JP4289570B2 - Elevator door control device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、エレベータドアの階床毎のドア重量をドア開閉中に同定し、ドア重量に応じた過負荷検出感度及び戸開閉速度の選択を行うエレベータのドア制御装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6は例えば特開平5−330769号公報に示された従来の一般的なエレベータのドア制御装置の構成図である。
図6において、1はエレベータドアの戸開閉指令を発生するエレベータ制御盤、20はエレベータ制御盤1からの指令を受けるとともに、後述するパルスエンコーダ21からの出力パルスに基づいてエレベータドアを開閉駆動するドアモータ4の回転速度を検出し、回転速度が速度指令に追従すべくトルク指令を発生し、かつ、そのトルク指令を制御値と比較してドア開閉中の過負荷異常を検出し、ドア反転または停止制御を行うドア制御回路である。
【0003】
上記ドア制御回路20としては、CPU20a、図7に示すモータ速度指令22aとモータトルク制限値25及び処理プログラムを格納するROM20b、処理データ及び入力データ等を一時記憶するRAM20c、入出力ポート20d、パルスエンコーダ21からの出力パルスをカウントするパルスカウントユニット20e、及び後述するゲート信号発生回路にPWM信号を送出するPWMユニット20fを備えている。
【0004】
また、26は上記PWMユニット20fから送出されるPWM信号に基づいてゲート信号を発生するゲート信号発生回路、27はモータ4にパワー回路28を介して供給する電源で、上記ゲート信号に基づきパワー回路28はPWM制御されてモータ4を速度制御する。21はモータ4の回転数に応じたパルスを発生するパルスエンコーダである。
【0005】
さらに、29はエレベータの使用状況に応じてモータトルク制限値のレベルを切換えて過負荷検出感度を切換える過負荷検出感度切換スイッチであり、ドア制御回路20のROM20bは、図7に示す如く、モータトルク制限値25a,25b,25cが格納されており、いずれかのトルク制限値が選択される。
【0006】
次に、上記構成に係る動作について図7に示す波形図を参照して説明する。
過負荷検出感度切換スイッチ29により、ビルの工事中等は、図7に示す如く、通常のモータトルク制限値25aより高い値であるモータトルク制限値25bを読み出すよう切換えを行う。その結果、ビル工事中のモータトルク指令24bは、モータトルク制限値25b以下となるため、過負荷は検出されなく、過負荷検出による誤動作を防ぐことができる。
【0007】
ビルの工事使用が終了後、客先への引き渡し前には、通常の戸開閉時に過負荷検出によって誤動作しないようにドア装置の清掃及び調整を行う。ここで、調整に当たっては、容易に誤動作が発生しないようにモータトルク制限値の検出レベルに所定値以上のマージンを持たせる必要がある。
【0008】
そこで、調整時には、過負荷検出感度切換スイッチ29により、通常のモータトルク制限値25aより低い値であるモータトルク制限値25cを読み出すよう切換えを行う。そして、このレベルにおいて誤動作が発生しないようモータトルク指令を例えば24bから24cヘドア装置の調整を実施する。そして、客先引き渡し時には、通常戸開閉における検出レベルであるモータトルクの制限値25aに戻し、エレベータを使用する。
【0009】
その結果、マージンチェック用検出レベルであるモータトルク制限値25cと通常戸開閉時の検出レベルであるモータトルク制限値25aとの差が過負荷検出のマージンとして確保することができるため、容易に過負荷を検出することはなくなり、各エレベータ毎の過負荷検出感度のばらつきがなくなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従来のエレベータのドア制御装置は以上のように構成されているが、近年、ビルの用途も様々であり、適用されるエレベータドアの重量や戸開閉速度の範囲が広いため、過負荷検出の誤動作との関係で過負荷検出感度のレベルを全階床中の最も重いドア重量に合わせた設定としている。
したがって、従来例のように、据付調整時に過負荷検出感度切換スイッチ29により通常のモータトルク制限値25aより低い値であるモータトルク制限値25cを読み出すよう切換えを行い、このレベルにおいて誤動作が発生しないようモータトルク指令を24bから24cヘドア装置の調整を実施したとしても、これは全階床中の最も重いドア重量に対してのみ有効であり、軽いドア重量に対しては過負荷異常を判断する検出レベルが鈍くなる等の問題点があった。
【0011】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、各階床毎のドア重量を同定できるとともに、ドア重量に応じた過負荷検出感度のレベルと戸開閉速度のパターンを選択することができるエレベータのドア制御装置を得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るエレベータのドア制御装置は、エレベータドアを開閉駆動するドアモータと、上記ドアモータの回転速度を検出する回転速度検出手段と、上記ドアモータに供給される電流を検出する電流検出手段と、エレベータドアの開閉位置を検出する開閉位置検出手段と、エレベータが停止した停止階床データと共にエレベータドアの戸開閉指令を出力するエレベータ制御盤と、上記エレベータ制御盤からの停止階床データと戸開閉指令、上記電流検出手段からの検出電流値、上記回転速度検出手段からのモータ回転速度、上記開閉位置検出手段からの開閉位置情報を帰還して、停止した階床に対応する戸開閉速度パターンに合わせて上記ドアモータに要求されるトルク指令値に相当する電流指令値を帰還制御すると共に、帰還制御中に得られるトルク指令値を基に過負荷検出感度パターンと比較して過負荷を検出したときに過負荷検出信号を出力する過負荷検出手段を内蔵するドア制御器と、上記ドア制御器からの電流指令値に基づいて上記ドアモータにモータ電流を供給するドアモータ駆動器と、過去複数回の戸開閉に伴う駆動トルクに相当する指令値と、戸開閉に供するドアモータの回転速度の変化とを相互に関連させて階床毎の制御履歴データとして記憶する開閉履歴記憶部と、階床毎のドア制御に供する制御定数を記憶するドア制御階床データ記憶部と、上記開閉履歴記憶部より抽出された当該階床の複数からなる制御履歴データから新たな制御定数を求めた上、当該階床に対応した上記ドア制御階床データ記憶部に記憶させるドア制御階床データ再設定手段と、戸開閉に使用する当該階床の制御定数を上記ドア制御階床データ記憶部から抽出しドアモータの駆動制御に供するドア制御階床データ抽出手段とを備え、上記ドア制御階床データ再設定手段は、各階床毎のドア重量を基に各階床毎の新たな適切な制御定数として、ドア重量に応じた目標とする速度パターンを得るための制御定数である戸開閉速度パターン、及び戸開閉時に生じた支障のために増加した駆動トルクを基に過負荷の判定に供する過負荷検出感度パターンを求めるために、階床毎のドア重量を推定するドア重量同定手段と、上記ドア重量同定手段で推定されたドア重量を基に所定のトルク指令値を出力可能となる戸開閉速度パターンを選定する戸開閉速度パターン選択手段と、上記戸開閉速度パターン選択手段で選定された戸開閉速度パターンによるトルク指令値に所定のマージンを加えた過負荷検出感度パターンを選定する過負荷検出感度パターン選択手段と、上記戸開閉速度パターン選択手段で選択された戸開閉速度パターン及び上記過負荷検出感度パターン選択手段で選択された過負荷検出感度パターンをドア制御階床データ記憶部の当該階床に対応する部分に書き込む階床データ書込手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0014】
また、上記ドア重量同定手段は、各階床毎に、少なくとも駆動トルク指令値として表わされるドア駆動に要する総トルクと、その時点で対応する少なくともドアモータの回転速度の変化で表わせられるモータ角加速度とからなるデータ群を用い、上記データ群を二次元表示した際に得られる直線の傾きがドア駆動の慣性に相当することを利用して、各階床毎のドア重量を推定することを特徴とするものである。
【0016】
また、上記ドア制御階床データ再設定手段は、トルク指令値が過負荷検出感度パターンの値に対し所定値以内に近づくか、あるいはドアの駆動制御中に過負荷を検出したことを表す過負荷検出信号を受けると、その発生の都度、発生回数を上記開閉履歴記憶部に書き込み、その発生回数が所定回数に達すると過負荷検出感度パターン選択手段のトルク指令値に加えるマージンを可能な最大値に変更させる過負荷検出感度判定手段をさらに備えたことを特徴とするものである。
【0018】
さらに、上記ドア制御階床データ再設定手段は、トルク指令値が過負荷検出感度パターンの値に対し所定値以内に近づくか、あるいはドアの駆動制御中に過負荷を検出したことを表す過負荷検出信号を受けると、その発生の都度、発生回数を上記開閉履歴記憶部に書き込み、その発生回数が所定回数に達すると上記ドア重量同定手段にて推定されたドア重量に所定量加えた値を基に戸開閉速度パターン選択手段で戸開閉速度パターンを選択させる過負荷検出感度判定手段をさらに備えたことを特徴とするものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の実施の形態に係るエレベータのドア制御装置を示す構成図である。
図1において、1はエレベータが停止した階床データNと共に戸を開閉するための戸開閉指令Cを出力するエレベータ制御盤、2は戸開閉指令Cに従い後述するドア制御階床データ抽出手段より停止した階床に対応する戸開閉速度パターンVp*と過負荷検出感度パターンTp*の制御定数を受けて、ドアの開閉制御を行うべく駆動トルク指令値Tp及びこれに対応する電流指令値Icを出力するドア制御器、3は上記電流指令値Icに基づいてドアモータ4にモータ電流IMを供給するドアモータ駆動器であり、電流検出器5による検出電流値IMを帰還してドアモータ4に供給される電流値を一定制御する。
【0020】
ここで、上記ドア制御器2は、上記電流検出器5からの検出電流値IM、ドアモータ4に直結されてドアモータ4が回転する回転速度を検出する回転速度検出器6により検出される回転速度VT 、ドアの開閉位置検出器7からの開閉位置情報Sを帰還して、ドア制御階床データ抽出手段からの戸開閉速度パターンVp*に合わせてドアモータ4に要求するトルク指令値Tpに相当する電流指令値Icを帰還制御するようになされ、また、帰還制御の中で得られるトルク指令値Tpを基に後述するドア制御階床データ抽出手段からの過負荷検出感度パターンTp*と比較して、過負荷を検出したときに過負荷検出信号Eを出力する過負荷検出手段8を内蔵している。
【0021】
また、9と10は過去複数回の戸開閉に伴う駆動トルクに相当する指令値と、戸開閉に供するドアモータ4の回転速度の変化とを相互に関連させて階床毎の制御履歴データとして記憶する開閉履歴記憶部と、階床毎のドア制御に供する制御定数を記憶するドア制御階床データ記憶部である。
【0022】
さらに、11は戸開閉に使用する当該階床の制御定数を上記ドア制御階床データ記憶部10から抽出しドアモータの駆動制御に供するドア制御階床データ抽出手段であり、12は上記開閉履歴記憶部9より抽出された当該階床の複数からなる制御履歴データから新たな制御定数を求めた上、当該階床に対応したドア制御に供する制御定数を上記ドア制御階床データ記憶部10に記憶させるドア制御階床データ再設定手段である。
【0023】
次に、図2はドア制御階床データ再設定手段12の内部構成図である。
図2に示すように、ドア制御階床データ再設定手段12は、各階床毎に、少なくとも駆動トルク指令値として表わされるドア駆動に要する総トルクと、その時点で対応する少なくともドアモータの回転速度の変化で表わせられるモータ角加速度とからなるデータ群を用い、上記データ群を二次元表示した際に得られる直線の傾きがドア駆動のイナーシャに相当することを利用して、各階床毎のドア重量を推定するドア重量同定手段12aを備え、推定された各階床毎のドア重量をもとに、各階床毎の適切な制御定数を設定し、ドア制御階床データ記憶部10に記憶するようになされている。
【0024】
ここで、上記ドア重量同定手段12aによる各階床毎のドア重量の推定方法について説明する。
ドアタイプとしては、モータのトルクをベルトによってダイレクトにドア部に伝達するドア機構を持つドアタイプを対象とし、このドアの機構構造上の特徴は、電源が落ちた際に、ドアに機械的な戸閉保持力を発生させるように、重りを利用した非線形発生リンクがついている。
【0025】
このときのドアの運動モデルとしては、ドアに働く総トルクをT、モータトルクをTm、非線形発生リンクによるトルクをT1、一定戸閉トルクをT2、モータから見たドアイナーシャ(ドア単体のほか、プーリー、モータ自身などのイナーシャを含む。可動部のイナーシャ)をJ、モータの角加速度をa、ドア走行時の走行抵抗(摩擦力)をbとしたとき、次式に示す速度粘性項を無視した近似式を仮定することができる。
T=J・a+b (1)
ただし、 T=Tm+T1+T2 (2)
【0026】
上記式(1)によれば、ドア総トルクTとモータ角加速度aを二次元表示した際に、データ群に対して得られる直線の傾きがドアイナーシャJに対応することを使って、ドアイナーシャJを求めることができる。
図3は総トルクT(y軸)とモータ角加速度a(x軸)の二次元表示を示し、直線の傾きはドアイナーシャJ、y切片はドア走行抵抗bに対応する。
【0027】
ここで、式(1),(2)を用いてドアイナーシャJを求めるに当たり、測定によって入手できるデータは、モータ回転速度VT の差分計算により求めることが可能なモータ角加速度aとモータ電流IM から得られるモータトルクTmであり、非線形発生リンクによるトルクをT1、一定戸閉トルクをT2は直接測定することができない。
【0028】
そこで、ここでは、非線形発生リンクなどの質量や形状が既知であることを利用してドアの開閉位置情報を与えることによって事前に非線形発生リンクによるトルクT1及び一定戸閉トルクT2は関数計算することで求めておくことが可能であり、事前に求めた非線形発生リンクによるトルクT1及び一定戸閉トルクT2をモータ電流IM から得られるモータトルクTmに加算してドア総トルクTとし、ドア総トルクTとモータ角加速度aを二次元表示した際に、データ群に対して得られる直線の傾きをドアイナーシャJとし、階床毎にドア重量を同定する。
【0029】
また、ドア制御階床データ再設定手段12は、図2に示すように、上記ドア重量同定手段12aで推定されたドア重量を基に所定のトルク指令値を出力可能となる戸開閉速度パターンを選定する戸開閉速度パターン選択手段12bと、上記戸開閉速度パターン選択手段12bで選択された戸開閉速度パターンをドア制御階床データ記憶部10の当該階床に対応する部分に書き込む階床データ書込手段12eを備えている。
【0030】
また、ドア制御器2からのトルク指令値Tpが過負荷検出感度パターンの値に対し所定値以内に近づくか、あるいはドアの駆動制御中に過負荷を検出したことを表すドア制御器2内過負荷検出手段8からの過負荷検出信号Eを受けると、その発生の都度、発生回数を開閉履歴記憶部9に書き込み、その発生回数が所定回数に達すると後述する過負荷検出感度パターン選択手段のトルク指令値に加えるマージンを可能な最大値に変更させると共に、ドア重量同定手段12aにて推定されたドア重量に所定量加えた値を基に戸開閉速度パターン選択手段12bで戸開閉速度パターンを選択させるようにする過負荷検出感度判定手段12cを備えている。
【0031】
また、上記ドア重量同定手段12aで推定されたドア重量に対応する戸開閉速度パターンによるトルク指令値に所定のマージンを加えた過負荷検出感度パターンTPN*を選定する過負荷検出感度パターン選択手段12dを備えており、過負荷検出感度パターン選択手段12dで選択された過負荷検出感度パターンTPN*は階床データ書込手段12eによりドア制御階床データ記憶部10の該当階床に対応する部分に書き込まれる。
【0032】
次に、上記の如く構成されたドア制御階床データ再設定手段12の動作を図4に示すフローチャートを参照して説明する。
ドア制御階床データ再設定手段12は、まず、ドア重量同定手段12aにおいて、エレベータ制御盤1から停止階床データNを入力すると共に、ドア制御階床データ抽出手段11から該当する停止階の制御定数として過負荷検出感度パターンTp*を入力する(ステップS1,S2)。
【0033】
この状態で、開閉位置検出手段7からの開閉位置検出信号Sが入力されたか否かを判定する(ステップS3)。開閉位置検出信号Sの入力がある場合には、制御データとして、ドア制御器2からのトルク指令値Tp、回転速度検出器6により検出される回転速度VT 、電流検出器5による検出電流値IM、ドア制御器2内過負荷検出手段8からの過負荷検出信号Eを入力する(ステップS4)。
【0034】
次に、上記ステップS3において、開閉位置検出信号Sの入力がない場合、または上記ステップS4を経た後、過負荷検出信号Eの入力があるか否かを判定し(ステップS5)、過負荷検出信号Eの入力がない場合には、ステップS6に移行して上記過負荷検出感度パターンp*と上記トルク指令値Tpとの差が予め設定された所定値ΔT以上あるか否かを判定し、その差が所定値ΔT以上の場合、すなわち過負荷検出感度パターンTp*がトルク指令値Tpより所定値ΔT以上大きい場合は、上記制御データを開閉履歴記憶部9に書き込む(ステップS7)。
【0035】
この状態で、上記開閉位置検出信号Sが戸閉完了を示すものか否か判定し(ステップS8)、戸閉完了でない場合にはステップS3に戻り、ステップS3以下を繰り返すようになされ、戸閉完了を示す場合にはステップS9に移行して開閉履歴記憶部9から当該階床Nの制御データを取り出し、上述した各階床毎のドア重量の推定方法に従ってドア重量を同定する(ステップS9,S10)。
【0036】
一方、上記ステップS6において過負荷検出感度パターンTp*がトルク指令値Tpより所定値ΔT以上大きくない場合、すなわちトルク指令値Tpが過負荷検出感度パターンTp*に対し所定値ΔT以内に近づいた場合、あるいは、上記ステップS5において既に過負荷検出信号Eの入力があると判定された場合に過負荷検出感度判定手段12cによりその発生回数をカウントし、発生の都度、発生回数を開閉履歴記憶部9に書き込むと共に(ステップS11,S12)、その発生回数が予め定まった所定回数に達したか否かを判定し(ステップS13)、所定回数に達した場合には、ステップS14に移行する。なお、ステップS13において、発生回数が所定回数に達しない場合にはステップS3以降を繰り返す。
【0037】
ステップS14では、過負荷検出感度の修正要求を出し、戸開閉速度パターン及び過負荷検出感度パターン選択の選択条件を修正する。例えば過負荷検出感度判定手段12cにより、ドア重量同定手段12aで推定されたドア重量に対応する戸開閉速度パターンによるトルク指令値に所定のマージンを加えた過負荷検出感度を過負荷検出感度パターン選択手段12dで選定するようにしたり、その過負荷検出感度パターン選択手段12dのトルク指令値に加えるマージンを可能な最大値に変更させたりする過負荷検出感度パターン選択の選択条件を修正すると共に、ドア重量同定手段12aで推定されたドア重量に所定量加えた値を修正したドア重量として設定し戸開閉速度パターン選択手段12bで戸開閉速度パターンを選択するようにする戸開閉速度パターンの選択条件を修正する。そして、当該階床データNと共に、上記修正条件を開閉履歴記憶部9に記憶する(ステップS15)。
【0038】
上記ステップS10またはステップS15を経た後は、ステップS16に移行して、戸開閉速度パターン選択手段12b及び過負荷検出感度パターン選択手段12dにより戸開閉速度パターン及び過負荷検出感度パターンがそれぞれ選択され(ステップS16,S17)、選択された戸開閉速度パターン及び過負荷検出感度パターンは当該階床データNと共にドア制御階床データ記憶部10に記憶される(ステップS18)。
【0039】
次に、図5はドア制御階床データ記憶部10に記憶されているドア開閉動作波形を示すものである。
図5において、Vp* はあらかじめ設定された最大ドア重量の戸開閉速度パターン、Tp* はあらかじめ設定された最大ドア重量の戸開閉速度パターンVp*に追従させるべく発生されるトルク指令、(Tp+Δt)*はあらかじめ設定され最大ドア重量においても戸反転動作または停止動作が繰り返されないトルクの検出マージンΔtを加えた過負荷検出感度のレベルである。
【0040】
ドア制御階床データ再設定手段12のドア重量同定手段12aは、上記トルク指令Tp* に基づきドアを開閉駆動するドアモータ4の回転速度を検出する回転速度検出器6からの出力より得られる回転速度VT を入力とし、各階床毎のドアイナーシャJにより同定されるドア重量を計測する。
【0041】
ここで、図5に示すVpj(1) *、Vpj(2) *はドア重量同定手段12aの出力である各階床毎のドア重量に基づき戸開閉速度パターン選択手段12bにより選択された各階床毎のドア重量に応じた戸開閉速度のパターンであり、戸開閉速度パターンの関係は、Vp*<Vpj(1) *<Vpj(2) *である。また、Tpj(1) *、Tpj(2) *は、ドア重量同定手段12aの出力である各階床毎のドア重量に基づき戸開閉速度パターン選択手段12bにより選択された各階床毎の戸開閉速度パターンVpj(1) *、Vpj(2) *に追従させるべく発生されるトルク指令である。一方、(Tpj(1)+Δt)*、(Tpj(2)+Δt)*は、各階床毎のドア重量及び戸開閉速度パターンに応じた過負荷検出感度のレベルである。
各階床毎のドア重量は、戸開閉速度パターンVp*の時が最大で、Vpj(1) *→Vpj(2) *となるにつれ軽くなることは言うまでもない。
【0042】
上述したように、この実施の形態によれば次のような効果がある。
1)各階床毎にエレベーダドアの意匠をはじめとした構成が異なることがあり、その結果、階床毎のドア重量に違いが生じ、各階床のドアを開閉制御する時にその動きをそろえるために、従来、予め各々のドアの制御定数をそれぞれ定めて制御することが行われるが、使用途中でドアを改造したり、また、経年変化などで制御特性が変わりドア毎の動きにばらつきが生じたり、特に、戸開閉の異常を検出する過負荷設定をシビアに設定していると誤検出が多発するようになる。
【0043】
そこで、ドアを開閉する時の制御の中で抽出できる種々データを階床毎に記憶しておき、その制御履歴データを用いて制御定数を学習し記憶しておき、開閉の都度、その階床に対応した制御定数で開閉制御を実施させることにより、ドアを改造したり、経年で特性が変化したりしても対応可能なエレベーダのドア制御装置が得られる。
【0044】
2)また、戸開閉速度パターンを階床毎の制御履歴データにより修正することで、階床毎に例えば重量の異なるドアに対しても統一した動きを得ることができる。つまり、戸開閉速度パターンの制御定数としては、ドア重量に応じてトルク指令値そのものを補正するものであっても良く、あるいは間接的にドア重量に応じて速度の指令バターンを補正し、例えば重量が増した時には速度パターンを低め、結果的にトルク指令が減少するようにしても実現できる。
【0045】
また、過負荷検出は、例えば戸開閉時の挟み込みなどにより、結果的に駆動トルクが増加することを所定値との比較で検出するもので、所定値以上になるとドアの動きを反転させたり、停止させたりするものである。その際、ドアの重量に合わせてその所定値を変えることで、重量の違いに伴なう検出のマージンを最小とすることができるので、適正な過負荷検出が可能となる。
【0046】
3)各階床毎のトルクとその時点での角加速度のデータ群からその制御系の慣性を求められることを利用して、ドア重量の違いを推定するもので、従来からのドア制御において容易に得られる制御データを、各階床毎に蓄積しそのデータ群を分析するだけでドア重量を推定することが容易に実行できる。従って、特別なドア重量を計測する機器を取り付けることなく、ドア重量を同定することができる。
【0047】
4)過負荷検出に対するマージンが少ない階床あるいは過負荷検出の検出頻度が高い階床に対しては、検出のマージンを問題の発生しない範囲で大きな値として検出頻度を下げることで、反転動作による出発遅れを減少させることができ、むやみに反転動作に移行せず、エレベータの運行をスムーズにすることができる。
【0048】
5)過負荷検出に対するマージンが少ない階床、あるいは過負荷検出の検出頻度が高い階床に対しては、ドア重量をドア重量同定手段で推定したものより重いものと見なして、駆動トルクを通常より増加させ、ドア敷居へのごみ詰まりなどの開閉に対する支障を排除し易くすると供に、過負荷検出感度バターン選択手段での過負荷感度を同様に高め、過負荷検出の誤動作を低減することができ、従って、反転動作による出発遅れを減少させることができ、むやみに反転動作に移行せず、エレベータの運行をスムーズにすることができる。
【0049】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、各階床毎のドア重量を同定できるとともに、ドア重量に応じた過負荷検出感度のレベルと戸開閉速度のパターンを選択することができるエレベータのドア制御装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係るエレベータのドア制御装置を示す構成図である。
【図2】 図1におけるドア制御階床データ再設定手段12の内部構成図である。
【図3】 図2のドア重量同定手段12aにおける総トルクとモータ角加速度との二次元表示した際に得られる直線の傾きからドア重量を同定することを説明するためのグラフである。
【図4】 図1におけるドア制御階床データ再設定手段12の動作を説明するフローチャートである。
【図5】 図1におけるドア戸開閉動作波形図である。
【図6】 従来のエレベータのドア制御装置を示す構成図である。
【図7】 図6におけるドア戸開閉動作波形図である。
【符号の説明】
1エレベータ制御盤、2 ドア制御器、3 ドアモータ駆動器、4 ドアモータ、5 電流検出器、6 回転速度検出器、7 開閉位置検出器、8 過負荷検出手段、9 開閉履歴記憶部、10 ドア制御階床データ記憶部、11 ドア制御階床データ抽出手段、12 ドア制御階床データ再設定手段、12a ドア重量同定手段、12b 戸開閉速度パターン選択手段、12c 過負荷検出感度判定手段、12d 過負荷検出感度パターン選択手段、12e 階床データ書込手段。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an improvement in an elevator door control device that identifies the door weight of each floor of an elevator door during door opening and closing, and selects overload detection sensitivity and door opening / closing speed according to the door weight.
[0002]
[Prior art]
FIG. 6 is a configuration diagram of a conventional general elevator door control device disclosed in, for example, Japanese Patent Laid-Open No. 5-330769.
In FIG. 6, 1 is an elevator control panel that generates an elevator door door opening / closing command, 20 receives an instruction from the
[0003]
The
[0004]
[0005]
Further, 29 is an overload detection sensitivity changeover switch for changing overload detection sensitivity by changing the level of the motor torque limit value in accordance with the use situation of the elevator, and the
[0006]
Next, the operation according to the above configuration will be described with reference to the waveform diagram shown in FIG.
As shown in FIG. 7, the overload detection
[0007]
After the use of the building is completed and before delivery to the customer, the door device is cleaned and adjusted so that it does not malfunction due to overload detection during normal door opening and closing. Here, in the adjustment, it is necessary to provide a margin greater than or equal to a predetermined value in the detection level of the motor torque limit value so that malfunction does not easily occur.
[0008]
Therefore, at the time of adjustment, the overload detection
[0009]
As a result, the difference between the motor torque limit value 25c, which is a margin check detection level, and the motor torque limit value 25a, which is a detection level at the time of normal door opening and closing, can be secured as a margin for overload detection. The load is not detected, and the variation in overload detection sensitivity for each elevator is eliminated.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
Conventional elevator door control devices are configured as described above. However, in recent years, there are various uses for buildings, and the range of elevator door weight and door opening / closing speed is wide. Therefore, the level of overload detection sensitivity is set to match the weight of the heaviest door in all floors.
Accordingly, as in the conventional example, during installation adjustment, switching is performed so that the motor torque limit value 25c, which is lower than the normal motor torque limit value 25a, is read by the overload detection
[0011]
The present invention has been made to solve the above-described problems, and can identify the door weight for each floor and select the overload detection sensitivity level and the door opening / closing speed pattern according to the door weight. It is an object of the present invention to obtain an elevator door control device.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
An elevator door control device according to the present invention includes: a door motor that opens and closes an elevator door; a rotation speed detection unit that detects a rotation speed of the door motor; a current detection unit that detects a current supplied to the door motor; Opening / closing position detecting means for detecting the opening / closing position of the door, an elevator control panel for outputting the door opening / closing command for the elevator door together with the stop floor data for which the elevator has stopped, and the stop floor data and the door opening / closing command from the elevator control panel. The detected current value from the current detecting means, the motor rotational speed from the rotational speed detecting means, and the open / close position information from the open / close position detecting means are fed back to match the door open / close speed pattern corresponding to the stopped floor. Feedback control of the current command value corresponding to the torque command value required for the door motor, and during feedback control A door controller with built-in overload detection means for outputting an overload detection signal when an overload is detected by comparing with an overload detection sensitivity pattern based on the torque command value, and a current command from the door controller The door motor driver that supplies motor current to the door motor based on the value, the command value corresponding to the driving torque associated with the past multiple door opening and closing, and the change in the rotation speed of the door motor that is used for door opening and closing are related to each other. The opening / closing history storage unit that stores the control history data for each floor, the door control floor data storage unit that stores the control constant used for door control for each floor, and the floor extracted from the opening / closing history storage unit Door control floor data resetting means for obtaining a new control constant from the control history data of a plurality of floors, and storing it in the door control floor data storage unit corresponding to the floor; The control constant of the floor to be used for closing a door control floor data extracting means to be subjected to drive control of the door motor extracted from the door control floor data storage unit,The door control floor data resetting means is a control constant for obtaining a target speed pattern according to the door weight as a new appropriate control constant for each floor based on the door weight for each floor. Door weight identification that estimates the door weight for each floor in order to obtain an overload detection sensitivity pattern for judgment of overload based on the door opening / closing speed pattern and the driving torque increased due to the trouble that occurred during door opening and closing A door opening / closing speed pattern selecting means for selecting a door opening / closing speed pattern capable of outputting a predetermined torque command value based on the door weight estimated by the door weight identifying means, and the door opening / closing speed pattern selecting means. An overload detection sensitivity pattern selection means for selecting an overload detection sensitivity pattern obtained by adding a predetermined margin to a torque command value based on the selected door opening / closing speed pattern; Floor data for writing the door opening / closing speed pattern selected by the screen selection means and the overload detection sensitivity pattern selected by the overload detection sensitivity pattern selection means to the part corresponding to the floor of the door control floor data storage unit And writing meansIs.
[0014]
Also, aboveDoor weight identification meansIs a data group consisting of at least the total torque required for door driving expressed as a drive torque command value for each floor and at least the motor angular acceleration expressed by the change in the rotational speed of the door motor at that time, Estimate the door weight for each floor by using the fact that the slope of the straight line obtained when the data group is displayed in two dimensions corresponds to the inertia of the door drive.To doIt is characterized by.
[0016]
Further, the door control floor data resetting means is configured to detect an overload when the torque command value is within a predetermined value with respect to the value of the overload detection sensitivity pattern or when an overload is detected during door drive control. When a detection signal is received, the number of occurrences is written in the switching history storage unit every time the detection signal is generated, and when the number of occurrences reaches a predetermined number, the maximum possible margin to be added to the torque command value of the overload detection sensitivity pattern selection means It further comprises an overload detection sensitivity determining means for changing to the above.
[0018]
Furthermore, the door controlFloor dataWhen the torque command value approaches the value of the overload detection sensitivity pattern within the predetermined value or receives an overload detection signal indicating that an overload is detected during door drive control, the resetting means Each time, the number of occurrences is written in the opening / closing history storage unit, and when the number of occurrences reaches a predetermined number, the door opening / closing speed pattern selection means based on a value obtained by adding a predetermined amount to the door weight estimated by the door weight identification means The apparatus further comprises overload detection sensitivity determination means for selecting a door opening / closing speed pattern.
[0019]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 is a block diagram showing an elevator door control apparatus according to an embodiment of the present invention.
In FIG. 1, 1 is an elevator control panel for outputting a door opening / closing command C for opening / closing the door together with floor data N when the elevator is stopped, and 2 is stopped by a door control floor data extracting means to be described later according to the door opening / closing command C. Door opening / closing speed pattern Vp corresponding to the floor*And overload detection sensitivity pattern Tp*The
[0020]
Here, the
[0021]
9 and 10 are stored as control history data for each floor by correlating the command value corresponding to the driving torque associated with the opening and closing of the door several times in the past and the change in the rotational speed of the
[0022]
Further, 11 is a door control floor data extracting means for extracting the control constant of the floor used for opening and closing the door from the door control floor
[0023]
Next, FIG. 2 is an internal block diagram of the door control floor
As shown in FIG. 2, the door control floor data resetting means 12 has at least a total torque required for door driving expressed as a drive torque command value for each floor, and at least the rotation speed of the door motor corresponding at that time. Using a data group consisting of motor angular acceleration expressed by changes, and using the fact that the slope of the straight line obtained when the above data group is displayed two-dimensionally corresponds to the inertia of the door drive, the door weight for each floor The door
[0024]
Here, a method for estimating the door weight for each floor by the door weight identification means 12a will be described.
The door type is intended for door types that have a door mechanism that transmits the motor torque directly to the door using a belt. The mechanical structure of the door is mechanical when it is turned off. A non-linear generation link using a weight is attached so as to generate a door closing holding force.
[0025]
As the door motion model at this time, the total torque acting on the door is T, the motor torque is Tm, the torque generated by the nonlinear link is T1, the constant door closing torque is T2, and the door inertia as viewed from the motor (in addition to the door alone, Including inertia of pulley, motor itself, etc. When J is the inertia of the moving part, a is the angular acceleration of the motor, and b is the running resistance (friction force) when driving the door, the velocity viscosity term shown in the following equation is ignored. An approximate expression can be assumed.
T = J · a + b (1)
However, T = Tm + T1 + T2 (2)
[0026]
According to the above equation (1), when the door total torque T and the motor angular acceleration a are two-dimensionally displayed, the slope of the straight line obtained with respect to the data group corresponds to the door inertia J. J can be obtained.
FIG. 3 shows a two-dimensional display of the total torque T (y axis) and the motor angular acceleration a (x axis), where the slope of the straight line corresponds to the door inertia J, and the y intercept corresponds to the door running resistance b.
[0027]
Here, when calculating the inertia J using the equations (1) and (2), the data that can be obtained by measurement is the motor rotation speed VT Motor angular acceleration a and motor current I that can be obtained by calculating the difference betweenMThe motor torque Tm obtained from the equation (1) cannot be directly measured by the torque T1 due to the non-linear generation link and the constant door closing torque T2.
[0028]
Therefore, in this case, the torque T1 and the constant door closing torque T2 due to the non-linearly generated link are calculated in advance by giving door opening / closing position information by utilizing the known mass and shape of the non-linearly generated link and the like. The torque T1 and the constant door closing torque T2 obtained by the nonlinear generation link obtained in advance can be obtained from the motor current I.MIs added to the motor torque Tm obtained from the above to obtain the door total torque T, and when the door total torque T and the motor angular acceleration a are two-dimensionally displayed, the slope of the straight line obtained with respect to the data group is defined as the door inertia J. Identify the door weight for each floor.
[0029]
In addition, as shown in FIG. 2, the door control floor data resetting means 12 generates a door opening / closing speed pattern that can output a predetermined torque command value based on the door weight estimated by the door weight identification means 12a. The door opening / closing speed pattern selection means 12b to be selected, and the floor data document for writing the door opening / closing speed pattern selected by the door opening / closing speed pattern selection means 12b in the portion corresponding to the floor of the door control floor
[0030]
Further, the torque in the
[0031]
Further, an overload detection sensitivity pattern T in which a predetermined margin is added to a torque command value based on a door opening / closing speed pattern corresponding to the door weight estimated by the door weight identification means 12a.PNThe overload detection sensitivity pattern selection means 12d for selecting * is provided, and the overload detection sensitivity pattern T selected by the overload detection sensitivity pattern selection means 12d is provided.PN* Is written into the portion of the door control floor
[0032]
Next, the operation of the door control floor data resetting means 12 configured as described above will be described with reference to the flowchart shown in FIG.
The door control floor data resetting means 12 first inputs stop floor data N from the
[0033]
In this state, it is determined whether or not the opening / closing position detection signal S from the opening / closing position detection means 7 has been input (step S3). When the open / close position detection signal S is input, the torque command value Tp from the
[0034]
Next, in step S3, when there is no input of the opening / closing position detection signal S, or after passing through the step S4, it is determined whether or not there is an input of the overload detection signal E (step S5). If the signal E is not input, the process proceeds to step S6 and the overload detection sensitivity pattern p*And whether or not the difference between the torque command value Tp and the torque command value Tp is greater than or equal to a predetermined value ΔT. If the difference is greater than or equal to the predetermined value ΔT, that is, the overload detection sensitivity pattern Tp.*Is greater than the torque command value Tp by a predetermined value ΔT or more, the control data is written in the opening / closing history storage unit 9 (step S7).
[0035]
In this state, it is determined whether or not the opening / closing position detection signal S indicates the completion of door closing (step S8). If the door closing is not completed, the process returns to step S3 and repeats step S3 and subsequent steps. When the completion is indicated, the process proceeds to step S9, the control data of the floor N is extracted from the opening / closing
[0036]
On the other hand, in step S6, the overload detection sensitivity pattern Tp*Is not larger than the torque command value Tp by a predetermined value ΔT or more, that is, the torque command value Tp is an overload detection sensitivity pattern Tp.*When the value approaches within a predetermined value ΔT, or when it is determined in step S5 that the overload detection signal E has already been input, the overload detection sensitivity determination means 12c counts the number of occurrences and Each time, the number of occurrences is written in the opening / closing history storage unit 9 (steps S11 and S12), and it is determined whether or not the number of occurrences has reached a predetermined number of times (step S13). Proceeds to step S14. In step S13, if the number of occurrences does not reach the predetermined number, step S3 and subsequent steps are repeated.
[0037]
In step S14, an overload detection sensitivity correction request is issued, and the door opening / closing speed pattern and overload detection sensitivity pattern selection selection conditions are corrected. For example, the overload detection
[0038]
After step S10 or step S15, the process proceeds to step S16, where the door opening / closing speed pattern and the overload detection sensitivity pattern are respectively selected by the door opening / closing speed pattern selection means 12b and the overload detection sensitivity pattern selection means 12d. Steps S16 and S17), the selected door opening / closing speed pattern and overload detection sensitivity pattern are stored in the door control floor
[0039]
Next, FIG. 5 shows a door opening / closing operation waveform stored in the door control floor
In FIG. 5, Vp* Is the door opening / closing speed pattern of the preset maximum door weight, Tp* Is the door opening / closing speed pattern Vp with the preset maximum door weight*Torque command generated to follow (Tp + Δt)*Is a level of overload detection sensitivity added with a torque detection margin Δt which is set in advance and the door reversing operation or stopping operation is not repeated even at the maximum door weight.
[0040]
The door
[0041]
Here, V shown in FIG.pj (1) *, Vpj (2) *Is a door opening / closing speed pattern corresponding to the door weight for each floor selected by the door opening / closing speed pattern selection means 12b based on the door weight for each floor, which is the output of the door weight identification means 12a. The relationship is Vp*<Vpj (1) *<Vpj (2) *It is. Tpj (1) *, Tpj (2) *Is the door opening / closing speed pattern V for each floor selected by the door opening / closing speed pattern selection means 12b based on the door weight for each floor, which is the output of the door weight identification means 12a.pj (1) *, Vpj (2) *This is a torque command generated so as to follow. On the other hand, (Tpj (1)+ Δt)*, (Tpj (2)+ Δt)*Is the level of overload detection sensitivity according to the door weight and door opening / closing speed pattern for each floor.
The door weight for each floor is the door opening / closing speed pattern Vp*Is the maximum, Vpj (1) *→ Vpj (2) *Needless to say, it becomes lighter as it becomes.
[0042]
As described above, this embodiment has the following effects.
1) The structure including the design of the elevator door may be different for each floor. As a result, the door weight for each floor is different, so that when the doors of each floor are controlled for opening and closing, Conventionally, the control constant of each door is determined and controlled in advance, but the door is modified during use, or the control characteristics change due to secular change etc. In particular, if the overload setting for detecting a door opening / closing abnormality is set to severe, erroneous detection frequently occurs.
[0043]
Therefore, various data that can be extracted in the control when the door is opened and closed is stored for each floor, and the control constant is learned and stored using the control history data. By performing the opening / closing control with a control constant corresponding to the above, it is possible to obtain an elevator door control device that can cope with a door remodeling or a change in characteristics over time.
[0044]
2) Further, by correcting the door opening / closing speed pattern based on the control history data for each floor, it is possible to obtain a unified movement even for doors having different weights for each floor, for example. In other words, the control constant of the door opening / closing speed pattern may be one that corrects the torque command value itself according to the door weight, or indirectly corrects the speed command pattern according to the door weight. When the torque increases, the speed pattern is lowered, and as a result, the torque command can be decreased.
[0045]
In addition, overload detection is to detect an increase in driving torque as a result of, for example, pinching at the time of opening and closing the door by comparison with a predetermined value, and when it exceeds a predetermined value, the movement of the door is reversed, It is something to stop. At that time, by changing the predetermined value in accordance with the weight of the door, the detection margin associated with the difference in weight can be minimized, so that appropriate overload detection can be performed.
[0046]
3) By estimating the inertia of the control system from the torque for each floor and the data group of the angular acceleration at that time, the difference in the door weight is estimated. It is possible to easily estimate the door weight simply by accumulating the obtained control data for each floor and analyzing the data group. Therefore, the door weight can be identified without attaching a special device for measuring the door weight.
[0047]
4) For floors with a small margin for overload detection or floors with a high detection frequency for overload detection, the detection margin is set to a large value within a range that does not cause a problem, so that the detection frequency is reduced. The departure delay can be reduced, and the elevator operation can be smoothly performed without shifting to the reversal operation.
[0048]
5) For floors with a small margin for overload detection or floors with a high frequency of overload detection, it is assumed that the door weight is heavier than that estimated by the door weight identification means, and the drive torque is usually In addition to making it easier to eliminate obstacles to opening and closing such as garbage clogging on the door sill, overload detection sensitivity pattern selection means can be similarly increased, and malfunction of overload detection can be reduced. Thus, the departure delay due to the reversing operation can be reduced, and the operation of the elevator can be made smooth without shifting to the reversing operation.
[0049]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the door weight for each floor can be identified, and the level of the overload detection sensitivity and the door opening / closing speed pattern according to the door weight can be selected. Can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a configuration diagram showing an elevator door control device according to the present invention.
FIG. 2 is an internal configuration diagram of door control floor data resetting means 12 in FIG.
3 is a graph for explaining that door weight is identified from the inclination of a straight line obtained when two-dimensional display of total torque and motor angular acceleration in the door weight identification means 12a of FIG. 2 is performed.
FIG. 4 is a flowchart for explaining the operation of the door control floor data resetting means 12 in FIG. 1;
FIG. 5 is a waveform diagram of the door door opening / closing operation in FIG. 1;
FIG. 6 is a block diagram showing a conventional elevator door control device.
7 is a waveform diagram of the door door opening / closing operation in FIG. 6. FIG.
[Explanation of symbols]
1 elevator control panel, 2 door controller, 3 door motor driver, 4 door motor, 5 current detector, 6 rotational speed detector, 7 open / close position detector, 8 overload detection means, 9 open / close history storage unit, 10 door control Floor data storage unit, 11 door control floor data extraction means, 12 door control floor data resetting means, 12a door weight identification means, 12b door opening / closing speed pattern selection means, 12c overload detection sensitivity judgment means, 12d overload Detection sensitivity pattern selection means, 12e Floor data writing means.
Claims (4)
上記ドアモータの回転速度を検出する回転速度検出手段と、
上記ドアモータに供給される電流を検出する電流検出手段と、
エレベータドアの開閉位置を検出する開閉位置検出手段と、
エレベータが停止した停止階床データと共にエレベータドアの戸開閉指令を出力するエレベータ制御盤と、
上記エレベータ制御盤からの停止階床データと戸開閉指令、上記電流検出手段からの検出電流値、上記回転速度検出手段からのモータ回転速度、上記開閉位置検出手段からの開閉位置情報を帰還して、停止した階床に対応する戸開閉速度パターンに合わせて上記ドアモータに要求されるトルク指令値に相当する電流指令値を帰還制御すると共に、帰還制御中に得られるトルク指令値を基に過負荷検出感度パターンと比較して過負荷を検出したときに過負荷検出信号を出力する過負荷検出手段を内蔵するドア制御器と、
上記ドア制御器からの電流指令値に基づいて上記ドアモータにモータ電流を供給するドアモータ駆動器と、
過去複数回の戸開閉に伴う駆動トルクに相当する指令値と、戸開閉に供するドアモータの回転速度の変化とを相互に関連させて階床毎の制御履歴データとして記憶する開閉履歴記憶部と、
階床毎のドア制御に供する制御定数を記憶するドア制御階床データ記憶部と、
上記開閉履歴記憶部より抽出された当該階床の複数からなる制御履歴データから新たな制御定数を求めた上、当該階床に対応した上記ドア制御階床データ記憶部に記憶させるドア制御階床データ再設定手段と、
戸開閉に使用する当該階床の制御定数を上記ドア制御階床データ記憶部から抽出しドアモータの駆動制御に供するドア制御階床データ抽出手段と
を備えたエレベータのドア制御装置であって、
上記ドア制御階床データ再設定手段は、各階床毎のドア重量を基に各階床毎の新たな適切な制御定数として、ドア重量に応じた目標とする速度パターンを得るための制御定数である戸開閉速度パターン、及び戸開閉時に生じた支障のために増加した駆動トルクを基に過負荷の判定に供する過負荷検出感度パターンを求めるために、
階床毎のドア重量を推定するドア重量同定手段と、
上記ドア重量同定手段で推定されたドア重量を基に所定のトルク指令値を出力可能となる戸開閉速度パターンを選定する戸開閉速度パターン選択手段と、
上記戸開閉速度パターン選択手段で選定された戸開閉速度パターンによるトルク指令値に所定のマージンを加えた過負荷検出感度パターンを選定する過負荷検出感度パターン選択手段と、
上記戸開閉速度パターン選択手段で選択された戸開閉速度パターン及び上記過負荷検出感度パターン選択手段で選択された過負荷検出感度パターンをドア制御階床データ記憶部の当該階床に対応する部分に書き込む階床データ書込手段と
を備えたことを特徴とするエレベータのドア制御装置。A door motor for opening and closing the elevator door;
A rotational speed detecting means for detecting the rotational speed of the door motor;
Current detecting means for detecting a current supplied to the door motor;
Open / close position detecting means for detecting the open / close position of the elevator door;
An elevator control panel that outputs a door opening / closing command of the elevator door together with the stop floor data at which the elevator has stopped;
Return the stop floor data and door opening / closing command from the elevator control panel, the detected current value from the current detection means, the motor rotation speed from the rotation speed detection means, and the opening / closing position information from the opening / closing position detection means. , Feedback control of the current command value corresponding to the torque command value required for the door motor according to the door opening / closing speed pattern corresponding to the stopped floor, and overload based on the torque command value obtained during the feedback control A door controller incorporating an overload detection means for outputting an overload detection signal when an overload is detected in comparison with the detection sensitivity pattern;
A door motor driver for supplying a motor current to the door motor based on a current command value from the door controller;
An opening / closing history storage unit that stores a command value corresponding to a driving torque associated with opening and closing of the door multiple times in the past and a change in the rotational speed of the door motor used for door opening / closing as control history data for each floor,
A door control floor data storage unit for storing control constants used for door control for each floor;
The door control floor to be stored in the door control floor data storage unit corresponding to the floor after obtaining a new control constant from the control history data consisting of a plurality of the floor extracted from the opening / closing history storage unit Data resetting means;
Door control floor data extraction means for extracting the control constant of the floor used for opening and closing the door from the door control floor data storage unit and providing it for door motor drive control, and an elevator door control device comprising :
The door control floor data resetting means is a control constant for obtaining a target speed pattern according to the door weight as a new appropriate control constant for each floor based on the door weight for each floor. In order to obtain an overload detection sensitivity pattern to be used for determination of overload based on the door opening / closing speed pattern and the driving torque increased due to the trouble that occurred at the time of door opening / closing,
Door weight identification means for estimating the door weight for each floor;
Door opening / closing speed pattern selecting means for selecting a door opening / closing speed pattern that enables output of a predetermined torque command value based on the door weight estimated by the door weight identifying means;
Overload detection sensitivity pattern selection means for selecting an overload detection sensitivity pattern obtained by adding a predetermined margin to a torque command value based on the door opening / closing speed pattern selected by the door opening / closing speed pattern selection means;
The door opening / closing speed pattern selected by the door opening / closing speed pattern selection means and the overload detection sensitivity pattern selected by the overload detection sensitivity pattern selection means are stored in the portion corresponding to the floor of the door control floor data storage unit. Floor data writing means for writing
An elevator door control device comprising:
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