、芳香族炭化水素類よりも硫黄原子が立体障害されている化合物を好ましく酸化する本発明によるプロセスの特徴及び利点の観点から、従来用いられている公知の脱硫システムと比較して、以下の実施例を掲げる。以下の実施例は、本発明を説明するものであって、本発明を限定するものではない。
[概要]
炭化水素生成物の酸素化は、供給物及び生成物の炭素及び水素の高精度分析により決定した。
Figure 0004290547
[実施例1]
本実施例において、約130ppmのレベルで硫黄を含有する水添脱硫留出物を製造するに適する条件下で、約500ppmのレベルで硫黄を含有する製油所留出物を水素処理し、水素処理留出物150として識別した。水素処理留出物150を、以下の付表に示す温度にて集めた4種類の画分にカットした。
Figure 0004290547
分留点のこの範囲での水素処理留出物150の分析結果をTable Iに示す。本発明によれば、約260℃〜約300℃の範囲の温度よりも低温で集められた画分は、水素処理留出物150を硫黄が少なく単環芳香族が豊富な画分と、硫黄が豊富で単環芳香族が少ない画分と、に分ける。
Figure 0004290547
[実施例2]
本実施例において、約15ppmのレベルで硫黄を含有する水添脱硫留出物を製造するに適する条件下で、約500ppmのレベルで硫黄を含有する製油所留出物を水素処理し、水素処理留出物15として識別した。
分留点の範囲全体での水素処理留出物15の分析結果をTable IIに示す。本発明によれば、約260℃〜約300℃の範囲の温度よりも低温で集められた画分は、水素処理留出物15を硫黄が少なく単環芳香族が豊富な画分と、硫黄が豊富で単環芳香族が少ない画分と、に分ける。
Figure 0004290547
[実施例3]
本実施例は、製油所留出物の本発明による気体状二酸素源での不均質触媒酸素化を記載する。留出物は、20゜APIの比重を有していた。留出物の分析結果は、硫黄233ppm、窒素4ppmであった。公称容積1リットルの撹拌オートクレーブに、留出物299.5gと、マグネシウムで活性化されたモリブデン酸ビスマス/鉄を含む粒子状酸素化触媒2.98gと、を装填した。酸素化は、1200sccmの流速で180分間、窒素で7%に希釈した気体状酸素を用いて、160℃の温度及び200psigの圧力で実施した。生成物の分析結果は、硫黄含量12ppm、窒素含量6ppm、総酸価12.9mgKOH/gであった。生成物の炭化水素部分の酸素化は、3.43wt%であった。
[実施例4]
本実施例は、実施例3で酸素化された製油所留出物の別の部分の本発明による気体状二酸素源での不均質触媒酸素化を記載する。撹拌オートクレーブに、留出物299.7gと、γ−Al23上に酸化剤としての塩素18wt%及び白金1.5%を含む(CrOPt/Al23)粒子状酸素化触媒3.01gと、を装填した。この酸素化は、1200sccmの流速であるが300分間、窒素で7%に希釈した気体状酸素を用いて、160℃の温度及び200psigの圧力で実施した。生成物の分析結果は、硫黄含量13ppm、窒素含量2ppm、総酸価0.7mgKOH/gを示した。炭化水素生成物の酸素化は、1.01wt%であった。
[実施例5]
本実施例は、S−25として識別された水素処理された製油所留出物の本発明による不均一触媒酸素化を記載する。この水素処理留出物は、35゜APIの比重を有していた。この留出物の分析結果は、硫黄20ppm、窒素18ppmを示した。撹拌オートクレーブに、留出物185.8gと、マグネシウムで活性化されたモリブデン酸ビスマス/鉄を含む粒子状酸素化触媒1.84gと、を装填した。酸素化は、流速1200sccmで300分間、窒素で7%に希釈した気体状酸素を用いて、160℃の温度及び200psigの圧力で実施した。生成物の分析結果は、硫黄含量12ppm、窒素含量7ppm、総酸価2.37mgKOH/gであった。この生成物の炭化水素部分の酸素化は、1.48wt%であった。
[実施例6]
本実施例は、実施例5で酸素化された水素処理留出物の別の部分の気体状二酸素源での不均質触媒酸素化を記載する。撹拌オートクレーブに、留出物299.3gと、γ−Al23上に酸化剤としての塩素18wt%及び白金1.5%を含む(CrOPt/Al23)粒子状酸素化触媒3gと、を装填した。この酸素化は、1200sccmの流速であるが245分間、窒素で7%に希釈した気体状酸素を用いて、160℃の温度及び200psigの圧力で実施した。生成物の分析結果は、硫黄含量9ppm、窒素含量8ppm、総酸価2.89mgKOH/gを示した。炭化水素生成物の酸素化は、1.01wt%であった。
[実施例7]
本実施例は、実施例5で酸素化された水素処理留出物の別の部分の気体状二酸素源での不均質触媒酸素化を記載する。撹拌オートクレーブに、留出物299.4gと、γ−Al23上にNa2Cr27を0.5%を含む粒子状酸素化触媒3gと、を装填した。この酸素化は、1200sccmの流速で、窒素で7%に希釈した気体状酸素を用いて、160℃の温度及び200psigの圧力で実施した。生成物の分析結果は、硫黄含量6ppm、窒素含量9ppm、総酸価7.77mgKOH/gを示した。炭化水素生成物の酸素化は、2.45wt%であった。
[実施例8〜11]
水素処理製油所留出物S−25を分留して、過酸化水素及び酢酸を用いる酸化供給原料を準備した。約300℃以下の温度で集めた画分は、硫黄が少なく単環芳香族が豊富な画分であり、S−25−B300として識別した。S−25−B300の分析結果は、硫黄含量3ppm、窒素含量2ppm、単環芳香族36.2%、二環芳香族1.8%、総芳香族37.9%であった。約300℃以上の温度で集めた画分は、硫黄が豊富で単環芳香族が少ない画分であり、S−25−A300として識別した。S−25−A300の分析結果は、硫黄含量35ppm、窒素含量31ppmであり、芳香族含量は単環芳香族15.7%、二環芳香族5.8%、三環芳香族1.4%で、総芳香族は22.9%であった。
還流コンデンサ、機械的撹拌機、窒素入口及び出口を具備する250mLの3首丸底フラスコに、S−25−A300を100g装填した。さらに、反応器に、種々の量の氷酢酸と、蒸留した脱イオン水と、過酸化水素30%水溶液とを装填した。この混合物を、約93℃〜99℃にて約2時間、窒素の僅少流下で、撹拌しながら加熱した。反応の終期に、撹拌を停止すると、フラスコの内容物は迅速に2液相を形成した。上層(有機物)のサンプルを抜き出して、無水硫化ナトリウムで脱水した。フラスコの内容物を撹拌して、周囲温度まで冷却させ、その後、二酸化マンガン約0.1gを添加して残留過酸化水素を分解させた。この時点で、混合物をさらに10分間撹拌し、その後、反応器内容物全体を集めた。
Table IIIは、変数及び分析データであり、これらは、酢酸の濃度が増加すると、水相の総硫黄濃度が増加することを示す。酢酸のレベルが増加すると、有機相中の硫黄が35ppm減少した。これらのデータは、本発明の基本的な構成要素は、カルボニル炭素が水素又は炭化水素ラジカルに付いている過酸の使用であることを明示する。一般に、このような炭化水素ラジカルは、1〜約12個の炭素原子、好ましくは約1〜約8個の炭素原子を含む。酢酸は、有機相から酸化された硫黄化合物を抽出して、水相に移動させることが実証された。酢酸を用いない場合には、顕著な水相への硫黄の移動は観察されなかった。
Figure 0004290547
[実施例12]
水素処理された製油所留出物S−25を分留して、過酸化水素及び酢酸を含有する不混和性水溶液相を用いる酸化供給原料を準備した。316℃以上の温度で集められた画分S−25は、硫黄が豊富で単環芳香族が少ない画分であり、S−25−A316として識別した。S−25−A316の分析結果は、硫黄含量80ppm、窒素含量102ppmであった。
還流コンデンサ、磁気撹拌棒又は機械的攪拌機、窒素入口及び出口を具備する250mL三首丸底フラスコに、S−98−25−A316を100gと、氷酢酸75mLと、水25mLと、過酸化水素(30%)17mLと、を装填した。混合物を100℃まで加熱し、非常に僅少流の窒素下で2時間激しく撹拌した。
反応の終点にて、上層(有機物)の分析を行ったところ、硫黄54ppm及び窒素5ppmの総硫黄及び窒素であった。フラスコの内容物を再び撹拌して、室温まで冷却した。室温にて、約0.1gの二酸化マンガン(MnO2)を添加して、過剰の過酸化水素を分解して、10分間撹拌を続けた。次いで、フラスコの内容物全体を排気キャップ付のボトルに注入した。底部層(水性)の分析結果は、総硫黄44ppmであった。
[実施例12a]
水素処理製油所留出物S−25−A316の二次酸化を、水を用いず、氷酢酸100mLを装填して実施例12に記載したように行った。有機層は、硫黄27ppm及び窒素3ppmを含むことがわかった。水性層は、硫黄81ppmを含んでいた。
[実施例12b]
実施例12及び実施例12aの両方からのフラスコの内容物全体を組み合わせた。次いで、底部層を取り除き、両方の実施例からの有機層の組合せを残した。有機層を無水硫化ナトリウムで乾燥させて、プロセスからの残留水を取り除いた。真空濾過により使用済み硫化ナトリウムを取り除いた後、濾過物とアルミナの比率が7:1〜10:1になるように十分なアルミナを通して濾過物をパーコレーター濾過した。アルミナから出てくる有機層の分析結果は、総硫黄32ppmで、総窒素5ppmであった。
[実施例13]
S−150として識別された水素処理製油所留出物を分留して、過酸化水素と酢酸により形成された過酸を用いる酸化の供給原料を準備した。S−150の分析結果は、硫黄含量113ppm及び窒素含量36ppmであった。316℃を超える温度で集めたS−98の画分は、硫黄が豊富で単環芳香族が少ない画分であり、S−150−A316として識別した。S−150−A316の分析結果は、硫黄含量580ppm及び窒素含量147ppmであった。
水ジャケットで覆われた還流コンデンサと、機械的攪拌機と、窒素入口及び出口と、Variac(商標)オートトランス(単巻き変圧器)によって制御される加熱マントルと、を具備する3リットルの三首丸底フラスコに、S−150−A316の1kgと、氷酢酸1Lと、過酸化水素(30%)170mLとを装填した。
窒素の僅少流を開始して、次いで、このガスを緩やかに反応器内容物の表面上を掃くように流した。攪拌機を始動させて、効率的に混合し、内容物を加熱した。温度が93℃に達したら、この温度にて、120分の反応時間にわたり、内容物を保持した。
反応時間の経過後、加熱マントルの電源を切り、取り外し、一方で、内容物を撹拌し続けた。約77℃にて、撹拌装置を停止させて、瞬間的に、約1gの二酸化マンガン(MnO2)を丸底フラスコの1個の首を通して二相性混合物に添加して、未反応の過酸化水素を分解させた。次いで、撹拌装置による内容物の混合を再開して、混合物の温度が約49℃に冷却されるまで攪拌を行った。撹拌装置を停止して、有機層(上部)及び水層(底部)の両方を分離させたところ、分離はすぐに生じた。
更に分析するために、底部層を取り除いて、軽く蓋をしたボトル内に保持し、未分解過酸化水素から酸素を発生させた。底部層の分析結果は、硫黄252ppmであった。
反応器に、重炭酸ナトリウム飽和水溶液500mLを慎重に装填して、有機層を中和した。重炭酸ナトリウム添加後、混合物を速やかに、10分間撹拌して、残留酢酸を中和した。有機物質を無水3Aモレキュラーシーブで乾燥させた。SP−150−A316として識別された乾燥有機層の分析結果は、硫黄143ppm、窒素4ppm、総酸価0.1mgKOH/gであった。
[実施例14]
500mLの分液漏斗に、PS−150−A316の150mLと、メタノール150mLとを装填した。漏斗を振って、混合物を分離させた。底部のメタノール層を集めて、分析試験の為に保管した。その後、生成物の一部50mLを分析試験のために集めて、サンプルME14−1として識別した。
新しいメタノールの一部100mLを生成物の残り100mLを含む漏斗に添加した。漏斗を再び振って、混合物を分離させた。底部のメタノール層を集めて、分析試験のために保管した。メタノール抽出生成物の一部50mLを分析試験のために集めて、サンプルME14−2として識別した。
漏斗内の生成物の残り50mLに、新しいメタノール50mLとを添加した。漏斗を再び振って、2層を分離させた。底部メタノール層を集めて、分析試験のために保管した。生成物の50mLを分析試験のために集めて、サンプルME14−3として識別した。
この実施例により得られた分析結果をTable IVに示す。
Figure 0004290547
これらの結果は、メタノールが選択的に酸化硫黄化合物を除去できたことを明示する。さらに、酸性不純物も又、メタノール抽出により除去された。
[実施例15]
分液漏斗に、PS−150−A316の50mLと、水50mLとを装填した。漏斗を振って、層を分離させた。底部水層を集めて、分析試験のために保管した。炭化水素層を分析試験のために集めて、E15−1Wとして識別した。Table Vは、これらの結果を示す。
Figure 0004290547
水抽出の結果は、留出物から酸化された硫黄化合物を除去するに水が有用であることを示す。
[実施例16]
PS−150−A316の500gを無水酸性アルミナの50gでパーコレート濾過した。集めた生成物をE16−1Aとして識別して分析した。データをTable VIに示す。
Figure 0004290547
これらのデータは、流出物からの酸化された硫黄及び窒素の除去においてアルミナ処理もまた有効であることを示す。
アルミナ処理された物質E16−1Aで分析を行い、PS−150−A316の結果と比較した。分析は、生成物中のジベンゾチオフェンの不在を示したが、供給物中にはこの不純物が約3,000ppm含まれていた。
[実施例17]
水素処理した製油所留出物S−25を分留して、過酸化水素及び酢酸で形成された過酸を用いる酸化供給原料を準備した。約288℃以下の温度で集められたS−25の画分は、硫黄が少なく単環芳香族が豊富な画分であり、S−DF−B288として識別した。約288℃よりも高温で集められたS−25の画分は、硫黄が豊富で単環芳香族が少ない画分で、S−DF−A288として識別した。S−DF−A288の分析結果は、硫黄含量30ppmであった。
実施例13に記載するように、一連の酸化実験を行って、生成物を組み合わせて、セタン価分析及び化学分析に必要な物質の量を準備した。実施例13におけるような装備のフラスコに、S−DF−A288の1kgと、氷酢酸1リットルと、蒸留脱イオン水85mLと、過酸化水素(30%)85mLと、を装填した。
一つの手順において、乾燥させた酸化留出物の1バッチを、乾燥させた酸性アルミナ(150メッシュ)で充填した第2の塔を通してパーコレート濾過した。留出物:アルミナの比率は、約4:1(v/v)であった。アルミナは、1,000mLの約4バッチに用いて、交換した。
別の手順において、約100gのアルミナを、フリットディスク(ファイン)を具備する600mLブフナー漏斗に入れた。乾燥させた留出物をアルミナ上に注いで、より短時間でアルミナを通して留出物を真空引きするようにより迅速に処理した。
ポストアルミナ処理された物質のバッチ毎に、総硫黄分析を行い、供給物からの硫黄除去率を定量した。全アルミナ処理物質は、3ppmwよりも少ない硫黄濃度であり、一般に硫黄約1ppmwであった。アルミナ処理物質の32バッチのブレンドをBA−DF−A288として識別した。
本発明の目的にとって、「主として」とは、約50%よりも多いことを意味する。「実質的に」とは、十分な頻度で生じること又は関連する化合物又は系の巨視的な特性に測定できる程度に影響するような割合で存在することを意味する。このような影響の頻度又は割合が明かではない場合、「実質的に」とは約20%以上と考えられるべきである。用語「本質的に」とは、巨視的な品質及び最終的な結果物に無視できる程度未満の影響を与える小さなばらつき、典型的には約10%までが容認される点を除いて、「絶対に」という意味である。
図1は、周囲条件下で液体である輸送機関用燃料のブレンド用成分の連続製造に対する本発明の好ましい側面を示す概略フローダイアグラムである。 図2は、本発明のまた別の好ましい側面を示す概略フローダイアグラムである。

Claims (23)

  1. 石油系輸送機関用燃料又は石油系輸送機関用燃料のブレンド成分の製造方法であって、
    天然石油由来の有機化合物の混合物で、10゜API〜75゜APIの範囲の比重を有する混合物を含む有機供給原料を準備する工程と;
    該有機供給原料を酸素化剤、及び液体有機化合物の混合物への酸素の組み込みを強化することができる不均質酸素化触媒系である酸化物として1%〜30%のクロムとγ−アルミナを含む担体上の0.1%〜5%の白金とを含む不均質酸素化触媒系、モリブデン酸クロム又はモリブデン酸ビスマス及び場合によってはマグネシウムを含む不均質酸素化触媒系、又はγ−アルミナと総触媒系の0.1%〜1.5%の量で式Na2Cr2O7で表される触媒を含む不均質酸素化触媒系のいずれかと接触させて、反応媒体が実質的にハロゲン及び/又はハロゲン含有化合物を含まないように維持しながら、炭化水素類、酸素化された有機化合物、反応水及び酸性副産物を含む液体混合物を形成させる工程と;
    該反応媒体を、炭化水素類、酸素化された有機化合物及び酸性副産物を含む低密度の少なくとも第1の有機液体と、少なくとも不均質酸素化触媒系、反応水及び酸性副産物の部分と、に分離する工程と、
    を含む方法。
  2. 前記有機供給原料は、硫黄含有及び/又は窒素含有有機化合物を含み、これらの1種以上は液体反応媒体中で酸素化され、第2の分離された液体は、酸化された硫黄含有及び/又は窒素含有有機化合物の少なくとも一部を含む水溶液である、請求項1に記載の方法。
  3. さらに、前記分離された有機液体を中和剤と接触させる工程と、低含量の酸性副産物を有する生成物を回収する工程と、を含む請求項2に記載の方法。
  4. 前記酸素化剤は、気体状二酸素源を含み、
    さらに、触媒系の少なくとも一部を回収する工程と、回収された触媒系の全部又は一部を液体反応媒体に注入する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記有機供給原料の全部又は少なくとも一部は、50℃〜425℃の間で沸騰する物質から本質的になる石油留出物の水素処理プロセスの生成物であり、該水素処理プロセスは、水素処理された石油留出物から硫黄及び/又は窒素の水添除去を補助する水素添加触媒の存在下、水素添加条件下で、石油留出物を水素源と反応させる工程を含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記水素添加触媒は、周期表d−遷移元素からなる群より選択される少なくとも1種の活性金属を、総触媒の0.1wt%〜20wt%の量で不活性担体上に組み込まれた状態で含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記水素処理プロセスは、さらに、水素処理された石油留出物を分留して、硫黄が少なく単環芳香族が豊富な画分からなる少なくとも1種の低沸点液体と、硫黄が豊富で単環芳香族が少ない画分からなる高沸点液体と、を提供する工程を含み、前記有機供給原料は50%を越える低沸点液体を含む、請求項5に記載の方法。
  8. 石油系輸送機関用燃料又は石油系輸送機関用燃料のブレンド成分の製造方法であって、
    天然石油由来の有機化合物の混合物であって、10゜API〜75゜APIの範囲の比重を有する混合物を含む有機供給原料を分留して、硫黄が少なく単環芳香族が豊富な画分からなる少なくとも1種の低沸点有機物部分と、硫黄が豊富で単環芳香族が少ない画分からなる高沸点有機物部分と、を提供する工程と;
    液体有機化合物の混合物への酸素の組み込みを強化することができる不均質酸素化触媒系である、酸化物として1%〜30%のクロムとγ−アルミナを含む担体上の0.1%〜5%の白金とを含む不均質酸素化触媒系、モリブデン酸クロム又はモリブデン酸ビスマス及び場合によってはマグネシウムを含む不均質酸素化触媒系、又はγ−アルミナと総触媒系の0.1%〜1.5%の量で式Na2Cr2O7で表される触媒を含む不均質酸素化触媒系のいずれかを含有する液体反応媒体中で、該低沸点有機物部分の少なくとも一部を気体状二酸素源と接触させて、ハロゲン及び/又はハロゲン含有化合物を実質的に含まない状態に反応媒体を維持しながら、炭化水素類、酸素化された有機化合物、反応水、及び酸性副産物を含む液体混合物を形成させる工程と;
    該液体混合物から、炭化水素類、酸素化された有機化合物及び酸性副産物を含む低密度の少なくとも第1の有機物液体と、少なくとも触媒金属、反応水及び酸性副産物の部分と、を分離する工程と;
    分離された有機物液体の全部又は一部を中和剤と接触させて、低含有量の酸性副産物を有する低沸点酸素化生成物を回収する工程と;
    を含む方法。
  9. 前記分離された有機物液体の少なくとも一部を化学塩基の水溶液と接触させ、前記回収された酸素化生成物は20mgKOH/g未満の総酸価を示す、請求項8に記載の方法。
  10. 前記化学塩基は、水酸化物、炭酸塩又は重炭酸塩の形態であるナトリウム、カリウム、バリウム、カルシウム及びマグネシウムからなる群より選択される化合物である、請求項9に記載の方法。
  11. 前記有機供給原料の全部又は少なくとも一部は、50℃〜425℃の間で沸騰する物質から本質的になる石油留出物の水素添加法の生成物であり、該水素添加法は、水素処理された石油留出物からの硫黄及び/又は窒素の水添除去を補助する水素添加触媒の存在下、水素添加条件にて、石油留出物を水素源と反応させる工程を含む、請求項8に記載の方法。
  12. 石油系輸送機関用燃料又は石油系輸送機関用燃料のブレンド成分の製造方法であって、
    天然石油由来の有機化合物の混合物であって、75℃〜425℃の間で沸騰する物質から本質的になる混合物を含む有機供給原料を分留して、硫黄が少なく単環芳香族が豊富な画分からなる少なくとも1種の低沸点有機物部分と、硫黄が豊富で単環芳香族が少ない画分からなる高沸点有機物部分と、を提供する工程と;
    液体有機化合物の混合物への酸素の組み込みを強化する能力を示す不均質酸素化触媒系を含有する液体反応媒体中で、該液体反応媒体をハロゲン及び/又はハロゲン含有化合物を実質的に含まないように維持しながら、該低沸点有機物部分の少なくとも一部と、気体状二酸素源とを接触させ、炭化水素類、酸素化された有機化合物、反応水及び酸性副産物を含む混合物を形成する工程と;
    該混合物から、炭化水素類、酸素化された有機化合物及び酸性副産物を含む低密度の少なくとも第1の有機物液体と、少なくとも触媒金属、反応水及び酸性副産物の部分と、を分離する工程と;
    該分離された有機物液体の全部又は一部を中和剤と接触させて、低含有量の酸性副産物を有する低沸点酸素化生成物を回収する工程と;
    硫黄含有及び/又は窒素含有有機化合物の1種以上を酸素化するに適する条件下で、触媒活性金属及び/又は活性金属含有化合物を実質的に含まないように維持された液体反応混合物中で、少なくとも1種の有機過酸又は有機過酸の前駆体を含む不混和性相と、該高沸点有機物部分を接触させる工程と;
    該反応混合物の酸化相から不混和性相過酸含有相の少なくとも一部を分離する工程と;
    固体収着剤、イオン交換樹脂及び/又は溶媒又は可溶性塩基化学化合物を含む適切な不混和性液体と、該反応混合物の酸化相を接触させて、該高沸点画分よりも少量の硫黄及び/又は窒素を含有する高沸点生成物を得る工程と;
    を含む方法。
  13. 前記不混和性相は、過酸化水素源及び/又はアルキルヒドロペルオキシド、2〜6個の炭素原子の脂肪族モノカルボン酸、及び水を混合することにより形成されたものである、請求項12に記載の方法。
  14. 前記不混和性相は、過酸化水素、酢酸及び水を混合することにより形成されたものである、請求項12に記載の方法。
  15. 前記分離された過酸含有相は、前記反応混合物に再循環される、請求項12に記載の方法。
  16. さらに、前記低沸点酸素化生成物の少なくとも一部と、前記高沸点生成物の少なくとも一部とをブレンドして、輸送機関用燃料の石油系ブレンド成分を得る工程を含む、請求項12に記載の方法。
  17. 前記酸素化供給原料は、製油所流の水素処理に由来する200℃〜425℃の間で沸騰する物質から本質的になる高沸点留出物である、請求項12に記載の方法。
  18. 石油系輸送機関用燃料又は石油系輸送機関用燃料のブレンド成分の製造方法であって、
    50℃〜425℃の間で沸騰する物質から本質的になる石油留出物を、該石油留出物から硫黄及び/又は窒素の水素添加除去を補助する水素添加触媒の存在下、水素添加条件にて、水素源と反応させることを含むプロセスにより、硫黄含有有機化合物、窒素含有有機化合物その他の天然石油由来の有機化合物の混合物を含む75℃〜425℃の間で沸騰する物質から本質的になる有機供給原料を提供する工程と;
    該有機供給原料を分留して、硫黄が少なく単環芳香族が豊富な画分からなる少なくとも1種の低沸点有機物部分と、硫黄が豊富で単環芳香族が少ない画分からなる高沸点有機物部分と、を提供する工程と;
    液体有機化合物の混合物への酸素の組み込みを強化する能力を示し、酸化物として1%〜30%のクロムとγ−アルミナを含む担体上の0.1%〜5%の白金とを含む不均質酸素化触媒系、モリブデン酸クロム又はモリブデン酸ビスマス及び場合によってはマグネシウムを含む不均質酸素化触媒系、又はγ−アルミナと総触媒系の0.1%〜1.5%の量で式Na2Cr2O7で表される触媒を含む不均質酸素化触媒系のいずれかを含有する不均質酸素化触媒系を含有する液体反応媒体中で、該液体反応媒体をハロゲン及び/又はハロゲン含有化合物を実質的に含まないように維持しながら、該低沸点有機物部分の少なくとも一部と、気体状二酸素源とを接触させて、炭化水素類、酸素化された有機化合物、反応水及び酸性副産物を含む混合物を形成する工程と;
    該混合物から、少なくとも、炭化水素類、酸素化された硫黄含有有機化合物、酸素化された窒素含有有機化合物その他の酸素化された有機化合物及び酸性副産物及び触媒金属の少なくとも一部、反応水及び酸性副産物を含む低密度の第1の有機物液体と、酸化された硫黄含有有機化合物及び/又は窒素含有有機化合物の少なくとも一部を含む水溶液である第2の分離された液体と、を分離する工程と;
    該分離された有機物液体の全部又は一部を中和剤と接触させて、低含有量の酸性副産物を有する低沸点酸素化生成物を回収する工程と;
    を含む方法。
  19. 前記水素添加触媒は、周期表d−遷移元素からなる群より選択される少なくとも1種の活性金属を、総触媒の0.1wt%〜20wt%の量で不活性担体上に組み込まれた状態で含む、請求項18に記載の方法。
  20. 前記不均質酸素化触媒系の少なくとも一部を回収し、回収された触媒系の全部又は一部を前記液体反応媒体に注入することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
  21. さらに、前記低沸点酸素化生成物の少なくとも一部と、前記高沸点生成物の少なくとも一部とをブレンドして、輸送機関用燃料の石油系ブレンド成分を得る工程を含む、請求項18に記載の方法。
  22. 前記中和剤は、炭酸塩又は重炭酸塩の形態での化学塩基の水溶液であり、回収された酸素化生成物は20mgKOH/g未満の総酸価を示す、請求項18に記載の方法。
  23. 前記中和剤は、ナトリウム、カリウム、バリウム、カルシウム及びマグネシウムの炭酸塩又は重炭酸塩の形態からなる群より選択される化合物の水溶液であり、回収された酸素化生成物は20mgKOH/g未満の総酸価を示す、請求項18に記載の方法。
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