JP4290410B2 - ロッカーシステム、ロッカー、携帯キー装置、ロッカー施錠及び開錠方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents

ロッカーシステム、ロッカー、携帯キー装置、ロッカー施錠及び開錠方法、及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロッカーシステム、携帯キー装置、ロッカー施錠及び開錠方法、及びコンピュータプログラムに関する。特に本発明は、電子キーに基づいて施錠及び開錠を行い、かつ、利用者に任意の空きロッカーを選択させることを可能とする、ロッカーシステム、携帯キー装置、ロッカー施錠及び開錠方法、及びコンピュータプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
スポーツクラブの更衣室などにロッカーが設置されている。一般に知られているように、利用者は任意の空きロッカーを選び、選んだロッカーに荷物をしまった後、そのロッカーに予めついている鍵を回して施錠を行う。そして、鍵を引き抜いて持ち歩く。
現時点で先行技術文献の存在を認識していないので、先行技術文献に関する記載を省略する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ロッカーの鍵を不正に複製することを防止するためには、鍵をスポーツクラブ等の外部に持ち出すことを防止する必要がある。このためには、貸し渡した鍵を利用者に対応付けて管理すること、例えば鍵をスポーツクラブなどの受付で利用者に個々に貸し渡すことが望ましい。
【0004】
一方で、利用者の利便性を考えると、利用者が空いているロッカーを自由に選択できるようにする必要がある。しかし、従来の技術では、受付で鍵を渡す方式をとると、利用者は特定のロッカーしか利用できないことになる。
【0005】
そこで本発明は、各利用者に対応付けて鍵を個々に貸し渡すことが可能であり、かつ利用者が任意のロッカーを使用できる、ロッカーシステム、携帯キー装置、ロッカー施錠及び開錠方法、及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また下位概念の請求項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の第1の形態は、複数のロッカーと、該複数のロッカーから利用者により選択されたロッカーと通信してロッカーの施錠及び開錠を行う携帯キー装置とを備えたロッカーシステムであって、携帯キー装置は、当該携帯キー装置に固有の識別情報である携帯識別情報を予め記憶している携帯識別情報記憶部と、施錠時に、携帯識別情報記憶部が記憶する携帯識別情報を利用者により選択されたロッカーに出力する携帯側出力部を有し、ロッカーは、当該ロッカーに固有の識別情報であるロッカー識別情報を予め記憶しているロッカー識別情報記憶部と、施錠時に、ロッカー識別情報記憶部からロッカー識別情報を読み出して携帯キー装置に出力するロッカー側出力部を有し、更に、携帯キー装置は、施錠時にロッカー側出力部から受信したロッカー識別情報を記憶する携帯側施錠時情報記憶部を、ロッカーは、施錠時に携帯側出力部から受信した携帯識別情報を記憶するロッカー側施錠時情報記憶部をそれぞれ有し、ロッカーは、更に、携帯側施錠時情報記憶部が記憶するロッカー識別情報、携帯識別情報記憶部が記憶する携帯識別情報、ロッカー側施錠時情報記憶部が記憶している携帯識別情報、及びロッカー識別情報記憶部が予め記憶しているロッカー識別情報に基づいて、当該ロッカーの開錠の適否を判断する開錠適否判断部を備え、ロッカー施錠後に、携帯キー装置から、携帯側施錠時情報記憶部が記憶するロッカー識別情報、及び携帯識別情報記憶部が予め記憶する携帯識別情報を読みとる読取装置と、ロッカーの使用前に、携帯キー装置の携帯識別情報と、当該携帯キー装置を保持する利用者を識別する利用者識別情報を対応づけて記憶し、読取装置が読みとったロッカー識別情報及び携帯識別情報の組合せに対し、ロッカー使用前に記憶した利用者識別情報を対応付けて記憶する管理用コンピュータを更に有することを特徴とするロッカーシステムを提供する。
上記ロッカーシステムにおいて、管理用コンピュータは、携帯キー装置を利用者に貸し渡した時刻をロッカーが設置された施設への入場時刻として記憶し、携帯キー装置を返却された時刻を施設からの出場時刻として記憶するロッカー使用情報記憶部を有してもよく、読取装置が読みとったロッカー識別情報及び携帯識別情報を受信した時刻をロッカーが設置された施設への入場時刻として記憶するロッカー使用情報記憶部を有してもよく、利用者識別情報に対応付けて、少なくとも利用者の氏名を含む利用者の詳細情報を予め記憶する利用者情報記憶部を有してもよく、利用者識別情報に対応付けて、ロッカーが設置された施設内での利用者の履歴を記憶する運動履歴記憶部を有してもよい。
また、上記ロッカーシステムにおいて、読取装置は、ロッカーが設置された施設内の特定のスペースの入り口にそれぞれ設置されてもよく、運動履歴記憶部は、読取装置が読みとった携帯識別情報を、読取装置の設置場所を特定する情報に対応付けて受信し、携帯識別情報を利用者識別情報に変換し、読取装置の設置場所を特定する情報、及び受信した時刻に対応付けて記憶してもよい。
【0007】
上記ロッカーシステムにおいて、携帯キー装置は、更に、携帯側施錠時情報記憶部が記憶するロッカー識別情報、及び携帯識別情報記憶部が記憶する携帯識別情報に基づいて、ロッカーを開錠するための開錠情報を生成する開錠情報生成部を有し、携帯キー装置の携帯側出力部は、更に、開錠時に、開錠情報をロッカーに出力し、ロッカーの開錠適否判断部は、更に、開錠時に受信した、開錠情報を、ロッカー側施錠時情報記憶部が記憶している携帯識別情報及びロッカー識別情報記憶部が予め記憶しているロッカー識別情報と照合し、当該照合結果に基づいて、当該ロッカーの開錠の適否を判断してもよい。
【0008】
また、携帯キー装置の携帯側出力部は、更に、開錠時に、携帯側識別情報記憶部が記憶するロッカー識別情報、及び携帯識別情報記憶部が記憶する携帯識別情報をロッカーに出力し、ロッカーの開錠適否判断部は、開錠時に受信した、ロッカー識別情報及び携帯識別情報を、ロッカー側施錠時情報記憶部が記憶している携帯識別情報及びロッカー識別情報記憶部が予め記憶しているロッカー識別情報と照合し、当該照合結果に基づいて、当該ロッカーの開錠の適否を判断してもよい。
【0009】
ロッカーと携帯キー装置間の情報の送受信は、無線通信方式でこれを行うものであって、ロッカーは、更に、携帯キー装置を、無線で互いの出力を受信できる位置に位置決めさせて保持する保持部を有し、携帯キー装置は、ロッカーの保持部に差し込まれて係合する係合部を有してもよい。
この場合、ロッカーは、更に、機械的に回転することでロッカーを施錠又は開錠すると共に、開錠適宜判断部が開錠してよいと判断した場合に、開錠方向に回転可能となる施錠開錠機構を有し、ロッカーの保持部は、携帯キー装置と共に動き、当該動きに伴って施錠開錠機構を回転させてロッカーの施錠又は開錠を行う可動機構を含んでもよい。
また、ロッカーは、保持部に保持された携帯キー装置を、保持部に一時的に固定すると共に、携帯側施錠時情報記憶部がロッカー識別情報の記憶を、ロッカー側施錠時情報記憶部が携帯識別情報の記憶を、それぞれ完了することを条件に携帯キー装置を保持部から取り外し可能とする一時固定部を更に備えてもよい。
【0010】
ロッカーは、更に、機械的に回転することで当該ロッカーを施錠又は開錠する施錠開錠機構を有し、携帯キー装置は、携帯キー装置が正規品であることを示す認証データを生成する認証データ生成部を更に備え、携帯キー装置の携帯側出力部は、施錠時に、更に認証データをロッカーに出力し、ロッカーは、更に、認証データに基づいて携帯キー装置が正規品であるか否か検証する検証部を備え、ロッカーの施錠開錠機構は、検証部が、検証において携帯キー装置を正規品と認証したときに、回転可能になる構成としてもよい。
この場合、携帯キー装置の認証データ生成部、及びロッカーの検証部は、入力されたデータに対して同一の処理を実行するデータ処理部をそれぞれ更に含み、ロッカーの検証部は、認証の時に、認証データ生成部にデータを出力すると共に当該データをそのまま記憶し、認証データ生成部は、データを当該認証データ生成部のデータ処理部によって処理することで、認証データを生成し、検証部は、自ら記憶しているデータを当該検証部のデータ処理部によって処理し、この処理後のデータと、認証データ生成部から受信した認証データとの比較結果に基づいて、携帯キー装置が正規品か否か検証してもよい。
【0011】
ロッカーは、更に、施錠時に、携帯側施錠時情報記憶部に既にロッカー識別情報が記憶されていないと確認した場合に、携帯キー装置が他のロッカーを施錠していないと判断する未使用判断部と、機械的に回転することでロッカーを施錠又は開錠すると共に、未使用判断部が、携帯キー装置が他のロッカーを施錠していないと判断した場合に、施錠方向に回転可能となる施錠開錠機構を有する構成としてもよい。
【0014】
本発明の第2の形態は、複数のロッカーから利用者により選択されたロッカーの施錠及び開錠を行う携帯キー装置から受信する情報と、当該携帯キー装置を保持する利用者とを対応づけて管理する管理用コンピュータであって、ロッカーの使用前に、携帯キー装置の前記携帯識別情報と、当該携帯キー装置を保持する利用者を識別する利用者識別情報を対応づけて記憶し、利用者により選択されたロッカー施錠後に、携帯キー装置から受信したロッカーを識別するロッカー識別情報及び携帯識別情報の組合せに対し、利用者識別情報を対応付けて記憶するロッカー使用情報記憶部と、を備えることを特徴とする管理用コンピュータを提供する。
【0017】
本発明の第3の形態は、複数のロッカーから利用者により選択されたロッカーと通信する携帯キー装置を用いて、ロッカーの施錠及び開錠を行うロッカー施錠及び開錠方法であって、携帯キー装置に、当該携帯キー装置に固有の識別情報である携帯識別情報を予め記憶しておき、ロッカーに、当該ロッカーに固有の識別情報であるロッカー識別情報を予め記憶しておき、施錠時に、携帯キー装置から携帯識別情報を利用者により選択されたロッカーに出力して記憶させると共に、ロッカーからロッカー識別情報を携帯キー装置に出力して記憶させ、施錠時に利用者により選択されたロッカーが記憶した携帯識別情報、施錠時に携帯キー装置が記憶したロッカー識別情報、ロッカーが予め記憶しているロッカー識別情報、及び携帯キー装置が予め記憶している携帯識別情報に基づいて、当該ロッカーの開錠の適否を判断し、ロッカー施錠後に、携帯キー装置から、ロッカー識別情報、及び携帯識別情報を読みとらせ、ロッカーの使用前に、携帯キー装置の携帯識別情報と、当該携帯キー装置を保持する利用者を識別する利用者識別情報を対応づけて記憶された管理用コンピュータに、読取装置が読みとったロッカー識別情報及び携帯識別情報の組合せに対し、ロッカー使用前に記憶した利用者識別情報を対応付けて記憶させることを特徴とするロッカー施錠及び開錠方法を提供する。
【0018】
本ロッカー施錠及び開錠方法において、ロッカー及び携帯キー装置間の情報の送受信は、無線通信方式でこれを行うものであって、携帯キー装置を、ロッカーの、無線で互いの出力を受信できる位置に設けてなる保持部に差し込み、これと係合させて施錠又は開錠を行ってもよい。
また、ロッカーに、更に、機械的に回転することで当該ロッカーを施錠又は開錠する施錠開錠機構を設け、携帯キー装置は、携帯キー装置が正規品であることを示す認証データを生成して、施錠時にこれをロッカーに出力し、ロッカーは、認証データに基づいて携帯キー装置が正規品であるか否か検証し、ロッカーが、検証において、携帯キー装置を正規品と認証したときに、ロッカーの施錠開錠機構が回転可能となる構成としてもよい。
【0021】
本発明の第4の形態は、複数のロッカーから利用者により選択されたロッカーと通信してロッカーの施錠及び開錠を行う携帯キー装置に内蔵されたコンピュータで実行可能なコンピュータプログラムであって、コンピュータに、コンピュータに予め記憶されている携帯キー装置固有の識別情報である携帯識別情報を、施錠時に、携帯キー装置から利用者により選択されたロッカーに出力させる機能と、施錠時に、利用者により選択されたロッカーから当該ロッカーを識別するロッカー識別情報を受信して携帯キー装置に記憶させる機能と、開錠時に、携帯キー装置が記憶する携帯識別情報及びロッカー識別情報を利用者により選択されたロッカーに出力させる機能と、携帯キー装置の情報を読み取る読取装置に、ロッカー施錠後に、携帯キー装置から、ロッカー識別情報、及び携帯識別情報を読みとらせる機能と、ロッカーの使用前に、携帯キー装置の携帯識別情報と、当該携帯キー装置を保持する利用者を識別する利用者識別情報を対応づけて記憶する管理用コンピュータに、読取装置が読みとったロッカー識別情報及び携帯識別情報の組合せに対し、ロッカー使用前に記憶した記利用者識別情報を対応付けて記憶させる機能とを実現させることを特徴とするコンピュータプログラムを提供する。
【0023】
なお上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又発明となりうる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0025】
まず、図1及び図2を用いて、発明の一実施形態であるロッカーシステムの構成について説明する。図1は、ロッカーシステムの構成を示すブロック図であり、図2はロッカーシステムの使用例を説明する概略図である。
【0026】
本ロッカーシステムは、図1に示すように、ロッカー100、携帯キー装置400、読取装置600、及び管理用コンピュータ800を備える。本ロッカーシステムにおいて、ロッカー100は、利用者が携帯する携帯キー装置400とロッカー100の間で無線通信される電子情報に基づいて、施錠及び開錠する。
ロッカー100は、ロッカー100の施錠及び開錠を行う施錠開錠装置200を扉に有する。そして、施錠開錠装置200には、自らを他のロッカー100の施錠開錠装置200と識別するためのロッカー識別情報が記憶されている。また、携帯キー装置400には、自らを他の携帯キー装置400と識別するための携帯識別情報が記憶されている。
【0027】
携帯キー装置400には、固有のキー番号が表面に表示されている。また、管理用コンピュータ800は、例えばスポーツ施設のフロントもしくは管理室に設置されている。
そして、携帯キー装置400は、例えばスポーツ施設のフロントで利用者に貸し渡される。このとき、フロントの事務員は、キーボード入力装置を用いて、携帯キー装置400のキー番号を、この携帯キー装置400を貸し渡された利用者の利用者識別情報(例えば利用者ID)に対応付けて、管理用コンピュータ800に入力する。
管理用コンピュータ800は、携帯キー装置400のキー番号と携帯識別情報とを対応付けて予め記憶している。そして、入力されたキー番号に基づいて、携帯識別情報と利用者識別情報を対応付けて記憶する。
【0028】
なお、フロントに、携帯キー装置400と無線で通信する読み取り装置を設置してもよい。この場合、フロントの事務員は、読取装置に、携帯キー装置400から携帯識別情報を読みとらせる。読取装置は、読みとった携帯識別情報を、キーボード入力装置あるいはこの読取装置から入力された利用者識別情報に対応付けて、管理用コンピュータ800に記憶させる。
【0029】
また、図2に示すように、ロッカー100は、複数のロッカー100の集合体であるロッカーボックス10という形態で、例えばスポーツ施設の更衣室に設置される。また、携帯キー装置400は利用者に携帯され、読取装置600は、更衣室の出入り口に設置される。
【0030】
利用者は、更衣室に入ると、任意の未使用のロッカー100を選択し、利用する。そして、選択したロッカー100を施錠するとき、利用者は、携帯キー装置400を施錠開錠装置200に差し込んで回す。
このとき、携帯キー装置400の携帯識別情報は施錠開錠装置200に送信され、施錠開錠装置200に記憶される。また、施錠開錠装置200のロッカー識別情報は携帯キー装置400に送信され、携帯キー装置400に記憶される。
【0031】
そして、先に使用したロッカー100を開錠するとき、利用者は、携帯キー装置400を施錠開錠装置200に差し込む。
このとき、携帯キー装置400は、予め記憶している携帯識別情報と、施錠時に記憶したロッカー識別情報を施錠開錠装置200に出力する。施錠開錠装置200は、開錠時に携帯キー装置400から受信した携帯識別情報及びロッカー識別情報を、施錠時に記憶した携帯識別情報、及び予め記憶している自らのロッカー識別情報と照合する。そして、施錠開錠装置200は、照合結果に基づいて、携帯キー装置400の開錠の適否を判断する。施錠開錠装置200が開錠してよいと判断したとき、携帯キー装置400は回転可能となる。そして、利用者は携帯キー装置400を回転することで、ロッカーを開錠する。
【0032】
すなわち、利用者は、フロントで貸し渡された携帯キー装置400を、更衣室で選択した未使用のロッカー100の施錠開錠装置200に差し込み、回転する。従って、更衣室で選択した任意のロッカー100を使用することができる。
【0033】
また、ロッカー100を施錠した後、利用者は、携帯キー装置400を読取装置600に近づける。読取装置600は、携帯キー装置400が記憶する携帯識別情報、及び施錠時にロッカー100から受信したロッカー識別情報の組合せを無線通信により読取り、管理用コンピュータ800に送信して記憶させる。すなわち、本ロッカーシステムによれば、携帯識別情報に基づいて、ロッカー識別情報と利用者識別情報を対応付けることができる。従って、どの利用者(例えばスポーツ施設の会員)がどのロッカーを使用したか、というロッカー使用情報を取得することができる。
【0034】
次に、図3、図4、図5及び図6を用いて、施錠開錠装置200の構造及び機能について説明する。
【0035】
図3は、施錠開錠装置200の正面図である。図4は、図3に示した施錠開錠装置200のA−A断面図である。図5は、施錠開錠装置200の背面図である。なお、図3、図4及び図5において、一部の部材は図示を省略している。
【0036】
図3に示すように、施錠開錠装置200は、正面に、マスターキー差込部202、携帯キー装置400を位置決めして保持する保持部204、回動することでロッカー100の扉を施錠する施錠レバー205、及びロッカー識別情報を掲示する掲示部206を有する。保持部204は、可動機構の一例である。
また、図5に示すように、施錠開錠装置200は、及び施錠開錠装置200を制御する回路を含む制御基板210、及び携帯キー装置400と通信するためのアンテナ208を有する。
【0037】
マスターキー差込部202は、すべての施錠開錠装置200に共通の機械式の鍵であるマスターキーを、差し込む部分である。そして、マスターキーを廻すことで、マスターキー差込部202は図示しない機構によって施錠レバー205とともに回転し、施錠開錠装置200を開錠する。
【0038】
保持部204は、シリンダー錠と概略同じ構造であり、内筒に施錠レバー205を組み付けた構造である。すなわち、内筒が回転することで、ロッカーの施錠及び開錠を行う。そして、図3に示すように、シリンダー錠の内筒の表面に相当する部分に、2つのガイド204a、及び端部が出没可能に設けられた棒状ストッパー204bを有する。
【0039】
ガイド204aは、携帯キー装置400を平面方向にスライドして差し込む為のガイドと、差し込まれた携帯キー装置400を保持する機能を有する。ガイド204aの断面形状は、図4に示すように、略逆L字型である。それぞれのガイド204aは、互いに対向している。そして、2つのガイド204aの間には、断面が略逆T字型の空間が形成されている。そして、2つのガイド204aの間の空間に差し込まれた携帯キー装置400を回すことで、保持部204は施錠レバー205とともに回転し、施錠開錠装置200を施錠又は開錠する。
棒状ストッパー204bは、保持部204の表面側に向けて付勢されており、この付勢力によって、2つのガイド204aの間に差し込まれた携帯キー装置400に係合する。ここで、棒状ストッパー204bは、制御基板210が有する回路からの制御に基づき、一時的に引っ込むことが不可能になる。すなわち携帯キー装置400を保持部204に一時的に固定する。棒状ストッパー204bの動作の詳細は後述する。
【0040】
制御基板210は、図5に示すように、保持部204と平面方向に重なる部分に、保持部204を挿通させるために略円形の開口部210aを有する。そして、開口部210aの周縁に、保持部204を囲むアンテナ208を有する。アンテナ208は円形であることが好ましい。アンテナ208がこの配置をとることで、保持部204に一時的に固定された携帯キー装置400とアンテナの相対位置は、互いの通信を良好に行える位置となる。
【0041】
図6は、施錠開錠装置200の機能ブロック図である。施錠開錠装置200は、施錠開錠機構220、ロッカー識別情報記憶部240、未使用判断部260、検証部280、ロッカー側施錠時情報記憶部300、一時固定部320、ロッカー側出力部340、及び開錠適否判断部360を有する。検証部280は、データ処理部290を含む。
【0042】
施錠開錠機構220は、ロッカー100の扉を開くことを可能にし、または不可能にするための機構であり、図3及び図5に示す保持部204及び施錠レバー205により、その一部が構成される。施錠開錠機構220は、利用者が携帯キー装置400を保持部204に差し込んでまわすことで動くが、この動きは、開錠適否判断部360が施錠可能又は開錠可能と判断した場合にのみ可能となる。
【0043】
ロッカー識別情報記憶部240は、この施錠開錠装置200を有するロッカー100を識別するロッカー識別情報を予め記憶する。
【0044】
未使用判断部260は、携帯キー装置400と通信し、携帯キー装置400が他のロッカー100のロッカー識別情報を記憶していないことを確認する。そして確認した場合に、その携帯キー装置400が未だ他のロッカー100に対して用いられていないと判断する。
【0045】
検証部280は、施錠時及び開錠時のそれぞれにおいて、その場でランダムに生成した加工用データを携帯キー装置400に出力する。また、施錠時及び開錠時のそれぞれにおいて、出力した加工用データを記憶しておく。そして、携帯キー装置400が加工用データに基づいて生成した認証データを携帯キー装置400から受信する。そして、受信した認証データ及び記憶しておいた加工用データを、データ処理部290を用いて照合し、携帯キー装置400が正規品であるか否か検証する。検証の詳細は、フローチャートを用いて後述する。
【0046】
ロッカー側施錠時情報記憶部300は、保持部204に差し込まれた携帯キー装置400から、この携帯キー装置400の携帯識別情報を受信して記憶する。
【0047】
一時固定部320は、携帯キー装置400が他のロッカー100に使用されていないと判断され、かつ、携帯キー装置400が正規品と認証された場合に、保持部204に差し込まれた携帯キー装置400を、保持部204から引き抜けないように一時的に固定する。図3に示した棒状ストッパー204bは、一時固定部320の一部を構成する。
【0048】
ロッカー側出力部340は、一時固定部320が携帯キー装置400を一時的に固定し、かつ、施錠開錠機構220の施錠が完了したことを条件に、ロッカー識別情報記憶部240からロッカー識別情報を読み出して携帯キー装置400に送信する。
そして、一時固定部320は、施錠開錠機構220の施錠が完了し、ロッカー側施錠時情報記憶部300が携帯識別情報の記憶を完了し、かつロッカー側出力部340がロッカー識別情報の出力を完了して携帯キー装置400に記憶させたことを条件に、保持部204に差し込まれた携帯キー装置400を、保持部204から引き抜けるようにする。
【0049】
開錠適否判断部360は、施錠時に、携帯キー装置400が正規品であり、かつ他のロッカー識別情報を記憶していないときに、施錠開錠機構220の施錠を可能とする。
また、開錠適否判断部360は、開錠時に、この携帯キー装置400が記憶している携帯識別情報、及び施錠時に携帯キー装置400が施錠開錠装置200から受信して記憶したロッカー識別情報を、携帯キー装置400から受信する。そして、携帯キー装置400が正規品であり、かつ開錠時に受信した携帯識別情報及びロッカー識別情報が、ロッカー側施錠時情報記憶部300が記憶する携帯識別情報及びロッカー識別情報記憶部240が予め記憶するロッカー識別情報にそれぞれ一致したときに、施錠開錠機構220の開錠を可能とする。
【0050】
従って、検証部280の動作により、施錠開錠装置200は、携帯キー装置400が正規品であることを条件に施錠又は開錠を許可することができる。
【0051】
また、一時固定部320の動作により、施錠開錠装置200は、ロッカー識別情報及び携帯識別情報の交換が完了する前に利用者が携帯キー装置400を保持部204から引き抜くことを防ぐことができる。
【0052】
次に、図7、図8、図9、図10、及び図11を用いて、携帯キー装置400の構造及び機能を説明する。
【0053】
図7は、携帯キー装置400の上面図である。図8は携帯キー装置400の正面図である。携帯キー装置400は、携帯キー装置400の諸機能を実行するためのトランスポンダ406を内蔵する本体部402、及び本体部402を手首などに装着するためにカールコード型の装着機構404を有する。なお、装着機構404はリストバンドであってもよい。また、トランスポンダ406は、耐食性・耐水性を要求される場合にはガラス封止タイプを用いる。
【0054】
本体部402は、薄型の略直方体形状であり、その大きさは例えば腕時計本体と概略同じである。そして、互いに対向する側面に、装着機構404の両端をそれぞれ固定する。また、残りの2つの側面のそれぞれは、保持部204の2つのガイド204aと係合する係合部403を有する。
【0055】
図9は、携帯キー装置400の本体部402の、図7におけるB−B方向の断面概略図である。本図において、本体部402の内部の構成については図示を省略している。係合部403の断面形状は、図9に示すように、例えば凸部403a以外の部分が略T字型となっている。
【0056】
更に、係合部403は、凸部403aを有する。凸部403aは、本体部402をスライドさせたときに棒状ストッパー204bを一時的に押し込む。また、凸部403aは、中央付近に、凹部403bを含む。凹部403bの内壁の形状は、テーパとなっている。
【0057】
ここで、携帯キー装置400の本体部402を、施錠開錠装置200の保持部204に差し込んだときの状態を、図10の断面概略図を用いて説明する。
係合部403の略T字型の部分は、保持部204の2つのガイド204aが形成する略逆T字型の空間に填っている。このため、2つのガイド204aの間に填め込まれた本体部402は、平面方向にスライドさせない限り、保持部204から取り外すことはできない。
また、棒状ストッパー204bは、凸部403aによって一時的に押し込まれた後、凹部403bに填まる。
なお、凹部403bの内壁の形状はテーパとなっているため、図10の状態から本体部402をスライドしたとき、棒状ストッパー204bは、スムーズに表面側に押し戻される。
【0058】
図11は、トランスポンダ406の機能ブロック図である。トランスポンダ406は、携帯識別情報記憶部420、携帯側施錠時情報記憶部440、認証データ生成部460、及び携帯側出力部480を有する。認証データ生成部460は、データ処理部470を含む。
【0059】
携帯識別情報記憶部420は、この携帯キー装置400の携帯識別情報を記憶する。携帯側施錠時情報記憶部440は、施錠時にトランスポンダ406が施錠開錠装置200から受信したロッカー識別情報を記憶する。
認証データ生成部460は、データ処理部470を用いて、施錠開錠装置200の検証部280から受信した加工用データを処理して認証データを生成する。
【0060】
携帯側出力部480は、施錠時に、認証データ生成部460が生成した認証データを、施錠開錠装置200に出力する。そして、携帯識別情報記憶部420が記憶する携帯識別情報を、施錠開錠装置200からの要求に従って施錠開錠装置200に出力する。ここで、携帯側出力部480は、携帯側施錠時情報記憶部440がロッカー識別情報を記憶したことを条件に携帯識別情報を出力してもよい。
また、携帯側出力部480は、開錠時に、認証データ生成部460が生成した認証データを、施錠開錠装置200に出力する。そして、携帯識別情報記憶部420が記憶する携帯識別情報、及び携帯側施錠時情報記憶部440が施錠時に記憶したロッカー識別情報を、施錠開錠装置200からの要求に従って施錠開錠装置200に出力する。
【0061】
従って、携帯キー装置400は、ロッカー100に対して使用されるときにロッカー識別情報を記憶することで、そのロッカー100専用の電子キーとなる。また、認証データを送信することで、施錠開錠装置200に、自らが正規の携帯キー装置であることを認証させることができる。
【0062】
次に、図12、図13及び図14を用いて、施錠開錠装置200の一時固定部320の機構及び動作を具体的に説明する。
【0063】
図12は、保持部204の断面図を、携帯キー装置400の本体部402と合わせて示した図である。本図において、本体部402は、保持部204の2つのガイド204aの間に差し込まれつつある。
保持部204は、棒状ストッパー204bの奥に、棒状ストッパー204bに対して垂直に配置された板状のストッパーブロッカー212、ストッパーブロッカー212を棒状ストッパー204bに直交する方向に移動させる駆動手段214、及びストッパーブロッカー212を挟んで棒状ストッパー204bと対向する位置に設けられたスイッチ216を有する。
【0064】
ここで、図13に示す平面概略図を用いてストッパーブロッカー212の構造を説明する。ストッパーブロッカー212は、端部が移動手段214に組み付けられている。また、棒状ストッパー204bを挿通させるための略円形の開口部217を有する。開口部217の径は、棒状ストッパー204bの外径よりやや大きい程度であり、ストッパーブロッカー212が特定の位置にあるときにのみ、ストッパーブロッカー212を挿通させる。
【0065】
すなわち、ストッパーブロッカー212は、図12の状態すなわち初期状態において、ストッパーブロッカー212を開口部217に挿通させる位置にある。
この状態で、携帯キー装置400の本体部402を施錠開錠装置200のガイド204aに沿って更にスライドさせていくと、棒状ストッパー204bは、本体部402の凸部403aに当接して押し込まれる。このとき、棒状ストッパー204bは、スイッチ216を押す。
【0066】
スイッチ216が押されると、駆動手段214は、ストッパーブロッカー212を、棒状ストッパー204bに直交する方向に移動させる力を加える。しかし、このときは、棒状ストッパー204bが開口部217を挿通しているため、ストッパーブロッカー212は移動できない。
【0067】
そして、本体部402が十分にスライドし、図14に示すように凹部403bが棒状ストッパー204bと重なる位置にくると、棒状ストッパー204bは図示しない付勢手段により表面方向に押し戻されて凹部403bに填る。このとき棒状ストッパー204bは開口部217から引き抜かれる。すると、ストッパーブロッカー212は駆動手段214から加えられる力により移動し、開口部217は棒状ストッパー204bと重ならない位置にくる。
この状態において、棒状ストッパー204bは、ストッパーブロッカー212に当たるため押し込み不可能となり、かつ凹部403bに填っている。従って、本体部402は棒状ストッパー204bによって、保持部204に一時的に固定される。
【0068】
そして、施錠のための動作が終了し、或いは開錠のための動作が終了すると、駆動手段214は、ストッパーブロッカー212を初期状態に戻し、開口部217を棒状ストッパー204bを挿入する事ができる位置に移動させる。これにより、一時的に固定された本体部402は保持部204から取り外し可能となる。
【0069】
次に、図15及び図16を用いて、管理用コンピュータ800の構成を説明する。
【0070】
図15は、管理用コンピュータ800の構成の要部を示すブロック図である。。管理用コンピュータ800は、ロッカー使用履歴を記憶するロッカー使用情報記憶部820、利用者の詳細情報を記憶する利用者情報記憶部840、利用者の運動履歴を記憶する運動履歴記憶部860、及び管理用コンピュータ800が記憶する情報をプリンターや画面に出力する情報出力部880を有する。
【0071】
ロッカー使用情報記憶部820は、図16のテーブルに示すように、予め利用者識別情報と携帯識別情報を対応付けて記憶する。この組合せは、例えば施設の受付で、携帯キー装置400を利用者に貸し渡すときに事務員がロッカー使用情報記憶部820に入力する。この場合、ロッカー使用情報記憶部820は、貸し渡した時刻を施設への入場時刻として記憶し、携帯キー装置400を返却された時刻を施設からの出場時刻として記憶する。
そして、ロッカー使用情報記憶部820は、読取装置600が携帯キー装置400から読みとった携帯識別情報及びロッカー識別情報を受信し、ロッカー識別情報及び利用者識別情報を、携帯識別情報に基づいて対応付けて記憶する。なお、携帯識別情報及びロッカー識別情報を受信した時刻を入場時刻として記憶してもよい。
【0072】
また、利用者情報記憶部840は、利用者識別情報に対応付けて、利用者の氏名、住所、電話番号、職業、性別などの利用者の詳細情報を予め記憶する。従って、情報出力部880は、利用者識別情報に基づいて、ロッカー識別情報と、利用者の氏名などの利用差の詳細情報を、互いに対応付けて出力することができる。
また、運動履歴記憶部860は、利用者識別情報に対応付けて、利用者の施設内での運動履歴を記憶する。従って、情報出力部880は、利用者識別情報に基づいて、ロッカーの使用履歴と運動履歴を対応付けて出力することができる。
【0073】
なお、運動履歴は、例えば以下の手順で記録される。すなわち、読取装置600を、プールやフィットネスルームなど、特定の運動を行うスペースの入り口にそれぞれ設置しておく。管理用コンピュータ800は、読取装置600が読みとった携帯識別情報を、読取装置600の設置場所を特定する情報に対応付けて受信する。そして、携帯識別情報を利用者識別情報に変換し、読取装置600の設置場所を特定する情報、及び受信した時刻に対応付けて運動履歴記憶部860に記憶する。
このようにすると、運動履歴の他、施設内における利用者の所在位置を管理することができる。
【0074】
次に、図17及び図18に示すフローチャートを用いて、ロッカー100を施錠するときの、施錠開錠装置200及び携帯キー装置400の動作フローを説明する。
【0075】
まず、利用者は、未使用のロッカー100を選択する。そして、選択したロッカー100に荷物を入れ、扉を閉める。
そして、利用者は、携帯キー装置400の本体部402を、保持部204に差し込む。このとき、本体部402は、保持部204の表面上を、図3の左下端から右上に向けてスライドさせられるが、その途中で、図12及び図14に示したスイッチ216を押す(S20)。
【0076】
すると、施錠開錠装置200の検証部280は、所定のデータである加工用データを携帯キー装置400に送信する(S40)。加工用データは、例えば検証部280が有する乱数発生手段により、所定の桁の乱数すなわち数字列として生成される。ここで、検証部280は、加工用データをそのまま記憶しておく。
携帯キー装置400の認証データ生成部460は、検証部280が送信した加工用データを、データ処理部470を用いて、予め定められたルールに基づいて処理することで認証データを生成する(S60)。このルールは、暗号化、例えば加工用データが示す文字列や数字列を逆にすることや、加工用データの文字列や数字列の一部を省略することである。
そして、認証データ生成部460は、生成した認証データを検証部280に送信する(S80)。
【0077】
次に、施錠開錠装置200の未使用判断部260は、携帯キー装置400に、ロッカー識別情報を既に記憶しているか否かを要求する(S100)。そして、携帯キー装置400の携帯側出力部480は、携帯識別情報記憶部420に既に他のロッカーのロッカー識別情報を記憶している場合にはそのロッカー識別情報を読み出して送信し、記憶していない場合は何も送信しないことで、ロッカー識別情報の記憶の有無を返信する(S120)。
【0078】
そして、検証部280は、先に自らが記憶していた加工用データを、データ処理部290を用いて、S60と同じルールで処理し、処理後の加工用データと、受信した認証データとを比較し、携帯キー装置400が正規品であるか否か検証する(S140)。
すなわち、検証部280は、自らが送信した加工用データが、所定のルールに基づいて加工されて返信されたことを条件に、携帯キー装置400が正規品であることを認証する。従って、携帯キー装置400の模造品は作りにくくなる。
【0079】
そして、ロッカー識別情報を記憶していないことを確認することで、携帯キー装置400が未使用であることを確認する(S160:Yes)。
その後、一時固定部320は、携帯キー装置400を保持部204から取り外せないように一時固定する(S170)。また、開錠適否判断部360は、保持部204及び施錠レバー205を回転可能にする(S180)。
【0080】
そして、利用者が、携帯キー装置400を回すと、携帯キー装置400が、保持部204及び施錠レバー205とともに回転する。この結果、施錠開錠装置200はロッカー100を施錠する(S200)。
【0081】
図18に進む。施錠が完了すると、施錠開錠装置200のロッカー側出力部340は、ロッカー識別情報を携帯キー装置400に出力する(S240)。
携帯キー装置400の携帯側施錠時情報記憶部440は、受信したロッカー識別情報を記憶する(S260)。そして、ロッカー識別情報の記憶が完了したことを条件に、携帯側出力部480は、携帯識別情報を施錠開錠装置200に出力する(S280)。
施錠開錠装置200のロッカー側施錠時情報記憶部300は、携帯キー装置400から受信した携帯識別情報を記憶する(S300)。
【0082】
そして、携帯識別情報の記憶が完了したことにより、一時固定部320は、ロッカー識別情報と携帯識別情報の交換が完了したと判断する(S320)。
従って、携帯キー装置400がロッカー識別情報の記憶を完了したことを独立して通知しなくても、施錠開錠装置200は、携帯キー装置400がロッカー識別情報の記憶を完了したことを知ることができる。
【0083】
その後、一時固定部320は、携帯キー装置400を保持部204から取り外せるようにする(S340)。
そして、携帯キー装置400は利用者により保持部204から取り外される(S360)。以上により、利用者が行う施錠行為は完了する。
【0084】
従って、利用者は、施錠時に、携帯キー装置400を機械的な鍵と同じ感覚で利用することができる。すなわち、施錠時に利用者に負荷をかけることはない。
【0085】
次に、図19及び図20に示すフローチャートを用いて、ロッカー100を開錠するときの、施錠開錠装置200及び携帯キー装置400の動作フローを説明する。
【0086】
まず、携帯キー装置400の本体部402が、施錠開錠装置200の保持部204にスライドして差し込まれる。このとき、図12及び図14に示したスイッチ216が押される(S500)。
【0087】
すると、施錠開錠装置200の検証部280は、加工用データを携帯キー装置400に送信する(S520)。加工用データは、施錠時に用いられたデータとは異なることが好ましい。加工用データは、例えば検証部280が有する乱数発生手段により所定の桁の乱数すなわち数字列として生成される。ここで、検証部280は、送信した加工用データを記憶しておく。
携帯キー装置400の認証データ生成部460は、検証部280が送信した加工用データを、データ処理部470を用いて、図17のS60と同様に、予め定められたルールに基づいて処理することで認証データを生成する(S540)。
そして、認証データ生成部460は、生成した認証データを検証部280に送信する(S560)。
【0088】
次に、施錠開錠装置200の未使用判断部260は、携帯キー装置400に、ロッカー識別情報及び携帯識別情報を要求する(S580)。そして、携帯キー装置400の携帯側出力部480は、携帯識別情報記憶部420が施錠時に施錠開錠装置200から受信して記憶したロッカー識別情報、及び携帯識別情報記憶部420が予め記憶する携帯識別情報を施錠開錠装置200に送信する(S600)。
【0089】
そして、検証部280は、図17のS140と同じ処理を行うことで、携帯キー装置が正規品であるか否か検証する(S620)。
その後、開錠適否判断部360は、S600で受信したロッカー識別情報及び携帯識別情報を、それぞれロッカー識別情報記憶部240が予め記憶するロッカー識別情報、及びロッカー側施錠時情報記憶部300が記憶する携帯識別情報と照合し、これらが一致することを条件に、携帯キー装置400が、施錠時に用いられた携帯キー装置400であると認証する(ステップS640:Yes)。
【0090】
図20に進む。開錠適否判断部360は、携帯キー装置400が、正規品であり、かつ施錠時に用いられた携帯キー装置400であると判断したことを条件に、保持部204及び施錠レバー205を開錠方向に回転可能にする(S660)。
【0091】
そして、利用者が携帯キー装置400を開錠方向に回すことで、携帯キー装置400が保持部204及び施錠レバー205とともに回転する。そして、ロッカー100は開錠する(S680)。
その後、利用者により、携帯キー装置400は保持部204から取り外される(S700)。以上により、利用者が行う開錠行為は完了する。
【0092】
従って、利用者は、開錠時に、携帯キー装置400を機械的な鍵と同じ感覚で利用することができる。すなわち、開錠時に利用者に負荷をかけることはない。
【0093】
なお、携帯キー装置400の携帯側施錠時情報記憶部440に記憶されているロッカー識別情報は、施設のフロントに返却された後、消去される。このようにすると、利用者が複数のロッカー100を使い回すことができなくなる。また、施設のフロントでロッカー識別情報を消去するため、この携帯キー装置400は、次の利用者に貸し出されることができる。
なお、施錠開錠装置200のロッカー側施錠時情報記憶部300が記憶する携帯識別情報は、ロッカー100が開錠したことを条件に消去されてもよいし、新たな携帯キー装置400を用いて施錠されるときに消去されてもよい。
【0094】
次に、図21のフローチャートを用いて、ロッカー100を開錠するときの、施錠開錠装置200及び携帯キー装置400の動作フローの他の例を説明する。
本動作フローにおいて、施錠開錠装置200及び携帯キー装置400の初期の動作は、図17と同じであるため、説明を省略する。
【0095】
施錠開錠装置200及び携帯キー装置400が図17に示した動作を行った後、施錠開錠装置200の一時固定部320は、携帯キー装置400を一時的に固定し、保持部204からの取り外しを不可能にする(S650)。そして、開錠適否判断部360は、保持部204及び施錠レバー205を回転可能にする(S660)。
そして、利用者が携帯キー装置400を回すと、携帯キー装置400は、保持部204及び施錠レバー205とともに回転する。そしてロッカー100は開錠される(S680)。
【0096】
そして、ロッカー側出力部340は、ロッカー100の開錠が完了する(S682)ことを条件に、携帯キー装置400にロッカー識別情報の消去命令を出力する(S684)。
携帯キー装置400の携帯側施錠時情報記憶部440は、記憶しているロッカー識別情報を消去し(S686)、消去完了通知を施錠開錠装置200の一時固定部320に出力する(S688)。そして、施錠開錠装置200のロッカー側施錠時情報記憶部300は、記憶している携帯識別情報を消去する(S690)。
その後、一時固定部320は、携帯キー装置400の取り外しを可能とする(S692)。そして、利用者が携帯キー装置400を保持部204から取り外す(S700)。
【0097】
すなわち、施錠開錠装置200及び携帯キー装置400は、開錠直後にその場で初期化される。従って、利用者は、使用するロッカー100を変更することができる。
【0098】
なお、上述した実施例においては、ロッカー識別情報及び携帯識別情報の双方を用いて開錠の適否を判断したが、次に示すように、どちらか一方のみで開錠の適否を判断してもよい。
【0099】
まず、図22及び図23を用いて、ロッカー識別情報のみを用いて開錠の適否を判断する場合の、施錠開錠装置200及び携帯キー装置400の構成を説明する。この場合、図22に示すように、施錠開錠装置200は、ロッカー側施錠時情報記憶部300を有さない点が、図6と異なる。また、携帯キー装置400は、図23に示すように、トランスポンダ406の機能において、携帯識別情報記憶部420を有さない点が、図11と異なる。
【0100】
すなわち、施錠時には、ロッカー識別情報が携帯キー装置400に送信され、携帯キー装置400の携帯側施錠時情報記憶部440に記憶される。そして、開錠時に、携帯側施錠時情報記憶部440が記憶するロッカー識別情報が、施錠開錠装置200に送信される。開錠適否判断部360は、送信されたロッカー識別情報が、ロッカー識別情報記憶部240が記憶するロッカー識別情報と一致したときに、施錠開錠機構220を開錠可能とする。
【0101】
なお、その他の構成、機能及び動作は上記した実施形態と同じであるため、説明を省略する。
【0102】
次に、図24及び図25を用いて、携帯識別情報のみを用いて開錠の適否を判断する場合の、施錠開錠装置200及び携帯キー装置400の構成を説明する。この場合、図24に示すように、施錠開錠装置200は、ロッカー識別情報記憶部240を有さない点が、図6と異なる。また、携帯キー装置400は、図25に示すように、トランスポンダ406の機能において、携帯識別情報記憶部420を有さない点が、図11と異なる。
【0103】
すなわち、施錠時には、携帯識別情報が施錠開錠装置200に送信され、施錠開錠装置200のロッカー側施錠時情報記憶部300に記憶される。そして、開錠時に、携帯識別情報記憶部420が記憶する携帯識別情報が、施錠開錠装置200に送信される。開錠適否判断部360は、送信された携帯識別情報が、ロッカー側施錠時情報記憶部300が記憶する携帯識別情報に一致したときに、施錠開錠機構220を開錠可能とする。
【0104】
なお、その他の構成、機能及び動作は上記した実施形態と同じであるため、説明を省略する。
【0105】
また、携帯キー装置400は、開錠時に、携帯識別情報及びロッカー識別情報をそのまま送信せず、携帯識別情報及びロッカー識別情報に基づいて別の情報である開錠情報を生成し、施錠開錠装置200に出力してもよい。
【0106】
この場合のトランスポンダ406の機能構成を、図26を用いて説明する。トランスポンダ406は、図11に示す構成に加え、開錠情報生成部450を有する。
すなわち、開錠時に、携帯側施錠時情報記憶部440及び携帯識別情報記憶部420は、それぞれロッカー識別情報及び携帯識別情報を、開錠情報生成部450に出力する。そして、携帯情報生成部450は、ロッカー識別情報及び携帯識別情報に基づいて、開錠情報を生成する。開錠情報は、例えば、ロッカー識別情報及び携帯識別情報に、携帯側施錠時情報記憶部440がロッカー識別情報を記憶した日付を用いた処理を加えることで、生成される。
そして、生成した開錠情報は、携帯側出力部480を介して施錠開錠装置200に送信される。
【0107】
そして、施錠開錠装置200の開錠適否判断部360は、受信した開錠情報に基づいて、携帯キー装置400が、施錠時に用いられた携帯キー装置400であるか否かを判断する。この判断は、例えば、施錠開錠装置200のロッカー識別情報記憶部240及びロッカー側施錠時情報記憶部300がそれぞれ記憶するロッカー識別情報及び携帯識別情報に、開錠情報生成部450が行った処理と同様の処理、例えば開錠情報を受信した日付を用いた処理を加え、この処理後の情報と、開錠情報とを照合することで行う。
そして、携帯キー装置400が、施錠時に用いられた携帯キー装置400であるか否かを判断した場合に、開錠適否判断部360は、施錠開錠機構220を開錠可能とする。
【0108】
従って、ロッカー識別情報及び携帯識別情報の組合せが漏洩しても、施錠開錠装置200を開錠することはできない。従って、ロッカー100の信頼性は高まる。
さらに、開錠情報の生成時、及び開錠情報の認証時に、それぞれ開錠しようとする日付及び施錠した日付を用いると、施錠開錠装置200を施錠した日とロッカーを開錠しようとする日が異なる場合に、施錠開錠装置200を開錠することはできなくなる。従って、ロッカー100を複数の日に渡って使用することはできなくなる。
【0109】
なお、施錠開錠装置200の開錠適否判断部360が施錠した日付を記憶していてもよい。この場合、開錠情報生成部450は、開錠しようとする日付を用いて開錠情報を生成する。そして、開錠適否判断部360は、施錠した日付を用いて、受信した開錠情報を照合する。
【0110】
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることができる。そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0111】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、本発明によれば、電子キーを用いたロッカーにおいて、例えば自由に空いているロッカーを選択できるなど、使用時に利用者にかける負担を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態であるロッカーシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】 ロッカーシステムの使用例を説明する概略図である。
【図3】 施錠開錠装置200の正面図である。
【図4】 施錠開錠装置200の図3におけるA−A断面図である。
【図5】 施錠開錠装置200の背面図である。
【図6】 施錠開錠装置200の機能ブロック図である。
【図7】 携帯キー装置400の上面図である。
【図8】 携帯キー装置400の正面図である。
【図9】 携帯キー装置400の本体部402の図7におけるB−B断面概略図である。
【図10】 本体部402が施錠開錠装置200の保持部204aに差し込まれた時の、断面概略図である。
【図11】 トランスポンダ406の機能ブロック図である。
【図12】 保持部204の断面図を、携帯キー装置400の本体部402と合わせて示した図である。
【図13】 ストッパーブロッカー212の構造を説明する平面概略図である。
【図14】 保持部204に携帯キー装置400の本体部402が差し込まれた状態を示す断面図である。
【図15】 管理用コンピュータ800の構成の要部を示すブロック図である。
【図16】 ロッカー使用情報記憶部820のデータ構成を示すテーブルである。
【図17】 ロッカー100を施錠するときの、施錠開錠装置200及び携帯キー装置400の動作フローを示すフローチャートである。
【図18】 図17の続きを示すフローチャートである。
【図19】 ロッカー100を開錠するときの、施錠開錠装置200及び携帯キー装置400の動作フローを示すフローチャートである。
【図20】 図19の続きを示すフローチャートである。
【図21】 図19の続きの他の例を示すフローチャートである。
【図22】 施錠開錠装置200の変形例を示す機能ブロック図である。
【図23】 トランスポンダ406の変形例を示す機能ブロック図である。
【図24】 施錠開錠装置200の他の変形例を示す機能ブロック図である。
【図25】 トランスポンダ406の他の変形例を示す機能ブロック図である。
【図26】 トランスポンダ406の他の変形例を示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
100 ロッカー
220 施錠開錠機構
240 ロッカー識別情報記憶部
260 未使用判断部
280 検証部
290 データ処理部
300 ロッカー側施錠時情報記憶部
320 一時固定部
340 ロッカー側出力部
360 開錠適否判断部
400 携帯キー装置
403 係合部
420 携帯識別情報記憶部
440 携帯側施錠時情報記憶部
460 認証データ生成部
470 データ処理部
480 携帯側出力部
600 読取装置
800 管理用コンピュータ

Claims (19)

  1. 複数のロッカーと、該複数のロッカーから利用者により選択されたロッカーと通信して前記ロッカーの施錠及び開錠を行う携帯キー装置とを備えたロッカーシステムであって、
    前記携帯キー装置は、
    当該携帯キー装置に固有の識別情報である携帯識別情報を予め記憶している携帯識別情報記憶部と、
    施錠時に、前記携帯識別情報記憶部が記憶する前記携帯識別情報を前記利用者により選択されたロッカーに出力する携帯側出力部
    を有し、
    前記ロッカーは、
    当該ロッカーに固有の識別情報であるロッカー識別情報を予め記憶しているロッカー識別情報記憶部と、
    施錠時に、前記ロッカー識別情報記憶部から前記ロッカー識別情報を読み出して前記携帯キー装置に出力するロッカー側出力部
    を有し、
    更に、
    前記携帯キー装置は、施錠時に前記ロッカー側出力部から受信したロッカー識別情報を記憶する携帯側施錠時情報記憶部を、
    前記ロッカーは、施錠時に前記携帯側出力部から受信した前記携帯識別情報を記憶するロッカー側施錠時情報記憶部
    をそれぞれ有し、
    前記ロッカーは、更に、前記携帯側施錠時情報記憶部が記憶する前記ロッカー識別情報、前記携帯識別情報記憶部が記憶する前記携帯識別情報、前記ロッカー側施錠時情報記憶部が記憶している前記携帯識別情報、及び前記ロッカー識別情報記憶部が予め記憶している前記ロッカー識別情報に基づいて、当該ロッカーの開錠の適否を判断する開錠適否判断部を備え、
    前記ロッカー施錠後に、前記携帯キー装置から、前記携帯側施錠時情報記憶部が記憶する前記ロッカー識別情報、及び前記携帯識別情報記憶部が予め記憶する前記携帯識別情報を読みとる読取装置と、
    前記ロッカーの使用前に、前記携帯キー装置の前記携帯識別情報と、当該携帯キー装置を保持する利用者を識別する利用者識別情報を対応づけて記憶し、前記読取装置が読みとった前記ロッカー識別情報及び前記携帯識別情報の組合せに対し、ロッカー使用前に記憶した前記利用者識別情報を対応付けて記憶する管理用コンピュータを更に有する
    ことを特徴とするロッカーシステム。
  2. 前記管理用コンピュータは、前記携帯キー装置を前記利用者に貸し渡した時刻を前記ロッカーが設置された施設への入場時刻として記憶し、前記携帯キー装置を返却された時刻を施設からの出場時刻として記憶するロッカー使用情報記憶部を有すること
    を特徴とする請求項1に記載のロッカーシステム。
  3. 前記管理用コンピュータは、前記読取装置が読みとった前記ロッカー識別情報及び前記携帯識別情報を受信した時刻を前記ロッカーが設置された施設への入場時刻として記憶するロッカー使用情報記憶部を有すること
    を特徴とする請求項1に記載のロッカーシステム。
  4. 前記管理用コンピュータは、前記利用者識別情報に対応付けて、少なくとも利用者の氏名を含む利用者の詳細情報を予め記憶する利用者情報記憶部を有すること
    を特徴とする請求項1に記載のロッカーシステム。
  5. 前記管理用コンピュータは、前記利用者識別情報に対応付けて、前記ロッカーが設置された施設内での利用者の履歴を記憶する運動履歴記憶部を有すること
    を特徴とする請求項1に記載のロッカーシステム。
  6. 前記読取装置は、前記ロッカーが設置された施設内の特定のスペースの入り口にそれぞれ設置され、
    前記運動履歴記憶部は、前記読取装置が読みとった携帯識別情報を、前記読取装置の設置場所を特定する情報に対応付けて受信し、前記携帯識別情報を前記利用者識別情報に変換し、前記読取装置の設置場所を特定する情報、及び受信した時刻に対応付けて記憶すること
    を特徴とする請求項5に記載のロッカーシステム。
  7. 前記携帯キー装置は、更に、前記携帯側施錠時情報記憶部が記憶する前記ロッカー識別情報、及び前記携帯識別情報記憶部が記憶する前記携帯識別情報に基づいて、前記ロッカーを開錠するための開錠情報を生成する開錠情報生成部を有し、
    前記携帯キー装置の携帯側出力部は、更に、開錠時に、前記開錠情報を前記ロッカーに出力し、
    前記ロッカーの前記開錠適否判断部は、更に、開錠時に受信した、前記開錠情報を、前記ロッカー側施錠時情報記憶部が記憶している携帯識別情報及び前記ロッカー識別情報記憶部が予め記憶しているロッカー識別情報と照合し、当該照合結果に基づいて、当該ロッカーの開錠の適否を判断すること
    を特徴とする請求項1に記載のロッカーシステム。
  8. 前記携帯キー装置の前記携帯側出力部は、更に、開錠時に、前記携帯識別情報記憶部が記憶するロッカー識別情報、及び前記携帯識別情報記憶部が記憶する前記携帯識別情報を前記ロッカーに出力し、
    前記ロッカーの開錠適否判断部は、開錠時に受信した、前記ロッカー識別情報及び前記携帯識別情報を、前記ロッカー側施錠時情報記憶部が記憶している携帯識別情報及び前記ロッカー識別情報記憶部が予め記憶しているロッカー識別情報と照合し、当該照合結果に基づいて、当該ロッカーの開錠の適否を判断することを特徴とする請求項1に記載のロッカーシステム。
  9. 前記ロッカーと前記携帯キー装置間の情報の送受信は、無線通信方式でこれを行うものであって、
    前記ロッカーは、更に、前記携帯キー装置を、無線で互いの出力を受信できる位置に位置決めさせて保持する保持部を有し、
    前記携帯キー装置は、前記ロッカーの前記保持部に差し込まれて係合する係合部を有することを特徴とする請求項1に記載のロッカーシステム。
  10. 前記ロッカーは、
    更に、機械的に回転することで前記ロッカーを施錠又は開錠すると共に、前記開錠適否判断部が開錠してよいと判断した場合に、開錠方向に回転可能となる施錠開錠機構を有し、
    前記ロッカーの前記保持部は、前記携帯キー装置と共に動き、当該動きに伴って前記施錠開錠機構を回転させて前記ロッカーの施錠又は開錠を行う可動機構を含むことを特徴とする請求項9に記載のロッカーシステム。
  11. 前記ロッカーは、
    前記保持部に保持された前記携帯キー装置を、前記保持部に一時的に固定すると共に、前記携帯側施錠時情報記憶部が前記ロッカー識別情報の記憶を、前記ロッカー側施錠時情報記憶部が前記携帯識別情報の記憶を、それぞれ完了することを条件に前記携帯キー装置を前記保持部から取り外し可能とする一時固定部
    を更に備えることを特徴とする請求項9に記載のロッカーシステム。
  12. 前記ロッカーは、
    更に、機械的に回転することで当該ロッカーを施錠又は開錠する施錠開錠機構を有し、
    前記携帯キー装置は、前記携帯キー装置が正規品であることを示す認証データを生成する認証データ生成部を更に備え、
    前記携帯キー装置の前記携帯側出力部は、施錠時に、更に前記認証データを前記ロッカーに出力し、
    前記ロッカーは、更に、前記認証データに基づいて前記携帯キー装置が正規品であるか否か検証する検証部を備え、
    前記ロッカーの前記施錠開錠機構は、前記検証部が、前記検証において前記携帯キー装置を正規品と認証したときに、回転可能になること
    を特徴とする請求項1に記載のロッカーシステム。
  13. 前記携帯キー装置の前記認証データ生成部、及び前記ロッカーの前記検証部は、入力されたデータに対して同一の処理を実行するデータ処理部をそれぞれ更に含み、
    前記ロッカーの前記検証部は、前記認証の時に、前記認証データ生成部にデータを出力すると共に当該データをそのまま記憶し、
    前記認証データ生成部は、前記データを当該認証データ生成部の前記データ処理部によって処理することで、前記認証データを生成し、
    前記検証部は、自ら記憶している前記データを当該検証部の前記データ処理部によって処理し、この処理後のデータと、前記認証データ生成部から受信した前記認証データとの比較結果に基づいて、前記携帯キー装置が正規品か否か検証することを特徴とする請求項12に記載のロッカーシステム。
  14. 前記ロッカーは、更に、
    施錠時に、前記携帯側施錠時情報記憶部に既に前記ロッカー識別情報が記憶されていないと確認した場合に、前記携帯キー装置が他の前記ロッカーを施錠していないと判断する未使用判断部と、
    機械的に回転することで前記ロッカーを施錠又は開錠すると共に、前記未使用判断部が、前記携帯キー装置が他の前記ロッカーを施錠していないと判断した場合に、施錠方向に回転可能となる施錠開錠機構
    を有することを特徴とする請求項1に記載のロッカーシステム。
  15. 複数のロッカーから利用者により選択されたロッカーの施錠及び開錠を行う携帯キー装置から受信する情報と、当該携帯キー装置を保持する利用者とを対応づけて管理する管理用コンピュータであって、
    前記ロッカーの使用前に、前記携帯キー装置の携帯識別情報と、当該携帯キー装置を保持する利用者を識別する利用者識別情報を対応づけて記憶し、
    前記ロッカー施錠後に、前記携帯キー装置から受信した前記ロッカーを識別するロッカー識別情報及び前記携帯識別情報の組合せに対し、前記利用者識別情報を対応付けて記憶するロッカー使用情報記憶部と、
    を備えることを特徴とする管理用コンピュータ
  16. 複数のロッカーから利用者により選択されたロッカーと通信する携帯キー装置を用いて、前記ロッカーの施錠及び開錠を行うロッカー施錠及び開錠方法であって、
    前記携帯キー装置に、当該携帯キー装置に固有の識別情報である携帯識別情報を予め記憶しておき、
    前記ロッカーに、当該ロッカーに固有の識別情報であるロッカー識別情報を予め記憶しておき、
    施錠時に、前記携帯キー装置から前記携帯識別情報を前記利用者により選択されたロッカーに出力して記憶させると共に、前記ロッカーから前記ロッカー識別情報を前記携帯キー装置に出力して記憶させ、
    施錠時に前記利用者により選択されたロッカーが記憶した前記携帯識別情報、施錠時に前記携帯キー装置が記憶したロッカー識別情報、前記ロッカーが予め記憶しているロッカー識別情報、及び前記携帯キー装置が予め記憶している携帯識別情報に基づいて、前記利用者により選択されたロッカーの開錠の適否を判断し、
    前記ロッカー施錠後に、前記携帯キー装置から、記憶する前記ロッカー識別情報、及び前記携帯識別情報を読みとる読取装置に読みとらせ、
    前記ロッカーの使用前に、前記携帯キー装置の前記携帯識別情報と、当該携帯キー装置を保持する利用者を識別する利用者識別情報を対応づけて記憶された管理用コンピュータに、前記読取装置が読みとった前記ロッカー識別情報及び前記携帯識別情報の組合せに対し、ロッカー使用前に記憶した前記利用者識別情報を対応付けて記憶させる
    ことを特徴とするロッカー施錠及び開錠方法。
  17. 前記ロッカー及び前記携帯キー装置間の情報の送受信は、無線通信方式でこれを行うものであって、
    前記携帯キー装置を、前記ロッカーの、無線で互いの出力を受信できる位置に設けてなる保持部に差し込み、これと係合させて施錠又は開錠を行うことを特徴とする請求項16に記載のロッカー施錠及び開錠方法。
  18. 前記ロッカーに、更に、機械的に回転することで当該ロッカーを施錠又は開錠する施錠開錠機構を設け、
    前記携帯キー装置は、前記携帯キー装置が正規品であることを示す認証データを生成して、施錠時にこれを前記ロッカーに出力し、
    前記ロッカーは、前記認証データに基づいて前記携帯キー装置が正規品であるか否か検証し、
    前記ロッカーが、前記検証において前記携帯キー装置を正規品と認証したときに、前記ロッカーの前記施錠開錠機構が回転可能となること
    を特徴とする請求項16に記載のロッカー施錠及び開錠方法。
  19. 複数のロッカーから利用者により選択されたロッカーと通信して前記ロッカーの施錠及び開錠を行う携帯キー装置に内蔵されたコンピュータで実行可能なコンピュータプログラムであって、
    前記コンピュータに、
    前記コンピュータに予め記憶されている前記携帯キー装置固有の識別情報である携帯識別情報を、施錠時に、前記携帯キー装置から前記利用者により選択されたロッカーに出力させる機能と、
    施錠時に、前記利用者により選択されたロッカーから当該ロッカーを識別するロッカー識別情報を受信して前記携帯キー装置に記憶させる機能と、
    開錠時に、前記携帯キー装置が記憶する前記携帯識別情報及び前記ロッカー識別情報を前記利用者により選択されたロッカーに出力させる機能と、
    前記携帯キー装置の情報を読み取る読取装置に、ロッカー施錠後に、前記携帯キー装置から、前記ロッカー識別情報、及び前記携帯識別情報を読みとらせる機能と、
    前記ロッカーの使用前に、前記携帯キー装置の前記携帯識別情報と、当該携帯キー装置を保持する利用者を識別する利用者識別情報を対応づけて記憶する管理用コンピュータに、前記読取装置が読みとった前記ロッカー識別情報及び前記携帯識別情報の組合せに対し、ロッカー使用前に記憶した前記利用者識別情報を対応付けて記憶させる機能と
    を実現させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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