JP4287823B2 - Ledの前処理装置及びledの前処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、LEDの発光特性を改善するためのLEDの前処理装置及びLEDの前処理方法に関する。
近年、発光ダイオード(Light Emitting Diode、以下LEDという)が用いられる用途が拡大している。LEDは、長寿命、低消費電力という特長を有し、当初は各種電球に代わる表示用途に主に使用されたが、100MHz程度の応答速度を持つものが開発されてからは、情報通信機器・光通信装置の光源としても利用されるようになっている。最近では、白色LEDが実用化され、液晶表示装置のバックライト等に使用され、ますますその応用範囲が拡大しつつある。このように、LEDはその応用範囲を広げる一方、市場の要求として、更なる高輝度化が求められている。この要求に応える方法として、主に次のものがある。
(1)LEDの順電流を増やす事により、光量を増やす方法。しかしながら、順電流の増大に伴いジャンクション温度の上昇が生じ、このジャンクション温度が所定値を越えると、光量は減衰に転じてしまう。この問題を解決する為に、LEDに対して高放熱性を与えるように実装方法・パッケージ方法を工夫することにより、ジャンクション温度を所定値以下にしつつ順電流の増大を行って、最大発光光量を増大させるようにする。
(2)LEDの発光効率を高効率化する方法。例えば、量子効率の増大に寄与する材料の開発や、LEDの活性層に対して光取り出し方向と反対側に光反射層を設けることにより、光取り出し方向への出射光量を増やす。
上記(2)の方法の具体例として、従来、LEDの発光表面の形状を連続した曲線にすることで、表面からLED内部へ反射される光量を減少させ、外部へ放出される光量を増やすものがある(特開2004−134798号公報:特許文献1参照)。
しかしながら、上記(1)の方法では、LEDを搭載する機器が、LEDに所定の電流を供給する能力を有しない場合があり、また、供給電流の増大は低消費電力というLEDの利点を減殺するという問題がある。また、上記(2)の方法では、LEDの開発に多大の労力と費用が必要であり、また、構造が複雑化し、LEDの生産性の低下及びコストの上昇を招くという問題がある。
さらに、LEDは、寿命の終わりに近づくに伴って光量が低減する経年変化とは別に、所定の駆動電流の下、製造直後から光量が、駆動時間の経過と共に変化するという問題がある。このような光量の変化は、LEDの高輝度化により顕在化するという問題がある。
特開2004−134798号公報
そこで、本発明の課題は、高輝度であり、かつ、安定した光量が得られるLEDの前処理装置及びLEDの前処理方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明のLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)の前処理装置は、
LED電流を供給する電流制御部と、
上記LEDの周囲の温度制御する温度制御部と
上記LEDの光量が増大する特性変化を生じさせるように、上記電流制御部によって上記LEDに所定期間、所定の電流を供給すると共に、上記温度制御部によって上記LEDの周囲の温度を所定期間、所定の温度に制御する主制御部と、
を備えたことを特徴としている。
上記構成によれば、上記LEDに、所定期間、上記電流制御部によって所定の電流が供給され、また、上記LEDの周囲の温度が、所定期間、上記温度制御部によって所定の温度に制御される。このような前処理により、上記LEDの発光量を増大し、また、動作電流のバラツキを少なくすることができる。
なお、上記前処理装置は、上記LEDの前処理をチップの状態で行ってもよい。これにより、パッケージの状態で前処理を行う場合よりも一括でLEDの発光量の増大処理を行うことができる。
一実施形態のLEDの前処理装置では、上記主制御部は、上記温度制御部によって、上記LEDの周囲の温度を70℃より大きく、かつ、上記LEDの許容ジャンクション温度以下に制御する。
上記実施形態によれば、上記LEDの接合部の崩壊を防止しつつ、LEDの発光量を増大できる。
一実施形態のLEDの前処理装置では、上記主制御部は、上記電流制御部及び上記温度制御部によって、上記LEDのジャンクション温度が許容ジャンクション温度以下になるように、上記LEDに流す電流及びLEDの周囲の温度を制御する。
上記実施形態によれば、上記LEDの破壊を効果的に防止しつつ、LEDの発光量を増大できる。
一実施形態のLEDの前処理装置は、上記LEDが出射する光の量を検出する光量検出部と、
上記光量検出部の検出値と、予め定められた基準値とを比較して、上記LEDの光量の良否を判定する判定部とを備える。
上記実施形態によれば、上記判定部の判定結果に基づいて、上記LEDに対して更に前処理を行うか、又は、上記LEDに対する前処理を完了するかを判断することができる。
一実施形態のLEDの前処理装置は、上記基準値は、上記電流制御部による電流の供給と上記温度制御部による温度の制御が行われる前に上記LEDから出射された光の量の値である。
上記実施形態によれば、上記LEDについて、上記電流制御部と温度制御部の動作による前処理が行われる前の出射光量を基準値とすることにより、上記前処理によって増大したLEDの出射光量が適切に評価される。
一実施形態のLEDの前処理装置は、上記判定部は、上記光量検出部の検出値が、上記基準値を0.8dB以上1.0dB以下の範囲の値だけ上回るときに、上記LEDの光量を良と判定する。
上記実施形態によれば、例えば、上記LEDの光量の基準値に対する増大量が、0.8dB以上1.0dB以下の範囲内であればLEDを良品と判断する一方、上記範囲外であれば不良品と判断する。これにより、処理後のLEDの品質を安定させることができる。
一実施形態のLEDの前処理装置では、上記主制御部は、上記判定部の判定結果に基づいて、上記電流制御部及び温度制御部の動作を制御する
上記実施形態によれば、上記LEDの発光量に対する判定結果に基づいて、上記電流制御部及び温度制御部の動作によるLEDの前処理の継続または終了が適切に制御される。
本発明のLEDの前処理方法は、LEDの光量が増大する特性変化を生じさせるために、上記LEDに、所定期間、所定の電流を供給すると共に、上記LEDの周囲の温度を、所定期間、所定の温度に制御する処理を行って、上記LEDの光量が増大する特性変化を生じさせることを特徴としている。
上記構成によれば、上記LEDに、所定期間、所定の電流を供給すると共に、上記LEDの周囲の温度を、所定期間、所定の温度に制御することによって、上記LEDの発光光量の増大を行うことができる。このLEDの初期光量と処理後光量との比較により、上記処理による光量の増大量を適切に評価することによって、適切にLEDの前処理を行うことができる。
一実施形態のLEDの前処理方法は、上記処理の前後で、それぞれ、上記LEDを駆動して、このLEDからの出射光の光量を測定することを特徴とする。
さらに、一実施形態のLEDの前処理方法は、上記処理の前に測定された前記LEDの光量と上記処理の後に測定された前記LEDの光量とを比較して、上記処理が行われたLEDの良否を判定することを特徴とする。
以上のように、本発明のLEDの前処理装置は、LEDに、所定期間、所定の電流を供給する電流制御部と、上記LEDの周囲の温度を、所定期間、所定の温度に制御する温度制御部とを備えるので、従来のようにLEDの構造を複雑化することなく、簡易かつ効果的にLEDの発光量を増大することができる。
以下、本発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態のLEDの前処理装置を示すブロック図である。この前処理装置は、例えば、AlGaInP(アルミニウム・ガリウム・インジウム・リン)半導体材料を発光層に用いた4元系LED4の前処理を行う。この前処理装置は、上記LED4を収容する恒温槽3と、上記LED4に所定の順方向電流を供給する電流制御部1とを備える。上記恒温槽3は、LED4の周囲温度を制御するように形成されており、温度制御部として機能する。上記電流制御部1は、上記LED4に供給する電流値を制御するように形成されている。
ここで、本発明において着目されたLEDの特性について説明する。このLEDの特性とは、通電時間の経過に伴う光量の変動であり、この光量の変動について、以下のような実験を行った。
図2Aは、実験に用いたLED4を示す平面図であり、図2Bは、上記LED4の断面図である。このLED4は、n−GaAs(n型ガリウム・砒素)基板44上に形成された複数のAlGaInP系半導体層43を有し、この複数のAlGaInP系半導体層43中に発光層を有するチップ状のLEDである。なお、図2Bにおいて複数のAlGaInP系半導体層43の境界は明示していない。上記発光層に順方向電流(アノード電極42からカソード電極45の向きの電流)を流すことにより、上記発光層が発光する。この発光層で生成された光は、発光窓41から出射される。出射光の波長はおよそ650nmの可視光である。
このLED4について、周囲温度を所定温度に保ち、かつ、順方向電流として7.5mAの直流電流を供給する前処理を行ったときの光量の変化を観察した。図3は、周囲温度が50℃、70℃及び105℃の3種類の条件で前処理を行った場合の実験結果を示す図である。図3において、横軸は通電時間であり、縦軸は通電開始時(LEDの製造直後)の光量に対する変化量(dB)である。A,B及びCは、周囲温度が105℃の条件で前処理を行った場合の実験結果である。Dは周囲温度が50℃の前処理条件の実験結果であり、Eは周囲温度が70℃の前処理条件の実験結果である。各実験結果は、LED4の光量を測定して得られた測定点と、これらの測定点の間を繋ぐ直線とで示している。各測定点では、前処理を一旦停止し、周囲温度を室温(25℃)に下げて光量測定を行った。光量は受光波長を650nmに設定した光パワーメータを使用した。
図3から分かるように、いずれの条件においても、通電開始直後から所定の処理時間を経過するにつれて光量が増大する。A、B及びCでは、通電時間(処理時間)が200時間程度の時点で光量変化が略飽和しており、D及びEでは、通電時間が400時間程度の時点で光量変化が略飽和している。この飽和時点での光量の初期光量に対する増加量は、A、B及びCでは1.2〜1.4dBであり、D及びEでは1.0〜1.1dBである。また、A、B及びCでは、通電時間が72時間の時点で飽和光量の約95%以上の光量が得られており、D及びEでは、通電時間が168時間の時点で飽和光量の約95%以上の光量が得られている。これらのことから、LEDに対して、50〜105℃の範囲の周囲温度を与え、かつ、7.5mA程度の順方向電流を供給することにより、LEDの発光効率を向上させて光量を増加させることができる。特に、上述のような周囲温度及び電流の条件で、72〜168時間程度の前処理を行うことにより、最終的に得られる光量と同等の光量を得ることができる。
図4は、図3の結果が得られた実験の条件と、周囲温度のみが異なる条件で行った実験の結果を示した図である。この実験では、LED4の周囲温度を室温(25℃)にする一方、7.5mAの順方向電流を供給して前処理を行った場合の光量変化を観察した。図4から分かるように、室温の周辺温度では、1500時間が経過しても未だ光量はゆるやかに増大しており、飽和状態にはなっていない。また、通電開始時に対する光量の増加量は0.8〜1.0dBであり、この増加量は、図3の周囲温度が105℃の条件(A,B及びC)で1500時間経過時の増加量よりも少ない。これらから、50〜105℃の周囲温度で前処理を行った方が、比較的短い時間で光量を増加できると言える。
図5は、LED4の周辺温度を105℃にする一方、通電を行わない条件で前処理を行い、前処理の開始から所定の経過時間毎にLED4を発光させて光量を測定した実験結果を示す図である。図5から分かるように、前処理の開始から120時間の時点での光量変化量は、−0.06〜0.25dBであり、初期の光量に対して殆ど変化が無い。これに対して図4の実験結果では、前処理の開始から120時間の時点で、光量が約1dB増加している。したがって、周辺温度を上昇させるのみでは、LED4の光量は増加しないと言える。
図3〜5の実験結果より、LED4の光量は、周囲温度及び順方向電流の両方を制御した前処理を行うことにより、増大できるといえる。この理由は、明確ではないが、比較的高い周囲温度で通電を行うことにより、活性層の結晶構造が変化し、キャリアの閉じ込め量が増加して内部量子効率が高まったことや、光反射層の反射率が向上したこと等が考えられる。
なお、図3の実験結果から、A、B及びCでは前処理の開始から72時間以後において、また、D及びEは前処理の開始から168時間以後において、光量が飽和時の光量に対して5%程度しか増大しておらず、既に特性は安定していると言える。LEDは、一般に、周囲温度が高温になるほど光量が低下するという温度特性を有する。これは、発光再結合に関わるキャリアの密度が高温になると低減するからである。この周囲温度と光量の低下量との間には、LEDにより略一定の関係がある。本実施形態の実験では、光量の測定は室温で行っているが、処理中の高温の条件では、光量は室温条件におけるよりも低下していると考えられる。しかしながら、時間経過に対する光量の変化量については、高温及び室温のいずれにおいても安定して所定の関係を有する。
以上より、LEDに対して50〜105℃の範囲の周囲温度で、7.5mA程度の順方向電流を供給する前処理を施すことにより、LEDの発光効率を向上することができ、その結果、LEDの光量を増加することができる。処理時間については、周囲温度が50℃〜70℃の場合、168時間程度を要するが、周囲温度が105℃であれば72時間程度の処理時間でよい。いずれの条件も、略同じ光量の増加量が得られるので、処理時間を短縮できる点で105℃の周囲温度が好ましい。また、他の条件等を考慮して、周囲温度が70℃以上、かつ、処理時間が72〜168時間の範囲内で、処理条件を適宜設定しても良い。
本実施形態の前処理装置は、上述のLED4の特性を利用したものであり、以下のように動作する。まず、恒温槽3内にLED4を配置し、この恒温槽3内の温度、すなわち、LED4の周囲温度を所定の温度に設定して、上記恒温槽3を作動させる。本実施形態では、周囲温度を50〜105℃に設定する。上記恒温槽3内の温度、すなわち、LED4の周囲温度が設定温度に達した後、電流制御部1を作動させる。本実施形態では、上記電流制御部1がLED4に供給する電流値を7.5mAに設定する。その後、予め設定された72〜168時間の範囲内の所定時間に亘って、恒温槽3内を所定温度に保持すると共に、電流制御部1によるLED4への電流の供給を継続する。なお、恒温槽3の動作と電流制御部1の動作順序は逆であってもよく、あるいは、同時であってもよい。
上記恒温槽3及び電流制御部1の動作開始から所定時間が経過すると、恒温槽3の動作及び電流制御部1の動作を停止する。なお、上記恒温槽3及び電流制御部1の動作の停止は、この恒温槽3及び電流制御部1にタイマーを設け、このタイマーが予め設定された時間を計時するに伴って各々の動作を停止すればよい。このような前処理が施されたLED4は、既に述べた実験結果のように、光量が増加している。表1及び表2は、複数のLED(サンプルNo.)について、本実施形態の前処理装置で前処理を行い、前処理の前と後とにおけるLEDの光量と、処理前後の光量の変化量とを測定する実験を行った結果である。この実験は、LEDの周囲温度が105℃、かつ、前処理時間が68時間の条件の下で行った。表1及び表2の処理前及び処理後の光量の欄には、飽和光量に対する差の値を示している。
Figure 0004287823
Figure 0004287823
表1及び表2によれば、本実施形態の前処理装置の処理により、LEDの光量を平均で1.04dB増加させることができ、光量が低下したLEDは無い。このことから、本実施形態の前処理装置は、LEDの光量を確実に増大できると言える。
本実施形態の前処理装置は、恒温槽3によって制御されるLED4の周囲温度を、このLED4の許容ジャンクシヨン温度以下にする必要がある。また、上記電流制御部1がLED4に供給する電流は、このLED4の許容順電流以下とする必要がある。さらに、恒温槽3の設定温度及び電流制御部1の設定電流は、上記LED4のジャンクシヨン温度が許容ジャンクシヨン温度以下となる値にする必要がある。
図6は、一般的なLEDにおける許容順電流−ジャンクション温度特性を座標に示した図である。図6の座標の横軸はLEDのジャンクション温度であり、縦軸はLEDの許容順電流である。図6の特性線Lで示されるように、ジャンクション温度が所定温度T1に達するまでは、LEDの許容順電流は最大値Ifmaxが維持される(線分L1)が、ジャンクション温度が所定温度T1を越えると、LEDの許容順電流は降下して、許容電流が零となる最大ジャンクション温度Tjmaxに至る(線分L2)特性を有する。図6の座標において、上記恒温槽3の設定温度及び電流制御部1の設定電流で特定される点が、上記特性線L、横軸および縦軸で囲まれた領域A内に位置するように、上記恒温槽3及び電流制御部1を制御する。これにより、LEDの破壊や、寿命の短縮等の不都合を防止することができる。
(第2実施形態)
図7は、本発明の第2実施形態の前処理装置を示すブロック図である。この前処理装置は、第1実施形態の前処理装置に、光量検出部5及び判定部2を付加したものである。
上記光量検出部5は、上記LED4の発光光量を検出するものであり、例えばフォトダイオード等の光センサを用いたもので構成できる。なお、上記LED4と光量検出部5との間を、例えば光ファイバ等の導光路を用いて接続してもよい。
上記判定部2は、上記光量検出部5で得られた光量値と、予め設定された光量値とを比較する部分である。
本実施形態の前処理装置は、以下のように動作する。まず、LED4の前処理によって得るべき光量の目標増加量を設定する。ここで、光量の増加量が飽和状態となる処理時間である最大処理時間を、予め実験等によって求めて格納しておく。例えば、周囲温度が105℃、順方向電流が7.5mA、LED4の処理後の目標増加量が0.8〜1dB、最大処理時間が100時間であるとする。この場合、判定部2は、比較基準値として0.8〜1dBを設定して、処理前のLED4の光量と、所定の処理時間毎の光量との比較を行う。
まず、電流制御部1によってLED4に電流が供給され、LED4の処理前の光量が、光量検出部5によって測定される。この測定時の恒温槽3内の温度は室温(約25℃)である。判定部2は、測定された処理前光量を記憶する。
続いて、上記LED4の周囲温度を105℃とすると共にLED4に7.5mAの順方向電流を供給して、前処理を開始する。上記最大処理時間が経過すると、恒温槽3内の温度を室温に戻して、LED4の光量を光量検出部5で検出する。上記判定部2は、上記光量検出部5の検出値から処理前の光量の値を減ずる。この計算で得られた値が、0.8〜1dBの範囲内であればLED4を良品と判断、上記範囲外であれば不良品と判断する。これにより、処理後のLED4の品質を安定させる事が出来る。
なお、上記最大処理時間は、例えば図3のような実験結果から、光量の増加が飽和する時間を見出して、例えば判定部2内に設けた記憶部等に格納しておけばよい。
(第3実施形態)
図8は、本発明の第3実施形態の前処理装置を示すブロック図である。この前処理装置は、第2実施形態の前処理装置の判定部2に、電流制御部1及び恒温槽3の制御を行う主制御部としての機能を追加したものである。すなわち、本実施形態の判定部2は、光量検出部5が検出した処理過程のLED4の光量に基づいて、電流制御部1及び恒温槽3の動作を制御する。
本実施形態の前処理装置は、LED4のある時点での光量と処理過程の光量との差が、所定の基準値を下回った場合に、LED4の光量増加が飽和したとして、その時点で処理を停止する。これにより、LED4の光量の増加特性が図3のように処理時間が経過するに伴って増加量が徐々に減少する場合、飽和光量の9割程度の光量増加が得られた点で処理を打ち切ることにより、前処理を比較的短い期間で終了させて、LED4の前処理の効率を向上することができる。
以下、本実施形態の前処理装置の動作を詳細に説明する。本実施形態では、周囲温度が105℃、順方向電流が7.5mAの条件で前処理を行い、判定部2による判断基準値を0.1dBとする。
まず、LED4の処理前において、電流制御部1でLED4に順方向電流を供給してLED4を発光させて、光量検出部5によって光量を測定する。この時の恒温槽3内の温度は室温(約25℃)である。判定部2は、測定された処理前の光量を記憶する。続いて、制御部2は、恒温槽3によってLED4の周囲温度を105℃とすると共に、電流制御部1によって7.5mAの順方向電流をLED4に供給して、前処理を行う。処理の開始から所定時間が経過すると、LED4の光量を測定する。なお、上記所定時間の管理は、判定部2内に設けたタイマーで行う。LED4の光量の測定は、判定部2の制御の下、恒温槽3内の温度を室温に戻し、電流制御部1でLED4に駆動電流を供給して、このLED4の出射光量を光量検出部5で検出して行う。判定部2は、上記光量検出部5の検出値と、記憶しておいた上記処理前の光量との差を算出し、この算出結果が0.1dBを越えている場合、光量増加は未だ飽和に達していないと判断する。この場合、新たに処理前の光量として、検出された光量を記憶させる。そして、上記恒温槽3及び電流制御部1による処理を再開し、所定時間後、再度光量の検出を行う。一方、上記算出結果が0.1dBを下回る場合、上記判定部2はLED4の光量増加が飽和に達しているとして、その後の処理を停止する。このような制御を行うことにより、LED4の特性に応じて、比較的短期間の前処理により十分に光量の増大を図ることができる。なお、LED4が、不良等により、所定時間の処理後でも初期光量から殆ど変化が無い場合にも良品と判断されるのを避けるために、最初の所定時間後の判定において、所定光量の増加を検出することが良品の条件とするのが好ましい。
なお、本実施形態において、判定部2が光量増加の飽和を判断する基準値は0.1dBに限らず、他の値であってもよい。
また、上記実施形態において、前処理装置は、AlGaInP半導体材料を発光層に用いたLED4に前処理を行ったが、他の材料を用いたLEDの前処理を行ってもよい。
本発明の第1実施形態のLEDの前処理装置を示すブロック図である。 LEDの光量の特性に関する実験に用いたLEDの平面図である。 図2AのLEDの断面図である。 LEDに、3種類の周囲温度の条件で前処理を行った場合の実験結果を示す図である。 図3の結果が得られた実験の条件と、周囲温度のみが異なる条件で行った実験の結果を示した図である。 LEDの周辺温度を105℃にする一方、通電を行わない条件で前処理を行った実験結果を示す図である。 一般的なLEDにおける許容順電流−ジャンクション温度特性を座標に示した図である。 第2実施形態の前処理装置を示すブロック図である。 第3実施形態の前処理装置を示すブロック図である。
1 電流制御部
3 恒温槽
4 LED

Claims (10)

  1. LED電流を供給する電流制御部と、
    上記LEDの周囲の温度制御する温度制御部と
    上記LEDの光量が増大する特性変化を生じさせるように、上記電流制御部によって上記LEDに所定期間、所定の電流を供給すると共に、上記温度制御部によって上記LEDの周囲の温度を所定期間、所定の温度に制御する主制御部と、
    を備えたことを特徴とするLEDの前処理装置。
  2. 請求項1に記載のLEDの前処理装置において、
    上記主制御部は、上記温度制御部によって、上記LEDの周囲の温度を70℃より大きく、かつ、上記LEDの許容ジャンクション温度以下に制御することを特徴とするLEDの前処理装置。
  3. 請求項1に記載のLEDの前処理装置において、
    上記主制御部は、上記電流制御部及び上記温度制御部によって、上記LEDのジャンクション温度が許容ジャンクション温度以下になるように、上記LEDに供給する電流及びLEDの周囲の温度を制御することを特徴とするLEDの前処理装置。
  4. 請求項1に記載のLEDの前処理装置において、
    上記LEDが出射する光の量を検出する光量検出部と、
    上記光量検出部の検出値と、予め定められた基準値とを比較する判定部と、
    を備えることを特徴とするLEDの前処理装置。
  5. 請求項4に記載のLEDの前処理装置において、
    上記基準値は、上記電流制御部による電流の供給と上記温度制御部による温度の制御が行われる前に上記LEDから出射された光の量の値であることを特徴とするLEDの前処理装置。
  6. 請求項4に記載のLEDの前処理装置において、
    上記判定部は、上記光量検出部の検出値が、上記基準値を0.8dB以上1.0dB以下の範囲の値だけ上回るときに、上記LEDを良と判定することを特徴とするLEDの前処理装置。
  7. 請求項4に記載のLEDの前処理装置において、
    上記主制御部は、上記判定部の判定結果に基づいて、上記電流制御部及び温度制御部の動作を制御することを特徴とするLEDの前処理装置。
  8. LEDの光量が増大する特性変化を生じさせるために、上記LEDに、所定期間、所定の電流を供給すると共に、上記LEDの周囲の温度を、所定期間、所定の温度に制御する処理を行って、上記LEDの光量が増大する特性変化を生じさせることを特徴とするLEDの前処理方法。
  9. 請求項8に記載のLEDの前処理方法において、
    上記処理の前後で、それぞれ、上記LEDを駆動して、このLEDからの出射光の光量を測定することを特徴とするLEDの前処理方法。
  10. 請求項9に記載のLEDの前処理方法において、
    上記処理の前に測定された前記LEDの光量と上記処理の後に測定された前記LEDの光量とを比較して、上記処理が行われたLEDの良否を判定することを特徴とするLEDの前処理方法。
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