JP4289906B2 - 露光装置 - Google Patents

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  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、露光光を投影光学系を介して感光基板に照射することにより、感光基板上にパターンを形成する露光装置に関し、特に露光光として紫外光を用いる露光装置に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、LSIあるいは超LSIなどの極微細パターンから形成される半導体素子の製造工程において、マスクに描かれた回路パターンを感光剤が塗布された基板上に縮小投影して焼き付け形成する縮小型投影露光装置が使用されている。半導体素子の実装密度の向上に伴いパターンのより一層の微細化が要求され、レジストプロセスの発展と同時に露光装置の微細化への対応がなされてきた。
【0003】
遠紫外線とりわけ193nm付近の発振波長を有するArFエキシマレーザや、157nm付近の発振波長を有するフッ素(F2)エキシマレーザにおいては、これら波長付近の帯域には酸素(O2)や水分(H2O)の吸収帯が存在することが知られている。従って、ArFエキシマレーザ、フッ素(F2)エキシマレーザ等の遠紫外線を光源とする投影露光装置の露光光学系の光路においては、窒素等の不活性ガスによるパージ手法によって、光路中に存在する酸素、水分濃度(以下、不純物濃度と称す)をppmオーダー以下のレベルにおさえる必要がある。
【0004】
このため、上述のような遠赤外線を光源とする露光装置内の露光光路では、不活性ガスで部分的にパージを行っていた。例えば、図1は特許文献1で示されているウエハ近傍のパージ手段を説明するための図である。
【0005】
図1に示される露光装置の部分において、ステージ定盤118は据付定盤より除振装置を介して支持されたウエハステージ110を搭載する。フレーム117は投影光学系105を支持する。フレーム117とステージ定盤118及び隔壁113、114によりウエハステージを含む隔離された空間が形成される。
【0006】
図1では、投影光学系105のウエハ側下端部からウエハステージ110近傍に向かって露光光路を囲うカバー109を設け、カバー109の内部に不活性ガスよりなるパージガスが吹き出す供給口106を設け、パージガスを吸い込む回収口107を供給口106と対向するように設けて、パージガスをカバー109内部に流すパージ手段が示されている。図1では、カバー109とウエハ111との干渉を避けるために、カバー109とウエハ111には隙間が設けられている。また、露光時に基板表面に塗布された感光剤より発生する各種生成物(脱ガス)が、光学素子表面に付着して光学系の効率が低下するため、脱ガスを効率よく回収できるようにカバー109の内部ではパージガスが一方向(108で示される)に流されている。
【0007】
またウエハステージ周辺は温度や湿度を所定の値に保つ必要があるため、温湿度調整された空気あるいは、カバー9内部に供給するパージガスよりも不純物濃度が高くかつ温湿度調整された不活性ガスをこのウエハステージや投影レンズの周りに流すのが一般的である。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−358056号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、遠紫外線を利用した露光装置においては、投影光学系105のウエハ側端部にカバー109を設け、カバー109内部にパージガスの供給口106および排気口107を設けてパージガスを一方向に流してパージを行っている。しかし、カバー109とウエハ111の間には隙間が設けられているため、供給口106の下側近傍で渦が発生しやすい(図2(a)参照)ことが本願発明者によって明らかとなった。さらにこの渦が発生している部分の圧力はカバー109の周囲の圧力よりも低くなっているため、周囲の空気あるいは不純物濃度の高いパージ不活性ガスが、カバー109内部に侵入してくることが明らかとなった。そのため、カバー109内部の不純物濃度が悪化し、露光光の透過率が低下してしまう。このことは露光時間を長くし、装置の生産性を悪化させる原因となっていた。
【0010】
以下、図2を用いて、供給口106の下側近傍で渦が発生し、圧力が低くなっている状態を説明する。図2(a)はカバー109内部の中央断面におけるパージガスの流線図を、図2(b)は図2(a)と同じ場所での圧力分布の等高線模式図を示している。なお、図2(b)の等高線模式図においては、色が濃い部分ほど圧力が高く、薄い部分ほど圧力が低いことを示している。
【0011】
カバー109とウエハ111の間に隙間が設けられている場合、図2(a)のように、供給口106の下側近傍に渦が発生する。この渦が発生している部分は、図2(b)に示されているように圧力が低くなっていることが解る。供給口106の下側近傍の圧力P1がカバー109の外側の圧力P2よりも低くなると、周囲より空気あるいは不純物濃度の高いパージ不活性ガスがカバー109内部に侵入してくることとなる。したがって、カバー109内部を安定してパージするには、カバー109内部の圧力を、とりわけ供給口106の下側近傍の圧力P1をカバー109の周囲の圧力P2よりも高く保つ必要がある。
【0012】
またさらに、カバー109の外側の投影レンズ周辺やウエハステージ周辺の空気やパージ不活性ガスの流れ(以下、周囲の流れと称す)もカバー109内部のパージ性能に大きく影響することが本願発明者によって明らかとなった。周囲の流れがある場合のカバー109近傍における気体の流れおよび圧力分布について図3を用いて説明する。
【0013】
図3(a)は周囲の流れの流線図を、図3(b)は圧力分布の等高線模式図を示している。また、図3(b)の等高線模式図では色が濃い部分ほど圧力が高く、薄い部分ほど圧力が低いことを示す。カバー109は周囲の流れ119に対して障害物となる。このため、図3(a)に示されているように、周囲の流れ119はカバー109に衝突してその進路を変更する。このとき、図3(b)に示されているように、カバー109の周囲では、周囲の流れ119に対してカバー109の上流側において最も圧力が高くなる。そのため、カバー109の内部では、周囲の流れ119の上流側より空気あるいは不純物濃度の高いパージ不活性ガスが侵入しやすくなる。
【0014】
このように周囲の流れが存在する場合は、カバー109近傍の圧力分布も考慮してカバー109内部をパージする必要があり、周囲の流れの影響を受けずにカバー109内部を安定してパージすることは容易なことではない。図3ではカバー109が短形形状の場合を例に説明したが、円筒形形状等においても同様のことが言える。
【0015】
そこで、カバー109内部の圧力を、とりわけカバー109内部に設けられた供給口106の下側近傍の圧力をカバー109の外側の圧力よりも高くすることができるパージ手段、および周囲の流れ119が存在してもその影響を受けずに安定してカバー109内部をパージできる手段が望まれている。
【0016】
また、一般に露光光の波長に反比例してその光の持つ光子エネルギーは大きくなる。とりわけ157nm付近の発振波長を有するフッ素(F2)エキシマレーザの光子エネルギーは7.9eVと大きく、より多くの樹脂等を構成する分子の結合を分解する力を有している。したがってウエハに塗布される樹脂系感光剤に露光光を照射した場合、感光剤表層に吸着している水分は蒸発し、さらに感光剤の一部は分解し、感光剤の表層に吸着している水分とともに不純物として放出される可能性が大きい。
【0017】
露光時においてウエハに塗布された感光剤自身やその表面に吸着している水分より発生する不純物(以下、脱ガス)は、カバー109内部のパージガスの一方向の流れによって回収されるが、このパージガスの流れのため、カバー109内部では脱ガスの濃度勾配が生じる。露光光は脱ガスによっても吸収されるため、露光エリア内では、脱ガスの濃度勾配により透過率損失の分布が生じることとなる。
【0018】
ここで図4を用いて、カバー109内部で生じる脱ガスの濃度勾配および露光エリア内における透過率損失分布について説明する。図4(a)、(b)は露光時に脱ガスが生じた場合における脱ガスの濃度分布の等高線模式図を示している。カバー109内部の中央断面図である図4(a)、平面図である図4(b)の各等高線模式図において、色が濃い部分ほど脱ガス濃度が高く、薄い部分ほど脱ガス濃度が低いことを示す。図4(a)、(b)に示されているように、露光時に脱ガスが生じた場合、露光エリアに対してパージガスの流れ108の下流側は脱ガス濃度が高く、上流側は脱ガス濃度が低くなる濃度勾配が生じる。
【0019】
図4(c)は図4(a)、(b)で示されている濃度勾配が生じた場合における露光エリア内での透過率損失の等高線模式図を示している。図4(c)の等高線模式図では、色が濃い部分ほど透過率損失が大きく、薄い部分ほど透過率損失が小さいことを示している。図4(c)に示されているように、露光時に脱ガスの濃度勾配が生じた場合、露光エリア内において、パージガスの流れ8の上流側は透過率損失が小さく、下流側は透過率損失が大きくなる。そのため露光時において、露光エリア内で得られる露光量に分布ができ、照度ムラが生じることとなる。
【0020】
このように脱ガスが生じると、露光エリア内で照度ムラが生じて露光エリア内の一部では所望の露光量が得られず、マスクの回路パターンの焼き付けが不十分となるため、製造した半導体素子に欠陥品が多くなり、装置の生産性を悪化させる原因となっていた。従って、カバー109内部に一方向の流れが存在しても、露光時に照射ムラが生じないパージ手段の開発が望まれている。
【0021】
本発明は上述の問題点に鑑みてなされたもので、投影光学系のウエハ側端部からウエハステージ近傍に向かって露光光路を囲うカバーの内部に対して安定したパージを実現することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明の態様による露光装置は以下の構成を備える。すなわち、
露光光を投影光学系を介してウエハステージ上に配置された感光基板に照射する露光装置であって、
前記投影光学系のウエハ側端部から前記ウエハステージ近傍に向かって露光光路を囲うカバーと、
前記カバー内部において、不活性ガスからなるパージガスを吹き出すための第1供給口と該第1供給口より供給されたパージガスを吸い込むための第1回収口とを有し、該カバー内にパージガス流を形成するパージ手段と、
前記カバーの外部に設けられた吹き出し口より前記ウエハステージ近傍の空間に向かって気体を吹き出す吹き出し手段とを備え、
前記吹き出し口より吹き出す気体の流れの方向と前記パージガス流の方向が90度以下で対向するように、前記第1供給口及び吹き出し口が配置される。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
【0027】
なお、本発明が適用可能な露光装置の構成については以下の各実施形態に制限されるものではない。マスクのパターンを投影光学系を介して感光基板に照射する露光装置、特に露光光として紫外光を用いる公知の露光装置すべてに本発明は適用可能である。なお、本発明の露光装置に好適に用いられる露光光としての紫外光は制限されないが、従来技術で述べたように、遠紫外線とりわけ193nm付近の波長を有するArFエキシマレーザや、157nm付近の波長を有するフッ素(F2)エキシマレーザ光に対して有効である。
【0028】
(第1実施形態)
図11は、第1実施形態によるステップ・アンド・スキャン型の投影露光装置の要部を示す模式図である。
【0029】
図11において、不図示の紫外光源から露光装置内の照明系1に導かれた紫外光はレチクルステージ4上に載置されたレチクル3を照射する。照射されたレチクル3上のパターンは、投影光学系5によって、ウエハステージ10上に載置されたウエハ11上に縮小結像する。ウエハ11上には感光剤が塗布されており、縮小結像によりパターンが転写される。投影光学系5のウエハ側端部からウエハステージ10近傍に向かって紫外光を囲うカバー9が設けられ、カバー9内部の一方にパージガスが吹出す供給口6が、カバー9の他方にパージガスを吸い込む回収口7が設けられ、カバー9内部でパージガスは一方向(8)に流されている。ここで、パージガスとしては窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスが用いられ、パージガスはパージガス供給装置21から配管30を通して供給口6よりカバー9内部へ供給される。
【0030】
またパージガス供給装置21と供給口6の間には流量制御装置40が設けられ、主制御系43からの制御情報に応じた流量で、供給口6にパージガスを供給する。回収口7には配管31を介して、カバー9内部のパージガスを回収するための真空ポンプ22が設けられている。回収口7と真空ポンプ22の間には流量制御装置41が設けられ、主制御系43からの制御情報に応じた流量で、回収口7よりパージガスを回収する。ここで、流量制御装置40および流量制御装置41は、主制御系43からの制御情報に基づいて、それぞれバルブ50およびバルブ51が所定のタイミングで開閉するようになっている。
【0031】
また供給口6には、配管30より流入するパージガスを整流化するために、例えば微少な孔が一定の間隔で設けられた多孔板やフィルタ等に利用されている金属や樹脂あるいは無機質からなる焼結材、発泡材、繊維材等の多孔質体が用いられる。さらに、回収口7においても回収口7付近のパージガスの流れを整流化するために、供給口6と同様に多孔板や多孔質体が用いられる。この多孔板や多孔質体によるパージガスの整流化は、供給口6あるいは回収口7の面内のパージガスの流速分布を均一にし、さらに流れの擾乱を抑えることで時間的な流速変動を均一にし、より流れが層流化し、安定したパージ性能が得られることを目的としている。
【0032】
以上のような第1実施形態の露光装置においてカバー9内部のパージを行う場合、まず主制御系43から流量制御装置40に制御情報が伝達されてバルブ50が開き、所定の流量でパージガスが供給口6よりカバー9内部へ供給される。その後、主制御系43から流量制御装置41に制御情報が伝達されてバルブ51が開き、所定の流量でパージガスが回収口7より回収される。このとき、回収口7より回収されるパージガスの流量は供給口6より供給されるパージガスの流量よりも少なくなるように主制御系43から流量制御装置41に制御情報が伝達される。パージガスの回収流量を供給流量よりも少なくすることでカバー9内部からカバー9の外側へパージガスは流出し、カバー9内部の圧力はカバー9の外側の圧力よりも高くなり、安定してカバー9内部をパージできる。たとえば、発明者らの実験によれば、供給口6よりの供給流量:回収口7による回収流量=5:4でカバー9内部をパージすることができた。もちろんそれ以外の流量比(例えば、供給流量:回収流量=3:2や2:1)でもカバー9内部をパージすることができる。
【0033】
なお上記第1実施形態では供給口6と回収口7双方の流量をそれぞれ制御するようにしたが、いずれか一方の流量を固定にし、他方の流量のみを変化させてもよい。一般的にレギュレータなどを使用して入口の圧力を機械的に一定に保つことで、比較的簡単にある程度までは流量を一定に固定できる。したがって、例えば、いずれか一方は入口の圧力を一定に保つことであらかじめ設定された流量に固定し、他方のみを制御情報(回収量と供給量に基づく流量制御のための情報)に基づき流量制御しても良い。
【0034】
また、本実施形態の露光装置ではカバー9内部において、露光時のスキャン方向と平行にパージガスが流れるように供給口6が配置されており、露光時に発生したレジスト等からの脱ガスによって透過率損失の分布が生じた場合でもスキャン時に透過率損失が平均化され、照度ムラが低減される。もちろん露光装置を構成する各種ユニットの配置取り合いによっては、パージガスの流れをスキャン方向と平行にできない場合も考えられるが、この場合でもカバー9内部を安定してパージできることには変わりがない。
【0035】
また、本実施形態の露光装置では、露光時のスキャン方向と平行にパージガスが流れるように供給口6を配置しているが、以下に説明する第2乃至第6実施形態に示されている露光装置においても、第1実施形態の露光装置と同様に、露光時のスキャン方向と平行にパージガスが流れるように供給口6を配置することが望ましい。そうすることで、第2乃至第6実施形態に示されている露光装置においても、スキャン時における照度ムラの発生を低減できる。
【0036】
図10A、図10Bはそれぞれ、カバー9内部において、露光時のスキャン方向と平行にパージガスが流れるように供給口6を配置した場合、および垂直にパージガスが流れるように供給口6を配置した場合について、スキャン時に生じる透過率損失分布の違いを示している。図10A,Bでは色が濃い部分ほど透過率損失が大きく、薄い部分ほど透過率損失が小さいことを示している。
【0037】
図10A、図10Bにおいて、(a)は露光エリアの透過率損失の等高線模式図を、(b)は(a)の透過率損失分布が生じた場合において、スキャンを行った時に生じる透過率損失の等高線模式図を示す。
【0038】
図10Aに示されているように、露光時のスキャン方向と平行にパージガスが流れるように供給口6を配置した場合、スキャンによって露光エリアの透過率損失の分布を平均化することができるため、スキャンしたエリアの透過率損失は均一になり、照度ムラは生じない。一方、図10Bに示されているように、露光時のスキャン方向と垂直にパージガスが流れるように供給口6を配置した場合は、露光エリアの透過率損失の分布をスキャンによって平均化することができず、スキャンしたエリアにも透過率損失の分布が生じ、照度ムラが発生する。故に、スキャン時において照度ムラの発生を防ぐには、パージガスの流れる方向とスキャン方向を平行にする必要があり、そうすることでスキャンエリア内で得られる露光量は均一となり、製造した半導体素子に欠陥品が発生することを防ぎ、装置の高い生産性を維持することができる。
【0039】
以上のように第1実施形態の露光装置は、露光光を投影光学系(5)を介してウエハステージ(10)上に配置された感光基板(11)に照射する露光装置であり、投影光学系(5)のウエハ側端部からウエハステージ(10)の近傍に向かって露光光路を囲うカバー(9)と、カバー(9)内部に不活性ガスからなるパージガスを吹き出すための供給口(6)と、供給口(6)より供給されたパージガスを吸い込むための回収口(7)とが設けられ、供給口(6)よりパージガスを吹き出して回収口(7)より回収させてカバー(9)内にパージガス流を形成し、回収口(7)から回収されるパージガスの流量が供給口(6)より供給されるパージガスの流量よりも少なくなるように制御される(43)。
【0040】
このようにパージガスの回収流量を供給流量よりも少なくすることで、カバー9の内部から周囲へパージガスが流出し、カバー9内部の圧力をカバー9の外側の圧力よりも高くすることができ、外部からの気体の侵入を防止できる。
【0041】
なお、上記制御においては、カバー(9)内部の圧力を測定する第1圧力センサと、カバー(9)の外側の圧力を測定する第2圧力センサとを設け、第1および第2圧力センサの測定結果に基づいて、カバー(9)の内側の圧力が該カバーの外側の圧力よりも高くなるように、供給口(6)より供給されるパージガスの流量、および/または回収口(7)より回収されるパージガスの流量を制御するようにしてもよい。上記のような圧力センサを設けた構成については第9実施形態で詳述する。
【0042】
(第2実施形態)
第2実施形態は、カバー9の外部において供給される気体の、パージに対する影響を低減するものである。
【0043】
図12は、第2実施形態による露光装置の概略構成を説明する図である。第2実施形態は、供給口6と回収口7を有するカバー9を空気あるいは不純物濃度の高い気体の一方向の流れ(周囲の流れ)の中に置いた場合の例である。なお、供給口6や回収口7より供給/回収されるパージガスの流量制御に関しては第1実施形態と同様であるためここでの説明は省略する。
【0044】
図12において、隔壁14にはウエハステージ近傍の空間に向かって気体を吹き出す吹き出し口16が設けられ、隔壁14に対向した隔壁13には気体を吸い込む吸い込み口15が設けられている。吹き出し口16より供給される気体は少なくとも温度あるいは湿度調整された空気あるいは、カバー9内部に供給されるパージガスよりも不純物濃度が高くかつ温度あるいは湿度調整された不活性ガスが用いられる。吹き出し口16および吸い込み口15には、それぞれ配管32および配管33を介して、送風機と温度制御装置からなる気体循環装置44が設けられている。
【0045】
本実施形態の露光装置では、気体循環装置44内に設けられた送風機より気体が送風され、配管32を通して吹き出し口16よりウエハステージ近傍の空間に向かって気体が吹き出される。吹き出された気体は吸い込み口15より配管33を通して気体循環装置44に回収される。気体循環装置44に回収された気体は気体循環装置44内に設けられた温度制御装置によって所定の温度に制御され、その後再び送風機によって送風され、配管32を通して吹き出し口16よりウエハステージ近傍の空間に向かって吹き出される。このように、吹き出し口16より温度制御された気体をウエハステージ近傍の空間に向かって供給し、吸い込み口17より気体を回収することで、カバー9の周囲には一方向の流れ(以下、周囲の流れ19)が作られ、ウエハステージ周辺の温度や湿度等は所定の値に保たれる。また、気体循環装置44を用いて、ウエハステージ近傍の空間に流す気体を循環させることで、露光装置で使用する気体の総流量を少なくすることができ、装置の運転コストを低くすることができる。
【0046】
さらに、第2実施形態の露光装置では、吹き出し口16より吹き出す気体の流れ(周囲の流れ19)の方向と、供給口6から吹き出すパージガスの流れの方向が、正に対向するように供給口6が配置される。周囲の流れ19とパージガスの流れ8を正に対向するように供給口6を設けると、カバー9近傍での圧力分布は図5に示されるような分布となり、カバー9内部で最も圧力が高い部分と、カバー9の周囲で最も圧力が高い部分とが相対するため、周囲の流れ19がカバー9内部に流入することを防ぐことができ、したがってカバー9内部を安定してパージできる。
【0047】
図5は、吹き出し口16から吹き出す気体の流れ(周囲の流れ19)の方向と供給口6から吹き出すパージガスの流れの方向が正に対向するように供給口6を配置した場合の、カバー9近傍における圧力分布の等高線模式図を示している。図5の等高線模式図では色が濃い部分ほど圧力が高く、薄い部分ほど圧力が低いことを示す。カバー9の中央部における断面図である図5(a)および平面図である図5(b)において、供給口6からパージガスは矢印の方向にウエハ11近傍へ吹き出される。吹き出されたパージガスの一部は回収口7に吸い込まれ、残りはカバー9とウエハ11の隙間よりカバー9の周囲へ流出する。周囲の流れ19とパージガスの流れ8が正に対向するように供給口6を配置した場合、図5に示されているように、カバー9内部で最も圧力が高い部分と、カバー9の周囲で最も圧力が高い部分とが相対するため、カバー9内部のパージガスの流れは、周囲より空気あるいは不純物濃度の高いパージ不活性ガスの侵入に対して抵抗となる。よって、周囲より空気あるいは不純物濃度の高いパージガスは侵入せず、カバー9内部を安定してパージできる。
【0048】
なお、上記実施形態では、周囲の流れ19とパージガスの流れ8が正に対向するように供給口6を設けた場合について示しているが、各々の流れのなす角度が90度以下であれば、効果が得られる。特に、各々の流れのなす角度が45度以下となるように供給口6を配置することが好ましく、より良好な結果が得られる。各々の流れのなす角度が45度以下であれば、図6に示されているようにカバー9の周囲で最も圧力が高い部分とカバー9内部で最も圧力が高い部分とがほぼ相対するため、周囲の流れ19とパージガスの流れ8が正に対向するように供給口6を設けた場合と同様の効果を得ることができる。
【0049】
図6は、周囲の流れ19とパージガスの流れ8とが一定の角度をなすように供給口6を配置した場合における、カバー9近傍における圧力分布の等高線模式図を示している。図6の等高線模式図では色が濃い部分ほど圧力が高く、薄い部分ほど圧力が低いことを示す。周囲の流れ19の方向とパージガスの流れ8の方向が正に対向していなくても、各々の流れのなす角度がおよそ45度以下であれば、図6に示されているようにカバー9の周囲で最も圧力が高い部分とカバー9内部で最も圧力が高い部分とがほぼ相対するため、カバー9内部のパージガスの流れは、周囲より空気あるいは不純物濃度の高いパージ不活性ガスの侵入に対して抵抗となることができ、したがってカバー9内部を安定してパージすることができる。
【0050】
以上のように、第2実施形態の露光装置は、露光光を投影光学系を介してウエハステージ上に配置された感光基板に照射する露光装置(図12)であり、投影光学系(5)のウエハ側端部からウエハステージ近傍に向かって露光光路を囲うカバー(9)と、カバー(9)内部において、不活性ガスからなるパージガスを吹き出すための第1供給口(6)と、第1供給口(6)より供給されたパージガスを吸い込むための回収口(7)とを用いてカバー(9)内にパージガス流を形成するとともに、カバー(9)の外部に設けられた吹き出し口(16)よりウエハステージ(10)近傍の空間に向かって気体を吹き出し、吹き出し口(16)より吹き出す気体の流れの方向とパージガス流の方向が90度以下で対向するように、上記第1供給口(6)及び吹き出し口(16)が配置されている。
【0051】
この構成により、上述したようにカバー9内部で圧力が高い部分と、カバー9の周囲で圧力が高い部分とが相対することになり、カバー9内部のパージガスの流れが空気あるいは不純物濃度の高いパージ不活性ガスが周囲から侵入することに対して抵抗となる。よって、周囲より空気あるいは不純物濃度の高いパージガスは侵入せず、カバー9内部を安定してパージできる。
【0052】
なお、好ましくは、上記対向の角度は45度以下である。更に好ましくは、上記対向の角度は0度(吹き出し口(16)より吹き出す気体の流れの方向とパージガス流の方向が正に対向する)である。
【0053】
また、好ましくは、吹き出し口(16)より吹き出す気体は、空気あるいはパージガスよりも不純物濃度の高い不活性ガスからなる。吹き出し口16よりウエハステージ近傍の空間に向かって吹き出される気体の役割は、ウエハステージ周辺の温度や湿度等を所定の値に保つことにある。したがって、吹き出し口16より吹き出される気体は、パージガスのような高純度のものである必要はなく、空気あるいはパージガスよりも不純物濃度の高い不活性ガスにすることができ、こうすることによって露光装置で使用する高純度な不活性ガス(パージガス)の総流量を小さくすることができ、装置の運転コストを低くすることができる。
【0054】
(第3実施形態)
第3実施形態では、カバー9内の供給口6に加え、外部からの気体の侵入を防止するようにパージガスを供給するためのサブ供給口を設ける。
【0055】
図13は、第3実施形態による露光装置の要部構成を示す図である。図13に示されるように、カバー9の内部に供給口6と回収口7を設けると共に、カバー9の下端部にサブ供給口12を設け、ウエハ11に向かってサブ供給口12よりパージガスが供給される。供給口6や回収口7より供給/回収されるパージガスの流量制御に関しては第1実施形態と同様であるためここでの説明は省略する。
【0056】
第3実施形態において、サブ供給口12は露光エリアの外周を囲むように設けられ、サブ供給口12より供給されるパージガスは、供給口6より供給されるパージガスと同程度にまで不純物濃度が下げられた不活性ガスである。サブ供給口12より供給されるパージガスは、パージガス供給装置23から配管34を通してサブ供給口12よりウエハ11に向かって供給される。またパージガス供給装置23とサブ供給口12の間には流量制御装置42が設けられ、主制御系43からの制御情報に応じた流量でサブ供給口12にパージガスが供給される。流量制御装置42は、主制御系43からの制御情報に基づいて、バルブ52が所定のタイミングで開閉するようになっている。さらに、配管34より流入するパージガスを整流化するため、サブ供給口12には多孔板や多孔質体が用いられる。
【0057】
第3実施形態の露光装置においてカバー9内部のパージを行う場合、まず主制御系43から流量制御装置40および流量制御装置42に制御情報が伝達されてバルブ50およびバルブ52が開き、所定の流量でパージガスが供給口6およびサブ供給口12より供給される。その後、主制御系43から流量制御装置41に制御情報が伝達されてバルブ51が開き、所定の流量でパージガスが回収口7より回収される。
【0058】
このとき、回収口7より回収されるパージガスの流量は、供給口6より供給されるパージガスの流量とサブ供給口12より供給されるパージガスの流量の総流量よりも少なくなるように、主制御系43から流量制御装置41に制御情報が伝達される。このため、サブ供給口12より供給されたパージガスの一部はカバー9内部へ流入して供給口6の下側近傍に渦が発生することを防ぐとともに、残りはカバー9とウエハ11の隙間よりカバー9の周囲へ流出し、空気あるいは不純物濃度の高いパージ不活性ガスがカバー9内部へ侵入してくることに対しての抵抗となる。したがって、図7に示されているようにカバー9内部の圧力P3は均一化され、かつカバー9の外側の圧力P2よりも非常に高くなるため、カバー9内部を安定してパージすることができる。
【0059】
なお、本実施形態では供給口6、サブ供給口12および回収口7の流量をそれぞれ制御するようにしたが、いずれか1つまたは2つについて、入口の圧力を一定に保つことであらかじめ設定された流量に固定し、残りを制御情報に基づき流量制御しても良い。
【0060】
次に、図2および図7を用いてカバー9の下端部に露光エリアの外周を囲むようにサブ供給口12を設けた場合の効果を説明する。カバー9とウエハ11の間に隙間が存在する場合、図2に示されているように供給口6(106)の下側近傍では渦が発生して圧力が降下する。したがって、供給口6(106)の下側近傍ではカバー9(109)の周囲より不純物が侵入するため、カバー9(109)内部の不純物濃度が悪化し、装置の生産性が悪化する。
【0061】
これに対して、図7(a)はカバー9の下端部に、露光エリアの外周を囲むようにサブ供給口12を設けた場合のカバー9内部中央における断面のパージガスの流線図を、図7(b)は図7(a)と同じ場所における圧力分布の等高線模式図を示している。図7(b)の等高線模式図では色が濃い部分ほど圧力が高く、薄い部分ほど圧力が低いことを示す。
【0062】
まず供給口6の下側近傍の流れおよび圧力分布について説明する。図7(a)に示されているように、カバー9の下端部にサブ供給口12を設けた場合、供給口6の下側近傍に侵入してくるのは、サブ供給口12より供給されたパージガスである。したがってカバー9内部の不純物濃度は悪化せず、カバー9内部のパージは保たれる。さらに、サブ供給口12からパージガスを供給すると、サブ供給口12からカバー9内部へ向かうパージガスの流れが生じるため、供給口6の下側近傍における渦が発生しない。したがって図7(b)に示されているように、供給口6の下側近傍では圧力が降下せず、カバー9内部の圧力P3は均一となり、カバー9内部を安定してパージできる。
【0063】
次に露光エリアの外周を囲むようにパージガス供給口を設けた場合の効果を説明する。カバー9の下端部に、露光エリアの外周を囲むようにサブ供給口12を設けると、サブ供給口12より供給されたパージガスの多くは、カバー9とウエハ11の隙間よりカバー9の周囲へ流出する。つまり、サブ供給口12より供給されたパージガスは放射状にカバー9の周囲へ流出することとなる。したがって、サブ供給口12より供給されたパージガスは、周囲より空気あるいは不純物濃度の高いパージ不活性ガスの侵入に対して抵抗となり、カバー9内部の圧力P3は非常に高くなるため、より一層カバー9内部を安定してパージできる。
【0064】
以上のように、第3実施形態の露光装置は、露光光を投影光学系を介してウエハステージ上に配置された感光基板に照射する露光装置(図13)であって、投影光学系(5)のウエハ側端部からウエハステージ(10)近傍に向かって露光光路を囲うカバー(9)と、カバー(9)内部に向けて不活性ガスからなるパージガスを吹き出すための第1供給口(6)と、カバー(9)の下側部分に設けられ、ウエハステージ(10)へ向けてパージガスを吹出すための第2供給口(12)と、第1及び第2供給口(6、12)より供給されたパージガスを吸い込むための第1回収口(7)とを備える。
【0065】
以上のような構成によれば、第2供給口(12)より供給されたパージガスは感光基板(11)に衝突した後、感光基板面に沿って放射状に流れ、その一部はカバー(9)の外側へ流出し、カバー(9)の周囲より空気あるいは不純物濃度の高いパージ不活性ガスが侵入してくることに対して抵抗となる。このため、カバー(9)内部を安定してパージできる。
【0066】
特に、第1回収口(7)から回収されるパージガスの流量を第1および第2供給口(6、12)より供給されるパージガスの総流量よりも少なくすることにより、パージがより安定化する。また、第2供給口を露光エリアの外周を囲むように設けることが好ましい。
【0067】
(第4実施形態)
上記第3実施形態は露光エリアの外周を囲むようにカバー9の下端部にサブ供給口12を設けた。第4実施形態では、図14に示されているように、供給口6付近のカバー9の下端部にサブ供給口12を設ける。
【0068】
図14は、第4実施形態による露光装置の構成を説明するための図である。カバー9の内部には、供給口6と回収口7に加え、供給口6付近のカバー下端部にのみサブ供給口12が設けられている。なお、図14では、隔壁14、13に吹き出し口16と吸い込み口15を配し、カバー9を周囲の流れ19のなかに置いている。図14において、図11〜図13に示されている符号と同一のものは、図11〜図13と同様の構成要素を示しており、その流量制御とカバー9内部のパージ方法は第1乃至第3実施形態で示されているためここでの説明は省略する。
【0069】
第4実施形態の露光装置では、周囲の流れ19とパージガスの流れ8が正に対向するように供給口6が設けられており、また。回収口7より回収されるパージガスの流量は、供給口6より供給されるパージガスの流量とサブ供給口12より供給されるパージガスの流量の総流量よりも少なくなるように主制御系43から流量制御装置41に制御情報が伝達される。第2実施形態で示されているように、周囲の流れ19とパージガスの流れ8が正に対向するように供給口6を設けると、カバー9内部を安定してパージすることが可能であるが、供給口6付近のカバー9の下端部にサブ供給口12を設けることにより、さらにカバー9内部を安定してパージすることができる。
【0070】
以下、上記の効果を生む、第4実施形態におけるカバー9内部の流れと圧力分布について説明する。図8(a)はサブ供給口12を供給口6付近のカバー9の下端部に設けた場合における、カバー9内部中央におけるパージガスの流線図を示す。図8(b)は図8(a)と同じ場所での圧力分布の等高線模式図を示している。図8(b)の等高線模式図では色が濃い部分ほど圧力が高く、薄い部分ほど圧力が低いことを示す。供給口6付近のカバー下端部にサブ供給口12を設けた場合は、露光エリアの外周を囲むようにサブ供給口12を設けた場合(第3実施形態)ほどカバー9内部の圧力を高くすることはできない。しかしながら、図8に示されているように、供給口6の下側近傍に侵入してくるのはサブ供給口12より供給されたパージガスであるためカバー9内部の不純物濃度は悪化しない。また、供給口6の下側近傍に渦は発生しないため、カバー9内部の圧力は降下しない。この結果、カバー9内部の圧力P3はカバー9の外側の圧力P2よりも高くなり、カバー9内部を安定してパージできる。カバー9内部の圧力P3は多少低くなるものの、供給口6付近のカバー下端部にサブ供給口12を設けた場合は、露光エリアの外周を囲むようにサブ供給口12を設けた場合よりも少ないパージガスの流量でほぼ同様の効果を得ることができるため、露光装置の運転コストを低くすることができる。
【0071】
以上のように、第4実施形態の露光装置は、露光光を投影光学系を介してウエハステージ上に配置された感光基板に照射する露光装置(図14)であって、投影光学系(5)のウエハ側端部からウエハステージ(10)近傍に向かって露光光路を囲うカバー(9)と、カバー(9)内部に向けて不活性ガスからなるパージガスを吹き出すための第1供給口(6)と、カバー(9)の下側部分に設けられ、ウエハステージ(10)へ向けてパージガスを吹き出すための第2供給口(12)と、第1及び第2供給口(6、12)より供給されたパージガスを吸い込むための第1回収口(7)とを有し、第2供給口が第1供給口の近傍に設けられている。
【0072】
以上の構成によれば、第2供給口(12)より供給されたパージガスの一部はカバー(9)内部へ流入して第1供給口(6)の下側近傍に渦が発生することを防ぎ、残りはカバー(9)とウエハ(11)の隙間よりカバー(9)の周囲へ流出する。このとき、図8(b)に示されているように、供給口(6)の下側近傍で圧力は降下せず、カバー(9)内部の圧力P3は均一になり、かつカバー(9)内部の圧力P3を外部の圧力P2よりも高くすることができる。したがって、周囲の流れ19の影響によって図3(b)に示されるような圧力分布がカバー9の周囲に生じたとしても、その影響を受けずにカバー9内部を安定してパージすることができる。
【0073】
なお、第4実施形態の露光装置では、周囲の流れ19とパージガスの流れ8が正に対向するように供給口6を設けているが、露光装置を構成する各種ユニットの配置取り合いによっては、周囲の流れ19とパージガスの流れ8が正に対向するように供給口6を設けることができない場合も考えられる。この場合でも、供給口6付近のカバー9の下端部にサブ供給口12を設けることで、カバー9内部の圧力は均一になり、周囲の流れ19の影響を受けずにカバー9内部をパージすることができるため、カバー9内部を安定してパージすることができる。
【0074】
(第5実施形態)
上記第4実施形態では、供給口6付近のカバー9の下端部にサブ供給口12を設けた。第5実施形態では露光時のスキャン方向と平行に、露光エリアの前後にサブ供給口12を設ける。つまり第4実施形態に、更に第1回収口7付近のカバー9の下端部にもサブ供給口12を設ける。
【0075】
図15は、第5実施形態による露光装置の構成を説明するための図である。カバー9の内部に供給口6と回収口7を設けると共に、供給口6および回収口7付近のカバー9の下端部にサブ供給口12が設けられている。なお、回収口7付近のカバー9の下端部にサブ供給口12を設けたこと以外は、第4実施形態と同様であるため、図15ではウエハ付近のみの要部構成を示した。断面図である図15(a)および平面図である図15(b)において、図14に示されている符号と同一のものは、図14と同様の構成要素を示しており、その流量制御とカバー9内部のパージ方法は第1乃至第4実施形態で示されているためここでの説明は省略する。
【0076】
ここで図16、図17を用いてスキャン方向と平行に、露光エリアの前後にサブ供給口12を設けた場合の効果を説明する。図16(a)はサブ供給口12を設けなかった場合における回収口7を有するカバー9近傍の拡大図であり、スキャン時における流れの模式図を表している。なお図16(a)では、Y軸正から負の方向へ向かってスキャンが行われている場合について示してある。また、図16(b)は図16(a)と同じ位置における不純物濃度の等高線模式図を表しており、図16(b)の等高線模式図では、色が濃い部分ほど不純物濃度が高く、薄い部分ほど不純物濃度が低いことを示す。図16(a)に示すように、スキャン時において、ウエハ表面上ではカバー9の外部から内部へと向かう流れが生じる。この流れのため、サブ供給口12を設けなかった場合、図16(b)に示すように、ウエハ表面上の流れに沿ってカバー9の外部から不純物が侵入し、カバー9内部の不純物濃度が悪化することとなる。
【0077】
一方、サブ供給口12を設けた場合(図17(a))、サブ供給口12から供給されたパージガスがウエハ表面上に衝突してその進路を変更するため、外部からの気体の侵入を防止することができる。したがって、図17(b)に示すように、カバー9の外部から不純物は侵入せず、カバー9内部を安定してパージすることができる。
【0078】
なお図16、図17では、Y軸正から負の方向へと向かってスキャンが行われている場合について、回収口7を有するカバー9近傍の流れを示したが、Y軸負から正の方向へと向かってスキャンが行われている場合は、供給口6を有するカバー9近傍で同様の流れが生じている。したがって、供給口6付近のカバー9の下端部にもサブ供給口12を設けることで、スキャン時にカバー9の外部からの不純物の侵入を防止することができ、カバー9内部を安定してパージすることができる。
【0079】
以上のように、第5実施形態の露光装置は、露光光を投影光学系を介してウエハステージ上に配置された感光基板に照射する露光装置(図15)であって、投影光学系(5)のウエハ側端部からウエハステージ(10)近傍に向かって露光光路を囲うカバー(9)と、カバー(9)内部に向けて不活性ガスからなるパージガスを吹き出すための第1供給口(6)と、カバー(9)の下側部分に設けられ、ウエハステージ(10)へ向けてパージガスを吹き出すための第2供給口(12)と、第1および第2供給口(6、12)より供給されたパージガスを吸い込むための第1回収口(7)とを有し、第2供給口が第1供給口および第1回収口の近傍に設けられている。
【0080】
以上の構成によれば、第2供給口(12)より供給されたパージガスがウエハ(11)表面上に衝突してその進路を変更する。したがって、スキャン時においてウエハ(11)表面上でカバー(9)の外部から内部へと向かう流れが生じたとしても、図17(a)に示すようにカバー(9)の外部からの不純物の侵入を防止することができる。したがって、カバー(9)内部を安定してパージすることができる。
【0081】
なお、第5実施形態の露光装置では、パージガスの流れ8と露光時のスキャン方向が平行になるように供給口6および回収口7を設けているが、露光装置を構成する各種ユニットの配置取り合いによっては、パージガスの流れ8と露光時のスキャン方向が平行になるように供給口6および回収口7を設けることができない場合も考えられる。この場合は、供給口6付近のカバー下端部にサブ供給口12を設け、更に露光時のスキャン方向と平行になるように、露光エリアの前後にサブ供給口12を設ければよいことは言うまでもない。
【0082】
また露光時のスキャン時以外では、スキャン方向の垂直方向にウエハが移動することもあるが、この場合でもカバー9内部を安定してパージするためには、第5実施形態の構成に加え、露光時のスキャン方向と垂直方向で、露光エリアの前後にサブ供給口12を更に設ければ良いことは明らかである。
【0083】
(第6実施形態)
上記第4実施形態では、供給口6付近のカバー9の下端部にサブ供給口12を設けた。第6実施形態では、図18に示されているように、サブ供給口12の替わりに、供給口6付近のカバー9の下端部にサブ回収口25を設ける。
【0084】
図18は、第6実施形態による露光装置の構成を説明するための図である。カバー9の内部に供給口6と回収口7を設けると共に、供給口6付近のカバー9の下端部にサブ回収口25を設け、ウエハ11方向からパージガスおよびカバー9外部の気体がサブ回収口25より回収される。なお、サブ供給口12の替わりにサブ回収口25を設けたこと以外は、第4実施形態と同様であるため、図18ではウエハ付近のみの要部構成を示した。図18において、図14に示されている符号と同一のものは、図14と同様の構成要素を示しており、その流量制御は第1乃至第4実施形態で示されているためここでの説明は省略する。
【0085】
第6実施形態において、サブ回収口25には配管35を介して、パージガスを回収するために真空ポンプ24が設けられている。サブ回収口25と真空ポンプ24の間には流量制御装置45が設けられ、主制御系43からの制御情報に応じた流量で、サブ回収口25よりパージガスおよびカバー9外部の気体を回収する。ここで、流量制御装置45は、主制御系からの制御情報に基づいて、バルブ53が所定のタイミングで開閉するようになっている。さらに、サブ回収口25近傍の流れを整流化するため、サブ回収口25には多孔板や多孔質体が用いられる。
【0086】
第6実施形態の露光装置においてカバー9内部のパージを行う場合、まず主制御系43から流量制御装置40に制御情報が伝達されてバルブ50が開き、所定の流量でパージガスが供給口6より供給される。その後、主制御系43から流量制御装置41および流量制御装置45に制御情報が伝達されてバルブ51およびバルブ53が開き、所定の流量でパージガスが回収口7より回収され、またサブ回収口25より所定の流量でパージガスおよびカバー9外部の気体が回収される。
【0087】
この時、回収口7およびサブ回収口25より回収されるパージガスの総流量は、供給口6より供給されるパージガスの流量よりも少なくなるように主制御系43から流量制御装置41および流量制御装置45に制御情報が伝達される。このため、供給口6より供給されたパージガスの一部はカバー9内部からカバー9の外側へ流出し、カバー9内部の圧力はカバー9の外側の圧力よりも高くなり、安定してカバー9内部をパージできる。
【0088】
以下、上記の効果を生む、第6実施形態におけるカバー9内部の流れと圧力分布について説明する。図19(a)はサブ回収口25を供給口6付近のカバー下端部に設けた場合における、カバー9内部中央におけるパージガスの流線図を示す。図19(b)は図19(a)と同じ場所での圧力分布の等高線模式図を示している。図9(b)の等高線模式図では色が濃い部分ほど圧力が高く、薄い部分ほど圧力が低いことを示す。図19に示されているように、サブ回収口25を供給口6付近のカバー下端部に設けると、カバー9内部から回収口25に向かう流れが生じるため、供給口6より供給されたパージガスの一部は、カバー9とウエハ11の隙間へ流れ込む。したがって供給口6の下側近傍では渦は発生しないため、カバー9内部の圧力は降下しない。またこの時、サブ回収口25の下側近傍が最も圧力が低くなり、カバー9外部の圧力がカバー9内部に影響を及ぼすことを防ぐことができる。この結果、カバー9内部の圧力P3はカバー9の外側の圧力P2よりも高くなり、カバー9内部を安定してパージできる。
【0089】
以上のように、第6実施形態の露光装置は、露光光を投影光学系を介してウエハステージ上に配置された感光基板に照射する露光装置(図18)であって、投影光学系(5)のウエハ側端部からウエハステージ(10)近傍に向かって露光光路を囲うカバー(9)と、カバー(9)内部に向けて不活性ガスからなるパージガスを吹き出すための第1供給口(6)と、第1供給口(6)より供給されたパージガスを吸い込むための第1回収口(7)と、カバー(9)の下側部分に設けられ、ウエハ(11)方向から第1供給口(6)より供給されたパージガスおよびカバー9の外部の気体を吸い込むための第2回収口(25)とを有し、第2回収口が第1供給口の近傍に設けられている。
【0090】
以上の構成によれば、第1供給口(6)より供給されたパージガスが第2回収口(25)へと向かう流れが生じ、第1供給口(6)の下側近傍に渦が発生することを防ぐ。このとき、図19(b)に示されているように、第1供給口(6)の下側近傍で圧力は降下せず、カバー(9)内部の圧力P3は均一になり、かつカバー(9)内部の圧力P3を外部の圧力P2よりも高くすることができる。したがって、カバー9内部を安定してパージすることができる。
【0091】
(第7実施形態)
上記第6実施形態では、供給口6付近のカバー9の下端部にサブ回収口25を設けた。第7実施形態では露光時のスキャン方向と平行に、露光エリアの前後にサブ回収口25を設ける。つまり第6実施形態に、更に第1回収口7付近のカバー9の下端部にもサブ回収口25を設ける。
【0092】
図20は、第7実施形態による露光装置の構成を説明するための図である。カバー9の内部に供給口6と回収口7を設けると共に、供給口6および回収口7付近のカバー9の下端部にサブ回収口25が設けられている。なお、回収口7付近のカバー9の下端部にサブ回収口25を設けたこと以外は、第6実施形態と同様であるため、図20ではウエハ付近のみの要部構成を示した。断面図である図20(a)および平面図である図20(b)において、図18に示されている符号と同一のものは、図18と同様の構成要素を示しており、その流量制御とカバー9内部のパージ方法は第1乃至第6実施形態で示されているためここでの説明は省略する。
【0093】
ここで図21を用いてスキャン方向と平行に、露光エリアの前後にサブ回収口25を設けた場合の効果を説明する。図21(a)はサブ回収口25を設けた場合における回収口7を有するカバー9近傍の拡大図であり、スキャン時における流れの模式図を表している。なお図21(a)では、Y軸正から負の方向へ向かってスキャンが行われている場合について示してある。また、図21(b)は図21(a)と同じ位置における不純物濃度の等高線模式図を表しており、図21(b)の等高線模式図では、色が濃い部分ほど不純物濃度が高く、薄い部分ほど不純物濃度が低いことを示す。図21(a)に示すように、スキャン時において、ウエハ表面上の流れによりカバー9の周囲から内部へと向かう流れが生じたとしても、サブ回収口25を設けることで、不純物を回収することができる。したがって、図21(b)に示すように、カバー9の外部から不純物は侵入せず、カバー9内部を安定してパージすることができる。
【0094】
なお図21では、Y軸正から負の方向へと向かってスキャンが行われている場合について、回収口7を有するカバー9近傍の流れを示したが、Y軸負から正の方向へと向かってスキャンが行われている場合は、供給口6を有するカバー9近傍で同様の流れが生じている。したがって、供給口6付近のカバー9の下端部にもサブ回収口25を設けることで、スキャン時にカバー9の外部からの不純物の侵入を防止することができ、カバー9内部を安定してパージすることができる。
【0095】
以上のように、第7実施形態の露光装置は、露光光を投影光学系を介してウエハステージ上に配置された感光基板に照射する露光装置(図20)であって、投影光学系(5)のウエハ側端部からウエハステージ(10)近傍に向かって露光光路を囲うカバー(9)と、カバー(9)内部に向けて不活性ガスからなるパージガスを吹き出すための第1供給口(6)と、第1供給口(6)より供給されたパージガスを吸い込むための第1回収口(7)と、カバー(9)の下側部分に設けられ、ウエハ(11)方向から第1供給口(6)より供給されたパージガスおよびカバー9の外部の気体を吸い込むための第2回収口(25)とを有し、第2回収口が第1供給口および第1回収口の近傍に設けられている。
【0096】
以上の構成によれば、スキャン時においてウエハ(11)表面上でカバー(9)の外部から内部へと向かう流れが生じたとしても、図21(a)に示すようにカバー(9)の外部から侵入してくる不純物を、サブ回収口(25)によって回収することができる。したがって、カバー(9)内部を安定してパージすることができる。
【0097】
なお、第7実施形態の露光装置では、パージガスの流れ8と露光時のスキャン方向が平行になるように供給口6および回収口7を設けているが、露光装置を構成する各種ユニットの配置取り合いによっては、パージガスの流れ8と露光時のスキャン方向が平行になるように供給口6および回収口7を設けることができない場合も考えられる。この場合は、供給口6付近のカバー下端部にサブ回収口25を設け、更に露光時のスキャン方向と平行になるように、露光エリアの前後にサブ回収口25を設ければよいことは言うまでもない。
【0098】
また露光時のスキャン時以外では、スキャン方向の垂直方向にウエハが移動することもあるが、この場合でもカバー9内部を安定してパージするためには、第7実施形態の構成に加え、露光時のスキャン方向と垂直方向で、露光エリアの前後にサブ回収口25を更に設ければ良いことは明らかである。
【0099】
(第8実施形態)
図22は、第8実施形態による露光装置の要部を示す図である。第1実施形態で示される露光装置と同様の構成を有するが、供給口6の一部に整流板20が設けられている。なお、整流板20を設けたこと以外の構成は第1実施形態と同様であるため、図22ではウエハ付近のみの要部構成を示した。
【0100】
整流板20は供給口6からウエハ11へ向かって滑らかな流線形を形成した板状あるいは中実状の部材であり、金属あるいは樹脂、セラミックス等の材料を成形して得られる。供給口6より供給されたパージガスの一部は、整流板20に導かれてカバー9とウエハ11の隙間よりカバー9の周囲へ流出する。整流板20を設けることにより、図9に示されているように、供給口6の下側近傍に渦が発生しなくなる。したがって供給口6の下側近傍で圧力は降下せず、カバー9内部の圧力は均一になり、カバー9内部を安定してパージすることができる。
【0101】
図9(a)は供給口6の一部に整流板20を設けた場合におけるカバー9内部の中央断面におけるパージガスの流線図を、図9(b)は図9(a)と同じ場所における圧力分布の等高線模式図を示している。図9(b)の等高線模式図では色が濃い部分ほど圧力が高く、薄い部分ほど圧力が低いことを示す。図9(a)に示されているように整流板20を設けると、供給口6より供給されたパージガスの一部は、整流板20に導かれてカバー9とウエハ11の隙間よりカバー9の外側へ流出するため、供給口6の下側近傍で渦は発生しない。この時、図9(b)に示されているように、供給口6の下側近傍で圧力は降下せず、カバー9内部の圧力P3はカバー9の外側の圧力P2よりも高くなり、安定してカバー9内部をパージできる。さらに、供給口6より供給されたパージガスの流れが乱流化することを防ぎ、すみやかにカバー9の外側に導くためには、整流板20は図9に示されているように、それを構成する面の少なくとも一部が曲面あるいは流線形状であることが望ましい。
【0102】
以上のように、第8実施形態の露光装置では、第1供給口(6)の少なくとも一部に、整流部材(20)を設けられ、これにより安定したパージを実現する。また、好ましくは、整流部材は、それを構成する面の少なくとも一部が曲面あるいは流線形状である。
【0103】
また、第8実施形態で示している整流板20は、上述した第1乃至第7実施形態或いは後述の第9実施形態で示される露光装置に適用することも可能である。整流板20を設けることで、より一層安定してカバー9内部をパージすることができる。例えば、第2実施形態で示されている露光装置に整流板20を設けると、供給口6の下側近傍で渦は発生せず、圧力も降下しないため、カバー9内部の圧力は均一になる。したがって、周囲の流れ19の影響によってカバー9の周囲に圧力分布が生じたとしても、その影響を受けずに安定してカバー9内部をパージすることができる。
【0104】
(第9実施形態)
図23は第9実施形態による露光装置の要部を示す図である。第9実施形態では、第4実施形態で示した露光装置において、カバー9内部にカバー9の内側の圧力を測定する圧力センサS1を設け、カバー9の外側にカバー9の外側の圧力を測定する圧力センサS2を設ける。そして、主制御系43は、圧力センサS1およびS2の測定結果に基づいて、カバー9内部の圧力がカバー9の外側の圧力よりも高くなるように、供給口6より供給されるパージガスの流量、および回収口7より回収されるパージガスの流量、およびサブ供給口12より供給されるパージガスの流量を制御する。図23において、圧力センサS1は供給口6の下側近傍の圧力P1を、圧力センサS2はカバー9の外側の圧力P2を計測し、その測定値が主制御系43に伝達されている。主制御系43は、圧力センサS1、S2で測定された結果に基づいて、供給口6の下側近傍の圧力P1が、カバー9の外側の圧力P2よりも高くなるように流量制御装置40、41、42に制御情報を伝達する。
【0105】
例えば、露光装置外部の急激な気圧変動による過渡的な圧力変化として、カバー9の外側の圧力P2が供給口6の下側近傍の圧力P1よりも高くなった場合、主制御系43は流量制御装置42を動作させて、サブ供給口12より供給されるパージガスの流量を多くする。これによって、供給口6の下側近傍の圧力P1はカバー9の外側の圧力P2よりも高くなり、カバー9内部を安定してパージできる。またこの時、流量制御装置40、41を動作させて供給口6より供給されるパージガスの流量を多くし、回収口7より回収されるパージガスの流量を少なくすることによって、カバー9内部よりカバー9周囲へ流出するパージガスの流量を多くしても良い。こうすることでカバー9内部の圧力は上昇し、カバー9内部を安定してパージすることができる。
【0106】
なお、上記第9実施形態では第4実施形態で示した露光装置において圧力センサを設けた場合を示したが、第1から第3及び第5乃至8実施形態に示した露光装置に適用可能であることはいうまでもない。
【0107】
以上のように、第9実施形態の露光装置は、カバー(9)内部の圧力を測定する第1圧力センサ(S1)と、カバー(9)の外側の圧力を測定する第2圧力センサ(S2)と、第1および第2圧力センサ(S1、S2)の測定結果に基づいて、カバー(9)の内側の圧力がその外側の圧力よりも高くなるように、第1供給口(6)より供給されるパージガスの流量、および/または回収口(7)より回収されるパージガスの流量、および/または第2供給口(12)より供給されるパージガスの流量を制御する。
【0108】
この構成によれば、露光装置の外部の気圧変動によってカバーの外側の圧力が変動しても、カバー内部の圧力をカバーの外側の圧力よりも常に高くすることができ、安定してカバー内部をパージすることができる。なお、第1及び第2圧力センサの変わりに、双方の圧力の差分を検知する差圧検知型の圧力センサを設けても良いことは明らかである。
【0109】
なお、第9実施形態では、カバー9の内側と外側に圧力センサをそれぞれ1つ設けた場合について示したが、カバー9の内側と外側にそれぞれ複数個の圧力センサを設けて複数点で圧力を測定し、その結果に基づいて、主制御系43により供給口6より供給されるパージガスの流量、および/または回収口7より回収されるパージガスの流量、および/またはサブ供給口12より供給されるパージガスの流量を制御しても良い。複数点で圧力を測定することで、より一層安定してカバー9内部をパージすることができる。
【0110】
またさらにカバー9の内側と外側の圧力の差分値か、またあるいはカバー9の内側の圧力と不図示の圧力センサによって得られた大気圧を代表する圧力との差分値を常にあらかじめ設定した一定値となるように流量制御装置42を動作させても良い。これにより投影レンズ下面から投影レンズにかかる外力を常に一定に保つことが可能となり、投影レンズを構成する部材の変形を防止することができ、ひいては投影レンズの結像性能を安定して得ることが期待できる。この場合、圧力センサP1を差圧計測タイプとし、カバー外部の任意の点とカバー内部の圧力差を直接計測すれば、より構成が簡単となる。
【0111】
以上、説明したように、上記各実施形態によれば、紫外線とりわけArFエキシマレーザ光やフッ素(F2)エキシマレーザ光を用いた露光装置において、空気あるいは不純物濃度が高い不活性ガスによる周囲の流れのなかでも、ウエハ近傍の露光光路内を周囲の影響を受けずに安定してパージすることが可能となった。これにより、ArFエキシマレーザ光や、フッ素(F2)エキシマレーザ光の十分な透過率とその均一性とその安定性を得ることができ、投影露光を高精度に行うことが可能になり、微細な回路パターンが良好に投影できるようになった。またさらに消費する不活性ガスの総流量を低減することができ、したがってランニングコストを削減することが可能となった。
【0112】
<他の実施形態>
[半導体製造装置への適用]
次に上記説明した露光装置を利用したデバイスの製造方法の実施形態を説明する。図24は微小デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造フローを示す。
【0113】
ステップ101(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行う。ステップ102(マスク製作)では設計した回路パターンを形成したマスクを制作する。一方、ステップ103(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ104(ウエハプロセス)では前工程 と呼ばれ、上記用意したマスクとウエハを用いて、リソグラフィー技術によってウエハ上に実際の回路を形成する。次にステップ105(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ104によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ106(検査)ではステップ105で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ107)される。
【0114】
図25は上記ウエハプロセスの詳細なフローを示す。ステップ111(酸化)ではウエハの表面を酸化させる。ステップ112(CVD)ではウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップ113(電極形成)ではウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ114(イオン打込み)ではウエハにイオンを打ち込む。ステップ115(レジスト処理)ではウエハに感光剤を塗布する。ステップ116(露光)では上記説明した露光装置によってマスクの回路パターンをウエハに焼付露光する。ステップ117(現像)では露光したウエハを現像する。ステップ118(エッチング)では現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ119(レジスト剥離)ではエッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
【0115】
以上のような製造方法に、上記各実施形態で説明した露光装置を用いることができる。
【0116】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、投影光学系のウエハ側端部からウエハステージ近傍に向かって露光光路を囲うカバー内部において、安定したパージを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なパージ手段の一例を示す図である。
【図2】一般的なパージ手段を用いた場合の、ウエハ付近の流線図および圧力分布図である。
【図3】一般的なパージ手段を用いた場合の、カバー付近の流線図および圧力分布図である。
【図4】一般的なパージ手法を用いた場合に、カバー内部で生じる脱ガス濃度および露光エリアで生じる透過率損失の分布図である。
【図5】第2実施形態による投影露光装置のウエハ付近におけるパージガスの圧力分布を示す図である。
【図6】第2実施形態による投影露光装置のウエハ付近におけるパージガスの圧力分布を示す図である。
【図7】第3実施形態による投影露光装置のウエハ付近におけるパージガスの流線と圧力分布を示す図である。
【図8】第4実施形態による投影露光装置のウエハ付近におけるパージガスの流線と圧力分布を示す図である。
【図9】第8実施形態による投影露光装置のウエハ付近におけるパージガスの流線と圧力分布を示す図である。
【図10A】第1実施形態による投影露光装置の露光エリアおよびスキャンエリアの透過率損失分布を示す図である。
【図10B】スキャン方向とパージガスの流れ方向が直交する場合の、露光エリアおよびスキャンエリアの透過率損失分布を示す図である。
【図11】第1実施形態に係る投影露光装置の概略構成図である。
【図12】第2実施形態に係る投影露光装置のウエハ付近の概略構成図である。
【図13】第3実施形態に係る投影露光装置のウエハ付近の概略構成図である。
【図14】第4実施形態に係る投影露光装置のウエハ付近の概略構成図である。
【図15】第5実施形態に係る投影露光装置のウエハ付近の概略構成図である。
【図16】スキャン時におけるカバー付近の流れの図および不純物濃度分布を示す図である。
【図17】第5実施形態による投影露光装置のウエハ付近におけるパージガスの流れの図および不純物濃度分布を示す図である。
【図18】第6実施形態に係る投影露光装置のウエハ付近の概略構成図である。
【図19】第6実施形態による投影露光装置のウエハ付近におけるパージガスの流線と圧力分布を示す図である。
【図20】第7実施形態に係る投影露光装置のウエハ付近の概略構成図である。
【図21】第7実施形態による投影露光装置のウエハ付近におけるパージガスの流れの図および不純物濃度分布を示す図である。
【図22】第8実施形態に係る投影露光装置のウエハ付近の概略構成図である。
【図23】第9実施形態に係る投影露光装置のウエハ付近の概略構成図である。
【図24】半導体デバイスの製造フローを示す図である。
【図25】ウエハプロセスの詳細なフローを示す図である。

Claims (9)

  1. 露光光を投影光学系を介してウエハステージ上に配置された感光基板に照射する露光装置であって、
    前記投影光学系のウエハ側端部から前記ウエハステージ近傍に向かって露光光路を囲うカバーと、
    前記カバー内部において、不活性ガスからなるパージガスを吹き出すための第1供給口と該第1供給口より供給されたパージガスを吸い込むための第1回収口とを有し、該カバー内にパージガス流を形成するパージ手段と、
    前記カバーの外部に設けられた吹き出し口より前記ウエハステージ近傍の空間に向かって気体を吹き出す吹き出し手段とを備え、
    前記吹き出し口より吹き出す気体の流れの方向と前記パージガス流の方向が90度以下で対向するように、前記第1供給口及び吹き出し口が配置されることを特徴とする露光装置。
  2. 前記対向の角度は45度以下であることを特徴とする請求項に記載の露光装置。
  3. 前記吹き出し口より吹き出す気体の流れの方向と前記パージガス流の方向が正に対向することを特徴とする請求項に記載の露光装置。
  4. 前記吹き出し口より吹き出す気体は、空気あるいは前記パージガスよりも不純物濃度の高い不活性ガスからなることを特徴とする請求項に記載の露光装置。
  5. 少なくとも前記第1供給口の一部に、整流部材を設けたことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の露光装置。
  6. 前記整流部材は、それを構成する面の少なくとも一部が曲面あるいは流線形状であることを特徴とする請求項に記載の露光装置。
  7. 前記カバー内部において、露光時のスキャン方向と平行にパージガスが流れるように前記第1供給口と前記第1回収口を配置したことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の露光装置。
  8. 前記カバー内部の圧力を測定する第1圧力センサと、
    前記カバーの外側の圧力を測定する第2圧力センサと、
    前記第1および第2圧力センサの測定結果に基づいて、前記カバーの内側の圧力が該カバーの外側の圧力よりも高くなるように、前記第1供給口より供給されるパージガスの流量、および/または前記第1回収口より回収されるパージガスの流量、および/または前記第2供給口より供給されるパージガスの流量、および/または前記第2回収口より回収されるパージガスの流量を制御する制御手段とを更に備えることを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載の露光装置。
  9. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の露光装置を用いて基板上にパターン形成する工程を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
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